JP7351198B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
従来、液体吐出装置では、液体吐出ヘッドで記録媒体に液体を付与して画像を形成し、画像形成後の記録媒体を温調ドラム等の接触部材に接触させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、液体吐出ヘッドの下流側に除電器を設け、保持ドラム等の接触部材に接触して保持された記録媒体を除電した後に、保持ドラムから記録媒体を剥がす技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の技術では、記録媒体の搬送速度が速くなると、記録媒体を接触部材に接触させる際に引き込まれる空気が介在することで、記録媒体と接触部材との密着性が低下し、記録媒体にしわが発生する場合がある。
また特許文献2の技術では、記録媒体における液体付与面に除電器を配置するため、記録媒体上における液体の付与位置がずれ、記録媒体に形成される画像品質が低下する場合がある。
本発明は、接触部材と記録媒体との密着性を上げつつ、記録媒体上での液体付与位置のずれを防ぐことを課題とする。
本発明の一態様に係る液体吐出装置は、記録媒体に液体を付与する液体付与部と、前記記録媒体の液体付与面とは異なる面に接触する接触部材と、前記液体付与部が前記記録媒体に液体を付与した後に前記記録媒体の前記液体付与面とは異なる面を除電する除電部と、前記除電部が除電した後に前記液体付与面とは異なる面に電荷を付与する帯電部と、前記接触部材に電圧を印加する電圧印加部と、を備える。
本発明によれば、接触部材と記録媒体との密着性を上げつつ、記録媒体上での液体付与位置のずれを防ぐことができ、画像品質を向上させることができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。 温水温度維持機構の構成例を示す図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。 第3実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。 第4実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態では、記録媒体に液体付与部で液体を付与した後、記録媒体の液体付与面とは異なる面に接触部材を接触させる。この接触部材は、一例として記録媒体との接触により記録媒体の温度を調節することで、記録媒体上の液体を乾燥させるための温調ドラムである。
また実施形態では、液体付与部が記録媒体に液体を付与した後に記録媒体の液体付与面とは異なる面を除電し、また除電後に記録媒体の液体付与面とは異なる面に電荷を付与して帯電させ、上記の接触部材における記録媒体との接触面に電圧を印加する。
これにより、接触部材と記録媒体を静電吸着させることで両者の密着性を上げ、また記録媒体の液体付与面とは異なる面を帯電及び除電することで、記録媒体上での液体付与位置のずれを防止する。
なお、以下に説明する実施形態の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷は何れも同義語であるとする。
また実施形態において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。なお、「液体を吐出する装置」と「液体吐出装置」は同義である。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インク等の液体を吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置等がある。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を備えるものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
実施形態では、「液体が付着可能なもの」をフィルムとし、「液体」をインクとし、「液体吐出装置」をインクジェット方式の画像形成装置とした場合を一例として説明する。なお、フィルムとは、食品包装用途等で用いられ、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックを材質とする薄い膜である。また、フィルムは「記録媒体」の一例である。
[第1実施形態]
<画像形成装置100の構成例>
まず、第1実施形態に係る画像形成装置100の構成について、図1を参照して説明する。図1は、画像形成装置100の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、インク吐出ユニット1と、第1搬送ローラ301と、乾燥ユニット10と、第2搬送ローラ302とを備える。
フィルム2は供給ユニットから供給され、搬送精度を確保するために供給ユニットで張力方向20に張力を加えられながら、搬送方向21に沿って搬送ユニットにより搬送される。
画像形成装置100は、フィルム2に対してインク吐出ユニット1からインクを吐出し、フィルム2の表面2aにインクを付与して画像を形成する。図1におけるインク5は、フィルム2の表面2aに付与されたインクを示している。ここで、フィルム2の表面2aは「液体付与面」に対応し、フィルム2における表面2aとは反対側の面である裏面2bは「液体付与面とは異なる面」に対応する。
第1搬送ローラ301は、フィルム2の裏面2bに接触してフィルム2を支持する回転部材であり、フィルム2を乾燥ユニット10に向けて送り込む。また第2搬送ローラ302は、フィルム2の表面2aに接触してフィルム2を支持する回転部材であり、乾燥ユニット10を通過したフィルム2を送り出す。ここで、第1搬送ローラ301は搬送部材の一例である。
なお、供給ユニットは、図1では図示が省略されている。また搬送ユニットも第1搬送ローラ301及び第2搬送ローラ302等の一部を除き、図1では図示が省略されている。
フィルム2は、巻き取り可能なロール状の連帳のフィルムである。例えば、延伸ポリプロピレン(OPP;Oriented Poly-Propylene)を材質とした食品包装等の軟包装用途で用いられるフィルムである。
また、インク吐出ユニット1から吐出されるインクは、例えば水性インクである。水性インクは、溶剤と着色剤を主成分とし、溶剤として主に水を使用したインクである。
液体付与部の一例としてのインク吐出ユニット1は、ホワイト用のインク吐出ヘッド1Wと、ブラック用のインク吐出ヘッド1Kと、シアン用のインク吐出ヘッド1Cと、マゼンタ用のインク吐出ヘッド1Mと、イエロー用のインク吐出ヘッド1Yとを備える。
インク吐出ヘッド1Wはホワイト(W)のインクを吐出し、インク吐出ヘッド1Kはブラック(K)のインクを吐出して、フィルム2の表面にそれぞれインクを付与する。また、インク吐出ヘッド1Cはシアン(C)のインクを吐出し、インク吐出ヘッド1Mはマゼンタ(M)のインクを吐出し、インク吐出ヘッド1Yはイエロー(Y)のインクを吐出して、フィルム2の表面にそれぞれインクを付与する。
但し、実施形態では、ホワイト(W)、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の5色のインク吐出ヘッドを備える画像形成装置100を説明するが、これに限定されるものではない。画像形成装置100は、グリーン(G)、レッド(R)、ライトシアン(LC)及び/又はその他の色に対応するインク吐出ヘッドを更に備えても良い。また、ブラック用のインク吐出ヘッド1Kのみを備えても良い。
また、実施形態では、インク吐出ユニット1におけるインク吐出ヘッドの並ぶ順序を、フィルム2の搬送方向21における上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ホワイト(W)とする例を示すが、これに限定されるものではない。インク吐出ユニット1におけるインク吐出ヘッドの並ぶ順序は適宜入れ替えが可能である。
乾燥ユニット10は、温調ドラム3と、温風発生部4とを備え、フィルム2の温度を調節することで、フィルム2の表面2aに付与されたインク5を乾燥させる。
接触部材の一例としての温調ドラム3は、円筒軸周り(図1の矢印3b方向)に回転可能な円筒状の回転ドラムであり、接触面(外周面)3aをフィルム2の裏面2bに接触させながら回転し、フィルム2を搬送方向21に沿って搬送する。なお、図1は、温調ドラム3を円筒軸方向から見た図を示している。
温調ドラム3の内部は、所定の温度に保たれた温水が充填されている。温調ドラム3は、温水の熱を裏面2bからフィルム2に伝達することで、フィルム2の温度を所定の温度に維持する。この所定の温度は一例として70度である。
加熱部の一例としての温風発生部4は、ヒータ等により加熱して発生させた温風をフィルム2の表面2aに吹き送り、フィルム2を加熱するとともにインク温度を上昇させて乾燥を促進させる。
ここで、実施形態では、温調ドラム3がフィルム2の裏面2bに伝熱し、温風発生部4がフィルム2の表面2aを加熱するが、フィルム2の厚み方向における全体的な温度は、熱容量が大きい温調ドラム3の温度に支配される。
実験結果の一例として、温調ドラム3の内部の温水の温度を70度とし、温風発生部4の温風の温度を300度とした場合、フィルム2の裏面の温度は85度で、フィルム2の表面2aのインクの温度は150度となった。
このことから、温風発生部4によりフィルム2の表面2aのインクを水性インクの沸点である100度以上に設定し、また温調ドラム3によりフィルム2の温度を一般的な耐熱温度である100度以下に設定できることが分かる。このような温調ドラム3の作用により、フィルム2の熱のダメージが防止され、またインクの乾燥が促進される。
また、画像形成装置100は、帯電器202と、電圧印加装置203と、除電器204aとを備えている。
帯電部の一例としての帯電器202は、温調ドラム3と第1搬送ローラ301との間で、図1における破線の丸で囲った接触開始領域10aに近接して設けられている。この接触開始領域10aは、フィルム2の搬送方向21における温調ドラム3の上流側で、フィルム2と温調ドラム3が接触し始める領域である。帯電器202は、フィルム2の裏面2bに電荷を付与することで、所定極性の電位の一例としてのマイナス電位41にフィルム2の裏面2bを帯電させる。
電圧印加部の一例としての電圧印加装置203は、温調ドラム3におけるフィルム2の裏面2bとの接触面3aに電圧を印加することで、所定極性とは反対極性の電位の一例としてのプラス電位42に接触面3aを帯電させる。
除電部の一例としての除電器204aは、搬送方向21におけるインク吐出ユニット1の下流側で、第1搬送ローラ301と帯電器202との間に設けられ、フィルム2にインクを付与した後にフィルム2の裏面2bを除電する。
ここで、フィルム2が温調ドラム3に巻き付き始める接触開始領域10a付近では、フィルム2の搬送により気流が生じる場合がある。この気流によりフィルム2の裏面2bと温調ドラム3の接触面3aとの間に空気が入り込んだ状態でフィルム2が温調ドラム3に巻き付き、裏面2bと接触面3aとの密着性が低下してフィルム2にしわが発生する場合がある。
これに対し、本実施形態では、帯電器202によりマイナス電位41に帯電されたフィルム2の裏面2bと、電圧印加装置203によりプラス電位42に帯電された温調ドラム3の接触面3aが静電吸着作用により引き寄せ合う。これにより、裏面2bと接触面3aとの間に空気が入り込みにくい構成になっている。
また除電器204aは、帯電器202により帯電されたフィルム2の裏面2bの電位を、除電により略0Vにし、ほぼ帯電されていない状態にする。これにより、次にフィルム2の裏面2bを帯電器202で帯電させる際に、確実に所望の電位に帯電させられる構成になっている。
また、フィルム2が温調ドラム3に巻き付く前の時点では、インク5はフィルム2にまだ定着(固定)していない。そのため、帯電器202及び除電器204aがインク付与面であるフィルム2の表面2a側に配置されると、これらの配置に起因する気流や帯電及び除電の作用等によって、表面2a上に付与されたインク5が微小に動き、インク5の付与位置がずれる場合がある。
これに対し、本実施形態では、帯電器202及び除電器204aをフィルム2におけるインク付与面とは反対側の裏面2b側に配置することで、これらの配置に起因する気流や帯電及び除電の作用が、表面2a上に付与されたインク5に影響しない構成になっている。
次に、図2は、温調ドラム3の内部の温水34を所定の温度に維持するための温水温度維持機構30の構成の一例を示す図である。図2に示すように、循環部の一例としての温水温度維持機構30は、循環温度調整部の一例としてのチラー31と、循環経路部材に一例としての入口側ホース32及び出口側ホース33とを備える。温水温度維持機構30は、この構成により、温調ドラム3の内部に充填された温水34を循環させて温水34の温度を一定に維持する。ここで、温水34は循環媒体の一例である。
より詳しくは、チラー31は、熱交換により所定の温度に制御した温水34を、入口側ホース32を介して温調ドラム3の内部に温水34を送り込む。また、チラー31は、出口側ホース33を介して温調ドラム3の内部の温水34を引き込み、引き込んだ温水34を熱交換により所定の温度に制御する。このようなチラー31による温度制御技術は、公知の技術が適用できるため、ここでは、更に詳細な説明は省略する。
<画像形成装置100の作用効果>
以上説明したように、本実施形態では、フィルム2にインク吐出ユニット1でインクを付与した後、フィルム2の裏面2bに温調ドラム3を接触させる。また、インク吐出ユニット1がフィルム2にインクを付与した後に、除電器204aによりフィルム2の裏面2bを除電し、さらに帯電器202により電荷を付与してフィルム2の裏面2bをマイナス電位41に帯電させ、電圧印加装置203により温調ドラム3の接触面3aに電圧を印加して接触面3aをプラス電位42に帯電させる。
マイナス電位41に帯電されたフィルム2の裏面2bと、プラス電位42に帯電された温調ドラム3の接触面3aが静電吸着作用により引き寄せ合うことで、裏面2bと接触面3aとの間に空気が入り込みにくくなる。これにより、フィルム2の裏面2bと温調ドラム3の接触面3aとの密着性を向上させ、フィルム2のしわを防止できる。
また、帯電器202及び除電器204aをフィルム2におけるインク付与面とは反対側の裏面2b側に配置することで、これらの配置に起因する気流や帯電及び除電の作用を表面2a上に付与されたインク5に影響させないようにする。これにより、フィルム2の表面2a上に付与されたインク5の位置ずれを防止できる。
このようにして、温調ドラム3とフィルム2との密着性を上げつつ、フィルム2上でのインク5の付与位置のずれを防止でき、画像形成装置100により形成される画像の品質を向上させることができる。
なお、本実施形態では、フィルム2の裏面2bをマイナス電位41に帯電させ、温調ドラム3の接触面3aをプラス電位42に帯電させる例を示したが、これに限定されるものではない。フィルム2の裏面2bをプラス電位42に帯電させ、温調ドラム3の接触面3aをマイナス電位41に帯電させてもよい。またフィルム2の裏面2bと温調ドラム3の接触面3aとが引き寄せあうことができれば、プラス電位42の帯電量とマイナス電位41の帯電量が必ずしも等しくなくてもよい。
また本実施形態では、温調ドラム3のフィルム2との接触面3aに対向して配置され、フィルム2の表面2aに付与されたインクを加熱する温風発生部4を備える。温風発生部4がフィルム2の表面2aに温風を吹き送り、フィルム2を加熱するとともにインク温度を上昇させることで、フィルム2上のインク5の乾燥を促進し、フィルム2にインク5をより早く定着させることができる。
なお、画像形成装置100は、温風発生部4に代えて、或いは温風発生部4に加えて、赤外線加熱器を備え、フィルム2の表面2aに赤外線を照射することで乾燥を促進させることもできる。
また本実施形態では、温調ドラム3はフィルム2の裏面2bに接触することで、フィルム2の温度を調節する。フィルム2の厚み方向における全体的な温度は、熱容量が大きい温調ドラム3の温度に支配されるため、熱容量の大きい温調ドラム3をフィルム2の裏面2bに接触させることで、温風発生部4によるフィルム2の熱のダメージを防止できる。
また本実施形態では、温調ドラム3の内部と外部との間で温水34を循環させる温水温度維持機構30を備える。また温水温度維持機構30は、温水34を循環させる入口側ホース32及び出口側ホース33と、温水34を加熱又は冷却するチラー31とを備える。これにより、温調ドラム3の内部に充填された温水34を循環させて温水34の温度を略一定に維持し、温調ドラム3によりフィルム2の温度を所定の温度に調節できる。
また本実施形態では、搬送方向21における温調ドラム3の上流側に第1搬送ローラ301を設け、温調ドラム3と第1搬送ローラ301との間に帯電器202を設け、また第1搬送ローラ301と帯電器202との間に除電器204aを設けている。
温調ドラム3と第1搬送ローラ301との間に帯電器202を設けることで、温調ドラム3に巻き付く直前でフィルム2を帯電させることができ、フィルム2の裏面2bと温調ドラム3の接触面3aとを確実に静電吸着させることができる。
また、搬送されるフィルム2は、第1搬送ローラ301から離間した直後に帯電量が多くなる傾向がある。これに対し、第1搬送ローラ301と帯電器202との間に除電器204aを設けることで、フィルム2が第1搬送ローラ301から離間した直後に、除電器204aによりフィルム2の電荷を除去し、電位を0V近傍にすることができる。
換言すると、プラス電位とマイナス電位が混在して帯電したフィルム2の電荷を除電器204aにより除去してフィルム2の電位を略0Vにできる。これにより、その後の帯電器202による帯電を安定に行うことができ、安定して温調ドラム3とフィルム2との密着性を上げつつ、フィルム2上でのインク付与位置のずれを防ぎ、画像品質を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る画像形成装置100aを、図3を参照して説明する。
図3は、第2実施形態に係る画像形成装置100aの構成の一例を示す図であり、画像形成装置100aの要部の断面図である。図3に示すように、画像形成装置100aは、ニップローラ310を備えている。
ニップローラ310は、温調ドラム3に当接することで温調ドラム3との間でニップ部を形成する回転部材である。また、ニップローラ310は、矢印310bの方向に可動することで温調ドラム3に対して接離可能に設けられている。
ニップローラ310は、フィルム2の搬送が開始されると温調ドラム3に当接して温調ドラム3との間でニップ部を形成する。これにより、フィルム2と温調ドラム3との間に入る込む空気を追い出しやすくし、フィルム2と温調ドラム3との密着性をより向上させることができる。
また、フィルム2の表面2aに付与されたインクが未乾燥状態の場合には、ニップローラ310は温調ドラム3に対して離間する。これにより、フィルム2の表面2aに付与されたインクにニップローラ310が接触して、フィルム2に形成された画像が乱れることを防止できる。
なお、これ以外の効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る画像形成装置100bを、図4を参照して説明する。
図4は、第3実施形態に係る画像形成装置100bの構成の一例を示す図であり、画像形成装置100bの要部の断面図である。図4に示すように、画像形成装置100bは、除電器204b及び204cを備えている。
除電器204bは、温調ドラム3及び第2搬送ローラ302の下流側に設けられ、第2搬送ローラ302を離間した後のフィルム2の裏面2bを除電する。
また除電器204cは、温調ドラム3及び第2搬送ローラ302の下流側に設けられ、第2搬送ローラ302を離間した後のフィルム2の表面2aを除電する。
ここで、フィルム2は、温調ドラム3又は第2搬送ローラ302との接触により帯電する場合がある。帯電した状態で搬送されると、その後の搬送経路における帯電した板金部材等に吸着したり、或いは吸着されそうになったりして、搬送されるフィルム2の位置や姿勢が乱れる場合がある。搬送されるフィルム2の位置や姿勢が乱れると、フィルム2に付与されるインクの位置ずれが生じ、フィルム2に形成される画像品質が低下する。
第2搬送ローラ302を離間したフィルム2の表面2a及び裏面2bを除電することで、その後の搬送経路におけるフィルム2の位置や姿勢の乱れを防止でき、フィルム2に形成される画像品質の低下を防止できる。
なお、これ以外の効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る画像形成装置100cを、図5を参照して説明する。
図5は、第4実施形態に係る画像形成装置100cの構成の一例を示す図であり、画像形成装置100cの要部の断面図である。図5に示すように、画像形成装置100cは、ノズル400を備えている。
ノズル400は、フィルム2の搬送方向21における温調ドラム3の上流側で、フィルム2が温調ドラム3に巻き付き始める接触開始領域10aに近接して設けられている。ノズル400は、温調ドラム3の円筒軸方向の全体に亘って、フィルム2と温調ドラム3との間の空気を吸引し、又は空気を吹き付けることができる。なお、ノズル400の一部がフィルム2と温調ドラム3の少なくとも何れか一方に接触するようにノズル400を設置してもよい。
図5に示した白抜き矢印401の方向は空気を吸引する方向を示し、ノズル400により吸引された空気を白抜き矢印401の方向に流れる。一方、ノズル400により空気を吹き付ける場合は、空気は白抜き矢印401とは反対方向に流れる。
ノズル400により、フィルム2と温調ドラム3との間の空気を吹き付けることで、フィルム2と温調ドラム3の間の密着状態、或いはフィルム2とノズル400との密着状態を解消(リセット)することができる。
換言すると、意図せずにフィルム2と温調ドラム3との間に空気が介在した状態で両者が密着した場合や、フィルム2とノズル400との空気が介在した状態で両者が密着した場合に、ノズル400で空気を吹き付けることで、この密着状態を解消できる。
その後、帯電器202でフィルム2の裏面2bをマイナス電位41に帯電させた後、ノズル400で空気を吸引しながら、電圧印加装置203によりプラス電位42に帯電した温調ドラム3にフィルム2を巻き付ける。これにより、空気の介在をより抑制した状態でフィルム2を温調ドラム3に巻き付けることができ、両者の密着性をより向上させることができる。
なお、これ以外の効果は、上述した実施形態で説明したものと同様である。
以上、実施形態を説明したが、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
なお、上述した第1~第4実施形態は組み合わせることができる。例えば、第1、第2及び第3実施形態を組み合わせた実施形態や、第1、第3及び第4実施形態を適用することもできる。
100 画像形成装置(液体吐出装置の一例)
1 インク吐出ユニット(液体付与部の一例)
10 乾燥ユニット
10a 接触開始領域
2 フィルム(記録媒体の一例)
2a 表面(液体付与面の一例)
2b 裏面(液体付与面とは異なる面の一例)
20 張力方向
21 搬送方向
202 帯電器(帯電部の一例)
203 電圧印加装置(電圧印加部の一例)
204a、204b、204c 除電器(除電部の一例)
3 温調ドラム(接触部材の一例)
30 温水温度維持機構(循環部の一例)
3a 接触面
31 チラー(循環温度調整部の一例)
32 入口側ホース(循環経路部材の一例)
33 出口側ホース(循環経路部材の一例)
34 温水(循環媒体の一例)
301 第1搬送ローラ(搬送部材の一例)
302 第2搬送ローラ
310 ニップローラ
4 温風発生部(加熱部の一例)
41 マイナス電位(所定極性の電位の一例)
42 プラス電位(所定極性とは反対極性の電位の一例)
400 ノズル
5 インク(液体の一例)
特開2019-123090号公報 特開2018-043434号公報

Claims (6)

  1. 記録媒体に液体を付与する液体付与部と、
    前記記録媒体の液体付与面とは異なる面に接触する接触部材と、
    前記液体付与部が前記記録媒体に液体を付与した後に前記記録媒体の前記液体付与面とは異なる面を除電する除電部と、
    前記除電部が除電した後に前記液体付与面とは異なる面に電荷を付与する帯電部と、
    前記接触部材に電圧を印加する電圧印加部と、を備える
    液体吐出装置。
  2. 前記帯電部は、前記電荷を付与することで、前記液体付与面とは異なる面に所定極性の電位を付与し、
    前記電圧印加部は、前記接触部材における前記記録媒体との接触面に前記電圧を印加することで、前記接触面に前記所定極性とは反対極性の電位を付与する
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記接触部材における前記記録媒体との接触面に対向して配置され、前記液体付与面に付与された前記液体を加熱する加熱部をさらに備える
    請求項1、又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記接触部材は、前記液体付与面とは異なる面に接触することで、前記記録媒体の温度を調節する
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記接触部材の内部と外部との間で循環媒体を循環させる循環部をさらに備える
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記循環部は、
    前記循環媒体を循環させる循環経路部材と、
    前記循環媒体を加熱又は冷却する循環温度調整部と、を備える
    請求項5に記載の液体吐出装置。
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