JP7346647B1 - 作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作装置の操作に応じた油圧アクチュエータの速度制御を実現しつつキャビテーションの発生を防止できる作業機械を提供する。【解決手段】作業機械の制御装置80は、操作装置6からの操作信号に応じて流体圧アクチュエータ20、21の目標速度Vtを演算し、流体圧アクチュエータ20、21の駆動状態を基に流体圧アクチュエータ20、21の目標推力Ft又は目標トルクを演算し、演算結果の目標速度Vtの正負が演算結果の目標推力Ft又は目標トルクの正負と異なる場合には、流体圧アクチュエータ20、21の速度を操作装置6からの操作信号を基にメータアウト制御弁35、37によって制御すると共に、流体圧アクチュエータ20、21のメータイン側の圧力が所定値以上になるようにポンプ31およびメータイン制御弁34、36の少なくとも一方を制御する。【選択図】 図6

Description

本発明は、作業機械に係り、更に詳しくは、作業装置や旋回体などの被駆動体を動作させる油圧アクチュエータを備える作業機械に関する。
油圧ショベルなどの油圧式の作業機械においては、ブームやアームなどのリンク部材により構成されたフロント作業装置を油圧アクチュエータである油圧シリンダによって動作させる。また、油圧アクチュエータである油圧モータによって旋回体を旋回動作させる。フロント作業装置や旋回体を所望の速度で動作させるためには、油圧アクチュエータに流入する圧油の流量を正確に制御する必要がある。しかし、空中に維持された作業装置が重力方向へ動作する場合、作業装置の自重によって油圧シリンダが逸走して油圧シリンダへの流入流量が不足することで、油圧シリンダにキャビテーションが発生する懸念がある。また、旋回体が慣性の作用方向へ旋回動作する場合、油圧モータが逸走して油圧モータへの流入流量が不足することで、油圧モータにキャビテーションが発生する懸念がある。
油圧アクチュエータの逸走に起因したキャビテーションの発生を回避する従来技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の建設機械の油圧回路は、可変ポンプからアクチュエータに供給される圧油の流れ方向を切り換えるスプール弁とアクチュエータに対する供給流量(メータイン流量)を制御する制御弁とを備えており、当該制御弁の上流側及び下流側の圧力が検出されている。通常は、制御弁の開度をコントローラの指令値に応じて制御することでメータイン流量制御が実行される。しかし、制御弁の下流側の圧力が設定圧以下になったときには、アクチュエータにカウンタ負荷が作用したものと判断し、制御弁下流側の圧力がそれ以上下がらないように制御弁の開度をコントローラの指令値(通常時)よりも大きくする。これにより、キャビテーションの発生を防止できるとしている。
特開平6-117408号公報
特許文献1に記載のような建設機械の油圧回路においては、フロント作業装置が重力方向(自重落下方向)へ動作する場合、フロント作業装置を動作させる油圧アクチュエータにはカウンタ負荷が作用する。この場合、特許文献1に記載の技術では、メータイン流量制御を担う制御弁の開度を通常(コントローラの指令値)よりも大きくする。このため、フロント作業装置の自重落下方向の動作速度が通常の動作時よりも速くなってしまう。これは、油圧アクチュエータの駆動速度が油圧アクチュエータに対する負荷の大きさに応じて変わってしまうことを意味する。つまり、操作装置の操作に応じたフロント作業装置の速度制御を行うことが難しくなる。また、当該制御弁の下流側の圧力を設定圧以上に維持するために、当該制御弁の開度を通常よりも大きくした状態を継続すると、メータイン流量が過度に増加することで油圧アクチュエータが増速してしまう懸念もある。
また、特許文献1には、スプール弁を電気制御する構成も記載されている。この構成の場合、油圧アクチュエータの逸走を防止するために、メータアウト絞りの開度を小さくするスプール弁の制御が記載されている。しかし、特許文献1には、このようなスプール弁の制御を実行する場合の油圧アクチュエータの速度制御について具体的な方法は記載されていない。スプール弁の制御方法によっては、油圧アクチュエータの逸走を防ぐことはできても、油圧アクチュエータの速度が操作装置の操作に応じた目標速度から逸脱する虞がある。
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、操作装置の操作に応じた油圧アクチュエータの速度制御を実現しつつ、油圧アクチュエータのキャビテーションの発生を防止することができる作業機械を提供することである。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいる。その一例を挙げるならば、作動流体の給排により駆動することで被駆動体を動作させる流体圧アクチュエータと、前記流体圧アクチュエータに対して作動流体を供給するポンプと、前記ポンプから前記流体圧アクチュエータに供給される作動流体の流量を制御可能なメータイン制御弁と、前記流体圧アクチュエータから排出される作動流体の流量を制御可能なメータアウト制御弁と、前記流体圧アクチュエータの駆動を指示する操作信号を出力する操作装置と、前記ポンプの吐出圧を検出する第1圧力センサと、前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力を検出する第2圧力センサと、前記ポンプと前記メータイン制御弁と前記メータアウト制御弁を制御する制御装置とを備えた作業機械において、前記制御装置は、前記操作装置からの操作信号に応じて前記流体圧アクチュエータの目標速度を演算し、前記流体圧アクチュエータの駆動状態を基に前記流体圧アクチュエータの目標推力又は目標トルクを演算し、演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合には、前記流体圧アクチュエータの速度を前記操作装置からの操作信号を基に前記メータアウト制御弁によって制御すると共に、前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力が所定値以上になるように前記ポンプおよび前記メータイン制御弁の少なくとも一方を制御するように構成され、前記制御装置は、演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合、前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧を前記所定値以上に設定し、演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクと設定した前記メータイン目標圧とに基づき前記流体圧アクチュエータのメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧を演算し、演算結果の前記メータアウト目標圧を用いて前記メータアウト制御弁を制御し、設定した前記メータイン目標圧と前記第1圧力センサの検出値とに基づき前記ポンプを制御すると共に、設定した前記メータイン目標圧と前記第2圧力センサの検出値とに基づき前記メータイン制御弁を制御することを特徴とする。
本発明によれば、被駆動体を慣性の作用方向へ動作させる場合には、流体圧アクチュエータの駆動速度を操作装置の操作に応じてメータアウト制御弁により制御しつつ、流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力が所定値以上になるようにポンプおよびメータイン制御弁の少なくとも一方を制御するので、前記所定値をキャビテーションの発生を回避可能な値に設定することで、操作装置の操作に応じた流体圧アクチュエータの速度制御を実現しつつ、流体圧アクチュエータのキャビテーションの発生を防止することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の作業機械の第1の実施形態としての油圧ショベルを示す外観図である。 第1の実施形態に係る作業機械の油圧システムの構成を示す油圧回路図及び当該油圧システムの制御システムを示す図である。 図2に示す第1の実施形態に係る作業機械の制御装置の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標速度演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標推力・トルク演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の一例(油圧シリンダの場合)を示す表である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の別の例(油圧モータの場合)を示す表である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における実圧力演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるポンプ容積指令演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるメータイン制御弁指令演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における方向制御弁指令演算部の制御ブロック図である。 図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるブリードオフ弁指令演算部の制御ブロック図である。 第1の実施形態に係る作業機械に対する比較例としての公知例の作業機械におけるアームクラウド操作に対する油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の動作状態の変化を示す図である。 第1の実施形態に係る作業機械におけるアームクラウド操作に対する油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の動作状態の変化を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る作業機械の油圧システムの構成を示す油圧回路図及び当該油圧システムの制御システムを示す図である。 図15に示す第2の実施形態に係る作業機械の制御装置の制御ブロック図である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の一例(油圧シリンダの場合)を示す表である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の別の例(油圧モータの場合)を示す表である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における実圧力演算部の制御ブロック図である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置におけるポンプ容積指令演算部の制御ブロック図である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置におけるメータイン制御弁指令演算部の制御ブロック図である。 図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における方向制御弁指令演算部の制御ブロック図である。
以下、本発明の作業機械の実施形態について図面を用いて説明する。以下の実施形態においては、作業機械の一例として油圧ショベルを挙げて説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の作業機械の第1の実施形態としての油圧ショベルの概略構成について図1を用いて説明する。図1は本発明の作業機械の第1の実施形態としての油圧ショベルを示す外観図である。ここでは、運転席に着座したオペレータから見た方向を用いて説明する。
図1において、油圧ショベルは、自走可能な下部走行体1と、下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体2と、上部旋回体2の前部に上下方向に回動可能(起伏可能)に設けられたフロント作業装置3とで大略構成されている。上部旋回体2は、圧油の給排によって駆動する油圧アクチュエータとしての旋回油圧モータ5(減速機構なども含む)により下部走行体1に対して旋回動作する被駆動体として構成されている。
下部走行体1は、左右両側にクローラ式の走行装置11(一方側のみ図示)を備えている。走行装置11は、油圧アクチュエータである走行油圧モータ12によって走行動作するように構成されている。
上部旋回体2は、支持構造体としての旋回フレーム13と、旋回フレーム13の前部側に設置されたキャブ14と、キャブ14の後方側に設けた機械室15とを含むように構成されている。キャブ14はオペレータが搭乗する部分であり、キャブ14には油圧ショベルを操作するための後述の操作装置6や回転数ダイアル7(共に後述の図2参照)などが配置されている。機械室15は、例えば、後述の油圧ポンプ31や原動機32、各種の制御弁34~39(後述の図2参照)などを収容する。
フロント作業装置3は、例えば、複数の被駆動体を垂直方向に回動可能に連結することで構成された多関節型の作業装置である。複数の被駆動体は、例えば、ブーム17、アーム18、作業具としてのバケット19とで構成されている。ブーム17は、その基端部が上部旋回体2の旋回フレーム13の前部にジョイント部(図示せず)を介して回動可能に連結されている。ブーム17の先端部には、アーム18の基端部がジョイント部18aを介して回動可能に連結されている。アーム18の先端部には、バケット19の基端部がジョイント部19aを介して回動可能に連結されている。ブーム17、アーム18、バケット19はそれぞれ、圧油の給排により駆動する油圧アクチュエータとしてのブームシリンダ20、アームシリンダ21、バケットシリンダ22によって動作する。なお、バケット19は、バケットシリンダ22の駆動がリンク部材19bを介して伝達されるように構成されている。
上部旋回体2には、被駆動体としての上部旋回体2の姿勢に関する物理量(姿勢情報)を検出する姿勢検出装置としての第1の姿勢センサ24及び第2の姿勢センサ25が設置されている。第1の姿勢センサ24は、上部旋回体2の姿勢情報として、上部旋回体2と下部走行体1との成す角度(旋回角)を検出するものであり、例えば、角度センサで構成されている。第1の姿勢センサ24は、検出した旋回角の経時変化から上部旋回体2の角速度(旋回速度)も検出可能である。第2の姿勢センサ25は、例えば、上部旋回体2の姿勢情報として、上部旋回体2の基準面に対する前後方向への傾き(ピッチ角度)及び上部旋回体2の基準面に対する左右方向(幅方向)への傾き(ロール角度)を検出可能なものである。第2の姿勢センサ25は、例えば、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)で構成されており、上部旋回体2の動作に関する物理量(動作情報)としての角速度及び加速度を計測可能なものである。第1の姿勢センサ24及び第2の姿勢センサ25はそれぞれ検出値に応じた検出信号を後述の制御装置80(後述の図2参照)へ出力する。
フロント作業装置3には、フロント作業装置3の姿勢に関する物理量(姿勢情報)を検出する姿勢検出装置として、被駆動体としてのブーム17、アーム18、バケット19の姿勢に関する物理量(姿勢情報)をそれぞれ検出する第3の姿勢センサ26、第4の姿勢センサ27、第5の姿勢センサ28が設置されている。第3の姿勢センサ26及び第4の姿勢センサ27はそれぞれブーム17及びアーム18に設置されている。第5の姿勢センサ28は、例えば、リンク部材19bに設置されているが、バケット19自体に設置することも可能である。
各姿勢センサ26~28は、例えば、慣性計測装置(IMU)で構成されており、各被駆動体17~19の基準面に対する傾き(角度)を検出可能なものである。各姿勢センサ26~28は、被駆動体17~19の動作に関する物理量(動作情報)としての角速度及び加速度を計測可能なものである。各姿勢センサ26~28は検出値に応じた検出信号を後述の制御装置80(後述の図2参照)へ出力する。
次に、本発明の作業機械の第1の実施形態における油圧システムの構成について図2を用いて説明する。図2は第1の実施形態に係る作業機械の油圧システムの構成を示す油圧回路図及び当該油圧システムの制御システムを示す図である。なお、図2中、破線は制御ラインを示している。
図2において、油圧ショベルは、下部走行体1、上部旋回体2、フロント作業装置3(共に図1を参照)を油圧によって駆動する油圧システム30を備えている。油圧システム30は、電動モータやエンジンなどの原動機32により駆動されて圧油を吐出する油圧ポンプ31と、油圧ポンプ31から吐出された圧油により駆動する複数の油圧アクチュエータ5、12、20、21、22とを備えている。図2では、油圧ポンプ31を1つのみ備えた構成の例が示されている。しかし、2つ以上の油圧ポンプを備える構成の場合でも、以下の議論が同様に成り立つ。また、図2では、説明の簡略化のために、油圧アクチュエータとして、上部旋回体2を旋回動作させる旋回油圧モータ5、並びに、フロント作業装置3のうちブーム17及びアーム18を動作させるブームシリンダ20及びアームシリンダ21に関する油圧回路のみを示している。一方、下部走行体1を走行動作させる走行油圧モータ12やフロント作業装置3のバケット19を動作させるバケットシリンダ22に関する油圧回路を省略している。
油圧ポンプ31は、可変容量式のポンプであり、ポンプ容積を調整するレギュレータ31aを有している。レギュレータ31aは、制御装置80からの指令に応じてポンプ容積を調整する。
原動機32は、原動機32の駆動を制御する原動機コントローラ32aを有している。原動機コントローラ32aは、制御装置80と通信可能に接続されており、制御装置80からの指令に応じて原動機32の回転数を調整するように構成されている。原動機コントローラ32aは、図示しない速度センサの検出値である原動機32の実速度を取得し、取得した速度を含む原動機32の駆動情報を制御装置80へ送信する。
ブームシリンダ20及びアームシリンダ21は、圧油の供給及び排出のための一対の入出力ポートとして第1ポート20p1、21p1及び第2ポート20p2、21p2を有すると共にシリンダ室としてボトム室20b、21b及びロッド室20r、21rを有している。ブームシリンダ20及びアームシリンダ21は、ボトム室20b、21bに圧油が供給されることで伸長する一方、ロッド室20r、21rに圧油が供給されることで短縮するように構成されている。旋回油圧モータ5は、圧油の供給及び排出のための一対の入出力ポートとして第1ポート5a(図2中、左側のポート)及び第2ポート5b(図2中、右側のポート)を有している。旋回油圧モータ5は、例えば、第1ポート5aに圧油が供給されることで右回転する一方、第2ポート5bに圧油が供給されることで左回転するように構成されている。
本実施形態に係る油圧システム30では、油圧ポンプ31からの圧油がブームシリンダ20に対して第1のメータイン制御弁34及び第1の方向制御弁35を介して供給されるように構成されている。また、油圧ポンプ31からの圧油がアームシリンダ21に対して第2のメータイン制御弁36及び第2の方向制御弁37を介して供給されるように構成されている。また、油圧ポンプ31からの圧油が旋回油圧モータ5に対して第3のメータイン制御弁38及び第3の方向制御弁39を介して供給されるように構成されている。
油圧ポンプ31と各メータイン制御弁34、36、38及び各方向制御弁35、37、39とは、吐出ライン51を介して接続されている。第1の方向制御弁35とブームシリンダ20とは第1のアクチュエータライン53、54を介して接続さている。第1のアクチュエータライン53はブームシリンダ20のボトム室20b(第1ポート20p1)に接続されていると共に、第1のアクチュエータライン54はブームシリンダ20のロッド室20r(第2ポート20p2)に接続されている。第2の方向制御弁37とアームシリンダ21とは第2のアクチュエータライン55、56を介して接続さている。第2のアクチュエータライン55はアームシリンダ21のボトム室21b(第1ポート21p1)に接続されていると共に、第2のアクチュエータライン56はアームシリンダ21のロッド室21r(第2ポート21p2)に接続されている。第3の方向制御弁35と旋回油圧モータ5とは第3のアクチュエータライン57、58介して接続さている。第3のアクチュエータライン57は旋回油圧モータ5の第1ポート5aに接続されていると共に、第3のアクチュエータライン58は旋回油圧モータ5の第2ポート5bに接続されている。
各メータイン制御弁34、36、38は、油圧ポンプ31から対応する油圧アクチュエータ20、21、5に供給される圧油の流量(以下、メータイン流量と称することがある)を制御するものである。各メータイン制御弁34、36、38は、制御装置80からの指令(例えば、電流指令値)に応じて位置(ストローク量)が制御されることで、開口面積(以下、メータイン開口と称することがある)が変化するように構成されている。また、各メータイン制御弁34、36、38は、逆止弁の機能を有しており、油圧ポンプ31の吐出圧が各油圧アクチュエータ20、21、5側の圧力を下回った場合には全閉となるように制御される。
各方向制御弁35、37、39は、対応する油圧アクチュエータ20、21、5に供給される圧油の流れ方向を切り換えるものである。方向制御弁35、37、39は、タンクライン52を介して作動油タンク41に接続されており、対応する油圧アクチュエータ20、21、5から排出された圧油を作動油タンク41に戻すように構成されている。各方向制御弁35、37、39は、吐出ライン51を各油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側(圧油供給側)に連通させるための通路であるメータイン通路、及び、各油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト側(圧油排出側)を作動油タンク41に連通させるための通路であるメータアウト通路を有している。
本実施形態の方向制御弁35、37、39は、対応する油圧アクチュエータ20、21、5から排出される圧油の流量(以下、メータアウト流量と称することがある)を制御するメータアウト制御弁として機能可能に構成されている。各方向制御弁35、37、39は、制御装置80からの指令(例えば、電流指令値)に応じて位置(ストローク量)が制御されることで、メータイン通路の開口面積(以下、メータイン開口と称することがある)が変化すると共にメータアウト通路の開口面積(以下、メータアウト開口と称することがある)が変化するように構成されている。方向制御弁35、37、39は、例えば、メータイン開口がメータイン制御弁34、36、38の開口制御域に比べて十分大きくなるように構成されている。すなわち、方向制御弁35、37、39はメータイン流量を制御する機能を有しておらず、メータイン制御弁34、36、38のみがメータイン流量を制御する機能を担うように構成されている。
吐出ライン51から分岐して作動油タンク41に接続されるライン59上には、ブリードオフ弁42が設けられている。ブリードオフ弁42は、開口に応じて油圧ポンプ31から吐出された圧油を作動油タンク41に逃がすものであり、油圧ポンプ31の吐出圧を調整する機能を有している。ブリードオフ弁42は、制御装置80からの指令(例えば、電流指令値)に応じて位置(ストローク量)が制御されることで開口面積が変化するように構成されている。また、吐出ライン51から分岐して作動油タンク41に接続されるリリーフライン60上には、油圧回路の過負荷防止機能を担うメインリリーフ弁43が設けられている。メインリリーフ弁43は、油圧ポンプ31の吐出圧の上限を規定するものであり、油圧ポンプ31の吐出圧が設定圧を超えると、開弁するように構成されている。
吐出ライン51には、油圧ポンプ31の吐出圧を検出する吐出圧センサ61が設けられている。吐出圧センサ61は、検出した吐出圧に応じた検出信号を制御装置80へ出力する。
第1のアクチュエータライン53及び54にはそれぞれ、ブームシリンダ20のボトム室20b側及びロッド室20r側の圧力を検出する第1のアクチュエータ圧センサ62及び63(以下、第1の圧力センサと称する)が設けられている。第2のアクチュエータライン55及び56にはそれぞれ、アームシリンダ21のボトム室21b側及びロッド室21r側の圧力を検出する第2のアクチュエータ圧センサ64及び65(以下、第2の圧力センサと称する)が設けられている。第3のアクチュエータライン57及び58にはそれぞれ、旋回油圧モータ5の第1ポート5a側及び第2ポート5b側の圧力を検出する第3のアクチュエータ圧センサ66、67(以下、第3の圧力センサと称する)が設けられている。第1~第3の圧力センサ62~67は、検出した油圧アクチュエータ20、21、5の圧力に応じた検出信号を制御装置80へ出力する。
油圧ショベルは、油圧ショベルを操作するための操作装置としてのジョイスティック6及び原動機32の回転数を指示する回転数ダイアル7を備えている。ジョイスティック6は、フロント作業装置3の動作(ブームシリンダ20、アームシリンダ21、バケットシリンダ22の駆動)及び上部旋回体2の旋回動作(旋回油圧モータ5の駆動)を指示するものである。ジョイスティック6は、電気式のものであり、操作方向(指示対象の特定)及び操作角度に応じた操作信号を制御装置80へ出力する。回転数ダイアル7は、ダイアル位置(回転数)に応じた指示信号を制御装置80へ出力する。
制御装置80は、ジョイスティック6からの操作信号、回転数ダイアル7からの指示信号、吐出圧センサ61からの検出信号(油圧ポンプ31の吐出圧)、第1~第3の圧力センサ62~67からの検出信号(油圧アクチュエータ20、21、5の圧力)、第1~第5の姿勢センサ24~28からの検出信号(上部旋回体2及びフロント作業装置3の姿勢情報及び動作情報)、原動機コントローラ32aからの原動機32の駆動情報(速度情報を含む)を取り込む。制御装置80は、これらの操作信号、指示信号、検出信号、駆動情報を基に所定の演算を行い、油圧ポンプ31のレギュレータ31a、メータイン制御弁34、36、38、方向制御弁35、37、39、ブリードオフ弁42、原動機コントローラ32aに対して演算結果に応じた指令を出力する。
次に、本発明の作業機械の第1の実施形態の一部を構成する制御装置のハード構成及び機能構成の概略について図3を用いて説明する。図3は図2に示す第1の実施形態に係る作業機械の制御装置の制御ブロック図である。
図3において、制御装置80は、ハード構成として例えば、RAMやROM等からなる記憶装置81と、CPUやMPU等からなる処理装置82とを備えている。記憶装置81には、油圧ポンプ31のポンプ容積、各メータイン制御弁34、36、38の駆動、各方向制御弁35、37、39の駆動、ブリードオフ弁42の駆動を制御するために必要なプログラムや各種情報が予め記憶されている。処理装置82は、記憶装置81からプログラムや各種情報を適宜読み込み、当該プログラムに従って処理を実行することで各種機能を実現する。
制御装置80は、操作装置6からの操作信号に応じた油圧アクチュエータ20、21、5の速度制御を実行しつつ、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の圧力を所定値以上に維持するように制御するものである。本実施形態の制御装置80は、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側及びメータアウト側の圧力目標値を用いた圧力制御により油圧アクチュエータ20、21、5の速度制御を行うものである。具体的には、制御装置80は、制御機能部として、目標速度演算部91、目標推力・トルク演算部92、目標圧力演算部93、実圧力演算部94、ポンプ容積指令演算部95、メータイン制御弁指令演算部96、方向制御弁指令演算部97、ブリードオフ弁指令演算部98を有している。
目標速度演算部91は、操作装置6からの操作信号に応じて各油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtを演算するものである。演算結果の各油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtを目標推力・トルク演算部92及び目標圧力演算部93へ出力する。目標速度演算部91の演算の詳細は後述する。
目標推力・トルク演算部92は、目標速度演算部91の演算結果の各油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtを実現するために必要な油圧アクチュエータ20、21、5の推力又はトルクを演算するものである。具体的には、操作装置6からの操作信号、各姿勢センサ24~28からの検出信号(上部旋回体2及びフロント作業装置3の姿勢情報及び動作情報)、目標速度演算部91の演算結果の目標速度Vt、ωtを用いて、油圧シリンダ20、21の目標推力Ft及び油圧モータ5の目標トルクTtを演算するものである。目標推力・トルク演算部92は、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft及び目標トルクTtを目標圧力演算部93へ出力する。目標推力・トルク演算部92の演算の詳細は後述する。
目標圧力演算部93は、目標速度演算部91の演算結果の各油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtと目標推力・トルク演算部92の演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft及び目標トルクTtとを基に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧Pit及びメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧Potを演算すると共に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側を判定して判定結果に対応したメータインフラグfgを設定するものである。判定結果のメータインフラグfgを実圧力演算部94へ出力し、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pitをポンプ容積指令演算部95及びメータイン制御弁指令演算部96へ出力し、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧Potを方向制御弁指令演算部97へ出力する。目標圧力演算部93の演算の詳細は後述する。
実圧力演算部94は、第1~第3の圧力センサ62~67の検出信号(油圧アクチュエータ20、21、5の実圧力)及び目標圧力演算部93の判定結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータインフラグfgを基に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の実圧力であるメータイン実圧Pia及びメータアウト側の実圧力であるメータアウト実圧Poaを演算するものである。演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン実圧力Piaをメータイン制御弁指令演算部96へ出力すると共に、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト実圧Poaを方向制御弁指令演算部97へ出力する。実圧力演算部94の演算の詳細は後述する。
ポンプ容積指令演算部95は、回転数ダイアル7からの指示信号(原動機32の要求回転数)、吐出圧センサ61からの検出信号(油圧ポンプ31の実吐出圧)、目標圧力演算部93の演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pitを基に、油圧ポンプ31のポンプ容積を指令する容積指令値Cqを演算するものである。演算結果の容積指令値Cqを油圧ポンプ31のレギュレータ31aへ出力する。ポンプ容積指令演算部95の演算の詳細は後述する。
メータイン制御弁指令演算部96は、操作装置6からの操作信号、目標圧力演算部93の演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pit、実圧力演算部94の演算結果のメータイン実圧Piaを基に、メータイン制御弁34、36、38の駆動を指令するメータイン指令値Ciを演算するものである。演算結果のメータイン指令値Ciをメータイン制御弁34、36、38へ出力する。メータイン制御弁指令演算部96の演算の詳細は後述する。
方向制御弁指令演算部97は、操作装置6からの操作信号、目標圧力演算部93の演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧Pot、実圧力演算部94の演算結果のメータアウト実圧Poaを基に、各方向制御弁35、37、39の駆動を指令するメータアウト指令値Cdを演算するものである。演算結果のメータアウト指令値Cdを各方向制御弁35、37、39へ出力する。方向制御弁指令演算部97の演算の詳細は後述する。
ブリードオフ弁指令演算部98は、操作装置6からの操作信号に応じてブリードオフ弁42の駆動を指令するブリードオフ指令値Cbを演算するものである。演算結果のブリードオフ指令値Cbをブリードオフ弁42へ出力する。ブリードオフ弁指令演算部98の演算の詳細は後述する。
次に、本発明の作業機械の第1の実施形態における制御装置の各機能部の演算の詳細を図4~図12を用いて説明する。先ず、制御装置の目標速度演算部の演算の詳細について図4を用いて説明する。図4は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標速度演算部の制御ブロック図である。
目標速度演算部91は、図4に示すテーブル911を参照することで操作装置6からの操作信号を基に各油圧アクチュエータの目標速度Vt、ωtを演算する。操作装置6の操作信号は、非操作の場合を0%とし、操作方向と操作量に応じて-100%からの+100%になる。テーブル911では、油圧アクチュエータが油圧シリンダの場合には、例えば、油圧シリンダの伸長方向の速度を正、短縮方向の速度を負とする。油圧アクチュエータが油圧モータの場合には、例えば、油圧モータの右回転の速度を正、左回転の速度を負とする。
次に、制御装置の目標推力・トルク演算部の演算の詳細について図5を用いて説明する。図5は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標推力・トルク演算部の制御ブロック図である。
目標推力・トルク演算部92は、目標速度演算部91の演算結果である油圧シリンダ20、21、22の目標速度Vtを達成可能なフロント作業装置3(被駆動体)の動作状態をフロント作業装置3の慣性(自重)を考慮して演算するものである。具体的には、目標推力・トルク演算部92は、図5に示すように、変換部921A、レート制限部922、目標角加速度演算部923、要求トルク演算部924、偏差演算部925、フィードバック演算部926、トルク制限部927、トルク絶対値制限部928、加算部929、変換部921Bの機能部を有している。
変換部921Aは、目標速度演算部91の演算結果である油圧シリンダ20、21、22の目標速度Vtをフロント作業装置3の各構成部材17、18、19又はそれらのジョイント部18a、19aの角速度に変換するものである。変換部921Aは、例えば、油圧シリンダ20、21、22のシリンダ座標系からジョイント部18a、19aの角度座標系に変換するヤコビ逆行列である。変換部921Aは演算結果の角速度をレート制限部922へ出力する。
レート制限部922は、変換部921Aの演算結果のフロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の角速度に対して単位時間当たりの増加及び減少の変化率(レート)を制限するものである。レート制限部922は、変換部921Aの演算結果の角速度に対してレートを制限したものを目標角速度として、目標角加速度演算部923及び偏差演算部925へ出力する。レート制限は、所定値に設定することや条件に応じて変更することが可能である。
目標角加速度演算部923は、レート制限部922から出力された目標角速度を時間微分することで、フロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の目標角加速度を演算する。演算結果の目標角加速度を要求トルク演算部924へ出力する。
要求トルク演算部924は、姿勢センサ25~28の検出値であるフロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の実角度(姿勢情報)及び実角速度(動作情報)を基に、フロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)が目標角加速度演算部923の演算結果である目標角加速度を達成可能な駆動状態になるために要求されるトルクである要求トルクτを演算するものである。具体的には、要求トルク演算部924は、以下の回転運動の運動方程式を用いて要求トルクτを算出する。
Figure 0007346647000002
ここで、θはフロント作業装置3のブーム17、アーム18、バケット19のジョイント部18a、19aの実角度、上側にドット記号を有するθはブーム17、アーム18、バケット19のジョイント部18a、19aの実角速度、上側にダブルドット記号を有するθtはブーム17、アーム18、バケット19のジョイント部18a、19aの目標角加速度を示している。
上記の運動方程式において、θ及びドット記号有りθに対して姿勢センサ25~28の姿勢情報及び動作情報を代入すると共に、ダブルドット記号有りθtに対して目標角加速度演算部923の演算結果の目標角加速度を代入する。これにより、要求トルクτを算出する。演算結果の要求トルクτを加算部929へ出力する。
偏差演算部925は、レート制限部922から出力された目標角速度と姿勢センサ25~28の検出値であるフロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の実角速度との偏差を演算するものである。演算結果の角速度偏差をフィードバック演算部926へ出力する。
フィードバック演算部926は、偏差演算部925の演算結果である角速度偏差を基に、PI制御やPID制御などのフィードバック制御による目標トルクのフィードバック補正値を演算するものである。演算結果のフィードバック補正値をトルク絶対値制限部928へ出力する。
トルク制限部927は、記憶装置81に予め記憶されているテーブルを用いることで、操作装置6の操作信号に応じてフロント作業装置3の各構成部材17、18、19のジョイント部18a、19aのトルク制限値を出力するものである。トルク制限値は、トルク絶対値制限部928へ出力される。
トルク絶対値制限部928は、フィードバック演算部926の演算結果のフィードバック補正値の絶対値をトルク制限部927からのトルク制限値によって制限するものである。トルク制限値によって絶対値が制限されたフィードバック補正値は加算部929へ出力される。
加算部929は、要求トルク演算部924の演算結果の要求トルクτに対してトルク絶対値制限部928から出力されたフィードバック補正値を加算することで、フロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の目標トルクを演算する。演算結果の目標トルクを変換部921Bへ出力する。
変換部921Bは、加算部929からのフロント作業装置3のジョイント部18a、19a(ブーム17、アーム18、バケット19)の目標トルクを油圧シリンダ20、21、22の目標推力Ftに変換するものである。変換部921Bは、変換部921Aの逆演算であり、例えば、ジョイント部18a、19aの角度座標系から油圧シリンダ20、21、22のシリンダ座標系に変換するヤコビ行列である。
なお、目標速度演算部91の演算結果である目標速度がフロント作業装置3を動作させる油圧シリンダ20、21、22ではなく上部旋回体2を旋回動作させる旋回油圧モータ5である場合には、上述の各機能部921A、921B~929は次のように変更される。
変換部921Aは、目標速度演算部91の演算結果の旋回油圧モータ5の目標速度ωtを上部旋回体2の旋回速度(角速度)に変換する。変換部921Aは、例えば、旋回油圧モータ5の回転に対する上部旋回体2の回転の減速比である。変換部921Bは、変換部921Aの逆演算であり、上部旋回体2の旋回目標トルクを旋回油圧モータ5の目標トルクに変換する。
要求トルク演算部924は、フロント作業装置3のジョイント部18a、19aの回転運動の運動方程式に代えて、上部旋回体2の旋回運動の運動方程式を用いる。すなわち、要求トルク演算部924は、姿勢センサ24の検出値である上部旋回体2の実旋回角度(実角度)及び実旋回速度(実角速度)を基に、目標角加速度演算部923の演算結果である目標角加速度を上部旋回体2が達成可能な駆動状態になるために要求される要求トルクτを演算する。
なお、レート制限部922、目標角加速度演算部923、偏差演算部925、フィードバック演算部926、トルク制限部927、トルク絶対値制限部928、加算部929の処理は上述の場合と同様である。ただし、トルク制限部927のテーブルは、油圧モータ5を対象とするものに変更される。
次に、制御装置の目標圧力演算部の演算の詳細について図6及び図7を用いて説明する。図6は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の一例(油圧シリンダの場合)を示す表である。図7は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の別の例(油圧モータの場合)を示す表である。
目標圧力演算部93は、目標速度演算部91からの油圧アクチュエータ5、20、21、22の目標速度Vt、ωtの正負及び目標推力・トルク演算部92からの油圧アクチュエータ5、20、21、22の目標推力Ft及び目標トルクTtの正負を基に、油圧アクチュエータ5、20、21、22の状況の場合分けを行う。さらに、場合分けに応じて、油圧アクチュエータ5、20、21、22の圧油供給側を判定してメータインフラグfgを設定すると共に、油圧アクチュエータ5、20、21、22の圧油供給側の目標圧力であるメータイン目標圧及び圧油排出側の目標圧力であるメータアウト目標圧を演算する。油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21、22である場合にはテーブル931を用い、油圧モータ5である場合にはテーブル932を用いる。
油圧アクチュエータの状況の場合分けは、例えば、図6のテーブル931及び図7のテーブル932に示すように、油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtが正(正確には0以上)であり且つ油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft又は目標トルクTtが正(正確には0以上)である場合をケース1とする。目標速度Vt、ωtが正であり且つ目標推力Ft又は目標トルクTtが負である場合をケース2とする。目標速度Vt、ωtが負であり且つ目標推力Ft又は目標トルクTtが正(正確には0以上)である場合をケース3とする。目標速度Vt、ωtが負であり且つ目標推力Ft又は目標トルクTtが負である場合をケース4とする。なお、油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21の場合には、油圧シリンダ20、21の伸長方向の推力を正、短縮方向の推力を負としている。油圧アクチュエータが油圧モータ5の場合には、油圧モータ5の右回転方向のトルクを正、左回転方向のトルクを負としている。
油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21である場合、図6に示すテーブル931を用いる。ケース1の場合、油圧シリンダ20、21の目標速度Vtが正(伸長方向)なので、メータインフラグを油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21b側に設定する。ケース1では、メータアウト側のシリンダ室がメータイン側のシリンダ室よりも低圧になる。そこで、メータアウト目標圧Potをメータアウト側のシリンダ室にキャビテーションが生じない程度の最低圧力Pbf2に設定する。最低圧力Pbf2は、例えば、1MPa程度である。メータイン目標圧Pitは、メータアウト側の推力(設定圧Pbf2により生じる推力)と目標推力Ftとの和をメータイン側のシリンダ室の断面積によって除算することで得られる。ケース1では、メータイン側のシリンダ室はボトム室20b、21bであり、メータアウト側のシリンダ室はロッド室20r、21rである。メータイン目標圧Pitは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000003
ここで、Sbは油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21b側の断面積、Srはロッド室20r、21r側の断面積、Ftは油圧シリンダ20、21の目標推力を示している。
次に、ケース2の場合、目標速度Vtが正(伸長方向)なので、メータインフラグをボトム室20b、21b側に設定する。ケース2では、油圧シリンダ20、21のメータイン側のシリンダ室がメータアウト側のシリンダ室よりも低圧になる。そこで、メータイン目標圧Pitがメータイン側のシリンダ室にキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定される。所定圧Pbf1は、ケース1の場合に設定した最低圧力Pbf2よりも高い圧力であり、例えば、3MPa程度である。これは、メータイン側が吸込側でキャビテーションの発生リスクが高いので、ケース1の場合よりも高い圧力に設定することで当該リスクを低減することを意図している。メータアウト目標圧Potは、メータイン側の推力(所定圧Pbf1により生じる推力)から目標推力Ftを差し引いた値をメータアウト側のシリンダ室の断面積によって除算することで得られる。ここでは、ケース1と同様に、メータイン側のシリンダ室はボトム室20b、21bであり、メータアウト側のシリンダ室はロッド室20r、21rである。そのため、メータアウト目標圧Potは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000004
次いで、ケース3の場合、目標速度Vtが負(短縮方向)なので、メータインフラグを油圧シリンダ20、21のロッド室20r、21r側に設定する。ケース3では、ケース2と同様に、メータイン側のシリンダ室がメータアウト側のシリンダ室よりも低圧になる。そこで、ケース2と同様に、メータイン目標圧Pitをメータイン側のシリンダ室にキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定する。メータアウト目標圧Potは、メータイン側の推力(所定圧Pbf1により生じる推力)と目標推力Ftの和をメータアウト側のシリンダ室の断面積によって除算することで得られる。ここでは、ケース2の場合と異なり、メータイン側のシリンダ室はロッド室20r、21rであり、メータアウト側のシリンダ室はボトム室20b、21bである。そのため、メータアウト目標圧Potは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000005
ケース4の場合、目標速度Vtが負(短縮方向)なので、メータインフラグをロッド室20r、21r側に設定する。ケース4では、ケース3とは異なり、メータイン側のシリンダ室の方がメータアウト側のシリンダ室よりも低圧になる。そこで、ケース1の場合と同様に、メータアウト目標圧Potを最低圧力Pbf2に設定する。メータイン目標圧Pitは、メータアウト側の推力(最低圧力Pbf2により生じる推力)から目標推力Ftを差し引いた値をメータイン側のシリンダ室の断面積によって除算することで得られる。ここでは、ケース3の場合と同様に、メータイン側のシリンダ室はロッド室20r、21rであり、メータアウト側のシリンダ室はボトム室20b、21bである。そのため、メータイン目標圧Pitは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000006
なお、目標圧力演算部93は、例えば、メータインフラグがボトム室20b、21bである場合に「True」を出力し、メータインフラグがロッド室20r、21rである場合には「False」を出力するように構成されている。また、メータインフラグの初期値を「True」に設定する。なお、メータインフラグの「True」と「False」の関係を逆に設定することも可能である。
また、油圧アクチュエータが油圧モータ5である場合には、図7に示すテーブル932を用いる。ケース1の場合、目標速度ωtが正(右回転方向)なので、メータインフラグを第1ポート5a(右回転)側に設定する。ケース1では、油圧モータ5のメータアウト側のポートがメータイン側のポートよりも低圧になる。そこで、油圧シリンダ20、21の場合と同様に、メータアウト目標圧Potを油圧モータ5のメータアウト側にキャビテーションが生じない程度の最低圧力Pbf2に設定する。メータイン目標圧Pitは、記憶装置81に予め記憶されているポンプ容積qmで目標トルクTtを除算した演算結果と、油圧モータ5のメータアウト側の圧力すなわち設定した最低圧力Pbf2との和によって得られる。すなわち、メータイン目標圧Pitは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000007
ケース2の場合、ケース1と同様に、メータインフラグを第1ポート5a(右回転)側に設定する。ケース2では、メータイン側のポートがメータアウト側のポートよりも低圧になる。そこで、メータイン目標圧Pitをメータインのポート側にキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定する。油圧モータ5のメータイン側のポートは吸込側でキャビテーションの発生リスクが高いので、油圧シリンダ20、21の場合と同様に、所定圧Pbf1をケース1の場合に設定した最低圧力Pbf2よりも高い圧力とする。メータアウト目標圧Potは、油圧モータ5のメータイン側の圧力すなわち設定した所定圧Pbf1から目標トルクTtをポンプ容積qmで除算した演算結果を差し引くことによって得られる。すなわち、メータアウト目標圧Potは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000008
ケース3の場合、目標速度ωtが負(左回転方向)なので、メータインフラグを第2ポート5b(左回転)側に設定する。ケース3では、ケース2と同様に、メータイン側のポートがメータアウト側のポートよりも低圧になる。そこで、ケース2の場合と同様に、メータイン目標圧Pitをメータイン側のポート側にキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定する。メータアウト目標圧Potは、目標トルクTtをポンプ容積qmで除算した演算結果と油圧モータ5のメータイン側の圧力すなわち設定した所定圧Pbf1との和によって得られる。すなわち、メータアウト目標圧Potは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000009
ケース4の場合、ケース3と同様に、メータインフラグを第2ポート5b(左回転)側に設定する。ケース4では、ケース3と異なり、メータアウト側のポートがメータイン側のポートよりも低圧になる。そこで、ケース1と同様に、メータアウト目標圧Potを最低圧力Pbf2に設定する。メータイン目標圧Pitは、油圧モータ5のメータアウト側の圧力すなわち設定した最低圧力Pbf2から目標トルクTtをポンプ容積qmで除算した演算結果を差し引くことによって得られる。すなわち、メータイン目標圧Pitは、次の式から算出される。
Figure 0007346647000010
次に、制御装置の実圧力演算部の演算の詳細について図8を用いて説明する。図8は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における実圧力演算部の制御ブロック図である。
実圧力演算部94は、例えば図8に示すように、メータイン選択部941、NOT演算部942、メータアウト選択部943の機能部を有する。
メータイン選択部941は、油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21の場合には、第1~第2の圧力センサ62~65の検出信号(油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21b及びロッド室20r、21rの実圧力)と目標圧力演算部93の処理結果のメータインフラグfgを基に、油圧シリンダ20、21のメータイン側の実圧力を出力する。すなわち、メータインフラグfgが「True」の場合には、油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21bの実圧力をメータイン側の実圧力として出力する。一方、メータインフラグfgが「False」の場合には、油圧シリンダ20、21のロッド室20r、21rの実圧力をメータイン側の実圧力として出力する。
油圧アクチュエータが油圧モータ5の場合には、第3の圧力センサ66、67の検出信号(旋回油圧モータ5の第1ポート5a側及び第2ポート5b側の実圧力)と目標圧力演算部93の処理結果のメータインフラグfgを基に、油圧モータ5のメータイン側の実圧力を出力する。すなわち、メータインフラグfgが「True」の場合には、旋回油圧モータ5の第1ポート5a側の実圧力をメータイン側の実圧力として出力する。一方、メータインフラfgグが「False」の場合には、旋回油圧モータ5の第2ポート5b側の実圧力をメータイン側の実圧力として出力する。
NOT演算部942は、目標圧力演算部93の処理結果のメータインフラグfgを反転させてメータアウト選択部943に入力する。すなわち、メータインフラグfgが「True」の場合には、メータアウト選択部943に「False」を入力する。一方、メータインフラグfgが「False」の場合には、メータアウト選択部943に「True」を入力する。
メータアウト選択部943は、油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21の場合には、第1~第2の圧力センサ62~65の検出信号(油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21b及びロッド室20r、21rの実圧力)とNOT演算部942の処理結果(メータインフラグfgの反転)とを基に、油圧シリンダ20、21のメータアウト側の実圧力を出力する。メータアウト選択部943は、NOT演算部942によるメータインフラグfgの反転処理結果が入力されるので、メータイン選択部941とは異なるシリンダ室の実圧力、すなわちメータアウト側の実圧力を出力する。また、油圧アクチュエータが油圧モータ5の場合には、第3の圧力センサ66、67の検出信号(旋回油圧モータ5の第1ポート5a側及び第2ポート5b側の実圧力)とNOT演算部942の処理結果とを基に、油圧モータ5のメータアウト側の実圧力を出力する。
次に、制御装置のポンプ容積指令演算部の演算の詳細について図9を用いて説明する。図9は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるポンプ容積指令演算部の制御ブロック図である。
図9において、ポンプ容積指令演算部95は、最大値選択部951、加算部952、偏差演算部953、フィードバック演算部954、目標ポンプ容積演算部955、指令変換部956の機能部を有している。
最大値選択部951は、目標圧力演算部93から出力された全ての油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧のうちの最大値を選択し、選択したメータイン目標圧の最大値を加算部952へ出力する。
加算部952は、最大値選択部951から出力された油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧の最大値に対してバッファ圧Pbf3を加算することで、油圧ポンプ31の目標吐出圧を演算する。バッファ圧Pbf3は、記憶装置81に予め記憶されており、例えば1MPaである。バッファ圧Pbf3は、油圧ポンプ31から油圧アクチュエータ20、21、5までの間に生じる圧力損失を考慮したものである。これは、油圧ポンプ31の目標吐出圧を圧力損失分高めることで、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン流量制御の制御性を高めることを意図したものである。演算結果の油圧ポンプ31の目標吐出圧を偏差演算部953へ出力する。
偏差演算部953は、加算部952からの油圧ポンプ31の目標吐出圧と吐出圧センサ61の検出値である油圧ポンプ31の実吐出圧との偏差を演算する。演算結果の偏差をフィードバック演算部954へ出力する。
フィードバック演算部954は、偏差演算部953の演算結果である油圧ポンプ31の吐出圧偏差を基にPI制御やPID制御などのフィードバック制御による制御量として油圧ポンプ31の目標流量を演算する。演算結果のフィードバック制御量としての油圧ポンプ31の目標流量を目標ポンプ容積演算部955へ出力する。
目標ポンプ容積演算部955は、フィードバック演算部954の演算結果であるポンプ目標流量を原動機32の要求回転数(例えば、回転数ダイアル7からの指示信号を基に換算)によって除算することで、油圧ポンプ31の目標ポンプ容積を演算する。演算結果の油圧ポンプ31の目標ポンプ容積を指令変換部956へ出力する。
指令変換部956は、目標ポンプ容積演算部955の演算結果である油圧ポンプ31の目標ポンプ容積を指令値(例えば、図示しないポンプ制御ソレノイドへの駆動電流指令値)に変換する。指令変換部956は、油圧ポンプ31のレギュレータ31aへ指令値を出力する。
次に、制御装置のメータイン制御弁指令演算部の演算の詳細について図10を用いて説明する。図10は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるメータイン制御弁指令演算部の制御ブロック図である。
図10において、メータイン制御弁指令演算部96は、メータイン開口変換部961、偏差演算部962、フィードバック演算部963、メータイン目標開口演算部964、指令変換部965の機能部を有している。
メータイン開口変換部961は、操作装置6からの操作信号を基にメータイン制御弁34、36、38の開口要求値を演算する。演算結果のメータイン制御弁34、36、38の開口要求値をメータイン目標開口演算部964へ出力する。
偏差演算部962は、目標圧力演算部93の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧と実圧力演算部94の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の実圧力との偏差を演算する。演算結果の圧力偏差をフィードバック演算部963へ出力する。
フィードバック演算部963は、偏差演算部962の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の圧力偏差を基にPI制御やPID制御などのフィードバック制御によるメータイン制御弁34、36、38の目標開口のフィードバック補正値を演算するものである。演算結果のフィードバック補正値をメータイン目標開口演算部964へ出力する。
メータイン目標開口演算部964は、メータイン開口変換部961の演算結果の開口要求値に対してフィードバック演算部963の演算結果であるフィードバック補正値を加算することで、メータイン制御弁34、36、38の目標開口を演算する。演算結果のメータイン制御弁34、36、38の目標開口を指令変換部965へ出力する。
指令変換部965は、メータイン目標開口演算部964の演算結果であるメータイン制御弁34、36、38の目標開口をメータイン制御弁34、36、38の駆動のための指令値(例えば、電流指令値)に変換する。指令変換部965は、メータイン制御弁34、36、38のソレノイドへ電流指令値を出力する。
次に、制御装置の方向制御弁指令演算部の演算の詳細について図11を用いて説明する。図11は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置における方向制御弁指令演算部の制御ブロック図である。
図11において、方向制御弁指令演算部97は、メータアウト開口変換部971、偏差演算部972、フィードバック演算部973、メータアウト目標開口演算部974、指令変換部975の機能部を有している。
メータアウト開口変換部971は、操作装置6の操作信号を基に方向制御弁35、37、39のメータアウト開口要求値を演算する。演算結果の方向制御弁35、37、39のメータアウト開口要求値をメータアウト目標開口演算部974へ出力する。
偏差演算部972は、目標圧力演算部93の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧と実圧力演算部94の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト側の実圧力との偏差を演算する。演算結果の圧力偏差をフィードバック演算部973へ出力する。
フィードバック演算部973は、偏差演算部972の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト側の圧力偏差を基にPI制御やPID制御などのフィードバック制御による方向制御弁35、37、39のメータアウト目標開口のフィードバック補正値を演算するものである。演算結果のフィードバック補正値をメータアウト目標開口演算部974へ出力する。
メータアウト目標開口演算部974は、メータアウト開口変換部971の演算結果のメータアウト開口要求値に対してフィードバック演算部973の演算結果であるフィードバック補正値を加算することで、方向制御弁35、37、39のメータアウト目標開口を演算する。演算結果の方向制御弁35、37、39のメータアウト目標開口を指令変換部975へ出力する。
指令変換部975は、メータアウト目標開口演算部974の演算結果である方向制御弁35、37、39のメータアウト目標開口を方向制御弁35、37、39の駆動のための指令値(例えば、電流指令値)に変換する。指令変換部975は、方向制御弁35、37、39のソレノイドへ電流指令値を出力する。
次に、制御装置のブリードオフ弁指令演算部の演算の詳細について図12を用いて説明する。図12は図3に示す第1の実施形態に係る制御装置におけるブリードオフ弁指令演算部の制御ブロック図である。
図12において、ブリードオフ弁指令演算部98は、ブリードオフ開口変換部981、最小値選択部982、指令変換部983の機能部を有している。
ブリードオフ開口変換部981は、操作装置6からの各操作(ブーム操作、アーム操作、旋回操作など)の操作信号に対してブリードオフ弁42の開口要求値をそれぞれ演算する。演算結果の各操作に対するブリードオフ弁42の開口要求値をそれぞれ最小値選択部982へ出力する。
最小値選択部982は、ブリードオフ開口変換部981の演算結果の全てのブリードオフ弁42の開口要求値の中から最小値を選択する。選択したブリードオフ弁42の開口要求の最小値をブリードオフ弁42の目標開口として指令変換部983へ出力する。
指令変換部983は、最小値選択部982から出力されたブリードオフ弁42の目標開口をブリードオフ弁42の駆動のための指令値(例えば、電流指令値)に変換する。指令変換部983は、ブリードオフ弁42のソレノイドへ電流指令値を出力する。
次に、本発明の作業機械の第1の実施形態の動作及び効果を比較例の公知例の作業機械の動作と比較して説明する。まず、比較例の作業機械における油圧シリンダ及びメータイン制御弁の挙動について図13を用いて説明する。図13は1の実施形態に係る作業機械に対する比較例としての公知例の作業機械におけるアームクラウド操作に対する油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の動作状態の変化を示す図である。
図13に示すグラフ(A)~(D)は、フロント作業装置3が空中に維持されている状態において、アームクラウドの単独操作が操作装置6に入力された場合のグラフを示している。グラフ(A)は、アームクラウドの単独操作の操作信号の経時変化を示している。グラフ(B)は、操作装置6の操作信号に対する油圧シリンダ(アームシリンダ21)の目標速度及び実速度の変化を示している。グラフ(C)は、操作装置6の操作信号に対するメータイン制御弁及び方向制御弁の開口の変化を示している。グラフ(D)は、操作装置6の操作信号に対するアームシリンダのボトム室の圧力(ボトム圧)及びロッド室の圧力(ロッド圧)の変化を示している。
比較例である公知例の作業機械においては、アームクラウド動作のとき、フロント作業装置の自重によるアームシリンダの逸走に起因するキャビテーションの発生を防ぐため、グラフ(C)の実線で示されているように、アームシリンダのメータイン流量を制御するメータイン制御弁の開口を通常時の制御よりも大きくする。これにより、グラフ(D)の実線で示されているように、アームシリンダのボトム圧がキャビテーションの生じる圧力よりも高く維持される。
しかし、当該メータイン制御弁の開口を大きくすることで、グラフ(B)の破線で示されているように、アームシリンダの駆動速度が操作装置の操作に応じた目標速度よりも速くなる。このように、比較例の作業機械においては、油圧アクチュエータに対して、キャビテーションの発生を防止することができたとしても、同時に操作装置の操作に応じた速度制御を行うことは難しい。
次に、第1の実施形態の作業機械における油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の挙動について図14を用いて説明する。図14は第1の実施形態に係る作業機械におけるアームクラウド操作に対する油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の動作状態の変化を示す図である。
図14に示すグラフ(A)~(D)は、図13に示すグラフと同様に、フロント作業装置3が空中に維持されている状態において、アームクラウドの単独操作が操作装置6に入力された場合の油圧シリンダ、メータイン制御弁、方向制御弁の駆動状態の変化の波形を示している。
本実施形態においては、アームクラウドの単独操作の操作信号が入力されると、制御装置80が、操作信号に応じたアームシリンダ21の目標速度Vtを演算し、演算結果の目標速度Vtを満たす目標推力Ftを演算する。さらに、演算結果の目標速度Vt及び目標推力Ftの正負に応じて、アームシリンダ21のメータイン目標圧Pit及びメータアウト目標圧Potを演算する。
図14に示すようなステップ状のアームクラウド操作では、図6に示すテーブル931のケース2に該当する状態を経る。この場合、アームシリンダ21のボトム室21bの圧力目標値(メータイン目標圧Pit)をキャビテーションの発生を防止可能な所定値Pbf1に設定する一方、ロッド室21rの目標圧力値(メータアウト目標圧Pot)は、目標速度Vtを達成可能な目標推力Ft及びメータイン側の所定値Pbf1に応じて設定される。制御装置80は、演算結果のアームシリンダ21のメータイン目標圧Pit及びメータアウト目標圧Potを基に、油圧ポンプ31のポンプ容積とメータイン制御弁36の開口と方向制御弁37のメータアウト開口とを制御する。具体的には、アームシリンダ21が操作装置6の操作に応じた目標速度Vtになるよう方向制御弁37のメータアウト開口を制御しつつ、アームシリンダ21のメータイン側であるボトム室21bの圧力(ボトム圧)がキャビテーションの防止可能な圧力値Pbf1(メータイン目標圧Pit)以上になるようにメータイン制御弁36の開口及び油圧ポンプ31のポンプ容積を制御する。
すなわち、グラフ(B)に示すように、アームシリンダ21は目標速度通りの実速度が実現される。同時に、グラフ(D)の実線で示すように、アームシリンダ21のボトム圧が過度に低下することがないので、キャビテーションの発生を防ぐことができる。
上述した第1の実施形態に係る油圧ショベル(作業機械)は、圧油(作動流体)の給排により駆動することで被駆動体17、18、19、2を動作させる油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)と、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)に対して圧油(作動流体)を供給する油圧ポンプ31(ポンプ)と、油圧ポンプ31(ポンプ)から油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)に供給される圧油(作動流体)の流量を制御可能なメータイン制御弁34、36、38と、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)から排出される圧油(作動流体)の流量を制御可能なメータアウト制御弁としての方向制御弁35、37、39と、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動を指示する操作信号を出力する操作装置6と、油圧ポンプ31(ポンプ)とメータイン制御弁34、36、38と方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)を制御する制御装置80とを備える。制御装置80は、操作装置6からの操作信号に応じて油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の目標速度Vt、ωtを演算し、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動状態を基に油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の目標推力Ft又は目標トルクTtを演算し、演算結果の目標速度Vt、ωtの正負が演算結果の目標推力Ft又は目標トルクTtの正負と異なる場合には、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度を操作装置6からの操作信号を基に方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)によって制御すると共に、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力が所定値以上になるように油圧ポンプ31(ポンプ)またはメータイン制御弁34、36、38の少なくとも一方を制御するように構成されている。
この構成によれば、被駆動体17、18、19、2を慣性の作用方向へ動作させる場合には、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動速度を操作装置6の操作に応じて方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)により制御しつつ、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力が所定値以上になるように油圧ポンプ31(ポンプ)またはメータイン制御弁34、36、38の少なくとも一方を制御するので、前記所定値をキャビテーションの発生を回避可能な値に設定することで、操作装置6の操作に応じた油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度制御を実現しつつ、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のキャビテーションの発生を防止することができる。
また、本実施の形態に係る油圧ショベル(作業機械)は、油圧ポンプ31(ポンプ)の吐出圧を検出する吐出圧センサ61(第1圧力センサ)と、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力を検出するアクチュエータ圧センサ62~67(第2圧力センサ)とを備える。制御装置80は、演算結果の目標速度Vtの正負が演算結果の目標推力Ft又は目標トルクのTt正負と異なる場合、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧Pitを所定値以上に設定し、演算結果の目標推力Ft又は目標トルクTtと設定したメータイン目標圧Pitとに基づき油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧Potを演算し、演算結果のメータアウト目標圧Potを用いて方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)を制御し、設定したメータイン目標圧Pitと吐出圧センサ61(第1圧力センサ)の検出値とに基づき油圧ポンプ31(ポンプ)を制御すると共に、設定したメータイン目標圧Pitとアクチュエータ圧センサ62~67(第2圧力センサ)の検出値とに基づきメータイン制御弁34、36、38を制御するように構成されている。
この構成によれば、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側及びメータアウト側の圧力目標値Pit、Potを用いた圧力制御によって、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度制御を行うことができる。
また、本実施の形態に係る油圧ショベル(作業機械)は、被駆動体17、18、19、2の姿勢情報を検出する第1~第5の姿勢センサ24~28(姿勢検出装置)を備える。また、制御装置80は、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動状態としての第1~第5の姿勢センサ24~28(姿勢検出装置)の検出情報と被駆動体17、18、19、2の慣性とを用いて、目標推力Ft又は目標トルクTtを演算するように構成されている。
この構成によれば、第1~第5の姿勢センサ24~28(姿勢検出装置)の検出情報と被駆動体17、18、19、2の慣性とを用いて油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の目標推力Ft又は目標トルクTtを演算するので、被駆動体17、18、19、2の定速運動時や減速運動時においても、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の適切な速度制御を実現することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の作業機械の第2の実施形態について図15~図22を用いて説明する。図15~図22において、図1~図14に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。図15は本発明の第2の実施形態に係る作業機械の油圧システムの構成を示す油圧回路図及び当該油圧システムの制御システムを示す図である。図16は図15に示す第2の実施形態に係る作業機械の制御装置の制御ブロック図である。
図15及び図16に示す第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、上部旋回体2の姿勢情報を検出する第2の姿勢センサ25(図1及び図2参照)を不要とすると共にフロント作業装置3の姿勢情報及び動作情報を検出する第3~第5の姿勢センサ26~28(図1及び図2参照)を不要とすること及び制御装置80Aによる油圧アクチュエータ20、21、5の速度制御の方法が第2~第5の姿勢センサ25~28の削除に応じて異なることである。
本実施形態の制御装置80Aは、第1の実施形態の制御装置80と同様に、操作装置6からの操作信号に応じた油圧アクチュエータ20、21、5の速度制御を実行しつつ、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の圧力を所定値以上に維持するように制御するものである。本実施形態の制御装置80Aは、第1の実施形態の場合とは異なり、油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト側の流量目標値を用いた流量制御により油圧アクチュエータ20、21、5の速度制御を行うものである。
具体的には、図16に示す制御装置80Aは、目標速度演算部91、目標推力・トルク演算部92A、目標圧力演算部93A、実圧力演算部94A、ポンプ容積指令演算部95A、メータイン制御弁指令演算部96A、方向制御弁指令演算部97A、ブリードオフ弁指令演算部98の機能部に加えて、目標流量演算部101を有している。目標速度演算部91及びブリードオフ弁指令演算部98は、第1の実施形態の制御装置80の場合と同様な演算処理を行う機能部であり、当該演算処理の説明を省略する。ただし、目標速度演算部91は、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtを目標圧力演算部93A及び目標流量演算部101へ出力する。
目標推力・トルク演算部92Aは、第1~第3の圧力センサ62~67の検出値(油圧アクチュエータ20、21、5の実圧力)を基に油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft又は目標トルクTtを演算するものである。目標推力・トルク演算部92Aの演算が第1の実施形態に対して相違する点は、フロント作業装置3や上部旋回体2の被駆動体の運動方程式の演算を用いずに、アクチュエータ圧センサ62~67の検出値(油圧アクチュエータ20、21、5の実際の負荷圧)から直接的に油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft又は目標トルクTtを算出することである。すなわち、目標推力・トルク演算部92Aは、油圧アクチュエータ20、21、5に作用する実際の負荷圧(第1~第3の圧力センサ62~67の検出値)から算出される外力又は外部トルクを打ち消すことが可能な油圧アクチュエータ20、21、5の推力又はトルクを目標推力Ft又は目標トルクTtとして設定するものである。演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft又は目標トルクTtを目標圧力演算部93Aへ出力する。
具体的には、目標推力・トルク演算部92Aは、油圧シリンダ20、21の目標推力Ftを次の演算式(1)から算出すると共に、油圧モータ5の目標トルクTtを次の演算式(2)から算出する。
Ft=Pb・Sb-Pr・Sr … 式(1)
ここで、Pbは油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21bの実圧力(実ボトム圧)、Prはロッド室20r、21rの実圧力(実ロッド圧)を示している。Sbは油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21bの断面積、Srはロッド室20r、21rの断面積を示している。なお、油圧シリンダ20、21の目標推力Ftは、伸長方向を正、短縮方向を負としている。
目標推力Ftは、Pbに圧力センサ62、64の検出値を、Prに圧力センサ63、65の検出値を入力することで算出される。断面積Sb、Srは、予め記憶装置81に記憶されている。
Tt=(PA-PB)・qm … 式(2)
ここで、PAは油圧モータ5の第1ポート5a側の実圧力、PBは第2ポート5b側の実圧力を示している。qmは、油圧ポンプ31のポンプ容積を示している。なお、油圧モータ5の目標トルクTtは、第1ポート5a側が高圧(右回転)の場合を正、第2ポート5b側が高圧(左回転)の場合を負としている。
目標トルクTtは、PAに圧力センサ66の検出値を、PBに圧力センサ67の検出値を入力することで算出される。ポンプ容積qmは、予め記憶装置81に記憶されている。
目標流量演算部101は、図16に示すように、目標速度演算部91の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtを基に、油圧アクチュエータ20、21、5の目標流量Qtを演算するものである。具体的には、目標流量演算部101は、油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21の場合には、油圧シリンダ20、21のメータイン側の流量の目標値であるメータイン目標流量Qit及びメータアウト側の流量の目標値であるメータアウト目標流量Qotを次の演算式(3)及び(4)から算出する。
Qit= Sb・Vt(Vt≧0) … 式(3)
Qit=-Sr・Vt(Vt<0) … 式(3)
Qot= Sr・Vt(Vt≧0) … 式(4)
Qot=-Sb・Vt(Vt<0) … 式(4)
ここで、Sbは油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21bの断面積、Srはロッド室20r、21rの断面積を示している。なお、油圧シリンダ20、21の目標速度Vtは、伸長方向を正、短縮方向を負としている。
また、油圧アクチュエータが油圧モータ5の場合には、油圧モータ5のメータイン目標流量Qit及びメータアウト目標流量Qotを次の演算式(5)及び(6)から算出する。
Figure 0007346647000011
Figure 0007346647000012
ここで、qmは油圧ポンプ31のポンプ容積、ωtは油圧モータ5の目標速度を示している。
次に、本実施の形態の目標圧力演算部の演算の詳細を図16~図18を用いて説明する。図17は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の一例(油圧シリンダの場合)を示す表である。図18は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における目標圧力演算部の演算方法の別の例(油圧モータの場合)を示す表である。
目標圧力演算部93Aは、図16に示すように、目標速度演算部91の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5の目標速度Vt、ωtと目標推力・トルク演算部92Aの演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5の目標推力Ft及び目標トルクTtとを基に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pit及びメータアウト目標圧Potを演算すると共に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側を判定して判定結果に対応したメータインフラグfgを設定するものである。判定結果のメータインフラグfgを実圧力演算部94Aへ出力し、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pitをポンプ容積指令演算部95A及びメータイン制御弁指令演算部96Aへ出力し、演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧Potを方向制御弁指令演算部97Aへ出力する。
図17及び図18に示すように、目標圧力演算部93Aは、第1の実施形態の場合と同様、目標速度演算部91からの油圧アクチュエータ5、20、21の目標速度Vt、ωtの正負及び目標推力・トルク演算部92Aからの油圧アクチュエータ5、20、21の目標推力Ft及び目標トルクTtの正負を基に、油圧アクチュエータ5、20、21の状況の場合分けを行う。さらに、場合分けに応じて、油圧アクチュエータ5、20、21の圧油供給側を判定してメータインフラグfgを設定すると共に、油圧アクチュエータ5、20、21のメータイン目標圧Pit及びメータアウト目標圧Potを演算する。
油圧アクチュエータの状況の場合分けは、第1の実施形態の場合と同様であるのでその説明は省略する(図17及び図18を参照)。油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21である場合には、図17に示すテーブル931Aを用いる。ケース2及びケース3の場合、第1の実施形態の目標圧力演算部93の場合と同様に、メータイン目標圧Pitをキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定する。メータアウト目標圧Potの演算式も、図17のテーブル931Aに示すように、第1の実施形態の場合(図6参照)と同様である。ただし、目標推力Ftが目標推力・トルク演算部92Aの演算結果である。
一方、ケース1では、メータイン目標圧Pitを、目標推力・トルク演算部92Aの演算で用いた圧力センサ62、64の検出値である油圧シリンダ20、21のメータイン実圧力となるボトム圧Pbまたは所定圧Pbf1のうちのいずれか高い圧力に設定する。ケース4では、ケース1と同様に、メータイン目標圧Pitを、目標推力・トルク演算部92Aの演算で用いた圧力センサ63、65の検出値である油圧シリンダ20、21のメータイン側の実圧力となるロッド圧Prまたは所定圧Pbf1のうちのいずれか高い圧力に設定する。
また、油圧アクチュエータが油圧モータ5である場合には、図18に示すテーブル932Aを用いる。ケース2及びケース3の場合、第1の実施形態の目標圧力演算部93の場合と同様に、メータイン目標圧Pitをキャビテーションが生じない程度の所定圧Pbf1に設定する。メータアウト目標圧Potの演算式も、図18のテーブル932Aに示すように、第1の実施形態の場合(図7参照)と同様である。ただし、目標トルクTtが目標推力・トルク演算部92Aの演算結果である。
一方、ケース1では、メータイン目標圧Pitを、目標推力・トルク演算部92Aの演算で用いた第3の圧力センサ66の検出値である油圧モータ5のメータイン側の実圧力となる第1ポート5a側の実圧力PAまたは所定圧Pbf1のうちのいずれか高い圧力に設定する。ケース4では、ケース1と同様に、メータイン目標圧力値Pitを、目標推力・トルク演算部92Aの演算で用いた第3の圧力センサ67の検出値であるメータイン側の第2ポート5bの実圧力PBまたは所定圧Pbf1のうちのいずれか高い圧力に設定する。
次に、本実施の形態の実圧力演算部の演算の詳細について図16及び図19を用いて説明する。図19は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における実圧力演算部の制御ブロック図である。
実圧力演算部94Aは、図16に示すように、第1~第3の圧力センサ62~67の検出信号(油圧アクチュエータ20、21、5の実圧力)と目標圧力演算部93Aの処理結果のメータインフラグfgを基に、油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の実圧力Piaを演算するものである。具体的には、本実施の形態の実圧力演算部94Aと第1の実施形態の実圧力演算部94の機能部との相違点は、図19に示すように、メータイン選択部941のみを有することである。すなわち、実圧力演算部94Aは、油圧アクチュエータが油圧シリンダ20、21の場合、メータインフラグfgが「True」の場合には、油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21bの実圧力(圧力センサ62、64の検出値)をメータイン側の実圧力として出力する。一方、メータインフラグfgが「False」の場合には、油圧シリンダ20、21のロッド室20r、21rの実圧力(圧力センサ63、65の検出値)をメータイン側の実圧力として出力する。油圧アクチュエータが油圧モータ5の場合には、メータインフラグfgが「True」の場合には、旋回油圧モータ5の第1ポート5a側の実圧力(第3の圧力センサ66の検出値)をメータイン側の実圧力として出力する。一方、メータインフラfgグが「False」の場合には、旋回油圧モータ5の第2ポート5b側の実圧力(第3の圧力センサ67の検出値)をメータイン側の実圧力として出力する。
次に、本実施の形態のポンプ容積指令演算部の演算の詳細について図16及び図20を用いて説明する。図20は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置におけるポンプ容積指令演算部の制御ブロック図である。
ポンプ容積指令演算部95Aは、図16に示すように、回転数ダイアル7からの指示信号(原動機32の要求回転数)、吐出圧センサ61からの検出信号(油圧ポンプ31の実吐出圧)、目標圧力演算部93Aの演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pit、目標流量演算部101の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標流量Qitを基に、油圧ポンプ31の容積指令値Cqを演算するものである。
具体的には、図20に示すように、第1の実施形態と同様な機能部としての最大値選択部951、加算部952、偏差演算部953、フィードバック演算部954A、目標ポンプ容積演算部955A、指令変換部956に加えて、目標流量合算部958及びポンプ目標流量演算部959を有している。最大値選択部951、加算部952、偏差演算部953、指令変換部956の各機能部については、第1の実施形態の場合と同様な演算処理を行うので、その説明を省略する。
目標流量合算部958は、目標流量演算部101の演算結果である各油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標流量Qitを全て合算することで、油圧ポンプ31の要求流量を演算するものである。フィードバック演算部954Aは、偏差演算部953から出力される油圧ポンプ31の圧力偏差(油圧ポンプ31の目標吐出圧と実吐出圧の偏差)を基にフィードバック制御による油圧ポンプ31の目標流量のフィードバック補正値を演算する。ポンプ目標流量演算部959は、目標流量合算部958の演算結果である油圧ポンプ31の要求流量にフィードバック演算部954Aの演算結果であるフィードバック補正値を加算することで、油圧ポンプ31の吐出流量の目標値であるポンプ目標流量を演算する。目標ポンプ容積演算部955Aは、ポンプ目標流量演算部959の演算結果であるポンプ目標流量を原動機32の要求回転数(例えば、回転数ダイアル7からの指示信号を基に換算)によって除算することで、油圧ポンプ31の目標ポンプ容積を演算する。
次に、本実施の形態のメータイン制御弁指令演算部の演算の詳細について図16及び図21を用いて説明する。図21は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置におけるメータイン制御弁指令演算部の制御ブロック図である。
メータイン制御弁指令演算部96Aは、図16に示すように、操作装置6からの操作信号、目標圧力演算部93Aの演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標圧Pit、実圧力演算部94Aの演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の実圧Pia(第1~第3の圧力センサ62~67の検出値)、吐出圧センサ61の検出値(油圧ポンプ31の実吐出圧Pda)、目標流量演算部101の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標流量Qitを基に、メータイン制御弁34、36、38の駆動を指令するメータイン指令値Ciを演算するものである。
具体的には、メータイン制御弁指令演算部96Aは、図21に示すように、第1の実施形態と同様な機能部としてのメータイン開口変換部961、偏差演算部962、フィードバック演算部963、メータイン目標開口演算部964、指令変換部965に加えて、第2のメータイン目標開口演算部967と、最大値選択部968とを有している。メータイン開口変換部961、偏差演算部962、フィードバック演算部963、メータイン目標開口演算部964、指令変換部965の各機能部については、第1の実施形態の場合と同様な演算処理を行うので、その説明を省略する。概略すると、これらの機能部961~964は、メータイン制御弁34、36、38のメータイン目標圧Pitとメータイン側の実圧力との圧力偏差を基に目標開口を演算するものである。
第2のメータイン目標開口演算部967は、メータイン制御弁34、36、38の前後差圧とメータイン制御弁34、36、38の開口とメータイン制御弁34、36、38の通過流量(メータイン流量)との間の流体力学的な関係式(流体絞りの関係式)を用いることで、メータイン制御弁34、36、38の目標開口Amiを演算するものである。具体的には、第2のメータイン目標開口演算部967は、以下の式を用いることで目標開口Amiを演算する。演算結果の目標開口Amiは、最大値選択部968へ出力される。
Figure 0007346647000013
ここで、Qitは目標流量演算部101の演算結果の油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン目標流量、Pdaは油圧ポンプ31の実吐出圧、Piaは油圧アクチュエータ20、21、5のメータイン側の実圧力、ρは作動油の密度を示している。
目標開口Amiは、Pdaに吐出圧センサ61の検出値を、Piaに実圧力演算部94Aの演算結果である第1~第3の圧力センサ62~67のいずれかの検出値を入力することで算出される。作動油の密度ρは、予め記憶装置81に記憶されている。
最大値選択部968は、メータイン目標開口演算部964の演算結果の目標開口と第2のメータイン目標開口演算部967の演算結果の目標開口とのうち、大きい目標開口を選択して指令変換部965へ出力する。メータイン目標開口演算部964の演算結果の目標開口は、メータイン制御弁34、36、38のメータイン目標圧Pitとメータイン側の実圧力Piaとの偏差に基づき決定される。一方、第2のメータイン目標開口演算部967の演算結果の目標開口は、流体絞りの関係式によってメータイン制御弁34、36、38のメータイン目標流量Qitに基づき決定される。このため、本実施の形態においては、メータイン制御弁34、36、38の制御をメータイン目標流量Qitに基づき実行することができる。だだし、第2のメータイン目標開口演算部967の演算結果に基づく制御によってメータイン制御弁34、36、38のメータイン側の圧力が低下する状況が生じた場合には、最大値選択部968によってメータイン目標圧Pit(メータイン目標開口演算部964の演算結果)に基づく制御に切り替わる。このため、キャビテーションの発生を防ぐことができる。
次に、本実施の形態の方向制御弁指令演算部の演算の詳細について図16及び図22を用いて説明する。図22は図16に示す第2の実施形態に係る制御装置における方向制御弁指令演算部の制御ブロック図である。
方向制御弁指令演算部97Aは、図16に示すように、操作装置6からの操作信号、目標圧力演算部93Aの演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧Pot及びメータインフラグfg、目標流量演算部101の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標流量Qotを基に、方向制御弁35、37、39のメータアウト指令値Cdを演算するものである。
具体的には、方向制御弁指令演算部97Aは、図22に示すように、第1の実施形態の場合と同様な機能部としてのメータアウト開口変換部971及び指令変換部975を有している。ただし、メータアウト開口変換部971には操作装置6からの操作信号の絶対値が入力され、メータアウト開口変換部971は操作信号の絶対値に応じて方向制御弁35、37、39のメータアウト開口の要求値を演算する。さらに、第1の実施形態の場合の機能部である偏差演算部972、フィードバック演算部973、メータアウト目標開口演算部974の機能部に代えて、流体力学的な関係式を用いて演算するメータアウト目標開口演算部976、最小値選択部977、第1切換部978及び第2切換部979を有している。
メータアウト目標開口演算部976は、方向制御弁35、37、39のメータアウト通路側の前後差圧と方向制御弁35、37、39のメータアウト開口と方向制御弁35、37、39のメータアウト通路側の通過流量(メータアウト流量)との間の流体力学的な関係式(流体絞りの関係式)である以下の式を用いることで、方向制御弁35、37、39のメータアウト目標開口Amoを演算する。演算結果の目標開口Amoは最小値選択部977へ出力される。
Figure 0007346647000014
ここで、Qotは目標流量演算部101の演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標流量、Potは目標圧力演算部93Aの演算結果である油圧アクチュエータ20、21、5のメータアウト目標圧、Psは方向制御弁35、37、39に接続されているタンクライン52の圧力、ρは作動油の密度を示している。Psは、例えば、作動油タンク41の圧力に相当する圧力または0などの設定値であり、記憶装置81に予め記憶されている。
最小値選択部977は、メータアウト開口変換部971の演算結果である操作装置6の操作信号に応じた方向制御弁35、37、39のメータアウト開口要求値とメータアウト目標開口演算部976の演算結果である方向制御弁35、37、39の目標開口を比較し、それらの最小値をメータアウト目標開口として選択する。選択されたメータアウト目標開口の最小値を第1切換部978及び第2切換部979へ出力する。
第1切換部978及び第2切換部979は、目標圧力演算部93Aの処理結果のメータインフラグfg(「True」又は「False」)に応じて方向制御弁35、37、39の駆動方向を切り換えるものである。第1切換部978は、メータインフラグfgが「True」の場合、すなわち油圧シリンダ20、21のボトム室20b、21b又は油圧モータ5の第1ポート5aがメータイン側である場合には、最小値選択部977から入力されたメータアウト目標開口を指令変換部975へ出力する。これにより、油圧アクチュエータ20、21、5が伸長方向又は右回転方向に駆動するように方向制御弁35、37、39の駆動方向が切り換えられる。一方、メータインフラグfgが「False」の場合には「0」を出力する。第2切換部979は、メータインフラグが「False」の場合、すなわちロッド室20r、21r又は第2ポート5bがメータイン側である場合には、最小値選択部977から入力されたメータアウト目標開口を指令変換部975へ出力する。これにより、油圧アクチュエータ20、21、5が短縮方向又は左回転方向に駆動するように方向制御弁35、37、39の駆動方向が切り換えられる。一方、メータインフラグfgが「True」の場合には「0」を出力する。
上述した第2の実施形態においては、第1の実施形態の場合と同様に、被駆動体17、18、19、2を慣性の作用方向へ動作させる場合には、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動速度を操作装置6の操作に応じて方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)により制御しつつ、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力が所定値以上になるように油圧ポンプ31(ポンプ)またはメータイン制御弁34、36、38の少なくとも一方を制御するので、前記所定値をキャビテーションの発生を回避可能な値に設定することで、操作装置6の操作に応じた油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度制御を実現しつつ、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のキャビテーションの発生を防止することができる。
また、本実施の形態においては、制御装置80Aが、演算結果の目標速度Vt、ωtを基に油圧アクチュエータ20、21、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の流量の目標値であるメータイン目標流量Qit及びメータアウト側の流量の目標値であるメータアウト目標流量Qotを更に演算する。制御装置80Aは、演算結果の目標速度Vt、ωtの正負が演算結果の目標推力Ft又は目標トルクTtの正負と異なる場合、油圧アクチュエータ20、21、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧Pitを所定値以上に設定し、演算結果の目標推力Ft又は目標トルクTtと設定したメータイン目標圧Pitとに基づき油圧アクチュエータ20、21、5(流体圧アクチュエータ)のメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧Potを演算し、演算結果のメータアウト目標流量Qitと演算結果のメータアウト目標圧Potとを用いて方向制御弁35、37、39(メータアウト制御弁)を制御し、演算結果のメータイン目標流量Qitと設定したメータイン目標圧Pitとを用いて油圧ポンプ31(ポンプ)またはメータイン制御弁34、36、38の少なくとも一方を制御するように構成されている。
この構成によれば、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側及びメータアウト側の流量目標値Qit、Qotを用いた流量制御によって、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度制御を行うことができる。
また、本実施の形態に係る油圧ショベル(作業機械)は、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のメータイン側の圧力及びメータアウト側の圧力を検出するアクチュエータ圧センサ62~67(第2圧力センサ)を備える。制御装置80Aは、目標推力Ft又は目標トルクTtの演算が、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の駆動状態としてアクチュエータ圧センサ62~67(第2圧力センサ)の検出値を用いることで油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)に作用する外力又は外部トルクを演算し、演算結果の外力又は外部トルクを打ち消すことが可能な油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の推力又はトルクを算出するように構成されている。
この構成によれば、フロント作業装置3や上部旋回体2の被駆動体の姿勢情報を検出する姿勢センサを備えずに、操作装置6の操作に応じた油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)の速度制御を実現しつつ、油圧アクチュエータ20、21、22、5(流体圧アクチュエータ)のキャビテーションの発生を防止することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
例えば、上述した実施形態においては、本発明を油圧ショベルに適用した例を示した。しかし、被駆動体を動作させる油圧シリンダや油圧モータを備える各種の作業機械に本発明を適用することができる。また、上部旋回体2やフロント作業装置3などの被駆動体を油圧(作動油)によって動作させる油圧システム30を備える構成の例を示した。しかし、作動油以外の作動流体の流体圧によって被駆動体を動作させる流体圧システムを備える構成も可能である。
また、上述した実施形態においては、方向制御弁35、37、39がメータアウト流量を制御するメータアウト制御弁の機能を有するように構成した例を示した。しかし、方向制御弁35、37、39とは異なる制御弁によってメータアウト流量を制御する機能を持たせる構成も可能である。
また、上述した実施形態においては、メータイン制御弁34、36、38のみがメータイン流量を制御する機能を有するように構成した例を示した。しかし、メータイン制御弁の開口と方向制御弁のメータイン開口との合成開口を演算し、演算結果の合成開口を基にメータイン制御弁の開口を制御する構成も可能である。
また、上述した実施形態においては、制御装置80、80Aのポンプ容積指令演算部95、95Aが回転数ダイアル7からの指示信号から演算する構成の例を示した。しかし、制御装置80、80Aが回転数ダイアル7からの指示信号を基に原動機32の要求回転数を演算する演算部を備え、ポンプ容積指令演算部95、95Aが当該演算部から出力された原動機32の要求回転数を基に演算する構成も可能である。
また、上述した第1の実施形態においては、目標推力・トルク演算部92が各姿勢センサ24~28からの検出信号(フロント作業装置3の各構成部材17、18、19の実角度や角速度)を用いて油圧シリンダ20、21、22の目標推力Ftを演算する構成の例を示した。しかし、姿勢センサ26~28に代えて油圧シリンダ20、21、22のストロークを検出するストロークセンサの検出値を用いて演算結果の油圧アクチュエータ20、21、22の目標推力Ftを演算する構成も可能である。姿勢センサ26~28によって検出可能なフロント作業装置3の各構成部材17~19の実角度や角速度は、油圧シリンダ20~22のストローク長やストローク変化量に変換可能な情報、すなわち、油圧シリンダ20~22の駆動状態に関係する情報である。
2…上部旋回体(被駆動体)、 5…旋回油圧モータ(流体圧アクチュエータ)、 6…ジョイスティック(操作装置)、 17…ブーム(被駆動体)、 18…アーム(被駆動体)、 19…バケット(被駆動体)、 20…ブームシリンダ(流体圧アクチュエータ)、 21…アームシリンダ(流体圧アクチュエータ)、 22…バケットシリンダ(流体圧アクチュエータ)、 24…第1の姿勢センサ(姿勢検出装置)、 25…第2の姿勢センサ(姿勢検出装置)、 26~28…第3~第5の姿勢センサ(姿勢検出装置)、 31…油圧ポンプ(ポンプ)、 34…第1のメータイン制御弁、 36…第2のメータイン制御弁、 38…第3のメータイン制御弁、 35…第1の方向制御弁(メータアウト制御弁)、 37…第2の方向制御弁(メータアウト制御弁)、 39…第3の方向制御弁(メータアウト制御弁)、 61…吐出圧センサ(第1圧力センサ)、 62、63…第1のアクチュエータ圧センサ(第2圧力センサ)、 64、65…第2のアクチュエータ圧センサ(第2圧力センサ)、 66、67…第3のアクチュエータ圧センサ(第2圧力センサ)、 80、80A…制御装置

Claims (4)

  1. 作動流体の給排により駆動することで被駆動体を動作させる流体圧アクチュエータと、
    前記流体圧アクチュエータに対して作動流体を供給するポンプと、
    前記ポンプから前記流体圧アクチュエータに供給される作動流体の流量を制御可能なメータイン制御弁と、
    前記流体圧アクチュエータから排出される作動流体の流量を制御可能なメータアウト制御弁と、
    前記流体圧アクチュエータの駆動を指示する操作信号を出力する操作装置と、
    前記ポンプの吐出圧を検出する第1圧力センサと、
    前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力を検出する第2圧力センサと、
    前記ポンプと前記メータイン制御弁と前記メータアウト制御弁を制御する制御装置とを備えた作業機械において、
    前記制御装置は、
    前記操作装置からの操作信号に応じて前記流体圧アクチュエータの目標速度を演算し、
    前記流体圧アクチュエータの駆動状態を基に前記流体圧アクチュエータの目標推力又は目標トルクを演算し、
    演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合には、前記流体圧アクチュエータの速度を前記操作装置からの操作信号を基に前記メータアウト制御弁によって制御すると共に、前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力が所定値以上になるように前記ポンプおよび前記メータイン制御弁の少なくとも一方を制御するように構成され、
    前記制御装置は、演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合、
    前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧を前記所定値以上に設定し、
    演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクと設定した前記メータイン目標圧とに基づき前記流体圧アクチュエータのメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧を演算し、
    演算結果の前記メータアウト目標圧を用いて前記メータアウト制御弁を制御し、
    設定した前記メータイン目標圧と前記第1圧力センサの検出値とに基づき前記ポンプを制御すると共に、
    設定した前記メータイン目標圧と前記第2圧力センサの検出値とに基づき前記メータイン制御弁を制御する
    ことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項に記載の作業機械において、
    前記被駆動体の姿勢情報を検出する姿勢検出装置を備え、
    前記制御装置は、前記流体圧アクチュエータの駆動状態としての前記姿勢検出装置の検出情報と前記被駆動体の慣性とを用いて、前記目標推力又は前記目標トルクを演算する
    ことを特徴とする作業機械。
  3. 作動流体の給排により駆動することで被駆動体を動作させる流体圧アクチュエータと、
    前記流体圧アクチュエータに対して作動流体を供給するポンプと、
    前記ポンプから前記流体圧アクチュエータに供給される作動流体の流量を制御可能なメータイン制御弁と、
    前記流体圧アクチュエータから排出される作動流体の流量を制御可能なメータアウト制御弁と、
    前記流体圧アクチュエータの駆動を指示する操作信号を出力する操作装置と、
    前記ポンプと前記メータイン制御弁と前記メータアウト制御弁を制御する制御装置とを備えた作業機械において、
    前記制御装置は、
    前記操作装置からの操作信号に応じて前記流体圧アクチュエータの目標速度を演算し、
    前記流体圧アクチュエータの駆動状態を基に前記流体圧アクチュエータの目標推力又は目標トルクを演算し、
    演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合には、前記流体圧アクチュエータの速度を前記操作装置からの操作信号を基に前記メータアウト制御弁によって制御すると共に、前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力が所定値以上になるように前記ポンプおよび前記メータイン制御弁の少なくとも一方を制御するように構成され、
    前記制御装置は、演算結果の前記目標速度を基に前記流体圧アクチュエータのメータイン側の流量の目標値であるメータイン目標流量及びメータアウト側の流量の目標値であるメータアウト目標流量を更に演算し、
    前記制御装置は、演算結果の前記目標速度の正負が演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクの正負と異なる場合、
    前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力の目標値であるメータイン目標圧を前記所定値以上に設定し、
    演算結果の前記目標推力又は前記目標トルクと設定した前記メータイン目標圧とに基づき前記流体圧アクチュエータのメータアウト側の圧力の目標値であるメータアウト目標圧を演算し、
    演算結果の前記メータアウト目標流量と演算結果の前記メータアウト目標圧とを用いて前記メータアウト制御弁を制御し、
    演算結果の前記メータイン目標流量と設定した前記メータイン目標圧とを用いて前記ポンプおよび前記メータイン制御弁の少なくとも一方を制御する
    ことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項に記載の作業機械において、
    前記流体圧アクチュエータのメータイン側の圧力及びメータアウト側の圧力を検出する第2圧力センサを備え、
    前記制御装置の前記目標推力又は前記目標トルクの演算は、前記流体圧アクチュエータの駆動状態として前記第2圧力センサの検出値を用いることで前記流体圧アクチュエータに作用する外力又は外部トルクを演算し、演算結果の外力又は外部トルクを打ち消すことが可能な前記流体圧アクチュエータの推力又はトルクを算出するものである
    ことを特徴とする作業機械。
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