JP7333545B2 - ばね装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ばね装置に関する。
特許文献1、特許文献2及び特許文献3には、押し引き両方向共に皿ばねに圧縮力が作用する円筒型の皿ばね装置に関する技術が開示されている。
特許文献4には、地震動等の強制振動力により相対的に変位する構造物間、例えば、建物-基礎間、建物の層間、隣接する建物棟間に介装され、構造物間の振動を鉛体のせん断変形を利用して吸収する免震装置いわゆる鉛ダンパーに関する技術が開示されている。この先行技術では、互いに面方向に変位する2つの構造物間に介装され、面方向に直交する軸方向への移動のみ許容される軸方向案内機構部を備えている。
特許文献5は、上部構造体と下部構造体との間の上下方向隙間に介装され上部構造体を免震支持するアイソレータと、上下方向隙間にアイソレータと並列に介装され上部構造体と下部構造体との間の水平振動を減衰する摩擦ダンパーと、を有する免震装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、摩擦ダンパーは、ばね部材として、複数の皿ばねが重ね合わされてなる第一皿ばね群と、複数の皿ばねが重ね合わされてなる第二皿ばね群と、有している。
特許文献6には、免震装置に関する技術が開示されている。この先行技術では、免震対象物の下部に略水平方向に延在させて配置される上レールと、上レールに沿って摺動する上滑りブロックと、上レールの下方にそれと交差する方向に、かつ略水平方向に延在させて配置される下レールと、下レールに沿って摺動する下滑りブロックとを有し、上滑りブロックと下滑りブロックとが皿ばねを介して連結されている免震部材を、複数個設置している。
特開2012-163134号公報 特開2013-002599号公報 特開2013-104438号公報 特許3616425号 特許5326779号 特開2006-153210号公報
皿ばねは、大きな耐荷重性能を持っているが、圧縮力にしか対応できない。よって、特許文献1、特許文献2及び特許文献3の円筒型の皿ばね装置は、二部材間に生じる引張力及び圧縮力の双方に対して対応できるように、押し引き両方向共に皿ばねに圧縮力が作用する機構を備えている。
ここで、例えば、二棟の免震建物間には、離接方向の相対移動に加え、離接方向と直交する水平方向にも相対移動する。よって、二棟の免震建物の連結部位に特許文献1、特許文献2及び特許文献3の皿ばね装置を設けると、皿ばね装置には離接方向と直交する水平方向に負荷がかかり、破損する虞がある。
本発明は、離接方向及び離接方向と直交する方向の両方向に相対変位する二部材間の連結部位に取り付けることが可能なばね装置を提供することが目的である。
第一態様は、ばね部と、前記ばね部を収容する収容体と、前記収容体に対して押し引きされ、前記押し引きの両方向で前記ばね部を弾性変形させる押引き機構部と、前記収容体又は前記押引き機構部に、押し引き方向と直交する方向へスライド可能に設けられたスライド部材と、を備えたばね装置である。
第一態様のばね装置では、ばね装置は、押し引きの両方向でばね部が弾性変形すると共に収容体又は押引き機構部に設けられたスライド部材が押し引き方向と直交する方向にスライドする。よって、離接方向(押し引き方向)及び離接方向と直交する方向(スライド方向)の両方向に相対変位する二部材間に、ばね装置を設けることができる。
第二態様は、前記ばね部は、前記収容体に収容され、一枚の皿ばね又は積層された複数の皿ばねであり、前記押引き機構部は、押し引きの両方向で前記皿ばねを圧縮する押引両効き機構を有している、第一態様に記載のばね装置である。
第二態様のばね装置では、皿ばねは、コイルばねと比較し、大きな耐荷重性能を持っている。よって、離接方向(押し引き方向)に大きな荷重が作用する部位に設けることがきる。
第三態様は、前記押引両効き機構は、前記収容体の一端部の底部と前記皿ばねの後端部との間に設けられた引張部材と、前記収容体の他端部に形成された開口部から押し込まれ、前記皿ばねを圧縮するピストン部と、前記引張部材に一端部が接合され、前記収容体から他端部が突出したロッドと、前記ピストン部に設けられ、前記ロッドの他端部が押し引き方向に相対移動可能に挿入され、前記ピストン部を引くと前記ロッドの被係合部と係合し、前記引張部材を前記開口部側へ移動させ、前記皿ばねを前記開口部の周縁部に当てて圧縮する係合部と、を有する、第二態様に記載の皿ばね装置である。
第三態様のばね装置では、ピストン部が押されると、ピストン部が皿ばねを押し込み、皿ばねが圧縮される。ピストン部が引かれると、ピストン部の係合部にロッド先端部の被係合部が係合し、引張部材を開口部側へ移動させ、皿ばねが開口部の周縁部に当たり、圧縮される。このようにピストン部の押し引き両方向で皿ばねを圧縮させ、ばね力を連続的に発生させることができる。
本発明によれば、離接方向及び離接方向と直交する方向の両方向に相対変位する二部材間の連結部位に取り付けることが可能になる。
(A)はばね装置をピストン部側から見た斜視図であり、(B)はばね装置をスライド部材側から見た斜視図である。 図1(A)の2-2線に沿ったばね装置の断面図である。 図1(A)の3-3線に沿ったばね装置の断面図である。 ばね列とロッドと平板部とを示す平面図である (A)は押し状態のばね装置の図2に対応する断面図であり、(B)は引き状態のばね装置の図2に対応する断面図である。 第一建物と第二建物とをばね装置で連結した連結構造を模式的に示すY方向から見た立面図である。 図6の要部を拡大した立面図である。 図7の平面図である。 第一変形例のばね装置のばね列とロッドと平板部とを示す図4に対応した平面図である。 第二変形例のばね装置のばね列とロッドと平板部とを示す図4に対応した平面図である。 変形例の連結構造を模式的に示す図6に対応する立面図である。 図11の平面図である
<実施形態>
本発明の一実施形態のばね装置及び二棟の建物が本ばね装置で連結された連結構造について説明する。なお、押し引き方向をX方向とし、矢印Xで示すと共に、押し引き方向と直交する方向で後述する長手方向をY方向とし、矢印Yで示す。また、押し引き方向(X方向)の押し方向を+X方向とし、引き方向を-X方向とする。
更に、X方向及びY方向と直交する方向をZ方向とし、矢印Zで示す。なお、このZ方向は、後述する二棟の建物を連結した状態のばね装置における鉛直方向である。
[ばね装置]
先ず、ばね装置について説明する。
図1~図3に示すように、ばね装置100は、装置本体102とスライド部材104、を有している。図1及び図3に示すように、スライド部材104は、装置本体102よりもY方向の全長が長い。
図2に示すように、ばね装置100の装置本体102は、ばね部110と、箱状の収容体120(図1も参照)と、押引き機構部150と、を有している。
図1に示すように、箱形状の収容体120をX方向から見た外形は、Y方向を長手方向とする長方形状とされている。
また、図2に示すように、収容体120の内部には、ばね部110が収容されている。ばね部110は、積層された複数枚の皿ばね112で構成された皿ばね群114が、図3に示すように、伸縮方向と直交するY方向に直線状に並べられた皿ばね列116で構成されている。
図2に示すように、X方向の一端部(+X方向端部)には、長方形状の一端側開口部122が形成されている。収容体120におけるX方向の他端部(-X方向側端部)には、長方形状の他端側開口部124(図3も参照)が形成され、そして、一端側開口部122には、レール状のスライド部材104が設けられている。
図1及び図2に示すように、スライド部材104は、フランジ部190とウエブ部192とで構成された断面形状がT字形状部191と、ウエブ部192の先端部に設けられた平底部194と、で構成されたレール状の部材である。
図2に示すように、スライド部材104は、ウエブ部192が一端側開口部122に挿入され、平底部194とフランジ部190とで一端側開口部122の一端側周縁部123を挟むように設けられている。平底部194は、収容体120の一端部(+X方向の端部)の底部を構成する。
なお、収容体120の一端側のスライド部材104が接触する部位の壁面には、フッ素樹脂等を材料とする摺動材189が塗布されている。そして、この摺動材189によって、スライド部材104と収容体120とが、Y方向に相対的に容易にスライドすることが可能となると共に両者のがたつきが防止又は抑制されている。
押引き機構部150は、ピストン部160が収容体120に対して押し引きされ、皿ばね列116を弾性変形させる機構であると共に、押し引きの両方向共に皿ばね列116を圧縮させる押引両効き機構151を有している。
押引両効き機構151は、引張部材152と、前述のピストン部160と、ロッド154(図3も参照)と、ピストン部160に設けられた係合部170と、を有している。
引張部材152は、スライド部材104の平底部194と、皿ばね列116の一端部(+X方向の端部)との間に設けられた板状の部材である。引張部材152は、ばね群114がY方向に並んだばね列116全体を-X方向に押すことが可能な長さを有している。
ピストン部160は、他端側開口部124(図3も参照)に挿入される挿入部162(図1及び図3も参照)と、挿入部162の他端部に設けられたZ方向に幅広の操作部164と、でT字形状を成している。挿入部162は、収容体120の他端部に形成された他端側開口部124(図3も参照)から+X方向に押し込まれ、皿ばね列116を+X方向に圧縮する部材である。
図3に示すように、挿入部162は、ばね群114がY方向に並んだばね列116全体を+X方向に押すことが可能な長さを有している。なお、図3では、挿入部162は想像線(二点鎖線)で図示している。
図2に示すように、ロッド154は、棒状の部材とされ、一端部154Aが引張部材152に連結され、他端部154Bが収容体120の他端側開口部124の他端側周縁部125(図3も参照)を貫通して突出している。
図3及び図4に示すように、ロッド154は、皿ばね列116を構成する各皿ばね112の径方向外側に複数配置され、皿ばね群114を位置決めしている。本実施形態では、ロッド154は、皿ばね群114毎に四つ設けられている。
図2に示すように、係合部170は、ピストン部160の操作部164に形成され、押し引き方向(X方向)に相対移動可能に挿入される孔部である。係合部170は、一端側(+X方向側)の第一孔部172と、第一孔部172の他端側(-X方向側)で第一孔部172よりも大きい第二孔部174と、で構成されている。別の観点から説明すると第二孔部174の底部174Aに第一孔部172が連通している。
この係合部170には、ロッド154の他端部154Bが押し引き方向(X方向)に相対移動可能に挿入されている。そして、ピストン部160を-X方向に引くとロッド154の他端部154Bが拡径して形成された被係合部である拡径部154Cが第二孔部174の底部174Aに当たり係合する。
(押し引き動作)
次に、ばね装置100の押し引き動作について、図5を用いて説明する。具体的には、押し引きの両方向共に皿ばね列116を圧縮させる押引両効き機構151の動作について説明する。
・押し動作
図5(A)に示すようにピストン部160が+X方向に押されると、ピストン部160の挿入部162が皿ばね列116を+X方向に押し、皿ばね列116が引張部材152を+X方向に押し、引張部材152が平底部194に押し付けられる。これにより、ピストン部160の挿入部162と引張部材152との間隔が狭くなり、皿ばね列116の各皿ばね群114の各皿ばね112が圧縮される。なお、このとき、ロッド154の他端部154Bは、係合部170の第二孔部174内をピストン部160に対して相対的に-X方向側に移動する。
・引き動作
図5(B)に示すようにピストン部160が-X方向に引かれると、ロッド154の他端部154Bの拡径部154Cが第二孔部174の底部174Aに当たり係合する。これにより、引張部材152が-X方向に引かれ、引張部材152が-X方向(他端側開口部124側)に移動して皿ばね列116を押し、皿ばね列116が他端側周縁部125(図3も参照)に押し付けられる。これにより、162と引張部材152と他端側周縁部125との間隔が狭くなり、皿ばね列116の各皿ばね群114の各皿ばね112が圧縮される。
[連結構造]
次に、二棟の建物がばね装置で連結された連結構造について説明する。
図6に示すように、免震支持された第一建物10及び第二建物20が、連結構造300で連結されている。なお、本実施形態における連結構造300の主要な構成要素は、ばね装置100である。
図6に示すように第一建物10及び第二建物20は、X方向に沿って並んで構築されている。また、地盤Gに免震基礎30の免震ピット32が設けられ、この免震ピットに免震装置50が設置されている。
なお、第一建物10と第二建物20との離接方向がX方向であり、スライド方向がY方向である。
免震装置50は、アイソレータ52とダンパー54とで構成されている。アイソレータ52は、積層ゴム支承、滑り支承及び転がり支承等が用いられる。ダンパー54は、オイルダンパー、鋼材ダンパー及び鉛ダンパー等が用いられる。第一建物10及び第二建物20は、アイソレータ52に支持されている。
図7及び図8に示すように、第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14と第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24とが、ばね装置100で連結されている。ばね装置100は、押し引き方向であるX方向を第一建物10と第二建物20との離接方向に沿って配置され、図8に示すように、長手方向であるY方向を離接方向と直交する水平方向に沿って配置されている。
図7及び図8に示すように、本実施形態では、ばね装置100のピストン部160が第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14の端面14Aに接合され、ばね装置100のスライド部材104が第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24の端面24Aに接合されている。しかし、ばね装置100のピストン部160が第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24の端面24Aに接合され、ばね装置100のスライド部材104が第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14の端面14Aに接合されていてもよい。
なお、図7及び図8に示す延出端部14の端面14A及び延出端部24の端面24Aにおけるばね装置100が取り付けられた部位が、取付部位14B及び取付部位24Bである。また、ばね装置100と取付部位14B及び取付部位24Bとの取付構造は、どのような構造であってもよい。例えば、ばね装置100のピストン部160及びスライド部材104に取付用のボルト孔を設けてH形鋼等の連結部材をボルト締結し、この連結部材を端面14A、24Aにボルト締結する連結構造等である。
図7に示すように、第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14と第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24との免震クリアランスである隙間19の上には、エキスパンションジョイント25が設けられている。なお、図8では、エキスパンションジョイント25の図示を省略している。
<作用及び効果>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
ばね装置100は、積層された複数枚の皿ばね112で構成された皿ばね群114が伸縮方向であるX方向と直交するY方向に直線状に並べられた皿ばね列116と、皿ばね列116が収容された収容体120と、収容体120に対して押し引きされ押し引きの両方向(+方向及び-X方向の両方向)で皿ばね列116を圧縮させる押引両効き機構151と、を備えている。
よって、各皿ばね112のサイズを大きくすることなく、大きなばね力を発揮することができる。したがって、円筒型のばね装置と比較し、ばね装置100が取り付けられた第一基礎底版12の延出端部14の端面14Aの取付部位14B及び第二基礎底版22の延出端部24の端面24Aの取付部位24Bの面積を大きく確保することができ、取付部位14B、24Bへの応力集中が低減する。つまり、ばね装置100が取り付けられる取付部位14B、24Bへの応力集中を抑制低減しつつ、大きな荷重を受けることが可能になる。
また、ばね装置100では、ピストン部160が+X方向に押されると、ピストン部160の挿入部162が皿ばね列116を押し込み、皿ばね列116が圧縮される。逆にピストン部160が-X方向に引かれると、ピストン部160の操作部164の係合部170に他端部154Bの拡径部154Cが係合し、引張部材152を他端側開口部124側へ移動させ、皿ばね列116が他端側開口部124の他端側周縁部125に当たり、圧縮される。このようにピストン部160の押し引き両方向(+X方向及び-X方向の両方向)で皿ばね列116を圧縮させ、ばね力を連続的に発生させることができる。
また、ばね装置100では、ロッド154が皿ばね112の径方向外側に配置されている。よって、皿ばね112の中心孔にロッド154を挿入する構成と比較し、ロッド154の断面積及び皿ばね112の中心孔の径をそれぞれ個別に決定することができる。
また、ばね装置100は、ばね列116で構成されたばね部110と、ばね部110を収容する収容体120と、収容体120に対して押し引きされ押し引きの両方向(+X方向及び-X方向の両方)でばね部110を弾性変形させる押引き機構部150と、収容体押し引き方向であるX方向と直交するY方向へスライド可能に設けられたスライド部材104と、を備えている。
よって、ばね装置100は、押し引きの両方向でばね列116が弾性変形すると共に収容体120に設けられたスライド部材104が押し引き方向であるX方向と直交するY方向にスライドする。よって、X方向に離接し、離接方向と直交するY方向(スライド方向)の両方向に相対変位する二部材間、本実施形態では第一建物10と第二建物20との間に、ばね装置100を設けることができる。
また、ばね装置100を、免震建物である第一建物10と第二建物20との間に配置して、第一建物10側にピストン部160を取り付け、第二建物20側にスライド部材104を取り付けることで、第一建物10と第二建物20とが接離するX方向の免震クリアランス(隙間19)の低減が可能となる。また、第一建物10及び第二建物20の地震時の建物応答の低減が可能となる。
また、免震建物である第一建物10と第二建物20とが接離するX方向と直交する水平方向のY方向の相対変位に対しては、スライド部材104がスライドすることで、ばね装置100(装置本体102)への負荷が防止又は抑制される。
ここで、収容体が筒状の比較例のばね装置について検討する。
収容体が筒状の場合、円状に皿ばねを配置するため、同じ皿ばね数を収納する場合、直線状に並べる箱形状の収容体の本実施形態のばね装置100よりも、上下幅(Z方向幅)が大きくなる。よって、比較例のばね装置では、上下が端面14A、24Aからはみ出すため取付部位が小さくなり、この結果、応力集中が大きくなる。また、筒状の収容体の方が箱型の収容体よりも取付部位への取付構造のディテールが複雑となる。更に、筒状部材は、板状部材よりも材料コストが高騰することが考えられる。したがって、本実施形態の直線状に皿ばね112を並べたばね装置100は、好適である。
[ばね装置の変形例]
次に、ばね装置の変形例について説明する。なお、上記実施形態の連結構造300に後述する第一変形例のばね装置101又は第二変形例のばね装置103を用いてもよい。
(第一変形例)
図9の第一変形例のばね装置101は、ロッド154が、皿ばね群114と皿ばね群114との間の一ヶ所に設けられている。よって、ロッド154とロッド154との間隔が確保され、この結果、第一孔部172及び第二孔部174で構成された係合部170の間隔を広げることができる。
(第二変形例)
図10の第二変形例のばね装置103は、ばね部210が長手方向に並んだ皿ばね列116がZ方向に複数列、本変形例で二列並んだ構成である。なお、挿入部162、引張部材252及び図示されていない平底部は、皿ばね列116が二列並んだばね部210全体を押し引き可能な大きさとなっている。
[連結構造の変形例]
図11及び図12の変形例の連結構造302は、ばね装置100と取付部310とを有している。
第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14及び第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24のそれぞれの下部には、取付部310が設けられている。そして、取付部310にばね装置100が取り付けられている。なお、取付部310の側面310Aにおけるばね装置100が取り付けられた部位が、取付部位310Bである。
図11に示すように、第一建物10の第一基礎底版12の延出端部14と第二建物20の第二基礎底版22の延出端部24との隙間21の上には、エキスパンションジョイント27が設けられている。なお、図12では、エキスパンションジョイント27の図示を省略している。
図11及び図12に示されている隙間21のX方向幅は、ばね装置100のX方向幅よりも狭い。つまり、図7及び図8の隙間19よりも図11及び図12の隙間21の方が狭い。よって、第一建物10と第二建物20とが接離するX方向の免震クリアランス(隙間19)が更に低減される。
また、第一基礎底版12及び第二基礎底版22のY方向の幅全域に渡ってばね装置100を設けてもよい。この場合、Y方向に長いばね装置100であってもよいし、複数のばね装置100をY方向に並べて設置してもよい。また、ばね装置100がエキスパンションジョイントの機能を有していてもよい。
なお、本変形例の連結構造302に前述した第一変形例のばね装置101又は第二変形例のばね装置103を用いてもよい。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態及び変形例のばね装置100、101、103は、収容体120に対して押し引きされ、押し引きの両方向(+X方向及び-X方向の両方向)で皿ばね列116を圧縮させる押引両効き機構151は、上記実施形態の機構に限定されない。例えば、特開2012-163134号公報及び特開2013-104438号公報に開示されている機構であってもよい。或いは、平和発條株式会社のHPである<https://www.hhk.co.jp/>に開示されている機構であってもよい。
また、例えば、上記実施形態及び変形例では、皿ばね列116は、複数の皿ばね112が積層された皿ばね群114がY方向に並んだ構成であったが、これに限定されない。一枚の皿ばね112がY方向に並んだ構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態及び変形例では、ロッド154は、皿ばね112の径方向外側に配置されているが、これに限定されない。ロッド154は、皿ばね112の中心孔に挿通されていてもよい。
また、例えば、収容体120内の引張部材152と平底部194との間に皿ばね等の緩衝材を設けてもよい。このように緩衝材を設けることで、圧縮時の衝撃力を吸収し、衝撃力による破損を防止又は抑制することができる。或いは、収容体120内の引張部材152と平底部194との間に、皿ばね等の弾性部材を設けてもよい。このように弾性部材を設けることで、弾性部材の剛性を調整して、引張側と圧縮側のばね剛性を揃えるように調節することができる。
また、上記実施形態及び変形例のばね装置100、101、103では、収容体120にスライド部材104が設けられているが、これに限定されない。ピストン部160の操作部164にスライド部材が設けられていてもよい。
また、例えば、上記実施形態及び変形例では、免震建物である第一建物10と第二建物20との連結部位に、ばね装置100、101、103を設けたが、これに限定されない。免震建物以外の建物の間、或いは建物以外の部材の間に、ばね装置100、101、103を設けてもよい。また、ばね装置100、101、103は、複数設けられていてもよい。また、Y方向に複数設けられていてもよい。要は、ばね装置100、101、103は、接離する二つの部材の間に設ければよい。
また、上記実施形態及び変形例では、ばね部110、210は、一列又は複数列の皿ばね列116で構成であったが、これに限定されない。皿ばね以外のばね部材、例えば、コイルばねで構成されていてもよい。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。複数の実施形態及び変形例等は、適宜、組み合わされて実施可能である。
100 ばね装置
101 ばね装置
103 ばね装置
104 スライド部材
110 ばね部
112 皿ばね
114 皿ばね群
116 皿ばね列
120 収容体
124 他端側開口部
125 他端側周縁部
150 押引き機構部
151 押引両効き機構
152 引張部材
154 ロッド
154C 拡径部(被係合部の一例)
160 ピストン部
170 係合部
194 平底部(底部の一例)
252 引張部材

Claims (3)

  1. ばね部と、
    前記ばね部を収容する収容体と、
    前記収容体に対して押し引きされ、前記押し引きの両方向で前記ばね部を弾性変形させる押引き機構部と、
    前記収容体又は前記押引き機構部に、押し引き方向と直交する方向へスライド可能に設けられたスライド部材と、
    を備えたばね装置。
  2. 前記ばね部は、
    前記収容体に収容され、一枚の皿ばね又は積層された複数の皿ばねであり、
    前記押引き機構部は、押し引きの両方向で前記皿ばねを圧縮する押引両効き機構を有している、
    請求項1に記載のばね装置。
  3. 前記押引両効き機構は、
    前記収容体の一端部の底部と前記皿ばねの後端部との間に設けられた引張部材と、
    前記収容体の他端部に形成された開口部から押し込まれ、前記皿ばねを圧縮するピストン部と、
    前記引張部材に一端部が接合され、前記収容体から他端部が突出したロッドと、
    前記ピストン部に設けられ、前記ロッドの他端部が押し引き方向に相対移動可能に挿入され、前記ピストン部を引くと前記ロッドの被係合部と係合し、前記引張部材を前記開口部側へ移動させ、前記皿ばねを前記開口部の周縁部に当てて圧縮する係合部と、
    を有する、
    請求項2に記載の皿ばね装置。
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