JP7355643B2 - 配線器具取付体 - Google Patents

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Description

本発明は、一対のビス孔が空間を挟むように本体に対向配置される配線器具取付体に関する。
建築物の壁にコンセント等の配線器具を設置するため、有底四角箱状の配線用ボックスと、その配線用ボックスに取り付けられる枠状をなすボックスカバーとが使用されている。配線用ボックスの開口側にはボックスカバーが取り付けられ、その配線用ボックスは、壁としてのコンクリート壁に埋設される、又は中空壁内に設置される。ボックスカバーに対し、配線器具を保持した配線器具枠又は配線器具が直接取り付けられ、配線器具が壁に設置される。
ボックスカバーの中央には、長方形又は丸形の空間が開口している。ボックスカバーは、空間の周縁部の対向する位置にビス孔を備える。一対のビス孔のピッチは、ボックスカバーに取り付けられる配線器具枠又は配線器具の大きさ及び形状に対応して設定されている。
また、ボックスカバーとしては、一対のビス孔から構成される固定部を複数備えるボックスカバーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のボックスカバーは、当該ボックスカバーの空間の周縁部に、ビス孔としての一対の第1固定孔よりなる第1固定部と、ビス孔としての一対の第2固定孔よりなる第2固定部とを備える。第1固定部と第2固定部とは、一対の第1固定孔同士を結ぶ仮想線と、一対の第2固定孔同士を結ぶ仮想線とが直交するように配置されている。また、第1固定部における第1固定孔間のピッチと、第2固定部における第2固定孔間のピッチが異なる。このため、第1固定部を用いた場合と、第2固定部を用いた場合とで、固定孔間のピッチの異なる配線器具枠又は配線器具をボックスカバーに固定できるようになっている。
特開2004-254495号公報
ところが、特許文献1のボックスカバーにおいては、例えば、固定孔が上下に並ぶ状態で配線器具をボックスカバーに固定する場合、ピッチに応じて第1固定部を用いる場合と第2固定部を用いる場合とでは、配線用ボックスに対するボックスカバーの取付向きを変更する必要があり、ボックスカバーの取付向きを考慮するのが面倒である。万一、ボックスカバーの取付向きを間違えた場合には、ボックスカバーを配線用ボックスから取り外し、ボックスカバーの取付向きを変更して、ボックスカバーを配線用ボックスに再度、取り付ける必要があり、非常に面倒である。
本発明の目的は、一対のビス孔のピッチを容易に変更できる配線器具取付体を提供することにある。
上記問題点を解決するための配線器具取付体は、配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とすると、前記一対のビス孔のうちの少なくとも一方の前記ビス孔は、前記対向方向に沿った位置を変更可能に前記本体に組付けられた螺入部材に設けられるとともに、当該螺入部材は2箇所定められた移動限界位置の範囲内で位置変更可能であり、前記螺入部材の移動を各移動限界位置で規制する移動規制手段を有し、前記移動規制手段は、前記螺入部材が備える部材側当接部と、前記本体が備える本体側当接部とによって構成され、前記部材側当接部と前記本体側当接部との当接によって前記螺入部材の移動が規制されることを要旨とする。
また、配線器具取付体について、前記螺入部材は、前記移動限界位置の間の少なくとも一部の範囲で無段階に移動可能であってもよい。
また、配線器具取付体について、前記移動限界位置の間で前記螺入部材を移動不能に位置決めする位置決め手段を備えていてもよい。
上記問題点を解決するための配線器具取付体は、配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とし、前記対向方向に沿った前記一対のビス孔の間隔をピッチとすると、前記一対のビス孔のうちの少なくとも一方の前記ビス孔は、前記本体に組付けられた螺入部材に設けられて前記ピッチを変更可能であり、前記ピッチを維持すべく前記螺入部材を位置決めする位置決め手段を備えることを要旨とする。
上記問題点を解決するための配線器具取付体は、配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とし、前記対向方向に沿った前記一対のビス孔の間隔をピッチとすると、前記一対のビス孔のうちの少なくとも一方の前記ビス孔は、複数設定された前記ピッチに変更可能に前記本体に組付けられた螺入部材に設けられ、複数設定された前記ピッチを維持すべく、前記螺入部材を位置決めする位置決め手段を複数箇所に備えることを要旨とする。
また、配線器具取付体について、前記一対のビス孔は、それぞれ同じ構成の前記螺入部材に設けられていてもよい。
また、配線器具取付体について、前記配線器具取付体は、前記配線器具に接続される配線が収容される配線用ボックスに取り付けられ、前記配線用ボックスは、一対の壁材の間に中空部を有する中空壁内に配置されるとともに、前記配線器具取付体の前記空間は、一方の前記壁材を厚さ方向に貫通する貫通孔に面しており、前記螺入部材は、前記空間内に突出して当該空間を狭める空間縮小部を備えていてもよい。
また、配線器具取付体について、前記一対のビス孔からなる組を一方向に並べて複数備え、前記螺入部材は、前記一方向に並ぶ複数の前記ビス孔を備えていてもよい。
上記問題点を解決するための配線器具取付体は、配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とすると、前記対向方向に沿って移動可能に前記本体に組付けられた空間縮小部材を備え、前記空間縮小部材を、前記対向方向に沿って前記空間に向けて移動させることで当該空間が狭められることを要旨とする。
また、配線器具取付体について、前記空間縮小部材は、前記ビス孔を備えていてもよい。
本発明によれば、一対のビス孔のピッチを容易に変更できる。
ボックスカバー及び配線用ボックスを示す斜視図。 ボックスカバーの本体及び螺入部材を示す分解斜視図。 ボックスカバーを第1面側から示す正面図。 ボックスカバーを第2面側から示す正面図。 ボックスカバーの本体を示す断面図。 螺入部材が第1移動限界位置にあるボックスカバーを示す断面図。 螺入部材が第1移動限界位置にあるボックスカバーを示す断面図。 螺入部材が第2移動限界位置にあるボックスカバーを示す断面図。 螺入部材が第2移動限界位置にあるボックスカバーを示す断面図。 中空部内に配置された配線用ボックス及びボックスカバーを示す断面図。 ボックスカバーを壁表に露出させた状態の図。 第1移動限界位置にある螺入部材に配線器具を取り付けた状態の図。 ボックスカバーを壁表に露出させた状態の図。 第2移動限界位置にある螺入部材に配線器具を取り付けた状態の図。 別例のボックスカバーを示す正面図。 別例のボックスカバーを示す正面図。 別例のボックスカバーを示す正面図。
以下、配線器具取付体をボックスカバーに具体化した一実施形態を図1~図14にしたがって説明する。
図1又は図2に示すように、配線器具取付体としてのボックスカバー10は、有底四角箱状の配線用ボックスBの開口側に取り付けられ、配線器具23を配線用ボックスBに設置するためのものである。なお、配線器具は、コンセント、スイッチ、カードリーダ、インターホン、火災報知器など、配線用ボックスBに設置可能であり、配線用ボックスB内に配線されたケーブルが接続される器具であれば、どのような器具であってもよい。
ボックスカバー10は、配線器具23が配置される空間11cを囲む板状の本体11を備える。本体11は、板厚方向の一方面に第1面11aを備え、板厚方向の他方面に第2面11bを備える。第1面11aと第2面11bは互いに平行である。なお、本体11の板厚方向は、第1面11aと第2面11bとを結ぶ直線の延びる方向である。本体11を第1面11a又は第2面11bから見た正面視では、本体11は略四角枠状であり、ボックスカバー10は略四角枠状である。本体11は、対向する一対の第1側縁11dと、一対の第1側縁11dの一端同士及び他端同士を接続する第2側縁11eとを有する。ボックスカバー10の正面視では、第1側縁11d及び第2側縁11eは直線状である。また、ボックスカバー10の正面視では、隣り合う第1側縁11dと第2側縁11eは直交する。以下の説明において、一対の第1側縁11dの対向する方向を第1方向Xとし、一対の第2側縁11eの対向する方向を第2方向Yとする。第1方向Xと第2方向Yは直交する。
ボックスカバー10の正面視において、ボックスカバー10の中央部には空間11cが開口する。空間11cはボックスカバー10を板厚方向に貫通する。ボックスカバー10の正面視において、本体11の内周縁は細長形状である。
ボックスカバー10は、第1面11aにおいて空間11cを囲む四角枠状の立設部12を備える。立設部12は、ボックスカバー10の板厚方向に沿って、第1面11aから突出する。立設部12は所定の厚さを有するように第1面11aから突出する。なお、立設部12の所定の厚さとは、後述する板状の螺入部材25を挿入できる寸法である。
立設部12は、第1方向Xに対向する一対の側壁部13と、一対の側壁部13の長手方向の一端同士及び他端同士を繋ぐ一対の取付用壁部14とを備える。ボックスカバー10の正面視において、各側壁部13は、第1側縁11dに平行であり、側壁部13の長手は、第2方向Yへ直線状に延びる。ボックスカバー10の正面視において、各取付用壁部14は、各第2側縁11eに向けて膨らむアーチ状である。
図3又は図4に示すように、ボックスカバー10の正面視において、各側壁部13は、空間11cに面する内面13aを有するとともに、第1方向Xにおいて側壁部13を内面13aと挟む外面13bを有する。ボックスカバー10の正面視において、各取付用壁部14は、空間11cに面する内面14aを有するとともに、第2方向Yにおいて取付用壁部14を内面14aと挟む外面14bを有する。ボックスカバー10の正面視において、各側壁部13の内面13a及び外面13bは、直線状である。ボックスカバー10の正面視において、各取付用壁部14の内面14aは、第1方向Xの両端部が第2側縁11eに向けて凹む形状であり、各取付用壁部14の外面14bは、第2側縁11eに向けて膨らむ形状である。
取付用壁部14は、第1面11aからの突出方向の先端に先端面14cを有する。ボックスカバー10は、板厚方向に沿って立設部12から突出する当接リブ17を備える。当接リブ17は、空間11cを囲む。また、当接リブ17は、取付用壁部14からの突出方向の先端に平坦な当接面17aを備える。
ボックスカバー10は、各取付用壁部14にガイド孔15を有する。ガイド孔15は、ボックスカバー10の正面視において、第1方向Xにおける取付用壁部14の中央に位置する。ボックスカバー10の正面視において、ガイド孔15は、取付用壁部14の内面14aから第2側縁11eに向けて第2方向Yに沿って真っ直ぐ延びる。ガイド孔15は、ボックスカバー10の板厚方向に沿って取付用壁部14を貫通する。ガイド孔15は、ボックスカバー10の第1面11a側では取付用壁部14の先端面14c及び当接リブ17で開口し、第2面11b側では、第2面11bで開口する。
ボックスカバー10は、ガイド孔15を囲む取付凹部18を備える。ボックスカバー10の第1面11a側では、取付凹部18は、取付用壁部14の先端面14c及び当接リブ17の当接面17aから凹み、ボックスカバー10の第2面11b側では、取付凹部18は、第2面11bから凹む。ボックスカバー10の正面視では、取付凹部18はU形状である。
ボックスカバー10は、取付凹部18が凹んだ先に平坦な支持面18aを備える。ボックスカバー10の第1面11a側では、支持面18aは、取付用壁部14の先端面14c及び当接リブ17の当接面17aよりも凹んだ位置に設けられ、第2面11b側では、第2面11bよりも凹んだ位置に設けられている。ボックスカバー10の正面視では、支持面18aは、ガイド孔15を囲むU形状である。
第1方向Xへのガイド孔15の寸法は、後述するビス30の軸部31の直径より若干大きい。また、第1方向Xへの取付凹部18の寸法は、ビス30の頭部32の直径より若干大きい。したがって、ビス30の軸部31は、ガイド孔15に挿通可能であり、ビス30の頭部32は取付凹部18の内側に収容可能である。
図2又は図5に示すように、ボックスカバー10は、取付用壁部14に挿入溝19を有する。挿入溝19は、取付用壁部14の内面14a及び側壁部13の内面13aで空間11cに向けて開口するとともに、取付用壁部14の外面14bで外部に向けて開口する。ボックスカバー10の板厚方向に沿った挿入溝19の開口幅は、後述する螺入部材25の板厚より若干大きい。また、第1方向Xに沿った挿入溝19の開口幅は、螺入部材25の第1方向Xへの最大寸法より若干大きい。
第1方向Xへの挿入溝19の開口幅は、第2方向Yに沿って取付用壁部14の外面14bから内面14aに至る直前まで一定である。挿入溝19は、各側壁部13の内面13aにも形成されている。各側壁部13には、内面13aから外面13bに向けて凹む段差面13dが形成されている。
次に、挿入溝19に挿入される螺入部材25について説明する。
螺入部材25は、金属の薄板製である。螺入部材25を板厚方向から見た正面視では、螺入部材25はT形状である。螺入部材25は、上述のビス30の軸部31が螺入される第1ビス孔25aを備える。第1ビス孔25aは雌ネジである。また、螺入部材25は第2ビス孔25bを備える。第2ビス孔25bには、配線器具23をボックスカバー10に取り付けるための取付ビス40の軸部41が螺入される。第2ビス孔25bは雌ネジである。螺入部材25において、第1ビス孔25aと第2ビス孔25bが並ぶ方向を並設方向Hとする。螺入部材25の板厚方向の両面に沿い、かつ並設方向Hに直交する方向を幅方向Fとする。
螺入部材25は、幅方向Fの両端側に当接片26を備える。また、螺入部材25は、並設方向Hにおいて両方の当接片26よりも突出したビス孔形成部27を備える。第2ビス孔25bは、ビス孔形成部27に設けられている。
並設方向Hへの螺入部材25の最大寸法は、第2方向Yへの取付用壁部14の外面14bと内面14aとの最大寸法とほぼ同じである。また、幅方向Fへの螺入部材25の最大寸法は、第1方向Xへの挿入溝19の開口幅より若干小さい。
図7又は図9に示すように、螺入部材25は、挿入溝19に対し、取付用壁部14の外面14b側から挿入されている。螺入部材25は、挿入溝19に対し、ビス孔形成部27から挿入されている。螺入部材25は、挿入溝19内で第2方向Yに移動可能に収容されている。一方、螺入部材25の幅方向Fの両端縁は、挿入溝19における第1方向Xの内端面から僅かに離間している。このため、螺入部材25は、挿入溝19内では、第1方向Xへの移動が規制されている。
図3に示すように、螺入部材25の第1ビス孔25aは、取付用壁部14のガイド孔15から取付用壁部14の外部に露出している。図6又は図7に示すように、ガイド孔15を貫通させたビス30の軸部31が、螺入部材25の第1ビス孔25aに螺入され、螺入部材25とビス30が一体化されている。
第1ビス孔25aに螺入されたビス30の頭部32が、取付凹部18の内側面に当接することで、第2方向Yに沿ったそれ以上の螺入部材25の移動が規制され、螺入部材25が挿入溝19の外面14b側から抜け出ることが規制されている。ビス30と本体11との当接によって螺入部材25の移動が規制された位置を、螺入部材25の第1移動限界位置P1とする。したがって、各螺入部材25は、ビス30の頭部32と取付凹部18の内側面との当接によって、第1移動限界位置P1から取付用壁部14の外面14b側への移動が規制される。本実施形態では、螺入部材25に一体のビス30が、移動規制手段としての部材側当接部を構成し、本体11の取付凹部18の内側面が、本体11が備える移動規制手段としての本体側当接部を構成している。
螺入部材25が第1移動限界位置P1にあるとき、螺入部材25は、並設方向Hにおけるビス孔形成部27の先端27aが、取付用壁部14の内面14aと面一になる。第1移動限界位置P1では、螺入部材25の第2ビス孔25bは、ガイド孔15のうち、取付用壁部14の内面14aに近い位置からボックスカバー10の外部に露出している。
そして、螺入部材25が第1移動限界位置P1にある状態で、ビス30の頭部32を取付凹部18の支持面18aに押し付けることで、螺入部材25を第1移動限界位置P1に移動不能に位置決めできるようになっている。したがって、ビス30は、螺入部材25を移動不能に位置決めする位置決め手段を構成している。
図9に示すように、螺入部材25の幅方向Fの一端側の当接片26は、一方の側壁部13の段差面13dに当接可能であり、幅方向Fの他端側の当接片26は、他方の側壁部13の段差面13dに当接可能である。そして、螺入部材25の各当接片26が各段差面13dに当接することにより、当接位置よりも空間11cに向けた螺入部材25の移動が規制されるようになっている。
一対の当接片26が段差面13dに当接することで、取付用壁部14の内面14aに向けた螺入部材25の移動が規制され、螺入部材25が挿入溝19の内面14a側から抜け出ることが規制されている。当接片26が段差面13dに当接して螺入部材25の移動が規制された位置を、螺入部材25の第2移動限界位置P2とする。したがって、各螺入部材25は、当接片26と段差面13dとの当接によって、第2移動限界位置P2からの移動が規制される。本実施形態では、螺入部材25の当接片26が、螺入部材25が備える移動規制手段としての部材側当接部を構成し、段差面13dが、本体11が備える移動規制手段としての本体側当接部を構成している。
図8又は図9に示すように、螺入部材25が第2移動限界位置P2にあるとき、ビス孔形成部27の先端27aが、取付用壁部14の内面14aから突出する。第2移動限界位置P2では、螺入部材25の第2ビス孔25bは、取付用壁部14の内面14aよりも空間11c内に突出した位置にある。また、第2移動限界位置P2では、螺入部材25の第1ビス孔25aは、ガイド孔15のうち、取付用壁部14の内面14aに近い位置にある。そして、螺入部材25が第2移動限界位置P2にある状態で、ビス30の頭部32を取付凹部18の支持面18aに押し付けることで、螺入部材25を第2移動限界位置P2に移動不能に位置決めできるようになっている。ビス30は、螺入部材25を移動不能に位置決めする位置決め手段を構成している。
したがって、ボックスカバー10において、各螺入部材25は、それぞれ第1移動限界位置P1と、第2移動限界位置P2の間で位置変更可能に本体11に組付けられている。また、各螺入部材25は、2箇所定められた移動限界位置の間で位置変更可能であるとともに、第1移動限界位置P1と第2移動限界位置P2の間では無段階に移動可能である。つまり、螺入部材25は、2箇所定められた第1移動限界位置P1と第2移動限界位置P2の範囲内で位置変更可能である。
なお、挿入溝19は、第2方向Yに対向する取付用壁部14に設けられ、各取付用壁部14の挿入溝19に螺入部材25が挿入されている。そして、各挿入溝19に第2ビス孔25bが設けられているため、一対の第2ビス孔25bは、ボックスカバー10の空間11cを挟むように本体11に対向配置されている。なお、第2方向Yは、一対の第2ビス孔25b同士を繋ぐ直線の延びる対向方向である。
また、第2移動限界位置P2では、螺入部材25のビス孔形成部27及び当接片26が取付用壁部14の内面14aから空間11c内へ突出する。このため、ボックスカバー10の正面視では、取付用壁部14の内面14aから突出した螺入部材25により、空間11cが縮小されるようになっている。したがって、螺入部材25そのものが空間縮小部材として機能するとともに、螺入部材25におけるビス孔形成部27及び当接片26の一部が空間縮小部として機能する。
第2方向Yに沿った一対の第2ビス孔25bの間隔をピッチとする。一対の螺入部材25がそれぞれ第1移動限界位置P1に位置した状態では、一対の第2ビス孔25bのピッチは、60mmに設定されている。また、一対の螺入部材25がそれぞれ第2移動限界位置P2に位置した状態では、一対の第2ビス孔25bのピッチは、40mmに設定されている。
また、各螺入部材25は、第1移動限界位置P1と第2移動限界位置P2との中間位置で中間位置を取る。中間位置では、螺入部材25は、ビス孔形成部27の先端27aが、取付用壁部14の内面14aから突出し、かつ第2移動限界位置P2よりも内面14a寄りに位置する。中間位置では、螺入部材25の第2ビス孔25bは、取付用壁部14の内面14aよりも空間11c内に突出し、かつ第2移動限界位置P2よりも内面14a寄りの位置にある。また、中間位置では、螺入部材25の第1ビス孔25aは、ガイド孔15のうち、取付用壁部14の内面14aと外面14bとの中間にある。一対の螺入部材25がそれぞれ中間位置に位置決めされた状態では、一対の第2ビス孔25b間のピッチは、50mmに設定されている。
したがって、一対の螺入部材25は、3種類設定されたピッチに第2ビス孔25bの位置を変更可能に本体11に組付けられている。つまり、一対の第2ビス孔25bは、本体11に組付けられた螺入部材25に設けられてピッチを変更可能である。また、第1移動限界位置P1、第2移動限界位置P2、又は中間位置でビス30によって螺入部材25が移動不能に位置決めされることにより、各ピッチが維持される。
また、中間位置でも、螺入部材25のビス孔形成部27及び当接片26が取付用壁部14の内面14aから空間11c内へ突出する。このため、ボックスカバー10の正面視では、取付用壁部14の内面14aから突出した螺入部材25により、空間11cが縮小されるようになっている。したがって、螺入部材25そのものが空間縮小部材として機能するとともに、螺入部材25におけるビス孔形成部27及び当接片26の一部が空間縮小部として機能する。
図4に示すように、ボックスカバー10は、第2面11bにおけるガイド孔15に隣接する位置に指示部21を備える。指示部21は、第1方向Xに沿った取付凹部18の隣りに設けられている。指示部21は、第2方向Yに複数設けられた目盛りである。指示部21は、螺入部材25を第1移動限界位置P1、中間位置、及び第2移動限界位置P2に位置させる位置を指示している。指示部21は、第1移動限界位置用印21aと、中間位置用印21bと、第2移動限界位置用印21cを備える。各印21a~21cにビス30の中心軸線を合わせてビス30によって螺入部材25を位置決めすることで、螺入部材25を第1移動限界位置P1、第2移動限界位置P2、又は中間位置に位置決めできるとともに、各位置P1、P2での第2ビス孔25bのピッチを維持できる。
ボックスカバー10は、四隅にカバー取付孔11gを備える。カバー取付孔11gは、ボックスカバー10を板厚方向に貫通する。
次に、配線用ボックスBについて説明する。
図1に示すように、配線用ボックスBは有底四角箱状である。配線用ボックスBの対向する一対の角部には、配線用ボックスBの外部に向けて開口するボス部Baが設けられている。ボス部Baには雌ネジが形成されている。
続いて、配線器具23をボックスカバー10に取り付けるために、配線器具23を保持する配線器具枠24について説明する。合成樹脂又は金属製の配線器具枠24は四角板状である。配線器具枠24は、中央部に配線器具23を取着可能である。また、配線器具枠24は、長手方向の両端部に取付孔24aを備える。
配線器具枠24には、一対の取付孔24aの中心点間のピッチが40mm、50mm、及び60mmのものがある。取付孔24aを貫通した取付ビス40をボックスカバー10の第2ビス孔25bに螺入することで、配線器具枠24を介して配線器具23がボックスカバー10に取り付けられる。
次に、ボックスカバー10の使用方法を作用とともに説明する。
始めに、一対の取付孔24aのピッチが60mmの配線器具枠24を用いる場合について説明する。
まず、各螺入部材25において、ビス30の中心軸線を、指示部21の第1移動限界位置用印21aに合わせ、図6又は図7に示すように、ビス30を第1ビス孔25aにさらに螺進させるとともに、頭部32を取付凹部18の支持面18aに押し付ける。すると、各螺入部材25が第1移動限界位置P1に移動不能に位置決めされ、一対の第2ビス孔25bのピッチが60mmに設定される。
図10に示すように、このボックスカバー10のカバー取付孔11gを貫通させた取付ネジ28を、配線用ボックスBのボス部Baに螺合し、ボックスカバー10を配線用ボックスBに取り付ける。本実施形態では、ボックスカバー10の第1面11aが配線用ボックスB内を向き、第2面11bが外部に露出する状態でボックスカバー10を配線用ボックスBに取り付ける。ボックスカバー10が配線用ボックスBに取り付けられた状態では、ボックスカバー10の空間11cは螺入部材25によって縮小されていない。
次いで、中空壁Wを構築するために一対の石膏ボードWaを立設し、一方の石膏ボードWaの裏面にボックスカバー10の第2面11b全体が密接するように、配線用ボックスBを図示しない支持手段により石膏ボードWa内に支持させる。
次に、中空壁Wの壁表側に位置する一方の石膏ボードWaにおいて、ボックスカバー10の空間11cに沿って図示しない鋸等の切断工具を移動させて石膏ボードWaを切除する。このとき、切断工具を、一対の側壁部13に対しては内面13aに沿わせて移動させ、一対の取付用壁部14に対しては内面14aのうち第2方向Yに凹んだ部分を第1方向Xへ直線状に結ぶように移動させる。このようにすることで、図11に示すように、ボックスカバー10の一対の第2ビス孔25bを壁表側に露出させる。その結果、石膏ボードWaに貫通孔Wbが形成されるとともに、ボックスカバー10の空間11cは、貫通孔Wbに面した状態となり、貫通孔Wbを介して一対の第2ビス孔25bが壁表側に露出する。
続いて、図12に示すように、配線器具23を保持した配線器具枠24を石膏ボードWaの壁表面に当接させるとともに、配線器具枠24の各取付孔24aに挿通された取付ビス40を、貫通孔Wbを貫通させてボックスカバー10の第2ビス孔25bに螺入する。このとき、配線器具枠24の一対の取付孔24aのピッチは60mmに設定され、ボックスカバー10の一対の第2ビス孔25bのピッチも60mmに設定されているため、配線器具枠24はボックスカバー10に速やかに固定される。なお、配線器具23には、配線用ボックスB内に配線されたケーブルKが接続される。
次に、一対の取付孔24aのピッチが40mmの配線器具枠24を用いる場合について説明する。
まず、各螺入部材25において、ビス30の中心軸線を、指示部21の第2移動限界位置用印21cに合わせ、図8又は図9に示すように、ビス30を第1ビス孔25aにさらに螺進させるとともに、頭部32を取付凹部18の支持面18aに押し付ける。すると、各螺入部材25が第2移動限界位置P2に移動不能に位置決めされ、一対の第2ビス孔25bのピッチが40mmに設定される。
また、図13に示すように、各螺入部材25が第2移動限界位置P2に位置するため、ボックスカバー10の空間11c内には、各螺入部材25が突出しており、空間11cが狭められている。
このボックスカバー10のカバー取付孔11gを貫通させた取付ネジ28を、配線用ボックスBのボス部Baに螺合し、ボックスカバー10を配線用ボックスBに取り付ける。本実施形態では、ボックスカバー10の第1面11aが配線用ボックスB内を向き、第2面11bが外部に露出する状態でボックスカバー10を配線用ボックスBに取り付ける。
次いで、図14に示すように、上記と同様に、一対の石膏ボードWaを立設し、石膏ボードWa内に配線用ボックスBを支持させる。そして、中空壁Wの壁表側に位置する一方の石膏ボードWaにおいて、ボックスカバー10の空間11cに沿って鋸等の切断工具を移動させて石膏ボードWaを切除する。このとき、切断工具は、一対の側壁部13の内面13aに沿って移動させるとともに、取付用壁部14の内面14aから突出した螺入部材25の一対の当接片26同士を第1方向Xに結ぶように移動させる。このようにすることで、図13に示すように、石膏ボードWaに貫通孔Wbが形成されるとともに、ボックスカバー10の空間11cは、貫通孔Wbに面した状態となり、貫通孔Wbを介して一対の第2ビス孔25bが壁表側に露出する。
このとき、空間11cには、各螺入部材25の螺入部材25が突出しているため、螺入部材25が第1移動限界位置P1に位置する場合と比べて、貫通孔Wbを小さくできる。
続いて、図14に示すように、配線器具23を保持した配線器具枠24の各取付孔24aに挿通された取付ビス40を、ボックスカバー10の第2ビス孔25bに螺入する。このとき、配線器具枠24の一対の取付孔24aのピッチは40mmに設定され、ボックスカバー10の一対の第2ビス孔25bのピッチも40mmに設定されているため、配線器具枠24はボックスカバー10に速やかに固定される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ボックスカバー10の螺入部材25を第2方向Yへ移動可能に構成した。また、螺入部材25に一体のビス30とボックスカバー10との当接、及び螺入部材25に一体の当接片26とボックスカバー10との当接によって、第1移動限界位置P1又は第2移動限界位置P2から螺入部材25が抜け出る方向への移動を規制できる。このため、ボックスカバー10からの螺入部材25の抜け出しを規制しつつ、螺入部材25に設けた第2ビス孔25bの位置を変更でき、一対の第2ビス孔25bのピッチを調節できる。よって、配線用ボックスBに対するボックスカバー10の取付向きを変えるなどしなくても、第2ビス孔25bの位置を変更できる。
(2)螺入部材25は、ビス30がボックスカバー10に当接する位置と、当接片26が段差面13dに当接する位置との間では第2方向Yへ無段階に移動可能である。このため、第2方向Yに沿った螺入部材25の位置調節により、第2ビス孔25bの位置を配線器具枠24の取付に適した位置に配置できる。
(3)ビス30を第1ビス孔25aに螺進させて頭部32を取付凹部18の支持面18aに押し付けることにより、螺入部材25をボックスカバー10に対し移動できないように位置決めできる。よって、螺入部材25が位置決めされた位置に第2ビス孔25bを位置決めでき、第2ビス孔25bの変位を抑制できる。その結果として、第2ビス孔25bへの取付ビス40の螺入作業が行いやすい。
(4)螺入部材25を第2移動限界位置P2又は中間位置に位置させると、螺入部材25が空間11c内に突出し、空間11cが狭められる。そして、螺入部材25に切断工具を沿わせて石膏ボードWaに貫通孔Wbを形成することで、螺入部材25によって縮小された空間11cに合わせた貫通孔Wbを形成できる。
(5)ボックスカバー10の第2面11bには指示部21が設けられている。そして、第1移動限界位置用印21a、中間位置用印21b、又は第2移動限界位置用印21cにビス30を位置合わせして頭部32を支持面18aに押し付けることで、一対の第2ビス孔25b間のピッチを予め決められたピッチに合わせることができる。よって、一対の第2ビス孔25b間のピッチを測定しながら螺入部材25をボックスカバー10に位置決めする場合と比べて、螺入部材25の位置決め作業が容易となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 図15に示すように、螺入部材25は、T形状でなく、細長四角形状であってもよい。この場合、ボックスカバー10のガイド孔15、及びガイド孔15を囲む取付凹部18は長孔状であってもよい。また、螺入部材25が当接片26を備えていないため、ボックスカバー10の段差面13dは無くてもよい。
そして、第1移動限界位置P1では第1ビス孔25aに螺入されたビス30の頭部32が、取付凹部18の内側面のうち、取付用壁部14の外面14b寄りの内側面に当接することで、ボックスカバー10から抜け出す方向への螺入部材25の移動が規制される。また、第2移動限界位置P2では、第1ビス孔25aに螺入されたビス30の頭部32が、取付凹部18の内側面のうち、取付用壁部14の内面14a寄りの内側面に当接することで、ボックスカバー10から抜け出す方向への螺入部材25の移動が規制される。そして、ビス30は、螺入部材25が備える部材側当接部を構成するとともに、取付凹部18の内側面は、本体11が備える本体側当接部を構成し、ビス30と取付凹部18の内側面によって、螺入部材25の移動を規制する移動規制手段が構成される。
○ 図16に示すように、螺入部材25の第1ビス孔25aをボックスカバー10の外側に露出させるガイド孔42をビス30の軸部31が挿通可能な丸孔とするとともに、丸孔のガイド孔42を第2方向Yに複数設けてもよい。このとき、ガイド孔42が第1移動限界位置用印21a、中間位置用印21b、及び第2移動限界位置用印21cに並ぶようにガイド孔42を設けるのが好ましい。
そして、各ガイド孔42にビス30の軸部31を挿通すると、ガイド孔42の内側面に軸部31が当接してビス30が一体化された螺入部材25を各位置に位置決めできる。したがって、螺入部材25は複数段階に亘って位置調節が可能となり、複数設定された一対の第2ビス孔25bのピッチに変更可能に本体11に組付けられている。なお、ビス30と、各ガイド孔42は、複数設定されたピッチを維持すべく螺入部材25を位置決めする位置決め手段を構成し、位置決め手段としての複数のガイド孔42は複数箇所に設けられている。
○ 指示部21は無くてもよい。
○ ボックスカバー10は、第2面11bが配線用ボックスB内を向き、第1面11aが外部に露出する状態でボックスカバー10を配線用ボックスBに取り付けて使用してもよい。この場合、ボックスカバー10は、配線用ボックスBとともにコンクリート壁に埋設される。コンクリート壁を構築するために一対の型枠を立設し、一方の型枠の裏面にボックスカバー10の当接リブ17の当接面17aが密接するように、配線用ボックスBを図示しない支持手段により型枠内に支持させる。
次に、一対の型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、一対の型枠を除去すると、コンクリート壁が立設されるとともに、コンクリート壁の壁表面には、ボックスカバー10の当接リブ17が露出するとともに、その当接リブ17の内側に空間11cが開口している。
○ ボックスカバー10の一対の第2ビス孔25bのうち、一方の第2ビス孔25bは、ボックスカバー10に対し位置変更可能に移動する螺入部材25によって形成され、他方の第2ビス孔25bは、位置変更不能に本体11に固定された螺入部材25によって形成されていてもよい。また、ボックスカバー10の一対の第2ビス孔25bのうち、一方の第2ビス孔25bは、螺入部材25ではなく、ボックスカバー10に直接形成され、位置変更不能であってもよい。
○ 一対の螺入部材25の両方を移動させて第2ビス孔25bのピッチを調節したが、一対の螺入部材25のうち、一方の螺入部材25だけを移動させて第2ビス孔25bのピッチを調節してもよい。
○ 図17に示すように、ボックスカバー10は、一対で一組となる第2ビス孔25bの組を第1方向Xに複数備える大型のボックスカバー10であってもよい。この場合、螺入部材25は、幅方向Fの寸法が実施形態よりも大きく、一方向としての幅方向Fに複数の第1ビス孔25a及び第2ビス孔25bを備える。そして、幅方向Fに複数の第1ビス孔25a及び第2ビス孔25bを備える大型の螺入部材25を、第2方向Yへスライド移動可能にボックスカバー10に設けてもよい。
○ ボックスカバー10は、一対で一組となる螺入部材25の組を第1方向Xに複数備える大型のボックスカバー10であってもよい。
○ ボックスカバー10において、空間縮小部材と螺入部材25とは別部材であってもよい。この場合、空間縮小部材と螺入部材25とは、本体11の板厚方向に重合配置される。このように構成すると、螺入部材25を移動させず、空間縮小部材を移動させると、第2ビス孔25bは移動させずに、空間11cのみ縮小させることができる。逆に、空間縮小部材を移動させず、螺入部材25を移動させると、空間11cを縮小することなく、又はある程度、空間11cを狭めた状態を維持しつつ、第2ビス孔25bのみを移動させることができる。要は、空間縮小部材と螺入部材25は連動してもよいし、独立して移動してもよい。
○ 一対の螺入部材25のうち、一方の螺入部材25を実施形態と同じT形状とし、他方の螺入部材25を、図15に示すように、細長四角形状としてもよい。そして、この場合、細長四角形状の螺入部材25が設けられた部位において、ボックスカバー10のガイド孔15、及びガイド孔15を囲む取付凹部18は長孔状であり、空間11cに向けて開口していなくてもよい。
○ ボックスカバー10において、本体11はC形状であってもよく、この場合、空間11cは、C形状の本体11によって囲まれることで形成される。
○ ボックスカバー10において、本体11は丸枠状であってもよい。
○ ボックスカバー10において、空間11cの形状は任意に変更してもよい。
○ 配線器具23をボックスカバー10に取り付ける際、取付ビス40を配線器具枠24の取付孔24aに挿通したが、配線器具23そのものに取付ビス40が貫通する取付孔を設けてもよい。
○ 配線器具取付体は、ボックスカバー10でなくてもよく、配線用ボックスBであってもよい。
B…配線用ボックス、P1…第1移動限界位置、P2…第2移動限界位置、Y…対向方向としての第2方向、W…中空壁、Wa…壁材としての石膏ボード、Wb…貫通孔、10…配線器具取付体としてのボックスカバー、11…本体、11c…空間、13d…本体側当接部としての段差面、18…本体側当接部としての取付凹部、23…配線器具、25…螺入部材、25b…第2ビス孔、26…部材側当接部としての当接片、30…部材側当接部及び位置決め手段としてのビス、40…取付ビス。

Claims (4)

  1. 配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、
    前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、
    前記一対のビス孔からなる組を一方向に並べて複数備え、
    前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とすると、
    前記一対のビス孔のうちの少なくとも一方の前記ビス孔は、前記対向方向に沿った位置を変更可能に前記本体に組付けられた螺入部材に設けられるとともに、当該螺入部材は2箇所定められた移動限界位置の範囲内で位置変更可能であり、
    前記螺入部材は、前記一方向に並ぶ複数の前記ビス孔を備え、
    前記螺入部材の移動を各移動限界位置で規制する移動規制手段を有し、
    前記移動規制手段は、前記螺入部材が備える部材側当接部と、前記本体が備える本体側当接部とによって構成され、前記部材側当接部と前記本体側当接部との当接によって前記螺入部材の移動が規制されることを特徴とする配線器具取付体。
  2. 配線器具が配置される空間を囲む本体を備え、
    前記配線器具を前記本体に取り付けるための取付ビスが螺入される一対のビス孔を備えるとともに、前記一対のビス孔が前記空間を挟むように前記本体に対向配置される配線器具取付体であって、
    前記一対のビス孔同士を繋ぐ直線の延びる方向を対向方向とし、前記対向方向に沿った前記一対のビス孔の間隔をピッチとすると、
    前記一対のビス孔のうちの少なくとも一方の前記ビス孔は、複数設定された前記ピッチに変更可能に前記本体に組付けられた螺入部材に設けられ、
    複数設定された前記ピッチを維持すべく、前記螺入部材を位置決めする位置決め手段を複数箇所に備えることを特徴とする配線器具取付体。
  3. 前記一対のビス孔は、それぞれ同じ構成の前記螺入部材に設けられている請求項1又は請求項に記載の配線器具取付体。
  4. 前記配線器具取付体は、前記配線器具に接続される配線が収容される配線用ボックスに取り付けられ、前記配線用ボックスは、一対の壁材の間に中空部を有する中空壁内に配置されるとともに、前記配線器具取付体の前記空間は、一方の前記壁材を厚さ方向に貫通する貫通孔に面しており、前記螺入部材は、前記空間内に突出して当該空間を狭める空間縮小部を備える請求項1~請求項のうちいずれか一項に記載の配線器具取付体。
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