JP7346166B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置は、回転可能な感光体の表面を帯電部材により一様に帯電処理し、帯電処理された感光体の表面を画像情報に従って露光して、感光体上に静電像を形成する。また、感光体上の静電像を現像装置によりトナーを用いて現像することで感光体上にトナー像を形成し、このトナー像を紙などの記録材に転写する。また、転写後に感光体上に残った転写残トナーは、クリーニング部材によって感光体上から除去して回収する。感光体としては、回転可能なドラム型(円筒形)の感光ドラムが用いられることが多く、クリーニング部材としてはクリーニングブレードが用いられることが多いため、以下それぞれ感光ドラム、クリーニングブレードを例として説明する。
このような画像形成装置における現像方式としては、トナーのみからなる一成分現像剤を用いる一成分現像方式と、トナーとキャリアとを備えた二成分現像剤を用いる二成分現像方式とがある。一成分現像方式は、二成分現像方式よりも現像装置の構成を簡素化できるメリットがある。一成分現像方式の現像装置は、現像部材の表面にトナーを担持させ、現像部材の表面の移動に伴ってそのトナーを規制部材と摺擦させる。これにより、現像部材上のトナーを摩擦帯電させると共に、現像部材上のトナーの層厚を規制して現像部材上に薄いトナー層を形成する。そして、現像部材の表面の移動に伴って、現像部材上の薄層状態のトナーを感光ドラムと現像部材とが対向する現像領域に搬送し、現像部材に現像電圧を印加することによって、電気的な力で感光ドラムにトナーを移動させる。現像部材は、現像領域において感光ドラムの表面に接触又は近接させられる。現像部材としては回転可能なローラ状の現像ローラが用いられることが多く、規制部材としてはブレード状の現像ブレードが用いられることが多いため、以下それぞれ現像ローラ、現像ブレードを例として説明する。また、現像ローラが感光ドラムに接触させられる場合を例として説明する。
一成分現像方式を用いた画像形成装置では、画像形成動作を開始する際の立上げ動作時に、帯電処理が行われていない感光ドラム上の領域が現像領域を通過する。この時に、現像領域において現像部材上のトナーが感光ドラム上に移動する現象である「立上げカブリ(起動カブリ)」が発生する。1回の画像形成動作ごとに立上げカブリで消費されるトナーは僅かであっても、立上げカブリが繰り返し発生することによりトナー消費量が増えてしまう。また、立上げカブリが発生すると、感光ドラム上のトナー像を記録材に転写するための転写部材に、立上げカブリにより感光ドラム上に移動したトナーが付着して、記録材の裏汚れなどの原因になる。
そこで、特許文献1では、次のような構成が開示されている。つまり、現像部材の回転の終了前に、現像部材に接触するトナー供給部材及び現像ブレードに、現像電圧よりも絶対値が低い回収電圧を印加する。これによって、現像部材の回転の終了前に、現像部材の表面のトナーを回収し、次の立上げ動作時に現像部材上から感光ドラム上に移動するトナーの量を低減する。
特開平11-212360号公報
しかしながら、仮に特許文献1の方法を用いたとしても、立上げ動作開始時の現像部材上のトナーを無くすことはできない。そのため、立上げ動作時に現像部材上のトナーが感光ドラム上に移動して立上げカブリが発生する。
立上げカブリにより感光ドラムに移動したトナーが転写部材に付着することを抑制するために、そのトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を転写部材に印加することが考えられる。しかし、単にトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を転写部材に印加したのでは、後続の画像形成時に感光ドラムのクリーニング不良などに起因する画像不良が発生するおそれがあることがわかった。この画像不良は、立上げカブリにより感光ドラムに移動したトナー自体、あるいはこのトナーがクリーニングブレードの機能を低下させることなどが原因であった。
図9は、一成分現像方式を用いた画像形成装置における感光ドラム1の周りの概略断面図(感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。感光ドラム1は、図中矢印R1方向(時計回り方向)に回転駆動される。帯電ローラ2は、図中R2方向(反時計回り方向)に回転する。感光ドラム1の表面は、感光ドラム1の回転方向に関する帯電位置Paにおいて、帯電ローラ2によって一様に帯電処理される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光装置(図示せず)が画像情報に従って照射するレーザビーム(レーザ光)31によって走査露光され、感光ドラム1上に静電像が形成される。感光ドラム1上に形成された静電像は、感光ドラム1の回転方向に関する現像位置Pbにおいて、現像ローラ41上のトナーTが付着することによって現像され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。なお、現像位置Pbは、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の現像ローラ41との接触部(当接部)に相当する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1の回転方向に関する転写位置Pcにおいて、転写ローラ5の作用により、感光ドラム1と転写ローラ5とに挟持されて搬送される記録材P上に転写される。なお、転写位置Pcは、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の転写ローラ5との接触部(当接部)に相当する。転写後に感光ドラム1上に残った転写残トナーは、クリーニングブレード61によって感光ドラム1上から除去(清掃)されて、クリーニング容器(図示せず)に収容される。画像形成動作の終了時に、感光ドラム1の表面は、除電手段としての例えば前露光装置や露光装置によって、少なくとも感光ドラム1の1周分にわたり除電処理される。したがって、立上げ動作開始時の感光ドラム1の表面電位は全域にわたり略0V(初期状態)である。
現像ローラ41は、図中R3方向(反時計回り方向)に回転駆動される。立上げ動作開始時に、現像ローラ41の回転方向に関する規制位置Peから供給位置Pdまでの領域L1にあるトナーは、現像ブレード42の摩擦帯電作用を受けていない。そのため、立上げ動作時に、現像ローラ41上の領域L1の未帯電トナーが、現像位置Pbにおいて感光ドラム1との摺擦により感光ドラム1上に移動する(立上げカブリ)。なお、供給位置Pdは、現像ローラ41の回転方向に関する現像ローラ41上の感光ドラム1との接触部(当接部)に相当する。また、規制位置Peは、現像ローラ41の回転方向に関する現像ローラ41上の現像ブレード42との接触部(当接部)に相当する。上記感光ドラム1上の未帯電トナーが転写位置Pcにおいて転写ローラ5に付着することにより、記録材Pの裏汚れの原因となる。この未帯電トナーが転写ローラ5に付着することを抑制するためには、次のような方法が考えられる。つまり、転写ローラ5に、トナーの正規の帯電極性と同極性で且つ感光ドラム1の表面電位(0V)に対して絶対値が放電閾値以上の電圧を印加する。これにより、未帯電トナーに正規の帯電極性と同極性の電荷を持たせて、そのトナーが転写ローラ5に付着することを抑制し、転写位置Pcを通過させる。
一方、立上げ動作開始時に、現像ローラ41の回転方向に関する規制位置Peよりも上流側の領域L2にあるトナーは、現像ローラ41の回転に伴い現像ブレード42の摩擦帯電作用を受けることにより、正規の帯電極性の電荷を持つ。したがって、立上げ動作開始時に現像ローラ41上の領域L2にあったトナーは、供給位置Pdに到達する時には正規の帯電極性の電荷を持っているため、感光ドラム1上に移動しやすい(立上げカブリ)。この電荷を持った感光ドラム上のトナーが転写位置Pcを通過している時に、転写ローラ5に上記放電閾値以上の電圧を印加すると、トナーは、正規の帯電極性であるものの強い電荷を持ち過ぎてしまい、感光ドラム1との静電付着力が増大する。これにより、そのトナーがクリーニングブレード61をすり抜けたり、感光ドラム1に当接するクリーニングブレード61のエッジの劣化を招いたりすることがある。そして、後続の画像形成時に、感光ドラム1のクリーニング不良に起因する、縦黒スジ(感光ドラム1の周方向に沿うスジ)などの画像不良が発生することがある。
したがって、本発明は、立上げ動作時に現像部材から感光体上に移動したトナーが転写部材に付着することを抑制すると共に、そのトナーに起因する画像不良を抑制することを目的とする。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な感光体と、前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記規制位置にあった前記現像部材上の位置が前記立上げ動作の開始後に最初に前記供給位置に到達した時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、
を有する画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、回転可能な感光体と、前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、前記現像部材に電圧を印加する現像電源と、前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像電源により前記現像部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、を有する画像形成装置が提供される。
本発明の更に他の態様によると、回転可能な感光体と、前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、前記現像部材に電圧を印加する現像電源と、前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像電源により前記現像部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記規制位置にあった前記現像部材上の位置が前記立上げ動作の開始後に最初に前記供給位置に到達した時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から、前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、を有する画像形成装置が提供される。
本発明によれば、立上げ動作時に現像部材から感光体上に移動したトナーが転写部材に付着することを抑制すると共に、そのトナーに起因する画像不良を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 感光ドラムの周りの概略断面図である。 一実施例における立上げ動作のタイミングチャート図である。 一実施例における感光ドラム上の領域の位置関係を示す模式図である。 感光ドラム上のカブリ曲線を示すグラフ図である。 他の実施例における感光ドラムの周りの概略断面図である。 他の実施例における立上げ動作のタイミングチャート図である。 中間転写方式の画像形成装置を説明するための模式図である。 立上げカブリを説明するための感光ドラムの周りの概略断面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、トナー像を担持する像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。画像形成動作(ジョブ)が開始されると、感光ドラム1は、駆動源としての駆動モータによって図中矢印R1方向(時計回り方向)に回転駆動される。本実施例では、感光ドラム1の外径は20mmであり、周速度(表面の移動速度)は160mm/secである。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。本実施例では、帯電ローラ2は、導電性の弾性ローラであり、芯金の周りに導電性弾性層が設けられて構成されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1に接触して配置され、駆動源としての駆動モータによって図中矢印R2方向(反時計回り方向)に回転駆動される。なお、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転するように構成されていてもよい。帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電源E1から、負極性の直流電圧である所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。感光ドラム1の回転方向に関する、帯電ローラ2による帯電処理が行われる感光ドラム1上の位置が帯電位置Paである。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向に関する帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部(当接部)の上流及び下流における、帯電ローラ2と感光ドラム1との間の微少な空隙のうち少なくとも一方で発生する放電により感光ドラム1の表面を帯電処理する。ただし、本発明の理解を容易とするために、帯電ローラ2と感光ドラム1との接触部が帯電位置Paであるものと擬制して説明する。
帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置(レーザビームスキャナ)3から照射される、画像情報(画像データ)に応じて変調されたレーザビーム31で走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。感光ドラム1の回転方向に関する、露光装置3による露光が行われる感光ドラム1上の位置が露光位置Pgである。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤としてのトナーTが供給されることによって現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。現像工程時に、現像装置4が備える現像ローラ41には、現像電圧印加手段としての現像電源E2から、負極性の直流電圧である所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。感光ドラム1の回転方向に関する、現像ローラ41から感光ドラム1上の静電像へのトナーの供給が行われる感光ドラム1上の位置が現像位置Pbであり、本実施例では感光ドラム1上の現像ローラ41との接触部(当接部)が現像位置Pbに相当する。本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。なお、現像装置4については後述して更に詳しく説明する。
感光ドラム1に対向して、転写手段としてのローラ型の転写部材である転写ローラ5が配置されている。転写ローラ5は、感光ドラム1に接触して配置され、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転する。なお、転写ローラ5は、駆動源としての駆動モータによって回転駆動されるように構成されていてもよい。感光ドラム1の回転方向に関する、感光ドラム1上から記録材P上へのトナー像の転写が行われる感光ドラム1上の位置が転写位置Pcであり、本実施例では感光ドラム1上の転写ローラ5との接触部(当接部)が転写位置Pcに相当する。感光ドラム1上に形成されたトナー像は、感光ドラム1の回転に伴って転写位置Pcに送られる。一方、感光ドラム1上のトナー像とタイミングが合わせられて、記録材収容部8から搬送ローラ9などによって、被転写体としての記録用紙などの記録材Pが搬送されてくる。そして、感光ドラム1上のトナー像は、転写位置Pcにおいて、転写ローラ5の作用により、感光ドラム1と転写ローラ5とに挟持されて搬送される記録材P上に転写される。つまり、転写ローラ5は、感光ドラム1と転写ローラ5との接触部を通過する記録材Pに感光ドラム1からトナー像を転写させる。転写工程時に、転写ローラ5には、転写電圧印加手段としての転写電源E3から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である所定の転写電圧(転写バイアス)が印加される。これにより、転写ローラ5と感光ドラム1との間に電界が形成され、感光ドラム1から記録材Pへとトナー像が静電的に転写される。なお、本実施例では、転写電源E3は、負極性の直流電圧と、正極性の直流電圧と、をそれぞれ転写ローラ5に印加することができるようになっている。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置7に送られる。定着装置7は、未定着のトナー像を担持した記録材Pに熱及び圧力を加えて、トナー像を記録材P上に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、画像形成装置100の装置本体の外部に排出(出力)される。
また、転写工程時に記録材Pに転写されずに感光ドラム1上に残った転写残トナーは、クリーニング手段としてのクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。クリーニング装置6は、感光ドラム1に当接して配置されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード61よって、回転する感光ドラム1の表面から転写残トナーを掻き取り、クリーニング容器62内に回収する。本実施例では、クリーニングブレード61は、弾性材料としてのウレタンゴムを用いて形成されており、感光ドラム1の表面に所定の圧力で圧接されている。クリーニングブレード61は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有し、所定の厚さを有する、板状(ブレード状)の部材である。クリーニングブレード61は、短手方向における自由端側の端部が感光ドラム1の回転方向の上流側を向くように、感光ドラム1の回転方向に対してカウンター方向に配置され、該自由端側の端部のエッジで感光ドラム1の表面に当接させられている。感光ドラム1の回転方向に関する、クリーニング装置6によるクリーニングが行われる感光ドラム1上の位置がクリーニング位置Phであり、本実施例ではクリーニングブレード61と感光ドラム1との接触部(当接部)がクリーニング位置Phに相当する。クリーニングブレード61は、感光ドラム1の回転方向に関して転写位置Pcよりも下流側且つ帯電位置Paよりも上流側で感光ドラム1に当接し、感光ドラム1からトナーを除去する。
一連の画像形成動作を終了する際に、感光ドラム1の表面は、除電手段として機能する露光装置3からのレーザビーム31によって、少なくとも感光ドラム1の1周分にわたり除電処理(本実施例では光除電処理)される。この除電処理により、感光ドラム1の表面電位は全域にわたり略0Vに初期化され、次の画像形成動作に備えられる。
なお、本実施例では、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びクリーニング装置6とは、一体的に画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを構成している。
2.現像装置
次に、本実施例における現像装置4について更に詳しく説明する。図2は、本実施例における現像装置4を含む感光ドラム1の周りの概略断面図(感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。
本実施例では、現像装置4は、現像剤としてトナーTのみからなる一成分現像剤(特に、非磁性一成分現像剤)を用い、現像ローラ41を感光ドラム1に接触させて現像を行うものである。現像装置4は、現像部材(現像剤担持体)としての現像ローラ41、規制部材としての現像ブレード42、現像容器43、撹拌部材44、及び供給部材としての供給ローラ45を有する。現像ローラ41は、感光ドラム1に対向して配置されており、トナーTを担持して搬送し、感光ドラム1上に供給する。現像ブレード42は、現像ローラ41に対向して配置されており、現像ローラ41上のトナーTの量を規制して所定の薄層とすると共に、トナーTを摩擦帯電させる。現像容器43は、トナーTを収容すると共に、現像ローラ41、現像ブレード42、撹拌部材44、及び供給ローラ45を支持する。撹拌部材44は、現像容器43内のトナーTを、撹拌すると共に、現像ローラ41に向けて搬送する。供給ローラ45は、現像ローラ41上にトナーTを供給すると共に、現像に供されなかったトナーTを現像ローラ41から剥ぎ取る。
現像ローラ41は、金属製の芯金の周囲に、基層と表層とからなる弾性層を有する弾性多層ローラである。本実施例では、基層の材料としてはウレタンゴムを用い、表層の材料としてはカーボンを混ぜたウレタンゴムを用いた。ただし、現像ローラ41の構成はこれに限定されるものではない。例えば、弾性層は単層でもよく、エーテルウレタンやナイロンなどで構成されていてもよい。また、中空の非磁性金属素管の周囲に導電性弾性ゴム層を設けた現像スリーブを用いてもよい。現像ローラ41は、現像容器43の感光ドラム1と対向する位置に設けられた開口部に、一部が外部に露出するようにして配置されている。現像ローラ41は、駆動源としての駆動モータによって、図中矢印R3方向(反時計回り方向)に回転駆動される。つまり、現像ローラ41は、感光ドラム1と現像ローラ41との対向部において感光ドラム1の表面の移動方向と現像ローラ41の表面の移動方向とが同方向となる方向に回転駆動される。また、本実施例では、現像ローラ41は、その表面の移動速度(周速度)が感光ドラム1の表面の移動速度(周速度)に対して1.2倍の速さとなるように回転駆動される。
現像容器43には、現像剤としての非磁性一成分現像剤であるブラック色のトナーTが収容されている。本実施例のトナーTの正規の帯電極性(現像時の帯電極性)は負極性である。現像容器43内のトナーTは、撹拌部材44によって撹拌されると共に、供給ローラ45によって現像ローラ41の表面に供給される。現像ローラ41の表面に供給されたトナーTは、現像ローラ41の回転に伴って現像ブレード42との対向部を通過することで、均一に薄層化され、摩擦帯電により負極性に帯電させられる。その後、現像ローラ41上のトナーTは、現像ローラ41の回転に伴って感光ドラム1との対向部まで搬送され、感光ドラム1上の静電像に応じて感光ドラム1に移動し、感光ドラム1上の静電像を現像する。本実施例では、イメージ部露光と反転現像とにより、トナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることによって電位の絶対値が小さくなった感光ドラム1上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム1の帯電電位と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーTが付着する。
現像ローラ41の回転方向に関する、現像ローラ41から感光ドラム1上の静電像へのトナーの供給が行われる現像ローラ41上の位置が供給位置Pdであり、本実施例では現像ローラ41上の感光ドラム1との接触部(当接部)が供給位置Pdに相当する。また、現像ローラ41の回転方向に関する、現像ブレード42によるトナーの層厚の規制が行われる現像ローラ41上の位置が規制位置Peであり、本実施例では現像ローラ41上の現像ブレード42との接触部(当接部)が規制位置Peに相当する。また、供給ローラ45は、現像ローラ41の回転方向に関する供給位置Pdよりも下流側、且つ、規制位置Peよりも上流側の現像ローラ41上の供給剥ぎ取り位置で、現像ローラ41からのトナーTの剥ぎ取り及び現像ローラ41へのトナーTの供給を行う。
3.駆動源等
本実施例では、感光ドラム1、帯電ローラ2及び現像ローラ41の駆動源としての駆動モータは共通化されている。つまり、本実施例では、感光ドラム1、帯電ローラ2及び現像ローラ41は、共通の駆動モータであるメインモータMからそれぞれ駆動伝達系を介して駆動力が伝達されることによって回転駆動される。なお、上述のように、帯電ローラ2は感光ドラム1に従動して回転してもよい。また、上述のように、転写ローラ5は回転駆動されてもよく、その場合上記共通のメインモータMで回転駆動されるように構成されてよい。
また、本実施例では、画像形成装置100は、現像装置4(プロセスカートリッジ)が画像形成装置100の装置本体に装着されている状態で感光ドラム1に対して現像ローラ41を離接(離れる方向及び接近する方向に移動)させる離接手段を有していない。本実施例では、現像装置4(プロセスカートリッジ)が画像形成装置100の装置本体に装着されている状態で、現像ローラ41は感光ドラム1に当接させられた状態に維持される。
また、本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1(プロセスカートリッジ)が画像形成装置100の装置本体に装着されている状態で感光ドラム1に対して転写ローラ5を離接させる離接手段を有していない。本実施例では、感光ドラム1(プロセスカートリッジ)が画像形成装置100の装置本体に装着されている状態で、転写ローラ5は感光ドラム1に当接させられた状態に維持される。
4.立上げ動作時の電圧制御
次に、図2、図3及び図4を参照して、本実施例における画像形成動作を開始する際の立上げ動作時の電圧制御について説明する。図3は、本実施例における立上げ動作時のメインモータM、帯電電源E1、現像電源E2、転写電源E3の動作タイミング及び動作状態を示すタイミングチャートである。また、図4は、本実施例における立上げ動作時の感光ドラム1上の領域の位置関係を説明するための模式図である。
なお、本実施例では、画像形成装置100に設けられた制御手段としての制御部(コントローラ)110(図1)が、メインモータM、帯電電源E1、現像電源E2、転写電源E3を含む画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する。制御部110は、該制御部110が内蔵するか又は該制御部110に接続された記憶手段としてのメモリ(記憶部)に格納されたプログラムに従って、画像形成装置100の各部の動作をシーケンス制御する。また、本実施例では、帯電電源E1、現像電源E2、転写電源E3は、定電圧制御で電圧を出力するが、本発明はこれに限定されるものではなく、帯電電源E1、現像電源E2、転写電源E3は、それぞれ定電流制御で電圧を出力してもよい。
図3におけるタイミング(A)は、制御部110に画像形成動作の開始指示が入力されたタイミングであり、制御部110は、このタイミング(A)とほぼ同時に、立上げ動作を開始する。図4(a)がタイミング(A)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時にメインモータMの駆動を開始する。メインモータMが駆動されると、感光ドラム1、帯電ローラ2及び現像ローラ41が回転駆動され、転写ローラ5が感光ドラム1の回転に従動して回転する。また、制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時に、帯電ローラ2に対する、画像形成時(帯電時)と同じ帯電電圧(本実施例では-1100V)の印加を開始する。また、制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時に、転写ローラ5に対する、画像形成時(転写時)とは逆極性(トナーの正規の帯電極性と同極性)である第1電圧Vt11(本実施例では-800V)の印加を開始する。この第1電圧Vt11は、該第1電圧Vt11を印加する時に転写位置Pcを通過する感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の電圧とする。このとき、感光ドラム1の表面電位は初期状態の略0Vである。また、本実施例では、転写位置Pcにおける感光ドラム1の表面電位(0V)に対する放電閾値は約600Vである。そのため、タイミング(A)以降、上記第1電圧Vt11(-800V)の印加によって、転写位置Pcにおいて負極性側の放電が発生する。また、立上げ動作開始時(タイミング(A))に、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の現像位置Pbから転写位置Pcまでの間の領域L3には、前回の画像形成動作を終了する際に現像ローラ41から移動したトナーが少量ながら存在する。このトナーは、殆ど電荷を持っていないものが多い。したがって、感光ドラム1上の領域L3に付着している上記トナーは、転写位置Pcにおける上記放電によって、負極性(正規の帯電極性)の電荷が付与されつつ、転写ローラ5への付着が抑制されて転写位置Pcを通過する。そして、この転写位置Pcを通過したトナーは、クリーニングブレード61よってクリーニング容器62内に回収される。なお、本実施例では、感光ドラム1上の領域L3は約20mmである。また、必要以上に高い電圧の印加は、転写ローラ5、あるいは感光ドラム1の劣化の原因となるなどの観点から、第1電圧Vt11は、絶対値が画像形成時(転写時)の転写電圧以下程度(例えば2000V以下)であることが望ましい。
図3におけるタイミング(B)は、タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L3分だけ移動したタイミングである。図4(b)がタイミング(B)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L3分だけ移動する期間は、転写位置Pcにおいて負極性の放電を発生させる上記第1電圧Vt11の印加が行われている。図4(b)における感光ドラム1上の領域αは、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の帯電処理された領域を示している。
一方、立上げ動作開始時(タイミング(A))に、現像ローラ41の回転方向に関する現像ローラ41上の規制位置Peから供給位置Pdまでの間の領域L1(図2)にあるトナーは、現像ブレード42の摩擦帯電作用を受けないまま、供給位置Pdに到達する。また、タイミング(A)から現像ローラ41の表面が現像ローラ41上の領域L1分だけ移動する期間は、現像位置Pbに到達する感光ドラム1の表面電位は略0V、現像電圧はOFFのまま、感光ドラム1と現像ローラ41とが周速差をもって回転している。そのため、現像ローラ41上の領域L1の殆ど電荷を持っていないトナーが、現像位置Pbにおいて感光ドラム1との摺擦により感光ドラム1に移動する。ここで、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の領域L4は、現像ローラ41上の領域L1が供給位置Pdを通過する間に現像位置Pbを通過する感光ドラム1上の領域に相当する。現像ローラ41は、感光ドラム1に対して1.2倍の速さで回転するため、現像ローラ41上の領域L1は感光ドラム1上の領域L4の1.2倍となる。なお、本実施例では、現像ローラ41上の領域L1は約10mmであり、感光ドラム1上の領域L4は約8.3mmである。そして、現像ローラ41上の領域L1から感光ドラム1上の領域L4に移動したトナーも、上記領域3のトナーと同様に、転写位置Pcにおける上記放電によって、負極性の電荷が付与されつつ、転写ローラ5への付着が抑制されて転写位置Pcを通過する。
図3におけるタイミング(C)は、タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L4及び領域L5分だけ移動したタイミングである。タイミング(A)における感光ドラム1上の領域L5は、同タイミングにおける感光ドラム1の回転方向に関する帯電位置Paから現像位置Pbまでの領域から、上記感光ドラム1上の領域L4を除いた領域である。図4(c)がタイミング(C)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。このタイミング(C)とほぼ同時に、帯電位置Paで帯電処理された感光ドラム1上の領域αが感光ドラム1上の現像位置Pbに到達する。本実施例では、帯電処理された感光ドラム1上の領域αの表面電位は約-500Vである。そして、制御部110は、このタイミング(C)とほぼ同時に、現像ローラ41に対する、画像形成時(現像時)と同じ現像電圧(本実施例では-300V)の印加を開始する。これにより、現像位置Pbにおける感光ドラム1の表面電位(-500V)と現像電圧(-300V)との電位差Δは200Vとなる。そのため、タイミング(C)以降の、現像ローラ41から感光ドラム1への負極性のトナーの移動(所謂カブリ現象)が抑制される。このトナーは、現像ブレード42により負極性に帯電させられている。図5は、感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位差Δと、カブリ現象により感光ドラム1上に付着するトナーの量(光学濃度(%)で示す。)との関係を示すグラフ図(カブリ曲線)である。本実施例では、カブリを抑制するためには感光ドラム1の表面電位と現像電圧との電位差Δは200V程度が望ましい。
図3におけるタイミング(D)は、タイミング(B)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L4分だけ移動したタイミング(すなわち、現像ローラ41の表面が現像ローラ41上の領域L1分だけ移動したタイミング)である。図4(d)がタイミング(D)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。そして、制御部110は、このタイミング(D)とほぼ同時に、転写ローラ5に印加する電圧を上記第1電圧Vt11(本実施例では-800V)から、第2電圧Vt12(本実施例では-300V)に変更する。この第2電圧Vt12は、該第2電圧Vt12を印加する時に転写位置Pcを通過する感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の電圧とする。このとき、帯電処理された感光ドラム1上の領域αは、現像位置Pbには到達しているものの、転写位置Pcには到達しておらず、転写位置Pcにおける感光ドラム1の表面電位は略0Vのままである。また、上述のように、転写位置Pcにおける感光ドラム1の表面電位(0V)に対する放電閾値は約600Vである。そのため、タイミング(D)以降は、上記第2電圧Vt12(-300V)の印加によって、転写位置Pcにおいて放電は発生せず、転写ローラ5から感光ドラム1に対して負極性側の電界が形成される。また、タイミング(D)以降に転写位置Pcに到達するトナーは、立上げ動作開始時(タイミング(A))に、現像ローラ41の回転方向に関する現像ローラ41上の規制位置Peよりも上流側(供給位置Pdよりも下流側)の領域L2にあったトナーである。このトナーは、現像ローラ41の回転に伴い、現像ブレード42からの摩擦帯電を受けているため、トナーの正規の帯電極性である負極性の電荷を持っている。したがって、この負極性の電荷を持った感光ドラム1上のトナーは、転写位置Pcにおいて、転写ローラ5と感光ドラム1との間の電界によって感光ドラム1に付着したまま転写位置Pcを通過する。そして、この転写位置Pcを通過したトナーは、クリーニングブレード61によってクリーニング容器62内に回収される。なお、第2電圧Vt12は、感光ドラム1上の負極性のトナーが転写ローラ5に移動するのを十分に抑制できる電界を形成する観点などから、絶対値が50V以上であることが望ましい。
ここで、仮にタイミング(D)で転写ローラ5に印加する電圧を上記第1電圧Vt11(-800V)のままとした場合を考える。この場合、上記負極性の電荷をもった感光ドラム1上のトナーが転写位置Pcを通過している時に、転写ローラ5に絶対値が放電閾値以上の電圧を印加することになる。そして、この場合、上記負極性の電荷を持った感光ドラム1上のトナーがさらに負極性側に強い電荷を持ち過ぎてしまい、感光ドラム1との静電付着力が増大する。これにより、そのトナーがクリーニングブレード61をすり抜けたり、感光ドラム1に当接するクリーニングブレード61のエッジの劣化を招いたりすることがある。そして、後続の画像形成時に、感光ドラム1のクリーニング不良に起因する縦黒スジなどの画像不良が発生することがある。
なお、立上げカブリを抑制するために、立上げ動作時に感光ドラムから現像ローラを離間させることが考えられる。また、立上げカブリにより感光ドラム上に移動したトナーが転写ローラに付着することを抑制するために、立上げ動作時に転写ローラを感光ドラムから離間させることが考えられる。しかし、このような構成は、画像形成装置の構成の複雑化、大型化、コストアップの原因となる。
図3におけるタイミング(E)は、タイミング(D)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L5分だけ移動したタイミングである。なお、本実施例では、感光ドラム1上の領域L5は約16mmである。図4(e)がタイミング(E)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。タイミング(E)とほぼ同時に、帯電処理された感光ドラム1上の領域αが転写位置Pcに到達する。そして、制御部110は、このタイミング(E)とほぼ同時に、転写ローラ5に印加する電圧を上記第2電圧Vt12(-300V)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である転写電圧Vt01(本実施例では+800V)に変更して、画像形成に備える。この転写電圧Vt01は、画像形成時(転写時)と同じ電圧であってよい。あるいは、この転写電圧Vt01は、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の画像形成領域以外の非画像形成領域(紙間など)が転写位置Pcを通過している時に印加する電圧に対応する電圧と同じであってもよい。この電圧は、画像形成時(転写時)の転写電圧と同極性で、画像形成時(転写時)の転写電圧よりも絶対値が小さい電圧とすることができる。なお、画像形成時(転写時)の転写電圧は、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の画像形成領域が転写位置Pcを通過している時の転写電圧である。また、感光ドラム1上の画像形成領域は、トナー像が形成され得る領域である。
その後、制御部110は、定着装置7の準備が完了したタイミング(F)とほぼ同時に、立上げ動作を終了し、露光装置3による静電潜像の形成などの画像形成動作を開始する。
このように、本実施例の画像形成装置100は、画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ転写位置Pcよりも上流側にあった感光体1上の領域が転写位置Pcを通過する期間に、転写電源E3により転写部材5にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加すると共に、該電圧を所定のタイミングで第1電圧から該第1電圧よりも絶対値が小さい第2電圧に変更する制御を行う制御部110を有する。本実施例では、制御部110は、上記所定のタイミングを、立上げ動作の開始時に規制位置Peにあった現像部材41上の位置が立上げ動作の開始後に最初に供給位置Pdに到達した時に現像位置Pbにあった感光体1上の位置が、立上げ動作の開始後に最初に転写位置Pcに到達するタイミングに合わせるように制御する。なお、本実施例では、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ現像位置Pbよりも上流側にあった感光体1上の領域が現像位置Pbを通過する期間に、現像部材41は感光体1に当接している。また、本実施例では、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ転写位置Pcよりも上流側にあった感光体1上の領域が転写位置Pcを通過する期間に、転写部材5は感光体1に当接している。
5.本実施例の作用効果
以上説明したように、本実施例では、立上げ動作において、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1の表面の帯電処理が行われていない領域が転写位置Pcを通過する期間に、トナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を転写ローラ5に印加する。また、その期間に、転写ローラ5に印加する電圧を、感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の電圧から、感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の電圧に変更する。また、その電圧を変更するタイミングは、立上げ動作開始時に規制位置Peにあった現像ローラ41上の位置が立上げ動作開始後に最初に供給位置Pdに到達した時に現像位置Pbにあった感光ドラム1上の位置が、最初に転写位置Pcに到達するタイミングに合わせる。ここで、タイミングを合わせるとは、典型的にはほぼ同時とすることを意味するが、上述のような効果が十分に得られる範囲で、例えば誤差程度のずれ(例えば感光ドラム1の表面の移動距離で±3mm以内程度に対応する時間のずれ)があってもよい。なお、本実施例では、立上げ動作において、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1の表面の帯電処理が行われていない領域が現像位置Pbを通過する期間に、現像ローラ41には電圧を印加しない。
これにより、感光ドラム1上に移動した未帯電トナーが転写ローラ5に付着することを抑制し、且つ、電荷を持った感光ドラム1上のトナーの静電付着力の増大を抑制できる。したがって、記録材Pの裏汚れや、クリーニング不良に伴う縦黒スジといった画像不良を抑制できる。また、クリーニングブレード61の劣化を抑制し、画像形成装置100の長寿命化を図ることができる。
なお、本実施例では、メインモータMの駆動のONタイミングと、帯電電圧のONタイミング及び第1電圧Vt11のONタイミングと、を同じタイミングとした。しかし、メインモータMの応答速度や、帯電電圧あるいは転写電圧の立上げ時間によって、適宜、タイミングを変更してもよい。例えば、メインモータMの駆動のONタイミングからの応答速度を考慮し、メインモータMが確実に駆動を開始したタイミングで帯電電圧あるいは転写電圧をONしてもよい。
また、本実施例では、立上げ動作において、感光ドラム1の表面の帯電処理が行われていない領域が現像位置Pbを通過する期間に現像ローラ41に電圧を印加しないが、この期間に現像ローラ41にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加してもよい。この場合も、本実施例と同様にして立上げ動作時に転写ローラ5に印加する電圧を制御することで、本実施例と同様の効果を得ることができる。つまり、制御部110は、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ現像位置Pbよりも上流側にあった感光体1上の領域が現像位置Pbを通過する期間に、現像電源E2により現像部材41に電圧を印加しないか又はトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加するように制御してよい。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.画像形成装置
本実施例の画像形成装置100は、「クリーナレス方式」を採用しており、感光ドラム1から転写残トナーを除去するための特別のクリーニング装置を有していない。本実施例の画像形成装置100では、転写残トナーは「現像同時クリーニング」により現像装置4の現像ローラ41によって回収される。つまり、本実施例の画像形成装置100では、現像装置4の現像ローラ41は、現像位置Pbにおいて感光ドラム1上の静電像にトナーを供給する機能と、現像位置Pbにおいて転写残トナーを回収する機能と、を有する。
2.現像同時クリーニング
図6を参照して現像同時クリーニングについて更に説明する。図6は、本実施例における現像装置4を含む感光ドラム1の周りの概略断面図(感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面)である。本実施例の画像形成装置100には、感光ドラム1の回転方向に関して転写ローラ5よりも下流側、且つ、帯電ローラ2よりも上流側に、感光ドラム1の表面を除電処理(本実施例では光除電処理)する除電手段としての前露光装置10が設けられている。なお、除電処理は、電荷を全て除去して電位を0Vにすることだけではなく、電荷の少なくとも一部を除去することを含む。
前露光装置10は、帯電位置Paで安定した放電を生じさせるために、帯電位置Paに進入する前の感光ドラム1の表面電位を光除電する。感光ドラム1の回転方向に関する、前露光装置10による露光(除電)が行われる感光ドラム1上の位置が除電位置Pfである。除電位置Pfは、感光ドラム1の回転方向に関して、転写位置Pcよりも下流側、且つ、帯電位置Paよりも上流側に位置する。転写残トナーには、正規の帯電極性とは逆極性に帯電しているトナーや、正規の帯電極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。これらのトナーは、前露光装置10により転写後の感光ドラム1を除電し、感光ドラム1の帯電処理時に均一な放電を生じさせることによって、再び正規の帯電極性に帯電させることが可能である。
帯電位置Paにおいて負極性に帯電させられたトナーは、感光ドラム1の回転に伴い現像位置Pbに送られる。現像位置Pbに送られてきたトナーは、非画像部(非露光部)では、感光ドラム1の表面の暗部電位(Vd)と、現像電圧(Vdc)と、の電位差により現像ローラ41に移動し、供給ローラ45によって剥ぎ取られて現像容器43に回収される。一方、画像部(露光部)では、上記現像位置Pbに送られてきたトナーは、感光ドラム1の表面の明部電位(Vl)と、現像電圧(Vdc)と、の電位差により現像ローラ41には移動しない。そして、そのトナーは、そのまま画像部のトナーとして感光ドラム1の回転に伴い転写位置Pcに送られ、記録材Pに転写される。
このように、本実施例では、現像装置4は、転写位置Pcを通過した感光ドラム1上のトナーを回収する。また、本実施例では、画像形成装置100は、感光ドラム1の回転方向に関して転写位置Pcよりも下流側且つ帯電位置Paよりも上流側で感光ドラム1の表面の電荷の少なくとも一部を除去する除電手段としての前露光装置10を有する。
3.立上げ動作時の電圧制御
次に、本実施例における画像形成動作を開始する際の立上げ動作時の電圧制御について説明する。なお、本実施例の立上げ動作時の電圧制御は、前露光装置10の動作を除いて実施例1における立上げ動作時の電圧制御と同様であるため、重複する説明は省略する。
図3を参照して、本実施例では、制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時に前露光装置10の点灯を開始する。これは、転写電圧をONした後に転写ローラ5から感光ドラム1上に吐き出される、電荷を持たないトナーを、帯電位置Paにおける放電によって負極性に帯電させて現像ローラ41で回収するためである。前露光装置10は、転写電圧をONした時に転写位置Pcにあった感光ドラム1上の位置が除電位置Pfに到達する時より前に点灯を開始すればよい。その後、前露光装置10は、画像形成動作が終了するまで継続してONのままとされ、画像形成動作が終了する際にOFFされる。
4.本実施例の作用効果
本実施例のような「クリーナレス方式」の画像形成装置100において、感光ドラム1上のトナーの静電付着力が増大した場合、現像位置Pbにおいてトナーが現像ローラ41に移動せず、現像装置4による転写残トナーの回収不良を引き起こすことがある。そして、この感光ドラム1の表面に残ったトナーは、転写位置Pcにおいて記録材Pに転写され、これが画像として顕在化する現象である「ゴースト」が発生することがある。
これに対して、本実施例によれば、実施例1と同様に、感光ドラム1上に移動した未帯電トナーが転写ローラ5に付着することを抑制し、且つ、電荷を持った感光ドラム1上のトナーの静電付着力の増大を抑制できる。したがって、本実施例によれば、記録材Pの裏汚れや、現像装置4による転写残トナーの回収不良に伴うゴーストといった画像不良を抑制できる。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.画像形成装置
本実施例では、現像電源E2は、負極性の直流電圧と、正極性の直流電圧と、をそれぞれ現像ローラ41に印加することができるようになっている。そして、本実施例では、立上げ動作時に、現像電源E2は、現像ローラ41に正極性(トナーの正規の帯電極性とは逆極性)の直流電圧を印加する。
2.立上げ動作時の電圧制御
次に、図7を参照して、本実施例における画像形成動作を開始する際の立上げ動作時の電圧制御について説明する。図7は、本実施例における立上げ動作時のメインモータM、帯電電源E1、現像電源E2、転写電源E3の動作タイミング及び動作状態を示すタイミングチャートである。
図7におけるタイミング(A)は、制御部110に画像形成動作の開始指示が入力されたタイミングであり、制御部110は、このタイミング(A)とほぼ同時に、立上げ動作を開始する。図4(a)がタイミング(A)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時にメインモータMの駆動を開始する。メインモータMが駆動されると、感光ドラム1、帯電ローラ2及び現像ローラ41が回転駆動され、転写ローラ5が感光ドラム1の回転に従動して回転する。また、制御部110は、タイミング(A)とほぼ同時に、帯電ローラ2に対する、画像形成時(帯電時)と同じ帯電電圧(本実施例では-1100V)の印加を開始する。
また、本実施例では、このタイミング(A)とほぼ同時に、現像ローラ41に対する、画像形成時(現像時)とは逆極性(トナーの正規の帯電極性とは逆極性)である立上げ現像電圧Vdev11(本実施例では+100V)の印加を開始する。このとき、現像ローラ41上の領域L1(図2)には、現像ブレード42の摩擦帯電作用を受けていないことにより殆ど電荷を持っていないトナーの他、正負それぞれの極性を持つトナーも存在する。現像ローラ41に立上げ現像電圧Vdev11(+100V)を印加することによって、現像ローラ41上の負極性のトナーが感光ドラム1に移動することを抑制することができる。ここで、本実施例では、立上げ現像電圧Vdev11を+100Vとしたが、現像ローラ41上の負極性のトナーが感光ドラム1に移動するのを十分に抑制できる電界を形成できればよい。この観点から、立上げ現像電圧Vdev11は、+50V以上(絶対値が50V以上)であることが望ましい。また、必要以上に高い電圧の印加は、現像ローラ41、感光ドラム1、あるいはトナーの劣化の原因となるなどの観点から、立上げ現像電圧Vdev11は、絶対値が画像形成時(現像時)の現像電圧以下程度(例えば400V以下)であることが望ましい。
また、本実施例では、制御部110は、このタイミング(A)とほぼ同時に、転写ローラ5に対する、画像形成時(転写時)と同極性(トナーの正規の帯電極性とは逆極性)である第1電圧Vt01(本実施例では+800V)の印加を開始する。この第1電圧Vt01は、該第1電圧Vt01を印加する時に転写位置Pcを通過する感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の電圧とする。このとき、感光ドラム1の表面電位は初期状態の略0Vである。また、本実施例では、転写位置Pcにおける感光ドラム1の表面電位(0V)に対する放電閾値は約600Vである。そのため、タイミング(A)以降、上記第1電圧Vt01(+800V)の印加によって、転写位置Pcにおいて正極性側の放電が発生する。また、立上げ動作開始時(タイミング(A))に、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1上の現像位置Pbから転写位置Pcまでの間の領域L3(図4)には、前回の画像形成動作を終了する際に現像ローラ41から移動したトナーが少量ながら存在する。このトナーは、殆ど電荷を持っていないものが多い。したがって、感光ドラム1上の領域L3に付着している上記トナーは、転写位置Pcにおける上記放電によって、正極性(正規の帯電極性とは逆極性)の電荷が付与されつつ、転写ローラ5への付着が抑制されて転写位置Pcを通過する。そして、この転写位置Pcを通過したトナーは、クリーニングブレード61よってクリーニング容器62内に回収される。なお、必要以上に高い電圧の印加は、転写ローラ5、あるいは感光ドラム1の劣化の原因となるなどの観点から、第1電圧Vt01は、絶対値が画像形成時(転写時)の転写電圧以下程度(例えば2000V以下)であることが望ましい。
図7におけるタイミング(B)は、タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L3分だけ移動したタイミングである。図4(b)がタイミング(B)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L3分だけ移動する期間は、転写位置Pcにおいて正極性の放電を発生させる上記第1電圧Vt01の印加が行われている。そして、本実施例では、制御部110は、このタイミング(B)とほぼ同時に、転写ローラ5に印加する電圧を上記第1電圧Vt01(本実施例では+800V)から、第2電圧Vt02(本実施例では+300V)に変更する。この第2電圧Vt02は、該第2電圧Vt02を印加する時に転写位置Pcを通過する感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の電圧とする。
つまり、実施例1と同様に、立上げ動作開始時(タイミング(A))に、現像ローラ41上の領域L1にあるトナーは、現像ブレード42の摩擦帯電作用を受けないまま現像ローラ41上の供給位置Pdに到達する。また、この期間の感光ドラム1の表面電位は略0Vであり、現像電圧Vdev11は+100Vである。そのため、現像ローラ41上の領域L1に対応する感光ドラム1上の領域L4には、現像ローラ41上のトナーのうち、ほぼ正極性のトナーのみが感光ドラム1に移動する。したがって、感光ドラム1上の領域L4が転写位置Pcに到達するタイミング(B)以降は、感光ドラム1上にはほぼ正極性のトナーのみが存在する。仮に、この感光ドラム1上の正極性のトナーが転写位置Pcを通過している時に上記第1電圧Vt01の印加を行い、転写位置Pcで正極性側の放電を発生させた場合、トナーが正極性側に強い電荷を持ち過ぎてしまい、感光ドラム1との静電付着力が増大する。これにより、トナーがクリーニングブレード61をすり抜けたり、感光ドラム1に当接するクリーニングブレード61のエッジの劣化を招いたりすることがある。そして、後続の画像形成時に、感光ドラム1のクリーニング不良に起因する縦黒スジなどの画像不良が発生することがある。
そこで、本実施例では、タイミング(B)以降は、上記第2電圧Vt02(+300V)の印加を行い、転写位置Pcにおいて転写ローラ5から感光ドラム1に対して正極性側の電界を形成する。これによって、上記感光ドラム1上の正極性のトナーの転写ローラ5への付着を抑制して、転写位置Pcを通過させる。なお、第2電圧Vt02は、感光ドラム1上の正極性のトナーが転写ローラ5に移動するのを十分に抑制できる電界を形成する観点などから、絶対値が50V以上であることが望ましい。
図7におけるタイミング(C)は、タイミング(A)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L4及び領域L5分だけ移動したタイミングである。図4(c)がタイミング(C)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。このタイミング(C)とほぼ同時に、帯電位置Paで帯電処理された感光ドラム1上の領域αが感光ドラム1上の現像位置Pbに到達する。本実施例では、帯電処理された感光ドラム1上の領域αの表面電位は約-500Vである。制御部110は、このタイミング(C)とほぼ同時に、現像ローラ41に印加する電圧を立上げ現像電圧Vdev11(本実施例では+100V)から、トナーの正規の帯電極性と同極性である現像電圧Vdev01(本実施例では-300V)に変更する。この現像電圧Vdev01は、画像形成時(現像時)と同じであってよい。これにより、現像位置Pbにおける感光ドラム1の表面電位(-500V)と現像電圧Vdev01(-300V)との電位差Δは200Vとなる。そのため、タイミング(C)以降の、現像ローラ41から感光ドラム1へのトナーの移動(所謂カブリ現象)が抑制される。このトナーは、現像ブレード42により負極性に帯電させられている。
図7におけるタイミング(D)は、タイミング(B)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L4分だけ移動したタイミング(すなわち、現像ローラ41の表面が現像ローラ41上の領域L1分だけ移動したタイミング)である。図4(d)がタイミング(D)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。タイミング(B)以降、転写位置Pcに到達する感光ドラム1上のトナーは正極性のトナーである。そのため、タイミング(D)以降も引き続き上記第2電圧Vt02(+300V)の印加を行い、上記感光ドラム1上の正極性のトナーの転写ローラ5への付着を抑制して、転写位置Pcを通過させる。
図7におけるタイミング(E)は、タイミング(D)から感光ドラム1の表面が感光ドラム1上の領域L5分だけ移動したタイミングである。図4(e)がタイミング(E)における感光ドラム1上の領域の位置関係を示している。タイミング(E)とほぼ同時に、帯電処理された感光ドラム1上の領域αが転写位置Pcに到達する。そして、制御部110は、このタイミング(E)とほぼ同時に、転写ローラ5に印加する電圧を上記第2電圧Vt02(+300V)から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である転写電圧Vt01(+800V)に変更して、画像形成に備える。この転写電圧Vt01は、画像形成時(転写時)と同じであってよい。なお、本実施例では、この転写電圧Vt01と、上記第1電圧Vt01とは同じである。
その後、制御部110は、定着装置7の準備が完了したタイミング(F)とほぼ同時に、立上げ動作を終了し、露光装置3による静電潜像の形成などの画像形成動作を開始する。
このように、本実施例では、制御部110は、画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ現像位置Pbよりも上流側にあった感光体1上の領域が現像位置Pbを通過する期間に、現像電源E2により現像部材41にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加する制御を行う。また、制御部110は、立上げ動作において、立上げ動作の開始時に感光体1の回転方向に関して帯電位置Paよりも下流側且つ転写位置Pcよりも上流側にあった感光体1上の領域が転写位置Pcを通過する期間に、転写電源E2により転写部材5にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加すると共に、該電圧を所定のタイミングで第1電圧から該第1電圧よりも絶対値が小さい第2電圧に変更する制御を行う。本実施例では、制御部110は、上記所定のタイミングを、立上げ動作の開始時に現像位置Pbにあった感光体1上の位置が、立上げ動作の開始後に最初に転写位置Pcに到達するタイミングに合わせるように制御する。
3.本実施例の作用効果
以上説明したように、本実施例では、立上げ動作において、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1の表面の帯電処理が行われていない領域が現像位置Pbを通過する期間に、現像ローラ41にはトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加する。そして、本実施例では、立上げ動作において、感光ドラム1の回転方向に関する感光ドラム1の表面の帯電処理が行われていない領域が転写位置Pcを通過する期間に、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を転写ローラ5に印加する。また、その期間に、転写ローラ5に印加する電圧を、感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の電圧から、感光ドラム1の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の電圧に変更する。また、その電圧を変更するタイミングは、立上げ動作開始時(画像形成時とは逆極性の現像電圧の印加開始時)に現像位置Pbにあった感光ドラム1上の位置が最初に転写位置Pcに到達するタイミングに合わせる。ここで、タイミングを合わせるとは、典型的にはほぼ同時とすることを意味するが、上述のような効果が十分に得られる範囲で、例えば誤差程度のずれ(例えば感光ドラム1の表面の移動距離で±3mm以内程度に対応する時間のずれ)があってもよい。
これにより、感光ドラム上に移動した未帯電トナーが転写ローラ5に付着することを抑制し、且つ、電荷を持った感光ドラム1上のトナーの静電付着力の増大を抑制できる。したがって、記録材Pの裏汚れや、クリーニング不良に伴う縦黒スジといった画像不良を抑制できる。また、クリーニングブレード61の劣化を抑制し、画像形成装置100の長寿命化を図ることができる。
なお、実施例2で説明した「クリーナレス方式」を採用した画像形成装置100においても、実施例2で説明した電圧制御に代えて本実施例と同様の電圧制御を用いることによって、同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、タイミング(B)で転写ローラ5に印加する電圧を第1電圧から第2電圧に変更したが、実施例1と同様にタイミング(D)で変更してもよい。タイミング(D)までに転写位置Pcを通過する感光ドラム1上のトナーは、現像ブレード42により摩擦帯電されていない比較的の弱く正極性に帯電したトナー、あるいは摺擦により感光ドラム1に移動した殆ど電荷を持たないトナーである。そのため、このトナーに対して転写位置Pcにおける放電により電荷を付与しても、トナーの静電付着力が強くなり過ぎることは起きにくい。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、感光体はドラム状(円筒状)の部材であるものとして説明したが、例えば複数の支持ローラに巻き掛けられた無端ベルト状の部材など、回転可能な他の形態の回転部材(回転体)であってもよい。
また、上述の実施例では、帯電部材はローラ状の部材であるものとして説明したが、例えば複数の支持ローラに巻き掛けられた無端ベルト状の部材など、回転可能な他の形態の回転部材(回転体)であってもよい。現像部材、転写部材についても同様である。無端ベルト状の部材を用いる場合、例えば複数の支持ローラのうちの一つを、ベルトを介して感光体に当接させることができる。
また、上述の実施例では、現像剤として非磁性一成分現像剤を用いた場合について説明したが、現像剤として磁性一成分現像剤を用いる場合にも本発明を適用することができ、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、画像形成装置は、感光体から直接記録材にトナー像を転写するものであった。本発明は、これに限定されるものではなく、中間転写方式の画像形成装置にも適用することができる。図8は、中間転写方式の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。図8において、上述の実施例の画像形成装置におけるものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素には同一の符号を付している。中間転写方式の画像形成装置100は、感光ドラム1に対向して、中間転写体としての、無端状のベルトで構成された中間転写ベルト51などを有する。中間転写方式の画像形成装置では、中間転写体が、感光体上のトナー像を記録材に転写するための、感光体の回転方向に関する転写位置で感光体に接触する転写部材を構成する。この中間転写体は、感光体と転写部材との接触部において感光体から転写されたトナー像を記録材に転写するために担持して搬送するものである。中間転写ベルト51は、複数の支持ローラ(張架ローラ)に巻き掛けられて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト51は、複数の支持ローラのうちの駆動ローラが回転駆動されることで、図中R4方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト51の内周面側には、感光ドラム1と対向して、電圧印加部材(一次転写部材)としてのローラ状の部材で構成された一次転写ローラ52が配置されることが多い。また、中間転写ベルト51の外周面側において、複数の支持ローラのうちの二次転写内ローラ53と対向する位置には、ローラ状の部材で構成された二次転写外ローラ54が配置されることが多い。二次転写内ローラ53と二次転写外ローラ54とで中間転写ベルト51が挟持される。上述の実施例と同様にして感光ドラム1上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ52の作用により、感光ドラム1と中間転写ベルト51との接触部で中間転写ベルト51上に一次転写される。一次転写時に、感光ドラム1に接触している中間転写ベルト51には、一次転写ローラ52を介してトナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。また、中間転写ベルト51上に一次転写されたトナー像は、中間転写ベルト51と二次転写外ローラ54とに挟持されて搬送される記録材P上に二次転写される。二次転写時には、例えば二次転写外ローラ54に、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧である二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。なお、図8では図示を省略しているが、中間転写方式は、中間転写ベルト51の表面の移動方向に沿って複数の感光ドラム1(及び感光ドラム1の周囲のプロセス手段)が配置された、いわゆる、タンデム型のカラー画像形成装置で採用されることが多い。
このような中間転写方式の画像形成装置100の場合、立上げ動作時に中間転写ベルト51と感光ドラム1とが接触していると、立上げカブリにより感光ドラム1上に移動したトナーが中間転写ベルト51に付着する。そして、このトナーが二次転写外ローラ54に付着して記録材Pの裏汚れの原因となったり、これを抑制するために別途中間転写ベルト51のクリーニングシーケンスが必要となったりする。また、そのトナーが中間転写ベルト51に付着することを抑制するために、一次転写ローラ52を介して中間転写ベルト51に単に電圧を印加した場合には、前述と同様にトナーの感光ドラム1との静電付着力が増大することによる問題が生じ得る。そのため、中間転写方式の画像形成装置100においても、本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、同様に、本発明は、上記中間転写方式の画像形成装置における中間転写体の代わりに、無端状のベルトで構成された記録材担持ベルトなどの記録材担持体を備えた画像形成装置にも適用できる。この画像形成装置では、感光体に形成されたトナー像は、記録材担持体に電圧印加部材(転写ローラなど)を介して転写電圧(転写バイアス)が印加されることで、記録材担持体に担持されて搬送される記録材上に転写される。この画像形成装置では、記録材担持体が、感光体上のトナー像を記録材に転写するための、感光体の回転方向に関する転写位置で感光体に接触する転写部材を構成する。
このような記録材担持体を備えた画像形成装置の場合も、上記中間転写方式の画像形成装置の場合と同様、立上げ動作時に記録材担持体と感光体とが接触していると、立上げカブリにより感光体上に移動したトナーが記録材担持体に付着する。そして、このトナーが記録材の裏汚れの原因となったり、これを抑制するために別途記録材担持体のクリーニングシーケンスが必要となったりする。また、そのトナーが記録材担持体に付着することを抑制するために、電圧印加部材を介して記録材担持体に単に電圧を印加した場合には、前述と同様、トナーの感光体との静電付着力が増大することによる問題が生じ得る。そのため、このような画像形成装置においても、本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、現像部材は感光体に接触して配置されていたが、現像部材が感光体に近接して配置されている構成でも立上げカブリは生じ得る。そのため、現像部材が感光体に近接して配置されている構成の画像形成装置においても、本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。ただし、立上げカブリがより発生しやすい、立上げ動作時に帯電処理されていない感光体の表面が現像位置を通過する期間に現像部材が感光体に接触させられている構成において、本発明はより顕著に作用し得るものと言える。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 転写ローラ
6 クリーニング装置
10 前露光装置
41 現像ローラ
42 現像ブレード
61 クリーニングブレード

Claims (13)

  1. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、
    前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、
    前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、
    画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記規制位置にあった前記現像部材上の位置が前記立上げ動作の開始後に最初に前記供給位置に到達した時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、
    を有する画像形成装置。
  2. 前記現像部材に電圧を印加する現像電源を有し、
    前記制御部は、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像電源により前記現像部材に電圧を印加しないか又はトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加するように制御する請求項に記載の画像形成装置。
  3. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、
    前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、
    前記現像部材に電圧を印加する現像電源と、
    前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、
    画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像電源により前記現像部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、
    を有する画像形成装置。
  4. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の回転方向に関する帯電位置で前記感光体の表面を帯電処理する帯電部材と、
    前記感光体の回転方向に関する露光位置で、前記帯電部材により帯電処理された前記感光体の表面を露光して、前記感光体上に静電像を形成する露光装置と、
    前記感光体の回転方向に関する現像位置で前記感光体に対向し、トナーを担持する、回転可能な現像部材と、前記現像部材の回転方向に関する規制位置で前記現像部材に対向し、前記現像部材上のトナーを規制する規制部材と、を備え、前記現像位置で、前記感光体上の静電像に、前記規制部材により規制されて前記現像部材の回転方向に関する供給位置に搬送された前記現像部材上のトナーを供給して、前記感光体上にトナー像を形成する現像装置と、
    前記現像部材に電圧を印加する現像電源と、
    前記感光体上のトナー像を記録材に転写するための、前記感光体の回転方向に関する転写位置で前記感光体に接触する転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加する転写電源と、
    画像形成動作を開始する際の立上げ動作において、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像電源により前記現像部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写電源により前記転写部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加すると共に、該電圧を、前記立上げ動作の開始時に前記規制位置にあった前記現像部材上の位置が前記立上げ動作の開始後に最初に前記供給位置に到達した時に前記現像位置にあった前記感光体上の位置が、前記立上げ動作の開始後に最初に前記転写位置に到達するタイミングで、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値以上の第1電圧から、前記第1電圧よりも絶対値が小さく、前記感光体の表面電位に対して絶対値が放電閾値未満の第2電圧に変更する制御を行う制御部と、
    を有する画像形成装置。
  5. 前記転写部材は、前記感光体と前記転写部材との接触部を通過する記録材に前記感光体からトナー像を転写させる請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記転写部材は、前記感光体と前記転写部材との接触部において前記感光体から転写されたトナー像を記録材に転写するために担持して搬送する中間転写体である請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流側且つ前記帯電位置よりも上流側で前記感光体に当接し、前記感光体からトナーを除去するクリーニング部材を有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記現像装置は、前記転写位置を通過した前記感光体上のトナーを回収する請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記感光体の回転方向に関して前記転写位置よりも下流側且つ前記帯電位置よりも上流側で前記感光体の表面の電荷の少なくとも一部を除去する除電手段を有する請求項に記載の画像形成装置。
  10. 前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記現像位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記現像位置を通過する期間に、前記現像部材は前記感光体に当接していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記立上げ動作の開始時に前記感光体の回転方向に関して前記帯電位置よりも下流側且つ前記転写位置よりも上流側にあった前記感光体上の領域が前記転写位置を通過する期間に、前記転写部材は前記感光体に当接していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成装置に前記感光体と前記現像装置とが装着されている状態で前記感光体に対して前記現像部材を離接させる手段を有していないことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成装置に前記感光体と前記転写部材とが装着されている状態で前記感光体に対して前記転写部材を離接させる手段を有していないことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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