JP7353455B1 - 海洋構造物 - Google Patents
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Abstract
Description
図1から図5に示すように、海洋構造物10は、鋼管杭20と、ジャケット30と、を備えている。なお図1には、海洋構造物10の施工に用いられる作業船85も併せて図示されている。
ジャケット30は、ジャケット脚31と、デッキ32と、ブレース33と、を備えている。
図2に示すように、各ジャケット脚31は、基部34と、本体部35と、を備えている。
基部34は、ジャケット脚31の下端に位置する。基部34は、鋼管杭20の内部に挿入されている。ジャケット脚31のうち、少なくとも基部34の外径は、鋼管杭20の内径よりも小さい。基部34の外径が鋼管杭20の内径よりも小さければ、本体部35の外径は鋼管杭20の内径以上であってもよい。ジャケット脚31の全体の外径が、鋼管杭20の内径よりも小さくてもよい。基部34の下端は、鋼管杭20の外部の海底面12よりも下方に位置している。基部34の上端は、鋼管杭20の外部の海底面12よりも上方に位置している。基部34は、鉛直方向に対して実質的に平行である。
ブレース33は、ジャケット脚31と接続される。具体的には、ブレース33は、水平方向に隣り合うジャケット脚31を連結する。これにより、ブレース33は、ジャケット30を補強する。ブレース33は、デッキ32よりも下方に位置している。ブレース33は、ジャケット脚31の本体部35を水平方向に連結する。ブレース33は、水平方向に対して傾斜している。ブレース33は、水平方向に隣り合うジャケット脚31の間にたすき掛けされている。ブレース33は、鉛直方向に複数段(図示の例では2段)設けられている。
また、グラウト充填空間50には、エマージェンシーホール52aが接続されている。エマージェンシーホール52aは、供給管52の予備として設けられる。すなわち、エマージェンシーホール52aは、何らかの理由により供給管52を用いてグラウト充填空間50にグラウト51を充填することが不可能となった場合に、グラウト充填空間50へのグラウト51の充填を継続できるようにするために設けられる配管である。エマージェンシーホール52aは、ジャケット脚31を挟んで、ブレース33と反対側に設けられることが好ましい。これにより、エマージェンシーホール52aを用いたグラウト51の充填の作業性を向上させることが好ましい。
つまり、円環状フランジ38は、海洋構造物10の施工時において、ジャケット脚31と鋼管杭20とを仮保持するためにのみ用いられる。海洋構造物10の完成後は、円環状フランジ38は、例えば、海洋構造物10から完全に取り外される。具体的には、円環状フランジ38は、リブ40がジャケット脚31から切断されることで、ジャケット脚31から取り外される。その後、円環状フランジ38をジャケット脚31の基部34の周方向に沿って複数に分割されることで、ジャケット脚31から完全に取り外される。
なお、本実施形態において、リブ40の上端は、水平方向に沿って見て、グラウトシール受けプレート39から突出している。これにより、リブ40をジャケット30の外側から容易に目視可能とする。
グラウト51としては、経時硬化性の材料が挙げられる。グラウト51としては、例えば、超高強度グラウト材が挙げられる。
配管58は、円環状フランジ38の第2領域38bに設けられている。図4に示すように、配管58は、周方向に間隔をあけて複数(図示の例では3つ)設けられている。
各配管58の少なくとも一部は、グラウトシール受けプレート39によって水平方向の外側から覆われている。なお図示の例では、各配管58の上端は、グラウトシール受けプレート39の上端よりも上方に位置している。
第1のリブ41と第2のリブ42との間隔は、第3のリブ43と第4のリブ44との間隔よりも狭い。これにより、第1のリブ41と第2のリブ42とによって、ジャケット脚31の荷重を受け止めやすくすることができる。
例えば、ジャケット脚31にリブ40によって取り付けられた円環状フランジ38は、ジャケット30構造体から除去されずに残置されてもよい。具体的には、例えば、第1のリブ41及び第2のリブ42とジャケット脚31との間を切断する。これにより、施工後の海洋構造物10において、ジャケット脚31と鋼管杭20との間の応力の伝達経路に、円環状フランジ38が含まれなくなる。したがって、ジャケット脚31と鋼管杭20との間における応力の伝達は、硬化後のグラウト51のみを介してされるようになる。このことで、本発明に係る海洋構造物10の作用効果は担保できる。また、この場合において、第1のリブ41及び第2のリブ42とジャケット脚31との間のみに限らず、第3のリブ43及び第4のリブ44とジャケット脚31との間も同時に切断してもよい。
また、円環状フランジ38をジャケット脚31の基部34の周方向に沿って複数に分割する際の補助として、円環状フランジ38を切断容易とするための切れ目を設けてもよい。前記切れ目は、例えば、ジャケット脚31を挟んで、ブレース33と反対側に設けられることが好ましい。
また、円環状フランジ38の当接部は、ライナープレート56を取り付けることで形成されなくてもよい。例えば、円環状フランジ38は、厚さの異なる円弧状の部材を接合することで形成されてもよい。
20 鋼管杭
30 ジャケット
31 ジャケット脚
33 ブレース
38 円環状フランジ
39 プレート
40 リブ
41 第1のリブ
42 第2のリブ
43 第3のリブ
44 第4のリブ
50 グラウト充填空間
51 グラウト
54 グラウトシール
Claims (6)
- 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記部材は、前記ジャケット脚の外側でかつ前記ジャケット脚の周方向の一部のみに部分的に配置され、
前記部材は、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで、前記ブレースと反対側に配置され、
前記ジャケット脚に取り付けられる環状フランジであって、前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間に形成されるグラウト充填空間の上方に取り付けられる環状フランジ、
を更に備え、
前記部材として、前記環状フランジに配置されるライナープレートを備えている、
ことを特徴とする海洋構造物。 - 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部分を有する部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記部材は、前記ジャケット脚の内側でかつ前記ジャケット脚の周方向の一部のみに部分的に配置され、
前記部材は、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで、前記ブレースと反対側に配置され、
前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間にグラウト充填空間が形成され、
前記部材として、前記ジャケット脚の前記外周面から前記ジャケット脚の内部に突入する前記部分が屈曲形成された配管であって前記グラウト充填空間にグラウトを充填可能なエマージェンシーホールを備えている、
ことを特徴とする海洋構造物。 - 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記部材は、前記ジャケット脚の外側でかつ前記ジャケット脚の周方向の一部のみに部分的に配置され、
前記部材は、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで、前記ブレースと反対側に配置され、
前記ジャケット脚に取り付けられる環状フランジであって、前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間に形成されるグラウト充填空間の上方に取り付けられる環状フランジ、
を更に備え、
前記鋼管杭、前記ジャケット脚、及び前記環状フランジを覆うグラウトシール、
を更に備え、
前記部材として、前記グラウトシールを固定するためのベルトのバックルを備えている、
ことを特徴とする海洋構造物。 - 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記ジャケット脚に取り付けられる環状フランジであって、前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間に形成されるグラウト充填空間の上方に取り付けられる環状フランジ、
を更に備え、
前記部材として、前記環状フランジの周方向における複数の箇所で前記環状フランジと前記ジャケット脚とを接続する複数のリブを備え、
前記環状フランジは、前記ジャケット脚に直接には接続されておらず、
前記複数のリブは、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで前記ブレースと反対側となる領域に配置されるリブの前記周方向での配置の間隔が、残りの領域に配置されるリブの前記周方向での配置の間隔よりも狭くなるように、前記周方向に分散して配置されている、
ことを特徴とする海洋構造物。 - 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記ジャケット脚に取り付けられる環状フランジであって、前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間に形成されるグラウト充填空間の上方に取り付けられる環状フランジ、
を更に備え、
前記部材として、前記環状フランジの周方向における複数の箇所で前記環状フランジと前記ジャケット脚とを接続する複数のリブを備え、
前記環状フランジは、前記ジャケット脚に直接には接続されておらず、
前記複数のリブのうち、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで前記ブレースと反対側となる領域に配置されるリブは、その板厚が、残りの領域に配置されるリブの板厚よりも厚い、
ことを特徴とする海洋構造物。 - 鋼管杭と、
前記鋼管杭の内部に挿入されるジャケット脚と、
前記ジャケット脚と接続されるブレースと、
前記鋼管杭又は前記ジャケット脚に設けられる部材であって、作業者による作業が海水面よりも下で行われる部材と、
を備える海洋構造物であって、
前記部材として、前記ジャケット脚に取り付けられる環状フランジであって、前記鋼管杭の内周面と前記ジャケット脚の外周面との間に形成されるグラウト充填空間の上方に取り付けられる環状フランジ、
を更に備え、
前記環状フランジは、その周方向に並ぶ複数の接合部により接合された複数の部材から形成され、
前記複数の接合部は、前記ジャケット脚の中心軸を挟んで、前記ブレースと反対側に配置される、
ことを特徴とする海洋構造物。
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