JP6214571B2 - 記録基材処理装置、印刷システム及び乾燥方法 - Google Patents

記録基材処理装置、印刷システム及び乾燥方法 Download PDF

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Description

本発明は記録基材(recording substrate)処理装置に関し、特にプリンタ又はコピー機用の記録基材処理装置に関する。例えば、記録基材処理装置は、記録基材を乾燥させるための乾燥装置及び印刷物質(printing substance)を記録基材に定着させるための定着装置のうちの少なくとも1つを含む。例えば、定着装置はフューザーであり得るか又はフューザーを含み得る。本発明はさらに記録基材処理装置を含むプリンタ又は印刷システムに関する。
コピー及び印刷の分野では、記録基材に印刷を乾燥させるか又は定着させることが知られている。例えば、紙等の印刷基材にトナー粉末を定着させるフューザーが知られている。例えば、フューザーは放射熱ランプを含み、放射熱ランプは、トナーを加熱し紙に結合させるために印刷基材支持ローラーを加熱するように配置され得る。
通常、記録基材への印刷物質の定着には、印刷物質を含む記録基材を加熱すること及び印刷物質(例えば、インク)に由来する溶媒及び/又は水を蒸発させることを伴う。
インクジェット印刷、特に可撓性の吸収記録基材(普通紙やマシーンコート紙又はオフセットコート紙等)への水性インクジェット印刷では、記録基材の乾燥及び/又は記録基材への印刷画像の定着の際に記録基材の変形が生じることがある。乾燥及び定着の間に記録基材を強固に固定することによってそのような変形が少なくとも部分的に防止され得る。例えば、吸引手段によって誘発される負圧力(underpressure force)により、記録基材のシートが搬送手段に強固に固定され得る。結果として生じる吸引フロー(suction flow)には、記録基材が存在していない場所で搬送手段を冷やすという好ましくない効果があり、それはエネルギー損失につながり得る。上記の吸引フローを記録基材処理装置に再循環させることで、過度のエネルギー損失が防止され得る。しかしながら、(気体媒体(gaseous medium)、特に空気の)吸引フローを再循環させた場合、循環気体媒体中の及び印刷物質に由来する蒸気成分の蓄積が起こり得る。そのため、記録媒体処理装置の乾燥能力が悪化する。そのような蒸気成分を除去するには、蒸気物質を凝縮させるために循環気体媒体を冷却する必要があり、それによって再びエネルギー損失が生じる。
特許文献1には、プラテン上の記録基材に少なくとも部分的に画像を形成し、乾燥器からプラテンに空気を向かわせ、その空気をプラテンから乾燥器に戻して再循環させる構造及び方法が開示されている。負圧力によって記録基材のシートが押さえつけられる。結果として生じる吸引フローはプリンタの電子部品の冷却に用いられ、そのフローは記録基材に衝突させられる前に記録基材の乾燥を促進させるために任意で加熱される。循環気体媒体から蒸発物質を除去するのに凝縮器が用いられる。
先行技術から公知な記録基材処理装置の欠点は、印刷された記録基材を乾燥させるのに、非直接的な加熱方法である加熱した気体媒体の流れのみを用いる点である。そのような記録基材処理装置の乾燥能力は限られているため、そのような記録基材処理装置は生産性の高いプリンタで用いるのに適してない。
他の欠点は、蒸発成分を除去するのに気体媒体の循環フロー全体を冷却しなければならず、エネルギー効率が悪いという点である。
特許文献2には、周面を有するドラムを含む印刷装置が開示されている。該印刷装置の動作時、印刷ドラムの外周面上に位置する媒体に沈着(laid down)したか又は置かれたインクを乾燥させるか又は部分乾燥させるのに熱源が使用される。その熱源はドラム内に配置され、ドラムの内面を加熱する。
特許文献2に開示の印刷装置の欠点は、それが提供する加熱方法は比較的時間がかかり、生産性の高いプリンタ又は印刷システムへの適用にあまり適していないという点である。
米国特許第7354146号明細書 米国特許出願第2005/0092200号明細書
従って、本発明の目的は、生産性の高いプリンタ又は印刷システムでの使用に適した、乾燥能力の高い記録基材処理装置を提供することである。
本発明の他の目的は、生産性の高いプリンタ又は印刷システムでの使用に適した、エネルギー効率のよい記録基材処理装置を提供することである。
上記の目的のうちの1つ以上の達成を容易にするために、本発明によれば、記録基材処理装置が提供される。当該記録基材処理装置は、
−記録基材のシートを搬送するための搬送手段;
−前記記録基材を前記搬送手段の外面上で保持するために、該外面に負圧力を提供する第1の吸引手段;
−前記記録基材を直接加熱するための加熱手段;及び
−動作時に、前記第1の吸引手段から気体媒体を受け取り、前記搬送手段の外面に気体媒体の流れを提供するための吹き出し手段;を含む。
記録基材を直接加熱するための加熱手段は、1000℃前後のフィラメント温度で作動する中波長赤外線ヒーターやカーボン赤外線(CIR)ヒーター等の放射加熱手段であってもよい。それらのヒーターは、最大出力密度が最高で60kW/m(中波長)及び150kW/m(CIR)に達する。
本発明の文脈において、記録基材のシートを直接加熱するとは、主に伝導(例えば、加熱したプラテンを用いて)及び/又は放射(例えば、放射ヒーターを用いて)により記録基材のシートに熱エネルギーを伝達することであると解釈すべきである。(例えば、気体媒体を介した)対流熱輸送は、記録基材の加熱に貢献をもたらし得るが、そのような貢献は伝導及び/又は放射による加熱に比べて小さい。そのため、主に高温の(気体)媒体、例えば熱風の循環による記録基材の加熱は、本発明の文脈では直接加熱とはみなされない。
記録基材を直接加熱するための加熱手段の使用により、記録基材処理装置の乾燥能力が大幅に改善する。従って、生産性の高いプリンタ又は印刷システムで上記の記録基材処理装置を好適に用いることができる。
伝導による(例えば、加熱したプラテンを用いた)加熱は、特に放射による直接加熱と比較した場合、比較的時間がかかることがある。従って、生産性の高いプリンタ又は印刷システムでは、記録基材の直接放射加熱が好ましい。放射による直接加熱のさらなる利点は、放射ヒーターをオフにすることで、基材の加熱が即座にストップし得る点である。これは、印刷プロセスでトラブル(calamities)、例えば紙詰まりが起きた場合にとりわけ有利であり得る。紙詰まりは、記録基材処理装置内で記録基材のシート、例えば紙の滞留の原因になることがある。生産性の高い印刷プロセスでは多数の記録基材のシートに大量の熱が供給されるため、トラブルが起きた場合に発火のリスクが高まる。印刷基材に対する熱エネルギーの供給を直接止めることで、これらのシートの過熱又は引火すらも防止される。
一実施形態では、前記吹き出し手段は、前記搬送手段の外面における前記気体媒体を更新する(refreshing)ために配置された衝突ユニットを含む。
この実施形態の利点は、印刷された(故に濡れた)記録基材の表面に気体媒体の流れを衝突させることにより、乾燥させる印刷された記録基材の表面上の気体媒体の定常境界層及び/又は層流境界層が壊れる点である。そのような境界層には、記録基材の表面から蒸気成分が蒸発することにより比較的大量の蒸気成分が含まれる。極端な場合では、そのような境界層は蒸気成分で飽和状態になっている。そのため、蒸気成分のさらなる蒸発が妨げられ、それ故に記録基材処理装置の乾燥能力が制限される。印刷された記録基材の表面に気体媒体の流れを衝突させることで、境界層が壊れ、蒸気成分を含まないか又は蒸気成分を少量のみ含む気体媒体に更新される。そのため、記録基材処理装置の乾燥能力が高まる。
一実施形態では、動作時に、前記吹き出し手段が提供する前記気体媒体の流れの少なくとも一部が前記加熱手段に誘導される。
この実施形態の利点は、吹き出し手段が提供する気体媒体の流れの一部が加熱手段の冷却に使用され、加熱手段の過熱が防止される点である。他方、気体媒体を加熱するのにヒーターの廃熱(即ち、記録基材の加熱に直接使用されない熱)が使用される。これにより気体媒体中の蒸気成分の飽和圧力が高まり、それ故に乾燥能力が向上する。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記搬送手段の外面から前記気体媒体を除去するために対向して配置された第2の吸引手段を含み、動作時に、前記吹き出し手段は該第2の吸引手段から前記気体媒体を受け取る。
動作時に、第1の吸引手段は記録基材のシートを押さえつけるために搬送手段の外面において負圧力を提供する。第1の吸引手段が生成する実際の流れは、搬送手段の外面上に存在するシートの数によって左右される。例えば、搬送手段の外面が記録基材のシートによって全面的に覆われているような場合では、第1の吸引手段が生成する流れは0であるか又は0に近い。吹き出し手段が受け取る気体媒体の量が少なくなりすぎて、上述した衝突や加熱手段の冷却を適切に行うことができなくなる場合がある。搬送手段の外面における境界層の更新が不十分なため、記録基材処理装置の乾燥能力が低下する。ヒーターの冷却が不十分なため、過熱が引き起こされ得る。あるいは、過熱を防ぐためにヒーターの出力を下げなくてはならないため、記録基材処理装置の乾燥能力が制限される。
これを補うために、搬送手段の外面に対向して配置され、搬送手段の外面から気体媒体を除去する第2の吸引手段が設けられ得る。そのため、第2の吸引手段は、動作時に記録基材のシートが存在する搬送手段の外面上の気体媒体を新しくするのに役立つ。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記吹き出し手段が前記気体媒体を受け取る前に、該気体媒体の一部を排出するための排出手段を含む。
事実上閉塞したシステムである本発明に係る記録基材処理装置では、気体媒体中の印刷物質(例えば、インク)由来の蒸気成分の量が増加し得る。その量が気体媒体中の蒸気成分の飽和量に近づくほど、蒸気成分をさらに蒸発させるのが困難になる。そのため、記録媒体処理装置の乾燥能力が低下する。通例、蒸気成分は、例えば凝縮により循環気体媒体から除去される。それには、エネルギー効率の悪い気体媒体の冷却が必要となるか又はエネルギーを回収してそのエネルギーを基材処理装置に送り返すのに複雑な設備が必要になる。
少量の気体媒体を基材処理装置から排出することにより、蒸気成分の量を気体媒体中の飽和量よりもはるかに少ない量で維持できることを本発明者らは見出した。特に、再循環気体媒体の温度が比較的高い場合(例えば、60℃〜100℃)、高印刷速度(例えば、A4を毎分300頁)且つマーキング物質の被覆率が高くても(high marking substance coverage)(例えば、11g/m以上)、循環気体媒体を10%排出することで、蒸気成分による気体媒体の飽和レベルを40%未満、好ましくは10%〜20%に維持することが可能となる。
記録基材処理装置から気体媒体をある量排出することにより、記録基材処理装置内部の気圧が下がる。基材処理装置の周囲に存在する気体媒体が記録媒体に入り込むことがある。周囲状況(例えば、温度及び蒸気成分の含有量)の気体媒体は、記録基材処理装置内に存在する気体媒体と混ざり合う。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記吹き出し手段に新しい気体媒体を供給するための供給ダクトを含む。
この実施形態の利点は、記録基材記録装置への気体媒体の流入を制御できる点である。周囲状況の気体媒体が記録基材処理装置内に存在する気体媒体と混ざり合う前に、周囲状況の気体媒体を予め処理してもよい(例えば、凝縮及び/又は加熱)。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記吹き出し手段が生成する前記気体媒体の流れの圧力を測定し、且つ前記第2の吸引手段が生成する前記気体媒体の流量を制御するために配置された圧力センサを含む。
吹き出し手段が生成する気体媒体の流れの測定圧力は、吹き出し手段が生成する気体媒体の流量を示し、それ故に記録基材のシートによる搬送手段の外面の占有の程度を示す。そのため、上述したように記録基材装置の乾燥能力の低下及びヒーターの過熱を防ぐために、上記の圧力が、第2の吸引手段が生成する気体媒体の流量の制御に用いられ得る。従って、流れの圧力と、それ故に吹き出し手段が生成する気体媒体の流れの流量とが所定の範囲内で制御され得る。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記吹き出し手段が受け取る前記気体媒体中に存在する蒸気成分の量を測定し、且つ前記気体媒体の排出部分を制御するために配置されたセンサを含む。
さらなる実施形態では、上記の蒸気成分が水蒸気を含み、上記のセンサは湿度センサ、特に相対湿度センサであり得る。
第1の吸引手段及び第2の吸引手段が生成する気体媒体の混合流(combined flow)の蒸気成分又は複数の蒸気成分の量は、吹き出し手段が該混合流を受け取る前に測定され得る。そして、上述したように、気体媒体の排出部分を制御することにより、蒸気成分の量が所定の範囲内、例えば30%〜50%飽和の範囲内に制御される。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記気体媒体を浄化するために配置された清浄器を含み、該清浄器は、好ましくは前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている。
清浄器は、気体媒体を(例えば、周囲に)排出する前に又はそれを記録基材処理装置内で若しくは印刷システムの他の場所で再利用する前に、気体媒体中に存在する不純物を除去するために配置されている。
一実施形態では、上記の記録基材処理装置は、前記気体媒体からエネルギーを回収するためのエネルギー転送システムを含み、該エネルギー転送システムは、好ましくは前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている。
上記エネルギー転送システムは、気体媒体の排出部分に存在する(潜在)エネルギーを回収し、そのエネルギーを基材処理装置内で又は印刷システムの他の場所で再利用するために配置され得る。
一実施形態では、前記エネルギー転送システムは、前記気体媒体から蒸気成分、特に水蒸気を除去するための凝縮器を含む。気体媒体が冷却され(即ち、エネルギーが転送され、記録基材処理装置内で又は印刷システムの他の場所でそのエネルギーが好ましくは再利用される)、蒸気成分の凝縮物がその気体媒体から分離される。そのため、凝縮器を出る気体媒体(好ましくは気体媒体の排出部分)は冷たく、実質的に蒸気成分を含まない。そのため、印刷システムのどこかの部分での凝縮が防止されるか又は少なくとも軽減される。
一実施形態では、上記凝縮器は熱交換器を含む。該熱交換器は、熱交換器の第1の側で気体媒体から液体を凝縮し、第1の側とは別の熱交換器の第2の側で、液体の凝縮により放出される潜熱からエネルギーを提供するように適合されている。そのため、凝縮器は冷却された気体媒体を提供し、その冷却された空気から分離された潜熱から上記のエネルギーを提供し得る。それにも関わらず、一実施形態では、凝縮器が提供する冷却された気体媒体の加熱に上記の提供されたエネルギーが使用され得る。例えば、再加熱され乾燥した気体媒体は、印刷基材の周囲に再循環され得る。
例えば、エネルギー転送システムはヒートポンプを含み得る。例えば、ヒートポンプは、ヒートポンプの凝縮器側での温度よりも高い温度をヒートポンプの加熱装置側で提供するように適合され得る。一実施形態では、上記のエネルギー転送システムは伝熱流体を用いる。そのようなエネルギー伝達流体(energy transfer fluid)は、伝熱流体(例えば、R134aとして知られる流体)として使用される当該技術分野で公知な任意の流体であり得る。しかしながら、印刷装置に配置される乾燥装置の実施形態において到達し得る温度を考慮すれば、(R744とも呼ばれる伝熱流体として)二酸化炭素が有利に用いられ得ることが想定される。
また、印刷物質に由来する蒸発液の凝縮からだけではなく、該液を蒸発させるために加熱された印刷基材からもエネルギーが回収され得ることが想定される。そのため、一実施形態では、例えば乾燥のために基材が加熱された時にそのような基材から熱を受け取る好適なヒートポンプ等の手段を印刷装置が備える。
他の又はさらなる実施形態では、印刷装置の他の部分からエネルギーが回収され得る。例えば、加熱された気体媒体が冷却され、回収された熱エネルギーが本発明の加熱装置に転送され得る。同様に、ヒートポンプ等の好適な伝熱システムを用いて、印刷装置の周囲から熱エネルギーが回収され、加熱装置に供給される。周囲は印刷装置によって加熱され、消費された先のエネルギーを少なくとも部分的に再利用しながら周囲が再び冷却され得る。
上記の実施形態では、気体媒体が空気であることが好ましい。
健康、安全及び環境への負担が少ない(HS&E friendliness)という理由から、マーキング物質としては水性インクが特に好ましい。その場合、上記の実施形態における主たる蒸発成分は水蒸気を含む。
他の態様では、本発明は印刷システムに関し、当該印刷システムは上記の実施形態のうちのいずれか1つに係る記録基材処理装置を含む。印刷システムは、インクジェット印刷装置を含むインクジェット印刷モジュールをさらに含む。インクジェット印刷装置は、インクジェットマーキング材、特に水性インクジェットインクの液滴を噴出して画像記録基材上に画像を形成するように適合されている。
一実施形態では、上記の印刷システムは、上記の実施形態のうちのいずれか1つに係る記録基材処理装置を含み、加湿器を用いて前記インクジェット印刷モジュール内の(相対)湿度を制御し、該加湿器は前記記録基材処理装置から前記気体媒体の排出部分を受け取る。この実施形態で使用する記録基材処理装置は、凝縮器等のエネルギー転送システムを含まないことが好ましい。
この実施形態では、記録基材処理装置内で生成され、該記録基材処理装置から排出される湿った空気の水分量は、外気の水分量よりも多い場合がある。そのため、印刷モジュール内で所望の(相対)湿度を得るために(印刷装置内でインクが乾燥するのを防止するために)、基材処理装置からの(浄化された)排出空気を加湿器に供給する供給流として用いるとよりエネルギー効率がよい。何故なら、外気を用いる場合よりも、所望の湿度を得るのに蒸発させる水が少なくて済むからである。
本発明のさらなる態様では、記録基材を乾燥する方法が提供される。当該方法は、
−第1の吸引手段が生成する負圧力により、マーキング物質の画像を含む記録基材のシートを搬送手段の外面上に固定する工程;
−前記記録基材を直接加熱するための加熱装置により、前記記録基材に熱を伝達する工程;
−吹き出し手段により、前記搬送手段の外面に気体媒体を吹き込む工程;を含み、前記画像は前記搬送手段の外面に対して上側を向いており、前記吹き出し手段は前記第1の吸引手段から前記気体媒体を受け取る。
一実施形態では、前記吹き出し手段が提供する前記気体媒体の流れの少なくとも一部が前記加熱手段を冷却するために前記加熱手段に誘導される。
一実施形態では、上記の方法は、搬送手段の外面に対向して配置された第2の吸引手段により搬送手段の外面から気体媒体を除去する工程を付加的に含み、吹き出し手段は(追加で)第2の吸引手段から気体媒体を受け取る。
一実施形態では、上記の方法は、吹き出し手段が気体媒体を受け取る前に、該気体媒体の一部を排出する工程を付加的に含む。
一実施形態では、上記の方法は、供給ダクトを介して新しい気体媒体を吹き出し手段に供給する工程を付加的に含む。
一実施形態では、上記の方法は、第2の吸引装置が生成する気体媒体の流量を制御する工程を付加的に含む。
この実施形態では、吹き出し手段が生成する気体媒体の流れの圧力が、圧力センサを用いて測定される。第2の吸引装置が生成する気体媒体の流れは、前記圧力を所定の範囲内に制御するように適合されている。
一実施形態では、上記の方法は、気体媒体の排出部分を制御する工程を付加的に含む。
この実施形態では、吹き出し手段が受け取る気体媒体中に存在する蒸気成分の量が、そのような量の測定に好適なセンサ、特に気体媒体の(相対)湿度を測定するための湿度センサを用いて測定される。気体媒体中の蒸気成分の飽和量に対する気体媒体中の蒸気成分の測定量に基づいて、気体媒体の排出部分が決定され、気体媒体中の蒸気成分の量が所定の範囲内に制御される。蒸気成分が水蒸気の場合、気体媒体の(相対)湿度が所定の範囲内となるように排出部分が適合される。例えば、気体媒体の相対湿度は、20%〜60%、好ましくは25%〜50%、より好ましくは30%〜45%の範囲内に制御される。
一実施形態では、上記の方法は浄化工程を付加的に含む。この実施形態では、気体媒体を(例えば、周囲に)排出する前に又はそれを記録媒体処理装置内で若しくは印刷システムの他の場所で再利用する前に、気体媒体、特に気体媒体の排出部分が浄化される。この浄化工程は、気体媒体中に存在する汚染物質(埃、グリスの粒子等)といった不純物の除去を含む。
一実施形態では、上記の方法は、気体媒体、特に気体媒体の排出部分からエネルギーを回収する工程を付加的に含む。本実施形態では、気体媒体中に存在する(潜在)エネルギーを回収し、そのようなエネルギーを基材処理装置内で又は印刷システムの他の場所で再利用するために配置され得るエネルギー転送システムが気体媒体を受け取る。
従って、本発明は下記に関する。
[1] 記録基材処理装置であって、
−記録基材のシートを搬送するための搬送手段;
−前記記録基材を前記搬送手段の外面上で保持するために、該外面に負圧力を提供する第1の吸引手段;
−前記記録基材を直接加熱するための放射加熱手段;及び
−動作時に、前記第1の吸引手段から気体媒体を受け取り、前記搬送手段の外面に該気体媒体の流れを提供するための吹き出し手段;
を含む、記録基材処理装置。
[2] 前記吹き出し手段は、前記搬送手段の外面における前記気体媒体を更新するために配置された衝突ユニットを含む、[1]に記載の記録基材処理装置。
[3] 動作時に、前記吹き出し手段が提供する前記気体媒体の流れの少なくとも一部が前記加熱手段に誘導される、[1]又は[2]に記載の記録基材処理装置。
[4] 前記搬送手段の外面から前記気体媒体を除去するために配置された第2の吸引手段を含み、動作時に、前記吹き出し手段は該第2の吸引手段から前記気体媒体を受け取る、[1]〜[3]に記載の記録基材処理装置。
[5] 前記吹き出し手段が前記気体媒体を受け取る前に、該気体媒体の一部を排出するための排出手段を含む、[1]〜[4]に記載の記録基材処理装置。
[6] 前記吹き出し手段に新しい気体媒体を供給するための供給ダクトを含む、[1]〜[5]に記載の記録基材処理装置。
[7] 前記吹き出し手段が生成する前記気体媒体の流れの圧力を測定し、且つ前記第2の吸引手段が生成する前記気体媒体の流量を制御するために配置された圧力センサを含む、[4]に記載の記録基材処理装置。
[8] 前記吹き出し手段が受け取る前記気体媒体中に存在する蒸気成分の量を測定し、且つ前記気体媒体の排出部分を制御するために配置されたセンサを含む、[5]に記載の記録基材処理装置。
[9] 前記センサは湿度センサ、特に相対湿度センサである、[8]に記載の記録基材処理装置。
[10] 前記気体媒体を浄化するために配置された清浄器を含み、該清浄器は、好ましくは前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている、[1]〜[9]に記載の記録基材処理装置。
[11] 前記気体媒体からエネルギーを回収するためのエネルギー転送システムを含み、該エネルギー転送システムは、好ましくは前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている、[1]〜[10]に記載の記録基材処理装置。
[12] 前記エネルギー転送システムは、前記気体媒体から蒸気成分、特に水蒸気を除去するための凝縮器を含む、[11]に記載の記録基材処理装置。
[13] 印刷システムであって、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の記録基材処理装置を含み、インクジェットマーキング材、特に水性インクジェットインクの液滴を噴出して画像記録基材上に画像を形成するように適合されたインクジェット印刷装置を含むインクジェット印刷モジュールをさらに含む、印刷システム。
[14] [1]〜[10]のいずれか1項に記載の記録基材処理装置を含み、
加湿器を用いて前記インクジェット印刷モジュール内の湿度を制御し、該加湿器は前記記録基材処理装置から前記気体媒体の排出部分を受け取る、13)に記載の印刷システム。
[15] 記録基材を乾燥する方法であって、
−第1の吸引手段が生成する負圧力により、マーキング物質の画像を含む記録基材のシートを搬送手段の外面上に固定する工程;
−前記記録基材を直接加熱するための加熱装置により、前記記録基材に熱を伝達する工程;
−吹き出し手段により、前記搬送手段の外面に気体媒体を吹き込む工程;を含み、
前記画像は前記搬送手段の外面に対して上側を向いており、前記吹き出し手段は前記第1の吸引手段から前記気体媒体を受け取る、方法。
下記の詳細な説明及び添付の概略図から本発明がより全体的に分かるようになる。下記の詳細な説明及び添付の図面は説明を目的としたものに過ぎず、本発明を限定しない。
図1はインクジェット印刷システムの概略図を示す。 図2はインクジェットマーキング装置の概略図を示し、A及びBはインクジェットヘッドアセンブリであり、Cはインクジェットヘッドアセンブリの一部の詳細図である。 図3Aは本発明の一実施形態に係る記録基材処理装置の概略図を示す。 図3Bは本発明の一実施形態に係る記録基材処理装置の概略図を示す。 図4は、本発明の一実施形態に係る記録基材処理装置を含む、図1に示すインクジェット印刷システムの一部の概略図を示す。
印刷プロセス
本発明に係るインクが好適に使用され得る印刷プロセスを、図1及び図2に示す添付の図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、インクジェット印刷システム及びインクジェットマーキング装置の概略図をそれぞれ示す。
図1は、受容媒体、具体的にはマシーンコート媒体Pのシートが、搬送機構12を用いて矢印50及び51で示す搬送方向に搬送されていることを示す。搬送機構12は、1つ(図1に示すように)以上のベルトを含む駆動ベルトシステムであり得る。あるいは、これらのベルトのうちの1つ以上を、1つ以上のドラムと交換してもよい。搬送機構は、印刷プロセスの各工程におけるシート搬送の要件(例えば、シートのレジストレーションの精度)に応じて好適に構成してもよく、そのため1つ以上の駆動ベルト及び/又は1つ以上のドラムを含み得る。受容媒体のシートを適切に搬送するには、シートを搬送機構に固定する必要がある。固定方法は特に限定されず、静電固定、機械固定(例えば、クランプ)及び真空固定から選択され得る。これらの方法のうち、真空固定が好ましい。
後述する印刷プロセスは、媒体前処理工程、画像形成工程、乾燥定着工程、そして任意で後処理工程を含む。
媒体前処理
受容媒体、特にマシーンコート媒体等の吸収の遅い媒体でのインクの広がり及び固定(即ち、顔料及び水に分散させたポリマー粒子の定着)を向上させるために、受容媒体に前処理、即ち画像を媒体に印刷する前に処理を施してもよい。前処理工程は、
−受容媒体を予め加熱して、該受容媒体上での使用インクの広がりを高めること及び/又は使用インクの受容媒体への吸収を高めること;
−使用インクによる受容媒体の濡れ性を向上させ、インク組成物(即ち、顔料及び分散ポリマー粒子)の分散された固相(dispersed solid fraction)の安定性を制御するために、受容媒体の表面張力を高めるプライマー前処理(primer pretreatment)を行うこと(プライマー前処理は、塩酸、硫酸、酢酸、リン酸及び乳酸等の気体性の酸を用いて気相で行ってもよいし、前処理液で受容媒体を被覆することにより液相で行ってもよい。前処理液は溶媒としての水と、1つ以上の共溶媒と、界面活性剤等の添加物と、多価金属塩、酸及び陽イオン樹脂から選択される少なくとも1つの化合物とを含み得る。);
−コロナ又はプラズマ処理;
のうちの1つ以上を含み得る。
プライマー前処理
前処理液の塗布方法としては、任意の従来公知の方法を用いることができる。塗布方法の具体例としては、ローラーコーティング、インクジェット塗布、カーテンコーティング及びスプレーコーティングが挙げられる。前処理液を塗布する回数は特に限定されない。前処理液を一度に塗布してもよいし又は2度以上に分けて塗布してもよいが、2度以上に分けて塗布することが好ましい。何故なら、2段階以上に分けて塗布することにより、コート印刷紙の荒れ(cockling)を防止でき且つ表面前処理液により形成される膜の乾燥表面が均一で皺のないものになるからである。
ローラーコーティング(図1の14参照)法では吐出性を考慮に入れる必要がなく、記録基材に前処理液を均一に塗布できるため、ローラーコーティング法がとりわけ好ましい。それに加えて、ローラー又は他の手段により記録基材に塗布される前処理液の量を、前処理液の物理特性、記録基材に対するローラーコーターのローラーの接触圧及び前処理液のコーターとして用いられるローラーコーターのローラーの回転数を制御することで好適に調整できる。前処理液の塗布領域としては、印刷部分(printed portion)のみに塗布することもできるし、印刷部分及び非印刷部分(non-printed portion)の双方の面全体に塗布することもできる。しかしながら、前処理液を印刷部分のみに塗布すると、前処理液中の水によってコート印刷紙に含まれるセルロースが膨張し、その後乾燥されることによって塗布領域と非塗布領域との間で不均衡が起こり得る。そして、均一な乾燥の観点から、コート印刷紙の面全体に前処理液を塗布することが好ましく、面全体に対するコーティング法としてはローラーコーティングを好適に使用できる。前処理液は水性前処理液であってもよい。
コロナ又はプラズマ処理
受容媒体のシートをコロナ放電又はプラズマ処理に晒すことにより、コロナ処理又はプラズマ処理を前処理工程として用いてもよい。特にポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム及びマシーンコート媒体等の媒体にコロナ又はプラズマ処理を用いた場合、媒体の表面エネルギーが高まることによりインクの付着及び広がりを改善できる。マシーンコート媒体の場合、水の吸収を促進させることができるため、画像の定着がより速くなり且つ受容媒体上での水溜り(puddling)が少なくなる。コロナ処理又はプラズマ処理における媒体として様々なガス又はガスの混合物を用いることにより、受容媒体の表面特性が調整され得る。ガスの例としては、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、メタン、フッ素ガス、アルゴン、ネオン及びその混合物が挙げられる。空気中のコロナ処理が最も好ましい。
図1は、受容媒体Pのシートが第1の前処理モジュール13に搬送され、該モジュールを通過し得ることを示す。第1の前処理モジュール13は、予熱器、例えば放射ヒーター、コロナ/プラズマ処理ユニット、ガス状酸処理ユニット又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。任意で及びその後、前処理液塗布部材14で所定量の前処理液が受容媒体Pの表面に塗布される。具体的には、前処理液の貯蔵タンク15から、2つのロール16及び17で構成される前処理液塗布部材14に前処理液が供給される。2つのロールの各面は、スポンジ等の多孔性の樹脂材料で覆われ得る。補助ロール16に前処理液を供給した後、先ず、前処理液が主ロール17に搬送され、受容媒体Pの表面に所定量塗布される。その後、前処理液が供給されたコート印刷紙Pは、任意で、乾燥部材18により加熱及び乾燥され得る。乾燥部材18は、前処理液の含水量を所定の範囲に減らすために、前処理液塗布部材14の下流側に設置された乾燥ヒーターで構成され得る。受容媒体Pに供給した前処理液中の全含水量に基づき、上記の含水量を1.0重量%〜30重量%に減らすことが好ましい。
搬送機構12が前処理液で汚れるのを防止するために、洗浄ユニット(図示せず)を設置する及び/又は搬送機構が上述のように複数のベルト又はドラムを含むようにしてもよい。後者の方法は搬送機構の上流部、特に印刷領域内の搬送機構の汚染を防止する。
画像形成
画像形成は、インクジェットインクを搭載したインクジェットプリンタを用いて、インクジェットヘッドからインクの液滴がデジタル信号に基づいて印刷媒体に対して吐出されるように行われる。
画像形成には、シングルパスインクジェット印刷及びマルチパス(即ち、スキャニング)インクジェット印刷の双方を用いてもよいが、シングルパスインクジェット印刷は高速印刷を行うのに効果的であるためシングルパスインクジェット印刷を用いるのが好ましい。シングルパスインクジェット印刷は、インクジェットマーキングモジュールの真下の受容媒体の1つの通路により、インクの液滴を受容媒体上に沈着させて画像の全ての画素を形成するインクジェット記録法である。
図1では、11がインクジェットマーキングモジュールを表し、インクジェットマーキングモジュールは、111、112、113及び114で示す4つのインクジェットマーキング装置を含む。インクジェットマーキング装置のそれぞれは、異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)のインクを吐出するように配置されている。各ヘッドのノズルピッチは、例えば約360dpiである。本発明では、「dpi」は2.54cm当たりのドット数を示す。
シングルパスインクジェット印刷で用いるインクジェットマーキング装置111、112、113、114は、少なくとも所望の印刷範囲の幅(二重矢印52で示す)の長さLを有する。印刷範囲は、矢印50及び51で示す媒体の搬送方向と垂直である。インクジェットマーキング装置は、少なくとも上記の所望の印刷範囲の幅の長さを有する1つのプリントヘッドを含み得る。また、インクジェットマーキング装置は2つ以上のインクジェットヘッドを組み合わせて、印刷範囲の幅全体が個々のインクジェットヘッドの長さの合計によってカバーされるように構成してもよい。そのように構成されたインクジェットマーキング装置は、ページワイドアレイ(page wide array)(PWA)プリントヘッドとも呼ばれる。図2Aは、7つの個別のインクジェットヘッド(201、202、203、204、205、206、207)を含むインクジェットマーキング装置111(112、113、114も同じであり得る)を示す。7つのインクジェットヘッドは、4つのインクジェットヘッド(201〜204)を含む第1の列と、第1の列のインクジェットヘッドに対して互い違いになるように(staggered configuration)配置された3つのインクジェットヘッド(205〜207)を含む第2の列とからなる2つの平行な列に配置されている。互い違い配列により、インクジェットマーキング装置の長さ方向と実質的に等距離のページワイドアレイノズルが得られる。また、互い違い構成により、第1の列及び第2の列のインクジェットヘッドが重なる領域においてノズルが重複する(図2Bの70参照)。さらに、互い違いは、例えば、第2の列のインクジェットヘッドのノズルの位置がノズルピッチ(インクジェットヘッド内の隣接するノズル間の距離)dnozzle(図2Bの80の詳細図である図2C参照))の半分だけインクジェットマーキング装置の長さ方向にシフトするように第2の列のインクジェットヘッドを配置することで、インクジェットマーキング装置の長さ方向のノズルピッチを下げるのに(即ち、印刷解像度の増加)用いられ得る。各列のノズルの位置が他の全ての列のノズルの位置に対して長さ方向にシフトするようにそれぞれが配置されたインクジェットヘッドの列を増やすことにより解像度をさらに増してもよい。
インクの噴出による画像形成では、使用されるインクジェットヘッド(即ち、プリントヘッド)はオンデマンド型インクジェットヘッド又は連続型(continuous type)インクジェットヘッドのいずれかであり得る。インク噴出システムとしては、電気機械変換システム(例えば、シングルキャビティ型、ダブルキャビティ型、ベンダー型、ピストン型、シアーモード型又はシェアードウォール型)又は電熱変換システム(例えば、サーマルインクジェット型又はバブルジェット(登録商標)型)のいずれかを用いることができる。それらのうち、現在の画像形成法での使用が好ましいのは、直径が30μm以下のノズルを有する圧電型インクジェット記録ヘッドである。
図1は、前処理の後、受容媒体Pがインクジェットマーキングモジュール11の上流部に搬送されることを示す。そして、受容媒体Pの幅全体をカバーするように配置されたインクジェットマーキング装置111、112、113及び114のそれぞれから噴出される各色のインクにより画像形成が行われる。
任意で、受容媒体を温度制御しながら画像形成を行ってもよい。この目的のために、インクジェットマーキング装置11の真下で搬送機構(例えば、ベルト又はドラム)の表面の温度を制御するために温度制御装置19を配置してもよい。温度制御装置19は、受容媒体19の表面温度を、例えば30℃〜60℃の範囲内に制御するのに用いられ得る。温度制御装置19は、受容媒体の表面温度を上記の範囲内に制御するために、放射ヒーター等のヒーターと、例えば冷風等の冷却手段とを含み得る。その後及び印刷中に、受容媒体Pがインクジェットモジュール11の下流部に搬送される。
乾燥及び定着
受容媒体に画像を形成した後、印刷を乾燥させて画像を受容媒体に定着させなければならない。乾燥は、溶媒、特に選択された受容媒体に対する吸収特性が良好でない溶媒の蒸発を含む。
図1は、記録基材処理装置が乾燥定着ユニット(drying and fixing unit)20であることを概略的に示す。乾燥定着ユニット20はヒーター、例えば放射ヒーターを含む。画像が形成された後、印刷物は乾燥定着ユニット20に搬送され、該ユニットを通過させられる。印刷物は、印刷された画像中に存在する溶媒(多くの場合水)が蒸発するように加熱される。乾燥定着ユニット20における空気更新速度(air refresh rate)を上げることにより、蒸発の速度と、故に乾燥の速度とを上げてもよい。また、印刷物は最低造膜温度(MFT)よりも高い温度に加熱されるため、インクの膜形成が同時に起こる。乾燥定着ユニット20内での印刷物の滞在時間及び乾燥定着ユニット20が動作する温度は、印刷物が乾燥定着ユニット20を出る時には乾燥した強固な印刷が得られているように最適化される。上述したように、定着乾燥ユニット20内の搬送機構は、印刷装置の前処理及び印刷部の搬送機構から分離されていてもよく、ベルト又はドラムを含んでいてもよい。
図3Aは、本発明の一実施形態に係る記録基材処理装置の概略図を示す。この記録基材処理装置は、図1にも概略的に示す乾燥定着ユニット20である。
分かり易く示すために、図3Aには、乾燥定着ユニットの部位を接続するダクトの全てが図示されていない。流体接続及び流れを実線の矢印で示す。
エネルギー効率の理由から、システムを実質的に閉塞したものにするために、定着乾燥ユニット20は、破線49で示す筐体を含み得る。乾燥定着ユニット20は搬送手段21を含む。本実施形態では、搬送手段21は動作時にその軸(axial axis)(図示せず)を中心に矢印Aで示す方向に回転するドラムである。あるいは、搬送手段はエンドレスベルトであってもよい。いずれの場合でも、搬送手段20の外面には、負圧力により搬送手段の外面上に記録基材のシートを押さえつけるための吸引フローを適応するために配置された孔が設けられている。この目的のために、とりわけ複数の孔が配置されている。動作中、記録基材のシートは位置300で定着乾燥ユニット20に入り、位置301で定着乾燥ユニット20から出て行く。定着乾燥ユニット20は第1の吸引手段22を含む。この特定の実施形態では、第1の吸引手段22は、第1の吸引フローを提供するために配置された負圧ファンである。負圧ファンは、搬送手段21の外面に設けられた1つ以上の孔と流体接続された入力側を有する。上記の孔(又は複数の孔)は、搬送手段の外面に位置する第1の端部から密閉チャンバ(closed chamber)内に位置する第2の端部(図示せず)に延び得る。密閉チャンバは、第1の吸引手段22の入力側と流体接続され得る。密閉チャンバは、この例では搬送ドラムである搬送手段21の内側の全てを含み得る。密閉チャンバを搬送手段21の内面に配置してもよい。あるいは、密閉チャンバは、吸引孔が設けられた搬送ベルトの下に配置された吸込箱(suction box)(図示せず)であってもよい。動作時、記録基材23のシートは負圧力により押さえつけられ、矢印Aで示す方向に搬送される。記録基材のシートで覆われていない搬送手段21の外面の部位では、空気が例えば矢印24で示すように第1の吸引手段22の入力の方に吸引される。そのため、矢印25で示すように第1の吸引フローが生成される。第1の吸引フローの流量は、記録基材23のシートの搬送手段21の外面の被覆率(coverage)に左右される。第1の吸引装置の出力側は、インボックス(in-box)26と流体接続されている。インボックス26は、バルブ29、例えばバタフライバルブを含むダクト27を介してアウトボックス(out-box)28と流体接続されている。アウトボックスは、この特定の例では2つの吹き出しファン31及び32を含む吹き出し手段30と流体接続されている。第1の吹き出しファン31は、矢印34で示すように第1の衝突ユニット33と流体接続されている。第1の衝突ユニット33は、搬送手段21の外面、特に通過する記録基材23のシートに空気を衝突させるために設けられている。第2の吹き出しファン32は、矢印36で示すように第2の衝突ユニット35と流体接続されている。第2の衝突ユニット35は、加熱手段、この特定の例では放射加熱手段37(例えば、CIR)に空気を衝突させるために設けられている。放射加熱手段37は、搬送手段21の外面、特に通過する記録基材23のシートを加熱するために配置されている。定着乾燥ユニット20は、矢印40で示すように空気除去装置39と流体接続された入口を含む第2の吸引手段38をさらに含む。第2の吸引手段38は、インボックス26と流体接続された出口を含む。空気除去装置39は、搬送手段21の外面の反対側に配置され、動作時に搬送手段21の周囲、具体的には搬送手段21の外面の付近から空気を取り除く。この特定の例で示す実施形態では、定着乾燥ユニット20は、第1のフロー制御装置42に作動的に接続された圧力センサ41を含む。ここでは、圧力センサ41はアウトボックス28内に位置している。あるいは、第1の吹き出しファン31又は第2の吹き出しファン32のいずれかの入口又は出口の付近に圧力センサ41を好適に設置してもよい。第1のフロー制御装置42は第2の吸引手段38に作動的に接続されている。動作時に搬送手段21の外面の被覆率が増えると、第1の吸引フローの流量が低下する。その結果、吹き出し手段30の流量が低下する。その流量の低下は、圧力センサ41で圧力を測定することにより監視することができる。そのため、矢印34で示す第1の衝突ユニット33への空気の流れ及び矢印36で示す第2の衝突ユニット35への空気の流れが減少する。第1に、搬送手段21の外面、特に記録基材のシートが存在する位置での空気の更新が不十分になり得るため、乾燥能力が低下し、ひいては不十分になり得る。第2に、ヒーターの過熱につながるか又は加熱を防止するために加熱力を下げた場合には乾燥能力が不十分になり得る。これらの効果を補うために、第2の吸引手段38が生成する空気の流れが(フロー制御装置42によって)適合されて、圧力センサ41によって測定される圧力を所定の範囲内、特に周囲圧力に近づくようにする。
あるいは、圧力センサ41及び第1のフロー制御装置42を設置するか、またはその代わりに筐体49とダクト27とを流体接続させるために図3Bに示す近道ダクト(short cut duct)53を配置してもよい。定着乾燥ユニット20の動作中に上昇し得る筐体49の内部と(インボックス26及びアウトボックス28に流体接続された)ダクト27との間の圧力差が自動的に平準化されることになる。あるいは、筐体49を直接インボックス26又はアウトボックス28に流体接続させるために近道ダクト53を配置してもよい。
定着乾燥ユニット20は湿度センサ43、特に相対湿度センサをさらに含む。湿度センサ43は、制御可能バルブ45、特に制御可能バタフライバルブに作動的に接続された第2のフロー制御装置44に作動的に接続されている。あるいは、(相対)湿度センサは第1の吸引手段22及び/又は第2の吸引手段38の入口若しくは出口内に好適に設置してもよいし又はセンサをアウトボックス28内に設置してもよい。いずれにしても、定着乾燥ユニット20内で循環空気の(相対)湿度に応じて、フロー制御装置は、循環空気の(相対)湿度を所定の範囲内、例えば20%〜60%に維持するのに必要な排出部分を決定し、それに従って制御可能バルブ45を制御する。そして、排出した分の空気を埋め合わせるために、矢印46で示すように新たに補給した空気(make-up air)がアウトボックス28に供給され得る。任意で、排出した空気を清浄器47で浄化してもよい。清浄器は、例えば埃、グリスの粒子、マーキング物質の残留物等の固形や液体の汚染物質を排出された空気の流れから除去するために配置され得る。
任意で、エネルギー転送システム48、例えば凝縮器により排出した空気からエネルギーを回収してもよい。凝縮器では、存在する蒸気、特に水蒸気の凝縮が起こるように排出された空気が露点よりも低い温度に冷却される。凝縮物が除去冷却され、乾燥した空気が凝縮器から出て行く。回収したエネルギーは、例えば補給した空気の加熱に用いてもよい。この例では、筐体の内側が搬送手段21、放射加熱手段37、衝突ユニット33、35及び空気除去装置39を取り囲む。吹き出し手段30、第1の吸引手段22、第2の吸引手段38、任意の清浄器47及び任意のエネルギー転送システムも筐体の内側に含められ得る。
定着乾燥ユニット20は、定着乾燥ユニット20の乾燥定着効率をさらに最適にするために、搬送手段21の周囲に配置される追加の放射加熱装置及び/又は追加の衝突ユニット及び/又は追加の空気除去装置等の追加のユニットを好適に含み得る。追加の加熱装置は、個々の加熱装置をそれぞれ冷却するための追加の衝突ユニットを備えていてもよい。追加のユニットの全ては、本明細書で上述したのと同様の形で流体接続されている。
図4は、図3Aに示す定着乾燥ユニット20である記録基材処理装置を含む図1に示すインクジェット印刷システムの一部の概略図を示す。あるいは、図3Bに示す実施形態を本実施形態で用いてもよい。図4では、上述のように、11がインクジェットマーキングモジュールを表し、インクジェットマーキングモジュールは、111、112、113及び114で示す4つのインクジェットマーキング装置を含む。インクジェットマーキングモジュールは、マーキングモジュール内の(相対)湿度を調整してマーキング装置111、112、113及び114内でマーキング物質が乾燥するのを防ぐために加湿器4を含む。加湿器4の効率を高めるために、加湿器4は矢印90で示すように定着乾燥モジュール20から浄化された排出空気を受け取る。通例、排出空気の(相対)湿度は印刷装置の周囲の空気(周囲空気)の湿度よりも高い。そのため、加湿器は少ないエネルギーで水を蒸発させて、インクジェットマーキングモジュール11内に存在する空気の(相対)湿度を制御できるようにする。あるいは、定着乾燥ユニット20の(潤湿)排出空気をインクジェットマーキングモジュール11内に存在するバルク空気(即ち、空気の全容積)に導入してもよいし、高い(相対)湿度が必要な印刷システム内の他の場所で(潤湿)排出空気を好適に用いてもよい。用途に応じて、定着乾燥ユニット20の潤湿排出空気を印刷システム内で用いる前に冷却又は加熱され得る。
後処理
印刷物の印刷ロバスト性(print robustness)又は光沢度等の他の特性を向上させるために、印刷物に後処理を施してもよい。本印刷プロセスでは後処理工程は任意の工程である。
一実施形態では、印刷物をラミネートすることにより印刷物が後処理され得る。
一実施形態では、後処理工程は、インクジェットインクが適用された被覆層の表面に後処理液を塗布(例えば、噴出)して、印刷された記録基材上に透明な保護層を形成する工程を含む。後処理工程では、記録基材上の画像の全面に亘って後処理液を塗布してもよいし、画像の表面の特定部分のみに塗布してもよい。後処理液の塗布方法は特に限定されておらず、後処理液の種類に応じて様々な方法から選択される。しかしながら、前処理液の被覆方法で用いたものと同じ方法又はインクジェット印刷法を用いることが好ましい。印刷画像と使用する後処理液のアプリケーターとの接触を避けること、使用するインクジェット記録装置の構成及び後処理液の貯蔵安定性に鑑みれば、上記の方法のうち、インクジェット印刷法が特に好ましい。後処理工程では、透明樹脂を含む後処理液の乾燥付着量(dry adhesion amount)が0.5g/m〜10g/m、好ましくは2g/m〜8g/mになるように、後処理液が、形成された画像の表面に塗布され、それにより記録基材上に保護層が形成される。乾燥付着量が0.5g/m未満だと、画質の向上(画像密度、彩度、光沢度及び固定性)がほとんど得られない。乾燥付着量が10g/mよりも大きいと、保護層の乾燥性が悪化し、画質改善効果が飽和するためコスト効率の面で不利である。
後処理液としては、記録基材上に透明な保護層の形成が可能な成分(例えば、水分散性樹脂、界面活性剤、水及び必要に応じて添加剤)を含む水溶液を用いることが好ましい。後処理液に含まれる水分散性樹脂のガラス転移温度(Tg)は−30℃以上であることが好ましく、−20℃〜100℃の範囲内にあることがより好ましい。水分散性樹脂の最低造膜温度(MTF)は50℃以下であることが好ましく、35℃以下であることがより好ましい。水分散性樹脂は、画像の光沢度及び定着性を向上させるために放射線硬化性であってもよい。水分散性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を用いることが好ましい。水分散性樹脂は、インクジェットインクに用いたものと同じものから好適に選択できる。保護層に含有される水分散性樹脂の量は、固形分で1質量%〜50質量%であることが好ましい。後処理液に含まれる界面活性剤は特に限定されず、インクジェットインクで用いたものから好適に選択してもよい。後処理液の他の成分としては、抗真菌剤、消泡剤及びpH調整剤が挙げられる。
前処理工程(例えば、(水性)前処理液の塗布)及び乾燥定着工程に合わせて(in line with)画像形成工程が行われ、全てが同じ装置(図1参照)により行われる印刷プロセスをこれまで説明した。しかしながら、印刷プロセスは上記の実施形態に限定されない。2つ以上の機械がベルトコンベア、ドラムコンベア又はローラーを介して接続される方法、前処理液を塗布する工程、コーティング液を乾燥させる(任意の)工程、画像を形成するためにインクジェットインクを噴出する工程及び印刷画像を乾燥定着する工程が行われる。しかしながら、画像形成を、先に定義した画像形成方法に合わせて行うことが好ましい。
本発明の詳細な実施形態を本明細書で開示してきたが、開示した実施形態は、様々な形で実施可能な本発明の例示に過ぎないことを理解すべきである。従って、本明細書で開示した具体的な構造及び機能についての詳細を限定的に解釈するのではなく、単に請求項の根拠として、また実質的且つ適切な詳細構造における本発明の様々な形での使用を当業者に教示するための例示的根拠として解釈すべきである。特に、別々の従属項で提示及び記載の特徴は組み合わせで適用され得る。そのような請求項の任意の有利な組み合わせがここに開示される。
また、本明細書で使用の用語及び表現は限定を意図したものではなく、むしろ本発明の理解可能な説明を提供するために用いられている。本明細書で使用の「a」又は「an」は1つ以上と定義される。本明細書で使用の複数という用語は2つ以上と定義される。本明細書で使用の他のという用語は、少なくとも第2以上と定義される。本明細書で使用の含有する及び/又は有するという用語は、含む(即ち、オープンランゲージ)と定義される。本明細書で使用の「流体接続」又は「作動的に接続された」という用語は、必ずしも直接的ではないが接続されていることと定義される。

Claims (12)

  1. 記録基材処理装置であって、
    記録基材のシートを搬送するための搬送手段;
    前記記録基材を前記搬送手段の外面上で保持するために、該外面に負圧力を提供する第1の吸引手段;
    前記記録基材を直接放射加熱するための放射加熱手段
    動作時に、前記第1の吸引手段から気体媒体を受け取り、前記搬送手段の外面に気体媒体の流れを提供するための吹き出し手段;
    前記吹き出し手段が前記気体媒体を受け取る前に、該気体媒体の一部を排出するための排出手段;及び
    前記吹き出し手段が受け取る前記気体媒体中に存在する蒸気成分の量を測定し、且つ前記気体媒体の排出部分を制御するために配置されたセンサ;
    を含む、記録基材処理装置。
  2. 前記吹き出し手段は、前記搬送手段の外面における前記気体媒体を新しくするために配置された衝突ユニットを含む、請求項1に記載の記録基材処理装置。
  3. 動作時に、前記吹き出し手段が提供する前記気体媒体の流れの少なくとも一部が前記放射加熱手段に誘導される、請求項1又は2に記載の記録基材処理装置。
  4. 前記搬送手段の外面から前記気体媒体を除去するために配置された第2の吸引手段を含み、動作時に、前記吹き出し手段は該第2の吸引手段から前記気体媒体を受け取る、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録基材処理装置。
  5. 前記吹き出し手段に新しい気体媒体を供給するための供給ダクトを含む、請求項1乃至のいずれか1項に記載の記録基材処理装置。
  6. 前記吹き出し手段が生成する前記気体媒体の流れの圧力を測定し、且つ前記第2の吸引手段が生成する前記気体媒体の流量を制御するために配置された圧力センサを含む、請求項4に記載の記録基材処理装置。
  7. 前記センサは相対湿度センサを含む湿度センサである、請求項に記載の記録基材処理装置。
  8. 前記気体媒体を浄化するために配置された清浄器を含み、該清浄器は前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の記録基材処理装置。
  9. 前記気体媒体からエネルギーを回収するためのエネルギー転送システムを含み、該エネルギー転送システムは前記気体媒体の排出部分を受け取るように配置されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の記録基材処理装置。
  10. 前記エネルギー転送システムは、前記気体媒体から水蒸気を含む蒸気成分を除去するための凝縮器を含む、請求項に記載の記録基材処理装置。
  11. 印刷システムであって、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録基材処理装置を含み、
    水性インクジェットインクを含むインクジェットマーキング材の液滴を噴出して画像記録基材上に画像を形成するように適合されたインクジェット印刷装置を含むインクジェット印刷モジュールをさらに含む、印刷システム。
  12. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の記録基材処理装置を含み、
    加湿器を用いて前記インクジェット印刷モジュール内の湿度を制御し、該加湿器は前記記録基材処理装置から前記気体媒体の排出部分を受け取る、請求項11に記載の印刷システム。
JP2014560298A 2012-03-06 2013-02-21 記録基材処理装置、印刷システム及び乾燥方法 Active JP6214571B2 (ja)

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