JP7342749B2 - 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法 - Google Patents

複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7342749B2
JP7342749B2 JP2020045438A JP2020045438A JP7342749B2 JP 7342749 B2 JP7342749 B2 JP 7342749B2 JP 2020045438 A JP2020045438 A JP 2020045438A JP 2020045438 A JP2020045438 A JP 2020045438A JP 7342749 B2 JP7342749 B2 JP 7342749B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
stranded wire
twisting
wires
composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020045438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021147712A (ja
Inventor
育 東谷
俊光 大西
幸樹 ▲高▼尾
清 先崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Proterial Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Proterial Ltd filed Critical Proterial Ltd
Priority to JP2020045438A priority Critical patent/JP7342749B2/ja
Priority to CN202110231581.XA priority patent/CN113410003A/zh
Publication of JP2021147712A publication Critical patent/JP2021147712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7342749B2 publication Critical patent/JP7342749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/02Stranding-up
    • H01B13/0207Details; Auxiliary devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Wire Processing (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Description

本発明は、複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法に関するものである。
従来、銅などの導体を主として含む複数の線材を撚り合わせることで、撚線を製造する技術がある。複数の線材を撚り合わせる技術としては、特許文献1(特開2006-328603号公報)および特許文献2(特開昭58-84625号公報)に、回転可能な筒型ロータ内に複数のボビン(サプライリール)を一列に配置したチューブラー式撚線機が記載されている。また、複数のボビンが支持された回転板を備え、それらのボビンから供給される線材を撚り合わせる装置であるプラネタリ式撚線機が知られている。
特開2006-328603号公報 特開昭58-84625号公報
撚線は、例えば、1本の線材の外周を囲むように複数の線材を撚り合わせることで形成されている。求められる撚線の強度または断面積などによっては、多層の複合撚り構造を有する撚線(複合撚線)を製造する場合がある。その場合、プラネタリ式撚線機は、設置スペースが比較的小さいが、チューブラー式撚線機に比べ生産能力が低いという問題がある。
これに対し、チューブラー式撚線機を用いて、例えば37本の線材を撚り合わせた複合撚線を製造する場合、回転可能な筒型回転ケージ内に37個のボビンを一列に配置することが考えられる。このように、製造する複合撚線の線材数が増大して複合撚線が多層化すると、筒型回転ケージ内に一列に並べるボビンの数が増え、筒型回転ケージの長さが長くなる。その結果、複合撚線の製造装置の設置に要するスペースが大きくなる問題が生じる。
本発明の目的は、複合撚線の製造装置の性能の向上および小型化の両立を実現することにある。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である複合撚線の製造装置は、複数の第1線材を撚り合わせた第1撚線と、前記第1撚線の周囲に複数の第2線材を撚り合わせた第2撚線とを備える複合撚線の製造装置であって、前記複数の第2線材を案内する回転体と、前記回転体の内部空間において、前記回転体の回転軸方向に並んで配置され、それぞれが前記第2線材を供給する複数の第1供給体と、前記第1撚線の周囲に前記複数の第2線材を撚り合わせる撚り口と、前記回転体と前記撚り口との間に配置され、前記第1撚線を供給する第2供給体と、前記回転体に固定され、前記第2供給体の周囲を回転するパスラインと、を有し、前記複数の第2線材を、前記回転体から前記パスラインを通して前記撚り口に供給し、前記第1撚線の周囲に撚り合わせることで、前記複数の第2線材から成る前記第2撚線を形成するものである。
また、一実施の形態である複合撚線の製造方法は、複数の第1線材を撚り合わせた第1撚線と、前記第1撚線の周囲に複数の第2線材を撚り合わせた第2撚線とを備える複合撚線の製造方法であって、複数の前記第2線材を案内する回転体と、前記回転体の内部空間において、前記回転体の回転軸方向に並んで配置され、前記第2線材が巻回された複数の第1供給体と、撚り口と、前記回転体と前記撚り口との間に配置され、前記第1撚線が巻回された第2供給体と、前記回転体に固定され、前記第2供給体の周囲を回転するパスラインと、を有する複合撚線の製造装置を用い、(a)前記複数の第1供給体から前記回転体および前記パスラインを順に通して、前記撚り口に前記複数の第2線材を供給する工程、(b)前記第2供給体から前記撚り口に前記第1撚線を供給する工程、(c)前記(a)工程および前記(b)工程の後、前記複数の第2線材を前記撚り口において前記第1撚線の周囲に撚り合わせることで、前記複数の第2線材から成る前記第2撚線を形成する工程、を有するものである。
本願において開示される一実施の形態によれば、複合撚線の製造装置の性能の向上および小型化を実現することができる。
実施の形態である複合撚線の製造装置の概略側面図である。 実施の形態である複合撚線の製造装置を構成する筒型回転ケージの一部と線材送出用ボビンとを、一部を破断して示す概略側面図である。 実施の形態である複合撚線の製造装置を構成する弓型パスラインと撚線送出用ボビンとを、一部を破断して示す概略側面図である。 図3のA-A線における断面図である。 実施の形態である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の断面図である。 実施の形態の変形例1である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の製造工程中の断面図である。 実施の形態の変形例2である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の製造工程中の断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態)
本実施の形態の複合撚線の製造装置は、撚線の外周に線材を撚り合わせて複合撚線を製造する装置であり、回転体である筒型回転ケージと弓型パスラインとを備えたものである。本願でいうパスラインとは、線材が通過する箇所(軌道)を指す。
<複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法>
以下に、図1~図5を用いて、本実施の形態の複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法について説明する。図1は、本実施の形態である複合撚線の製造装置の概略側面図である。図2は、本実施の形態である複合撚線の製造装置を構成する筒型回転ケージの一部と線材送出用ボビンとを示す概略側面図である。図3は、本実施の形態である複合撚線の製造装置を構成する弓型パスラインと撚線送出用ボビンとを、一部を破断して示す概略側面図である。図4は、図3のA-A線における断面図である。図5は、本実施の形態である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の断面図である。
図1には、本実施の形態の複合撚線の製造装置の全体の構成を示している。複合撚線の製造装置は、筒型回転ケージ1、弓型パスライン2、目板3、撚り口4、ダブルキャプスタン5および巻取機6を備えている。複合撚線の製造装置は、筒型回転ケージ1から供給される複数の線材7aを、弓型パスライン(弓型ガイド)2の内側に配置された撚線送出用ボビン8から供給される撚線8aの周囲に撚り合わせることで、複合撚線15を形成する装置である。すなわち、各線材は、図1の左側から右側に送られて撚り合された後、巻取機6に巻き取られる。図1では、線材7aおよび撚線8aのそれぞれの一部を、他の装置を透過して示している。また、図1では線材7aを線材送出用ボビン7から図1の上方向または下方向にのみ送り出しているが、実際には、線材7aは複数の線材送出用ボビン7から筒型回転ケージ1の外周面に向けて様々な方向に送り出されている。図1~図3では、筒型回転ケージ1、弓型パスライン2および目板3のそれぞれの回転軸を一点鎖線で示している。
回転体である筒型回転ケージ1は、筒型ローラー(筒型ロータ)またはチューブラーとも呼ばれる。筒型回転ケージ1は、水平方向(Y方向)に延在する円筒型を有し、短手方向の断面の円の中心を回転軸として、回転する。すなわち、筒型回転ケージ1の回転軸は、水平方向に延びている。筒型回転ケージ1内には、互いに区切られた複数の内部空間が、当該回転軸に沿う方向に並んで存在している。つまり、筒型回転ケージ1は例えば竹の様に複数の内部空間を有している。
複数の内部空間のそれぞれには、線材送出用ボビン7が配置されている。線材送出用ボビン7は、線材7aが巻回されたドラムであり、筒型回転ケージ1内に脱着することができる。線材送出用ボビン7は、線材7aを、筒型回転ケージ1を通して弓型パスライン2側および撚り口4側に供給する供給体である。つまり、筒型回転ケージ1は、複数の線材7aを、筒型回転ケージ1の回転軸方向に案内する回転体である。線材送出用ボビン7に巻回された線材7aがなくなると、古い線材送出用ボビン7は、線材7aが巻回された新しい線材送出用ボビン7に交換される。このような交換を行うため、筒型回転ケージ1の側面には、線材送出用ボビン7を出し入れするための開口部が設けられている。
線材7aは、例えば、銅(Cu)から成る直径0.26~0.44mmの素線を複数本(例えば、数十~数百本)撚り合わせた撚線から成る導線である。各素線は、例えば表面に錫(Sn)めっきが施された銅線である。
図2に示すように、線材送出用ボビン7の回転軸はクレードル10に支持されている。線材送出用ボビン7の回転軸は、Y方向に対して垂直な水平方向(X方向)であり、線材送出用ボビン7は当該回転軸を中心として回転可能である。また、クレードル10は、筒型回転ケージ1の回転軸と重なる回転軸を有しており、回転可能である。クレードル10の回転軸は筒型回転ケージ1に支持されているが、クレードル10は筒型回転ケージ1に固定されていない。また、クレードル10および線材送出用ボビン7の重心は筒型回転ケージ1の回転軸の下に位置している。このため、筒型回転ケージ1の回転時において、クレードル10および線材送出用ボビン7は、揺れることはあっても筒型回転ケージ1と共に回転することはない。つまり、筒型回転ケージ1の回転時であっても、線材送出用ボビン7の回転軸はほぼ水平を保つ。
線材送出用ボビン7からは、線材7aが供給される。線材送出用ボビン7から送り出された線材7aは、クレードル10に配置されたガイドロール(図示しない)により進行方向を調整された後、ガイドロール(立ち上がり3連プーリ)9a、9bを順に通って、筒型回転ケージ1の外側に案内される。ガイドロール9aは筒型回転ケージ1の内部空間において筒型回転ケージ1に支持されており、ガイドロール9bは筒型回転ケージ1の外側(側面側)において筒型回転ケージ1に支持されている。各ガイドロール9a、9bは、外周に溝を有する円板から成る回転体であり、線材7aは当該溝内を通る。各ガイドロール9a、9bのそれぞれは、弧を描くように3つ並んで配置されており、これにより、線材7aの軌道を緩やかに変化させることができる。すなわち、線材7aに掛かる負担を低減し、線材7aの変形(導体扁平)、および、線材7aを構成する素線の断線を防ぐことができる。
筒型回転ケージ1の外側に案内された線材7aは、筒型回転ケージ1の外周面に沿って、弓型パスライン2側に送り出される。言い換えれば、線材7aは、筒型回転ケージ1の回転軸に沿って、弓型パスライン2側に送り出される。なお、本願で送り出すと記載した場合であっても、実際には各線材は撚り口4での引き込む力、または、ダブルキャプスタン5(図1参照)若しくは巻取機6などによる張力で搬送されているのであり、線材に送り出す力は加えられていない。筒型回転ケージ1の外周面には、筒型回転ケージ1の径方向の断面に沿う面を有する板1aが固定されており、当該板を、筒型回転ケージ1の回転軸に沿う方向に貫通する穴の内側を、線材7aが通る。この穴はガイド用の穴であるが、通常、線材7aは当該穴に内壁(板1a)に触れることはない。
ここでは、筒型回転ケージ1内に、18個の線材送出用ボビン7が直列に並んで設置されている。このため、複合撚線の製造装置の動作時には、最大18本の線材7aが筒型回転ケージ1の外周に並んで弓型パスライン2側に搬送される。つまり、18個の線材送出用ボビン7から、18本の線材7aが供給される。それらの18本の線材7aのそれぞれの、筒型回転ケージ1の回転軸からの距離は、例えば同じである。
以上に説明したように、本実施の形態の複合撚線の製造装置は、チューブラー式の線材供給部を有している。ここでいうチューブラー式の線材供給部(チューブラー式供給部)は、筒型回転ケージ1と線材送出用ボビン7から成る。次に、弓型パスライン2、撚線送出用ボビン8、目板3および撚り口4のそれぞれの構成について、図1、図3および図4を用いて説明する。
図1、図3および図4に示すように、筒型回転ケージ1の回転軸に沿うY方向において、筒型回転ケージ1、撚線送出用ボビン8、目板3および撚り口4が並んでいる。撚線送出用ボビン8と、撚線送出用ボビン8を避けるように設けられた弓型パスライン2とは、スキップと呼ばれる。
撚線送出用ボビン8の回転軸は、クレードル11に支持されている。撚線送出用ボビン8の回転軸は、Y方向に対して垂直な水平方向(X方向)であり、撚線送出用ボビン8は当該回転軸を中心として回転可能である。また、クレードル11は、筒型回転ケージ1の回転軸と重なる回転軸を有しており、回転可能である。クレードル11の回転軸の一端は、筒型回転ケージ1側に支持され、他端は目板3側に支持されており、クレードル11は筒型回転ケージ1および目板3に固定されていない。また、クレードル11および撚線送出用ボビン8の重心は筒型回転ケージ1の回転軸の下に位置している。このため、筒型回転ケージ1および弓型パスライン2の回転時において、クレードル11および撚線送出用ボビン8は、揺れることはあっても筒型回転ケージ1および弓型パスライン2と共に回転することはない。つまり、弓型パスライン2の回転時であっても、撚線送出用ボビン8の回転軸はほぼ水平を保つ。
図3および図4に示すように、撚線送出用ボビン8の周囲には、筒型回転ケージ1の回転軸を中心として撚線送出用ボビン8を囲むように、4本の弓型パスライン2が並んで設けられている。ここでいう筒型回転ケージ1の回転軸は、撚線送出用ボビン8の周囲を回転可能な4本の弓型パスライン2の回転軸である。当該回転軸から4本の弓型パスライン2のそれぞれの間の距離は、例えば同じである。
撚線送出用ボビン8は、撚線8aが巻回されたドラムであり、クレードル11に脱着することができる。撚線送出用ボビン8は撚線8aを目板3を通して撚り口4側に供給する供給体である。撚線送出用ボビン8に巻回された撚線8aがなくなると、古い撚線送出用ボビン8は、撚線8aが巻回された新しい撚線送出用ボビン8に交換される。
このような交換を行うため、4本の弓型パスライン2は、等間隔に並んでいない。すなわち、図4に示すように、撚線送出用ボビン8の外周に第1~第4の弓型パスライン2が順に並んでいる。ここで、各弓型パスライン2の回転軸を中心とする円周上において、第1の弓型パスライン2と第2の弓型パスライン2との間の距離は、第2の弓型パスライン2と第3の弓型パスライン2との間の距離よりも大きい。このように、一部の弓型パスライン2同士の間隔が大きいため、それらの弓型パスライン2同士の間に撚線送出用ボビン8を通して、撚線送出用ボビン8を容易に脱着することができる。なお、図4では撚線8aの図示を省略している。
図3および図4に示すように、1つの弓型パスライン2は、弓型レール12と、弓型レール12の外側の面、つまり、上記回転軸側とは反対側の弓型レール12の面に支持された複数のガイドロール9cとから成る。弓型レール12は、筒型回転ケージ1側から目板3側に亘って撚線送出用ボビン8を避けるように弧を描く弓状の金属板である。線材7aおよび線材7aを構成する素線の変形を防ぐため、弓型レール12の曲率半径は大きく設計されており、弓型レール12は滑らかな弧を描いている。弓型レール12の一方の端部は筒型回転ケージ1に支持され、他方の端部は目板3に支持されている。このため、筒型回転ケージ1の回転時には、弓型レール12および目板3は筒型回転ケージ1の回転軸を中心として、筒型回転ケージ1と共に回転する。
撚線8aは、銅から成る直径0.26~0.44mmの素線を複数本(例えば、数十~数百本)撚り合わせた撚線を19本撚り合わせた導線である。つまり、撚線8aは、線材7aと同様の線材を19本撚り合わせた構造を有している。このため、撚線8aの直径は、線材7aの直径よりも大きい。なお、撚線8aは7本撚りまたは19本撚りの撚線である場合などが考えられるが、ここでは例として19本撚りの撚線8aが撚線送出用ボビン8から供給される場合について説明する。
筒型回転ケージ1から弓型パスライン2に送り出された線材7aは、ガイドロール9cにより、弓型レール12に沿うように進行方向を調整され、目板3に案内される。目板(集合板)3には、弓型パスライン2側から撚り口4側に貫通する18個の貫通孔が、目板3の回転軸を囲むように並んで形成されており、それぞれの貫通孔内を1本の線材7aが通る。また、目板3には、目板3の回転軸と重なる位置に、弓型パスライン2側から撚り口4側に貫通する貫通孔が設けられており、当該貫通孔内を撚線8aが通る。
図4に示すように、4つの弓型パスライン2のうち、2つの弓型パスライン2のそれぞれは、弓型パスライン2の回転方向に並ぶ4つのガイドロール9cを備え、他の2つの弓型パスライン2のそれぞれは、当該回転方向に並ぶ5つのガイドロール9cを備えている。これにより、4つの弓型パスライン2は合計18本の線材7aを目板3へ案内する。このように、18本の線材7aは、等間隔ではなく不均一に並んで目板3に供給される。目板3は、これらの線材7aを、上記回転軸を中心とする円周上において等間隔に近い間隔で並ぶよう調整する役割を有する。このとき、線材7aは目板3に直接触れるのではなく、目板3に支持され、Y方向において貫通孔の前後に設けられたガイドロール9dにより軌道が修正される。
目板3から送り出された線材7aは、ガイドロール9dを通って撚り口4を構成するダイス(図示しない)に集合し、ここで、撚線8aの外周を覆うように撚り合される。これにより、ダイスにより絞られ、撚り口4を通過した撚線8aおよび線材7aは、複合撚線15を構成する。このようにして、19本の線材から成る複合撚線15を形成することができる。撚り口4は、地面に固定された装置であり、回転体ではない。
撚り口4から送り出された複合撚線15は、回転体により構成されるダブルキャプスタン5に巻き取られた後、巻取機(巻取ドラム)6に巻き取られる。以上により、複合撚線15の製造が完了する。
ここでは、チューブラー式の線材供給部と弓型パスライン2とを組み合わせ、撚線8aに線材7aを撚り合わせることについて説明したが、撚線8aは、どのような方法で製造されたものでもよい。例えば、撚線8aは、チューブラー式撚線機またはプラネタリ式撚線機などにより製造することができる。
次に、図5を用いて、絶縁被覆により覆われた複合撚線15の構造について説明する。図5に示すように、本実施の形態の複合撚線15は、3層構造を有する撚線である。つまり、複合撚線15は、中心の1本の線材13と、その周囲を囲む1層目の6本の線材13aと、計7本の線材13、13aの周囲を囲む2層目の12本の線材13bと、計19本の線材13、13aおよび13bの周囲を囲む3層目の18本の線材13cとを有している。計19本の線材13、13aおよび13bは、図1に示す撚線8aに相当し、3層目の18本の線材13cは、図1に示す線材7aに相当する。計37本の線材13、13a~13cから成る複合撚線15の外周は、絶縁被覆である絶縁体14により覆われている。
計19本の線材13、13aおよび13bは、第1撚線を構成し、第1撚線の周囲の3層目の18本の線材13cは、第2撚線を構成している。すなわち、複合撚線15は、複数の線材13、13aおよび13bから成る第1撚線と、第1撚線の周囲に撚り合された複数の線材13cから成る第2撚線とにより構成されている。
このように、本実施の形態の複合撚線15は、中心の線材13から、線材13の径方向に複数の層状に重なる線材13a~13cを有している。言い換えれば、複合撚線15は、複数の層構造(複数層の撚線構造)を有している。
<本実施の形態の効果>
複合撚線を製造する場合、回転可能な筒型回転ケージ内に複数のボビンを一列に配置し、筒型回転ケージにより案内された複数の線材を撚り合わせるチューブラー式撚線機を用いることが考えられる。その他に、複合撚線を製造する場合、回転軸を囲む円周上に複数のボビンが並んで支持された回転板を備え、それらのボビンから供給される線材を撚り合わせるプラネタリ式撚線機を用いることが考えられる。
複合撚線を形成するために撚り合わせる線材の本数が増加し、線材の供給体であるボビンが増加すると、複合撚線の製造装置が大型化する問題がある。ここで、プラネタリ式撚線機は、比較的占有面積が小さく、最大幅が小さいという利点がある。しかし、プラネタリ式撚線機は摩擦などによる機械的損失が大きく、チューブラー式撚線機に比べ生産能力(生産速度)が低いという問題がある。
これに対し、例えば37本の線材を撚り合わせて複合撚線を製造する場合には、回転可能な筒型回転ケージ内に37個のボビンを一列に配置したチューブラー式撚線機を用いることが考えられる。このように、製造する複合撚線が多層化すると、チューブラー式撚線機のみを用いる場合、筒型回転ケージ内に一列に並べるボビンの数が増え、筒型回転ケージの長さが長くなる。その結果、複合撚線の製造装置の設置に要するスペースが大きくなるため、複合撚線の製造装置が工場の建屋内を圧迫し、または、複合撚線の製造装置が建屋内に納まらなくなる問題が生じる。
そこで、本発明者らは、予め製造した撚線をボビンに巻回して用意し、その撚線の周囲に線材を撚り合わせることで、複数の層構造を有する複合撚線を製造する装置を小型化することを検討した。
複合撚線の中心(芯)を構成する撚線を供給するボビンを配置する箇所として、線材の流れの起点(図1に示す筒型回転ケージ1の左端)に配置することが考えられる。しかし、この場合、比較的太い当該撚線を他の線材と同様に、筒型回転ケージの中心を避けるように筒型回転ケージの外周面に沿って撚り口まで案内する必要がある。また、撚線を供給するボビンを配置する箇所として、筒型回転ケージの回転軸上ではなく、例えば筒型回転ケージの径方向において筒型回転ケージと隣り合う位置に配置することが考えられる。しかし、これらの場合、比較的太い当該撚線を案内する際、ガイドロールなどにより撚線が大きく抵抗を受け、導体扁平を起こす虞がある。また、撚線が筒型回転ケージの外周面を通るように案内される場合、筒型回転ケージの回転に影響を受け、撚線の緩み、撚りピッチ詰まりが起きる虞がある。
よって、本実施の形態では、複合撚線15の中心(芯)を構成する撚線8aを供給する撚線送出用ボビン8を、複数配置された供給体のうち、撚り口4に最も近い位置に配置している。言い換えれば、各線材の流れる方向において、撚線送出用ボビン8を撚り口4の手前に設置している。これにより、撚線送出用ボビン8から供給される撚線8aを、不要な抵抗を受けることなく、直線的に撚り口に送り込むことができる。したがって、撚線8aの導体扁平、導体緩み、撚りピッチ詰まりを防ぎ、複合撚線15および複合撚線の製造装置のそれぞれの信頼性を高めることができる。また、撚線8aの軌道を変更する箇所で撚線8aに掛かる抵抗を低減するために、大きなカーブで撚線8aを案内する必要がなく、複合撚線の製造装置の大型化を防ぐことができる。また、撚線8aに掛かる抵抗を低減するために、複合撚線15の生産速度を低下させる必要がない。よって、複合撚線の製造装置の性能を向上させることができる。
ここで、撚線送出用ボビン8の大きさが線材送出用ボビン7の大きさと同程度であれば、弓型パスライン2を設ける必要はないように思える。しかし、複合撚線の製造装置により複合撚線を形成するために用いられる1本の線材7aと1本の撚線8aとのそれぞれの長さが同等だったとしても、撚線8aは線材7aより太いため、撚線送出用ボビン8の直径は線材送出用ボビン7の直径よりも大きい必要がある。すなわち、撚線送出用ボビン8の直径が線材送出用ボビン7の直径と同程度であると、製造できる複合撚線15の長さが短尺化し、生産能力が低下する問題が生じる。
よって、ここでは、線材送出用ボビン7よりも大きい撚線送出用ボビン8を避けるように線材7aを送り出し、かつ、線材7aに負担が生じることを避けるため、弓型パスライン2を設けている。これにより、筒型回転ケージ1の直径よりも大きい直径を有する撚線送出用ボビン8を用いて複合撚線15を製造することができる。このため、例えば4層以上の層構造を有する複合撚線を形成することも可能である。ここでいう筒型回転ケージ1の直径とは、筒型回転ケージ1の径方向において、線材送出用ボビン7の周囲を囲む筒型回転ケージ1の最大の直径を指す。また、ここでいうボビンの直径とは、線材(撚線)が巻き付いているボビンの軸の直径ではなく、巻回された線材をボビンの軸方向において挟む2つの円板のいずれかの直径、つまり、ボビンの最大の直径を指す。
このように、本実施の形態の複合撚線の製造装置は、複数の第1線材(線材13、13aおよび13b)を撚り合わせた第1撚線(撚線8a)と、当該第1撚線の周囲に複数の第2線材(線材7a)を撚り合わせた第2撚線(複数の線材7a(13c))とを備える複合撚線(複合撚線15)の製造装置である。ここで、複合撚線の製造装置は、当該複数の第2線材を回転軸方向に案内する回転体(筒型回転ケージ1)と、当該回転体の内部空間において、当該回転体の回転軸方向に並んで配置され、それぞれが当該第2線材を供給する複数の第1供給体(線材送出用ボビン7)と、当該第1撚線の周囲に当該複数の第2線材を撚り合わせる撚り口(撚り口4)と、当該回転体と当該撚り口との間に配置され、当該第1撚線を供給する第2供給体(撚線送出用ボビン8)と、当該回転体に固定され、当該第2供給体の周囲を回転するパスライン(弓型パスライン2)と、を有するものである。複合撚線の製造装置は、当該複数の第2線材を、当該回転体から当該パスラインを通して当該撚り口に供給し、当該第1撚線の周囲に撚り合わせることで、当該複数の第2線材から成る当該第2撚線を形成する。
また、本実施の形態の複合撚線の製造方法は、上記複合撚線の製造装置を用いて、(a)当該複数の第1供給体から当該回転体および当該パスラインを順に通して、当該撚り口に当該複数の第2線材を供給する工程、(b)当該第2供給体から当該撚り口に当該第1撚線を供給する工程、および、(c)当該(a)工程および当該(b)工程の後、当該撚り口において当該複数の第2線材を当該第1撚線の周囲に撚り合わせることで、当該複数の第2線材から成る当該第2撚線を形成する工程、を有するものである。ここでは、(a)工程および当該(b)工程は、同時に行なわれる。つまり、第1撚線と第2線材とは、同時に撚り口へ供給される。
これにより、本実施の形態では、プラネタリ式撚線機よりも生産能力が高いチューブラー式撚線機のメリットを活かし、かつ、チューブラー式供給部に撚線送出用ボビンおよび弓型パスライン2を組み合わせることで、複数の層構造を有する複合撚線を製造する装置の全長を小さくすることができる。つまり、筒型回転ケージ1内に一列に並べる線材送出用ボビン7の数を、37個から18個に低減することができる。よって、複合撚線の製造装置の性能の向上および小型化の両立を実現することができる。例えば、本実施の形態の複合撚線の製造装置の筒型回転ケージ1と弓型パスライン2と撚り口4とを含む装置の全長は、37個のボビンを設置可能な筒型回転ケージと撚り口とを含む装置の全長に比べ、半分程度である。
また、例えば、0.26mmの素線を百本程撚り合わせて構成された線材を複合撚線の製造装置内で案内する際、装置に固定されたダイスを通して線材の進行方向を変えようとすると、接触抵抗により素線が断線する虞がある。そこで、本実施の形態では、線材7aを線材送出用ボビン7から撚り口4に供給する過程で、複数のガイドロール9a~9eにのみ接触させており、回転体ではないダイスなどには接触させていない。これにより、素線の抵抗を低減し、素線の切れおよび変形を防ぐことができる。よって、複合撚線の製造装置および複合撚線15の信頼性を向上させることができ、複合撚線の歩留まりを向上させることができる。
ここでは、複合撚線15が3層の撚線構造を有する場合について説明したが、複合撚線15の層数は2層でもよい。2層の場合は、筒型回転ケージ1内の線材送出用ボビン7は例えば12個とする。また、複合撚線15の層数は4層以上でもよい。4層の場合は、筒型回転ケージ1内の線材送出用ボビン7は例えば24個とする。線材送出用ボビン7の数、つまり線材7aの数に応じて、弓型パスライン2の数または幅を増減させてもよい。
<変形例1>
図6は、本実施の形態の変形例1である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の製造工程中の断面図である。
図6に示すように、複合撚線の最外層を、複数回の撚り合わせにより形成してもよい。すなわち、複合撚線の最外層が図5に示すように計18本である場合に、1回目の工程で9本の線材13cを隙間を空けて、例えば1本飛ばしで撚り合わせ(図6参照)、その後、隣り合う線材13c同士の間の隙間を埋め込むように、2回目の工程で9本の線材13cを撚り合わせ、これにより計18本の線材13cから成る最外層を形成してもよい。この場合は、1回目の工程で巻取機6(図1参照)に巻き取られた撚線を、クレードル11(図3参照)に設置して2回目の工程を行う。
すなわち、1回目の工程で、第1撚線と、その周囲に隙間を空けて撚られた線材13c(第2撚線)とから成る第3撚線を形成し、第3撚線を巻取機6で巻き取ることで得られたボビンを、第3供給体として撚線送出用ボビン8と置換する。次に、上記2回目の工程として、撚り口4に複数の線材7aを供給する工程と、第3供給体から撚り口4に第3撚線を供給する工程とを行い、撚り口4において、線材7aを第3撚線の周囲の上記隙間に撚り合わせる工程を行う。
このように、本変形例の複合撚線の製造装置は、クレードル11上の供給体(ボビン)から供給される撚線の表層を構成する線材(例えば図6に示す線材13b)同士の間に、線材を埋め込む隙間が無い場合には、当該撚線の表層上に隙間を空けて線材を撚り合わせる(上記1回目の工程)。また、本変形例の複合撚線の製造装置は、クレードル11上の供給体(ボビン)から供給される撚線の表層を構成する線材(例えば図6に示す線材13c)同士の間に、線材を埋め込む隙間がある場合には、当該隙間に線材を撚り合わせる(上記2回目の工程)。
これにより、筒型回転ケージ1内に一列に並べる線材送出用ボビン7の数を低減することができる。よって、複合撚線の製造装置をより小型化することができる。また、4層以上の層構造を有する複合撚線を製造することも容易となる。
ここでは、1回目の工程で隙間を空けて(例えば、1本飛ばしで)9本の線材13cを撚り合わせているが、このように、隣り合う線材13c同士が互いに離間していても、9本の線材13cは3層目の層(第2撚線)を構成しているといえる。
<変形例2>
図7は、本実施の形態の変形例2である複合撚線の製造装置を用いて形成する撚線の製造工程中の断面図である。
図7に示すように、複合撚線の最外層を、複数回の撚り合わせにより形成してもよい。すなわち、複合撚線の最外層が図5に示すように計18本である場合に、1回目の工程で6本の線材13cを隙間を空けて、例えば2本飛ばしで撚り合わせ(図7参照)、当該線材13cと隣り合う箇所に、2回目の工程で6本の線材13cを撚り合わせ、さらに、隣り合う線材13c同士の間の隙間を埋め込むように、3回目の工程で6本の線材13cを撚り合わせ、これにより計18本の線材13cから成る最外層を形成してもよい。
すなわち、1回目の工程で、第1撚線と、その周囲に隙間を空けて撚られた線材13c(第2撚線)とから成る第3撚線を形成し、第3撚線を巻取機6で巻き取ることで得られたボビンを、第3供給体として撚線送出用ボビン8と置換する。次に、上記2回目の工程として、撚り口4に複数の線材7aを供給する工程と、第3供給体から撚り口4に第3撚線を供給する工程とを行い、撚り口4において、線材7aを第3撚線の周囲の上記隙間に撚り合わせる工程を行う。ただし、このとき、上記隙間は完全には埋め込まれておらず、線材をさらに撚り込む余地を有している。続いて、第3撚線と、その周囲に隙間を空けて撚られた線材13c(第2撚線)とから成る第4撚線を形成し、第4撚線を巻取機6で巻き取ることで得られたボビンを、第4供給体として第3供給体と置換する。次に、上記3回目の工程として、撚り口4に複数の線材7aを供給する工程と、第4供給体から撚り口4に第4撚線を供給する工程とを行い、撚り口4において、線材7aを第4撚線の周囲の上記隙間に撚り合わせる工程を行う。これにより、上記隙間を埋め込む。
言い換えれば、1回目の工程で得られた、最外層に隙間を有する撚線を巻き取った供給体をクレードル11上の供給体と置換し、当該撚線と線材7aとを撚り合わせる工程を複数回行うことで、上記隙間を埋め、これにより複合撚線を製造することができる。
これにより、筒型回転ケージ1内に一列に並べる線材送出用ボビン7の数を低減することができる。よって、複合撚線の製造装置をより小型化することができる。また、4層以上の層構造を有する複合撚線を製造することも容易となる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 筒型回転ケージ
2 弓型パスライン
3 目板
4 撚り口
7 線材送出用ボビン
7a 線材
8 撚線送出用ボビン
8a 撚線
9 合金元素ワイヤ(金属線)
15 複合撚線

Claims (12)

  1. 複数の第1線材を撚り合わせた第1撚線と、前記第1撚線の周囲に複数の第2線材を撚り合わせた第2撚線とを備える複合撚線の製造装置であって、
    前記複数の第2線材を回転軸方向に案内する回転体と、
    前記回転体の内部空間において、前記回転体の回転軸方向に並んで配置され、それぞれが前記第2線材を供給する複数の第1供給体と、
    前記第1撚線の周囲に前記複数の第2線材を撚り合わせる撚り口と、
    前記回転体と前記撚り口との間に配置され、前記第1撚線を供給する第2供給体と、
    前記回転体に固定され、前記第2供給体の周囲を回転するパスラインと、
    を有し、
    前記複数の第2線材を、前記回転体から前記パスラインを通して前記撚り口に供給し、前記第1撚線の周囲に撚り合わせることで、前記複数の第2線材から成る前記第2撚線を形成し、
    前記撚り口では、前記第1撚線の周囲に、前記複数の第2線材を、互いに隙間を空けて撚り合わせる、複合撚線の製造装置。
  2. 請求項1記載の複合撚線の製造装置において、
    前記複合撚線は、3層以上の撚線構造を有する、複合撚線の製造装置。
  3. 請求項1または2に記載の複合撚線の製造装置において、
    前記第1撚線の直径は、前記第2線材の直径よりも大きい、複合撚線の製造装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の複合撚線の製造装置において、
    前記第2線材は、前記第1供給体から前記撚り口に供給される過程で、複数のガイドロールにのみ接触する、複合撚線の製造装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の複合撚線の製造装置において、
    前記回転体の前記内部空間には、前記第1供給体が18個配置され、
    前記18個の第1供給体からは、前記第2線材が18本供給され、
    前記第1撚線は、19本の前記第1線材から成る撚線構造を有し、
    前記第1撚線は、
    前記19本の第1線材のうちの1本と、
    前記1本の第1線材の周囲に前記19本の第1線材のうちの6本が撚り合されて成る第1層と、
    前記第1層の周囲に前記19本の第1線材のうちの12本が撚り合わされて成る第2層と、
    を備え、
    前記撚り口では、前記18本の第2線材が前記第2層の周囲に撚り合わされる、複合撚線の製造装置。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載の複合撚線の製造装置において、
    前記第1撚線の表層を構成する前記第1線材同士の間に、前記第2線材を埋め込む隙間が無い場合には、前記第1撚線の表層上に隙間を空けて前記第2線材を撚り合わせ、
    前記第1撚線の表層を構成する前記第1線材同士の間に、前記第2線材を埋め込む隙間がある場合には、当該隙間に前記第2線材を撚り合わせる、複合撚線の製造装置。
  7. 複数の第1線材を撚り合わせた第1撚線と、前記第1撚線の周囲に複数の第2線材を撚り合わせた第2撚線とを備える複合撚線の製造方法であって、
    複数の前記第2線材を案内する回転体と、
    前記回転体の内部空間において、前記回転体の回転軸方向に並んで配置され、前記第2線材が巻回された複数の第1供給体と、
    撚り口と、
    前記回転体と前記撚り口との間に配置され、前記第1撚線が巻回された第2供給体と、
    前記回転体に固定され、前記第2供給体の周囲を回転するパスラインと、
    を有する複合撚線の製造装置を用い、
    (a)前記複数の第1供給体から前記回転体および前記パスラインを順に通して、前記撚り口に前記複数の第2線材を供給する工程、
    (b)前記第2供給体から前記撚り口に前記第1撚線を供給する工程、
    (c)前記(a)工程および前記(b)工程の後、前記撚り口において前記複数の第2線材を前記第1撚線の周囲に撚り合わせることで、前記複数の第2線材から成る前記第2撚線を形成する工程、
    を有し、
    前記(c)工程では、前記撚り口において前記複数の第2線材を、互いに隙間を空けて前記第1撚線の周囲に撚り合わせることで、前記第1撚線および前記第2撚線から成る第3撚線を形成し、
    (d)前記(c)工程の後、前記第3撚線を巻取機で第3供給体に巻き取る工程、
    (e)前記(d)工程の後、前記第3供給体を前記第2供給体と置換する工程、
    (f)前記(e)工程の後、前記複数の第1供給体から前記回転体および前記パスラインを順に通して、前記撚り口に前記複数の第2線材を供給する工程、
    (g)前記(e)工程の後、前記第3供給体から前記撚り口に前記第3撚線を供給する工程、
    (h)前記(f)工程および前記(g)工程の後、前記撚り口において前記複数の第2線材を前記第1撚線の周囲の前記隙間に撚り合わせる工程、
    を有する、複合撚線の製造方法。
  8. 請求項記載の複合撚線の製造方法において、
    前記複合撚線は、3層以上の撚線構造を有する、複合撚線の製造方法。
  9. 請求項7または8に記載の複合撚線の製造方法において、
    前記第1撚線の直径は、前記第2線材の直径よりも大きい、複合撚線の製造方法。
  10. 請求項7~9のいずれか1項に記載の複合撚線の製造方法において、
    前記(a)工程では、前記第2線材は、前記第1供給体から前記撚り口に供給される過程で、複数のガイドロールにのみ接触する、複合撚線の製造方法。
  11. 請求項7~10のいずれか1項に記載の複合撚線の製造方法において、
    前記回転体の前記内部空間には、前記第1供給体が18個配置され、
    前記18個の第1供給体からは、前記第2線材が18本供給され、
    前記第1撚線は、19本の前記第1線材から成る撚線構造を有し、
    前記第1撚線は、
    1本の前記第1線材と、
    前記19本の第1線材のうちの1本と、
    前記1本の第1線材の周囲に前記19本の第1線材のうちの6本が撚り合されて成る第1層と、
    前記第1層の周囲に前記19本の第1線材のうちの12本が撚り合わされて成る第2層と、
    を備え、
    前記(c)工程では、前記撚り口において、前記18本の前記第2線材を前記第2層の周囲に撚り合わせる、複合撚線の製造方法。
  12. 請求項に記載の複合撚線の製造方法において、
    前記(d)~(h)工程を複数回行うことで、前記隙間を埋める、複合撚線の製造方法。
JP2020045438A 2020-03-16 2020-03-16 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法 Active JP7342749B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020045438A JP7342749B2 (ja) 2020-03-16 2020-03-16 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法
CN202110231581.XA CN113410003A (zh) 2020-03-16 2021-03-02 复合绞线的制造装置以及复合绞线的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020045438A JP7342749B2 (ja) 2020-03-16 2020-03-16 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021147712A JP2021147712A (ja) 2021-09-27
JP7342749B2 true JP7342749B2 (ja) 2023-09-12

Family

ID=77678610

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020045438A Active JP7342749B2 (ja) 2020-03-16 2020-03-16 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7342749B2 (ja)
CN (1) CN113410003A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102543315A (zh) 2012-01-12 2012-07-04 合肥神马科技集团有限公司 带绞弓的管式绞线机
WO2017086406A1 (ja) 2015-11-17 2017-05-26 古河電気工業株式会社 撚線導体、及び撚線導体の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4711561Y1 (ja) * 1968-05-23 1972-04-28
JPS6189393A (ja) * 1984-10-08 1986-05-07 古河電気工業株式会社 撚線機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102543315A (zh) 2012-01-12 2012-07-04 合肥神马科技集团有限公司 带绞弓的管式绞线机
WO2017086406A1 (ja) 2015-11-17 2017-05-26 古河電気工業株式会社 撚線導体、及び撚線導体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN113410003A (zh) 2021-09-17
JP2021147712A (ja) 2021-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4617789A (en) Apparatus and method for fabricating multi-strand superconducting cable
CN107086089A (zh) 异型缆芯成缆机构
WO2011104887A1 (ja) ワイヤロープ製造装置
JP2022123089A (ja) アルミ電線、及びアルミ電線の製造方法
US4473995A (en) Concentric compressed double twist stranded cable
JP2018060794A (ja) 複合撚線導体及びこれを備えた絶縁電線
WO2022052520A1 (zh) 地上采矿工程用卷绕拖拽电缆及生产工艺
IE48411B1 (en) Improvements in the manufacture of metallic cords
EP0143732B1 (en) Apparatus and process of manufacturing a metal cord
JP7342749B2 (ja) 複合撚線の製造装置および複合撚線の製造方法
US1955024A (en) Electric cable
US7322220B2 (en) Apparatus for manufacturing trapezoidal wire using two-set shaping rollers
JP4375283B2 (ja) 極細撚線の製造方法及び製造装置
JPH07249329A (ja) 高圧縮多層同心撚線の製造方法及びその装置
GB2044314A (en) Method and apparatus for manufacturing metallic cords
WO2014112174A1 (ja) 撚線導体、被覆電線、および撚線導体の製造方法
US6311394B1 (en) Combination 37-wire unilay stranded conductor and method and apparatus for forming the same
US6948304B2 (en) Compact universal concentric strander with take-off sheaves mounted on strander shaft
GB2078810A (en) Apparatus and method for the manufacture of electrical cables
JPH07226118A (ja) 多層圧縮同心撚線の製造方法及びその装置
JPS58184030A (ja) 異形断面素線を含む撚線の製造方法
JP2017024041A (ja) 撚線製造方法及び撚線機
CN215577932U (zh) 一种笼绞机穿线盘及笼绞机
JP2000311528A (ja) 圧縮撚線導体の製造方法
JP2008159430A (ja) 撚線導体の製造方法、及びそれに用いる撚線機用の従動車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7342749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150