JP7321778B2 - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品 - Google Patents
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本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、スルフィド結合を有する硬化性樹脂を含む硬化性成分と、セルロースナノファイバー(CNFと略す場合がある)と、を含む。
<スルフィド結合を有する硬化性樹脂>
本発明の硬化性樹脂組成物を構成する硬化性成分は、スルフィド結合を有する硬化性樹脂を含む。この硬化性樹脂は、スルフィド結合を有していれば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂のいずれであってもよく、これらの混合物であってもよい。また、この硬化性樹脂は、熱硬化性官能基と光硬化性官能基を共に有する光熱硬化性樹脂であってもよい。
本発明におけるスルフィド結合を有する硬化性樹脂を構成する熱硬化性樹脂としては、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂や化合物であれば、特に限定されない。例えば、エポキシ樹脂、エピスルフィド樹脂、フェノール樹脂、尿素(ユリア)樹脂、トリアジン環含有樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、ノルボルネン系樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、マイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、熱硬化性ポリイミド、シアネートエステル樹脂等が挙げられ、これらは、単独で、又は、複数を組み合せて用いることができる。
本発明におけるスルフィド結合を有する硬化性樹脂を構成する光硬化性樹脂としては、活性エネルギー線照射による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂を用いることができ、ラジカル重合性でもカチオン重合性でもよい。
このようなスルフィド結合を有する光硬化性樹脂は、単独で、又は、複数を組み合せて用いることができる。
(硬化剤、硬化触媒)
本発明の硬化性樹脂組成物を構成する硬化性成分は、その他成分として、硬化剤や硬化触媒を含むことができる。硬化剤は、硬化剤自体が熱硬化性樹脂成分と反応し、自らも硬化物の骨格を形成する場合と、硬化剤自体が熱硬化性樹脂としても機能し、他の熱硬化性樹脂成分と併用することで硬化物として、自らも硬化物の骨格を形成する場合がある。例えば、エポキシ樹脂に対するフェノール樹脂は、硬化剤であるが、熱硬化性樹脂でもある。
本発明の硬化性樹脂組成物を構成する硬化性成分は、その他成分として、光重合開始剤を含むことができる。この光重合開始剤は、硬化性成分を構成する硬化性樹脂のうち、光硬化性樹脂の重合を開始させるためのものであり、光照射によりラジカル又はカチオンを発生して、光重合性不飽和基を有する光硬化性樹脂を硬化させる。光重合開始剤の種類は、特に限定されず、公知のものを用いることができ、例えば、ベンゾイン系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等を用いることができる。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、セルロースナノファイバー(CNF)を含む。CNFの種類は特に限定されず、無変性のCNFであってもよいし、5位のメチロール基が酸化されてカルボキシル基になったカルボキシル基含有CNFであってもよい。また、当該カルボキシル基をアミン化合物で修飾させたアミン塩修飾CNFであってもよいし、カルボキシル基にアミド化合物を付加させたアミド修飾CNFであってもよい。
CNFの平均繊維径、平均繊維長及び平均アスペクト比は、以下のようにして測定することができる。
本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、用途に応じて、上述した成分以外のその他の成分、例えば、公知慣用の添加物を配合することができる。この公知慣用の添加物としては、特に限定されないが、例えば、樹脂及びエラストマー、無機フィラー、着色剤、分散剤、消泡剤・レベリング剤、揺変剤、カップリング剤、難燃剤などが挙げられる。また、本発明にかかる硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤などを含んでいてもよい。
樹脂及びエラストマーとしては、上述の硬化性樹脂以外の樹脂成分であり、不飽和ポリエステル樹脂、アクリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ノルボルネン系樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアゾメチン樹脂、ブロック共重合体、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの樹脂及びエラストマーは、単独又は混合して用いることができる。
無機フィラーとしては、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。これらの無機フィラーは、単独又は混合して用いることができる。これらの無機フィラーの中でも、比重が小さく、組成物中に高い割合で配合可能であり、低熱膨張性に優れる点から、シリカ、中でも、球状シリカが好ましい。無機フィラーの平均粒径は3μm以下であることが好ましく、1μm以下がさらに好ましい。なお、無機フィラーの平均粒径は、レーザ回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。
着色剤としては、着色顔料や染料等としてカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。例えば、赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがある。青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系などがあり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物を使用することができる。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等がある。白色着色剤としては、ルチル型又はアナターゼ型酸化チタンなどが挙げられる。黒色着色剤としては、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、チタンブラック、酸化鉄、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系、硫化モリブデン、硫化ビスマスなどがある。その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
分散剤としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系等の高分子型分散剤、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系等の低分子型分散剤等が使用でき、十分な分散効果が得られ、さらに硬化物の良好な塗膜特性を得ることができる。
消泡剤・レベリング剤としては、シリコーン、変性シリコーン、鉱物油、植物油、脂肪族アルコール、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等の化合物等が使用でき、ボイドの発生を防止することができ、また、被着体との密着性がより良好となる。
揺変剤としては、微粒子シリカ、シリカゲル、不定形無機粒子、ポリアミド系添加剤、変性ウレア系添加剤、ワックス系添加剤などが使用でき、硬化性樹脂組成物の成膜性が良好となり、塗膜の被着体への密着性が優れたものとなる。
カップリング剤としては、アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、アセチル等であり、反応性官能基としてビニル、メタクリル、アクリル、エポキシ、環状エポキシ、メルカプト、アミノ、ジアミノ、酸無水物、ウレイド、スルフィド、イソシアネート等である、例えば、ビニルエトキシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシラン等のビニル系シラン化合物、γ-アミノプロピルトリメトキシラン、N-β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シラン化合物、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系シラン化合物、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シラン化合物、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のフェニルアミノ系シラン化合物等のシランカップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイル化チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(1,1-ジアリルオキシメチル-1-ブチル)ビス-(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等のチタネート系カップリング剤、エチレン性不飽和ジルコネート含有化合物、ネオアルコキシジルコネート含有化合物、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデシル)ベンゼンスルホニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(ジオクチル)ピロホスフェートジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオアルコキシトリス(m-アミノ)フェニルジルコネート、テトラ(2,2-ジアリルオキシメチル)ブチル,ジ(ジトリデシル)ホスフィトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリネオデカノイルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ドデシル)ベンゼン-スルホニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(ジオクチル)ピロ-ホスファトジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(N-エチレンジアミノ)エチルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリ(m-アミノ)フェニルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリメタクリルジルコネート、ネオペンチル(ジアリル)オキシ,トリアクリルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジパラアミノベンゾイルジルコネート、ジネオペンチル(ジアリル)オキシ,ジ(3-メルカプト)プロピオニックジルコネート、ジルコニウム(IV)2,2-ビス(2-プロペノラトメチル)ブタノラト,シクロジ[2,2-(ビス2-プロペノラトメチル)ブタノラト]ピロホスファト-O,O等のジルコネート系カップリング剤、ジイソブチル(オレイル)アセトアセチルアルミネート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等のアルミネート系カップリング剤等が使用でき、基材との密着性の向上や、硬化物の硬度の向上が見込める。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属系、赤燐、燐酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、モリブデン化合物系、臭素化合物系、塩素化合物系、燐酸エステル、含燐ポリオール、含燐アミン、メラミンシアヌレート、メラミン化合物、トリアジン化合物、グアニジン化合物、シリコンポリマー等が使用でき、硬化物の自己消火性、耐熱性を高いレベルでバランスよく達成できる。
有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及び上記グリコールエーテル類のエステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等を挙げることができる。
本発明のドライフィルムは、上述した硬化性樹脂組成物を基材上に塗布又は含浸し、乾燥して樹脂層を形成したものである。
硬化物は、上述した硬化性樹脂組成物(ドライフィルムに含まれる樹脂層を含む)を硬化することで得られる。
このような硬化物は、導体などの金属材料との接着性、硬化物の破断伸び及び硬化物の低熱膨張性(熱寸法安定性)に優れた特性を有するため、配線板などの電子部品用等に使用可能である。特に、層間絶縁材やソルダーレジスト等としてプリント配線板に用いたり、封止材等として、電子部品に用いられる。
ユーカリ由来の広葉樹漂白クラフトパルプ(CENIBRA社製)を天然セルロース繊維として用いた。TEMPOとしては、市販品(ALDRICH社製、Free radical、98質量%)を用いた。次亜塩素酸ナトリウムとしては、市販品(和光純薬工業社製)を用いた。臭化ナトリウムとしては、市販品(和光純薬工業社製)を用いた。
(調製例1)
105.3gの酸化パルプ1を、1000gのイオン交換水で希釈し、濃塩酸を346g加えて、酸化パルプ固形分濃度2.34wt%、塩酸濃度2.5Mの分散液に調製し、10分間還流させた。得られた酸化パルプを十分に洗浄し、固形分41質量%の酸加水分解TEMPO酸化パルプを得た。その後、酸化パルプ0.88gとイオン交換水35.12gを高圧ホモジナイザーを用いて150MPaで微細化処理を10回行い、カルボキシル基含有セルロースナノファイバー水分散液(固形分濃度5.0質量%)を得た。このセルロースナノファイバーの平均繊維径は11.0nm、平均繊維長は187nm、平均アスペクト比は17、カルボキシル基含有量は1.1mmol/gであった。
マグネティックスターラー、攪拌子を備えたビーカーに、調製例1で得られたセルロースナノファイバー水分散液35g(固形分濃度5質量%)を仕込んだ。続いて、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドを、CNFのカルボキシル基1molに対してアミノ基1molに相当する量を仕込み、DMF300gで溶解させた。反応液を室温(25℃)で1時間反応させた。反応終了後ろ過し、DMFで洗浄することで、CNFに、アミン塩が結合したCNFを得た。得られた、CNF・DMF分散液の固形分濃度は4.0質量%であった。
下記の表1中の記載に従って、各成分を配合撹拌後、吉田機械興業製高圧ホモジナイザーNanovater NVL-ES008を使用し、6回繰り返して分散させて各組成物を調製した。なお、表1中のCNFは、上記「修飾基を有するセルロースナノファイバー分散液の作製」で得られた、5位のカルボキシル基がアミン塩によって修飾された疎水性CNFである。また、表1中の数値は、固形分(揮発成分を除く)の質量部を示す。
厚さ38μmのPETフィルムに、ギャップ120μmのアプリケーターで各組成物を塗布し、熱風循環式乾燥炉にて90℃10分間乾燥させて、各組成物の樹脂層を有するドライフィルムを得た。その後、厚さ18μmの銅箔の光沢面に、真空ラミネーターにて60℃、圧力0.5MPaの条件で60秒間圧着して各組成物のドライフィルムをラミネートして、PETフィルムを剥がし、各組成物の樹脂層を形成した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて180℃30分加熱・硬化して銅箔付硬化膜を作製した。
作製した銅箔付硬化膜から銅箔を剥離し、得られた硬化膜を測定用サンプルとした。この測定用サンプルを5mm幅×70mm長にカットし、試験片とした。この試験片を、島津製作所社製のEZ-SXを用いた引張試験に、つかみ具間距離は50mm、引張速度は1mm/minの条件にて供し、試験片が破断するまでの伸び率を10回測定し、その最大値を引張破断伸び率(%)として破断伸びを評価した。評価基準を下記に示す。また結果を表1に示した。
◎:40%以上
○:10%以上40%未満
×:10%未満
上記測定用サンプルを3mm幅×30mm長にカットし、試験片とした。この試験片をティー・エイ・インスツルメント社製TMA(Thermomechanical Analysis)Q400を用いて、引張モードで、チャック間16mm、荷重30mN、窒素雰囲気下、-50℃~150℃まで5℃/分で昇温し、次いで、150℃~-50℃まで5℃/分で降温して測定した。降温時における-30℃から20℃の平均熱膨張率を求めた。評価基準を下記に示す。また結果を表1に示した。
◎:70ppm/K以下
○:70ppm/K超100ppm/K以下
×:100ppm/K超
作製した銅箔付硬化膜を5mm幅×70mm長にカットし、島津製作所製
小型卓上試験機EZ-SXを使用し、90度プリントハクリ治具を用いて、90度の角度
で剥離強度を求めた。評価基準を下記に示す。また結果を表1に示した。
◎:5.0N/cm以上
○:2.0N/cm以上5.0N/cm未満
×:2.0N/cm未満
※2 エポキシ樹脂2:フレップ60(ジスルフィド結合含有エポキシ樹脂,分子量:560,エポキシ当量:280) 東レファインケミカル(株)製
※3 エポキシ樹脂3:JER828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂) 三菱化学(株)製
※4 活性エステル化合物:HPC8000-65T(活性エステル化合物,固形分65質量%、表1中の数値は固形分) DIC(株)製
※5 フェノール化合物:HF4M(フェノールノボラック樹脂) 明和化成(株)製
※6 フェノール化合物:4,4’-ジチオジフェノール(ジスルフィド結合含有フェノール化合物)
※7 硬化触媒:2E4MZ(2-エチル-4-メチルイミダゾール) 四国化成工業(株)製
Claims (4)
- スルフィド結合を有するエポキシ樹脂を含む硬化性成分と、セルロースナノファイバーと、を含む、硬化性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の硬化性樹脂組成物を、フィルム上に塗布又は含浸、乾燥させてなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
- 請求項1に記載の硬化性樹脂組成物、又は、請求項2に記載のドライフィルムの前記樹脂層が、硬化されてなることを特徴とする、硬化物。
- 請求項3に記載の硬化物を備えることを特徴とする、電子部品。
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