JP7345161B2 - ギヤードモータの駆動制御機構 - Google Patents

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本発明は、電動モータと変速部とを一体化したギヤードモータの制御ブレーキ手段により制御するギヤードモータの駆動制御機構に関し、特にこのブレーキ手段を改良したギヤードモータの駆動制御機構に関する。
従来、この種のギヤードモータの駆動制御機構として、電磁力等の磁気的手段により制動制御を行うもの、又はスプロケットやベルト等の機械的手段により制動を行うものが多数存在する。磁気的手段による制動制御としては、特許文献1、2に開示されるものがあり、また、機械的手段による制動制御としては、特許文献3、4に開示されるものがある。
この特許文献1に開示されるギヤードモータの駆動制御機構は、ブレーキコイルに通電しない状態ではコイルばねの力によりブレーキディスクがアーマチュアとサイドプレートに押し付けられて拘束され、他方ブレーキコイルに通電すると磁気吸引力によってアーマチュアがフィールドに吸着されてブレーキディスクが回動自在となりブレーキを開放するように構成される。このブレーキディスクは、磁性歯が内周に設けられ、磁性歯が空隙とキャンを介して永久磁石が対向配設されて磁気的に結合している。このブレーキコイルに通電すると磁気吸引力によってアーマチュアがフィールドに吸着され、ブレーキコイルが回転自在となってブレーキを開放する。
また、特許文献2に開示されるギヤードモータの駆動制御機構は、電磁コイルと圧縮バネとで制動力を発生させ、無励磁状態の非通電時に圧縮バネのバネ力でアーマチュアをロータに圧接してアーマチュアと固定プレートとの間でロータを挟持してブレーキ作動を行い、他方励磁状態の通電時にアーマチュアを吸着してロータから引き離してブレーキ作動を解除するものである。
また、特許文献3に開示されるギヤードモータの駆動制御機構は、シャッターカーテン等の巻取軸とスプロケットホイールとが一体化された回転部材で形成されるラチェットギヤの歯に係合することにより制御する構成である。
さらに、特許文献4に開示されるギヤードモータの駆動制御機構は、可撓性カーテンの落下防止保護装置として用いられ、この可撓性カーテンの駆動シャフトに固着されるプーリにバンドブレーキを接触させて制御する構成である。
さらにまた、特許文献5に開示されるギヤードモータの駆動制御機構は、シャッターの巻取シャフトと電動モータとの間に駆動連結機構として配設され、巻取シャフトの内部空間内に収容されており、巻取シャフトとモーターシャフトをスプリングの弾性力により連結すべく構成される。駆動連結機構には、巻取シャフトの内径と略同一の外径を有する第一軸が設けられており、第一軸と固定帯が巻取シャフトを挟んで連結されることで、第一軸が巻取シャフトに対して連結される構成としている。
特開2011-144854号公報 特開2007-77719号公報 特開2010-189913号公報 特表2013-500413号公報 特開2010-24752号公報
従来の各ギヤードモータの駆動制御機構は、以上のように構成されていたことから、いずれも外部から制御の信号又は駆動力を入力しなければ駆動範囲の始点から終点までの間で停止し、かつこの停止状態の維持及びこの停止状態からの始動を円滑かつ確実に実行できないという課題を有していた。
特に、特許文献1に記載のギヤードモータの駆動制御機構は、電動モータを駆動する電流に加えて、ブレーキコイルを励磁する電流を供給しなければならず、消費電流が大きくなり、特に始動時にコイルばねの力及び永久磁石の磁力に抗した磁気吸引力を生じる電流量を必要とするという問題を有していた。
また、特許文献2に記載のギヤードモータの駆動制御機構は、特許文献1と同様に電動モータの駆動電流の他に電磁コイルを励磁する電流を別途に供給しなければならず、制御動作が複雑化し、消費電流も増大するという問題を有していた。
さらに、特許文献3~5に記載の各ギヤードモータの駆動制御機構は、いずれも機械的な構成を複雑化させ、装置の製造コストを低減できないという問題を有していた。
本発明は上記各課題を解消するためになされたものであり、電動モータの回転出力を変速部で減速してギヤードモータの駆動力として出力し、この駆動力による駆動範囲の始点から終点までの間における停止動作を実行し、この停止動作を維持し、かつこの停止状態から始動する各動作を、電動モータの駆動入力以外の外力を付与することなく円滑かつ確実に実行できるギヤードモータの駆動制御機構を提供することを目的とする。
本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構は、電動モータ及び当該電動モータの駆動軸を入力軸とする変速部を一体化して形成されるギヤードモータと、変速部の出力軸における制動を制御するブレーキ手段とを備えるギヤードモータの駆動制御機構において、ブレーキ手段が、電動モータの駆動軸に回動自在に軸支される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する回転部と、当該回転部の周面に対向配置され、電動モータのケースに固着される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する固定部とを備えていることを特徴とする。
このように本発明においては、ブレーキ手段が、電動モータの駆動軸に回動自在に軸支される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する回転部と、当該回転部の周面に対向配置され、電動モータのケースに固着される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する固定部とを備えていることから、電動モータの駆動軸又は変速部の出力軸における同軸状の内外に異極に対向配設された円環状体のラジアル配向永久磁石が相互に吸引し合うことにより、駆動力による駆動範囲の始点から終点までの間における停止動作を実行し、この停止動作を維持し、かつこの停止状態から始動する各動作を、電動モータの駆動入力以外の外力を付与することなく円滑かつ確実に実行できるという効果を有する。
本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構は、必要に応じて、電動モータの駆動軸の一端側を変速部の入力軸とし、駆動軸の他端側にブレーキ手段の回転部が配設される。
このように本発明においては、ギヤードモータの駆動制御機構において、電動モータの駆動軸の一端側を変速部の入力軸とし、駆動軸の他端側にブレーキ手段の回転部が配設されることから、ギヤードモータからの出力である変速部による大きなトルク出力の制御を電動モータからの高速回転で小さなトルク出力の駆動軸に対してブレーキ手段が駆動制御できることとなり、極力簡易な機械構成で起動・停止及び停止状態維持の各動作を円滑かつ確実に実行できるという効果を有する。
本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構は、必要に応じて、回転部のラジアル配向永久磁石が、固定部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも固定部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されている。
このように本発明においては、ギヤードモータの駆動制御機構において、回転部のラジアル配向永久磁石が、固定部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも固定部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されていることから、回転部と固定部間に作用する磁力を大きくすることができ、停止動作の実行と維持を円滑かつ確実にできるという効果を有する。
本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構は、必要に応じて、固定部のラジアル配向永久磁石が、回転部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも回転部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されている。
このように本発明においては、ギヤードモータの駆動制御機構において、固定部のラジアル配向永久磁石が、回転部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも回転部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されていることから、回転部と固定部間に作用する磁力を大きくすることができ、停止動作の実行と維持を円滑かつ確実にできるという効果を有する。
本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構は、必要に応じて、回転部のラジアル配向永久磁石が、磁気型エンコーダ用の永久磁石として機能する。
このように本発明においては、ギヤードモータの駆動制御機構において、回転部のラジアル配向永久磁石が、磁気型エンコーダ用の永久磁石として機能することから、磁気型エンコーダ用の永久磁石が不要となるため、ブレーキ手段の部材点数を低減することができ、また、構成が簡易となり組立がより容易となるという効果を有する。
本発明によれば、駆動力による駆動範囲の始点から終点までの間における停止動作を実行し、この停止動作を維持し、かつこの停止状態から始動する各動作を、電動モータの駆動入力以外の外力を付与することなく円滑かつ確実に実行できるギヤードモータの駆動制御機構を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構を自動昇降カーテンに適用した場合の全体斜視図である。 図1に記載のギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図である。 図2に記載のギヤードモータの駆動制御機構におけるブレーキ手段の部分断面図、及び当該部分断面図におけるC-C線端面図である。 ラジアル配向永久磁石の一例を示す模式図である。 ラジアル配向永久磁石のその他の例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(第1の実施形態)
本実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構について、図1~図3を用いて説明する。ここで、図1はギヤードモータの駆動制御機構を自動昇降カーテンに適用した場合の全体斜視図であり、図2はギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図であり、図3はギヤードモータの駆動制御機構におけるブレーキ手段の部分断面図及び当該部分断面図におけるC-C線端面図である。
図1~図3に示すように、ギヤードモータ1の駆動制御機構は、昇降カーテン100における昇降動作の駆動に要する回転力を生じさせる電動モータ2と、この電動モータ2における駆動軸21の一端側21aを入力軸31として回転力の速度を減速し、この減速した回転力を出力軸32から昇降カーテン100の昇降動作に対応するトルクを生じさせる変速部3と、電動モータ2における駆動軸21の他端側21bに配設され、変速部3の出力軸32における制動を電動モータ2の駆動軸21に軸支されて回動するラジアル配向永久磁石43と電動モータ2のケース20に固着されたラジアル配向永久磁石46とを対向させて制御するブレーキ手段4とを備えている。
本実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構は、ギヤードモータ1からの出力である変速部3による大きなトルク出力の制御を電動モータ2からの高速回転で小さなトルク出力の駆動軸21に対してブレーキ手段4が駆動制御できることとなり、極力簡易な機械構成で起動・停止及び停止状態維持の各動作を円滑かつ確実に実行できる。
なお、ブレーキ手段4は、電動モータ2と変速部3との間、又は変速部3の出力軸32側に設けてもよい。
ブレーキ手段4は、電動モータ2の駆動軸21に回動自在に軸支される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石43(43a~43d)を有する回転部40と、当該回転部40の周面に対向配置され、電動モータ2のケース20に固着される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石46(46a~46d)を有する固定部41とを備えている。
このように4つのラジアル配向永久磁石43a~43dは、回転部40の周方向に相隣る極性を異ならせるように4つの領域に分けられた単一の磁性体に着磁して形成される。また、4つのラジアル配向永久磁石46a~46dも同様に、固定部41の周方向に相隣る極性を異ならせるように4つの領域に分けられた単一の磁性体に着磁して形成される。
具体的には、単一の円環状体の磁性体を着磁する場合は、当該円環状体の外周4か所に励磁用コイルを配設して着磁する構成を採用することが一般的である。
回転部40は、基台の一端に凹部42bが形成されるとともに、基台側面の中間外周に鍔部42aが形成されており、電動モータ2の軸線Aを中心として駆動軸21に凹部42bが軸支されて駆動軸21の駆動に伴って回動する保持部42と、保持部42の電動モータ2側に固着される円環状に配設されたラジアル配向永久磁石43(43a~43d)と、保持部42の鍔部42aを挟んでラジアル配向永久磁石43a~43dに対し対向配置された、磁気型エンコーダ用の永久磁石44とを備えている。
鍔部42aは、保持部42の基台における両端側に配設されるラジアル配向永久磁石43a~43dと永久磁石44との間隔を保持して相互の磁界の干渉を防止している。
磁気型エンコーダ用の永久磁石44は、ギヤードモータ1が固着される基板(図示略)上に配設されたホール素子5との間で電動モータ2の回転数等を検出する。
固定部41は、電動モータ2のケース20の一端面20a側に固着され、電動モータ2とは反対側に向かって拡径する段差部45aを有する収納部45と、段差部45aに固着され、回転部40のラジアル配向永久磁石43a~43dの外側に間隔を開けて対向配置される円環状のラジアル配向永久磁石46(46a~46d)とを備えている。
ここで、ラジアル配向永久磁石について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態に係るラジアル配向永久磁石の一例を示す模式図であり、図5はラジアル配光永久磁石のその他の例を示す模式図である。
図4に示すように、ラジアル配向永久磁石43、46は、内周縁部と外周縁部とでそれぞれ複数のS極とN極とが周方向に沿って交互に着磁されるとともに、ラジアル方向に異なる磁極が着磁された内外周多極型の磁石である。ギヤードモータ1の停止動作時には、回転部40及び固定部41のラジアル配向永久磁石43、46の異なる磁極が対向した状態となる。
以上の構成により、停止動作時に対向配置状態となった回転部40のラジアル配向永久磁石43の磁極(例えば、N極とする)と固定部41のラジアル配向永久磁石46の磁極(例えば、S極とする)と間の引力による駆動制御力のみならず、回転部40のラジアル配向永久磁石43のN極と、固定部41のラジアル配向永久磁石46のS極に隣接するN極との斥力による駆動制御力により、停止動作の実行と維持を円滑かつ確実にできる。
なお、図4(A)に示す例では、内外周多極型の磁石の内側及び外側の磁極数がそれぞれ4極である場合を示したが、図5に示すように、2極や6極等の偶数極であってもよい。
このように内外周多極型の磁石を偶数極で構成することにより、相隣る磁石相互間の磁極を異ならせることができることとなり、駆動制御力を磁極相互の引力及び斥力を双方で作用させてより強力に制御できるとともに、円環状の複数の磁石を安定して強固に配設できることとなる。
また、回転部40のラジアル配向永久磁石43は、固定部41に対向する磁極(外側)による磁界の強さがこれとは反対側の磁極(内側)による磁界よりも強いことが好ましい。
同様に、固定部41のラジアル配向永久磁石46は、回転部40に対向する磁極(内側)による磁界の強さがこれとは反対側の磁極(外側)による磁界よりも強いことが好ましい。
図4(B)に示すように、内外周多極型の磁石は、周方向に隣接する異なる磁極間で磁界が形成される。そのため、回転部40及び固定部41のラジアル配向永久磁石43、46が向き合う側に形成される磁界を強くすれば、回転部40と固定部41間に働く磁力を大きくすることができ、停止動作の実行と維持を円滑かつ確実にできる。
内外周多極型永久磁石の磁界の強さは、当該永久磁石の製造段階において成形体とした未着磁磁石素材を着磁する際に、パルス磁場の配置・強さ等を制御することによって調整することができる。
また、以上のことから、本実施形態のラジアル配向永久磁石43、46としては、ネオジム磁石等の焼結マグネットのみならず、これより磁力の弱いプラスチックマグネットも使用することが可能となる。
次に、本実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構を昇降カーテン100を自動的に動作させる制御動作について説明する。
まず、昇降カーテン100を自動的に動作させる制御動作について説明する。
まず、昇降カーテン100が開放状態にある場合は、カーテン下端部103が駆動範囲Wの最上部100Hに位置し、電動モータ2への電流供給がなく停止状態であり、かつブレーキ手段4の回転部40におけるラジアル配向永久磁石43a~43dが固定部41のラジアル配向永久磁石46a~46dの磁界により引き付けられ、電動モータ2の回動を阻止して昇降カーテン100の開放状態を維持している。
この昇降カーテン100による開放状態にあるカーテン下端部103が駆動範囲Wの最上部100Hに位置している場合から遮蔽動作を駆動制御部200から指示すると、電動モータ2に電源部(図示を省略)から駆動電流が供給される。この駆動電流の供給により電動モータ2が回転駆動を開始し、この電動モータ2の駆動軸21とともに回転する回転部40に遠心力を発生させ、固定部41のラジアル配向永久磁石46a~46dの引張状態から解放し、ブレーキ手段4によるブレーキ状態を解除する。
このブレーキ手段4のブレーキ状態の解除により電動モータ2の駆動軸21がフリー状態となり、電動モータ2の駆動回転が駆動軸21を介して入力軸31から入力され、この入力された回転力を変速部3で減速し、かつ昇降カーテン100の昇降動作に必要なトルクに変換する。この変換された回転力により、昇降カーテン100の昇降軸102を回転させてカーテン101を巻き出して遮蔽する。
この遮蔽動作の途中で、カーテン101を中間部100Mで停止させて、カーテン101による半遮蔽状態を維持する旨を駆動制御部200から指示すると、電源部(図示を省略)から電動モータ2への電流供給がなくなり、電動モータ2の回転速度が減衰してブレーキ手段4に生じていた遠心力も急激に減少してラジアル配向永久磁石43a~43d、46a~46d間の引力によりブレーキ手段4のブレーキが機能する。
このブレーキ手段4のブレーキが機能すると、カーテン下端部103が中間部100Mで停止状態を維持して昇降カーテン100を半遮蔽状態とすることができる。
さらに、この半遮蔽状態から全遮蔽状態に移行する旨を駆動制御部200から指示すると、電源部(図示を省略)から電動モータ2への電流供給を開始し、駆動範囲Wの最上部100Hからの始動動作と同様に最下部100Lまで駆動制御される。
以上では、昇降カーテン100を駆動範囲Wの最上部100Hから中間部100M、この中間部100Mから最下部100Lへの遮蔽動作について説明したが、駆動範囲Wの最下部100Lから中間部100M、この中間部100Mから最上部100Hへの開放動作も同様に実行して制御することができる。
ところで、電動モータ2の駆動トルクF1と、昇降カーテン100の巻上げ(又は巻出し)の駆動トルクF2と、ブレーキ手段4の回転部40と固定部41との間の引力F3との関係は、次式で表すことができる。
F1>F3>F2
この駆動トルクF1、駆動トルクF2、引力F3の関係が維持される範囲で本実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構は、駆動制御部200からの電動モータ2の供給電流のON・OFF制御のみで、昇降カーテン100の駆動範囲Wにおけるいかなる開放・遮蔽の各動作を制御できることとなる。
(第2の実施形態)
本実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構について、図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図である。
なお、本実施形態において上記各実施形態と重複する説明は省略する。
図6に示すように、ブレーキ手段6は、電動モータ2の駆動軸21に回動自在に軸支される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石62を有する回転部60と、回転部60の周面に対向するように回転部60の電動モータ2側に片寄せた外側に配設され、電動モータ2のケース20に固着される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁された円環状のラジアル配向永久磁石46を有する固定部41とを備えている。
回転部60は、軸線Aを中心として駆動軸21に軸支されて駆動軸21の駆動に伴って回動する保持部61と、保持部61の外周面に固着される円環状に配設され、ラジアル配向永久磁石46よりも長尺寸法で形成されたラジアル配向永久磁石62とを備えている。
ラジアル配向永久磁石62は、固定部41のラジアル配向永久磁石46と対向する磁極面が、駆動軸21に沿って電動モータ2とは反対方向に延在するように設けられている。
この延在した部分が磁気型エンコーダ用の永久磁石として機能し、ホール素子5との間で電動モータ2の回転数等を検出する。
以上の構成により、本実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構では、磁気型エンコーダ用の永久磁石が不要となるため、上記第1の実施形態に係るブレーキ手段4と比較してブレーキ手段6の部材点数を低減することができ、また、構成が簡易となるため組立がより容易となる。
(第3の実施形態)
本実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構について、図7を用いて説明する。図7は、第3の実施形態に係るギヤードモータの駆動制御機構におけるギヤードモータの部分断面図である。
なお、本実施形態において上記第1の実施形態と重複する説明は省略する。
図7に示すように、ブレーキ手段7は、電動モータ2のケース20に固着される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石73を有する固定部70と、固定部70の外周面に対向するように固定部70の外側に配設され、電動モータ2の駆動軸21に回動自在に軸支される円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石75を有する回転部71とを備えている。
固定部70は、電動モータ2のケース20の一端面20a側に固着される収納部72と、収納部72に軸線Aを中心として配設される円環状のラジアル配向永久磁石73とを備えている。
回転部71は、軸線Aを中心として駆動軸21に軸支され駆動軸21の駆動に伴って回動する保持部74と、保持部74の載置部74aに固着され円環状に配設されたラジアル配向永久磁石75と、保持部74の鍔部74bを挟んで電動モータ2とは反対側に配設され、鍔部74bに固着された磁気型エンコーダ用の永久磁石44とを備えている。載置部74aは、ギヤードモータ1の軸方向から見て、回転部71のラジアル配向永久磁石75が固定部70のラジアル配向永久磁石73の外側に対向配置されるように、固定部70と間隔を開けて形成されている。
本実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構においても、上記第1の実施形態に係るギヤードモータ1の駆動制御機構と同様に、電動モータ2の回転出力を変速部3で減速してギヤードモータ1の駆動力として出力し、この駆動力による駆動範囲の始点から終点までの間における停止動作を実行し、この停止動作を維持し、かつこの停止状態から始動する各動作を、電動モータの駆動入力以外の外力を付与することなく円滑かつ確実に実行することができる。
なお、本実施形態においては、回転部71のラジアル配向永久磁石75が最も外側に配設されていることから、回転部71に磁気型エンコーダ用の永久磁石44を設けずに、ラジアル配向永久磁石75に間隔を開けてその外側にホール素子5を配置し、ラジアル配向永久磁石75を磁気型エンコーダ用の永久磁石として兼用することもできる。
なお、上記各実施形態において、回転部は駆動軸の定位置に軸支されたものとして説明したが、ギヤードモータが始動状態となった際に、回転部が駆動軸に沿って固定部のラジアル配向永久磁石と離れる方向へと摺動できるように、回転部にスライド機能を持たせてもよい。このようにすることで、駆動軸の回動に伴い回転部が固定部から離れていくため、回転部のラジアル配向永久磁石と固定部のラジアル配向永久磁石との対向する面積が次第に小さくなることで、すなわち、回転部及び固定部間に働く磁力が小さくなることで、より早い段階で駆動軸の円滑な回動を可能とする。
また、上記各実施形態においては、本発明に係るギヤードモータの駆動制御機構を自動昇降カーテンに適用する場合について説明したが、他に開口部の開閉装置、例えば自動シャッター、自動スクリーン等に適用することもできる。
1 ギヤードモータ
2 電動モータ
3 変速部
4、6、7 ブレーキ手段
5 ホール素子
20 ケース
20a 一端面
21 駆動軸
21a 一端側
21b 他端側
31 入力軸
32 出力軸
40、60 回転部
41 固定部
42、61 保持部
42a 鍔部
42b 凹部
43、62 ラジアル配向永久磁石
44 磁気型エンコーダ用の永久磁石
45 収納部
45a 段差部
70 固定部
71 回転部
72 収納部
73 ラジアル配向永久磁石
74 保持部
74a 載置部
74b 鍔部
75 ラジアル配向永久磁石
100 昇降カーテン
100H 最上部
100L 最下部
100M 中間部
101 カーテン
102 昇降軸
103 カーテン下端部
A 軸線
W 駆動範囲

Claims (5)

  1. 電動モータ及び当該電動モータの駆動軸を入力軸とする変速部を一体化して形成されるギヤードモータと、前記変速部の出力軸における制動を制御するブレーキ手段とを備えるギヤードモータの駆動制御機構において、
    前記ブレーキ手段が、前記電動モータの駆動軸に回動自在に軸支される単一の円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する回転部と、当該回転部の周面に対向配置され、前記電動モータのケースに固着される単一の円環状体で形成され、当該円環状体の周方向に複数に分割され、分割された各部分が各々ラジアル方向で、かつ相隣る各部分の極性を異ならせて着磁されたラジアル配向永久磁石を有する固定部とを備え
    前記回転部のラジアル配向永久磁石及び前記固定部のラジアル配向永久磁石が、周方向に隣接する異なる磁極間で磁界を形成することを
    特徴とするギヤードモータの駆動制御機構。
  2. 請求項1に記載のギヤードモータの駆動制御機構において、
    前記電動モータの駆動軸の一端側を前記変速部の入力軸とし、前記駆動軸の他端側に前記ブレーキ手段の回転部が配設されることを特徴とするギヤードモータの駆動制御機構。
  3. 請求項1又は2に記載のギヤードモータの駆動制御機構において、
    前記回転部のラジアル配向永久磁石が、前記固定部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも前記固定部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されていることを特徴とするギヤードモータの駆動制御機構。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のギヤードモータの駆動制御機構において、
    前記固定部のラジアル配向永久磁石が、前記回転部側とは反対側の磁極により形成される磁界よりも前記回転部側の磁極により形成される磁界が強くなるように着磁されていることを特徴とするギヤードモータの駆動制御機構。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載のギヤードモータの駆動制御機構において、
    前記回転部のラジアル配向永久磁石が、磁気型エンコーダ用の永久磁石として機能することを特徴とするギヤードモータの駆動制御機構。
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