JP7338580B2 - 車両用パーキングロック機構 - Google Patents

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Description

本発明は車両用パーキングロック機構に係り、特に、Pレンジが選択された駐車中にパーキングポールがパーキングギヤから抜け出すP抜けを防止する技術に関するものである。
(a) パーキングギヤと、(b) 前記パーキングギヤに対して接近離間可能に設けられて、そのパーキングギヤと噛み合わされることによりそのパーキングギヤの回転を阻止するパーキングポールと、(c) ロック位置とロック解除位置との間を往復移動可能に配設され、そのロック位置へ移動させられる際にカム機構を介して前記パーキングポールを前記パーキングギヤに接近させ、前記ロック位置まで移動させられることにより前記パーキングポールによって前記パーキングギヤの回転が阻止されるパーキングロック状態とするロック部材と、(d) 前記ロック部材を挟んで前記パーキングポールと反対側に配設されており、前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制しつつ前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動するように案内するガイド面が設けられたガイド部材と、を有し、(e) 前記カム機構は、それぞれ前記ロック部材の移動方向に対して直角で互いに平行な軸心まわりに回転可能で、且つ外周面が互いに転がり接触させられるように、そのロック部材に配設された一対の第1ローラおよび第2ローラを備えており、前記ロック部材が前記ロック解除位置から前記ロック位置へ移動させられる際に、前記第1ローラは前記パーキングポールに設けられたカム面と係合させられてそのパーキングポールを前記パーキングギヤに接近させて噛み合わせる一方、前記第2ローラは前記ガイド面と係合させられて前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制する車両用パーキングロック機構が知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、スプラグ2がパーキングポールに相当し、一対のローラ7が設けられたロッド4がロック部材に相当し、押圧部材3がガイド部材に相当する。
このような車両用パーキングロック機構は、シフトレバー等により駐車用のPレンジが選択された場合に、ロック部材をロック位置へ移動させてパーキングポールをパーキングギヤに噛み合わせることにより、パーキングギヤが設けられた回転軸を介して車輪を回転不能にロックする。その場合に、駐車した場所の路面勾配が大きいと、車両の重量でパーキングギヤに加えられる回転トルクに応じてパーキングポールをパーキングギヤから押し出す押出し荷重が発生し、その押出し荷重によりロック部材がロック解除位置側へ後退させられて、パーキングポールがパーキングギヤから抜け出すP抜けが生じる可能性がある。例えば、部品の寸法のばらつき等により、第1ローラと係合させられるパーキングポールの係合面が、パーキング解除位置側へ向かうに従ってガイド部材から離間する方向に傾くと、その傾斜に起因して第1ローラにロック解除位置側へ転動するトルクが発生し、ロック部材にロック解除位置側へ後退する方向の力が加えられる場合がある。これに対し、特許文献2には、ロック部材(ウェッジ)の移動経路に進退可能にストッパ(ウェッジ規制手段)を設け、シフトレバーに連動してストッパを進退させることにより、ロック部材の後退を阻止してP抜けを防止する技術が提案されている。
特開2002-178891号公報 特開2018-141520号公報
しかしながら、このような特許文献2に記載の方法では、ロック部材の移動経路に進退可能にストッパを設けるとともに、そのストッパをシフトレバーに連動して進退させる連動機構を設ける必要があり、構造が複雑で大型化したり製造コストが高くなったりする問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、坂路での駐車の際のパーキングロック機構のP抜けを簡便な手法で防止することにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) パーキングギヤと、(b) 前記パーキングギヤに対して接近離間可能に設けられて、そのパーキングギヤと噛み合わされることによりそのパーキングギヤの回転を阻止するパーキングポールと、(c) ロック位置とロック解除位置との間を往復移動可能に配設され、そのロック位置へ移動させられる際にカム機構を介して前記パーキングポールを前記パーキングギヤに接近させ、前記ロック位置まで移動させられることにより前記パーキングポールによって前記パーキングギヤの回転が阻止されるパーキングロック状態とするロック部材と、(d) 前記ロック部材を挟んで前記パーキングポールと反対側に配設されており、前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制しつつ前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動するように案内するガイド面が設けられたガイド部材と、を有し、(e) 前記カム機構は、それぞれ前記ロック部材の移動方向に対して直角で互いに平行な軸心まわりに回転可能で、且つ外周面が互いに転がり接触させられるように、そのロック部材に配設された一対の第1ローラおよび第2ローラを備えており、前記ロック部材が前記ロック解除位置から前記ロック位置へ移動させられる際に、前記第1ローラは前記パーキングポールに設けられたカム面と係合させられてそのパーキングポールを前記パーキングギヤに接近させて噛み合わせる一方、前記第2ローラは前記ガイド面と係合させられて前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制する車両用パーキングロック機構において、(f) 前記第1ローラおよび前記第2ローラの少なくとも一方のローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールまたは前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる固定部が設けられていることを特徴とする。
第2発明は、第1発明の車両用パーキングロック機構において、前記第1ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1固定部が、前記固定部として設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第2発明の車両用パーキングロック機構において、前記第1固定部が接触させられる前記パーキングポールのロック側係合面は、前記パーキングロック状態において前記ロック部材の移動方向と平行な直線に対して前記ロック位置側へ向かうに従って前記ガイド部材から離間する方向へ傾斜していることを特徴とする。
第4発明は、第2発明または第3発明の車両用パーキングロック機構において、前記第1ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態においてそのロック解除位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1調整部が設けられていることを特徴とする。
第5発明は、第1発明~第4発明の何れかの車両用パーキングロック機構において、前記第2ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2固定部が、前記固定部として設けられていることを特徴とする。
第6発明は、第5発明の車両用パーキングロック機構において、前記第2固定部が接触させられる前記ガイド面は、前記ロック部材の移動方向と平行な直線に対して前記ロック位置側へ向かうに従って前記パーキングポールから離間する方向へ傾斜していることを特徴とする。
第7発明は、第5発明または第6発明の車両用パーキングロック機構において、前記第2ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態においてそのロック解除位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2調整部が設けられていることを特徴とする。
第8発明は、第1発明の車両用パーキングロック機構において、(a) 前記第1ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1固定部が、前記固定部として設けられており、(b) 前記第2ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2固定部が、前記固定部として設けられていることを特徴とする。
第9発明は、第8発明の車両用パーキングロック機構において、(a) 前記第1ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態においてそのロック解除位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1調整部が設けられており、(b) 前記第2ローラの外周面には、前記ロック解除状態において前記ロック解除位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2調整部が設けられていることを特徴とする。
第10発明は、第8発明または第9発明の車両用パーキングロック機構において、前記第1ローラおよび前記第2ローラには、その第1ローラおよびその第2ローラが予め定められた位相で同期回転させられるように、互いに噛み合わされた第1歯車および第2歯車がそれぞれ相対回転不能に設けられていることを特徴とする。
このような車両用パーキングロック機構においては、第1ローラおよび第2ローラの少なくとも一方のローラの外周面に固定部が設けられ、パーキングロック状態においてパーキングポールまたはガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられるようになっているため、坂路での駐車の際にパーキングポールをパーキングギヤから押し出す押出し荷重が発生し、その押出し荷重がパーキングポールからロック部材に加えられると、その固定部がパーキングポールまたはガイド面に押圧されて滑り摩擦が発生し、その滑り摩擦に基づいてローラが転動し始めるまでの回転抵抗が大きくなる。これにより、そのローラの転動に伴ってロック部材に加えられるロック解除位置側へ後退する方向の力が低減され、ロック部材の後退によりパーキングポールがパーキングギヤから抜け出すP抜けが抑制される。その場合に、第1ローラおよび第2ローラの少なくとも一方のローラの外周面に固定部を設けるだけで良いため、構造が簡単であり小型で且つ安価に構成することができる。
第2発明は、第1ローラの外周面に第1固定部が設けられてパーキングポールに接触させられる場合で、坂路での駐車時に押出し荷重によりパーキングポールが第1ローラの第1固定部に押圧されると、その押圧によって生じる滑り摩擦で第1ローラの回転抵抗が大きくなり、ロック部材の後退によるP抜けが適切に抑制される。
第3発明では、第1固定部が接触させられるパーキングポールのロック側係合面が、パーキングロック状態においてロック位置側へ向かうに従ってガイド部材から離間する方向へ傾斜しているため、押出し荷重によりロック側係合面が第1ローラに押圧されると、第1ローラにはロック位置側へ転動する方向のトルクが発生するとともに、ロック部材がロック解除位置側へ移動しようとすると、ロック側係合面の傾斜によりパーキングポールをパーキングギヤ側へ押し返す必要があり、ロック部材のロック解除位置側への移動が阻害されてP抜けが一層適切に抑制される。
第4発明は、第1ローラの外周面に、ロック解除状態においてパーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1調整部が設けられている場合で、ロック部材がロック解除位置へ移動させられた際に、第1調整部がパーキングポールに接触させられるように第1ローラの位相(回転位置)が調整される。すなわち、ロック部材の移動時に第1ローラがスリップして位相がずれると、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに対して適切に接触できなくなり、P抜けを抑制するのに十分な摩擦力が得られなくなる可能性がある。本発明では、ロック解除状態時に第1調整部がパーキングポールに接触させられるように位相調整が行なわれるため、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに適切に接触させられるようになり、その第1固定部によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
第5発明は、第2ローラの外周面に第2固定部が設けられてガイド面に接触させられる場合で、坂路での駐車時に押出し荷重により第2ローラの第2固定部がガイド面に押圧されると、その押圧によって生じる滑り摩擦で第2ローラの回転抵抗が大きくなり、ロック部材の後退によるP抜けが適切に抑制される。
第6発明では、第2固定部が接触させられるガイド面がロック位置側へ向かうに従ってパーキングポールから離間する方向へ傾斜しているため、押出し荷重により第2ローラがガイド面に押圧されると、第2ローラにはロック位置側へ転動する方向のトルクが発生するとともに、ロック部材がロック解除位置側へ移動しようとすると、ガイド面の傾斜によりパーキングポールをパーキングギヤ側へ押し返す必要があり、ロック部材のロック解除位置側への移動が阻害されてP抜けが一層適切に抑制される。
第7発明は、第2ローラの外周面に、ロック解除状態においてガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2調整部が設けられている場合で、ロック部材がロック解除位置へ移動させられた際に、第2調整部がガイド面に接触させられるように第2ローラの位相(回転位置)が調整される。すなわち、ロック部材の移動時に第2ローラがスリップして位相がずれると、パーキングロック状態時に第2固定部がガイド面に対して適切に接触できなくなり、P抜けを抑制するのに十分な摩擦力が得られなくなる可能性がある。本発明では、ロック解除状態時に第2調整部がガイド面に接触させられるように位相調整が行なわれることにより、パーキングロック状態時に第2固定部がガイド面に適切に接触させられるようになり、その第2固定部によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
第8発明は、第1ローラの外周面に第1固定部が設けられてパーキングポールに接触させられるとともに、第2ローラの外周面に第2固定部が設けられてガイド面に接触させられる場合で、坂路での駐車時にパーキングポールに押出し荷重が発生すると、その押出し荷重に基づいてパーキングポールが第1ローラの第1固定部に押圧されるとともに、第2ローラの第2固定部がガイド面に押圧される。この時の押圧によって生じる滑り摩擦で、第1ローラおよび第2ローラの回転抵抗が何れも大きくなるため、何れか一方だけに固定部を設ける場合に比較して、ロック部材の後退によるP抜けを一層適切に抑制することができる。
第9発明は、第1ローラの外周面に第1調整部が設けられてパーキングポールに接触させられるとともに、第2ローラの外周面に第2調整部が設けられてガイド面に接触させられる場合で、ロック部材がロック解除位置へ移動させられた際に、第1調整部がパーキングポールに接触させられるように第1ローラの位相(回転位置)が調整されるとともに、第2調整部がガイド面に接触させられるように第2ローラの位相(回転位置)が調整される。すなわち、ロック部材の移動時に第1ローラや第2ローラがスリップして位相がずれると、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに対して適切に接触できなくなったり、第2固定部がガイド面に対して適切に接触できなくなったりして、P抜けを抑制するのに十分な摩擦力が得られなくなる可能性がある。本発明では、ロック解除状態時に第1ローラおよび第2ローラの位相調整が行なわれるため、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに適切に接触させられるとともに、第2固定部がガイド面に適切に接触させられるようになり、それ等の第1固定部および第2固定部によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
第10発明は、第1ローラおよび第2ローラに、互いに噛み合わされた第1歯車および第2歯車がそれぞれ相対回転不能に設けられ、それ等の第1ローラおよび第2ローラが予め定められた位相で同期回転させられる場合で、ロック部材の移動時に第1ローラや第2ローラがスリップして位相がずれることが防止される。すなわち、ロック部材の移動時に第1ローラや第2ローラがスリップして位相がずれると、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに対して適切に接触できなくなったり、第2固定部がガイド面に対して適切に接触できなくなったりして、P抜けを抑制するのに十分な摩擦力が得られなくなる可能性がある。本発明では、第1歯車および第2歯車による同期回転によって第1ローラおよび第2ローラの位相のずれが防止されるため、パーキングロック状態時に第1固定部がパーキングポールに適切に接触させられるとともに、第2固定部がガイド面に適切に接触させられるようになり、それ等の第1固定部および第2固定部によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
本発明の一実施例である車両用パーキングロック機構を説明する図で、パーキングロック状態における概略構成図である。 図1の車両用パーキングロック機構におけるロック部材の近傍部分を説明する図で、一部を切り欠いて示した正面図である。 図1の車両用パーキングロック機構のロック解除状態を説明する図で、図2に対応する正面図である。 図1の車両用パーキングロック機構が備えているロック部材の連結ヘッドを単独で示した正面図である。 図4の連結ヘッドの平面図である。 図5におけるVI-VI矢視部分の断面図である。 図1の車両用パーキングロック機構のパーキングロック状態時におけるカム機構部分を拡大して示した正面図である。 図1の車両用パーキングロック機構のロック解除状態時におけるカム機構部分を拡大して示した正面図である。 カム機構の一対の第1ローラおよび第2ローラを同期回転させる第1歯車および第2歯車が設けられた他の実施例を説明する図で、図2における右方向から見たロック部材の側面図である。 カム機構の第2ローラの外周面が円筒面とされた更に別の実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 図10の実施例において第1ローラの第1調整部を省略した更に別の実施例を説明する正面図である。 カム機構の第1ローラの外周面が円筒面とされた更に別の実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 図12の実施例において第2ローラの第2調整部を省略した更に別の実施例を説明する正面図である。 第1ローラの第1固定部と接触させられるパーキングポールのロック側係合面が、ロック位置側へ向かうに従ってガイド部材から離間する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 第1ローラの第1固定部と接触させられるパーキングポールのロック側係合面が、ロック位置側へ向かうに従ってガイド部材に接近する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 第2ローラと係合させられるガイド面が、ロック位置側へ向かうに従ってパーキングポールから離間する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 第2ローラと係合させられるガイド面が、ロック位置側へ向かうに従ってパーキングポールに接近する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 第1ローラの第1固定部と接触させられるパーキングポールのロック側係合面および第2ローラと係合させられるガイド面が、それぞれロック位置側へ向かうに従って互いに離間する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 第1ローラの第1固定部と接触させられるパーキングポールのロック側係合面および第2ローラと係合させられるガイド面が、それぞれロック位置側へ向かうに従って互いに接近する方向へ傾斜させられた実施例を説明する図で、図7に対応する正面図である。 ロック部材の連結ヘッドの別の例を説明する図で、図4に対応する正面図である。 ロック部材の連結ヘッドの更に別の例を説明する図で、図4に対応する正面図である。 ロック部材の連結ヘッドの更に別の例を説明する図で、図4に対応する正面図である。
本発明の車両用パーキングロック機構は、例えばシフトレバーによってリンクやケーブル等の連動装置を介してシフトレンジが機械的に切り替えられる手動操作式のパーキングロック機構に適用されるが、シフトレバー等のシフトレンジ選択装置によって選択されたシフトレンジを、電動式や油圧式等のシフトアクチュエータにより電気的に成立させるシフトバイワイヤ(SBW)方式のパーキングロック機構にも適用され得る。シフトレンジとしては、少なくとも動力伝達を遮断するとともに出力軸の回転を機械的に阻止する駐車用のP(パーキング)レンジを有し、そのPレンジが選択された場合にパーキングロック機構がパーキングロック状態とされる。Pレンジの他には、例えば前進走行が可能なD(ドライブ)レンジや、後進走行が可能なR(リバース)レンジなどがある。車両としては、燃料の燃焼によって動力を発生するエンジン駆動車両や、電動モータによって駆動する電気自動車、或いは複数の動力源を備えているハイブリッド車両など、種々の車両に適用され得る。
パーキングギヤは、車輪の回転に伴って機械的に回転させられる回転軸(出力軸など)に設けられ、そのパーキングギヤにパーキングポールが噛み合わされることにより、その回転軸の回転、更には車輪の回転が機械的に阻止される。ロック部材は、例えばパーキングロッドの先端部に配設されて、パーキングロッドと共にロック位置およびロック解除位置へ往復移動させられるが、ばね部材等の付勢装置によってロック解除位置側への後退可能とされる。
カム機構を構成している一対の第1ローラおよび第2ローラは、例えば取付ピン等を介してロック部材に変位不能に取り付けられるが、ロック部材の移動方向と直角な方向、すなわちパーキングポールやガイド部材に対して接近離間させられる方向、へ変位可能にロック部材に配設することもできる。取付ピンを、ロック部材の長穴に係合させて変位可能とすることもできるし、ロック部材自体を移動方向と直角な方向に変位可能としても良いなど、種々の態様が可能である。
第1ローラに第1固定部が設けられる場合、パーキングロック状態時にその第1固定部が接触させられるパーキングポールのロック側係合面は、例えばロック部材の移動方向と平行となるように設けられるが、そのロック側係合面を、ロック位置側へ向かうに従ってガイド部材から離間する方向へ傾斜させたり、逆にガイド部材に接近する方向へ傾斜させたりすることも可能である。すなわち、第1固定部とロック側係合面との間に生じる滑り摩擦に基づいて第1ローラの回転抵抗が大きくなり、P抜けが抑制される範囲で、摩擦係数や各部の寸法のばらつき等を考慮してロック側係合面を傾斜させることができる。
第2ローラに第2固定部が設けられる場合、パーキングロック状態時にその第2固定部が接触させられるガイド面は、例えばロック部材の移動方向と平行に設けられるが、ロック位置側へ向かうに従ってパーキングポールから離間する方向へ傾斜させたり、逆にパーキングポールに接近する方向へ傾斜させたりすることも可能である。すなわち、第2固定部とガイド面との間に生じる滑り摩擦に基づいて第2ローラの回転抵抗が大きくなり、P抜けが抑制される範囲で、摩擦係数や各部の寸法のばらつき等を考慮してガイド面を傾斜させることができる。ガイド面の主要部、すなわちロック部材がロック位置とロック解除位置との間を移動させられる際に第2ローラの円筒面と係合させられる部分については、例えばロック部材の移動方向と平行に設け、ロック部材がロック位置まで移動させられた際に第2固定部が接触させられる部分のみを所定角度で傾斜させても良い。
第1固定部および第2固定部は、少なくとも何れか一方が設けられれば良い。第1調整部および第2調整部や第1歯車および第2歯車は、何れも必要に応じて設けられれば良い。第1調整部および第2調整部に加えて第1歯車および第2歯車を設けることも可能である。すなわち、第1ローラや第2ローラの位相のずれが大きい場合、第1調整部および第2調整部による位相調整が適切に行なわれない可能性があるため、第1歯車および第2歯車による同期回転によって第1ローラおよび第2ローラの位相の大きなずれが防止されることにより、第1調整部および第2調整部による細かな位相調整が適切に行なわれるようになり、第1固定部および第2固定部によるP抜け抑制効果が一層適切に得られるようになる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は説明のために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である車両用パーキングロック機構10を説明する概略構成図である。この車両用パーキングロック機構10は、シフトレバー12によってリンクやプッシュプルケーブル等の連動装置14を介してシフトレンジが機械的に切り替えられる手動操作式のパーキングロック機構である。シフトレバー12は運転席の近傍に配設されており、運転者のシフト操作に従ってP(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)の4位置へ回動させられるようになっている。P位置は、動力伝達を遮断するとともに自動変速機の出力軸16の回転を機械的に阻止する駐車用のPレンジを選択するシフト操作位置で、R位置は、後進走行を可能とするRレンジを選択するシフト操作位置である。また、N位置は、動力伝達を遮断するNレンジを選択するシフト操作位置で、D位置は、前進走行を可能とするDレンジを選択するシフト操作位置である。
シフトレバー12は、連動装置14を介してアウタレバー18に連結されている。アウタレバー18はマニュアルシャフト20に固定されているとともに、マニュアルシャフト20にはディテントプレート22が固設されている。したがって、シフトレバー12のシフト操作位置に応じて、ディテントプレート22がマニュアルシャフト20の軸心まわりに回動させられ、P位置、R位置、N位置、D位置の4つの回動位置に位置決めされる。ディテントプレート22の先端部には4箇所の位置決め凹所24を有する凹凸が設けられており、その位置決め凹所24に係止部26が係合させられるようになっている。係止部26はばね板28の先端部を丸めたもので、そのばね板28の弾性変形により凹凸形状に倣って変位させられるとともに、P、R、N、Dの各回動位置でディテントプレート22に所定の節度(位置決め力)が付与される。ばね板28は、変速機ケース等に固設されたサポート部材30に取り付けられている。図1は、シフトレバー12がP位置へシフト操作され、ディテントプレート22がマニュアルシャフト20の時計まわりに機械的に回動させられてP位置に保持された状態である。
ディテントプレート22には連結穴32が設けられ、パーキングロッド34が相対回動可能に連結されており、ディテントプレート22の回動に伴ってパーキングロッド34が長手方向、すなわち図1における左右方向へ略直線的に往復移動させられ、図1の右方向であるロック位置と、左方向のロック解除位置とへ移動させられる。ロック位置は、図1に示されるようにシフトレバー12がP位置へシフト操作され、ディテントプレート22がマニュアルシャフト20の時計まわりにP位置まで回動させられた場合の位置である。ロック解除位置は、シフトレバー12がR位置等の非P位置へシフト操作され、ディテントプレート22がマニュアルシャフト20の反時計まわりにR位置等の非P位置へ回動させられた場合の位置である。本実施例では、R位置~D位置の非P位置ではパーキングロッド34が一定のロック解除位置に保持されるように、シフトレバー12とパーキングロッド34との間に遊び機構が設けられている。言い換えれば、シフトレバー12がP位置へ操作されると、パーキングロッド34は図1における右方向のロック位置とされ、シフトレバー12がR位置へ操作されると、パーキングロッド34は図1における左方向のロック解除位置とされる。また、シフトレバー12がR位置~D位置の非P位置間で操作された場合は、そのシフト操作に拘らずパーキングロッド34は一定のロック解除位置に保持される。
パーキングロッド34の先端部には、パーキングポール40と係合させられるロック部材42が配設されており、そのロック部材42がパーキングロッド34と共にロック位置へ移動させられることにより、パーキングポール40が図1の下方側へ回動させられ、噛合い歯40pがパーキングギヤ44と噛み合わされる。パーキングギヤ44は、自動変速機の出力軸16に相対回転不能に取り付けられている。パーキングポール40は、出力軸16と平行なポール軸46の軸心まわりに回動可能に変速機ケース等に配設されているとともに、付勢装置であるリターンスプリング48によって噛合い解除方向(図1における時計まわり方向)へ付勢されており、ロック部材42はリターンスプリング48の付勢力に抗してパーキングポール40を噛合い方向(図1における反時計まわり方向)へ回動させる。すなわち、パーキングポール40は、噛合い歯40pがパーキングギヤ44に対して接近離間可能に配設されており、パーキングポール40がロック部材42によって図1の下方側である噛合い方向へ回動させられると、噛合い歯40pがパーキングギヤ44に接近させられて噛み合わされ、そのパーキングギヤ44の回転、更には出力軸16および車輪の回転が機械的に阻止されるパーキングロック状態となる。図1は、このパーキングロック状態を示した図である。
上記ロック部材42は、付勢装置であるばね部材(実施例では圧縮コイルスプリング)50によってパーキングロッド34の先端側へ付勢され、ロック位置側の先端位置に保持されてパーキングポール40を噛合い方向へ回動させるが、パーキングポール40とパーキングギヤ44とが干渉した場合にはばね部材50の付勢力に抗してロック部材42がパーキングロッド34に対して相対的にロック解除位置方向へ後退することが許容される。ロック部材42は、移動方向と直角な方向(図1における上下方向)に所定の遊びを有する状態すなわち変位可能な状態で、サポート部材30によってロック位置とロック解除位置との間を直線往復移動可能に支持されている。また、前記マニュアルシャフト20は出力軸16と平行な姿勢で、出力軸16を挟んでポール軸46と反対側に配設されており、ロック部材42は、パーキングポール40の先端側(図1における左側)からパーキングポール40に接近させられるようになっている。
図2および図3は、上記ロック部材42およびその近傍部分を詳しく説明する図で、一部を切り欠いて示した正面図であり、図2は図1と同じパーキングロック状態である。図3は、ロック部材42がロック解除位置へ移動させられて、パーキングポール40とパーキングギヤ44との噛合いが解除されたロック解除状態である。これ等の図において、ロック部材42は、連結ヘッド60と、一対の第1ローラ62および第2ローラ64と、を備えて構成されている。
図4は、上記連結ヘッド60を単独で示した正面図で、図5は連結ヘッド60の平面図、図6は図5におけるVI-VI矢視部分の断面図である。この連結ヘッド60は、略U字状の二股形状を成しており、前記パーキングロッド34が挿通させられる挿通穴70が設けられた連結部72と、その連結部72の両端から挿通穴70の軸方向へ延び出す互いに平行な一対の側壁部74とを備えている。パーキングロッド34は、図2、図3に示されているように挿通穴70内を軸方向に相対移動可能に挿通させられているとともに、その挿通穴70から連結ヘッド60内に突き出す先端部にはナット76が固設されており、前記ばね部材50は挿通穴70の周縁部に係止されている。したがって、連結ヘッド60は、通常はばね部材50の付勢力に従って連結部72がナット76に当接させられるパーキングロッド34の先端位置に保持されているとともに、ばね部材50の付勢力に抗してナット76から離間させられ、パーキングロッド34に対して相対的にロック解除位置方向へ後退することが許容される。
連結ヘッド60は、一対の側壁部74が出力軸16の軸心に対して垂直になる姿勢、すなわち図1~図3において一対の側壁部74が紙面と平行で且つ紙面の表裏方向に離間して位置する姿勢で、サポート部材30に保持されている。一対の側壁部74には、それぞれ同じ位置に長円形のローラ取付穴80、および一対のねじ穴84が設けられているとともに、一対の側壁部74を連結するように補強連結部86が設けられている。一対のねじ穴84は、側壁部74の延び出し方向においてローラ取付穴80の両側に設けられている。
ローラ取付穴80は、側壁部74の長手方向と直角方向すなわちロック部材42の移動方向と直角な方向に長い長穴で、図2、図3に示されているように、取付ピン100、102を介して前記一対の第1ローラ62および第2ローラ64を、出力軸16と略平行になる姿勢で保持している。一対の第1ローラ62および第2ローラ64は、それぞれロック部材42の移動方向に対して直角で互いに平行な軸心まわりに回転可能で、且つ外周面が互いに接するように、取付ピン100、102を介してローラ取付穴80によって支持されている。取付ピン100および102は、それぞれ第1ローラ62、第2ローラ64の両側に突き出しており、その両端部が一対の側壁部74のローラ取付穴80内に所定の遊びを有する状態で挿入されて支持されており、第1ローラ62、第2ローラ64はそれぞれ一対の側壁部74の間で上下方向に所定量の変位可能な状態で軸心まわりに回動可能に保持されている。取付ピン100、102は、ねじ穴84に螺合されるねじ88により一対の側壁部74の外側面に密着するようにそれぞれ装着される一対の押え板90(図1参照)により、連結ヘッド60からの脱落が阻止されている。本実施例では、取付ピン100、102が側壁部74に対して回転可能に配設され、第1ローラ62および第2ローラ64は取付ピン100、102に対して相対回転不能に固設されているが、取付ピン100、102を側壁部74に対して位置固定に配設したり、第1ローラ62および第2ローラ64を取付ピン100、102に対して回転可能に配設したりしても良い。
一対の第1ローラ62および第2ローラ64は、ロック部材42の上下方向の両側に配置されているパーキングポール40とサポート部材30との間に、上下に並んで設けられている。そして、パーキングポール40側の第1ローラ62は、ロック部材42がロック解除位置からロック位置へ移動させられる際にパーキングポール40と係合させられ、そのパーキングポール40をパーキングギヤ44に接近させて噛み合わせるもので、パーキングポール40には、第1ローラ62と係合させられることによりパーキングポール40を噛合い方向へ回動させるカム面(本実施例では傾斜面)92が設けられている。また、サポート部材30側の第2ローラ64は、ロック部材42がロック位置とロック解除位置との間を移動させられる際に、サポート部材30に設けられたガイド面94と係合させられることにより、ロック部材42がパーキングポール40と反対側へ変位することを規制するためのものである。ガイド面94は、ロック部材42を挟んでパーキングポール40と反対側に、ロック部材42の移動方向と平行(図1~図3における左右方向)に設けられており、ロック部材42がパーキングポール40と反対側へ変位することを規制しつつロック位置とロック解除位置との間を略直線的に往復移動するように、第2ローラ64を介してロック部材42を案内する。ガイド面94が設けられたサポート部材30はガイド部材に相当する。
すなわち、ロック部材42がロック解除位置からロック位置へ移動させられる際には、第1ローラ62および第2ローラ64がパーキングポール40とガイド面94との間で挟圧され、外周面が接する状態で相対回転させられることにより、ロック部材42がパーキングポール40と反対側へ変位することを規制しつつ、第1ローラ62とカム面92との係合によりパーキングポール40を噛合い方向へ回動させてパーキングギヤ44と噛み合わせることができる。そして、ロック部材42がロック位置まで移動させられたパーキングロック状態では、ロック部材42の移動方向と平行になるようにパーキングポール40に設けられたロック側係合面40a(図2参照)に第1ローラ62が係合させられ、何れもロック部材42の移動方向と平行に設けられたロック側係合面40aとガイド面94との間で第1ローラ62および第2ローラ64が挟まれた状態となる。これにより、第1ローラ62および第2ローラ64の転がり抵抗と相まって、パーキングロック状態が安定的に維持される。本実施例では、上記第1ローラ62、第2ローラ64、およびカム面92を含んで、パーキングポール40をパーキングギヤ44に接近させて噛み合わせるカム機構96が構成されている。
ここで、坂路での駐車の際に車両の重量でパーキングギヤ44に回転トルクが加えられると、その回転トルクに応じてパーキングポール40をパーキングギヤ44から押し出す押出し荷重が発生する。そして、このような押出し荷重がパーキングポール40からロック部材42に加えられると、比較的安定的に維持されるパーキングロック状態においても、ロック部材42がロック解除位置側へ後退させられて、パーキングポール40の噛合い歯40pがパーキングギヤ44から抜け出すP抜けが生じる可能性がある。例えば、部品の寸法のばらつき等により、第1ローラ62と係合させられるパーキングポール40のロック側係合面40aが、パーキング解除位置側へ向かうに従ってガイド面94から離間する方向に傾くと、その傾斜に起因して第1ローラ62にロック解除位置側へ転動するトルクが発生し、ロック部材42にロック解除位置側へ後退する方向の力が加えられる場合がある。
これに対し、本実施例では図7および図8に示されるように、第1ローラ62に第1固定部110が設けられるとともに、第2ローラ64に第2固定部112が設けられ、上記P抜けが抑制されるようになっている。図7は、車両用パーキングロック機構10のパーキングロック状態時におけるカム機構96の近傍部分を拡大して示した正面図で、図8はロック解除状態時におけるカム機構96の近傍部分を拡大して示した正面図である。これ等の図において、第1ローラ62の外周面には、パーキングロック状態においてロック位置方向、すなわち図7における右方向、へ突出させられた第1固定部110が設けられており、パーキングポール40のロック側係合面40aに所定の係合長さL1に亘って接触させられるようになっている。また、第2ローラ64の外周面には、パーキングロック状態においてロック位置方向へ突出させられた第2固定部112が設けられており、ガイド面94に所定の係合長さL2に亘って接触させられるようになっている。これ等の第1固定部110、第2固定部112は、何れも軸心と直角な断面が二等辺三角形状を成しているとともに、その二辺が何れも第1ローラ62、第2ローラ64の外周面の接線方向に突き出している。第1固定部110の二辺のうちロック側係合面40aと接触しない側の辺は適宜変更することが可能で、例えば外周面に対して垂直(法線方向)に設けても良い。第2固定部112についても同様である。なお、第1ローラ62、第2ローラ64に示されている一点鎖線は真円で、第1固定部110や第2固定部112等の突出形状が明確になるように記載した補助線である。
したがって、パーキングポール40に、図7において上向きの押出し荷重が加えられると、その押出し荷重によりパーキングポール40のロック側係合面40aが第1ローラ62の第1固定部110に押圧されるとともに、第2ローラ64の第2固定部112がガイド面94に押圧され、それ等の接触部で滑り摩擦が発生する。そして、その滑り摩擦および転がり抵抗に基づいて、第1ローラ62および第2ローラ64が転動し始めるまでの回転抵抗が大きくなるため、第1ローラ62および第2ローラ64の転動に伴ってロック部材42に加えられるロック解除位置側へ後退する方向の力が低減され、ロック部材42の後退によりパーキングポール40がパーキングギヤ44から抜け出すP抜けが抑制される。すなわち、第1ローラ62とロック側係合面40aとの接触部、および第2ローラ64とガイド面94との接触部が、押出し荷重に基づいて弾性変形させられることにより、ローラ62、64が転動して第1固定部110がロック側係合面40aから離れるとともに、第2固定部112がガイド面94から離れるまでは、その接触部で滑り摩擦が生じて回転抵抗が大きくなるのである。前記所定の係合長さL1、L2は、目的とするP抜け抑制効果が得られるように予め実験等により適当に定められ、第1ローラ62や第2ローラ64の大きさによっても異なるが、例えば2mm~4mm程度の範囲内で本実施例では約3mmである。すなわち、第1ローラ62、第2ローラ64の直径は10mm程度で、係合長さL1、L2は、例えばローラ62、64の直径の20%~40%程度の範囲内で設定される。L1≠L2であっても良い。第1固定部110は第1ローラ62に設けられた固定部で、第2固定部112は第2ローラ64に設けられた固定部である。なお、シフトレバー12をP位置から非P位置へシフト操作してロック部材42をロック位置からロック解除位置へ移動させるP抜き動作時には、第1ローラ62および第2ローラ64を転がり摩擦に抗して転動させれば良く、上記第1固定部110および第2固定部112による滑り摩擦の影響は小さい。
一方、ロック部材42の移動時に第1ローラ62や第2ローラ64がスリップして位相がずれると、パーキングロック状態時に第1ローラ62の第1固定部110がパーキングポール40のロック側係合面40aに対して適切に接触できなくなったり、第2ローラ64の第2固定部112がガイド面94に対して適切に接触できなくなったりして、P抜けを抑制するのに十分な摩擦力が得られなくなる可能性がある。これを防止するために、第1ローラ62の外周面には、図8に示すロック解除状態においてロック解除位置方向、すなわち図8における左方向、へ突出させられる第1調整部114が設けられており、パーキングポール40のロック解除側係合面40bに所定の係合長さL3に亘って接触させられるとともに、第2ローラ64の外周面には、ロック解除状態においてロック解除位置方向へ突出させられる第2調整部116が設けられており、ガイド面94に所定の係合長さL4に亘って接触させられるようになっている。このようにロック解除状態時に、第1調整部114がロック解除側係合面40bに接触させられるように第1ローラ62の位相が機械的に調整されるとともに、第2調整部116がガイド面94に接触させられるように第2ローラ64の位相が機械的に調整されると、パーキングロック状態時には、第1ローラ62の第1固定部110がロック側係合面40aに適切に接触させられるとともに、第2ローラ64の第2固定部112がガイド面94に適切に接触させられるようになり、それ等の滑り摩擦に基づいてP抜けが適切に抑制される。上記係合長さL3、L4は、ロック部材42がロック解除位置まで移動させられた際に、第1ローラ62、第2ローラ64の位相がそれぞれ機械的に調整されるように適当に定められ、例えば前記係合長さL1、L2と同程度の長さに設定される。上記第1調整部114、第2調整部116も、前記第1固定部110、第2固定部112と同様に断面が二等辺三角形状を成しているとともに、その二辺が何れも第1ローラ62、第2ローラ64の外周面の接線方向に突き出しているが、二辺のうちロック解除側係合面40bやガイド面94と接触しない側の辺は適宜変更することが可能である。
このように本実施例の車両用パーキングロック機構10においては、第1ローラ62の外周面に第1固定部110が設けられ、パーキングロック状態時に所定の係合長さL1に亘ってパーキングポール40のロック側係合面40aに接触させられるとともに、第2ローラ64の外周面に第2固定部112が設けられ、パーキングロック状態時に所定の係合長さL2に亘ってガイド面94に接触させられる。このため、坂路での駐車の際にパーキングポール40をパーキングギヤ44から押し出す押出し荷重が発生し、その押出し荷重がパーキングポール40からロック部材42に加えられると、その押出し荷重によりパーキングポール40のロック側係合面40aが第1ローラ62の第1固定部110に押圧されるとともに、第2ローラ64の第2固定部112がガイド面94に押圧され、それ等の接触部で滑り摩擦が発生し、その滑り摩擦に基づいて第1ローラ62および第2ローラ64が転動し始めるまでの回転抵抗が大きくなる。そして、この回転抵抗により、第1ローラ62および第2ローラ64の転動に伴ってロック部材42に加えられるロック解除位置側へ後退する方向の力が低減され、ロック部材42の後退によりパーキングポール40がパーキングギヤ44から抜け出すP抜けが抑制される。
特に、本実施例では第1ローラ62に第1固定部110が設けられるとともに第2ローラ64に第2固定部112が設けられているため、何れか一方だけに固定部を設ける場合に比較して、ロック部材42の後退によるP抜けを一層適切に抑制することができる。
また、本実施例では第1ローラ62の外周面に第1固定部110を設けるとともに、第2ローラ64の外周面に第2固定部112を設ければ良いため、特許文献2に記載のようにストッパを設ける場合に比較して構造が簡単であり小型で且つ安価に構成することができる。
また、第1ローラ62の外周面に第1調整部114が設けられるとともに第2ローラ64の外周面に第2調整部116が設けられ、ロック部材42がロック解除位置へ移動させられた際に、第1調整部114がパーキングポール40のロック解除側係合面40bに接触させられるように第1ローラ62の位相が調整されるとともに、第2調整部116がガイド面94に接触させられるように第2ローラ64の位相が調整される。これにより、パーキングロック状態時に第1固定部110がパーキングポール40のロック側係合面40aに適切に接触させられるとともに、第2固定部112がガイド面94に適切に接触させられるようになり、それ等の第1固定部110および第2固定部112によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図9のロック部材120は、第1ローラ62および第2ローラ64が予め定められた位相で同期回転させられるように、言い換えればパーキングロック状態時に第1固定部110がパーキングポール40のロック側係合面40aに係合長さL1に亘って接触させられるとともに、第2固定部112がガイド面94に係合長さL2に亘って接触させられるように、互いに噛み合わされた第1歯車122および第2歯車124がそれぞれ第1ローラ62、第2ローラ64に相対回転不能に設けられている。具体的には、第1ローラ62、第2ローラ64が固設された取付ピン100、102に、互いに噛み合わされた第1歯車122、第2歯車124がそれぞれ相対回転不能に固設されている。図9は、図2において右方向から見た側面図、すなわちロック部材120の先端側から見た側面図である。なお、第1歯車122および第2歯車124の何れか一方を、ロック部材120の移動方向と平行に変速機ケース等に位置固定に設けられたラックと噛み合わせて、ロック部材120の位置に応じて第1ローラ62および第2ローラ64を回転させることもできる。
本実施例では、第1歯車122および第2歯車124による同期回転によって第1ローラ62および第2ローラ64の位相のずれが防止されるため、パーキングロック状態時に第1ローラ62の第1固定部110がパーキングポール40のロック側係合面40aに適切に接触させられるとともに、第2ローラ64の第2固定部112がガイド面94に適切に接触させられるようになり、それ等の第1固定部110および第2固定部112によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
特に、本実施例では第1調整部114および第2調整部116によっても第1ローラ62および第2ローラ64の位相が調整されるため、例えば第1歯車122、第2歯車124のバックラッシよる回転誤差に拘らず第1ローラ62および第2ローラ64の位相が適切に調整される。すなわち、第1ローラ62および第2ローラ64のスリップ等による位相のずれが大きい場合、第1調整部114および第2調整部116による位相調整が適切に行なわれない可能性があるが、第1歯車122および第2歯車124による同期回転によって第1ローラ62および第2ローラ64の位相の大きなずれが防止されることにより、第1調整部114および第2調整部116による細かな位相調整が適切に行なわれるようになり、第1固定部110および第2固定部112によるP抜け抑制効果が一層適切に得られるようになる。
図10は、前記図7に対応する正面図で、このカム機構130は第2ローラ64の第2固定部112および第2調整部116を省略した場合である。本実施例では、第1ローラ62に設けられた第1固定部110の滑り摩擦に基づいてロック部材42の後退によるP抜けが抑制される。また、第1ローラ62に設けられた第1調整部114によって第1ローラ62の位相が調整されることにより、第1固定部110によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
図11のカム機構132は、上記図10の実施例に比較して第1ローラ62の第1調整部114が省略されている。本実施例では、第1調整部114による第1ローラ62の位相調整作用が得られないものの、第1固定部110の滑り摩擦によってロック部材42の後退によるP抜けが抑制される。
図12は、前記図7に対応する正面図で、このカム機構134は、第1ローラ62の第1固定部110および第1調整部114を省略した場合である。本実施例では、第2ローラ64に設けられた第2固定部112の滑り摩擦に基づいてロック部材42の後退によるP抜けが抑制される。また、第2ローラ64に設けられた第2調整部116によって第2ローラ64の位相が調整されることにより、第2固定部112によるP抜け抑制効果が適切に得られるようになる。
図13のカム機構136は、上記図12の実施例に比較して第2ローラ64の第2調整部116が省略されている。本実施例では、第2調整部116による第2ローラ64の位相調整作用が得られないものの、第2固定部112の滑り摩擦によってロック部材42の後退によるP抜けが抑制される。
図14は、前記図7に対応する正面図で、このカム機構138は、パーキングポール40に設けられたロック側係合面40aが、パーキングロック状態においてロック位置方向(図14における右方向)へ向かうに従ってサポート部材30から離間するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度α1で傾斜している場合で、第1ローラ62に設けられた第1固定部110は、パーキングロック状態においてその傾斜したロック側係合面40aに係合長さL1に亘って接触させられる。この場合、押出し荷重によりロック側係合面40aが第1ローラ62に押圧されると、第1ローラ62には図14において時計まわり方向のトルク、すなわちロック位置側へ転動する方向のトルクが発生するとともに、ロック部材42がロック解除位置側(図14の左方向)へ移動しようとすると、ロック側係合面40aの傾斜によりパーキングポール40をパーキングギヤ44側へ押し返す必要があるため、ロック部材42のロック解除位置側への移動が阻害されてP抜けが一層適切に抑制される。なお、傾斜角度α1が大きくなると、シフトレバー12をP位置から非P位置へシフト操作してロック部材42をロック位置からロック解除位置へ移動させるP抜き動作時に大きな操作力が必要になるため、傾斜角度α1は、そのP抜き動作を考慮して適当に定められる。
図15のカム機構140は、図14とは逆に、パーキングポール40に設けられたロック側係合面40aが、パーキングロック状態においてロック位置方向(図15における右方向)へ向かうに従ってサポート部材30に接近するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度α2で傾斜している場合で、第1ローラ62に設けられた第1固定部110は、パーキングロック状態においてその傾斜したロック側係合面40aに係合長さL1に亘って接触させられる。本実施例においても、第1固定部110および第2固定部112の滑り摩擦に基づいてロック部材42の後退によるP抜けが抑制されるが、ロック側係合面40aの傾斜によりロック部材42はロック解除位置側(図15の左方向)へ移動し易くなるため、傾斜角度α2は、ロック部材42の後退が抑制される範囲で適当に定められる。
図16は、前記図7に対応する正面図で、このカム機構142は、ガイド面94がロック位置方向(図16における右方向)へ向かうに従ってパーキングポール40から離間するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度β1で傾斜している場合で、第2ローラ64に設けられた第2固定部112は、パーキングロック状態においてその傾斜したガイド面94に係合長さL2に亘って接触させられる。この場合、押出し荷重により第2ローラ64がガイド面94に押圧されると、第2ローラ64には図16において反時計まわり方向のトルク、すなわちロック位置側へ転動する方向のトルクが発生するとともに、ロック部材42がロック解除位置側(図16の左方向)へ移動しようとすると、ガイド面94の傾斜によりパーキングポール40をパーキングギヤ44側へ押し返す必要があるため、ロック部材42のロック解除位置側への移動が阻害されてP抜けが一層適切に抑制される。なお、傾斜角度β1が大きくなると、シフトレバー12をP位置から非P位置へシフト操作してロック部材42をロック位置からロック解除位置へ移動させるP抜き動作時に大きな操作力が必要になるため、傾斜角度β1は、そのP抜き動作を考慮して適当に定められる。
図17のカム機構144は、図16とは逆に、ガイド面94がロック位置方向(図17における右方向)へ向かうに従ってパーキングポール40に接近するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度β2で傾斜している場合で、第2ローラ64に設けられた第2固定部112は、パーキングロック状態においてその傾斜したガイド面94に係合長さL2に亘って接触させられる。本実施例においても、第1固定部110および第2固定部112の滑り摩擦に基づいてロック部材42の後退によるP抜けが抑制されるが、ガイド面94の傾斜によりロック部材42はロック解除位置側(図17の左方向)へ移動し易くなるため、傾斜角度β2は、ロック部材42の後退が抑制される範囲で適当に定められる。
図18のカム機構146は、図14および図16を組み合わせたもので、パーキングポール40に設けられたロック側係合面40aがロック位置方向(図18における右方向)へ向かうに従ってサポート部材30から離間するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度α1で傾斜しているとともに、ガイド面94がロック位置方向へ向かうに従ってパーキングポール40から離間するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度β1で傾斜している場合で、図14および図16と同様の作用効果が得られる。
図19のカム機構148は、図15および図17を組み合わせたもので、パーキングポール40に設けられたロック側係合面40aがロック位置方向(図19における右方向)へ向かうに従ってサポート部材30に接近するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度α2で傾斜しているとともに、ガイド面94がロック位置方向へ向かうに従ってパーキングポール40に接近するように、ロック部材42の移動方向と平行な直線に対して傾斜角度β2で傾斜している場合で、図15および図17と同様の作用効果が得られる。
なお、図14と図17とを組み合わせたり、図15と図16とを組み合わせたりしても良い。また、図14、図15の実施例において図10、図11の技術を適用したり、図16、図17の実施例において図12、図13の技術を適用したり、図10~図19の実施例に図9の技術を適用したりしても良いなど、種々の態様が可能である。
また、前記各実施例では何れも一対の第1ローラ62、第2ローラ64の取付ピン100、102が、連結ヘッド60の一対の側壁部74に設けられた共通の長円形のローラ取付穴80によって支持されていたが、図4に対応する図20~図22に示す連結ヘッド150、160、170のように、第1ローラ62の取付ピン100の取付穴152、162、172と第2ローラ64の取付ピン102の取付穴154、164、174とを別々に設けても良い。図20は、第1ローラ62の取付穴152が長円形で上下変位可能であり、円形の取付穴154によって一定位置で支持されている第2ローラ64の外周面と転がり接触させられる。図21は、第2ローラ64の取付穴164が長円形で上下変位可能であり、円形の取付穴162によって一定位置で支持されている第1ローラ62の外周面と転がり接触させられる。図22は、第1ローラ62、第2ローラ64が何れも円形の取付穴172、74によって一定位置で支持される場合で、第1ローラ62および第2ローラ64の外周面が互いに転がり接触させられるように取付穴172、174の位置が定められる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用パーキングロック機構 30:サポート部材(ガイド部材) 40:パーキングポール 40a:ロック側係合面 42、120:ロック部材 44:パーキングギヤ 62:第1ローラ 64:第2ローラ 92:カム面 94:ガイド面 96、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148:カム機構 110:第1固定部(固定部) 112:第2固定部(固定部) 114:第1調整部 116:第2調整部 122:第1歯車 124:第2歯車 L1~L4:係合長さ

Claims (10)

  1. パーキングギヤと、
    前記パーキングギヤに対して接近離間可能に設けられて、該パーキングギヤと噛み合わされることにより該パーキングギヤの回転を阻止するパーキングポールと、
    ロック位置とロック解除位置との間を往復移動可能に配設され、該ロック位置へ移動させられる際にカム機構を介して前記パーキングポールを前記パーキングギヤに接近させ、前記ロック位置まで移動させられることにより前記パーキングポールによって前記パーキングギヤの回転が阻止されるパーキングロック状態とするロック部材と、
    前記ロック部材を挟んで前記パーキングポールと反対側に配設されており、前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制しつつ前記ロック位置と前記ロック解除位置との間を移動するように案内するガイド面が設けられたガイド部材と、
    を有し、前記カム機構は、それぞれ前記ロック部材の移動方向に対して直角で互いに平行な軸心まわりに回転可能で、且つ外周面が互いに転がり接触させられるように、該ロック部材に配設された一対の第1ローラおよび第2ローラを備えており、前記ロック部材が前記ロック解除位置から前記ロック位置へ移動させられる際に、前記第1ローラは前記パーキングポールに設けられたカム面と係合させられて該パーキングポールを前記パーキングギヤに接近させて噛み合わせる一方、前記第2ローラは前記ガイド面と係合させられて前記ロック部材が前記パーキングポールと反対側へ変位することを規制する車両用パーキングロック機構において、
    前記第1ローラおよび前記第2ローラの少なくとも一方のローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールまたは前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる固定部が設けられている
    ことを特徴とする車両用パーキングロック機構。
  2. 前記第1ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1固定部が、前記固定部として設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用パーキングロック機構。
  3. 前記第1固定部が接触させられる前記パーキングポールのロック側係合面は、前記パーキングロック状態において前記ロック部材の移動方向と平行な直線に対して前記ロック位置側へ向かうに従って前記ガイド部材から離間する方向へ傾斜している
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用パーキングロック機構。
  4. 前記第1ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態において該ロック解除位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1調整部が設けられている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の車両用パーキングロック機構。
  5. 前記第2ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2固定部が、前記固定部として設けられている
    ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の車両用パーキングロック機構。
  6. 前記第2固定部が接触させられる前記ガイド面は、前記ロック部材の移動方向と平行な直線に対して前記ロック位置側へ向かうに従って前記パーキングポールから離間する方向へ傾斜している
    ことを特徴とする請求項5に記載の車両用パーキングロック機構。
  7. 前記第2ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態において該ロック解除位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2調整部が設けられている
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の車両用パーキングロック機構。
  8. 前記第1ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1固定部が、前記固定部として設けられており、
    前記第2ローラの外周面には、前記パーキングロック状態において前記ロック位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2固定部が、前記固定部として設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用パーキングロック機構。
  9. 前記第1ローラの外周面には、前記ロック部材が前記ロック解除位置へ移動させられたロック解除状態において該ロック解除位置方向へ突出させられ、前記パーキングポールに所定の係合長さに亘って接触させられる第1調整部が設けられており、
    前記第2ローラの外周面には、前記ロック解除状態において前記ロック解除位置方向へ突出させられ、前記ガイド面に所定の係合長さに亘って接触させられる第2調整部が設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の車両用パーキングロック機構。
  10. 前記第1ローラおよび前記第2ローラには、該第1ローラおよび該第2ローラが予め定められた位相で同期回転させられるように、互いに噛み合わされた第1歯車および第2歯車がそれぞれ相対回転不能に設けられている
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の車両用パーキングロック機構。
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