JP7326919B2 - タンパク質安定化剤 - Google Patents

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Description

本発明は、タンパク質安定化剤、特に、特定の構造を有するブロックポリマーを含むタンパク質安定化剤に関する。
近年、医薬品、診断薬、再生医療の分野において、抗体、酵素、サイトカイン等の生理活性を有するタンパク質が広く利用されている。たとえば、医薬分野ではタンパク質・抗体が薬剤として投与されたり、診断薬分野では、抗体を用いた高感度なタンパクの検出が行われている。いずれの場合においても、タンパク質の構造または酵素活性を長期間に渡り保持することが必要となるが、ほとんどのタンパク質は、温度、凍結、pH、振動、塩濃度、酸化などのストレスによって容易に変性、失活する。中でも温度ストレスによる変性が顕著であり、タンパク質を保存する場合には、ウシ血清アルブミン(BSA)等のタンパク質安定化剤を添加し、冷蔵、冷凍保存することが行われている。
近年では、タンパク質の輸送や保存を容易にする目的だけでなく、冷蔵設備の整っていない新興国内での診断薬の輸送や、災害時に冷蔵・冷凍保存が不可能になった場合のタンパク質の機能維持を目的として、40℃を超える高温条件におけるタンパク質の長期間安定性が求められている。
冷蔵条件で用いられる一般的なタンパク質安定化剤としては、ウシ血清アルブミン(BSA)があるが、高温条件ではBSA自体が変性、凝集してしまうため、安定化効果を発揮できない。
室温以上でタンパク質を安定化させている例としては、非特許文献のColloid Polym.Sci.,2017,295,1359-1369にて、ポリエチレングリコール-ポリオキサゾリンブロックコポリマー(PEG-POZ)が報告されている。
当該文献では、40℃でタンパク質の劣化無く保存できるものの、その時間は2時間であり、長期間の保存とはいえない。さらに、当該文献に記載のように、PEGを親水ブロックとして有しているブロックコポリマーを高温条件で長期間保存した場合には、PEGが酸化劣化する可能性があり、長期間の保存に適さない恐れがある。
特許文献である特開2006-191863号公報には、40%の高濃度グリセリンの存在下でポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマー(PEG-PPG)をタンパク質に添加することで、45℃で14日間、安定化できることが報告されている。
しかしながら、医薬分野、診断薬分野で用いる場合、高濃度のグリセリンによる毒性の懸念や、後続の診断に悪影響を与える恐れがある。
また、非特許文献であるBiomacromole.2019,20,904-915には、N-アクリロイル-L-メチオニンメチルスルホニウム塩(A-Met(S)-OH)とブチルアクリレート(BA)ランダムコポリマー(SMBポリマー)が、比較的熱安定性の高いアルカリフォスファターゼ(ALP)を37℃の条件で12日間、安定化できることが記載されている。また、熱安定性の低い西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ(HRP)に関しては、4℃の条件で8日間安定化できることが記載されている。
しかしながら、当該特許文献には、40℃を超える高温条件についての記載や、ブロックコポリマーについての記載はない。
特開2006-191863号公報
Colloid Polym.Sci.,2017,295,1359-1369 Biomacromole.2019,20,904-915
以上、示したように、高温条件下で長期間タンパク質を安定化でき、低濃度添加するだけでタンパク質安定化効果を発現することができるタンパク質安定化剤が必要である。
本発明の課題は、高温条件下で長期間タンパク質を安定化でき、低濃度添加するだけでタンパク質安定化効果を発現することができる、ブロックコポリマーを含むタンパク質安定化剤を提供することである。
本発明者らは、上述の目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、特定の分子構造を有するブロックコポリマーを含むタンパク質安定化剤が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも下記の[1]~[6]を提供する。
[1]少なくともブロックAとブロックBを含むブロックコポリマーであり、
前記ブロックAは下記式(1)で表される繰り返し構造を有しており、
前記ブロックBは下記式(2)で表される繰り返し構造を有しており、
前記ブロックAと前記ブロックBのモル比が、A/B=50/50から90/10である、ブロックコポリマーを含有するタンパク質安定化剤が提供される。
(式(1)中、R、及び、Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択され、あるいは、RとRとが互いに連結された炭素数1~6のアルキレン基であり、
は、水素原子もしくはメチル基を表す。)
(式(2)中、Rは炭素数が1~18の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択され、
は、水素原子もしくはメチル基を表す。)
[2]前記式(1)中、前記R、及び、前記Rが水素原子である、[1]に記載のタンパク質安定化剤。
[3]前記式(2)中、前記Rがn-ブチル基である、[1]または[2]に記載のタンパク質安定化剤。
[4]前記式(1)中、前記R、及び、前記Rが水素原子であり、
前記式(2)中、Rがn-ブチル基である、
[1]~[3]のいずれかに記載のタンパク質安定化剤。
[5]前記ブロックコポリマーの数平均分子量が、1,000から1,000,000である、[1]~[4]のいずれかに記載のタンパク質安定化剤。
[6]前記タンパク質安定化剤の全質量を基準として、0.01質量%以上かつ10質量%以下の[1]~[5]のいずれかに記載のブロックコポリマーと、水とを含む、タンパク質安定化剤。
高温条件下で長期間タンパク質を安定化でき、タンパク質への低濃度の添加のみでタンパク質安定化の効果を発現することができる、ブロックコポリマーを含むタンパク質安定化剤を提供できる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<タンパク質安定化剤>
本発明におけるタンパク質安定化剤は、少なくとも、上述のブロックAとブロックBとを有するブロックコポリマーを含む。
<ブロックコポリマー>
本発明におけるブロックコポリマーは、少なくともブロックAとブロックBを含み、ブロックAは式(1)で表される繰り返し構造を有しており、ブロックBは式(2)で表される繰り返し構造を有している。
式(1)で表されるブロックA中、R、及び、Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択され、あるいは、RとRとが互いに連結された炭素数1~6のアルキレン基である。
式(1)で表されるブロックA中、直鎖アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であり、分岐アルキル基とは例えば、イソプロピル基、2-ブチル基であり、環状アルキル基とは、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3である。
炭素数6~20の芳香族基とは、例えば、フェニル基、p-ニトロフェニル基、ブロモフェニル基、フェニルボロン酸、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基である。芳香族基の炭素数は、好ましくは6~12であり、より好ましくは6~10である。
とRが互いに連結された炭素数1~6のアルキレン基とは、例えば、下記式(7)に示す置換基のアルキレン基である。
(式(7)中、mは、1から6の整数を表し、好ましくは2~6、より好ましくは2~4の整数である。)
は、水素原子もしくはメチル基を表す。
式(1)で表されるブロックAとしては、例えば、R、Rが、共に水素原子であり、Rが水素原子であるブロックA、Rがプロピル基、Rが水素原子であり、Rが水素原子であるブロックA、Rがベンジル基、Rが水素原子であり、Rが水素原子であるブロックAが挙げられるが、合成の容易さから、R、Rが共に水素原子であり、Rが水素原子であるブロックAが好ましい。
式(2)で表されるブロックB中、Rは炭素数が1~18の直鎖、分岐、もしくは環状アルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択される。
式(2)で表されるブロックB中、直鎖アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デカノイル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基であり、分岐アルキル基とは例えば、イソプロピル基、2-ブチル基であり、環状アルキル基とは、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは2~18であり、より好ましくは4~18である。
炭素数6~20の芳香族基とは、例えば、フェニル基、p-ニトロフェニル基、ブロモフェニル基、フェニルボロン酸、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基である。芳香族基の炭素数は、好ましくは6~12であり、より好ましくは6~10である。
は、水素原子もしくはメチル基を表す。
式(2)で表されるブロックBとしては、例えば、Rがn-ブチル基、Rが水素原子であるブロックB、Rがステアリル基、Rが水素原子であるブロックBが挙げられるが、水等の極性の高い溶媒に対する溶解性の観点から、Rがn-ブチル基、Rが水素原子であるブロックBが好ましい。
ブロックコポリマーA及びBのモル比としては、要求される機能が発揮されるように適宜決定できるが、例えば40℃を超える高温の条件下でのタンパク質安定化効果の観点からは、ブロックAとブロックBがモル比でA(ブロックA)/B(ブロックB)=50/50から90/10の範囲が好ましく、溶解性の観点からはA/B=70/30から90/10がより好ましい。
また、A/Bの値の範囲は、60/40から90/10、65/35から90/10、75/25から90/10等であっても良く、90/10の限界値の代わりに85/15等であっても良い。
ブロックコポリマーの分子量は、特に限定されず要求される性能が発揮しうるように重合条件等を調製して適宜決定できるが、通常、数平均分子量で1,000から1000,000程度であり、ブロックコポリマーをタンパク質安定化剤として用いる場合には、数平均分子量が2,000から100,000であることが好ましい。数平均分子量は、より好ましくは3,000から80,000であり、さらに好ましくは5,000から50,000である。
また、上述のブロックコポリマーの数平均分子量のより好ましい範囲としては、6,000以上40,000以下であり、さらに好ましくは7,000以上30,000以下であり、特に好ましくは、8,000以上20,000以下である。
ブロックコポリマーにおいて、式(1)で表される構成単位を含むブロックコポリマーA、及び、式(2)で表される構成単位含むブロックコポリマーBとは異なる、他の繰り返し単位が含まれていても良い。すなわち、式(1)と式(2)で表される構成単位を形成するモノマーとは異なる他のモノマーに由来する構成単位が含まれていても良い。
他のモノマーとしては用途によって適宜選択可能であり、例えば、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、N-メチルカルボキシベタイン(メタ)アクリレート、N-メチルスルホベタイン(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリル酸エステル;メチルビニルエーテル等の各種ビニルエーテル;その他、アクリルアミド、N,N’-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、アリルアルコール、アクリロニトリル、アクロレイン、酢酸ビニル、ビニルスルホン酸ナトリウム、スチレン、クロロスチレン、ビニルフェノール、ビニルシンナメート、塩化ビニル、ビニルブロミド、ブタジエン、ビニレンカーボネート、イタコン酸、イタコン酸エステル、フマル酸、フマル酸エステル、マレイン酸、マレイン酸エステル等の各種ラジカル重合性モノマーが挙げられる。
また、他のモノマーの配合量は任意であり、適宜選択できるが、ブロックコポリマーを構成する全モノマーを基準として、例えば30モル%以下(式(1)及び式(2)の構成単位を形成するモノマーの合計が例えば70モル%以下)であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下(式(1)及び式(2)の構成単位を形成するモノマーの合計が例えば90モル%以下)である。
なお上記他のモノマー、すなわち、式(1)と式(2)で表される構成単位を形成するモノマーとは異なるモノマーは、ブロックA及びブロックBとは異なるブロックを形成することが好ましい。
<ブロックコポリマーの合成>
ブロックコポリマーの製造方法としてはラジカル重合が挙げられ、ラジカル重合のうちリビングラジカル重合法によりブロックコポリマーを製造することも可能である。具体的には、原子移動ラジカル重合法(ATRP法)、可逆的付加開裂連鎖移動重合法(RAFT重合法)、ニトロキシドを介した重合法(NMP法)、及び有機テルル化合物を用いるリビングラジカル重合(TERP法)などが利用可能である。特にタンパク質安定化剤の用途では金属を使用せず、酵素活性を低下させないといった理由で、可逆的付加開裂連鎖移動重合法(RAFT重合法)が好ましい。前記RAFT重合の方法としては、公知の方法が利用可能であり、例えば、WO99/31144、WO98/01478、及び米国特許第6,153,705号に記載されている方法が有効である。
ブロックコポリマーは、下記〔工程A〕〔工程B〕を経てスルフィドブロックコポリマーを合成した後に、〔工程C〕を行う製造方法により製造することができる。
〔工程A〕
工程Aは、下記式(4)で表されるスルフィド(メタ)アクリルアミドモノマーのラジカル重合を行い、中間体であるスルフィドポリマーを得る工程である。
式(4)中、Rは、特に限定されないが、式(1)におけるRと同様に定義され得る。
すなわち、式(4)中、Rは、水素原子、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、あるいは炭素数が6~20の芳香族基から選択される。直鎖アルキル基とは例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であり、分岐アルキル基とは例えば、イソプロピル基、2-ブチル基であり、環状アルキル基とは例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3である。
芳香族基は、例えば、フェニル基、p-ニトロフェニル基、ブロモフェニル基、フェニルボロン酸、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基である。芳香族基の炭素数は、好ましくは6~12であり、より好ましくは6~10である。
タンパク質安定化剤として用いるにはポリマーの水への親和性を向上させるという観点から、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、又はプロピル基であることが好ましい。
式(4)中、Rは、水素原子もしくはメチル基を表す。
式(4)で表されるスルフィドモノマーとしては、例えば、Rが共に水素原子であり、Rが水素原子であるスルフィドモノマー、Rがプロピル基、Rが水素原子であるスルフィドモノマー、Rがベンジル基、Rが水素原子であるスルフィドモノマーが挙げられるが、合成の容易さからRが水素原子であり、Rが水素原子であるスルフィドモノマーが好ましい。
式(4)で表されるスルフィドモノマーのうち、Rが水素原子であるスルフィドモノマーを用いる場合については、合成の容易さの観点から、非特許文献Biomacromole.,2019,20,904に記載の(メタ)アクリル酸クロライドを用いて、メチオニンの(メタ)アクリル化を行うことが好ましい。またRが、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、あるいは芳香族基であるスルフィドモノマーである場合には、それぞれに対応するアルキルハライド、芳香族ハライドとシステインの反応を行った後に(メタ)アクリル化に供することでスルフィドモノマーが得られる。
式(4)で表されるスルフィドモノマーのRAFT重合は 通常のラジカル重合にRAFT剤を添加することにより行われ得る。RAFT剤は、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート、2-シアノ-2-プロピルベンゾジチオエート、ベンジルベンゾジチオエート、2-フェニル-2-プロピルベンゾジチオエート、メチル2-フェニル-2-(フェニル-カーボノチオイルチオ)アセテート、4-シアノ-4-(フェニルカルボノチオイルチオ)ペンタン酸N-スクシンイミジルエステル、4-シアノ-4-(ドデシルスルファニル-チオカルボニル)スルファニルペンタン酸、4-シアノ-4-(ドデシルスルファニル-チオカルボニル)スルファニルペンタノール、2-シアノ-2-プロピルドデシルトリチオカーボネート、2-(ドデシルチオカルボニルチオイルチオ)-2-メチルプロピオン酸、4-シアノ-4-(ドデシルスルファニル-チオカルボニル)スルファニルペンタン酸ポリエチレングリコールメチルエーテルエステル、2-(ドデシルチオカルボニルチオイルチオ)-2-メチルプロピオン酸3-アジド-1-プロパノールエステル、ベンジル1H-ピロール-1-カルボジチオエート、2-シアノプロパン-2-イル-N-メチル-N-ピリジン4-イルカルボジチオエート、プロピオン酸エチル-2-エチルザンテートから選択され、例えば、Rが水酸基である前記式(4)で表されるスルフィドモノマーを用いる場合には、重合制御可能なモノマーとRAFT剤の組み合わせの観点から、4-シアノペンタン酸ジチオベンゾエート、4-シアノ-4-(ドデシルスルファニル-チオカルボニル)スルファニルペンタン酸、ベンジル1H-ピロール-1-カルボジチオエートが好ましい。
RAFT剤の使用量としては、式(4)で表されるスルフィドモノマー100質量部に対して通常0.01から20質量部が好ましく、より好ましくは0.01から5質量部である。
式(4)で表されるスルフィドモノマーのRAFT重合は、熱重合または光重合により行うことができる。前記熱重合は、熱重合開始剤を用いて行うことができる。熱重合開始剤としては、たとえば、過酸化物系ラジカル開始剤(過酸化ベンゾイル、過硫酸アンモニウム等)または、アゾ系ラジカル開始剤(アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’-アゾビス-ジメチルバレロニトリル(ADVN)等)、2,2’-アゾビスシアノ吉草酸(ACVA)、アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩(VA-044)、水溶性あるいは油溶性のレドックス系ラジカル開始剤(ジメチルアニリンと過酸化ベンゾイルからなる)が使用できる。
ラジカル開始剤の使用量は、式(4)で表されるスルフィドモノマー100質量部に対して通常0.01から10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01から5質量部である。重合温度および重合時間は、ラジカル開始剤の種類や他のモノマーの有無や種類などによって適宜選択して決定することができる。例えば、式(4)で表されるスルフィドモノマーの重合を、AIBNを重合開始剤として用いて行う場合、重合温度は40~90℃、好ましくは50~80℃、より好ましくは60~70℃である。重合時間は1~48時間、好ましくは1~24時間、より好ましくは2~24時間である。
式(4)で表されるスルフィドモノマーは、そのままバルク状態で重合に用いてよく、また溶媒を加えた溶液重合や懸濁重合、乳化重合に供することもできる。また溶媒としては前記式(4)で表されるスルフィドモノマーが溶解するものであれば特に限定されず、一般的な溶媒が使用可能である。たとえば、アセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)などの極性非プロトン性溶媒、エタノール、メタノール、水などの極性プロトン溶媒性溶媒から選択される。
式(4)で表されるスルフィドモノマーを重合して得られるスルフィドポリマーは、そのまま未精製で用いられるほか、好ましくは、過剰な溶媒の減圧留去、再沈殿、ゲルろ過クロマトグラフィーや透析などの処理により単離、精製を行うこともできる。
式(4)で表されるスルフィドモノマーを重合中に得られる、前記スルフィドポリマーを反応容器から取り出すことなく、次工程〔工程B〕に進むこともできる。
〔工程B〕
工程Bは、上記〔工程A〕で製造されたスルフィドポリマーをマクロRAFT剤として使用し、下記式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーの重合を行い、中間体であるスルフィドブロックコポリマーを得る工程である。
式(5)中、Rは炭素数が1~18の直鎖、分岐、もしくは環状アルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択される。直鎖アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デカノイル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基であり、分岐アルキル基とは例えば、イソプロピル基、2-ブチル基であり、環状アルキル基とは、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは2~18であり、より好ましくは4~18である。
炭素数6~20の芳香族基とは、例えば、フェニル基、p-ニトロフェニル基、ブロモフェニル基、フェニルボロン酸、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基である。芳香族基の炭素数は、好ましくは6~12であり、より好ましくは6~10である。
は、水素原子もしくはメチル基を表す。
マクロRAFT剤の使用量としては、式(5)で表される(メタ)アクリルモノマー100molに対して通常0.01から50molが好ましく、より好ましくは0.1から30molである。
式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーのRAFT重合は、熱重合または光重合により行うことができる。熱重合は、熱重合開始剤を用いて行うことができる。熱重合開始剤としては、たとえば、過酸化物系ラジカル開始剤(過酸化ベンゾイル、過硫酸アンモニウム等)または、アゾ系ラジカル開始剤(アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’-アゾビス-ジメチルバレロニトリル(ADVN)等)、2,2’-アゾビスシアノ吉草酸(ACVA)、アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩(VA-044)、水溶性あるいは油溶性のレドックス系ラジカル開始剤(ジメチルアニリンと過酸化ベンゾイルからなる)が使用できる。
ラジカル開始剤の使用量は、式(5)で表される(メタ)アクリルモノマー100質量部に対して、通常0.01から10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.01から5質量部である。重合温度および重合時間は、ラジカル開始剤の種類や他のモノマーの有無や種類などによって適宜選択して決定することができる。例えば、式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーの重合を、AIBNを重合開始剤として用いて行う場合、重合温度は40~90℃、好ましくは50~80℃、より好ましくは60~70℃である。重合時間は1~48時間、好ましくは1~24時間、より好ましくは2~24時間である。
式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーは、そのままバルク状態で重合に用いてよく、また溶媒を加えた溶液重合や懸濁重合、乳化重合に供することもできる。また溶媒としては式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーが溶解するものであれば特に限定されず、一般的な溶媒が使用可能である。たとえば、アセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)などの極性非プロトン性溶媒、エタノール、メタノール、水などの極性プロトン溶媒性溶媒から選択される。
式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーを重合して得られる、前記スルフィドブロックコポリマーはそのまま未精製で用いられるほか、好ましくは、過剰な溶媒の減圧留去、再沈殿、ゲルろ過クロマトグラフィーや透析などの処理により単離、精製を行うこともできる。
〔工程C〕
工程Cは、上記〔工程A〕と〔工程B〕とを経て得られたスルフィドブロックコポリマーと、式(6)で表されるスルフィド反応性化合物とを反応させる工程である。
式(6)中、Xは前記スルフィドブロックコポリマーと反応できるものなら、特に限定されず、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシル基(メタンスルフォニル基)、トシル基(p-トルエンスルホニル基)、及び、トリフルオロメタンスルホニル基から選択され、好ましくは、臭素原子、あるいはヨウ素原子であり、さらに好ましくはヨウ素原子である。
前記式(6)中、Rは特に限定されないが、式(1)におけるRと同様に定義され得る。式(6)中、Rは、水素原子、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、あるいは炭素数が6~20の芳香族基から選択される。
直鎖アルキル基とは例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であり、分岐アルキル基とは例えば、イソプロピル基、2-ブチル基であり、環状アルキル基とは例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。アルキル基の炭素数は、好ましくは1~4であり、より好ましくは1~3である。
また、芳香族置換基とは例えば、フェニル基、p-ニトロフェニル基、ブロモフェニル基、フェニルボロン酸、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基である。芳香族基の炭素数は、好ましくは6~12であり、より好ましくは6~10である。
タンパク質安定化剤として用いるにはポリマーの水への親和性を向上させるという観点から、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基であることが好ましい。
式(6)で表されるスルフィド反応性化合物としては、例えば、両性イオンポリマーの水への親水性を維持する観点から、ヨードメタン、ヨードエタン、ヨードプロパン、ヨードブタンが好ましい。
スルフィドブロックコポリマーと式(6)で表されるスルフィド反応性化合物との反応に用いられる溶媒としては、スルフィドブロックコポリマーとスルフィド反応性化合物が溶解するものであれば特に限定されず、一般的な溶媒が使用可能である。たとえばアセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)などの極性非プロトン性溶媒、メタノールなどの極性プロトン溶媒性溶媒から選択される。溶媒の使用量は、スルフィドブロックコポリマーに対して質量比で1~100倍量、好ましくは1~50倍量、もっとも好ましくは1~30倍量である。
式(6)で表されるスルフィド反応性化合物の使用量は、スルフィドブロックコポリマーに対して質量比で0.1~100倍量、好ましくは0.1~50倍量、もっとも好ましくは0.1~30倍量である。
スルフィドブロックコポリマーと式(6)で表されるスルフィド反応性化合物との反応温度は、使用する溶媒にもよるものの、通常-20~100℃、好ましくは0~70℃、もっとも好ましくは20~50℃の範囲である。反応時間は、反応温度、用いる前記スルフィドポリマーの分子量、前記スルフィド反応性化合物の種類により異なるが、通常1~72時間程度が好ましく、より好ましくは1~24時間である。
以上のように、上述のスルフィドブロックコポリマーと、上記式(6)で表されるスルフィド反応性化合物とを反応させて、式(1)の繰り返し構造を持つブロックAと式(2)の繰り返し構造を持つブロックBからなるブロックコポリマーを得ることができる。得られたブロックコポリマーはそのまま未精製でも用いられるほか、好ましくは、過剰な前記スルフィド反応性化合物の減圧留去、再沈殿、ゲルろ過クロマトグラフィーや透析などの処理により単離、精製を行うこともできる。
上述の〔工程A〕において、スルフィド(メタ)アクリルアミドモノマーの代わりに上記式(5)で表される(メタ)アクリルモノマーを使用することで、中間体である(メタ)アクリルポリマーを製造することができる。また、上述の〔工程B〕において、(メタ)アクリルモノマーの代わりに上記式(4)で表されるスルフィドモノマーを使用した場合にもスルフィドブロックポリマーを製造できる。
本発明のタンパク質安定化剤は通常水を含んで使用し、タンパク質の更なる安定化を目的として添加剤を添加することができる。本発明のタンパク質安定化剤は、好ましくは、水溶性であり、ブロックコポリマーを含む水溶液であることがより好ましい。
タンパク質安定化剤に含まれる水としては、精製水、純水、イオン交換水等が好ましく、また水を含有する各種緩衝液であってもよい。各種緩衝液としては、タンパク質の酵素活性、抗原性等の生理活性を失わせるようなものでなければ、通常この分野で用いられる緩衝液を用いることができる。例えば、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、グッド緩衝液、グリシン緩衝液、ホウ酸緩衝液等が挙げられ、これらを混合して使用してもよい。
タンパク質安定化剤中に含有されるブロックコポリマーの濃度としては、毒性や後続の診断に悪影響を与えないこと、対象のタンパク質の安定性にあわせて添加するタンパク質安定化剤の濃度を自由に設計できる点から考慮される。タンパク質安定化剤の全質量を基準としたブロックコポリマーの濃度は、0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上5質量%以下であることがさらに好ましい。0.01質量%より低い濃度ではタンパク質安定化効果を発揮できない恐れがあり、10質量%より高い濃度では毒性や後続の診断に悪影響を与える恐れがある。一方、上述の範囲であれば、タンパク質安定化剤溶液は有効なタンパク質安定化効果を示し、かつ、タンパク質の溶解、又はタンパク質溶液との混合を良好に実施できる。
タンパク質安定化剤に含まれる添加剤としては、タンパク質のさらなる安定化を目的として通常この分野で用いられるその他の試薬類等であって、例えば、糖類、安定化対象のタンパク質以外のタンパク質、塩類、界面活性剤等が挙げられる。
糖類としては、例えば、ラクトース、スクロース、トレハロース等が挙げられる。
タンパク質としては、例えば、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
塩類としては、例えば、グリシン、アラニン、セリン、トレオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、リジン、ヒスチジン等のアミノ酸およびアミノ酸塩、グリシルグリシン等のペプチド類、リン酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、トリス塩等の無機塩類、フラビン類、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、グルコン酸などの有機酸および有機酸の塩等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、Tween20、プルロニック等が挙げられる。
タンパク質安定化剤中に含有される上述の添加剤の含有量は、タンパク質安定化効果があれば特に限定されないが、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上がより好ましい。上限値としては、主溶媒である水に溶解する限り特に制限はないが、例えば、30質量%以下、好ましくは20質量%以下である。これらの範囲であれば、タンパク質安定化剤は有効なタンパク質安定化効果を示すことができる。
上述の添加剤中、40℃を超える高温条件でのタンパク質の安定化において好ましくは糖類、特に好ましくはスクロースである。
本発明のタンパク質安定化剤は、タンパク質溶液に添加して用いることができる。タンパク質溶液とは、タンパク質のみが溶解している溶液のことである。またタンパク質安定化剤に対象のタンパク質を溶解させてもよく、タンパク質溶液とタンパク質安定化剤とを調製し、両溶液を混合してもよい。
本発明のタンパク質安定化剤が、安定化させるタンパク質としては、特に限定されないが、アセチルコリンエステラーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、β-D-ガラクトシターゼ、グルコアミラーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコース-6-リン酸脱水素酵素、ヘキソキナーゼ、ペニシリナーゼ、ペルオキシダーゼ、リゾチーム等が挙げられる。
本発明のタンパク質安定化剤によってタンパク質を安定化させるにあたって、保存温度は、2℃から80℃であることが好ましい。2℃より低い温度ではタンパク質安定化剤が凍結する可能性があり、80℃より高い温度になると、溶液中の水分が沸騰する可能性があるからである。特に、本発明のタンパク質安定化剤を用いることで、40℃以上、あるいは、50℃以上、例えば、40℃から80℃の高温下でも、タンパク質安定化効果が発揮される。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお各合成例において、核磁気共鳴(H-NMR)には日本電子社製JMTC-400を用いた。
<ブロックコポリマーBの合成>
(合成例1-1:R=水素原子、R=水素原子、R=水素原子である式(4)で表されるスルフィドモノマー(モノマー2)の合成)
四つ口フラスコにL-メチオニンメチルエステル(1)(10.0g,50.0mmol)を入れ、THF100mLに溶解させた。反応溶液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン(15mL,108mmol)、アクリル酸クロライド(5.4ml, 60mmol)を15分かけて滴下した。その後、反応系を室温まで昇温し、1時間攪拌した。反応溶液にメタノール2mlを加え、室温でさらに1時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、MTBE200mLを加え、有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液50mLで二回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mLで一回、飽和食塩水100mlで一回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。
得られた化合物をアセトニトリル50mLに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液40mLを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を4N塩酸で中和後、溶媒を減圧留去した。反応液のpHが3となるようにpHを調整した後、酢酸エチル150mLで抽出した。有機相を飽和食塩水100mlで一回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去することでモノマー2を得た。
収量7.6g
H-NMR(CDOD、400MHz)
6.2-6.4ppm(C =CH,m,2H),5.65ppm(CH=C,t,1H), 4.63ppm(NH-C-COOH,t,1H),2.4-2.6ppm(CH-C -S,m,2H),2.0-2.2ppm(C -CH-S,m,2H),1.92ppm(S-C ,s,3H)
(合成例1-2:ポリマー3の合成)
二口フラスコにモノマー2(4.3g,20.0mmol)、ベンジル1H-ピロール-1-カルボジチオエート(93mg,0.4mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(33mg,0.2mmol)を入れ、DMF(20mL)に溶解させた。15分間、窒素バブリング後、反応系を65℃まで昇温し、重合を開始させた。3時間後の反応溶液をMTBE200mlで再沈殿させ、ポリマー3を得た。
収量 2.7g
H-NMR(CDOD、400MHz)
4.3-4.6ppm(NH-C-COOH),2.6-2.8ppm(CH-C -S),2.0-2.6ppm(C -CH-S,S-C ),1.6-2.6ppm(ポリマー主鎖)
(合成例1-2:ポリマー4の合成)
二口フラスコにブチルアクリレート(38.4mg,0.30mmol)、ポリマー3(236mg,0.02mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(1.6mg,0.01mmol)を入れ、エタノール(1mL)に溶解させた。15分間、窒素バブリング後、反応系を65℃まで昇温し、重合を開始させた。14時間後の反応溶液をMTBE/ヘキサン(1/1 v/v)50mlで再沈殿させ、ポリマー4を得た。
収量220mg
H-NMR(CDOD、400MHz)
4.4-4.8ppm(NH-C-COOH),3.8-4.3ppm((C=O)-OC ),2.5-2.8ppm(CH-C -S),2.2-2.5(C -CH-S)2.0-2.2ppm(S-C ),1.6ppm(-O-CH-C -),1.4ppm,(-CH-C -CH),1.0ppm(-CH-CH-C ),1.2-2.6ppm(ポリマー主鎖)
(合成例1-3:ブロックコポリマーBの合成)
ナスフラスコにポリマー4(100mg)をいれ、エタノール1mLに溶解した。反応溶液にヨードメタン100μLを加え、室温で20時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、ブロックコポリマーBを得た。
収量 110mg
組成比x:y=83:17
H-NMR(CDOD+20%DO、400MHz)
4.4-4.7ppm(NH-C-COOH),3.8-4.3(COO-C -CH(BA)),3.4-3.8ppm(CH-C -S(CH),3.0-3.2ppm(CH-S(C ),1.6ppm(-O-CH-C -),1.2ppm(-CH-C -CH),0.9ppm(-CH-CH-C ),1.2-2.8ppm(C -CH-S、ポリマー主鎖)
得られたブロックコポリマーBの数平均分子量および分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、以下のようにしてもとめた。すなわち、ブロックコポリマーBの前駆体であるポリマー4を、トリメチルシリルジアゾメタンによりメチルエステル化処理した後に、ゲル浸透クロマトグラフィー測定によりもとめた。ゲル浸透クロマトグラフィー測定として下記の機器を用い、下記の条件で測定を行った。
ポンプに島津製作所(株)社製 LC-720ADを、検出器(示差屈折率計)に島津製作所(株)社製 RID10Aを、検出器(UV)にSPD-20Aを用いた。カラムとしては、Agilent社製 Mixed-D(粒子径 5μm、カラムサイズ 4.6mm×25cm)を二本連結したものを用いた。展開溶媒には、11.5mM 臭化リチウム含有ジメチルホルムアミドを用いた。測定条件は、流速 0.6ml/min、カラム温度 40℃、サンプル濃度 0.2mg/ml、注入量 70μLであった。スタンダートとしてメチルメタクリレートを用いた。ゲル浸透クロマトグラフィー測定を行ない、メチルエステル化ポリマーの数平均分子量をポリマーBの数平均分子量に換算した結果、ブロックコポリマーBの数平均分子量は10000、分子量分布は1.33であった。
<ブロックコポリマーCの合成>
(合成例2-1:ポリマー5の合成)
ブチルアクリレート(54.8mg,0.42mmol)を用いたこと以外は、上記合成例1-2と同様にしてポリマー5を合成した。
収量228mg
(合成例2-2:ブロックコポリマーCの合成)
上記合成例1-3と同様にしてブロックコポリマーCを合成した。
収量111mg
組成比x:y=85:15
得られたブロックコポリマーCの数平均分子量および分子量分布は、上記合成例1-3と同様にして求めた。ブロックコポリマーCの数平均分子量は8600、分子量分布は1.16であった。
(比較合成例3-1:ポリマー6の合成)
ブチルアクリレート(12.8mg,0.1mmol)を用いたこと以外は上記合成例1-2と同様にしてポリマー6を合成した。
収量400mg
(比較合成例3-2:ブロックコポリマーAの合成)
上記合成例1-3と同様にしてブロックコポリマーAを合成した。
収量110mg
組成比x:y=96:4
得られたブロックコポリマーAの数平均分子量および分子量分布は上記合成例1-3と同様にして求めた。ブロックコポリマーAの数平均分子量は8700、分子量分布は1.36であった。
<ブロックコポリマーDの合成>
(比較合成例4-1:ポリマー7の合成)
ブチルアクリレート(298mg,2.3mmol)を用いたこと以外は上記合成例1-2と同様にしてポリマー7を合成した。
収量400mg
(比較合成例4-2:ブロックコポリマーDの合成)
上記合成例1-3と同様にしてブロックコポリマーDを合成した。
収量110mg
組成比x:y=31:69
得られたブロックコポリマーDの数平均分子量および分子量分布は上記合成例1-3と同様にして求めた。ブロックコポリマーDの数平均分子量は11000、分子量分布は1.41であった。
<ブロックコポリマーEの合成>
(合成例5-1:ポリマー8の合成)
二口フラスコにブチルアクリレート(1.5g,7.5mmol)、ベンジル1H-ピロール-1-カルボジチオエート(34.5mg,0.15mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(1.2mg,0.08mmol)を入れ、DMF(4mL)に溶解させた。15分間、窒素バブリング後、反応系を65℃まで昇温し、重合を開始させた。2時間後の反応溶液をアセトンで透析(MWCO=1000Da)し、溶媒を減圧留去することで、ポリマー8を得た。
収量 0.5g
H-NMR(CDOD、400MHz)
4.0-4.1ppm((C=O)-OC )1.6ppm(-O-CH-C -),1.4ppm,(-CH-C -CH),0.9-1.0ppm(-CH-CH-C
(合成例5-2:ポリマー9の合成)
二口フラスコにモノマー2(106mg,0.50mmol)、ポリマー9(41mg,0.01mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(0.8mg,0.005mmol)を入れ、エタノール(1mL)に溶解させた。15分間、窒素バブリング後、反応系を65℃まで昇温し、重合を開始させた。14時間後の反応溶液をMTBE/ヘキサン(1/1 v/v)50mlで再沈殿させ、ポリマー9を得た。
収量120mg
(合成例5-3:ブロックコポリマーE)
上記合成例1-3と同様にしてブロックコポリマーEを合成した。
収量110mg
組成比x:y=67:33
得られたブロックコポリマーEの数平均分子量および分子量分布は上記合成例1-3と同様にして求めた。ブロックコポリマーEの数平均分子量は18300、分子量分布は1.54であった。
<ランダムコポリマーFの合成>
(比較合成例1-1:ポリマー10の合成)
二口フラスコにモノマー2(1.8g,9.0mmol)、ブチルアクリレート(128mg,1.0mmol)、ベンジル1H-ピロール-1-カルボジチオエート(46.6mg,0.20mmol)、アゾビスイソブチロ二トリル(16.4mg,0.10mmol)をエタノール(1ml)に溶解させた。15分間、窒素バブリング後、反応系を65℃まで昇温し、重合を開始させた。20時間後の反応溶液をMTBE/Hexane混合溶媒200mlで再沈殿させ、ポリマー10を得た。
収量 1.8g
H-NMR(CDCl、400MHz)
4.1-4.6ppm(NH-C-COOH),3.9-4.1(COO-C -CH(BA)),2.6-2.8ppm(CH-C -S),2.0-2.6ppm(C -CH-S,S-C ),1.6-2.6ppm(C -C -CH(BA)、ポリマー主鎖),0.8-1.0ppm(CH-C (BA))
(比較合成例1-2:ランダムコポリマーFの合成)
ナスフラスコにポリマー10(1.00g)をいれ、エタノール10mlに溶解した。反応溶液にヨードメタン2mLを加え、室温で20時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、ランダムコポリマーFを得た。
収量 1.8g
組成比(モル比) x:y=86:14
H-NMR(CDOD、400MHz)
4.1-4.6ppm(NH-C-COOH、COO-C -CH(BA)),3.2-3.4ppm(CH-C -S(CH),2.8-3.0ppm(CH-S(C ),1.0-2.4ppm(C -C -CH(BA)、C -CH-S、ポリマー主鎖),0.8-1.0ppm(CH-C (BA))
得られたランダムコポリマーFの数平均分子量および分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、検出器に示差屈折率計を用いたゲル浸透クロマトグラフィー測定によりもとめた。
使用した機器は、実施例1と同様であった。カラムとしては、Agilent社製 Mixed-D(粒子径 5μm、カラムサイズ 4.6mm×25cm)を二本連結したものを用いた。展開溶媒には、0.5質量% 臭化リチウム含有クロロホルム/メタノール=6/4 (v/v)を用いた。測定条件は、流速 0.6ml/min、カラム温度 40℃、サンプル濃度 0.2mg/ml、注入量 70μLであった。スタンダートとしてポリエチレングリコールを用いた。ゲル浸透クロマトグラフィー測定の結果、ランダムコポリマーFの数平均分子量は8300、分子量分布は1.31。
<実施例1-1>
(タンパク質安定化剤の調製)
実施例1で合成したブロックコポリマーBを濃度が0.1質量%となるようにリン酸バッファー(pH=7.4)に溶解させ、タンパク質安定化剤を調製した。
(タンパク質溶液の調製)
西洋わさび由来のペルオキシダーゼ(HRP)を、濃度が2ug/mLとなるようにリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解させ、タンパク質溶液を調製した。
(タンパク質安定化効果の評価)
上述のタンパク質安定化剤1mLに、上記タンパク質溶液50μLを加え、評価用溶液を調整した。この評価用溶液を4℃、50℃の両温度でそれぞれ保存し,7日後、96ウェルプレートに10μLずつ加え、そこにABTS(2,2‘-アゾビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)アンモニウム塩)溶液(SeraCare Lifescience社)100μLを加え、室温で30分間、振とうさせた。振とう後、1質量%のドデシル硫酸ナトリウム溶液100μLを加え、反応を停止した。410nmにおける吸光度を測定し、タンパク質安定化効果の評価を行った。
すなわち評価用溶液調製直後の吸光度と、上述の保存による7日後の吸光度を測定し、下記数式(数式1)により、酵素活性残存率(%)を算出した。タンパク質安定化効果は、酵素活性残存率により評価し、酵素活性残存率が高いほどタンパク質安定化効果が高いことを表す。評価結果を表1に示す。
測定機器:DSファーマバイオメディカル社製プレートリーダー
測定条件:室温 410nm
<実施例1-2~実施例1-3>
タンパク質安定化剤としてブロックコポリマーBの代わりにそれぞれブロックコポリマーC、Eを用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<実施例1-4>
タンパク質安定化剤としてブロックコポリマーCを0.1質量%、スクロースを15質量%用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-1>
タンパク質安定化剤としてブロックコポリマーAを用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-2>
タンパク質安定化剤としてブロックコポリマーDを用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-3>
タンパク質安定化剤としてランダムコポリマーFを用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-4>
タンパク質安定化剤を用いずにリン酸緩衝液(pH7.4)のみ使用したこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-5>
タンパク質安定化剤としてBSAを用いたこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<比較例1-6>
タンパク質安定化剤を用いずにスクロース15質量%を使用したこと以外は、実施例1-1と同様にしてタンパク質安定化効果の評価を行った。評価結果を表1に示す。
表1に示すとおり、4℃の保存条件においてはブロックコポリマーA、B、C、D、Eにおいてタンパク質安定化効果が確認できた。一方で50℃の保存条件においてはブロックコポリマーB、C、Eにおいてのみタンパク質安定化効果を確認できた。比較例1-1におけるブロックコポリマーA、比較例1-2におけるブロックコポリマーDではタンパク質安定化効果は低かった。
したがって、ブロックA/ブロックBのモル比が、概ね50/50~90/10であるとき、タンパク質安定化の効果が特に高いといえる。
さらに実施例1-2と比較例1-5から、ブロックコポリマーの添加により、一般的なタンパク質安定化剤であるBSAよりも、50℃の保存条件においてはタンパク質安定化効果が高いことわかる。実施例1-2と比較例1-3から、ブロックコポリマーとランダムコポリマーを比較した場合、ブロックコポリマーの安定化効果が高いことがわかる。
また、実施例1-4に示すとおり、ブロックコポリマーCに加え、15質量%のスクロースを添加することでさらにタンパク質安定化効果を高めることができることがわかる。
<実施例2-1>
(溶解性試験)
タンパク質安定化剤として、ブロックコポリマーBを1質量%および0.1質量%となるようにリン酸バッファー(pH=7.4)にそれぞれ溶解させ、25℃での溶解性を目視で観察した。評価結果を表2に示す。
<実施例2-2~実施例2-3>
タンパク質安定化剤として、ブロックコポリマーBの代わりにそれぞれブロックコポリマーC、Eを使用したこと以外は、実施例2-1と同様にして行った。評価結果を表2に示す。
<比較例2-1>
タンパク質安定化剤としてブロックコポリマーBの代わりにそれぞれブロックコポリマーAを使用したこと以外は、実施例2-1と同様にして行った。評価結果を表2に示す。
<比較例2-2>
タンパク質安定化剤として、ブロックコポリマーBの代わりにそれぞれブロックコポリマーDを使用したこと以外は、実施例2-1と同様にして行った。評価結果を表2に示す。
実施例2-1から実施例2-3に示すように、ブロックコポリマーB、C、Eは1質量%の濃度においても可溶であった。
比較例2-2に示すように、ブロックAの割合が少ないブロックコポリマーDでは1質量%時に不溶となった。
実施例1の結果とあわせ、ブロックA/ブロックBのモル比が50/50から90/10のブロックコポリマーについては、タンパク質安定化剤としてより高濃度のブロックコポリマーを含有できるといえ、対象のタンパク質の安定性にあわせて、添加するタンパク質安定化剤の濃度を自由に設計できる。
以上、示したように、40℃を超える高温条件下でも長期間、タンパク質を安定化でき、低濃度添加するだけでタンパク質安定化効果を発現することができるタンパク質安定化剤が提供された。

Claims (6)

  1. ロックAとブロックBからなるブロックコポリマーであり、
    前記ブロックAは、下記式(1)で表される繰り返し構造を有しており、
    前記ブロックBは、下記式(2)で表される繰り返し構造を有しており、
    前記ブロックAと前記ブロックBのモル比が、A/B=67/33から85/15である、ブロックコポリマーを含有するタンパク質安定化剤。
    Figure 0007326919000021
    (式(1)中、
    、及び、Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数が1~6の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、炭素数が6~20の芳香族基から選択され、あるいは、RとRとが互いに連結された炭素数1~6のアルキレン基であり、
    は、水素原子もしくはメチル基を表す。)
    Figure 0007326919000022
    (式(2)中、
    は炭素数が1~18の直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、炭素数が6~20
    の芳香族基から選択され、
    は、水素原子もしくはメチル基を表す。)
  2. 前記式(1)中、前記R、及び、前記Rが水素原子である、請求項1に記載のタンパク質安定化剤。
  3. 前記式(2)中、前記Rがn-ブチル基である、請求項1または2に記載のタンパク質安定化剤。
  4. 前記式(1)中、前記R、及び、前記Rが水素原子であり、
    前記式(2)中、前記Rがn-ブチル基である、
    請求項1~3のいずれかに記載のタンパク質安定化剤。
  5. 前記ブロックコポリマーの数平均分子量が、1,000から1,000,000である、請求項1~4のいずれかに記載のタンパク質安定化剤。
  6. 前記タンパク質安定化剤の全質量を基準として、0.01質量%以上かつ10質量%以下の請求項1~5のいずれかに記載のブロックコポリマーと、水とを含む、タンパク質安定化剤。
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