JP7325122B2 - 光吸収素子、光吸収体、及び光吸収素子の製造方法 - Google Patents

光吸収素子、光吸収体、及び光吸収素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、広波長域の光を吸収する光吸収素子に関する。より詳しくは、本発明は、広い波長域(例えば可視光域の波長域と近赤外線の波長域)の光を吸収する極微細金属構造を備える光吸収素子に関する。
広波長域の光を吸収する黒色塗装は、例えば、光の反射や迷光の発生を抑制する目的で光学技術に欠かせないものである。しかし、実際に真に黒いものを作ることは極めて困難である。特に平坦な表面で黒色を実現することは、不可能に近かった。実際、表面に凹凸構造や毛羽立ったような構造を形成し、この構造内部に光を補足することで、黒色を実現している。そのため、黒色を得るために必要な層の厚みが厚くなる。
近年、ナノメートルスケールの極微細金属構造と光との共鳴相互作用を利用して、光の反射を抑制し光を吸収する技術が開発されている。このような技術は、例えば下記の特許文献1に開示されている。
国際公開公報WO2016/132979
しかし、特許文献1には、広波長域の光を吸収する極微細金属構造は開示されていない。そのため、広波長域の光を吸収する極微細金属構造が望まれる。例えば、このような極微細金属構造を利用して光学機器の黒色面を実現することが望まれる。
そこで、本発明の目的は、広波長域の光を吸収できる極微細金属構造の技術を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明による光吸収素子は金属材料により形成された渦巻構造を備え、
前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びている。
また、本発明による光吸収体は、上述の光吸収素子と、前記光吸収素子を支持する素子支持面と有し、前記素子支持面には、多数の前記光吸収素子が配置されている。
また、本発明による製造方法は、光吸収素子の製造方法であって
前記光吸収素子は、金属材料により形成された渦巻構造を備え、
前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
被処理体の表面に、金属材料で形成され渦巻き状のパターンを有する渦巻き金属層を形成し、該渦巻き金属層は、前記基点部に相当する基点層部と、前記線状部に相当する線状層部を含む。
本発明によると、広波長域の光を吸収できる極微細金属構造を実現できる。
本発明の第1実施形態による光吸収素子の構造を示す。 図1Aの1B-1B矢視図である。 第1実施形態による製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態による製造方法の説明図である。 第1実施形態による製造方法で製造された光吸収素子のSEM画像を示す。 本発明の第2実施形態による光吸収素子の構造を示す。 図5Aの5B-5B矢視図である。 第2実施形態による製造方法を示すフローチャートである。 第2実施形態による製造方法の説明図である。 第2実施形態による製造方法で製造された光吸収素子のSEM画像を示す。 本発明の実施形態による光吸収体の構成を示す。 図9Aの9B-9B矢視図である。 第1実施形態の製造方法に従って製造した光吸収体の光学特性に関する実験結果である。 第2実施形態の製造方法に従って製造した光吸収体の光学特性に関する実験結果である。 渦巻構造の他の形態を示す模式図である。 光吸収体の他の形態を示す模式図である。 渦巻構造が支持体の表面から離間していない構成を有する光吸収体の光学特性に関する実験結果である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。また、以下の説明は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではない。例えば、本発明は、以下で述べる構成要素の全てを備えるものに限定されない。
[第1実施形態]
(光吸収素子の構成)
図1Aは、本発明の第1実施形態による光吸収素子10の構造を示す。図1Bは、図1Aの1B-1B矢視図である。光吸収素子10は、広波長域の光を吸収する。当該広波長域は、可視光(およそ波長380nm)から遠赤外光(波長およそ1mm)までの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含んでよい。例えば、当該広波長域は、可視光域の波長域(すなわち、380nm~810nm)の一部または全部を含んでよい。また、当該広波長域は、可視光域の波長域の一部または全部に加えて、又は、可視光域の波長域の一部または全部の代わりに、赤外線の波長域(810nm~1mm)の一部を更に含んでよい。ここで、赤外線の波長域の一部は、近赤外線の波長域(0.76μm~2.5μmの波長域)を含んでよい。
光吸収素子10は、全体の寸法が例えば数千マイクロメートル以下の極微細金属構造である渦巻構造3を備える。渦巻構造3は、金属材料により形成されている。渦巻構造3は、基点部3aと、基点部3aから渦巻き状に延びている線状部3bとを有する。以下において、基点部3aを通る軸を基準軸Cとし、基準軸Cと平行な方向を軸方向とし、基準軸Cと直交して基準軸Cから放射状に延びる方向を径方向とする。本実施形態では、図1Aと図1Bのように、線状部3bは、基準軸Cを回りながら、且つ、基点部3aから径方向の外側および軸方向へ移行しながら、基点部3aから渦巻き状に延びている。ただし、本発明によると、線状部3bの全体が、基点部3aを含む平面に位置していてもよい。すなわち、線状部3bは、基準軸Cを回りながら、且つ、基点部3aを含む平面に位置しつつ基点部3aから径方向の外側へ移行しながら、基点部3aから渦巻き状に延びていてもよい。
渦巻構造3を形成する金属材料は、例えばAu、Ag又はCuであるが、他の材料(Niなど)であってもよい。なお、以下で言及する各金属材料又は各金属も、例えばAu、Ag又はCuであるが、他の材料であってもよい。
本実施形態では、基点部3aの径方向寸法は、線状部3bの径方向の太さよりも大きい。例えば、各径方向について、基点部3aの径方向寸法は、線状部3bの径方向の太さよりも大きくてよい。ここで、線状部3bの径方向の太さとは、線状部3bにおいて径方向に互いに離間している各部分の径方向寸法を意味する。線状部3bの径方向の太さは、一例では、50nm以上150nm以下(例えば100nm程度)である。
本実施形態では、線状部3bにおいて径方向に互いに隣接する部分同士の径方向間隔(隙間)は、線状部3bの径方向の太さと同程度あってよい。すなわち、一例では、当該径方向間隔は、50nm以上150nm以下(例えば100nm程度)である。
また、渦巻構造3の径方向寸法は、例えば500nm以上2000nm以下であってよいが、この範囲に限定されない。
線状部3bは、一例では、基点部3aから延びて基準軸Cを少なくとも2周回っている。ただし、本発明は、これに限定されず、線状部3bは、例えば、2周よりも少なく基準軸Cを回っていてもよいし、3周より多く基準軸Cを回っていてもよい。また、一例では、線状部3bは、軸方向から見た場合に、図1Bのように曲線状に延びている。また、一例では、基準軸Cは、図1Aのように、後述する支持体5の表面5aと垂直な方向を向いている。また、一例では、金属材料で形成されている線状部3bは、基点部3aとの結合位置から先端まで連続的に延びている。
また、光吸収素子10は、渦巻構造3を支持する支持体5を備える。支持体5は、線状部3bから軸方向に離間している表面5aと、該表面5aから突出して基点部3aに結合している突出部5bとを有する。突出部5bは、非金属材料(例えばガラスなどの透明な材料)で形成されていてもよい。図1Aでは、支持体5は、表面5aを有する基板5Aを備える。
第1実施形態では、支持体5の表面5aの全体は、非金属材料(例えばガラスなどの透明な材料)で形成されており、この表面5aの一部には、金属層7が形成されている。なお、図1Aにおいて、金属層7のみを、基準軸Cと平行な平面による断面として図示しており、当該平面は基準軸Cの近傍の面である。金属層7は、渦巻き金属層部7aと周辺金属表面部7bを含む。図1Bにおいて、破線は、渦巻き金属層部7aと周辺金属表面部7bとの仮想的な境界線を示す。渦巻き金属層部7aは、表面5aと垂直な方向から見た場合に、線状部3bにおいて径方向に互いに隣接する部分同士の間に位置し、線状部3bに沿って渦巻き状に延びている。このような金属層7と渦巻構造3との相互作用による光吸収が期待される。なお、金属層7は無くてもよい。
また、光吸収素子10は、渦巻構造3が内部に埋め込まれるように形成された保護層8を備える。保護層8は、表面5aに(図1Aでは金属層7を介して)結合している。保護層8は、透明な材料(例えばポリマー)で形成されている。保護層8により、渦巻構造3が保護され、その損傷が防止される。
(光吸収素子の製造方法)
図2は、本発明の第1実施形態による、光吸収素子10の製造方法を示すフローチャートである。図3A~図3Jは、第1実施形態による製造方法の説明図である。
ステップS1において、図3Aのように、被処理体5Aを用意する。図3Aの例では、被処理体5Aの表面5a全体が非金属材料で形成されている。実施例では、被処理体5Aは、非金属材料としてのシリコンで形成された基板である。なお、被処理体5Aは、シリコン以外の非金属材料で形成されていてよい。
ステップS2において、後述する図3Eと図3Fのように、被処理体5Aの表面5aに、渦巻き状のパターン(以下で単に渦巻きパターンともいう)を有する渦巻き金属層15を形成する。渦巻き金属層15は、金属材料で形成されている。実施例では、ステップS2は、ステップS21~S25を有する。
ステップS21では、被処理体5Aの表面5aに、レジスト層11を形成する。レジスト層11は、電子線に感光する材料で形成される。当該材料は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)である。この場合、PMMAの膜を表面5aに塗布することにより、表面5aに、PMMAによるレジスト層11を形成する。
ステップS22では、図3Bのように、レジスト層11の表面に、渦巻きパターンで電子ビームを照射する。
ステップS23では、被処理体5Aを現像液に浸すことにより、レジスト層11において電子ビームが当てられた渦巻きパターンの部分を溶解させる。その結果、図3Cのように、レジスト層11において、渦巻きパターンの部分が除去されることにより、渦巻き溝13が形成される。渦巻き溝13の底面は、露出した被処理体5Aの表面5aとなる。
渦巻き溝13は、基点部3aに相当する中央溝部13aと、線状部3bに相当する線状溝部13bを有する。被処理体5Aの表面5aに直交する方向から見た場合、線状溝部13bは、中央溝部13aから渦巻き状に延びている。表面5aに平行な各方向において、中央溝部13aの寸法は、線状溝部13bの太さよりも大きい。ここで、線状溝部13bの太さとは、線状溝部13bにおいて、中央溝部13から離れる方向に互いに離間している各部分の寸法を意味する。このような中央溝部13aと線状溝部13bの寸法関係により、中央溝部13に相当する後述の基点層部15aと、線状溝部13bに相当する後述の線状層部15bのうち、線状層部15bは、後述のエッチング処理により被処理体5A(表面5a)から離間するが、基点層部15aは、後述のエッチング処理後でも被処理体5Aに結合したままになる。
ステップS24では、渦巻き溝13の底面5aと残存するレジスト層11の表面に、真空蒸着法又はスパッタリング法により、金属材料を蒸着させることにより、図3Dのように、レジスト層11の表面に金属層16を形成し、渦巻き溝13の底面に渦巻き金属層15を形成する。
ステップS25では、リフトオフ処理を行う。リフトオフ処理では、被処理体5Aに残っているレジスト層11を全て適宜の溶媒(有機溶媒)で溶かすことにより、被処理体5Aにおいて、金属層16を除去し、被処理体5Aの表面5aに直接形成された渦巻き金属層15を残す。これにより、図3Eと図3Fのように、渦巻き金属層15が被処理体5Aの表面5aに形成された状態になる。図3Fは、図3Eの3F-3F矢視図である。渦巻き金属層15は、基点部3aに相当する基点層部15aと、線状部3bに相当し基点層部15aから渦巻き状に延びている線状層部15bとを有する。図3Fにおいて、破線は、基点層部15aと線状層部15bとの仮想的な境界線である。
ステップS3において、被処理体5Aの表面5aのうち露出面を等方的に除去していくエッチング処理を行う。このエッチング処理は、例えば、誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング(ICP-RIE: Inductively Coupled Plasma Reactive Ion Etching)による処理であってよい。このICP-RIEでは、真空の反応室において、エッチングガスに高周波を印加することによって、エッチングガスをプラズマ化し、プラズマ化したガスによる化学的反応で、被処理体5Aの表面5のうち露出面を等方的にエッチングしていく。なお、当該露出面5aを等方的にエッチングするために、被処理体5Aにはバイアス電圧を印加しないようにしてよい。
ステップS3のエッチング処理により、被処理体5Aにおいて、図3Gのように、線状層部15bから軸方向に離間している新たな表面5aと、当該表面5aから突出して基点部3aに結合された突出部5bを形成する。このような状態である時点で、エッチング処理を終了する。なお、エッチング処理後の被処理体5Aが上述の支持体5を成す。
ステップS4において、真空蒸着法又はスパッタリング法により、図3Hのように、被処理体5A及び渦巻き金属層15上に更に金属層7を形成する。この場合、被処理体5A上の金属層7は、上述の渦巻き金属層部7aと周辺金属表面部7bを有する。また、基点層部15aと、基点層部15a上の金属層7とが、上述の基点部3aを成し、線状層部15bと、線状層部15b上の金属層7とが、線状部3bを成す。
なお、ステップS4において、渦巻き金属層15の背後に相当する位置では、渦巻き金属層15が蒸着金属材料の障害となるので、上述の渦巻き金属層部7aが形成される。また、ステップS4により、渦巻き金属層15に更に金属層7を形成するので、その分、渦巻構造3の厚みを増やすことができる。
また、図3Iのように、線状部3bは、重力又は応力により、軸方向下方(この図の下方)へ移行しながら、渦巻き状に延びるようになる。その結果、上述した光吸収素子10が形成される。なお、図3Eと図3Gと図3Hは、基点層部15aを含み当該図の紙面と平行な平面による断面図であり、図3Iと後述の図3Jは、当該図の紙面と垂直な方向へ渦巻構造3から離れた位置における断面を示す。
ステップS5において、内部に渦巻構造3を埋め込むように、透明な材料の保護層8を形成する。例えば、透明な材料の溶液の膜を、被処理体5Aの表面5aに(図3Jでは表面5a上の金属層7を介して)形成し、当該溶液を乾燥させた保護層8を形成する。一例では、透明な材料は、ポリマーであり、保護層8はポリマー層である。ステップS5により、保護層8の内部に渦巻構造3が埋め込まれた状態になる。
なお、金属層15,7などを蒸着により形成する際に被処理体(基板)5Aを加熱若しくは冷却するなどして応力を調整すると、図3Iの場合とは反対に、図3Kのように、表面5aから離れる側に基点部3aから渦巻き状に延びていく螺旋状構造を得ることもできる。この場合、光吸収素子10の製造方法の他の点は、上述と同じであってよい。
なお、上述したステップS4を省略してもよい。この場合、ステップS3の後にステップS5が行われる。また、ステップS4とステップS5を省略してもよい。
図4は、第1実施形態における製造方法の実施例で製造した光吸収素子10のSEM(Scanning Electron Microscope)画像である。図4において、両方向矢印が示す範囲の寸法は500nmである。
第1実施形態によると、光吸収素子10は、上述した立体的な極微細金属構造である渦巻構造3を有することにより、広波長域の光を吸収することができる。例えば、上述した光吸収素子10は、赤外線の広波長域の光を吸収することができる。この場合、光吸収素子10は、可視光域の広波長域の光と赤外線の広波長域(例えば近赤外線の広波長域)の光の両方を吸収することができる。このような効果は、後述する図10Aのように実験で確認された。
[第2実施形態]
(光吸収素子の構成)
図5Aは、本発明の第1実施形態による光吸収素子10の構造を示す。図5Bは、図1Aの5B-5B矢視図である。第2実施形態による光吸収素子10において、以下で説明しない点は、第1実施形態による光吸収素子10と同じである。
第2実施形態の光吸収素子10では、支持体5の構成が第1実施形態の場合と異なる。第2実施形態では、支持体5の表面5aの全体は、金属材料で形成されており、この表面5aには、上述の金属層7が形成されている。第2実施形態の実施例では、支持体5は、非金属材料で形成された非金属層(基板)19と、非金属層19上に形成された金属層21を有する。なお、図5Aにおいて、金属層7のみを、基準軸Cと平行な平面による断面として図示しており、当該平面は基準軸Cの近傍の面である。
(光吸収素子の製造方法)
図6は、本発明の第2実施形態による、光吸収素子10の製造方法を示すフローチャートである。図7A~図7Kは、第2実施形態による製造方法の説明図である。
ステップS100において、被処理体5Bを用意する。実施例では、ステップS100は、ステップS111~S113を有する。ステップS111では、図7Aのように基板19を用意する。ここで、基板19の材料は、金属であっても非金属であってもよく、透明であっても不透明であってもよい。ステップS112では、図7Bのように、真空蒸着法又はスパッタリング法により、基板19の表面全体に、金属層21を形成する。ステップS113では、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの適宜の方法で、図7Cのように金属層21上に犠牲槽23を形成する。犠牲槽23は、例えば窒化ケイ素で形成された層であってよい。このように基板19上に金属層21と犠牲層23を順に積層したものが、被処理体5Bであり、犠牲層23が、被処理体5Bの表面5aを形成する。
ステップS200において、被処理体5Bの表面5aに、後述の図7Gのように渦巻きパターンを有する渦巻き金属層15を形成する。渦巻き金属層15は、金属材料で形成されている。実施例では、ステップS200は、例えばステップS211~S215を有する。
ステップS211では、図7Dのように、犠牲槽23の表面にレジスト層11を形成する。レジスト層11は、電子線に感光する材料で形成される。当該材料は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)である。
ステップS212では、レジスト層11の表面に、渦巻きパターンで電子ビームを照射する。
ステップS213では、被処理体5Bを現像液に浸すことにより、レジスト層11において電子ビームが当てられた渦巻きパターンの部分を溶解させる。その結果、図7Eのように、レジスト層11において、渦巻きパターンの部分が除去されることにより、渦巻き溝13が形成される。渦巻き溝13の底面は、露出した犠牲層23の表面5aとなる。渦巻き溝13の構造は、第1実施形態の場合と同じである。
ステップS214では、渦巻き溝13の底面5aと残存するレジスト層11の表面に、真空蒸着法又はスパッタリング法により、金属材料を蒸着させることにより、図7Fのように、レジスト層11の表面に金属層16を形成し、渦巻き溝13の底面に渦巻き金属層15を形成する。
ステップS215では、リフトオフ処理を行う。リフトオフ処理では、基板に残っているレジスト層11を全て適宜の溶媒で溶かすことにより、被処理体5Bにおいて、金属層16を除去し、犠牲層23の表面5aに直接形成された渦巻き金属層15を残す。これにより、図7Gのように、渦巻き金属層15が被処理体5B(犠牲層23)の表面5aに形成された状態になる。渦巻き金属層15の構造は、第1実施形態の場合と同じである。
ステップS300において、被処理体5Bの表面5aとしての犠牲層23の表面のうち露出面を等方的に除去していくエッチング処理を行う。このエッチング処理は、第1実施形態の場合と同様である。
ステップS300のエッチング処理により、被処理体5Bにおいて、図7Hのように、線状層部15bから軸方向に離間している新たな表面5aと、当該表面5aから突出して基点部3aに結合された突出部5bを形成する。ここで、表面5aは、図7Hでは金属層21の表面であるが、図7Hと違って犠牲層23の残存部の表面であってもよい。突出部5bは、犠牲層23の残存部である。なお、エッチング処理後の被処理体5Bが上述の支持体5を成す。
ステップS400において、真空蒸着法又はスパッタリング法により、図7Iのように、被処理体5B及び渦巻き金属層15上に更に金属層7を形成する。この場合、被処理体5A上の金属層7は、上述の渦巻き金属層部7aと周辺金属表面部7bを有する。また、基点層部15aと、基点層部15a上の金属層7とが、上述の基点部3aを成し、線状層部15bと、線状層部15b上の金属層7とが、上述の線状部3bを成す。
また、図7Jのように、線状部3bは、重力又は応力により、軸方向下方(この図の下方)へ移行しながら、渦巻き状に延びるようになってよい。その結果、上述した光吸収素子10が形成される。なお、図7G~図7Iは、基点層部15aを含み当該図の紙面と平行な平面による断面図であり、図7Jと後述の図7Kは、当該図の紙面と垂直な方向へ渦巻構造3から離れた位置における断面を示す。
ステップS500において、図7Kのように、第1実施形態と同様に、内部に渦巻構造3を埋め込むように、透明な材料の保護層8を形成する形成する。
なお、上述したステップS400を省略してもよい。この場合、ステップS300の後にステップS500が行われる。また、ステップS400とステップS500を省略してもよい。
図8は、第2実施形態に基づく製造方法の実施例で製造した光吸収素子10のSEM画像である。図8において、両方向矢印が示す範囲の寸法は500nmである。
第2実施形態による光吸収素子10でも、第1実施形態による光吸収素子10と同様の効果が得られる。
[光吸収体]
図9Aは、本発明の実施形態による光吸収体20の構成を示す。図9Bは、図9Aの9B-9B矢視図である。光吸収体20は、多数の光吸収素子10と、これらの光吸収素子10を支持する素子支持面5aを有する。
素子支持面5aは、各光吸収素子10の支持体5の表面である。すなわち、多数の光吸収素子10における支持体5の表面5aは、1つの素子支持面5aを構成している。したがって、支持体5は、多数の光吸収素子10に共有されている。このような支持体5は、素子支持面5aと、素子支持面5aから突出した多数の突出部5bと、素子支持面5aを有する基体部5cとを有する。
また、保護層8も、多数の光吸収素子10に共有されている。すなわち、1つの保護層8が(例えば、図示を省略するが上述の金属層7を介して)素子支持面5aに形成され、この保護層8内に多数の光吸収素子10が埋め込まれている。
素子支持面5aには、多数の光吸収素子10が配置されている。例えば、図9Bのように、多数の光吸収素子10は、規則的に素子支持面5aに密に配列されていてよい。あるいは、多数の光吸収素子10は、ランダムに素子支持面5aに密に配列されていてよい。なお、光吸収体20による光の吸収率は、多数の光吸収素子10の密度が高い程、高くなる。
図9Bのように(この例では図の左右方向において)、素子支持面5aにおいて隣接する光吸収素子10同士の間隔(すなわち、当該光吸収素子10同士の間における隙間の寸法)をPとし、光吸収素子10の渦巻構造3の径方向寸法をQとした場合に、PはQより小さくてよい(例えばPはQの半分以下である)。このPとQの関係は、素子支持面5aに沿った第1方向(図9Bの左右方向)での関係であるが、当該第1方向と直交し素子支持面5aに沿った第2方向(図9Bの上下方向)においても同様であってよい。すなわち、第2方向において、素子支持面5aにおいて隣接する光吸収素子10同士の間隔をRとし、光吸収素子10の渦巻構造3の径方向寸法をSとした場合に、RはSより小さくてよい(例えばRはSの半分以下である)。例えば、QとSは、500nm以上1500nm以下であり、PとRは、500nm以下(例えば500nm)であってよい。
本実施形態による光吸収体20は、連続する広波長域の光を(例えば80%以上の吸収率で)吸収する。この場合、当該広波長域の幅がA以上B以下であるとする。この場合、一例では、Aは、100nm、200nm、500nm、1000nm、1500nm、2000nm、又は2500nmであり、これらのAの各値について、Bは、6000nm、5000nm、4000nm、又は3000nmであってよい。別の例では、Aは、100nm、200nm、又は500nmであり、これらのAの各値について、Bは、2000nm又は1000nmであってよい。なお、本発明によると、上記広波長域の幅は、上述の各例に限定されない。
光吸収体20では、多数の光吸収素子10が広波長域の光を吸収する。各光吸収素子10は、超微細構造であるので、光吸収素子10を密に配置することができる。したがって、光吸収体20の素子支持面5aを、真の黒色に近づけた黒色にすることが可能となる。
このような光吸収体20は、光学機器において光の反射または迷光を抑制するための黒色面を形成してよい。図9Aの例では、光吸収体20は、光学機器30において反射または迷光を抑制するための対象面30aに設けられている。光学機器は、例えば、カメラ、天体望遠鏡、又は光学測定装置(例えば分光光度計)であるが、これらに限定されない。対象面30aは、一例では、カメラの鏡筒の内面、光学機器における反射面の裏面(例えば反射ミラーの裏面)であるが、これらに限定されない。
また、一例では、基体部5cはシート状に形成されている。この場合、光吸収体20も、全体としてシート状に形成される。したがって、シート状の光吸収体20を製造した後に、この光吸収体20を光学機器30の対象面30aへ取り付けることができる。
光吸収体20は、次のように製造することができる。上述した第1実施形態又は第2実施形態に従って製造方法により、共通の基体部5c上に多数の渦巻構造3を同時に形成する。第1実施形態の製造方法で光吸収体20を製造する場合には、被処理体5Aとして基体部5cを用意し、被処理体5Aに対して、多数の渦巻構造3の各々に対する上述のステップS2~S5を行う。同様に、第2実施形態に従った製造方法で光吸収体20を製造する場合には、被処理体5Bとして基体部5cを用意し、被処理体5Bに対して、多数の渦巻構造3の各々に対する上述のステップS200~S500を行う。
図10Aは、第1実施形態の製造方法に従って製造した光吸収体20の光学特性に関する実験結果である。図10Bは、第2実施形態の製造方法に従って製造した光吸収体20の光学特性に関する実験結果である。図10Aと図10Bにおいて、横軸は波長(μm)を示し、縦軸は、光吸収体20に入射させた光の反射率を示す。反射率が低い波長範囲は、光の吸収率が高いことを示している。図10Aと図10Bは、隣接する渦巻構造3同士の間隔(図9Bの間隔P,R)を500nmとして多数の渦巻構造3を等間隔で配列した場合を示す。
図10Aの場合には、1.5μm~4μmの波長範囲で約80%以上の光吸収率が得られている。図10Bの場合には、1.5μm~2μmの波長範囲と3.2μm~4.3μmの波長範囲で約80%以上の光吸収率が得られている。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した各効果は必ずしも本発明を限定的するものではない。また、本発明は、本明細書で示された効果のいずれか、又は、本明細書から把握され得る他の効果が奏されるものであってもよい。
また、以下の変更例1~9のいずれかを単独で採用してもよいし、変更例1~9の2つ以上を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述と同じである。
[変更例1]
図11Aと図11Bは、渦巻構造3の他の形態を示す模式図である。図11Aと図11Bは、光吸収素子10を、基準軸Cの方向から見た図である。
図11Aのように、基準軸Cの方向から見た場合に、線状部3bは、基準軸Cを1周する度に略N角形を1回形成するように基点部3aから延びていてもよい。ここで、Nは、3以上の整数であり、図11Aの場合では3であり、図11Bの場合には4であるが、5以上であってもよい。言い換えると、線状部3bは、基点部3aから延びていく過程で、基準軸Cを1周する度にN回折れ曲がるように延び、折れ曲がる箇所以外では直線的に延びていてもよい。この場合、図11Bのように1周目は(N+1)回折れ曲がってもよい。
なお、線状部3bは、上述のように基準軸Cを1周する度に略N角形を1回形成するように基点部3aから延びていく途中で、基準軸Cを1周する度に折れ曲がる回数が変化してもよい。
[変更例2]
図11Cは、渦巻構造3の他の形態を示す模式図である。図11Cは、光吸収素子10を、基準軸Cの方向から見た図である。
線状部3bは、基点部3aとの結合位置から先端まで連続していなくてもよく、図11Cのように、線状部3bは、基点部3aとの結合位置から先端まで不連続的に延びていてもよい。すなわち、線状部3bには、不連続箇所41が存在していてもよい。
この場合、第1実施形態の製造方法に倣って次のように不連続的な線状部3bが形成されてよい。被処理体5Aの表面に、渦巻き金属層15の代わりに、渦巻き金属層15と同じ形状と寸法を有するが透明な材質の渦巻き透明層を形成する。その後、被処理体5Aの表面及び渦巻き透明層上にレジスト層を形成し、渦巻き透明層上のレジスト層のみに不連続的な渦巻き状パターンで電子ビームを照射し、現像液により、不連続的な渦巻き状パターンのレジスト層を溶かして除去する。その後、上述のステップS24、S25と同様に、金属層の形成とリフトオフ処理を行うことにより、渦巻き透明層上に不連続的に延びる渦巻き金属層が形成される。その後、上述のステップS3を行うことにより、渦巻き透明層とこれ上の渦巻き金属層が、被処理体5Aの新たな表面5aから離間する。その後、上述のステップS4を行わないが、上述のステップS5を行ってもよい。
同様に、第2実施形態の製造方法に倣って不連続的な線状部3bを形成することもできる。
[変更例3]
本発明の実施形態による光吸収体20について、その素子支持面5a(支持体5の表面5a)への直線偏光の入射角を変化させ、この直線偏光の偏光方向を変えながら、光吸収体20の光吸収率を測定した。測定結果によると、光の入射角と偏光方向によらず、入射光の各波長において、光の吸収率は一定であった。
したがって、光吸収体20の各光吸収素子10の突出部5b(基準軸C)の向きは、光の吸収特性に影響を与えない。そのため、各光吸収素子10の突出部5bは、支持体5の表面5aから、表面5aに垂直な方向に延びていてもよいし、又は当該垂直な方向に対して斜めの方向に延びていてもよい。言い換えると、上述では、渦巻構造3の基準軸Cは、支持体5の表面5aと垂直な方向を向いていたが、表面5aと垂直な方向から傾いた方向を向いていてもよい。
[変更例4]
図1Aと図5Aでは、渦巻構造3と、グラウンドとしての金属層7又は金属層21とは、互いに分離しているが、渦巻構造3の線状部3bの一部(例えば基点部3a側と反対側の先端部)が金属層7に接触していてもよい。
[変更例5]
図12は、光吸収体20の他の形態を示す図である。上述した図9Aにおいて、支持体5と、支持体5の素子支持面5a上に配置された多数の光吸収素子10を1組の光吸収構成とする。この場合に、複数組の光吸収構成を、図12のように積層したものを光吸収体20としてもよい。図12において、基体部5cは透明な材料で形成されていてよい。このように複数組(例えば多数組)の構成を積層することにより、光吸収体20の光吸収率を更に高めることができる。
このような光吸収体20は、例えば次のように製造できる。1組目の光吸収構成の保護層8上に2組目の光吸収構成の基体部5cを形成して、2組目の光吸収構成を1組目の光吸収構成上に積層する。3組目以降の光吸収構成も同様に積層してよい。
[変更例6]
図5Aと図9Aにおいて、周辺金属層部7aは、表面5aの全体に広がっていなくてもよく、渦巻構造3の近傍においてのみ存在していてもよい。
また、図7Hにおいて、金属層21は、基板19の表面全体に広がっていなくてもよく、渦巻構造3の近傍においてのみ存在していてもよい。
[変更例7]
図1Aや図5Aでは、線状部3bは、基点部3aから延びる過程で、基準軸Cを回りながら、次第に支持体5の表面5aに近づいていったが、本発明は、これに限定されない。例えば、線状部3bは、基点部3aから延びる過程で、基準軸Cを回りながら、次第に支持体5の表面5aから離れていってもよい。例えば、被処理体5A又は5Bの表面5aを鉛直下方に向けた状態で、ステップS3又はS300を行うことにより、線状部3bは、重力で、基点部3aから延びる過程で、基準軸Cを回りながら、次第に表面5aから離れるようになる。
[変更例8]
上述の光吸収体20において、各光吸収素子10の渦巻構造3は、互いに同じ径方向寸法を有していた。しかし、素子支持面5a上に配置される多数の渦巻構造3の径方向寸法には、複数種類が存在していてもよい。この構成で、より広範囲の波長域の光を吸収できることが期待される。
[変更例9]
第1実施形態において、光吸収素子10の基点部3aと線状部3bは、被処理体5A(支持体5)に結合された状態にあってもよい。例えば、上述の第1実施形態の製造方法において、ステップS3~S5を省略し、図3Eと図3Fに示す構造が本発明による光吸収素子であってもよい。この場合、図3Eと図3Fにおいて、渦巻き金属層15は、本発明による光吸収素子の渦巻構造を成す。すなわち、渦巻き金属層15の基点層部15aは、当該渦巻構造の基点部を成し、渦巻き金属層15の線状層部15bは、当該渦巻構造の線状部を成す。
この場合、図3Eと図3Fの渦巻き金属層15を1つの支持体5の表面5aに多数形成したものが本発明の光吸収体であってもよい。この光吸収体の光吸収率を測定した。この測定結果を図13のグラフに示す。図13において、横軸は、光吸収体への入射光の波長(μm)を示し、縦軸は、光吸収体の光吸収率を示す。図13の実線は、ステップS3~S5を省略して得た図3Eと図3Fの渦巻き金属層15による上記光吸収体の場合を示す。図13の破線は、上述のステップS1~S5を行うことにより得た上述の光吸収体20の場合を示す。渦巻き金属層15(渦巻構造)による上記光吸収体とステップS1~S5で得た光吸収体20のいずれにおいても、隣接する渦巻構造同士の間隔(図9Bの間隔P,Rに相当する間隔)を数百ナノメートル程度にした。
図13から分かるように、渦巻き金属層15による光吸収体の光吸収率(図13の実線)は、ステップS1~S5を行うことにより得た上述の光吸収体20の光吸収率(図13の破線)よりも低いが、1.5μm~4μmの波長範囲で約60%以上となっている。
同様に、上述の第2実施形態の製造方法においても、ステップS300~S500の処理を省略してもよい。この場合、図7Gに示す構造が本発明による光吸収素子であってもよい。この場合、図7Gにおいて、渦巻き金属層15は、本発明による光吸収素子の渦巻構造を成す。すなわち、渦巻き金属層15の基点層部15aは、当該渦巻構造の基点部を成し、渦巻き金属層15の線状層部15bは、当該渦巻構造の線状部を成す。この場合に、犠牲層23を形成するステップS113を省略し、ステップS200で、金属層21上に渦巻き金属層15を形成してもよい。
図7Gに示す渦巻き金属層15を1つの支持体5の表面5aに多数形成したものが本発明の光吸収体であってもよい。この場合においても、上述のように犠牲層23が省略されていてよい。
3 渦巻構造
3a 基点部
3b 線状部
5 支持体
5a 表面(素子支持面)
5b 突出部
5c 基体部
7 金属層
7a 渦巻き金属層部
7b 周辺金属層部
8 保護層
5A,5B 被処理体(基板)
10 光吸収素子
11 レジスト層
13 渦巻き溝
15 渦巻き金属層(第2の金属層)
15a 基点層部
15b 線状層部
16 金属層(第2の金属層)
17 保護層
19 基板(非金属層)
20 光吸収体
21 金属層(第1の金属層)
23 犠牲槽
30 光学機器
30a 対象面
41 不連続箇所
C 基準軸

Claims (20)

  1. 光を吸収するための光吸収素子であって、
    金属材料により形成された渦巻構造と、
    当該渦巻構造を支持する支持体と、を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    前記支持体は、前記基準軸と平行な軸方向に前記基点部から離間している表面と、当該表面から突出して前記基点部に結合している突出部とを有し、
    前記突出部における前記表面側の部分において、前記表面に沿った方向における当該部分の寸法は、前記基点部側へ移行するにつれて小さくなっている、光吸収素子。
  2. 光を吸収するための光吸収素子であって、
    金属材料により形成された渦巻構造と、
    当該渦巻構造を支持する支持体と、を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    前記支持体は、前記基準軸と平行な軸方向に前記基点部から離間している表面と、当該表面から突出して前記基点部に結合している突出部とを有し、
    前記基点部は、前記表面の側を向く面を有し、当該面は、前記基点部と前記突出部との結合箇所を囲むように当該結合箇所から前記径方向の外側に延びている、光吸収素子。
  3. 光を吸収するための光吸収素子であって、
    金属材料により形成された渦巻構造と、
    当該渦巻構造を支持する支持体と、を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    前記線状部は、前記基点部との結合位置から先端まで不連続的に延びている、光吸収素子。
  4. 前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側および前記軸方向へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びている、請求項1又は2に記載の光吸収素子。
  5. 前記基点部の径方向寸法は、前記線状部の前記径方向の太さよりも大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載の光吸収素子。
  6. 前記渦巻構造は渦巻き透明層を有し、前記線状部は、当該渦巻き透明層上に形成されており、
    前記光吸収素子は、前記渦巻構造を支持する支持体を備え、
    前記基準軸と平行な方向を軸方向として、
    該支持体は、前記線状部及び前記渦巻き透明層から前記軸方向に離間している表面と、該表面から突出して前記基点部に結合している突出部とを有する、請求項3に記載の光吸収素子。
  7. 前記支持体の前記表面の全体が、金属材料で形成されている、請求項1、2、又は6に記載の光吸収素子。
  8. 前記光吸収素子は、380nmから1mmまでの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項1~7のいずれか一項に記載の光吸収素子。
  9. 前記光吸収素子は、可視光から遠赤外光までの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項1~7のいずれか一項に記載の光吸収素子。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の光吸収素子と、
    前記光吸収素子を支持する素子支持面と、を有し、
    前記素子支持面には、多数の前記光吸収素子が配置されている、光吸収体。
  11. 光を吸収するための光吸収素子と、前記光吸収素子を支持する素子支持面と、を有する光吸収体であって、
    前記光吸収素子は、金属材料により形成された渦巻構造を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    前記素子支持面には、多数の前記光吸収素子が配置されており、
    前記光吸収体は、光学機器において光の反射または迷光を抑制するための黒色面を形成している、光吸収体。
  12. 請求項1又は2に記載の光吸収素子と、前記光吸収素子を支持する素子支持面と、を有する光吸収体であって、
    前記素子支持面には、多数の前記光吸収素子が配置されており、
    前記素子支持面は、各前記支持体の前記表面を形成しており、
    前記光吸収体は、連続する広波長域の光を80%以上の吸収率で吸収し、当該広波長域の幅は、500nm以上、1000nm以上、1500nm以上、2000nm以上、又は2500nm以上である、光吸収体。
  13. 前記光吸収素子は、380nmから1mmまでの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項12に記載の光吸収体。
  14. 前記光吸収素子は、可視光から遠赤外光までの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項12に記載の光吸収体。
  15. 光を吸収するための光吸収素子の製造方法であって、
    前記光吸収素子は、金属材料により形成された渦巻構造を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    (A)被処理体の表面に、金属材料で形成され渦巻き状のパターンを有する渦巻き金属層を形成し、該渦巻き金属層は、前記基点部に相当する基点層部と、前記線状部に相当する線状層部を含み、
    (B)前記(A)の後、前記被処理体の前記表面のうち露出面を等方的に除去していくエッチング処理を行うことにより、前記被処理体において、前記線状層部から、前記基準軸と平行な軸方向に離間している新たな表面と、該表面から突出して前記基点層部に結合された突出部を形成する、光吸収素子の製造方法。
  16. 光を吸収するための光吸収素子の製造方法であって、
    前記光吸収素子は、金属材料により形成された渦巻構造を備え、
    前記渦巻構造は、基点部と、該基点部から延びている線状部とを含み、
    前記基点部を通る軸を基準軸とし、該基準軸から放射状に延びる方向を径方向として、
    前記線状部は、前記基準軸を回りながら、且つ、前記基点部から前記径方向の外側へ移行しながら、前記基点部から渦巻き状に延びており、
    (A)被処理体の表面に、金属材料で形成され渦巻き状のパターンを有する渦巻き金属層を形成し、該渦巻き金属層は、前記基点部に相当する基点層部と、前記線状部に相当する線状層部を含み、
    前記(A)では、
    (A1)前記被処理体の表面に、レジスト層を形成し、
    (A2)前記レジスト層の表面に、渦巻きパターンで電子ビームを照射し、
    (A3)現像液により、レジスト層において電子ビームが当てられた渦巻きパターンの部分を溶解させ、これにより、前記渦巻きパターンの溝を形成し、
    (A4)前記溝の底面と残存する前記レジスト層の表面に、金属層を形成し、
    (A5)残っている前記レジスト層を溶かすことにより、前記渦巻きパターンの前記金属層を前記渦巻き金属層として形成する、光吸収素子の製造方法。
  17. 前記被処理体は、第1の金属層と該金属層上に形成された犠牲槽を有し、
    前記(A)では、
    (a1)前記犠牲槽の表面に、レジスト層を形成し、
    (a2)前記レジスト層の表面に、渦巻きパターンで電子ビームを照射し、
    (a3)現像液により、レジスト層において電子ビームが当てられた渦巻きパターンの部分を溶解させ、これにより、前記渦巻きパターンの溝を形成し、
    (a4)前記溝の底面と残存する前記レジスト層の表面に、第2の金属層を形成し、
    (a5)残っている前記レジスト層を溶かすことにより、前記渦巻きパターンの前記第2の金属層を前記渦巻き金属層として形成し、
    前記(B)における前記新たな表面は、前記第1の金属層の表面である、請求項15に記載の光吸収素子の製造方法。
  18. 前記被処理体は、非金属材料で形成された基板である、請求項16に記載の光吸収素子の製造方法。
  19. 前記光吸収素子は、380nmから1mmまでの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項15~18のいずれか一項に記載の光吸収素子の製造方法。
  20. 前記光吸収素子は、可視光から遠赤外光までの範囲の全部もしくは一部もしくはいくつかの部分を含む波長域の光を吸収する、請求項15~18のいずれか一項に記載の光吸収素子の製造方法。
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