JP7342665B2 - 積層基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層基板およびその製造方法に関し、より詳細には、凹部を有する積層基板およびその製造方法に関する。
DNA分析、免疫分析、薬物スクリーニング、細胞培養等の生化学や生命科学の分野(以下、バイオ分野)に用いられる分析用器具として、マイクロプレートが知られている。マイクロプレートには、多種の試料を分析あるいは培養できるよう、試料を入れる収容凹部(ウェル)が複数設けられている。
例えば、特許文献1には、凹部を有するガラスであるマイクロプレートの底部に、封着材料によって、板状のガラスが接合されたマイクロプレートが開示されている。
国際公開WO2005/033031(2005年4月14日公開)
また、特許文献1に開示された技術では、基板の封着に用いる封着材料が、溶液、薬液あるいは紫外線等により劣化することが懸念され、隙間(気密リーク)が生じる虞がある。また、封着材料を基板に塗布やスクリーン印刷する工程が必要であり、更には、その後の乾燥、焼成等の煩雑な工程が必要になる。
本発明の一態様は、工程数が少ない簡易な方法により製造可能であり、且つ化学的耐久性(例えば、耐酸性、耐薬品性、耐水性、耐候性等)に優れた、凹部を有する積層基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る積層基板は、貫通孔が設けられた第1の基板と、第2の基板と、が、融着部により融着された積層基板であって、前記第1の基板の前記貫通孔の内周面と前記第2の基板の表面とで画成された凹部を有する。
前記の構成によれば、基板同士を直接融着させている。これにより、基板同士を封着材料を介して封着させる場合に懸念される、封着材料の劣化を考慮する必要がなく、化学的耐久性に優れた積層基板を実現することができる。
また、前記の構成によれば、基板同士を直接融着させているため、従来技術より工程数を少ない簡易な方法で基板同士を積層させる積層基板を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記融着部が、前記第1の基板と前記第2の基板との界面領域に形成されており、且つ平面視において前記貫通孔に沿って連続的に形成されている。本発明において「平面視が貫通孔に沿う」とは、貫通孔内壁と第2の基板の表面との接線(凹部底面の外周を構成する線)に沿う、という意味である。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、界面領域の一部分のみ、即ち局所的に融着部が形成されている。そのため、基板同士が融着する面積が少ないため、基板同士の熱膨張係数の差に起因して融着部に残る歪(残留歪)による基板の破損や基板全体が反るなどの不具合を小さくすることができ、積層基板の機械的強度が低下することを回避できる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記第1の基板に前記貫通孔が複数設けられている。
前記の構成によれば、バイオ分野における試料の分析や、細胞や組織等の生物培養に用いられるマイクロプレートあるいはマルチセルプレート等と称されるものとして用いることができる。そして、複数の貫通孔から形成される複数の凹部を用いることにより、多種の試料を分析あるいは培養できる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記融着部が、平面視において線状であり、その線幅が10~200μmである。
前記の構成によれば、凹部からの試料や培養液等の漏れが生じることがなく、また、異なる材質の基板同士を積層したときに、両者の熱膨張係数の差による歪の影響を小さくすることができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記貫通孔の形状が、平面視において略矩形または略円形であってもよい。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記第1の基板が、無アルカリガラス(熱膨張係数は35~40×10-7/℃)、ホウケイ酸ガラス(熱膨張係数は45~70×10-7/℃)、アルミノシリケートガラス(熱膨張係数は80~100×10-7/℃)であることが好ましい。具体的には、ガラス組成として、質量%で、SiO 50~75%、Al 5~25%、B 0~15%、LiO+NaO+KO 0~20%、MgO+CaO+SrO+BaO 0~20%を含有すれば、前記ガラスに該当する。
前記の構成によれば、ガラスの高い機械的特性と化学耐久性(例えば、耐酸性、耐薬品性、耐水性、耐候性)の両立が可能になる。結果として、マイクロプレート等の積層基板に好適に用いることができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記第2の基板が、無アルカリガラス(熱膨張係数は35~40×10-7/℃)、ホウケイ酸ガラス(熱膨張係数は45~70×10-7/℃)、アルミノシリケートガラス(熱膨張係数は80~100×10-7/℃)であることが好ましい。具体的には、ガラス組成として、質量%で、SiO 50~75%、Al 5~25%、B 0~15%、LiO+NaO+KO 0~20%、MgO+CaO+SrO+BaO 0~20%を含有すれば、前記ガラスに該当する。
前記の構成によれば、ガラスの高い機械的特性と化学耐久性の両立が可能になる。結果として、マイクロプレート等の積層基板に好適に用いることができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記第1の基板と前記第2の基板との熱膨張係数の差が、10×10-7/℃を超え、且つ70×10-7以下である。
前記の構成によれば、融着部によって融着させていることにより、第1の基板と前記第2の基板との熱膨張係数の差に起因する基板中の歪が、基板同士の積層に与える影響を緩和することができる。そのため、前記のように熱膨張係数の差が比較的大きい基板同士であっても、良好に積層構造を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、前記第1の基板の表面が未研磨であり、当該表面の表面粗さRaが0.5nm未満であり、且つ前記第2の基板の表面が未研磨であり、当該表面の表面粗さRaが0.5nm未満である。
前記の構成によれば、第1の基板と第2の基板を融着させていることから、基板の表面が、未研磨の状態で表面粗さRa0.5nm未満という平坦な面であってもよい。この場合、貫通孔によって形成される凹部の底面を平坦な面によって実現することができる。更に、第1の基板と第2の基板の密着性が向上するため、融着部の長期信頼性が向上し、積層基板の積層強度を高めることができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板は、前記の構成において、バイオ分野において分析や培養に用いることができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る積層基板の製造方法は、貫通孔が設けられた第1の基板と、第2の基板と、が、融着部により融着された積層基板の製造方法であって、前記第1の基板と前記第2の基板とを重畳させて密着させる重畳工程と、平面視において前記貫通孔に沿ってレーザー光を照射することにより、前記第1の基板と前記第2の基板との界面領域に前記融着部を形成して、前記第1の基板と前記第2の基板とを融着し、前記貫通孔の内周面と前記第2の基板の表面とで画成された凹部を有する積層基板を得る融着工程と、を含む。
前記の構成によれば、基板同士を直接融着させている。これにより、基板同士を封着材料を介して封着させる場合に懸念される、封着材料による機械的強度の低下を回避し、封着材料の低い化学的耐久性の影響が少ない積層基板を実現することができる。
また、前記の構成によれば、レーザー照射という簡易な手法で基板同士を直接融着させて凹部を有する積層基板を形成することができる。
また、前記の構成によれば、レーザー光の照射領域を限定すれば、限定した領域に融着部を形成することができる。この場合、基板同士の界面領域の全域において基板同士が封着している場合に比べて、基板同士が融着する面積が少ないため、基板同士の熱膨張係数の差に起因して融着部に残る歪(残留歪)による基板の破損や基板全体が反るなどの不具合を小さくすることができ、積層基板の機械的強度が低下することを回避できる。換言すれば、基板同士の熱膨張係数の差を、従前技術に比べ考慮する必要はなく、積層基板に採用する基板について選択の自由度が増すことになる。
また、本発明の一態様に係る積層基板の製造方法は、前記の構成において、前記レーザー光の焦点を、前記第2の基板の前記第1の基板側の表面から厚さ方向に0μmを超え、且つ10μmの範囲の位置に合わせる。
前記の構成によれば、界面およびその近傍に融着部を形成し得ると共に、融着部の長期信頼性を高めることができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板の製造方法は、前記の構成において、前記レーザー光の焦点を、平面視において前記貫通孔の内周面から0mmを超え、且つ5mmの範囲で離間した位置に合わせる。
前記の構成によれば、貫通孔の内周面と第2の基板との交点近傍に精度よく融着部を形成することができる。結果として、第1の基板と第2の基板の間に、試料、溶液、薬液等が侵入しにくくなる。
また、本発明の一態様に係る積層基板の製造方法は、前記の構成において、前記レーザー光は、パルス幅が10ps以下の超短パルスレーザー光である。
前記の構成によれば、狭い領域に融着部を精度よく形成することができる。
また、本発明の一態様に係る積層基板の製造方法は、前記の構成において、更に、前記積層基板を切断する切断工程を含んでもよい。
前記の構成によれば、複数の凹部を有するマルチプレートとして積層基板を一連の製造工程によって製造した後に、例えば1つの凹部を有するように積層基板を個片化することができる。結果として、マイクロプレート等の量産性を飛躍的に高めることができる。
本発明の一態様によれば、従来技術より工程数が少ない簡易な方法により製造可能であり、且つ化学的耐久性に優れた、凹部を有する積層基板およびその製造方法を提供することができる。
本発明に係る積層基板の一実施形態の外観斜視図である。 図1に示す切断線A-A´における矢視断面図である。 図1に示す積層基板の製造方法の一形態を示すフロー図である。 図1に示す積層基板の製造方法の一形態を示す部分断面図である。 本発明に係る積層基板の変形例の部分断面図である。 本発明に係る積層基板の変形例の部分断面図である。 図1に示す積層基板の製造方法の別形態を示すフロー図である。 図1に示す積層基板を切断して個片化した状態を示す外観斜視図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る積層基板の一実施形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態の積層基板は、バイオ分野における試料の分析や、細胞や組織等の生物培養に用いられるマイクロプレートあるいはマルチセルプレート等と称されるものとして用いることができる。ただし、用途はこれらに限定されるものではない。
(1)積層基板
図1は、本実施形態の積層基板1の外観斜視図である。積層基板1は、図1に示すように、第1の基板10と、第2の基板20とを有している。積層基板1は、第1の基板10に設けられた複数の貫通孔(図4に示す10h)が、各々の一方の開口端において第2の基板20によって封じられることにより貫通孔の側面と第2の基板の表面とにより画成された複数の凹部30を有する。すなわち、凹部30の凹形状を有する内面のうちの側面(内周面)は、第1の基板10の貫通孔の内周面10aであり、当該内面のうちの底面は、第2の基板20の第1の基板10側の表面の一部分である。個々の凹部30には、分析対象の試料あるいは培養対象の試料を収容することができる。なお、積層基板1の用途は、これらバイオ分野に限らない。また、本実施形態では、6個の凹部30が設けられた積層基板1を示しているが、凹部30の数はこれに限定されるものではない。
第1の基板10および第2の基板20は、それぞれの一方の表面同士を当接させて重畳しており、当接している面(界面)において融着部40を形成して融着している。具体的には、融着部40は、界面の一部分に形成されており、平面視で凹部30の内周面と底面との接線付近を封止するように設けられており、図示するように枠状に形成されている。本実施形態では、平面視において四角形を有する凹部30に対して、融着部40が凹部30に沿って四角形の枠状に形成されている。
ここで、図2は、図1に示す切断線A-A´において積層基板1を切断した状態を示した矢視断面図である。図2を用いて融着部40を説明すると、融着部40は、凹部30の底面に相当する第2の基板の表面の一部分(以下、底面20a)と、凹部30の内周面に相当する第1の基板10の貫通孔の内周面10aとの交点から幅bほど離間した位置に設けられている。
図1および図2中にwで示す融着部40の線幅は、凹部30に収容される試料や培養液等が、第1の基板10と第2の基板20との界面を伝って漏れ出すことを防ぐことができる十分な幅を有している必要がある。それと同時に、線幅wは、凹部30の外部から第1の基板10と第2の基板20との界面を伝って凹部30に侵入し得る物質(異物やガス等)の侵入を防ぐことができる十分な幅を有している必要がある。一方で、先述のとおり、基板同士(すなわち第1の基板10と第2の基板20)の熱膨張係数の差を考慮すれば、融着部40の領域は、最小限に留めたい。以上を考慮して、融着部40の線幅wは、好ましくは10μm以上200μm以下の範囲であり、より好ましくは10μm以上100μm以下の範囲であり、更に好ましくは10μm以上50μm以下、特に好ましくは20μm以上50μm以下である。線幅wが10μmを下回ると、先に述べた漏れや侵入が生じる虞があり、200μmを超えると、基板間の熱膨張係数の差による影響を受けやすい。
また、幅wに対して垂直方向の融着部40の大きさ(融着部40の厚さと称する)は、好ましくは10μm以上200μm以下の範囲であり、より好ましくは10μm以上150μm以下の範囲であり、更に好ましくは10μm以上100μm以下の範囲である。融着部40の厚さが10μmを下回ると、先に述べた漏れや侵入が生じる虞があり、200μmを超えると基板間の熱膨張係数の差による影響を受けやすい。
また、図1および図2中にbで示す凹部30の端部から融着部40までの幅、すなわち、枠状の融着部40の内周の位置から、貫通孔の内周面10aと第2の基板20との交点までの幅bは、0mmを超え且つ5mm以下の範囲とすればよい。なお、当該交点に近い方が好ましいため、幅bは、3mm以下であることが好ましく、1mm以下であることがより好ましい。
融着部40は、第1の基板10と第2の基板20とが反応して変質した部分である。すなわち、第1の基板10と第2の基板20との間に封着材料等を別途設けるのではなく、融着部40は、第1の基板10および第2の基板20から形成されるものである。第1の基板10と第2の基板20とを反応させて変質させるためには、第1の基板10と第2の基板20とを溶融させる必要があり、後述のようにレーザー光を用いる。レーザー照射を用いれば、先述した線幅wにて溶融させることが可能である。
また、換言すれば、第1の基板10および第2の基板20は、レーザー照射により溶融することができる材質であることが必要である。そのためには、レーザー光を透過させるレーザー透過性を有すると共に、熱溶融する性質を有することが必要である。そこで、第1の基板10および第2の基板20は、前述の要求特性を満たす代表的な材料であるガラスを採用する。これにより、照射するレーザー光の集光位置を界面の一部分に合わせることにより、当該一部分のみを溶融させて基板同士を反応させ、第1の基板10と第2の基板20とが融着する融着部40が形成される。
また、第1の基板10および第2の基板20の表面(界面をなす面を含む)は、未研磨であり、表面粗さRaが0.5nm未満である。これにより、第1の基板10と第2の基板20との界面に不都合な隙間が生じず、凹部30の密閉性の向上に寄与することができる。また、凹部30の底面20aが表面粗さRa0.5nm未満であるということであるから、比較的平坦な底を有する凹部30を実現することができる。
第1の基板10と第2の基板20の熱膨張係数の差は、積層基板の反りや歪を低減するため、10×10-7/℃以下が好ましい。一方、本実施形態のように、第1の基板10と第2の基板20とを界面の一部分において融着させることにより、界面の全域において融着している場合に比べ、第1の基板10および第2の基板20の熱膨張係数の差による歪の影響を小さくすることができる。界面の全域において融着していると熱膨張係数の差によって融着部分に大きな歪み(残留歪)が生じたり、積層基板が大きく沿ったりする虞があるため、基板同士の熱膨張係数の差を極力小さくするべく、基板の材料の選択が制限される。しかしながら、本実施形態の場合は、熱膨張係数の差による影響を小さくできるため、基板の材料の選択に関して自由度が増す。例えば、第1の基板10および第2の基板20の熱膨張係数の差が、10×10-7/℃を超え、且つ70×10-7以下とすることができる。なお、前記残留歪は、好ましくは20MPa以下、より好ましくは15MPa以下、更に好ましくは10MPa以下、特に好ましくは8MPa以下である。
本発明の積層基板は、第1の基板10および第2の基板20の具体的なガラス組成は、質量%で、SiO 50~75%、Al 5~25%、B 0~15%、LiO+NaO+KO 0~20%、MgO+CaO+SrO+BaO 0~20%を含有する。
SiOは、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラスの硬度や化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を顕著に向上させる成分である。しかし、液相温度を上昇させ、溶融時のガラスの溶融温度を高くする成分である。従って、SiOの含有量は、好ましくは50~75%、より好ましくは55~72%、更に好ましくは58~70%、特に好ましくは60~68%である。
Alは、ガラスの硬度や化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を顕著に向上させる成分である。また、レーザー光をガラス基板に照射し、基板と基板とを融着した直後に、大気によってガラス基板が急激に冷却されることにより発生し易いクラックの抵抗(クラックレジスタンス)を高める成分である。しかし、液相温度を上昇させ、溶融時のガラスの溶融温度を高くする成分である。従って、Alの含有量は、好ましくは5~25%、より好ましくは7~22%、更に好ましくは10~20%、特に好ましくは12~18%である。
は、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラスの硬度を向上させる成分である。また、レーザー光をガラス基板に照射し、基板と基板とを融着した直後に、大気によってガラス基板が急激に冷却されることにより発生し易いクラックの抵抗(クラックレジスタンス)を顕著に高める成分である。しかし、化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を低下させる成分である。従って、Bの含有量は、好ましくは0~15%、より好ましくは1~13%、更に好ましくは2~12%、特に好ましくは5~11%である。
アルカリ金属酸化物であるLiO、NaO、KOは、ガラスの加工温度を低下させる成分であり、このことにより、基板に貫通孔を形成しやすくし、また、基板同士を融着しやすくする。しかし、化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を顕著に低下させる成分である。従ってLiO、NaO、KOの合計含有量、即ち、LiO+NaO+KOは、好ましくは0~20%、より好ましくは0.1~15%、更に好ましくは1~10%、特に好ましくは2~8%である。
アルカリ土類酸化物であるMgO、CaO、SrO、BaOは、ガラスの加工温度を低下させる成分であり、このことにより、基板に貫通孔を形成しやすくし、また、基板同士を融着しやすくする。しかし、化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を低下させる成分である。従ってMgO、CaO、SrO、BaOの合計含有量、即ち、MgO+CaO+SrO+BaOは、好ましくは0~20%、より好ましくは1~15%、更に好ましくは3~14%、特に好ましくは4~12%である。
前記以外にも、ガラスの化学耐久性(例えば、耐酸性、耐水性、耐候性)を低下させず、または、ガラスの加工性(貫通孔の形成や基板同士の融着)を低下させずにガラスを安定して形成できる成分として、ZnOを好ましくは0~10%、より好ましくは1~7%、更に好ましくは2~5%をガラス中に含有することができる。同様に、TiOを好ましくは0~10%、より好ましくは1~7%、更に好ましくは2~5%をガラス中に含有することができる。同様に、Pを好ましくは0~5%、より好ましくは0.1~2%をガラス中に含有することができる。
第1の基板10の厚さは、例えば500μmとすることができるが、これに限定されるものではなく、100~3000μmが好ましく、100~1000μmが更に好ましい。また、第2の基板20の厚さも、例えば500μmとすることができるが、これに限定されるものではなく、100~3000μmが好ましく、100~1000μmが更に好ましい。
凹部30は、用途に応じて様々な大きさとすることができるが、一例として、開口径を800μmとすることができる。
(2)積層基板1の製造方法
図3は、本実施形態の積層基板1の製造方法を示すフロー図である。
まず、本実施形態の製造方法は、第2の基板20と融着する前の第1の基板10(ガラス基板)に対して、貫通孔を設ける形成工程S1を含む。形成工程S1では、貫通孔を、ドリル等を用いて掘削する従来周知の方法を用いて形成することができるほか、レーザー加工、熱間プレス加工、サンドブラスト加工等の周知の方法を採用することも可能である。図4の(i)に、形成工程S1を図示する。図4の(i)には、平坦な第1の基板10の断面の一部分を示しており、ここに貫通孔10hを2個形成した様子を示す。
続いて、貫通孔が設けられた第1の基板10に、第2の基板20を重畳させて密着させる重畳工程S2をおこなう。図4の(ii)に、重畳工程S2を図示する。重畳工程S2では、第1の基板10と第2の基板20とは単に重畳させただけであり、融着していない。なお、重畳工程S2に先立って、第1の基板10と第2の基板20とを洗浄する洗浄工程を必要に応じて含んでもよい。
重畳工程S2に続いて、レーザー照射をおこない、融着部40を形成して第1の基板10と第2の基板20とを融着する融着工程S3をおこなう。図4の(iii)に、融着工程S3を図示する。レーザー照射装置としては、周知のものを用いることができ、適宜条件を設定して照射すればよいが、超短パルスレーザー光を照射できる照射装置(図4中に示すLS)を用いることが好ましい。この照射装置において、パルス幅が10ps以下、好ましくは5ps以下、より好ましくは200fs~3psで、且つ発振波長が400~1600nm、好ましくは500~1300nmである超短パルスレーザー光を照射する。これにより、融着部を精度よく、適正に形成することができる。
また、融着工程S3において、レーザー光は、貫通孔10hの内周面10aから幅bほど離間した位置に焦点が合うよう、先述したように第1の基板10側から入射させる。ここで、本実施形態は、ガラスである第1の基板10および第2の基板20に対してレーザー照射をおこなうことで界面を溶融させる。そこで、融着工程S3では、第1の基板10側からレーザーを入射させ、界面に焦点を合わせても良いが、図4の(iii)に示すように、界面よりも第2の基板20内に僅かに入った位置において集光させる(図中の星印の位置)ことが好ましい。具体的には、レーザー光の焦点を、第2の基板の第1の基板側の表面から厚さ方向に0を超え且つ100μmの位置、好ましくは、0を超え且つ50μmの位置に合わせる。これにより、界面付近で第1の基板10および第2の基板20の界面およびその近傍に、精度よく融着部を形成することができる。結果として、第1の基板と第2の基板の間に、試料、溶液、薬液等が侵入しにくくなる。
また、融着部40は、前記漏れや侵入等を回避する観点から、単一の線よりも、一の線が複数本隣接または重複した状態で構成されることが好ましい。従って、これを担保するため、融着部に対するレーザー光の照射は、複数の周回でおこなうことが好ましい。周回回数は、1回以上、好ましくは2回以上、より好ましくは3回以上、更に好ましくは5回以上である。
融着工程S3をおこなうことにより、界面の一部分において融着部40が形成されて基板同士が融着された本実施形態の積層基板1が製造できる(工程S4)。
なお、本実施形態では、図4の(iv)に示すように、隣り合う2つの凹部30の間に2箇所の融着部40を形成している。これは、本実施形態が、各凹部30の周囲に枠状の融着部40を形成していることからもわかる。しかしながら、本発明の一形態はこれに限定されるものではなく、例えば、平面視において縦横の格子状に融着部を形成し、隣り合う2つの凹部30の間の領域に1箇所の融着部40を形成するようにしてもよい。
(3)凹部30および融着部40の形状
本実施形態では、平面視において正方形の角柱状の凹部30が複数設けられた積層基板1を説明したが、本発明の一形態はこれに限定されるものではない。例えば、図5に示すような断面形状の凹部であってもよい。
具体的には、図5の(i)に示す積層基板1Aには、底面に向かって開口径が細くなっている角錐状の凹部30aを示す。また、図5の(ii)に示す積層基板1Bには、底面に向かって開口径が徐々に大きくなっている角錐状の凹部30bを示す。図5の(iii)に示す積層基板1Cの凹部30cは、開口径が開口端において大きく、側面の途中に設けた段差を境にして底面の側において開口径が小さくなった二段の形状となっている。
なお、図1および図5に示す凹部30、30a、30b、30cは、平面視において四角形である場合に限らず略矩形あるいは略円形等であってもよい。融着部40については、平面視において凹部30に沿って枠状に形成されていればよく、例えば平面視において凹部30が略円形であるなら、融着部40も平面視において円環状を有していればよい。
また、本実施形態では、1つの積層基板1内に、互いに同じ大きさの四角形の凹部30を複数設けているが、本発明の一形態はこれに限定されるものではなく、1つの積層基板1内に設けた複数の凹部が互いに異なる形状であってもよい。
(4)本実施形態の作用効果
本実施形態によれば、基板同士を直接融着させている。これにより、基板同士を封着材料を介して封着させる場合に懸念される、封着材料の劣化を考慮する必要がなく、化学的耐久性に優れた積層基板を実現することができる。
また、レーザー照射という簡易な手法で基板同士を融着させて凹部を有する積層基板を形成することができる。
また、基板同士の界面の限定した領域に融着部を形成しているため、例えば、基板同士の界面領域の全域において基板同士が封着している場合に比べて、基板同士が融着する面積が少ないため、基板同士の熱膨張係数の差に起因して融着部に残る歪(残留歪)による基板の破損や基板全体が反るなどの不具合を小さくすることができ、積層基板の機械的強度が低下することを回避できる。換言すれば、基板同士の熱膨張係数の差を、従前技術に比べ考慮する必要はなく、積層基板に採用する基板について選択の自由度が増すことになる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
先述の実施形態1のように第1の基板10と第2の基板20とが共にガラスであれば、第1の基板10および第2の基板20が共に溶融し混合して融着部40が形成される。しかしながら、一方の基板のみが溶融する態様も本発明の一形態に含まれ、その場合には、一方の基板のみが溶融して他方の基板の界面に融着するようなかたちで融着部40を形成して、2枚の基板が融着する。
要するに、第1の基板10および第2の基板20は、少なくとも何れかがレーザー光を透過させるレーザー透過性を有している必要があり、且つ、少なくとも何れかが熱溶融する性質を有している必要がある。例えば、第1の基板10がガラスであれば、第2の基板20はレーザー透過性を有さず且つ熱溶融する性質を有さなくてもよい。その場合には、第1の基板10側からレーザー光を界面に照射して第1の基板10を溶融させて第2の基板20と融着する態様であれば、融着部40を形成することができる。また、例えば、第1の基板10がレーザー光を通すものの溶融しないが、第2の基板20がレーザー光を通さないもののレーザー照射によって溶融して第1の基板と融着する態様であってもよい。その場合には、第1の基板10側からレーザー光を界面に照射して第2の基板20を溶融させて第1の基板10と融着する融着部40を形成することは可能である。
また、上述の実施形態1では、第1の基板10と第2の基板20とが共にガラスであるが、一方の基板がガラスであって、他方の基板は酸化アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア、炭化ケイ素等のセラミックスであってもよい。これを、図6に示す。図6に示す本実施形態の積層基板1Dは、ガラスである第1の基板10と、アルミナである第2の基板20´とを融着部40によって融着させてもよい。
以下に、基板として適用できる材料について例示するが、これらの具体例に限定されるものではない。
(基板として採用できる材料)
(i)レーザー透過性を有し、且つ熱溶融する性質を有する材料
代表的なガラスの他に、レーザー透過性を有し、且つ熱溶融する性質を有する材料としては、透明結晶化ガラス等が例として挙げられる。
(ii)レーザー透過性を有さず、熱溶融する性質も有しない材料
レーザー透過性を有さず、熱溶融する性質も有しない材料としては、セラミックスが例として挙げられる。この材料を用いて一方の基板を構成する場合には、他方の基板には、少なくともレーザー透過性を有する材料を採用する。
(iii)レーザー透過性を有するが、熱溶融する性質を有さない材料
レーザー透過性を有するが、熱溶融しない性質を有する材料としては、サファイア等が例として挙げられる。この材料を用いて一方の基板を構成する場合には、他方の基板には、少なくとも熱溶融する性質を有する材料を採用する。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
先述の実施形態1では、複数の凹部30を有する積層基板1(例えば図1)を説明したが、凹部30の個数は一つであっても構わない。要するに、1つの貫通孔を有する第1の基板と、第2の基板とが融着して融着部が形成されていて、この融着部が貫通孔に沿って形成されているものも本発明の一態様である。
この1つの凹部を有する積層基板を製造する場合、一つの貫通孔を有する第1の基板を使用する方法もあるが、この方法では生産効率が高いとは言えない。そこで、1つの凹部を有する積層基板を製造する他の例を、図7に示す。図7の製造方法のフロー図は、先述の実施形態1において説明した方法により作製した複数の凹部を有する積層基板を母材として、これを個片に分割する方法である。
すなわち、本実施形態では、図7のS4において完成した複数の凹部を有する積層基板を、切断する切断工程S5を更に含む。切断工程S5では、1つの凹部を有するように、積層基板を個片化する。図8に、個片化した1つの凹部を有する積層基板50を示す。
なお、切断工程は、周知のスクライブ装置にておこなうことができる。
本発明の実施例について以下に説明する。
表1に記した条件下で、図3の工程に従い、実施例1、実施例2および実施例3を作製した。
Figure 0007342665000001
表2に、表1中の実施例に用いた無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラスおよびアルミノシリケートガラスの質量%表記の組成を示す。
Figure 0007342665000002
作製した積層基板の評価結果を、表3に示す。クラックや剥がれの有無は、積層基板の融着部の上部と断面を、光学顕微鏡(200倍)で観察しておこなった。気密性は、赤インクを積層基板の凹部に滴下し、24時間経過後に、融着部からの赤インク漏れを確認し、漏れがなかった場合を「〇」、漏れがあった場合を「×」とした。長期信頼性は、121℃、100%、2気圧の条件下でプレッシャークッカーテスト(PCT)をおこない、24時間経過後に、光学顕微鏡(200倍)で融着部を観察し、クラックや劣化がなかったものを「〇」、クラックや劣化があったものを「×」とした。残留歪量は、歪検査機を用いて融着部を測定した。
Figure 0007342665000003
実施例1、実施例2、実施例3の積層基板の融着部は、何れもクラックの発生は無く、剥がれも生じていなかった。また、実施例1、実施例2、実施例3の積層基板の融着部には、赤インクの漏れは確認できず、気密性に問題はなかった。また、実施例1、実施例2、実施例3の積層基板の融着部は、何れもPCTによるクラックや劣化は確認できず、長期信頼性に問題はなかった。また、積層基板の融着部の残留歪量は、実施例1の積層基板では4MPa、実施例2の積層基板では6MPa、実施例3の積層基板では9MPaであり、何れも残留歪による基板の破損や基板全体が反るなどの不具合の虞はないと判断できた。以上のことから、実施例1、実施例2および実施例3は、何れも実用に供して問題ない積層基板であると示された。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、1A、1B、1C、1D 積層基板
10 第1の基板
10a 貫通孔の内周面(凹部の側面)
10h 貫通孔
20、20´ 第2の基板
20a 凹部の底面(第2の基板の表面の一部分)
30 凹部
40 融着部
50 (個片化した)積層基板

Claims (15)

  1. 貫通孔が設けられた第1の基板と、第2の基板と、が融着部により融着された積層基板であって、
    前記第1の基板と前記第2の基板は共にガラス、または、前記第1の基板と前記第2の基板において一方はガラスであり他方はセラミックス、であり、
    前記第1の基板の前記貫通孔の内周面と前記第2の基板の表面とで画成された凹部を有し、
    前記融着部が、前記第1の基板と前記第2の基板との界面領域に形成されており、且つ平面視において前記貫通孔に沿って連続的に形成されている、ことを特徴とする積層基板。
  2. 前記第1の基板に前記貫通孔が複数設けられている、請求項1に記載の積層基板。
  3. 前記融着部が、平面視において線状であり、その線幅が10~200μmである、請求項1または2に記載の積層基板。
  4. 前記貫通孔の形状が、平面視において略矩形または略円形である、請求項1から3の何れか1項に記載の積層基板。
  5. 前記第1の基板が、ガラスであり、且つガラス組成として、質量%で、SiO 50~75%、Al 5~25%、B 0~15%、LiO+NaO+KO 0~20%、MgO+CaO+SrO+BaO 0~20%を含有する、請求項1から4の何れか1項に記載の積層基板。
  6. 前記第2の基板が、ガラスであり、且つガラス組成として、質量%で、SiO 50~75%、Al 5~25%、B 0~15%、LiO+NaO+KO 0~20%、MgO+CaO+SrO+BaO 0~20%を含有する、請求項1から5の何れか1項に記載の積層基板。
  7. 前記第1の基板と前記第2の基板との熱膨張係数の差が、10×10-7/℃を超え且つ70×10-7以下である、請求項1から6の何れか1項に記載の積層基板。
  8. 前記第1の基板と前記第2の基板は共にガラスであり、
    前記第1の基板の表面が未研磨であり、当該表面の表面粗さRaが0.5nm未満であり、且つ前記第2の基板の表面が未研磨であり、当該表面の表面粗さRaが0.5nm未満である、請求項1から7の何れか1項に記載の積層基板。
  9. 生物の培養に用いる、請求項1から8の何れか1項に記載の積層基板。
  10. 貫通孔が設けられた第1の基板と、第2の基板と、が融着部により融着された積層基板の製造方法であって、
    前記第1の基板と前記第2の基板は共にガラス、または、前記第1の基板と前記第2の基板において一方はガラスであり他方はセラミックス、であり、
    前記第1の基板と前記第2の基板とを重畳させて密着させる重畳工程と、
    平面視において前記貫通孔に沿ってレーザー光を照射することにより、前記第1の基板と前記第2の基板との界面領域に前記融着部を形成して、前記第1の基板と前記第2の基板とを融着し、前記貫通孔の内周面と前記第2の基板の表面とで画成された凹部を有する積層基板を得る融着工程と、を含むことを特徴とする積層基板の製造方法。
  11. 前記レーザー光の焦点を、前記第2の基板の前記第1の基板側の表面から厚さ方向に0μmを超え且つ10μmの範囲の位置に合わせる、請求項10に記載の積層基板の製造方法。
  12. 前記レーザー光の焦点を、平面視において前記貫通孔の内周面から0mmを超え、且つ5mmの範囲で離間した位置に合わせる、請求項10または11に記載の積層基板の製造方法。
  13. 前記レーザー光は、パルス幅が10ps以下の超短パルスレーザー光である、請求項10から12の何れか1項に記載の積層基板の製造方法。
  14. 更に、前記積層基板を切断する切断工程を含む、請求項10から13の何れか1項に記載の積層基板の製造方法。
  15. 貫通孔が設けられた第1の基板と、第2の基板と、が融着部により融着された積層基板であって、
    前記第1の基板と前記第2の基板は共にガラス、または、前記第1の基板と前記第2の基板において一方はガラスであり他方はセラミックス、であり、
    前記第1の基板の前記貫通孔の内周面と前記第2の基板の表面とで画成された凹部を有し、
    前記融着部が、平面視において線状であり、その線幅が10~200μmである、ことを特徴とする積層基板。
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