JP2020007728A - 接合構造物、杭式構造物ならびに杭式構造物の撤去方法 - Google Patents

接合構造物、杭式構造物ならびに杭式構造物の撤去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にする。【解決手段】鋼管杭100と、鋼管杭100に外挿され、一部にジャケット92との接続部位13が形成されている外挿鋼管12と、を有し、外挿される外挿鋼管12と鋼管杭100との隙間16にグラウト14を充填させて接合した接合構造物であって、外挿される外挿鋼管12と鋼管杭100との隙間16のグラウト14は、外挿鋼管12の接続部位13上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填されている。【選択図】図6

Description

本発明は、接合構造物、杭式構造物ならびに杭式構造物の撤去方法に関し、詳細には、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にする接合構造物および撤去作業が容易な杭式構造物ならびに該杭式構造物の撤去方法に関する。特に本発明は、洋上風力発電設備や洋上風力発電における事業性評価のために設置される洋上での風況観測設備に好適に適用可能である。
近年、風力発電がエコエネルギーの観点で注目されており、得られる風力や立地条件等の観点から、特に、洋上での風力発電が注目されている。
洋上風力発電や、その前段の事業検討評価である洋上風況観測で用いられる構造物としては、水底地盤に打ち込んだ鋼管杭によってジャケットを支持してなる杭式構造物がよく知られている。
ここで、ジャケットとは、鋼管杭を覆う鋼管の脚(レグ)を斜材や水平材で立体的に結合してなる構造物のことであり、鋼製部材を主体とした骨組構造の構造物も含み、例えば水中部で骨組構造が完結し、水面部ではモノポール(1本柱)となる構造体(例えば3本杭タイプのトリポット構造体)を含むものである。
特許文献1においては、ジャケットを用いた構造体の構築方法として、次のような構築方法、即ち、水域に設置して構造物を建設するジャケット構造体の構築方法であって、水域に複数の基礎杭を設置し、前記ジャケット構造体を鉛直方向に複数に分割してなる分割ジャケット構造体を構成する外挿鋼管を前記基礎杭に挿入設置し、該基礎杭の外周に備えた鍔部に前記外挿鋼管を係止させ、残りの分割ジャケット構造体を構成する外挿鋼管を前記基礎杭に挿入設置し、該外挿鋼管の内空面に備えたリング状の突条又は複数の突起を前記基礎杭の天端に係止させた後に該外挿鋼管の下端の前記基礎杭外周に底型枠を設置し、前記外挿鋼管と前記基礎杭の間に充填材を充填して前記基礎杭と前記分割ジャケット構造体を接合することを特徴とする、ジャケット構造体の構築方法が提案されている。
特許文献1に記載のジャケット構造体の構築方法では、ジャケット構造体を鉛直方向に複数に分割してなる分割ジャケット構造体を、基礎杭に順次設置していくので、ジャケット構造体が大型化した場合や上空制限のある水域であっても、ジャケット構造体の構築が可能になる場合があると考えられる。
一方、洋上風力発電設備は20年程度、洋上風況観測設備の場合は2年程度供用した後に撤去することが前提になっていることがあるが、撤去は、現状復帰をさせることが原則であり、土中部にある鋼管杭も含め、すべて撤去することが原則である。
このため、洋上風力発電設備に用いる構造物は、構築の際における利点を追求するだけでなく、撤去の場面における利便性も考慮した構造とすることが好ましい。
しかしながら、特許文献1に記載のジャケット構造体の構築方法では、構築したジャケット構造体を撤去する場面における利便性は考慮されていない。
特開2005−133485号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にする鋼管杭とジャケットとの接合構造および撤去作業が容易な杭式構造物ならびに該杭式構造物の撤去方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の鋼管杭とジャケットとの接合構造および杭式構造物ならびに杭式構造物の撤去方法により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係る接合構造物の第1の態様は、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、一部にジャケットとの接続部位が形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間にグラウトを充填させて接合した接合構造物であって、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトは、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填されていることを特徴とする接合構造物である。
本発明に係る接合構造物の第2の態様は、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、一部にジャケットとの接続部位が形成されている外挿鋼管と、を有し、前記鋼管杭と外挿される前記外挿鋼管との隙間にグラウトを充填させて接合した接合構造物であって、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトは、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填されており、且つ、前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間には、継手構造が設けられていて、該継手構造は、前記鋼管杭との隙間に充填されたグラウトにより接合された前記外挿鋼管の部位と、前記鋼管杭との隙間にグラウトが充填されておらず、グラウトによる接合がなされていない前記外挿鋼管の部位と、を分離可能に連結することを特徴とする接合構造物である。
前記継手構造は、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士をボルトで連結したフランジ部を有するように構成してもよい。
前記継手構造は、前記外挿鋼管の一部を形成する中間部材と、前記中間部材の上下に位置する前記外挿鋼管の他の一部を前記中間部材に連結させる第1及び第2の連結構造とを有し、前記中間部材は、ボルトにて接合された複数部材で構成されていて、前記鋼管杭の外周面を覆っており、取り外すことにより前記鋼管杭の外周面を露出させることができ、また、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造の各々とは、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士がボルトで連結されており、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造とのボルト連結を解除し、前記中間部材のボルト接合を解除することで、前記中間部材を前記鋼管杭から取り外し可能に構成してもよい。
本発明に係る杭式構造物は、本発明に係る接合構造物の第1または第2の態様と、前記外挿鋼管の接続部位に接続された連結部材を介して接続されたジャケットと、を有することを特徴とする杭式構造物である。
前記ジャケットは、下方に延びるレグを備えていて、該レグの端部には水底地盤に設置可能な接地面が形成されており、前記レグの一部と前記外挿鋼管の接続部位とは前記連結部材を介して接続されていて、前記ジャケットが立設されているように構成してもよい。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第1の態様は、ジャケットと、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、連結部材を介して前記ジャケットと接続する接続部位が一部に形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトが、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填された杭式構造物の撤去方法であって、前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記外挿鋼管の部位を横断方向に切断して、前記鋼管杭と、前記接続部位に前記連結部材を介して接続している前記ジャケットと、を切り離す外挿鋼管切断工程を有することを特徴とする杭式構造物の撤去方法である。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第1の態様において、前記ジャケットは、下方に延びるレグを備えていて、該レグの端部には水底地盤に設置可能な接地面が形成されており、前記レグの一部と前記外挿鋼管の接続部位とは連結部材を介して接続されていて、前記ジャケットが立設されているように構成してもよい。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第1の態様において、前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記鋼管杭の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、前記外挿鋼管切断工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、を有していてもよい。
前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程を有していてもよい。
前記外挿鋼管切断工程および前記鋼管杭切断工程は、前記外挿鋼管及び前記鋼管杭の部位をワイヤーソーで横断方向に連続して切断して、前記鋼管杭と前記ジャケットとを切り離す連続切断工程であってもよい。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第1の態様において、前記外挿鋼管切断工程の後、前記鋼管杭を、グラウト接合されている前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、を有していてもよい。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第2の態様は、ジャケットと、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、連結部材を介して前記ジャケットと接続する接続部位が一部に形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトが、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填され、且つ前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間に、前記鋼管杭との隙間に充填された前記グラウトにより接合された前記外挿鋼管の部位と、前記鋼管杭との隙間にグラウトが充填されておらず、グラウトによる接合がなされていない一方、前記接続部位が形成されている前記外挿鋼管の部位と、を分離可能に連結する継手構造を有する杭式構造物の撤去方法であって、前記継手構造による連結を解除して、前記鋼管杭と、前記接続部位に前記連結部材を介して接続している前記ジャケットと、を分離する外挿鋼管分離工程を有することを特徴とする杭式構造物の撤去方法である。
前記継手構造は、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士をボルトで連結したフランジ部を有していてもよく、この場合、前記外挿鋼管分離工程は、前記継手構造の前記ボルトを取り外して、前記フランジ部における連結を解除することにより行ってもよい。
前記外挿鋼管分離工程の後、前記鋼管杭を、グラウトにより接合している前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、を有していてもよい。
前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間において、前記鋼管杭を内側から横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、前記外挿鋼管分離工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、を有していてもよい。
本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第2の態様において、前記継手構造は、前記外挿鋼管の一部を形成する中間部材と、前記中間部材の上下に位置する前記外挿鋼管の他の一部を前記中間部材に連結させる第1及び第2の連結構造とを有し、前記中間部材は、ボルトにて接合された複数部材で構成されていて、前記鋼管杭の外周面を覆っており、取り外すことにより前記鋼管杭の外周面を露出させることができ、また、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造の各々とは、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士がボルトで連結された構成にしてもよく、この場合、前記外挿鋼管分離工程は、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造とのボルト連結を解除し、前記中間部材を構成する複数部材のボルト接合を解除することで、前記中間部材を前記鋼管杭から取り外して行うようにしてもよい。
前記外挿鋼管分離工程で前記中間部材を取り外した後、前記中間部材によって覆われていた前記鋼管杭の外周面の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、前記鋼管杭切断工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、を有するようにしてもよい。
前記外挿鋼管分離工程で前記中間部材を取り外した後、前記鋼管杭を、グラウト接合されている前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、を有するようにしてもよい。
また、本発明に係る杭式構造物の撤去方法の第2の態様において、前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記鋼管杭の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、前記外挿鋼管分離工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、を有するようにしてもよい。
前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程を有するようにしてもよい。
本発明によれば、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にすることができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を用いて構築された洋上風力発電設備90の正面図 洋上風力発電設備90の下部構造である杭式構造物28(本発明の第1実施形態に係る杭式構造物28)の部位を拡大して示す正面図 杭式構造物28の接合構造の部位をさらに拡大して示す正面図 本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法およびその変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法およびその変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の部位を拡大して示す正面図 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す正面図 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す正面図 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す正面図 本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す正面図 本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す正面図 本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す正面図 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を用いて構築された洋上風力発電設備96の正面図 洋上風力発電設備96の下部構造である杭式構造物50の部位を拡大して示す正面図 杭式構造物50の接合構造の部位をさらに拡大して示す正面図 図24のXXV−XXV線断面図 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順のうちの1つのステップについて模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法およびその変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップのうちの1つのステップについて代表的な状態を模式的に示す図 本発明の第4実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の部位を拡大して示す正面図 図36のXXXVII−XXXVII線断面図 継手構造68を取り付ける前の状態を模式的に示す、側方から見た分解図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造
図1は、本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を用いて構築された洋上風力発電設備90の正面図であり、図2は、洋上風力発電設備90の下部構造である杭式構造物28(本発明の第1実施形態に係る杭式構造物28)の部位を拡大して示す正面図であり、図3は、杭式構造物28の接合構造の部位をさらに拡大して示す正面図である。図4〜図6は、本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す図であり、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
本発明の第1実施形態に係る接合構造物11は、鋼管杭100と、その鋼管杭100に外挿された外挿鋼管12を備え、外挿鋼管12は、ジャケット92に溶接された連結鋼材94との接続部位13を有する。第1実施形態に係る接合構造物11は、鋼管杭100と外挿鋼管12との隙間16(図5参照)に充填されたグラウト14(図6参照)を介して鋼管杭100と外挿鋼管12とが接合されている接合構造物である。
外挿鋼管12は、連結鋼材94を介してジャケット92のレグ92Aに接続している。具体的には、外挿鋼管12の下部の外周面およびレグ92Aの下部の外周面に、連結鋼材94が溶接されていて、外挿鋼管12は、連結鋼材94を介してジャケット92のレグ92Aに接続しており、外挿鋼管12は、ジャケット92とは別の部材(ジャケット92には含まれない部材)である。連結鋼材94は、3枚の鋼板からなっており、詳細には、上フランジ94A、下フランジ94B、ウェブ94Cからなっている。なお、外挿鋼管12の「接続部位」とは、ここでは連結鋼材94が溶接されている領域を指すものであり、ここでは上フランジ94Aの高さ位置が「接続部位上端」に一致している。
そして、上方から鋼管杭100と外挿鋼管12の隙間16にグラウト14を充填していく場合に、このような「接続部位上端」よりも上側の所定位置まででグラウト14の充填をとどめることによって、ジャケット92を撤去する際、ジャケット92との連結鋼材94等との干渉を気にすることなく、グラウト14が充填されている領域より下側で「接続部位上端」よりも上側の部位において、外挿鋼管12やその内部の鋼管杭100を容易に切断することが可能となる。
なお、本第1実施形態においては、このグラウト14が充填されている領域より下側で接続部位上端までの間の領域を、撤去時切断部20、つまり撤去時に切断が容易な部分としている。
外挿鋼管12の横断面方向の形状(大きさ)は、外挿鋼管12の内面と鋼管杭100の外面との間の間隔(隙間16の幅)が、適切なグラウト充填が可能であるとともに、グラウト硬化後の力の伝達(グラウト14を介しての外挿鋼管12の内面と鋼管杭100の外面との間の力の伝達)が良好となるような幅になるように、設定すればよい。外挿鋼管12および鋼管杭100が、どちらも円筒状の形状であるときは、外挿鋼管12の内面と鋼管杭100の外面との間の間隔(隙間16の幅)は、通常の場合、5cm程度となる。
外挿鋼管12の長さは、設計上必要な接合強度を得るのに必要なグラウト14の充填範囲(外挿鋼管12の長手方向についてのグラウト充填部18の範囲)および撤去時切断部20の配置範囲に応じて、適宜に定めればよい。グラウト充填部18の範囲(当該範囲の外挿鋼管12の長手方向についての長さ)は、設計計算により定めるが、通常は鋼管杭100の杭径の3倍程度の長さになることが多い。鋼管杭100は水底地盤102に打設されている。また、ジャケット92のレグ92Aの下端および外挿鋼管12の下端にはマッドマット92Bが溶接で取り付けられていて、ジャケット92が水底地盤102に安定的に接地できるようになっている。また、外挿鋼管12の下部の内面にはスペーサ12Aが設けられており、外挿鋼管12の内面と鋼管杭100の外面との間隔に片寄りが生じないようにしている。スペーサ12Aは、外挿鋼管12の下部の内面に、周方向に所定の間隔を開けて配置すればよく、例えば、外挿鋼管12の内面を周方向に4等分するような位置や8等分するような位置に配置すればよい。
本第1実施形態に係る接合構造物11においては、グラウト充填部18の下端にはグラウトシール22(図4〜図6参照)が設けられており、グラウト充填部18の範囲と撤去時切断部20の範囲とが明確に区分けされている。グラウトシール22には、ゴム製などのグラウトシールを用いることができる。グラウトシールには、それぞれシール可能な打設圧の限界があるので、打設圧との兼ね合いから適宜に適切なグラウトシールを選択すればよい。
グラウト充填部18においては、外挿鋼管12の内面に所定の間隔でシアキー18A(図4〜図6参照)が設けられており、また、鋼管杭100の外面に所定の間隔でシアキー18B(図5、図6参照)が設けられており、外挿鋼管12と鋼管杭100との間の力の伝達がグラウト14を介して良好に行われるようにしている。シアキー18A、18Bの形状は特には限定されず、溶接ビードタイプ、角鋼タイプ、丸鋼タイプ等を適宜に用いることができる。
なお、鋼管杭100と外挿鋼管12との隙間16に充填するグラウト14としては、鋼管杭100と外挿鋼管12との間の力の伝達が良好になされるように、充填性能が高いグラウトを用いるのが好ましく、具体的には膨張モルタル、水中布分離性モルタルを用いるのが好ましい。
撤去時切断部20は、図6に示すように、グラウトシール22と連結鋼材94の上フランジ94A(接続部位13上端)との間の領域、つまり接続部位13上端と、これよりも上側のグラウトシール22位置(所定位置)との間の撤去時に切断される部位を含む領域である。撤去時切断部20の外挿鋼管12を横断方向に切断すると、連結鋼材94と連結している外挿鋼管12の部位(切断位置よりも下の部位)とグラウト充填部18との連結が解除されるため、鋼管杭100とジャケット92との切り離しがなされる。
グラウトシール22の位置を外挿鋼管12ごとに記録しておくことにより、撤去時切断部20の上端位置(グラウトシール22の下端位置)は、接合構造物11の完成後に目視以外の検査を行わなくても認識することができる。また、撤去時切断部20の下端位置は、外挿鋼管12外表面において連結鋼材94の上フランジ94Aが接続している位置であるところ、連結鋼材94の上フランジ94Aは、接合構造物11の完成後も外部から視認可能であるので、撤去時切断部20の下端位置も、接合構造物11の完成後に目視以外の検査を行わなくても認識することができる。
したがって、第1実施形態に係る接合構造物11においては、接合構造物11の完成後においても、目視以外の検査を行うことなく、撤去時切断部20の範囲を認識することができる。
ここで、目視以外の検査とは、機器を用いた検査のことであり、例えば、機器を用いた非破壊検査等のことである。
なお、グラウト充填部18の外挿鋼管12を横断方向に切断したとしても、外挿鋼管12の部位のうち、連結鋼材94と連結している部位(切断位置よりも下の部位)の内面と鋼管杭100の外面との間にグラウト14が残るため(切断位置よりも下にグラウト充填部18の一部が残るため)、鋼管杭100とジャケット92との切り離しがなされない。また、外挿鋼管12の部位のうち、連結鋼材94の上フランジ94Aよりも下の部位を横断方向に切断しても、連結鋼材94の上フランジ94Aおよびウェブ94Cの少なくとも一部と連結している外挿鋼管12の部位(切断位置よりも上の部位)とグラウト充填部18との連結が解除されないため、鋼管杭100とジャケット92との切り離しがなされない。
また、撤去時切断部20の少なくとも一部の領域は、水底地盤102よりも上方に位置するようにして、撤去時切断部20の外挿鋼管12を水底地盤102よりも上方の高さ位置で横断方向に切断できるようにしておくことにより、水底地盤102を掘り返す作業を不要にすることができ、撤去時の切断作業の際の作業性を向上させることができる。
(1−2)第1実施形態に係る杭式構造物の構成
本発明の第1実施形態に係る杭式構造物28は、図1に示すように、洋上風力発電設備90の下部構造である。
図1および図2に示すように、本第1実施形態に係る杭式構造物28は、外挿鋼管12と鋼管杭100とをグラウト14(図6参照)により接合した接合構造物11と、ジャケット92とを有してなり、ジャケット92と接合構造物11とは連結鋼材94を介して接続されてなる構造である。
(1−3)第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法
図4〜図6は、本発明の第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す図であり、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
以下、本発明の第1実施形態に係る接合構造の構築方法を、図4〜図6等を参照しつつステップに分けて説明するが、図4〜図6は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS1>
予定設置地点までジャケット92(図1、図2参照)を台船(図示せず)で輸送する。
<ステップS2>
必要に応じてジャケット92の予定設置地点の水底地盤102上を均した後、台船(図示せず)上のクレーン(図示せず)でジャケット92を吊り上げて、予定設置地点における水底地盤102上の所定の位置に、ジャケット92を沈設する(図4参照)。ジャケット92のレグ92Aには、予め工場において外挿鋼管12が連結鋼材94(上フランジ94A、下フランジ94B、ウェブ94C)を介して取り付けられており、ジャケット92の沈設と同時に、外挿鋼管12も所定の位置に配置される。
<ステップS3>
予定設置地点における所定の位置にジャケット92を沈設した後、ジャケット92に連結された外挿鋼管12内に、鋼管杭100を配置し、所定の深さまで鋼管杭100を水底地盤102に打設する(図5参照)。ジャケット92に連結された外挿鋼管12がテンプレートの役割も果たすため、鋼管杭100の配置の際に、テンプレートを用いることは不要である。
<ステップS4>
外挿鋼管12の内面と鋼管杭100の外面との間の隙間16にグラウト14を充填する(図6参照)。グラウト14は、グラウトシール22よりも上方の隙間16内に充填される。また、外挿鋼管12の上部に配置された排出管(図示せず)からグラウト14が流れ出るまでグラウト14を隙間16内に充填し、外挿鋼管12の上端までグラウト14を十分に充填する。したがって、グラウト充填部18の範囲は、グラウトシール22の上端から外挿鋼管12の上端までの範囲となる。なお、前述した通り、グラウト充填部の位置の調整は、必ずしもグラウトシールを用いることを必須とするものではない。つまり、充填されるグラウトの粘度や充填工程におけるグラウト充填速度や圧力等の充填制御により、特にグラウトシールを用いなくても経験的に所望の位置までグラウト充填を行うことは可能である。
充填したグラウト14の硬化が進行して所定の強度が発現した時点で、第1実施形態に係る接合構造の構築が完了する。
なお、以上説明した第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法では、ステップS2でジャケット92を沈設させた後、ステップS3で鋼管杭100を打設しているが、テンプレート等を用いることにより、鋼管杭100を先に打設し、その後に、ジャケット92を沈設させてもよい。
(1−4)第1実施形態に係る杭式構造物の構築方法
ジャケット92に接続された外挿鋼管12の全てについて、前記「(1−3)第1実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法」のステップS1〜S4の手順を実施することにより、第1実施形態に係る杭式構造物28(図1、図2参照)を構築することができる。
(1−5)第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法
本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法は、本発明の第1実施形態に係る接合構造物11を備える杭式構造物28を撤去する方法である。
図7〜図12は、本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップの代表的な状態を模式的に示す図であり、各図とも、(A)の図はジャケット92全体が収まるように描いた正面図であり、(B)の図は接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。また、図7〜図12の各図とも、(A)の図においては、接合構造の部位については、外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面を描いている。
以下、本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法を、図7〜図12等を参照しつつステップに分けて説明するが、図7〜図12は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS11>
図7(A)は、撤去作業着手前の杭式構造物28の状態を示す模式的に示す正面図であり、図7(B)は、撤去作業着手前の杭式構造物28の接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。図7(A)、(B)に示すように、杭式構造物28は水底地盤102に安定した状態で固定されている。
<ステップS12>
図8(A)、(B)に示すように、外挿鋼管12の撤去時切断部20の部位を横断方向に切断し、外挿鋼管上部12Bと外挿鋼管下部12Cとに切り分ける。これにより、連結鋼材94を介してジャケット92と連結している外挿鋼管下部12Cは、グラウト充填部18との縁が切れ、鋼管杭100とジャケット92との縁が切れる。
この切断に用いる切断方法は、特には限定されず、安全に切断作業を行える切断方法であれば採用可能であり、例えばコストの安い溶断を用いることもできる。
また、第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20は水底地盤102よりも上方に位置しているために、水底地盤102を掘り返さなくても切断作業を行うことができる。
前述したように、本ステップS12の完了により、グラウト充填部18はジャケット92との縁が切れるので、この段階で、鋼管杭100をグラウト充填部18もろとも上方に引き抜いて撤去することも可能である。この撤去方法は、第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例として、「(1−6)第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例」で説明する。
<ステップS13>
ステップS12で切断した外挿鋼管12の部位に対応する同一高さ位置の鋼管杭100の部位を、鋼管杭100の内面側からカッターで切断する(図9(A)、(B)参照)。これにより、鋼管杭100の杭頭部100Aは、グラウト充填部18とともに、水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭100の本体部(杭頭部100A以外の鋼管杭100の部位のことである。以下、鋼管杭本体部100Bと称することとする。)から切り離される。
鋼管杭100を鋼管杭100の内面側からカッターで切断する理由は、ステップS12において外挿鋼管12を溶断で切断した場合、切断部12Dの幅は上下方向に5〜10mm程度しかなく、外挿鋼管12よりもさらに5cm程度内部にある鋼管杭100を溶断で切断することが困難であるからである。
なお、ステップS12においては、溶断により外挿鋼管12の撤去時切断部20の部位を横断方向に切断し、ステップS13においては、切断部12Dに対応する同一高さ位置の鋼管杭100の部位を鋼管杭100の内面側からカッターで切断したが、ワイヤーソーの使用が可能な環境下であれば、外挿鋼管12と鋼管杭100とをワイヤーソーでいちどきに切断することも可能である。
また、鋼管杭100の切断箇所は、鋼管杭100の内面側からカッターで切断する場合、撤去時切断部20の領域内である必要はあるが、必ずしも外挿鋼管12の撤去時切断部20の部位と同一高さである必要はない。また外挿鋼管12の切断の前に鋼管杭100を切断するものであってもよい。
<ステップS14>
ステップS13の完了により、グラウト充填部18を含む杭頭部100Aは、ジャケット92および水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭本体部100Bから切り離されている(図9(A)、(B)参照)ので、容易に撤去が可能な状態になっている。そこで、図10(A)、(B)に示すように、本ステップS14において、グラウト充填部18を含む杭頭部100Aを撤去する。
<ステップS15>
ステップS14により、グラウト充填部18を含む杭頭部100Aの撤去を完了させた後、図11(A)、(B)に示すように、本ステップS15において、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。
<ステップS16>
ステップS15の完了により、ジャケット92の撤去が完了し、杭頭部100Aを除く鋼管杭本体部100Bの部位のみが水底地盤102に残された状態なっている。そこで、図12(A)、(B)に示すように、本ステップS16において、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Bを水底地盤102から引き抜き、撤去する。
第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20は水底地盤102よりも上方に位置しているために、鋼管杭100の切断位置は水底地盤102よりも上方になり、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Bの上端部は、水底地盤102から突き出た状態になっている。このため、本ステップS16において、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Bを水底地盤102から引き抜く際にチャッキングを行いやすく、引き抜き作業を行いやすい。
(1−6)第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例
本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例は、先に「(1−5)第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法」のステップS12の最終段落で記載したように、第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法のステップS12の後、鋼管杭100をグラウト充填部18もろとも上方に引き抜いて撤去する撤去方法であり、鋼管杭100を切断しない撤去方法である。また、鋼管杭100を引き抜いて撤去した後にジャケット92を撤去する方法であり、鋼管杭100の撤去とジャケット92の撤去の順番が、第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法とは逆になっている。
図7、図8、図13、図14は、本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップの代表的な状態を模式的に示す図であり、各図とも、(A)の図はジャケット92全体が収まるように描いた正面図であり、(B)の図は接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。また、図7、図8、図13、図14の各図とも、(A)の図においては、接合構造の部位については、外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面を記載している。また、図7および図8は、第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の説明で用いた図であり、本第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例の説明においても援用している。
以下、本発明の第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例を、図7、図8、図13、図14等を参照しつつステップに分けて説明するが、図7、図8、図13、図14は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS21>
図7(A)は、撤去作業着手前の杭式構造物28の状態を示す模式的に示す正面図であり、図7(B)は、撤去作業着手前の杭式構造物28の接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。図7(A)、(B)に示すように、杭式構造物28は水底地盤102に安定した状態で固定されている。
<ステップS22>
図8(A)、(B)に示すように、外挿鋼管12の撤去時切断部20の部位を横断方向に切断し、外挿鋼管上部12Bと外挿鋼管下部12Cとに切り分ける。これにより、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部18もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
この切断に用いる切断方法は、特には限定されず、安全に切断作業を行える切断方法であれば採用可能であり、例えばコストの安い溶断を用いることもできる。
また、第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20は水底地盤102よりも上方に位置しているために、水底地盤102を掘り返さなくても切断作業を行うことができる。
<ステップS23>
ステップS22の完了により、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなっているので、本第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例においては、本ステップS23で、図13に示すように、鋼管杭100をグラウト充填部18もろとも上方に引き抜いて撤去する。
第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20は水底地盤102よりも上方に位置しているために、グラウト充填部18および鋼管杭100の頭部は水底地盤102よりも上方になり、グラウト充填部18および鋼管杭100の頭部は、水底地盤102から突き出た状態になっている。このため、本ステップS23において、グラウト充填部18および鋼管杭100を水底地盤102から引き抜く際にチャッキングを行いやすく、引き抜き作業を行いやすい。
<ステップS24>
ステップS23で、グラウト充填部18および鋼管杭100の撤去を完了させた後、図14(A)、(B)に示すように、本ステップS24において、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。
(1−7)第1実施形態の効果
本第1実施形態に係る接合構造物11においては、外挿鋼管12の撤去時切断部20を切断することにより、連結されているジャケット92を容易に撤去することができる。
したがって、本第1実施形態に係る接合構造物11、本第1実施形態に係る杭式構造物28、ならびに本第1実施形態に係る杭式構造物の撤去方法(本発明の第1実施形態に係る接合構造物11を備える杭式構造物28を撤去する方法)によれば、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にすることができる。
(2)第2実施形態
(2−1)第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造
図15は、本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の部位を拡大して示す正面図である。図16〜図18は、本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す正面図である。
本第2実施形態に係る接合構造は、第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20に対応する部位である撤去時分離部36に継手構造38を設けた実施形態であり、このことに関連する事項以外の点については、第1実施形態に係る接合構造と同様である。したがって、本第2実施形態に係る接合構造において、第1実施形態に係る接合構造の部材および部位に対応し、かつ、機能が同様な部材および部位には、原則として同一の符号および名称を用い、説明は原則として省略する。
本発明の第2実施形態に係る接合構造物31は、鋼管杭100と、その鋼管杭100に外挿された外挿鋼管32を備え、外挿鋼管32は、ジャケット92に溶接された連結鋼材94との接続部位33を有する。第2実施形態に係る接合構造物31は、鋼管杭100と外挿鋼管32との隙間16(図17参照)に充填されたグラウト14(図18参照)を介して鋼管杭100と外挿鋼管32とが接合されている接合構造物である。
本第2実施形態に係る接合構造物31は、鋼管杭100と外挿鋼管32との隙間16にグラウト14が充填された領域であるグラウト充填部34と、鋼管杭100と外挿鋼管32との隙間16にグラウト14が充填されていない領域であり、かつ、連結鋼材94の上フランジ94Aと接続している外挿鋼管32の外表面部位(外挿鋼管32の接続部位33上端)よりも上側でグラウトが充填されているグラウト充填部34下端との間の領域である撤去時分離部36とを有している。そして、撤去時分離部36内に、継手構造38を有している。継手構造38は、グラウト充填により鋼管杭100と接合されている外挿鋼管32の部位(上側鋼管32A)と、グラウト充填がされておらず鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管32の部位(下側鋼管32B)とを分離可能に連結している。継手構造38の連結を解除することにより、鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管32の部位(下側鋼管32B)と接続されているジャケット92を、鋼管杭100から切り離すことが可能となる。
本第2実施形態に係る接合構造物31においては、第1実施形態同様、グラウト充填部34の下端には、グラウトシール22(図16〜図18参照)が設けられており、グラウト充填部34の範囲と撤去時分離部36の範囲とが明確に区分けされている。図16〜図18に示すように、グラウトシール22は、継手構造38のやや上方に設けられており、継手構造38は、撤去時分離部36の領域内に含まれている。
継手構造38は、外挿鋼管32の長手方向と直交するフランジ面38A1、38A2を対向するように有するフランジ部38Aと、ボルト38Bとを有し、鋼管杭100の外周面を外側から覆うように配置されており、対向するフランジ面38A1、38A2同士は当接していてボルト38Bで連結されている。
継手構造38は、ボルト38Bを取り外すことにより、その連結が解除される。ボルト38Bを取り外すと、継手構造38は、対向するフランジ面38A1、38A2を引き離す方向に加わる上下方向の力を伝達できなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部34もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
したがって、継手構造38のボルト38Bを取り外すことにより、鋼管杭100をグラウト充填部34もろとも引き抜いて撤去し、それに引き続いてジャケット92を撤去することを、順次行うことができる。
なお、当然のことながら、継手構造38は外部から視認可能な状態であるので、本第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の完成後においても、目視以外の検査を行うことなく、継手構造38を認識することができる。
(2−2)第2実施形態に係る杭式構造物の構成
本発明の第2実施形態に係る杭式構造物は、第1実施形態に係る杭式構造物28において、第1実施形態に係る接合構造物11を、第2実施形態に係る接合構造物31に置き換えてなる構造である。図示は省略する。
(2−3)第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法
図16〜図18は、本発明の第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す図であり、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管32の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
以下、本発明の第2実施形態に係る接合構造の構築方法を、図16〜図18等を参照しつつステップに分けて説明するが、図16〜図18は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS31>
予定設置地点までジャケット92(図1、図2参照)を台船(図示せず)で輸送する。
<ステップS32>
必要に応じてジャケット92の予定設置地点の水底地盤102上を均した後、台船(図示せず)上のクレーン(図示せず)でジャケット92を吊り上げて、予定設置地点における水底地盤102上の所定の位置に、ジャケット92を沈設する(図16参照)。ジャケット92のレグ92Aには、予め工場において外挿鋼管32が連結鋼材94(上フランジ94A、下フランジ94B、ウェブ94C)を介して取り付けられており、ジャケット92の沈設と同時に、外挿鋼管32も所定の位置に配置される。なお、外挿鋼管32は、継手構造38による連結がなされた状態である。
<ステップS33>
予定設置地点における所定の位置にジャケット92を沈設した後、ジャケット92に連結された外挿鋼管32内に、鋼管杭100を配置し、所定の深さまで鋼管杭100を水底地盤102に打設する(図17参照)。ジャケット92に連結された外挿鋼管32がテンプレートの役割も果たすため、鋼管杭100の配置の際に、テンプレートを用いることは不要である。
<ステップS34>
外挿鋼管32の内面と鋼管杭100の外面との間の隙間16にグラウト14を充填する(図18参照)。グラウト14は、グラウトシール22よりも上方の隙間16内に充填される。また、外挿鋼管32の上部からグラウト14が流れ出るまでグラウト14を隙間16内に充填し、外挿鋼管32の上端までグラウト14を十分に充填する。したがって、グラウト充填部34の範囲は、グラウトシール22から外挿鋼管32の上端までの範囲となる。
充填したグラウト14の硬化が進行して所定の強度が発現した時点で、第2実施形態に係る接合構造の構築が完了する。
なお、第1実施形態の所で述べた通り、グラウト充填部の位置の調整は必ずしもグラウトシールを用いることを必須とするものではない。
(2−4)第2実施形態に係る杭式構造物の構築方法
ジャケット92に接続された外挿鋼管32の全てについて、前記「(2−3)第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法」のステップS31〜S34の手順を実施することにより、第2実施形態に係る杭式構造物(図示せず)を構築することができる。
(2−5)第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法
本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法は、本発明の第2実施形態に係る接合構造物31を備える杭式構造物を撤去する方法である。
図18〜図21は、本発明の第2実施形態に係る杭式構造物(接合構造物31を備える杭式構造物)の撤去方法における各ステップの代表的な状態を模式的に示す正面図である。各図とも、接合構造の部位については、外挿鋼管32の中心軸を通る鉛直面で切断した断面を描いている。
以下、本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法を、図18〜図21等を参照しつつステップに分けて説明するが、図18〜図21は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。また、図18は、第2実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法の説明で用いた図であり、本第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の説明においても援用している。
<ステップS41>
図18は、撤去作業着手前の杭式構造物(接合構造物31を備える杭式構造物)の状態を示す模式的に示す正面図であり、撤去作業着手前の杭式構造物(接合構造物31を備える杭式構造物)の接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管32の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。図18に示すように、撤去対象の杭式構造物(接合構造物31を備える杭式構造物)は水底地盤102に安定した状態で固定されている。
<ステップS42>
図19に示すように、接合構造物31を備える杭式構造物の継手構造38において、ボルト38Bを取り外す。これにより、継手構造38は、対向するフランジ面38A1、38A2を引き離す方向に加わる上下方向の力を伝達できなくなる。鋼管杭100をグラウト充填部34もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
<ステップS43>
ステップS42の完了により、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなっているので、本第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法においては、本ステップS43で、図20に示すように、鋼管杭100をグラウト充填部34もろとも水底地盤102から引き抜いて撤去する。
第2実施形態に係る接合構造の撤去時分離部36は水底地盤102よりも上方に位置しているために、グラウト充填部34および鋼管杭100の頭部は水底地盤102よりも上方になり、グラウト充填部34および鋼管杭100の頭部は、水底地盤102から突き出た状態になっている。このため、本ステップS43において、グラウト充填部34および鋼管杭100を水底地盤102から引き抜く際にチャッキングを行いやすく、引き抜き作業を行いやすい。
<ステップS44>
ステップS43で、グラウト充填部34および鋼管杭100の撤去を完了させた後、図21に示すように、本ステップS44において、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。
(2−6)第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例
本発明の第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例は、第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法のステップS42(継手構造38のボルト38Bを取り外すステップ)の前に、撤去時分離部36に対応する鋼管杭100の部位を、鋼管杭100の内側から横断方向に切断し、その後、ステップS42で継手構造38のボルト38Bを取り外し、水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭100の部位から、鋼管杭100の頭部および外挿鋼管32の上側鋼管32Aを切り離し、切り離した鋼管杭100の頭部および外挿鋼管32の上側鋼管32Aを撤去する。そして、その後、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。ジャケット92を撤去した後、水底地盤102に残った鋼管杭100の部位を水底地盤102から引き抜いて撤去する。
前述した変形例では、ステップS42(継手構造38のボルト38Bを取り外すステップ)の前に、撤去時分離部36に位置する鋼管杭100の部位を、鋼管杭100の内側から横断方向に切断したが、この順序を逆にして、ステップS42(継手構造38のボルト38Bを取り外すステップ)の後に、撤去時分離部36に位置する鋼管杭100の部位を、鋼管杭100の内側から横断方向に切断してもよい。
(2−7)第2実施形態の効果
本第2実施形態に係る接合構造物31においては、外挿鋼管32の撤去時分離部36の継手構造38のボルト連結を解除することにより、外挿鋼管32の上側鋼管32Aと下側鋼管32Bとを簡易に分離することができ、連結されているジャケット92を容易に撤去することができる。
したがって、本第2実施形態に係る接合構造物31、本第2実施形態に係る杭式構造物、ならびに本第2実施形態に係る杭式構造物の撤去方法(本発明の第2実施形態に係る接合構造物31を備える杭式構造物を撤去する方法)によれば、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にすることができる。
(3)第3実施形態
(3−1)第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造
図22は、本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を用いて構築された洋上風力発電設備96の正面図であり、図23は、洋上風力発電設備96の下部構造である杭式構造物50(本発明の第3実施形態に係る杭式構造物50)の部位を拡大して示す正面図であり、図24は、杭式構造物50の接合構造の部位をさらに拡大して示す正面図であり、図25は、図24のXXV−XXV線断面図である。図26〜図28は、本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す図であり、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管42の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
本第3実施形態に係る接合構造は、第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20に対応する部位である撤去時分離部46に継手構造48を設けた実施形態であり、このことに関連する事項以外の点については、第1実施形態に係る接合構造と同様である。したがって、本第3実施形態に係る接合構造において、第1実施形態に係る接合構造の部材および部位に対応し、かつ、機能が同様な部材および部位には、原則として同一の符号および名称を用い、説明は原則として省略する。
本発明の第3実施形態に係る接合構造物41は、鋼管杭100と、その鋼管杭100に外挿された外挿鋼管42を備え、外挿鋼管42は、ジャケット92に溶接された連結鋼材94との接続部位43を有する。第3実施形態に係る接合構造物41は、鋼管杭100と外挿鋼管42との隙間16(図27参照)に充填されたグラウト14(図28参照)を介して鋼管杭100と外挿鋼管42とが接合されている接合構造物である。
本第3実施形態に係る接合構造物41は、鋼管杭100と外挿鋼管42との隙間16にグラウト14が充填された領域であるグラウト充填部44と、鋼管杭100と外挿鋼管42との隙間16にグラウト14が充填されていない領域であり、かつ、連結鋼材94の上フランジ94Aと接続している外挿鋼管42の外表面部位(外挿鋼管42の接続部位43上端)よりも上側でグラウトが充填されているグラウト充填部44下端との間の領域である撤去時分離部46とを有している。そして、撤去時分離部46内に、継手構造48を有している。継手構造48は、グラウト充填により鋼管杭100と接合されている外挿鋼管42の部位(上側鋼管42A)と、グラウト充填がされておらず鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管42の部位(下側鋼管42B)とを分離可能に連結している。継手構造48の連結を解除することにより、鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管42の部位(下側鋼管42B)と接続されているジャケット92を、鋼管杭100から切り離すことが可能となる。
本第3実施形態に係る接合構造物41においては、グラウト充填部44の下端にはグラウトシール22(図26〜図28参照)が設けられており、グラウト充填部44の範囲と撤去時分離部46の範囲とが明確に区分けされている。図26〜図28に示すように、グラウトシール22は、継手構造48のやや上方に設けられており、継手構造48は、撤去時分離部46の領域内に含まれている。なお、第1、第2実施形態の所で述べた通り、グラウト充填部の位置の調整は必ずしもグラウトシールを用いることを必須とするものではない。
継手構造48は、外挿鋼管42の長手方向と直交するフランジ面48A1、48A2を対向するように有する第1の連結構造としての長手方向直交フランジ部48Aと、長手方向直交フランジ部48Aよりも下方の位置に配置されていて、外挿鋼管42の長手方向と直交するフランジ面48B1、48B2を対向するように有する第2の連結構造としての長手方向直交フランジ部48Bと、長手方向直交フランジ部48A、48Bの間の部位である中間部材48Cと、を有し、鋼管杭100の外周面を外側から覆うように配置されている。
長手方向直交フランジ部48Aにおいては、対向するフランジ面48A1、48A2同士は当接していてボルト48A3で連結されており、長手方向直交フランジ部48Bにおいては、対向するフランジ面48B1、48B2同士は当接していてボルト48B3で連結されている。
中間部材48Cは、外挿鋼管42の周方向と直交するフランジ面48D1、48D2を対向するように有する周方向直交フランジ部48Dを外挿鋼管42の周方向に間隔を開けて2箇所に有する。2箇所の周方向直交フランジ部48Dにおいては、いずれにおいても、対向するフランジ面48D1、48D2同士は当接していてボルト48D3で連結されている。中間部材48Cは、上述のように、2つの周方向直交フランジ部48Dでボルト48D3にて接合された複数部材として、横断面が半円状である2つの半円状部材48C1、48C2からなっている(図25参照)。
中間部材48Cは、取り外しが可能になっており、中間部材48Cが覆っている鋼管杭100の外周面は、中間部材48Cを取り外すことにより、露出可能になっている。長手方向直交フランジ部48Aのボルト48A3を取り外し、長手方向直交フランジ部48Bのボルト48B3を取り外し、2箇所の周方向直交フランジ部48Dのボルト48D3を取り外すことにより、中間部材48Cは、取り外すことができる。
中間部材48Cを取り外すことにより、継手構造48による連結が解除される。中間部材48Cを取り外すと、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
したがって、継手構造48の中間部材48Cを取り外すことにより、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも引き抜いて撤去し、それに引き続いてジャケット92を撤去することを、順次行うことができる。
また、継手構造48の中間部材48Cを取り外すと、鋼管杭100の外周面が外部に露わになるので、露わになった鋼管杭100の外周面を横断方向に切断することも容易に行うことができる。露わになった鋼管杭100の外周面を横断方向に切断することにより、水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭100を引き抜いて撤去するよりも前に、ジャケット92を上昇させて撤去することも可能になる。
(3−2)第3実施形態に係る杭式構造物の構成
本発明の第3実施形態に係る杭式構造物50は、図22に示すように、洋上風力発電設備96の下部構造である。
図23および図24に示すように、本第3実施形態に係る杭式構造物50は、外挿鋼管42と鋼管杭100とをグラウト14(図28参照)により接合した接合構造物41と、ジャケット92と、を有してなり、ジャケット92と接合構造物41とは連結鋼材94を介して接続されてなる構造である。
(3−3)第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法
図26〜図28は、本発明の第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造を構築する手順を模式的に示す図であり、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管42の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
以下、本発明の第3実施形態に係る接合構造の構築方法を、図26〜図28等を参照しつつステップに分けて説明するが、図26〜図28は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS51>
予定設置地点までジャケット92(図22、図23参照)を台船(図示せず)で輸送する。
<ステップS52>
必要に応じてジャケット92の予定設置地点の水底地盤102上を均した後、台船(図示せず)上のクレーン(図示せず)でジャケット92を吊り上げて、予定設置地点における水底地盤102上の所定の位置に、ジャケット92を沈設する(図26参照)。ジャケット92のレグ92Aには、予め工場において外挿鋼管42が連結鋼材94(上フランジ94A、下フランジ94B、ウェブ94C)を介して取り付けられており、ジャケット92の沈設と同時に、外挿鋼管42も所定の位置に配置される。なお、外挿鋼管42は、継手構造48による連結がなされた状態である。
<ステップS53>
予定設置地点における所定の位置にジャケット92を沈設した後、ジャケット92に連結された外挿鋼管42内に、鋼管杭100を配置し、所定の深さまで鋼管杭100を水底地盤102に打設する(図27参照)。ジャケット92に連結された外挿鋼管42がテンプレートの役割も果たすため、鋼管杭100の配置の際に、テンプレートを用いることは不要である。
<ステップS54>
外挿鋼管42の内面と鋼管杭100の外面との間の隙間16にグラウト14を充填する(図28参照)。グラウト14は、グラウトシール22よりも上方の隙間16内に充填される。また、外挿鋼管42の上部からグラウト14が流れ出るまでグラウト14を隙間16内に充填し、外挿鋼管42の上端までグラウト14を十分に充填する。したがって、グラウト充填部44の範囲は、グラウトシール22の上端から外挿鋼管42の上端までの範囲となる。
充填したグラウト14の硬化が進行して所定の強度が発現した時点で、接合構造の構築が完了する。
(3−4)第3実施形態に係る杭式構造物の構築方法
ジャケット92に接続された外挿鋼管42の全てについて、前記「(3−3)第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法」のステップS51〜S54の手順を実施することにより、第3実施形態に係る杭式構造物50(図22、図23参照)を構築することができる。
(3−5)第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法
本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法は、本発明の第3実施形態に係る杭式構造物50を撤去する方法である。
図28〜図33は、本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法における各ステップの代表的な状態を模式的に示す図であり、各図とも、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管42の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。
以下、本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法を、図28〜図33等を参照しつつステップに分けて説明するが、図28〜図33は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。また、図28は、第3実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法の説明で用いた図であり、本第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の説明においても援用している。
<ステップS61>
図28は、撤去作業着手前の杭式構造物50の接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管42の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。図28に示すように、杭式構造物50は水底地盤102に安定した状態で固定されている。
<ステップS62>
図29に示すように、継手構造48の中間部材48Cを取り外す。
第3実施形態に係る接合構造の撤去時分離部46は水底地盤102よりも上方に位置しているために、水底地盤102を掘り返さなくても、継手構造48の中間部材48Cの取り外し作業を行うことができる。
本ステップS62の完了により、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。したがって、この段階で、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも上方に引き抜いて撤去することも可能である。この撤去方法は、第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例として、「(3−6)第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例」で説明する。
<ステップS63>
ステップS62で継手構造48の中間部材48Cを取り外すことにより、その部位の鋼管杭100の外周面が外部に露わになる。本ステップS63では、露わになった鋼管杭100の外周面を横断方向に切断する(図30参照)。
これにより、鋼管杭100の杭頭部100Cは、グラウト充填部44とともに、水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭100の本体部(杭頭部100C以外の鋼管杭100の部位のことであり、以下、鋼管杭本体部100Dと称することとする。)から切り離される。
この切断に用いる切断方法は、特には限定されず、安全に切断作業を行える切断方法であれば採用可能であり、例えばコストの安い溶断を用いることもできる。また、ワイヤーソーの使用が可能な環境下であれば、ワイヤーソーで切断することも可能である。
<ステップS64>
ステップS63の完了により、グラウト充填部44を含む杭頭部100Cは、ジャケット92および水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭本体部100Dから切り離されている(図30参照)ので、容易に撤去が可能な状態になっている。そこで、図31に示すように、本ステップS64において、グラウト充填部44を含む杭頭部100Cを撤去する。
<ステップS65>
ステップS64により、グラウト充填部44を含む杭頭部100Cの撤去を完了させた後、図32に示すように、本ステップS65において、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。
<ステップS66>
ステップS65の完了により、ジャケット92の撤去が完了し、杭頭部100Cを除く鋼管杭本体部100Dの部位のみが水底地盤102に残された状態なっている。そこで、図33に示すように、本ステップS66において、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Dを水底地盤102から引き抜き、撤去する。
第3実施形態に係る接合構造の撤去時分離部46は水底地盤102よりも上方に位置しているために、鋼管杭100切断位置は水底地盤102よりも上方になり、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Dの上端部は、水底地盤102から突き出た状態になっている。このため、本ステップS66において、水底地盤102に残された鋼管杭本体部100Dを水底地盤102から引き抜く際にチャッキングを行いやすく、引き抜き作業を行いやすい。
(3−6)第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例
本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例は、先に「(3−5)第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法」のステップS62の最終段落で記載したように、第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法のステップS62の後、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも上方に引き抜いて撤去する撤去方法であり、鋼管杭100を切断しない撤去方法である。また、鋼管杭100を引き抜いて撤去した後にジャケット92を撤去する方法であり、鋼管杭100の撤去とジャケット92の撤去の順番が、第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法とは逆になっている。
図28、図29、図34、図35は、本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例における各ステップの代表的な状態を模式的に示す図であり、各図とも、接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管42の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。また、図28および図29は、第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の説明で用いた図であり、本第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例の説明においても援用している。
以下、本発明の第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例を、図28、図29、図34、図35等を参照しつつステップに分けて説明するが、図28、図29、図34、図35は、主要なステップにおける代表的な状態のみを模式的に示している図であり、必ずしも各ステップにおける全ての状態を表現しているわけではない。
<ステップS71>
図28は、撤去作業着手前の杭式構造物50の接合構造の部位を拡大して示す縦断面図(外挿鋼管12の中心軸を通る鉛直面で切断した断面図)である。図28に示すように、杭式構造物50は水底地盤102に安定した状態で固定されている。
<ステップS72>
図29に示すように、継手構造48の中間部材48Cを取り外す。
第3実施形態に係る接合構造の撤去時分離部46は水底地盤102よりも上方に位置しているために、水底地盤102を掘り返さなくても、継手構造48の中間部材48Cの取り外し作業を行うことができる。
本ステップS72の完了により、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
<ステップS73>
ステップS72の完了により、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなっているので、本第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法の変形例においては、本ステップS73で、図34に示すように、鋼管杭100をグラウト充填部44もろとも水底地盤102から引き抜いて撤去する。
第3実施形態に係る接合構造の撤去時分離部46は水底地盤102よりも上方に位置しているために、グラウト充填部44および鋼管杭100の頭部は水底地盤102よりも上方になり、グラウト充填部44および鋼管杭100の頭部は、水底地盤102から突き出た状態になっている。このため、本ステップS73において、グラウト充填部44および鋼管杭100を水底地盤102から引き抜く際にチャッキングを行いやすく、引き抜き作業を行いやすい。
<ステップS74>
ステップS73で、グラウト充填部44および鋼管杭100の撤去を完了させた後、図35に示すように、本ステップS74において、ジャケット92を上方に上昇させて撤去する。
(3−7)第3実施形態の効果
本第3実施形態に係る接合構造物41においては、外挿鋼管42の撤去時分離部46の継手構造48のボルト連結を解除して、中間部材48Cを取り外すことにより、鋼管杭100の外周面を簡単に露出することができる。それにより、連結されているジャケット92を容易に撤去することができる。
したがって、本第3実施形態に係る接合構造物41、本第3実施形態に係る杭式構造物50、ならびに本第3実施形態に係る杭式構造物の撤去方法(本発明の第3実施形態に係る接合構造物41を備える杭式構造物50を撤去する方法)によれば、杭式構造物の撤去作業の容易化を可能にすることができる。
(4)第4実施形態
(4−1)第4実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造
図36は、本発明の第4実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の部位を拡大して示す正面図であり、図37は、図36のXXXVII−XXXVII線断面図である。図38は、第4実施形態に係る接合構造の継手構造68を取り付ける前の状態を模式的に示す、側方から見た分解図である。
本第4実施形態に係る接合構造は、第1実施形態に係る接合構造の撤去時切断部20に対応する部位である撤去時分離部66に継手構造68を設けた実施形態であり、このことに関連する事項以外の点については、第1実施形態に係る接合構造と同様である。したがって、本第4実施形態に係る接合構造において、第1実施形態に係る接合構造の部材および部位に対応し、かつ、機能が同様な部材および部位には、原則として同一の符号および名称を用い、説明は原則として省略する。
また、本第4実施形態に係る接合構造は、第3実施形態に係る接合構造の継手構造48を、継手構造68に置き換えた実施形態であるので、継手構造68の構成のみを原則として説明し、本第4実施形態に係る接合構造物61を備えた杭式構造物、本第4実施形態に係る鋼管杭とジャケットとの接合構造の構築方法、本第4実施形態に係る接合構造物61を備えた杭式構造物の構築方法、本第4実施形態に係る接合構造物61を備えた杭式構造物の撤去方法、および本第4実施形態の効果についての説明は、第3実施形態の対応する説明をもって代えることとする。
本発明の第4実施形態に係る接合構造は、鋼管杭100に外挿された外挿鋼管62を備えているとともに、鋼管杭100と外挿鋼管62との隙間16に充填されたグラウト14を備えていて、該グラウト14を介して鋼管杭100と外挿鋼管62とが接合されている接合構造である。
本発明の第4実施形態に係る接合構造物61は、鋼管杭100と、その鋼管杭100に外挿された外挿鋼管62を備え、外挿鋼管62は、ジャケット92に溶接された連結鋼材94との接続部位63を有する。第4実施形態に係る接合構造物61は、鋼管杭100と外挿鋼管62との隙間16に充填されたグラウト14を介して鋼管杭100と外挿鋼管62とが接合されている接合構造物である。
本第4実施形態に係る接合構造は、鋼管杭100と外挿鋼管62との隙間16にグラウト14が充填された領域であるグラウト充填部64と、鋼管杭100と外挿鋼管62との隙間16にグラウト14が充填されていない領域であり、かつ、連結鋼材94の上フランジ94Aと接続している外挿鋼管62の外表面部位(外挿鋼管62の接続部位63上端)よりも上側でグラウトが充填されているグラウト充填部64下端との間の領域である撤去時分離部66とを有している。そして、撤去時分離部66内に、継手構造68を有している。継手構造68は、グラウト充填により鋼管杭100と接合されている外挿鋼管62の部位(上側鋼管62A)と、グラウト充填がされておらず鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管62の部位(下側鋼管62B)とを分離可能に連結している。継手構造68の連結を解除することにより、鋼管杭100と接合されていない外挿鋼管62の部位(下側鋼管62B)と接続されているジャケット92を、鋼管杭100から切り離すことが可能となる。
継手構造68は、外挿鋼管62の上側鋼管62Aおよび下側鋼管62Bの外周面に設けられた鋼管側嵌合部68A、68Bと、鋼管側嵌合部68A、68Bと嵌合する外側嵌合部68D、68Eを備えた外側締め付け部材68Cと、外側締め付け部材68Cの側面に設けられた貫通孔68Fを挿通して外側締め付け部材68Cを締め付けるワイヤ68Gと、を有してなる。
図37に示すように、外側締め付け部材68Cは、外挿鋼管62を周方向に8等分する位置にそれぞれ配置されており、継手構造68は、8つの外側締め付け部材68Cを備えている。8つの外側締め付け部材68Cは、それぞれが有する外側嵌合部68D、68Eが、鋼管側嵌合部68A、68Bに嵌合するように配置されている。配置された8つの外側締め付け部材68Cの貫通孔68Fを挿通するワイヤ68Gによって、8つの外側締め付け部材68Cが締め付けられることによって、外挿鋼管62の上側鋼管62Aおよび下側鋼管62Bは、8つの外側締め付け部材68Cを介して連結している。
外側締め付け部材68Cは、ワイヤ68Gを緩めることにより取り外しが可能になっている。
外側締め付け部材68Cを取り外すことにより、継手構造68による連結が解除される。外側締め付け部材68Cを取り外すと、鋼管杭100を上方に引き抜く力はジャケット92に伝達されなくなるので、鋼管杭100をグラウト充填部64もろとも引き抜いて撤去しても、ジャケット92には力は伝達されない。
したがって、継手構造68の外側締め付け部材68Cを取り外すことにより、鋼管杭100をグラウト充填部64もろとも引き抜いて撤去し、それに引き続いてジャケット92を撤去することを、順次行うことができる。
また、継手構造68の外側締め付け部材68Cを取り外すと、鋼管杭100の外周面が外部に露わになるので、露わになった鋼管杭100の外周面を横断方向に切断することも容易に行うことができる。露わになった鋼管杭100の外周面を横断方向に切断することにより、水底地盤102に埋め込まれた鋼管杭100を引き抜いて撤去するよりも前に、ジャケット92を上昇させて撤去することも可能になる。
(5)補足
本発明において、鋼管杭と外挿される外挿鋼管との隙間に充填されるグラウトは、鋼管杭に外挿される外挿鋼管の接続部位上端よりも上側の所定位置以上の部位にのみ実質的に充填されたものであればよい。つまり、当該所定位置より下側にグラウトが充填されたものであっても、その充填はわずかであって鋼管杭と外挿される外挿鋼管とを接合するのに必要な接合は当該所定位置から上側の部位で実質得られているような場合など、実質的に本発明の効果に影響を及ぼさないような態様を排除するものではない。勿論、グラウトを上方から当該所定位置まで充填する過程で、当該所定位置より下側にわずかにグラウトが漏れ出てしまうような態様も同様に排除するものでもない。
11、31、41、61…接合構造物
12、32、42、62…外挿鋼管
12A…スペーサ
12B…外挿鋼管上部
12C…外挿鋼管下部
12D…切断部
13、33、43、63…接続部位
14…グラウト
16…隙間
18、34、44、64…グラウト充填部
18A、18B…シアキー
20…撤去時切断部
22…グラウトシール
28、50…杭式構造物
32A、42A、62A…上側鋼管
32B、42B、62B…下側鋼管
36、46、66…撤去時分離部
38、48、68…継手構造
38A…フランジ部
38A1、38A2、48A1、48A2、48B1、48B2、48D1、48D2…フランジ面
38B、48A3、48B3、48D3…ボルト
48A、48B…長手方向直交フランジ部
48C…中間部材
48C1、48C2…半円状部材
48D…周方向直交フランジ部
68A、68B…鋼管側嵌合部
68C…外側締め付け部材
68D、68E…外側嵌合部
68F…貫通孔
68G…ワイヤ
90、96…洋上風力発電設備
92…ジャケット
92A…レグ
92B…マッドマット
94…連結鋼材
94A…上フランジ
94B…下フランジ
94C…ウェブ
100…鋼管杭
100A、100C…杭頭部
100B、100D…鋼管杭本体部
102…水底地盤

Claims (21)

  1. 鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、一部にジャケットとの接続部位が形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間にグラウトを充填させて接合した接合構造物であって、
    外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトは、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填されていることを特徴とする接合構造物。
  2. 鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、一部にジャケットとの接続部位が形成されている外挿鋼管と、を有し、前記鋼管杭と外挿される前記外挿鋼管との隙間にグラウトを充填させて接合した接合構造物であって、
    外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトは、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填されており、
    且つ、前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間には、継手構造が設けられていて、該継手構造は、前記鋼管杭との隙間に充填されたグラウトにより接合された前記外挿鋼管の部位と、前記鋼管杭との隙間にグラウトが充填されておらず、グラウトによる接合がなされていない前記外挿鋼管の部位と、を分離可能に連結することを特徴とする接合構造物。
  3. 前記継手構造は、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士をボルトで連結したフランジ部を有することを特徴とする請求項2に記載の接合構造物。
  4. 前記継手構造は、前記外挿鋼管の一部を形成する中間部材と、前記中間部材の上下に位置する前記外挿鋼管の他の一部を前記中間部材に連結させる第1及び第2の連結構造とを有し、
    前記中間部材は、ボルトにて接合された複数部材で構成されていて、前記鋼管杭の外周面を覆っており、取り外すことにより前記鋼管杭の外周面を露出させることができ、また、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造の各々とは、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士がボルトで連結されており、
    前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造とのボルト連結を解除し、前記中間部材のボルト接合を解除することで、前記中間部材を前記鋼管杭から取り外し可能に構成したことを特徴とする請求項2に記載の接合構造物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の接合構造物と、前記外挿鋼管の接続部位に接続された連結部材を介して接続されたジャケットと、を有することを特徴とする杭式構造物。
  6. 前記ジャケットは、下方に延びるレグを備えていて、該レグの端部には水底地盤に設置可能な接地面が形成されており、
    前記レグの一部と前記外挿鋼管の接続部位とは前記連結部材を介して接続されていて、前記ジャケットが立設されていることを特徴とする請求項5に記載の杭式構造物。
  7. ジャケットと、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、連結部材を介して前記ジャケットと接続する接続部位が一部に形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトが、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填された杭式構造物の撤去方法であって、
    前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記外挿鋼管の部位を横断方向に切断して、前記鋼管杭と、前記接続部位に前記連結部材を介して接続している前記ジャケットと、を切り離す外挿鋼管切断工程を有することを特徴とする杭式構造物の撤去方法。
  8. 前記ジャケットは、下方に延びるレグを備えていて、該レグの端部には水底地盤に設置可能な接地面が形成されており、
    前記レグの一部と前記外挿鋼管の接続部位とは連結部材を介して接続されていて、前記ジャケットが立設されていることを特徴とする請求項7に記載の杭式構造物の撤去方法。
  9. 前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記鋼管杭の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、
    前記外挿鋼管切断工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の杭式構造物の撤去方法。
  10. 前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程を有することを特徴とする請求項9に記載の杭式構造物の撤去方法。
  11. 前記外挿鋼管切断工程および前記鋼管杭切断工程は、前記外挿鋼管及び前記鋼管杭の部位をワイヤーソーで横断方向に連続して切断して、前記鋼管杭と前記ジャケットとを切り離す連続切断工程であることを特徴とする請求項9または10に記載の杭式構造物の撤去方法。
  12. 前記外挿鋼管切断工程の後、前記鋼管杭を、グラウト接合されている前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、
    前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項7又は8に記載の杭式構造物の撤去方法。
  13. ジャケットと、鋼管杭と、前記鋼管杭に外挿され、連結部材を介して前記ジャケットと接続する接続部位が一部に形成されている外挿鋼管と、を有し、外挿される前記外挿鋼管と前記鋼管杭との隙間のグラウトが、前記外挿鋼管の前記接続部位上端よりも上側の所定位置から上方にのみ充填され、且つ前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間に、前記鋼管杭との隙間に充填された前記グラウトにより接合された前記外挿鋼管の部位と、前記鋼管杭との隙間にグラウトが充填されておらず、グラウトによる接合がなされていない一方、前記接続部位が形成されている前記外挿鋼管の部位と、を分離可能に連結する継手構造を有する杭式構造物の撤去方法であって、
    前記継手構造による連結を解除して、前記鋼管杭と、前記接続部位に前記連結部材を介して接続している前記ジャケットと、を分離する外挿鋼管分離工程を有することを特徴とする杭式構造物の撤去方法。
  14. 前記継手構造は、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士をボルトで連結したフランジ部を有し、前記外挿鋼管分離工程は、前記継手構造の前記ボルトを取り外して、前記フランジ部における連結を解除することにより行うことを特徴とする請求項13に記載の杭式構造物の撤去方法。
  15. 前記外挿鋼管分離工程の後、前記鋼管杭を、グラウトにより接合している前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、
    前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項14に記載の杭式構造物の撤去方法。
  16. 前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間において、前記鋼管杭を内側から横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、
    前記外挿鋼管分離工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項14に記載の杭式構造物の撤去方法。
  17. 前記継手構造は、前記外挿鋼管の一部を形成する中間部材と、前記中間部材の上下に位置する前記外挿鋼管の他の一部を前記中間部材に連結させる第1及び第2の連結構造とを有し、前記中間部材は、ボルトにて接合された複数部材で構成されていて、前記鋼管杭の外周面を覆っており、取り外すことにより前記鋼管杭の外周面を露出させることができ、また、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造の各々とは、前記外挿鋼管の長手方向と直交するフランジ面同士がボルトで連結された構成であって、
    前記外挿鋼管分離工程は、前記中間部材と前記第1及び第2の連結構造とのボルト連結を解除し、前記中間部材を構成する複数部材のボルト接合を解除することで、前記中間部材を前記鋼管杭から取り外して行うことを特徴とする請求項13に記載の杭式構造物の撤去方法。
  18. 前記外挿鋼管分離工程で前記中間部材を取り外した後、前記中間部材によって覆われていた前記鋼管杭の外周面の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、
    前記鋼管杭切断工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項17に記載の杭式構造物の撤去方法。
  19. 前記外挿鋼管分離工程で前記中間部材を取り外した後、前記鋼管杭を、グラウト接合されている前記外挿鋼管の部位と共に地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程と、
    前記鋼管杭撤去工程の後、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項17に記載の杭式構造物の撤去方法。
  20. 前記接続部位上端とグラウトが充填されている前記所定位置との間にある前記鋼管杭の部位を横断方向に切断する鋼管杭切断工程と、
    前記外挿鋼管分離工程と前記鋼管杭切断工程の後、切断された前記鋼管杭から、前記連結部材を介して前記ジャケットが接続された前記外挿鋼管の部位を引き抜いて、前記ジャケットを撤去するジャケット撤去工程と、
    を有することを特徴とする請求項13、14及び17のいずれかに記載の杭式構造物の撤去方法。
  21. 前記ジャケット撤去工程の後、少なくとも一部が地盤に埋め込まれた状態にある前記鋼管杭の部位を地盤から引き抜いて撤去する鋼管杭撤去工程を有することを特徴とする請求項20に記載の杭式構造物の撤去方法。
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