JP7328566B2 - 再生耐火原料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、再生耐火原料の製造方法に関する。
資源の有効利用を目的に炭素含有耐火物のリサイクルが進められている。たとえば特許文献1は、使用済みカーボン含有不焼成れんがを粉砕して粒度5mm以下に整粒し、酸素濃度5.0~9.0容量%、温度800~1000℃の条件で焼成処理する再生方法を開示する。また、特許文献2は使用後の耐火物を粗粉砕し、その後、衝突力を加えてマトリクス部分を擦り落として骨材部分を回収するリサイクル方法を開示する。
特開2013-249245号公報 特開平09-328354号公報
特許文献1に開示された再生骨材には、炭素が6.0%と多く含まれていた。また、特許文献2の技術は使用済み耐火物を磨砕処理して再生骨材を得る技術であるが、炭素が十分には除去されなかった。
本発明が解決しようとする課題は、再生耐火原料の炭素含有量を十分に低減できる再生耐火原料の製造方法を提供することにある。
発明に係る再生耐火原料の製造方法は、炭化アルミニウムを含む炭素含有耐火れんがを常温下で細粒化して細粒化れんがを得る細粒化工程と、前記細粒化れんがを酸化性気体の存在下において加熱して、再生耐火原料を得る熱処理工程と、を含み、前記細粒化工程は、前記炭素含有耐火れんがを水と接触させることを含む工程であり、前記熱処理工程における加熱温度は、1200℃以上であり、前記再生耐火原料の炭素含有量は1質量%以下であることを特徴とする。
この構成によれば炭素含有量を十分に低減した再生耐火原料が得られる。また、汎用的な方法で容易に細粒化工程を実施できる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。ただし、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定されるわけではない。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記細粒化工程において得られる前記細粒化れんがの最大粒子径は、20mm以下であることが好ましい。
この構成によれば、炭素の酸化が進みやすくなるため、再生耐火原料の炭素含有量を一層低減しやすい。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記熱処理工程における加熱時間は、30分以上であることが好ましい。
この構成によれば、細粒化れんがに含まれる炭素を十分に除去しうる。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記再生耐火原料をふるい分けして目開き1mmのふるいを通過する成分を除去する分級工程をさらに含むことが好ましい。
この構成によれば、再生耐火原料として、骨材としての使用に適した粒度のものが得られうる。また、不純物を好適に除去しうる。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記細粒化工程に供される前記炭素含有耐火れんがの炭素含有量は、50質量%以下であることが好ましい。
この構成によれば、再生耐火原料の炭素含有量を一層低減しやすい。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記熱処理工程を、ロータリーキルンを用いて実施することが好ましい。
この構成によれば、熱処理工程を連続的に実施でき、再生耐火原料の製造方法全体の効率が向上しうる。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法は、一態様として、前記細粒化工程に供される前記炭素含有耐火れんがはマグネシアを含み、前記再生耐火原料はマグネシアを含むことが好ましい。
この構成によれば、特に再生ニーズが高いマグネシア原料を再生耐火原料として得られる。
本発明のさらなる特徴と利点は、以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
本発明に係る再生耐火原料の製造方法の実施形態について説明する。本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法は、細粒化工程、熱処理工程、および分級工程を含み、炭素含有耐火れんがを出発原料として再生耐火原料を製造する方法である。
〔炭素含有耐火れんが〕
用語「耐火れんが」の定義は、JIS R2001-1985に従う。すなわち「耐火れんが」とは、「窯炉その他高温で使用する構造物の構築に適する種々の形を持った耐火物」である。また、用語「炭素含有耐火れんが」は、上記のように定義される耐火れんがのうち炭素を含有するものを表す。
炭素含有耐火れんがは、金属酸化物および炭素を含む。炭素含有耐火れんがは、含有する金属酸化物の種類によって分類され、たとえば、マグネシアカーボン質、スピネルカーボン質、マグネシアスピネルカーボン質、アルミナカーボン質、アルミナ炭化珪素カーボン質などの種類が例示される。本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法において出発原料とする炭素含有耐火れんがとしては、上記に例示した種類のものを含む任意の炭素含有耐火れんがを用いることができる。
炭素含有耐火れんがの炭素含有量が50質量%以下であると、炭素含有量1質量%以下の再生耐火原料が得られやすいため、好ましい。炭素含有耐火れんがの炭素含有量は、50質量%以下であることがより好ましく、25質量%以下であることがさらに好ましい。炭素含有耐火れんがの炭素含有量の下限は特に限定されないが、たとえば、炭素含有耐火れんがの炭素含有量は20質量%以上でありうる。
炭素含有耐火れんがは、典型的には、金属酸化物を含む原料である耐火物原料と、炭素を含む原料である炭素原料と、その他の任意の添加物(結合剤、添加剤など)とを混練して得られる配合物を成形し、さらにこれを熱処理して得られる。ここで得られる炭素含有耐火れんがの種類は、選択される耐火物原料(金属酸化物)に対応したものになる。耐火物原料および炭素原料は、粉末で提供されることが一般的であるが、これに限定されない。得られた炭素含有耐火れんがは、たとえば鉄鋼製造プロセスにおいて溶融金属と接する箇所に幅広く使用され、使用される箇所に応じて適切な種類の炭素含有耐火れんがが選択される。
本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法において出発原料とする炭素含有耐火れんがとして、使用後の炭素含有耐火れんがを用いることができる。ここで、使用後の炭素含有耐火れんがとは、上記に例示する方法で製造された後に、鉄鋼製造プロセスなどにおいて使用された履歴を有する炭素含有耐火れんがをいう。使用後の炭素含有耐火れんがには、当該炭素含有耐火れんがが使用されたプロセスおよび箇所に由来する金属やスラグなどが付着している場合がある。したがって、本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法は、炭素含有耐火れんがに付着している金属およびスラグの少なくとも一つを除去する除去工程を含みうる。使用後の炭素含有耐火れんがを出発原料として再生耐火原料を得ることは、使用後の炭素含有耐火れんがを再利用する方法としての意義を有する。
前述したように、本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法において出発原料とする炭素含有耐火れんがの種類は任意であるが、単一の種類の炭素含有耐火れんがを用いることが好ましい。この場合は再生耐火原料を単一種類の耐火物原料として得られ、再生耐火原料をれんがの原料として利用しやすくなるためである。したがって、本実施形態に係る再生耐火原料の製造方法は、炭素含有耐火れんがを種類ごとに分類する分類工程を含みうる。
たとえば、マグネシアを含む炭素含有耐火れんが(マグネシアカーボン質の炭素含有耐火れんが)を出発原料とすることが好ましい。これは、マグネシアを含む炭素含有耐火れんがを出発原料とすれば、マグネシアを含む再生耐火原料を得ることができ、天然由来のマグネシア原料の使用量を抑制しうるためである。特に日本国では、マグネシア原料の多くを輸入に頼っているため、マグネシア原料のリサイクルを向上することが望まれている。また、アルミナ炭化珪素カーボン質の炭素含有耐火れんがを出発原料とすることも好ましい。この場合は、アルミナ原料と炭化珪素原料との混合物を含む再生耐火原料が得られる。
〔細粒化工程〕
細粒化工程は、炭素含有耐火れんがを細粒化して細粒化れんがを得る工程である。
細粒化工程を実施する方法は、炭素含有耐火れんがを細粒化しうる方法である限りにおいて任意の方法を用いることができる。細粒化工程は、たとえば、炭素含有耐火れんがを粉砕することを含みうる。この場合、ジョークラッシャーなどの公知の粉砕装置を用いて炭素含有耐火れんがを粉砕する。
細粒化工程に供される炭素含有耐火れんがが炭化アルミニウムを含む場合、細粒化工程は、炭素含有耐火れんがを水と接触させることを含みうる。炭化アルミニウムを含む炭素含有耐火れんがを水と接触させると、炭化アルミニウムが水和により膨張するため、炭素含有耐火れんがの内部から炭素含有耐火れんがの構造が破壊される。この場合、炭素含有耐火れんがを水と接触させたのちに露天に放置すると、炭素含有耐火れんがが自然に崩壊する。このように、炭素含有耐火れんがを水と接触させることによって、炭素含有耐火れんがを細粒化しうる。この場合、粉砕装置などの機械を用いる場合に比べて、細粒化工程において消費するエネルギーを低減しうる。
なお、炭化アルミニウムを含む炭素含有耐火れんがは、たとえば、添加物として金属アルミニウムを含む炭素含有耐火れんがを鉄鋼製造プロセスに使用したときに生じうる。これは、使用中の加熱によって金属アルミニウムと炭素との反応が進行して炭化アルミニウムを生ずるためである。
細粒化工程において、得られる細粒化れんがの最大粒子径が20mm以下となるように条件を設定すると、炭素の酸化が進みやすくなるので好ましい。最大粒子径の調整は、上記に例示したような細粒化の方法の条件設定によって実現してもよいし、上記に例示したような方法で細粒化したれんがから粒子径が20mmを超える成分を取り除く方法によって実現してもよい。後者の方法は、たとえば目開き20mmのふるいを用いて実施しうる。細粒化工程において得られる細粒化れんがの最大粒子径は、20mm以下であることがより好ましく、15mm以下であることがさらに好ましい。細粒化工程において得られる細粒化れんがの最大粒子径の上限は特に限定されないが、たとえば5mm以上でありうる。
〔熱処理工程〕
熱処理工程は、細粒化れんがを酸化性気体の存在下において加熱して、再生耐火原料を得る工程である。ここで、得られる再生耐火原料の炭素含有量は、1質量%以下である。
熱処理工程における加熱温度は1200℃以上である。細粒化れんがを1200℃以上の温度で加熱することによって、細粒化れんがに含まれる炭素を二酸化炭素に好適に変換できるので、炭素を系外に除去しうる。これによって、得られる再生耐火原料の炭素含有量を1質量%以下に低減しうる。加熱温度は、1300℃以上であることが好ましく、1400℃以上であることがより好ましい。これは、加熱温度が高いほど炭素の酸化が進行しやすいためである。加熱温度の上限は特に限定されないが、たとえば1500℃以下でありうる。これは、加熱温度が1500℃を超える領域であると、温度上昇により炭素の酸化が促進される効果が限定的である反面、必要なエネルギー量が大きくなるため、エネルギー効率が低下しうるためである。
熱処理工程における加熱時間は、得られる再生耐火原料の炭素含有量が1質量%以下となる限りにおいて特に限定されないが、30分以上であることが好ましい。加熱時間を30分以上にすると、細粒化れんがに含まれる炭素を十分に除去しうる。加熱時間は、60分以上であることがより好ましく、120分以上であることがさらに好ましい。加熱時間の上限は特に限定されないが、たとえば5時間以下でありうる。これは、1200℃より高い加熱温度でれんがを5時間保持すれば、酸化されうる炭素の全量またはこれに近い量が酸化されるため、これを超えて加熱を続けたとしても、炭素をさらに除去する効果を期待しにくいためである。ただし、細粒化れんがの粒度、熱処理工程の温度および雰囲気、熱処理工程に用いる装置などの諸条件に応じて、得られる再生耐火原料の炭素含有量が1質量%以下にしうる加熱時間は変化するため、実際の実施条件に応じて加熱時間を適宜設定するべきである。
熱処理工程に供される酸化性気体は、好ましくは酸素を含む気体であり、たとえば空気でありうる。したがって熱処理工程は、空気中において細粒化れんがを加熱する工程として実施されうる。なお、空気に替えて酸素富化した雰囲気中で細粒化れんがを加熱してもよい。この場合、空気中で細粒化れんがを加熱する場合に比べて酸化反応が進行しやすくなるため、熱処理工程の所要時間を短縮しうる。
熱処理工程の実施に用いる装置は、回分式または連続式の公知の装置を用いることができる。回分式の装置としては、シャフトキルンが例示される。連続式の装置としては、ロータリーキルンが例示される。このうち、ロータリーキルンなどの連続式の装置を用いると、熱処理工程を連続的に実施でき、再生耐火原料の製造方法全体の効率が向上しうるため好ましい。
熱処理工程において得られる再生耐火原料の炭素含有量を、1質量%以下とすることが好ましく、0.7質量%以下とすることがより好ましい。また、得られる再生耐火原料の炭素含有量の下限は特に限定されないが、たとえば0.1質量%以上でありうる。
〔分級工程〕
分級工程は、再生耐火原料をふるい分けして目開き1mmのふるいを通過する成分を除去する工程である。分級工程は、たとえば、目開き1mmのふるいを設置した公知のふるい分け装置を用いて熱処理工程において得られた再生耐火原料をふるい分けし、ふるいの上に残った成分のみを再生耐火原料として採取する方法により実施しうる。分級工程を実施すると、再生耐火原料として骨材としての使用に適した粒度のものが得られうる。加えて、不純物を好適に除去しうる。
また、分級工程において、再生耐火原料を複数の級に分級してもよい。この場合、所定の粒子径区分に分級された再生耐火原料が得られるので、再生耐火原料を耐火物原料として用いる際に目的に応じて使い分けやすくなる。
なお、本発明に係る再生耐火原料の製造方法において、分級工程を設けるか否かは任意である。
〔その他の実施形態〕
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
以下では、実施例を示して本発明をさらに説明する。ただし、以下の実施例は本発明を限定しない。
〔試験条件〕
(炭素含有耐火れんが)
実施例および比較例の各例における出発原料として、マグネシアカーボン質(MgO-C)、スピネルカーボン質(SP-C)、マグネシアスピネルカーボン質(MgO-SP-C)、アルミナカーボン質(Al-C)、およびアルミナ炭化珪素カーボン質(Al-SiC-C)から選択される一種類の炭素含有耐火れんがを用いた。なお、後掲の表では、炭素含有耐火れんがの種類を上記かっこ書の記号で示している。また、各例で用いた炭素含有耐火れんがの炭素含有量についても、後掲の表に記載している。なお、いずれの例においても、鉄鋼製造プロセスにおいて使用した後の炭素含有耐火れんがを用いた。
(細粒化工程)
実施例16以外の各例では、細粒化工程を、粉砕装置を用いる方法によって実施した。後掲の表では「粉砕」と表示している。実施例16では、細粒化工程を、水和反応を利用する方法、すなわち炭素含有耐火れんがを水と接触させた後に露天に放置する方法によって実施した。放置する期間は1ヶ月間とした。後掲の表では「水和反応」と表示している。
(熱処理工程)
実施例5以外の各例では、熱処理工程を、ロータリーキルンを用いて実施した。後掲の表では「RK」と表示している。実施例5では、熱処理工程を、シャフトキルンを用いて実施した。後掲の表では「SK」と表示している。また、各例について、熱処理工程における加熱温度および加熱時間を、後掲の表に示している。
(再生耐火原料の組成)
各例において得られた再生耐火原料の組成を、後掲の表に示している。炭素(C)の含有量は、JIS R 2011:2007に従って特定した。各金属酸化物(MgO、CaO、Al)の含有量は、JIS R 2212-4:2006またはJIS R 2216:2005に従って特定した。炭化珪素(SiC)の含有量は、JIS R 2011:2007に従って特定した。なお、実施例および比較例の各例において、後掲の表に記載されている各成分の含有量の合計が100質量%に満たない場合があるが、これは、微量の他成分が含まれるためである。かかる他成分としては、Fe、Cr、およびTiOが例示される。
〔試験結果〕
(加熱温度の比較)
表1には、加熱温度を1100~1500℃の間で変化させた例を示した。加熱温度を1200℃以上とした実施例1~4では、得られた再生耐火原料の炭素含有量が0.45~0.82質量%であり、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られたといえる。一方、加熱温度を1100℃とした他は実施例1~4と同様の条件で試験を行った比較例1では、得られた再生耐火原料の炭素含有量が4.0質量%であった。なお、実施例5に示すように、シャフトキルンを用いて熱処理工程を実施した場合も、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られた。
表1:加熱温度の比較
Figure 0007328566000001
(加熱時間の比較)
表2には、加熱時間を0.3時間(18分)~5時間の間で変化させた例を示した。なお、比較のため実施例1を再掲している。いずれの実施例でも、得られた再生耐火原料の炭素含有量が0.74~1.0質量%であり、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られたといえる。なお、加熱時間を長くするほど、炭素含有量がより低減される傾向が見られた。
表2:加熱時間の比較
Figure 0007328566000002
(炭素含有耐火れんがの種類の比較)
表3には、出発原料とする炭素含有耐火れんがの種類が異なる例を示した。なお、比較のため実施例1を再掲している。いずれの種類の炭素含有耐火れんがを用いた場合も、得られた再生耐火原料の炭素含有量が0.50~0.91質量%であり、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られたといえる。なお、各例において得られた再生耐火原料は、出発原料として使用した炭素含有耐火れんがの種類に対応する成分を含んでいた。たとえば、スピネルカーボン質の炭素含有耐火れんがを出発原料とした実施例9では、スピネル由来の成分(マグネシア(MgO)およびアルミナ(Al))を主たる成分とする再生耐火原料が得られた。
表3:炭素含有耐火れんがの種類の比較
Figure 0007328566000003
(炭素含有耐火れんがの炭素含有量の比較)
表4には、出発原料とする炭素含有耐火れんがの炭素含有量が異なる例を示した。なお、比較のため実施例1を再掲している。炭素含有耐火れんがの炭素含有量が15~60質量%の実施例1および実施例13~15のいずれにおいても、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られた。
表4:炭素含有耐火れんがの炭素含有量の比較
Figure 0007328566000004
(細粒化工程の実施方法の比較)
表5には、細粒化工程の実施方法が異なる例を示した。なお、比較のため実施例1を再掲している。粉砕装置を用いる方法によって細粒化を行った実施例1、および、水和反応を利用する方法によって細粒化を行った実施例16の双方において、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られた。
表5:細粒化工程の実施方法の比較
Figure 0007328566000005
(細粒化れんがの最大粒子径の比較)
表6には、細粒化工程で得られる細粒化れんがの最大粒子径が異なる例を示した。なお、比較のため実施例1を再掲している。最大粒子径が10~30mmの実施例17、実施例1、および実施例18のいずれにおいても、炭素含有量が十分に低減された再生耐火原料が得られた。
表6:細粒化れんがの最大粒子径の比較
Figure 0007328566000006
本発明は、たとえば、使用後の炭素含有耐火れんがを再利用して再生耐火原料を製造する方法に利用できる。

Claims (7)

  1. 炭化アルミニウムを含む炭素含有耐火れんがを常温下で細粒化して細粒化れんがを得る細粒化工程と、
    前記細粒化れんがを酸化性気体の存在下において加熱して、再生耐火原料を得る熱処理工程と、を含み、
    前記細粒化工程は、前記炭素含有耐火れんがを水と接触させることを含む工程であり、
    前記熱処理工程における加熱温度は、1200℃以上であり、
    前記再生耐火原料の炭素含有量は1質量%以下である、再生耐火原料の製造方法。
  2. 前記細粒化工程において得られる前記細粒化れんがの最大粒子径は、20mm以下である請求項1に記載の再生耐火原料の製造方法。
  3. 前記熱処理工程における加熱時間は、30分以上である請求項1または2に記載の再生耐火原料の製造方法。
  4. 前記再生耐火原料をふるい分けして目開き1mmのふるいを通過する成分を除去する分級工程をさらに含む請求項1~3のいずれか一項に記載の再生耐火原料の製造方法。
  5. 前記細粒化工程に供される前記炭素含有耐火れんがの炭素含有量は、50質量%以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の再生耐火原料の製造方法。
  6. 前記熱処理工程を、ロータリーキルンを用いて実施する請求項1~5のいずれか一項に記載の再生耐火原料の製造方法。
  7. 前記細粒化工程に供される前記炭素含有耐火れんがはマグネシアを含み、
    前記再生耐火原料はマグネシアを含む請求項1~6のいずれか一項に記載の再生耐火原料の製造方法。
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