JP2022018439A - 装置、及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基材のシワを低減すること。【解決手段】本発明の一態様に係る装置は、液体が付与されて搬送される基材に外周面を接触させ、前記基材を加熱又は冷却する温度調節部材と、前記基材と前記温度調節部材との接触位置の搬送方向における上流側で、前記基材及び前記温度調節部材の両方に対し、線状に接触する部材と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、装置、及び液体吐出装置に関する。
インク等の液体が付与された基材を搬送しながら加熱する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の構成では、基材にシワが発生する場合がある。
本発明は、基材のシワを低減することを課題とする。
本発明の一態様に係る装置は、液体が付与されて搬送される基材に外周面を接触させ、前記基材を加熱又は冷却する温度調節部材と、前記基材と前記温度調節部材との接触位置の搬送方向における上流側で、前記基材及び前記温度調節部材の両方に対し、線状に接触する部材と、を有する。
本発明によれば、基材のシワを低減できる。
実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。 板状部材の周辺を拡大して示す図である。 樹脂層が形成された板状部材の接触端を示す図である。 温調ドラムとフィルムの間への空気の侵入を説明する図である。 温調ドラムとフィルムの間に空気が介在する状態例を示す図である。 テーパ状部材の構成例を示す図である。 端部に凹部が形成された部材の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部には同一符号を付し、重複した説明を適宜省略する。
実施形態の用語における画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また実施形態において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。なお、「液体を吐出する装置」と「液体吐出装置」は同義である。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インク等の液体を吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置等がある。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。
また、「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を備えるものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
「液体吐出ユニット」とは、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体である。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものとする。
「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
以下、実施形態では、「液体が付着可能なもの」をフィルムとし、「液体」をインクとし、「液体を吐出する装置」を、ラインヘッドを用いたインクジェット方式の画像形成装置とした場合を一例として説明する。なお、フィルムとは、食品包装用途等で用いられ、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックを材質とする薄い膜状の基材をいう。フィルムは非浸透性基材であり、基材の一例である。但し、基材はこれに限定されるものではなく、コート紙や普通紙等であってもよい。
[第1の実施形態]
<第1の実施形態に係る画像形成装置の構成>
第1の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、巻き出し装置101と、コロナ処理装置103と、先塗り液付与装置104と、先塗り液乾燥装置105と、インクジェット吐出ヘッド106と、プラテン107と、温調ドラム108と、温風乾燥部109と、巻き取り装置110とを備えている。図1は、画像形成装置100においてフィルム102に画像を形成する例を示している。
(巻き出し手段、巻き取り手段)
本実施形態では、フィルム102の巻き出し手段には巻き出し装置101を、フィルム102の巻き取り手段には巻き取り装置110を用いている。巻き出し装置101は、回転駆動することにより、ロール状に収納されたフィルム102を画像形成装置100の搬送経路に供給する。
巻き取り装置110は、インクを付与することで画像が形成されたフィルム102を回転駆動することで巻き取ってロール状に収納する。
フィルム102は、画像形成装置100による搬送方向10に沿って連続する基材であり、巻き出し装置101と巻き取り装置110の間の搬送経路に沿って搬送される。またフィルム102の搬送方向10における長さは、少なくとも巻き出し装置101と巻き取り装置110の間の搬送経路より長い。このように画像形成装置100の搬送方向10に沿って連続するフィルム102に対して連続して長時間の印刷を実行できるようになっている。
(コロナ処理手段)
コロナ処理手段は、フィルム102に対してコロナ放電によりコロナ処理を行い、フィルム102の表面を改質するものである。本実施形態ではコロナ処理手段として、コロナ処理装置103が図示されている。
コロナ処理は必須ではなく実施しなくてもよいが、フィルム102に先塗り液を付与する前にコロナ処理を行うと、フィルム102に対する先塗り層の密着性が向上するため好適である。またコロナ処理に変えて、大気圧プラズマ処理、フレーム処理、紫外線照射処理等を行ってもよい。
コロナ処理を行う手段としては、各種公知の手段を用いることができる。またコロナ処理を行う場合の各種条件(放電量等)は特に制限はなく、適宜変更可能である。
(先塗り液付与手段)
先塗り液付与手段は、フィルム102に先塗り液を付与する手段である。本実施形態では先塗り液付与手段として先塗り液付与装置104が図示されている。先塗り液付与装置104は先塗り液を付着させたローラをフィルム102と接触するように回転駆動させることで、フィルム102の表面に先塗り液を付与できる。但し、これに限定されるものではなく、他にスピンコート、スプレーコート、グラビアロールコート、リバースロールコート、バーコート、インクジェット等の各種公知の手段を先塗り液の付与に適用できる。
フィルム102に先塗り液が塗布されることで、フィルム102上に先塗り層(表面処理層などとも称する)が形成される。なお、先塗り液を塗布した後に加熱を行うと先塗り層の形成をより促進できる。先塗り液を塗布することにより、フィルム102とカラーインク及び白インクにより形成される画像にラミネートフィルムを貼り合わせた際のラミネート強度を向上でき、良好な軟包装物が得られる。
(液体付与手段)
液体付与手段は、インクを吐出して、先塗り液が付与されたフィルム102上にインクを付与する手段である。本実施形態では、図1に示すように、液体付与手段としてインクジェット吐出ヘッド106が用いられている。
インクジェット吐出ヘッド106は、複数のノズルが配列された複数のノズル列を有しており、ノズルからのインクの吐出方向がフィルム102に向くように設けられている。これにより、インクジェット吐出ヘッド106は、フィルム102上の先塗り層にマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)、及びホワイト(W)の各色の液体を順次吐出する。なお、吐出の順番は適宜変更可能である。図1におけるインク5は、インクジェット吐出ヘッド106の吐出によりフィルム102上に付与されたインクを示している。
インクジェット吐出ヘッド106は、ライン型(フルライン型)のインクジェット吐出ヘッドとしている。「ライン型のインクジェット吐出ヘッド」とは、フィルム102の幅方向(搬送方向10と直交する方向)の全幅にわたってインクを吐出するノズルが配置されたインクジェット吐出ヘッドである。なお、インクジェット吐出ヘッドの幅は適宜決定できる。
産業用途の印刷では、大量の印刷を高速で行うため、図1に示すようなライン型のインクジェット吐出ヘッドを用いたインクジェット印刷方式が好ましい。一方で、産業用途の印刷は、長時間連続して印刷が行われるため、ライン型のヘッドを用いた場合、長時間インクの吐出が行われない一部のノズルにおいてインクが乾燥し、吐出不良が生じる場合がある。
そのため、インク付与工程では、インクを吐出しないノズルにおいて、ノズル内のインクの界面を振動させることが好ましい。ノズル内のインクの界面を振動させることにより、ノズル内のインクと、ノズルに連通する圧力室などのインクジェット吐出ヘッドにおけるインク流路内のインクとを均一な状態にすることができ、ノズル内におけるインクの乾燥を抑制することができる。これにより、吐出不良による異常画像の発生をより抑制することができる。なお、ノズル内のインクの界面とは、大気又は気体と接するインクの界面である。
インクジェット吐出ヘッド106において、インクに刺激を印加してインクを吐出させる手段としては、目的に応じて適宜選択でき、例えば、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト等が挙げられる。具体的には、圧電素子等の圧電アクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等が挙げられる。
これらの中でも、特にインクジェット吐出ヘッド内のインク流路内にある圧力室(液室等とも称する)と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小することで圧力室中のインクが加圧され、インクジェット吐出ヘッドのノズルからインクを液滴として吐出させる手段が好ましい。
また、このようなインクを吐出することができる複数のノズルにおいて、形成する画像の形状に起因してインクが吐出されない一部のノズルでは、圧電素子に吐出しない微小電圧を印加し、ノズル内のインクの界面を振動させることが好ましい。
先塗り液を付与した後にカラーインクを吐出することで、画像の色境界滲み等の発生を抑制でき、良好な画像が得られる。先塗り液が凝集剤を含む場合、先塗り液を付与した後にカラーインクを吐出することで、カラーインクが濡れ広がりながら先塗り層中の凝集剤とカラーインク中の色材が凝集するため、画像中のスジの発生を抑制するとともに画像の色境界滲み等の発生を更に抑制して、さらに優れた画像が得られる。
他の工程にも関連するが、画像形成装置100における印刷速度としては、30m/分~100m/分であることが好ましい。この場合、高速印刷が求められる産業用途において好適に用いることができる。
(搬送手段)
プラテン107は、フィルム102を、搬送経路に沿って搬送されるようにガイドする。また搬送ローラ112の他、符号のつけられていない搬送ローラ等も搬送手段として用いている。搬送手段と巻き出し手段および巻き取り手段とによって、基材搬送手段を構成する。
(基材)
本実施形態はフィルム102等の非浸透性基材に対し、特に優れた効果を有する。非浸透性基材とは、水透過性、吸収性及び/又は吸着性が低い表面を有する基材を指し、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない基材であってもよい。より定量的には、ブリストー(Bristow)法において、接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材を指す。
非浸透性基材の中でも、特にポリプロピレンフィルムフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムは、インクが良好に密着するため好ましい。ポリプロピレンフィルムとしては、例えば、東洋紡社製P-2002、P-2161、P-4166、SUNTOX社製PA-20、PA-30、PA-20W、フタムラ化学社製FOA、FOS、FOR等が挙げられる。
ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、例えば、東洋紡社製E-5100、E-5102、東レ社製P60、P375、帝人デュポンフィルム社製G2、G2P2、K、SL等が挙げられる。
ナイロンフィルムとしては、例えば、東洋紡社製ハーデンフィルムN-1100、N-1102、N-1200、ユニチカ社製ON、NX、MS、NK等が挙げられる。
(乾燥手段)
乾燥手段は、インクが吐出された後に、フィルム102上のインクを乾燥させる手段である。図1では、温調ドラム108と、温風乾燥部109と、板状部材111とを含んで乾燥手段200を構成している。この乾燥手段200は「装置」の一例である。
温調ドラム108は回転可能なドラムである。温調ドラム108はインクが付与された搬送されるフィルム102に外周面を接触させ、フィルム102を加熱又は冷却する温度調節部材の一例である。
温調ドラム108による温度調節方法としては、温調ドラム108の内部に充填した液体又は気体を熱交換媒体としてフィルム102を加熱又は冷却する方法が挙げられる。温調ドラム108の内部の液体又は気体は、温調ドラム108の外部に設けられたチラー等の外部装置との間を循環することで所定の温度に維持される。この液体又は気体と熱交換することでフィルム102を加熱又は冷却して所定の温度に調節できる。
温調ドラム108の内部に流す液体は、水やオイルなど流動性を有するものであれば、特に制限はないが、取り扱いが容易である水が望ましい。温調ドラム108内部に流す気体としては加温された空気を用いることがコストや安全面で望ましい。
チラー等の外部装置との間で循環する液体又は気体は、温調ドラム108の両端部(搬送方向10と直交する方向の端部)に設けられたバルブを介して、温調ドラム108の内部に吸入され、また外部に排出される。
但し、この方法に限定されるものではなく、IRヒータやハロゲンヒータ等の加熱部材を温調ドラム108の内部に設け、加熱部材の熱でフィルム102の温度を調節することもできる。
温風乾燥部109は、温調ドラム108の外周面に対向して設けられ、幅方向に延伸する開口を備えたノズルを含んで構成されている。温風乾燥部109は、温調ドラム108に巻き付けられたフィルム102にノズルから温風を吹き送ることで、フィルム102を加熱してフィルム102上のインクを乾燥させる。なお図1ではノズルの個数が2つの例を示すが、さらに多くのノズルを温調ドラム108の周方向に沿って設けてもよい。また温風乾燥部109に代え、又は温風乾燥部109に加えて赤外線加熱器を備え、フィルム102の表面に赤外線を照射してフィルム102上のインクを乾燥させることもできる。
このように本実施形態では、フィルム102におけるインクが付与された面(表面)とは反対側の面(裏面)を温調ドラム108が加熱又は冷却し、フィルム102の表面を温風乾燥部109が加熱してフィルム102を両面から加熱する。
ここで、両面から加熱する場合には、フィルム102の厚み方向における全体的な温度は熱容量が大きい方に支配される。そのため、温調ドラム108における熱交換媒体として熱容量の大きい液体を用いると、フィルム102の全体的な温度は温調ドラム108の温度に支配される。
一方、温風乾燥部109の温風温度を高くするほど、フィルム102上のインクの乾燥効率が高くなるが、加熱温度が高すぎるとフィルム102に熱変形等のダメージを与える場合がある。この場合に、温調ドラム108の温度を温風乾燥部109の温風温度より低くすると、フィルム102の全体的な温度は温調ドラム108の温度に支配されるため、フィルム102のダメージを抑制できる。
例えば温調ドラム108における液体の温度が70度で、温風乾燥部109の温風温度が300度とした実験では、フィルム102の裏面の温度は85度で、フィルム102の表面のインクの温度は150度になった。つまりフィルム102上のインクを水性インクの沸点である100度以上に加熱しながら、フィルム102の温度を一般的な耐熱温度である100度以下に維持できている。これにより、フィルム102の熱のダメージを抑制しつつインクの乾燥を促進できる。
温調ドラム108の内部の液体又は気体の温度は50~100℃の範囲が望ましく、温風乾燥部109による温風温度は100~170℃の範囲が望ましい。温調ドラム108の温度に対して温風乾燥部109の温度が50~100度高いことで、フィルム102の熱のダメージを抑制しつつインクの乾燥を促進するうえで特に優れた乾燥特性を得ることができる。また温風乾燥部109が吹き送る温風の風速は10~30m/sの範囲が好適である。
(線状に接触する部材)
板状部材111は、フィルム102と温調ドラム108の接触位置108a(破線部)の搬送方向10における上流側で、フィルム102及び温調ドラム108の両方に対して線状に接触する「部材」の一例である。板状部材111は、搬送方向10における接触位置108aの上流側に隣接して設けられた搬送ローラ112(上流側支持部材の一例)と接触位置108aの間に設けられている。
上記の「線状に接触」とは、接触部分が線状に延伸して接触することをいう。ここで、図2は図1における板状部材111の周辺を拡大して示した図である。図2では板状部材111の角部111aがフィルム102に接触し、接触部分はフィルム102の幅方向に沿って線状に延伸している。また板状部材111の角部111bが温調ドラム108に接触し、接触部分はフィルム102の幅方向に線状に延伸している。
板状部材111をこのように配置することで、温調ドラム108の回転に伴う空気の流れを板状部材111が遮断するため、フィルム102と温調ドラム108の間への空気の侵入が低減される。また空気の侵入を低減することで、フィルム102と温調ドラム108の密着性が向上し、フィルム102と温調ドラム108の間に介在する空気に起因するフィルム102の温度ムラが低減される。
本実施形態のように温調ドラム108に対向して温風乾燥部109を配置する構成等では、温調ドラム108の温度に比較して温風乾燥部109が吹き送る温風温度が高いと、フィルム102と温調ドラム108が密着していない空隙部でフィルム102の温度が上昇してフィルム102にシワが発生する場合がある。板状部材111を配置することでこのようなシワを低減できる。
板状部材111としては、温調ドラム108に対して線状に接触できれば、いかなる形状のものでも適用可能であるが、板状部材111の厚みが薄いほど板状部材111を接触位置108aにより近づけて配置でき、空気の流れをより好適に抑制できる。
具体的には、板状部材111の厚みは30μm以上で300μm以下であることが望ましい。板状部材111の材質は特に制限されないが、ステンレス材料やセラミック材料を用いると、板状部材11が変形しにくくなり、良好な安定性と耐久性を得ることができるため特に好適である。
また板状部材111における線状に延伸する部分は、全体に亘って板状部材111とフィルム102及び温調ドラム108とが接触していなくてもよく、非接触の部分があってもよい。
フィルム102及び温調ドラム108の両方に対し、フィルム102の幅方向に平行な線状に接触するように板状部材111を配置すると、フィルム102と温調ドラム108の間への空気の侵入をより抑制できるため好適である。但し、必ずしも平行である必要はなく、フィルム102及び温調ドラム108の両方に対し、フィルム102の幅方向に交差する線状に接触するように板状部材111を配置してもよい。
また板状部材111において、少なくともフィルム102及び温調ドラム108に接触する端部(以下、接触端という)に、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂微粒子の少なくとも一方を含む樹脂層を形成すると好適である。
ここで図3は、樹脂層が形成された板状部材111の接触端の一例を示す図である。図3における10はフィルム102の搬送方向、30はフィルム102の幅方向をそれぞれ示している。図3は板状部材111の平面部に直交する方向(搬送方向10及び幅方向30に直交する方向)から板状部材111を視た平面図である。
板状部材111において、少なくとも接触端111cの表面にはフッ素樹脂又はシリコーン樹脂微粒子の少なくとも一方を含む樹脂層が形成されている。但し、接触端111cに限らず、板状部材111の接触端111cの周辺領域に樹脂層を形成してもよいし、板状部材111の表面全体に樹脂層を形成してもよい。
このような樹脂層を形成することで、板状部材111とフィルム102及び温調ドラム108との接触による摩擦力を低減し、板状部材111が位置ずれしたり変形したりすることを防止できる。
フッ素樹脂としては、PTFE(Polytetrafluoroethylene)、PFA、ETFE樹脂等を用いることができ、特にPTFE、PFAが摩擦力の低減効果や耐摩耗性の点で望ましい。このような樹脂層は、スプレー塗布、浸漬塗布等でこれらの樹脂を含む塗料を板状部材111の接触端に塗布することで形成可能である。
シリコーン樹脂微粒子としては、シロキサン結合が三次元架橋を形成して微粒子化されたもの等を用いることができる。微粒子の粒径は0.1~10μmが好適である。これらのシリコーン樹脂微粒子を含む塗料を板状部材111の接触端111cに塗布することで樹脂層を形成できる。シリコーン樹脂微粒子を含む樹脂層により、板状部材111の離型性を良好にでき、また樹脂層内部に存在する微粒子の微細な凸形状の作用で、板状部材111と温調ドラム108の摩擦力を低減できる。
<画像形成装置100の作用効果>
次に、画像形成装置100の作用効果について説明する。
ここで、図4は温調ドラム108とフィルム102の間への空気の侵入を説明する図である。フィルム102の搬送速度が速くなると、搬送方向10における接触位置108aの上流側でフィルム102と温調ドラム108の間に引き込まれる気流7が大きくなり、フィルム102と温調ドラム108の間に空気が侵入しやすくなる。
図5は、温調ドラム108とフィルム102の間に空気が介在する状態の一例を説明する図である。図5において、空隙部102aは、フィルム102と温調ドラム108との間で空気が介在する部分である。空隙部102aでは、フィルム102と温調ドラム108は接触していない状態になる。
温調ドラム108による熱量は、フィルム102と温調ドラム108が接触する部分102bを通じてフィルム102に伝達されるため、接触していない部分では伝達される熱量が極めて少なくなる。そのため、フィルム102と温調ドラム108の間に空気が侵入して空隙部102aの面積が大きくなると、伝達される熱量が減少して乾燥効率が低下する場合がある。
また上述したように、温風乾燥部109の温風と比較して熱容量が大きい温調ドラム108はフィルム102のダメージを抑制するように作用するが、空隙部102aの面積が大きくなると温調ドラム108による冷却効果が低下し、フィルム102の厚み方向における全体的な温度は温風温度に近づく。そして温風温度がフィルム102の軟化点より高いと、フィルム102が熱変形してフィルム102にシワが発生する場合がある。
またフィルム102における温調ドラム108に接触する部分102bでは、図5に白抜き矢印2cで示す方向に静摩擦力が生じる。この静摩擦力が反力となり、巻き出し装置101(図1参照)が矢印20の方向に張力を加えても、フィルム102に対する引っ張り応力は低減される。しかし空隙部102aの面積が大きくなると、静摩擦力が減少してフィルム102に対する引っ張り応力の低減効果が小さくなる。その結果、温風乾燥部109による温風の熱量が加えられた状態でフィルム102に大きな引っ張り応力がかかり、熱量と引っ張り応力の相乗的なストレスでフィルム102がさらに変形しやすくなる場合がある。
本実施形態では、フィルム102と温調ドラム108との接触位置108aの搬送方向10における上流側でフィルム102及び温調ドラム108の両方に対し、線状に接触する板状部材111を有する。
温調ドラム108の回転に伴う空気の流れを板状部材111が遮断するため、フィルム102と温調ドラム108の間への空気の侵入が低減される。また空気の侵入を低減することで、フィルム102と温調ドラム108の密着性が向上し、温調ドラム108に密着していない部分での温度上昇に起因するフィルム102のシワを低減できる。
また、フィルム102と温調ドラム108の密着性が上がることで、温調ドラム108からフィルム102に伝達される熱量が増大し、乾燥効率を向上させることができる。
さらに、フィルム102と温調ドラム108の接触面積が増大することで静摩擦力も大きくなるため、フィルム102に対する引っ張り応力を低減し、フィルム102の変形を好適に抑制することができる。
[その他の実施形態]
基材及び温度調節部材の両方に対し、線状に接触する部材として、基材と温度調節部材の接触位置に近づくにつれて厚みが薄くなるテーパ状部材を用いることもできる。
図6は、このようなテーパ状部材113の構成の一例を示す図である。テーパ状部材113は、フィルム102と温調ドラム108の接触位置108aの搬送方向10における上流側に配置され、接触位置108aに近づくにつれて厚みが薄くなるテーパ形状の部材である。またテーパ状部材113は、角部113aがフィルム102に線状に接触し、角部113bが温調ドラム108に線状に接触する。
端部をテーパ形状にすることで、テーパ状部材113と温調ドラム108の接触に伴う摩擦力を低減でき、テーパ状部材113の変形を抑制できる。なお、テーパ状部材113は、テーパ角が対称の形状に限定されるものではなく、テーパ角が非対称であるナイフエッジ状に形成されていてもよい。
また「線状に接触する部材」を、端部に窪みを有する形状に形成することもできる。図7は、窪みの一例としての凹部が端部に形成された部材114の構成の一例を示す図である。図7における10はフィルム102の搬送方向、30はフィルム102の幅方向をそれぞれ示している。図7は部材114の平面部に直交する方向(搬送方向10及び幅方向30に直交する方向)から部材114を視た平面図である。部材114は板状の部材であり、一端に7個の凹部114aが形成されている。一端における凹部114a以外の接触部114bは、フィルム102及び温調ドラム108に接触する部分である。図7の例では、接触部114bの個数は8個である。
凹部114aを設けることで、フィルム102及び温調ドラム108に接触する接触部114bの接触面積を小さくでき、接触面積が小さくなる分だけ摩擦力が低減することで、部材114が位置ずれしたり変形したりすることを防止できる。
また、幅方向30における凹部114aの長さL1の総和は、フィルム102の幅Wの30%以上で70%以下であることが好ましい。つまり、図7の例では、0.3×W≦7×L1≦0.7×Wであることが好ましい。
また、幅方向30において、接触部114bの長さL2の総和は凹部114aの長さL1の総和に対して相補関係にあるため、接触部114bの長さL2の総和はフィルム102の幅Wの30%より大きく70%より小さいことが好ましいと換言することもできる。つまり図7の例では、0.3×W<8×L2<0.7×Wであることが好ましい。
さらに凹部114aの深さdは、100μm以下であることが好ましい。
このような条件により、部材114とフィルム102及び温調ドラム108の接触による摩擦力を低減し、部材114が位置ずれしたり変形したりすることを好適に防止できる。なお、凹部114aの個数が7個で、接触部114bの個数が8個である例を示したが、個数に特段の制限はない。
図7では、部材114として、板状の部材の端部に凹部を形成したものを示したが、テーパ状部材の端部に凹部を形成しても同様の効果を得ることができる。また凹部114aが矩形状の凹みである例を示したが、矩形に限定されるものではなく任意の形状であってもよい。さらに図7の例では、凹部114aは、部材114の平面部に直交する方向(搬送方向10及び幅方向30に直交する方向)に貫通するものを示したが、貫通していなくても接触部分の減少で摩擦力は低減するため、同様の効果を得ることができる。
なお、凹部114aの形成方法としては、マイクロエンドミルを用いた切削加工法や、ワイヤー放電加工法等を適用可能である。
[実施例]
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
先塗り液、及びブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、白の水性インクを、それぞれインクジェット記録装置(商品名:VC-60000、リコー社製)の改造機のインク収容容器に充填し印刷を行った。インクジェット記録装置の改造機の構成は、図1に示す構成であり、このインクジェット記録装置の改造機を用いて以下の印刷条件で連続印刷を行った。
<印刷条件>
・印刷速度:50m/分
・解像度:1200×1200dpi
・印刷画像:ブラック、シアン、マゼンタ、イエローを等量としたベタ画像の上に、白インクのベタ画像を重ねて形成した
・非浸透性基材:OPP20μmフィルム(商品名:パイレンP2161、東洋紡社製)
・コロナ処理装置:放電量20W・min/m2
・先塗り液付与手段:ロールコーター
・先塗り液付与直後の乾燥手段:温風乾燥(温風温度80℃、風速20m/s)
・インクの温風乾燥手段: 温風温度150℃、風速20m/s
・温風乾燥ノズル幅:6mm
・温度調整部直径:80mm
・温度調整手段: 外部チラー循環水
・調整温度 : 70℃
・線状に接触する部材 : テーパ状部材(ステンレス製)
・線状に接触する部材の厚み : 150μm、端部の厚み 50μm
(評価)
上記実施例1の条件で印刷を行った後、印刷物のフィルム品質を下記の方法及び評価基準に従って評価した。
<フィルム品質>
印刷終了時の印刷画像のフィルム品質を目視で観察し、以下の基準で評価した。評価がC以上である場合を実用可能であると判断した。
(評価基準)
A:異常は確認されない
B:目視では異常を観察できないが、ルーペでフィルムのシワを観察できる
C:目視で印刷画像にごくわずかなシワを観察できる
D:目視で印刷画像の全体にシワを観察できる
(実施例2)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、テーパ状部材から均一な厚みの板状部材に変更した以外は同様にして評価を実施した。
(実施例3)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、先端が幅900μm、深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例4)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅700μmで深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例5)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅500μm、深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例6)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅300μm、深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例7)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅100μm、深さ100μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例8)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅500μm、深さ100μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例9)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、先端が幅500μm、深さ200μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(実施例10)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、テーパ状部材の端部に以下のフッ素樹脂塗料をスプレー塗布によって厚み100μmの樹脂層を設けるように変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(塗料)
・水性フッ素樹脂塗料(EXTRAアクアフッソ、大日本塗料社製)10重量部
・水 10重量部
(実施例11)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、テーパ状部材の端部にシリコーン樹脂微粒子を含む以下の樹脂塗料をスプレー塗布によって厚み100μmの樹脂層を設けるように変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(塗料)
・シリコーン樹脂微粒子
(トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ 社製) 3重量部
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート(パンライトTS-2050、帝人化成社製)10質量部
・1質量部のシリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液
(KF50-100CS、信越化学工業社製)1質量部
・テトラヒドロフラン 186重量部
(実施例12)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅500μm、深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更した。続いて、テーパ状部材の端部に以下のフッ素樹脂塗料をスプレー塗布によって厚み100μmの樹脂層を設けるように変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(塗料)
・水性フッ素樹脂塗料(EXTRAアクアフッソ、大日本塗料社製)10重量部
・水 10重量部
(実施例13)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」として、マイクロエンドミル装置を用いてテーパ状部材の端部を加工し、端部に幅500μm、深さ50μmの凹部を1mm間隔で形成したものに変更した。続いて、テーパ状部材の端部にシリコーン樹脂微粒子を含む以下の樹脂塗料をスプレー塗布によって厚み100μmの樹脂層を設けるように変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
(塗料)
・シリコーン樹脂微粒子
(トスパール120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ 社製) 3重量部
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート(パンライトTS-2050、帝人化成社製)10質量部
・1質量部のシリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液
(KF50-100CS、信越化学工業社製)1質量部
・テトラヒドロフラン 186重量部
(比較例1)
実施例1の印刷条件において、「線状に接触する部材」を設けないように変更し、それ以外は同様の条件で印刷して評価を行った。
実施例1~13、比較例1で実施した評価結果を表1に示す。結果から示されるように、本発明によれば、優れたフィルム品質を得ることができる。
Figure 2022018439000002
上記各実施形態で説明した装置または液体吐出装置によれば、従来技術に比べ、充分な乾燥能力を提供できるとともに、フィルム品質の優れた印刷物を提供することが可能になる。
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
10 搬送方向
30 幅方向
100 画像形成装置(液体吐出装置の一例)
101 巻き出し装置
102 フィルム(基材の一例)
103 コロナ処理装置
104 先塗り液付与装置
105 先塗り液乾燥装置
106 インクジェット吐出ヘッド(液体付与手段の一例)
107 プラテン
108 温調ドラム(温度調節部材の一例)
108a 接触位置
109 温風乾燥部
110 巻き取り装置
111 板状部材(部材の一例)
111c 接触端(端部の一例)
112 搬送ローラ(上流側支持部材の一例)
113 テーパ状部材(部材の一例)
114 端部に凹部が形成された部材(部材の一例)
114a 凹部(窪みの一例)
114b 接触部
200 乾燥手段(装置の一例)
L1 凹部の長さ
L2 接触部の長さ
d 凹部の深さ
W 幅(基材の幅の一例)
特開2016‐78428号公報

Claims (9)

  1. 液体が付与されて搬送される基材に外周面を接触させ、前記基材を加熱又は冷却する温度調節部材と、
    前記基材と前記温度調節部材との接触位置の搬送方向における上流側で、前記基材及び前記温度調節部材の両方に対し、線状に接触する部材と、を有する
    装置。
  2. 前記部材は、前記搬送方向における前記接触位置の上流側に隣接して設けられた上流側支持部材と、前記接触位置との間に設けられている
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記部材は、板状部材、又は前記接触位置に近づくにつれて厚みが薄くなるテーパ状部材の何れか一方である
    請求項1、又は2に記載の装置。
  4. 前記部材は、前記基材及び前記温度調節部材の両方に対し、前記基材の幅方向に平行な線状に接触する
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置。
  5. 前記部材の端部には、窪みが形成されている
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置。
  6. 前記窪みの前記基材の幅方向における長さの総和は、前記基材の幅の30%以上で70%以下である
    請求項5に記載の装置。
  7. 前記窪みの深さは100μm以下である
    請求項5、又は6に記載の装置。
  8. 前記部材における少なくとも前記基材及び前記温度調節部材に接触する端部には、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂微粒子の少なくとも一方を含む樹脂層が形成されている
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置。
  9. 前記基材に液体を付与する液体付与手段と、
    請求項1乃至8の何れか1項に記載の装置と、を有する
    液体吐出装置。
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