JP7342599B2 - ボトル缶のガス置換装置及び内容物入りボトル缶の製造方法 - Google Patents

ボトル缶のガス置換装置及び内容物入りボトル缶の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体、食品、薬剤等の内容物が充填されたボトル缶のヘッドスペース内の空気を置換用ガスに置換するボトル缶のガス置換装置及び内容物入りボトル缶の製造方法に関する。
従来、内容物が充填されたボトル缶のヘッドスペース内の空気を窒素等の置換用ガスに置換するガス置換装置として、特許文献1に記載のボトル缶のガス置換装置が知られている。
この特許文献1に記載のガス置換装置は、ボトル缶の搬送経路に置換用ガスを供給するガス供給部と、ガス供給部とボトル缶の開口部との間にスリットを形成するスリットブロックとを備えており、スリットブロックの下面には平面部およびガス排出部が形成されている。このガス供給部から置換用ガスがスリットを介して供給されると、ボトル缶の中央部分から内容物に向けて置換用ガスが供給されるとともに、スリットブロックの平面部及びガス排出部に沿ってボトル缶内の酸素等の気体がボトル缶の外へと排出され、ボトル缶内のガスが置換される。
特開2003-341617号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、ガス置換装置によりボトル缶内のガスが置換された後にボトル缶にキャップを被せて装着するため、キャップが被せられる際に、キャップ内の空気がボトル缶内に流入する可能性がある。このため、ボトル缶内の酸素濃度が、ガス置換装置によりガス置換が実行された直後の酸素濃度よりも上昇する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ボトル缶及びキャップ内のガスの置換を実行して、内容物が充填されたボトル缶内の空気の残存率を低減できるボトル缶のガス置換装置及び内容物入りボトル缶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のボトル缶のガス置換装置は、天面部と、前記天面部の周縁から延出し、内容物が充填されたボトル缶本体の縮径部にその缶軸方向下側の端部が周方向に沿って密接可能な側面部と、前記ボトル缶本体に装着可能なキャップを、該キャップの開口端を前記ボトル缶本体の開口端に向けた状態で前記天面部の内面側に保持可能なキャップ保持部と、前記側面部に形成され、前記天面部及び前記側面部により区画された領域に置換用ガスを供給するガス供給部と、を備え、前記天面部には、前記領域内のガス及び前記置換用ガスを該領域外に排出するための開口が形成され、前記キャップ保持部は、前記ボトル缶本体の缶軸方向上側の位置で前記キャップを保持する保持手段と、前記キャップの保持を解除して、該キャップを前記ボトル缶本体に被せる解除手段と、を有し、前記キャップ保持部により前記キャップが保持され、かつ、前記側面部の下端部が前記ボトル缶本体の縮径部に周方向に沿って密接された状態において、前記キャップの外周面と、前記側面部の内面との間に形成される最も小さい隙間の缶軸方向に直交する方向の距離をw1、前記キャップの開口端の内面と前記ボトル缶本体の開口端の外面との缶軸方向に直交する方向の距離をw2とした場合において、w1<w2である。
なお、本発明において上記内容物とは、液体及び錠剤等の固体を含む。
本発明では、キャップ保持部によりボトル缶本体に被せられたキャップを保持した状態で側面部側から置換用ガスを供給すると、天面部及び側面部により囲まれた領域内に置換用ガスが供給される。この領域内に供給された置換用ガスは、ボトル缶本体の口部近傍に供給され、一部が口部の周方向に流通する他、大部分の置換用ガスがボトル缶本体の口部に沿って缶軸方向上側に流通する。なお、側面部の缶軸方向下側の端部は、ボトル缶本体の縮径部に周方向に密接しているため、領域内に供給された置換用ガスが口部に沿って缶軸方向下側に流出することはない。ここで、キャップの外周面と側面部の内面との間に形成される最も小さい隙間の缶軸方向に直交する方向の距離w1がキャップの開口端の内面とボトル缶本体の開口端の外面との缶軸方向に直交する方向の距離w2より大きい場合、側面部側から供給された置換用ガスの多くがボトル缶本体の口部に沿って缶軸方向上側に流通し、そのままキャップの外周面に沿って天面部の開口に流出してしまう可能性がある。
本発明では、キャップの外周面と側面部の内面との間に形成される最も小さい隙間の缶軸方向に直交する方向の距離w1がキャップの開口端の内面とボトル缶本体の開口端の外面との缶軸方向に直交する方向の距離w2より小さいので、この缶軸方向上側に流通する置換用ガスは、一部がキャップの外周面に沿って缶軸方向に流通して天面部の開口から外部に排出されるものの、大部分がキャップ内に流入する。このキャップ内に流入した置換用ガスは、キャップの天板部の内面に衝突することにより、缶軸方向下側に向けて流通してボトル缶本体内に供給される。そして、キャップ及びボトル缶本体内の空気は、置換用ガスによりキャップ及びボトル缶本体内から押し出されて缶軸方向上側に流通し、天面部の開口からガス置換装置外に排出される。そして、キャップ保持部によりキャップの保持が解除されると、キャップがボトル缶本体に被される。つまり、ガスが置換された状態のボトル缶本体に、キャップ保持部によりガスが置換された状態のキャップが被される。これにより、ボトル缶本体内にキャップ内の空気が流入されることがないので、内容物が充填されたボトル缶内の空気の残存率を低減できる。
本発明のボトル缶のガス置換装置の好ましい態様としては、前記キャップ保持部は、前記キャップの開口端と前記ボトル缶本体の開口端との間に缶軸方向の隙間を空けた状態で前記キャップを保持するとよい。
上記態様では、キャップの開口端とボトルの開口端との間に缶軸方向の隙間を空けた状態でキャップが保持されるので、ガス供給部から置換用ガスが供給された際に、キャップ内に置換用ガスが供給されやすくなる。このため、キャップの天面部に衝突してボトル缶本体の内部に向けて流通する置換用ガスの流量が多くなるので、ガス置換をより適切に実行できる。
本発明のボトル缶のガス置換装置の好ましい態様としては、前記キャップ保持部により保持された前記キャップの開口端と前記ボトル缶本体の開口端との間の缶軸方向の隙間の距離w3は、0mm以上1.0mm以下であるとよい。
上記隙間の距離w3が0mm以下であると、上記領域内に供給された置換用ガスがキャップ内に入りにくくなる可能性がある。一方、上記隙間の距離w3が1.0mm以上であると、ガス置換装置の缶軸方向の寸法が大きくなり、上記領域の体積が大きくなるため、ガス置換効率が低下する可能性がある。
本発明の内容物入りボトル缶の製造方法は、上記ボトル缶のガス置換装置を用いた内容物入りボトル缶の製造方法であって、前記ガス置換装置の前記側面部の缶軸方向下側の端部を前記ボトル缶本体の縮径部に周方向に沿って密接させた状態とするとともに、前記ボトル缶本体の缶軸方向上側の位置で前記ボトル缶本体に装着可能なキャップを保持しつつ、前記天面部及び前記側面部により区画された前記領域に側面部側から置換用ガスを供給し、前記天面部に形成された前記開口から前記領域内のガス及び前記置換用ガスを排出して、前記ボトル缶本体及び前記キャップ内のガスを前記置換用ガスに置換するガス置換工程と、前記ガス置換工程後に前記キャップ保持部による前記キャップの保持を解除して、該キャップを前記ボトル缶本体に被せるキャップ配置工程と、前記キャップ配置工程後に前記ガス置換装置を前記ボトル缶本体から外した後、キャッピング装置のローラを押し当てて前記キャップにねじを形成することにより前記ボトル缶本体に装着するキャッピング工程と、を備える。
本発明のボトル缶のガス置換装置及び内容物入りボトル缶の製造方法によれば、ボトル缶本体及びキャップ内のガス置換を確実に実行できるとともに、内容物入りボトル缶内の空気の残存率を低減できる。
本発明の実施形態に係る内容物が充填されたボトル缶の右側半分を断面にした正面図である。 図1に示したボトル缶のキャップとボトル缶本体との密封前の正面図である。 上記実施形態のガス置換装置が装着された状態の内容物が充填されたボトル缶本体の右側半分を断面にした正面図である。 図3に示すガス置換装置が装着された状態の内容物が充填されたボトル缶本体を開口端側から見た図である。 図3のA1-A1線に沿う断面図であり、上記実施形態のガス置換装置によりガス置換が実行される際の置換用ガスの流れを示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の内容物が充填されたボトル缶の製造方法により製造されたボトル缶10は、図1に示すように、ボトル缶本体20と、キャップ30とを有し、ボトル缶本体20内には、液状の内容物100が充填されるとともに、本発明の置換用ガスに相当する窒素ガスが充満した状態で密封されている。
なお、本実施形態では、内容物100は、液状であることとしたが、これに限らず、タブレット状、顆粒状、粉末状の薬剤、米、乾パン、菓子等の固形物であってもよい。この場合、ボトル缶10内に脱酸素剤等を共に収容してもよい。
ボトル缶本体20は、アルミニウム合金により形成され、図2に示すように、有底筒状の胴部21に開口側に向かうに従って漸次縮径された縮径部22、及び該縮径部22の上端に連設され外周にねじ部23を有する口部24が形成されている。
胴部21はその底部25が内方に突出するドーム状に形成されている。縮径部22は、その大部分がなだらかな凸湾曲面により形成され、上端部に缶軸方向に沿う筒状部26が形成されている。また、口部24は、筒状部26の上端に小径の首部27を介して形成された膨出部28と、膨出部28の上端に連続するねじ部23と、ねじ部23の上方で開口端部を半径方向外側に折り返した状態に形成したカール部29とを有している。
キャップ30は、アルミニウム合金により形成され、ボトル缶本体20の口部24に装着される前の形状では、円板状の天板部31と、天板部31の外周縁から垂直下方に延びるスカート部32と、天板部31の内面に設けられたシート状のライナ33とを有している。
また、スカート部32には、その上部の天板部31に近い位置に、開栓時に手に摩擦力を付与するナール凹部34と、開封時に内圧を開放するためのベントホール35とが周方向に複数ずつ形成される。ベントホール35の上側片が半径方向内方に押し込まれた状態に形成されることで、この上側片と天板部31との間にライナ33が配置され、抜け止めされる。なお、ライナ33は、天板部31にモールド成形されるモールドライナータイプであってもよい。
スカート部32の下端部には、周方向に断続的にスリット36が形成されており、このスリット36を介してスカート部32が上部と下部とに分けられるとともに、スリット36の間に形成される複数のブリッジ37によって、上部と下部とが連結した形状とされる。後述するように、キャッピング後に開封すると、スリット36から下方の下部38がリング状に分離される。
そして、ボトル缶本体20の口部24に、キャップ30が被せられ、天板部31の内面のライナ33がカール部29に圧接された状態で、ねじ部23に沿ってキャップ30の円筒状のスカート部32がねじ加工され、そのスカート部32の下端部が膨出部28に係止されることにより、口部24が密封される。
[内容物が充填されたボトル缶の製造方法]
この内容物が充填されたボトル缶10を製造するには、ボトル缶本体20に内容物100を充填し、内部の空気を窒素ガスにより置換した後にキャップ30を密閉する。具体的には、内容物100が充填されたボトル缶本体20及びキャップ30内のガスを置換するガス置換工程と、ガス置換工程後にキャップ30をボトル缶本体20に被せるキャップ配置工程と、キャップ配置工程後にガス置換装置40をボトル缶本体20から外した後、キャッピング装置のローラ(図示省略)を押し当ててキャップ30にねじを形成することによりボトル缶本体20に装着するキャッピング工程と、を備える。このガス置換工程は、図3~5に示すガス置換装置40により実行される。以下に詳しく説明する。
[ガス置換装置の構成]
ガス置換装置40は、天面部41と、天面部41の周縁から延出し、内容物100が充填されたボトル缶本体20の縮径部22にその缶軸方向下側の端部が周方向に沿って密接可能な側面部42と、ボトル缶本体20に装着可能なキャップ30を、キャップ30の開口端をボトル缶本体20の開口端に向けた状態で天面部41の内面側に保持するキャップ保持部43と、側面部42に形成され、天面部41及び側面部42により区画された領域S1に置換用ガスを供給するガス供給部44と、を備えている。
天面部41は、図4に示すように、円板状に形成されている。この天面部41には、12個の円形状の開口411が天面部41の軸線を囲み、かつ、天面部41の周縁から所定距離(例えば、1.0mm以上)離れた位置に形成されている。換言すると、天面部41の内面側にキャップ30が保持された状態において、缶軸方向に沿って天面部41を見た場合に、12個の開口411がキャップ30の天板部31に重なって配置されている。この開口411は、領域S1内の空気(ガス)及び置換用ガスの排出用に形成されている。この開口411の径寸法は、例えば、2.0mm~10.0mmに設定されている。
側面部42は、天面部41の周縁から缶軸方向下側に延出しており、缶軸方向下側に向かうに従って漸次拡径する筒状に形成されている。この側面部42の下端部の内径は、ガス置換装置40が装着されるボトル缶本体20の口部24の外径より大きく、かつ、胴部21よりも小さく設定されている。これにより、側面部42の下端部は、ボトル缶本体20の縮径部22に周方向に沿って密接する。また、側面部42の下端部には、ゴム状の当接部421が設けられている。この当接部421は、側面部42の下端部とボトル缶本体20の縮径部22との間に隙間ができることを抑制して、領域S1内の密閉性を高めるために設けられている。
キャップ保持部43は、キャップ30の天板部31を保持する吸着部431と、該吸着部431をボトル缶本体20の缶軸方向に沿って移動させるための軸部432と、を有している。これら吸着部431及び軸部432は、本発明の保持手段及び解除手段に相当する。
軸部432は、天面部41の中央に挿通されており、缶軸方向に沿って移動可能に構成されている。また、軸部432の先端は、上記領域S1内に配置されており、その先端に吸着部431が固定されている。この吸着部431及び軸部432は、中空状に形成されており、吸着部431が固定されている方向とは反対側の端部は、吸引装置(図示省略)に接続されている。このキャップ保持部43は、キャップ30の開口端をボトル缶本体20の開口端に向け、かつ、キャップ30の軸線とボトル缶本体20の軸線とを一致させた状態で保持可能であるとともに、キャップ30の高さ位置を変更可能となっている。
ガス供給部44は、側面部42の下端部に形成されている。このガス供給部44は、側面部42の下端部をボトル缶本体20の縮径部22に当接させ、かつ、キャップ保持部43によりキャップ30が保持された状態で置換用ガスを供給する。このガス供給部44は、ガス供給装置(図示省略)から供給された置換用ガスを領域S1内に供給するための筒状体からなり、その高さ位置は、ボトル缶本体20の首部27と略同じに設定されている。また、ガス供給部44の内径は、例えば、5.0mm~10.0mmに設定されている。
[ガス置換工程]
ガス置換装置40を用いて内容物100が充填されたボトル缶本体20内の空気を置換用ガスに置換するためには、まず、キャップ30にガス置換装置40を被せて、軸部432を缶軸方向下側に移動させ、キャップ30の天板部31の上面に吸着部431を当接させて軸部432内の気体を吸引することにより、キャップ30を吸着した後、軸部432を缶軸方向上側に移動させる。次に、ボトル缶本体20の開口端側から側面部42の下端部(当接部421)をボトル缶本体20の縮径部22に当接させ、図3に示す状態とする。この際、側面部42の当接部421が縮径部22に当接するため、キャップ30の軸線と、ボトル缶本体20の軸線とが一致した状態となる。
この図3に示す状態では、キャップ保持部43は、キャップ30の開口端とボトル缶本体20の開口端との間に隙間を空けた状態でキャップ30を保持する。この隙間の距離w3は、任意に設定可能であり、置換用ガスがキャップ30及びボトル缶本体20内に流入可能であれば、キャップ30のスカート部32の一部がボトル缶本体20の開口端に重なっていてもよいが、好ましくは、上記隙間の距離w3は、0mm以上1.0mm以下であるとよい。この隙間の距離w3が0mm未満であると、領域S1内に供給された置換用ガスがキャップ30内に入りにくくなる可能性がある。一方、隙間の距離w3が1.0mm以上であると、側面部42の缶軸方向の寸法を拡大する必要があり、この場合、領域S1の体積が大きくなるので、ガス置換効率が低下する可能性がある。
また、キャップ保持部43によりキャップ30が保持され、かつ、側面部42の下端部がボトル缶本体20の縮径部22に当接された図3に示す状態において、キャップ30の外周面と側面部42の内面との間に形成される最も小さい隙間(本実施形態では、天板部31の周縁と側面部42との間の隙間)の距離をw1、キャップ30の開口端の内面とボトル缶本体20の開口端の外面との距離をw2とした場合において、キャップ30の天板部31の周縁と側面部42との距離w1がキャップ30の開口端の内面とボトル缶本体20の開口端の外面との距離w2より大きい場合、側面部42側から供給された置換用ガスの多くがボトル缶本体20の口部24に沿って缶軸方向上側に流通し、そのままキャップ30の側面(スカート部32)に沿って天面部41の開口411に流出してしまう可能性がある。このため、本実施形態では、これらの関係は、w1<w2に設定している。具体的には、w1は、0.3mm以上0.7mm以下、w2は2.0mm以上3.0mm以下に設定されている。なお、図3に示す状態では、w1は0.5mm、w2は2.5mmに設定されている。
そして、図3に示す状態において、ガス供給部44から置換用ガスが供給されると、この置換用ガスは、例えば、図5の破線で示したように領域S1内を流通して、開口411から外部へと排出される。具体的には、領域S1内に供給された置換用ガスは、ボトル缶本体20の口部24近傍に供給され、一部が口部24の周方向に流通する他、大部分の置換用ガスがボトル缶本体20の口部24に沿って缶軸方向上側に流通する。このキャップ30内に流入した置換用ガスは、キャップ30の天板部31の内面に衝突することにより、缶軸方向下側に向けて流通してボトル缶本体20内に供給される。この口部24に沿って流通する置換用ガスは、上記各隙間の距離の関係がw1<w2に設定されていることから、その大部分が図5に示すように、キャップ30内に流通し、天板部31の内面に衝突することにより、缶軸方向下側に向けて流通してボトル缶本体20内に供給される。このボトル缶本体20内に供給された置換用ガスは、内容物100の液面に衝突することにより、缶軸方向上側に向けて流通する。このキャップ30内及びボトル缶本体20内における置換用ガスの流通は、キャップ30の天板部31の内面及びボトル缶本体20の液面にそれぞれに衝突しつつ、それぞれの内部のガスを外側に押し出すようにされる。そして、ボトル缶本体20及びキャップ30外に押し出された置換用ガスは、缶軸方向上側に流通して開口411から外部へと流通する。
この際、キャップ30及びボトル缶本体20内の空気は、置換用ガスによりキャップ30及びボトル缶本体20内から押し出されて缶軸方向上側に流通し、天面部41の開口411からガス置換装置40外に排出される。
なお、図5に示した置換用ガスの流通経路は、あくまで例示であり、置換用ガスの全てが図5に示すように流通するわけではない。例えば、キャップ30に形成されたベントホール35やスリット36からキャップ30外の領域S1内に流通したり、キャップ30のスカート部32と側面部42との隙間を流通してそのまま開口411から外部に排出されたりする。
[キャップ配置工程]
そして、ガス置換が終了すると、軸部432を缶軸方向下側に移動させて、軸部432内の気体の吸引を停止させることにより、キャップ保持部43によるキャップ30の保持を解除して、内部の空気が置換用ガスに置換された状態のキャップ30をボトル缶本体20に被せる。これにより、ボトル缶本体20内は、置換用ガスに満たされた状態となる。
[キャッピング工程]
そして、キャップ配置工程後にガス置換装置40をボトル缶本体20から外した後、ボトル缶本体20に被せられたキャップ30をボトル缶本体20に装着し、ボトル缶本体20を密閉する。具体的には、天板部31の内面のライナ33がカール部29に圧接された状態で、キャッピング装置のローラ(図示省略)を押し当てて、ねじ部23に沿ってキャップ30の円筒状のスカート部32がねじ加工され、そのスカート部32の下端部が膨出部28に係止されることにより、口部24が密封される。
このようにして密閉された内容物100が充填されたボトル缶10は、内部がほぼ大気圧で、酸素濃度が2500ppm以下となる。なお、ほぼ大気圧とは88.2kPa以上112.7kPa以下である。
本実施形態では、キャップ保持部43によりボトル缶本体20に被せられたキャップ30を保持した状態で側面部42側から置換用ガスを供給すると、天面部41及び側面部42により囲まれた領域S1内に置換用ガスが供給される。この場合、領域S1内に供給された置換用ガスは、ボトル缶本体20の口部24近傍に供給され、一部が口部24の周方向に流通する他、大部分の置換用ガスがボトル缶本体20の口部24に沿って缶軸方向上側に流通する。なお、側面部42の缶軸方向下側の端部(当接部421)は、ボトル缶本体20の縮径部22に周方向に密接しているため、領域S1内に供給された置換用ガスが口部24に沿って缶軸方向下側に流出することはない。この点、キャップ30の外周面と側面部の内面との間に形成される最も小さい隙間の缶軸方向に直交する方向の距離w1がキャップ30の開口端の内面とボトル缶本体20の開口端の外面との缶軸方向に直交する方向の距離w2より小さいので、この缶軸方向上側に流通する置換用ガスは、一部がキャップ30の外周面に沿って缶軸方向に流通して天面部41の開口から外部に排出されるものの、大部分がキャップ30内に流入する。このキャップ30内に流入した置換用ガスは、キャップ30の天板部31の内面に衝突することにより、缶軸方向下側に向けて流通してボトル缶本体20内に供給される。そして、キャップ30及びボトル缶本体20内の空気は、置換用ガスによりキャップ30及びボトル缶本体20内から押し出されて缶軸方向上側に流通し、天面部41の開口411からガス置換装置40外に排出される。そして、ガスが置換された状態のボトル缶本体20に、キャップ保持部43による保持が解除され、ガスが置換された状態のキャップ30が装着される。これにより、ボトル缶本体20内にキャップ30内の空気が流入されることがないので、内容物100が充填されたボトル缶10内の空気の残存率を低減できる。
また、キャップ30の開口端とボトル缶本体20の開口端との間に隙間を空けた状態でキャップ30が保持されるので、ガス供給部44から置換用ガスが供給された際に、キャップ30内に置換用ガスが供給されやすくなる。このため、キャップ30の天板部31の内面に衝突してボトル缶本体20の内部に向けて流通する置換用ガスの流量が多くなるので、ガス置換をより適切に実行できる。また、隙間の距離w3が0mm以上1.0mm以下に設定されているので、キャップ30及びボトル缶本体20内に確実に置換用ガスを流入させることができ、ガス置換効率を向上できる。
なお、本発明は上記各実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ボトル缶として、予め有底円筒状の筒体を形成して、その開口端部を成形したが、筒体は底部を有していないものも含むものとし、肩部を成形した後に、筒体の胴部に、別に形成した底部を巻き締めるようにしてもよい。
上記実施形態では、キャップ保持部43は、吸着部431によりキャップ30の天板部31を保持することとしたが、これに限らず、スカート部32を保持する形状であってもよい。すなわち、キャップ保持部43は、キャップ30を保持できれば、その形状は問わない。
上記実施形態では、ガス置換装置40の側面部42は、缶軸方向下側に向かうに従って漸次拡径する筒状に形成されていることとしたが、これに限らず、例えば、缶軸方向下側に向かうに従って漸次縮径する形状であってもよいし、天板部31の周縁から缶軸方向に沿って直線状に延びる形状であってもよい。
上記実施形態では、天面部41に12個の開口411が形成されていることとしたが、これに限らず、開口411の数は任意に設定できる。また、開口411は、天面部41を缶軸方向に沿ってみた場合に、キャップ保持部43に保持されたキャップ30の天板部31と重なって配置されていることとしたが、天板部31の外側に配置されることとしてもよい。すなわち、開口411は、天面部41の周縁に形成されていてもよい。
また、内容物100が固形物である場合に、脱酸素剤をボトル缶本体20又はキャップ30に収容してもよい。また、脱酸素剤をボトル缶本体の内面塗料に混入して、ボトル缶本体の内面に塗布する、又は、ライナを構成する樹脂内に脱酸素剤を混入する、あるいは、ライナを積層構造とし、缶内に臨む表面層を脱酸素剤入り層とする、などの形態としてもよい。また、脱酸素剤を単に固形物とともにボトル缶内に収容する形態としてもよく、その場合に、ガス透過性を有する袋等に入れた脱酸素剤をボトル缶内に収容することも可能である。
10 ボトル缶
20 ボトル缶本体
21 胴部
22 縮径部
23 ねじ部
24 口部
25 底部
27 首部
28 膨出部
29 カール部
30 キャップ
31 天板部
32 スカート部
33 ライナ
36 スリット
37 ブリッジ
40 ガス置換装置
41 天面部
411 開口
42 側面部
421 当接部
43 キャップ保持部
431 吸着部(保持手段及び解除手段)
432 軸部(保持手段及び解除手段)
44 ガス供給部
100 内容物

Claims (4)

  1. 天面部と、前記天面部の周縁から延出し、内容物が充填されたボトル缶本体の縮径部にその缶軸方向下側の端部が周方向に沿って密接可能な側面部と、前記ボトル缶本体に装着可能なキャップを、該キャップの開口端を前記ボトル缶本体の開口端に向けた状態で前記天面部の内面側に保持可能なキャップ保持部と、前記側面部に形成され、前記天面部及び前記側面部により区画された領域に置換用ガスを供給して、前記口部に沿って缶軸方向上側に流通させるガス供給部と、を備え、
    前記天面部には、前記領域内のガス及び前記置換用ガスを該領域外に排出するための開口が形成され、
    前記キャップ保持部は、前記ボトル缶本体の缶軸方向上側の位置で前記キャップを保持する保持手段と、前記キャップの保持を解除して、該キャップを前記ボトル缶本体に被せる解除手段と、を有し、
    前記キャップ保持部により前記キャップが保持され、かつ、前記側面部の下端部が前記ボトル缶本体の縮径部に周方向に沿って密接された状態において、前記キャップの外周面と、前記側面部の内面との間に形成される最も小さい隙間の缶軸方向に直交する方向の距離をw1、前記キャップの開口端の内面と前記ボトル缶本体の開口端の外面との缶軸方向に直交する方向の距離をw2とした場合において、w1<w2であることを特徴とするボトル缶のガス置換装置。
  2. 前記キャップ保持部は、前記キャップの開口端と前記ボトル缶本体の開口端との間に缶軸方向の隙間を空けた状態で前記キャップを保持することを特徴とする請求項1に記載のボトル缶のガス置換装置。
  3. 前記キャップ保持部により保持された前記キャップの開口端と前記ボトル缶本体の開口端との間の缶軸方向の隙間の距離w3は、0mm以上1.0mm以下であることを特徴とする請求項2に記載のボトル缶のガス置換装置。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のボトル缶のガス置換装置を用いた内容物入りボトル缶の製造方法であって、
    前記ガス置換装置の前記側面部の缶軸方向下側の端部を前記ボトル缶本体の縮径部に周方向に沿って密接させた状態とするとともに、前記ボトル缶本体の缶軸方向上側の位置で前記前記ボトル缶本体に装着可能なキャップを保持しつつ、前記天面部及び前記側面部により区画された前記領域に側面部側から置換用ガスを供給し、前記天面部に形成された前記開口から前記領域内のガス及び前記置換用ガスを排出して、前記ボトル缶本体及び前記キャップ内のガスを前記置換用ガスに置換するガス置換工程と、
    前記ガス置換工程後に前記キャップ保持部による前記キャップの保持を解除して、該キャップを前記ボトル缶本体に被せるキャップ配置工程と、
    前記キャップ配置工程後に前記ガス置換装置を前記ボトル缶本体から外した後、キャッピング装置のローラを押し当てて前記キャップにねじを形成することにより前記ボトル缶本体に装着するキャッピング工程と、を備えることを特徴とする内容物入りボトル缶の製造方法。
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