JPH09215939A - マグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法およびその粉砕物の再利用方法 - Google Patents

マグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法およびその粉砕物の再利用方法

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JPH09215939A
JPH09215939A JP8024096A JP2409696A JPH09215939A JP H09215939 A JPH09215939 A JP H09215939A JP 8024096 A JP8024096 A JP 8024096A JP 2409696 A JP2409696 A JP 2409696A JP H09215939 A JPH09215939 A JP H09215939A
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magnesia carbon
crushing
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JP8024096A
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Hideto Ishino
英人 石野
Kazumi Yusa
一巳 遊佐
Kiyoshige Tsuruta
浄慈 鶴田
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価かつ簡便に、製銑および製鋼工程で再利用
可能な粒径に粉砕できる、マグネシアカーボン煉瓦の粉
砕方法を提案する。 【解決手段】上面および一側面が開放された擁壁1内に
マグネシアカーボン煉瓦Bを山積みし、図示されない被
覆手段を開放された上面および一側面に被せて擁壁内を
疑似密閉状態にし、底部2に埋設される蒸気噴出管3か
ら蒸気を噴出させて、マグネシアカーボン煉瓦Bを蒸気
雰囲気中に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学的にマグネシ
アカーボン煉瓦を粉砕するマグネシアカーボン煉瓦の粉
砕方法およびその粉砕物の利用方法に関し、さらに詳し
くは、製鉄所内で廃棄されるマグネシアカーボン煉瓦
を、マグネシアと水との化学反応によって生じる膨張崩
壊を促進することによって粉砕するマグネシアカーボン
煉瓦の粉砕方法、およびその粉砕物を製銑および製鋼工
程で再利用するマグネシアカーボン煉瓦の再利用方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】マグネシアカーボン煉瓦(以下、単に煉
瓦ともいう)は、緻密な構造、高い熱間強さ、良好な耐
酸化性をその特徴とし、転炉、電炉、混銑車、取鍋精錬
炉用炉材として広く利用されている。マグネシアカーボ
ン煉瓦は優れた耐用性を示すが、溶鋼、スラグ等と直接
接するためその使用にともない化学的あるいは物理的な
要因によって損傷する。損傷し解体されたマグネシアカ
ーボン煉瓦(以下、廃棄マグネシアカーボン煉瓦ともい
う)は、一般に埋立処理が行われていたが、近年では埋
立処分場の減少や埋立処分費用の高騰などから再利用が
重要な課題となっている。
【0003】一方、製銑工程においては脱硫剤として、
また製鋼工程においては媒溶材あるいは耐火物補修材と
してマグネシアが必要である。これに関し、廃棄マグネ
シアカーボン煉瓦をマグネシア源として製銑、製鋼工程
で再利用することが考えられる。一般に、製銑、製鋼工
程のマグネシア源としては蛇紋岩、ドロマイト等の鉱物
が使用されていた。したがって、廃棄マグネシアカーボ
ン煉瓦を製銑、製鋼工程のマグネシア源として用いるこ
とは、廃棄マグネシアカーボン煉瓦の再利用による埋立
量の減少およびマグネシアカーボン源としての蛇紋岩お
よびドロマイト等の鉱物の購入費用削減を可能にする。
ところが、マグネシアカーボン煉瓦は、本来耐火物であ
るため融点が高く、塊状のまま製銑、製鋼工程の原料と
して用いると、溶け残りが生じる可能性がある。したが
って、マグネシアカーボン煉瓦を製銑、製鋼工程で利用
するためには、細かな粒子、より好適には粒径5mm以下
にまで粉砕して比表面積を大きくすることが必須とな
る。マグネシアカーボン煉瓦の粉砕は、ジョークラッシ
ャー、コーンクラッシャー等の機械的破砕方法によって
行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジョー
クラッシャー、コーンクラッシャー等の機械的破砕方法
では、粉状(粒径5mm以下)のマグネシアカーボン煉瓦
を得ることが困難であるという問題点がある。したがっ
て、得られた破砕物は、直接に製銑および製鋼工程で使
用すると、溶け残る可能性がある。また、破砕物をロー
ラーミル等によって、粒径5mm以下にさらに粉砕するこ
とも考えられるが、設備コストおよび運転コストが高く
なるという問題点が生じる。
【0005】そこで、本発明の主たる課題は、安価かつ
簡便に、製銑および製鋼工程で再利用可能な粒径に粉砕
できる、マグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法を提案し、
もって廃棄マグネシアカーボン煉瓦の再利用を促すこと
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】マグネシアカーボン煉瓦
の主成分であるマグネシア(酸化マグネシウム)は、以
下に示すように、水と反応して水酸化マグネシウムとな
る。
【0007】
【数1】
【0008】マグネシアが(1)式の反応によって水酸
化マグネシウムとなる際には、体積膨張を伴う。もとも
と緻密な固体であるマグネシアカーボン煉瓦は、前記体
積膨張によって崩壊する(以下、膨張崩壊という)。こ
の膨張崩壊を積極的に利用して粉砕を行うのが、本発明
のマグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法である。
【0009】すなわち、前述の課題を達成した本発明の
うち請求項1に記載の発明は、マグネシアカーボン煉瓦
を、蒸気雰囲気中に保持することによって、粉砕するこ
とを特徴とするものである。
【0010】(1)式に示されるように、マグネシアカ
ーボン煉瓦の膨張崩壊はマグネシアと水とが化学反応す
ることにより起こるものである。つまり、マグネシアカ
ーボン煉瓦は屋外等に放置した状態でも空気中の水分に
よって膨張崩壊が起こる。本発明では、マグネシアーカ
ーボン煉瓦を蒸気雰囲気下に保持(以下、蒸気エージン
グともいう)することによって、膨張崩壊が促進される
高温を維持し、かつ必要な水分を供給する。したがっ
て、マグネシアカーボン煉瓦の膨張崩壊は蒸気によって
促進されることになり、該煉瓦を短時間で粉砕できる。
本発明に係るマグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法は、こ
のようにして、塊状のマグネシアカーボン煉瓦を、製銑
および製鋼工程で直接に再利用できる程度の粒径にまで
粉砕することが可能である。
【0011】他方、マグネシアカーボン煉瓦中には添加
物として窒化アルミニウムが含有されており、この窒化
アルミニウムは水と反応することによって、以下に示す
ように、アンモニアガスを発生する。
【0012】
【数2】
【0013】このため、煉瓦は屋内での取扱に適してお
らず、アンモニアガスの発生が終了するまで、煉瓦を屋
外に放置して安定化させる方法が必要となる。この方法
では、アンモニアガス発生の反応が煉瓦内部まで進行す
るのには極めて長時間を必要とし、マグネシアカーボン
煉瓦の製銑および製鋼工程への再利用を効率良く行うこ
とができない。本発明では、前述のようにマグネシアカ
ーボン煉瓦を蒸気雰囲気下に保持することによって、膨
張崩壊が促進されるとともに、(2)式の反応すなわち
脱アンモニアガスを促進できる。したがって、マグネシ
アカーボン煉瓦を効率良く再利用することができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、マグネシアカー
ボン煉瓦を、加圧蒸気雰囲気中に保持することによっ
て、粉砕することを特徴とするものである。
【0015】蒸気エージングの目的は、煉瓦の膨張崩壊
およびアンモニアガスの発生を促進することにある。大
気圧の蒸気と比べて、加圧蒸気は煉瓦に浸透し易いこと
から、膨張崩壊および脱アンモニアガスがさらに促進さ
れるので、粉砕に要する時間および脱アンモニアガスが
完了するまでの時間がさらに短縮される。したがって、
マグネシアカーボン煉瓦の高効率な再利用が可能とな
る。
【0016】請求項3に記載の発明は、製鉄所で廃棄さ
れるマグネシアカーボン煉瓦を、蒸気雰囲気中もしくは
加圧蒸気雰囲気中に保持することによって粉砕し、得ら
れたマグネシアカーボン煉瓦の粉砕物を、製銑および製
鋼工程で再利用することを特徴とするものである。
【0017】前述のように、製鉄所では、製銑工程にお
いては脱硫剤として、また製鋼工程においては媒溶材と
してマグネシアが必要である。一方、マグネシアカーボ
ン煉瓦の主成分はマグネシアであり、この煉瓦を蒸気雰
囲気中もしくは加圧蒸気雰囲気中に保持することによっ
て、製銑および製鋼工程で直接に再利用できる程度に粉
砕することが可能である。したがって、製鉄所で使用す
るマグネシア源として、同じく製鉄所で廃棄されるマグ
ネシアカーボン煉瓦を粉砕して再利用すれば、廃棄マグ
ネシアカーボン煉瓦の埋立量の減少およびマグネシアカ
ーボン源としての蛇紋岩およびドロマイト等の鉱物の購
入費用削減が可能になる。さらに、製鉄所において操業
中の転炉等からの排熱を回収して蒸気を発生させる種々
の方法が公知となっており、この蒸気を利用してマグネ
シアカーボン煉瓦の粉砕を行えば、煉瓦の粉砕に要する
費用を低減することも可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマグネシアカ
ーボン煉瓦の粉砕方法について詳説する。
【0019】本発明のうちで請求項1に記載の発明に好
適に用いることができるマグネシアカーボン煉瓦の粉砕
装置としては、例えば図1に示されるような、周囲がコ
の字型の擁壁1からなり、上部および一側面は開放さ
れ、底部2には蒸気噴出管3が埋設され、蒸気噴出管3
上かつ擁壁により囲まれた位置にマグネシアカーボン煉
瓦Bが山積みされ、上部および一側面は、図示されない
防水シート等の被覆手段によって覆われるようにしたも
の(以下、大気圧蒸気エージング装置という)が提案さ
れる。蒸気噴出管には図示しない蒸気噴出口が設けられ
ており、蒸気噴出口から噴出する蒸気sが順次マグネシ
アカーボン煉瓦Bに供給され、膨張崩壊による煉瓦Bの
粉砕が進行する。擁壁1内は被覆手段によって疑似密閉
状態になるが、完全に密閉されてはいない。すなわち、
余剰蒸気および粉砕時に発生するアンモニアガスは擁壁
1外に放散されるとともに、順次蒸気が供給される仕組
みとなっている。したがって擁壁1内部は温度一定かつ
大気圧に保持される。装置の構成上、粉砕処理の制御は
蒸気噴出量および噴出時間を調節することによって行わ
れる。蒸気噴出量の調節は、例えば、図示しない温度計
によって測定される擁壁内温度、および粉砕処理時間に
基づく加温パターンに従って行う。より好適には、擁壁
内を保温状態に保持する際に、装置から放出される熱量
および煉瓦の化学反応に消費される水量を考慮して、蒸
気噴出量を必要最少限にすると、経済的である。
【0020】一方、請求項2に記載の発明に好適に用い
ることができるマグネシアカーボン煉瓦の粉砕装置とし
ては、例えば図2に示されるような、煉瓦の出し入れを
行う蓋4を設けた加圧容器5と、この加圧容器内5に蒸
気を導入するための蒸気管路6と、蒸気エージングによ
って発生するアンモニアガスが蒸気に溶解して生じるア
ンモニア水溶液を回収するための排出管7と、加圧容器
内の圧力を確認するための圧力ゲージ8を設けたもの
(以下、加圧蒸気エージング装置という)が提案され
る。本装置においては、加圧容器5内にマグネシアカー
ボン煉瓦Bを搬入して密閉した後に、該加圧容器5内に
順次蒸気sを導入して粉砕をおこなう。粉砕処理の制御
は、前記圧力ゲージ8によって加圧容器5内の圧力が所
定圧力に保持されるように確認しつつ煉瓦Bの粉砕度合
を勘案して、蒸気の導入量および処理時間を調節するこ
とによって行われる。より具体的には、蒸気の導入開始
から所定圧力に加圧するまでの加圧過程、所定圧力を保
持するように蒸気導入を保持する圧力保持過程、および
蒸気の導入を停止し所定圧力から大気圧まで減圧する減
圧過程からなるのが好適である。他方、本装置では密閉
空間内で粉砕が行われるため、発生したアンモニアガス
は蒸気に溶解し、排出管7からアンモニア水溶液として
回収される。このアンモニア水溶液の再利用も考えられ
る。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明に係るマグネシ
アカーボン煉瓦の粉砕方法についてさらに詳説する。
【0022】本発明に係る粉砕方法として前述の大気圧
蒸気エージング装置および加圧蒸気エージング装置、お
よび従来の機械的破砕方法としてコーンクラッシャーを
用い、マグネシアカーボン煉瓦(概寸;200×200
×500mm)を供試体として粉砕試験を行った。マグネ
シアカーボン煉瓦供試体の組成は、表1に示されるよう
に、マグネシアMgO が73. 3 %、カーボンtotalCが13.6
%、アルミナ Al2O3が5.1 %、シリカSiO2が4.5 %およ
び酸化カルシウムCaO が2.8 %であった。
【0023】
【表1】
【0024】大気圧蒸気エージング装置によるマグネシ
アカーボン煉瓦供試体の粉砕試験については、蒸気噴出
量の調節を第3図に示す加温パターンに従って行った。
すなわち、蒸気の導入を開始して一日間で擁壁内温度を
100℃まで加温し、次に擁壁内温度が100℃に保温
される程度に蒸気の噴出量を調節して6日間保持した
後、蒸気の導入を終了して擁壁内温度を降温させた。
【0025】一方、加圧蒸気エージング装置によるマグ
ネシアカーボン煉瓦供試体の粉砕試験については、蒸気
導入を開始して加圧容器内を所定圧力 785kPa まで加圧
し、当該圧力(785kPa)で4時間保持した後に、蒸気導
入を停止し減圧した。
【0026】コーンクラッシャーは公知の装置であるか
ら、敢えて説明を省略する。
【0027】以上のように、各々の粉砕方法によってマ
グネシアカーボン煉瓦供試体を粉砕し、得られた粉砕物
の粒径分布、粉砕コスト比、設備費、脱アンモニア性、
処理時間および総合評価を求めた。なお、設備費、脱ア
ンモニア性、処理時間および総合評価の評価方法は、×
(不良)、△(やや不良)、〇(良好)、◎(優秀)の
四段階評価とした。
【0028】粒径分布 図4は、コーンクラッシャー、大気圧蒸気エージングお
よび加圧蒸気エージングによりマグネシアカーボン煉瓦
供試体を粉砕して得た粉砕物および破砕物の粒径分布を
表している。コーンクラッシャーによる破砕物を丸印
で、本発明に係る大気圧蒸気エージングによる粉砕物を
四角印で、本発明に係る加圧蒸気エージングによる粉砕
物を三角印で示した。コーンクラッシャーによる破砕物
の粒径分布は、全粒径にわたって同程度の割合となって
おり、特に粒径5mm以上の粗粒の割合が大きい。これと
比較して、本発明に係る大気圧蒸気エージングによる粉
砕物の粒径分布は、粒径1mm以下の細粒が多く、また粒
径5mm以上の粗粒の割合が少なくなった。さらに、本発
明に係る加圧蒸気エージングによる粉砕物の粒径分布
は、粒径5mm以上の粗粒がほとんどなく、大半が粒径5
mm以下の細粒となった。
【0029】前述のように、製銑および製鋼工程への再
利用を考えた場合、粉砕物の粒径が5mm以下となるのが
好ましい。この点からすると、本発明に係る大気圧蒸気
エージングおよび加圧エージングは、粒径5mm以下の細
粒を多く得ることができ、直接に製銑および製鋼工程に
使用することができる。しかし、コーンクラッシャーに
より得られたマグネシアカーボン煉瓦の破砕物は、粒径
が5mmより大きい粗粒が大半をしめていた。このような
粗粒は直接に製銑および製鋼工程で使用するには不向き
である。
【0030】粉砕コスト比 粉砕コスト比は、コーンクラッシャーによりマグネシア
カーボン煉瓦供試体を破砕した際の破砕コストを100
として算出した。表2に示されるように、本発明に係る
大気圧蒸気エージングおよび加圧蒸気エージングの粉砕
コスト比は、それぞれ36および30と低くなった。ま
た、加圧蒸気エージング装置と比較して、大気圧蒸気エ
ージング装置は擁壁内が密閉されていないことから、蒸
気の消費量が多く、さらに処理時間が長くならざるを得
ない。このため、大気圧蒸気エージングの粉砕コスト比
は、加圧蒸気エージングの粉砕コスト比よりも6だけ高
くなったと考えられる。
【0031】設備費 表2に示されるように、大気圧蒸気エージング装置は優
秀、加圧蒸気エージング装置は良好、コーンクラッシャ
ーはやや不良、と評価した。前述のように、大気圧蒸気
エージング装置は、上部および一側面が開放されたコの
字型の擁壁、底部に埋設された蒸気噴出管、防水シート
等の完全に密閉されない被覆手段からなり、装置の各構
成手段は非常に安価なものである。また、加圧蒸気エー
ジング装置についても、その構成は、加圧容器、排出
管、蒸気を導入するための管路、圧力ゲージからなり、
安価な装置といえよう。これら本発明に好適な装置と比
較して、機械的破砕方法であるコーンクラッシャーの設
備費が高いことはいうまでもなく、やや不良と評価し
た。
【0032】脱アンモニア性 脱アンモニア性の評価は、粉砕物および破砕物のアンモ
ニアガス発生の有無に基づいて行った。本発明に係る大
気圧蒸気エージングおよび加圧蒸気エージングにおいて
は、粉砕物からのアンモニアガスの発生は認められず、
優秀と評価した。したがって、大気圧蒸気エージングお
よび加圧蒸気エージングによるマグネシアカーボン粉砕
物の取扱いには何ら注意を要さない。一方、コーンクラ
ッシャーによる破砕物からは、アンモニアガスの発生が
確認されたため、不良と評価した。
【0033】処理時間 コーンクラッシャーにより得られた破砕物は、前述のよ
うに粗粒が多く、蒸気エージングと同程度まで粉砕する
には、再度ローラーミル等によって粉砕する必要がある
ため処理時間が長くなり、大気圧蒸気エージングと同程
度の時間を要するので、両者を良好と評価した。加圧蒸
気エージングの粉砕処理時間は4時間と極めて短時間で
粉状物を得ることができ、優秀と評価した。
【0034】総合評価 表2に示されるように、大気圧蒸気エージングおよび加
圧蒸気エージングは、いずれの観点からしても良好もし
くは優秀であり、総合評価は優秀となった。これに対し
て、従来の機械的破砕方法であるコーンクラッシャー
は、前述のように、粒径分布、処理コスト比、設備費お
よび脱アンモニア性の点で、やや不良もしくは不良であ
り、総合評価はやや不良となった。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、マグネシアカーボン煉瓦を、安価かつ簡便
に、製銑および製鋼工程で再利用可能な程度の粒径に粉
砕できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な、大気圧蒸気エージング装置を
示す該略図である。
【図2】本発明に好適な、加圧蒸気エージング装置を示
す該略図である。
【図3】本発明に好適な加温パターンを示すグラフであ
る。
【図4】粉砕物および破砕物の粒径分布を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1…擁壁、2…底部、3…蒸気噴出管、4…蓋、5…加
圧容器、6…蒸気導入管、7…排出管、8…圧力ゲージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシアカーボン煉瓦を、蒸気雰囲気中
    に保持することによって、粉砕することを特徴とするマ
    グネシアカーボン煉瓦の粉砕方法。
  2. 【請求項2】マグネシアカーボン煉瓦を、加圧蒸気雰囲
    気中に保持することによって、粉砕することを特徴とす
    るマグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法。
  3. 【請求項3】製鉄所で廃棄されるマグネシアカーボン煉
    瓦を、蒸気雰囲気中もしくは加圧蒸気雰囲気中に保持す
    ることによって粉砕し、得られたマグネシアカーボン煉
    瓦の粉砕物を、製銑および製鋼工程で再利用することを
    特徴とするマグネシアカーボン煉瓦の再利用方法。
JP8024096A 1996-02-09 1996-02-09 マグネシアカーボン煉瓦の粉砕方法およびその粉砕物の再利用方法 Withdrawn JPH09215939A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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