JP7353226B2 - 電気化学モジュール、電気化学装置及びエネルギーシステム - Google Patents
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Description
本発明に係る電気化学モジュールの特徴構成は、
電解質層と、前記電解質層の両側にそれぞれ配置されている第1電極及び第2電極とが、基板に沿って形成されている複数の電気化学素子が所定の積層方向に積層されている積層体と、
前記積層方向における前記積層体の第1平面、及び前記第1平面とは反対の第2平面の少なくとも一方に沿って配置されている熱膨張部材と、
前記積層方向において、前記第1平面に沿って配置されている平板状の第1挟持体、及び前記第2平面に沿って配置されている平板状の第2挟持体を含み、前記熱膨張部材を介して前記積層体を挟持する挟持体と、
前記熱膨張部材の前記積層方向と直交する前記第1平面又は前記第2平面に沿う平面方向の熱膨張を規制する規制部材とを備え、
前記熱膨張部材は、側面視において、前記積層方向のうち第1方向に向かって傾斜して延びる直線状の第1板状部と、前記第1板状部に連続しており、前記第1板状部から離れるほど前記積層方向のうち前記第1方向とは反対の第2方向に向かって傾斜して延びる直線状の第2板状部とを有する点にある。
また、積層体の第1平面及び第2平面の少なくとも一方と、挟持体の平面との間に、熱膨張部材を配置するという簡単な構成で、積層体等の膨張を考慮した小型、軽量かつ低コストな電気化学モジュールを構成できる。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、
前記熱膨張部材は、前記電気化学素子が発電している時と、前記電気化学素子が発電していない時とにおける、前記積層体及び前記挟持体間の熱膨張差を、前記第1板状部及び前記第2板状部の線膨張により補償する点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、
前記熱膨張部材は、前記第1板状部及び前記第2板状部が延びている方向を主として熱膨張することによって前記積層体に荷重を負荷しうる厚みを有している点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記規制部材は、前記積層体を取り囲む筐体の一部である点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記熱膨張部材は、前記平面方向の両端部の少なくとも一方から前記積層方向に延びる端部延長部を有している点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、
前記規制部材は、前記積層体を取り囲む筐体の一部であり、
前記規制部材である前記筐体の一部と前記熱膨張部材との間に配置された非硬質部材を備える点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記熱膨張部材の熱膨張率は、前記挟持体を構成する部材の熱膨張率よりも大きい点にある。
本特徴構成によれば、熱膨張部材の熱膨張率は挟持体よりも大きい。そのため、熱膨張部材が熱膨することで、挟持体の熱膨張により拡大した積層体と挟持体の間隔を補完することができる。つまり、熱膨張により積層体と挟持体との間の間隔が大きく広がる方向に変動した場合でも、より大きく熱膨張する熱膨張部材によって、適切な荷重を積層体等に負荷できる。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記挟持体は、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、又はこれらとセラミックスとの複合体から形成されている点にある。
また、挟持体の熱膨張量が小さいため、適切な積層体への荷重負荷により電気化学素子の基板等の位置ずれ及び破損等を抑制できる。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記熱膨張部材は、オーステナイト系ステンレスから形成されている点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記第1挟持体及び前記第2挟持体の少なくとも一方は、前記積層体を取り囲む筐体の一部である点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、
前記挟持体は、
前記積層方向において、前記第1平面に沿って配置されている平板状の第1プレート、及び前記第2平面に沿って配置されている平板状の第2プレートを含み、前記熱膨張部材を介して前記積層体を挟持するプレートと、
前記積層体、前記熱膨張部材及び前記プレートを収容する筐体とを有する点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記電気化学素子は固体酸化物形燃料電池である点にある。
熱膨張部材は、内部空間の内容物の熱膨張によって積層体と挟持体との間隔が変動した場合でも、挟持体との間で積層体に適切な荷重を付与する。これにより、電気化学モジュールにおいて、内部抵抗の増大を抑制し、反応ガスのシール性の低下を抑制できる。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、前記電気化学素子は固体酸化物形電解セルである点にある。
本発明に係る電気化学モジュールの更なる特徴構成は、電気化学素子が金属支持体を有する点にある。
本発明に係る電気化学装置の特徴構成は、上記の電気化学モジュールと、前記電気化学モジュールに還元性成分を含有するガスを流通する燃料変換器、あるいは前記電気化学モジュールで生成する還元性成分を含有するガスを変換する燃料変換器と、を少なくとも有する点にある。
本発明に係る電気化学装置の特徴構成は、上記の電気化学モジュールと、前記電気化学モジュールから電力を取り出すあるいは前記電気化学モジュールに電力を流通する電力変換器とを少なくとも有する点にある。
なお、例えば、電力変換器としてインバータを用いる場合、耐久性・信頼性および性能に優れた電気化学モジュールから得られる電気出力を、インバータによって昇圧したり、直流を交流に変換したりすることができるため、電気化学モジュールで得られる電気出力を利用しやすくなるので好ましい。
以下に、本発明の実施形態に係る電気化学モジュールM、電気化学装置及びエネルギーシステムについて説明する。なお、層の位置関係などを表す際、例えば電極層から見て電解質層の側を「上」「上側」、第一板状体の側を「下」「下側」などと呼ぶ。また、本発明は電気化学モジュールMを垂直あるいは水平方向に設置しても同じ効果が得られるため、「上」「下」をそれぞれ「左」「右」と読み替えても構わない。
以下に、電気化学モジュールMの全体構成を説明する。図1に示すように、電気化学モジュールMは、電気化学素子積層体(積層体)Sと、電気化学素子積層体Sを内装する概ね直方体状の容器(筐体、第1挟持体、第2挟持体)200とを備えている。電気化学素子A(図5)は発電を行う素子であり、図1の断面視において紙面手前から紙面奥方向に沿って延びる板状に形成されている。そして、電気化学素子積層体Sは、複数の平板状の電気化学素子Aが図1の断面視において上下の積層方向に積層されて構成されている。本実施形態では、電気化学素子AとしてSOFC(Solid Oxide Fuel Cell)を例に挙げて説明する。
ここでは、第一ガスは例えば燃料ガス等の還元性成分ガスであり、第二ガスは空気等の酸化性成分ガスである。
電気化学素子積層体Sについては、後で詳述する。
以下に、絶縁体(上部及び下部絶縁体210T及び210B)210、熱膨張部材(上部及び下部熱膨張部材500T及び500B)500、プレート(上部及び下部プレート230T及び230B)230、容器200についてさらに説明する。
なお、上部熱膨張部材500Tには、上面視において、第一ガス供給部61及び第一ガス排出部62に対応する部分にそれらが貫通可能な開口が設けられている。
熱膨張部材(上部及び下部熱膨張部材500T及び500B)500については後述する。
そして、電気化学素子積層体Sは、その上面が、上部プレート230T、上部熱膨張部材500T及び上部絶縁体210Tを介して上蓋201により支持されている。また、電気化学素子積層体Sは、その下面が、下部プレート230B、下部熱膨張部材500B及び下部絶縁体210Bを介して下蓋203により支持されている。
次に、熱膨張部材(上部及び下部熱膨張部材500T及び500B)500の構成及び作用についてさらに説明する。
熱膨張部材500の構成について図4を用いて説明する。熱膨張部材500は、第1板状部501aと、第2板状部501bと、端部延長部503とを有する。第1板状部501a及び第2板状部501bは平板状の板状部材である。そして、第1板状部501aと第2板状部501bとが、プレート230と絶縁体210との間で交互に連続することで屈曲して複数のV字部分を形成している。熱膨張部材500は、V字の屈曲の頂点として、絶縁体210側の頂点500aと、プレート230側の頂点500bとを有している。
また、第1板状部501Ta及び第2板状部501Tbは、上部プレート230T側の頂点500Tbを起点として、上部プレート230T側から上部絶縁体210T側に向かって傾斜している。つまり、第1板状部501Ta及び第2板状部501Tbは、頂点500Tbを起点として、電気化学素子積層体Sに近づく側に傾斜している。
そして、このような第1板状部501Ta及び第2板状部501Tbが交互に連続することで上部熱膨張部材500TのV字の屈曲が構成されている。
また、第1板状部501Ba及び第2板状部501Bbは、下部プレート230B側の頂点500Bbを起点として、下部プレート230B側から下部絶縁体210B側に向かって傾斜している。つまり、第1板状部501Ba及び第2板状部501Bbは、頂点500Bbを起点として、電気化学素子積層体Sに近づく側に傾斜している。
そして、このような第1板状部501Ba及び第2板状部501Bbが交互に連続することで下部熱膨張部材500BのV字の屈曲が構成されている。
図4において、L1=215mmであるため、L1/4=53.75mmである。隣接する頂点500aから頂点500bまでの斜面長LS(図4)は、LS2=(L1/4)2+(L2)2=(53.75)2+(12)2であることから、55.073mmと求まる。
図4では、V字が2セットあるため、熱膨張部材500の総斜面長LSall=LS×4=55.073×4=220.293mmである。
ここで、オーステナイト系ステンレスの熱膨張係数は19×10-6/Kである。
よって、15℃から700℃への加熱によって、熱膨張部材500は、(220.293)×(700-15)×(19×10-6)=2.867mm水平方向に膨張する。
積層方向に拡大した時のV字の底部から頂点までの高さ方向の幅をH(図4)とすると、三角法により、H2+{53.75+(1.620/4)}2={53.073+(2.867/4)}2と表すことができる。H=13.406mmであることから、拡大前のL2=12mmを差し引くと、拡大量は1.406mmと算出される。
なお、上記の例では、変位長1.406mmで被加圧材を押圧できるが、熱膨張部材500の積層方向の長さであるL2=12mmを適宜変更することで変位長を変更可能である。
また、前述の通り、本実施形態において、電気化学素子積層体S等において第一ガス及び第二ガスの漏れの抑制及び電気抵抗の低下等のために荷重を負荷するが、熱膨張部材500には予め荷重が負荷されている必要はない。よって、熱膨張部材500は、ガス漏れ抑制等のための負荷以外はほとんど負荷がかけられていない状態において熱膨張し、座屈が抑制された状態で積層方向に変位して被加圧体、つまり電気化学素子積層体S等を押圧可能である。
{LSall/(C×2)}2=H2+(D)2
よって、熱膨張後の熱膨張部材500の高さHを、熱膨張部材500の総斜面長LSallに対して大きくする場合には、V字の数Cを小さくすることが好ましい。
ここで、例えば、電気化学素子積層体S及び容器200等の少なくともいずれかは、電気化学素子Aが発電していない低温(例えば室温で約15℃等)の状態から、電気化学素子Aが発電時に高温(例えば約650℃~約950℃等)の状態となると膨張する。このとき、電気化学素子積層体S及び容器200間で熱膨張差が生じると、電気化学素子積層体Sと容器200との間の間隔が発電時(高温時)と発電していない時(低温時)とで異なる。このため、電気化学素子積層体S等に適切な荷重を負荷できない可能性がある。
また、容器200の熱膨張量が小さいため、適切な電気化学素子積層体Sへの荷重負荷により電気化学素子Aの基板等の位置ずれ及び破損等を抑制できる。
次に、図1及び図5を用いて、電気化学モジュールMの具体的構成について説明する。図1の電気化学素子積層体Sの詳細が図1に示されている。
(a)上記では、上部及び下部熱膨張部材500T、500Bが設けられているが、いずれか一方の熱膨張部材500のみが設けられていてもよい。ただし、上部及び下部熱膨張部材500T、500Bが設けられている場合には、電気化学素子積層体Sに対して上部及び下部から熱膨張部材500により荷重を負荷できるので、電気化学素子積層体Sの平面に対してより均一に荷重を負荷できるので好ましい。
しかし、熱膨張部材500は、熱膨張する前から頂部500Ta及び頂部500Tbがプレート230と電気化学素子積層体Sと接触しており、これらから荷重を受けていてもよい。そして、熱膨張することにより頂部500Ta及び頂部500Tbがプレート230及び電気化学素子積層体Sとより大きな荷重を受けて接触することとなり、熱膨張部材500が電気化学素子積層体S等に荷重を負荷するようにしてもよい。
例えば、熱膨張部材500の熱膨張率は、容器200を構成する部材の熱膨張率と同程度であってもよく、あるいは、小さくてもよい。
また、熱膨張部材500の奥行方向における配置個数も、クリープ変形を抑制しつつ電気化学素子積層体S等を押圧できるのであれば特に限定はない。
以下に、上記実施形態の電気化学モジュールMとは異なる形態の電気化学モジュールMについて別の形態1及び別の形態2を例に挙げて説明する。
別の形態1に係る電気化学モジュールM1について、図6を用いて説明する。別の形態1に係る電気化学モジュールM1は、図1の電気化学モジュールMとは、熱膨張部材500に加えて、平板状部材320が設けられている点が異なる。
別の形態2に係る電気化学モジュールM2について、図7を用いて説明する。別の形態2に係る電気化学モジュールM2は、図6の電気化学モジュールMとは、容器200に上面部201d及び下面部203dが設けられている点、上部及び下部プレート230T及び230Bが省略されている点が主に異なる。
ただし、下蓋203と上蓋201とは図6と同様に溶接により結合されていてもよい。
また、電気化学モジュールM2は、電気化学素子積層体Sの下部に、電気化学素子積層体S側から外側に向かって順に、下部絶縁体210B、例えばメタルハニカム形状の下部平板状部材320B、下部熱膨張部材500Bを備えている。
なお、上部及び下部平板状部材320と、上部及び下部熱膨張部材500との少なくともいずれかが設けられている構成であってもよい。
別の形態3に係る電気化学モジュールM3について、図10を用いて説明する。別の形態3に係る電気化学モジュールM3は、図1の電気化学モジュールMとは、開口付板部材(非硬質部材)240を介さずに熱膨張部材500が直接に容器200と当接している点と、熱膨張部材500が端部延長部503を備えていない点が主に異なる。
次に、電気化学素子積層体Sの具体的構成を説明する。電気化学素子積層体Sは、複数の電気化学素子Aが積層されて形成されている。図12~図21を用いて電気化学素子Aについて説明する。
図12~図20に示すように、電気化学素子Aは、導電性の第一板状体1と導電性の第二板状体2との対向面間に形成された内部流路A1を有する板状支持体10を備え、板状支持体10は、当該板状支持体10を構成する第一板状体1及び第二板状体2の少なくとも一部において、当該板状支持体10の内側である内部流路A1と外側とに亘って気体を透過できる気体通流許容部1Aと、気体通流許容部1Aの全部又は一部を被覆する状態で、膜状の電極層31と膜状の電解質層32と膜状の対極電極層33とを記載順に有する電気化学反応部3とを備える(図16~図20参照)。また、板状支持体10には、表面貫通方向外方から内部流路A1にたとえば燃料ガス等の還元性成分ガス及びたとえば空気等の酸化性成分ガスのうちの一方である第一ガスを供給する供給路4を形成する第一貫通部41を一端部側に備え、内部流路A1を通流した第一ガスを板状支持体の表面貫通方向外方へ排出する排出路5を形成する第二貫通部51を他端部側に備える(図12、図14,図19,図20参照、尚、供給路4等と排出路5等とは対称形にて同様の構造であることも理解される)。
第一板状体1は、電極層31と電解質層32と対極電極層33とを有する電気化学反応部3を支持して電気化学素子Aの強度を保つ役割を担う。第一板状体1の材料としては、電子伝導性、耐熱性、耐酸化性および耐腐食性に優れた材料が用いられる。例えば、フェライト系ステンレス、オーステナイト系ステンレス、ニッケル基合金などが用いられる。特に、クロムを含む合金が好適に用いられる。本実施形態では、第一板状体1は、Crを18質量%以上25質量%以下含有するFe-Cr系合金を用いているが、Mnを0.05質量%以上含有するFe-Cr系合金、Tiを0.15質量%以上1.0質量%以下含有するFe-Cr系合金、Zrを0.15質量%以上1.0質量%以下含有するFe-Cr系合金、TiおよびZrを含有しTiとZrとの合計の含有量が0.15質量%以上1.0質量%以下であるFe-Cr系合金、Cuを0.10質量%以上1.0質量%以下含有するFe-Cr系合金であると特に好適である。
金属酸化物層12は種々の手法により形成されうるが、第一板状体1の表面を酸化させて金属酸化物とする手法が好適に利用される。また、第一板状体1の表面に、金属酸化物層12をスプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、スパッタリング法やPLD法等のPVD法、CVD法などにより形成しても良いし、メッキと酸化処理によって形成しても良い。更に、金属酸化物層12は導電性の高いスピネル相などを含んでも良い。
また、第一貫通部41と内部流路A1との接続箇所は、第一板状体1との接触部分から下方に膨出させてなり、第一貫通部41ら供給される第一ガスを副流路A11の夫々に分配する分配部A12を備え(図12参照)、第二貫通部51と内部流路A1の接続箇所は、第一板状体1との接触部分から下方に膨出させてなり、副流路A11のそれぞれを通流した第一ガスを集約して第二貫通部51に導く合流部A13を備える(図12,図14,図15,図17~図20参照、尚、供給路4等と排出路5等とは対称形にて同様の構造であることも理解される)。また、第二板状体2の材料については、耐熱性の金属であることが好ましく、第一板状体1との熱膨張差の低減や、溶接などの接合性の信頼性確保の観点から、第一板状体1と同じ材料でれば、より好ましい。
電極層31は、図16~図21に示すように、第一板状体1の表側の面であって貫通孔11が設けられた領域より大きな領域に、薄層の状態で設けることができる。薄層とする場合は、その厚さを、例えば、1μm~100μm程度、好ましくは、5μm~50μmとすることができる。このような厚さにすると、高価な電極層材料の使用量を低減してコストダウンを図りつつ、十分な電極性能を確保することが可能となる。貫通孔11が設けられた領域の全体が、電極層31に覆われている。つまり、貫通孔11は第一板状体1における電極層31が形成された領域の内側に形成されている。換言すれば、全ての貫通孔11が電極層31に面して設けられている。
すなわち電極層31は、多孔質な層として形成される。電極層31は、例えば、その緻密度が30%以上80%未満となるように形成される。細孔のサイズは、電気化学反応を行う際に円滑な反応が進行するのに適したサイズを適宜選ぶことができる。なお緻密度とは、層を構成する材料の空間に占める割合であって、(1-空孔率)と表すことができ、また、相対密度と同等である。
中間層34は、電極層31を覆った状態で、電極層31の上に薄層の状態で形成することができる。薄層とする場合は、その厚さを、例えば、1μm~100μm程度、好ましくは2μm~50μm程度、より好ましくは4μm~25μm程度とすることができる。このような厚さにすると、高価な中間層34の材料の使用量を低減してコストダウンを図りつつ、十分な性能を確保することが可能となる。中間層34の材料としては、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)やGDC(ガドリウム・ドープ・セリア)、YDC(イットリウム・ドープ・セリア)、SDC(サマリウム・ドープ・セリア)等を用いることができる。特にセリア系のセラミックスが好適に用いられる。
の適用に適している。
図16~図21に示すように、電解質層32は、電極層31および中間層34を覆った状態で、前記中間層34の上に薄層の状態で形成される。また、厚さが10μm以下の薄膜の状態で形成することもできる。詳しくは、電解質層32は、中間層34の上と第一板状体1の上とにわたって(跨って)設けられる。このように構成し、電解質層32を第一板状体1に接合することで、電気化学素子全体として堅牢性に優れたものとすることができる。
反応防止層35は、電解質層32の上に薄層の状態で形成することができる。薄層とする場合は、その厚さを、例えば、1μm~100μm程度、好ましくは2μm~50μm程度、より好ましくは3μm~15μm程度とすることができる。このような厚さにすると、高価な反応防止層材料の使用量を低減してコストダウンを図りつつ、十分な性能を確保することが可能となる。前記反応防止層の材料としては、電解質層32の成分と対極電極層33の成分との間の反応を防止できる材料であれば良いが、例えばセリア系材料等が用いられる。また反応防止層35の材料として、Sm、GdおよびYからなる群から選ばれる元素のうち少なくとも1つを含有する材料が好適に用いられる。なお、Sm、GdおよびYからなる群から選ばれる元素のうち少なくとも1つを含有し、これら元素の含有率の合計が1.0質量%以上10質量%以下であるとよい。反応防止層35を電解質層32と対極電極層33との間に導入することにより、対極電極層33の構成材料と電解質層32の構成材料との反応が効果的に抑制され、電気化学素子Aの性能の長期安定性を向上できる。反応防止層35の形成は、1100℃以下の処理温度で形成できる方法を適宜用いて行うと、第一板状体1の損傷を抑制し、また、第一板状体1と電極層31との元素相互拡散を抑制でき、性能・耐久性に優れた電気化学素子Aを実現できるので好ましい。例えば、低温焼成法(例えば1100℃を越える高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処理を用いる湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などを適宜用いて行うことができる。特に、低温焼成法やスプレーコーティング法などを用いると低コストな素子が実現できるので好ましい。更に、低温焼成法を用いると、原材料のハンドリングが容易になるので更に好ましい。
図16~図21に示すように、対極電極層33を、電解質層32もしくは反応防止層35の上に薄層の状態で形成することができる。薄層とする場合は、その厚さを、例えば、1μm~100μm程度、好ましくは、5μm~50μmとすることができる。このような厚さにすると、高価な対極電極層材料の使用量を低減してコストダウンを図りつつ、十分な電極性能を確保することが可能となる。対極電極層33の材料としては、例えば、LSCF、LSM等の複合酸化物、セリア系酸化物およびこれらの混合物を用いることができる。特に対極電極層33が、La、Sr、Sm、Mn、CoおよびFeからなる群から選ばれる2種類以上の元素を含有するペロブスカイト型酸化物を含むことが好ましい。以上の材料を用いて構成される対極電極層33は、カソードとして機能する。
電解質層32に水素イオンを伝導する電解質材料を用いた場合には、電極層31において流通された燃料ガスに含まれる水素H2が電子e-を放出して水素イオンH+が生成される。その水素イオンH+が電解質層32を通って対極電極層33へ移動する。対極電極層33において空気に含まれる酸素O2と水素イオンH+、電子e-が反応し水H2Oが生成される。
以上の反応により、電極層31と対極電極層33との間に電気化学出力として起電力が発生する。この場合、電極層31は燃料電池の燃料極(アノード)として機能し、対極電極層33は空気極(カソード)として機能する。
次に、電気化学反応部3の製造方法について説明する。尚、図16~図20においては、下記中間層34及び反応防止層35を省略した記述としているので、ここでは、主に図21を用いて説明する。
電極層形成ステップでは、第一板状体1の表側の面の貫通孔11が設けられた領域より広い領域に電極層31が薄膜の状態で形成される。第一板状体1の貫通孔11はレーザー加工等によって設けることができる。電極層31の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、第一板状体1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
上述した電極層形成ステップにおける焼成工程時に、第一板状体1の表面に金属酸化物層12(拡散抑制層)が形成される。なお、上記焼成工程に、焼成雰囲気を酸素分圧が低い雰囲気条件とする焼成工程が含まれていると元素の相互拡散抑制効果が高く、抵抗値の低い良質な金属酸化物層12(拡散抑制層)が形成されるので好ましい。電極層形成ステップを、焼成を行わないコーティング方法とする場合を含め、別途の拡散抑制層形成ステップを含めても良い。いずれにおいても、第一板状体1の損傷を抑制可能な1100℃以下の処理温度で実施することが望ましい。
中間層形成ステップでは、電極層31を覆う形態で、電極層31の上に中間層34が薄層の状態で形成される。中間層34の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、第一板状体1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
まず、中間層34の材料粉末と溶媒(分散媒)とを混合して材料ペーストを作成し、第一板状体1の表側の面に塗布する。そして中間層34を圧縮成形し(中間層平滑化工程)、1100℃以下で焼成する(中間層焼成工程)。中間層34の圧延は、例えば、CIP(Cold IsostaticPressing 、冷間静水圧加圧)成形、ロール加圧成形、RIP(Rubber Isostatic Pressing)成形などにより行うことができる。また、中間層34の焼成は、800℃以上1100℃以下の温度で行うと好適である。このような温度であると、第一板状体1の損傷・劣化を抑制しつつ、強度の高い中間層34を形成できるためである。また、中間層34の焼成を1050℃以下で行うとより好ましく、1000℃以下で行うと更に好ましい。これは、中間層34の焼成温度を低下させる程に、第一板状体1の損傷・劣化をより抑制しつつ、電気化学素子Aを形成できるからである。また、中間層平滑化工程と中間層焼成工程の順序を入れ替えることもできる。
なお、中間層平滑化工程は、ラップ成形やレベリング処理、表面の切削・研磨処理などを施すことによって行うことでもできる。
電解質層形成ステップでは、電極層31および中間層34を覆った状態で、電解質層32が中間層34の上に薄層の状態で形成される。また、厚さが10μm以下の薄膜の状態で形成されても良い。電解質層32の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、第一板状体1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
反応防止層形成ステップでは、反応防止層35が電解質層32の上に薄層の状態で形成される。反応防止層35の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、第一板状体1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。なお反応防止層35の上側の面を平坦にするために、例えば反応防止層35の形成後にレベリング処理や表面を切削・研磨処理を施したり、湿式形成後焼成前に、プレス加工を施してもよい。
対極電極層形成ステップでは、対極電極層33が反応防止層35の上に薄層の状態で形成される。対極電極層33の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、スプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、第一板状体1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
図5に示すように、電気化学素子積層体Sは、電気化学素子Aを複数有し、隣接する電気化学素子Aに関して、一つの電気化学素子Aを構成する板状支持体10と、他の一つの電気化学素子Aを構成する板状支持体10とが対向する形態で、且つ、一つの電気化学素子Aを構成する板状支持体10における電気化学反応部3が配置される第一板状体1とは別の第二板状体2の外面と、他の一つの電気化学素子Aを構成する板状支持体10における第一板状体1の外面とが電気的に接続される形態で、且つ、これら両外面どうしの隣接間に、当該両外面に沿って第二ガスが通流する通流部A2が形成される形態で、複数の電気化学素子Aが積層配置されている。電気的に接続させるためには、電気伝導性表面部同士を単純に接触させる他、接触面に面圧を印可したり、高電気伝導性の材料を介在させて接触抵抗を下げる方法などが採用可能である。具体的には、長方形状の各電気化学素子が一端部の第一貫通部41と他端部の第二貫通部51とを揃えた状態で、それぞれの電気化学素子の電気化学反応部が上向きになる状態で整列して、各第一貫通部41、第二貫通部51同士の間に第一環状シール部、第二環状シール部を介在して、積層されることにより、上記構成となる。
次に、エネルギーシステム、電気化学装置について図22を用いて説明する。
エネルギーシステムZは、電気化学装置100と、電気化学装置100から排出される熱を再利用する排熱利用部としての熱交換器190とを有する。
電気化学装置100は、電気化学モジュールMと、燃料供給モジュールと、電気化学モジュールMから電力を取り出す出力部8としてのインバータ(電力変換器の一例)104とを有する。燃料供給モジュールは、脱硫器101、気化器106及び改質器102からなり、電気化学モジュールMに対して還元性成分を含有する燃料ガスを供給する燃料供給部103とを有する。なお、この場合、改質器102が燃料変換器となる。
なお上述の実施形態(他の実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
すなわち、上記の実施形態では、燃料等の化学的エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上できる構成について説明した。つまり、上記の実施形態では、電気化学素子A及び電気化学モジュールMを燃料電池として動作させ、電極層31に水素ガスが流通され、対極電極層33に酸素ガスが流通される。そうすると、対極電極層33において酸素分子O2が電子e-と反応して酸素イオンO2-が生成される。その酸素イオンO2-が電解質層32を通って電極層31へ移動する。電極層31においては、水素分子H2が酸素イオンO2-と反応し、水H2Oと電子e-が生成される。以上の反応により、電極層31と対極電極層33との間に起電力が発生し、発電が行われる。
一方、電気化学素子A及び電気化学モジュールMを電解セルとして動作させる場合は、電極層31に水蒸気や二酸化炭素を含有するガスが流通され、電極層31と対極電極層33との間に電圧が印加される。そうすると、電極層31において電子e-と水分子H2O、二酸化炭素分子CO2が反応し水素分子H2や一酸化炭素COと酸素イオンO2-となる。酸素イオンO2-は電解質層32を通って対極電極層33へ移動する。対極電極層33において酸素イオンO2-が電子を放出して酸素分子O2となる。以上の反応により、水分子H2Oが水素H2と酸素O2とに、二酸化炭素分子CO2を含有するガスが流通される場合は一酸化炭素COと酸素O2とに電気分解される。
水蒸気と二酸化炭素分子CO2を含有するガスが流通される場合は上記電気分解により電気化学素子A及び電気化学モジュールMで生成した水素及び一酸化炭素等から炭化水素などの種々の化合物などを合成する燃料変換器25(図24)を設けることができる。燃料供給部(図示せず)により、この燃料変換器25が生成した炭化水素等を本システム・装置外に取り出して別途燃料として利用することができる。また、燃料変換器25で水素や一酸化炭素を化学原料に変換して利用することもできる。
すなわち、電極層31と対極電極層33の順や第一ガス、第二ガスのいずれが還元性成分ガス及び酸化性成分ガスの一方または他方であるかについては、電極層31と対極電極層33に対して第一ガス、第二ガスが適正に反応する形態で供給されるよう配置されていれば、種々形態を採用しうる。
また、後述しているが、第二板状体2が一の部材から構成されていてもよいし、2以上の部材から構成されていてもよい。同様に、第一板状体1が一の部材から構成されていてもよいし、2以上の部材から構成されていてもよい。
また、上記の図6において、電気化学素子積層体S、上部及び下部絶縁体210、上部及び下部平板状部材320、上部及び下部熱膨張部材500、上部及び下部プレート230は、容器200に収容されている。特許請求の範囲における挟持体は、上部及び下部プレート230及び容器200に相当する。
また、上記の図7において、電気化学素子積層体S、上部及び下部絶縁体210、上部及び下部平板状部材320、上部及び下部熱膨張部材500は、容器200に収容されている。なお、上記図1及び図6とは異なり、上部及び下部プレート230は設けられていない。特許請求の範囲における挟持体は、容器200に相当する。
31 :電極層
32 :電解質層
33 :対極電極層
93 :電力変換器
100 :電気化学装置
101 :脱硫器
102 :改質器
103 :燃料供給部
104 :インバータ
200 :容器
230 :プレート
320 :平板状部材
500 :熱膨張部材
501Ba :第1板状部
501Bb :第2板状部
501Ta :第1板状部
501Tb :第2板状部
501a :第1板状部
501b :第2板状部
503 :端部延長部
A :電気化学素子
M :電気化学モジュール
S :電気化学素子積層体
Z :エネルギーシステム
Claims (17)
- 電解質層と、前記電解質層の両側にそれぞれ配置されている第1電極及び第2電極とが、基板に沿って形成されている複数の電気化学素子が所定の積層方向に積層されている積層体と、
前記積層方向における前記積層体の第1平面、及び前記第1平面とは反対の第2平面の少なくとも一方に沿って配置されている熱膨張部材と、
前記積層方向において、前記第1平面に沿って配置されている平板状の第1挟持体、及び前記第2平面に沿って配置されている平板状の第2挟持体を含み、前記熱膨張部材を介して前記積層体を挟持する挟持体と、
前記熱膨張部材の前記積層方向と直交する前記第1平面又は前記第2平面に沿う平面方向の熱膨張を規制する規制部材とを備え、
前記熱膨張部材は、側面視において、前記積層方向のうち第1方向に向かって傾斜して延びる直線状の第1板状部と、前記第1板状部に連続しており、前記第1板状部から離れるほど前記積層方向のうち前記第1方向とは反対の第2方向に向かって傾斜して延びる直線状の第2板状部とを有する、電気化学モジュール。 - 前記熱膨張部材は、前記電気化学素子が発電している時と、前記電気化学素子が発電していない時とにおける、前記積層体及び前記挟持体間の熱膨張差を、前記第1板状部及び前記第2板状部の線膨張により補償する、請求項1に記載の電気化学モジュール。
- 前記熱膨張部材は、前記第1板状部及び前記第2板状部が延びている方向を主として熱膨張することによって前記積層体に荷重を負荷しうる厚みを有している、請求項1又は2に記載の電気化学モジュール。
- 前記規制部材は、前記積層体を取り囲む筐体の一部である、請求項1~3のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記熱膨張部材は、前記平面方向の両端部の少なくとも一方から前記積層方向に延びる端部延長部を有している、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記規制部材は、前記積層体を取り囲む筐体の一部であり、
前記規制部材である前記筐体の一部と前記熱膨張部材との間に配置された非硬質部材を備える、請求項5に記載の電気化学モジュール。 - 前記熱膨張部材の熱膨張率は、前記挟持体を構成する部材の熱膨張率よりも大きい、請求項1~6のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記挟持体は、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、又はこれらとセラミックスとの複合体から形成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記熱膨張部材は、オーステナイト系ステンレスから形成されている、請求項7又は8に記載の電気化学モジュール。
- 前記第1挟持体及び前記第2挟持体の少なくとも一方は、前記積層体を取り囲む筐体の一部である、請求項1~9のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記挟持体は、
前記積層方向において、前記第1平面に沿って配置されている平板状の第1プレート、及び前記第2平面に沿って配置されている平板状の第2プレートを含み、前記熱膨張部材を介して前記積層体を挟持するプレートと、
前記積層体、前記熱膨張部材及び前記プレートを収容する筐体とを有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。 - 前記電気化学素子は固体酸化物形燃料電池である、請求項1~11のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記電気化学素子は固体酸化物形電解セルである、請求項1~11のいずれか1項に記載の電気化学モジュール。
- 前記電気化学素子が金属支持体を有する請求項12又は13に記載の電気化学モジュール。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載の電気化学モジュールと、
前記電気化学モジュールに還元性成分を含有するガスを流通する燃料変換器、あるいは前記電気化学モジュールで生成する還元性成分を含有するガスを変換する燃料変換器と、を少なくとも有する電気化学装置。 - 請求項1~14のいずれか1項に記載の電気化学モジュールと、前記電気化学モジュールから電力を取り出すあるいは前記電気化学モジュールに電力を流通する電力変換器とを少なくとも有する電気化学装置。
- 請求項15または16に記載の電気化学装置と、前記電気化学装置もしくは燃料変換器から排出される熱を再利用する排熱利用部とを有するエネルギーシステム。
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