JP2007177517A - アースアンカー工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】縦穴の上開口形成領域を必要最小限に狭く、土工量を少なくして工事の負担を小さくし、突出部分による作業の妨げがなく、作業スペースを広く確保して作業を能率的に行えて、完成後の地下空間を広くする。
【解決手段】親杭23と土留矢板24からなる縦穴22の周囲土留壁の隣接する親杭23の間に設けた線状体挿入削孔26の入口の上下近傍に設置し、その削孔26の左右にある各親杭23に固定したブラケット29で水平方向に支えた上下腹起し28の縦穴22の中心部側壁37と縦穴22の周囲土留壁間の空間を利用し、その空間内に線状体緊張保持台座30と線状体外端部53の全体又はその大部分を収容して設置する。そして、線状体緊張保持台座30と線状体外端部53を上下腹起し28の縦穴中心部側壁37より縦穴中心部側に全く又はほとんど突出しなくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は地表から土地を掘削し、掘り下げて縦穴を形成する際に、縦穴の周囲土砂等の崩落を防止するための建設工事に使用する山留工法の一種であるアースアンカー工法に関する。
一般に建物の地下室、廃棄物処分場等の大規模建設工事をする場合、地下に必要な広さと深さの空間部を確保するため、施工時には先ず地表から土地を掘削し、掘り下げて大きな縦穴を形成しなければならない。その際、土地の境界や土砂除去の負担等の問題もあり、縦穴の周囲壁を垂直にする必要がある。しかし、縦穴が広く深くなる程、背面土圧が大きくなるため周囲壁を構成する土砂等の崩落を防止しなければならない。そこで、鋼製ワイヤー等の強固な線状体を地中の岩盤又は強固な地盤等に固定し、山留壁(土留壁)を保持するアースアンカー工法が採用されている。
このアースアンカー工法では土留壁が親杭、土留矢板工法による標準施工方法の場合、図5、6に示すように、先ず地表1に臨む縦穴2の上開口形成領域の周囲近傍の土地に、その周囲に沿って親杭としてH型鋼3を多数用い、その各H型鋼3を垂直方向に夫々打ち込んで分散配設する。そして、地表1を掘り下げながらできる縦穴2の周囲の隣接するH型鋼3(3a、3b)の間に、土留矢板4を多数横にして積み上げて設置し、その周囲土留壁の隣接するH型鋼3間の必要箇所に、地中に伸びる削孔6を設け、その削孔6の内部に線状体5を1本又は複数本挿入した後、セメントミルク(軟らかな水を含むセメント)を先端側部分に圧入し、硬化させて線状体5を地中に固定する。
次に、線状体挿入削孔6の入口の上下近傍に1本ずつ腹起しとしてH型鋼7(7a、7b)を配置し、その両H型鋼7を線状体挿入削孔6の左右にある各H型鋼3に2個ずつ溶接等により固定したブラケット8(8a、…8d)で支えて水平方向に設置する。そこで、上下H型鋼7に掛け渡して設置し、引張力を加えた線状体5の外端部を固定して、線状体5の緊張状態を保持する線状体緊張保持台座9として、図7、8に示すような組立体を用いる。
この線状体緊張保持台座9は製作時に、最長辺の中央付近を少し長方形状に突出させて位置決め用突部10にし、その位置決め用突部10の両側にある面11(11a、11b)を、両H型鋼7の縦穴2の中心部側にある前フランジ12(12a、12b)の前面との上下接触用後面とする細長い変形五角形状の2枚の板体13(13a、13b)を側板として用いる。そして、その両側板体13を左右に離し相対して配置し、その各側板体13の最長辺と相対する山形状2辺の頂点寄り上辺間に、線状体挿通穴14を有し、その穴内を挿通する線状体5の外端部を固定するアンカーヘッドを受ける正方形状のアンカープレート15を固着し、更に山形状2辺の下辺間と上下接触用後面11間に長方形状のつなぎ板16(16a、16b、16c)を配置し固着して組み立てる。それ故、図5に示すように上下H型鋼7に線状体緊張保持台座9を設置することにより、H型鋼3と土留矢板4からなる土留壁を保持でき、縦穴2の周囲土砂等の崩落を防止できる。なお、17(17a、17b)は充填材、18は鋼製アンカーヘッド、19は線状体5の外端部、20はアンカーヘッド18等を錆びないように収容するアンカーキャップである。
しかしながら、このようなアースアンカー工法によると、上下腹起しに用いた両H型鋼7の前フランジ12より、縦穴2の中心部側に線状体緊張保持台座9、線状体外端部19等の大部分が40cm程突出する。それ故、線状体緊張保持台座9、線状体外端部19等の突出長さだけ縦穴2の上開口形成領域を広げて土地を掘削する必要があり、土工量が多くなって工事の負担が大きくなる。しかも、それ等が突出していると作業の邪魔となって、作業スペースが狭くなる。又、土地の境界等による制限を受けて、建設する地下室等の空間部を狭くしなければならなくなる。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、上下腹起しに設置する線状体緊張保持台座、線状体外端部等の位置を改善することによって、縦穴の上開口形成領域を必要最小限に狭く、土工量を少なくして工事の負担を小さくし、突出部分による作業の妨げがなく、作業スペースを広く確保して作業を能率的に行えて、完成後の地下空間を広くすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるアースアンカー工法では、地表から土地を掘削し、掘り下げて縦穴を形成する際に、その地表に臨む縦穴の上開口形成領域の周囲近傍の土地に、その周囲に沿って多数の親杭を垂直方向に夫々打ち込んで分散配設し、掘り下げながらできる縦穴の周囲の隣接する親杭の間に土留矢板を積み上げて設置し、その親杭と土留矢板からなる周囲土留壁の隣接する親杭間の必要箇所に、地中に伸びる削孔を設け、その削孔の内部に線状体を1本又は複数本挿入した後、その線状体を地中に固定する。
又、その線状体挿入削孔の入口の上下近傍に腹起しを1本ずつ配置し、その上下腹起しを線状体挿入削孔の左右にある各親杭に固定したブラケットで支えて水平方向に設置し、その上下腹起しに掛け渡して用い、引張力を加えた線状体の外端部を固定して線状体の緊張状態を保持する線状体緊張保持台座を設置する。
そして、上記線状体緊張保持台座と線状体外端部の全体又はその大部分を、上下腹起しの縦穴中心部側壁と縦穴周囲土留壁間の空間内に収容して設置する。
又、上記線状体挿入削孔の入口の上下近傍に配設する両腹起しにH型鋼を用い、その上下H型鋼の各ウェーブの線状体挿入削孔の入口近傍に配置する部分に受け穴を夫々設け、その上下H型鋼に掛け渡す線状体緊張保持台座の本体部に、下H型鋼のウェーブに乗る接触用下面と上H型鋼のウェーブを乗せる接触用上面を夫々設け、更にその本体部に上下H型鋼の各ウェーブに設けた受け穴に嵌まる係合用上下突部を夫々設けると好ましくなる。
又、上記線状体緊張保持台座として、ウェーブ接触用上下面を有する本体部と、その本体部から上下に突出するウェーブ係合用上下突部を有する2枚の板体を用い、その両板体を側板にして左右に離し相対して配置し、その各側板体の本体部を、両本体部の相対する内面間に、線状体挿通穴を有し、その穴内を挿通する線状体の外端部を固定するアンカーヘッドを受けるアンカープレートを介在して結合してなる組立体を用いるとよい。
本発明のアースアンカー工法では、縦穴の周囲土留壁の垂直方向に打ち込んだ隣接する親杭間に設けた線状体挿入削孔の入口の上下近傍に設置し、その削孔の左右にある各親杭に固定したブラケットで水平方向に支えた上下腹起しの縦穴中心部側壁と縦穴周囲土留壁間の空間を利用し、その空間内に線状体緊張保持台座と線状体外端部の全体又はその大部分を収容して設置することにより、線状体緊張保持台座と線状体外端部が上下腹起しの縦穴中心部側壁より縦穴中心部側に全く又はほとんど突出しなくなる。それ故、上下腹起しからの突出部分を全く又はほとんど考慮しなくてもよく、縦穴の上開口形成領域を必要最小限に狭くし、土工量を少なくして工事の負担を小さくできる。又、突出部分が作業の妨げとならないため作業スパースを広く確保できて、作業を能率的に行える。そして、土地の境界等による制限があっても、建設する地下空間を広くすることができる。
そして、線状体緊張保持台座の本体部に、下H型鋼のウェーブに乗る接触用下面と上H型鋼のウェーブを乗せる接触用上面を夫々設け、更にその本体部に上下H型鋼の各ウェーブに設けた受け穴に夫々嵌まる係合用上下突部を設けることにより、線状体挿入削孔の左右にある各親杭に固定したブラケットに下H型鋼を乗せると、その下H型鋼上の所定位置に線状体緊張保持台座を乗せ、更にその線状体緊張保持台座上の所定位置に上H型鋼を乗せて、同様にして設置した隣接する線状体緊張保持台座と共に、上H型鋼を水平方向に支持できる。それ故、上下H型鋼を水平方向に支えるブラケット数を少なくすることができる。
又、線状体緊張保持台座として、ウェーブ接触用上下面を有する本体部と、その本体部から上下に突出するウェーブ係合用上下突部を有する2枚の板体を用い、その両板体を側板にして左右に離し相対して配置し、その各側板体の本体部を両本体部の相対する内面間に、線状体挿通穴を有し、その穴内を挿通する線状体の外端部を固定するアンカーヘッドを受けるアンカープレートを介在し結合してなる組立体を用いることにより、左右に離れた両側板体によって上H型鋼を良好に支えることができる。それ故、上H型鋼の支持状態が安定する。
以下、添付の図1〜4を参照して、本発明の実施の最良形態を説明する。
図1は本発明を適用したアースアンカー工法の要部を示す縦断面図(図2のY−Y断面図)、図2はその正面図である。
アースアンカー工法により、地表21から土地を掘削し、掘り下げて縦穴22を形成するに際し、先ず従来とほぼ同様にして、地表21に臨む縦穴22の上開口形成領域の周囲近傍の土地に、その周囲に沿って親杭としてH型鋼23を多数用い、その各H型鋼23を例えば1.5m毎に垂直方向に夫々打ち込んで分散配設する。そして、地表21を掘り下げながらできる縦穴22の周囲に設置してある夫々の隣接するH型鋼23(23a、23b)の間毎に、土留矢板24を横にして多数積み上げて夫々設置する。その際、両H型鋼23の縦穴22の中心部側に配置した前フランジ25(25a、25b)によって各土留矢板24の両端部を夫々支持する。
次に、多数のH型鋼23と土留矢板24とからなる周囲土留壁の夫々隣接するH型鋼23の間の必要箇所、例えば掘り下げる深さ1.5m毎に左右のH型鋼23間の中央を入口にしてドリルを用い、地中に伸びる長さが8m、傾斜が25度の削孔26を設ける。なお、縦穴22の深さ方向に決定する削孔26の入口位置等は土地が崩れ易い土質か否か等によって選択する。又、削孔26を隣接する他人の土地に設ける場合には当然事前に承諾を得ておく。
次に、その削孔26の内部に線状体例えばPCより線等の鋼製ワイヤー27を1本又は複数本用いた組立体を挿入し、その後削孔内の先端側の例えば3m程の部分にセメントミルクを圧入し、硬化させて鋼製ワイヤー27を地中に固定する。そして、鋼製ワイヤー27の基端部側を削孔26の外部、即ち縦穴22の内部に必要な長さ突出させておく。なお、図1では削孔内に3本の鋼製ワイヤー27を挿入する場合を示している。
次に、線状体挿入削孔26の入口の上下近傍に1本ずつ腹起しを配置し、その上下腹起しとしてH型鋼28(28a、28b)を水平方向に設置する。その際、左右の各H型鋼23の縦穴22の中心部側にある前フランジ25の前面に1個ずつアングルを補強した鋼製ブラケット29(29a、29b)を夫々固着し、その上に下H型鋼28b、鋼製の線状体緊張保持台座30、上H型鋼28aを順次乗せ、その下H型鋼28bで、線状体緊張保持台座30を支持し、その台座30で上H型鋼28aを支持すると、上H型鋼28aを直接ブラケットにて支持する必要がなくなる。
そこで、上下H型鋼28の間に設置する線状体緊張保持台座30の主要部材として、図3、4に示すような大略長方形状の本体部31と、その本体部31から上下に突出し、上下H型鋼28の各ウェーブ32(32a、32b)に設けた受け穴33(33a、33b)に夫々嵌まるウェーブ係合用上下突部34(34a、34b)とを有する2枚の板体35(35a、35b)を用いる。
そして、その本体部31に、設置状態における縦穴22の中心部側に、上下H型鋼28の各ウェーブ32と接触させるウェーブ接触用前側上下面36(36a、36b)と、上下H型鋼28の前フランジ37(37a、37b)の内面に接触させる前フランジ接触用上下前面38(38a、38b)とを有する上下前コーナー部39(39a、39b)を設け、又縦穴22の周囲土留壁側に、その前フランジ接触用上下面38と相対し、上下H型鋼28の後フランジ40(40a、40b)の内面と接触させる後フランジ接触用上下後面41(41a、41b)を設けて、更にその後フランジ接触用上下後面41の間を少し長方形状に突出させて、上下H型鋼28の後フランジ40の間に介在させる間隔保持突部42を設ける。
又、その本体部31の上下後コーナー部に相当する位置からウェーブ係合用上下突部34を上下方向に夫々突出し、その付け根に台形状の位置決め用小凹所43(43a、43b)を形成して、後フランジ接触用上下面41の延長線位置に相当する後フランジ接触用上下突出後面44(44a、44b)を設け、先端に行く程幅を狭くして、そのウェーブ係合用上下突部34を対応する各ウェーブ32の受け穴33に嵌まり易くする。
組立時に、両板体35を側板にして左右に離し相対して配置する。そして、主要部材として更に中央に線状体挿通穴45を有する正方形状のアンカープレート46を用い、そのアンカープレート46を各側板体35の本体部31の中央付近にある縦穴22の周囲土留壁寄り内面間に介在して結合する。又、両側板体35の本体部31のウェーブ係合用上下突部34寄りの各内面間に1枚ずつ正方形状のつなぎ板47(47a、47b)を介在して結合する。又、アンカープレート46の上下端寄り位置に1枚ずつ長方形状のつなぎ板48(48a、48b)を配置し、そのつなぎ板48をアンカープレート46の板面に垂直となるようにして縦穴22の周囲土留壁側に突出し、更に両側板体35の各内面間に介在させて結合する。すると、主要な両側板体35とアンカープレート46とを4枚のつなぎ板47、48を介して強固に結合した組立体が完成し、線状体緊張保持台座30として使用することができる。
このような線状体緊張保持台座30を設置する際、左右のブラケット29上に乗る下H型鋼28bに対し、先ず線状体挿入削孔26の入口近傍に配置するウェーブ32bの部分に、左右に伸びる貫通した受け穴33bを設け、或いはその削孔26の入口近傍に先にウェーブ32bに設けておいた貫通受け穴33bを配置する。そして、各受け穴33bに線状体緊張保持台座30の左右に離したウェーブ係合用下突部34bを上方より夫々挿入して、その両ウェーブ係合用下突部34bをウェーブ32bの下方に突出する。尤も、左右のウェーブ係合用下突部34bの先端面を、下H型鋼28bの前後フランジ37b、40bの下端面より下方に突出させないようにする。そこで、左右側板体35を構成する両本体部31の下部を左右に離して下H型鋼28bのウェーブ32bに夫々乗せて嵌合し、その左右のウェーブ接触用前側下面36bをウェーブ32の前側上面と、又左右の前フランジ接触用下前面38bを前フランジ37bの上部内面と、又左右の後フランジ接触用下後面41bを後フランジ40の上部内面と接触する。
又、左右のウェーブ係合用下突部34bの付け根にある小形凹所43bに受け穴32bを構成する壁部の一部を嵌め、後フランジ接触用下突出後面44bを後フランジ40bの下部内面と接触する。すると、線状体緊張保持台座30を下H型鋼28bにより良好に支持し、そのアンカープレート46の中央穴45に線状体26の外端側を挿通して縦穴22の内部に突出できる。なお、左右側板体35を結合する1枚の下つなぎ板47bを下H型鋼28bの前後フランジ37b、40bの上端部間に配置し、支持強度を高める。
次に、その線状体緊張保持台座30の上に上H型鋼28aを設置する。その際、線状体挿入削孔26の入口近傍に、上H型鋼28aのウェーブ32aに対し、先に左右に伸ばして設けておいた貫通受け穴33aを配置する。そして、上H型鋼28aの受け穴33aに、線状体緊張保持台座30の左右に離したウェーブ係合用上突部34aが下方から嵌まるように、上H型鋼28aを下方に移動して、その両ウェーブ係合用上突部34aをウェーブ32aの上方に夫々突出させる。尤も、左右のウェーブ係合用上突部34aの先端面50を、上H型鋼28aの前後フランジ37a、40aの上端面より上方に突出させないようにする。そこで、左右側板体35を構成する両本体部31の上部を左右に離して上H型鋼28aのウェーブ32aが乗るように嵌合し、その左右のウェーブ接触用前側上面36aをウェーブ32aの前側下面と、又左右の前フランジ接触用上前面38aを前フランジ37aの下部内面と、又左右の後フランジ接触用上後面41aを後フランジ40aの下部内面と接触する。
又、左右のウェーブ係合用上突部34aの付け根にある小形凹所43aに受け穴33aを構成する壁部の一部を嵌め、後フランジ接触用上突出後面44aを後フランジ40aの上部内面と接触する。すると、上H型鋼28aを線状体緊張保持台座30の左右に離れた両側板体35によって良好に支えることができ、上H型鋼28aの支持状態が安定する。それ故、同様にして設置した隣接する線状体緊張保持台座30と共に、上H型鋼28aを水平方向に支持できる。なお、左右側板体35を結合する1枚の上つなぎ板47aを上H型鋼28aの前後フランジ37a、40aの下端部間に配置し、支持強度を高める。
このようにして、下H型鋼28b上に、線状体緊張保持台座30、上H型鋼28aを順次設置した後、アンカープレート46の中央穴45から突出する線状体26の外端側に引張力を加え、その線状体26の外端側を固定するアンカーヘッド51をアンカープレート46で受け、線状体26を緊張状態に保持する。なお、52(52a、52b)は左右のH型鋼23と上下のH型鋼28の交差箇所において、それ等のH型鋼23、28間に夫々介在する充填材である。
そこで、アンカーヘッド51から突出する線状体26の外端側を短く切断し、そのアンカーヘッド51と線状体26の外端部53とを錆びさせないようにプラスチック製のヘッドキャップ54を装着する。すると、線状体緊張保持台座30と線状体26の外端部53を上下H型鋼28の縦穴中心部側壁たる上下に配置した前フランジ37の前面と縦穴周囲土留壁間の空間を利用し、その空間内に全体又は大部分を収容して設置することができる。それ故、線状体緊張保持台座30、線状体26の外端部53、ヘッドキャップ54等が上下に配設した前フランジ37の前面より縦穴22の中心部側に全く又はほとんど突出しなくなって、上下前フランジ37の前面からの突出部分を考慮しなくてもよく、縦穴22の上開口形成領域を必要最小限に狭くし、土工量を少なくして工事の負担を小さくできる。又、突出部分が作業の妨げとならないため、作業スペースを広く確保できて、作業を能率的に行える。そして、土地の境界等による制限があっても、完成後の地下空間を広くすることができる。
従って、廃棄物処分場の建設工事を行う場合には、従来の工法では存在した線状体緊張保持台座9等の突出部分が全く又はほとんどなくなることにより、その後に行なう遮水シート張り工事の施工性が格段に向上し、廃棄物を埋設する過程では埋める量が増え、その埋設過程におけるシート破損事故の可能性が減って、施工性も向上する。なお、廃棄物処分場の場合、親杭として設置したH型鋼23、腹起しとして設置したH型鋼28、線状体緊張保持台座30等の上に遮水シートを張ってそのままの状態で使用するが、建物の地下室を施工する場合には地下室を完成した後に、線状体26等を所定箇所で切断し、設置したH型鋼23、28、線状体緊張保持台座30等を取り除く。
上記実施の形態では、親杭たるH型鋼23と多数の土留矢板24からなる縦穴周囲土留壁を施工後、線状体挿入削孔26を形成し、その削孔26の内部に線状体26を挿入して、次の工程でその削孔26の内部にセメントミルクを圧入し、硬化させる場合について説明したが、線状体挿入削孔26を形成し、その削孔26の内部に線状体26を挿入した後に、左右のH型鋼23にブラケット29を固着し、下H型鋼28b、線状体緊張保持台座30、上H型鋼28a等を設置し、次の工程でその削孔26の内部にセメントミルクを圧入し、硬化させる等、適宜施工工程を変更することができる。
本発明を適用したアースアンカー工法の要部を示す縦断面図(図2のY−Y断面図)である。 同アースアンカー工法の要部を示す正面図である。 同アースアンカー工法に用いる線状体緊張保持台座の正面図である。 同線状体緊張保持台座の左側面図である。
従来のアースアンカー工法の要部を示す縦断面図(図6のX−X断面図)である。 同アースアンカー工法の要部を示す正面図である。 同アースアンカー工法に用いる線状体緊張保持台座の正面図である。 同線状体緊張保持台座の左側面図である。
符号の説明
21…地表 22…縦穴 23…H型鋼(親杭) 24…土留矢板 25、37…前フランジ 26…線状体挿入削孔 27…線状体 28…H型鋼(腹起し) 29…ブラケット 30…線状体緊張保持台座 31…本体部 32…ウェーブ 33…貫通受け穴 34…ウェーブ係合用上下突部 35…側板体 36…ウェーブ接触用前側上下面 38…前フランジ接触用上下前面 39…上下前コーナー部 40…後フランジ 41…後フランジ接触用上下後面 42…間隔保持突部 43…位置決め用上下小形凹所 44…後フランジ接触用上下突出後面 45…線状体挿通穴 46…アンカープレート 47、48…つなぎ板 49、50…上下先端面 51…アンカーヘッド 52…充填材 53…線状体外端部 54…ヘッドキャップ

Claims (3)

  1. 地表から土地を掘削し、掘り下げて縦穴を形成する際に、その地表に臨む縦穴の上開口形成領域の周囲近傍の土地に、その周囲に沿って多数の親杭を垂直方向に夫々打ち込んで分散配設し、掘り下げながらできる縦穴の周囲の隣接する親杭の間に、土留矢板を積み上げて設置し、その親杭と土留矢板からなる周囲土留壁の隣接する親杭間の必要箇所に、地中に伸びる削孔を設け、その削孔の内部に線状体を1本又は複数本挿入した後、その線状体を地中に固定し、その線状体挿入削孔の入口の上下近傍に腹起しを1本ずつ配置し、その上下腹起しを線状体挿入削孔の左右にある各親杭に固定したブラケットで支えて水平方向に設置し、その上下腹起しに掛け渡して用い、引張力を加えた線状体の外端部を固定して線状体の緊張状態を保持する線状体緊張保持台座を設置するアースアンカー工法であって、上記線状体緊張保持台座と線状体外端部の全体又はその大部分を、上下腹起しの縦穴中心部側壁と縦穴周囲土留壁間の空間内に収容して設置することを特徴とするアースアンカー工法。
  2. 線状体挿入削孔の入口の上下近傍に配設する両腹起しにH型鋼を用い、その上下H型鋼の各ウェーブの線状体挿入削孔の入口近傍に配置する部分に受け穴を夫々設け、その上下H型鋼に掛け渡す線状体緊張保持台座の本体部に、下H型鋼のウェーブに乗る接触用下面と上H型鋼のウェーブを乗せる接触用上面を夫々設け、更にその本体部に上下H型鋼の各ウェーブに設けた受け穴に嵌まる係合用上下突部を夫々設けることを特徴とする請求項1記載のアースアンカー工法。
  3. 線状体緊張保持台座として、ウェーブ接触用上下面を有する本体部と、その本体部から上下に突出するウェーブ係合用上下突部を有する2枚の板体を用い、その両板体を側板にして左右に離し相対して配置し、その各側板体の本体部を、両本体部の相対する内面間に、線状体挿通穴を有し、その穴内を挿通する線状体の外端部を固定するアンカーヘッドを受けるアンカープレートを介在して結合してなる組立体を用いることを特徴とする請求項2記載のアースアンカー工法。
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