JP7347184B2 - 電子部品搭載基板、及びこれを用いた電子機器 - Google Patents
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Description
さらに、後工程であるダイシング工程や実装工程の際に当該電子部品をダイシングテープで固定、剥離するための最適な表面特性が求められていた。(以下、前記ダイシングテープで固定した後、剥離する際の適性のことを「工程作業性」と表記することがある。)。
基板と、
前記基板の少なくとも一方の面に搭載された電子部品と、
前記基板および前記電子部品の少なくとも一部を被覆した保護層と、
を備え、
前記保護層は、バインダー樹脂と鱗片状金属フィラーとを含み、
135℃、85%RH、0.23MPa、96時間のプレッシャークッカーテスト後の前記保護層表面の水との接触角が90~130°である電子部品搭載基板に関する。
デンドライト状金属フィラーまたは針状金属フィラーを含むことが好ましい。
図1に、本発明に係る電子部品搭載基板の一例を示す模式的斜視図を、図2に図1のII-II切断部断面図を示す。電子部品搭載基板51は、基板20、電子部品30および保護層1等を有する。
基板20は、電子部品30を搭載可能であり、且つ後述する熱圧着工程に耐え得るものであればよく、任意に選択できる。例えば銅箔等からなる導電パターンが表面又は内部に形成されたワークボード、実装モジュール基板、プリント配線板またはビルドアップ法等により形成されたビルドアップ基板が挙げられる。また、フィルムやシート状のフレキシブル基板を用いてもよい。前記導電パターンは、例えば、電子部品30と電気的に接続するための電極・配線パターン(不図示)、保護層1と電気的に接続するためのグランドパターン22である。基板内部には電極・配線パターン、ビア(不図示)等を任意に設けることができる。基板20はリジッド基板のみならず、フレキシブル基板であってもよい。
電子部品30は、図1の例においては基板20上に5×4個アレイ状に配置されている。そして、基板20および電子部品30の露出面を被覆するように保護層1が設けられている。即ち、保護層1は、電子部品30により形成される凹凸に追従するように被覆されている。保護層1により、電子部品30または基板20を高温高湿環境や物理的衝撃から保護する。また、保護層1が導電性を有する場合、電子部品30または基板20に内蔵された信号配線等から発生する不要輻射を遮蔽し、また、外部からの磁場や電波による誤動作を防止できる。
保護層は、バインダー樹脂と鱗片状金属フィラーとを含み、135℃、85%RH、0.23MPa、96時間のプレッシャークッカーテスト後の前記保護層表面の水との接触角(以後、「PCT後の水接触角」と略記することがある。)が90~130°である。保護層は保護シートから形成される。保護シートは鱗片状金属フィラーと、熱硬化性樹脂とを含有する組成物(以後、この組成物を「保護シート形成用組成物」とも表記する。)を混合攪拌し、離形性基材上に塗工し、溶剤などを含んでいる場合には必要に応じて乾燥することで形成することができる。また後述する離形性クッション部材3に直接塗工し、溶剤などを含んでいる場合には必要に応じて乾燥する方法でも形成することができる。
本発明におけるバインダー樹脂は、熱硬化性樹脂が硬化したものである。熱硬化性樹脂は、反応性官能基を有する。上記に加え硬化剤を併用できる。また、自己架橋性樹脂や互いに架橋する複数の樹脂を用いてもよい。また、これらの樹脂に加えて、保護シート形成用組成物中で反応性を有しない熱可塑性樹脂を併用してもよい。
なお、保護シートの段階で架橋が一部形成されてBステージ(半硬化した状態)となっていてもよい。例えば、熱硬化性樹脂と硬化剤の一部が反応して半硬化した状態が含まれていてもよい。
熱硬化性樹脂は、1種単独で用いても良く、または任意の比率で2種以上を混合して用いてもよい。
鱗片状金属フィラーは、鱗片状の金属粉であって、本発明においてはプレート状、薄片状、板状と称されるものも含む。フィラーの周囲に切れ込み等が存在してもよい。
鱗片状金属フィラーの平均粒子径D50は、0.1μm~100μmが好ましく、0.5μm~70μmがより好ましく、1.0μm~40μmが更に好ましい。鱗片状金属フィラーの厚みは、0.05μm~3μmが好ましく、0.07μm~1.5μmがより好ましく、0.1μm~1μmが更に好ましい。ここで鱗片状金属フィラーの厚みは電子顕微鏡で千倍~5万倍程度に拡大した画像を元に異なる粒子を約10~20個を測定し、その平均値を使用したものである。
ここで、針状とは長径が短径の3倍以上のものをいい、いわゆる針形状の他、紡錘形状、円柱形状等も含む。また、デンドライト状とは、電子顕微鏡(500~20、000倍)で観察した際に、棒状の主軸から複数の分岐枝が2次元的または3次元的に延在した形状をいう。デンドライト状は、前記分岐枝が折れ曲がったり、分岐枝から更に分岐枝が延在していてもよい。
銀や銅からなる導電性の高い鱗片状金属フィラーや、電磁波吸収フィラーを含有させることで電磁波シールド性を付与できる。
本願における保護層は、PCT後の水接触角が90~130°である。PCT後の水接触角は95~125°が好ましく、100~120°がより好ましい。90°以上では保護層の撥水性が向上しPCT密着性が向上する。また、130°以下ではダイシングテープとの密着性が向上し工程作業性が向上する。
保護層のマルテンス硬さは、50~250N/mm2が好ましく、80~240N/mm2がより好ましく、105~230N/mm2がさらに好ましい。50N/mm2より小さい場合には保護層の耐傷性が悪く、また密着性が低い。250N/mm2を超える場合、加工後に衝撃によるクラックが発生することがある。
保護層のマルテンス硬さは、バインダー成分の硬さ、および金属フィラーの種類、添加量により調整が可能である。バインダー成分の硬さは、その構成材料である熱硬化性樹脂の硬化物の硬さが反映されるため、樹脂種の選択により所望のマルテンス硬さが得られやすい。さらに、金属フィラーの含有量が多いほどマルテンス硬さは高くなるが、その効果は鱗片状金属フィラーにおいて特に顕著に見られ、球状金属フィラー、デンドライト状金属フィラーについては、その効果は、鱗片状金属フィラーよりは劣る。
保護層のガラス転移温度は、20℃~100℃が好ましく、30℃~80℃がより好ましく、40℃~60℃が更に好ましい。保護層のガラス転移温度を上記範囲に調整することで、高い密着性と基板保護性を両立することができる。ガラス転移温度が20℃以上では保護層の膜の強度が確保され、PCT後においても硬度が維持される。ガラス転移温度が100℃以下では保護層は熱収縮が少なく、保護層の剥離が抑制される。
展開界面面積率(Sdr)は、定義領域の展開面積(表面積)が、定義領域の面積に対してどれだけ増大しているかを表すパラメーターである。Sdrは完全な平面、すなわち凹凸がまったく無い状態において値は0を示し、表面が荒れているほど高い値を示す。Sdrは鱗片状金属フィラーの粒子径及び含有量を変更することで調整できる。
以下、電子部品搭載基板の製造方法の一例について図面を用いて説明する。但し、本発明の電子部品搭載基板の製造方法は、以下の製造方法に限定されるものではない。
まず、基板20に電子部品30を搭載する。例えば、基板20上に半導体チップ(不図示)を搭載し、半導体チップが形成されている基板20上を封止樹脂によりモールド成形し、電子部品30を得、当該電子部品30間の上方から基板20内部まで到達するように、モールド樹脂および基板20をダイシング等によりハーフカットする。予めハーフカットされた基板20上に電子部品30をアレイ状に配置する方法でもよい。これらの工程を経て、例えば、図5に示すような電子部品30が搭載された基板20が得られる。なお、電子部品30とは、図5の例においては半導体チップをモールド成形した一体物をいい、絶縁体により保護された電子素子全般をいう。ハーフカットは、基板20内部まで到達させる態様の他、基板20の表面までカットする態様がある。また、基板20全体をこの段階でカットしてもよい。この場合には、粘着テープ付き基体上に基板20を載置して位置ずれが生じないようにしておくことが好ましい。モールド成形する場合のモールド樹脂の材料は特に限定されないが、熱硬化性樹脂が通常用いられる。モールド樹脂の形成方法は特に限定されず、印刷、ラミネート、トランスファー成形、コンプレッション、注型等が挙げられる。モールド成形は任意であり、電子部品30の搭載方法も任意に変更できる。
次いで、電子部品30が搭載された基板20を熱圧着により溶融させて被覆させる、積層体4を用意する(図4参照)。積層体4の保護シート2が電子部品30側になるように電子部品30の天面上に積層体4を載置する。製造設備あるいは基板20のサイズ等に応じて、基板20の領域毎に複数の積層体4を用いてもよい。また、電子部品30毎に積層体4を用いてもよい。製造工程の簡略化の観点からは、基板20上に搭載された複数の電子部品30全体に1枚の積層体4を用いることが好ましい。
続いて、一対のプレス基板40間に挟持し、熱圧着する(図6参照)。積層体4は、保護シート2および離形性クッション部材3が熱により溶融され、押圧によって製造基板に設けられたハーフカット溝に沿うように延伸され、電子部品30および基板20に追従して被覆する。保護シート2が電子部品30や基板20と接合されると共に熱圧着により熱硬化して保護層1として機能する。熱圧着後に、熱硬化をさらに促すこと等を目的として別途加熱処理を行うこともできる。
保護層1の上層に積層されている離形性クッション部材3を剥離する。これにより、電子部品30を被覆する保護層1を有する電子部品搭載基板51を得る(図1、図2参照)。例えば、離形性クッション部材3の剥離は端部から人力で剥がしてもよく、離形性クッション部材3の外面を吸引して保護層1から引き剥がしてもよい。自動化による歩留まり向上の観点から吸引による剥離が好ましい。
ダイシングブレード等の切削工具を用いて、電子部品搭載基板51の個品の製品エリアをダイシングして個片化する。これらの工程を経て、電子部品30が保護層1で被覆され、個片化された電子部品搭載基板が得られる。ダイシングの方法は、保護層1の表面側をダイシングテープで固定し基板20側から行われる。これは基板側には半田ボールが付着している場合が多いためである。ダイシングが終了すると個片化した電子部品搭載基板をダイシングテープから剥離して各々の電子機器に実装する。
ガラスエポキシからなる基板(1)上に、モールド封止された電子部品(1cm×1cm)を5×5個アレイ状に搭載した基板を用意した。基板の厚みは300μmであり、モールド封止厚、即ち基板(1)上面からモールド封止材の頂面までの高さ(部品高さ)は700μmである。その後、部品同士の間隙である溝に添ってハーフダイシングを行い、試験基板を得た(図8参照)。ハーフカット溝深さは800μm(基板20のカット溝深さは100μm)、ハーフカット溝幅は200μmとした。
〈熱硬化性樹脂〉
・熱硬化性樹脂1(ポリカーボネート樹脂):トーヨーケム株式会社製、酸価=10mgKOH/g、アミン価=0.1mgKOH/g
・熱硬化性樹脂2(ポリウレタンウレア樹脂):トーヨーケム株式会社製、酸価=10mgKOH/g、アミン価=0.1mgKOH/g
・熱硬化性樹脂3(フェノキシ樹脂):トーヨーケム株式会社製、酸価=10mgKOH/g、アミン価=0.1mgKOH/g
〈硬化剤〉
・硬化剤1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂「jER828」(エポキシ当量=189g/eq)三菱ケミカル社製
・硬化剤2:変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂「EXA4850-150」(エポキシ当量=450g/eq)DIC社製
・硬化剤3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂「JER806H」(エポキシ当量=171g/eq)三菱ケミカル社製
・硬化剤4:アジリジン化合物「ケミタイトPZ-33」日本触媒社製
〈金属フィラー〉
・鱗片状金属フィラー:鱗片状銀粉(平均粒子径D50、11.0μm)福田金属箔粉工業社製
・デンドライト状金属フィラー:デンドライト状銀コート銅粉(平均粒子径D50、4.2μm)福田金属箔粉工業社製
・球状金属フィラー:球状銀粉(平均粒子径D50、5.0μm)福田金属箔粉工業社製
・剥離性シート:表面にシリコーン離型剤をコーティングした厚みが50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
・離形性クッション部材:厚みが150μmの3層TPX「オピュラン CR1040」三井化学東セロ社製
(保護シートの作製)
熱硬化性樹脂1を100部、鱗片状金属フィラーを265部、デンドライト状金属フィラーを53部容器に仕込み、硬化剤1を50部、硬化剤4を0.5部加え不揮発分濃度が32%になるようトルエンを加え調製した。ディスパーで10分攪拌し、保護シート形成用組成物を得、この組成物を剥離性シートに、乾燥厚みが30μmになるようにドクターブレードを使用して塗工し、120℃の電気オーブンで2分間乾燥することで実施例1に係る保護シートを得た。
その後、離形性クッション部材を用意し、前記保護シート面と離形性クッション部材とをラミネートすることにより実施例1に係る積層体を得た。
次に、この積層体を8cm×3.5cmにカットし、離形性シートを剥離した後、8cm×3.5cmの前記試験基板(図8参照)に対して、積層体の保護シート側が接するように載置し仮貼付した。そして、この積層体の上方から基板面に対し10MPa、170℃の条件で5分熱圧着した。熱圧着後、離形性クッション部材を剥離し、さらに180℃で2時間加熱し、実施例1に係る電子部品搭載基板を作製した。
実施例1の保護シート形成用組成物の、トルエン以外の成分を表1に記載した種類および配合量に変更した以外は実施例1と同様に行うことで得た(なお表1中、トルエンは表記していない)。
上記の電子部品搭載基板について、ISO14577-1に準拠して、フィッシャースコープH100C型硬度計(フィッシャー・インストルメンツ社製)にてマルテンス硬さを測定した。測定は、保護層に対して、ビッカース圧子(100φの先端が球形のダイアモンド圧子)を用い、25℃の恒温室にて試験力0.3N、試験力の保持時間20秒、試験力の付加所要時間5秒の条件で行った。同一硬化膜面をランダムに10箇所繰り返し測定して得た値の平均値をマルテンス硬さとした。なお、試験力は保護層厚みに応じて調整する。具体的には最大押し込み深さが保護シートの厚みの10分の1程度になるように試験力を調整した。
上記の電子部品搭載基板を135℃、湿度85%RH、0.23MPaのプレッシャークッカー試験を96時間実施した。試験機から取り出して直ちに以下の方法で水接触角の測定を行った。即ち、保護層の表面に対して、協和界面科学(株)製「自動接触角計DM‐501/解析ソフトウェアFAMAS」を用いて保護層の水接触角を測定した。測定は液滴法により行った。測定は1cmずつ間隔をおいて7点について行い、それらの平均値を記録した。
各実施例および比較例の保護シートを180℃で2時間加熱し、JIS K7198に準拠して、銅的粘弾性測定装置DVA-200(アイティー計測制御株式会社製)にてガラス転移温度を測定した。測定は、各保護シートを0.5cm×3cmにカットし、180℃で2時間加熱し、剥離性シートを剥がしたものを用いた。変形様式は引張で、歪み0.08%、周波数10Hz、昇温速度10℃/minで測定される損失正接(tanδ)の主分散ピークの現れる温度をもってガラス転移温度とした。
各実施例および比較例の電子部品搭載基板の抵抗値を以下の方法で測定した。
即ち、JIS K 7194に則り、抵抗計 RM3544(日置電機株式会社製)にピン型リード L2103(日置電機株式会社製)を接続し、表層上5mm幅間隔で測定をした。
各実施例および比較例の電子部品搭載基板について、電子部品30上の上面にあたる部分に対して以下の方法を用いて表面形状の測定を行った。
即ち、ISO 25178-2:2012に準拠し、デジタルマイクロスコープVHX-7000(KEYENCE社製)を用いて、倍率50倍にて保護層の真上から測定した。異なる箇所で5回測定した平均値から展開界面面積率(Sdr)及び最大谷深さ(Sv)を得た。
実施例および比較例の電子部品搭載基板について135℃、湿度85%RH、0.23MPaのプレッシャークッカー試験(PCT)を96時間実施した。そして、JISK5600に準じてクロスカットガイドを使用し、間隔が1mmの碁盤目を保護層面に100個作製した後、粘着テープを圧着させ、テープの端を45°の角度で一気に引き剥がしてクロスカット試験を行った。粘着テープは、幅18mmのニチバン製粘着テープを用いた。保護層の碁盤目のうち、FR4(ガラス繊維にエポキシ樹脂をしみ込ませ熱硬化処理を施し板状にしたガラスエポキシのうち、厚み1mmのもの)上に残った保護層の状態(クロスカット残存率)を、以下の基準で評価した。
◎:100/100の残存率を示す。(極めて良好)
〇:95~99/100の残存率を示す。(良好)
△:85~94/100の残存率を示す。(実用下限)
×:85/100の残存率未満である。(不良)
厚み1mmのFR4を5×6cmにカットし基板とした。一方、各実施例、比較例に係る保護シートの積層体を5cm×6cmにカットし、剥離性シートを剥離した後、前記基板に対して、積層体の保護シート側が接するように載置し仮貼付した。そして、この積層体の上方から基板面に対し10MPa、170℃の条件で5分熱圧着した。熱圧着後、離形性クッション部材を剥離し、180℃で2時間加熱し、試験基板を作製した。その後試験基板について、135℃、湿度85%RH、0.23MPaのプレッシャークッカー試験(PCT)を96時間実施した。試験基板の1辺を固定し、その反対の端辺の反り量を測定した。反り量の測定は4辺それぞれについて行い平均をとり、PCT前とPCT後の反り量の平均値をそれぞれ算出し、その差(PCT後-PCT前)をもって評価した。評価基準は下記の通りである。
◎:差が1mm未満 (極めて良好)
〇:差が1mm以上、2mm未満 (良好)
△:差が2mm以上、3mm未満 (実用下限)
×:差が3mm以上 (不良)
作業工程性に関する評価は、ダイシングテープの剥離力試験を行って評価した。
各実施例、比較例に係る電子部品搭載基板の保護層に幅2.5cmにカットしたダイシングテープを圧着させ、23℃湿度50%の恒温室にて30分間静置させた後、UV照射機にてダイシングテープをUV硬化させ、以下の方法を用いてピール試験を行った。
即ち、JIS Z 0237:2009に準拠し、TENSILON シングルコラム型材料試験機STB-1225S(A&D社製)を用いて、300mm/secにて180°剥離試験を行った。ダイシングテープは、デンカ社製のダイシングテープ UHP-110AT(UVタイプ、基材PET、総厚み110μm(粘着層厚10μmを含む))を用いた。測定は2回行った平均値を記録し、結果を以下の基準で評価した。
○:3.5N<剥離力≦4.0N、または5.5N<剥離力≦6.0N(良好)
△:3.0N<剥離力≦3.5N、または6.0N<剥離力≦7.0N(実用下限)
×:剥離力≦3.0N、または7.0N<剥離力(不良)
2 保護シート
3 離形性クッション部材
4 積層体
20 基板
21 電極
22 グランドパターン
23 インナービア
24 はんだボール
25 ハーフダイシング溝
30 電子部品
31 半導体チップ
32 モールド樹脂
33 ボンディングワイヤ
40 プレス基板
51、52 電子部品搭載基板
Claims (6)
- 基板と、
前記基板の少なくとも一方の面に搭載された電子部品と、
前記基板および前記電子部品の少なくとも一部を被覆した保護層と、
を備え、
前記保護層は、バインダー樹脂と鱗片状金属フィラーとを含み、
135℃、85%RH、0.23MPa、96時間のプレッシャークッカーテスト後の前記保護層表面の水との接触角が90~130°である電子部品搭載基板。 - 前記保護層のマルテンス硬さが、50~250N/mm2である請求項1に記載の電子部品搭載基板。
- 前記保護層のガラス転移温度が、20~100℃である請求項1または2に記載の電子部品搭載基板。
- 前記保護層は、ISO 25178-2:2012に準拠して求めた展開界面面積率(Sdr)が1.0%~4.0%であり、かつ最大谷深さ(Sv)が1.5μm~4.5μmである請求項1~3いずれかに記載の電子部品搭載基板。
- 前記保護層は、更に、
デンドライト状金属フィラーまたは針状金属フィラーを含む請求項1~4いずれかに記載の電子部品搭載基板。 - 請求項1~5のいずれかに記載の電子部品搭載基板が搭載された、電子機器。
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