JP7349027B2 - 電子制御装置 - Google Patents
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Description
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一つを挙げるならば、第1の基板と、第1の基板とBtoBコネクタで電気的に接続される第2の基板と、第1の基板と第2の基板が実装される筐体と、を備え、第1の基板と第2の基板の間に筐体が設けられており、筐体は、BtoBコネクタ周辺を囲うように第1又は第2の基板側の少なくとも一方に突出した突起部が形成されている電子制御装置である。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
図1は、第1実施形態に係る電子制御装置の外観を模式的に示す斜視図である。また、図2は、第1実施形態に係る電子制御装置を上方から見た分解斜視図であり、図3は、第1実施形態に係る電子制御装置を下方から見た分解斜視図である。
筐体11は、たとえばアルミニウム、アルミニウム合金などの金属材料で構成されている。このため、筐体11は、導電性および熱伝導性を有する。筐体11には放熱フィン61が形成されている。放熱フィン61は、筐体11の上面側に形成されたプレート型のフィンである。放熱フィン61は、好ましくは、筐体11と一体に形成される。筐体11の外周部には、周壁12が形成されている。周壁12は、筐体11の上面側に形成された第1の周壁12aと、筐体11の下面側に形成された第2の周壁12bとを有する。第1の周壁12aは、筐体11の上面から上側に突出し、第2の周壁12bは、筐体11の下面から下側に突出している。
第1の基板21は、筐体11の上面側に実装される基板である。第1の基板21は、筐体11の上面側において、放熱フィン61と隣り合う位置に配置される。第1の基板21の下面には、図3に示すように、2つのSoC(System on Chip)25が実装されている。SoC25は、画像処理用のSoCである。SoC25は、表面実装型のパッケージによって構成されている。SoC25を構成する表面実装型のパッケージの一例としては、BGAパッケージを挙げることができる。SoC25は、図示しない放熱材を介して筐体11の上面に接するように配置される。これにより、高速通信時にSoC25が発生する熱が、SoC25から筐体11へと伝達される。放熱材は、たとえば、放熱グリスによって構成される。
第2の基板22は、筐体11内に配置される基板である。第2の基板22は、筐体11の下面側に実装される。第2の基板22の上面には、PCIeSW(PCI Express Switch)24が実装されている。PCIeSW24は、表面実装型のパッケージによって構成されている。PCIeSW24を構成する表面実装型のパッケージの一例としては、BGA(Ball Grid Array)パッケージを挙げることができる。PCIeSW24は、図示しない放熱材(たとえば、放熱グリス)を介して筐体11の下面に接するように配置される。これにより、高速通信時にPCIeSW24が発生する熱が、PCIeSW24から筐体11へと伝達される。また、第2の基板22は、基板面に垂直な方向である上下方向で第1の基板21と対向するように配置されている。このように第1の基板21と第2の基板22とを配置することにより、これらの基板を左右方向に並べて配置する場合に比べて、電子制御装置100全体の左右方向の寸法を小さく抑えることができる。
第3の基板23は、第2の基板22と同一平面上に配置されている。第3の基板23は、放熱フィン61が形成されている領域上に設けられている。第3の基板23は、第2の基板22と共に、筐体11の下面側に実装される。第3の基板23の上面には、アクセラレータ用SoC(以下、「アクセラレータ」という。)26が実装されている。アクセラレータ26は、表面実装型のパッケージ(たとえば、BGAパッケージ)によって構成されている。アクセラレータ26は、図示しない放熱材(たとえば、放熱グリス)を介して筐体11の下面に接するように配置される。これにより、高速通信時にアクセラレータ26が発生する熱が、アクセラレータ26から筐体11へと伝達される。
第1のカバー41は、第1の基板21を覆うカバーである。第1のカバー41の下面は、第1の基板21の上面に対向して配置され、筐体11の上面は、第1の基板21の下面に対向して配置される。このため、第1の基板21は、上下方向において、筐体11と第1のカバー41とによって形成される空間内に配置される。第1のカバー41は、第1の基板21の全域を遮蔽できるように、第1の基板21の外形寸法よりも大きな寸法で平面視四角形に形成されている。第1のカバー41は、たとえば鉄合金などの金属材料、より具体的にはメッキ鋼板などによって構成されている。電子制御装置100に第1のカバー41を設けることにより、電子制御装置100の外部から内部への塵埃等の侵入を第1のカバー41によって阻止し、コンタミネーションの発生を抑制することができる。また、第1の基板21を第1のカバー41で覆うことにより、第1の基板21に対する外部からの接触を第1のカバー41で阻止し、第1の基板21を外傷等から保護することができる。
第2のカバー42は、第2の基板22および第3の基板23を覆うカバーである。第2のカバー42の上面は、第2の基板22および第3の基板23の下面に対向して配置され、筐体11の下面は、第2の基板22および第3の基板23の上面に対向して配置される。このため、第2の基板22および第3の基板23は、上下方向において、筐体11と第2のカバー42とによって形成される空間内に配置される。第2のカバー42は、第2の基板22および第3の基板23の全域を遮蔽できるように、第2の基板22および第3の基板23の最外周部の寸法よりも大きな寸法で平面視四角形に形成されている。第2のカバー42は、たとえば鉄合金などの金属材料、より具体的にはメッキ鋼板などによって構成されている。電子制御装置100に第2のカバー42を設けることにより、電子制御装置100の外部から内部への塵埃等の侵入を第2のカバー42によって阻止し、コンタミネーションの発生を抑制することができる。また、第2の基板22および第3の基板23を第2のカバー42で覆うことにより、第2の基板22および第3の基板23に対する外部からの接触を第2のカバー42で阻止し、第2の基板22および第3の基板23を外傷等から保護することができる。
ファンカバー52は、放熱フィン61を覆うように設けられたカバーである。ファンカバー52には、3つの開口部52aが形成されている。3つの開口部52aは、通風用の開口部であって、3つのファン51に対応して形成されている。ファン51は、強制空冷用のファンである。ファン51の数は必要に応じて変更可能である。また、ファン51は必要に応じて設けてもよく、ファンカバー52も必要に応じて設けてもよい。開口部52aは、ファン51を駆動した場合に、電子制御装置100の外部からファン51へと空気を取り込むための吸気口となる。ファン51は、放熱フィン61の中間部61aに一列に並べて配置される。放熱フィン61の中間部61aは、フィン構造を有しない溝形状に形成されている。ファンカバー52は、第1のカバー41と共に、筐体11の上面側に取り付けられる。ファンカバー52は、第1のカバー41と隣り合わせに配置される。ファンカバー52は、放熱フィン61の大きさに合わせた寸法で平面視四角形に形成されている。ファンカバー52は、金属材料によって構成されている。
まず、第2の基板22に実装されたコネクタ半体31bと第3の基板23に実装されたコネクタ半体31aとを嵌合させる。これにより、第2の基板22と第3の基板23とは、第1のBtoBコネクタ31によって水平に接続される。このため、第2の基板22と第3の基板23との間では、第1のBtoBコネクタ31を通して、多量のデータを高速で通信することが可能となる。
次に、筐体11の下面側に、第2の基板22および第3の基板23を覆うように第2のカバー42を取り付ける。このとき、第2のカバー42とコネクタ35との隙間、および、第2のカバー42と筐体11との隙間を、それぞれ防水材(図示せず)によって埋める。防水材は、電子制御装置100の外部から内部への水の侵入を防止し、電子制御装置100内の基板21~23を保護する。
次に、筐体11の上面側に、放熱フィン61を覆うようにファンカバー52を取り付ける。
このように、第1の基板21と第2の基板22とを、第2のBtoBコネクタ32と第3のBtoBコネクタ33とによって接続することにより、第1の基板21と第2の基板22との間で、第2のBtoBコネクタ32と第3のBtoBコネクタ33とを通して、多量のデータを高速で通信することが可能となる。
以上で、電子制御装置100の組み立てが完了する。
なお、電子制御装置100の組み立て手順は、上述した手順に限らず、適宜、変更可能である。
上述した第1実施形態においては、筐体11の一方側(上面側)に第1の基板21が実装され、筐体11の他方側(下面側)に第2の基板22が実装されている。そして、第1の基板21と第2の基板22との間に筐体11が介在している。これにより、第1の基板21で発生する電磁ノイズや第2の基板22で発生する電磁ノイズが、筐体11によってシールドされる。このため、第1の基板21で発生した電磁ノイズが第2の基板22へと伝達することを抑制できると共に、第2の基板22で発生した電磁ノイズが第1の基板21へと伝達することを抑制できる。
さらに、第1実施形態においては、筐体11の孔15,16を囲むように、孔15,16周辺に突起部14が形成され、この突起部14が第2の基板22側に突出している。このような突起部14を筐体11に形成することにより、高速信号が第2のBtoBコネクタ32と第3のBtoBコネクタ33を伝搬する際に発生する電磁ノイズが、第2の基板22に伝達することを抑制できる。
続いて、第2実施形態について説明する。
図6は、第2実施形態に係る電子制御装置の要部を示す側断面図であり、図7は、第2実施形態に係る電子制御装置の要部を示す平面図である。なお、図7においては、第1の基板21および第2の基板22の表記を省略している。
上述した第2実施形態においては、第1の基板21と突起部13とを4か所でネジ71により締結すると共に、第2の基板22と突起部14とを4か所でネジ71により締結している。これにより、第1の基板21は、第3のBtoBコネクタ33の近傍でネジ71により締結され、第2の基板22も、第3のBtoBコネクタ33の近傍でネジ71により締結される。このため、自動車の走行中などに振動を受けた場合でも、第3のBtoBコネクタ33(33a,33b)の嵌合状態を良好に保持することができる。
図10は、第3実施形態に係る電子制御装置の要部を示す平面図である。なお、図10においては、第1の基板21および第2の基板22の表記を省略している。
第3実施形態に係る電子制御装置は、上記第2実施形態と比較して、導電性部材の構成が異なる。すなわち、上記第2実施形態においては、導電性部材75をガスケットで構成する例を示したが、本第3実施形態においては、ガスケットの代わりに、発砲ウレタン等の一体成形品で導電性部材75aが構成されている。この導電性部材75aは、第1の導電性部材に相当するものである。導電性部材75aは、平面視長方形をなす突起部13の長手方向と短手方向とに連続して延在している。このため、突起部13の長手方向と短手方向の双方において、突起部13の突端面13b(図6参照)とこれに対向する第1の基板21との間は、導電性部材75aで隙間なく接続される。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例を含む。たとえば、上述した実施形態では、本発明の内容を理解しやすいように詳細に説明しているが、本発明は、上述した実施形態で説明したすべての構成を必ずしも備えるものに限定されない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、これを削除し、または他の構成を追加し、あるいは他の構成に置換することも可能である。
Claims (9)
- 第1の基板と、
前記第1の基板とBtoBコネクタで電気的に接続される第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板が実装される筐体と、を備え、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に前記筐体が設けられており、
前記筐体には、前記BtoBコネクタ周辺を囲うように前記第1又は第2の基板側の少なくとも一方に突出した突起部が形成され、
前記突起部には、雌ネジが形成されて他の部分よりも突出するネジ台座部が設けられ、
前記突起部は、前記ネジ台座部の前記雌ネジに取り付けられたネジによって、前記第1又は第2の基板の少なくとも一方の基板に少なくとも2か所で締結され、
前記ネジ台座部を除いた位置であって前記ネジ台座部よりも凹んだ前記突起部の突端面には、導電性部材が配置され、
前記導電性部材は、前記ネジ台座部よりも凹んだ前記突起部の突端面と前記第1又は第2の基板の少なくとも一方の基板面との間に介在して、前記突起部と前記第1又は第2の基板の少なくとも一方の基板とを電気的に接続する電子制御装置。 - 前記筐体はBtoBコネクタを挿通する孔が形成されており、
前記突起部は前記孔周辺に形成されている請求項1に記載の電子制御装置。 - 前記突起部は、前記第1の基板側と第2の基板側の両方に形成されている請求項1に記載の電子制御装置。
- 前記導電性部材は、
前記第1の基板側に形成された突起部と前記第1の基板とを電気的に接続する第1の導電性部材と、
前記第2の基板側に形成された突起部と前記第2の基板とを電気的に接続する第2の導電性部材と、
を備える請求項3に記載の電子制御装置。 - 前記突起部は、前記BtoBコネクタの形状にフィットするように凹凸形状に形成されている請求項3に記載の電子制御装置。
- 前記第1の基板は、前記第1の基板側に突出する突起部と接触する部分に第1のGNDパターン部を有し、
前記第2の基板は、前記第2の基板側に突出する突起部と接触する部分に第2のGNDパターン部を有する
請求項3に記載の電子制御装置。 - 前記第1の導電性部材は、所定の間隔で配置された複数のガスケットであり、
前記第2の導電性部材は、所定の間隔で配置された複数のガスケットである
請求項4に記載の電子制御装置。 - 前記突起部の内壁面を覆う電波吸収体をさらに備える請求項1に記載の電子制御装置。
- 前記第1の基板側に形成された突起部の突端面と前記第1の基板との間を前記第1の導電性部材で隙間なく接続し、
前記第2の基板側に形成された突起部の突端面と前記第2の基板との間を前記第2の導電性部材で隙間なく接続する請求項4に記載の電子制御装置。
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