JP7321906B2 - 車両用空調装置及び運転モード切替方法 - Google Patents

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Description

この発明は、運転モードの切り替えを速やかに、且つ、騒音を伴わずに行うことが可能な冷凍サイクルを備えた車両用空調装置及び運転モード切替方法に関する。
従来、ヒートポンプ式の冷凍サイクルを用いて車室内を冷房および暖房するだけでなく、除湿運転を可能とした車両用空調装置が知られており、例えば、特許文献1(特開2012-250708)には、複数の電磁弁の作動状態を変更して冷媒回路を切り替えることにより運転モードを、冷房運転モード、暖房運転モード、又は除湿運転モードに切り替える冷凍サイクルが開示されている。
また、この文献には、サイクル構成機器としての電磁弁等の耐久性の悪化を抑制するために、運転モードを切り替える場合に、圧縮機を停止させ、圧縮機の吐出側の高圧側冷媒圧力が基準値以下となった場合に、冷媒回路を切り替えることが提案されている。
特開2012-250708号公報
ところで、冷凍サイクルにおいて、各種運転モードの切り替えを行う場合、冷媒流路を変更するために各種弁を開閉制御することになるが、弁の上流側と下流側とで冷媒の圧力差が大きいと、開弁時に高圧の冷媒が低圧の経路に一気に流入し、突発音が発生する不都合がある。
このような不都合を回避するために、前記従来技術で示されるように、圧縮機を一旦停止させ、圧縮機の吐出側の高圧側冷媒圧力が基準値以下となった後に冷媒回路を切り替え、その後再び圧縮機を稼働させる手法を採用することも考えられる。
しかしながら、このような切り替え手法を採用すると、冷凍サイクルの運転モードを切り替える度に圧縮機を停止させる必要があり、また、圧縮機の吐出側の圧力が基準値以下に低下するまで切り替えることができない。また、圧縮機を停止状態から起動させるので、切り替わった運転モードで定常運転するまでに相当の時間を要する。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、冷凍サイクルの運転モードを切り替える場合に、騒音の発生を防止しつつ切り替え時間を短縮することが可能な車両用空調装置と、これを用いた運転モード切替方法を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る車両用空調装置は、圧縮機と、空調ユニット内に配置されてダンパにより通風量が調整される第1の熱交換器と、前記空調ユニット内に配置されて前記第1の熱交換器よりも前記空調ユニット内の上流側に配置された第2の熱交換器と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置と、を有し、
前記圧縮機、前記第1の熱交換器、前記第1の膨張装置、前記車室外熱交換器、前記第2の膨張装置、及び前記第2の熱交換器を少なくともこの順でループ状に接続し、
前記第1の熱交換器と前記第1の膨張装置との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器と前記第2の膨張装置との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部によって開閉可能な第1のバイパス流路を介して接続し、
前記車室外熱交換器と前記第2の膨張装置との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路との合流部位より上流側に該合流部位ら上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部を設けると共に、前記車室外熱交換と前記逆流阻止部との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器と前記圧縮機との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部を備えた第2のバイパス流路を介して接続した冷凍サイクルを有する車両用空調装置であって、
前記第2の冷媒制御部を、前記第2のバイパス流路を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成したことを特徴としている。
したがって、このような冷凍サイクルを用いるようにしたので、騒音の発生が確認されている運転モードの切り替え時、すなわち、車室外熱交換器を放熱器として機能させる運転モードから、車室外熱交換器を吸熱器として機能させる運転モード、又は、車室外熱交換器による熱交換機能を利用しない運転モードに切り替える場合、より具体的には、第1のバイパス流路と第2のバイパス流路に冷媒を通流させない運転モードから、第1のパイパス通路と第2のバイパス流路のいずれか一方又は両方に冷媒を通流させる運転モードに切り替える場合に、第2の冷媒制御部を閉状態から一旦絞り状態に遷移させることで、第2のバイパス流路を経由して高圧の冷媒が低圧の経路に一気に流入することが防止され、突発音の発生を回避することが可能となる。
これにより、車室外熱交換器を放熱器として機能させる運転モードから、車室外熱交換器を吸熱器として機能させる運転モード、又は、車室外熱交換器による熱交換機能を利用しない運転モードに切り替える場合に、冷媒制御部の前後の圧力差を低減させるために圧縮機をわざわざ停止させる必要がなくなる。
上述した冷凍サイクルを用い、運転モードを切り替え制御する制御手段により運転モードを切り替える具体的な制御動作例を見ると、例えば、制御手段によって、冷房運転モード又は除湿冷房運転モードから除湿暖房(parallel)運転モードに切り替える場合、すなわち、制御手段によって、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、第1の膨張装置で必要に応じて減圧させると共に車室外熱交換器にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、第2の膨張装置で更に減圧させた後に第2の熱交換器にて吸熱させる第1運転モード(冷房運転モード又は除湿冷房運転モード)から、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換器にて放熱させた後に、第1のバイパス流路を通流させて第2の膨張装置で減圧させた後に第2の熱交換器にて吸熱させると共に、第1の膨張装置で減圧させた後に車室外熱交換器にて吸熱させ、しかる後に第2のバイパス流路を通流させて圧縮機に戻す第2運転モード(除湿暖房(parallel)運転モード)に切り替える場合には、
前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部を絞り状態として、前記車室外熱交換器を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路を介して圧縮機に導く第1ステージと、
前記第1の膨張装置を全開とする第2ステージと、
前記第1の冷媒制御部を開として前記第1の熱交換器を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路にも通流させる第3ステージと、
前記第1の膨張装置を絞って前記車室外熱交換器を吸熱器として機能させる第4ステージと、
前記第2の冷媒制御部を全開とする第5ステージと、
を順次経て切り換えるようにするとよい。
上述した順序で第1運転モードから第2運転モードに切り替えるようにすれば、第2ステージにより第1の冷媒制御部の上流側と下流側との圧力差が徐々に縮小するので、第1の冷媒制御部を操作して第1のバイパス流路を開(第3ステージ)としても、高圧の冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合を回避することが可能となる。
また、第1~第3ステージに続く第4ステージにより第2の冷媒制御部の上流側と下流側との圧力差が縮小するので、第2のバイパス流路を開(第5ステージ)としても、高圧の冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合を回避することが可能となる。
このため、第1運転モードから第2運転モードへの切り替時に、騒音の発生を抑えることが可能となり、また圧縮機を停止させることなく切り換えることが可能となる。
また、他の制御動作例としては、例えば、制御手段によって、冷房運転モード又は除湿冷房運転モードから除湿暖房(bypass)運転モードに切り替える場合、すなわち、制御手段によって、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換器にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、第1の膨張装置で必要に応じて減圧させると共に車室外熱交換器にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、第2の膨張装置で更に減圧させた後に第2の熱交換器にて吸熱させる第1運転モード(冷房運転モード又は除湿冷房運転モード)から、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換器にて放熱させた後に、第1のバイパス流路のみを通流させて第2の膨張装置で減圧させた後に第2の熱交換器にて吸熱させる第3運転モード(除湿暖房(bypass)運転モード)に切り替えるに場合に、
前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部を絞り状態として、前記車室外熱交換器を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路を介して圧縮機に導く第1ステージと、
前記第1の膨張装置を全開とする第2ステージと、
前記第1の冷媒制御部を開として前記第1の熱交換器を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路にも通流させる第3ステージと、
前記第1の膨張装置を閉として前記車室外熱交換器への通流を遮断する第6ステージと、
を順次経て切り換えるようにするとよい。
上述した順序で第1運転モードから第3運転モードに切り替えるようにすれば、第2ステージにより第1の冷媒制御部の上流側と下流側との圧力差が徐々に縮小するので、第1の冷媒制御部を操作して第1のバイパス流路を開(第3ステージ)としても、高圧の冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合を回避することが可能となる。
また、第1~第3ステージに続く第6ステージにより第2のバイパス流路に冷媒が通流しない(第1のバイパス流路だけに冷媒を通流させる)第3運転モードを実現可能となる。
このため、第1運転モードから第3運転モードへの切り替時に、騒音の発生を抑えることが可能となり、また圧縮機を停止させることなく切り換えることが可能となる。
さらに他の制御動作例としては、例えば、制御手段によって、冷房運転モード又は除湿冷房運転モードから暖房運転モードに切り替える場合、すなわち、制御手段によって、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換器にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、第1の膨張装置で必要に応じて減圧させると共に車室外熱交換器にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、第2の膨張装置で更に減圧させた後に第2の熱交換器にて吸熱させる第1運転モード(冷房運転モード又は除湿冷房運転モード)から、圧縮機から吐出した冷媒を、第1の熱交換器にて放熱させた後に、第1の膨張装置で減圧して車室外熱交換器にて吸熱させ、この車室外熱交換器を通過した冷媒を第2のバイパス流路を介して圧縮機に戻す第4の運転モード(暖房運転モード)に切り替える場合には、
前記第1運転モードの状態から、前記第1の膨張装置を絞って前記車室外熱交換器を吸熱器として機能させる第7ステージと、
前記第2の冷媒制御部を絞り状態として、前記車室外熱交換器を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路を介して圧縮機に導く第8ステージと、
記第2の膨張装置を閉として前記第2の熱交換器への通流を遮断すると共に前記第2の冷媒制御部を全開とする第9ステージと、
を順次経て切り換えるようにするとよい。
上述した順序で第1運転モードから第4運転モードに切り替えるようにすれば、まず、第7ステージにおいて、第1の膨張装置が絞られると、車室外熱交換器が吸熱器として機能すると共に第1の膨張装置の下流側の圧力が徐々に低下する。しかし、この第7ステージで車室外熱交換器を吸熱器として機能させた直後は、必ずしも車室外熱交換の下流側の圧力が十分に低下しているわけではないので、第8ステージで第2の冷媒制御部を絞り状態とすることで第2のバイパス流路18を介して圧縮機へ導かれる冷媒の圧力を低下させる。これにより、圧縮機の吸入側(アキュムレータ)へ中高圧の冷媒が急激に流入する不都合を回避でき、騒音の発生を防ぐことが可能となる。
その後、第9ステージにおいて、第2の膨張装置を閉として第2の熱交換器への通流を遮断すると共に前記第2の冷媒制御部を全開とすれば、騒音を発生させずに、また、圧縮機を停止させることなく、第4運転モードへ切り替えることが可能となる。
ここで、第9ステージにおいて、「第2の膨張装置を閉として第2の熱交換器への通流を遮断すると共に第2の冷媒制御部を全開とする」とは、第2の膨張装置の閉操作と第2の冷媒制御部の全開操作を同時に行う場合だけでなく、第2の膨張装置の閉操作と第2の冷媒制御部の全開操作を若干の時間差を設けて行う場合も含む。
時間差を設ける場合には、冷媒圧力の上昇を防止しながら運転モードを第4の運転モードに切替えるために、第2の冷媒制御部の全開操作を、第2の膨張装置の閉操作よりも先に行うことが好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、圧縮機、空調ユニット内の第1の熱交換器、第1の膨張装置、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器、第2の膨張装置、及び空調ユニット内に配置されて第1の熱交換器よりも上流側に配置された第2の熱交換器を少なくともこの順でループ状に接続し、第1の熱交換器と第1の膨張装置との間の冷媒流路と車室外熱交換器と第2の膨張装置との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部によって開閉可能な第1のバイパス流路を介して接続し、車室外熱交換器の下流側であって第1のバイパス流路との合流部位より上流側に逆流阻止部を設け、車室外熱交換器と逆流阻止部との間の冷媒流路と第2の熱交換器と圧縮機との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部を備えた第2のバイパス流路を介して接続した冷凍サイクルを有する車両用空調装置において、第2の冷媒制御部を、第2のバイパス流路を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成したので、第1冷媒制御部の前後の圧力差や第2冷媒制御部の前後の圧力差を小さくすることが可能となり、第1のバイパス流路及び第2のバイパス流路に冷媒を通流させない運転モードからこれらバイパス流路の少なくとも一方に冷媒を通流させる運転モードへ切り替える場合に、冷媒制御部を介して高圧側の冷媒が一気に流れ込む不都合を回避することが可能となる。
したがって、冷凍サイクルの運転モードを切り替える場合に、騒音の発生を防止することが可能となり、また、圧縮機を停止させることなく切り替えることができるので、切り替え時間を短縮することが可能となる。
図1は、本発明に係る車両用空調装置の例を表し、図1(a)はその全体構成図であり、図1(b)は、膨張装置、冷媒制御部、開閉弁及びダンパの状態を運転モード毎に示した表である。 図2は、熱負荷と目標吹出温度との差に応じて切り替えられる冷凍サイクルの各運転モードを示す図であり、冷媒が流れている流路を太線で示し、高圧流路を太い実線で、低圧流路を太い破線で示す。 図3は、除湿冷房(Series)運転モードと、この運転モードから切り替えられた除湿暖房(Parallel)運転モードとを示す図である。 図4は、除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(Parallel)運転モードに切り替える場合の各ステージを説明する図である。 図5は、除湿冷房(Series)運転モードと、この運転モードから切り替えられた除湿暖房(By-Pass)運転モードとを示す図である。 図6は、除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(By-Pass)運転モードに切り替える場合の各ステージを説明する図である。 図7は、除湿冷房(Series)運転モードと、この運転モードから切り替えられた暖房運転モードとを示す図である。 図8は、除湿冷房(Series)運転モードから暖房運転モードに切り替える場合の各ステージを説明する図である。
以下、本発明に係る車両用空調装置の実施形態を図面により説明する。
図1において、この発明に係る車両用空調装置が示され、車両用空調装置は、例えば自動車に搭載されるもので、空調ユニット1内に配置された第1及び第2の熱交換器2,3と、空調ユニット1外に配置され、外気と熱交換可能な車室外熱交換器4とを備えている。
空調ユニット1の最上流側には内外気切換装置6が設けられ、内気入口6aと外気入口6bとがインテークドア7によって選択的に開口されるようになっている。この空調ユニット1に選択的に導入される内気または外気は、送風機8の回転により吸引され、第1及び第2の熱交換器2,3に送られ、ここで熱交換されて所望の吹き出し口9a~9cから車室内に供給されるようになっている。
第1の熱交換器2は、第2の熱交換器3よりも空調ユニット1内の空気流れ方向下流側に配置されており、この第1の熱交換器2の空気流れ方向上流側には、ダンパ10が設けられている。ダンパ10は、第1の熱交換器2の通過風量が最大となる位置(暖房位置:開度100%)から最小となる位置(冷房位置:開度0%)まで可変できるようになっており、開度を調整することにより、第1の熱交換器2を通過する空気とバイパスする空気との割合を調整できるようになっている。
なお、ダンパ10は、エアミックスドアとも呼ばれる。また、この例では、空調ユニット1内の第1の熱交換器2の下流側に電気発熱式の加熱装置(PTC)5が配置されている。
第1の熱交換器2の冷媒流入側2aは、圧縮機11の吐出側αに接続され、第1の熱交換器2の冷媒流出側2bは、第1の膨張装置(E-1)12の流入側12aに接続されている。また、第2の熱交換器3の冷媒流出側3bは、アキュムレータ23を介して圧縮機11の吸入側βに接続されている。なお、第1の熱交換器2は、室内放熱器とか、インナーコンデンサとも呼ばれる。
前記第1の膨張装置12の流出側12bは、車室外熱交換器4の冷媒流入側4aに接続され、この車室外熱交換器4の冷媒流出側4bは、逆止弁13及び第2の膨張装置(E-2)14を介して第2の熱交換器3の冷媒流入側3aに接続されている。したがって、圧縮機11、第1の熱交換器2、第1の膨張装置12、車室外熱交換器4、逆止弁13、第2の膨張装置14、第2の熱交換器3、アキュムレータ23、圧縮機11の順でループ状に接続された冷凍サイクルが形成されている。
また、第1の熱交換器2の冷媒流出側2bと第1の膨張装置12の流入側12aとの間の冷媒流路と、逆止弁13の流出側13bと第2の膨張装置14の流入側14aとの間の冷媒流路とは、第1の冷媒制御部(V-1)15を有する第1のバイパス流路16によって接続されている。
さらに、車室外熱交換器4の冷媒流出側4bと逆止弁13の流入側13aとの間の冷媒流路と、第2の熱交換器3の冷媒流出側3bとアキュムレータ23の流入側23aとの間の冷媒流路とは、第2の冷媒制御部(V-2)17を有する第2のバイパス流路18によって接続されている。
ここで、上述の構成例において、第1の膨張装置12は、外部からの制御信号によって冷媒流路を絞ること、閉じること及び全開にすることが可能な電磁膨張弁が用いられている。また、第2の膨張装置14は、外部からの制御信号によって冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な電磁制御弁が用いられている。
前記逆止弁13は、流路を開閉する開閉弁(V-3)19に置き換えてもよい。この逆止弁13又は開閉弁(V-3)19によって、逆流阻止部が構成されている。
また、第1の冷媒制御部(V-1)15は、第1のバイパス流路16を開閉させる開閉弁によって構成され、また、第2の冷媒制御部(V-2)17は、第2のバイパス流路18を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成されている。絞り弁としては、ニードルにより開度を変えるニードル型、ノッチ付きの回転弁を回転させて開度を変えるノッチ付きロータリ型、外周面にノッチが形成されたスプールの軸方向位置を変更して開度を調節するセグメント型等が採用可能であり、その構造や種類は特に限定されない。
上記第1及び第2の膨張装置12,14の動作、開閉弁19や第1の冷媒制御部15の開閉、第2の冷媒制御部17の動作、ダンパ10の開度、圧縮機11の吐出量は、制御部50からの制御信号で制御されるようになっている。なお、圧縮機11は、例えば電動式圧縮機が用いられる。
この制御部50は、A/D変換器やマルチプレクサ等を含む入力回路、ROM、RAM、CPU等を含む演算処理回路、駆動回路等を含む出力回路を備えたそれ自体公知のもので、車室外空気の温度(外気温)を検出する外気温度センサ51からの外気温信号や車室内温度を検出する内気温度センサ52からの内気温信号、日射量を検出する日射センサ53からの日射量信号、運転モード等を設定する操作部からの各種信号が入力され、これらの信号を予め定められた所定のプログラムに沿って処理するようになっている。
特に、冷凍サイクル100の運転モードの切り替え(膨張装置12,14、開閉弁19、冷媒制御部15、17、ダンパの作動状態の変更)においては、冷凍サイクルが受けている熱負荷の状況(車室外空気の温度、車室内空気の温度、日射量等が加味される総合信号(Tm))と乗員により設定された希望室内温度が加味された目標吹出温度(Tset)との差(Tm-Tset)の大きさに応じて切り替えられる。
この差が第1の所定値より大きい場合には冷房運転モードに切り換えられ、
第1の所定値より小さく設定された第2の所定値より小さい場合には暖房運転モードに切り替えられ、第1の所定値と第2の所定値との間にある場合には、除湿運転モードに切り替えられるようになっている。
この例において、除湿運転モードは、以下のように、冷房運転モードと暖房運転モードとの間を大きく3つに分けている(図2参照)。
・ 冷凍サイクルが受けている熱負荷が比較的高い中高熱負荷時であれば、室外熱交器4を冷房運転モードと同様に放熱器として用いて冷房運転モードと同様に冷媒を流し(第1の熱交換器2と車室外熱交換器4とを放熱器として用いて2段階に熱を放熱させるために第1の熱交換器2と車室外熱交換器4とに直列的に冷媒を流し)、エアミックスドアの開度調節により除湿空気を温度調節する除湿冷房運転モード(Series)に設定される。
・ 冷凍サイクルが受けている熱負荷が比較的低い中熱負荷時であれば、室外熱交器4を利用せずに、第1の熱交換器2のみを放熱器として用い、また、第2の熱交換器3のみを吸熱器として用いる(第1の熱交換器2からの冷媒を車室外熱交換器4を迂回させて流す迂回運転を行う)除湿暖房運転モード(以下、除湿暖房運転モード(By-Pass)という)に設定される。
・ 冷凍サイクルが受けている熱負荷がさらに低い中低熱負荷時であれば、吸熱能力を高めるために、車室外熱交換器4と第2の熱交換器3とをそれぞれ吸熱器として用いる2系統の流れを形成する(第1の熱交換器2からの冷媒を車室外熱交換器4と第2の熱交換器3に並列的に流す平行運転を行う)除湿暖房運転モード(以下、除湿暖房運転モード(Parallel)という)に設定される。
(各運転モードについて)
以上の各運転モードを得るために、膨張装置(第1の膨張装置(E-1)12,第2の膨張装置(E-2)14)、開閉弁(第1の冷媒制御部15,第3の開閉弁19)、第2の冷媒制御部17、及びダンパ10は、制御部50によって以下のように設定されている。
なお、各運転モードでは、制御部50からの指示により送風機8が回転し、内外気切換装置6を通過した空気が第2の熱交換器3に送られ、続いて第1の熱交換器2に向けて流れる。
先ず、運転モードが冷房運転モードに設定される場合には、制御部50は、図1(b)に示されるように、第1の膨張装置(E-1)12を全開とし、第2の膨張装置(E-2)14を絞る。また、第1及び第2の冷媒制御部15,17を閉じ、逆止弁13を開閉弁19で代用する場合には、その開閉弁19を開き、またダンパ10を冷房位置(開度0%の位置、フルクールの位置)に設定する。
すると、圧縮機11から吐出された圧縮冷媒は、図2に示されるように、第1の熱交換器2を通過する空気が無いことからここで放熱することなく通過し、さらに第1の膨張装置12を介して車室外熱交換器4に入る。この際、第1の膨張装置12は全開の状態であるため、圧縮機11から吐出された高温高圧の状態の冷媒が車室外熱交換器4に流入し、この車室外熱交換器で放熱(凝縮液化)される。その後、車室外熱交換器で放熱された冷媒は、逆止弁13(又は、開閉弁19)を介して第2の膨張装置14に至り、この第2の膨張装置14で減圧されて第2の熱交換器3に入り、ここで吸熱(蒸発気化)された後にアキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。
このため、空調ユニット1の上流側から送られてきた空気は、第2の熱交換器3で冷却され、第1の熱交換器2をバイパスしてそのまま冷風として車室内に供給される。
運転モードが除湿冷房運転モード(Series)に設定される場合には、制御部50は、図1(b)にも示されるように、ダンパ10の位置と第1の膨張装置(E-1)12を除いて、第2の膨張装置(E-2)、冷媒制御部、開閉弁を冷房運転モードと同様に設定する。すなわち、第1の膨張装置(E-1)12を少し絞った状態とし、第2の膨張装置(E-2)14を絞る。また、第1及び第2の冷媒制御部15,17を閉じ、逆止弁13を開閉弁19で代用する場合には、その開閉弁19を開く。そして、ダンパ10の開度を任意の中間位置に設定する。
すると、圧縮機11から吐出された圧縮冷媒は、図2に示されるように、第1の熱交換器2を通過する際に放熱され、さらに第1の膨張装置12を介して車室外熱交換器4に入る。この際、第1の膨張装置12は少し絞った状態であるため、ここで僅かに減圧膨張されて車室外熱交換器4に入るものの、この車室外熱交換器で放熱(凝縮液化)される。また、第1の膨張装置12は少し絞った状態であるため、全開の状態よりも第1の熱交換器2における冷媒の圧力が上昇し、第1の熱交換器2での放熱力を増大することができる。その後、車室外熱交換器で放熱された冷媒は、逆止弁13(又は、開閉弁19)を介して第2の膨張装置14に至り、この第2の膨張装置14で減圧されて第2の熱交換器3に入り、ここで吸熱(蒸発気化)された後にアキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。
このため、空調ユニット1の上流側から送られてきた空気は、第2の熱交換器3によって除湿され、第1の熱交換器2を通過する際に加熱されて、乾燥した冷風として車室内に供給される。
次に、運転モードが除湿暖房運転モード(By‐Pass)に設定される場合には、図1(b)にも示されるように、制御部50は、第1の膨張装置12を閉とし、第2の膨張装置14を絞り、第1の冷媒制御部15を開き、第2の冷媒制御部17を閉じ、逆止弁13を開閉弁19で代用する場合には、その開閉弁19を閉じ、ダンパ10の開度を任意の中間位置に設定する。
すると、圧縮機11から吐出された圧縮冷媒は、第1の熱交換器2で放熱(凝縮液化)され、車室外熱交換器4を迂回して第1のバイパス流路16を流れた後に、第2の膨張装置14に至り、この第2の膨張装置14で減圧されて、第2の熱交換器3に供給される。そして、この第2の熱交換器3で吸熱された後にアキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。
このため、空調ユニット1の上流側から送られてきた空気は、第2の熱交換器3によって除湿され、第1の熱交換器2を通過する際に加熱されて、乾燥した温風として車室内に供給される。
この除湿暖房運転モード(By‐Pass)での暖房能力は、後述する除湿暖房運転モード(parallel)よりも小さい。
運転モードが除湿暖房運転モード(parallel)に設定される場合には、図1(b)にも示されるように、制御部50は、第1及び第2の膨張装置12,14を絞り、第1及び第2の冷媒制御部15,17を開き、逆止弁13を開閉弁19で代用する場合には、その開閉弁19を閉じ、またダンパ10の開度を任意の中間位置に設定する。
すると、圧縮機11から吐出された圧縮冷媒は、第1の熱交換器2で放熱(凝縮液化)され、その後分岐されて、一方は、第1のバイパス流路16を通って第2の膨張装置14へ至り、ここで減圧されて第2の熱交換器3で吸熱(蒸発気化)された後にアキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。また、それと同時に、他方は、第1の膨張装置12で減圧されて車室外熱交換器4に至り、ここで吸熱(蒸発気化)された後に第2の開閉弁17を通って、アキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。このため、空調ユニット1の上流側から送られてきた空気は、第2の熱交換器3によって除湿され、第1の熱交換器2を通過する際に加熱されて、乾燥した温風として車室内に供給される。
運転モードが暖房運転モードに設定される場合には、図1(b)にも示されるように、制御部50は、第1の膨張装置12を絞り、第2の膨張装置14を閉じる。また、第1の冷媒制御部15を閉じ、第2の冷媒制御部17を開き、逆止弁13を開閉弁19で代用する場合には、その開閉弁19を閉じ、またダンパ10を暖房位置(開度100%の位置、フルホットの位置)に設定する。
すると、圧縮機11から吐出された圧縮冷媒は、第1の熱交換器2で放熱(凝縮液化)され、第1の膨張装置12で減圧されて車室外熱交換器4に至り、ここで吸熱(蒸発気化)された後に第2の冷媒制御部17を通って、アキュムレータ23を介して圧縮機11に戻される。
このため、空調ユニット1の上流側から送られてきた空気は、第2の熱交換器3を通過するものの熱交換されず、第1の熱交換器2に全て導かれて加熱され、温風として車室内に供給される。
なお、上述の例では、除湿暖房運転モードとして、除湿暖房運転モード(Parallel)と除湿暖房運転モード(By-Pass)とを、冷凍サイクルが受けている熱負荷の状況(車室外空気の温度、車室内空気の温度、日射量等が加味される総合信号(Tm))と乗員により設定された希望室内温度(Tset)が加味される目標吹出温度(Tset)との差(Tm-Tset)の大きさに応じて切り替えるようにしたが、除湿暖房運転モードとして、除湿暖房運転モード(Parallel)のみを用いるようにしてもよい。
ところで、以上の構成において、運転モードが除湿冷房(Series)運転モードや冷房運転モードである場合には、第1バイパス流路16や第2バイパス流路18に冷媒が通流されておらず、この運転モードから第1及び第2バイパス流路16,18のいずれか一方又は両方に冷媒を通流させる運転モードへ切り替える場合には、いままで流れていなかったバイパス流路に冷媒が通流させることになるので、このバイパス流路の流入側と流出側とで圧力差が大きいと、冷媒制御部15,17を開いた場合にバイパス流路を介して高圧冷媒(又は、中間圧の冷媒)が低圧側へ一気に流入し、突発音が発生する不都合がある。
そこで、第2の冷媒制御部17を上述のように絞り弁としてその作動状態を制御することで、第1の冷媒制御部15の前後や第2の冷媒制御部17の前後での圧力差を小さくした上でそれぞれの冷媒制御部15,17を開にするようにしている。
(運転モードの切り替えについて)
以下、運転モードを切り替える制御について、切り替える態様毎に説明する。
まず、図3に示されるように、除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(Parallel)運転モードに切り替える場合、すなわち、車室外熱交換器4を放熱器として用い、第1のバイパス流路と第2のバイパス流路には冷媒を通流させていない運転モードから、車室外熱交換器4を吸熱器として用い、第1のバイパス流路と第2のバイパス流路に冷媒を通流させる運転モードに切り替える場合について説明する。
除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(Parallel)運転モードに切り替えるのであれば、第1の冷媒制御弁15を開とし、第1の膨張装置12を絞って車室外熱交換器4を吸熱器として用いると共に第2の冷媒制御17を開とすればいいが、除湿冷房(Series)運転モードにおいては、第1の熱交換器2での冷媒圧力状態を高く保持して第1の熱交換器2の放熱能力を高くするために、第1の膨張装置12を幾分絞った状態としている。このため、第1の膨張装置12より上流側の冷媒と下流側の冷媒との間には少なからず圧力差が生じているため、この状態で第1の冷媒制御部15を開にすると高圧冷媒が第1のバイパス流路16を介して低圧側へ一気に流れ込んで第2の膨張装置14へ流入される。このため、冷媒が第2の膨張装置14へ急激に流れ込むことにより突発音が生じる不都合がある。
そこで、制御部50においては、各冷媒制御部15,17や開閉弁19、膨張装置12,15を制御して、図4に示されるような順序で除湿冷房(Series)運転モードを除湿暖房(Parallel)運転モードに切り替える。
先ず、図4(a)に示される除湿冷房(Series)運転モードの状態から、第2の冷媒制御部17を絞り状態として、車室外熱交換器4を通過した冷媒の一部を第2のバイパス流路18を介して圧縮機11に導く(第1ステージ:図4(b))。すなわち、車室外熱交換器4より下流側の中間圧の冷媒を第2の熱交換器3と圧縮機11との間に少量供給する状態とする。ここで第2の冷媒制御部17を全開にして第2のバイパス流路18に冷媒をいきなり流すと、第1の膨張装置12から第2の膨張装置14までの中間圧の冷媒が、低圧となっている第2の熱交換器3と圧縮機11との間の冷媒流路にいきなり流入するので(アキュムレータ23がある本実施例の場合には、このアキュムレータ23に中間圧の冷媒がいきなり流入するので)、異音が発生すると共に、第2の熱交換器3の内部圧力が急激に高くなるため第2の熱交換器3の吸熱能力が低下するなどの不都合が生じる。そこで、第1ステージにおいて、少量の冷媒を第2のバイパス流路18に流すことで、第2の冷媒制御部17より下流側の圧力を第2の熱交換器3の吸熱能力を損なわないように少し高める。
その後、いままで少し絞っていた第1の膨張装置12を全開とする(第2ステージ:図4(c))。これにより、第1の膨張装置12より上流側の高圧冷媒が車室外熱交換器4を介して第2の膨張装置14や第2の冷媒制御部17へ導かれるので、第1の熱交換器2と第1の膨張装置12との間の冷媒流路と、車室外熱交換器4と第2の膨張装置14との間の冷媒流路と、の間の圧力差をほぼ同じ状態とする。
その上で、第1の冷媒制御部15を開として第1のバイパス流路16に高圧冷媒を通流させる(第3ステージ:図4(d))。この時点では、第1の熱交換器2と第1の膨張装置12との間の冷媒流路と、車室外熱交換器4と第2の膨張装置14との間の冷媒流路と、の圧力差は殆ど無くなっているので、高圧の冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合が回避される。
その後、第1の膨張装置12を絞って車室外熱交換器4を吸熱器として機能させる(第4ステージ:図4(e))。これにより、第2の冷媒制御部の上流側と下流側との圧力差が縮小される。
そして、最後に第2の冷媒制御部15を全開として車室外熱交換器4を通過した低圧冷媒を第2のバイパス流路18を介して圧縮機11に戻す(第5ステージ:図4(f))。
このため、第4ステージで第2の冷媒制御部17の上流側と下流側との圧力差が縮小されるので、その後に第2のバイパス流路18を開(第5ステージ)としても、中間圧の冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合が回避される。
したがって、以上のステージを経て運転モードが除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(Parallel)運転モードに切り替えられるので、騒音の発生を抑えることが可能となり、また圧縮機を停止させることなく切り替えることが可能となる。
なお、切り替えの態様について、これとは異なる順序とすることが考えられる。すなわち、閉じられていた第2の冷媒制御部17を開いて第2のバイパス流路18に冷媒を通流させる第1ステージよりも前に、幾分絞った状態の第1の膨張装置12を全開として第1の冷媒制御部15の上流側と下流側との圧力差を縮小する第2ステージを実施するような切り替えの態様である。第1の膨張装置12を開くと第1の熱交換器2における冷媒の圧力が低下し、暖房能力が一時的に低下するため、除湿冷房(Series)運転モードから暖房能力の向上を行うために除湿暖房(Parallel)運転モードへ切り替えるにあたり、第1の膨張装置12を全開にする時間を短くすることが望まれる。このため、既に述べたように、第1ステージと第2ステージとは、順序を逆転させないことが好ましい。
次に、図5に示されるように、除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(By-Pass)運転モードに切り替える場合、すなわち、車室外熱交換器4を放熱器として用い、第1のバイパス流路と第2のバイパス流路には冷媒を通流させていない運転モードから、車室外熱交換器4による熱交換機能を利用せず、第1のバイパス流路にのみ冷媒を通流させる運転モードに切り替える場合について説明する。
除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(By-Pass)運転モードに切り替えるのであれば、第1の冷媒制御弁15を開とし、第1の膨張装置12を閉とすればいいが、除湿冷房(Series)運転モードにおいては、前述した如く第1の膨張装置12を幾分絞った状態としているため、第1の膨張装置12より上流側の冷媒と下流側の冷媒との間には少なからず圧力差が生じている。このため、この状態で第1の冷媒制御部15を開にすると高圧冷媒が第1のバイパス流路16を介して低圧側へ一気に流れ込んで第2の膨張装置14へ流入され、突発音が生じる不都合がある。そこで、制御部50においては、各冷媒制御部15,17や開閉弁19、膨張装置12,14を制御して図6に示されるような順序で除湿冷房(Series)運転モードを除湿暖房(By-Pass)運転モードに切り替える。
ここで、第1ステージ(図6(b))~第3ステージ(図6(d))は、前記図4の第1ステージ(図4(b))~第3ステージ(図4(d))と同様の操作を順次行い、その後、第1の膨張装置12を閉として車室外熱交換器4への通流を遮断する(第6ステージ:図4(e))。
これにより、第1及び第2ステージにより、第1の冷媒制御部16の上流側と下流側との圧力差が徐々に縮小するので、第1の冷媒制御部15を開(第3ステージ)としても、高圧冷媒が急激に低圧側へ流入する不都合が回避される。また、第1~第3ステージに続く第6ステージにより第2のバイパス流路18に冷媒が通流しない除湿暖房(By-Pass)運転モードを実現できる。
したがって、以上のステージを経て運転モードが除湿冷房(Series)運転モードから除湿暖房(By-Pass)運転モードに切り替えられるので、騒音の発生を抑えることが可能となり、また圧縮機を停止させることなく切り替えることが可能となる。なお、上述の例では、第6ステージと同時に、又は、第6ステージの後に、第2の冷媒制御部17をさらに閉として冷媒が逆流するおそれを無くしてもよい。
次に、図7に示されるように、除湿冷房(Series)運転モードから暖房運転モードに切り替える場合、すなわち、車室外熱交換器4を放熱器として用い、第1のバイパス流路と第2のバイパス流路には冷媒を通流させていない運転モードから、車室外熱交換器4を吸熱器として用い、第2のバイパス流路のみに冷媒を通流させる運転モードに切り替える場合について説明する。
除湿冷房(Series)運転モードから暖房運転モードに切り替えるのであれば、第2の冷媒制御弁17を開とし、第1の膨張装置12を絞ればいいが、除湿冷房(Series)運転モードにおいては、前述した如く第1の膨張装置12を幾分絞った状態としているものの、車室外熱交換器4を通過した冷媒は、比較的圧力が高い状態となっているため、第2の冷媒制御部17をいきなり開にすると、第2の膨張装置14より上流側の中間圧の冷媒が第2の熱交換器3と圧縮機11との間の冷媒流路にいきなり流入し(アキュムレータ23がある本実施形態においては、このアキュムレータ23に中間圧の冷媒がいきなり流入し)、異音が発生するおそれがある。
そこで、制御部50においては、各冷媒制御部15,17や開閉弁19、膨張装置12,14を制御して図8に示されるような順序で除湿冷房(Series)運転モードを暖房運転モードに切り替える。
先ず、図8(a)に示される除湿冷房(Series)運転モードの状態から、第1の膨張装置12を絞って、車室外熱交換器4を吸熱器として機能させると共に第1の膨張装置12の下流側の圧力を低下させる(第7ステージ:図8(b))。
しかし、この第7ステージで車室外熱交換器4を吸熱器として機能させた直後は、必ずしも車室外熱交換器4の下流側の圧力が十分に下がっているわけではないので、次に、第2の冷媒制御部17を絞り状態として、車室外熱交換器4を通過した冷媒の一部を第2のバイパス流路18を介して圧縮機11に導き(第8ステージ:図8(c))、中間圧の冷媒の圧力をさらに低下させると共に第2の冷媒制御部17の前後の圧力差を小さくし、圧縮機11の吸入側(アキュムレータ23)へ中高圧の冷媒が急激に流入する不都合を回避する。
その後、第2の膨張装置14を閉として第2の熱交換器3への通流を遮断すると共に第2の冷媒制御部17を全開として、第2の冷媒制御17の前後での圧力差を無くす(第9ステージ:図8(d))。
したがって、以上のステージを経て運転モードが除湿冷房(Series)運転モードから暖房運転モードに切り替えられるので、騒音を発生させずに、また、圧縮機11を停止させることなく、運転モードを切り替えることが可能となる。
なお、第2の膨張装置14を閉として第2の熱交換器3への通流を遮断すると共に第2の冷媒制御部17を全開とする操作は、同時に行うようにしても、若干の時間差を設けて行うようにしてもよい。時間差を設ける場合には、第2の冷媒制御部17での全開操作を先に行い、第2の膨張装置14の全閉操作をその後に行うことが好ましい。操作手順を逆として第2の膨張装置14の全閉操作を先に行った場合には、圧縮機11から第1の熱交換器2、第1の膨張装置12、車室外熱交換器4を順に流れてきた冷媒が全閉とされた第2の冷媒制御部17によってせき止められて第2の冷媒制御部17より上流側の中間圧が無駄に上昇し、圧縮機の駆動動力が増大して省動力の観点で好ましくない。このため、第2の冷媒制御部17を先に全開操作することで、冷媒圧力の上昇を防止しつつ、運転モードを切換えることが可能となる。
車室外熱交換器4を放熱器として用いる冷房運転モードから車室外熱交換器4を吸熱器として用いる運転モードに切り換える場合、以上に説明した手順で運転モードを切り替えることで、騒音の発生を抑えることが可能となり、また圧縮機を停止させることなく速やかに運転モードを切り替えることが可能となる。
なお、以上の形態において、本発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。例えば、冷凍サイクルの運転モードを切り替える指標して、冷凍サイクル100が受けている熱負荷と目標吹出温度との差を用いるようにしたが、冷凍サイクル100が受けている熱負荷の代表として、外気温度を用いたり、第2の熱交換器3の冷却温度等を用いたりしてもよい。
1 空調ユニット
2 第1の熱交換器
3 第2の熱交換器
4 車室外熱交換器
11 圧縮機
12 第1の膨張装置
13 逆止弁
14 第2の膨張装置
15 第1の冷媒制御部
16 第1のバイパス流路
17 第2の冷媒制御部
18 第2のバイパス流路
19 開閉弁
100 冷凍サイクル

Claims (6)

  1. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有する車両用空調装置において、
    前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成し、
    前記冷凍サイクル(100)の運転モードを切り替え制御する制御手段(50)を更に備え、
    前記制御手段(50)は、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1のバイパス流路(16)を通流させて前記第2の膨張装置で減圧させた後に前記第2の熱交換器にて吸熱させると共に、前記第1の膨張装置(12)で減圧させた後に前記車室外熱交換器(4)にて吸熱させ、しかる後に前記第2のバイパス流路を通流させて前記圧縮機(11)に戻す第2運転モードに切り替えるに当たり、
    前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第1ステージと、
    前記第1の膨張装置(12)を全開とする第2ステージと、
    前記第1の冷媒制御部(15)を開として前記第1の熱交換器(2)を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路(16)にも通流させる第3ステージと、
    前記第1の膨張装置(12)を絞って前記車室外熱交換器(4)を吸熱器として機能させる第4ステージと、
    前記第2の冷媒制御部(17)を全開とする第5ステージと、
    を順次経て切り換えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有する車両用空調装置において、
    前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成し、
    前記冷凍サイクル(100)の運転モードを切り替え制御する制御手段(50)を更に備え、
    前記制御手段(50)は、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1のバイパス流路(16)のみを通流させて前記第2の膨張装置(14)で減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第3運転モードに切り替えるに当たり、
    前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第1ステージと、
    前記第1の膨張装置(12)を全開とする第2ステージと、
    前記第1の冷媒制御部(15)を開として前記第1の熱交換器(2)を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路(16)にも通流させる第3ステージと、
    前記第1の膨張装置(12)を閉として前記車室外熱交換器(4)への通流を遮断する第6ステージと、
    を順次経て切り換えることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有する車両用空調装置において、
    前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成し、
    前記冷凍サイクル(100)の運転モードを切り替え制御する制御手段(50)を更に備え、
    前記制御手段(50)は、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1の膨張装置(12)で減圧して前記車室外熱交換器(4)にて吸熱させ、この車室外熱交換器(4)を通過した冷媒を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に戻す第4の運転モードに切り替えるに当たり、
    前記第1運転モードの状態から、前記第1の膨張装置(12)を絞って前記車室外熱交換器(4)を吸熱器として機能させる第7ステージと、
    前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第8ステージと、
    前記第2の膨張装置(14)を閉として前記第2の熱交換器(3)への通流を遮断すると共に前記第2の冷媒制御部(17)を全開とする第9ステージと、
    を順次経て切り換えることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有し、前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成した車両用空調装置を用いて、
    前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1のバイパス流路(16)を通流させて前記第2の膨張装置で減圧させた後に前記第2の熱交換器にて吸熱させると共に、前記第1の膨張装置(12)で減圧させた後に前記車室外熱交換器(4)にて吸熱させ、しかる後に前記第2のバイパス流路を通流させて前記圧縮機(11)に戻す第2運転モードに切り替える運転モード切替制御方法において、
    前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第1ステップと、
    前記第1ステップの後に、前記第1の膨張装置(12)を全開とする第2ステップと、
    前記第2ステップの後に、前記第1の冷媒制御部(15)を開として前記第1の熱交換器(2)を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路(16)にも通流させる第3ステップと、
    前記第3ステップの後に、前記第1の膨張装置(12)を絞って前記車室外熱交換器(4)を吸熱器として機能させる第4ステップと、
    前記第2の冷媒制御部(17)を全開とする第5ステップと、
    を備えることを特徴とする運転モード切替方法。
  5. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有し、前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成した車両用空調装置を用いて、
    前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1のバイパス流路(16)のみを通流させて前記第2の膨張装置(14)で減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第3運転モードに切り替える運転モード切替制御方法において、
    前記第1運転モードの状態から、前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第1ステップと、
    前記第1ステップの後に、前記第1の膨張装置(12)を全開とする第2ステップと、
    前記第2ステップの後に、前記第1の冷媒制御部(15)を開として前記第1の熱交換器(2)を通過した冷媒を前記第1のバイパス流路(16)にも通流させる第3ステップと、
    前記第3ステップの後に、前記第1の膨張装置(12)を閉として前記車室外熱交換器(4)への通流を遮断する第6ステップと、
    を備えることを特徴とする運転モード切替方法。
  6. 圧縮機(11)と、空調ユニット(1)内に配置されてダンパ(10)により通風量が調整される第1の熱交換器(2)と、前記空調ユニット(1)内に配置されて前記第1の熱交換器(2)よりも前記空調ユニット(1)内の上流側に配置された第2の熱交換器(3)と、外気と熱交換が可能な車室外熱交換器(4)と、冷媒流路を絞ること、開閉することが可能な第1の膨張装置(12)と、冷媒流路を絞ること及び閉じることが可能な第2の膨張装置(14)と、を有し、
    前記圧縮機(11)、前記第1の熱交換器(2)、前記第1の膨張装置(12)、前記車室外熱交換器(4)、前記第2の膨張装置(14)、及び前記第2の熱交換器(3)を少なくともこの順でループ状に接続し、
    前記第1の熱交換器(2)と前記第1の膨張装置(12)との間の冷媒流路と、前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路とを、第1の冷媒制御部(15)によって開閉可能な第1のバイパス流路(16)を介して接続し、
    前記車室外熱交換器(4)と前記第2の膨張装置(14)との間の冷媒流路のうち、前記第1のバイパス流路(16)との合流部位(A)より上流側に該合流部位(A)から上流側への冷媒の流れを阻止する逆流阻止部(13,19)を設けると共に、前記車室外熱交換器(4)と前記逆流阻止部(13,19)との間の冷媒流路と、前記第2の熱交換器(3)と前記圧縮機(11)との間の冷媒流路とを、第2の冷媒制御部(17)を備えた第2のバイパス流路(18)を介して接続した冷凍サイクルを有し、前記第2の冷媒制御部(17)を、前記第2のバイパス流路(18)を絞ること及び開閉することが可能な絞り弁によって構成した車両用空調装置を用いて、
    前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させ又は熱交換させることなく通過させた後に、前記第1の膨張装置(12)で必要に応じて減圧させると共に前記車室外熱交換器(4)にて放熱させ、この放熱させた冷媒を、前記第2の膨張装置(14)で更に減圧させた後に前記第2の熱交換器(3)にて吸熱させる第1運転モードから、前記圧縮機(11)から吐出した冷媒を、前記第1の熱交換器(2)にて放熱させた後に、前記第1の膨張装置(12)で減圧して前記車室外熱交換器(4)にて吸熱させ、この車室外熱交換器(4)を通過した冷媒を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に戻す第4の運転モードに切り替える運転モード切替制御方法において、
    前記第1運転モードの状態から、前記第1の膨張装置(12)を絞って前記車室外熱交換器(4)を吸熱器として機能させる第7ステップと、
    前記第7ステップの後に、前記第2の冷媒制御部(17)を絞り状態として、前記車室外熱交換器(4)を通過した冷媒の一部を前記第2のバイパス流路(18)を介して前記圧縮機(11)に導く第8ステップと、
    前記第8ステップの後に、前記第2の膨張装置(14)を閉として前記第2の熱交換器(3)への通流を遮断すると共に前記第2の冷媒制御部(17)を全開とする第9ステップと、
    を備えることを特徴とする運転モード切替方法。
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