JP7322493B2 - インバータ装置及びインバータ制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、インバータ装置及びインバータ制御プログラムに関する。
電気自動車に搭載されるモータ駆動用のインバータ装置は、高圧バッテリ(以下「バッテリ」)から供給される直流電圧を平滑する平滑コンデンサを備え、平滑コンデンサには電気自動車の走行中に多くの電荷が蓄積される。この状態で電気自動車が衝突事故などを起こした場合の安全を確保するため、電気自動車には、バッテリとインバータ装置との間の電路を閉塞(オン)又は開放(オフ)するコンタクタと、コンタクタのオンオフ制御を行う放電機構とが設けられている。
放電機構は、コンタクタをオフ状態に制御することによってインバータ装置からバッテリが切り離された状態で、平滑コンデンサに蓄積された電荷(蓄積電荷)を短時間で放電する機構である。放電機構によれば、蓄積電荷の放電が、平滑コンデンサに直列接続された放電抵抗で熱として消費される。ただし、バッテリの放電電流が放電抵抗に流入すると放電抵抗が焼損する虞があるため、蓄積電荷の放電動作は、通常、コンタクタがオンからオフに切り替わった後に行われる。ところが、放電機構などに何らかの不具合が生じた場合には、コンタクタがオンからオフに切り替わらない事象が発生しうる。このため蓄積電荷の放電動作においては、コンタクタがオフされていない状態、すなわちコンタクタのオン状態を検知することで、放電を中止する必要がある。
特許文献1には、蓄積電荷の放電開始後に平滑コンデンサに印加されるコンデンサ電圧が所定の閾値を下回らない場合、すなわちコンデンサ電圧が所定の閾値よりも高い場合、コンタクタがオフされていない状態(コンデンサにバッテリが接続された状態)であることを検知する技術が開示されている。特許文献1に開示される従来技術では、コンデンサ電圧と比較される所定の閾値が、放電抵抗を含む放電回路の部品定数で決定される。
特開2013-031329号公報
しかしながら、特許文献1に開示される従来技術では、放電抵抗の劣化や放電抵抗の開放故障などによって放電回路の部品定数(例えば放電抵抗値など)が変化した場合の対応が考慮されていない。従って、特許文献1に開示される従来技術では、部品定数が変化すると、実際にはコンタクタがオフ状態であるにも拘わらず、コンタクタがオン状態と誤検出されてしまい、蓄積電荷の放電が実施されない虞がある。また、特許文献1に開示される従来技術では、コンタクタのオンオフ状態の検出を、コンデンサ電圧の検出値のみで行っているため、放電抵抗の開放故障が発生した場合、抵抗値の変化量を検出できないため、適切な閾値を決定できない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、平滑コンデンサの放電を適切に実施できるインバータ装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るインバータ装置は、車両に搭載されるバッテリから供給される電圧をコンタクタ経由で入力して平滑する平滑コンデンサを有し、平滑した電圧を交流電圧に変換する電圧変換部と、前記電圧変換部に印加される前記電圧の値である電圧値を検出する電圧検出部とを備える。インバータ装置は、前記平滑コンデンサの蓄電電荷を放電する抵抗器である放電抵抗と、前記放電抵抗に接続されるスイッチング素子に流れる電流の値である電流値を検出する電流検出部と、前記スイッチング素子制御して前記蓄電電荷を放電させる放電制御部とを備える。前記放電制御部は、前記コンタクタがオン状態で、かつ、前記スイッチング素子が所定時間オンされたときに検出される前記電圧値及び前記電流値に基づき、前記放電抵抗の値である放電抵抗値を演算する放電抵抗値演算部と、上位装置からの放電指令に基づき前記スイッチング素子がオンされたときに検出される前記電流値と比較される電流閾値を、前記放電抵抗値に基づき補正する電流閾値補正部とを備える。
本発明によれば、平滑コンデンサの放電を適切に実施できる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るインバータ装置100を備えた車両200の構成例を示す図 放電制御部62が有する機能の構成例を示す図 インバータ装置100の処理動作を説明するためのフローチャート インバータ装置100の処理動作を説明するためのタイミングチャート 補正される前の電流閾値(初期値)と放電電流を比較した場合におけるコンタクタのオン状態判定を説明するための図 補正された後の電流閾値(初期値)と放電電流を比較した場合におけるコンタクタのオン状態判定を説明するための図 本発明の実施の形態2に係るインバータ装置100を備えた車両200の構成例を示す図 図7に示す放電制御部62が有する機能の構成例を示す図 実施の形態3に係るインバータ装置100が備える放電制御部62の機能の構成例を示す図 実施の形態3に係るインバータ装置100の処理動作を説明するためのフローチャート 実施の形態3に係るインバータ装置100の処理動作を説明するためのタイミングチャート 実施の形態3に係るインバータ装置100において放電抵抗値を演算する場合にスイッチング素子63をオンするタイミングを説明するための第1図 実施の形態3に係るインバータ装置100において放電抵抗値を演算する場合にスイッチング素子63をオンするタイミングを説明するための第2図
以下に、本発明の実施の形態に係るインバータ装置及びインバータ制御プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係るインバータ装置100を備えた車両200の構成例を示す図である。車両200は、例えばEV(Electric Vehicle)である。
車両200は、車両200の走行時の駆動力を発生させる同期回転電機、誘導回転電機などの主電動機(三相交流モータ)であるモータ203と、モータ203を駆動するための電力を蓄える蓄電池である高圧バッテリ201とを備える。また車両200は、高圧バッテリ201からインバータ装置100に伸びる直流母線(例えば正極側直流母線1)に設けられる開閉器であるコンタクタ202と、高圧バッテリ201から入力される直流電圧を交流電圧に変換してモータ203に印加するインバータ装置100とを備える。なお車両200は、EVに限定されず、高圧バッテリ201、コンタクタ202、インバータ装置100、及びモータ203を備えた自動車であればよく、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車などでもよい。
コンタクタ202は、放電制御部62からの制御信号に応じて、閉塞状態(オン)又は開放状態(オフ)に変化する。コンタクタ202がオンのとき、高圧バッテリ201がインバータ装置100と電気的に接続されるため、高圧バッテリ201からインバータ装置100へ直流電流が供給される。コンタクタ202がオフのとき、高圧バッテリ201とインバータ装置100との電気的な接続が解除されるため、高圧バッテリ201からインバータ装置100への直流電流の供給が停止される。
インバータ装置100は、電圧変換部50、放電制御回路60、及び制御部70を備える。放電制御回路60及び制御部70はマイクロコンピュータである。
電圧変換部50は、電源生成部51、放電抵抗52、平滑コンデンサ53及びインバータ回路54を備える。
電源生成部51は、直流母線(正極側直流母線1及び負極側直流母線2)に供給される電力を利用して、電圧検出部61及び放電制御部62を駆動するための電圧及び電流を生成する電源回路である。
放電抵抗52は、例えば複数の抵抗器を並列に接続して成る並列抵抗器である。複数の抵抗器の数を調整することで、放電抵抗52の合成抵抗の値を変更できる。なお放電抵抗52は並列抵抗器に限定されず、単一の抵抗器で構成されるものでもよい。放電抵抗52は、平滑コンデンサ53の蓄積電荷を熱エネルギに変換することによって蓄積電荷を消費させる。放電抵抗52の一端は、例えば正極側直流母線1に接続される。正極側直流母線1には平滑コンデンサ53の一端が接続されているため、放電抵抗52は、正極側直流母線1を介して、平滑コンデンサ53と電気的に接続される。放電抵抗52の他端は、スイッチング素子63に接続される。
スイッチング素子63は、例えばNチャネル型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。なお、スイッチング素子63は、Nチャネル型MOSFETに限定されず、FET(Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などでもよい。
インバータ回路54は、コンタクタ202を介して高圧バッテリ201から入力される直流電圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧をモータ203に印加する電圧変換回路である。インバータ回路54は、例えばIGBTなどのスイッチング素子を複数備え、それぞれのスイッチング素子は、ゲート駆動信号によりスイッチング動作を行う。ゲート駆動信号は、Hレベル又はLレベルの二値をとる矩形波信号である。ゲート駆動信号は、ECU72から出力されるパルス幅変調信号が不図示のドライバによって、スイッチング素子を駆動可能な値の電圧に増幅された信号である。パルス幅変調信号のオンデューティが変化することによって、インバータ回路54の出力電流(交流電圧)の平均値が変化する。なお、スイッチング素子は、ゲート駆動信号によりスイッチング動作が可能な素子であればよく、IGBTに限定されない。
放電制御回路60は、直流母線に印加される電圧を検出する電圧検出部61と、放電制御部62と、放電抵抗52と直列に接続されるスイッチング素子63と、スイッチング素子63に流れる電流を検出するシャント抵抗などである電流検出部64とを備える。
放電制御部62は、電圧検出部61で検出された電圧の値を示す電圧検出情報(Vdc_det)と、電流検出部64に流れる電流の電流値に対応する電圧情報(Isw_det)と、ECU72からの各種指令とを入力する。放電制御部62は、これらのデータ及び指令に基づき、コンタクタの動作を制御すると共に、スイッチング素子63の動作を制御する。各種指令は、コンタクタ202をオン状態にさせるオン指令、コンタクタ202をオフ状態にさせるオフ指令、放電抵抗52によって蓄電電荷を放電させるためにスイッチング素子63をオン状態にさせる放電指令などである。放電指令は例えば不図示の上位装置から入力される。
放電制御部62は、オフ指令を入力したとき、コンタクタ202の状態をオンからオフに変化させる制御信号を出力する。これにより、電圧変換部50が高圧バッテリ201から切り離される。
また放電制御部62は、オン指令を入力したとき、コンタクタ202の状態をオフからオンに変化させる制御信号を出力する。これにより、電圧変換部50が高圧バッテリ201に接続される。
また放電制御部62は、放電指令を入力したとき、スイッチング素子63をオフからオンに変化させる制御信号を出力する。スイッチング素子63が例えばNチャネル型MOSFETである場合、Nチャネル型MOSFETのゲートに制御信号が入力されることによって、平滑コンデンサ53、正極側直流母線1、放電抵抗52、及びスイッチング素子63による、電流経路が形成される。これにより、平滑コンデンサ53の蓄積電荷を放電することができる。
また放電制御部62は、放電抵抗52の抵抗値を演算するために、コンタクタ202を一時的にオン状態にさせるオン指令を入力したとき、スイッチング素子63を一時的にオン状態にさせる制御信号を出力する。一時的にオン状態にさせるとは、スイッチング素子63をオフ状態からオン状態に変化させた後、例えば高圧バッテリ201から放電抵抗52に供給される電流によって放電抵抗52が破損しない程度の時間、スイッチング素子63をオンさせた後、再びスイッチング素子63をオフ状態にさせることである。放電抵抗52の抵抗値の演算動作や、放電制御部62の機能の詳細については後述する。
制御部70は、放電制御部62とインバータ回路54を統括的に制御するECU72を備える。ECU72は、低圧バッテリ71から供給される電力で駆動する。ECU72は、モータ203を制御するとき、例えば、電流検出部204で検出されたU、V、W相のそれぞれの電流の内、少なくとも2つの電流(例えばU相とW相の電流)の値を示す電流検出信号に基づいて、モータ203に流れる三相の各電流が目標トルクに応じた目標値となるように、パルス幅変調信号を生成する。パルス幅変調信号は、フォトカプラなどの信号絶縁部207を介してインバータ回路54に入力される。電流検出部204は、インバータ回路54とモータ203とを間に設けられる三相交流配線に流れる電流を検出するシャント抵抗などの電流検出手段である。
またECU72は、コンタクタオフ指令、コンタクタオン指令、放電指令を生成して放電制御部62に入力する。これらの指令は、フォトカプラなどの信号絶縁部206を介して放電制御部62に入力される。
図2は図1に示す放電制御部62が有する機能の構成例を示す図である。放電制御部62は、サンプラ10、サンプラ11、サンプラ12、第1サンプリングタイミング生成部13、スイッチング素子オン信号生成部14、第2サンプリングタイミング生成部15、サンプラ16、電流閾値記憶部17、電流閾値選択部18、放電抵抗値演算部19、放電抵抗値記憶部20、電流閾値補正部21、比較部22及びコンタクタドライバ23を備える。放電制御部62が備えるこれらの機能は、インバータ制御プログラムをメモリに格納しておき、このプログラムをプロセッサ(コンピュータ)に実行させることにより、これらの機能が実現される。
サンプラ10は、第1サンプリングタイミング生成部13からのサンプリングタイミング信号に基づき、電圧検出部61からの電圧検出情報(Vdc_det)をA/D変換してサンプリング情報を生成し、放電抵抗値演算部19に入力する。サンプラ11は、第1サンプリングタイミング生成部13からのサンプリングタイミング信号に基づき、電流検出部64からの電圧情報(Isw_det)をA/D変換してサンプリング情報を生成し、放電抵抗値演算部19に入力する。サンプラ10、11は、後述するステップS3における電圧、電流のサンプリングを行う。
サンプラ12は、第2サンプリングタイミング生成部15からのサンプリングタイミング信号に基づき、電流検出部64からの電圧情報(Isw_det)をA/D変換してサンプリング情報を生成し、電流閾値選択部18に入力する。サンプラ12は、後述するステップS11における電流サンプルを行う。
第1サンプリングタイミング生成部13は、コンタクタオン指令を入力して、コンタクタオン指令をトリガにして、電圧、電流のサンプリングを行うためのサンプリングタイミング信号を生成する。当該サンプリングタイミング信号は、後述するステップS3における電圧、電流のサンプリングを行うための信号である。
スイッチング素子オン信号生成部14は、第1サンプリングタイミング生成部13からのサンプリングタイミング信号、又は放電指令を入力したとき、スイッチング素子オン信号を生成する。第1サンプリングタイミング生成部13からのサンプリングタイミング信号が入力された場合、後述するステップS2の動作が行われる。また放電指令が入力された場合、後述するステップS9の動作が行われる。
またスイッチング素子オン信号生成部14は、比較部22からのコンタクタ固着検知信号を入力したとき、スイッチング素子オン信号の生成を停止する。コンタクタ固着検知信号は、コンタクタ202が固着状態(コンタクタ202がオン状態)であることを示す信号である。コンタクタ固着検知信号が入力された場合、後述するステップS17の動作が行われる。
第2サンプリングタイミング生成部15は、放電指令とスイッチング素子オン信号とを入力して、サンプリングタイミング信号を生成する。
サンプラ16は、第2サンプリングタイミング生成部15で生成されたサンプリングタイミング信号に基づき、放電が開始された時点から所定の時間が経過した後に、Isw_detをA/D変換してサンプリング情報を生成する。サンプラ16は、後述するステップS15における電流サンプルを行う。
電流閾値記憶部17は、放電開始直後に検出される電流値(後述するステップS9~S11)のそれぞれに対応する電流閾値を記録している。
電流閾値選択部18は、サンプラ12でサンプリングされた電流値(放電開始直後の電流)を入力したとき、電流閾値記憶部17を参照して、サンプリングされた電流に対応する電流閾値を選択して、選択した電流閾値を電流閾値補正部21に入力する。このように放電開始直後の電流を対応する電流閾値を選択する理由は、平滑コンデンサ53の放電開始の蓄電電荷量が異なると、平滑コンデンサ53の端子電圧が異なり、放電開始直後の電流値が変化するためである。複数の放電開始直後の電流に対応する電流閾値を選択することで、放電開始後の所定タイミングにおける電流閾値の補正(後述するステップS13)を適切に行うことが可能となる。なお「電流閾値」は、コンタクタオン状態を検出するための閾値である。
放電抵抗値演算部19は、サンプラ10及びサンプラ11でサンプリングされた電流及び電圧に基づき、例えば電圧を電流で除すことで、放電抵抗52の抵抗値(放電抵抗値)を演算する。
放電抵抗値記憶部20は、放電抵抗値演算部19で演算された放電抵抗値を示す情報を記憶する。放電抵抗値記憶部20は、放電抵抗値演算部19で演算された、時系列的に最新の抵抗値のみを記憶してもよいし、放電抵抗値演算部19で複数回演算された抵抗値を時系列順に複数記憶してもよい。時系列順に複数記憶することで、例えば、過去に記憶された抵抗値の変化の傾向から、放電抵抗52の劣化度合いを推定して放電抵抗52の交換時期を判断するなどの対応も可能となる。
電流閾値補正部21は、電流閾値選択部18で選択された電流閾値(初期閾値、あるいは初期電流閾値)を、放電抵抗値に基づき、放電抵抗52の現在の状態(経年劣化や、並列接続される複数の抵抗器の一部が開放故障しているなど)に応じた適切な電流閾値に補正し、補正後の電流閾値を比較部22に入力する。具体的には、電流閾値補正部21は、初期閾値に、下記(1)式で求められる値を乗算することによって、補正後の電流閾値を演算する。
Figure 0007322493000001
Cは、平滑コンデンサ53のコンデンサ静電容量である。Rは健全な抵抗値である。健全な抵抗値とは、放電抵抗52の出荷時に測定された抵抗値、放電抵抗52の製造時に満たすべき抵抗値などである。ΔRは、放電抵抗52の経年劣化などによって健全な抵抗値から増加した抵抗の値であり、放電抵抗値演算部19で演算された抵抗値と、健全な抵抗値との差分に等しい。T2は、スイッチング素子63のオンタイミング(ステップS9)を起点として、このオンタイミングから所定時間経過するまでの時間である。T2は、図4に示される時刻t6から時刻t8までの時間に等しい。eは自然対数の底を表す。T2は、バッテリ電圧が連続的に印加されても部品の許容最高温度を超えない時間となるように決定される。
比較部22は、サンプラ16でサンプリングされたサンプリング情報である電流値と、電流閾値補正部21で補正された電流閾値とを比較し、電流値が電流閾値以上(電流値≧電流閾値)の場合、コンタクタ202が固着状態(コンタクタ202がオン状態)であると判定し、スイッチング素子オン信号の出力を中止する信号(コンタクタ固着検知信号)を出力する。これにより、放電制御回路60や放電抵抗52などに、高圧バッテリ201の放電電流が流入して焼損することを抑制できる。コンタクタドライバ23は、オフ指令を入力したとき、コンタクタ202の状態をオンからオフに変化させる制御信号を出力する。
次に図3~5を用いてインバータ装置100の動作を説明する。図3はインバータ装置100の処理動作を説明するためのフローチャートである。図4はインバータ装置100の処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
図3に示される処理動作は、放電抵抗値測定と記憶を実施するフロー(ステップS1~S6)と、放電実施フロー(ステップS7以降)とを含む。放電実施フローは、電流閾値補正フローと、コンタクタ固着検出フローとを含む。
例えばECU72がインバータ装置100を起動するために、コンタクタオン指令を出力すると、図3に示される処理フローが開始される。
コンタクタオン指令が出力された時点から所定の時間T1が経過するまでステップS1の処理が繰り返される(ステップS1,No)。
所定の時間T1が設けられている理由は、コンタクタオン指令が投入された直後は、コンタクタ202のチャタリングなどによって、インバータ装置100に印加される電圧の値とインバータ装置100に流れる電流の値とが不安定なため、正確な抵抗値(放電抵抗52の値)を演算することができないためである。
図4に示すように、時刻t1でコンタクタオン指令が投入されると、平滑コンデンサ電圧(平滑コンデンサ53の両端に印加される電圧)が時間の経過と共に上昇し、その後、一定値となる。所定の時間T1は、例えは平滑コンデンサ電圧が一定値となるまでの時間を考慮して、予め放電抵抗値演算部19などに設定されている。
所定の時間T1が経過したとき(ステップS1,Yes)、ステップS2の処理が実行され、スイッチング素子63がオンされる。
スイッチング素子63がオンされたことで、放電抵抗52に電流が流れる。このとき電圧検出部61で検出される電圧がサンプリングされ、さらに電流検出部64で検出される電流がサンプリングされる(ステップS3)。例えば、図4の時刻t3で、これらのサンプリングが行われる。
サンプリングが行われた後、ステップS4において、スイッチング素子63がオフされる。例えば図4の時刻t4でスイッチング素子63がオフされる。
その後、ステップS5において、放電抵抗値が演算され、ステップS6において、放電抵抗値が記憶される。
ステップS7において、コンタクタオフ指令が入力されるまでステップS7の処理が繰り返される(ステップS7,No)。
コンタクタオフ指令が入力されたとき(ステップS7,Yes)、ステップS8の処理が実行される。コンタクタオフ指令が入力されるタイミングは図4において時刻t5で示される。
ステップS8において、放電指令が入力されたか否かが判断される。放電指令が入力されるまでステップS8の処理が繰り返され(ステップS8,No)。
放電指令が入力されたとき(ステップS8,Yes)、ステップS9において、スイッチング素子63がオンされる。これにより放電が開始される(ステップS10)。放電が開始されるタイミングは図4において時刻t6で示される。
放電が開始された後、電流のサンプリングが行われ(ステップS11)、サンプリングされた電流の値に基づき、電流閾値が選択される(ステップS12)。そして、ステップS12で選択された電流閾値の補正が行われる(ステップS13)。電流閾値の選択と、電流閾値の補正が行われるタイミングは図4において時刻t7で示される。
ステップS14において、ステップS10の放電が開始された時点から所定の時間T2が経過するまでステップS14の処理が繰り返される(ステップS14,No)。
所定の時間T2が経過したとき(ステップS14,Yes)、電流のサンプリングが行われる(ステップS15)。電流のサンプリングが行われるタイミングは図4において時刻t8で示される。
ステップS16では、ステップS15でサンプリングされた電流値と、ステップS13で補正された電流閾値とが比較される。
電流値が電流閾値未満(電流値<電流閾値)の場合(ステップS16,No)、平滑コンデンサ53の電圧が安全電圧未満となるまで放電が継続される(ステップ18及びステップS19,No)。安全電圧は、車両200の乗客へ蓄電電荷の影響が及ぶ虞がない値の電圧である。平滑コンデンサ53の電圧が安全電圧未満となったとき(ステップS19,Yes)、蓄電電荷の放電が停止される(ステップS20)。
電流値が電流閾値以上(電流値≧電流閾値)の場合(ステップS16,Yes)、コンタクタ202が固着状態(コンタクタ202がオン状態)であると判定され、放電制御回路60や放電抵抗52に高圧バッテリ201の放電電流が流入して焼損することを抑制するため、蓄電電荷の放電が中止される(ステップS17)。
図5は補正される前の電流閾値(初期値)と放電電流を比較した場合におけるコンタクタ202のオン状態判定を説明するための図である。図5の横軸は時間を表し、縦軸は放電電流を表す。
放電電流特性Aは、放電抵抗が劣化などしていない場合に、スイッチング素子63がオンされたときに検出される電流の経時的変化を表す。放電電流特性Aでは、時刻t8で検出される電流が電流閾値(初期値)よりも小さいため、コンタクタ202がオフ状態と判定される。
放電電流特性Bは、放電電流特性Aに対し放電開始電圧(平滑コンデンサ電圧)が2倍の条件で放電抵抗52が劣化(抵抗値が2倍)などしている場合に、スイッチング素子63がオンされたときに検出される電流の経時的変化を表す。放電抵抗52が劣化などしている場合、抵抗値が大きくなり、放電時定数が増加する。一方、放電開始電流は放電開始電圧が2倍で抵抗値が2倍のため放電電流特性Aと同じなる。従って、電流閾値(初期値)も放電電流特性Aと同じ値が選択される。従って、時定数増加の影響で放電に時間がかかることで、時刻t8で検出される電流が電流閾値(初期値)よりも大きくなり、実際にはコンタクタ202がオフ状態であるにも拘わらず、コンタクタ202がオン状態と誤判定され得る。その結果、平滑コンデンサ53の放電が中止され、あるいは放電が実施されずに、車両200の乗客に蓄電電荷の影響が及ぶ虞がある。
図6は補正された後の電流閾値(初期値)と放電電流を比較した場合におけるコンタクタのオン状態判定を説明するための図である。図6の横軸は時間を表し、縦軸は放電電流を表す。放電電流特性A、Bは、図6に示されるものと同じでものである。
本実施の形態に係る放電制御部62では、放電抵抗52の状態に応じて、電流閾値が補正されるため、放電抵抗52が劣化などよって抵抗値が大きくなった場合でも、時刻t8で検出される電流が、補正後の電流閾値(初期値)よりも小さくなり、コンタクタ202がオフ状態と正しく判定される。
このように、本実施の形態では、放電抵抗52が劣化などした場合でも、コンタクタ202がオフ状態と判定され、平滑コンデンサ53の放電が適切に実施される。そのため、速やかに蓄電電荷の放電が行われ、車両200の乗客に対する安全性が向上する。
なお、実施の形態1では、放電抵抗値演算部19で演算された放電抵抗値を、放電抵抗値記憶部20に記憶させて、記憶された放電抵抗値を電流閾値補正部21が読み出すように構成されているが、放電抵抗値演算部19で演算された放電抵抗値を電流閾値補正部21が直接入力するように構成してもよい。
実施の形態2
図7は本発明の実施の形態2に係るインバータ装置100を備えた車両200の構成例を示す図である。以下、実施の形態1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分について述べる。
図7に示すインバータ装置100は、実施の形態1のインバータ装置100の構成要素に加えて、放電抵抗の温度を検出する温度検出部55を備える。
図8は図7に示す放電制御部62が有する機能の構成例を示す図である。図7に示す放電制御部62は、実施の形態1の放電制御部62の構成要素に加えて、処理中断部30を備える。
処理中断部30は、温度検出部55で検出された温度が所定の温度を超えるとき、スイッチング素子オン信号生成部14と電流閾値補正部21に対して、中断指令を入力する。中断指令は、コンタクタ202がオン状態で、かつ、スイッチング素子63が所定時間オンされる処理を、中断するための指令である。所定の温度は、事前の試験などによって得られた温度の値を示すデータであり、例えば、放電抵抗52の故障率が増加傾向となる温度を基準に設定される。
電流閾値補正部21は、中断指令を入力したとき、放電抵抗値記憶部20に記憶された放電抵抗値に基づき、電流閾値を補正する。
急速放電直後の放電抵抗は高温状態のため、高温状態で放電抵抗値の演算処理のためにスイッチング素子63をオンさせると、放電抵抗52に過度な熱ストレスがかかり、放電抵抗52の故障率が増加する。また頻繁にコンタクタ202をオンオフ制御した場合も、コンタクタ202がオンされる度に、放電抵抗52に抵抗値測定用の電流が流れるため、同様に放電抵抗52の故障率が増加する。
実施の形態2に係るインバータ装置100によれば、放電抵抗52が高温の場合、放電抵抗値の演算処理(コンタクタがオン状態で、かつ、スイッチング素子が所定時間オンされる処理)が中断されるため、放電抵抗52に対する過度な熱ストレスを回避できる。従って、放電抵抗値の測定時おける放電抵抗52の温度上昇が抑制され、放電抵抗52の熱ストレスが軽減される。その結果、実施の形態1の効果に加えて、放電抵抗52の故障率の上昇を抑制でき、放電抵抗52の長寿命化を図ることができると共に、インバータ装置100の信頼性が向上する。
実施の形態3
図9は実施の形態3に係るインバータ装置100が備える放電制御部62の機能の構成例を示す図である。図9に示される放電制御部62は、図2に示される構成に加えて、オンオフ制御部40を備える。以下、実施の形態1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分について述べる。
オンオフ制御部40は、コンタクタ202がオフされた状態で、かつ、電源生成部51から出力される電力で電圧検出部61が動作可能な期間に検出される電圧値が、第1閾値未満となったとき、スイッチング素子63をオンさせ、さらに当該電圧値が、第1閾値より低い第2閾値未満となったとき、スイッチング素子63をオフさせる。
図10及び図11を用いて実施の形態3のインバータ装置100の動作を説明する。図10は実施の形態3に係るインバータ装置100の処理動作を説明するためのフローチャートである。図11は実施の形態3に係るインバータ装置100の処理動作を説明するためのタイミングチャートである。
インバータ装置100を起動するためコンタクタオン指令が出力された後に、コンタクタオフ指令が入力されるまで、ステップS21の処理が繰り返される(ステップS21,No)。
コンタクタオフ指令が入力されたとき(ステップS21,Yes)、放電指令が入力されたか否かが判断される(ステップS22)。
放電指令が入力された場合(ステップS22,Yes)、ステップS23~S34までの処理フローが実行される。ステップS23~S34までの処理フローは、図3に示す放電実施フローと同様のため、説明を割愛する。
放電指令が入力されない場合(ステップS22,No)、ステップS41~S48までの処理が実行される。
ステップS41において、検出される電圧値(直流母線電圧に等しい)が第1閾値電圧以下であるか否かが判断される。電圧値が第1閾値電圧以下になるまでステップS41の処理が繰り返される(ステップS41,No)。
なお、第1閾値電圧は、高圧バッテリ201の最低電圧未満に設定することが望ましい。コンタクタ202が固着している場合(オン状態のとき)には、高圧バッテリ201が接続状態のため検出される電圧値が高圧バッテリ201の最低電圧未満にならない。従って、検出される電圧値が第1閾値電圧以上に維持され、ステップS42にてスイッチング素子オンが実施されないため、コンタクタ固着状態での放電(ステップS43)を避けることができる。
コンタクタオフ指令が入力され、かつ、平滑コンデンサ53の電圧値が第1閾値電圧以下となった場合(ステップS41,Yes)、オンオフ制御部40からの信号によりスイッチング素子63がオンされる(ステップS42)。
これにより放電が開始される(ステップS43)。さらに、実施の形態3の第1サンプリングタイミング生成部13は、オンオフ制御部40の出力するスイッチング素子オン信号を受け、電圧、電流のサンプリングを行うためのサンプリングタイミング信号を生成する。これにより、電圧検出部61で検出される電圧がサンプリングされ、さらに電流検出部64で検出される電流がサンプリングされる(ステップS44)。
ステップS45において、実施の形態3のオンオフ制御部40は、電圧値、すなわち電圧検出情報(Vdc_det)を入力し、直流母線電圧が第2閾値電圧以下であるか否かを判断する。電圧値が第2閾値電圧以下になるまでステップS45の処理が繰り返される(ステップS45,No)。
電圧値が第2閾値電圧以下となった場合(ステップS45,Yes)、オンオフ制御部40は、スイッチング素子63がオフにする信号をスイッチング素子オン信号生成部14に入力する(ステップS46)。
その後、ステップS47、ステップS48において、図3に示すステップS5及びステップS6の処理と同様に、放電抵抗値の演算と記憶が行われる。
図11に示すように、コンタクタオフ指令が時刻t10で入力された場合でも、電圧検出部61と放電制御部62には、電源生成部51からの電源供給が一定時間継続されるための、その間に平滑コンデンサ53の電圧を計測することができる。そのため図11に示すように、平滑コンデンサ53の電圧が第1閾値以下になった時点(時刻t11)から、第2閾値以下となる時点(時刻t12)までの間に、スイッチング素子63がオンにされることで、放電抵抗値を演算するための電流を検出できる。
平滑コンデンサが第1閾値(V1)に達したタイミングと、第2閾値(V2)に達したタイミングと、スイッチング素子63のオン期間(放電期間)T3との関係は、下記(2)式のようになる。そして、V2、T3が決まると、第1閾値(V1)は下記(3)式で表すことができる。T3は,電圧または電流の検出遅れ時間のうち、長い方の検出遅れ時間以上となるように決定される。
Figure 0007322493000002
Figure 0007322493000003
第2閾値(V2)は、電源生成部51が出力を停止する直前の出力電圧より高い値である。(3)式に従い第1閾値を定めることで、電源生成部51が出力を停止する前に図10のステップS48の処理を完了することができる。
実施の形態3によれば、コンタクタ202がオフの状態でも、コンタクタ202がオフされた後に電源生成部51から供給される電圧を利用することで、実施の形態1と同様に、適切な値の放電抵抗値を演算することができる。
また実施の形態3によれば、コンタクタ202がオフの状態のときに、放電抵抗値を演算できるため、放電抵抗測定時おける放電抵抗52の温度上昇が抑制され、放電抵抗52の熱ストレスが軽減される。
また実施の形態3によれば、実施の形態2のような温度検出手段が不要になり、インバータ装置100の構成が簡素化され、信頼性がより一層向上する。
図12は実施の形態3に係るインバータ装置100において放電抵抗値を演算する場合にスイッチング素子63をオンするタイミングを説明するための第1図である。図13は実施の形態3に係るインバータ装置100において放電抵抗値を演算する場合にスイッチング素子63をオンするタイミングを説明するための第2図である。
実施の形態3に係るインバータ装置100において、放電抵抗値の演算を行う場合、コンタクタオフ指令が入力された直後は、図13に示すように平滑コンデンサ53の放電電圧及び放電電流の変化率が大きい。このように、放電電圧及び放電電流の変化率が大きい期間にそれぞれをサンプル放電電圧,を、放電抵抗演算期間とした場合、電圧と電流のサンプルタイミングのずれによって、サンプルの同時性が失われ、放電抵抗値の演算結果に誤差を生じさせる。
これに対して、図12に示すように、コンタクタオフ指令が入力されてから一定時間経過すると、平滑コンデンサ53の放電電圧及び放電電流の変化率が比較的穏やかになるため、上記の誤差が低減する。従って、実施の形態3に係るインバータ装置100において、放電抵抗値の演算を行う場合、コンタクタオフ指令が入力されてから一定時間経過したところで、スイッチング素子63をオンさせて、放電抵抗値の演算を行うことが望ましい。
また、放電抵抗が健全などきの電流閾値(初期値)「Ith(R)」を下記(4)式で表し、ΔR増加時の閾値「Ith(R)+ΔR」を下記(5)式で表し、電流閾値の補正値「(Ith(R)+ΔR)/Ith(R)」を(6)式で表すると、(4)式(初期値)に(6)式を乗ずることで、放電抵抗健全時の電流閾値を、実際の放電抵抗の値に対応した電流閾値に補正できる。
Figure 0007322493000004
Figure 0007322493000005
Figure 0007322493000006
上記(4)式から(6)式において、Ioは放電電流の値である。eは自然対数の底を表す。Cは平滑コンデンサ53のコンデンサ静電容量である。Rは健全な抵抗値である。T2は、図11に示される時刻t11から電流検出タイミングまでの時間に等しい。ΔRは、放電抵抗52の経年劣化などによって健全な抵抗値から増加した抵抗の値であり、放電抵抗値演算部19で演算された抵抗値と、健全な抵抗値との差分に等しい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 :正極側直流母線
2 :負極側直流母線
10 :サンプラ
11 :サンプラ
12 :サンプラ
13 :第1サンプリングタイミング生成部
14 :スイッチング素子オン信号生成部
15 :第2サンプリングタイミング生成部
16 :サンプラ
17 :電流閾値記憶部
18 :電流閾値選択部
19 :放電抵抗値演算部
20 :放電抵抗値記憶部
21 :電流閾値補正部
22 :比較部
23 :コンタクタドライバ
30 :処理中断部
40 :オンオフ制御部
50 :電圧変換部
51 :電源生成部
52 :放電抵抗
53 :平滑コンデンサ
54 :インバータ回路
55 :温度検出部
60 :放電制御回路
61 :電圧検出部
62 :放電制御部
63 :スイッチング素子
64 :電流検出部
70 :制御部
71 :低圧バッテリ
72 :ECU
100 :インバータ装置
200 :車両
201 :高圧バッテリ
202 :コンタクタ
203 :モータ
204 :電流検出部
206 :信号絶縁部
207 :信号絶縁部

Claims (6)

  1. 車両に搭載されるバッテリから供給される電圧をコンタクタ経由で入力して平滑する平滑コンデンサを有し、平滑した電圧を交流電圧に変換する電圧変換部と、
    前記電圧変換部に印加される前記電圧の値である電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記平滑コンデンサの蓄電電荷を放電する抵抗器である放電抵抗と、
    前記放電抵抗に接続されるスイッチング素子に流れる電流の値である電流値を検出する電流検出部と、
    前記スイッチング素子制御して前記蓄電電荷を放電させる放電制御部と、
    を備え、
    前記放電制御部は、
    前記コンタクタがオン状態で、かつ、前記スイッチング素子が所定時間オンされたときに検出される前記電圧値及び前記電流値に基づき、前記放電抵抗の値である放電抵抗値を演算する放電抵抗値演算部と、
    上位装置からの放電指令に基づき前記スイッチング素子がオンされたときに検出される前記電流値と比較される電流閾値を、前記放電抵抗値に基づき補正する電流閾値補正部と、
    を備えるインバータ装置。
  2. 前記放電抵抗の温度を検出する温度検出部と、
    前記放電抵抗値演算部で演算された放電抵抗値を記憶する放電抵抗値記憶部と、
    前記温度が所定の温度を超える場合、前記コンタクタがオン状態で前記スイッチング素子が所定時間オンされる処理を中断する処理中断部と、
    を備え、
    前記電流閾値補正部は、
    前記処理中断部で前記処理が中断されたとき、前記放電抵抗値記憶部に記憶された放電抵抗値に基づき、前記電流閾値を補正する請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 車両に搭載されるバッテリから供給される電圧をコンタクタ経由で入力して平滑する平滑コンデンサを有し、平滑した電圧を交流電圧に変換する電圧変換部と、
    前記電圧変換部に印加される前記電圧の値である電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記平滑コンデンサの蓄電電荷を放電する抵抗器である放電抵抗と、
    前記放電抵抗に接続されるスイッチング素子に流れる電流の値である電流値を検出する電流検出部と、
    前記スイッチング素子制御して前記蓄電電荷を放電させる放電制御部と、
    前記コンタクタと前記電圧変換部との間に設けられる直流母線に供給される電力を利用して前記電圧検出部を駆動する電源を生成する電源生成部と、
    を備え、
    前記放電制御部は、
    前記コンタクタがオフされ、上位装置からの放電指令が無い状態、かつ、前記電源で動作する前記電圧検出部で検出される電圧値が、第1閾値未満となったとき、前記スイッチング素子をオンさせ、さらに当該電圧値が、前記第1閾値より低い第2閾値未満となったとき、前記スイッチング素子をオフさせるオンオフ制御部と、
    前記スイッチング素子が所定時間オンされたときに検出される前記電圧値及び前記電流値に基づき、前記放電抵抗の値である放電抵抗値を演算し、前記放電指令が有る状態にて前記スイッチング素子がオンされたときに検出される前記電流値と比較される電流閾値を、前記放電抵抗値に基づき補正する電流閾値補正部と、
    を備えるインバータ装置。
  4. 前記第2閾値をV2とし、健全な前記放電抵抗値をRとし、前記平滑コンデンサのコンデンサ静電容量をCとし、前記電圧検出部の検出遅れ時間と前記電流検出部の検出遅れ時間のうち長い方の時間をT3としたとき、
    前記第1閾値は、下記(1)式で演算される値より高い値とされ、
    前記第2閾値は、前記電源生成部が出力を停止する値より高い値である請求項3に記載のインバータ装置。
    Figure 0007322493000007
  5. 前記電流閾値補正部は、
    前記放電抵抗値演算部で演算された放電抵抗値が健全な値より大きい場合、
    健全な抵抗値をRとし、増加した抵抗値をΔRとし、前記平滑コンデンサのコンデンサ静電容量をCとし、前記スイッチング素子のオンタイミングを起点として当該オンタイミングから所定時間経過するまでの時間をT2とし、自然対数の底をeとしたとき、
    前記電流閾値を、前記電流閾値の初期設定値に下記(2)式を乗じた値とする請求項に記載のインバータ装置。
    Figure 0007322493000008
  6. 車両に搭載されるバッテリから供給される電圧をコンタクタ経由で入力して平滑する平滑コンデンサに印加される電圧の値である電圧値を検出するステップと、
    前記平滑コンデンサの蓄電電荷を放電する抵抗器である放電抵抗に接続されるスイッチング素子に流れる電流の値である電流値を検出するステップと、
    前記コンタクタがオン状態で、かつ、前記スイッチング素子が所定時間オンされたときに検出される前記電圧値及び前記電流値に基づき、前記放電抵抗の値である放電抵抗値を演算するステップと、
    上位装置からの放電指令に基づき前記スイッチング素子がオンされたときに検出される前記電流値と比較される電流閾値を、前記放電抵抗値に基づき補正するステップとを、
    コンピュータに実行させるインバータ制御プログラム。
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