JP2012037440A - X線光学系 - Google Patents

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祐一郎 江副
Ikuyuki Mitsuishi
郁之 三石
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和久 満田
J Hurghada Josef
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【課題】簡易に製造でき、軽量かつ結像性能の良いX線集光結像系であって、反射率及びエネルギー帯域が飛躍的に向上したX線光学装置を提供することである。
【解決手段】微細構造体の材質であるシリコンやニッケルにマイクロマシン技術で製作した曲面穴構造の側壁に原子層体積法を用いて、サブnmレベルの正確さで、HfO2およびAl2O3等の反射膜を成膜することにより反射率及びエネルギー帯域が飛躍的に向上したX線光学装置を提供する
【選択図】図8

Description

本発明は、宇宙空間におけるX線観測機器又は地上における放射線計測及び微量分析装置に利用されるX線光学系に関する。
大気圏外での観測が必須となる宇宙X線観測では、衛星に搭載するため、できるだけ軽量かつ高性能なX線望遠鏡が求められている。特に近年では宇宙大規模構造の解明やダークバリオンの検出を目指した将来ミッションが提案されており、これを受け、従来の光学系と同等かそれ以上の有効面積や視野を有しつつ、それよりも一桁以上軽い光学系が求められている。そこで登場したのが次世代軽量光学系である。
以下に、X線望遠鏡の基礎から現在の開発状況について説明する。
X線(波長約1nm)に対する物質の屈折率は、1よりもわずかに小さいために、可視光(波長約300nm)のようにレンズで集光することができない。かわりにX線を「反射鏡」上で全反射させる斜入射光学系が主に利用されている。特に反射鏡を回転放物面と回転双曲面上に固定し、2回全反射させて集光・結像させるWalter type−1型と呼ばれる設計が主流である。またできるだけ多くの宇宙X線を集光させるために同心円上に数枚から数百枚も反射鏡を並べている。
しかしながら、この反射鏡の製作は、非常に困難である。なぜなら、光を反射させるためにはその波長と同等の表面粗さを実現する必要があるが、X線の波長は、短いので、表面粗さをそれと同等に仕上げるのは極めて困難である。さらに、上述のとおり、反射鏡を数枚から数百枚も製作しなくてはならないので、なおさらである。
そこで、従来の代表的な製作法を3つ説明する。
キーワードは「重量」と「角度分解能」である。
(1)研磨法 (米国「チャンドラ」衛星等)
Walter type−1型光学系に合致するように鏡面形状を直接研磨する。鏡面を正確な理想2次曲面に加工することができるので、角分解能は、非常に小さくなる。しかしながら、鏡面基板が厚くなり、さらには有効面積(有効面積=あるエネルギーのX線の光軸方向からみた反射面積×反射率)を増大するために口径を大きくしなければならず、結果として重量が大きくなるところが米国的である。
(2)レプリカ法 (欧州「ニュートン」衛星等)
非球面に研磨形成された雄型の母型からレプリカ鏡をつくり、基板を薄くして製作する。角度分解能も重量も比較的優れている。中間的だが存在感があるところが欧州的である(非特許文献1参照)。
(3)フォイル法 (日本「すざく」衛星等)
非常に薄い基板上にレプリカ法を利用して反射材を写しとって製作する。反射面を回転2次曲面の代わりに円錐面に近似して、かつ基板形状誤差等により角度分解能がこれまでのものに比べて悪くなっているが、軽量なのが日本製の特徴である。
このように様々な方法で製作されているが、これらの「重量」と「角度分解能」の関係をみると面白いことが分かる。横軸に望遠鏡の角度分解能(秒角)、縦軸に1keVのX線における有効面積1000平方cm当たりの重量(kg)を前述の製作方法ごとにプロットしたものが図1である。角度分解能が小さいほど重量が大きくなるという傾向がある。
打ち上げコストが数100万円/kgと言われている現在においては、軽量であることが望ましい。これは工学的な要求である。一方、理学的には、優れた性能、すなわち角度分解能の小さいことが宇宙の謎を解く重要な要因である。これらの要求を同時に解決できるような全く新しいX線望遠鏡が望まれている。図1においては、左下部分にあたる。
以上のように、X線反射装置は、反射鏡の表面がX線の波長程度まで滑らかでなければ、一定以上の反射率を確保することができないため、これまでのX線反射装置は、表面を滑らかにするために、反射面を研磨する必要があった。また、研磨成形した母型に薄膜を押しつけて作ったレプリカ鏡を多数用意するなどして、一枚一枚の鏡を作成する手間がかかっていた。
さらに、近年、ガラスファイバをX線導波管として使うX線光学系も実用化されているが、ガラスファイバが高価であるため全体としてのコスト増につながるという不都合がある(非特許文献2参照)。
宇宙X線望遠鏡を軽量にするために、本発明者らは、マイクロマシン、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の製作技術を応用している。MEMSとは、シリコンをはじめとする半導体等をミクロンサイズで加工したデバイスのことをいう。身近なものではインクジェットプリンターのノズルがこの技術により製作されている。
そこで、本願の発明者らは、異方性エッチングを行ったシリコンウェハの断面を用いるX線光学系を提案した(特許文献1)。これは、厚みがミクロンオーダーの薄いシリコンウェハに10μmレベルのエッチングにより細かい穴を開け、エッチングで得られた滑らかな側壁を反射面として用いるものである。このような方法を用いることにより、一度のエッチングで多数の鏡を簡単に形成できる。しかも、前述のようにウェハが薄いため、このようなX線光学系を用いてX線反射鏡を製作することによって、全体の重量を一桁以上軽量化することが可能となる。
しかしながら、異方性エッチングで形成できる穴は、直接的なスリット状の穴に限られるため、上記のようなX線光学系を作る際には、理想曲面を直線で近似する必要があり、結果として、結像性能が制限される。また、理想曲面に近づけるために、上記のようなX線光学系を小さくして理想曲面に沿って配置することになるので、多数のX線光学系が必要になるという問題もある。
そこで、本願の発明者らは、シリコンウェハをドライエッチングして、複数の曲線状のスリットを形成し、該複数のスリットの各側壁を、磁性流体を使って研磨したり、もしくはアニールによって平滑化したりして、X線反射面を形成することを公表した(特許文献2)。
さらに、X線反射面の形成後に、シリコンウェハ全体を塑性変形して曲面状にすることも確認した(特許文献3)。
『X線結像光学』波岡武、山下広順共編(培風館) Beijersbergen et al. (2004) Proc. SPIE Vol.5488, pp.868-874
特許第4025779号公報 特開2010―085304号公報 特開2010―025723号公報
微細曲面穴構造体の断面をX線光学系として用いるX線光学装置においては、結像性能は向上するものの、反射率およびエネルギー帯域は、微細構造体の材質であるシリコンやニッケルなどによって制限される。すなわち、シリコンにおいては2keV以上、ニッケルにおいては7keV以上のエネルギー帯のX線の反射は困難であった。
そこで、本発明の課題は、簡易に製造でき、軽量かつ結像性能の良いX線集光結像系であって、反射率及びエネルギー帯域が飛躍的に向上したX線光学装置を提供することである。
微細構造体の材質であるシリコンやニッケルにマイクロマシン技術で製作した曲面穴構造の側壁に原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)という薄膜成膜技術を用いて、サブnmレベルの正確さで、HfO2およびAl2O3等の反射膜を成膜することにより反射率及びエネルギー帯域が飛躍的に向上したX線光学装置を提供する。
従来のシリコン面においては、X線のエネルギーが2keV以上においては、その反射率が大幅に低下していたが、本願発明においては、シリコン微細構造体の表面に重金属の薄膜を形成したために、約10keVのX線も大きな反射率を実現することが可能となった。また、重金属と軽金属を膜厚を変化させて多層に積層することにより、広帯域のX線も高反射可能となった。
従来のX線光学系と軽量光学系の性能比較図 シリコンウェハにドライエッチングで多数の曲線状のスリットを形成した状態を示した平面図及び断面図である。 磁性流体を用いてX線反射面を研磨する場合の磁場のかけ方と回転軸を示した図である。 ALDプロセスの概念図 シリコン、酸化アルミ及び酸化ハフニウムのX線反射率 多層膜の概念図 各物質の反射率曲線 膜厚変化多層膜の概念図 単層膜と膜厚変化多層膜の反射率曲線 塑性変形後のX線反射鏡の断面図 塑性変形後のX線反射鏡を2段に重ねて、平行光を点へ集光する集光系の断面図 図11に示した集光系を2対対峙させた、点光源からの光を点へ集光する集光系の断面図
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図2(A)は、ドライエッチングにより多数の曲線状のスリットを形成したシリコンウェハの平面図であり、同図(B)は、同図(A)の線X−Xに沿って切った断面図である。ウェハの厚さは、300〜1000μm程度である。各スリットは、同心円状にシリコンウェハを貫通して形成されており、その幅は、5〜20μm程度である。
図2のようなスリットは、シリコンウェハの表面にマスクを塗布し、これをパターニングした後、ドライエッチングプロセスによりウェハ表面と垂直な方向にエッチングすることによって一括して形成される。各スリットの側壁は、円筒形の側面の一部からなる曲面である。ドライエッチングによって得られるスリットの各側壁の面粗さは、せいぜい10nm程度であり、異方性エッチングを用いた場合に比べて1桁程度悪い。
そこで、本実施形態では、各スリットの側壁を平滑化するために、磁性流体を用いる。磁性流体は、磁場を印加することで粘性が変化する流体であり、既に光学部品の研磨などに実用化されている。具体的には、磁性流体と研磨材の混合液を各スリットに流し込み、図3に示すように、シリコンウェハと垂直に変動磁場を印加する。前記混合液は磁場の変動に合わせてスリット内をランダムに移動する。シリコンウェハを中心軸の周りに回転させて、前記混合液とスリットの側壁との相対運動を促進することも可能である。こうすることにより、前記混合液が各スリットの側壁面を研磨し、表面の粗さを平滑化することができる。このような方法でドライエッチングによって形成したスリットの側壁を研磨することによって、nmレベルもしくはそれ以下の面粗さを実現することができる。
混合液としては、例えば平均粒径0.01μmの四三酸化鉄水分散体(フェリコロイドW40、タイホー工業株式会社製、固体分40重量%)と粒径0−1/2μmのダイヤモンドスラリーを用い、スリットに流し込む。加工部に適当な強さの交流磁場(例えば、0.7A、周波数20Hz)を印加することで、前記混合液は磁場に感応してスリット内を移動し、側壁面を1〜2nmの面粗さに研磨加工できる。
なお、この磁性流体による研磨の際に、水素もしくはアルゴン雰囲気下でアニールを併せて行うことにより、さらなる平滑化が可能である。
この段階において、金属の薄膜をスリットの側面に体積させる方法として、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)を用いる。
ALDとは、薄膜を原子層単位で形成する技術である。図4にALDの成膜メカニズムを示す。2種類の反応物を原料として膜を作製する場合には、
(1)ステップ1:形成しようとする薄膜の構成元素を含有する第1反応物を基板へ供給し、化学吸着させ、
(2)ステップ2:過剰な第1反応物及び副生成物を排気し、
(3)ステップ3:第2反応物を供給し、基板に吸着した第1反応物と反応させた後、
(4)ステップ4:過剰な第2反応物及び副生成物を排気する。
以上の一連の動作を1サイクルとし、サイクル数を制御することで所望の膜厚を得る。反応過程において、表面反応の自己停止機構が作用するため、膜厚均一性、膜厚制御性、段差被覆性に優れた膜を作製することが可能である。
本実施例においては、上記第1反応物として、HfCl(ガス)を用い、第2反応物として、HO(ガス)を採用して、シリコン基板に形成された曲面状微細構造のスリットの側面に酸化ハフニウムの薄膜を形成した。
図5に、酸化ハフニウム薄膜を堆積した場合のX線の反射率を示す。また、比較例として、シリコン面及び酸化アルミニウム薄膜を堆積した場合のX線の反射率を併せて示す。この図から明らかなように、シリコン面及び酸化アルミニウム薄膜が堆積されたものにおいては、4keV以下のX線しか反射しないが、酸化ハフニウム膜が堆積されたものにおいては、8keVまでのX線が反射されることが見て取れる。
上記においては、1層の堆積について述べたが、上記サイクルを繰り返すことにより、複数の膜を、厚さを制御しつつ堆積することができる。
また、上記には、重金属の例としては、酸化ハフニウムを示したが、その他の例としては、酸化物では、酸化タンタル、酸化チタニウム、酸化ランタン、酸化亜鉛等、窒化物では、窒化チタン、窒化タンタル、窒化ハフニウム等、金属では、ルビジウム、銅、タングステン、モリブデン等が挙げられる。
また、軽金属としては、酸化アルミニウムを示したが、酸化珪素でもよい。
ここでは、図6に示すように、X線反射面に酸化ハフニウム及び酸化アルミニウムの単層膜を成膜することにより、より高い反射率、より大きなエネルギーまでX線反射を実現する。
図7に、シリコン、酸化ハフニウムの単層膜及び酸化ハフニウム(8nm)と酸化アルミニウム(2nm)の多層膜を成膜したときのX線反射率の比較を載せる。図7から明らかなように、酸化ハフニウム(8nm)と酸化アルミニウム(2nm)の多層膜よりなる反射膜は、酸化ハフニウムの単層膜よりも、かなり高いX線エネルギーも高効率で反射できることを示している。
次に、図8に示すように、多層膜反射鏡の膜厚を深さ方向に変化させて高反射率を得るエネルギー帯域に幅を持たせることができる(膜厚変化多層膜)。図9に、単層反射膜と膜厚変化多層膜反射鏡の反射率を示す。この図から明らかなように、膜厚変化多層膜においては、20keVから40keVの高エネルギーの帯域において、高反射率の反射鏡を得ることができることが示されている。
このように、平滑度が向上し、高エネルギー帯域での反射が向上したスリットの側壁は、X線反射面として機能する。ただし、この状態のX線反射面はウェハの表面と垂直であるため、点源からのX線を別の一点に収束させるX線反射鏡としては使用可能であるが、宇宙X線観測に必要な、平行X線を点に集光する目的には使用できない。
そこで、上記のようにして得られたウェハを、球面状にするために、塑性変形の技術を利用する。すなわち、シリコンウェハを予め用意した球面状の型に入れ、水素雰囲気中で1300度程度の高温とし、圧力をかける。このようにすることによって、シリコンウェハは型に沿って、曲率半径が10cm〜10m程度の球面状に塑性変形し、その後、形状は安定する。もちろん、用途に応じて球面以外の曲面状とすることもできる。
図10は、塑性変形後のX線反射鏡の断面図である。同図のように、シリコンウェハを球面状に変化させることによって、上方から入来する平行なX線を各X線反射面で反射させることによって、一点に集光させることができる。
図11は、塑性変形後のX線反射鏡を2段に重ねて構成した集光系の断面図であり、球面の曲率半径が異なる二つのX線反射鏡を重ねて構成される、2回反射光学系(Walter type−1型)となっている。このような2回反射光学系は、宇宙X線観測でしばしば用いられる。このような構成により、収差のより小さいX線光学系が得られる。また、曲率半径のより小さいものを多段に重ねれば、焦点距離をより短くすることができる。さらに、入射口と出射口を逆に配置すれば、点状のX線源から平行X線を作る逆望遠鏡としての利用も可能となる。
図12は、図11に示した集光系を2対対峙させた、点光源からの光を点へ集光する集光系の断面図である。このような光学系は、X線微量分析等を行うX線顕微鏡として利用することができる。このように、本実施形態のX線反射鏡は、宇宙用途だけでなく、地上における各種用途にも用いることができる。
これまで説明してきたX線反射鏡は、シリコンウェハをベースとしたものだが、シリコンウェハの代わりに金属の基板をベースとしたX線反射鏡を製作することもできる。金属の基板をベースとする場合は、シリコンウェハの場合のドライエッチングの代わりに、X線LIGAプロセスを用いる。すなわち、まず、高い面精度でスリットが形成されたレジストを加工し、電析によって、ニッケルなどの金属で、レジストのレプリカを製作する。その後、各スリットの側壁面を、磁気流体を用いて研磨する。これにより、nmレベルあるいはそれ以下の面粗さを実現でき、X線反射面として十分に機能するレベルの平滑度が得られる。
このままの状態で、点源からのX線を別の一点に収束させるX線反射鏡としては使用可能であるが、さらに、平行X線を点に集光するためには、球面状に変形させる必要がある。この変形は、シリコンウェハの場合よりも容易に、通常の弾性変形又は塑性変形により球面状にすることができる。なお、X線LIGA(ドイツ語Lithographie,Galvanoformung,Abformungの頭文字をとって命名)プロセスを利用する場合は、材質がニッケルなどの金属であるため、シリコンウェハの場合よりも高いエネルギーのX線の反射が可能になるという利点がある。
金属をベースとしたX線反射鏡についても、シリコンウェハをベースとした場合と同様に、2回反射光学系(Walter type−1型)、多段に重ねたX線反射鏡、逆望遠鏡を構成することができる他、微量分析などにも適用できる。
宇宙X線観測、放射線計測及び微量分析装置への応用が考えられる。また、生物の微細構造解析のためのX線顕微鏡の光学素子や、透明な生物試料や光学部品の可視化を目的とする位相イメージング集光系への応用も可能である。これは10keVの硬X線の集光が可能となれば、プラスチックやタンパク質などの高分子の結晶回析やトモグラフィー測定(CT測定)等に利用することが可能となるためである。

Claims (17)

  1. X線反射装置の製造方法であって、基板に複数の曲線状のスリットを形成する工程及び該スリットの側壁にX線を反射する薄膜を堆積し、X線反射面を形成する工程を包含するX線反射装置の製造方法。
  2. 上記基板は、シリコンであり、スリットの形成方法は、エッチングであることを特徴とする請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  3. 上記基板は、ニッケルであり、スリットの形成方法は、X線LIGAプロセスであることを特徴とする請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  4. 上記薄膜は、酸化ハフニウムであることを特徴とする請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  5. 上記薄膜は、重金属と軽金属から成る多層膜であり、最外層は、重金属であることを特徴とする請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  6. 上記重金属は、酸化ハフニウムであり、軽金属は、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項5に記載のX線反射装置の製造方法。
  7. 上記薄膜を堆積する方法は、原子層堆積法であることを特徴とする請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  8. 上記反射面の形成後に、上記基板全体を塑性変形して曲面を含む形状に成形する工程を含む請求項1に記載のX線反射装置の製造方法。
  9. X線反射装置であって、基板に形成された複数の曲線状のスリットを有し、該スリットの側壁にX線を反射する薄膜が堆積されたX線反射面を有することを特徴とするX線反射装置。
  10. 上記基板は、シリコンであることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  11. 上記基板は、ニッケルであることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  12. 上記薄膜は、酸化ハフニウムであることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  13. 上記薄膜は、重金属と軽金属から成る多層膜であり、最外層は、重金属であることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  14. 上記重金属は、酸化ハフニウムであり、上記軽金属は、酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項13に記載のX線反射装置。
  15. 上記薄膜は、原子層堆積法により堆積されたものであることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  16. 上記反射面の形成後に、上記基板全体が塑性変形により曲面を含む形状に成形されていることを特徴とする請求項9に記載のX線反射装置。
  17. 請求項16に記載のX線反射装置を複数配置したことを特徴とするX線光学装置。
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