JP7343224B2 - 照明用ランプ及び照明システム - Google Patents
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Description
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、設置面に取り付けられた照明器具に対して照明用ランプが着脱自在に装着されるような照明装置にも統合制御可能な照明用ランプ及び照明システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明システムは、照明器具と当該照明器具に装着された照明用ランプとからなる複数台の照明装置と、前記複数台の照明装置の点灯を制御する照明制御装置とを備える照明システムであって、前記複数の照明用ランプの少なくとも1つは上記の照明用ランプであり、前記通信ユニットは前記照明制御装置側から前記制御情報を受信する照明システム。
一態様に係る照明用ランプは、照明器具に取り付けられる照明用ランプにおいて、複数個の発光素子を備える光源モジュールと、点灯情報に基づいて前記光源モジュールを点灯させる点灯回路ユニットと、前記光源モジュール及び前記点灯回路ユニットが設けられるベースと、制御情報を受信して前記点灯回路ユニットに点灯情報を伝達する通信ユニットと、前記ベースに設けられ且つ前記照明器具に取り付けられる口金ユニットとを備える。
別態様に係る照明用ランプは、前記通信ユニットは前記点灯回路ユニットから離間して設けられている。これにより、点灯回路ユニットのノイズの影響を少なくできる。
別態様に係る照明用ランプは、前記点灯回路ユニットは前記光源モジュールの裏側に配されている。これにより、長手方向の寸法を小さくできる。
別態様に係る照明用ランプは、前記ベースは長尺状をし、前記口金ユニットは2つあり、当該2つの口金ユニットは前記ベースの長手方向の両端に設けられ、前記通信ユニットは前記2つの口金ユニットの一方に設けられている。これにより、通信ユニットを光源モジュールから発せられた光を遮光することなく配置することでできる。
1.照明システム8及び照明装置1の全体構成
主に図1及び図2を用いて説明する。
照明システム8は、図1に示すように、複数台の照明装置1と照明制御装置7とから構成される。ここでの照明装置1は、図1に示すように、例えば12台あり、12台の照明装置1の点灯、消灯、調光等(以下、単に「点灯等」ともいう。)が照明制御装置7により統合制御される。
例としては、A01~A04及びB01~B02の6台の照明装置1は18時になると一斉に消灯し、C01~C03及びD01~D03の照明装置1が20時になると徐々に暗くなり始め30分後に消灯する等である。
照明装置1は通信ユニットを有し、当該通信ユニットを介して他の照明装置1や照明制御装置7と通信可能なネットワークが構築される。
照明装置1において光を出射する側を表側とし、単に「表側」とすることもある。照明装置1において設置面が存在する側を裏側とし、単に「裏側」とすることもある。長尺状の照明装置1の長手方向を単に「長手方向」とすることもあり、照明装置1の短手方向を単に「短手方向」とすることもある。
主に、図2~図4を用いて説明する。
照明器具3は例えば吊りボルト等(図示省略)により被取付面に固定される。
照明器具3は器具ベース31と一対のソケット33とを備える。ここでの照明器具3は2本のLED直管ランプ5を装着することができる。器具ベース31は例えば金属板をプレスして形成されている。器具ベース31は、横断面形状において底辺が設置面側に位置する高さの低い二等辺三角形状をする、所謂、逆富士タイプである。
一対のソケット33は、器具ベース31の2等辺を構成する各傾斜板部であって長手方向の両端側に設けられている。
LED直管ランプ5は、図3に示すように、少なくとも、発光素子の一例であるLED素子501を光源とする光源モジュール50と、光源モジュール50の点灯を制御する点灯回路ユニット51と、光源モジュール50及び点灯回路ユニット51が設けられるベース52と、ベース52に設けられ且つ照明器具3のソケット33に取り付けられる口金ユニット54,55と、制御情報を受信して点灯回路ユニット51に点灯情報を伝達する通信ユニット58とを備える。
ここでの口金ユニット54は照明器具3から受電して点灯回路ユニット51へ電力を供給する機能を有し、口金ユニット54を供給側口金ユニット54とする。口金ユニット55には通信ユニット58が設けられており、口金ユニット55を通信側口金ユニット55とする。
LED直管ランプ5は、上記構成以外に、光源モジュール50を覆う透光性カバー53を備えている。LED直管ランプ5は、図5及び図6に示すように、光源モジュール50からの光を表側に反射させる反射シート506を備える。
ここで、長手方向において、通信側口金ユニット55が存在する側を「一端」とし、供給側口金ユニット54が存在する側を「他端」とする。
以下、各部について説明する。
光源モジュール50は、図3、図4、図7に示すように、複数個のLED素子501とLED基板503とを備える。LED基板503は長手方向に細長い矩形状をしている。
LED素子501は一例として1列で長手方向に沿って配されている。ここでは、LED直管ランプ5が長尺状であるため、図5及び図6に示すように、2個の光源モジュール50A,50Bが長手方向に連続して配されている。なお、2個の光源モジュール50A,50Bはジャンパー線(図示省略)により接続されている。
一対の連結部509は、LED基板503の表面に当接し且つその間にLED素子501を挟んだ状態で、一対の取付部508を短手方向に連結する。なお、基板押さえ具507の連結部509は弾性変形可能であり、弾性変形させることで延伸部分508aを溝525aに挿入できる。
点灯回路ユニット51は、供給側口金ユニット54を介して商用電源から受電した電力から点灯電力を生成して、光源モジュール50に供給する。
点灯回路ユニット51は、図8に示すように、点灯電力を生成する点灯電力生成部510と、照明制御装置7(図1参照)から指示された点灯情報の点灯電力を点灯電力生成部510に生成させる点灯制御部511と、点灯情報等を記憶する記憶部512とを備える。
点灯電力は、照明制御装置7から受信した制御信号に含まれた点灯情報や記憶部512に記憶された点灯情報に基づいて生成される。なお、受信した制御信号を「受信信号」ともいい、光源モジュール50の点灯情報が含まれた受信信号を点灯信号とする。
ここでの点灯回路ユニット51は、電子部品513及び回路基板514を収容する回路ケース515を備える。回路ケース515により、ベース52と電子部品513、回路基板514との絶縁をしている。点灯回路ユニット51は、図3、図4及び図7に示すように、ベース52に搭載された光源モジュール50の裏側に配されている。なお、図では複数個の電子部品513を1つのブロックとして表している。
点灯制御部511は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。点灯制御部511は、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて点灯に関する制御を行ったり、照明制御装置7から通信ユニット58を介して受信した点灯情報を不揮発性の記憶部512に記憶したりする。点灯制御部511は、照明制御装置7からの制御指示に対する動作状況を通信制御部584に出力する。
回路ケース515は、図13に示すように、通信側口金ユニット55側の端部に貫通孔515fを有している。貫通孔515fには、通信側口金ユニット55の延伸部分561gの凸部分561hが係合する。これにより、回路ケース515のベース52に対する位置決めが行われる。
給電ケーブル518は、長手方向の一端側に位置するLED基板503の長手方向の一端と接続する第1給電ケーブルと、長手方向の他端側に位置するLED基板503の長手方向の他端と接続する第2給電ケーブルとの2本がある。
ベース52は、図7に示すように、光源モジュール50を搭載するモジュール搭載機能を有する。ベース52は点灯中の光源モジュール50に発生する熱を放出する放熱機能を有する。ベース52は点灯回路ユニット51を収容(装備)する回路収容機能を有する。ベース52は供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55を装着する口金装着機能を有する。ベース52は透光性カバー53を装着するカバー装着機能を有する。
ここでのベース52は、光源モジュール50を載置する載置部と、点灯回路ユニット51を収容する収容部及び位置決め部と、供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55を装着するための口金装着部とを有している。
なお、S字状壁部526の一部は、図7に示すように、直線壁部524の短手方向の端部を利用して「S」字状を構成している。
基板押さえ具507は、図7に示すように、取付部508の裏面に段差508bを有している。この段差508bにより反射シート506の短手方向のズレが規制(位置決め)される。
S字状壁部526は外溝526aを構成する部分における外方側端部から表側に張り出す凸条部分526cを有する。外溝526aには、図4及び図7に示すように、透光性カバー53の開口側端部に形成されている段付凸条部532が挿入される。挿入された状態では、段付凸条部532がベース52の溝526aの凸条部分526cに係合する。これにより、透光性カバー53がベース52に装着される。
内溝526bには、図5及び図6に示すように、後述の供給側口金ユニット54及び通信側口金ユニット55をベース52に装着するためのねじ体71,73が螺合する。このように溝526bが口金装着部を構成する。
ベース52の一対のS字状壁部526における内面が回路ケース515の一対の立設板部分515bの外面に当接(近接)し、ベース52の円弧壁部527の内面が回路ケース515の傾斜板部分515cに当接(近接)する。これにより、回路ケース515がベース52により支持され且つ位置決めされる。つまり、ベース52のS字状壁部526と円弧壁部527とにより点灯回路ユニット51の位置決め部が構成される。なお、ここでの位置決めは長手方向と直交する方向に対してなされる。
透光性カバー53は、図7に示すように、その横断面が半円状又は半円に似た形状の半筒状をしている。透光性カバー53は光源モジュール50を覆い保護する保護機能を有する。なお、透光性カバー53は光源モジュール50から発せられた光を透過させるポリカーボネート等の透光性材料からなる。
供給側口金ユニット54は、図3及び図9に示すように、一対の口金ピン541を供給側口金本体542に有する。口金ピン541は図示省略の受電ケーブルと接続される。
供給側口金本体542は、図9に示すように、有底筒部543と、有底筒部543の開口側端から筐体(透光性カバー53とベース52)の内周面に沿うように延伸する延伸部544と、有底筒部543の開口側端部の外周面に設けられた外鍔部545とを有する。
透光性カバー53側の延伸部544は、図4の(a)に示すように、透光性カバー53の本体部531の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。透光性カバー53側の延伸部544は、円弧の周方向における端部が透光性カバー53の凸条部533に当接(近接)する。これにより、透光性カバー53が供給側口金ユニット54に対して周方向に位置決めされる。
通信側口金ユニット55は、図3に示すように、LED直管ランプ5を照明器具3に取り付けるための取付機能を有する。通信側口金ユニット55は、照明器具3のソケット33(図2参照)の取付孔に挿入される一対の口金ピン551を口金ケース552に備える。ここでは、口金ピン551は盤体550に取付けられた状態で口金ケース552に取り付けられる。口金ケース552には通信ユニット58が設けられている。なお、盤体550に口金ピン551が取付けられて一体化されたものを、図5及び図6に示すように、ピン付き盤体553とする。
口金ケース552は、図3に示すように、ケース本体560とケース蓋体570と盤体550とを備える。口金ケース552内には通信ユニット58を構成する通信モジュール581が収容され、記憶デバイス585を収容するドングル582(図15及び図16参照)を通信モジュール581に対して着脱自在とするための貫通窓576(図5参照)が口金ケース552のケース蓋体570に形成されている。
口金ケース552は、通信モジュール581を収容し、ドングル582を装着している。このため、図4の(b)に示すように、ケース本体560の外観形状は直方体に似た形状をし、口金ケース522の横断面形状は非円形状をしている。
ケース本体560は、図10から図12に示すように、通信側口金ユニット55をベース52に装着するための装着部561と、通信モジュール581を収容するためのケース部562とを有している。ケース本体560は、図12に示すように、ケース蓋体570の周壁571bの長手方向の他端部を支持する支持部563を有している。
装着部561は、図3に示すように、ベース52と透光性カバー53との端面と当接する当接板部分561aを有している。当接板部分561aは、図4の(b)に示すように、ベース52及び透光性カバー53の外周面形状を略同じ形状の外周面を有している。これにより、通信側口金ユニット55とベース52との当接(近接)部分及び通信側口金ユニット55と透光性カバー53との当接(近接)部分の意匠性を向上させることができる。
当接板部分561aは、図12に示すように、中央部に貫通孔561bを有する円板状をしている。なお、貫通孔561bの引出線は回路側延伸部分561jと区別するために先端を矢印にしている。
ケース本体560は、通信側口金ユニット55をベース52に装着するための装着部分を当接板部分561aに有している。装着には、ベース52の内溝526b(図7参照)に螺合するねじ体73(図10~図12参照)を利用し、装着部分はねじ体73用の貫通孔561cにより構成される。
ベース側延伸部分561dは、図4の(b)に示すように、ベース52の円弧壁部527の内周面に当接(近接)するように横断面形状が円弧状をしている。ベース側延伸部分561dは、図10に示すように、当接板部分561aにおける最も裏側に位置する部分には形成されておらず、当該非形成部分を挟んで周方向に沿って2個存在する。
ベース側延伸部分561dにおける表側端は、図4の(b)に示すように、ベース52のS字状壁部526に当接(近接)する。これにより、ベース52がケース本体560に対して周方向に位置決めされる。
装着部561は、図4の(b)及び図12に示すように、当接板部分561aの内面とカバー側延伸部分561eの内面とに跨って裏側に延伸して、図3に示すように、ベース52の直線壁部524の端面に当接するベース当接部分561fを有している。
なお、一対のベース側延伸部分561dと延伸部分561gとは図13に示すように連結している。
ケース部562は、図10~図12に示すように、口金ケース552の一部であって通信モジュール581を収容するケースの略半分を構成する。ケース部562は、装着部561の当接板部分561aに対して、ベース側延伸部分561dやカバー側延伸部分561eが延伸する側と反対側に設けられている。ケース部562は円盤状の当接板部分561aにおける表側半分に連続して設けられている。
ケース部562は、図11に示すように、ケース部分562aと、ピン付き盤体553を装着するためのケース側盤体装着部分562bと、ケース蓋体570を装着するための蓋体装着部562cとを有している。
端壁562fは、図11に示すように、裏側から表側に凹入する凹入部562hを有している。凹入部562hは半円状をしている。
ケース部562は、図12に示すように、端壁562fに対して長手方向に間隔をおいて対向する対向板部562jと、対向板部562jと端壁562fとに直交する状態で両者を連結する直交板部562kとを有する。端壁562fと対向板部562jと直交板部562kとから溝562mが構成される。
端壁562fの凹入部562hにはピン付き盤体553の円形状の板状部550aが嵌合し、溝562mにピン付き盤体553の円弧状部550b(図10及び図12参照)が嵌合する。つまり、端壁562fの凹入部562hと溝562m(溝を構成するための板部等を含む)とでケース側盤体装着部分562bが構成される(図11参照)。
ケース部562は、図10に示すように、通信モジュール581を位置決めする位置決め部分を底壁562dと側壁562eとに有している。位置決め部分は長突条部分562qと短突条部分562rから通信モジュール581の通信基板591の端縁(端面)に沿って裏側に延伸する延伸部分562sにより構成される。位置決め部分は、通信基板591の周縁に沿って複数個設けられている。
支持部563は、図12に示すように、当接板部分561aにおける一端側の面に設けられている。支持部563は、長手方向の一端側に突出する突出部分563aを当接板部分561aであってケース部分562aが形成されていない部分に有している。突出部分563aは、長手方向の一端側から見たときに、表側がケース部分562aに連結する「U」字状をしている。突出部分563aの内、円弧状をしている部分が、図14の(a)に示すように、ケース蓋体570の周壁571bの内面に当接(近接)する。これにより、ケース蓋体570の長手方向の他端部がケース本体560により支持される。
ケース蓋体570はケース本体560や盤体550とで口金ケース552を構成する。
ケース蓋体570は、図12に示すように、蓋部571を有する。蓋部571は端壁571aと周壁571bとを有する。ケース蓋体570は、ピン付き盤体553を装着するための蓋側盤体装着部分572を蓋部571に有する。ケース蓋体570は、蓋部571をケース本体560に装着するための蓋側装着部573を有する。
蓋部571は、図11に示すように、表側に突出して長手方向に延伸する突条部571dを周壁571bの表側端面に有する。突条部571dは、図14の(c)に示すように、ケース本体560の側壁562eの溝562gに挿入(嵌合)する。
ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図14の(a)に示すように、周壁571bの長手方向の他端部の内面がケース本体560の突出部分563aの外周面に近接(当接)する。
ケース蓋体570がケース本体560に装着された状態では、図13に示すように、延伸板部571eの他端側の面が、突出部分563aの一端側の面に近接する。
端壁571aの凹入部571cには、ピン付き盤体553の板状部550aが嵌合し、溝572cにピン付き盤体553の円弧状部550bが嵌合する。つまり、端壁571aの凹入部571cと溝572c(溝を構成するための板部等を含む。)とで蓋側盤体装着部分572が構成される。
通信側口金ユニット55は、図11に示すように、口金ケース552の内部に通信モジュール581を収容し、通信モジュール581に対して着脱自在に接続されるドングル582用の貫通窓576と、ドングル582を支持するドングル支持部577とを口金ケース552に有する。
通信モジュール581は口金ケース552内に配され、点灯回路ユニット51から離間することとなり、点灯回路ユニット51のノイズの影響を受け難くできる。通信側口金ユニット55は、点灯回路ユニット51から離間するものの、給電側口金ユニット54よりは点灯回路ユニット51に近い状態で設けられている。このため、信号線及び電力線を含む高価な通信ケーブル519を短くできる。
ピン付き盤体553は、図10~図12に示すように、一対の口金ピン551と盤体550とを備える。
盤体550は、口金ピン551が装着される板状部550aと、板状部550aに設けられた円弧状部550bとを有する。
板状部550aの一端側の面は平坦状をしている。板状部550aは円板状をしている。盤体550は、図10に示すように、口金ピン551を固定するボス部分550cを板状部550aの他端側の面に有する。盤体550は板状部550aの他端側の面の周縁部から他端側に円環に突出する鍔部分550dを有している。
ピン付き盤体553は、図12に示すように、板状部550aがケース本体560の凹入部562hとケース蓋体570の凹入部571cに嵌合し、円弧状部550bがケース本体560の溝562mとケース蓋体570の溝572cに挿入される。これにより、口金ピン551が口金ケース552装着される。
(7-1)回路系
通信ユニット58は、図8に示すように、無線通信部583、通信制御部584、記憶デバイス585等を備える。無線通信部583は照明制御装置7(側)と通信(送受信)する。記憶デバイス585は自装置(自LED直管ランプ5)の識別情報等を格納する。ここでの識別情報は、図1に示す「A01」、「D01」等の個体識別情報である。
通信制御部584は、無線通信部583が受信した受信信号が自装置に関するものである場合に受信信号に含まれる点灯情報を点灯回路ユニット51に伝達し、受信信号が他装置に関するものである場合に受信信号を点灯回路ユニット51に伝達しないように制御したり、他の装置に伝送するように制御したりする。なお、受信信号が自装置に関するものであるか否かは、記憶デバイス585に格納された識別情報との照合により行う。
通信制御部584は、照明制御装置7からの制御指示に対する動作状況を点灯制御部511から入力されると、その動作状況を照明制御装置7に送信するよう制御する。
通信モジュール581は、無線通信部583及び通信制御部584を構成する複数個の電子部品587と、記憶デバイス585を装着するためのスロット588と、点灯回路ユニット51に通信ケーブル519を介して接続するためのコネクタ589とを通信基板591に実装してなる。なお、複数個の電子部品587は図10~図12では1つのブロックで示している。記憶デバイス585をケース596内に収容したものをドングル582とする。通信ケーブル519は、点灯情報や識別信号等を伝送する信号線と、通信ユニット58が点灯回路ユニット51から受電するための電力線とを含む。
通信基板591は、図10に示すように、通信基板591は口金ケース522の表側に配される。これにより、通信基板591に対して直交する状態で接続されるドングル582が口金ケース522から張り出さないようにできる。
通信制御部584は、CPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータで構成されている。通信制御部584は、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに基づいて、受信信号を照合したり、記憶デバイス585に対して識別情報の書き換えを行ったり、受信信号に含まれている点灯情報を点灯制御部511に伝達したりする(図8参照)。なお、無線通信部583のアンテナは通信制御部584のCPU等と一体に集積されているが、CPUとは別に独立して通信基板591に設けられてもよい。
図15及び図16を用いて説明する。
記憶デバイス585は、記憶素子593とコネクタ594とを記憶基板595に実装してなる。ケース596の外周形状は、図10~図12に示すように、口金ケース552の貫通窓576の形状や筒部分577aの内周形状に対応している。
ケース596は、記憶デバイス585を固定する固定台597と、固定台597に固定された記憶デバイス585を覆う蓋体598とから構成される。
固定台597は裏側が開放する深底の箱状をしている。固定台597の横断面形状は、長手方向に長い矩形環状をしている。固定台597は、図15に示すように、底部597aと周壁部597bとを有する。
底部597aは貫通孔597cを有している。貫通孔597cには通信モジュール581のスロット588の接続ピン(図10参照)が挿通する。挿通した接続ピンは内部に配された記憶デバイス585のコネクタ594に接続される。
屈曲部分597eにおける短壁部分597fと平行な端面は、表側がLED直管ランプ5の長手方向に一段下がる段差597gとなっている。なお、段差597gには後述の蓋体598の凸部598cが係合する。
残部分597jは、ドングル582を口金ケース552の貫通窓576に挿入した際に、口金ケース552から外れるのを防止する外れ防止部として機能する。つまり、ドングル582を挿入していくと、口金ケース552の凸部分577b(図11参照)がドングル582の残部分597jと接触し、さらにドングル582を挿入すると、凸部分577bが弾性変形して残部分597jを乗り越えてドングル582の凹み部分597h内に位置する。これにより、ドングル582が口金ケース522から抜け(外れ)ようとすると、ドングル582の残部分597jが凸部分577bに係合する。
(7-2-2)蓋体598
延伸片598bは、矩形箱状の箱部598aの表側端であって角部から延伸し、複数本ある。ここでは合計で4本ある。凸部598cは、箱部598aの長手方向に並設された一対の延伸片598bにおいて対向する状態で設けられている。
蓋体598の凸部598cが固定台597の周壁部597bの段差597gに係合する。なお、係合関係は逆であってもよい。
照明制御装置7は、ここでは、壁に埋設された操作装置(リモートコントローラ)であり、点灯情報等を表示する表示部と、点灯情報等を操作入力する入力部と、操作入力された情報を照明装置1に送信するための送信部と、種々の条件やデータ等を記憶する記憶部と、表示部、入力部、送信部及び記憶部等を制御する制御部とを備える。なお、制御部はCPU等を備えるマイクロコンピュータにより構成されている。
図1に示すように、照明システム8は複数台の照明装置1と一つの照明制御装置7とを有する。照明システム8の通信ネットワークは、通信ネットワーク内の各装置の接続関係が固定された固定型のネットワークでもよく、各装置の接続関係が適宜変更される適応型のネットワークでもよい。
適応型のネットワークでは、各照明装置1は、他の照明装置1又は照明制御装置7との通信品質を常時評価し、自動的なルーティングにより通信品質が最も良い相手に自動的に接続する。これにより、通信ネットワークでの環境の変化や照明装置1の故障が生じても、通信ネットワークでの通信品質が常時最適に維持される。
照明制御装置7は、無線通信部を内部に備えてもよいし、外部に備えてもよい。外部に備える例として、ルータ等の外部中継装置に有線で接続する場合等がある。
通信ユニット58における通信制御部584が制御信号を受信した際の動作の一例について図17を用いて簡単に説明する。
通信制御部584は、無線通信部583から制御信号を受信すると、通信制御用のプログラムをスタートする。
ステップS1において、受信信号が自装置に関するものか、別装置に関するものかを判定する。判定は、記憶デバイス585に記憶されている自己の識別情報と、受信信号内に含まれる識別情報との比較で行う。
ステップS2において受信信号が点灯信号でない場合、つまり、受信信号が識別信号の場合(「No」である。)、記憶デバイス585の識別情報を新たな識別情報に書き換える(S4)。なお、ステップS3又はステップS4を終えると、今回受信した制御信号に対する処理が終了(END)し、次回の受信まで待機する。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
1.照明装置及び照明システム
実施形態では、図1に示すようなオフィスの一フロアを想定して、ブロックごとに点灯情報を変更するようにしている。しかしながら、照明システムは、複数階のフロア用であってもよいし、一フロア内の複数の会議室や事務室用であってもよい。
実施形態の照明システムはオフィスの一フロアを想定している。このため、オフィスで多く採用されている長尺状のベースライトである照明装置について説明している。しかしながら、照明システムは、例えば、大型店舗用であってもよいし、一般住宅用であってもよい。一般住宅用の場合、各部屋の照装器具は、ベースタイプ、ペンダントタイプ、シーリングタイプ等を含んでもよく、照明用ランプは、例えば、LED電球、LED環状ランプ等が利用できる。また、複数台の照明装置は、すべて同じタイプのものであってもよいし、異なるタイプであってもよい。
実施形態の照明器具3は設置面に取付けられているが、例えば、埋め込み式の器具であってもよいし、吊り下げ式の器具であってもよい。照明器具3はカバーを備えていないが、カバーを備えてもよい。
実施形態の照明器具3及びLED直管ランプ5はGタイプの端子を備えているが、Rタイプや、GXタイプの端子を利用してもよい。なお、盤体550に設ける端子の種類を変えることで、他の構造を変えずに他の端子構造の口金ユニットが得られる。
実施形態の照明制御装置7は照明装置専用の制御装置(リモートコントローラ)であったが、例えば、照明制御装置として、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及びタブレット等を利用することもできる。また、照明装置1に対する各種の設定及び操作は、専用のアプリケーションや一般的なウェブブラウザで行ってもよい。
(1)通信ユニット
実施形態の通信ユニット58は、口金ユニット(通信側口金ユニット)55の口金ケース522に設けられているが、例えば、点灯回路ユニット51の回路ケース515を里余してもよい。但し、金属製のベース52を利用する場合は通信用の窓等を設ける必要がある。
(2)通信モジュール
実施形態では、通信ユニット58と点灯回路ユニット51との接続を通信ケーブル519で行っている。両者間の通信方法は、特に限定するものではなく、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)回路、UAR回路、I2C(登録商標)等の通信回路を用いてもよい。
また、通信は、通信目的に合わせて、単向通信、半二重通信、全二重通信等適宜使用できる。通信は、有線であってもよいし、無線であってもよい。
実施形態では、記憶デバイス585をドングル582の形態で備えているが、記憶デバイス585の機能を通信モジュールに組み込んで一体化したものであってもよい。
実施形態では、記憶基板595の主面が表裏方向と平行となるように通信基板591のスロット588に着脱自在に取り付けられているが、記憶基板595の主面が通信基板591の主面と平行となるようにスロットに着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
実施形態では、記憶デバイス585をドングル582の形態で備えているが、例えば、記憶デバイス585を通信モジュール581に着脱自在に取り付けた状態で、口金ケースに装着するように構成してもよい。
実施形態の識別情報は、自装置を他装置と識別するための個体識別情報であったが、例えば、自装置が設けられているブロック名、ブロック番号、部屋名、会議室名等のグループ識別情報を追加して記憶してもよいし、固体識別情報の代わりに記憶してもよい。
また、複数台の照明装置1が複数階に亘って配されている場合、識別情報として、自装置の配されている階数を記憶してもよい。
3 器具
5 LED直管ランプ(照明用ランプ)
7 照明制御装置
8 照明システム
Claims (5)
- 照明器具に取り付けられる照明用ランプにおいて、
複数個の発光素子を備える光源モジュールと、
点灯情報に基づいて前記光源モジュールを点灯させる点灯回路ユニットと、
前記光源モジュール及び前記点灯回路ユニットが設けられるベースと、
制御情報を受信して前記点灯回路ユニットに点灯情報を伝達する通信ユニットと、
前記ベースに設けられ且つ前記照明器具に取り付けられる口金ユニットと
を備え、
前記口金ユニットは、前記通信ユニットを着脱可能に収容するための貫通窓を裏側に設けたケース体を有し、
前記ケース体は、前記貫通窓から表面に延伸する筒部分と、前記筒部分の内面に形成された凸部分と、前記凸部分の両側に設けられた貫通溝とを有し、
前記通信ユニットは、屈曲部分と、前記通信ユニットを前記貫通窓から収容する際に前記屈曲部分の通過後に前記凸部分が嵌る凹部を有する
照明用ランプ。 - 前記通信ユニットは前記点灯回路ユニットから離間して設けられている
請求項1に記載の照明用ランプ。 - 前記点灯回路ユニットは前記光源モジュールの裏側に配されている
請求項1又は2に記載の照明用ランプ。 - 前記ベースは長尺状をし、
前記口金ユニットは2つあり、当該2つの口金ユニットは前記ベースの長手方向の両端に設けられ、
前記通信ユニットは前記2つの口金ユニットの一方に設けられている
請求項1~3の何れか1項に記載の照明用ランプ。 - 照明器具と当該照明器具に装着された照明用ランプとからなる複数台の照明装置と、前記複数台の照明装置の点灯を制御する照明制御装置とを備える照明システムであって、
前記複数の照明用ランプの少なくとも1つは請求項1~4の何れか1項の照明用ランプであり、
前記通信ユニットは前記照明制御装置側から前記制御情報を受信する
照明システム。
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