JP2000321746A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000321746A
JP2000321746A JP11127185A JP12718599A JP2000321746A JP 2000321746 A JP2000321746 A JP 2000321746A JP 11127185 A JP11127185 A JP 11127185A JP 12718599 A JP12718599 A JP 12718599A JP 2000321746 A JP2000321746 A JP 2000321746A
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image forming
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roller
heat
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JP11127185A
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Akira Taguchi
あきら 田口
Makoto Sumi
誠 角
Akio Kashino
昭雄 樫野
Yosuke Tateishi
洋介 立石
Masaya Shimoji
雅也 下地
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱現像材料の画像形成装置において、熱現像
部の加熱均一性を向上させた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 熱現像材料を熱現像する熱現像部と、前
記熱現像材料を前記熱現像部に搬入および前記熱現像部
から搬出する搬送手段を有する画像形成装置において、
前記熱現像部は、加熱可能な加熱面を有する加熱部材
と、前記熱現像材料を前記加熱部材に対し弾性をもって
付勢することが可能な保持部材とを対向させて配置し、
前記熱現像材料が前記熱現像部の搬入口に進入する際、
前記熱現像材料を前記加熱面に実質的に沿って搬入させ
る導入部材を設けることを特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像材料の熱現像
を行うための画像形成装置に関し、更に詳しくは、均一
な加熱現像を行うことが可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】像様露光後、全面加熱して現像を行う熱
現像材料を用いるドライ処理の画像形成システムは、現
像液で現像を行うウェット処理のシステムに比べて、装
置のメンテナンスも容易という利点を有しており、最近
はX線撮影用の画像形成システムにも応用されている。
【0003】このような応用については、例えば、特表
平10−500497号公報に開示されている。これは
露光部と熱現像部を有する装置を用いて画像形成を行う
システムであり、その熱現像部はドラム状の加熱部材を
有しており、前記ドラム外周面に露光済みの熱現像材料
を供給し、全面加熱を行うことによって熱現像を行う。
【0004】特表平10−500497号公報に開示さ
れる装置の熱現像部では、ドラム外周面の外側に、熱現
像材料をドラム外周面に均一に押圧するための保持部材
として、複数のローラが、ドラムの回転軸と平行に、配
設されている。この複数のローラはバネを介してドラム
の回転軸に間接的に連結されており、ドラム外周面に付
勢されるようになっている。熱現像材料は、このドラム
と複数のローラによって形成される間隙に搬入され、全
面加熱され(熱現像され)、搬出されていく。
【0005】熱現像材料の熱現像部における全面加熱
は、当然ながら、均一に、面積あたり等量の熱を熱現像
材料に対して伝導して行う必要があり、これが出来ない
と形成された画像に濃度ムラが出来てしまい、品質上問
題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、熱現像
部における均一加熱について研究を行っている中で、ド
ラムとローラによって形成される間隙は狭いため、搬入
口の上流側には、熱現材料を前記間隙に誘導するための
テーパ状の案内部材を設けているが、熱現像材料自体の
コシ(弾性応力)が原因で、ドラムの曲率に従わず、搬
入口に位置するローラ(第1ローラ)を浮き上がらせて
しまい、これが均一加熱を妨げていることがわかった。
【0007】また、熱現像部を構成する部材の材質や、
環境条件、風流れ等により、保持部材であるローラの温
度が低下したり、またローラごとに温度が全く異なった
りしてしまうことが原因で、加熱不均一を招いているこ
とがわかった。特に、ローラの温度低下の主原因とし
て、熱伝導性の良い金属を使用した案内部材からの熱の
放出が原因であることを突き止めるに至った。
【0008】本発明の目的は、熱現像材料の画像形成装
置において、上記問題点を解決し、熱現像部の加熱均一
性を向上させた画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成で達成出来た。
【0010】1.熱現像材料を熱現像する熱現像部と、
前記熱現像材料を前記熱現像部に搬入および前記熱現像
部から搬出する搬送手段を有する画像形成装置におい
て、前記熱現像部は、加熱可能な加熱面を有する加熱部
材と、前記熱現像材料を前記加熱部材に対し弾性をもっ
て付勢することが可能な保持部材とを対向させて配置
し、前記熱現像材料を前記加熱部材と前記保持部材とで
形成される間隙の上流端部である搬入口に進入させる
際、前記熱現像材料を前記加熱面に実質的に沿って搬入
させる導入部材を設けることを特徴とする画像形成装
置。
【0011】2.前記加熱部材がドラムで、前記保持部
材が前記ドラム外周の外側に設けられた複数のローラで
あって、前記導入部材が、前記ドラム外周と前記複数の
ローラのうち最も上流に位置する第1ローラとで形成さ
れる搬入口の上流で、且つ、前記ドラム外周に対し近接
して配置することを特徴とする上記1に記載の画像形成
装置。
【0012】3.前記導入部材が、フリーローラである
ことを特徴とする上記1または2に記載の画像形成装
置。
【0013】4.前記導入部材が、前記ドラム外周に対
し、200〜2000μmの間隔をあけて配置されてい
ることを特徴とする上記2または3に記載の画像形成装
置。
【0014】5.前記第1ローラの前記ドラム外周への
付勢力は、前記第1ローラ以外のローラの付勢力よりも
強いことを特徴とする上記2〜4のいずれか1つに記載
の画像形成装置。
【0015】6.前記熱現像材料が、前記搬入口に進入
する際の前記ドラムの接線に対する突入角度が、10°
以下となる導入部材を配置したことを特徴とする上記2
〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0016】7.前記熱現像材料の先端が、前記第1ロ
ーラに最初に当たる点における前記第1ローラの接線
と、前記熱現像材料との当接角度が60°以下となる導
入部材を配置したことを特徴とする上記2〜6のいずれ
か1つに記載の画像形成装置。
【0017】8.熱現像材料を熱現像する熱現像部と、
前記熱現像材料を前記熱現像部に搬入および前記熱現像
部から搬出する搬送手段を有する画像形成装置におい
て、前記熱現像部の入口に案内部材を有し、前記案内部
材または前記案内部材に連結する連結部材が断熱材を含
むことを特徴とする画像形成装置。
【0018】9.前記案内部材がセラミックス製である
ことを特徴とする上記8に記載の画像形成装置。
【0019】10.前記熱現像部の入口に開閉自在な断
熱材シャッタを設けることを特徴とする上記8または9
に記載の画像形成装置。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って本発明の実施
の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0021】図1は、実施の形態の画像形成装置の正面
図である。図2は、この画像形成装置の左側面図であ
る。
【0022】画像形成装置100は、熱現像材料である
フイルムFを現像する装置で、フイルムFの堆積体を収
容した包装体をセットし、包装体から取り出されたフイ
ルムFの堆積体よりフイルムFを1枚ずつ給送する給送
部110と、給送されたフイルムFを露光する露光部1
20と、露光されたフイルムFを現像する熱現像部13
0とを有している。
【0023】図2において、給送部110には、上下2
段に引き出し可能にトレー111、112が設けられて
おり、ここにフイルムFを格納する。給送部110は、
フイルムFをトレー111、112から1枚づつ取り出
し、図中矢印(1)に示す方向(水平方向)に引き出
す。更に、搬送ローラ対141が、トレー111、11
2から引き出されたフイルムFを、図中矢印(2)に示
す方向(下方)に搬送する。尚、図1および2において
140番代の部材および図4において500番代の部材
は本画像形成装置の搬送手段であり、フイルムFを熱現
像部130へ搬入および熱現像部130から搬出する機
能を有するものである。
【0024】画像形成装置100の下方に搬送されてき
たフイルムFを、更に画像形成装置100の下部にある
搬送方向変換部145へ搬送し、搬送方向変換部145
でフイルムFの搬送方向を変換し(図2の矢印(3)及
び図1の矢印(4))、露光準備段階に移行する。更
に、搬送装置142が、フイルムFを、画像形成装置1
00の左側面から、図1の矢印(5)に示す方向(上
方)に、搬送し、その際、露光部120は、フイルムF
に、赤外域780〜860nm範囲内のレーザ光L、例
えば、810nmのレーザ光を照射する。
【0025】露光部120は、画像信号Sに基づき強度
変調されたレーザ光Lを偏向してフイルムF上を主走査
すると共に、フイルムFをレーザ光Lに対して主走査の
方向と略直角な方向に相対移動させることにより副走査
して、フイルムFに潜像を形成するものである。
【0026】その後、搬送ローラ143は、フイルムF
を図1の矢印(6)に示す方向(上方)に搬送し、加熱
部材であるドラム14の外周面に供給する。すなわち、
ランダムなタイミングで供給する。
【0027】また、搬送ローラ143は、ドラム14の
周上の次の被供給位置が所定回転位置に到達するまで停
止し、ドラム14の周上の次の被供給位置が所定回転位
置に到達した時点で回転するようにしても良い。すなわ
ち、搬送ローラ143の回転を制御することにより、ド
ラム14の所定の被供給位置に、フイルムFを供給する
ようにしてもよい。
【0028】ドラム14は、フイルムFとドラム14の
外周とが密着した状態で、図1の矢印(7)に示す方向
に共に回転するようになっている。かかる状態で、ドラ
ム14はフイルムFを加熱し熱現像する。すなわち、フ
イルムFの潜像を可視画像として形成する。その後、図
1のドラム14に対し右方まで回転したときに、ドラム
14からフイルムFを離し、図1の矢印(8)に示す方
向に搬送しつつ冷却する。その後、搬送装置144は、
ドラム14から離れたフイルムFを図1の矢印(9)に
示す方向に搬送し、画像形成装置100の上部から取り
出せるように排出トレイ160に排出する。
【0029】図3〜図5は、フイルムFを加熱する熱現
像部130の構成を示す図であり、より具体的には、図
3は、熱現像部130の斜視図であり、図4は、図3の
構成をIV−IV線で切断して矢印方向に見た断面図であ
り、図5は、図3の構成を正面から見た図である。
【0030】熱現像部130は、フイルムFを外周に保
持しつつ加熱可能なドラム14を有している。ドラム1
4は、フイルムFを所定の最低熱現像温度以上の温度
に、所定の熱現像時間維持することによって、フイルム
Fを熱現像する。すなわち、フイルムFに形成された潜
像を可視画像として形成する。ここで、最低熱現像温度
とは、フイルムFに形成された潜像が熱反応により現像
され始める最低温度のことであり、本実施の形態のフイ
ルムFにおいては110℃前後の温度である。一方、熱
現像時間とは、フイルムFの潜像を所望の現像特性で現
像するのに最低熱現像温度以上の温度に維持すべき時間
をいう。尚、本実施形態では、フイルムFは、本装置の
設置可能環境温度である40℃以下では実質的に熱現像
されないものであることが好ましい。
【0031】尚、熱現像部130は、本実施の形態にお
いては、露光部120と共に画像形成装置100に組み
込まれているが、露光部120とは独立した装置であっ
ても良い。かかる場合、露光部120から熱現像部13
0へとフイルムFを搬送する搬送部があることが好まし
い。
【0032】ドラム14の外方には、保持部材として小
径のローラ16が複数本設けられており、ドラム14の
回転軸に対して平行にかつ、ドラム14の周方向に等間
隔に配置されている。つまり加熱面であるドラムの外周
面と小径のローラ複数本が対向して設けられている。ド
ラム14の両端には、フレーム18に支持されている案
内ブラケット21が備えられている。尚、案内ブラケッ
ト21を組み合わせることにより、ドラム14の両端に
おいて、対向するC字形状が形成されるようになってい
る。
【0033】各案内ブラケット21は、半径方向に延び
た長孔42を9つ形成している。この長孔42から、ロ
ーラ16の両端部に設けられたシャフト40が突出す
る。シャフト40には、それぞれコイルばね28の一端
が取り付けられており、コイルばね28の他端は、案内
ブラケット21の内方縁近傍に取り付けられている。従
って、各ローラ16は、弾性体であるコイルばね28の
付勢力に基づく所定の力で、ドラム14の外周面に付勢
される。フイルムFは、ドラム14の外周とローラ16
との間に搬入されたときに、かかる所定の力でドラム1
4の外周面に対して押圧され、それによりフイルムFを
全面的に均一に加熱して熱現像する。
【0034】ドラム14に同軸に連結されたシャフト2
2は、フレーム18の端部部材20から外方に延在して
おり、シャフトベアリング24により、端部部材20に
対して回転自在に支承されている。シャフト22の下方
に配置され、端部部材20に取り付けられたマイクロス
テップモータ(不図示)の回転軸23には、不図示のギ
ヤが形成されている。一方、シャフト22にもギヤが形
成されている。両ギヤを連結するタイミングベルト(ギ
アが刻まれたベルト)25を介して、マイクロステップ
モータの動力がシャフト22に伝達され、それによりド
ラム14が回転する。尚、回転軸23からシャフト22
への動力の伝達は、タイミングベルトの代わりにチェー
ンやギヤ列を介して行っても良い。
【0035】図4に示すように、本実施の形態におい
て、ローラ16は、ドラム14の周囲方向に設けられて
いる。2本の補強部材46(図3)が、フレーム18の
両端部部材20を連結し、両端部部材20を付加的に支
持するようになっている。
【0036】ドラム14の内周には、板状のヒータ32
が全周にわたって取り付けられており、図3に示す制御
用電子装置34の制御下で、ドラム14の外周を加熱す
るようになっている。ヒータ32への電力の供給は、電
子装置34に連結されたスリッブ・リング・アセンブリ
35を介して行われるようになっている。
【0037】尚、本実施の形態においては、画像形成装
置100の構成をコンパクトにするために、ドラム14
を回転自在な円筒形状としているが、フイルムFを加熱
する手段として別な構成を用いても良い。たとえば、ヒ
ータを備えたベルトコンベヤにフイルムFを載置し、か
かるベルトコンベヤによりフイルムFを搬送しつつ加熱
することが考えられる。
【0038】図4に示すように、ドラム14は、金属製
の支持部材であるアルミ製の支持チューブ36と、この
支持チューブ36の外側に取り付けられた柔軟な柔軟層
(弾性層)38を備えている。尚、柔軟層38は、支持
チューブ36に間接的に取り付けられていても良い。本
実施の形態による支持チューブ36は、長さが45.7
cm、肉厚が0.64cmであり、外径が16cmとな
っている。
【0039】一方、支持チューブ36の肉厚のムラは、
たとえば4%以内に収めることが好ましい。更に、柔軟
層38は、加熱すべきフイルムFに対する密着度を高め
るため、十分に滑らかな面を有するようになっており、
その表面粗さRaは、6μm(特に3μm)よりも小さ
いことが望ましい。
【0040】しかしながら、シリコンゴムをべースとす
るような特定の材料についての表面粗さRaは、フイル
ムFがドラム14に粘着することを防止するために、
0.3μm以上とした方が良い。尚、表面粗さRaが
0.3μm以上であれば、ガス、特に揮発性材料が、柔
軟層38とフイルムFとの間から排出され易くなる。
【0041】柔軟層38は、0.3W/m/K以上の十
分な熱伝導率を有しており、これによりドラム14の外
周面の表面温度が均一に維持される。尚、本実施の形態
においては、柔軟層38の熱伝導率は、0.4W/m/
K以上としている。
【0042】柔軟層38を用いているために、耐摩耗性
を犠牲にすることなく、ローラ16によりフイルムFが
ドラム14に対し、より確実に密着するようになってい
る。柔軟層38は、デュロメータで測定されるショアA
硬さで70以下(特に60以下)であることが好まし
い。本実施の形態では、デュロメータで測定されるショ
アA硬さで55以下の硬度である。
【0043】なお、本実施形態においては、熱伝導率を
高めるための添加物と、シリコンゴムとを含有してお
り、かかる材料は、柔軟層38を形成するために、特に
有益であることが見い出されている。かかる材料に含ま
れるシリコンゴムの熱伝導率は比較的小さいものの、当
該シリコンゴムにより、フイルムFの押しつけ性能と、
フイルムFに対する耐久性(耐摩耗性)とが向上する。
【0044】一方、現像の処理能力を向上させるために
は、熱伝導率を高くすることが必要となるが、上述した
材料中の添加物は、熱伝導率を高く維持することに寄与
するものである。しかしながら、柔軟層38を形成する
材料において、添加物の添加量を増大させると、シリコ
ンゴムによる押しつけ性能及び耐久性が低下するため、
添加物とシリコンゴムの添加量は、ある程度の範囲内で
バランスさせる必要がある。尚、シリコンゴム含有材料
は、フイルムFに対して容易に離脱し、また化学的に不
活性であるという利点を有している。
【0045】柔軟層38の厚さは、0.1mmから2m
mの範囲にあることが好ましく、厚さが0.1mm以上
(特に0.3mm以上)であると、柔軟層38の機能が
十分に奏されると共に、押しつけ性能及び耐久性が良く
なり、その製造が容易になる。厚さが2mm以下で、熱
伝導を良好にし、熱現像能力を高めることができ、ま
た、柔軟層38の表面温度のばらつきを減少させること
ができる。さらに、柔軟層38の厚さのバラツキは、表
面領域上で、20%以下(特に10%以下)であれば好
ましい。これにより、フイルムFの密着バラツキや柔軟
層38表面の温度バラツキを抑制し、濃度むらの発生を
抑制できる。本実施の形態では、5%以下に抑えられて
いる。
【0046】本実施の形態においては、保持部材として
は、回転自在のローラ16を用いている。しかしなが
ら、小さな可動式ベルト等の他の手段を使用することも
可能である。また、フイルムFは、ドラム14の外周面
とローラ16とにより、保持されるため、ドラム14に
フイルムの保持のためのチャッキング機構を設ける必要
はないが、必要に応じて適切なチャッキング機構を設け
ても良い。本実施の形態では、ローラ16として、外側
の直径が1.2cmであり、肉厚が1mmのアルミ製の
管を用いる。ローラ16が中空になっていることによ
り、熱伝導の抑止が支援され、これにより、現像時にお
ける、ローラ16の熱の影響を極力排除することができ
る。もちろん、ローラ16を、中空とせず、中実又は充
填された円筒部材で形成することもできる。
【0047】尚、上述したように、図3に示すコイルば
ね28の付勢力は、フイルムFがドラム14の外周面に
より確実に密着して、十分な熱伝達を受けることができ
るよう、ローラ16の押圧力を決定するものであるた
め、その値の選定には注意する必要がある。コイルばね
28の付勢力が過小であれば、フイルムFに、熱が不均
一に伝導するため画像の現像が不完全になる恐れがあ
る。従って、フイルムFの幅1cmあたりのローラ16
からの付勢力は3g以上(特に5g以上)であることが
好ましい。
【0048】また、かかるフイルムFの幅1cmあたり
のローラ16からの付勢力が14gより過小であると、
ローラ16がドラム14に対してつれ回りしない恐れが
生じてくる。特に、この付勢力が7g以下であるとつれ
回りしない。このような場合、フイルムFがドラム14
と共に回転移動し、かつローラ16がフイルムFに接し
ているとき、フイルムFは、ローラ16により傷つけら
れる恐れがある。そこで、このような場合、これらのロ
ーラ16の両端に回転駆動力を受ける被回動駆動部を設
け、この被回転駆動部を介して、ギア駆動、摩擦駆動な
どにより回転駆動させることが好ましい。
【0049】一方、コイルばね28の付勢力は、ローラ
16がフイルムFに圧痕を生じさせない程度に小さくす
る必要がある。このために、フイルムFの幅1cm当た
りのローラ16からの付勢力は200g以下(特に、1
00g以下)であることが好ましい。本実施の形態で
は、フイルムFの幅1cm当たりのローラ16からの付
勢力は5〜7gの間にある。加えて、ローラの両端に被
回転駆動部(図示せず)を設け、この被回転駆動部を介
してギア駆動により回転駆動させ、この範囲内に力を維
持することにより、圧痕の低減と、画像の不均一の低減
との調和を確保することができる。
【0050】加えて、各コイルばね28が、円筒形状の
ドラム14の周囲に設けらたローラ16に用いられたと
き、各コイルばね28による付勢力を、各ローラ16に
作用する重力を考慮して決定すると良い。たとえば、ド
ラム14の上側に位置するローラ16を付勢しているコ
イルばね28を、ドラム14の底側でローラ16を付勢
している他のコイルばね28よりも、ローラ16の重量
により応じてより小さい付勢力とすることにより、フイ
ルムFの全体にほぼ同一の面圧を作用させることができ
る。
【0051】各ローラ16により作用せしめられる力に
加えて、隣接するローラ16の間のスペースは、フイル
ムFにおける高品質の画像形成を行うために重要である
といえる。フイルムFがドラム14に供給されたとき、
その温度は、一般的に室温(凡そ20℃)である。従っ
て、熱現像部130の処理能力を最大限にするために、
フイルムFは、現像を開始するに必要な最低熱現像温度
(本実施の形態では115〜120℃以上)まで、室温
から、速やかに加熱されねばならない。
【0052】しかしながら、ある種のフイルムFに含ま
れている基材、たとえば、ポリエステルフイルムをべー
スとする板材や、その他の熱可塑性(材料)をべースと
する板材は、加熱時に、熱膨張したり、収縮したり(縮
んだり)する恐れがある。従って、シワ(ヒダ)が形成
されないよう寸法変化を均一とするために、フイルムF
は、平らに保持される状態と拘束されない状態との問で
交互に状態変化するときに、均一に加熱されるようにし
なければならない。これを実現するために、複数のロー
ラ16は、フイルムFがローラ16とドラム14との間
で拘束されていないときに、隣接するローラ16の間に
位置するフイルムFの面積(領域)の変化を許容するこ
とができるように、間隔を置いて設けられている。
【0053】しかしながら、上記したように、フイルム
Fを均一に現像するべく熱を十分にかつ均一に伝導させ
るために、ローラ16は、フイルムFをドラム14に対
して付勢した状態で所定時間保持しなければならない。
結果として、隣接するローラ16の間に位置するスぺー
スは、シワ(ヒダ)が最小限になるように、かつ、フイ
ルムFの加熱が速やかにかつ均一に行われるように選択
されるべきである。
【0054】更に、円筒形状のドラム14の外周上で、
フイルムF自体の剛性により、その前縁がローラ16同
士の間で接線方向に延びるようになるが、これを抑える
べく、ローラ16同士は、十分に近接していなければな
らない。かかる配置は、フイルムFをローラ16とドラ
ム14との間に保持するために重要である。このように
するためには、ドラム14の直径が5cm〜30cmで
あり、ローラ16の直径が0.5〜2cmであることが
好ましい。そして、これは、特に、べースの厚さが0.
1〜0.2mmのフイルムを熱現像するのに有用であ
る。
【0055】図4に示すように、複数個のローラ16
は、ドラム14の回転方向に設けられ、各スぺースは、
中心から中心に対して9度だけ隔てられている。この構
成は、ドラム14の直径が16cmであり、ローラ16
の直径が1.2cmである場合に、べースの厚さが0.
1〜0.2mmのフイルム、例えば、べースの厚さが
0.18mmであるポリエステルフイルム等の比較的硬
質であるフイルムや、べースの厚さが0.10mmであ
るポリエステルフイルム等の硬度がより小さいフイルム
に対して有効に作用するものとなっている。
【0056】ヒータ32は、ドラム14の外周面を加熱
するべく、ドラム14の内周に取り付けられている。ド
ラム14を加熱するためのヒータ32は、エッチングさ
れた抵抗性のフォイル・ヒータを用いることができる。
【0057】ヒーター制御用電子装置34は、ドラム1
4と共に回転し、感知された温度情報に応じてヒータ3
2に供給される電力を調整することができるようになっ
ている。ヒータ32と、制御用電子装置34とは、特定
のフイルムFの現像に適した温度になるよう、ドラム1
4の外表面温度調整を行うことができる。本実施の形態
において、ヒータ32と、制御用電子装置34とは、ド
ラム14を、60℃〜160℃の温度にまで加熱するこ
とができる。
【0058】ここで、ヒータ32と、制御用電子装置3
4とは、ドラム14の幅方向の温度を2.0℃以内(特
に、1.0℃以内)に維持すると好ましい。本実施の形
態では、0.5℃以内に維持される。
【0059】搬送ローラ143から所定のタイミングで
供給される未現像のフイルムFは、テーパ状となった案
内部材200で搬送方向を規制される。後述するよう
に、案内部材200または案内部材200と連結する連
結部材が断熱材を含んだ構成となっているので、ドラム
14から発生する熱を逃がすことなく均一な加熱を行え
るようになっている。さらに案内部材200で方向規制
されたフイルムFは、導入部材であるフリーローラ21
0によってドラム14の外周面(加熱面)に実質的に沿
うように誘導される。フリーローラ210は、コイルば
ね28でドラム14と連結されているローラ16と違
い、固定されているので、フイルムFのコシ(反発力)
によって動くようなことはない。導入部材210で誘導
されたフイルムFは、さらに、加熱部材であるドラム1
4の外周面とフイルムFの搬送方向において最も上流側
に位置する第1ローラ16aとによって形成される搬入
口に搬入される。次いで、フイルムFは、ドラム14と
共に回転する。このとき、フイルムFは、ローラ16に
よりドラム14に対して付勢され、回転の間に所定時
間、ドラム14の外周に当接せしめられる。
【0060】ドラム14は、現像されるフイルムFと略
同一速度で移動することができるため、フイルムFの表
面に傷(傷み、損傷)がつく恐れは低くなり、それによ
り高品質の画像を確保することができる。ドラム14と
ローラ16との間に搬送された後、現像されたフイルム
Fは、最も下流側に位置する最終ローラ16zとドラム
14とにより形成された搬出口に案内されて熱現像部1
30から搬出される。
【0061】熱現像部130は、例えば、実施例に示す
赤外線感光性ハロゲン化銀を含むフォト熱現像乳剤がコ
ーティングされた0.178mmのポリエステル基層等
の種々のフイルムFを現像する。ドラム14は、115
℃〜138℃の温度、たとえば、124℃に維持され、
該ドラム14は、フイルムFを所定時間である約15秒
間、その外周面に当接状態で保持するような回転速度で
回転せしめられる。当該所定時間及び当該温度で、フイ
ルムFは、124℃の温度まで上昇せしめられることが
できる。
【0062】柔軟層38の厚さと熱伝導率は、複数のフ
イルムFの連続的処理を効率的に行えるように、選択さ
れている。もちろん、これらのパラメータは、現像され
るフイルムFの特定の特徴(特性)に従って、また、所
望される処理能力に従って、変化させることが可能であ
る。たとえば、ドラム14の温度及び回転速度は、現像
に係る異なった必要条件を有するフイルムFを現像する
ために、フイルムFがドラム14に接する所定時間と同
様に、変化させることができる。
【0063】加えて、ドラム14と同様に、ローラ16
にも柔軟層を設けることができる。また、ローラ16に
柔軟層を設ける代わりに、ドラム14には、より柔軟で
ない外層を設けるようにすることもできる。さらに、ド
ラム14が回転ローラであり、円筒形状のドラム又は支
持された平坦なエンドレス・べルトがローラ16として
機能するように構成されることも可能である。
【0064】フイルムFの熱現像乳剤層は、柔軟層38
に接することが好ましい。しかしながら、フイルムFの
その反対側の面(支持体側の面)が柔軟層38に接する
ようにしてもよい。
【0065】画像の熱現像に続いて、図4に示すよう
に、剥離部材510がフイルムFをドラム14から剥離
し、ドラム14の表面から隔てる方向に案内し、その
後、冷却装置150Aの方向に案内する。そして、ロー
ラ521、522の搬送ローラ対、ガイド531、53
2、ローラ541、542の搬送ローラ対、ガイド55
1、552により、剥離部材510からフイルムFを平
面的に搬送し、ガラス転移点温度以下まで徐冷し、その
後、ガイド572により急冷して、ローラ581、58
2の搬送ローラ対により、排出トレイ160に排出す
る。
【0066】これにより、フイルムFのカールを低減
し、表面に傷が付く恐れが低くなり、またその表面の摩
耗の恐れも低くなっている。
【0067】図6は、本発明の画像形成装置において、
導入部材を示す模式図であり、図4のフリーローラ21
0近辺を拡大したものである。矢印はフイルムFの搬送
方向である。図中、143は搬送ローラ対、200は案
内部材、210は導入部材としてのフリーローラであ
る。16は保持部材としてのローラで、そのうち16a
は第1ローラである。14はドラムである。
【0068】露光部から搬送されてきたフイルムFが、
搬送ローラ143により熱現像部130に進入する。搬
送ローラ143の下流側に、案内部材200が下流に向
かってテーパ状に設けられていて、フイルムFの搬送方
向を規制する。さらにフイルムFは、フリーローラ21
0によって、ドラム14外周面に実質的に沿うように誘
導され、第1ローラ16aとドラム14の外周とで構成
される搬入口eに突入していく。ローラ16は、ドラム
14の回転軸に間接的にコイルばね28によって上述の
付勢力を生じる程度に連結されているため、フイルムF
の弾性応力程度でもドラム14外周面から浮いてしま
う。一方、フリーローラ210は、ドラム14に対して
は位置が固定されており、また、搬送されてきたフイル
ムFに逆らわずに自由に回転出来るように取り付けられ
ているので、フイルムFの反発力に負けることなく、ス
ムーズにドラム14の加熱面に沿うように規制可能であ
る。
【0069】フリーローラの素材は、フイルムへの熱供
給の少ない樹脂、ゴムまたは不織布等が好ましい。
【0070】尚、本実施例ではフリーローラを挙げた
が、本発明の導入部材はこれに限らない。つまり、フイ
ルムFの弾性応力に負けずにドラム14外周面に沿わせ
るようフイルムFを誘導出来る部材であればよく、例え
ば、案内部材200を延長した板状の部材であっても構
わないし、搬送経路をそのような機能となるよう構成し
ても構わない。板状の部材の場合、可撓性があり耐熱的
性質を持つシート(ex.PETシート)をドラムに押
しあてておき、フイルムF進入時には、そのシートとド
ラムの間に進入させるようにすることも出来る。
【0071】図7は、図6のフリーローラ210をさら
に拡大して示した模式図である。図7(a)は搬入口へ
のフイルムFの突入角度に関する説明を、図7(b)は
当接角度に関する説明を行うためのものである。
【0072】図7(a)において、白矢印はフイルムF
の搬送方向を示している。導入部材としてのフリーロー
ラ210は、保持部材としての第1ローラ16aとで形
成される搬入口eの上流で、且つ、ドラム14外周面に
対し近接し、距離rを隔てて配設されている。距離rは
フイルムFの厚さにもよるが、200〜2000μmで
あることが、フイルムFをドラム14外周面に沿わせる
ように誘導する上で好ましい。また、第1ローラ16a
のドラム14への付勢力は、その下流に位置するローラ
16群よりも強くすることが、搬入口e通過時のフイル
ムFによるローラ16の浮き上がりを防ぐ上で好まし
い。第1ローラ16aと、その下流に位置するローラ1
6との付勢力の差は、フイルムのコシや進入角度により
適宜決定する。
【0073】さらにフイルムFをドラム14外周面に実
質的に沿わせるという意味において、第1ローラ16a
の中心からドラム14外周に垂直に下ろした線(搬入口
e)にフイルムFが進入する際のフイルムFの、搬入口
eにおけるドラム14外周の接線との角度(突入角度)
θが10°以下となるように導入部材を配置することが
好ましいことがわかった。
【0074】また、図7(b)において、フイルムFの
先端が第1ローラ16aに最初に当たった点において、
第1ローラ16aの接線とフイルムFの角度(当接角
度)ωが60°以下となるように導入部材を配置する
と、好ましいことがわかった。
【0075】上述の突入角度または当接角度となるよう
に本発明の導入部材を設けることにより、フイルムFが
搬入口eから進入する際に、第1ローラ16aを浮かせ
ることなく、均一にフイルムFをドラム14に押圧で
き、均一にドラム14の熱がフイルムFに伝達されるた
め、濃度ムラのない安定した画像形成が達成出来ること
となった。
【0076】図8は、本発明の画像形成装置において、
案内部材または案内部材と連結する連結部材が断熱材を
含んだ場合を示す模式図である。図中、200は案内部
材、200aは案内部材200に連結し、画像形成装置
100本体へつなげる連結部材、その他の部材は図7と
同様である。案内部材200は、搬送ローラ143によ
って搬送されてきたフイルムFが、図面右側のドラム1
4下方に進入しないように、搬入口eへ向けて進むよう
に規制するテーパ状の部材である。当然ながら案内部材
200は、搬入口eに向けてドラム14外周に近接して
配置する必要がある。するとドラム14から発生する熱
が案内部材200、さらに連結部材200aを伝わって
逃げていくことになる。放熱が早いと、ドラム14の温
度を一定に保つことが困難となり、結果としてフイルム
Fの均一加熱が出来なくることが今回新たにわかった。
よって、この熱を遮断する断熱材を案内部材200また
は連結部材200aに使用することで、ドラム14から
の放熱を抑制し、均一な加熱が行えることがわかった。
図8においては連結部材200aを断熱材としたが、案
内部材200自体を断熱材としてもよい。ただし、案内
部材200はドラム14に近接しても変形しない程度の
耐熱性は有しなければならない。図8においては、案内
部材200はセラミックス製である。
【0077】断熱材としては、樹脂、ゴムまたはこれら
の素材を発泡させたもの、不織布等があり、この中で好
ましいのは発泡率の高いゴムである。
【0078】図9は、本発明において、熱現像部の入口
に断熱材シャッタを設けた場合を示す模式図である。図
中、Fはフイルム、200は断熱材で形成された案内部
材、200aは断熱材で形成された連結部材、143は
搬送ローラ、Eは熱現像部入口、220は断熱材シャッ
タ、210は板状の導入部材である。
【0079】フイルムFが搬送手段によって熱現像部上
流から搬送されてきて、搬送ローラ143でさらに送ら
れ、熱現像部入口Eに進入すると、連結部材200aの
蓋として機能していた断熱材シャッタ220が、フイル
ムFによって押し開かれ、フイルムFを熱現像部内部に
受け入れるようになっている。フイルムFが熱現像部入
口を通過してしまうと、断熱材シャッタ220が自重で
閉じる。断熱材シャッタは、上述の案内部材または連結
部材に使用される断熱材と同じものを使うことが出来る
が、可撓性のフィルムであることが熱現像部入口の密閉
性能が優れており、好ましい。また、断熱材シャッタは
機械的に開閉するようにしてもよい。断熱材シャッタ2
20を熱現像部入口に設けたことにより、熱現像部にそ
の上流からの冷たい空気が流入することを防止し、ひい
てはドラムの加熱温度不均一を防止することが可能とな
る。更に、図9の態様では、案内部材200および連結
部材200aを断熱材としており、より効果的に熱現像
部内の温度を一定に保つことが可能となっている。
【0080】上記断熱材を含む案内部材または連結部材
の採用により、ドラム14表面の温度を均一に保つこと
が出来るようになり、結果として濃度ムラのない熱現像
を行うことが出来ることがわかった。
【0081】図10は、フイルムFの断面図であり、露
光時におけるフイルムF内の化学的反応を模式的に示し
た図である。図11は、加熱時におけるフイルムF内の
化学的反応を模式的に示した、図10と同様な断面図で
ある。フイルムFは、PETからなる支持体(基層)上
に、ポリビニルブチラールを主材とする感光層が形成さ
れ、更に、その上にセルロースブチレートからなる保護
層が形成されている。感光層には、図10に示すように
感光性ハロゲン化銀粒子と、有機銀塩であるベヘン酸銀
(Beh.Ag)と、銀イオン還元剤とを含有し、現像
性の向上と最大濃度の向上と銀画像色調の向上のため
に、調色剤が配合されている。
【0082】露光時に、露光部120よりレーザ光Lが
フイルムFに対して照射されると、図10に示すよう
に、レーザ光Lが照射された領域に、ハロゲン化銀粒子
が感光し、潜像が形成される。そして、フイルムFは、
40℃以下の温度では実質的に熱現像されないが、フイ
ルムFを80℃以上である最低現像温度以上の現像温度
に加熱すると、熱現像される。
【0083】これは、図11に示すように、最低現像温
度以上の現像温度に加熱されると、有機銀塩から銀イオ
ン(Ag+)が放出され、銀イオンを放出した有機酸は
調色剤と錯体を形成して、銀イオンの拡散能力が高くな
り、感光したハロゲン化銀粒子まで拡散し、感光したハ
ロゲン化銀粒子を核として還元剤が作用し、化学的反応
により銀画像が形成されるからと思われる。
【0084】熱現像感光材料の詳細は、例えば米国特許
第3,152,904号、同第3,457,075号、
及びD.モーガン(Morgan)による「ドライシル
バー写真材料(Dry Silver Photogr
aphic Material)」やD.モーガン(M
organ)とB.シェリー(Shely)による「熱
によって処理される銀システム(Thermally
ProcessedSilverSystems)」
(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアル
ズ(Imaging Processes and M
aterials)Neblette 第8版、スター
ジ(Sturge)、V.ウォールワース(Walwo
rth)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、
1969年)等に開示されている。
【0085】その中でも本発明は、感光材料を80〜1
40℃で熱現像することで画像を形成させ、定着を行わ
ないものに有用である。
【0086】
【発明の効果】熱現像材料の画像形成装置において、熱
現像部の加熱均一性を向上させた画像形成装置を提供す
ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の正面図である。
【図2】図1の画像形成装置の左側面図である。
【図3】本発明の画像形成装置の熱現像部の斜視図であ
る。
【図4】図3の構成をIV−IV線で切断して矢印方向に見
た断面図である。
【図5】図3の構成を正面から見た図である。
【図6】本発明の画像形成装置において、導入部材を示
す模式図である。
【図7】図6のフリーローラをさらに拡大して示した模
式図である。
【図8】本発明の画像形成装置において、案内部材また
は案内部材と連結する連結部材が断熱材を含んだ場合を
示す模式図である。
【図9】本発明の画像形成装置において、熱現像部の入
口に断熱材シャッタを設けた場合を示す模式図である。
【図10】フイルムFの断面図(露光時)である。
【図11】フイルムFの断面図(加熱時)である。
【符号の説明】
e 搬入口 θ 突入角度 F フイルム L レーザ光 E 熱現像部入口 13 フイルムカートリッジ装填口 14 ドラム(加熱部材) 16 ローラ(保持部材) 16a 第1ローラ 32 ヒ−タ 36 支持チューブ 38 柔軟層 510 剥離部材 100 画像形成装置 110 給送部 120 露光部 130 熱現像部 143 搬送ローラ 150A 冷却装置 160 排出トレイ 200 案内部材 200a 連結部材 210 フリーローラ(導入部材) 220 断熱材シャッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立石 洋介 埼玉県狭山市大字上広瀬591番地の7コニ カ株式会社内 (72)発明者 下地 雅也 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H112 AA03 BA08 BA10 BA20 BC10 BC36 BC40

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱現像材料を熱現像する熱現像部と、前
    記熱現像材料を前記熱現像部に搬入および前記熱現像部
    から搬出する搬送手段を有する画像形成装置において、 前記熱現像部は、加熱可能な加熱面を有する加熱部材
    と、前記熱現像材料を前記加熱部材に対し弾性をもって
    付勢することが可能な保持部材とを対向させて配置し、 前記熱現像材料を前記加熱部材と前記保持部材とで形成
    される間隙の上流端部である搬入口に進入させる際、前
    記熱現像材料を前記加熱面に実質的に沿って搬入させる
    導入部材を設けることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱部材がドラムで、前記保持部材
    が前記ドラム外周の外側に設けられた複数のローラであ
    って、前記導入部材が、前記ドラム外周と前記複数のロ
    ーラのうち最も上流に位置する第1ローラとで形成され
    る搬入口の上流で、且つ、前記ドラム外周に対し近接し
    て配置することを特徴とする請求項1に記載の画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 前記導入部材が、フリーローラであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記導入部材が、前記ドラム外周に対
    し、200〜2000μmの間隔をあけて配置されてい
    ることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ローラの前記ドラム外周への付
    勢力は、前記第1ローラ以外のローラの付勢力よりも強
    いことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載
    の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記熱現像材料が、前記搬入口に進入す
    る際の前記ドラムの接線に対する突入角度が、10°以
    下となる導入部材を配置したことを特徴とする請求項2
    〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記熱現像材料の先端が、前記第1ロー
    ラに最初に当たる点における前記第1ローラの接線と、
    前記熱現像材料との当接角度が60°以下となる導入部
    材を配置したことを特徴とする請求項2〜6のいずれか
    1項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 熱現像材料を熱現像する熱現像部と、前
    記熱現像材料を前記熱現像部に搬入および前記熱現像部
    から搬出する搬送手段を有する画像形成装置において、 前記熱現像部の入口に案内部材を有し、 前記案内部材または前記案内部材に連結する連結部材が
    断熱材を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記案内部材がセラミックス製であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記熱現像部の入口に開閉自在な断熱
    材シャッタを設けることを特徴とする請求項8または9
    に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004262653A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Eastman Kodak Co サーモグラフィックレーザーイメージャーにおけるフローティングキャリッジ組立品及びカバー
WO2005106584A1 (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 熱現像装置及び熱現像方法

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