JP7341782B2 - 角度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、角度検出装置に関し、特に、揺動軸周りに揺動するミラーの基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出装置に関する。
光を偏向しつつ所定の領域に向けて出射し、当該所定の領域から戻ってきた光を検出することによって、当該所定の領域内に位置する物体に関する種々の情報を得る走査装置が知られている。このような走査装置において、光を偏向する部分として、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー等の可動式のミラーが設けられている。
このような可動式のミラーを有する走査装置では、ミラーの角度を変えて当該ミラーに対する光線の入射方向及び反射方向を変化させることにより、出射光の偏向を行っている。このため、出射光が所定の領域内のどこを照射しているのかを知るためには、基準姿勢に対するミラーの角度を検出する必要がある。
ミラーの角度を検出する方法としては、例えばミラーの可動部に設けられた歪センサによって当該可動部の一部の変形を歪の大きさとして検出し、ピエゾ抵抗効果や圧電効果を利用してミラーの角度を算出することが行われている。また、ミラーに対して光を照射し、ミラーによって反射された光の反射方向の変化を象限検出器によって検出することによりミラーの角度を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2012-198511号公報
上記のように歪センサの検出結果を用いてミラーの角度を算出する方法では、可動部等における材料の物性の変化を利用しているため、検出感度に温度依存性を有し、また繰り返し歪みが生じることによる材料の劣化により、検出感度に変化が生じる。このため、ミラーの角度を精度よく算出することができないという問題があった。
また、上記先行技術文献のようにミラーによって反射された光の反射方向の変化を利用してミラーの角度を検出する方法では、ミラーに対して比較的角度をもって光を入射させる必要があるため、ミラーの光反射面に垂直な方向に相当の空間を必要とする。このため、ミラー周辺の必要体積が大きくなり、角度検出のための光を照射するレーザや検出器等の存在によって、走査装置による光の走査領域に制限が生じるという問題があった。
このように、歪センサを用いたミラーの角度の検出では、温度依存性や材料の計時劣化のため精度のよい算出を行うことができないということが課題の一例として挙げられる。また、ミラーからの反射光の反射方向の変化に基づいてミラーの角度を検出する場合、検出器等を設けるための広いスペースが必要となり、走査装置の走査領域に制限が生じてしまうということが課題の一例として挙げられる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、周辺環境の変化や経時変化に強く且つ省スペースな角度検出装置を提供することを目的の一つとしている。
請求項1に記載の発明は、光を反射する第1の面と、前記第1の面とは反対側に位置する第2の面と、を有し、基準姿勢から揺動軸周りに揺動可能に構成されたミラーと、前記基準姿勢における前記ミラーの前記第2の面に対し平行に進行するレーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されて進行する前記レーザ光の光路上に設けられた光検出器と、前記光検出器の受光結果に基づいて前記基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出部と、を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、光を反射する第1の面と、前記第1の面とは反対側に位置する第2の面と、を有し、基準姿勢から揺動軸周りに揺動可能に構成されたミラーと、前記基準姿勢における前記ミラーの前記第1の面に垂直な方向から見て前記第2の面の直下に位置する領域の外側から当該領域を通過する方向にレーザ光を出射する光源と、前記領域を通過した前記レーザ光を受光する受光面を有し、前記ミラーの揺動によって前記受光面による前記レーザ光の受光量が変化するように配された光検出器と、前記光検出器の受光結果に基づいて前記ミラーの前記基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出部と、を有することを特徴とする。
本実施例の角度検出装置の全体構成を示す図である。 本実施例の角度検出装置の断面図である。 ミラーの基準姿勢におけるレーザ光の照射の様子を模式的に示す図である。 ミラーが第1光検出器側に傾いている場合のレーザ光の照射の様子を模式的に示す図である。 ミラーがレーザ光出射部側に傾いている場合のレーザ光の照射の様子を模式的に示す図である。 ミラーが揺動する際に検出される光強度と時間との関係を示すグラフである。 規格化光強度と振り角との関係を示すグラフである。 ミラーで反射されたレーザ光が第1光検出器に入射する場合を模式的に示す図である。 変形例におけるレーザ光の照射の様子を模式的に示す図である。 駆動信号の波形とミラーの傾きとの位相差の関係を模式的に示す図である。 変形例においてレーザ光がミラーの裏面の一部を通過する様子を模式的に示す上面図である。 変形例においてレーザ光がミラーの裏面の一部を通過する様子を模式的に示す断面図である。 変形例においてレーザ光を傾き検出用のミラーで反射させた反射光を検出器が受光する様子を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。 変形例におけるミラー及び受光部の形状を模式的に示す図である。
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一または等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1Aは、本実施例に係る角度検出装置10の全体構成を示す斜視図である。角度検出装置10は、揺動軸周りに揺動するミラーの基準姿勢からの揺動角(以下、振り角とも称する)を検出する装置である。
角度検出装置10は、光偏向を行うMEMSミラー10と、レーザ光を出射するレーザ光出射部21と、レーザ光を受光する第1光検出器22及び第2光検出器23と、第1光検出器22及び第2光検出器23の受光結果に基づいてMEMSミラー10の振り角を算出する角度算出部24と、を有する。
MEMSミラー10は、周期的に揺動することで光の偏向動作を行うミラーを含むMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラーである。MEMSミラー10は、支持部11と、支持部11によって揺動可能に支持された可動部12と、を含む。支持部11は、図示せぬ筐体部に固定されている。
可動部12は、揺動軸CAの周りに揺動可能な状態で支持部11に支持されたミラー部13を有する。ミラー部13は、揺動軸CAに沿って延びるトーションバー14によって支持部11に接続及び支持されている。なお、支持部11及び可動部12は、半導体材料からなり、例えば半導体ウェハを加工することで形成することができる。
ミラー部13の第1の主面上には光反射面が形成されている。一方、ミラー部13の当該第1の主面とは反対側の主面である第2の主面は、黒色を有し且つ微細な溝が設けられる等の反射防止の加工が施されている。また、ミラー部13の当該第2の主面上には永久磁石(図示せず)が設けられている。トーションバー14がその周方向にねじれるように永久磁石に磁界が印加されると、ミラー部13は、支持部11に支持されつつ揺動軸CAの周りに揺動する。
ミラー部13は、第1の主面及び第2の主面が水平となるように支持された状態を基本姿勢として、揺動軸CAの周りを揺動する。本実施例では、ミラー部13は、基準姿勢を中心として所定角度の範囲を周期的に揺動する。例えば、ミラー部13は、基本姿勢にある状態の第1の主面の法線方向から時計回りの方向を+方向、反時計回りの方向を-方向とすると、第1の主面の法線と基準姿勢における当該法線とのなす角AGがAG≦±θmax(例えば、±15°)の範囲で周期的に揺動する。以下の説明では、振り角の限界を示す最大角度θmaxを最大振り角とも称する。
レーザ光出射部21は、基準姿勢におけるミラー部13の第2の主面側に設けられている。レーザ光出射部21は、例えばMEMSミラー10の外側(すなわち、基準姿勢におけるミラー部13の第2の主面に平行な方向において、ミラー部13の中心からの距離がMEMSミラー10の外縁よりも遠い位置)から、ミラー部13の第2の主面上を通過するようにレーザ光を出射する。
第1光検出器22は、APD(Avalanche PhotoDiode)等のフォトダイオードから構成されている。第1光検出器22は、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光がミラー部13の第2の主面上を通過して進行する光路上に設けられている。例えば、第1光検出器22は、基準姿勢におけるミラー部13の第2の主面側であって、MEMSミラー10の載置領域(すなわち、基準姿勢におけるミラー部13の第1の主面側を「上」、第2の主面側を「下」とした場合のMEMSミラー10の真下の領域)を挟んでレーザ光出射部21と対向する位置に設けられている。
第2光検出器23は、第1光検出器22と同様、フォトダイオードから構成されている。第2光検出器23は、ミラー部13が一の方向に揺動した際にはミラー部13の端部で反射されたレーザ光が入射し、ミラー部13が他の方向に揺動した際にはレーザ光が入射しない位置に設けられている。例えば、第2光検出器23は、基準姿勢におけるミラー部13の第2の主面側で且つレーザ光出射部21に近い位置に配置されている。
角度算出部24は、第1光検出器22の受光結果に基づいて、基準姿勢に対するミラー部13の角度を算出する。また、角度算出部24は、第2光検出器23の受光結果に基づいて、ミラー部13が基準姿勢からどちらの方向に傾いているかを検出する。
図1Bは、角度算出装置100のXX線に沿った断面図である。ここでは、ミラー部13が基準姿勢にある場合の各部の位置関係を示している。
レーザ光出射部21は、ミラー部13の第2の主面S2側において、MEMSミラー10の外縁部の外側からミラー部13の中心部に向かってレーザ光が出射されるように、当該中心部の方向に出射口を向けて配置されている。レーザ光出射部21の出射口の前側(すなわち、ミラー部13の中央部に向かう方向側)に近接して、レンズ25が設けられている。
第1光検出器22は、レーザ光出射部21から出射されてミラー部13の第2の主面上を通過したレーザ光を受光するように、ミラー部13の中心部の方向に受光面を向けて配置されている。
第2光検出器23は、レーザ光出射部21から出射されてミラー部13の側端部で反射されたレーザ光を受光するように、ミラー部13の第2の主面S2に対向する方向に受光面を向けて配置されている。
次に、本実施例の角度検出装置100が実行する角度検出動作について図2A、図2B、図2C、図3A及び図3Bを参照して説明する。
図2Aは、ミラー部13が基準姿勢である場合のレーザ光の出射及び受光の様子を模式的に示す図である。ここでは、ミラー部13の第1の主面S1及び第2の主面S2に垂直な方向を法線NLとして示している。レーザ光出射部21から出射されたレーザ光LL(図2Aに破線で示す)は、レンズ25を通過してミラー部13の第2の主面S2上を平行に横切るように進行し、第1光検出器22に入射する。第1光検出器22に入射するレーザ光LLの光量は、ミラー部13が揺動した状態と比べて最も大きくなる。すなわち、この状態において、第1光検出器22によって検出される光強度は最大となる。
図2Bは、図2Aに示す基準姿勢の状態から第1光検出器22の位置する方向にミラー部13の第1の主面S1が傾いた状態、すなわち法線NLが図2AのA方向に変化するようにミラー部13が傾いた状態を示している。この状態では、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光LLのうちの一部がミラー部13の第2の主面S2に照射され、その進行が妨げられる。このため、第1光検出器22に入射するレーザ光LLの光量は、ミラー部13が基準姿勢にある状態と比べて小さくなる。
図2Cは、図2Aに示す基準姿勢の状態からレーザ光出射部21の位置する方向にミラー部13の第1の主面S1が傾いた状態、すなわち法線NLが図2AのB方向に変化するようにミラー部13が傾いた状態を示している。この状態では、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光LLのうちの一部がミラー部13の第1の主面S1又は側端部に照射され、その進行が妨げられる。このため、第1光検出器22に入射するレーザ光LLの光量は、ミラー部13が基準姿勢にある状態と比べて小さくなる。また、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光LLのうち、ミラー部13のレーザ光出射部21側の側端部で反射されたレーザ光は、第2光検出器23に入射する。
次に、図1に示す角度算出部24が、第1光検出器22の受光結果及び第2光検出器23の受光結果に基づいてミラー部13の振り角を算出する方法について説明する。
図3は、ミラー部13の振り角と第1光検出器22及び第2光検出器23で検出されるレーザ光の光強度と時間との関係を示すグラフである。ここでは、第1光検出器22で検出されるレーザ光の光強度をD1、第2光検出器23で検出されるレーザ光の光強度をD2として示している。
ミラー部13が基準姿勢にある状態(振り角SA=0として示す)では、第1光検出器22で検出されるレーザ光の光強度は最大となる。一方、ミラー部13の振り角が最大、すなわちミラー部13の第1の主面SLの法線NLと基準姿勢における第1の主面S1の法線NL方向とのなす角が最大振り角である状態(振り角SA=maxとして示す)では、第1光検出器22で検出されるレーザ光の光強度は最小となる。このように、振り角に応じて検出される光強度の値が変化するため、角度算出部24は光強度の大きさに基づいて振り角を算出することができる。
また、ミラー部13が図2Aに示すA方向に傾いた状態では第2光検出器23にレーザ光が入射せず、ミラー部13が図2Aに示すB方向に傾いた状態では第2光検出器23にレーザ光が入射する。図3AにD2として示すように、一方の方向に傾いている状態でのみ第2光検出器23でレーザ光の光強度が検出される。従って、角度算出部24は、第2光検出器23でレーザ光の光強度が検出されたか否かに基づいて、ミラー部13の傾きの方向を判定することができる。
角度算出部24は、第1光検出器22で検出されるレーザ光の光強度の最大値に基づいて規格化した光強度を規格化光強度として、予め取得した規格化光強度と振り角との関係からミラー部13の振り角を算出する。
次に、規格化光強度の算出式について説明する。ここでは、ミラー部13の振り角の最大値が15度であり、当該振り角が最大の状態において、レーザ光出射部21から第1光検出器22の方向を見た場合に第1光検出器22の受光部の下端にミラー部13の外縁が接する状態となる場合を例として説明を行う。
まず、ミラー部13が直径dmmの円形のミラーであるとすると、ミラー部13の第1の主面S1の下側半分(すなわち、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光が入射する可能性がある部分)の面積は、S=(d/8)πとなる。
ミラー部13が揺動して傾いた状態において、第1の主面S1の法線方向と基準姿勢における当該法線方向とのなす角をθとすると、ミラー部13が傾いた状態においてレーザ光を遮る部分の面積は、S(θ)=(d/8)πsinθと表される。
仮に、θ=15°のときにレーザ光がミラー部13の第1の主面S1に入射したとすると、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光のうちミラー部13によって遮られなかった部分の光量I(θ)は、次の数式1(数1)で表される。
Figure 0007341782000001
ここで、Iとはミラー部13が基準姿勢の状態において第1光検出器22に入射するレーザ光の光量である。この光量I(θ)をIで割ることにより、次の数式2(数2)で表されるような規格化光強度「規I(θ)」が得られる。
Figure 0007341782000002
図3Bは、規格化光強度と振り角との関係を示すグラフである。振り角が±15°の範囲において、規格化光強度の値は、振り角の変化に応じて一次関数的に変化する。
角度算出部24は、第1光検出器22により検出されたレーザ光の光強度に基づいて規格化光強度を算出し、上記の数2で示される関係式に基づいて、振り角を算出する。上記のような規格化光強度の算出式を用いることにより、最大の光強度の値(すなわち、ミラー部13が基準姿勢である場合の光強度)に関わらず、ミラー部13の振り角を安定して算出することができる。
以上のように、本実施例の角度検出装置100において、角度算出部24は、第1光検出器22が検出したレーザ光の光強度に基づいて、ミラー部13の振り角を算出する。また、角度算出部24は、第2光検出器23において所定値以上の光強度が検出されたか否かに基づいて、ミラー部13がどちらの方向に傾いているかを判定する。
かかる構成によれば、歪センサを用いて角度を算出する場合とは異なり、温度依存性や材料の経時的な劣化の影響を受けずに角度をミラー部13の振り角を算出することができる。従って、安定して精度の高い振り角の算出を行うことが可能となる。
また、レーザ光出射部21、第1光検出器22及び第2光検出器23は、ミラー10の光反射面とは反対側(すなわち、ミラー部13の第2の主面側)に設けられ、基準姿勢におけるミラー部13の第2の主面に平行な方向でレーザ光の出射及び受光を行う。従って、ミラー10の光反射面に垂直な方向にはあまり空間を必要としないため、省スペースで角度検出装置を構成することができる。
すなわち、本実施例の角度検出装置によれば、省スペースで且つ周辺環境の変化や経時変化に強い(すなわち、ロバストな)角度検出を実現することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施例では、ミラー部13の第2の主面でのレーザ光の反射を防止するため、ミラー部13の第2の主面が黒色を有し且つ微細な溝が設けられている例について説明した。しかし、これに限られず、ミラー部13の第2の主面に反射防止の構造が形成されていればよい。例えば、第2の主面上に微細な突起を形成してもよく、反射率の低い塗料を塗布してもよい。また、これとは逆に、ミラー部13自体を反射率の低い材料で形成し、第1の主面にのみ反射性を持たせる加工を施してもよい。
また、上記のような反射防止の加工に加えて、ミラー部13の第2の主面で反射されたレーザ光が第1光検出器22に入射するのを抑制する構成をさらに備えていても良い。
図4Aは、ミラー部13の第2の主面で反射されたレーザ光が第1光検出器22に入射する様子を模式的に示す図である。このように、ミラー部13の第2の主面で反射されたレーザ光が第1光検出器22に入射すると、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光が第1光検出器22に直接入射する分の光強度に、ミラー部13の第2の主面で反射して第1光検出器22入射する分の光強度が加算されるため、角度の算出を行うことができない虞がある。
図4Bは、ミラー部13の第2の主面で反射されたレーザ光が第1光検出器22に入射するのを抑制する構成を模式的に示す図である。ミラー部13の第1光検出器22に近い側端部と第1光検出器22との間には、第2のレンズ26が設けられている。また、第2のレンズ26と第1光検出器22との間には、開口部(アパーチャ)を有する遮蔽体27が設けられている。
ミラー部13の第2の主面で反射されたレーザ光は、第2のレンズ26によって、遮蔽体27の開口部とは異なる位置に集光される。このため、当該レーザ光は、遮蔽体27の開口部を通過せず、第1光検出器22に入射しない。一方、ミラー部13の第2の主面による反射を経ず、レーザ光出射部21から出射されてミラー部13の基準姿勢における第2の主面に平行な方向に進行したレーザ光(以下、平行光と称する)は、第2のレンズ26によって、遮蔽体27の開口部の位置に集光される。このため、当該レーザ光は第1光検出器22に入射する。かかる構成によれば、ミラー部13の第2の主面で反射したレーザ光の第1光検出器22への入射を制限し、平行光のみを第1光検出器22に入射させることができるため、角度の検出を正確に行うことが可能となる。
また、上記実施例では、ミラー部13がどちら側に傾いているかを判定するため、第2光検出器23の受光結果を用いる例について説明した。しかし、これとは異なり、例えば可動部12に歪みセンサを設け、ピエゾ抵抗効果等を利用して傾きの方法を判定する構成としてもよい。歪みセンサのセンサ結果には温度依存性や材料の経時劣化の影響があるが、ミラー部13がどちら側に傾いているかという2者択一の判定には角度算出のような正確さは必要ではないため、歪みセンサを用いて判定を行うことができる。
また、MEMSミラー10に直接回転トルクを与え、ミラー部13を共振や非共振で揺動しているような場合(例えば、ミラー部13の第2の主面に永久磁石を接着し、外部からの磁界でミラーを揺動するような場合)には、駆動電圧又は駆動電流の波形に基づいてミラー部13の傾きの方向を判定することが可能である。
図5は、駆動信号の波形とミラー部13の揺動との関係を示す図である。例えば、直接駆動型共振動作の場合、ミラー部13は、共振周波数を含む駆動信号の印加を受けた磁界発生源から当該駆動信号に応じた磁界が発生し、当該磁界が永久磁石に作用することによりミラー部13が共振状態で揺動する。かかる揺動動作において、ミラー部13の揺動は、図5に示すように、駆動信号の波形と比べて位相が90°遅れた波形となる。従って、位相が90°遅れていることを前提に、駆動信号に基づいてミラー部13の傾きの方向を判定することが可能である。
また、上記実施例の角度検出装置によるミラー部13の振り角の検出は、ミラー部13の第2の主面の全面を利用しなくても行うことができる。図6Aは、レーザ光出射部21から出射されたレーザ光がミラー部13の第2の主面の一部に沿って進行する様子を模式的に示す上面図であり、図6Bはその断面図である。このように、ミラー部13の第2の主面の一部を通過したレーザ光を用いて角度を算出するようにレーザ光出射部や第1光検出器を配置することにより、ミラー部13の第2の主面に永久磁石30が固定されている場合にも、その影響を受けずに角度の算出を行うことが可能となる。
また、上記実施例では、第1光検出器22がレーザ光出射部21から出射されたレーザ光を直接受光する例について説明した。しかし、当該レーザ光をミラー等によりいったん反射させた光を第1光検出器22が受光するように構成してもよい。図7は、このような構成の角度検出装置を示す図である。MEMSミラー10の載置領域を挟んでレーザ光出射部21と対向する位置には、傾き検出用ミラー21が設けられている。光検出器32は、傾き検出用ミラー21によって反射されたレーザ光が入射する位置に設けられている。かかる構成の角度検出装置においても、上記実施例と同様に光検出器32が検出したレーザ光の光強度に基づいて、ミラー部13の振り角を算出することが可能である。
また、上記実施例では、ミラー部13が円形である場合を例として説明したが、ミラー部13の形状はこれに限られない。例えば、ミラー部13は正方形や長方形等の四角い形状であってもよい。
図8(A)~(F)は、レーザ光出射部21から見た第1光検出器22の受光面とミラー部13によってレーザ光が遮られる部分との関係を模式的に示す図である。
図8(A)は上記実施例のように、ミラー部13が円形であり、且つミラー部13が最も傾いた状態(すなわち、振り角が最大である状態)で、ミラー部のエッジが第1光検出器22の受光面の下辺に接するような状態となる場合を示している。前述した規格化光強度の算出式は、このようにミラー部13が円形である場合を想定している。しかし、これとは異なる規格化強度の算出式を用いることにより、例えばミラー部13が四角い形状である場合にも、ミラー部13の振り角を算出することが可能である。
ミラー部13が四角い形状である場合、図8(B)のようにミラー部13がレーザ光の一部の進行を遮るような状態では、ミラー部13の振り角に応じて第1光検出部22に入射するレーザ光の光量が変化するため、光強度の変化に基づいてミラー部13の振り角を算出することができる。しかし、図8(C)に示すようにミラー部13がレーザ光の進行をほぼ全面的に遮り、さらに図8(D)に示すようにミラー部13が第1光検出器22の受光面からはみ出すような状態に至ると、第1光検出器22に入射するレーザ光の光量が変化しないため、光強度に基づいてミラー部13の振り角を算出することができなくなる。そこで、図8(E)に示すように、第1光検出器22の受光面を大きくして、ミラー部13が最も傾いた状態でも第1光検出器22を全面的に覆わないようにすることにより、ミラー部13の形状が四角い場合でも振り角の算出を十分に行うことが可能となる。また、レンズ等を用いてレーザ光の照射領域の面積を大きくすることにより、レーザ光の進行がミラー部13によって全面的に遮断されないようにしてもよい。また、図8(F)に示すように、ミラー部13が円形の場合にも第1光検出器22の受光面を大きくして、レーザ光の進行がミラー部13によって遮られる領域が少なくなるようにしてもよい。
また、上記実施例で説明した一連の処理は、例えばROMなどの記録媒体に格納されたプログラムに従ったコンピュータ処理により行うことができる。
100 角度検出装置
10 MEMSミラー
11 支持部
12 可動部
13 ミラー部
14 トーションバー
21 レーザ光出射部
22 第1光検出器
23 第2光検出器
24 角度算出部
25 レンズ
30 永久磁石
31 傾き検出用ミラー
32 光検出器

Claims (10)

  1. 光を反射する第1の面と、前記第1の面とは反対側に位置する第2の面と、を有し、基準姿勢から揺動軸周りに揺動可能に構成されたミラーと、
    前記基準姿勢における前記ミラーの前記第2の面に対し平行に進行するレーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されて進行する前記レーザ光の光路上に設けられた光検出器と、
    前記光検出器にて受光した際の光強度の大きさに基づいて前記基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出部と、
    を有することを特徴とする角度検出装置。
  2. 前記角度算出部は、前記光検出器にて受光した際の光強度の大きさを前記ミラーが前記基準姿勢にある場合の光強度の大きさと比較することにより、前記基準姿勢からの揺動角を算出することを特徴とする請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記角度算出部は、前記光検出器により検出された前記レーザ光の光強度を、前記ミラーが前記基準姿勢にある場合に前記光検出器により検出される光強度を用いて規格化し、当該規格化された光強度である規格化光強度に基づいて、前記基準姿勢からの揺動角を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の角度検出装置。
  4. 前記ミラーが前記基準姿勢から一の方向に揺動した際に前記レーザ光が入射し、他の方向に揺動した際には前記レーザ光が入射しない位置に設けられた第2の光検出器を有し、
    前記角度算出部は、前記第2の検出器の受光結果に基づいて、前記ミラーの前記基準姿勢からの揺動方向を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の角度検出装置。
  5. 前記ミラーは、前記第2の面に固定された永久磁石を有し、駆動信号の印加を受けて動作する磁力発生源によって発生された磁界によって共振するように揺動し、
    前記角度算出部は、前記駆動信号の信号波形に基づいて、前記ミラーの前記基準姿勢からの揺動方向を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の角度検出装置。
  6. 前記ミラーの前記第2の面に反射防止構造が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の角度検出装置。
  7. 前記光源と前記光検出器との間に配され、前記ミラーの前記第2の面で反射されたレーザ光と前記第2の面での反射を経ずに進行したレーザ光とを異なる位置に集光するレンズと、
    前記光検出器の受光面に近接して設けられ、前記ミラーの前記第2の面で反射され前記レンズによって集光されたレーザ光の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の角度検出装置。
  8. 前記ミラーの前記第2の面上を通過したレーザ光を反射させる第2のミラーを有し、
    前記検出器は、前記第2のミラーによって反射されたレーザ光を受光可能な位置に配されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の角度検出装置。
  9. 光を反射する第1の面と、前記第1の面とは反対側に位置する第2の面と、を有し、基準姿勢から揺動軸周りに揺動可能に構成されたミラーと、
    前記基準姿勢における前記ミラーの前記第1の面に垂直な方向から見て前記第2の面の直下に位置する領域の外側から当該領域を通過する方向にレーザ光を出射する光源と、
    前記領域を通過した前記レーザ光を受光する受光面を有し、前記ミラーの揺動によって前記受光面による前記レーザ光の受光量が変化するように配された光検出器と、
    前記光検出器にて受光した際の光強度の大きさに基づいて前記ミラーの前記基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出部と、
    を有することを特徴とする角度検出装置。
  10. 光を反射する第1の面と、前記第1の面とは反対側に位置する第2の面と、を有し、基準姿勢から揺動軸周りに揺動可能に構成されたミラーと、
    前記基準姿勢における前記ミラーの前記第2の面に対し平行に進行するレーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されて進行する前記レーザ光の光路上に設けられた光検出器と、
    前記光検出器の受光結果に基づいて前記基準姿勢からの揺動角を算出する角度算出部と、を有し、
    前記角度算出部は、前記光検出器の受光結果を前記ミラーが前記基準姿勢にある場合の受光結果と比較することにより、前記基準姿勢からの揺動角を算出することを特徴とする角度検出装置。
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