JP7324621B2 - ウェーハ洗浄装置、及びウェーハの洗浄方法 - Google Patents

ウェーハ洗浄装置、及びウェーハの洗浄方法 Download PDF

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本発明は、半導体ウェーハ等を洗浄する洗浄装置、及び洗浄方法に関する。
電子部品の材料となる半導体ウェーハの製造においては、円柱状のインゴットからワイヤーソーでスライスしたアズスライスウェーハを研削砥石で研削し、スライス時に発生したうねりや反りを除去している。そして、研削でアズスライスウェーハのうねりや反りを除去するために、うねりがある状態でアズスライスウェーハの一方の面に樹脂で保護部材を形成して、該保護部材が形成された一方の面を保持テーブルで吸引保持した状態で他方の面を研削している(例えば、特許文献1参照)。そして、アズスライスウェーハの他方の面を研削後、アズスライスウェーハの一方の面から保護部材を剥離し、次に、該一方の面を研削して所定の厚みのうねり等の無いウェーハを製造している。
保護部材を剥離した時に、ウェーハの主に外周縁に保護部材を構成する樹脂が残ってしまう場合がある。樹脂が残っている状態で、一方の面を研削するために保持テーブルがウェーハの他方の面を保持すると、他方の面と保持テーブルの保持面との間に樹脂が挟まる場合がある。そして、樹脂が挟まった状態で一方の面を研削してもウェーハが均一な厚みにならないという問題がある。
上記問題を解決するために、剥がし残ってしまった樹脂をロール状のスポンジで洗浄して除去している。該ロール状のスポンジを備えウェーハの外周縁及び外周部分の洗浄を行う洗浄装置は、洗浄水をロールスポンジに供給し、ウェーハの外周縁にロールスポンジを縦にしてその外側面を押し付けた状態、即ち、ロールスポンジの長さ方向とウェーハの厚み方向とを略合致させてウェーハの外周縁にロールスポンジを押し付けた状態で、ウェーハとロールスポンジとを回転させることでウェーハの外周部分及び外周縁の洗浄を行っている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010-155297号公報 特開2015-170741号公報
しかし、特許文献2に開示されているようなウェーハの洗浄方法を行うと、回転するウェーハの外周縁にロールスポンジを食い込むように押し付けているため、ロールスポンジの外側面がウェーハの外周縁で切られるように削られて局所的に例えば線状に消耗してしまい、ウェーハの洗浄が不十分になるという問題がある。また、削られたロールスポンジがウェーハに付着し、後の研削においてウェーハを均一な厚みに研削することができなくなるという問題がある。
よって、樹脂を剥離したウェーハの外周縁を含む外周部分を洗浄する場合には、ロールスポンジが劣化しにくいようにし、また、削れたロールスポンジがウェーハに付着するのを防ぐという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハ洗浄装置であって、該ウェーハの径より小さい径の保持面で該ウェーハの外周部分を該保持面からはみ出させて該保持面で該ウェーハを保持する保持テーブルと、該保持面の中心を軸に該保持テーブルを回転させる回転手段と、該保持テーブルの保持面方向に平行で且つ該保持面の外周の接線方向に延在し該ウェーハの上方に配置される上回転軸を軸に回転可能な上ロールスポンジと、該上回転軸と平行に延在し該ウェーハの下方に配置される下回転軸を軸に回転可能な下ロールスポンジと、該ウェーハの上面に洗浄水を供給する上洗浄ノズルと、該ウェーハの下面に洗浄水を供給する下洗浄ノズルと、を備え、該上ロールスポンジの外側面と該下ロールスポンジの外側面とが接触しないように該上ロールスポンジと該下ロールスポンジとは該上回転軸の軸方向で離間され、該保持テーブルに保持される該ウェーハの外周部分の上面及び外周縁に該上ロールスポンジを接触させ、該ウェーハの外周部分の下面及び外周縁に該下ロールスポンジを接触させ、該ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハ洗浄装置である。
本発明に係るウェーハ洗浄装置は、前記上ロールスポンジの外側面を洗浄するために該上ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する上スポンジ洗浄ノズルと、前記下ロールスポンジの外側面を洗浄するために該下ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する下スポンジ洗浄ノズルと、を備えると好ましい。
本発明に係るウェーハ洗浄装置は、少なくとも前記上ロールスポンジと前記下ロールスポンジとを収容する洗浄室を備え、該洗浄室は、前記保持テーブルの保持面に保持された前記ウェーハの外周部分を該洗浄室内に進入させる進入口を備え、該進入口から該洗浄室内に進入させた該ウェーハの外周部分を洗浄すると好ましい。
本発明に係るウェーハ洗浄装置において、前記上洗浄ノズルと前記下洗浄ノズルとは、洗浄水と空気とを混合させた二流体を噴射する洗浄ノズルであって、該上洗浄ノズル、又は該下洗浄ノズルから噴射された二流体を水と空気とに分離させる気液分離ユニットを備えると好ましい。
前記気液分離ユニットは、2種類のプレートの組み合わせによって断面がジグザグになる流路が形成されると共に、前記洗浄室に接続する吸気口と、吸引源に接続する排気口とを備えると好ましい。
また、上記課題を解決するための本発明は、前記ウェーハ洗浄装置を用いて前記ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハの洗浄方法であって、該ウェーハを前記保持テーブルの保持面で保持する保持工程と、該保持面が保持した該ウェーハの外周上面及び外周縁を前記上ロールスポンジに接触させ、該ウェーハの外周下面及び外周縁を前記下ロールスポンジに接触させ、前記回転手段によって該ウェーハの中心を軸に該ウェーハを回転させ、該上ロールスポンジの該ウェーハに接している部分が該ウェーハの外に向かうように該上ロールスポンジを回転させ、該下ロールスポンジの該ウェーハに接している部分が該ウェーハの外に向かうように該下ロールスポンジを回転させ、該ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とを洗浄する第1の洗浄工程と、を備え、前記上洗浄ノズルは、該第1の洗浄工程において該上ロールスポンジより該ウェーハの回転方向の上流に配設され、前記下洗浄ノズルは、該第1の洗浄工程において該下ロールスポンジより該ウェーハの回転方向の上流に配設される、ウェーハの洗浄方法である。
本発明に係るウェーハの洗浄方法は、前記該第1の洗浄工程の後、該第1の洗浄工程で前記該ウェーハを回転させた回転方向とは逆方向に前記該回転手段によって該ウェーハを回転させ、該ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とを洗浄する第2の洗浄工程を備えると好ましい。
ウェーハの外周部分を洗浄する本発明に係る洗浄装置は、ウェーハの径より小さい径の保持面でウェーハの外周部分を保持面からはみ出させて保持面でウェーハを保持する保持テーブルと、保持面の中心を軸に保持テーブルを回転させる回転手段と、保持テーブルの保持面方向に平行で且つ保持面の外周の接線方向に延在しウェーハの上方に配置される上回転軸を軸に回転可能な上ロールスポンジと、上回転軸と平行に延在しウェーハの下方に配置される下回転軸を軸に回転可能な下ロールスポンジと、ウェーハの上面に洗浄水を供給する上洗浄ノズルと、ウェーハの下面に洗浄水を供給する下洗浄ノズルと、を備え、上ロールスポンジの外側面と下ロールスポンジの外側面とが接触しないように上ロールスポンジと下ロールスポンジとは上回転軸の軸方向で離間され、保持テーブルに保持されるウェーハの外周部分の上面及び外周縁に上ロールスポンジを接触させ、ウェーハの外周部分の下面及び外周縁に下ロールスポンジを接触させ、ウェーハの外周部分を洗浄することで、上ロールスポンジ及び下ロールスポンジがウェーハの外周部分で切られるように削られることがなくなるため劣化しにくくなり、その結果、上ロールスポンジ及び下ロールスポンジの削りカスが発生しにくくなるため、削れたロールスポンジがウェーハに付着するのを防ぐことが可能となる。
本発明に係るウェーハ洗浄装置は、上ロールスポンジの外側面を洗浄するために上ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する上スポンジ洗浄ノズルと、下ロールスポンジの外側面を洗浄するために下ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する下スポンジ洗浄ノズルと、を備えることで、上ロールスポンジの外側面及び下ロールスポンジの外側面をウェーハの洗浄中に汚れが無い状態に保つことが可能となる。
本発明に係るウェーハ洗浄装置は、少なくとも上ロールスポンジと下ロールスポンジとを収容する洗浄室を備え、洗浄室は、保持テーブルの保持面に保持されたウェーハの外周部分を洗浄室内に進入させる進入口を備え、進入口から洗浄室内に進入させたウェーハの外周部分を洗浄するようにすることで、汚れを含んだ洗浄水をウェーハ洗浄装置の周囲に飛び散らせること無くウェーハの外周部分の洗浄を行っていくことが可能となる。
本発明に係るウェーハ洗浄装置において、上洗浄ノズルと下洗浄ノズルとは、洗浄水を供給する洗浄ノズルであって、洗浄水を供給するためスポンジで剥ぎ取った樹脂を洗い流す事ができる。または、上洗浄ノズルと下洗浄ノズルとは、洗浄水と空気とを混合させた二流体を噴射する洗浄ノズルであって、上洗浄ノズル、又は下洗浄ノズルから噴射された二流体によってウェーハの外周部分の洗浄が可能となる。また、二流体を噴出する洗浄ノズルを用いる場合は、二流体を水と空気とに分離させる気液分離ユニットを備えるとよい。
気液分離ユニットは、2種類のプレートの組み合わせによって断面がジグザグになる流路が形成されると共に、洗浄室に接続する吸気口と、吸引源に接続する排気口とを備えることで、二流体を水と空気とに分離することが可能となる。
前記ウェーハ洗浄装置を用いてウェーハの外周部分を洗浄する本発明に係るウェーハの洗浄方法は、ウェーハを保持テーブルの保持面で保持する保持工程と、保持面が保持したウェーハの外周部分の上面及び外周縁を上ロールスポンジに接触させ、該ウェーハの外周部分の下面及び外周縁を下ロールスポンジに接触させ、回転手段によってウェーハの中心を軸にウェーハを回転させ、上ロールスポンジのウェーハに接している部分がウェーハの外に向かうように上ロールスポンジを回転させ、下ロールスポンジのウェーハに接している部分がウェーハの外に向かうように下ロールスポンジを回転させ、ウェーハの外周部分の上面と外周部分の下面と外周縁とを洗浄する第1の洗浄工程と、を備えることで、上ロールスポンジ及び下ロールスポンジがウェーハの外周部分で切られるように削られることがなくなるため劣化しにくくなり、その結果、上ロールスポンジ及び下ロールスポンジの削りカスが発生しにくくなるため、削れたロールスポンジがウェーハに付着するのを防ぐことが可能となる。また、上洗浄ノズルは、第1の洗浄工程において上ロールスポンジよりウェーハの回転方向の上流に配設され、下洗浄ノズルは、第1の洗浄工程において下ロールスポンジよりウェーハの回転方向の上流に配設されることで、ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とに残っている樹脂をより効率的に洗浄除去することが可能となる。
本発明に係るウェーハの洗浄方法は、第1の洗浄工程の後、第1の洗浄工程でウェーハを回転させた回転方向とは逆方向に回転手段によってウェーハを回転させ、ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とを洗浄する第2の洗浄工程を備えることで、第1の洗浄工程で洗浄除去しきれなかった樹脂の残りカスを確実に除去しきることが可能となる。
第1の洗浄工程においてウェーハの外周上面、外周下面、及び外周縁を洗浄しているウェーハ洗浄装置の一例を示す縦断面図である。 第1の洗浄工程においてウェーハの外周上面、外周下面、及び外周縁を洗浄しているウェーハ洗浄装置の一例を示す横断面図である。 気液分離ユニットを構成する第1プレートの一例を示す斜視図である。 気液分離ユニットを構成する第2プレートの一例を示す斜視図である。 第2の洗浄工程においてウェーハの外周上面、外周下面、及び外周縁を洗浄しているウェーハ洗浄装置の一例を示す横断面図である。 上ロールスポンジを2つ備え、下ロールスポンジを1つ備えるウェーハ洗浄装置の一例を示す横断面図である。 2つの上ロールスポンジを回転させる上回転軸及び1つの下ロールスポンジを回転させる下回転軸を1つのモータで回転させている状態を説明する説明図である。
図1に示すウェーハWの外周縁Wd1を含む外周部分Wdを洗浄するウェーハ洗浄装置1は、ウェーハWの径より小さい径の保持面300aでウェーハWの外周部分Wdを保持面300aからはみ出させて保持面300aでウェーハWを保持する保持テーブル30と、保持面300aの中心を軸に保持テーブル30を回転させる回転手段31と、保持テーブル30の保持面方向(水平方向)に平行で且つ保持面300aの外周の接線方向に延在しウェーハWの上方に配置される上回転軸42を軸に回転可能な上ロールスポンジ43と、上回転軸42と平行に延在しウェーハWの下方に配置される下回転軸45を軸に回転可能な下ロールスポンジ46と、ウェーハWの上面Waに洗浄水を供給する上洗浄ノズル51と、ウェーハWの下面Wbに洗浄水を供給する下洗浄ノズル53と、を少なくともを備えている。
図1、2に示すウェーハWは、例えば、円柱状のインゴットをワイヤーソー等で薄く切断して形成された円形のアズスライスウェーハであり、研削加工を施すための樹脂等からなる図示しない保護部材が例えば上面Waに一度貼着されて、その後、該保護部材が剥離された状態になっている。その結果、ウェーハWの外周部分Wdの上面Waや外周縁Wd1には、樹脂Jの残りが付着している。なお、ウェーハWの外周部分Wdの上面Waだけでなく外周部分Wdの下面Wbにも樹脂Jの残りが付着していてもよい。例えば、ウェーハWの厚みは、約800μmとなっている。
ウェーハWを保持する図1に示す保持テーブル30は、例えば、その外形が円形状であり、ポーラス部材等からなりウェーハWを吸着する吸着部300と、吸着部300を支持する枠体301とを備える。吸着部300は図示しない吸引源に連通し、吸着部300の露出面と枠体301の上面とからなる平坦な保持面300a上でウェーハWを吸引保持する。保持面300aの直径は、ウェーハWの直径よりも小さく設定されている。
図1に示す回転手段31は、例えば、軸方向がZ軸方向(鉛直方向)である回転軸310と、回転軸310の下端側に連結されるモータ312とを少なくとも備えている。回転軸310は、軸心を保持テーブル30の保持面300aの中心と合致させた状態で、その上端側が保持テーブル30の下面に連結されている。なお、回転手段31は、プーリ機構等であってもよい。
保持テーブル30の下側には、保持テーブル30の保持面300a方向(本実施形態においては、X軸方向)で保持テーブル30に保持されたウェーハWと上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46とを相対的に接近又は離間させるテーブル移動手段12が配設されている。テーブル移動手段12は、X軸方向に延在するガイドレール121と、ガイドレール121上においてX軸方向に移動可能なスライダ122と、モータ及びボールネジ等からなりスライダ122を動かす駆動力を生み出す図示しないボールネジ機構とにより構成されている。スライダ122は、その上面で回転手段31を介して保持テーブル30を支持している。スライダ122がガイドレール121に沿って移動することにより、保持テーブル30で保持されたウェーハWと上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46とをX軸方向において相対的に接近又は離間させることができる。
本実施形態におけるウェーハ洗浄装置1は、少なくとも上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とを収容する洗浄室16を備えている。洗浄室16は、例えば、略直方体状の外形を備えており、平面視矩形の底板169と、底板169の外周から一体的に+Z方向に立ち上がる4枚の側壁と、4枚の側壁の上端に連結される天板165とからなる。そして、図1でウェーハWの移動方向であるX軸方向において対向する2枚の側壁をそれぞれ前壁160a、後壁160bとして、Y軸方向において対向する2枚の側壁を側壁160c(図2参照)、側壁160dとする。
洗浄室16の保持テーブル30に対向する-X方向側の前壁160aには、保持テーブル30の保持面300aに保持されたウェーハWの外周部分Wdを洗浄室16内に進入させる進入口163が形成されている。進入口163は、例えば、前壁160aを長方形に切り欠いて形成されている。
例えば、洗浄室16内の進入口163の上下近傍には、図示しないエアカーテン形成手段が配設されていてもよい。エアカーテン形成手段により形成されるエアカーテンは、ウェーハWの上面Wa又は下面Wbに付着する水(洗浄水)が進入口163から洗浄室16の外部に流出してしまうことを防ぐ。
洗浄室16内に配設された上ロールスポンジ43を回転可能に支持し、保持テーブル30の保持面方向に平行で且つ保持面300aの外周の接線方向であるY軸方向に延在する図1に示す上回転軸42は、例えば、Y軸方向における紙面奥側の側壁160dに図示しない軸受けを介して回転可能に支持されている。上回転軸42は、洗浄室16に進入した状態のウェーハWの外周部分Wdに対して斜め上方となる位置に配設されており、モータ等の回転駆動源424によって回転可能となっている。
図1、2に示す上ロールスポンジ43は、所定の厚みを備えるスポンジを円筒形状に成形したものであり、その中心に挿入孔が形成され、挿入孔に上回転軸42が軸通されている。上ロールスポンジ43は、例えば、気泡が互いに連通している構造を有する連泡スポンジであり、ポリウレタンを発泡成形して作られるスポンジ(例えば、アイオン社製、ソフラススポンジ)、PVAスポンジ(例えば、アイオン社製、ベルイータースポンジ)、又はゴムに発泡剤等を練り込み成形されるスポンジ等を用いる。なお、上ロールスポンジ43は、単泡スポンジを用いてもよい。そして、上ロールスポンジ43の外側面が、ウェーハWの外周部分Wdの上面Wa及び外周縁Wd1を洗浄する洗浄面となる。
洗浄室16内に配設された下ロールスポンジ46を回転可能に支持し、上回転軸42と平行に延在する図1に示す下回転軸45は、例えば、Y軸方向における紙面手前側の側壁160cに図示しない軸受けを介して回転可能に支持されている。下回転軸45は、洗浄室16に進入した状態のウェーハWの外周部分Wdに対して斜め下方となる位置に配設されており、モータ等の回転駆動源454によって回転可能となっている。下ロールスポンジ46は、例えば、上ロールスポンジ43と同一のものであり、下ロールスポンジ46の外側面が、ウェーハWの外周部分Wdの下面Wb及び外周縁Wd1を洗浄する洗浄面となる。
上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とは、それぞれの外側面が接触しないように、図2に示すように上回転軸42の軸方向、即ち、下回転軸45の軸方向でもあるY軸方向で例えば僅かな隙間を設けて離間されている。
図1、2に示すように、洗浄室16内には、ウェーハWの上面Waに例えば洗浄水を供給する上洗浄ノズル51と、ウェーハWの下面Wbに例えば洗浄水を供給する下洗浄ノズル53とが配設されている。上洗浄ノズル51は、例えば、洗浄室16に進入した状態のウェーハWの外周部分Wdに対して斜め上方となる位置に配設されており、その噴射口は、噴射した洗浄水がウェーハWの外周部分Wdの上面Waに接触した後に、外周縁Wd1からウェーハWの外側に向かって離れるように設定されている。下洗浄ノズル53は、例えば、洗浄室16に進入した状態のウェーハWの外周部分Wdに対して斜め下方となる位置に配設されており、その噴射口は、噴射した洗浄水がウェーハWの外周部分Wdの下面Wbに接触した後に、外周縁Wd1からウェーハWの外側に向かって離れるように設定されている。
また、上洗浄ノズル51と下洗浄ノズル53とは、上下に対向して配置されている。
本実施形態においては、上洗浄ノズル51及び下洗浄ノズル53は、洗浄水と空気とを混合させた二流体を噴射する洗浄ノズルであるが、これに限定されるものではない。
例えば、上洗浄ノズル51及び下洗浄ノズル53は、可撓性を有する樹脂チューブ等の水供給路54を介して、ポンプ等からなり洗浄水として例えば純水を供給する水源59に接続されている。水供給路54上には、図示しない開閉弁が配設されている。また、上洗浄ノズル51及び下洗浄ノズル53は、可撓性を有する樹脂チューブ等の空気供給路55を介して、コンプレッサー等からなり圧縮空気を供給する空気源58に連通している。空気供給路55上には、図示しない開閉弁が配設されている。水源59から供給された洗浄水と空気源58から供給された空気とは、上洗浄ノズル51内又は下洗浄ノズル53内で混合されてそれぞれの噴射口から二流体となってウェーハWの上面Waや下面Wbに噴射され、上面Wa及び下面Wbが二流体によって洗浄される。
なお、上洗浄ノズル51又は下洗浄ノズル53からウェーハWの上面Waや下面Wbに対して洗浄水のみ、又は空気のみを噴射させて、ウェーハWの上面Waや下面Wbを洗浄水のみ、又は空気のみで洗浄してもよい。又は、上洗浄ノズル51又は下洗浄ノズル53から洗浄水と空気とを交互に噴射させて、ウェーハWの上面Waや下面Wbを洗浄してもよい。
本実施形態のウェーハ洗浄装置1は、図1、2に示すように、例えば洗浄室16内に、上ロールスポンジ43の外側面を洗浄するために上ロールスポンジ43の外側面に洗浄水を噴射する上スポンジ洗浄ノズル61と、下ロールスポンジ46の外側面を洗浄するために下ロールスポンジ46の外側面に洗浄水を噴射する下スポンジ洗浄ノズル63と、を備えている。上スポンジ洗浄ノズル61及び下スポンジ洗浄ノズル63は、例えば、それぞれ水流路610、水流路630によって水源59に連通している。
上スポンジ洗浄ノズル61は、上ロールスポンジ43の上方に配設されている。即ち、本実施形態においては、上スポンジ洗浄ノズル61は、上ロールスポンジ43のウェーハWに接触していない+X方向側の外側面に向かって、その噴出口が開口しており、下方に向かって噴出された洗浄水が+X方向側の外側面に接触し、上ロールスポンジ43に付着していた樹脂Jの残りカスを含んだ洗浄水がウェーハWの外周部分Wdの上面Waには接触すること無く、洗浄室16の底板169上に溜まるようになっている。例えば、底板169には図示しない排水口が形成されており、排水口は、ドレンホース等を介して廃水タンク等に連通している。
下スポンジ洗浄ノズル63は、例えば、下ロールスポンジ46の上方となる位置に配設されている。即ち、本実施形態においては、下スポンジ洗浄ノズル63は、下ロールスポンジ46のウェーハWに接触しない+X方向側の外側面に向かってその噴出口が開口しており、下方に噴出された洗浄水が例えば+X方向側の外側面に接触した後に、下ロールスポンジ46に付着していた樹脂Jの残りカスを含んだ洗浄水がウェーハWの外周部分Wdの上面Waには接触すること無く、洗浄室16の底板169上に溜まるようになっている。
なお、上スポンジ洗浄ノズル61及び下スポンジ洗浄ノズル63を図1に示す空気源58にも連通するようにして、上スポンジ洗浄ノズル61及び下スポンジ洗浄ノズル63から各ロールスポンジに対して空気のみを噴射させて、各ロールスポンジの外側面に付着した樹脂Jの残りカスを吹き飛ばして洗浄してもよい。または、上スポンジ洗浄ノズル61及び下スポンジ洗浄ノズル63から洗浄水と空気とを交互に噴射させて、各ロールスポンジの外側面を洗浄してもよい。
本実施形態のウェーハ洗浄装置1は、先に説明した上洗浄ノズル51、又は下洗浄ノズル53から噴射された二流体を水と空気とに分離させる気液分離ユニット7を備えている。そして、気液分離ユニット7は、例えば、2種類のプレートである第1プレート71及び第2プレート72の組み合わせによって断面がジグザグになる流路73が形成されると共に、洗浄室16に接続する吸気口74と、エジェクター機構又は真空発生装置等の吸引源79に接続する排気口75とを備える。
本実施形態においては、例えば、第1プレート71及び第2プレート72は、気液分離ユニット7の図1に示すハウジング70の中に配置されている。図3に示す第1プレート71は、例えば、平面視矩形の外形を備えており、その長手方向の一端側に第1プレート71を厚み方向に貫通する矩形の貫通孔710が形成されている。
図4に示す第2プレート72は、例えば、平面視矩形環状の外形を備えており、その一辺に長手方向に第2プレート72を貫通する排水孔721が形成されている。
例えば、第1プレート71と第2プレート72とは、同一の長さ及び同一の幅に設定されているが、これに限定されるものではない。
本実施形態においては、図1に示すように、第1プレート71と第2プレート72とは、ハウジング70内に例えばその長手方向をZ軸方向(鉛直方向)に合わせて立てられて交互に接続された状態でそれぞれ複数枚配設されている。即ち、図1に示すように、第2プレート72は、第1プレート71にX軸方向において対向している。そして、第2プレート72を間に挟んだ状態の第1プレート71同士は、それぞれの貫通孔710が交互にZ軸方向において反対になるように配設されていることで、気液分離ユニット7をX軸方向で切った断面がジグザグになる流路73が形成される。また、例えば、第2プレート72の各排水孔721が、第2プレート72の下側に位置した状態になる。例えば、ハウジング70の底面には、ドレンホース等が接続され第2プレート72の各排水孔721から流れ落ちてきた水を図示しないタンクに送るためのハウジング排水孔704が形成されている。
なお、ジグザグの流路73は、図1に示すZ軸方向における上下のジグザグではなく、例えばY軸方向における左右のジグザグとなってもよい。
例えば、洗浄室16の後壁160bには、二流体排気口166が形成されており、気液分離ユニット7の吸気口74は、該二流体排気口166に一端が連通し、他端が第1プレート71の貫通孔710に連通している。また、吸引源79に他端が連通している排気口75は、その一端が第1プレート71の貫通孔710に連通している。
なお、気液分離ユニット7は本実施形態の例に限定されるものではなく、従来から知られているタンク内に二流体を進入させて、タンク内に溜められた水中に含まれる空気を上昇させて水から分離させるものであってもよい。
以下に、図1、2に示すウェーハ洗浄装置1を用いて、ウェーハWの外周部分Wdの上面Wa、外周部分Wdの下面Wb、及び外周縁Wd1を洗浄する場合の各工程について説明する。
(1)保持工程
まず、図1に示すように、例えばウェーハWの中心が保持テーブル30の保持面300aの中心と略合致するようにして、保持面300a上に上面Waを上側に向けた状態でウェーハWが載置される。そして、図示しない吸引源が作動して生み出された吸引力が保持面300aに伝達され、保持テーブル30がウェーハWの外周部分Wdを保持面300aからはみ出させウェーハWの中央部分を保持面300aで吸引保持する。
(2)第1の洗浄工程
例えば、ウェーハ洗浄装置1の上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46は、ウェーハWの外周部分Wd及び外周縁Wd1を洗浄できるように準備される。即ち、上スポンジ洗浄ノズル61(下スポンジ洗浄ノズル63)から上ロールスポンジ43(下ロールスポンジ46)に対して洗浄水が供給されて、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46が該洗浄水を吸収することで膨らみ弾力性を備えるように準備される。なお、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46は、洗浄水を吸収しても膨らまないものであってもよい。
上スポンジ洗浄ノズル61(下スポンジ洗浄ノズル63)から上ロールスポンジ43(下ロールスポンジ46)に対する洗浄水の供給は、各ロールスポンジが膨らんだ後も継続される。
また、回転駆動源424が上回転軸42を、また回転駆動源454が下回転軸45を所定の回転速度で回転させ、上回転軸42及び下回転軸45の回転に伴って、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46が回転する。
また、テーブル移動手段12がウェーハWを保持した保持テーブル30を+X方向に向かって移動させる。そして、ウェーハWの外周部分Wdが洗浄室16の進入口163から洗浄室16内に進入し、洗浄水を吸収したことで膨らんだ上ロールスポンジ43の外側面にウェーハWの外周部分Wdの上面Wa及び外周縁Wd1が接触し、洗浄水を吸収したことで膨らんだ下ロールスポンジ46の外側面にウェーハWの外周部分Wdの下面Wb及び外周縁Wd1が接触すると、テーブル移動手段12による保持テーブル30の移動が停止される。
例えば、図1に示すように、上ロールスポンジ43の外側面又は下ロールスポンジ46の外側面に対してウェーハWの外周部分Wdの上面Wa又は下面Wbが接触する範囲は、ウェーハWの外周縁Wd1からウェーハWの中心に向けて約5mm内側の位置までの範囲である。
本実施形態においては、図1、2に示すように、上ロールスポンジ43のウェーハWに接する部分である外側面がウェーハWの外周縁Wd1から外に向かうように上ロールスポンジ43を回転させ、下ロールスポンジ46のウェーハWに接する部分である外側面がウェーハWの外周縁Wd1から外に向かうように下ロールスポンジ46を回転させている。即ち、上ロールスポンジ43は、-Y方向側から見て例えば反時計回り方向に回転しており、下ロールスポンジ46は、-Y方向側から見て例えば時計回り方向に回転しており、両ロールスポンジは反対方向に回転している。
図1に示す回転手段31が、保持面300aの中心と略合致しているウェーハWの中心を軸に、+Z方向側から見てウェーハWを例えば反時計回り方向に回転させる。そして、上ロールスポンジ43によってウェーハWの外周部分Wdの上面Wa及び外周縁Wd1が全周にわたって洗浄され樹脂Jの残りカスが除去され、かつ、下ロールスポンジ46によってウェーハWの外周部分Wdの下面Wb及び外周縁Wd1が全周にわたって洗浄され樹脂Jの残りカスが除去される。
なお、ウェーハWの外周部分Wdの洗浄においては、図1に示すウェーハWの外周部分Wdの上面Waが上ロールスポンジ43によって多少下方に向かって押されるが、ウェーハWの外周部分Wdの下面Wbが下ロールスポンジ46によって多少上方に向かって押されるので、ウェーハWが上下方向に撓んで割れてしまうことが防がれる。
上ロールスポンジ43(下ロールスポンジ46)の外側面には、ウェーハWから樹脂Jの残りカスが移ってきて付着するが、上スポンジ洗浄ノズル61(下スポンジ洗浄ノズル63)から上ロールスポンジ43(下ロールスポンジ46)の外側面に対して洗浄水の供給がされているため、上ロールスポンジ43の外側面及び下ロールスポンジ46の外側面から樹脂Jの残りカスが該洗浄水で洗い流される。したがって、清潔な上ロールスポンジ43(下ロールスポンジ46)の外側面でウェーハWの外周部分Wdの上面Wa(下面Wb)及び外周縁Wd1を洗浄し続けることができる。
上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46によるウェーハWの外周部分Wdの上記洗浄が開始されると、本実施形態においては、空気源58から空気(圧縮エア)が上洗浄ノズル51(下洗浄ノズル53)に供給されると共に、水源59から洗浄水(例えば、純水)が上洗浄ノズル51(下洗浄ノズル53)に供給されることで、上洗浄ノズル51(下洗浄ノズル53)の噴射口からウェーハWの上面Wa(下面Wb)に向かって水と空気とが混合した二流体が噴射される。
なお、本発明に係るウェーハ洗浄方法では、上洗浄ノズル51は、図2に示すように、第1の洗浄工程において上ロールスポンジ43よりウェーハWの回転方向(+Z軸方向から見て反時計回り方向)の上流、即ち、上ロールスポンジ43とウェーハWとの接触部位よりも上流に配設され、下洗浄ノズル53は、第1の洗浄工程において下ロールスポンジ46よりウェーハWの回転方向(+Z軸方向から見て反時計回り方向)の上流、即ち、下ロールスポンジ46とウェーハWとの接触部位よりも上流に配設されている。したがって、ウェーハWの上面Wa又は下面Wbに二流体が充分にまとわりついた状態で、ウェーハWの外周部分Wdが上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46によって洗浄されていくため、洗浄がより効果的に行われていく。
そして、該二流体によってウェーハWの上面Wa及び下面Wbが洗浄され、さらに、保持テーブル30の回転により発生する遠心力によって、二流体が、ウェーハWの上面Wa又は下面Wb上を外周縁Wd1側に向けて流れていき、ウェーハWから洗浄室16の底板169へと流下する。ウェーハWの外周部分Wd及び外周縁Wd1に付着していた樹脂Jのカスは、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46により擦られてウェーハWから剥がれやすくなっているので、二流体によってウェーハW上から洗い流される。
なお、上洗浄ノズル51(下洗浄ノズル53)から、二流体ではなく洗浄水をウェーハWの上面Wa(下面Wb)に噴射させてもよいが、二流体を用いることで水滴がウェーハWに衝突した際、水滴内部にはウェーハWとの接触点を中心として衝撃波、膨張波が発生し、ウェーハWがより効率的に洗浄される。また、該水滴はウェーハWの上面Wa又は下面Wbを流れるジェット水流を発生させる。そして、水滴が樹脂Jのカスに直接ぶつかる場合には、水滴内部の圧力変動によりウェーハWの上面Wa又は下面Wbから樹脂Jの残りカスが引き剥がされ、水滴が直接ぶつからない場合には、ジェット水流により樹脂Jの残りカスが洗い流される。
本実施形態においては、上記のように二流体によりウェーハWを洗浄するので、気液分離ユニット7が作動して、上洗浄ノズル51、又は下洗浄ノズル53から噴射された二流体を水と空気とに分離させる。
即ち、吸引源79が作動することで生み出す吸引力が、排気口75、ジグザグの流路73、及び吸気口74を通り洗浄室16内に伝達される。その結果、洗浄室16内から噴霧となった二流体が気液分離ユニット7内に吸引されていく。
気液分離ユニット7内に吸引された噴霧となった二流体は、流路73を通る際に、図1、3に示す第1プレートの側面71aに衝突して、二流体を構成する水が水滴になって該側面71aに付着する。第1プレートの側面71aに付着した水は、側面71aを下方に向かって伝って降下していき、第2プレート72の排水孔721から排水される。したがって、流路73を通る二流体が気液分離ユニット7内で水と空気とに分離され、排気口75からは主に空気のみが排気されて吸引源79は空気のみを吸引する。
ウェーハWの外周部分Wdを、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46、並びに二流体により所定時間洗浄することで、第1の洗浄工程が終了する。
(3)第2の洗浄工程
第1の洗浄工程の後、第1の洗浄工程でウェーハWを回転させた回転方向とは逆方向に回転手段31によってウェーハWを回転させ、ウェーハWの外周部分Wdを洗浄する第2の洗浄工程を実施する。即ち、図5に示すように、回転手段31(図1参照)が、保持面300aの中心と略合致しているウェーハWの中心を軸に、+Z方向側から見てウェーハWを例えば時計回り方向に回転させる。そして、上ロールスポンジ43によってウェーハWの外周部分Wdの上面Wa及び外周縁Wd1が全周にわたって洗浄され、第1の洗浄工程後においてウェーハWの外周部分Wdの上面Waに僅かに残っていた樹脂Jの残りカスが除去され、かつ、下ロールスポンジ46によってウェーハWの外周部分Wdの下面Wb及び外周縁Wd1が全周にわたって洗浄され、第1の洗浄工程後においてウェーハWの外周部分Wdの下面Wbに僅かに残っていた樹脂Jの残りカスが除去される。
上洗浄ノズル51は、図5に示すように、第2の洗浄工程において上ロールスポンジ43よりウェーハWの回転方向(+Z軸方向から見て時計回り方向)の下流に配設された状態になり、下洗浄ノズル53は、第2の洗浄工程において下ロールスポンジ46よりウェーハWの回転方向(+Z軸方向から見て時計回り方向)の下流に配設された状態になる。したがって、ウェーハWの外周部分Wdに僅かに残っていた樹脂Jの残りカスが、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46によって擦られて剥がれやすくなった後に、二流体によって濯ぎ落とされていくため、ウェーハWの外周部分Wd及び外周縁Wd1に僅かに残っていた樹脂Jの残りカスがほぼ完璧に洗い落とされる。ウェーハWの外周部分Wdを、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46、並びに二流体により所定時間洗浄することで、第2の洗浄工程が終了する。
上記のように、ウェーハ洗浄装置1を用いてウェーハWの外周部分Wdを洗浄する本発明に係るウェーハの洗浄方法は、ウェーハWを保持テーブル30の保持面300aで保持する保持工程と、保持面300aが保持したウェーハWの外周部分Wdを上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とに接触させ、回転手段31によってウェーハWの中心を軸にウェーハWを回転させ、上ロールスポンジ43のウェーハWに接する部分がウェーハWの外周縁Wd1から外に向かうように上ロールスポンジ43を回転させ、下ロールスポンジ46のウェーハWに接する部分がウェーハWの外周縁Wd1から外に向かうように下ロールスポンジ46を回転させ、ウェーハWの外周部分Wdを洗浄する第1の洗浄工程と、第1の洗浄工程の後、第1の洗浄工程でウェーハWを回転させた回転方向とは逆方向に回転手段31でウェーハWを回転させ、ウェーハWの外周部分Wdを洗浄する第2の洗浄工程とを備えることで、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46がウェーハWの外周部分Wdで切られるように削られることがなくなるため劣化しにくくなり、その結果、上ロールスポンジ43及び下ロールスポンジ46の削りカスが発生しにくくなるため、削れたロールスポンジがウェーハWに付着するのを防ぐことが可能となる。また、上洗浄ノズル51は、第1の洗浄工程において上ロールスポンジ43よりウェーハWの回転方向の上流に配設され、下洗浄ノズル53は、第1の洗浄工程において下ロールスポンジ46よりウェーハWの回転方向の上流に配設されることで、ウェーハWの外周部分Wdに残っている樹脂Jの残りカスをより確実に洗浄除去することが可能となる。
上記のように本発明に係るウェーハ洗浄装置1は、少なくとも上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とを収容する洗浄室16を備え、洗浄室16は、保持テーブル30の保持面300aに保持されたウェーハWの外周部分Wdを洗浄室16内に進入させる進入口163を備え、進入口163から洗浄室16内に進入させたウェーハWの外周部分Wdを洗浄するようにすることで、第1の洗浄工程及び第2の洗浄工程のいずれの工程においても、汚れを含んだ洗浄水をウェーハ洗浄装置1の周囲に飛び散らせること無くウェーハWの外周部分Wdの洗浄を行っていくことが可能となる。
また、例えば、図6に示すように上ロールスポンジ43を2つ備え、下ロールスポンジ46を1つ備え、上回転軸42によって回転可能な2つの上ロールスポンジ43と下回転軸45によって回転可能な1つの下ロールスポンジ46とでウェーハWの外周部分を挟むように配置し、ウェーハWの外周部分Wdの上面Wa、外周部分Wdの下面Wb、及び外周縁Wd1を洗浄しても良い。
なお、上ロールスポンジ43を1つ備え、下ロールスポンジ46を2つ備える構成でもよい。
また、図7に示すように上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とを1つのモータ47で回転させてもよい。即ち、図7に示すように、上回転軸42は第一ギア427が取り付けられており、下回転軸45には第二ギア458が取り付けられている。また、モータ47のシャフトにはモータギア471が取り付けられており、モータギア471には、従動ギア48が噛合していると共に、第二ギア458が噛合しており、従動ギア48には第一ギア427が噛合している。したがって、図7に示すように、モータ47が作動することで、上ロールスポンジ43を回転させる上回転軸42は、-Y方向側から見て(紙面上から見て)例えば反時計回り方向に回転しており、下ロールスポンジ46を回転させる下回転軸45は、-Y方向側から見て例えば時計回り方向に回転しており、図1に示すように上下方向で対向して配置される上ロールスポンジ43と下ロールスポンジ46とを互いに反対方向に回転させることができる。即ち、ウェーハWの洗浄時に、図6に示す上ロールスポンジ43のウェーハWに接している部分がウェーハWの外に向かうように上ロールスポンジ43を回転させ、下ロールスポンジ46のウェーハWに接している部分がウェーハWの外に向かうように下ロールスポンジ46を回転させることができる。
また、上記に示すように、本発明に係るウェーハ洗浄装置1において、上洗浄ノズル51と下洗浄ノズル53とは、洗浄水と空気とを混合させた二流体を噴射する洗浄ノズルであって、上洗浄ノズル51、又は下洗浄ノズル53から噴射された二流体を水と空気とに分離させる気液分離ユニット7を備えることで、二流体によってウェーハWの外周部分Wdの洗浄をより効率的かつ効果的に行っていくことが可能となる。また、一般的に、ウェーハ洗浄装置1から排出される二流体の空気と水とを同時に真空発生装置等の吸引源79で吸引しようとすると、吸引状態が安定せず充分に吸引ができなくなってしまうが、気液分離ユニット7によって二流体の空気と水とを上記のように分離することで、排出される二流体を充分に吸引していくことが可能となる。
また、気液分離ユニット7を備えると、例えば吸引源79を用いないで洗浄室16内に供給される水と空気との圧力で二流体を分離させ、排気と排水とをさせる事ができる。
気液分離ユニット7は、第1プレート71と第2プレート72との2種類のプレートの組み合わせによって断面がジグザグになる流路73が形成されると共に、洗浄室16に接続する吸気口74と、吸引源79に接続する排気口75と、ハウジング排水孔704を備えることで、二流体を水と空気とにより確実に分離することが可能となる。
本発明に係るウェーハの洗浄方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。また、添付図面に図示されているウェーハ洗浄装置1の各構成の形状等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
W:ウェーハ Wa:ウェーハの上面 Wb:ウェーハの下面 Wd:ウェーハの外周部分 Wd1:ウェーハの外周縁
1:ウェーハ洗浄装置
12:移動手段 121:ガイドレール 122:スライダ
16:洗浄室 169:底板 160a:前壁 163:進入口 160b:後壁
160c,160d:側壁 165:天板
30:保持テーブル 300:吸着部 300a:保持面 301:枠体
31:回転手段 310:回転軸 312:モータ
42:上回転軸 424:回転駆動源 43:上ロールスポンジ
45:下回転軸 454:回転駆動源 46:下ロールスポンジ
51:上洗浄ノズル 53:下洗浄ノズル
59:水源 58:空気源
61:上スポンジ洗浄ノズル
63:下スポンジ洗浄ノズル
7:気液分離ユニット 71:第1プレート 710:貫通孔 71a:第1プレートの側面 72:第2プレート 721:排水孔 70:ハウジング 704:ハウジング排水孔427:第一ギア 458:第二ギア 47:モータ 471:モータギア 48:従動ギア

Claims (7)

  1. ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハ洗浄装置であって、
    該ウェーハの径より小さい径の保持面で該ウェーハの外周部分を該保持面からはみ出させて該保持面で該ウェーハを保持する保持テーブルと、
    該保持面の中心を軸に該保持テーブルを回転させる回転手段と、
    該保持テーブルの保持面方向に平行で且つ該保持面の外周の接線方向に延在し該ウェーハの上方に配置される上回転軸を軸に回転可能な上ロールスポンジと、
    該上回転軸と平行に延在し該ウェーハの下方に配置される下回転軸を軸に回転可能な下ロールスポンジと、
    該ウェーハの上面に洗浄水を供給する上洗浄ノズルと、
    該ウェーハの下面に洗浄水を供給する下洗浄ノズルと、を備え、
    該上ロールスポンジの外側面と該下ロールスポンジの外側面とが接触しないように該上ロールスポンジと該下ロールスポンジとは該上回転軸の軸方向で離間され、該保持テーブルに保持される該ウェーハの外周部分の上面及び外周縁に該上ロールスポンジを接触させ、該ウェーハの外周部分の下面及び外周縁に該下ロールスポンジを接触させ、該ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハ洗浄装置。
  2. 前記上ロールスポンジの外側面を洗浄するために該上ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する上スポンジ洗浄ノズルと、
    前記下ロールスポンジの外側面を洗浄するために該下ロールスポンジの外側面に洗浄水を噴射する下スポンジ洗浄ノズルと、を備えた、請求項1記載のウェーハ洗浄装置。
  3. 少なくとも前記上ロールスポンジと前記下ロールスポンジとを収容する洗浄室を備え、
    該洗浄室は、前記保持テーブルの保持面に保持された前記ウェーハの外周部分を該洗浄室内に進入させる進入口を備え、該進入口から該洗浄室内に進入させた該ウェーハの外周部分を洗浄する請求項1、又は2記載のウェーハ洗浄装置。
  4. 前記上洗浄ノズルと前記下洗浄ノズルとは、前記洗浄水と空気とを混合させた二流体を噴射する洗浄ノズルであって、
    該上洗浄ノズル、又は該下洗浄ノズルから噴射された二流体を水と空気とに分離させる気液分離ユニットを備える請求項3記載のウェーハ洗浄装置。
  5. 前記気液分離ユニットは、2種類のプレートの組み合わせによって断面がジグザグになる流路が形成されると共に、前記洗浄室に接続する吸気口と、吸引源に接続する排気口とを備える請求項4記載のウェーハ洗浄装置。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載のウェーハ洗浄装置を用いて前記ウェーハの外周部分を洗浄するウェーハの洗浄方法であって、
    該ウェーハを前記保持テーブルの保持面で保持する保持工程と、
    該保持面が保持した該ウェーハの外周上面及び外周縁を前記上ロールスポンジに接触させ、該ウェーハの外周下面及び外周縁を前記下ロールスポンジに接触させ、前記回転手段によって該ウェーハの中心を軸に該ウェーハを回転させ、該上ロールスポンジの該ウェーハに接している部分が該ウェーハの外に向かうように該上ロールスポンジを回転させ、該下ロールスポンジの該ウェーハに接している部分が該ウェーハの外に向かうように該下ロールスポンジを回転させ、該ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とを洗浄する第1の洗浄工程と、を備え、
    前記上洗浄ノズルは、該第1の洗浄工程において該上ロールスポンジより該ウェーハの回転方向の上流に配設され、前記下洗浄ノズルは、該第1の洗浄工程において該下ロールスポンジより該ウェーハの回転方向の上流に配設される、ウェーハの洗浄方法。
  7. 前記第1の洗浄工程の後、該第1の洗浄工程で前記ウェーハを回転させた回転方向とは逆方向に前記回転手段によって該ウェーハを回転させ、該ウェーハの外周上面と外周下面と外周縁とを洗浄する第2の洗浄工程を備える、請求項6記載のウェーハの洗浄方法。
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