以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
1.情報処理システムSYSの全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムSYSの全体構成を示す図である。本実施形態の情報処理システムSYSは、イベントの日程調整を支援するシステムである。
ここで、本発明において、「イベント」とは、打ち合わせ、会議、会合、会食等、複数の人が同じ時間に集まって行う行事全般のことを示す。イベントは、基本的に後述するWeb会議システム102等によってオンラインで実施されるオンラインイベントが想定されるが、対面で実施されるものであっても良い。また、イベントへの参加者のうちイベントを主催する人を「ホスト側参加者」と呼び、イベントへの参加者のうちイベントに招待された人を「ゲスト側参加者」と呼ぶ。ホスト側参加者及びゲスト側参加者は、それぞれ複数人であっても良い。加えて、ホスト側参加者及びゲスト側参加者を総称して、単に「参加者」とも呼ぶ。本実施形態において、情報処理システムSYSによる日程調整の支援は、Webサービスとして実現される。
図1に示すように、本実施形態の情報処理システムSYSは、情報処理装置としてのサーバ100と、日程記憶手段としての外部カレンダー101と、第1外部サーバにより構成されるイベント実施手段としてのWeb会議システム102と、ホスト端末T1~T4と、ゲスト端末T5,T6とを備える。これらサーバ100、外部カレンダー101、Web会議システム102及び各端末T1~T6は、ネットワークNを介して接続される。ここで、ネットワークNは、インターネット、イントラネット、無線LAN、移動通信等の双方向の通信回線である。
サーバ100は、ホストに所属する登録メンバーM1~M4が操作するホスト端末T1~T4と、ゲストG1,G2が操作するゲスト端末T5,T6とからの要求(入力)に応じ、所定のレスポンス(出力)を生成する装置である。サーバ100の具体的な構成については、後述する。なお、以下では、登録メンバーがM1~M4の4人である例を示すが、登録メンバーの数は1人であってもよく、2人以上の複数人であっても良い。また、以下では、ゲストについて、ゲスト側参加者が初めに招待されるゲストG1及び追加で招待される追加ゲストG2の2人である例を示すが、ゲスト側参加者(初めに招待されるゲスト及び追加で招待される追加ゲスト)の数も何人であっても良い。
外部カレンダー101は、サーバ100とは異なる第2外部サーバを含んで構成される、Webアプリケーションとして一般に広く提供されている任意のオンラインシステムである。外部カレンダー101の例としては、Googleカレンダー(登録商標)やMicrosoftOutlook(登録商標)等がある。外部カレンダー101には、利用するユーザ毎の日時に紐づいた予定が記録されており、例えば、Web API(Application Programming Interface)を用いて、記録された予定を参照、更新することが可能となっている。外部カレンダー101のユーザは、外部カレンダー認証情報(メールアドレス等のアカウントIDとログインパスワード等)を用いてシステムにログインし、カレンダーを利用する。
Web会議システム102は、ネットワークNを介して接続された各端末T1~T6及び第1外部サーバとしての外部のWeb会議サーバ(図示せず)を含むシステムであり、イベントとしてのWeb会議をオンライン上で実施する。具体的には、Web会議システム102は、サーバ100とは異なる外部のWeb会議サーバがWeb会議に参加するための招待リンクL1を発行し、各端末T1~T6から当該招待リンクL1を用いて当該Web会議サーバにアクセスすることで、各端末T1~T6のユーザ(ゲスト側参加者及びホスト側参加者)間で実施されるWeb会議の場を提供する。なお、招待リンクL1は、URL形式で提供されることが一般的であるが、リンクアイコンで表示する形式や、QRコード(登録商標)を提示する形式等とすることも可能である。Web会議システム102の例としては、Zoom(登録商標)、Google Meet(登録商標)、Teams(登録商標)等がある。
ホスト端末T1~T4は、ホスト側の登録メンバーM1~M4(後述)が使用する端末であり、ゲスト端末T5,T6は、ゲストG1,G2が使用する端末である。また、追加ゲスト端末T6は、イベントへ追加で招待された追加参加者としての追加ゲストG2が使用する端末である。ホスト端末T1~T4の数は、図1に例示している数に限られず、通常、ホストのメンバーの数に対応して存在する。ただし、複数のメンバーが共通の端末を使用することもあり得る。また、登録メンバーM1がイベントを設定するイベント設定者M1aであるとすると、イベント設定者M1aが操作する端末であるホスト端末を設定者端末T1aとも呼ぶ。一方、ゲスト端末T5は、イベントに招待されるゲストG1が使用する端末であり、ゲスト端末T6は、イベントに追加で招待される追加参加者としての追加ゲストG2が使用する端末である。以下、ゲスト端末T6を追加ゲスト端末T6とも呼ぶ。各端末T1~T6の具体的な構成についても、後述する。
2.サーバ100のハードウェア構成
図2は、サーバ100のハードウェア構成及び機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ100は、具体的には、制御部1と、記憶部2と、通信部3とを備える。制御部1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、サーバ100全体の動作を制御する。
記憶部2の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部1による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部2の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)であり、各種データ及び制御部1の処理に利用されるプログラム等を保存する。なお、記憶部2の少なくとも一部は、外部クラウドや分散ストレージから構成されていても良い。
記憶部2に記憶されるプログラムは、例えば、サーバ100の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
通信部3は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、ネットワークNに接続する機能を有する。なお、通信部3は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。サーバ100(通信部3)は、ネットワークNを介して外部カレンダー101、Web会議システム102や各端末T1~T6等と接続され、各種データの送受信を行うことができる。
これら制御部1、記憶部2、通信部3は、バス4を介して相互に電気的に接続されている。したがって、制御部1は、記憶部2へのアクセス及び通信部3を介した外部カレンダー101や各端末T1~T6等との通信等を行うことができる。
なお、サーバ100は、図2に示すような1つの装置によって構成される必要はなく、所謂クラウドや分散コンピューティングの技術等を用いた、複数の装置によって実現されてもよい。また、記憶部2が記憶する各種データ(情報)も、図示のように1つのデータベースで構成される必要はなく、分散データベースによって構成されても良い。
3.サーバ100の記憶部2に記憶される情報(データ)
図3は、記憶部2に記憶されているメンバー情報MI、ゲスト情報GI及びイベント情報EIの一例を示す。
メンバー情報MIは、メンバーごとに記憶されるデータであり、図3に示すように、各メンバー情報MIは、メンバーごとにユニークに設定されるメンバーIDと、メンバーの氏名と、メンバーのメールアドレスとについての情報を含む。また、各メンバー情報MIは、サーバ100と接続するためのメンバーごとのサーバ認証情報(上記メンバーIDと紐づいたログインパスワード等)と、外部カレンダー101と接続するためのメンバーごとの外部カレンダー認証情報(アカウントID及びログインパスワード等)とを含む。なお、使用する外部カレンダー101は、メンバーごとに異なっていても良く、対応する外部カレンダー認証情報が記憶される。記憶部2に外部カレンダー認証情報を記憶しておくことで、サーバ100の制御部1は、各メンバーからの入力を受け付けることなく、各メンバーのカレンダー情報を取得することができる。
ゲスト情報GIは、ゲストG1,G2ごとに記憶されるデータであり、各ゲスト情報GIは、ゲストG1,G2ごとにユニークに設定されるゲストIDと、ゲストG1,G2の氏名と、ゲストG1,G2のメールアドレスと、ゲストG1,G2の所属(任意)についての情報を含む。また、各ゲスト情報GIは、招待されたイベントについての情報(イベントID)を含む。
イベント情報EIは、イベントごとに記憶されるデータであり、各イベント情報EIは、イベントIDと、予約ページのタイトル(イベント名)と、イベントの日程と、イベントの時間と、ホスト側参加者(メンバーID)とについての情報を含む。
なお、メンバー情報MI、ゲスト情報GI及びイベント情報EIとして、図3に示す以外の情報を含んでいても良い。
4.端末T1~T6のハードウェア構成
ホスト端末T1~T4及びゲスト端末T5,T6は、それぞれ、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末とされる。各端末T1~T6は、図4に示すように、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、入力部204と、表示部205とを備える。これらの各構成は、バス206を介して相互に電気的に接続されている。
制御部201、記憶部202及び通信部203の一般的な構成は、上述したサーバ100のものと同じであるため、その説明を省略する。
入力部204は、ホスト端末T1~T4を使用するホストの登録メンバーM1~M4及びゲスト端末T5,T6を使用するゲストG1,G2の入力を受け付ける装置であり、マウス、キーボード、タッチパネル等の各種入力手段で構成される。表示部205は、液晶ディスプレイやタッチパネルディスプレイ等であり、ユーザに対し画像等を表示する。
5.サーバ100(制御部1)の機能構成
図2に示すように、サーバ100の制御部1は、メンバー登録部10と、イベント調整部11と、カレンダー情報取得部12と、イベント登録部13と、招待リンク取得部14と、スケジュール情報登録部15と、招待メッセージ生成部16と、招待メッセージ送信部17と、追加参加者登録部18とを備える。
メンバー登録部10は、メンバー登録処理として、ホスト側の複数人のメンバーを登録メンバーとして予め登録する。例えば、図1の例では、4人のメンバーが登録メンバーM1~M4として登録されている。本実施形態において、メンバーを登録するとは、メンバーに関する情報を記憶部2に記憶することを示す。登録は、具体的には、各登録メンバーM1~M4が対応するホスト端末T1~T4の入力部204を介して必要な情報を入力することによって行われ、登録されると、記憶部2に図3に示すメンバー情報MIが記憶される。図3に示す各情報のうち、メンバーIDの情報は、各登録メンバーM1~M4による入力ではなく、サーバ100側による処理によって追加されても良い。
なお、サーバ100と接続するためのサーバ認証情報として、OAUTHなどの技術を利用したいわゆるシングルサインオンを用いることも可能である。例えば、Google(登録商標)やMicrosoft(登録商標)等が提供するシングルサインオンを用いることで、外部カレンダー101と同じアカウント情報でサーバ100にログインすることができる。これにより、サーバ100専用のサーバ認証情報を記憶することが不要になる。
イベント調整部11は、イベント調整処理として、イベント設定者M1aの設定者端末T1aを介した入力及びイベントに参加するゲストG1のゲスト端末T5を介した入力を受け付けて、イベントの日程を調整するよう構成される。また、イベント調整部11は、ホスト側の登録メンバーM1~M4の中に複数の参加候補者がいて、そのうち一人がイベントに参加すれば良い場合は、複数の参加候補者から、イベントに参加するメンバーであるホスト側参加者を調整する。イベントの日程及びホスト側参加者の調整の具体的な処理については、後述する。
カレンダー情報取得部12は、カレンダー情報取得処理として、登録メンバーM1~M4の予定が記録された外部カレンダー101のカレンダー情報を取得するよう構成される。登録メンバーM1~M4のカレンダー情報は、上述したように、記憶部2の各メンバー情報MIに含まれる登録メンバーM1~M4の外部カレンダー認証情報を用いて取得される。
イベント登録部13は、イベント登録処理として、イベント調整部11が調整したイベントの日程情報及び、イベントへの参加者についての参加者情報PIを登録するよう構成される。具体的には、イベント登録部13は、イベント調整部11によって調整されたイベントの日程と、ホスト側参加者とをイベント情報EIとして登録する。また、イベント登録部13は、イベントに参加するゲストG1,G2をゲスト情報GIとして登録する(図3参照)。ここで、ゲスト情報GIには、招待されたイベント(参加するイベント)と紐づけるための招待イベント情報(イベントID)も記録されている。このように、本実施形態においては、参加者情報PIは、イベント情報EI及びゲスト情報GIとして分散して登録される。ただし、登録する情報の保持の方法は、上記のものに限られない。なお、本実施形態において「登録する」とは、サーバ100の記憶部2に記憶することを示す。イベントの登録の具体的な処理については、後述する。
招待リンク取得部14は、招待リンク取得処理として、イベント調整部11によって調整されたイベントの日程情報をWeb会議システム102に送信し、送信した日程情報に基づいてWeb会議システム102が生成した招待リンクL1をWeb会議システム102から取得するよう構成される。
スケジュール情報登録部15は、スケジュール情報登録処理として、イベント調整部11が調整したイベントの日程情報を1つ又は複数の外部カレンダー101に送信し、外部カレンダー101が管理するホスト側参加者のスケジュール情報に追加するよう構成される。ここで、スケジュール情報に追加には、メンバー情報MIに記憶されている登録メンバーM1~M4の外部カレンダー認証情報が用いられる。なお、スケジュール情報登録部15は、日程情報に加えてイベントへの参加者についての参加者情報PIも外部カレンダー101に送信し、参加者情報PIも含んでスケジュール情報に追加するようにしても良い。
招待メッセージ生成部16は、第1の招待メッセージ生成処理として、第1の招待メッセージMe1を生成するよう構成される。また、招待メッセージ生成部16は、第2の招待メッセージ生成処理として、第2の招待メッセージMe2を生成するよう構成される。第1の招待メッセージMe1は、ゲスト側参加者(ゲストG1)に対して生成されるメッセージであり、第2の招待メッセージMe2は、後述する追加ゲストG2に対して生成されるメッセージである。また、招待メッセージ生成部16は、担当連絡メッセージMe3及び追加通知メッセージMe4も生成する。担当連絡メッセージMe3及び追加通知メッセージMe4は、ホスト側参加者(登録メンバーM1~M4のうち、イベントに参加するメンバー)に対して生成されるメッセージである。招待メッセージ生成部16が生成するこれらのメッセージMe1~Me4の内容については、後述する。
招待メッセージ送信部17は、第1の招待メッセージ送信処理及び第2の招待メッセージ送信処理として、招待メッセージ生成部16が生成した各メッセージMe1,Me2を所定のタイミングで必要な参加者に送信する。また、招待メッセージ送信部17は、招待メッセージ生成部16が生成した各メッセージMe3,M4を所定のタイミングで必要な参加者に送信する。具体的には、招待メッセージ生成部16は、打ち合わせの確定時に、第1の招待メッセージMe1をゲスト側参加者(ゲストG1)に送信し、担当連絡メッセージMe3をホスト側参加者に送信する。また、招待メッセージ送信部17は、ゲスト側参加者(追加ゲストG2)が追加された際に、第2の招待メッセージMe2を当該追加ゲストG2に送信し、追加通知メッセージMe4をホスト側参加者に送信する。なお、各メッセージMe1~Me4の送信は、登録されたメールアドレス宛に電子メールにより行うことができる。ただし、各メッセージMe1~Me4を任意のチャットツール(コミュニケーションツール)を用いて送信するようにしても良い。
追加参加者登録部18は、追加参加者登録処理として、追加ゲストG2からの入力により取得した追加参加者情報を取得して、対応するイベントの参加者情報PIを更新するよう構成される。追加参加者情報の取得の具体的な処理については、後述する。
上述した機能構成は、サーバ100に適宜インストールされるソフトウェア(いわゆるアプリを含む)によって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、制御部1がソフトウェアを構成するプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。また、単一のソフトウェアではなく、複数のソフトウェアによって実現されていても良い。
プログラムを実行することで実現される場合、当該プログラムは、サーバ100が内蔵する記憶部2に格納してもよく、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。もしくは、ハードウェアによって実現する場合、ASIC、SOC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。また、上述した機能構成は、一部の機能構成をソフトウェア又はハードウェアによって、入力を受け付けるホスト端末T1~T4又はゲスト端末T5,T6等で処理されるようにしてもよい。
また、上述した機能構成は、複数のコンピュータによって実現してもよく、その場合、上述した各機能構成は、複数のコンピュータに分散して配置してもよい。
6.情報処理システムSYSによる日程調整処理
以下、図5~図22を用いて、本実施形態の情報処理システムSYS(サーバ100)による日程調整の処理を説明する。本実施形態の日程調整の処理は、招待フェーズと、被招待フェーズと、ゲスト追加フェーズとから構成される。招待フェーズは、イベント設定者M1aによる入力によって設定者端末T1aとサーバ100との間で実行される。また、被招待フェーズ及びゲスト追加フェーズは、ゲストG1による入力によってゲスト端末T5とサーバ100との間で実行される。
本実施形態において、情報処理システムSYSによる日程調整は、Webサービスとして実現される。つまり、イベント設定者M1a及びゲストG1、追加ゲストG2は、設定者端末T1a及びゲスト端末T5が備えるWebブラウザを用いて日程調整を行うことになる。
なお、以下に示す例では、図1に示すように、ホスト側には4人のメンバーが所属し、それぞれ登録メンバーM1~M4として、メンバー情報MIがすでに登録されているものとする。また、登録メンバーM1が、イベント日程調整を行うイベント設定者M1aであるものとする。加えて、ゲスト側は、初め1名のゲストG1が招待され、その後ゲストG1により追加ゲストG2が招待されるものとする。
また、図6~図9、図12~図14、図16A~図17、図19~図22に示す各画面の表示例及びメッセージの例は、イベントの例である「打ち合わせ」の日程を調整する例となっており、以下では、「イベント」ではなく、「打ち合わせ」との用語も用いて説明する。
6.1 招待フェーズ
まず、図5~図9を用いて、招待フェーズの処理を説明する。図5は、設定者端末T1aとサーバ100との間で行われる招待フェーズの一例を示すシーケンス図である。また、図6~図9は、招待フェーズにおいて設定者端末T1aにWebページとして表示される画面D1~D3の表示例を示す図である。
図5に示すように、まず、設定者端末T1aは、入力部204を用いたイベント設定者M1aによる入力等の操作を受け付け、メンバーID及びサーバ認証情報を含むログイン要求をサーバ100に送信する。サーバ100の制御部1(メンバー登録部10)は、設定者端末T1aからのログイン要求を受信すると、記憶部2に記憶されているメンバー情報MIを照会し、認証処理を行う(ステップS1)。
認証に成功すると、制御部1のイベント調整部11は、イベント設定者M1aがイベントを設定するために必要な情報を設定者端末T1aに送信する。そして、設定者端末T1aの表示部205(図4参照)にWebページとしてホスト側日程調整画面D1(図6~図7参照)を表示させる(ステップS2)。
ここで、ホスト側日程調整画面D1では、イベント設定者M1aは、「参加者」「参加方式」「空き時間として表示する範囲」「打ち合わせの設定(打ち合わせについての各種設定事項)」「予約ページのタイトル」を設定可能となっている。
具体的には、図6に示すように、「参加者」の項目では、登録メンバーM1~M4の一覧が表示されており、イベント設定者M1aは、登録メンバーM1~M4から、設定する打ち合わせの参加候補メンバーを選択することができる。図示例では、登録メンバーM1,M3,M4が参加候補メンバーとして選択されている。また、「参加方式」の項目では、ホストとして打ち合わせに「全員が参加する」か、「だれか一人が参加する」かを選択することができる。図示例では、「だれか一人が参加」する方式が選択されている。
「空き時間として表示する範囲」の項目では、「曜日設定」「期間」「締切」をそれぞれ設定することができる。「曜日設定」の項目では、イベント設定者M1aは、1週間のうち、ゲストG1が選択できる曜日及び時間帯を設定することができる。設定は、表示されている時間帯をクリック、ドラッグすることで行えるようにすることが好適である。例えば、社内で定例のミーティングがあるといった場合は、その時間を選択できる時間帯から外すことができる。図示例では、水曜日の9時~10時には定例の予定があることとし、水曜日以外の平日の9時~12時及び13時~17時と、水曜日の10時~12時及び13時~17時をゲストG1が選択できる時間帯に設定されている。
「期間」の項目では、イベント設定者M1aは、ゲストG1が選択できる日程の期間を設定することができる。設定は、当日からの期間で設定するか、あるいは、期間の初めと終わりを共に設定することができる。図示例では、1週間先までの期間(1週間先まで)が設定されている。また、「締切」の項目では、実際の打ち合わせ日の何日前まで受付を行うかを設定する。これにより、直近過ぎる日程で打ち合わせが設定されることを防ぐことができるようになる。図示例では、「1日前まで」が設定されているが、「2日前まで」「3日前まで」などを選択することができるようになっている。
また、図7に示すように、「打ち合わせの設定」の項目では、「打ち合わせの時間」「打ち合わせ前に空けておきたい時間」「打ち合わせの方法」をそれぞれ設定することができる。
「打ち合わせの時間」の項目では、イベント設定者M1aは、打ち合わせに何分(時間)確保するかを設定することができる。図示例では、1時間が設定されている。「打ち合わせ前に空けておきたい時間」の項目では、他の予定どれだけ間隔を空けていれば打ち合わせを入れてもよいかを設定することができる。これにより、他の予定と連続して打ち合わせが設定されることを防ぐことが可能となる。図示例では、30分が設定されている。
また、「打ち合わせの方法」の項目では、オンラインや対面といった打ち合わせの方法を設定することができる。オンラインの打ち合わせとして、図示例では、「Zoom」「Google Meet」「Microsoft Teams」が選択可能となっている。これらオンラインの方法を選択した場合には、予め連携設定をしておくことで、打ち合わせ確定時に自動で打ち合わせ用のURLを発行できるようにすることが好適である。図示例では、オンラインの打ち合わせである「Google Meet」が設定されている。
「予約ページのタイトル」の項目では、イベント設定者M1aは、被招待フェーズ及びゲスト追加フェーズにおいてゲスト端末T5に表示させるWEBページのタイトルを設定する。図示例では、「ABCの件の打ち合わせ予約」と入力されている例を示している。
なお、調整するイベントの性質によって、上記設定する項目は適宜追加することができ、また、適宜省略することができる。
設定者端末T1aは、設定事項の入力受付処理として、表示部205にホスト側日程調整画面D1を表示させ、入力部204を介して以上のような設定項目をイベント設定者M1aからの入力を受け付ける(ステップS3)。
ここで、ホスト側日程調整画面D1の最下部には、トップ(ログイン画面:図示せず)へ戻るボタンB1、プレビュー表示ボタンB2及び確認画面へ進むボタンB3が配置されている。そして、入力部204を介して確認画面へ進むボタンB3が操作されると、設定者端末T1aは、表示部205にホスト側確認画面D2(図8参照)を表示させる。なお、本明細書の説明において、ボタン等が「操作される」という表現には、マウス等により画面上のボタンがクリックされることや、タッチスクリーン上でボタンの位置がタッチされることも含まれる。
ホスト側確認画面D2には、ホスト側日程調整画面D1において設定した各設定事項が列挙されている。また、ホスト側確認画面D2の最下部には、ホスト側日程調整画面D1と同様のトップへ戻るボタンB1及びプレビュー表示ボタンB2と、作成するボタンB4とが配置されている。
なお、ホスト側日程調整画面D1又はホスト側確認画面D2においてプレビュー表示ボタンB2が操作されると、設定者端末T1aは、サーバ100に対しプレビュー要求を送信する。そして、イベント調整部11により、後述する被招待フェーズにおけるステップS11~ステップS16と同様の処理が実行される。これにより、ゲスト端末T5に表示されることになる日程選択画面D11(図12参照)を設定者端末T1aの表示部205に表示することができ、日程選択画面D11をプレビューすることができる。なお、図5のシーケンス図では、プレビューに関する処理を省略している。
そして、ホスト側確認画面D2において作成するボタンB4が操作されると、設定者端末T1aは、設定事項をサーバ100へ送信する(ステップS4)。
サーバ100が設定事項を受信すると、制御部1のイベント調整部11は、設定事項登録処理を実行する(ステップS5)。設定事項登録処理において、イベント調整部11は、設定事項を記憶部2に記憶する。
続いて、イベント調整部11は、日程調整用URL発行処理を実行する(ステップS6)。日程調整用URL発行処理において、イベント調整部11は、ゲストG1が日程調整を行うためのWEBページにアクセスするための日程調整用URL(日程調整用リンク)を生成する。なお、設定事項登録処理(ステップS5)と日程調整用URL発行処理(ステップS6)とは逆の順番で実行されても良い。
そして、イベント調整部11は、生成された日程調整用URLを設定者端末T1aに送信する。設定者端末T1aは、表示部205にURL表示画面D3(図9参照)を表示する。URL表示画面D3には、日程調整用URLが表示されている。イベント設定者M1aは、この日程調整用URLを電子メールやチャットツール(コミュニケーションツール)など適宜の方法で打ち合わせを行いたいゲストG1に送信することで、ゲストG1に打ち合わせの日程を調整してもらうことができる。
なお、URL表示画面D3には、日程調整用URLをコピーするボタンB5が配置されており、イベント設定者M1aが容易に日程調整用URLを送信できるようになっている。
6.2 被招待フェーズ
次に、図10~図17を用いて、被招待フェーズの処理を説明する。図10は、ゲスト端末T5とサーバ100との間で行われる被招待フェーズの一例を示すシーケンス図である。また、図12~図14、図16Aは、被招待フェーズにおいてゲスト端末T5にWebページとして表示される画面D11~D14の表示例を示す図である。さらに、図11A~図11B及び図15は、図10に示す各処理(ステップS16,S21)を示すフローチャートである。加えて、図16A及び図17は、被招待フェーズにおいて生成されるメッセージMe1,Me3の例を示す図である。
図10に示すように、ゲストG1が日程調整用URLを用いてWEBページにアクセスすると(ステップS11)、サーバ100において、制御部1のイベント調整部11は、まず、設定事項読込処理を実行する(ステップS12)。設定事項読込処理において、イベント調整部11は、招待フェーズの設定事項登録処理(ステップS5)において記憶した設定事項を記憶部2から読み込む。
次に、制御部1のカレンダー情報取得部12は、外部カレンダー101に対し、イベント設定者M1aが設定した参加候補メンバー(登録メンバーM1,M3,M4)のカレンダー情報を要求する(ステップS13)。この際、カレンダー情報取得部12は、記憶部2に記憶されているメンバー情報MIに含まれる各参加候補メンバーの外部カレンダー認証情報(図5参照)を用いる。なお、要求するカレンダー情報は、具体的には、設定事項読み込み処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項に含まれる「空き時間として表示する範囲」の「期間」に該当する期間の予定の情報である。
上記要求を受け取ると、外部カレンダー101は、ステップS13の要求に応じて、参加候補メンバーのカレンダー情報を送信するので、カレンダー情報取得部12は、当該カレンダー情報を取得する(ステップS14)。
次に、イベント調整部11は、提案可能日程抽出処理を実行する(ステップS15)。提案可能日程抽出処理は、参加候補メンバーが参加可能な日程を抽出する処理である。提案可能日程抽出処理は、設定事項に含まれる「参加方式」が「全員が参加する」か「誰か一人が参加する」かによって異なるので、順に説明する。
なお、参加候補メンバーが参加可能な日程が全くなかった場合(参加候補メンバーが存在しなかった場合)は、イベント調整部11は、調整可能な日程が存在しない旨を通知して、日程調整(被招待フェーズ)を終了する。調整可能な日程が存在しない旨の通知は、ゲスト端末T5に送信して表示部205に表示させ、イベント設定者M1aのメンバー情報MIに登録されているメールアドレスにも送信することが好ましい。
図11Aは、「全員が参加する」方式の場合の提案可能日程抽出処理を示すフローチャートである。「全員が参加する」方式の場合、イベント調整部11は、まず、確定参加候補メンバーが複数存在するかどうかを判定する(ステップS15a)。確定参加候補メンバーが複数存在する場合は、全確定参加候補メンバーの空き日程の積集合、すなわち、共通の空き日程を提案可能日程に設定し(ステップS15b)、提案可能日程抽出処理を終了する。
また、ステップS15aにおいて確定参加候補メンバーが一人だけの場合は、当該確定参加候補メンバーの空き日程を提案可能日程に設定し(ステップS15c)、可能日程抽出処理を終了する。
一方、図11Bは、「誰か一人が参加する」方式の場合の提案可能日程抽出処理を示すフローチャートである。「誰か一人が参加する」方式の場合、イベント調整部11は、まず、確定参加候補メンバーが複数存在するかどうかを判定する(ステップS15a)。確定参加候補メンバーが複数存在する場合は、全確定参加候補メンバーの空き日程の和集合、すなわち、全員が参加できない日程以外のすべての日程を提案可能日程に設定し、(ステップS15d)提案可能日程抽出処理を終了する。
また、ステップS15aにおいて確定参加候補メンバーが一人だけの場合は、当該確定参加候補メンバーの空き日程を提案可能日程に設定し、(ステップS15c)可能日程抽出処理を終了する。
なお、いずれの方式の場合であっても、提案可能日程抽出処理における提案可能日程の設定の際には、設定事項に含まれる「打ち合わせの設定」の「打ち合わせの時間」の項目及び「打ち合わせ前にあけておきたい時間」の項目が考慮される。
ステップS15の提案可能日程抽出処理により提案可能日程を抽出した後、イベント調整部11は、ゲストG1がイベントの日程を選択するために必要な情報をゲスト端末T5に送信する。そして、ゲスト端末T5の表示部205(図4参照)に、日程選択画面D11(図12参照)を表示させる(ステップS16)。
ここで、日程選択画面D11では、招待フェーズにおいてイベント設定者M1aが設定し、読込処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項に含まれる「予約ページのタイトル」及び「打ち合わせ方法」が表示される。図示例では、タイトルに「ABCの件の打ち合わせ予約」と表示され、打ち合わせ方法として「Google Meet」と表示された例を示している。また、図示例では、打ち合わせのホストの所属(会社名)も表示されている。
また、日程選択画面D11では、1週間分のカレンダーが表示されるとともに、時間帯ごとにボタンが配置され、その中から1つのボタンを選択可能な状態となっている。また、日程選択画面D11には、「前週」ボタン及び「次週」ボタンが配置されており、必要に応じて前週や次週の時間帯を選択できるようになっている。なお、日程選択画面D11において選択可能な日程は、招待フェーズにおいてイベント設定者M1aが設定し、読込処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項に含まれる「空き時間として表示する範囲」の各項目に基づいて設定される。また、各時間帯の幅は、同設定事項に含まれる「打ち合わせの設定」の「打ち合わせの時間」の項目に基づいて設定される。図示例では、9月22日(木)の9時~10時の時間帯が選択された様子が示されている。
さらに、日程選択画面D11の最下部には、次のゲスト情報入力画面D12へ進むための次へボタンB11が配置されている。
ゲスト端末T5は、日程の選択受付処理として、表示部205に上記日程選択画面D11を表示させ、入力部204を介してゲストG1からの日程選択の入力を受け付ける(ステップS17)。そして、日程選択画面D11において次へボタンB11が操作されると、ゲスト端末T5は、表示部205にゲスト情報入力画面D12(図13参照)を表示させる。
ゲスト情報入力画面D12では、ゲスト情報GIとして、ゲストG1の氏名、会社名(所属)、メールアドレス、コメントの入力を受け付けるようになっている(ただし、会社名とコメントの入力は任意としても良い)。また、ゲスト情報入力画面D12の最下部には、日程選択画面D11へ戻るボタンB12及びゲスト側確認画面D13へ進むための次へボタンB13が配置されている。
ゲスト端末T5は、日程の選択受付処理の続きとして、入力部204を介してゲストG1からのゲスト情報GIの入力を受け付ける(ステップS17)。そして、ゲスト情報入力画面D12において次へボタンB13が操作されると、ゲスト端末T5は、表示部205にゲスト側確認画面D13(図14参照)を表示させる。なお、図示はしないが、複数人のゲストが参加できるよう、複数人のゲスト情報GIを入力できるようにすることも好適である。
ゲスト側確認画面D13には、日程選択画面D11において選択した日程(日時)及びゲスト情報入力画面D12において設定したゲスト情報GIが列挙されている。また、ゲスト側確認画面D13の最下部には、ゲスト情報入力画面D12へ戻るボタンB14及び作成するボタンB15が配置されている。
そして、ゲスト側確認画面D13において作成するボタンB15が操作されると、ゲスト端末T5は、選択された日程の情報及びゲスト情報GIをサーバ100へ送信する(ステップS18)。
サーバ100が選択された日程の情報及びゲスト情報GIを受信すると、制御部1のイベント調整部11は、参加者調整処理を実行する(ステップS19)。参加者調整処理は、参加候補メンバーから、ホスト側参加者を決定する処理である。具体的には、参加者調整処理において、イベント調整部11は、選択された日程に参加可能な参加候補メンバーを特定し、特定した参加候補メンバーが1人であった場合は、当該参加候補メンバーをホスト側参加者として、参加者調整処理を終了する。一方、イベント調整部11は、特定した参加候補メンバーが複数存在する場合は、当該複数の参加候補メンバーの中から、ランダムで1人を選択してホスト側参加者とし、参加者調整処理を終了する。なお、ホスト側参加者は、ランダムに選択するのではなく、各参加候補メンバーについての情報等、所定の基準に基づいて選択するようにしてもよい。また、参加者調整処理(ステップS19)は、設定事項に含まれる「参加方式」が「誰か一人が参加する」方式の場合にのみ実行される。「全員が参加する」方式の場合は、特定した参加候補メンバー全員がホスト側参加者となる。なお、以下では、登録メンバーM3がホスト側参加者に調整されたものとして説明を続ける。
次に、制御部1のイベント登録部13は、イベント登録処理を実行する(ステップS20)。イベント登録処理において、イベント登録部13は、図15のフローチャートに示すように、選択された日程と、決定したホスト側参加者(登録メンバーM3)とを含む情報(図3参照)をイベント情報EIとして登録する。言い換えると、設定したイベントについてのイベント情報EIを記憶部2に記憶する(ステップS20a)。
また、イベント登録処理において、イベント登録部13は、ゲスト情報GI(図3参照)も登録する(ステップS20b)。具体的には、イベント登録部13は、招待するゲストG1のゲスト情報GIが記憶部2に存在していなかった場合は新たに追加し、存在する場合は、変更がある場合に更新を行う。イベント情報EIとゲスト情報GIの登録により、イベントへの参加者についての参加者情報PIが登録されることになる。なお、ステップS20aとステップS20bは、逆の順で実行しても良い。
また、制御部1の招待リンク取得部14は、イベント調整部11によって調整されたイベントの日程情報を、Web会議システム102に送信する(ステップS21)。そして、招待リンク取得部14は、送信した日程情報に基づいて、Web会議システム102が生成した招待リンクL1(打ち合わせURL)をWeb会議システム102から取得する(ステップS22)。なお、Web会議システム102の仕様によっては、日程情報に加え、設定事項読込処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項のうちの「打ち合わせの時間」及び「予約ページのタイトル」の情報等も送信することが好ましい。
また、制御部1のスケジュール情報登録部15は、イベント調整部11によって調整されたイベントの日程情報を、対応するホスト側参加者(登録メンバーM3)の情報と合わせて外部カレンダー101に送信する(ステップS23)。これにより、外部カレンダー101が管理するホスト側参加者(登録メンバーM3)のスケジュール情報に、イベントの日程情報が追加される。なお、スケジュール情報に追加するため、設定事項読込処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項のうちの「打ち合わせの時間」及び「予約ページのタイトル」の情報や、ゲスト側参加者(ゲストG1)の情報等も送信することが好ましい。さらに、招待リンク取得処理において招待リンク取得部14が取得した招待リンクL1も送信し、外部カレンダー101のスケジュール情報に登録しておくことで、外部カレンダー101から直接イベント(Web会議)に参加することが可能となる。
次に、制御部1の招待メッセージ生成部16は、第1の招待メッセージ生成処理を実行する(ステップS24)。第1の招待メッセージ生成処理は、ゲスト側参加者(ゲストG1)に対して、図16Aに示す第1の招待メッセージMe1を生成する処理である。第1の招待メッセージMe1には、日程詳細として、確定した日程(日時)の情報と、設定事項読込処理(ステップS12)において読み込んだ設定事項のうちの「予約ページのタイトル」(打ち合わせ名)の情報と、打ち合わせ方法の情報(図示例では、Google Meet)とが含まれる。また、第1の招待メッセージMe1には、日程詳細として、招待リンク取得部14が取得した招待リンクL1と、ホスト側参加者(打ち合わせ相手)の情報とが含まれる。さらに、本実施形態において、第1の招待メッセージMe1には、イベントへの参加者を追加するための参加者追加用リンクとしてのゲスト追加用リンクL2が含まれる。ここで、ゲスト追加用リンクL2は、一度日程が確定した後、ゲスト側参加者(ゲストG1)がゲスト側の追加の参加者を招待するために使用するリンクである。ゲスト追加用リンクL2は、イベントごとにユニークに生成されるゲスト追加用Webページへアクセスするためのリンクであり、URL形式に加え、リンクアイコンで表示する形式や、QRコードを提示する形式等とすることが可能である。
なお、第1の招待メッセージMe1には、決定した打ち合わせをGoogleカレンダーやMicrosoftOutlook等の外部カレンダー101に自動で登録するためのボタン(リンク)を含ませることも好適である。さらに、図示はしないが、日程の変更を依頼するためのWebページにアクセスするためのリンクを含ませることも好適である。
また、招待メッセージ生成部16は、ホスト側参加者(登録メンバーM3)に対して、図17に示す担当連絡メッセージMe3を生成する。担当連絡メッセージMe3には、上述した日程詳細に加えて、ゲストG1についての情報(ゲスト情報GIに登録された情報)として、ゲストG1の氏名及びメールアドレス、また、ゲストG1がコメントを入力している場合は、その内容が記載される。
第1の招待メッセージ生成処理に続いて、制御部1の招待メッセージ送信部17は、第1の招待メッセージ送信処理を実行する(ステップS25)。第1の招待メッセージ送信処理は、ゲスト側参加者(ゲストG1)に対して、招待メッセージ生成部16が生成した第1の招待メッセージMe1を電子メールとして送信するステップである。ここで、電子メールの送信には、ゲスト情報GIに登録されたゲストG1のメールアドレスが使用される。また、招待メッセージ送信部17は、ホスト側参加者(登録メンバーM3)に対して、招待メッセージ生成部16が生成した担当連絡メッセージMe3を電子メールとして送信する。
なお、招待メッセージ生成部16及び招待メッセージ送信部17は、打ち合わせに参加しない場合のイベント設定者M1a宛に、打ち合わせの設定が完了した旨を示すメッセージを生成し、送信しても良い。当該メッセージには、上述した日程詳細(ホスト側参加者の情報を含む)と、招待したゲストG1についての情報(ゲスト情報GIに登録された情報)を含ませることが好適である。
また、イベント調整部11は、確定した打ち合わせの内容をゲスト端末T5に送信し、ゲスト端末T5の表示部205(図4参照)に日程確定画面D14(図16B参照)を表示させる(ステップS26)。日程確定画面D14には、図16Bに示すように、招待メッセージ生成処理によって生成した第1の招待メッセージと同様、日程詳細(招待リンクL1を含む)と、ゲスト追加用リンクL2とが列挙される。さらに、日程確定画面D14にも、決定した打ち合わせをGoogleカレンダーやMicrosoftOutlook等の外部カレンダー101に自動で登録するためのボタンを配置することが好適である。
なお、上述したイベント登録処理(ステップS20)から確定画面の表示(ステップS26)までは、ステップS24とステップS25の順番を除いて任意の順番で処理することができ、並列的に処理することも可能である。ただし、第1の招待メッセージMe1及び外部カレンダー101に追加するカレンダー情報に招待リンクL1を含ませるためには、ステップS21及びステップS22においてWeb会議システム102から招待リンクL1を先に取得する必要がある。
6.3 ゲスト追加フェーズ
次に、図18~図22を用いて、ゲスト追加フェーズの処理、具体的には、追加参加者登録部18による追加参加者登録処理を説明する。図18は、ゲスト端末T5とサーバ100との間で行われるゲスト追加フェーズの一例を示すシーケンス図である。また、図19及び図22は、ゲスト追加フェーズにおいてゲスト端末T5にWebページとして表示される画面D31,D32の表示例を示す図である。さらに、図20及び図21は、招待メッセージ生成部16が生成するメッセージMe2,Me4の例を示す図である。
図18に示すように、まず、ゲストG1がゲスト追加用リンクL2を用いてゲスト追加用Webページにアクセスすると(ステップS31)、サーバ100において、制御部1の追加参加者登録部18は、まず、イベント特定処理を実行する(ステップS32)。イベント特定処理において、追加参加者登録部18は、ユニークに設定されたゲスト追加用リンクL2によりサーバ100にアクセスされたことに基づいて、ゲストを追加するイベントを特定する。
次に、追加参加者登録部18は、イベント情報取得処理を実行する(ステップS33)。イベント情報取得処理において、追加参加者登録部18は、特定したイベントのイベント情報EIを取得する。そして、追加参加者登録部18は、当該イベント情報EIのうち、ゲストG1がイベントを特定するのに必要な情報をゲスト端末T5に送信し、ゲスト端末T5の表示部205(図4参照)に、図19に示すゲスト追加受付画面D31を表示させる(ステップS34)。
ここで、ゲスト追加受付画面D31には、日程詳細の情報が表示されるとともに、追加する追加ゲストG2のゲスト情報GIとして、追加ゲストG2の氏名、会社名(所属)、メールアドレス、コメントの入力を受け付けるようになっている(ただし、会社名とコメントの入力は任意としても良い)。また、ゲスト追加受付画面D31の最下部には、ゲスト追加を確定させるための次へボタンB31が配置されている。なお、図示はしないが、複数人の追加ゲストを追加できるよう、複数人のゲスト情報GIを入力できるようにすることも好適である。
ゲスト端末T5は、追加ゲスト情報入力受付処理として、入力部204を介してゲストG1から追加ゲストG2についてのゲスト情報GIの入力を受け付ける(ステップS35)。そして、ゲスト追加受付画面D31において次へボタンB31が操作されると、ゲスト端末T5は、ゲスト追加受付画面D31において入力された追加ゲストG2(追加参加者)のゲスト情報GIをサーバ100へ送信する(ステップS36)。
サーバ100が追加ゲストG2のゲスト情報GIを受信すると、追加参加者登録部18は、イベント情報更新処理を実行する(ステップS37)。イベント情報更新処理において、追加参加者登録部18は、追加ゲストG2のゲスト情報GI(図4参照)を登録する。具体的には、追加参加者登録部18は、追加ゲストG2のゲスト情報GIが記憶部2に存在していなかった場合は新たに作成し、存在する場合は、既存のゲスト情報GIに招待されることになったイベントについての情報(イベントID)のみを追加する。これにより、イベントへの参加者情報PIが更新されることになる。なお、ゲスト情報GIの登録日時及び更新日時の情報も記憶しておくことで、初めから参加予定だったゲストG1と追加されたゲストG2を区別することも可能となる。
次に、招待メッセージ生成部16は、第2の招待メッセージ作成処理を実行する(ステップS38)。第2の招待メッセージ作成処理は、追加ゲストG2に対して、図20に示す第2の招待メッセージMe2を生成する処理である。第2の招待メッセージMe2には、ゲストG1からイベントに招待された旨の連絡に加え、第1の招待メッセージMe1と同様の日程詳細(招待リンクL1を含む)が含まれている。なお、図20に示すように、第2の招待メッセージMe2には、ゲスト追加用リンクL2は含んでいなくて良いが、さらなるゲストの追加のため、第2の招待メッセージMe2にもゲスト追加用リンクL2を含ませることが可能である。
第2の招待メッセージ作成処理に続いて、招待メッセージ送信部17は、第2の招待メッセージ送信処理を実行する(ステップS39)。第2の招待メッセージ送信処理は、追加ゲストG2に対して、招待メッセージ生成部16が生成した第2の招待メッセージMe2を電子メールとして送信するステップである。ここで、電子メールの送信には、ゲスト情報GIに登録された追加ゲストG2のメールアドレスが使用される。
また、招待メッセージ生成部16及び招待メッセージ送信部17は、ゲスト追加通知処理を実行する(ステップS40)。ゲスト追加通知処理は、ホスト側参加者(登録メンバーM3)に対して、図21に示す追加通知メッセージMe4を生成し、送信する処理である。追加通知メッセージMe4は、ホスト側参加者(登録メンバーM3)に追加ゲストG2がゲスト側参加者としてイベントに参加することになった旨を通知するメッセージである。追加通知メッセージMe4には、担当連絡メッセージMe3と同様の日程詳細(招待リンクL1を含む)に加えて、追加された追加ゲストG2についての情報(ゲスト情報GIに登録された情報)として、追加ゲストG2の氏名及びメールアドレス、また、追加ゲストG2がコメントを入力している場合は、その内容が記載される。
なお、招待メッセージ生成部16及び招待メッセージ送信部17は、打ち合わせに参加しない場合のイベント設定者M1a宛にも、追加ゲストG2がゲスト側参加者としてイベントに参加することになった旨を通知するメッセージを生成し、送信しても良い。
次に、追加参加者登録部18は、受け付けた追加ゲストG2のゲスト情報GIをゲスト端末T5に送信し、ゲスト端末T5の表示部205(図4参照)に、図22に示すゲスト追加確定画面D32を表示させる(ステップS41)。ゲスト追加確定画面D32には、ゲスト追加受付画面D31において入力された追加ゲストG2のゲスト情報GIうち、氏名及びメールアドレスが表示される。
なお、上述したイベント情報更新処理(ステップS37)からゲスト追加確定画面D32の表示(ステップS41)までは、ステップS38とステップS39の順番を除いて任意の順番で処理することができ、並列的に処理することも可能である。
本実施形態の情報処理システムSYSは、以上のような招待フェーズの処理、被招待フェーズの処理及びゲスト追加フェーズの処理により、イベントの日程調整を支援する。
7.作用効果
(1)本実施形態のサーバ100は、招待メッセージ生成部16がゲスト追加用リンクL2を含む第1の招待メッセージMe1を生成し、招待メッセージ送信部17が当該第1の招待メッセージMe1をゲストG1(ゲスト側参加者)に送信するよう構成される。また、追加参加者登録部18は、ゲスト追加用リンクL2を使用してゲストG1に入力させた追加ゲストG2の情報を取得して、イベントへの参加者情報PIを更新するよう構成される。これにより、ゲストG1は、日程が確定した後でも容易に追加の参加者を招待(登録)することが可能となっている。また、ホスト側参加者(登録メンバーM3)は、更新された参加者情報PIを確認することで、追加された参加者(追加ゲストG2)の情報を把握することが可能となっている。また、ホスト側参加者(登録メンバーM3)は、追加された参加者(追加ゲストG2)の連絡先(メールアドレス)を取得することもできるため、追加された参加者と事前に遣り取りをすることも可能となる。
(2)イベントがオンラインイベントである場合には、第1の招待メッセージMe1に招待リンクL1を含ませることで、ゲストG1は、追加の参加者の招待とイベントへの参加を一元的に行うことができる。また、招待メッセージ生成部16が招待リンクL1を含む第2の招待メッセージMe2を作成し、招待メッセージ送信部17が当該第2の招待メッセージMe2を送信することで、追加ゲストG2も、容易にイベントに参加することができる。
(3)本実施形態のサーバ100は、招待メッセージ生成部16が追加ゲストG2の情報を含む追加通知メッセージMe4を作成し、招待メッセージ送信部17が当該追加通知メッセージMe4をホスト側参加者(登録メンバーM3)に送信するようになっている。これにより、ホスト側参加者(登録メンバーM3)は、ゲスト側参加者が追加されたことをイベントの前に確実に把握することができる。
(4)本実施形態のサーバ100は、外部カレンダー101及びWeb会議システム102と連携して情報処理システムSYSを構成し、外部カレンダー101へのイベント情報の追加や、Web会議の招待リンクL1の生成を一元的に行うことが可能である。
8.変形例
なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
上記実施形態では、日程記憶手段として外部カレンダー101が用いられていた。しかしながら、日程記憶手段は、日程が記憶されてさえいれば、カレンダー形式のものでなくても良く、例えばToDoリスト形式のものであっても良い。
上記実施形態では、日程記憶手段として外部カレンダー101を用いたが、日程記憶手段自体をサーバ100によって提供することも可能である。また、上記実施形態では、イベント実施手段としてWeb会議システム102を用いたが、イベント実施手段自体をサーバ100によって提供することも可能である。
上記実施形態において、調整するイベントはWeb会議システム102により実施されるオンラインイベントが主に想定されていた。しかしながら、本発明に係るサーバ100を対面で行われるイベントのみに用いることも可能である。この場合であっても、招待メッセージ生成部16がゲスト追加用リンクL2を含む第1の招待メッセージMe1を生成し、招待メッセージ送信部17が当該第1の招待メッセージMe1をゲストG1(ゲスト側参加者)に送信して、追加参加者登録部18がゲスト追加用リンクL2を使用してゲストG1に入力させた追加ゲストG2の情報を取得するよう構成することで、ゲストG1が容易に追加の参加者を招待でき、且つ、更新された参加者情報PIを確認することで、ホスト側参加者(登録メンバーM3)が追加の参加者の情報を容易に把握することが可能となっている。
上記実施形態において、情報処理システムSYS(サーバ100)による日程調整の支援は、Webサービスとして提供されていた。しかしながら、各端末に各種の操作画面を表示させる専用アプリケーションをインストールし、専用アプリケーション上で提供されるサービスとして提供することも可能である。
上記実施形態では、イベント設定者M1aはホストの登録メンバーM1でもあり、イベントの参加候補者になり得るメンバーとして説明したが、イベント設定者は必ずしも登録メンバーである必要はない。例えば、イベント設定者M1aがイベントの調整を専門の業務とする場合等、参加候補者とならないような場合は、登録メンバーではないイベント設定者がイベントの設定をすることも可能である。この場合、イベント設定者には、システム利用(サーバ100へのログイン)のため、登録メンバーとは異なるタイプのアカウントを配布することが好適である。
上記実施形態においては、登録メンバーがM1~M4の4人である例を示したが、登録メンバーは1人であっても良い。登録メンバーが1人である場合、本発明に係る情報処理システムSYSは、ユーザ自らが参加するイベントの日程調整を行うシステムとなる。登録メンバーが1人である場合、イベント設定者M1aが自動的にホスト側参加者となるため、被招待フェーズにおける参加者調整処理(ステップS19)等は省略される。
上記実施形態では、制御部1が招待メッセージ送信部17を備え、招待メッセージ送信処理(ステップS25)において、招待メッセージ生成部16が生成した第1の招待メッセージMe1をゲストG1のメールアドレス宛に送信する構成であった。しかしながら、制御部1は、招待メッセージ送信部17を備えていなくても良い。この場合であっても、招待メッセージ生成部16が生成したゲスト追加用リンクL2を含む第1の招待メッセージMe1を設定者端末T1aの表示部205に表示する構成としたり、クリップボードにコピーする構成とすれば、イベント設定者M1aが第1の招待メッセージMe1を用いてゲストG1を招待することができる。
上記実施形態において、招待メッセージ生成部16が生成する参加者追加用リンクはゲスト側参加者を追加するためのゲスト追加用リンクL2であった。しかしながら、招待メッセージ生成部16は、ホスト側参加者を追加するためのリンクを生成することも可能である。あるいは、招待メッセージ生成部16は、ゲスト側参加者及びゲスト側参加者のいずれの参加者も追加可能なリンクを生成するようにしても良い。これらの場合、担当連絡メッセージMe3に参加者追加用リンクを含めること等により、ホスト側参加者も参加者を追加できるようにすることが可能である。
上記実施形態の日程調整は、ホストの登録メンバーの空き時間を自動で抽出してその日程をゲストG1に提案し、その中からイベントの日程を選ばせる方式(空き時間公開方式)であった。しかしながら、ゲストG1に提案する日程(複数)をホスト側で選択し、その中からイベントの日程を選ばせる方式(スポット提案方式)を採用することも可能である。
上記実施形態において、サーバ100はイベント調整部11を備えていたが、本発明のサーバ100(制御部1)は、イベント調整部11を備えていなくても良い。この場合であっても、すでに口頭(対面)又は他の手段によって設定されたイベントについて、ゲストG1に第1の招待メッセージMe1を作成・送信することで、第1の招待メッセージMe1に含まれるゲスト追加用リンクL2を使用してゲストG1に追加ゲストG2の情報を入力させ、参加者情報PIを更新することが可能である。これにより、ゲストG1は、日程が確定した後でも容易に追加の参加者を招待(登録)することが可能となっている。また、ホスト側参加者(登録メンバーM3)は、更新された参加者情報PIを確認することで、追加された参加者(追加ゲストG2)の情報を把握することが可能となっている。
上記実施形態において、イベント登録部13は、イベント情報EIの一項目としてホスト側参加者(メンバーID)を登録していた。しかしながら、イベント登録部13は、メンバー情報MIの一項目として参加するイベントの情報(イベントID)を登録するようにしても良い。すなわち、ホスト側参加者のイベントへの参加情報を、メンバー情報MIとして保持するようにしても良い。一方、上記実施形態において、イベント登録部13は、ゲスト情報GIの一項目として参加するイベントの情報(イベントID)を登録していた。しかしながら、イベント登録部13は、イベント情報EIの一項目としてゲストG1,G2の情報を登録するようにしても良い。すなわち、ゲストG1,G2の情報のイベントへの参加情報を、イベント情報EIとして保持するようにしても良い。
上記実施形態において、第1の招待メッセージMe1に含ませるゲスト追加用リンクL2は、イベントごとにユニークに生成されるゲスト追加用Webページ、つまり、ゲストを追加するための専用のWebページへアクセスするためのリンクであった。しかしながら、ゲスト追加用リンクL2のリンク先のWebページは、参加者の追加だけでなく、他の目的でも用いられるWebページであっても良い。例えば、リンク先のWebページは、確定したイベントの内容(日程、参加者、会議用URL等)を確認するためのWebページ(イベント参加者専用Webページ)であってもよい。このような場合であっても、イベント参加者専用Webページ又は当該Webページを経由してアクセス可能なWebページ(ゲスト追加用Webページ)において参加者の追加を行えるようにすれば、上記実施形態と同等の効果を奏することができる。