JP7348953B2 - 積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、積層フィルムに関する。
本願は、2020年3月30日に、日本に出願された特願2020-060062号、及び、2020年12月17日に、日本に出願された特願2020-209113号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
複数層の樹脂層が積層されて構成された積層フィルムは、包装体の材料として幅広く利用されている。典型的な積層フィルムとしては、シール対象物と加熱シールするために設けられたシーラント層と、シーラント層側とは反対側に設けられた外層と、を少なくとも備えたものが挙げられる。
一方、このような包装体用途の積層フィルムは、その利便性の高さから、世界中で毎日大量に生産及び消費されており、使用後には大量の廃棄物が発生する。廃棄物の発生は、地球環境の改善の観点では、解決すべき重要な課題となっており、近年は、廃棄物の発生量の低減とともに、廃棄物の再利用(リサイクル)の方法について、盛んに検討されている。
例えば、積層フィルム中の複数層の樹脂層の主要構成材料を同種とすれば、各樹脂層を分離して別々に再利用する必要性がなくなり、積層フィルム全体を容易に再利用することができることから、有用性が高くなる。
このような積層フィルムとしては、例えば、延伸ポリエチレンフィルムと、接着層と、ヒートシール性ポリエチレン層とを少なくとも備え、前記接着層が無溶剤型接着剤を含む、包装材料用ポリエチレン積層体が開示されている(特許文献1参照)。
日本国特開2019―189333号公報
一般的に、樹脂フィルムを加熱シールする場合には、加熱シール装置中の加熱板に樹脂フィルムが付着し易いことが問題となることが多い。これは、樹脂フィルムの耐熱性が不十分であることが原因である。これに対して、特許文献1に記載の積層フィルムは、十分な耐熱性を有しているか、定かではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされ、従来よりも耐熱性が高く、再利用適性が高い積層フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].第1樹脂層と第2樹脂層を備え前記第2樹脂層について、動的粘弾性測定を行い、振動周波数が1Hzである場合の、100℃での弾性率E’(100)と、110℃での弾性率E’(110)を測定したとき、E’(110)/E’(100)の値が0.2以上となり、前記第2樹脂層が最表層かつ電子線非照射層であり、前記積層フィルムが、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に、さらに、第3樹脂層を備え、前記第1樹脂層と、前記第2樹脂層と、前記第3樹脂層が、同種のポリオレフィン系樹脂を含み、前記同種のポリオレフィン系樹脂とは、いずれのポリオレフィン系樹脂においても、構成単位の全量に対する、共通の構成単位の量の割合が、80モル%以上であることを意味する、積層フィルム
].前記第3樹脂層が3層以上の複数層からなり、そのうちの少なくとも1層が、前記ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、を含み、前記ポリオレフィン系樹脂が、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、のいずれにも該当しない、[]に記載の積層フィルム。
].前記ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂である、[1]又は[2]に記載の積層フィルム。
].先端部の曲率半径が0.5mmである針の前記先端部を、500mm/分の速度で、前記積層フィルムに対して垂直に押し込んだとき、前記針が前記積層フィルムを貫通した瞬間に、前記針に加えられていた荷重が、7N以上となる、[1]~[]のいずれか一項に記載の積層フィルム。
].前記E’(110)/E’(100)の値が0.5以上となる、[1]に記載の積層フィルム。
].前記第2樹脂層が高密度ポリエチレンを含む、[1]又は[]に記載の積層フィルム。
本発明によれば、従来よりも耐熱性が高く、再利用適性が高い積層フィルムが提供される。
本発明の一実施形態に係る積層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層フィルムの他の例を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層フィルムを備えた包装体の一例を模式的に示す断面図である。
<<積層フィルム>>
本発明の一実施形態に積層フィルムは、第1樹脂層と第2樹脂層を備え、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層は、同種のポリオレフィン系樹脂を含み、前記第2樹脂層について、動的粘弾性測定(DMA)を行い、振動周波数が1Hzである場合の、100℃での弾性率E’(100)と、110℃での弾性率E’(110)を測定したとき、E’(110)/E’(100)の値(本明細書においては、「E’(110)/E’(100)値」と略記することがある)が0.2以上となる。
本明細書において、「弾性率」とは、特に断りのない限り「貯蔵弾性率」を意味する。
本実施形態の積層フィルムは、第1樹脂層と第2樹脂層が、同種のポリオレフィン系樹脂を含んでいるため、再利用適性が高い。
また、本実施形態の積層フィルムは、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値が、0.2以上であることで、第2樹脂層の耐熱性が高いことにより、通常のポリオレフィン系樹脂を含む積層フィルムよりも、耐熱性が高い。このような、耐熱性が高い積層フィルムを加熱シールする場合には、加熱シール装置中の加熱板への積層フィルム(特に第2樹脂層)の付着が抑制される。
<第1樹脂層>
前記第1樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂を含む。
第1樹脂層が含む前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンから誘導された構成単位を有していれば、特に限定されず、1種のオレフィンの単独重合体であってもよいし、2種以上のオレフィンの共重合体であってもよい。
前記オレフィンの単独重合体としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン;ポリプロピレン(ホモポリプロピレン)等が挙げられる。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びメタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)は、いずれも、低密度ポリエチレン(LDPE)の1種である。
ポリエチレンの、その密度ごとの分類は、例えば、旧JIS K 6748:1995において定義されていた。本明細書においては、この定義によって、ポリエチレンを、その密度ごとに分類する。
すなわち、本明細書において、低密度ポリエチレン(LDPE)とは、密度が0.91g/cm以上、0.93g/cm未満であるポリエチレンを意味する。
また、中密度ポリエチレン(MDPE)とは、密度が0.93g/cm以上、0.942g/cm未満であるポリエチレンを意味する。
また、高密度ポリエチレン(HDPE)とは、密度が0.942g/cm以上であるポリエチレンを意味する。
前記オレフィンの共重合体としては、例えば、エチレンから誘導された構成単位を少なくとも有するエチレン系共重合体と、プロピレンから誘導された構成単位を少なくとも有するプロピレン系共重合体と、が挙げられる。
前記エチレン系共重合体は、エチレンから誘導された構成単位と、エチレン以外のモノマーから誘導された構成単位と、を有する。ただし、エチレンから誘導された構成単位と、プロピレンから誘導された構成単位と、を有するオレフィンの共重合体のうち、プロピレンから誘導された構成単位の数が、エチレンから誘導された構成単位の数よりも多い共重合体は、便宜上、プロピレン系共重合体に分類する。
エチレン系共重合体としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(別名:エチレン-酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、本明細書においては「EVA部分ケン化物」と称することがある)、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-アクリル酸エチル-無水マレイン酸共重合体(E-EA-MAH)、アイオノマー(ION)等が挙げられる。
前記アイオノマーとしては、例えば、エチレンと少量のアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体が、その中の酸部分と、金属イオンと、の塩形成によって、イオン橋かけ構造を有している樹脂が挙げられる。
前記プロピレン系共重合体は、プロピレンから誘導された構成単位と、プロピレン以外のモノマーから誘導された構成単位と、を有する。
プロピレン系共重合体としては、例えば、プロピレン-エチレンランダム共重合体(別名:ポリプロピレンランダムコポリマー(rPP))、プロピレン-エチレンブロック共重合体(別名:ポリプロピレンブロックコポリマー(bPP))等が挙げられる。
第1樹脂層が含む前記ポリオレフィン系樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1樹脂層が含む前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂であることが好ましく、低密度ポリエチレンであることがより好ましい。
第1樹脂層は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記ポリオレフィン系樹脂以外に、他の成分を含んでいてもよい。
前記他の成分は、樹脂成分(本明細書においては、「他の樹脂成分」と称することがある)及び非樹脂成分(本明細書においては、「他の非樹脂成分」と称することがある)のいずれであってもよい。
前記他の樹脂成分は、前記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂であれば、特に限定されない。
前記他の非樹脂成分としては、例えば、当該分野で公知の添加剤が挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、防曇剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
第1樹脂層が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1樹脂層において、第1樹脂層の総質量に対する、前記ポリオレフィン系樹脂の含有量(第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)の割合は、90~100質量%であることが好ましく、95~100質量%であることがより好ましく、例えば、97~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第1樹脂層がポリオレフィン系樹脂を含んでいることによる効果が、より顕著に得られる。
前記割合は、通常、後述する第1樹脂組成物における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、ポリオレフィン系樹脂の含有量(第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)(質量部)の割合、と同じである。
第1樹脂層と第2樹脂層は、同種のポリオレフィン系樹脂を含む。
本実施形態においては、ポリオレフィン系樹脂の場合に限らず、「同種の樹脂」とは、共通の構成単位を有する樹脂同士を比較したとき、どちらの樹脂においても、構成単位の全量(モル)に対する、共通の構成単位の量(モル)の割合が、20モル%以上であるものを意味する。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA樹脂)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA樹脂)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(EVA部分ケン化物)等は、すべて、構成単位の全量(モル)に対する、エチレンから誘導された構成単位の量(モル)の割合が、20モル%以上であるため、同種であるとする。一方、例えば、プロピレン-エチレンランダム共重合体及びプロピレン-エチレンブロック共重合体等のうち、構成単位の全量(モル)に対する、エチレンから誘導された構成単位の量(モル)の割合が、20モル%未満であるものは、上述の低密度ポリエチレン等とは、同種ではないとする。
本実施形態において、同種の樹脂は、どちらの樹脂においても、構成単位の全量(モル)に対する、共通の構成単位の量(モル)の割合が、好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上であり、例えば、60モル%以上、70モル%以上、及び80モル%以上のいずれかであってもよい。
第1樹脂層において、第1樹脂層の総質量に対する、第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、80~100質量%であることが好ましく、90~100質量%であることがより好ましく、例えば、95~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記積層フィルムの再利用適性がより高くなる。
第1樹脂層が低密度ポリエチレンを含む場合、第1樹脂層において、第1樹脂層の総質量に対する、低密度ポリエチレンの含有量の割合は、70~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、第1樹脂層が低密度ポリエチレンを含んでいることにより得られる効果が、より高くなる。
本明細書において、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15~25℃の温度等が挙げられる。
第1樹脂層は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第1樹脂層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
本明細書においては、第1樹脂層の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよいし、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
第1樹脂層の厚さは、前記積層フィルムの用途に応じて任意に設定でき、特に限定されない。
第1樹脂層の厚さは、通常、5~100μmであることが好ましく、10~80μmであることがより好ましく、20~60μmであることがさらに好ましい。第1樹脂層の厚さが前記下限値以上であることで、第1樹脂層の強度がより向上するとともに、積層フィルムが第1樹脂層を備えていることによる効果が、より顕著に得られる。第1樹脂層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが抑制される。
第1樹脂層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい第1樹脂層の厚さとなるようにするとよい。
第1樹脂層は、無延伸の層(フィルム)であることが好ましい。第1樹脂層が無延伸の層であることで、前記積層フィルムの成形性が向上する。
第1樹脂層は、例えば、シーラント層として好適である。
<第2樹脂層>
前記第2樹脂層は、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂を含む。
第2樹脂層が含む、前記同種のポリオレフィン系樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第2樹脂層が含む、前記同種のポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂であることが好ましく、高密度ポリエチレンであることがより好ましい。ポリエチレン系樹脂、特に高密度ポリエチレンを含む第2樹脂層は、そのE’(110)/E’(100)値を0.2以上とすることが、より容易である。
すなわち、第1樹脂層と第2樹脂層は、ともにポリエチレン系樹脂を含むことが好ましく、第2樹脂層が高密度ポリエチレンを含むことがより好ましい。
第2樹脂層は、本発明の効果を損なわない範囲で、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂以外に、他の成分を含んでいてもよい。
第2樹脂層における前記他の成分は、樹脂成分(本明細書においては、「他の樹脂成分」と称することがある)及び非樹脂成分(本明細書においては、「他の非樹脂成分」と称することがある)のいずれであってもよい。
第2樹脂層における前記他の樹脂成分は、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂以外の樹脂であれば、特に限定されない。
第2樹脂層における前記他の樹脂成分としては、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂と、が挙げられる。
第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂としては、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂として先に挙げたものと同様のものが挙げられる。
第2樹脂層における前記非樹脂成分としては、第1樹脂層における前記非樹脂成分と同様のものが挙げられる。
第2樹脂層が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第2樹脂層において、第2樹脂層の総質量に対する、ポリオレフィン系樹脂の含有量(第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)の割合は、90~100質量%であることが好ましく、95~100質量%であることがより好ましく、例えば、97~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第2樹脂層がポリオレフィン系樹脂を含んでいることによる効果が、より顕著に得られる。
前記割合は、通常、後述する第2樹脂組成物における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、ポリオレフィン系樹脂の含有量(第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)(質量部)の割合、と同じである。
第2樹脂層において、第2樹脂層の総質量に対する、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、80~100質量%であることが好ましく、90~100質量%であることがより好ましく、例えば、95~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記積層フィルムの再利用適性がより高くなる。
第2樹脂層が高密度ポリエチレンを含む場合、第2樹脂層において、第2樹脂層の総質量に対する、高密度ポリエチレンの含有量の割合は、70~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、第2樹脂層の耐熱性が顕著に向上する。
第2樹脂層は、電子線照射されていてもよい。すなわち、前記積層フィルムは、電子線照射されていてもよく、その第2樹脂層側から電子線照射されていることが好ましい。例えば、第2樹脂層が高密度ポリエチレンを含んでいなくても、第2樹脂層は、電子線照射することにより、そのE’(110)/E’(100)値を、容易に0.2以上とすることができる。その理由は、電子線照射によって、第2樹脂層中の樹脂の架橋密度が増大するためであると推測される。
電子線照射された第2樹脂層で好ましいものとしては、例えば、低密度ポリエチレンを含む、電子線未照射の第2樹脂層(本明細書においては、この場合の第2樹脂層を、電子線照射後のものと区別するために、「未照射第2樹脂層」と称することがある)が、電子線照射されたものが挙げられる。
すなわち、電子線照射された前記積層フィルムで好ましいものとしては、例えば、前記未照射第2樹脂層として、低密度ポリエチレンを含むものを備えた前記積層フィルム(本明細書においては、この場合の積層フィルムを、電子線照射後のものと区別するために、「未照射積層フィルム」と称することがある)が、電子線照射されたものが挙げられる。
前記未照射第2樹脂層において、未照射第2樹脂層の総質量に対する、低密度ポリエチレンの含有量の割合は、70~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、電子線照射の効果がより顕著に得られる。
未照射第2樹脂層又は未照射積層フィルムに対する電子線照射は、吸収線量20~300kGyの条件で行うことが好ましい。吸収線量が前記下限値以上であることで、電子線照射の効果がより顕著に得られる。吸収線量が前記上限値以下であることで、第2樹脂層中の樹脂が、過剰に架橋することが抑制される。
すなわち、電子線照射された積層フィルムで好ましいものとしては、吸収線量20~300kGyの条件で電子線照射されたものが挙げられる。
未照射第2樹脂層又は未照射積層フィルムに対する電子線照射時の加速電圧は、100~300kVであることが好ましく、120~280kVであることがより好ましく、140~260kVであることがさらに好ましい。前記加速電圧が前記下限値以上であることで、電子線照射の効果がより顕著に得られる。前記加速電圧が前記上限値以下であることで、第2樹脂層中の樹脂が、過剰に架橋することが抑制される。
前記積層フィルムは、電子線照射によって、例えば、ゲル分率が増大する。すなわち、積層フィルムのゲル分率は、未照射積層フィルムのゲル分率よりも大きい。
前記積層フィルムのゲル分率は、30%以上であることが好ましく、例えば、30~90%、32~78%、及び34~76%のいずれかであってもよい。このような積層フィルムは、上述のE’(110)/E’(100)値を有する第2樹脂層を備えた積層フィルムとして、より好ましい耐熱性を有する。
前記積層フィルムのゲル分率は、JIS K 6769に準拠して測定できる。すなわち、積層フィルムをキシレン等の有機溶媒中に浸漬し、溶解せずに残った不溶物を乾燥後、その質量を求めて、溶解前の積層フィルムの質量と、乾燥後の積層フィルム由来の不溶物の質量と、からゲル分率を算出できる。より具体的には、例えば、Xgの積層フィルムを、Ygのステンレス製金網で包み込み、加熱された有機溶媒中で浸漬し、積層フィルム由来の不溶物を、ステンレス製金網ごと、有機溶媒中から取り出す。次いで、前記不溶物を包み込んでいるステンレス製金網を真空乾燥させ、乾燥後の前記不溶物とステンレス製金網の合計質量(Zg)を測定する。下記式(1)から、積層フィルムのゲル分率を算出する。
積層フィルムのゲル分率(質量%)=(Z-Y)/X×100 (1)
前記積層フィルムは、電子線照射によって、例えば、熱機械分析時の特性が変化する。
例えば、積層フィルムについて熱機械分析を行ったとき、2000μmの変位を示す温度(本明細書においては、「2000μm変位温度」と略記することがある)は、120℃以上であることが好ましく、例えば、125~200℃、及び130~195℃のいずれかであってもよい。このような積層フィルムは、上述のE’(110)/E’(100)値を有する第2樹脂層を備えた積層フィルムとして、より好ましい耐熱性を有する。
例えば、積層フィルムについて熱機械分析を行ったとき、温度が100℃での変位が500μm以下であることが好ましく、例えば、50~490μm、及び100~480μm以下のいずれかであってもよい。このような積層フィルムは、上述のE’(110)/E’(100)値を有する第2樹脂層を備えた積層フィルムとして、より好ましい耐熱性を有する。
積層フィルムの熱機械分析は、例えば、JIS K 7196に準拠して、標準試料と、目的とする試料とを、一定速度で昇温したときの熱膨張量の差から、試料の熱膨張量を測定する方法によって、行うことができる。
第2樹脂層は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第2樹脂層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第2樹脂層の厚さは、前記積層フィルムの用途に応じて任意に設定でき、特に限定されない。
第2樹脂層の厚さは、通常、5~100μmであることが好ましく、10~80μmであることがより好ましく、20~60μmであることがさらに好ましい。第2樹脂層の厚さが前記下限値以上であることで、第2樹脂層の強度がより向上するとともに、積層フィルムが第2樹脂層を備えていることによる効果が、より顕著に得られる。第2樹脂層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが抑制される。
第2樹脂層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい第2樹脂層の厚さとなるようにするとよい。
前記積層フィルムにおいて、[第1樹脂層の厚さ]/[第2樹脂層の厚さ]の比率(厚さ比率)は、特に限定されないが、後述する第3樹脂層の有無によらず、0.7~1.3であることが好ましい。前記厚さ比率がこのような範囲であることで、積層フィルムが第1樹脂層を備えていることにより得られる効果と、第2樹脂層を備えていることにより得られる効果とが、よりバランスよく得られる。
第2樹脂層について、動的粘弾性測定(DMA:Dynamic Mechanical. Analysis)を行い、振動周波数が1Hzである場合の、100℃での弾性率E’(100)と、振動周波数が1Hzである場合の、110℃での弾性率E’(110)と、を測定したとき、E’(110)/E’(100)値は、0.2以上となる。
このとき、動的粘弾性測定を行う第2樹脂層、すなわち、第2樹脂層の試験片としては、幅が1cmであり、長さが5cm以上であるものが挙げられる。このような試験片を用い、その動的粘弾性測定を行う測定対象部位の長さを2cmとなるように、試験片を設置して、試験片を、昇温速度5℃/minで昇温させて、動的粘弾性測定を行うことが好ましい。このような条件とすることで、弾性率E’(100)及び弾性率E’(110)をより高精度に測定できる。
第2樹脂層及び積層フィルムの耐熱性がより高くなる点では、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値は、0.24以上であることが好ましく、例えば、0.3以上、0.4以上、0.5以上及び0.6以上のいずれかであってもよい。
第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値の上限値は、特に限定されない。例えば、E’(110)/E’(100)値が0.9以下である第2樹脂層は、より容易に実現できる。
第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値は、上述のいずれかの下限値と、上限値と、を任意に組み合わせて設定される範囲内に、適宜調節できる。例えば、一実施形態において、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値は、0.2~0.9であることが好ましく、0.24~0.9であることがより好ましく、例えば、0.3~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、及び0.6~0.9のいずれかであってもよい。
高密度ポリエチレンを含む第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値は、より大きくなる傾向にある。
例えば、E’(110)/E’(100)の値が0.5以上となる第2樹脂層は、高密度ポリエチレンを含む第2樹脂層によって、より容易に実現できる。
第2樹脂層のE’(100)は、上述のE’(110)/E’(100)値の条件を満たす限り、特に限定されない。例えば、第2樹脂層のE’(100)は、1.6×10~2×10Paであってもよい。
第2樹脂層のE’(110)は、上述のE’(110)/E’(100)値の条件を満たす限り、特に限定されない。例えば、第2樹脂層のE’(110)は、1.5×10~2.2×10Paであってもよい。
第2樹脂層は、無延伸の層(フィルム)であることが好ましい。第2樹脂層が無延伸の層であることで、前記積層フィルムの成形性が向上する。
第2樹脂層は、耐熱性を有するため、例えば、外層(シーラント層側とは反対側の最表層)として好適である。
<第3樹脂層>
前記積層フィルムは、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に、さらに、これら以外の第3樹脂層を備えていてもよい。
前記第3樹脂層は、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と、同種のポリオレフィン系樹脂を含む。すなわち、第3樹脂層を備えた積層フィルムにおいて、第1樹脂層と、前第2樹脂層と、第3樹脂層は、同種のポリオレフィン系樹脂を含む。
本実施形態においては、ポリオレフィン系樹脂の場合に限らず、「同種の樹脂」とは、共通の構成単位を有する樹脂同士を比較したとき、どちらの樹脂においても、構成単位の全量(モル)に対する、共通の構成単位の量(モル)の割合が、20モル%以上であるものを意味する。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA樹脂)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA樹脂)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(EVA部分ケン化物)等は、すべて、構成単位の全量(モル)に対する、エチレンから誘導された構成単位の量(モル)の割合が、20モル%以上であるため、同種であるとする。一方、例えば、プロピレン-エチレンランダム共重合体及びプロピレン-エチレンブロック共重合体等のうち、構成単位の全量(モル)に対する、エチレンから誘導された構成単位の量(モル)の割合が、20モル%未満であるものは、上述の低密度ポリエチレン等とは、同種ではないとする。
本実施形態において、同種の樹脂は、どちらの樹脂においても、構成単位の全量(モル)に対する、共通の構成単位の量(モル)の割合が、好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上、さらに好ましくは50モル%以上であり、例えば、60モル%以上、70モル%以上、及び80モル%以上のいずれかであってもよい。
第3樹脂層を備えた積層フィルムは、第3樹脂層を備えていることによる効果を有するとともに、再利用適性が高い。
第3樹脂層が含む、前記同種のポリオレフィン系樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第3樹脂層が含む、前記同種のポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
すなわち、第1樹脂層と、第2樹脂層と、第3樹脂層は、いずれもポリエチレン系樹脂を含むことが好ましい。
第3樹脂層は、本発明の効果を損なわない範囲で、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂以外に、他の成分を含んでいてもよい。
第3樹脂層における前記他の成分は、樹脂成分(本明細書においては、「他の樹脂成分」と称することがある)及び非樹脂成分(本明細書においては、「他の非樹脂成分」と称することがある)のいずれであってもよい。
第3樹脂層における前記他の樹脂成分は、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂以外の樹脂であれば、特に限定されない。
第3樹脂層における前記他の樹脂成分としては、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂と、が挙げられる。
第3樹脂層に使用する(第3樹脂層が含む)ポリオレフィン系樹脂としては、αオレフィンコポリマー等のエラストマー成分;エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH);エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(EVA部分ケン化物)も挙げられる。エラストマーを含む第3樹脂層を備えた積層フィルムは、ナイロン等のポリアミドを含んでいなくても、耐ピンホール性が高く、高強度となる。EVOHを含む第3樹脂層を備えた積層フィルムは、酸素バリア性を有する。
第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂としては、第1樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂として先に挙げたものと同様のもの;αオレフィンコポリマー等のエラストマー等が挙げられる。
前記エラストマーを含む第3樹脂層を備えた積層フィルムは、ナイロン等のポリアミドを含んでいなくても、耐ピンホール性が高く、高強度となる。
第3樹脂層における、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂としては、例えば、スチレン-エチレン・ブチレン-エチレンブロック共重合体等のエラストマーが挙げられる。
前記エラストマーを含む第3樹脂層を備えた積層フィルムは、ナイロン等のポリアミドを含んでいなくても、耐ピンホール性が高く、高強度となる。
第3樹脂層における前記非樹脂成分としては、第1樹脂層における前記非樹脂成分と同様のものが挙げられる。
第3樹脂層が含む前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第3樹脂層において、第3樹脂層の総質量に対する、ポリオレフィン系樹脂の含有量(第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)の割合は、90~100質量%であることが好ましく、95~100質量%であることがより好ましく、例えば、97~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、第3樹脂層がポリオレフィン系樹脂を含んでいることによる効果が、より顕著に得られる。
前記割合は、通常、後述する第3樹脂組成物における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、ポリオレフィン系樹脂の含有量(第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂と、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種ではないポリオレフィン系樹脂と、の合計含有量)(質量部)の割合、と同じである。
第3樹脂層において、第3樹脂層の総質量に対する、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と同種のポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、80~100質量%であることが好ましく、90~100質量%であることがより好ましく、例えば、95~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記積層フィルムの再利用適性がより高くなる。
第3樹脂層は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第3樹脂層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
複数層からなる第3樹脂層においては、すべての層が、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と、同種のポリオレフィン系樹脂を含む。
第3樹脂層の厚さは、前記積層フィルムの用途に応じて任意に設定でき、特に限定されない。
第3樹脂層の厚さは、通常、15~200μmであることが好ましく、30~160μmであることがより好ましく、50~120μmであることがさらに好ましい。第3樹脂層の厚さが前記下限値以上であることで、第3樹脂層の強度がより向上するとともに、積層フィルムが第3樹脂層を備えていることによる効果が、より顕著に得られる。第3樹脂層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが抑制される。
第3樹脂層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい第3樹脂層の厚さとなるようにするとよい。
前記積層フィルムが第3樹脂層を備えている場合、前記積層フィルムの厚さに対する、第3樹脂層の厚さの割合は、特に限定されないが、50~70%であることが好ましい。
前記割合が前記下限値以上であることで、積層フィルムが第3樹脂層を備えていることにより得られる効果が、より高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、積層フィルムが第1樹脂層及び第2樹脂層を備えていることにより得られる効果が、より高くなる。
前記積層フィルムが第3樹脂層を備えている場合、前記積層フィルムの厚さに対する、第1樹脂層及び第2樹脂層の合計の厚さの割合は、特に限定されないが、30~50%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、積層フィルムが第1樹脂層及び第2樹脂層を備えていることにより得られる効果が、より高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、積層フィルムが第3樹脂層を備えていることにより得られる効果が、より高くなる。
第3樹脂層は、無延伸の層(フィルム)であることが好ましい。第3樹脂層が無延伸の層であることで、前記積層フィルムの成形性が向上する。
第3樹脂層は、例えば、耐ピンホール層、酸素バリア層等の中間層として好適である。
前記積層フィルムは、ナイロン等のポリアミドを含んでいなくても、耐ピンホール性が高く、高強度となる。
例えば、先端部の曲率半径が0.5mmである針の前記先端部を、500mm/分の速度で、前記積層フィルムに対して垂直に押し込んだとき、前記針が前記積層フィルムを貫通した瞬間に、前記針に加えられていた荷重を突き刺し強度(N)としたとき、この突き刺し強度が高いほど、積層フィルムの耐ピンホール性が高いといえる。
前記針としては、例えば、ステンレス鋼製のものが挙げられる。
前記積層フィルムの前記突き刺し強度は、7N以上であることが好ましく、例えば、8N以上、及び10N以上のいずれかであってもよい。
前記突き刺し強度の上限値は、特に限定されないが、例えば、前記突き刺し強度が12N以下である積層フィルムは、より容易に実現できる。
上記のような突き刺し強度が高い積層フィルムは、例えば、第3樹脂層を備えているもので、より容易に実現できる。第1樹脂層及び第2樹脂層、並びに、場合によっては第3樹脂層が含有する樹脂の種類と含有量を調節することによって、積層フィルムの突き刺し強度を調節できる。
エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含む樹脂層は、高い酸素バリア性を有する。したがって、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体を含む第3樹脂層を備えた前記積層フィルムは、酸素バリア性を有する。
一方、エチレン-ビニルアルコール共重合体は、通常、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と(換言すると、エチレン-酢酸ビニル共重合体とその部分ケン化物)、のいずれにも該当しないポリオレフィン系樹脂との相溶性が低い。エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(エチレン-酢酸ビニル共重合体部分ケン化物)は、通常、エチレン-ビニルアルコール共重合体との相溶性を有し、さらに、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、のいずれにも該当しないポリオレフィン系樹脂(本明細書においては、「非ビニル系ポリオレフィン系樹脂」と称することがある)との相溶性を有する。したがって、第3樹脂層が、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、を含む場合には、この第3樹脂層は、これら樹脂以外にさらに、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体を含む樹脂層(本明細書においては、「樹脂層(I)」と称することがある)であることが好ましい。前記樹脂層(I)である第3樹脂層は、高い酸素バリア性を有する。
前記樹脂層(I)において、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂は、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と、同種のポリオレフィン系樹脂であり、ポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
前記樹脂層(I)において、エチレン-ビニルアルコール共重合体及びエチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体は、いずれも、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と、同種のポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
樹脂層(I)(エチレン-ビニルアルコール共重合体と、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、を含む第3樹脂層)中の、エチレン-ビニルアルコール共重合体において、構成単位の全量(モル)に対する、エチレンから誘導された構成単位の量(モル)の割合は、20モル%以上であることが好ましく、20~80モル%であることがより好ましく、例えば、20~70モル%、20~60モル%、及び20~50モル%のいずれかであってもよいし、30~80モル%、40~80モル%、及び50~80モル%のいずれかであってもよいし、30~70モル%、及び40~60モル%のいずれかであってもよい。
樹脂層(I)において、樹脂層(I)の総質量に対する、エチレン-ビニルアルコール共重合体の含有量の割合は、例えば、25~70質量%であってもよい。ただし、樹脂層(I)の均一性と酸素バリア性がより高くなる点では、前記割合は、40~70質量%であることが好ましく、50~70質量%であることがより好ましく、例えば、55~65質量%であってもよい。
前記割合は、通常、樹脂層(I)を形成するための樹脂組成物(後述する第3樹脂組成物)における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、エチレン-ビニルアルコール共重合体の含有量(質量部)の割合、と同じである。
樹脂層(I)において、樹脂層(I)の総質量に対する、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、例えば、5~50質量%であってもよい。ただし、樹脂層(I)の均一性と酸素バリア性がより高くなる点では、前記割合は、5~35質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましく、例えば、5~15質量%であってもよい。
前記割合は、通常、樹脂層(I)を形成するための樹脂組成物(後述する第3樹脂組成物)における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂の含有量(質量部)の割合、と同じである。
樹脂層(I)において、樹脂層(I)の総質量に対する、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体の含有量の割合は、20~40質量%であることが好ましく、例えば、25~35質量%であってもよい。前記割合がこのような範囲であることで、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体を用いたことによる効果が、より顕著に得られる。
前記割合は、通常、樹脂層(I)を形成するための樹脂組成物(後述する第3樹脂組成物)における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体の含有量(質量部)の割合、と同じである。
樹脂層(I)において、樹脂層(I)の総質量に対する、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、の合計含有量の割合は、90~100質量%であることが好ましく、95~100質量%であることがより好ましく、例えば、97~100質量%、及び99~100質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、樹脂層(I)の酸素バリア性がより高くなる。
前記割合は、通常、樹脂層(I)を形成するための樹脂組成物(後述する第3樹脂組成物)における、常温で気化しない成分の総含有量(質量部)に対する、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、の合計含有量(質量部)の割合、と同じである。
前記積層フィルムは、第3樹脂層として樹脂層(I)を備えている場合、樹脂層(I)を1層のみ備えていてもよいし、2層以上備えていてもよい。前記積層フィルムが樹脂層(I)を2層以上備えている場合、これら2層以上の樹脂層(I)は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら樹脂層(I)の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第3樹脂層として樹脂層(I)を備えた前記積層フィルムとしては、例えば、1層の樹脂層(I)と、前記樹脂層(I)の第1樹脂層側及び第2樹脂層側のいずれか一方又は両方に、1層又は2層の樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、を備えたものが挙げられる。
このような前記積層フィルムとして、より具体的には、例えば、第1樹脂層と、1層の樹脂層(I)(第3樹脂層)と、1層又は2層の樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、第2樹脂層と、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、第3樹脂層が合計で2層又は3層の積層フィルム;第1樹脂層と、1層又は2層の樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、1層の樹脂層(I)(第3樹脂層)と、第2樹脂層と、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、第3樹脂層が合計で2層又は3層の積層フィルム;第1樹脂層と、1層又は2層の樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、1層の樹脂層(I)(第3樹脂層)と、1層又は2層の樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、第2樹脂層と、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、第3樹脂層が合計で3~5層の積層フィルムが挙げられる。
ここで例示した積層フィルムにおいて、第1樹脂層と、樹脂層(I)と、樹脂層(I)以外の第3樹脂層と、第2樹脂層とは、すべて同種のポリオレフィン系樹脂を含む。
ここで例示した積層フィルムにおいて、第1樹脂層及び第2樹脂層は、いずれも1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。
前記積層フィルムで好ましいものとしては、例えば、酸素バリア性を有するという点では、前記第3樹脂層が3層以上の複数層からなり、そのうちの少なくとも1層が、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、を含む(すなわち、前記樹脂層(I)である)ものが挙げられる。
このような前記樹脂層(I)である第3樹脂層においては、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、からなる群より選択される1種又は2種以上が、第1樹脂層及び第2樹脂層が含むポリオレフィン系樹脂と、同種のポリオレフィン系樹脂であればよい。
例えば、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂が前記同種のポリオレフィン系樹脂である場合には、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、のいずれか一方又は両方が、前記同種のポリオレフィン系樹脂であってもよいし、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、の両方が、前記同種のポリオレフィン系樹脂でなくてもよい。
第3樹脂層として樹脂層(I)を備えた前記積層フィルムにおいて、積層フィルムの厚さに対する、樹脂層(I)の厚さの割合は、特に限定されないが、4~15%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上である樹脂層(I)は、厚さの均一性がより高い。前記割合が前記上限値以下であることで、積層フィルムの再利用適性がより高くなる。
前記積層フィルムが第3樹脂層として樹脂層(I)を備えている場合、JIS K 7126-2:2006に準拠して測定された、温度23℃、相対湿度(RH)50%の条件下での、前記積層フィルムの酸素透過量は、500ml/(m・24h・atm)以下であってもよいが、100ml/(m・24h・atm)以下であることが好ましく、50ml/(m・24h・atm)以下であることよりが好ましく、25ml/(m・24h・atm)以下であることがさらに好ましく、例えば、10ml/(m・24h・atm)以下であってもよい。一方、前記積層フィルムの酸素透過量は、0ml/(m・24h・atm)以上である。
前記積層フィルムが第3樹脂層として樹脂層(I)を備えている場合、前記積層フィルムの、その第2樹脂層側の外部から測定したヘーズは、35%以下、及び30%以下のいずれかであってもよいが、20%以下であることが好ましい。前記ヘーズが前記上限値以下である積層フィルムの酸素バリア性は、より高い。これは、樹脂層(I)の均一性が高く、樹脂層(I)の酸素バリア性が高いことによる。
本明細書において、「ヘーズ」とは、JIS K 7136:2000に準拠して測定されたものを意味する。
前記積層フィルムは、これを構成する各層(第1樹脂層及び第2樹脂層、並びに、場合によっては第3樹脂層)が、同種のポリオレフィン系樹脂を含んでいるため、再利用適性が高いだけでなく、各層を、接着層を介さずに、密着させることができる。すなわち、前記積層フィルムは、接着層を備えていなくても、各層の密着性が高い。また、このように接着層を備えていない積層フィルムは、低コストで製造できる。
前記積層フィルムにおいて、前記積層フィルムの総質量に対する、前記同種のポリオレフィン系樹脂の含有量の割合は、90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましく、95%以上であることがさらに好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記積層フィルムのモノマテリアル化が実現でき、前記積層フィルム全体を容易に再利用することができる。
図1は、本実施形態の積層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。
ここに示す積層フィルム1は、第1樹脂層11と第2樹脂層12を備え、さらに、第1樹脂層11と第2樹脂層12との間に、第3樹脂層13を備えて、構成されている。すなわち、積層フィルム1は、第1樹脂層11、第3樹脂層13及び第2樹脂層12がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。
第1樹脂層11、第2樹脂層12及び第3樹脂層13は、いずれも、先に説明したものである。
第3樹脂層13は、任意の構成であり、積層フィルム1は、第3樹脂層13を備えていなくてもよい。
第1樹脂層11の一方の面(第2樹脂層12側とは反対側の面、本明細書においては「第2面」と称することがある)11bは、露出面である。
第2樹脂層12の一方の面(第1樹脂層11側とは反対側の面、本明細書においては「第1面」と称することがある)12aは、露出面である。
積層フィルム1の厚さに対する、第3樹脂層13の厚さの割合は、先の説明のとおり、特に限定されないが、50~70%であることが好ましい。
積層フィルム1の厚さに対する、第1樹脂層11及び第2樹脂層12の合計の厚さの割合は、先の説明のとおり、特に限定されないが、30~50%であることが好ましい。
積層フィルム1において、[第1樹脂層11の厚さ]/[第2樹脂層12の厚さ]の比率(厚さ比率)は、先の説明のとおり、特に限定されないが、0.7~1.3であることが好ましい。
図2は、本実施形態の積層フィルムの他の例を模式的に示す断面図である。
ここに示す積層フィルム2は、第3樹脂層23として、第1樹脂層11側から第2樹脂層12側へ向けて、第3-1樹脂層231、第3-2樹脂層232、第3-3樹脂層233、第3-4樹脂層234、及び第3-5樹脂層235がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、5層構造の積層樹脂層を備えている。
すなわち、積層フィルム2は、第1樹脂層11と、第3-1樹脂層231と、第3-2樹脂層232と、第3-3樹脂層233と、第3-4樹脂層234と、第3-5樹脂層235と、第2樹脂層12と、がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。
積層フィルム2は、第3樹脂層13に代えて第3樹脂層23を備えている点以外は、積層フィルム1と同じである。
第3樹脂層23において、第3-1樹脂層231及び第3-5樹脂層235は、いずれも前記樹脂層(I)以外の樹脂層であることが好ましい。第3-2樹脂層232、第3-3樹脂層233、及び第3-4樹脂層234のいずれか一又は二以上は、前記樹脂層(I)であること、すなわち酸素バリア性を有する樹脂層であることが好ましい。
このような第3樹脂層23でより好ましいものとしては、例えば、第3-1樹脂層231、第3-2樹脂層232、第3-4樹脂層234、及び第3-5樹脂層235が、いずれも前記樹脂層(I)以外の樹脂層であり、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)である、酸素バリア性を有する第3樹脂層が挙げられる。
第3樹脂層として樹脂層(I)を備えた積層フィルム2において、積層フィルム2の厚さに対する、樹脂層(I)の厚さの割合は、先の説明のとおり、特に限定されないが、4~15%であることが好ましい。例えば、第3樹脂層23のうち、第3-3樹脂層233が樹脂層(I)である場合には、積層フィルム2において、積層フィルム2の厚さに対する、第3-3樹脂層233の厚さの割合が、4~15%であることが好ましい。
積層フィルム2の厚さに対する、第3樹脂層23の厚さの割合は、先の説明のとおり、特に限定されないが、50~70%であることが好ましい。
積層フィルム2の厚さに対する、第1樹脂層11及び第2樹脂層12の合計の厚さの割合は、先の説明のとおり、特に限定されないが、30~50%であることが好ましい。
積層フィルム2において、[第1樹脂層11の厚さ]/[第2樹脂層12の厚さ]の比率(厚さ比率)は、先の説明のとおり、特に限定されないが、0.7~1.3であることが好ましい。
積層フィルム2において、第3樹脂層23は、5層構造以外の積層樹脂層であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-1樹脂層231及び第3-2樹脂層232を備えていない3層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-1樹脂層231、第3-2樹脂層232及び第3-4樹脂層234を備えていない2層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-4樹脂層234及び第3-5樹脂層235を備えていない3層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-2樹脂層232、第3-4樹脂層234及び第3-5樹脂層235を備えていな2層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-2樹脂層232を備えていない4層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-4樹脂層234を備えていない4層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
例えば、第3樹脂層23は、第3-2樹脂層232及び第3-4樹脂層234を備えていない3層構造を有し、第3-3樹脂層233が前記樹脂層(I)であってもよい。
前記積層フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、第1樹脂層と、第2樹脂層と、第3樹脂層と、のいずれにも該当しない、他の層を備えていてもよいが、前記他の層を備えていないことが好ましい。
前記他の層は、ポリオレフィン系樹脂を含まない層であり、このような他の層を備えていないことにより、前記積層フィルムの再利用適性が、より高くなる。
前記積層フィルムの全体の厚さは、特に限定されないが、例えば、100~200μmであることが好ましい。
前記積層フィルムにおいては、これを構成するすべての層(例えば、第1樹脂層~第3樹脂層)が、無延伸の層(フィルム)であることが好ましい。このような、無延伸の積層フィルムは、成形性に特に優れ、例えば、深絞り包装体を構成するのに適している。
<<積層フィルムの製造方法>>
前記積層フィルムは、例えば、数台の押出機を用いて、各層の形成材料となる樹脂又は樹脂組成物等を溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法等により、製造できる。
また、前記積層フィルムは、そのうちのいずれか2層以上を構成するための2枚以上のフィルムをあらかじめ別々に作製しておき、接着剤を用いずに、サーマル(熱)ラミネート法等によって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
前記積層フィルム中のいずれかの層の形成材料となる前記樹脂組成物は、形成する層が目的とする成分を、目的とする含有量で含むように、含有成分の種類と含有量を調節して、製造すればよい。例えば、前記樹脂組成物中の、常温で気化しない成分同士の含有量の比率は、通常、この樹脂組成物から形成された層中の、前記成分同士の含有量の比率と同じとなる。
第1樹脂層(図1に示す積層フィルム1及び図2に示す積層フィルム2においては、第1樹脂層11)を形成するための樹脂組成物(本明細書においては、「第1樹脂組成物」と称することがある)としては、例えば、前記ポリオレフィン系樹脂と、必要に応じてそれ以外の他の成分と、を含有するものが挙げられる。前記他の成分は、先に説明した成分である。
第2樹脂層(図1に示す積層フィルム1及び図2に示す積層フィルム2においては、第2樹脂層12)を形成するための樹脂組成物(本明細書においては、「第2樹脂組成物」と称することがある)としては、例えば、前記ポリオレフィン系樹脂と、必要に応じてそれ以外の他の成分と、を含有するものが挙げられる。前記他の成分は、先に説明した成分である。
第3樹脂層(図1に示す積層フィルム1においては、第3樹脂層13;図2に示す積層フィルム2においては、第3-1樹脂層231、第3-2樹脂層232、第3-3樹脂層233、第3-4樹脂層234、及び第3-5樹脂層235)を形成するための樹脂組成物(本明細書においては、「第3樹脂組成物」と称することがある)としては、例えば、前記ポリオレフィン系樹脂と、必要に応じてそれ以外の他の成分と、を含有するものが挙げられる。前記他の成分は、先に説明した成分である。特に、第3-1樹脂層231~第3-5樹脂層235のうち、前記樹脂層(I)であるものを形成するための第3樹脂組成物としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、前記非ビニル系ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、必要に応じてこれら以外の他の成分と、を含有するものが挙げられる。
<<包装体>>
前記積層フィルムは、包装体の材料として好適である。
すなわち、好ましい包装体としては、前記積層フィルムを備えたものが挙げられる。
本実施形態の包装体は、前記積層フィルムを用いて、包装対象物を包装することで、製造できる。包装体の製造時には、前記積層フィルム中の第1樹脂層を包装対象物側に配置し、第2樹脂層を包装対象物側とは反対側に配置して、包装対象物を包装することが好ましい。
例えば、前記積層フィルムは、深絞り包装体の蓋材と底材のどちらを構成するのにも好適である。特に、成形性が良好な前記積層フィルムは、収納部を構成するための凹部を有する底材を構成するのに、特に好適である。
図3は、本実施形態の積層フィルムを備えた包装体の一例を模式的に示す断面図である。
ここに示す包装体101は、蓋材8と、底材10と、を備えており、樹脂フィルムを深絞り成形して得られた深絞り包装体である。
蓋材8及び底材10のいずれか一方又は両方は、図1に示す積層フィルム1又は積層フィルム2を用いて、構成されている。
図3中の蓋材8又は底材10においては、これを構成している積層フィルム1又は積層フィルム2中の各層の区別を省略している。
底材10には、凹部100が形成されている。
底材10の凹部100を除く領域の一方の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)10bと、蓋材8の一方の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)8bとは、いずれもシール面であり、互いに対向している。
包装体101は、蓋材8及び底材10のシールによって構成されている。より具体的には、底材10の凹部100を除く領域の第2面10bと、蓋材8の第2面8bは、重ね合わされ、互いにこれらの周縁部近傍の領域においてシールされている。その結果、底材10の凹部100の領域において、底材10の第2面10bと、蓋材8の第2面8bと、の間に、収納部101aが形成されている。この収納部101a内に、収納物9が収納されている。
底材10が積層フィルム1又は積層フィルム2を用いて構成されている場合、底材10の一方の面(第2面)10bは、積層フィルム1又は積層フィルム2中の第1樹脂層11の第2面11bと同じであることが好ましい。底材10の他方の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)10aは、積層フィルム1又は積層フィルム2中の第2樹脂層12の第1面12aと同じであることが好ましい。
蓋材8が積層フィルム1を用いて構成されている場合、蓋材8の一方の面(第2面)8bは、積層フィルム1又は積層フィルム2中の第1樹脂層11の第2面11bと同じであることが好ましい。蓋材8の他方の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)8aは、積層フィルム1又は積層フィルム2中の第2樹脂層12の第1面12aと同じであることが好ましい。
図3においては、包装体101の収納部101a内において、収納物9と底材10との間、並びに、収納物9と蓋材8との間には、一部隙間が見られるが、これら隙間の存在は、収納物9を収納した状態の包装体101において、必須ではない。
底材10のその平坦部における厚さと、蓋材8の厚さは、いずれも、先に説明した積層フィルム1又は積層フィルム2の厚さと同様であってもよい。
ここまでは、前記積層フィルムを備えた包装体として、深絞り包装体を例に挙げて説明したが、前記積層フィルムを備えた包装体は、深絞り包装体に限定されず、他の包装体であってもよい。
<<包装体の製造方法>>
前記包装体は、例えば、前記積層フィルム同士、又は、前記積層フィルムと、前記積層フィルム以外の他の樹脂フィルムと、によって、包装対象物(換言すると収納物)を収納するための収納部を形成しながら、包装対象物を収納して行き、これらフィルムの前記収納部以外の領域を加熱シールすることにより、製造できる。このとき、加熱シール装置中の加熱板への前記積層フィルム(特に第2樹脂層)の付着が抑制される。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されない。
[実施例1]
<<積層フィルムの製造>>
以下に示す手順により、図1に示す構成の積層フィルムを製造した。
すなわち、第1樹脂層を構成する樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレン(登録商標)F222NH」、密度0.922g/cm)を用意した。
第2樹脂層を構成する樹脂として、高密度ポリエチレン(HDPE)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」、密度0.964g/cm、メルトマスフローレイト5.4g/10min)を用意した。本明細書においては、このHDPEを「HDPE(1)」と称することがある。
第3樹脂層を構成する樹脂として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」、密度0.913g/cm)を用意した。
前記LDPEと、前記mLLDPEと、前記HDPE(1)とを、この順で共押出しすることにより、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3樹脂層(厚さ90μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)を得た。
<<積層フィルムの評価>>
<第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値の算出>
前記HDPE(1)を押出成形することにより、試験用樹脂フィルム(厚さ30μm)を得た。
この試験用樹脂フィルムから、大きさが7cm×1cmの試験片(1)を切り出し、測定対象部位の長さが2cmとなるように、この試験片(1)をサンプルホルダー内に設置した。
次いで、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製「DMS6100」)を用いて、引っ張りモードで、20℃から130℃の温度範囲において、変位5μm、振動周波数1Hz、昇温速度5℃/minの条件で、E’(100)及びE’(110)を測定し、E’(110)/E’(100)値を算出した。結果を表1に示す。
<積層フィルムの突き刺し強度の測定>
先端部の曲率半径が0.5mmである針の前記先端部を、上記で得られた積層フィルムに対して、その第2樹脂層側から突き立て、500mm/分の速度で、積層フィルムに対して垂直に押し込んだ。針が積層フィルムを貫通した瞬間に、針に加えられていた荷重を読み取り、この読み取り値を積層フィルムの突き刺し強度として採用した。結果を表1に示す。
[実施例2]
<<積層フィルムの製造>>
第2樹脂層の形成時に、HDPE(1)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」、密度0.964g/cm、メルトマスフローレイト5.4g/10min)に代えて、これとは異なる種類のHDPE(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)1000」、密度0.964g/cm、メルトマスフローレイト20g/10min)を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。本明細書においては、本実施例で用いたHDPEを「HDPE(2)」と称することがある。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で評価した。結果を表1に示す。
表1中、「評価結果」の欄の「-」との記載は、その項目が未評価であることを意味する。
[実施例3]
第3樹脂層の形成時に、mLLDPE(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」)に代えて、第3樹脂組成物を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。この第3樹脂組成物は、mLLDPE(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」)(90質量部))と、エラストマー(三井化学社製「タフマー(登録商標)BL3450M」)(10質量部))とを、200℃で10分混練することにより得た。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
第2樹脂層の形成時に、HDPE(1)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」、密度0.964g/cm)に代えて、第2樹脂組成物を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。この第2樹脂組成物は、HDPE(1)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」)(60質量部)と、LDPE(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレン(登録商標)F222NH」)(40質量部)とを、200℃で10分混練することにより得た。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で評価した。結果を表2に示す。
[実施例5]
<<積層フィルムの製造>>
第2樹脂層の形成時に、HDPE(1)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」、密度0.964g/cm)に代えて、mLLDPE(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」)を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、積層フィルム(前記未照射積層フィルム)を製造した。
次いで、この積層フィルムに対して、その第2樹脂層側から、電子線(EB)照射を行った。このとき、吸収線量を50kGyとし、加速電圧を150kVとした。このようにして得られたものを、本実施例の積層フィルムとした。
<<積層フィルムの評価>>
<第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値の算出>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で、E’(100)及びE’(110)を測定し、E’(110)/E’(100)値を算出した。結果を表2に示す。
<積層フィルムの突き刺し強度の測定>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で、突き刺し強度を測定した。結果を表2に示す。
<積層フィルムのゲル分率の測定>
上記で得られた積層フィルムのゲル分率を、JIS K 6769に準拠して測定した。
すなわち、積層フィルムから、大きさが3cm×3cmの試験片(2)を切り出し、この試験片(2)を、400メッシュステンレス製金網(100g)で包み込んだ。このステンレス製金網で包み込んだ試験片(2)を、110℃のキシレン(18mL)中に24時間浸漬した。
次いで、浸漬後の試験片(2)をステンレス製金網ごと、キシレン中から取り出し、さらに、そのまま、110℃で24時間、1.7kPaの圧力下で真空乾燥させた。得られた乾燥物の質量を求めて、ゲル分率を算出した。結果を表2に示す。
<積層フィルムの2000μm変位温度の測定>
熱分析装置(SII社製「EXSTAR6000」)を用いて、上記で得られた積層フィルムについて、JIS K 7196に準拠して熱機械分析を行い、得られた熱機械分析曲線から、2000μm変位温度を求めた。結果を表2に示す。
[比較例1]
<<積層フィルムの製造>>
シーラント層を構成する樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレン(登録商標)F222NH」、密度0.922g/cm)を用意した。
中間層を構成する樹脂として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」)を用意した。
接着層を構成する樹脂として、変性ポリオレフィン樹脂(三井化学社製「NF536」)を準備した。
強度保持層及び外層を構成する樹脂として、6-ナイロン(Ny)(宇部興産社製「1022B」)を用意した。
前記LDPEと、前記mLLDPEと、前記変性ポリオレフィン樹脂と、前記Nyと、前記変性ポリオレフィン樹脂と、前記Nyとを、この順で共押出しすることにより、シーラント層(厚さ20μm)と、中間層(厚さ60μm)と、接着層(厚さ15μm)と、強度保持層(厚さ30μm)と、接着層(厚さ15μm)と、外層(厚さ10μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)を得た。
<<積層フィルムの評価>>
<外層のE’(110)/E’(100)値の算出>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で、外層のE’(100)及びE’(110)を測定し、E’(110)/E’(100)値を算出した。結果を表3に示す。
<積層フィルムの突き刺し強度の測定>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で、突き刺し強度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0007348953000001
Figure 0007348953000002
Figure 0007348953000003
上記結果から明らかなように、実施例1~5においては、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値が0.25以上(0.25~0.7)であり、第2樹脂層の耐熱性が十分に高いと認識できる程度に十分に大きかった。なかでも、実施例1~4においては、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値が0.66~0.7と特に大きく、第2樹脂層がHDPEを含んでいることの効果が高かった。
実施例1~5の積層フィルムは、第1樹脂層~第3樹脂層のすべてが、PEを含んでおり、主たる含有成分が同種のポリオレフィン系樹脂であって、再利用適性が高かった。
EB照射を行っていない点以外は、実施例5での第2樹脂層と同じである樹脂層(樹脂フィルム)を別途作製し、そのE’(100)及びE’(110)を測定し、E’(110)/E’(100)値を算出したところ、0.11であった。このように、実施例5においては、EB照射の効果によって、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値が増大していた。
さらに、実施例5においては、積層フィルムのゲル分率が42%であり、積層フィルムの2000μm変位温度が125℃であって、ここでも第2樹脂層のEB照射の効果が認められた。
実施例1~5においては、積層フィルムの突き刺し強度が7.4N以上(7.4~10.8N)であり、十分に大きかった。このように、実施例1~5の積層フィルムは、Ny等のポリアミドを用いていなくても、十分に耐ピンホール性が高く、高強度であった。
実施例1~5においては、第1樹脂層~第3樹脂層のすべてが、無延伸の層(フィルム)であり、これら実施例の積層フィルムは、成形性に優れていた。
比較例1の積層フィルムは、外層がNyを含んでいるために、十分な耐熱性を有し、強度保持層がNyを含んでいるために、十分に高強度であった。しかし、シーラント層及び中間層がPEを含み、接着層が変性ポリオレフィン樹脂を含んでいた。このように、比較例1の積層フィルムは、主たる含有成分が互いに異種の樹脂である層を備えており、再利用適性が低かった。
[実施例6]
<<積層フィルムの製造>>
以下に示す手順により、図2に示す構成の積層フィルムを製造した。
すなわち、第1樹脂層を構成する樹脂として、低密度ポリエチレン(LDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「UBEポリエチレン(登録商標)F222NH」、密度0.922g/cm)を用意した。
第2樹脂層を構成する樹脂として、高密度ポリエチレン(HDPE)(東ソー社製「ニポロンハード(登録商標)4010」、密度0.964g/cm、メルトマスフローレイト5.4g/10min、HDPE(1))を用意した。
第3-1樹脂層、第3-2樹脂層、第3-3樹脂層、第3-4樹脂層、及び第3-5樹脂層を構成する樹脂として、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)(宇部丸善ポリエチレン社製「ユメリット(登録商標)1520F」、密度0.913g/cm)を用意した。
第3-3樹脂層を構成する樹脂として、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体(EVA部分ケン化物)(東ソー社製「メルセン(登録商標)-H3051R」)と、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)(クラレ社製「エバール(登録商標)E105B」)を用意した。
前記mLLDPE(40質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(30質量部)とを、200℃で10分混練することにより、第3樹脂組成物を製造した。
前記LDPEと、前記mLLDPEと、前記mLLDPEと、前記第3樹脂組成物と、前記mLLDPEと、前記mLLDPEと、前記HDPE(1)とを、この順で共押出しすることにより、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ15μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)を得た。
<<積層フィルムの評価>>
<積層フィルムの突き刺し強度の測定>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例1の場合と同じ方法で評価した。結果を表4に示す。
<積層フィルムのヘーズの測定>
上記で得られた積層フィルムについて、JIS K 7136:2000に準拠して、その第2樹脂層側の外部からヘーズを測定した。結果を表4に示す。
<積層フィルムの酸素透過量の測定>
上記で得られた積層フィルムについて、JIS K 7126-2:2006に準拠して、温度23℃、相対湿度50%の条件下での酸素透過量を測定した。結果を表4に示す。
[実施例7]
<<積層フィルムの製造>>
第3樹脂組成物の製造時に、前記mLLDPE(40質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(30質量部)とを、200℃で10分混練するのに代えて、前記mLLDPE(25質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(45質量部)とを、200℃で10分混練した点以外は、実施例6の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。
この積層フィルムは、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ15μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)であった。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例6の場合と同じ方法で評価した。結果を表4に示す。
[実施例8]
<<積層フィルムの製造>>
第3樹脂組成物の製造時に、前記mLLDPE(40質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(30質量部)とを、200℃で10分混練するのに代えて、前記mLLDPE(10質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(60質量部)とを、200℃で10分混練した点以外は、実施例6の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。
この積層フィルムは、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ15μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)であった。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例6の場合と同じ方法で評価した。結果を表4に示す。
[実施例9]
<<積層フィルムの製造>>
第3樹脂組成物の製造時に、前記mLLDPE(40質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(30質量部)とを、200℃で10分混練するのに代えて、前記LDPE(10質量部)と、前記EVA部分ケン化物(30質量部)と、前記EVOH(60質量部)とを、200℃で10分混練した点以外は、実施例6の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。
この積層フィルムは、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ15μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)であった。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例6の場合と同じ方法で評価した。結果を表5に示す。
[実施例10]
<<積層フィルムの製造>>
前記mLLDPEの押出量を増大させ、前記第3樹脂組成物の押出量を低減した点以外は、実施例9の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。
この積層フィルムは、第1樹脂層(厚さ37.5μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ7.5μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)であった。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例6の場合と同じ方法で評価した。結果を表5に示す。
[実施例11]
<<積層フィルムの製造>>
前記第3樹脂組成物に代えて前記mLLDPEを用いた点以外は、実施例6の場合と同じ方法で、積層フィルムを製造した。
この積層フィルムは、第1樹脂層(厚さ30μm)と、第3-1樹脂層(厚さ15μm)と、第3-2樹脂層(厚さ30μm)と、第3-3樹脂層(厚さ15μm)と、第3-4樹脂層(厚さ15μm)と、第3-5樹脂層(厚さ15μm)と、第2樹脂層(厚さ30μm)とが、この順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層フィルム(厚さ150μm)であった。
<<積層フィルムの評価>>
上記で得られた積層フィルムについて、実施例6の場合と同じ方法で評価した。結果を表5に示す。
Figure 0007348953000004
Figure 0007348953000005
上記結果から明らかなように、実施例6~11においては、第2樹脂層のE’(110)/E’(100)値が0.7であり、第2樹脂層の耐熱性が十分に高いと認識できる程度に十分に大きかった。
実施例6~11の積層フィルムは、第1樹脂層~第3樹脂層のすべてが、PEを含んでおり、主たる含有成分が同種のポリオレフィン系樹脂であって、再利用適性が高かった。
実施例6~11においては、積層フィルムの突き刺し強度が7.5N以上(7.5~8.5N)であり、十分に大きかった。このように、実施例6~11の積層フィルムは、Ny等のポリアミドを用いていなくても、十分に耐ピンホール性が高く、高強度であった。
実施例6~11のうち、実施例6~10においては、積層フィルムの酸素透過量が452.2ml/(m・24h・atm)以下(9.4~452.2ml/(m・24h・atm))であり、実施例6~10の積層フィルムは、酸素バリア性を有していた。これは、これら積層フィルム中の第3-3樹脂層が前記樹脂層(I)であるためであった。
なかでも、実施例7~10の積層フィルムの酸素透過量は、21.3ml/(m・24h・atm)以下(9.4~21.3ml/(m・24h・atm))であり、実施例7~10の積層フィルムは、高い酸素バリア性を有していた。これは、これら積層フィルム中の第3-3樹脂層の均一性と酸素バリア性が高いためであった。
実施例6~11においては、積層フィルムのヘーズが25.7%以下(16.5~25.7%)であった。なかでも、実施例8~10においては、積層フィルムのヘーズが18.9%以下(16.5~18.9%)であり、低水準であったが、これは、これら積層フィルム中の第3-3樹脂層の均一性が高いためであり、これら積層フィルムの酸素バリア性が高いことと整合していた。
実施例6~11においては、第1樹脂層~第3樹脂層のすべてが、無延伸の層(フィルム)であり、これら実施例の積層フィルムは、成形性に優れていた。
本発明は、使用後の再利用が可能な各種包装体の製造に、利用可能である。
1,2 積層フィルム
11 第1樹脂層
11b 第1樹脂層11の第2面
12 第2樹脂層
12a 第2樹脂層12の第1面
13,23 第3樹脂層
231 第3-1樹脂層
232 第3-2樹脂層
233 第3-3樹脂層
234 第3-4樹脂層
235 第3-5樹脂層
100 凹部
101 包装体(深絞り包装体)
101a 収納部
8 蓋材
8a 蓋材8の第1面
8b 蓋材8の第2面
9 収納物
10 底材
10a 底材10の第1面
10b 底材10の第2面

Claims (6)

  1. 第1樹脂層と第2樹脂層を備え、
    前記第2樹脂層について、動的粘弾性測定を行い、振動周波数が1Hzである場合の、100℃での弾性率E’(100)と、110℃での弾性率E’(110)を測定したとき、E’(110)/E’(100)の値が0.69以上となり、
    前記第2樹脂層が最表層かつ電子線非照射層であり、
    記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に、さらに、第3樹脂層を備え、
    前記第1樹脂層と、前記第2樹脂層と、前記第3樹脂層が、同種のポリオレフィン系樹脂を含み、前記同種のポリオレフィン系樹脂とは、いずれのポリオレフィン系樹脂においても、構成単位の全量に対する、共通の構成単位の量の割合が、80モル%以上であることを意味する、積層フィルム。
  2. 前記第3樹脂層が3層以上の複数層からなり、そのうちの少なくとも1層が、前記ポリオレフィン系樹脂と、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、を含み、
    前記ポリオレフィン系樹脂が、エチレン-ビニルアルコール共重合体と、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体と、のいずれにも該当しない、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
  4. 先端部の曲率半径が0.5mmである針の前記先端部を、500mm/分の速度で、前記積層フィルムに対して垂直に押し込んだとき、前記針が前記積層フィルムを貫通した瞬間に、前記針に加えられていた荷重が、7N以上となる、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  5. 前記E’(110)/E’(100)の値が0.5以上となる、請求項1に記載の積層フィルム。
  6. 前記第2樹脂層が高密度ポリエチレンを含む、請求項1又は5に記載の積層フィルム。
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