JP7199224B2 - 中空ナノジェットレンズによる近傍界フォーカシング - Google Patents

中空ナノジェットレンズによる近傍界フォーカシング Download PDF

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Description

本開示は、電磁波(特に、可視光)から場強度パターンを形成する技術に概して関係がある。より具体的には、しかしもっぱらそれだけではないが、本開示は、近傍界フォーカシング(near-field focusing)及び近距離領域内でのビームフォーミングのための技術に関係がある。近距離領域によって、ここで及び本開示の全体にわたって、本開示に従うデバイスの周りの領域が意図され、その大きさは、ホスト媒体において波長の分数から約10波長まで及ぶことができる。
電磁波のフォーカシング及びコリメーション(すなわち、ビームフォーミング(当然に、デフォーカシングであることもできる。))は、電界の大きさを局所的に増大させ、そのようにして、センサ、例えば、電磁波の形で空間内を伝播するエネルギを出力電圧又は電流に変換することに依存した動作原理を有する電磁センサの効率を高めるための確立された方法である。後者のセンサ(例えば、CMOS撮像センサ又はフォトダイオード)は、スマートフォン及びタブレットから専門的なライトフィールドカメラまで、ほぼ全ての携帯型電子機器の中心にある。局所的な電磁界増強の同じ現象は、異なる波長範囲において様々な他の用途で使用される。
光学分野では、今日の技術レベルは、可視光の波長に近いか又はそれよりも小さいナノスケールの寸法を有している構造要素による高集積部品(例えば、チップ及び光センサ)の製造を可能にする。同じ程度の正確さで光を操作する可能性は、最先端の技術と比べて大発見である。
しかし、誘電体レンズ及び金属-誘電体レンズのような、従来のフォーカシングデバイスの空間分解能は、アッベ回折限界(Abbe diffraction limit)によって制限されており、典型的には、ホスト媒体において1波長を超えない。同時に、A. Heifetez et al.,“Photonic nanojets”,J. Comput. Theo. Nanosci.,Vol.6,pp.1979-1992,2009(非特許文献1)によって説明されるように、サブ波長の分解能を必要とするか、又はそれから恩恵を受けることができる多くの用途が存在する。この非特許文献1は、サブ波長の分解能を可能にするフォーカシング部品の関心の高まりを説明している。
今日のモバイル及びウェアラブル技術に付随した他の重要な課題は、関連するデバイスの更なる小型化の必要性にある。従来のレンズの動作原理は、当該分野における将来の進歩にとって障壁となる一定限界(~10波長)を超えたそれらの寸法の縮小を回避する。特に、そのような制約は、光検出器の実装密度に関係し、よって、画像分解能の更なる改善にとってマイナスになる可能性がある。
最後に、従来のレンズの動作原理は、レンズとホスト媒体材料との間に一定の屈折率比を必要とする。屈折率比が高ければ高いほど、達成され得るレンズフォーカシング電力はますます高くなる。このため、ほとんどの場合に、レンズは空隙によって分離されている。これは、追加の空間を必要とし、スペース及びアライメントにおいてレンズ固定に伴う一定の困難さを引き起こす。完全一体型のシステムは、それらの問題を回避するのを助けることができる。しかし、異なった屈折率を有するいくつかの誘電物質の組み合わせは、むしろ難しく、光透過性物質(光領域における典型的な屈折率値はn<2である。)の屈折率変動の有限な範囲及び技術的困難さの両方により常には実現可能でない。
よって、それらの欠点を解消し得る新たなフォーカシング部品が必要とされている。
しかし、今のところ、最も一般的なフォーカシング要素は、図1(a)に示されるような、ずっと以前に紹介された凸誘電体レンズのままである。そのようなレンズは、レンズが十分な開口サイズを有しており且つその輪郭形状がレンズ材料及びホスト媒体の屈折率に対して適切に画定されているという条件で、レンズ表面から一定の距離FLに位置する密な焦点スポットFSにおいて光を有効に集束させることができる。屈折誘電体レンズの動作原理はスネルの法則に基づく。この法則は、2つの媒体における異なった位相速度に起因したレンズの空気-誘電体境界領域での光線の傾き(屈折)を予測する。所望のフォーカシング機能を可能にするよう、レンズは、マイクロレンズの場合における数ミクロンからカメラ対物レンズの場合における数センチメートルまで変化する典型的な物理サイズを有して、ホスト媒体において少なくとも数波長の開口サイズを有さなくてはならない。それらの分解能は、アッベ回折限界によって制限され、典型的にはホスト媒体において1波長よりも大きい。
また、図1(b)に表されるような、複数の同心環によって回折された波の干渉に依存した動作原理を有するフレネル型(Fresnel-type)回折レンズも存在する。図1(a)の屈折レンズと比べたとき、そのようなレンズはより薄いが、それらは、通常は、強い色収差(chromatic aberration)に苦しむ。それらの分解能は、屈折レンズのように、回折限界によって制限される。
既に上述されたように、遠方界(fa-field)フォーカシングシステム(例えば、屈折及び回折レンズ)の空間分解能は、~λ/2n・sinαによって設定されたアッベ回折限界によって制限される。ここで、λは真空波長であり、nはホスト媒体の屈折率であり、αはレンズの半開口角である(遠方界フォーカシングシステムによって、数波長よりも長い距離で、すなわち、遠距離領域内で焦点スポットFSを生成するシステムが、ここでは意味される。)。よって、より高い分解能が、レンズ開口サイズを増大させることによって、又は焦点距離FLを低減させることによって、達成可能である。後者は、近距離領域内で焦点スポットFSを生成する近傍界フォーカシングシステムへの関心の高まりを説明する。この関心はまた、最も高い可能な分解能により近接場光処理を必要とする種々の分野にわたって、例えば、顕微鏡法、分光法、又は計量学において、ますます多くの用途によって強く支持されている。
今のところ、サブ波長の開口プローブ(L. Novotny et al.,“Near-field optical microscopy and spectroscopy with pointed probes”,Annu. Rev. Phys. Chem. Vol.57,pp.303-331,2006(非特許文献2))、平面サブ波長パターン化構造(米国特許第8003965号(特許文献1))、及びフォトニックナノジェットマイクロスフェア誘電体レンズに基づく、利用可能ないくつかの近傍界フォーカシングシステムが存在する。例えば、米国特許第7394535号(特許文献2)で記載されており、図1(c)に表されている最後の解決法(すなわち、ナノジェットマイクロスフェア)は、マイクロスフェアがサブ波長の分解能及び高水準の場強度増強(FIE;Field Intensity Enhancement)を同時に提供することができるので、最も有効な解決法としばしば呼ばれる。図1(c)に示されるように、それらはナノジェットビームNBを生成することを可能にする。このフォトニックナノジェットは、誘電体微粒子の影側表面で引き起こされる光強度パターンである。米国特許出願公開第2013/0308127号(特許文献3)も、衝突する放射線をフォトニックナノジェットに閉じ込めるようマイクロスフェアを使用することによってサンプルからのラマン放射を増強し、それによって、サンプルにぶつかってくる放射線の強さを増大させることを可能にするナノジェットデバイスを記載する。増強の量は、フォトニックナノジェットにおいて放射線のビームの強さを増大させるよう放射線の波長及び分散とともにマイクロスフェアの直径及び屈折率を構成することによって、改善され得る。
それらの魅力的な性能特性に関わらず、マイクロスフェアの使用は、それらの(i)正確な位置決め、(ii)他の光学部品との統合、及び(iii)確立されている平面製造技術との非互換性、に関する一定の困難さと関連している。それらの困難さは実現可能性に影響を及ぼし、ナノジェットに基づくデバイスの製造及び組立費用を増大させる。潜在的に、組立問題は、ナノスケールでパターン化された構造又は中空管を用いて解決され得るが、そのような解決法は、いくつかの用途と互換性がないことがある。
ナノジェットマイクロスフェアレンズのための代替の解決法は、固体誘電立方体(SDC;Solid Dielectric Cuboids)に基づき最近提案された。V. Pacheco-Pena et al.,“Terajets produced by dielectric cuboids”,Applied Phys. Lett. Vol.105,084102,2014(非特許文献3)によって実証され、図1(d)に表されるように、平面波によって照射される場合に、SDCレンズも、立方体のサイズ及び形状が立方体材料の屈折率及び入射波長に対して適切に調整されるという条件で、サブ波長寸法を有して、マイクロスフェアについて観測されるナノジェットビームと同様の集光ビームを生成することができる。最良の空間分解能(λがホスト媒体における波長であるとして、~λ/2)及び場強度増強(~10倍)は、ホスト媒体における約1波長の寸法及び屈折率比n/n~1.5によりSDCについて達成される。ここで、nはホスト媒体の屈折率であり、nは立方体材料の屈折率である。
SDCレンズの長方形形状は、いくつかの平面製造法(例えば、微細加工又はリソグラフィ)にとっては利点となり得るが、光領域で動作するSDCレンズの製造は、次の制約により困難であるか、又は不可能でさえあり得る:
・ 立方体のサイズ及び形状に課される厳しい要件、
・ 所望の屈折率を有する材料の欠如(光領域では、ホスト媒体として使用され得る一般的な光学ガラス及びプラスチックの屈折率がn≒1.3から最大で2.0まで変化し、一方で、非特許文献3に従って、立方体レンズの屈折率の所望の値は、標準の光学材料についての範囲の外にあるn~2.25であるべきである(標準のガラスについてのn≒1.5により、比n/n=1.5が推奨される。)。)、
・ 空間内にそのようなレンズの位置を設定するために提供される解決法がないこと。
最後に、光領域で利用可能な近傍界増強のための1つ以上の代替の解決法について述べる価値がある。この解決法は、表面プラズモンポラリトン(SPP)として知られている現象に基づく。SPP現象は、非常に高い場強度によりサブ波長のホットスポットが生成されることを可能にする。特に、SPPに基づく部品は、Y. Gu et al.,“Plasmonic structures color generation via subwavelength plasmonic nanostructures”,J. Nanoscale,vol.7,pp.6409-6419,2015(非特許文献4)によって記載されるように、カラーフィルタリング及び表示技術において用途を見出す。しかし、SPP場は、金属に密結合され、表面から離れて指数関数的に減衰する。これは、‘長距離通信’又は遠方界ビームフォーミングを必要とする光学システムのためのSPPデバイスの使用を妨げる。更に、SPPは、次のものを含む特定の条件の下でしか励起され得ない:
・ 金属の特定の材料特性(すなわち、可視光スペクトルにおいていくつかの貴金属にのみ内在する比誘電率の負実数部)、
・ 入射場における法線電界成分、
・ SPPランチャーの使用(例えば、誘電体プリズム又は格子)。
それらの制約は常に受け入れられるわけではない。
全ての先行技術のフォーカシング方法及び部品は、このようにして、特定の制限に苦しみ、今日及び将来のマイクロ及びナノ技術のニーズを十分には満たさない。利用可能なフォーカシングデバイスの全て(又は少なくとも一部)に固有であるいくつかの制限は、次のものと関連している:
・ 部品の物理寸法、
・ 限られた空間分解能、
・ 誘電物質の限られた選択(限られた屈折率変動範囲)
・ いくつかの製造/集積の困難性、
・ デバイスの動作原理と関係があるそれらの性能特性(例えば、色収差及び/又は高偏光感度応答)における特定の制限。
従って、電磁波から近距離領域内で場強度パターンを形成するための、特に、近距離領域内で放射線の集光された低分散ビームを生成するための新しい技術であって、前述の欠点のうちの少なくとも一部を示さない技術を提供することが望まれている。
米国特許第8003965号 米国特許第7394535号 米国特許出願公開第2013/0308127号
A. Heifetez et al.,"Photonic nanojets",J. Comput. Theo. Nanosci.,Vol.6,pp.1979-1992,2009 L. Novotny et al.,"Near-field optical microscopy and spectroscopy with pointed probes",Annu. Rev. Phys. Chem. Vol.57,pp.303-331,2006 V. Pacheco-Pena et al.,"Terajets produced by dielectric cuboids",Applied Phys. Lett. Vol.105,084102,2014 Y. Gu et al.,"Plasmonic structures color generation via subwavelength plasmonic nanostructures",J. Nanoscale,vol.7,pp.6409-6419,2015
1つの態様において、デバイスに入射する電磁波から近距離領域内の場強度分布を形成する前記デバイスが開示される。そのようなデバイスは、誘電物質の少なくとも1つの層を有し、該誘電物質の少なくとも1つの層の表面は、段差を形成する水平面の少なくとも1つの急な変化を有し、前記段差に対する前記表面の少なくとも下側面部は、前記誘電物質の屈折率よりも低い屈折率を有する物質と接している。
本開示は、このようにして、純粋に誘電性の微細構造のおかげで、近距離領域内で所望の場強度分布を形成することを可能にする新世代の部品を提供する。そのようなデバイスは、特に、電磁波の焦点を合わせるために、且つ、デバイスに入射する平面電磁波から(特に、しかしもっぱらそれだけではないが、表面が平坦であることができる誘電体層の底部から)近距離領域内で集光された低分散の光ビーム(いわゆるナノジェット)を生成するために使用されてよい。反転モードで使用される場合に、それらはまた、電磁放射の発生源によって又は、表面において水平面の急な変化を有する誘電体層の上部分の近くに位置する他のビームフォーミング要素によって生成された電磁波の非平面波面を補正するためにも、使用されてよい。特に、そのような補正は、局所平面波面若しくはビーム又は他の成形された波面への非平面波面(ビーム及び球面波にとっては一般的。)の変形を含むことができる。
すなわち、光学波長で使用される場合に、そのようなデバイスは、近距離領域内で少なくとも1つの集光された光ビーム(すなわち、ナノジェットビーム)を生成して、デバイスの近距離領域において画定される撮像面において少なくとも1つの高強度焦点スポットを生成し得る。そのようなデバイスの使用は、当然に、そのような波長に限られない。
本開示の以下の部分において更に詳細に記載されるように、そのようなスポットは、典型的には円形又は多かれ少なかれ引き伸ばされた楕円形である形状を有している。スポットの形状は、対応するホットスポットにおける最大強度の半分に等しい場強度を有するエリアを囲む輪郭線の形状によってここでは定義される。スポットはまた、段差の1つよりも多い凹状セグメントが単一のスポットの形成に寄与した場合に、より複雑な形状を有し得る。それらの最小サイズは、半分の電力で定義される場合に、直径が波長のおよそ半分であり、これは、アッベ回折限界に近い。
いくつかのスポットのパターンが形成される場合に、スポット間の間隔は、少なくとも1波長を有するべきであり、さもなければ、2つのスポットは結合して、複雑な形状の共通のホットスポットを形成しうる。
そのようなスポットと関連している場強度増強(同じホスト媒体において伝播する平面波と比較される。)は、直線境界を有する段差についての2倍から、より複雑な形状の段差についての10倍、又は最大で20倍まで変化する。
表面における水平面の急な変化は、誘電体層における段差の近くでデバイスに到達する入射電磁波の屈折率の段差を生じさせる。屈折率のそのような段差は、複合電磁現象(complex electromagnetic phenomena)を生み出す。これについては、以下の開示において図面と関連付けながら更に詳細に記載される。そのような複合電磁現象は、段差の側面部分における回折波の屈折と結合された、段差に対する縁部の下部分における入射波の回折を伴う現象であって、段差の特徴と、誘電物質とその下側面の表面を覆う物質との間の屈折率の差とに応じて、近距離領域内にある撮像面において集光ビーム、よって、異なった場パターンを生成することを可能にする。ナノジェットビームの出現は、回折/屈折波と入射面波との干渉により生じる。
段差の下側面の表面と接する物質は、単純に、空気、他の気体、真空、液体、又は誘電物質の屈折率よりも低い屈折率を有する如何なる他の物質であってもよい。また、段差の側面部分は、必ずしも垂直である必要はなく、誘電体層の表面の法線に対して角度を示し得ることが留意されるべきである。更に、それは必ずしも直線セグメントでなくてよい。
誘電体層の底面に対して制約はなく、それは平面であってもなくてもよい。誘電体層は特にフレキシブルであってよい。
本開示の実施形態に従うそのようなデバイスは、このようにして、近距離領域内で低分散のビームを生成することを可能にする。そのような機能は、以下を読む間により明らかになるように、誘電体層及び物質/要素の材料の適切な屈折率比、段差の縁線長さ及び湾曲、並びにその底角を適切に選択することによって制御され得る。
本開示の実施形態に従って、前記段差は、前記誘電物質の少なくとも1つの層において作られた少なくとも1つの空洞の縁部によって形成される。
よって、誘電物質の層における単一の段差と比較して、空洞の全ての縁部は、近距離領域において場強度分布を生成し、特に、放射線の少なくとも1つの集光ビームを生成する(すなわち、生じさせる)ことに寄与し得る。空洞断面の形状に応じて、空洞によって生成されたビームの結合から得られる異なった場パターンを生成することが可能である。
他の実施形態に従って、前記少なくとも1つの空洞は、前記誘電物質の少なくとも1つの層にあるスルーホールである。よって、空洞の高さは、誘電体層の厚さに対応する。空洞がスルーホールでない場合に、その高さは、よって、誘電体層の厚さよりも小さく、それは、誘電体層の上面及び底面に対して如何なる位置にあってもよい。空洞は全て同じ空洞である必要はない。
他の実施形態に従って、前記少なくとも1つの空洞は、少なくとも2つの空洞の少なくとも1つの組に属する。
空洞は、近距離領域内で特定の集光ビーム、又は光センサのような、いくつかの用途にとって関心があり得るビームのアレイを生成するために、特有のパターンを形成する空洞のアレイ又は不規則な配置に配置されてよい。2つ以上の近接配置された空洞のアレイが、より大きいエリアにおいて場分布に対する制御を提供するために、及び/又はいくつかの選択された点で場強度を増大させるために、使用され得る。更に、空洞のアレイは、平面であっても(全ての空洞の基底面は同じ面にある。)なくてもよく、同一の空洞から作られても作られなくてもよい。
更なる他の実施形態に従って、前記少なくとも1つの空洞は、円筒形又は円錐形であることを目標とされる。
円筒形の空洞によって、ここでは、且つ、本文書の全体を通して、空洞の形状が一般化された円筒形、すなわち、閉じられた2次元曲線を曲線の面と交差する軸に沿って投影することによって生成された面であることが意図される。すなわち、このような円筒形は、直円柱に限られず、如何なるタイプの円筒形も対象とし、特に、もっぱらそれだけではないが、例えば、立方体又は角柱を含んでよい。空洞はまた、円錐の形状を有してよい。その主軸は、空洞の底面に直交し、又は傾けられてよい。製作公差に起因して、空洞はまた不完全な形を有してよく、例えば、円筒形として成形されることを目標とする空洞は、製造過程中にS字形断面を有する円錐形の空洞になり得ることが理解されるべきである。
より一般的には、そのような空洞は、任意の断面を有する円筒形又は円錐形として形成され、その形は、所望の近傍界パターン、すなわち、xy平面(典型的には、入射波伝播方向に対して直交する。)における所望の場強度分布を生成するために適応(最適化)され得る。このパターンは、同じ(又は異なった)場強度レベルを有する1つ又は複数のホットスポットを有してよい。
非対称な空洞も可能である。例えば、xy平面における断面が三角形である空洞は3つのスポットを生成する。それらのうちの1つは、図に関連して更に詳細に説明されるように、対応する面が凹面である場合に増強され得る。
実施形態に従って、前記段差の、すなわち、前記空洞の高さHは、λが前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、H>λ/2であるようにされることを目標とされる。実際に、ナノジェット現象は、ホスト媒体(誘電物質)において約半波長から数波長まで変化する空洞高さについてよく目立つ。最低限の高さは、ナノジェットビームを生じさせる局所的に平面的な波面を形成するのに必要とされる。
更に、ナノジェットビームは空洞の底面で現れる。ほとんどの用途において見られるように、空洞の高さを超えて延在するビームを有することが望まれ、空洞の高さは、生成されたナノジェットビームの長さよりも小さくなければならず、一般的に約2乃至5(いくつか場合には10以上)波長である。
実施形態に従って、そのようなデバイスは、前記誘電物質の層に当接するサブストレートを形成する少なくとも1つの層を更に有する。
そのようなサブストレートは、デバイスの機械的剛性に寄与し得る。
更なる実施形態に従って、そのようなデバイスは、スーパーストレートを形成する少なくとも1つの層を更に有し、前記誘電物質の少なくとも1つの層は、前記サブストレートと前記スーパーストレートとの間にある。
よって、デバイスは、2つのガラス又はプラスチック板(すなわち、サブストレート及びスーパーストレート)を有し、それらの間に、中空又は封入中空の微小空洞を有する誘電物質が埋め込まれている平面の光透過要素の形をとってよい。スーパーストレートは、当然、非平面であって、例えば、サブストレートの形状に従ってよい。実際に、基部に垂直に入射する平面波によって照射される場合にデバイスによって生成される場強度分布のパターンは、空洞の底角(又は段差角度)と、空洞断面の形状と、誘電物質と空洞を満たす(又は段差に対して表面の下部分を覆う)物質との間の屈折率比とにもっぱら依存する。
ビームの放射は、屈折率比、サイズ、底角及び空洞縁線の湾曲に応じて、約±30°の入射角について十分に保たれたビームの形状を有して、平面波の傾斜入射のために変化することが留意されるべきである。
実施形態に従って、前記サブストレート及び前記スーパーストレートは、前記誘電物質の少なくとも1つの層と同じ誘電物質から作られる。
実施形態に従って、前記誘電物質は、
ガラス、
プラスチック、
ポリマー材料(例えば、PMMA(Poly(methyl methacrylate))又はPDMS(Polydimethylsiloxane))
を含むグループに属する。
空気は、本開示に従うデバイスのための候補誘電物質と見なされないことが留意されるべきである。
そのようなデバイスは、よって、見つけることが容易であり且つ安価である標準の誘電物質を用いて製造され得る。
実施形態に従って、前記スーパーストレートの材料は、
ガラス、
プラスチック、
液体、
ポリマー材料
を含むグループに属する。
本開示の1つの実施形態において、デバイスに入射する伝播電磁波から近距離領域内の場強度分布を形成する前記デバイスが提案される。そのようなデバイスは、
第1屈折率nを有し、表面において段差を形成する水平面の少なくとも1つの急な変化を有する誘電物質の少なくとも1つの層と、
前記第1屈折率nよりも低い第2屈折率nを有し、前記段差と接触する要素と
を有し、
前記段差は、前記電磁波の伝播方向と比較して傾いている傾斜ビームを生成する。
変形例において、前記傾斜ビームは、λが前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、λ/2から数波長まで変化することができる波長を有する。
変形例において、当該デバイスは、前記傾斜ビームの伝播方向に沿って位置する受光要素を有する。
変形例において、前記受光要素は、前記傾斜ビームのホットスポットに位置する。
変形例において、前記受光要素は、λが前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、dがλから10λの間である場合に、前記段差からの距離dに位置する。
変形例において、前記傾斜ビームは、前記第1屈折率n及び/又は前記第2屈折率nの関数として定義される放射角、及び/又は前記段差と比較される前記入射電磁波の入射角、及び/又は段差底角に関連する。
変形例において、前記放射角は、おおよそ(90°-asin(n/n))/2に等しい値である。
変形例において、前記放射角は、n=1.49且つn=1のときに約23°であり、n=2且つn=1のときに約30°である。
変形例において、デバイスは、単色性電磁波である入射電磁波のためのビームを形成するよう適応され、前記単色性電磁波の夫々は、約480nm又は525nm又は650nmである値に等しい波長を有する。
本開示は、一例として、保護範囲を制限することなしに、以下の記載及び図面を参照して、より良く理解され得る。
(a)~(d)は、先行技術の従来の屈折レンズ(図1(a))及び回折レンズ(図1(b))、並びにナノジェットマイクロスフェア(図1(c))及びテラジェット立方体(図1(d))を表す。 本開示の実施形態に従って、段差を有する誘電体層によって生成されるナノジェットビームの概略図であり、図2(a)が側面図であり、図2(b)及び(c)が2つの代替実施形態に従う上面図である。 段差が丸みのある上端辺を有しているところの、図2(a)に対する代替の実施形態を表す。 本開示の実施形態に従って誘電物質の層で形成される微小空洞のトポロジを表す。 (a)~(e)は、異なる波長で下から平面波によって照射される場合に、円筒形状を有する図4の空洞によるナノジェットビームの形成を表す。 (a)及び(b)は、図5(a)~(e)のナノジェットビーム放射角の解析を提供する。 (a)及び(b)は、本開示の実施形態の基礎にある複合電磁現象を表す。 (a)~(c)は、本開示の実施形態に従って、下から単位振幅平面波によって照射される場合に、異なる高さの円筒形空洞によって生成されるナノジェットビームの近傍界マップを表す。 は、XZ平面における単位振幅平面波の入射の種々の角度の下での中空円筒空洞によって生成されるナノジェットビーム(上側)及びXY平面における断面(下側)を示す。 は、XZ平面における単位振幅平面波の入射の種々の角度の下での中空円筒空洞によって生成されるナノジェットビーム(上側)及びXY平面における断面(下側)を示す。 (a)及び(b)は、本開示の実施形態に従って、XZ平面における種々の屈折率を有する種々のホスト媒体について観測されるナノジェットビーム現象(上側)及びXY平面における断面(下側)を示す。 本開示の実施形態に従って、断面境界の異なる形状、すなわち、(a)円形、(b)正方形、(c)8の字、及び長方形を夫々が有している、4つの例となる円筒形空洞の上面図を示す。 は、XZ平面における図11の各空洞についての対応するシミュレーションされた近傍界マップ(上側)及びXY平面における断面(下側)を示す。 は、XZ平面における図11の各空洞についての対応するシミュレーションされた近傍界マップ(上側)及びXY平面における断面(下側)を示す。 (a)~(c)は、異なる断面を有する3つの例となる円筒形空洞についての撮像面における場強度分布の概略図である。 本開示の実施形態に従うコンポーネントの実施のための概略図を提供する。 (a)~(f)は、図14のコンポーネントに対する代替の実施形態の側面図を表す。 図14及び15のデバイスの典型的な使用シナリオを表す。 フォーカシング部品がホスト媒体に埋め込まれた同じ中空の立方体形状空洞の2×2平面アレイに基づくところの本開示の具体的な実施形態を表す。 平面波伝播方向に沿って方向付けられた中空円筒により図17の中空立方体空洞が置換されているところの代替の実施形態を表す。 誘電物質と自由空間との境界に中空円筒の2×2アレイが作られているところの更なる他の実施形態を表す。 図17、18及び19の3つ全ての実施形態によって生成されるナノジェットビームのプロファイルを表す。 図17、18及び19の3つ全ての実施形態によって生成されるナノジェットビームのプロファイルを表す。 ホスト媒体に埋め込まれた中空円筒の1重周期アレイ(図21(a))及び2重周期アレイ(図21(b))に基づく2つの更なる例となる実施形態を提供する。 (a)及び(b)は、図21(a)及び21(b)の周期構造のための可能な実施形態を表す概略図であり、上が側面図を、下が上面図を表す。 図21(a)及び21(b)の周期構造のための代替の可能な実施形態を提示する。
図中のコンポーネントは必ずしも実寸通りではなく、代わりに、強調が本発明の原理を説明する際に置かれることがある。
本開示の一般原理は、新しい誘電体微細構造の設計に依存し、これは、ナノジェットとも呼ばれる、近距離範囲内の集光された低分散の光ビームを生成するために使用され得る。その使用は、光学波長に制限されない。誘電体微細構造における屈折率の段差は、回折現象を生じさせる。この現象は、次いで、屈折及び干渉現象に結合される。そして、段差は、誘電体微細構造が平面波によって照射される場合に、構造の形状及び寸法に依存して、近距離領域内で放射線の集光ビームを生成することを可能にする。
反転では、そのような誘電体微細構造は、電磁放射の局所源によって、又は段差の側辺の近くに位置する他のビームフォーミング要素によって生成された電磁波の非平面波面を、局所的に平面な波面又はビームに変換するために使用されてよい。
近距離領域内での1つ又は複数のナノジェットビームの形成は、デバイスに入射する平面(又は局所平面)波により現れる。デバイスが反転モードで機能する場合に、焦点に(すなわち、ナノジェットビーム領域に)位置する局所ソースにより、局所的平面波が形成され、これは無限領域に延在する無限長ビームと同等である。
そのようなナノジェットデバイスのビームフォーミング機能は、段差の縁線長さ及び湾曲をその底角とともに設定することによって、制御され得る。
そのような一般原理は、新しいフォーカシング及びビームフォーミング部品を設計することを可能にする。これは、モバイルテクノロジ(例えば、スマートフォン、タブレット、拡張現実(AR)及び仮想現実(VR)メガネ)の分野における必須のコンポーネントである写真/ビデオカメラで使用される集積光学センサのような密な光学及び光通信システムでの従来のフォーカシングデバイスを置換することができる。
そのような誘電体微細構造の超小型の寸法と、そのような微細構造の使用を通じて生成され得る広範囲且つ多様な場パターンとのおかげで、本開示は、制限なしに、
・ AR及びVRメガネを含むアイウェアエレクトロニクス、
・ 写真/ビデオ/ライトフィールドカメラのための光センサ、
・ 量子コンピュータを含む光通信システム、
・ ラボオンチップ(lab-on-chip)センサを含むバイオ/化学センサ、
・ 顕微鏡、分光、又は計量システム、
・ ミリメーター/サブミリメーター/赤外(IR)波長範囲での適用のための集積レンズアンテナ
を含むいくつかの技術分野で使用され得る。
以下の議論は、主として光応答に焦点を当てて、ナノスケールの構造及び波長に関連した材料特性及び製造方法に言及する。とは言え、提案される設計概念は、マイクロ波、ミリメートル波、THz、IR、可視光及びUVを含む他の波長範囲に容易に拡張され得る。
本開示の発明者は、誘電物質の基底面の水平面の急な変化(段差と呼ばれる。)の直ぐ近くにおける誘電物質の基底面での平面電磁波の回折が、回折が起こる表面が誘電物質の屈折率よりも低い屈折率を有する物質(材料又は気体)と接しているときに、集光ビーム(いわゆるナノジェット)の形成を生じさせ得るという結論に達した。ビームの数及び夫々の個々のビームの形状は、段差の下側面に隣接する段差縁線の形状及び段差サイズの変化によって制御され得る。フレネル理論によって予測されるよく知られた回折ビームと異なって、ナノジェットビームは低分散である(それらは、全く又はほとんど波長依存性を示さない。)。更に、本開示に従う同じナノジェットフォーカシング部品は、段差縁線の異なるセグメントに関連した複数の独立したビーム(同じ又は同じでない形状を有している。)を生成することができる。これは、フレネル回折レンズによっては不可能である。そのような独自の特徴は、本開示に従うナノジェットに基づいたフォーカシング部品を、多くの今日及び将来の用途のために魅力的なものにする。
図2乃至10は、本開示に従うナノジェットビームの形成を説明する物理現象を理解することを可能にする。
図2は、誘電体層112の表面の位置で急な変化が起こることでその層で段差が形成されるところの本開示の実施形態を表す。図2(a)は、誘電体層112の側面図を示す。図2(b)及び2(c)は、直線的な縁線(図2(b))及び曲線状の縁線(図2(c))を有する段差の場合における上面図を夫々示す。
図2(a)に示されるように、デバイスは、z軸に沿って誘電体層112の底面に直交してデバイスの基部から伝来する入射波20によって照射される。図2(b)及び2(c)において破線で概略的に示されるように、ナノジェットビーム55は、水平部分120及び側面部分121(z軸に対して傾いていてもよい。)を有する段差の底稜(base edge)で発生する。
22乃至24で参照されるスポットは、撮像面に形成される近傍界分布における対応するホットスポットを示す。図2(c)で観測される2つのホットスポット23、24による特定の場分布は、2つの独立したナノジェットビームの形成に関与する2つの凹セグメントを有する縁線の形状に関連する。
図3は、誘電体層112で形成された段差が丸みのある上端辺122を示すところの、図2(a)に対する代替の実施形態を表す。そのような段差も、図2(a)でのように、入射波20によって照射される場合に、段差のベース端で発生するナノジェットビーム55を生成する。
図4は、誘電物質の層の表面で形成された段差が、実際には、誘電物質の層112で作られた微小空洞111の縁部であるところの本開示の実施形態を表す。本開示は、当然に、そのような実施形態に制限されず、誘電物質の表面近くでの水平面及び屈折率の如何なる急な変化も、物理現象を発生させるために十分である。これについては以降で記載される。そのような段差は、実際には、無限サイズの空洞の縁部と見なされ得る。
段差の場合に、フォーカシング機能は、全体の構造ではなく、この段差不連続の基本セグメントと関係があるべきであることが理解されるべきである。段差不連続の他のセグメントは、(i)段差の線の場合において見られるような、広い一様な“刀身様”のナノジェットビーム(図2(a)及び2(b)を参照。)、又は(ii)任意の大きい円筒形空洞の場合におけるリング(図12(a)、13(a)を参照。)、又は(iii)任意形状の空洞の曲線縁によって生成される異なる形状の任意数の局所ビーム(図13(c)を参照。)、を全て一緒に形成し得る他のナノジェットビームの形成に寄与し得る。
簡単のために、我々は、従って、以降、図4に表されているもののような、誘電物質の層112で形成された微小空洞111の例に焦点を当てる。
観察され得るように、そのような空洞は、任意形状の断面を有する円筒形である。円筒形空洞によって、ここでは、且つ、本文書の全体を通して、形状が円筒形である、すなわち、閉じられた2次元曲線を曲線の面と交差する軸に沿って投影することによって生成された面である空洞が意図される。すなわち、このような円筒形は、直円柱に限られず、如何なるタイプの円筒形も対象とし、特に、もっぱらそれだけではないが、例えば、立方体又は角柱を含んでよい。
図4は、本明細書で以降で使用されるいくつかの表記法を与える。観察され得るように、空洞は、屈折率nのホスト媒体“媒体1”112において埋没し、n<nであるような屈折率nの物質(空気、気体、液体、ポリマー材料、など)“媒体2”で満たされているか又は空洞である。
例えば、空洞は、真空(n≒1)により満たされており且つ例として屈折率n=1.49を有する同質の非分散誘電物質に埋め込まれた円筒形の形を有している。
平面波は、z軸に沿って下から入射する(表記法については図4を参照されたい。)。図5は、この平面波によって照射される場合に、そのような空洞によるナノジェットビームの形成を表す。より厳密には、図5(a)乃至5(e)は、入射電磁波の異なる波長、すなわち、λ=450、500、550、600及び650nmに夫々対応し、屈折率n=1.49を有する媒体に埋め込まれた中空円筒形(n≒1,L=740nm,R=370nm)の場合について時間平均ポインティング(Poynting)ベクトルに関してプロットされたXZ平面における近傍界マップを示す。空洞は、下から単位振幅Ey偏光平面波によって照射される。
観察され得るように、ナノジェットビームの形状及びその方向は、低分散の誘電物質について広い波長範囲において安定したままである(波長が変化する場合にn/nは一定に近い。)。ナノジェットビーム放射角の詳細な解析は、図6(a)及び6(b)で報告される。図6(a)は、図5の5つの異なる波長について、z=z-Lとして定義される3つの異なる面でのXZ平面内のポインティングベクトルを表す。図6(b)は、波長の関数として図6(a)における極大の位置に基づき計算されたナノジェットビーム放射角を表す。
近傍界マップから抽出されたそれらのデータは、ナノジェットビーム放射角の変化が、少なくとも450乃至750nmの波長範囲について3°を超えないことを明らかにする(以降、誘電物質は、一様、等方的且つ非分散であると考えられる。)。図6(a)から明らかなように、角度変化への主たる寄与は、円筒形の上のビームチルトに由来し(zが空洞ベース120に対して画定された撮像面の相対位置、すなわち、z=z-Lであるとして、z=1500nm)、一方、(z=500nmでの)ビーム形状は、波長範囲全体について安定したままである。そのような挙動は、フレネル型の回折レンズにとっては一般的でなく、よって、詳細な説明を必要とする。
ナノジェットビームの起源は、中空空洞の底稜の近くで(あるいは、より一般的には、誘電物質の表面内の水平面の急な変化の近くで)起こる3つの電磁現象、すなわち、
・ 空洞のベース120に(あるいは、より一般的には、ホスト媒体において形成された段差のより低い位置の表面に)関連した屈折率-段差不連続からの回折、
・ 空洞の側面端121での(あるいは、より一般的には、段差の側面部分での)回折波の屈折、及び
・ 空洞の外での(あるいは、より一般的には、ホスト媒体での)入射面波と屈折波との干渉
の組み合わせによって説明され得る。
それら3つの現象を図解する概略図が図7(a)及び7(b)に与えられている。図5及び6と同様に、我々は、ホスト媒体が、屈折率n=1.49を有する光透過性の非分散誘電物質(例えば、プラスチック又はガラス)であり、空洞が、真空n=1により満たされていると仮定する。入射平面波は、図において下から届く。
図7(a)及び7(b)で表されている複合電磁現象の重要な要素は、次のものである:
・ 入射平面波は、空洞ベースに関連した誘電体-空気境界120で(又は、より一般的には、ホスト媒体の表面における水平面の急な変化によって引き起こされるホスト媒体での屈折率の段差に達する場合に)電流を誘導する。
・ そのような誘導された電流は、ホイヘンス(Huygens)2次ソース50乃至53と見なされる。
・ 回折理論に従って、ホイヘンスソースによって放射された球面波54は、‘影領域’に向かう、すなわち、空洞の側面境界121に向かういくらかの電力漏れを引き起こす。
・ 側面(垂直)境界を横断するときに、ホイヘンスソースによって放射された波は、スネル-デカルトの法則に従って特定の角度での屈折波の傾きを引き起こす屈折を経験する。
・ 図7(b)で、我々は、空洞の外で波面が空洞ベースラインに沿った異なるホイヘンスソース位置について同時に起こって、局所的な場増強を生じさせることに気付くことができる。そのような面の平面形状は、空洞の外から伝播する指向性ビームの生成を証明する。
・ 最後に、空洞の外で、屈折波は、ナノジェットビーム55を生じさせるように、下から入射する平面波と建設的に干渉している56、57。
ナノジェットビーム生成は、従って、事実上非分散的である現象、すなわち、(i)エッジ回折、(ii)2つの誘電物質のインターフェイスでの波の屈折、及び(iii)干渉、によって説明される。これは、ビームの形状及びその放射角が、図5(a)乃至5(e)において観察され得るように、波長に対して安定したままである理由を説明する。
更に、空洞のベースでの平面波の法線入射の場合について、ナノジェットビーム放射角は、スネルの法則によって定義され、よって、単に、2つのパラメータ、すなわち
(i)ホスト媒体及び空洞物質の屈折率の間の比、及び
(ii)角柱空洞の底角
の関数である。簡単のために、前述において、我々は、90°に等しい底角を有し、よって、垂直端を有して円筒形状を有している角柱空洞のみを考える。
最後に、ナノジェットビームフォーミング現象は、空洞の縁部(全開口でない。)に関連し、空洞断面に直交する2次元垂直平面において起こる(表記法については図4を参照されたい。)。
図7(b)から分かるように、空洞外側の屈折波の平面波面の形成への主たる寄与は、空洞の側面端121の近くに位置するホイヘンスソース50~53に由来する。このため、空洞の外へ放射される波の放射角は、外側から同じ境界に入射する波の臨界角に近い(図7(a)):

θ≒θTIR (1)

ここで、θTIR=sin-1(n/n)は臨界角である。
ナノジェットビーム55は、最終的に、屈折波と下から入射する平面波との間の干渉の結果として生成され、ナノジェットビームの放射の角度(θ)は、図7(a)に概略的に示されるように2つの波のベクトル和によって定義される。そのような考慮事項は、ナノジェットビームの放射角のための次の近似式に導く:

θ≒(90°-θTIR)/2 (2)
式(2)に従って、屈折率n=1.49(θTIR=41.8°)を有するホスト媒体の場合に、ナノジェットビーム放射角は、全波シミュレーションで観測されるよりもわずかに大きいθ~24°であるべきである(図6(b)を参照。)。この差は、定性解析で行われたいくつかの仮定によって説明される。第1に、この解析は、屈折波及び入射波の振幅の差を考慮しない。第2に、それは、空洞側面端で全内面反射(total internal reflection)を受ける、外側から空洞端の近くに位置するホイヘンスソースによって発射された光線を考慮しない。全反射されると、それらの光線も、ナノジェットビームの形成に寄与する。それら2つの効果は全内面反射現象に関係があり、よって、スネル/フレネルモデルを用いて正確には特徴付けられ得ない。とは言え、いずれの効果も、(i)2つの媒体の屈折率の比に依存し、(ii)ナノジェット放射角を小さくする。よって、実際のナノジェット放射角は、式(2)によって予測されるものよりも小さくなり得る。
図8(a)乃至8(c)は、下から単位振幅平面波によって照射される場合に異なる高さ((a)H=L=370nm,(b)H=L=740nm,(c)H=L=1110nm)の円筒形空洞(n=1.49,n=1,R=370nm)によって生成されるナノジェットビームの近傍界マップを表す。観察され得るように、ナノジェット現象は、ホスト媒体において約1波長から数波長まで変化する空洞サイズ(すなわち、λ/2<L<3λ)についてよく目立つ。
最低限の高さは、ナノジェットビームを生じさせる図7(b)に表されている平面波面を形成するのに必要とされる。しかし、空洞の高さ(すなわち、段差の高さ)は、ナノジェットビームがフォーカシング部品の外で有用であるために、ナノジェットビームの長さと比較して大きすぎてはならない。
図8(a)乃至8(c)に示されるように、ナノジェットビームの長さは、空洞の形状及びサイズに応じてホスト媒体において数波長から複数波長まで変化し得る。
図7(b)の2次元光線追跡解析に基づき、ナノジェットビームの形成における主たる寄与は、空洞の側面端(すなわち、段差の側面部分)の近くに位置する供給材料に由来する。ナノジェットビームの形成に関与する対応する‘有効口径’は、空洞内に向かって側面端から数えられるべきである空洞内部の媒体における波長の約2分の1(λ/2)として推定される。任意の形状を有する空洞について、この開口は、空洞断面境界Sに直交する線に沿って画定されるべきである(図4を参照。)。
2次元の場合に(いずれかの垂直断面に対応してよく、例えば、xz平面内)、ナノジェットビーム形成のおかげで達成される局所的な場強度増強(FIE)は、入射平面波と比べて約2倍である。より大きいFIEは、更に詳細に以降で説明されるように、空洞断面Sの形状を変更することによって、又はいくつかの空洞からの寄与を組み合わせることによって、達成され得る。
ナノジェットの半電力全幅(FWHP)は、空洞の形状に応じて、約λ/2(すなわち、アッベ回折限界)から数波長及びそれ以上まで変化することができる。
図9(a)乃至9(d)は、XZ平面における単位振幅平面波の入射の異なる角度、すなわち、図9(a)でのθ=0°、図9(b)でのθ=10°、図9(c)でのθ=20°、及び図9(d)でのθ=30°の下で中空円筒形空洞(n=1.49,n=1,L=740nm,R=370nm)によって生成されるナノジェットビームを示す。
XY平面における近傍界パターンの対称性(図9(a)を参照。)は、ビーム形状及び放射角が入射波のTE(Transverse Electric)及びTM(Transverse Magnetic)の両方ともの偏光についてほぼ一定のままであることを明らかにする。
更に、傾斜入射の場合に、図9において、ビーム放射角は、平面波の入射の角度に対応して変化することが観察され得る。ビームの形状及び場強度増強は、約θまでの入射角についてほぼ一定のままである。
図10は、標準の光学プラスチック及び標準の又はドープされたガラスを含む異なるホスト媒体について観察されるナノジェットビーム現象を表す。そのようなナノジェットビームは、同じ物理寸法(n=1,L=740nm,R=370nm)を有するが、図10(a)では屈折率n=1.49の、図10(b)では屈折率n=2.0のホスト媒体に埋め込まれている中空円筒形空洞によって生成される。
図2乃至10に表されている複合電磁現象の理解は、ナノジェットフォーカシング部品、ビームフォーミング部品、又はより一般的には、近距離領域内で所望の場強度分布を形成するための部品として使用され得る興味深いデバイスを設計することを可能にする。そのような部品は、入射平面波を1つ以上の複数の独立したビームに変換するために、又は反対に、電磁波の対称な経路特性に従って、入射非平面波(その波長は何であれ)を局所平面波に変換するために、使用されてよい。
本開示において上述されたように、ナノジェットビームの形成は、誘電物質の層における段差の側面部分に、又は空洞の縁部(しかし、その全開口ではない。)に関連する。空洞の断面の形状Sを最適化することによって、この空洞によって生成されるナノジェットビームの形状を制御することが可能である。
図11は、断面境界の異なる形状、すなわち、(a)円形、(b)正方形、(c)8の字、及び(d)長方形を夫々が有している円筒形空洞の4つの例を示す。破線は、それらの空洞が、図の面から、z軸に沿って伝播する平面波によって照射される場合に、ナノジェットビームが生成されるいくつかの垂直切断面を示す。それらの切断面は、空洞の断面境界の対応する点で定義される法線ベクトルの方向に対して画定される。各空洞についての対応するシミュレーションされた近傍界マップは、図12(a)乃至12(d)に示される。これらの図は、同じ高さ及び半径を有するが、下から単位振幅平面波によって照射される断面形状が異なっている(すなわち、(a)円形、(b)正方形、(c)8の字、及び(d)長方形)中空空洞についてのxz平面(y=0)及びxy平面(z=1000nm-z)における近傍界パターンを表す。xy平面におけるスポット101乃至104はナノジェットビームを識別し、それらの形状及び位置は、図8で与えられている予測とよく一致している(それらの近傍界マップは、任意に選択されたxy平面z=1000nmで計算される。)。
特に、図12(a)は、軸対称の円形空洞が発散する円錐ビームを生成することを示す。この円錐ビームはほぼ対称であることに注目すれば、興味深い(水平なxy平面における近傍界パターンを参照。)。これは、そのような部品の偏光無依存の挙動のための証拠である。この構成において、最大FIEは、同じホスト媒体において伝播する平面波と比較して、~2倍に等しい。
図12における近傍界マップは、時間平均ポインティングベクトルPに関してプロットされている点に留意されたい。屈折率nを有する分散的でない一様な誘電物質において伝播する平面波の場合に、この基準電磁場量は、

P=E /2η≒1.3nE [mw/m] (4)

として定義される。ここで、Eは電界の振幅であり、ηは媒体における波動インピーダンスであり、nは屈折率である。屈折率がn=1.49であるホスト媒体の場合に、時間平均ポインティングベクトルによって特徴付けられる電力密度のリファレンス値は、~1.92mW/mである。
図12(b)及び12(c)は、円形状から長方形及び8の字への空洞断面Sの変形が、4つのナノジェットビーム(参照符号104)及び2つのナノジェットビーム(参照符号103)を夫々有しているマルチビーム近傍界パターンの形成を如何にして引き起こすかを示す。このビームフォーミング効果は、凸形状から平面形状へ、次いで凹形状への境界セグメントの変形に夫々関係がある。図12(b)及び12(d)で観察されるビームは、円筒(図12(a))によって生成される円錐ビームの1つと同様の放射角を有している。同時に、アジマス角に関するビームの幅は異なっている。空洞断面境界Sの凹セグメントの内角が大きければ大きいほど、ビームはますます狭く、場強度はますます高くなる。特に、図12(b)(正方形)及び12(c)(8の字)で示された2つの空洞についてのFIEは、夫々~2.5倍及び~2.8倍に等しい。
最後に、図12(d)は、幅広の刀身様のナノジェットビームが中空長方形空洞によって生成されることを示す。この例は、幅狭形状のエリアの一様な照射を必要とする特定の用途にとって興味があり得る広幅ビームを形成する可能性を証明する。
空洞の境界湾曲は、よって、ナノジェットビーム形状、位置、場強度増強を変更するツールである。
同じアプローチは、任意数の同じ又は異なるナノジェットビームを生成する対称又は非対称な断面を有するより複雑なコンポーネントを構成するために使用され得る。
これらの例となる実施形態のうちのいくつかが図13によって表される。図13は、異なる断面を有している3つの例となる円筒空洞についての撮像面における場強度分布の概略図を提示する。より厳密に言えば、図13(a)は、図11(a)によって既に表されているような、円形断面を有する空洞111aを示し、破線矢印は、ナノジェットビームがこの空洞111aの底面で起こることを概略的に示す。リング551は、それらのナノジェットビームにより形成される近傍界分布におけるホットスポットを示す。
図13(b)は、非対称な空洞111bを示し、xy平面における断面はどことなく三角形であるが、三角形の3つの辺のうちの1つがくぼんでいる。このようなおよそ三角形の空洞111bは3つのスポット552、553及び554を引き起こし、そのうちの1つ(554)は、凹面のおかげで増強される。
図13(c)は、5つの直線又は凹状セグメントを有している任意形状である空洞を示す。スポット555乃至559は、破線矢印によって概略的に示されるように、段差の底稜で起こるナノジェットビームにより形成される近傍界分布におけるホットスポットを示す。図13(c)で観察される5つのホットスポットを有する特定の場分布は、5つの独立したナノジェットビームの形成に関与する5つの直線又は凹状セグメントを有する縁線の特定の形状と関係がある。
図14は、本開示の実施形態に従うそのようなコンポーネントの実施のための概略図を提供する。
そのようなデバイスは、
・ 例えば、ガラス又はプラスチックから作られ得る、サブストレートを形成する第1層110と、
・ サブストレート110に当接する誘電物質の第2層112と、
・誘電体層112の上でスーパーストレートを形成する第3層113と
を有する多層構造を示す。スーパーストレートは、例えば、ガラス又はプラスチックにおいて作られ得る。図11の実施形態では、同じ物質がサブストレート110及びスーパーストレート113のために使用される。なお、これは強制的ではない。
任意の断面の空洞111は、誘電物質の層112において形成される。図14は、コンポーネントの側面図及び上面図の両方とともに、空洞111の3次元ビューを提供する。
実施形態において、図14のデバイスは、その表面に直交するように方向付けられた円筒形の微小空洞が埋め込まれている平面の光透過性(例えば、ガラス)プレートである。サブストレート110及びスーパーストレート113は、両方ともガラス板であり、誘電物質の層112は、PMMA(Poly(methyl methacrylate))のような光透過性ポリマーにおいて作られた薄フィルムである。
このようなコンポーネントの製造プロセスは、最初に、ガラス板110の上に所望の厚さのフィルム112を堆積させることにあってよく、次いで、このフィルム112において、何らかの確立された微細加工技術、例えば、光学又は電子ビームリソグラフィを用いて、空洞が作られる。最後に、構造体は、もう1つのガラス板113により覆われる。
よって、既存の類似体と違って、このようなコンポーネントは、その簡単なトポロジと、所要の屈折率を有している誘電物質の利用可能性とのおかげで、確立された平面加工技術により製造され得る。
図15(a)乃至15(f)は、図14のコンポーネントに対する代替の実施形態の側面図を表す。
図15(a)において、コンポーネントは、誘電物質の単一層112から作られる。誘電体層112の表面位置の急な変化は段差を形成し、これはまた、コンポーネントを囲む空気が誘電物質112よりも低い屈折率を有しているということで、底面からコンポーネントに届く入射波の屈折率の段差をも引き起こす。よって、図2乃至10に関して上述された複合電磁現象は、最初に、表面の下部120での平面入射波の回折によって、次いで、段差の側面部分122での回折波の屈折によって、発生する。
コンポーネントはまた、空気以外の他の物質、例えば、他の気体において浸漬されてよく、あるいは、表面の下部120は、誘電物質112よりも低い屈折率を有している如何なる他の物質とも接してよい。
図15(b)は、コンポーネントが誘電物質の単一層112を有し、誘電体層112においてスルーホールとして空洞111が形成されるところの他の実施形態を表す。空洞の高さは、よって、誘電体層112の厚さに対応する。
図15(c)は、コンポーネントが誘電物質の単一層112を有し、誘電体層112において空洞111が形成され、その高さが誘電物質の層112の厚さよりも低いところの他の実施形態を表す。空洞の高さ及びその断面の両方ともが、コンポーネントによって生成されるビームに応じて、任意に選択されてよい。特に、空洞の上端は、必ずしも誘電体層112の上表面に対応する必要はない。
空洞111が無限の大きさを有する具体的な実施形態は、図15(a)の実施形態に対応し、段差は空洞111の縁部に対応する。
図15(d)は、コンポーネントが二重層構造を示すところの更なる他の実施形態を表し、すなわち、第1層110がサブストレートを形成し、その上に誘電物質の第2層112が置かれる。空洞111は、誘電物質の層112において形成される。第1層110及び第2層112が同じ物質において作られる具体的な実施形態は、図15(c)の実施形態に対応する。
図15(e)は、図14の実施形態と同様に、デバイスが三重層構造を示すところの更なる他の実施形態に対応する。しかし、サブストレート110及びスーパーストレート113は、必ずしも同じ物質において作られる必要はない。
図15(f)は、コンポーネントが誘電物質の層112において形成された2つ以上の空洞の組を有するところの更なる他の実施形態を表す。空洞は、規則的な配列において配置され、あるいは、生成されるビームに応じた如何なる数及び如何なるパターンでもグループ化されてよい。このような複数の空洞は、図15(b)乃至15(e)の単層又は多層実施形態のうちのいずれかで形成されてよい。
このような実施形態は、図17乃至23に関して以下で更に詳細に記載される。
図16は、図14及び15のデバイスの典型的な使用シナリオを表す。簡単のために、図16に表されているコンポーネントは、図14のコンポーネントに対応する。しかし、それは、図15の実施形態のうちのいずれかに対応する如何なるコンポーネントによっても同様に置換されてよいことが理解されるべきである。
放射素子130は、デバイス132の基底面に向けて平面電磁波を発する。放射素子130は、システムの部分(例えば、AR/VRメガネにおけるようなもの)、又は単に外部光源のモデル(例えば、写真カメラの場合のように、対物レンズによって視準された散乱周囲光)のいずれかであることができる。例えば、放射素子130は、
・ 遠くに置かれたソースから伝来する周囲光、
・ ナノジェットコンポーネント132に直接取り付けられた光源(例えば、フォトダイオード又は光ファイバ)によって生成された光、
・ 他のフォーカシング素子132によって生成された光ビーム
であってよい。
それは、空洞111から如何なる距離にも置かれ、指向性光ビーム又は全指向性光放射を生成することができる。
設計及び製造方法に応じて、デバイス132の構造は、図15に関して上述されたように、一緒に密封された2つ以上の層から成ってよい。図16の実施形態では、そのようなデバイスは、密封されたサブストレート110及びスーパーストレート113の一方又は両方の表面上で1つ又はいくつかの微小空洞111を有する3層構造を示す。いくつかの実施形態において、デバイス132のこの構造は、放射素子130及び/又は受光素子131のいずれかに直接取り付けられてよい。例えば、それは、センサ又は平凸レンズに直接置かれたフレキシブル部品の形をとってよい。
1つ又は複数の空洞111は、中空であり(よって、空気により満たされている。)、あるいは、サブストレート110の屈折率よりも低い屈折率を有している物質により満たされる。
受光素子131は、空洞によって生成されるナノジェットビームの長さに依存する空洞からの特定の距離範囲内に置かれなければならない。この距離は、一般に、約3から10波長まで変化することができる。図16における破線円は、受光素子131までの最大距離Rmaxを示す。それは、1つよりも多い空洞を有しながら、空洞の特定の配置について更に大きくなることができる(図17乃至23に関して以下を参照。)。空洞、放射素子及び受光素子のとり得る相対位置は、ナノジェットビーム55の放射角及び入来波の入射の角度によって画定される。
受光素子131は、
・ 検出器(例えば、カメラにおけるフォトダイオード)、
・ ターゲット(例えば、量子ドット、水又は血液溶液内のナノ粒子又は微粒子{分光法、顕微鏡法、又はラボオンチップデバイス})、
・ 他のフォーカシング、ビームフォーミング又は導光要素(例えば、レンズ、格子、光ファイバ、AR/VRメガネ、光通信、など)
であってよい。
本開示に従うコンポーネント132が、入射平面波からビーム55を生成するために、あるいは、入射非平面波又はビームから局所平面波を生成するために使用され得るとして、受光素子131及び放射素子130は反転されてよい。
そのようなコンポーネント132は、スタンドアローンのフォーカシングデバイス(例えば、近傍界プローブ)に加えて、集積光センサ及び/又は導光及び光処理システムの構成ブロックとして使用され得る。それらは、光領域で作動する、少なくとも2倍の場強度増強(FIE)及びサブ波長の分解能による近傍界フォーカシングが可能である。
図17は、フォーカシング部品がホスト媒体に埋め込まれた中空立方体の2×2アレイに基づくところの本開示の具体的な実施形態を表す。図17(a)は、そのようなコンポーネントのトポロジを表し、一方、図17(b)は、z軸に沿って伝播する単位振幅平面波によってコンポーネントが照射される場合に、時間平均された電力分布のシミュレーション結果を提供する(n=1.49,L=L=L=2λ,S=0.5λ)。
図17(a)のコンポーネントは、屈折率n(>n)を有する光透過性ホスト媒体112に埋め込まれた4つの中空立方体(n=1)140を有する。例えば、これはガラス、プラスチック(例えば、PMMA)、又はポリマー(例えば、PDMS(Polydimethylsiloxane))であることができる。
ナノジェットビームは、光領域においてガラス又はプラスチックについて典型的な値である屈折率n=1.49を有する一様な誘電物質112に埋め込まれた中空(n=1)立方体140の2×2アレイの軸上で生成される。解析は、入射平面波の波長及びホスト媒体の屈折率に対して立方体のサイズ、形状及び相対位置を最適化することによって、ナノジェットビームが、少なくとも5倍のFIE及び~λ/2nの半電力ビーム全幅(FWHP)により生成され得ることを示す。
図18は、平面波伝播方向に沿って方向付けられた中空円筒141により中空長方形立方体140が置換されるところの代替の実施形態を表す。図17と同様に、図18(a)は、そのようなコンポーネントのトポロジを表し、一方、図18(b)は、z軸に沿って伝播する単位振幅平面波によってコンポーネントが照射される場合に、時間平均された電力分布のシミュレーション結果を提供する(n=1.49,L=2λ,R=λ,S=0.5λ)。
円筒形状は、立方体の鋭い垂直端の削除により、製造手順を容易にする。特に、そのような円筒開口は、ナノインプリント又はレプリカモールディングのような、光学リソグラフィ又は他の確立された平面微細加工技術により製造され得る。
図19は、中空円筒141の2×2アレイが誘電物質112と自由空間との境界で、例えば、ガラス又はプラスチック板上で作られるところの更なる他の実施形態を表す。媒体側面から平面波によって照射される場合に、そのようなコンポーネントは、プレート112の表面に近い自由空間においてナノジェットビームを生成する。この実施形態は、光学データ記憶、顕微鏡、分光、及び計量システムのための典型的なシナリオである、テスト対象とフォーカシング部品との間の空隙を必要とする用途にとって、有利であり得る。
図18と同様に、図19(a)は、誘電物質と自由空間とのインターフェイスで作られた中空円筒の2×2アレイに基づくそのようなコンポーネントのトポロジを表し、一方、図19(b)は、z軸に沿って伝播する単位振幅平面波によってコンポーネントが照射される場合に、時間平均された電力分布のシミュレーション結果を提供する(n=1.49,L=2λ,R=λ,S=0.5λ)。
図17、18及び19の3つ全ての実施形態によって生成されるナノジェットビームのプロファイルは、図20に表される。プロファイルは、同じホスト媒体において伝播する平面波の場強度に対して定義された場強度増強(FIE)に関してプロットされている。更に厳密に言えば、図20(a)では、z軸に沿ったビームプロファイルが見られる。一方、図20(b)、20(c)及び20(d)は、zが図20(a)から導出された最大場強度を有する点であるとして、平面z=zでのビーム断面図を示す。観察され得るように、サブ波長分解能は、3つ全ての実施形態についてよく保たれ、一方、FIEは、約5乃至11a.u.の範囲で変化する。全ての場合に、FIEは、同じホスト媒体、すなわち、ガラス(図17及び18の実施形態)及び自由空間(図19の実施形態)において伝播する単位振幅平面波に関して、本発明の実施形態に従うフォーカシングデバイスの有無による所与の点での場強度レベルの間の比として定義される点に留意されたい。
更なる解析は、z軸に沿った焦点位置が、立方体(円筒)どうしの間隔及びサイズを変えることによって特定の範囲内で変更され得ることを示す。ナノジェットビームの長さ及び位置を変える可能性は、深層的なスキャン又はイメージングを必要とする用途にとって興味があり得る。
図21は、ホスト媒体112に埋め込まれた中空円筒114の1重周期アレイ(図21(a))及び2重周期(図21(b))アレイに基づく2つの更なる例となる実施形態を提供する。いずれの実施形態でも、中空円筒は、図18で表されるコンポーネントのように振る舞う2×2の近接配置された散乱体の多数の規則的に間隔をあけられたサブアレイを形成する。図21(b)の場合に、夫々の中空円筒141は、4つのナノジェットの形成に同時に寄与する点に留意されたい。
図21の実施形態は、マルチスポットフォーカシング機能から恩恵を受けることができるシステムとって興味があり得る。例えば、それはカメラ又は分光システムであってよい。
当然、上記の全ての実施形態において、空洞の形状は、一定の間隔ごとの円筒又は立方体に制限されない。図2乃至10に関して説明されたように、本開示の発明者によって明らかにされる電磁現象は、円錐形状、角柱、又は円筒(広い意味で。すなわち、閉じられた2次元曲線を曲線の面と交差する軸に沿って投影することによって生成された面)のいずれであろうと、且つ、その断面が何であろうと、如何なる形状の空洞についても起こる。更に、空洞の主軸は、誘電物質又はサブストレートの面に直交してよく、あるいは、この面に対して如何なる角度でも傾けられてよい。
図22は、図21(a)及び21(b)の周期構造のための可能な実施形態を表す概略図である。
提案されるコンポーネントは、その全ての実施形態において、例えば、ガラス板に、又は平凸レンズのような他の光学部品の平らな面に直接に取り付けられたせん孔開口を有する薄フィルムの形で製造され得る。図17、18、19、及び21の実施形態に関して、それは、次いで、光透過性媒体の他の層(例えば、もう1つのガラス板)により覆われ得る。
フィルムは、支持部品(例えば、ガラス板又はレンズ)の表面上に直接に配置されるべきである、PMMA(Acrylic)のような光透過性材料から作られ得る。例えば、これは、所望の厚さ(およそ数百ナノメートル)を有する薄いナノフィルムの配置を可能にするスピンコーティングによって行われ得る。
開口(中空立方体となる。)は、次いで、例えば、光学又は電子ビームリソグラフィ技術を用いて、作成され得る。
周期構造は、潜在的に、標準の光学リソグラフィよりも速く且つ安いマスクレス干渉リソグラフィを用いて製造され得る。
図23は、図21(a)及び21(b)の周期構造のための代替の可能な実施形態を提示する。
この代替実施では、中空立方体は、光透過性材料、例えば、PDMSのような軟質有機ポリマーにおいてナノインプリンティング又はレプリカモールディング法を用いて製造され、次いで、支持体として働くガラス板の表面に取り付けられ得る。
図22及び23に関して記載される製造工程は、確立された微細加工法を用いて、本開示に従うデバイスの製造実現可能性を明らかにするために、単なる例として与えられている。しかし、いくつかの他の製造方法は、更に存在し、あるいは、大量生産により適し得る。
近傍界フォーカシング及びビームフォーミングのための新しい方法及びコンポーネントの組が示されてきた。
コンポーネントは、調整可能な再区分及び外形を有して種々の数のナノジェットビームを生成するよう断面が成型されている円錐、角柱又は円筒形空洞の形を有している。
xy平面におけるナノジェットビームの形状及び配置並びにzにおけるそれらの延在は、空洞断面の形状によって画定される。より一般的には、誘電体層の表面における単純な段差で、そのようなナノジェットビームを生成するには十分である。
ビームの長さは、空洞のサイズ及び屈折率比に依存する。
所与の屈折率比について、主たるパラメータ(すなわち、長さ、幅、放射の角度、及びFIE)は、少なくとも±20%の波長範囲で安定なままである。
そのようなコンポーネントは、先行技術のフォーカシングデバイスと比べて、多数の利点を提供する。特に、次の利点が挙げられる:
・ 平面又はフレキシブルであってよく、優れた機械的剛性を提供する簡単なトポロジ;
・ それらは、標準的な材料に基づき、よって、光学ガラス又はプラスチックのような、標準的な誘電物質を用いて製造され得る。(先行技術のSDCとは違って)高屈折率材料は必要とされない;
・ 簡単な作成:それらは、レーザ及び電子ビームリソグラフィ、ナノインプリンティング、レプリカモールディング、などのような、確立された微細加工法を用いて製造され得る;
・ 簡単な集積化:それらは、スタンドアローンの部品(例えば、近傍界プローブ)として使用されるか、又は他の光学部品(例えば、平凸レンズ)に取り付けられるか、又は集積フォーカシングシステム(例えば、カメラセンサ)の構成ブロックとして使用されるかのいずれかであることができる;
・ λ/2n(すなわち、ホスト媒体における波長の2分の1)のサブ波長分解能及び2から少なくとも11倍のFIEを有する優れた性能特性。
本開示の1つの実施形態において、本技術は、非放射(放射)領域に制限されなくてよく、フレネル放射、遷移、及び部分的に遠方界領域を更に有することができる点が留意されるべきである。
上記の実施形態に加えて、以下の付記を開示する。
(付記1)
デバイス(132)に入射する伝播電磁波から近距離領域内の場強度分布を形成する前記デバイスであって、
第1屈折率n を有し、表面において段差を形成する水平面の少なくとも1つの急な変化を有する誘電物質の少なくとも1つの層(112)と、
前記第1屈折率n よりも低い第2屈折率n を有し、前記段差と接触する要素と
を有し、
前記段差は、前記電磁波の伝播方向と比較して傾いている傾斜ビームを生成する、
デバイス。
(付記2)
前記傾斜ビームは、λ が前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、λ /2から数波長まで変化することができる波長を有する、
付記1に記載のデバイス。
(付記3)
前記傾斜ビームの伝播方向に沿って位置する受光要素(131)を有する、
付記1又は2に記載のデバイス。
(付記4)
前記受光要素(131)は、前記傾斜ビームのホットスポットに位置する、
付記3に記載のデバイス。
(付記5)
前記受光要素(131)は、λ が前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、dがλ から10λ の間である場合に、前記段差からの距離dに位置する、
付記3又は4に記載のデバイス。
(付記6)
前記傾斜ビームは、前記第1屈折率n 及び/又は前記第2屈折率n の関数として定義される放射角、及び/又は前記段差と比較される前記入射電磁波の入射角、及び/又は段差底角に関連する、
付記1乃至5のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記7)
前記放射角は、おおよそ(90°-asin(n /n ))/2に等しい値である、
付記6に記載のデバイス。
(付記8)
前記放射角は、n =1.49且つn =1のときに約23°であり、n =2且つn =1のときに約30°である、
付記7に記載のデバイス。
(付記9)
単色性電磁波である入射電磁波のためのビームを形成するよう適応され、
前記単色性電磁波の夫々は、約480nm又は525nm又は650nmである値に等しい波長を有する、
付記1乃至8のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記10)
前記段差は、前記誘電物質の少なくとも1つの層において作られた少なくとも1つの空洞(111)の縁部によって形成される、
付記1乃至9のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記11)
前記少なくとも1つの空洞(111)は、前記誘電物質の少なくとも1つの層にあるスルーホールである、
付記10に記載のデバイス。
(付記12)
前記少なくとも1つの空洞は、少なくとも2つの空洞の少なくとも1つの組に属する、
付記10又は11に記載のデバイス。
(付記13)
前記少なくとも1つの空洞は、円筒形又は円錐形であることを目標とされる、
付記10乃至12のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記14)
前記段差の高さHは、λ が前記誘電物質における前記電磁波の波長であるとして、H>λ /2であるようにされることを目標とされる、
付記1乃至13のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記15)
前記誘電物質の層に当接するサブストレート(110)を形成する少なくとも1つの層を更に有する、
付記1乃至14のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記16)
スーパーストレート(113)を形成する少なくとも1つの層を更に有し、
前記誘電物質の少なくとも1つの層は、前記サブストレートと前記スーパーストレートとの間にある、
付記15に記載のデバイス。
(付記17)
前記サブストレート及び前記スーパーストレートは、前記誘電物質の少なくとも1つの層と同じ誘電物質から作られる、
付記16に記載のデバイス。
(付記18)
前記誘電物質は、
ガラス、
プラスチック、
ポリマー材料
を含むグループに属する、
付記1乃至17のうちいずれか一つに記載のデバイス。
(付記19)
前記スーパーストレートの材料は、
ガラス、
プラスチック、
液体、
ポリマー材料
を含むグループに属する、
付記16又は17に記載のデバイス。

Claims (19)

  1. デバイスに入射する伝播電磁波から近距離領域内の場強度分布を形成する前記デバイスであって、
    第1屈折率nを有する単一層の誘電物質であって、該単一層の誘電物質の表面は、該単一層の誘電物質の内部のみに延在する段差を形成する水平面に少なくとも1つの急な変化を含むものである、単一層の誘電物質と、
    前記第1屈折率nよりも低い第2屈折率nを有し、前記段差と接触する要素と
    を有し、
    前記段差は、前記伝電磁波の伝播方向と比較して傾いている傾斜ビームを生成する、
    デバイス。
  2. 前記傾斜ビームは、λが前記単一層の誘電物質における前記伝電磁波の波長であるとして、λ/2から変化することができる波長を有する、
    請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記傾斜ビームの伝播方向に沿って位置する受光要素を更に有する、
    請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記受光要素は、前記傾斜ビームのホットスポットに位置する、
    請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記受光要素は、λが前記単一層の誘電物質における前記伝電磁波の波長であるとして、dがλから10λの間である場合に、前記段差からの距離dに位置する、
    請求項3に記載のデバイス。
  6. 前記傾斜ビームは、前記第1屈折率n、前記第2屈折率n、前記伝電磁波の入射角、及び段差底角の数である放射角に関連する、
    請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記放射角は、(90°-asin(n/n))/2である、
    請求項6に記載のデバイス。
  8. 前記放射角は、n=1.49且つn=1のときに23°であり、n=2且つn=1のときに30°である、
    請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記デバイスは、単色性電磁波である入射電磁波のためのビームを形成するよう構成され、
    前記単色性電磁波の夫々は、480nm又は525nm又は650nmである波長を有する、
    請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記段差は、前記単一層の誘電物質の少なくとも1つの層において作られた少なくとも1つの空洞の縁部によって形成される、
    請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記少なくとも1つの空洞は、前記単一層の誘電物質の少なくとも1つの層にあるスルーホールである、
    請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記少なくとも1つの空洞は、少なくとも2つの空洞の少なくとも1つの組に属する、
    請求項10に記載のデバイス。
  13. 前記少なくとも1つの空洞は、円筒形又は円錐形であることを目標とされる、
    請求項10に記載のデバイス。
  14. 前記段差の高さHは、λが前記単一層の誘電物質における前記伝電磁波の波長であるとして、H>λ/2であるようにされることを目標とされる、
    請求項1に記載のデバイス。
  15. 前記単一層の誘電物質の層に当接するサブストレートを形成する少なくとも1つの層を更に有する、
    請求項1に記載のデバイス。
  16. スーパーストレートを形成する少なくとも1つの層を更に有し、
    前記単一層の誘電物質の少なくとも1つの層は、前記サブストレートと前記スーパーストレートとの間にある、
    請求項15に記載のデバイス。
  17. 前記サブストレート及び前記スーパーストレートは、前記単一層の誘電物質と同じ誘電物質から作られる、
    請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記単一層の誘電物質は、
    ガラス、
    プラスチック、
    ポリマー材料
    からなるグループから選択される、
    請求項1乃至17のうちいずれか一項に記載のデバイス。
  19. 前記スーパーストレートの材料は、
    ガラス、
    プラスチック、
    液体、
    ポリマー材料
    からなるグループから選択される、
    請求項16に記載のデバイス。
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