JP7315536B2 - 凍結乾燥バイアルのバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法 - Google Patents

凍結乾燥バイアルのバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法 Download PDF

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Description

本発明は、凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法に関する。本発明はさらに、凍結乾燥バイアルのキット、凍結乾燥方法、および凍結乾燥装置に関する。本発明のデバイスおよび方法は、例として、薬品またはその中間物など、バイアルの中の医療製品または医薬製品の保存のために使用され得る。しかし、例えば食物またはバイオ製品を保存するなど、凍結乾燥を利用する他の用途も実現可能である。
凍結乾燥は、凍結ステップを含む脱水処理であり、通常はその後に減圧ステップが続き、材料内の凍結水を固相から直接気相に昇華させる。したがって、一般に圧力条件を確実に制御することが、凍結乾燥手順を首尾よくかつ危険なく取り扱うために重要である。一般的なルールとして、バイアルストッパに一体化されることが多い通気デバイスを使用して、その内容物が凍結乾燥の対象となり得るバイアルすなわち容器の、開閉状態の迅速かつ安全な切り替えを可能にする。したがって、凍結乾燥バイアルの閉鎖のための広範で様々なバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法が説明され、かつ凍結乾燥処理または凍結乾燥した製品に対するそれらの効果が研究されている。例えばMungikarらは(Amol Mungikar、Miron Ludzinski、およびMandhav Kamat、「Effect of the Design of the Stopper Including Dimension,Type,and Vent Area on Lyopghilization Process」、PDA Jounal of Pharmaceutical Science and Technology、Volume64、Number6、2010年11-12月、507~516頁)、凍結乾燥処理の間の蒸気移動における、ストッパの寸法および設計の役割に関する研究調査を提示している。Bhambhaniらは(Akilesh Bhambhani およびBabu Medi、「Selection of Containers/Closures for Use in Lyopghilization Applications:Possibilities and Limitations」、American pharmaceutical review,Volume13、Issue4、2010年5-6月、86~91頁)、凍結乾燥処理のための様々な容器の閉鎖システム、ならびにそれらの凍結乾燥処理および凍結乾燥された製品の性質における影響を、記載している。
凍結乾燥バイアルの閉鎖のための広い範囲のバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法が、特許文献においても記載されている。例えばWO1996/006018A1は、凍結乾燥処理、および凍結乾燥条件の対象となる容器のバイアル用キャップ、またはその使用を記載している。弾性的に所定の位置に保持されるか、またはねじ締めされ得るキャップは、キャップの流体通路内を可動であるプラグ部材を含む。このプラグ部材は、流体通路に位置付けられながら、上方に延びる第1の通気位置と、下方に係合する第2の封止位置との間で可動であり、それによってバイアルすなわち容器からの流体は、キャップの流体通路を貫通して流れるのを防止される。
WO1998/002129A1は、開口軸を伴う少なくとも1つの開口部を有する容器を、封止または接続するためのデバイスを記載している。このデバイスは、(a)開口部またはその周りに配置され、少なくとも1つの突き刺し部を有する、閉鎖部材と、(b)少なくとも部分的に開口部と同軸に向けられたときに、近位端において容器に、および遠位端において第2の容器、シリンジ、またはダクトの形態である入れ物に直接または間接的に、取り付け可能なコネクタと、(c)少なくとも突き刺し部を貫通するよう、かつ容器と入れ物との間の流体連通を確立するよう動作可能な鋭利部と、を備える。このデバイスは、鋭利部が、少なくとも軸方向の動きに付随するようコネクタに接続されるか、または一体化されることと、このコネクタが少なくとも2つの画定された位置間で閉鎖に対して軸方向に可動であることとを含む。これら少なくとも2つの画定された位置は、(i)鋭利部が、閉鎖部に突き刺さらないよう閉鎖部から軸方向に離され、かつコネクタに加えられた軸方向の力が閉鎖部における軸方向の力に伝達されるよう、コネクタが閉鎖部を圧迫する、第1の位置と、(ii)鋭利部が閉鎖部を貫通する第2の位置とを備える。このデバイスは、コネクタの第1の位置から第2の位置への動きを、係合したときに防止し、係合解除したときに許可するようになされた、解放可能な係止機構を備える。
さらにWO2007/035746A2は、標本筐体装置を含む発明の実施形態を記載している。この標本筐体装置は、標本を受け入れるよう構成された空洞を有する容器、および容器のネック部を貫通して空洞へ延びる開口部を含む。内部フランジは、容器のネック部の中間に位置付けられる。この標本筐体装置は、開口部に受け入れられるよう構成された閉鎖デバイスをさらに備える。この閉鎖デバイスは、内部フランジに接触して空洞の近くにフランジ封止を形成するよう構成された、フランジ封止部を有し、さらに、開口部で容器に接触し、フランジ封止部の内部フランジに対する径方向の動きを制限するよう構成された、閉鎖デバイスと一体化で形成された径方向移動リミッタを有する。
さらに、WO2013/053620A1は、サンプル管のための蓋、および蓋の閉位置に依存して通気または封止を可能にするサンプル管を記載している。さらに、サンプルを保管または乾燥させるための、サンプルの乾燥方法、ならびに上記の蓋または上記のサンプル管の使用を開示している。
WO2008/129409A1は、口金を有するバイアルを封止するための凍結乾燥キャップに関しており、このキャップは、上記のバイアルを封止するための封止手段を有するネック部と、上記バイアルの上記口金の背部と係合するための、少なくとも1つの弾性的に変形可能な要素を有するヘッド部と、を備える。
さらにWO2000/044641A2は、改善された大量の凍結乾燥を促進する、無菌の閉鎖部または熱流束均一化部を含む大きい凍結乾燥容器を開示している。大きい凍結乾燥容器および改善された凍結乾燥ストッパの使用方法も開示している。
さらに独国特許第69412291T2号は、バイアルの内容物の凍結乾燥に使用するよう意図された、バイアルキャップを開示している。このバイアルキャップは、バイアルまたはボトルの口部を伴う蒸気気密封止を形成するよう形付けられた、キャップまたはストッパ本体を備える。このバイアルキャップは、キャップまたはストッパ本体に、穴もしくは通路を備えた通気ポートと、キャップまたはストッパ本体を、バイアルまたはボトルの口部の中に押し込むことによって閉じるように作動させるよう、通気ポートの開閉を可能にするための手段と、をさらに備える。このバイアルキャップは、通気ポートを貫通する蒸気の経路に設置された、水蒸気透過性で無菌バリア通気媒体をさらに備える。
仏国特許2767514A1号は、2つの区画を有する容器を記載している。その一方はフラスコとして形成され、他方はこのフラスコと接続し、かつフラスコの中に移動させることができるよう形付けられた封止部として、形成されている。このように、2つの区画は互いに接触する。これは、穴を開けることができるストッパの作用下で作動され、弾性保持器の力に抗ってフラスコのネック部に移動される。
WO2009/096803A1は、薬剤を保管するために使用できるデバイスを記載している。この発明されたボトルは、長手方向の穴を伴う可動管を備える。この管は、管の外面に作られた環状凹部と、キャップを所定の位置に保持するための歯付きストラップとの間を管が軸方向に移動可能なように、固定リングを伴う細長いボトルネックに配置される。鋸歯状の表面を伴う環状凹部は、ボトルおよびキャップに作られる。この発明は、可溶性物質および溶媒を確実に保管すること、ならびに、内容物と環境との間の隔離を壊すことなく、溶液を生成することを可能にする。
WO2007/035746A2は、標本筐体装置を記載している。この標本筐体装置は、標本を受け入れるよう構成された空洞を有する容器、および容器のネック部を貫通して空洞へ延びる開口部を含む。内部フランジは、容器のネック部の中間に位置付けられる。この標本筐体装置は、開口部に受け入れられるよう構成された閉鎖デバイスをさらに備える。この閉鎖デバイスは、内部フランジに接触して空洞の近くにフランジ封止を形成するよう構成された、フランジ封止部を有し、さらに、開口部で容器に接触し、フランジ封止部の内部フランジに対する径方向の動きを制限するよう構成された、閉鎖デバイスと一体化で形成された径方向移動リミッタを有する。容器および閉鎖デバイスも提供される。
凍結乾燥以外の処理でも、容器の開閉状態の切り替えを要求し得る。例えば英国特許707904A号は、内燃エンジンのための燃料供給装置を記載しており、エンジン駆動ポンプが燃料を、圧力で導管を通して、エンジン速度と反比例した時間の周期で交互に開閉する固定サイズの開口部まで送る。この燃料供給装置は、上記の導管に挿入され、導管内の燃料の圧力に対抗して閉位置に向かって推進される逃げ弁が、導管内の圧力上昇に応じて開くよう、かつ、導管内の圧力上昇に応じて増加する、連続して変化する燃料の量を導管から逃がすよう適合される、という特徴によって特徴付けられる。ポンプの寸法および逃げ弁の構造は、固定開口部に供給される燃料の圧力が、エンジンシリンダに供給する燃料を増加させるための所望の範囲で補償する程度までポンプ速度を減少させることによって、確実に減少するよう補正されるように、上記の固定開口部のサイズと相関させられる。これは通常、エンジンが全開スロットルで稼働しながらエンジンへの負荷が増加する場合に、エンジン速度の低下が発生する際に、上記の固定開口部が開く期間が増加することからもたらされる。
凍結乾燥処理のために開発された、容器閉鎖システムの多くの利点に関わらず、取り組むべき多くの難点が残る。そのため、例として、凍結乾燥バイアルの閉鎖のストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法は、凍結処理に伴う様々な要求を満たす必要がある一方で、容器または容器の凍結乾燥内容物は、一般的なルールとして、例えば品質制御、製品の安全性、または使用の簡便性に関するさらなる要求を満足させる必要があり得る。したがって、従来技術の公知のデバイスおよび方法よりも、凍結乾燥内容物の製作、配給、および使用の、異なるステップにおける多様な要求を満たす品質をそのレイアウトでより良好に確立する、容器の閉鎖システムに対する大きい必要性が存在する。
したがって本発明の目的は、凍結乾燥バイアルの閉鎖のための公知の方法およびデバイスの欠点および不利点を少なくとも部分的に回避する、凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法を、提供することである。具体的には、従来技術の公知のデバイスおよび方法よりも、凍結乾燥内容物の製作、配給、および使用の、異なるステップにおける多様な要求を満たす品質をそのレイアウトでより良好に確立する、凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパと、凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法と、を提供することが望ましい。
この課題は、独立請求項の特徴を伴う凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパ、および凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法によって対処される。単独または任意の組み合わせによって実現され得る有利な実施形態は、従属請求項に列挙される。
以下で使用される用語「有する(have)」、「備える(comprise)」、もしくは「含む(include)」、またはそれらの任意の文法的変形は、非排他的に使用される。したがって、これらの用語は、これらの用語によって紹介された特徴以外の別の特徴部がこの文脈で表わされたエンティティに存在しない状況と、1つまたは複数の別の特徴が存在する状況との両方を指し得る。例として、表現「AはBを有する」、「AはBを備える」、および「AはBを含む」は、AにB以外の他の要素が存在しない(すなわちAは唯一かつ排他的にBを含む)状況と、B以外に、要素C、要素CおよびD、またはさらに別の要素など、1つまたは複数の要素がエンティティAに存在する状況と、の両方を指し得る。
さらに、用語「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、または特徴もしくは要素が1回もしくは1回より多く存在し得ることを示す類似の表現は、一般的にそれぞれの特徴もしくは要素を紹介する場合の1回のみに使用されることに、留意されたい。以下において、多くの場合は、それぞれの特徴または要素を指す場合、表現「少なくとも1つ」もしくは「1つまたは複数」は繰り返されないが、それぞれの特徴もしくは要素が1回もしくは1回より多く存在し得るという事実には逆らわない。
さらに、以下で使用される用語「好ましくは」、「より好ましくは」、「詳細には」、「より詳細には」、「具体的には、特に」、「より具体的には、とりわけ」または類似の用語は、代替の可能性を制限することなく任意選択の特徴と共に使用される。したがって、これらの用語によって紹介される特徴は、任意選択の特徴であり、特許請求の範囲のいかなる限定も意図されない。本発明は、当業者は理解するように、代替の特徴を使用して実施され得る。同様に、「本発明の実施形態において」で紹介される特徴、または類似の表現は、任意選択の特徴であることが意図され、本発明の代替に関するいかなる制限もなく、本発明の範囲に関するいかなる制限もなく、このように紹介された特徴を、本発明の他の任意選択もしくは非任意選択の特徴と組み合わせる可能性に関して、いかなる制限もない。
本発明の第1の態様において、凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパが提案される。バイアルストッパは、バイアルストッパの第1の位置において、バイアルの口部の内面に対して密閉封止するための第1の周方向封止面を備える、ストッパ本体を有する。ストッパ本体は、バイアルストッパの第2の位置において、バイアルの口部の内面に対して密閉封止するための第2の周方向封止面をさらに備える。第2の封止面は、第1の封止面とはストッパ本体の軸方向に離隔される。ストッパ本体は、第1の封止面と第2の封止面との間に中間領域をさらに備える。この中間領域は、第1の位置と第2の位置との間の、ストッパの少なくとも1つの中間位置において、バイアルの内部の通気のための少なくとも1つの通気要素を有する。
本明細書で使用される用語「ストッパ」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、ストッパが容器の指定された開口部の中に挿入されたとき、容器の内容物または容器の内部を、周囲に対して少なくとも部分的に閉じるよう構成された、任意の閉鎖デバイスを指し得る。以下において、用語「ストッパ」および「バイアルストッパ」は、交換可能に使用され得る。
本明細書で使用される用語「ストッパ本体」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、例えばストッパ全体の安定性を提供し得る、ストッパの主部分を指し得る。ストッパ本体は、例えば第1の周方向封止面、第2の周方向封止面、中間領域、および通気要素などのストッパの主機能部分を、全体または部分的にさらに備えてよい。
本明細書で使用される用語「凍結乾燥」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、凍結することによって材料を脱水し、その後実質的に周りの圧力を減圧して、材料内の凍結水および/または別の溶媒を固相から気相に直接昇華させる処理を指し得る。凍結乾燥の処理は、フリージングドライとも称し得る。
本明細書で使用される用語「凍結乾燥バイアル」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、液体集合状態にある内容物を凍結乾燥された形態に、凍結乾燥処理の間保持するよう構成された、容器またはフラスコを指し得る。以下において、凍結乾燥バイアルは、バイアルとしても称し得る。
本明細書で使用される用語「密閉封止された」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、容器の開口部が、容器から液体、固体、または気体の内容物が、開口部を介して周りに漏洩できないよう堅く閉じられた状態を指し得る。さらに、容器の周りの流体要素、固体要素、または気体要素は、開口部を介して容器の中に侵入できない。
本明細書で使用される用語「バイアルの口部」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、内容物もしくは内容物の成分、またはバイアルの内部を、その周りと交換可能な、バイアルの任意の開口部を指し得る。この開口部は、バイアルのリム、バイアルのネック部、またはバイアルのネック部の一部もしくは要素など、開口部を画定するか、範囲を定めるか、または形付けるよう構成された、1つまたはいくつかの境界をさらに備えてよい。したがって、この開口部は、詳細にはバイアルのネック部を貫通して延びるか、またはバイアルのネック部を備える。具体的には、以下でより詳細に説明するように、バイアルの口部の内面は、バイアルのネック部の一部であってよい。
本明細書で使用される用語「バイアルの口部の内面」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的には、限定ではないが、バイアルの内部に面し、かつ少なくとも部分的にバイアルの口部を囲む、任意の表面を指し得る。したがって、バイアルの口部の内面は、バイアルの口部を画定するか、範囲を定めるか、もしくは形付けるよう構成された、上述の境界であってよく、または上述の境界の一部であってもよい。詳細には、バイアルの口部の内面は、バイアルのネック部の一部であってよい。
本明細書で使用される用語「位置」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、第1の対象物が中に運ばれ得る、指定された位置または箇所を指し得る。上記の位置または箇所は、詳細には、第2の対象物に対する第1の対象物の、物理的および/または機能的関連によって、それ自身を区別するか、または特徴付けられ得る。
本明細書で使用される用語「通気要素」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、容器の内容物、容器の内部、または容器の内容物の一部、または容器の内部の一部を、その周りと交換もしくは入れ替えるのを可能にする、任意の要素、装置、設定、または別の要素もしくはデバイスの構成を指し得る。詳細には、少なくとも1つの通気要素は、バイアルの内部とバイアルの外部との間の接続、具体的には流体接続をもたらすよう構成され得る。具体的には、この通気要素は、内容物のうちの気体の量、または容器の内容物の成分を、容器の周りと交換可能にし得る。したがって、この通気要素は、詳細には容器の内部とその周りとの間の圧力の均等化を促進し得る。この通気要素は、少なくとも1つの通気スロットを備えてよい。本明細書で使用される用語「通気スロット」は、空間の第1の方向における寸法が、空間の少なくとも1つの第2の方向の寸法の、少なくとも2倍、好ましくは5倍、より好ましくは10倍超過する通気要素を一般に指し得る。通気スロットは、詳細には、ストッパ本体の軸方向に延び得る。通気要素は、ストッパ本体を貫通して延びる少なくとも1つの通気開口部をさらに備えてよい。具体的には、この通気開口部は、ストッパ本体の非軸方向に、ストッパ本体を貫通して延び得る。詳細には、この通気開口部は、ストッパ本体の軸に交差する径方向と、ストッパ本体の軸に対して垂直で軸とは交差しない正割方向とから成るグループから選択される方向に、ストッパ本体を貫通して延び得る。具体的には、この通気開口部は、ストッパ本体を貫通する少なくとも1つの貫通穴を備えてよく、この貫通穴は、ストッパ本体の軸方向に細長い。ここで明示的に記載したもの以外の、通気要素の他の外形形状および配置も実現可能である。
通気要素、詳細には通気スロットは、ある長さを有し得る。本明細書で使用される用語「通気要素の長さ」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、ストッパ本体の軸方向に延びる通気要素の寸法を指し得る。
さらに、バイアルの口部の内面は、ある高さを有し得る。本明細書で使用される用語「バイアルの口部の内面の高さ」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、バイアルの軸方向に延びるバイアルの口部の内面における寸法を指し得る。したがって、バイアルの口部の内面は、通常はシリンダジャケットの形状を有し得る。このような場合、バイアルの内面の高さは、シリンダジャケットの高さであってよい。
通気要素、詳細には通気スロットの長さは、バイアルの口部の内面高さを超過し得る。したがって、バイアルストッパが中間位置に設置されたとき、内容物のガスの量か、内容物の成分か、またはバイアルの内部を、バイアルの周りと交換可能にするために、通気要素、詳細には通気スロットは、バイアルの口部の内面を越えて、バイアルの内部およびバイアルの外部の両方の中に突出し、それによってバイアルの内部とバイアルの外部との間の流体接続を確立する。詳細には、通気要素、具体的には通気スロットの延長は、バイアルの口部の内面高さを、2~10mm、好ましくは4mmだけ超過し得る。それによって通気要素、詳細には通気スロットは、例えば1~5mm、好ましくは2mm、バイアルの内部およびバイアルの外部の両方の中に突出し得る。
さらに、バイアルストッパ、詳細にはストッパ本体は、少なくとも1つの通気要素から離されて形成され、かつストッパ本体内に配置され得る中央空洞を備えてよい。詳細には、中央空洞は、特にバイアルが直立位置にあるときに、回収デバイスによってバイアルの内容物のある量を引き出すのを容易にし得る。具体的には、中央空洞は、バイアルの内部に向かって開いてよい。したがって中央空洞は、バイアルストッパのストッパヘッド部のみに穴を開けることによって、回収デバイスがバイアルの内部の中に挿入されるのを可能にし得る。
バイアルストッパは、2~10個の通気要素、特に4~8個、とりわけ6個の通気要素を備えてよい。さらに、少なくとも1つの通気要素を通り、かつストッパ本体の軸に対して垂直である、中間領域におけるバイアルストッパの全断面積は、バイアルの口部の断面積の、60~90%、特に70~80%、とりわけ75%であってよい。バイアルの口部の断面積は、少なくとも1つの通気要素を通過し、かつストッパ本体の軸に対して垂直な中間領域において、バイアルストッパの全断面積を備えるものと捉える。したがって、ストッパ本体がバイアルの口部の中に挿入されたとき、バイアルの口部の断面積は、ストッパ本体の軸に対して垂直である。詳細には、中間領域は、実質的に筒形状、具体的には円筒形状であってよい。さらに、第1の周方向封止面および第2の周方向封止面の両方は、筒形状、具体的には円筒形状であってよく、第1の周方向封止面および第2の周方向封止面は同じ径であってよい。
代替の実施形態において、少なくとも1つの通気要素を通過し、かつストッパ本体の軸に対して垂直な中間領域において、バイアルストッパの全断面積は、バイアルの口部の断面積の90%を超えてもよい。詳細には、上述の中央空洞を備えないバイアルストッパの実施形態に適用し得る。具体的には、少なくとも1つの通気要素を通過し、かつストッパ本体の軸に対して垂直な中間領域において、バイアルストッパの全断面積は、バイアルの口部の断面積の90~98%、特に95~98%の範囲を網羅し得る。したがって、ストッパが中間位置においてバイアルの口部の中に挿入され、バイアルの内部の通気を可能にしたとき、少なくとも1つの通気要素、詳細には通気スロットは、バイアルの口部の断面積の、2~10%、特に2~5%の範囲が開かれて維持されることを可能にする。
通気要素、詳細には通気スロットは、ストッパの機械的安定性、または、第1の周方向封止面および第2の周方向封止面ならびに中間領域が、通気要素がバイアルの口部の内面と同一平面になくてもよいという機能の、いずれかを犠牲にすることなく、バイアルの内部と外部との間で気体の交換を可能にするよう形成され得る。詳細には、通気要素、具体的には通気スロットは、ストッパ本体の軸と交差する径方向において、1~5mm、特に2~3mmの範囲の深さを有し得る。
本明細書で使用される用語「封止面」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、液体および/または気体および/または例えば粉末などの固体が、封止面と第2の表面もしくは対象物との間の通過を防止するよう、第2の表面または対象物と相互作用するよう構成された、任意の表面を指し得る。封止面は、詳細には、周方向封止面であってよく、または周方向封止面を含み得る。したがって、用語「封止面」は、詳細には周方向封止面を指し得る。本明細書で使用される用語「周方向封止面」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、少なくとも1つの対象物の周りを少なくとも部分的に囲む封止面を指し得る。詳細には、周方向封止面は、対象物の周縁部または外周部を備えてよい。具体的には、対象物は、バイアルのネック部のような、円形または楕円形または円筒形状であってよい。したがって、周方向封止面は、詳細にはシリンダジャケットの形状を有し得る。詳細には、「第1の周方向封止面」も「第1の封止面」と称されてよく、「第2の周方向封止面」は「第2の封止面」と称されてよい。詳細には、第1の封止面および第2の封止面は、中間領域よりも大きい径を有し得る。さらに、ストッパ本体は、軸の周りで実質的に回転対称であってよい。さらに、第1の周方向封止面および第2の周方向封止面は両方とも、ストッパ本体の軸周りの、円形シリンダリングの表面のような形状であってよい。第1の周方向封止面および第2の周方向封止面は、詳細には両方とも同一の径を有し得る。
バイアルに面するストッパの端部は、閉じた平坦の円形面のように形付けられてよい。バイアルストッパは、バイアルの口部の外側リム上に配置するために、ストッパ本体の外側端部に少なくとも1つのストッパヘッド部を備えてよく、このストッパヘッド部は、ストッパ本体よりも大きい径を有する。詳細には、ストッパ本体およびストッパヘッド部は、一体化で形成され得る。さらに、ストッパ本体は一体化で形成され得る。具体的には、ストッパ本体は、全体的または部分的にプラスチック材料から作られてよい。ストッパ本体は、詳細には、ブチルゴム、ブロモブチルゴム、およびクロロブチルゴムから成るグループから選択された、少なくとも1つの材料で、全体的または部分的に作られてよい。さらに、中間領域におけるストッパ本体は、外面に複数の突起部、具体的には複数の球状の突起部または部分的に球状の突起部を有し得る。
本発明の第2の態様において、凍結乾燥バイアルのキットが開示される。凍結乾燥バイアルのキットは、本発明による、少なくとも1つの凍結乾燥バイアル、および少なくとも1つのバイアルストッパを備える。凍結乾燥バイアルは、口部におけるバイアルストッパの第1の位置において、第1の周方向封止面が口部の内面に対して密閉封止し、口部におけるバイアルストッパの第2の位置において、第2の周方向封止面が口部の内面に対して密閉封止し、第1の位置と第2の位置との間の中間位置において、バイアルの内部が少なくとも1つの通気要素を介して通気されるよう、バイアルストッパと相互作用するように寸法を決められる口部を有する。具体的には、第1の位置、中間位置、および第2の位置は、バイアルストッパのバイアルに対する位置であってよく、バイアルストッパがバイアルの口部の中に押し込まれるとき、第1の位置、中間位置、および第2の位置に、所与の順番で到達し得る。したがって、バイアルストッパがバイアルの口部から第2の位置から始まり引き抜かれるとき、第2の位置、中間位置、および第1の位置に、所与の順番で到達し得る。凍結乾燥バイアルのキットは、フランジキャップをさらに備えてよい。このフランジキャップは、バイアルストッパの頂部に設置されるよう、かつバイアルの外側リムに対してバイアルストッパにフランジを付けるように構成される。
さらに、ストッパは、バイアルが上下逆さの位置にあるとき、凍結乾燥バイアルに含有された液体が、ストッパが第2の位置にあるバイアルから、バイアルストッパまたはストッパヘッド部を通して通気要素の中に回収デバイスを挿入することによって、完全に取り除かれるように構成される。ストッパのこのような構成は、好適な配置、詳細には空間配置、および/または上述かつ図面2A~図2Dに例示される本発明の実施形態を参照して以下でより詳細に説明するように、少なくとも1つの通気要素の設計によって達成され得る。本明細書で使用される用語「回収デバイス」は、一般に、バイアルストッパを介してバイアルに含有された液体を取り除くよう構成されたデバイスを指し得る。詳細には、回収デバイスは、バイアルストッパおよび/またはストッパヘッド部に穴を開けることによって、バイアルの中に少なくとも部分的に挿入可能であってよい。回収デバイスは、具体的にはカニューレ、管、ドレイン管、シリンジから成るグループから選択されてよい。
代替の実施形態において、バイアルが上下逆さの位置にあるとき、凍結乾燥バイアルに含有された液体は、ストッパが第2の位置にあるバイアルから、バイアルストッパまたはストッパヘッド部を通して通気要素の中に回収デバイスを挿入することによって、完全には取り除かれないことがある。このような実施形態において、以下でさらに詳細に説明するように、かつ図1A~図1Dに例示されるように、ストッパ本体は、バイアルの内部容積と流体接続する中央空洞を備えてよい。詳細には、回収デバイスは、ストッパおよび/またはストッパヘッド部に穴を開けて回収デバイスを中央空洞の中に導入することによって、バイアルの中に挿入され得る。
本発明の第3の態様において、凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法が開示される。この方法は、好ましくは指定の順番で、以下のステップを含む。指定した順番以外も、概して可能であり得る。さらに、1つもしくはいくつか、または全てのステップは、繰り返し実施され得る。さらに、2つ以上のステップは、同時に、または全体的もしくは部分的に一時的に重複する方法で実施され得る。この方法は、以下に明記するステップに加えて、別のステップを含み得る。
この閉鎖方法は、以下のステップ、すなわち、
a)本発明の凍結乾燥バイアルのキットによる少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキットを提供するステップと、
b)第1の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込むステップと、
c)中間位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込み、それによってバイアルの内部が通気されるステップと、
d)第2の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
を含む。
詳細には、ステップb)、ステップc)、およびステップd)の各々の後に、凍結乾燥バイアルのキットは、少なくとも3秒間それぞれの位置に留まってよい。さらに、方法ステップb)の後、かつ方法ステップc)の前に、バイアルに含有された少なくとも1つの固体成分の存在を検出するために、バイアルの内容物の光学検査が実行され得る。具体的には、この成分は粒子、例えばガラス粒子、塵粒子、金属粒子であってよい。したがって光学検査ステップは、具体的には、バイアルの内容物の品質制御の一部に寄与し得、または一部であり得る。詳細には、検査ステップの間、バイアルは回転され得る。
本発明の第4の態様において、凍結乾燥方法が開示される。この方法は、好ましくは指定の順番で、以下のステップを含む。指定した順番以外も、概して可能であり得る。さらに、1つもしくはいくつか、または全てのステップは、繰り返し実施され得る。さらに、2つ以上のステップは、同時に、または全体的もしくは部分的に一時的に重複する方法で実施され得る。この方法は、以下に明記するステップに加えて、別のステップを含み得る。
凍結乾燥方法は、以下のステップ、すなわち、
i)本発明の凍結乾燥バイアルのキットによる少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキットを提供するステップと、
ii)バイアルの中を少なくとも1種類の液体で充填するステップと、
iii)第1の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込むステップと、
iv)中間位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
v)少なくとも1つの凍結乾燥処理を実行するステップであって、バイアルストッパを中間位置に設定し、それによって液体を少なくとも1種類の固体物質に転移させ、少なくとも1種類の気体物質が、通気要素を介してバイアルの内部から通気される、ステップと、
vi)第2の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
を含む。
この方法は任意選択で、全体的または部分的にコンピュータ制御され得る。
詳細には、バイアルストッパを第1の位置に設定し、光学検査ステップが実行され得る。詳細には、光学検査ステップは、バイアルに含有された少なくとも1種類の成分の光学検査ステップであってよい。具体的には、この成分は、化学物質および/または粒子、詳細には汚染物質であってよい。したがって光学検査ステップは、具体的には、バイアルの内容物の品質制御の一部に寄与し得、または一部であり得る。詳細には、検査ステップの間、バイアルは回転され得る。
本発明の第5の態様において、凍結乾燥装置が開示される。凍結乾燥装置は、
A)本発明の凍結乾燥バイアルのキットによる複数の凍結乾燥バイアルのキットと、
B)少なくとも1種類の液体を凍結乾燥バイアルのキットのバイアルの中に充填するための、少なくとも1つの充填デバイスと、
C)バイアルのバイアルストッパを、段階的にバイアルの口部の中に押し込み、それによってバイアルストッパを、順次第1の位置、中間位置、および第2の位置に移動させるための、少なくとも1つの押動装置と、
D)温度適用デバイスと、
E)圧力適用デバイスと
を備える。
本明細書で使用される用語「温度適用デバイス」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、対象物を加熱および/もしくは冷却するよう、ならびに/または対象物の温度を制御するよう構成された、任意のデバイスを指し得る。詳細には、温度適用デバイスは、対象物の温度を所定の値に調節するよう構成され得る。したがって、温度適用デバイスは、例えば発熱抵抗体を有する加熱デバイスなどの、加熱デバイスを備えてよい。温度適用デバイスは、冷却デバイスをさらに備えてよい。詳細には、温度適用デバイスは、対象物の温度を計測するよう構成され得る。
本明細書で使用される用語「圧力適用デバイス」は広義の用語であり、当業者には一般的かつ習慣的な意味が与えられ、特別またはカスタマイズされた意味に限定されない。この用語は具体的に、限定ではないが、室内、チャンバ内、または限定された空間内の圧力を、増加させるよう、および/または減少させるよう構成された、任意のデバイスを指し得る。圧力適用デバイスは、詳細には、部屋、チャンバ、または限定された空間の圧力を制御するよう、および/または部屋、チャンバ、または限定された空間の圧力を所定の値に調節するよう、構成され得る。圧力適用デバイスは、具体的には、正圧および/または負圧を、真空または一部真空として、部屋、チャンバ、または限定された空間に加えるよう構成され得る。圧力適用デバイスは、具体的には1つまたはいくつかのポンプおよび/または弁を備えてよい。圧力適用デバイスは、詳細には、部屋、チャンバ、または限定された空間の圧力を計測するよう構成され得る。
凍結乾燥装置は、
F)凍結乾燥バイアルのキットを光学的に検査するための、少なくとも1つの光学検査デバイスを、さらに備えてよい。
凍結乾燥装置は、
G)凍結乾燥の順序を制御するための、少なくとも1つの制御器であって、具体的には凍結乾燥装置が、本発明の凍結乾燥方法による凍結乾燥方法を実行するのを制御するために構成され得る、少なくとも1つの制御器をさらに備えてよい。
別の考えられる実施形態を排除することなく要約すると、以下の実施態様が想定され得る。
実施態様1:凍結乾燥バイアルの閉鎖のためのバイアルストッパであって、このバイアルストッパはストッパ本体を有し、このストッパ本体は、バイアルストッパの第1の位置においてバイアルの口部の内面に対して密閉封止するための、第1の周方向封止面を備え、ストッパ本体は、バイアルストッパの第2の位置においてバイアルの口部の内面に対して密閉封止するための、第2の周方向封止面をさらに備え、第2の封止面は、第1の封止面からストッパ本体の軸方向に離隔され、ストッパ本体は、第1の封止面と第2の封止面との間に中間領域をさらに備え、この中間領域は、第1の位置と第2の位置との間のストッパの少なくとも1つの中間位置において、バイアルの内部を通気するための少なくとも1つの通気要素を有する、バイアルストッパ。
実施態様2:通気要素は少なくとも1つの通気スロットを備える、実施態様1に記載のバイアルストッパ。
実施態様3:通気スロットは、ストッパ本体の軸方向に延びる、実施態様2に記載のバイアルストッパ。
実施態様4:通気要素は、ストッパ本体を貫通して延びる少なくとも1つの通気開口部を備える、実施態様1~3のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様5:通気開口部は、ストッパ本体の非軸方向に延びる、実施態様4に記載のバイアルストッパ。
実施態様6:通気開口部は、ストッパ本体の軸と交差する径方向と、ストッパ本体の軸に垂直で軸と交差しない正割方向と、から成るグループから選択された方向に、ストッパ本体を貫通して延びる、実施態様4または5のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様7:通気開口部は、ストッパ本体を貫通する少なくとも1つの貫通穴を備え、この貫通穴はストッパ本体の軸方向に細長い、実施態様4~6のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様8:2~10個の通気要素、特に4~8個の通気要素、とりわけ6個の通気要素を備える、実施態様1~7のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様9:少なくとも1つの通気要素を通り、かつストッパ本体の軸に対して垂直である、中間領域におけるバイアルストッパの全断面積は、バイアルの口部の断面積の60~90%、特に70~80%、とりわけ75%である、実施態様1~8のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様10:少なくとも1つの通気要素は、中間位置においてバイアルストッパがバイアルの口部の中に挿入されるとき、バイアルの口部の断面積の2~10%、特に2~5%の範囲が開かれて維持されることを可能にする、実施態様1~9のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様11:中間領域は、実質的に筒形状、具体的には円筒形状を有する、実施態様1~10のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様12:第1の封止面および第2の封止面の両方は、筒形状、具体的には円筒形状を有し、第1の封止面および第2の封止面は同一の径である、実施態様1~11のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様13:第1の封止面および第2の封止面は、中間領域よりも大きい径を有する、実施態様12に記載のバイアルストッパ。
実施態様14:ストッパ本体は、実質的に軸の周りに回転対称である、実施態様1~13のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様15:第1の周方向封止面および第2の周方向封止面の両方は、ストッパ本体の軸周りに円筒形リングの表面のように形付けられる、実施態様1~14のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様16:第1の周方向封止面および第2の周方向封止面の両方は、同一の径を有する、実施態様15に記載のバイアルストッパ。
実施態様17:バイアルに面するストッパの端部は、閉じた平坦の円形面のように形付けられる、実施態様1~16のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様18:バイアルストッパは、バイアルの口部の外側リム上に配置するために、ストッパ本体の外側端部に少なくとも1つのストッパヘッド部をさらに備え、このストッパヘッド部はストッパ本体よりも大きい径を有する、実施態様1~17のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様19:ストッパ本体およびストッパヘッド部は、一体化で形成される、実施態様18に記載のバイアルストッパ。
実施態様20:ストッパ本体は一体化で形成される、実施形態1~19のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様21:ストッパ本体は、全体的または部分的にプラスチック材料で作られる、実施態様20に記載のバイアルストッパ。
実施態様22:ストッパ本体は、ブチルゴム、ブロモブチルゴム、およびクロロブチルゴムから成るグループから選択された、少なくとも1つの材料で、全体的または部分的に作られる、実施態様21に記載のバイアルストッパ。
実施態様23:中間領域におけるストッパ本体は、外面に複数の突起部、具体的には複数の球状または部分的に球状の突起部を有する、実施態様1~22のいずれか一つに記載のバイアルストッパ。
実施態様24:凍結乾燥バイアルのキットであって、少なくとも1つの凍結乾燥バイアル、および実施態様1~23のいずれか一つに記載の少なくとも1つのバイアルストッパを備え、この凍結乾燥バイアルは口部を有し、この口部におけるバイアルストッパの第1の位置において、第1の周方向封止面がこの口部の内面に対して密閉封止し、この口部におけるバイアルストッパの第2の位置において、第2の周方向封止面が口部の内面に対して密閉封止し、第1の位置と第2の位置との間における中間位置において、バイアルの内部が少なくとも1つの通気要素を介して前記バイアルの外部に通気するよう、バイアルストッパと相互作用するように口部の寸法が決められた、凍結乾燥バイアルのキット。
実施態様25:第1の位置、中間位置、および第2の位置は、バイアルストッパのバイアルに対する位置であり、バイアルストッパがバイアルの口部の中に押し込まれるとき、第1の位置、中間位置、および第2の位置に、所与の順番で到達する、実施態様24に記載の凍結乾燥バイアルのキット。
実施態様26:第2の位置、中間位置、および第1の位置は、バイアルストッパのバイアルに対する位置であり、バイアルストッパがバイアルの口部の中から第2の位置から始まり引き抜かれるとき、第2の位置、中間位置、および第1の位置に、所与の順番で到達する、実施態様24または25に記載の凍結乾燥バイアルのキット。
実施態様27:フランジキャップをさらに備え、このフランジキャップは、バイアルストッパの頂部に設置されるよう、かつバイアルの外側リムに対してバイアルストッパにフランジを付けるように構成される、実施態様25または26に記載の凍結乾燥バイアルのキット。
実施態様28:ストッパは、バイアルが上下逆さの位置にあるとき、凍結乾燥バイアルに含有された液体が、ストッパが第2の位置にあるバイアルから、回収デバイスを通気要素の中に挿入することによって完全に取り除くことが可能なように構成される、実施態様24~27のいずれか一つに記載の凍結乾燥バイアルのキット。
実施態様29:凍結乾燥バイアルを閉じるための閉鎖方法であって、
a)凍結乾燥バイアルのキットに関する実施態様24~28のいずれか一つに記載の、少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキットを提供するステップと、
b)第1の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込むステップと、
c)中間位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込み、それによってバイアルの内部が通気されるステップと、
d)第2の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
を含む、閉鎖方法。
実施態様30:ステップb)、ステップc)、およびステップd)の各々の後に、凍結乾燥バイアルのキットは、少なくとも3秒間それぞれの位置に留まる、実施態様29に記載の閉鎖方法。
実施態様31:方法ステップb)の後、かつ方法ステップc)の前に、バイアルに含有された少なくとも1種類の成分について光学検査を実行する、閉鎖方法に関する実施態様29または30に記載の閉鎖方法。
実施態様32:検査ステップの間にバイアルが回転される、実施態様31に記載の閉鎖方法。
実施態様33:凍結乾燥方法であって、
i)凍結乾燥バイアルのキットに関する実施態様24~28のいずれか一つに記載の、少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキットを提供するステップと、
ii)バイアルの中を少なくとも1種類の液体で充填するステップと、
iii)第1の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中に押し込むステップと、
iv)中間位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
v)少なくとも1つの凍結乾燥処理を実行するステップであって、バイアルストッパを中間位置に設定し、それによって液体を少なくとも1種類の固体物質に転移させ、少なくとも1種類の気体物質が、通気要素を介してバイアルの内部から通気される、ステップと、
vi)第2の位置に到達するまで、バイアルストッパをバイアルの口部の中にさらに押し込むステップと、
を含む、凍結乾燥方法。
実施態様34:バイアルストッパを第1の位置に設定し、光学検査ステップが実施される、実施態様33に記載の凍結乾燥方法。
実施態様35:検査ステップの間にバイアルが回転される、実施態様34に記載の凍結乾燥方法。
実施態様36:凍結乾燥装置であって、
A)凍結乾燥バイアルのキットに関する実施態様24~28のいずれか一つに記載の、複数の凍結乾燥バイアルのキットと、
B)少なくとも1種類の液体を凍結乾燥バイアルのキットのバイアルの中に充填するための、少なくとも1つの充填デバイスと、
C)バイアルのバイアルストッパを、段階的にバイアルの口部の中に押し込み、それによってバイアルストッパを、順次第1の位置、中間位置、および第2の位置に移動させるための、少なくとも1つの押動装置と、
D)温度適用デバイスと、
E)圧力適用デバイスと
を備える、凍結乾燥装置。
実施態様37:温度適用デバイスは、凍結乾燥バイアルのキットを冷却するための、少なくとも1つの冷却デバイスを備える、実施態様36に記載の凍結乾燥装置。
実施態様38:F)凍結乾燥バイアルのキットを光学的に検査するための、少なくとも1つの光学検査デバイス
をさらに備える、凍結乾燥装置に関する実施形態36または37に記載の凍結乾燥装置。
実施態様39:G)凍結乾燥の順序を制御するための、少なくとも1つの制御器であって、具体的には、凍結乾燥方法に関する実施態様33~35のいずれか一つに記載の凍結乾燥方法を実行するために、凍結乾燥装置を制御するよう構成された、少なくとも1つの制御器
をさらに備える、凍結乾燥装置に関する実施態様36~38のいずれか一つに記載の凍結乾燥装置。
別の任意選択の特徴および実施態様が、好ましくは従属請求項と共に、以下の実施形態の説明においてより詳細に開示される。そこで、それぞれの任意選択の特徴は、当業者が理解するように、独立で、ならびに任意の実行可能な組み合わせで実現され得る。本発明の範囲は、好ましい実施形態によって限定されない。実施形態は、図面に概略で示される。そこで、これらの図面の中で同一の参照番号は、同一または機能的に互換性のある要素を指す。
図1Aは本発明によるバイアルストッパの上面図である。図1Bは本発明によるバイアルストッパの正面図である。図1Cは本発明によるバイアルストッパの底面図である。図1Dは本発明によるバイアルストッパの断面図である。図1Eは本発明によるバイアルストッパの別の実施形態の断面図である。 図2Aは本発明によるバイアルストッパの別の実施形態における底面図である。図2Bは本発明によるバイアルストッパの別の実施形態における正面図である。図2Cは本発明によるバイアルストッパの別の実施形態における側面図である。図2Dは本発明によるバイアルストッパの別の実施形態における断面図である。 図2A~図2Dに例示されたバイアルストッパを備える、本発明による凍結乾燥バイアルのキットの、上下逆さにした正面図である。 図2A~図2Dに例示されたバイアルストッパを備える、本発明による凍結乾燥バイアルのキットの、バイアルの中に回収デバイスが挿入された、上下逆さにした断面図である。 本発明による凍結乾燥方法の、選択されたステップを示す図である。 本発明による凍結乾燥方法の、選択されたステップを示す図である。 本発明による凍結乾燥方法の、選択されたステップを示す図である。 本発明による凍結乾燥方法の、選択されたステップを示す図である。 本発明による凍結乾燥装置の概略全体図である。
図1A~図1Dは、本発明によるバイアルストッパ110の実施形態であり、上面図(図1A)、正面図(図1B)、底面図(図1C)、および断面図(図1D)を示す。図1Dの断面図を生成するためにバイアルストッパを切断した断面は、図1AにIDの印のラインによって示される。図1Eは、本発明による別の実施形態のバイアルストッパ110の断面図を示す。この図は空洞111を含まない。図2A~図2Dは本発明によるバイアルストッパ110の別の実施形態であり、底面図(図2A)、正面図(図2B)、側面図(図2C)、および断面図(図2D)を示す。図2Dの断面図を生成するためにバイアルストッパを切断した断面は、図2BにIIDの印のラインによって示される。凍結乾燥バイアル112の閉鎖のためのバイアルストッパ110は、バイアルストッパ110の第1の位置122において、バイアル112の口部120の内面118に対して密閉封止するための、第1の周方向封止面116を備える、ストッパ本体114を有する。ストッパ本体114は、バイアルストッパ110の第2の位置126において、バイアル112の口部120の内面118に対して密閉封止するための、第2の周方向封止面124をさらに備える。第2の封止面124は、ストッパ本体114の軸方向128に、第1の封止面116と離隔される。ストッパ本体114は、第1の封止面116と第2の封止面124との間に中間領域130をさらに備える。中間領域130は、第1の位置122と第2の位置126との間において、ストッパ110の少なくとも1つの中間位置136におけるバイアル112の内部134の通気のための、少なくとも1つの通気要素132を有する。
通気要素132は、図1A~図1Dに示されるように、少なくとも1つの通気スロット138を備えてよい。通気スロット138は、詳細には、ストッパ本体114の軸方向128に延び得る。追加的または代替的に、通気要素132は、図2A~図2Dに示されるように、ストッパ本体114を貫通して延びる少なくとも1つの通気開口部140をさらに備えてよい。具体的には、通気開口部140は、ストッパ本体114の非軸方向に、ストッパ本体を貫通して延び得る。詳細には、通気開口部140は、図2A~図2Dに示されるように、ストッパ本体114の軸と交差する径方向に、ストッパ本体114を貫通して延びてよい。しかし通気開口部140は、軸と交差することなくストッパ本体114の軸に対して垂直の正割方向にも延びてよい(図示せず)。具体的には、通気開口部140は、ストッパ本体114を貫通する少なくとも1つの貫通穴142を備えてよく、貫通穴142は、ストッパ本体114の軸方向128に細長い。ここで明示的に記載したもの以外の、通気要素132の他の外形形状および配置も実現可能である。
バイアルストッパ110は、図1A~図1Dに示されるように中央空洞111を備えてよい。中央空洞111は、図1A~図1Dに示されるように、少なくとも1つの通気要素132から離隔されて形成され得る。中央空洞111は、ストッパ本体114内に配置されてよく、詳細には、例えば図1Bおよび図1Dから確認できるように、バイアル112の内部134に向かって開いてよい。詳細には、中央空洞111は、特にバイアル112が直立位置にあるときに、回収デバイス143によってバイアル112の内容物のある量を取り出すのを容易にし得る。具体的には、中央空洞111は、バイアル112の内部134に向かって開いてよい。したがって中央空洞111は、バイアルストッパ110のストッパヘッド部148のみに穴を開けることによって、回収デバイス143がバイアル112の内部134の中に挿入されるのを可能にし得る。図1Eに示されるようなバイアルストッパ110の別の実施形態において、バイアルストッパ110は中央空洞111を備えない。このようなバイアルストッパ110の実施形態は、フルモールドキャストのバージョンとしても称される。中央空洞111を備えるバイアルストッパ110の場合、フルモールドキャストのバージョンと比較して、バイアルストッパを貫通して凍結乾燥バイアルの中に回収デバイス143を挿入するために、より少ない厚さの材料を通過、および/または、より少ない厚さの材料に穴が開けられるはずである。
バイアルストッパ110は、少なくとも1つの通気要素132を備える。詳細には、バイアルストッパ110は、2~10個の通気要素132、特に4~8個の通気要素132、とりわけ図1A~図1Dに例示されるように、6個の通気要素132を備えてよい。さらに、少なくとも1つの通気要素132を通り、かつストッパ本体114の軸に対して垂直である、中間領域130におけるバイアルストッパ110の全断面積は、バイアルの口部の断面積の、60~90%、特に70~80%、とりわけ75%であってよい。これは具体的には、図1A~図1Dに示されるような中央空洞111を備えるバイアルストッパ110の実施形態、および/または図2A~図2Dに示されるような貫通穴142を備える実施形態に適用し得る。代替の実施形態において、少なくとも1つの通気要素132を通過し、かつストッパ本体114の軸に対して垂直な中間領域130において、バイアルストッパ110の全断面積は、バイアル112の口部120の断面積の90%を超えてもよい。詳細には、上述および例えば図1Eに示されるような、中央空洞111を備えないバイアルストッパ110の実施形態に適用し得る。具体的には、少なくとも1つの通気要素132を通過し、かつストッパ本体114の軸に対して垂直な中間領域130において、バイアルストッパ110の全断面積は、バイアル112の口部120の断面積の90~98%、特に95~98%の範囲を網羅し得る。したがって、ストッパ110が中間位置136においてバイアル112の口部120の中に挿入され、バイアル112の内部134の通気を可能にしたとき、少なくとも1つの通気要素132、詳細には通気スロットは、バイアル112の口部120の断面積の、2~10%、特に2~5%の範囲が開かれて維持されることを可能にする。
詳細には、中間領域130は、例えば図1A~図1Eおよび図2A~図2Dで確認できるように、実質的に筒形状144を有し得る。さらに、第1の封止面116および第2の封止面124は、図1A~図1Eおよび図2A~図2Dに示されるように、筒形状144を有し得る。具体的には、第1の封止面116および第2の封止面124は、図1Bおよび図2Bに示されるように同一の径を有し得る。詳細には、第1の封止面116および第2の封止面124は、例えば図1Bで確認できるように、中間領域130よりも大きい径を有し得る。さらに、ストッパ本体114は、軸の周りで実質的に回転対称であってよい。さらに、第1の周方向封止面116および第2の周方向封止面124は両方とも、ストッパ本体114の軸周りの、円形シリンダリングの表面のように形付けられてよい。第1の周方向封止面116および第2の周方向封止面124は、詳細には両方とも同一の径を有し得る。
バイアル112に面するストッパ110の端部146は、閉じた平坦の円形面のように形付けられてよい。図1Bおよび図2Bに示されるように、バイアルストッパ110は、バイアル112の口部120の外側リム150上に配置するために、ストッパ本体114の外側端部に少なくとも1つのストッパヘッド部148を備えてよく、このストッパヘッド部148は、ストッパ本体114よりも大きい径を有する。詳細には、ストッパ本体114およびストッパヘッド部148は、一体化で形成され得る。さらに、ストッパ本体114は一体化で形成され得る。具体的には、ストッパ本体114は、全体的または部分的にプラスチック材料から作られてよい。ストッパ本体114は、詳細には、ブチルゴム、ブロモブチルゴム、およびクロロブチルゴムから成るグループから選択された、少なくとも1つの材料で、全体的または部分的に作られてよい。さらに、図2A~図2Dに例示されるように、中間領域130におけるストッパ本体114は、外面に複数の突起部152、具体的には複数の球状もしくは部分的に球状の突起部152を有し得る。突起部152は、詳細には、バイアル112の口部120、具体的にはバイアル112のネック部において、バイアルストッパ110の中間領域130の、安定した固定および/または安定した位置付けに寄与し得る。さらに突起部152は、突起部152の周りの隙間を介して、さらなる気体交換を可能にし得る。
図3Aおよび図3Bは、図2A~図2D(図3Aおよび図3Bには示されない突起部152を除く)に例示されたようなバイアルストッパ110を備える、本発明による凍結乾燥バイアルのキット156を示す。凍結乾燥バイアルのキット156は、上下逆さの位置にある。図3Aは、バイアル112とバイアルストッパ110との間の相互作用を例示するために透明で示されたバイアル112を伴う、凍結乾燥バイアルのキット156の正面図を示す。図3Bは、回収デバイス143によって液体159を完全にバイアル112から取り除くために、液体159がとり得る考えられる経路を例示するために、図3Aと比べて長手方向軸に沿って90°回転させたバイアルストッパ110を伴う、凍結乾燥バイアルのキット156の断面図を示す。本発明による凍結乾燥バイアルのキット156は、本発明による少なくとも1つのバイアルストッパ110、および少なくとも1つの凍結乾燥バイアル112を備える。凍結乾燥バイアル112は、口部120におけるバイアルストッパ110の第1の位置122において、第1の周方向封止面116が口部120の内面118に対して密閉封止し、口部120におけるバイアルストッパ110の第2の位置126において、第2の周方向封止面124が口部120の内面118に対して密閉封止し、第1の位置122と第2の位置126との間における中間位置136において、バイアル112の内部134が少なくとも1つの通気要素132を介して通気するよう、バイアルストッパ110と相互作用するように寸法が決められた口部120を有する。
具体的には、第1の位置122、中間位置136、および第2の位置126は、バイアルストッパ110のバイアル112に対する位置であってよい。バイアルストッパ110がバイアル112の口部120の中に押し込まれるとき、第1の位置122、中間位置136、および第2の位置126に、所与の順番で到達し得る。これは、図4A~図4Dに例示される。したがって、バイアルストッパがバイアルの口部から第2の位置から始まり引き抜かれるとき、第2の位置126、中間位置136、および第1の位置122に、所与の順番で到達し得る。凍結乾燥バイアルのキット156は、フランジキャップ(図示せず)をさらに備えてよい。このフランジキャップは、バイアルストッパ110の頂部に設置されるよう、かつバイアル112の外側リム150に対してバイアルストッパ110にフランジを付けるように構成される。さらに、ストッパ110は、図3Bに示されるようにバイアル112が上下逆さの位置にあるとき、凍結乾燥バイアル112に含有された液体159が、ストッパ110が第2の位置126にあるバイアル112から、回収デバイス143を通気要素132の中に挿入することによって完全に取り除かれ得るように、構成され得る。ストッパ110のこのような構成は、最適な配置によって実現され、詳細には空間的配置、および/または上述のような少なくとも1つの通気要素132の設計によって実現され得る。したがって、図2A~図2Dおよび図3に示されるような、貫通穴142を備える通気要素132を有するバイアルストッパ110によって、バイアル112の中の残りの液体159をバイアル112から通過させ、通気要素132、詳細には貫通穴142の中に入れ(図3Bの矢印によって示されるように)、そこから、ストッパ110に穴を開けて図3Bに示す回収デバイス143を通気要素132、詳細には貫通穴142の中に挿入することによって残りの液体159を取り除いてよい。ストッパ110は、具体的には図2B、図2C、および図3に示されるように、通気要素132と連通する窪み160を備えてよい。窪み160は、ストッパヘッド部148の近くに配置され得る。窪み160は、バイアル112が上下逆さの位置にあり、そのため回収要素による取り除きが容易であるとき、残りの液体159を集積するよう、さらに構成され得る。液体159は、溶媒を加えることによって凍結乾燥物から作られる、例えば医療製品、医薬製品、またはバイオ製品であってよい。回収デバイス143は、具体的にはカニューレ、管、ドレイン管、シリンジから成るグループから選択されてよい。
図4A~図4Dは、本発明による凍結乾燥方法161の選択されたステップを、図2A~図2Dに示されたような実施形態におけるバイアルストッパ110を備える、凍結乾燥バイアルのキット156の断面図によって示す。図4A~図4Dに示されるようなバイアルストッパ110の断面図のための断面は、バイアルストッパ110の通気要素132を通って切断される。この図において、突起部152は示されない。図4Cに示されるように、通気要素132の長さは、バイアル112の口部120の内面118の高さを超過し得る。したがって、バイアルストッパ110が中間位置136に設置されたとき、内容物のガスの量か、内容物の成分か、またはバイアル112の内部134をバイアルの周りと交換可能にするために、通気要素132は、バイアル112の口部120の内面118を越えて、バイアル112の内部134およびバイアル112の外部の両方の中に突出し、それによってバイアル112の内部134とバイアル112の外部との間の流体接続を確立する。詳細には、通気要素132の長さは、バイアル112の口部120の内面118高さを、2~10mm、好ましくは4mmだけ超過し得る。それによって通気要素132は、例えば1~5mm、好ましくは2mm、バイアル112の内部134およびバイアル112の外部の両方の中に突出し得る。
本発明の第3の態様において、凍結乾燥バイアル112を閉じるための閉鎖方法が開示される(図示せず)。この方法は、好ましくは指定の順番で、以下のステップを含む。指定した順番以外も、概して可能であり得る。さらに、1つもしくはいくつか、または全てのステップは、繰り返し実施され得る。さらに、2つ以上のステップは、同時に、または全体的もしくは部分的に一時的に重複する方法で実施され得る。この方法は、以下に明記するステップに加えて、別のステップを含み得る。
この閉鎖方法は、以下のステップ、すなわち、
a)本発明の凍結乾燥バイアルのキット156による少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキット156を提供するステップと、
b)第1の位置122に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中に押し込むステップと、
c)中間位置136に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中に押し込み、それによってバイアル112の内部134が通気されるステップと、
d)第2の位置126に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中にさらに押し込むステップと、
を含む。
詳細には、ステップb)、ステップc)、およびステップd)の各々の後に、凍結乾燥バイアルのキット156は、少なくとも3秒間それぞれの位置に留まってよい。さらに、方法ステップb)の後、かつ方法ステップc)の前に、バイアル112に含有された少なくとも1つの固体成分の存在を検出するために、バイアル122の内容物の光学検査が実行され得る。具体的には、この成分は粒子、例えばガラス粒子、塵粒子、金属粒子であってよい。したがって光学検査ステップは、具体的には、バイアル112の内容物の品質制御の一部に寄与し得、または一部であり得る。詳細には、検査ステップの間、バイアル112は回転され得る。
本発明の第4の態様において、図4A~図4Dに例示されたような凍結乾燥方法161が開示される。凍結乾燥方法161は、好ましくは指定の順番で、以下のステップを含む。指定した順番以外も、概して可能であり得る。さらに、1つもしくはいくつか、または全てのステップは、繰り返し実施され得る。さらに、2つ以上のステップは、同時に、または全体的もしくは部分的に一時的に重複する方法で実施され得る。この方法は、以下に明記するステップに加えて、別のステップを含み得る。
凍結乾燥方法161は、以下のステップ、すなわち、
i)本発明の凍結乾燥バイアルのキット156による少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキット156を提供するステップと、
ii)バイアル112の中を少なくとも1種類の液体159で充填するステップと、
iii)第1の位置122に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中に押し込むステップと、
iv)中間位置136に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中にさらに押し込むステップと、
v)少なくとも1つの凍結乾燥処理を実行するステップであって、バイアルストッパ110を中間位置136に設定し、それによって液体159を少なくとも1種類の固体物質に転移させ、少なくとも1種類の気体物質が、通気要素132を介してバイアル112の内部134から通気される、ステップと、
vi)第2の位置126に到達するまで、バイアルストッパ110をバイアル112の口部120の中にさらに押し込むステップと、
を含む。
図4Aは、ステップi)およびステップii)の結果として液体159で充填された凍結乾燥バイアル112を示す。詳細には、バイアルストッパ110を第1の位置122に設定し、光学検査ステップが実行され得る。詳細には、光学検査ステップは、バイアル112に含有された少なくとも1種類の成分の光学検査ステップであってよい。具体的には、この成分は、化学物質および/または粒子、詳細には汚染物質であってよい。したがって光学検査ステップは、具体的には、バイアル112の内容物の品質制御の一部に寄与し得、または一部であり得る。詳細には、検査ステップの間、バイアルは回転され得る。図4Bは、液体159の光学検査のための回転の間、ストッパ110を第1の位置122に設定した凍結乾燥バイアル112を示す。図4Cは、凍結乾燥処理を例示し、その間、バイアルストッパ110は中間位置136にあり、図4Cで矢印によって示されるように、通気要素132を通してバイアル112の内部134から、少なくとも1種類の気体物質が通気されるのを可能にする。図4Dは、凍結乾燥物162を含有し、ステップvi)の結果としてストッパ110が第2の位置126にある、バイアル112を示す。
本発明の第5の態様において、図5に例示されたような凍結乾燥装置164が開示される。凍結乾燥装置164は、
A)本発明の凍結乾燥バイアルのキット156による複数の凍結乾燥バイアルのキット156と、
B)少なくとも1種類の液体159を凍結乾燥バイアルのキット156のバイアル112の中に充填するための、少なくとも1つの充填デバイスと、
C)バイアル112のバイアルストッパ110を、段階的にバイアル112の口部120の中に押し込み、それによってバイアルストッパ110を、順次第1の位置122、中間位置136、および第2の位置126に移動させるための、少なくとも1つの押動装置と、
D)温度適用デバイスと、
E)圧力適用デバイスと
を備える。
凍結乾燥装置164は、詳細には、凍結乾燥バイアルのキット156を冷却するための少なくとも1つの冷却デバイスを備えてよい。凍結乾燥装置164は、詳細には、凍結乾燥バイアルのキット156を光学的に検査するための少なくとも1つの光学検査デバイス(F)をさらに備えてよい。凍結乾燥装置164は、凍結乾燥の順序を制御するための、少なくとも1つの制御器(G)を備えてよい。制御器(G)は、具体的には凍結乾燥装置164が、本発明の凍結乾燥方法161による凍結乾燥方法161を実行するよう制御するために構成され得る。凍結乾燥装置164は、図5に示されるように、以下の構成要素すなわち、乾燥チャンバ166、棚セット168、乾燥チャンバのドア170、棚セットの液圧シリンダ172、アイスコンデンサ174、熱交換器の管パッケージ176、中間弁179を開閉するための液圧シリンダ178、伝熱媒体の冷却システム180、伝熱媒体の加熱システム182、伝熱ポンプ184、冷蔵機械186、真空制御のための主真空弁190、ルート真空ポンプ192、回転ベーン真空ポンプ196、回転ベーン真空ポンプ196の封鎖弁194、耐菌性の通気孔フィルタ198、主通気弁200、乾燥チャンバ166のための通気弁202、アイスコンデンサ174のための通気弁204、上流ニードル弁を伴う真空制御のための投薬弁206を、さらに備えてよい。凍結乾燥装置164は、図5にも示されるような以下の構成要素、すなわち別のポンプ208、1つまたはいくつかの圧縮機210、ドレイン212をさらに備えてよい。
110 バイアルストッパ
111 中央空洞
112 凍結乾燥バイアル
114 ストッパハンドル
116 第1の周方向封止面
118 内面
120 バイアルの口部
122 第1の位置
124 第2の周方向封止面
126 第2の位置
128 ストッパ本体の軸方向
130 中間領域
132 通気要素
134 凍結乾燥バイアルの内部
136 中間位置
138 通気スロット
140 通気開口部
142 貫通穴
143 回収デバイス
144 実質的な筒形状
146 ストッパの端部
148 ストッパヘッド部
150 リム
152 突起部
154 外面
156 凍結乾燥バイアルのキット
158 上下逆さの位置
159 液体
160 窪み
161 凍結乾燥方法
162 凍結乾燥物
164 凍結乾燥装置
166 乾燥チャンバ
168 棚セット
170 乾燥チャンバのドア
172 棚セットの液圧シリンダ
174 アイスコンデンサ
176 管パッケージ
178 液圧シリンダ
179 中間弁
180 伝熱媒体の冷却システム
182 伝熱媒体の加熱システム
184 伝熱ポンプ
186 冷蔵機械
190 真空制御のための主真空弁
192 ルート真空ポンプ
194 回転ベーン真空ポンプの封鎖弁
196 回転ベーン真空ポンプ
198 耐菌性の通気孔フィルタ
200 主通気弁
202 乾燥チャンバのための通気弁
204 アイスコンデンサのための通気弁
206 上流ニードル弁を伴う真空制御のための投薬弁
208 別のポンプ
210 圧縮機
212 ドレイン

Claims (7)

  1. 凍結乾燥バイアルのキット(156)であって、少なくとも1つの凍結乾燥バイアル(112)、および、少なくとも1つのバイアルストッパ(110)を備え、
    前記バイアルストッパ(110)は、前記凍結乾燥バイアル(112)の閉鎖のためのバイアルストッパ(110)であって、前記バイアルストッパ(110)はストッパ本体(114)を有し、前記ストッパ本体(114)は、前記バイアルストッパ(110)の第1の位置(122)において前記凍結乾燥バイアル(112)の口部(120)の内面(118)に対して密閉封止するための、第1の周方向封止面(116)を備え、前記ストッパ本体(114)は、前記バイアルストッパ(110)の第2の位置(126)において前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の前記内面(118)に対して密閉封止するための、第2の周方向封止面(124)をさらに備え、前記第2の周方向封止面(124)は、前記第1の周方向封止面(116)から前記ストッパ本体(114)の軸方向(128)に離隔され、前記ストッパ本体(114)は、前記第1の周方向封止面(116)と前記第2の周方向封止面(124)との間に中間領域(130)をさらに備え、前記中間領域(130)は、前記第1の位置(122)と前記第2の位置(126)との間における、前記バイアルストッパ(110)の少なくとも1つの中間位置(136)において、前記凍結乾燥バイアル(112)の内部(134)を通気するための少なくとも1つの通気要素(132)を有し、
    前記第1の周方向封止面(116)および前記第2の周方向封止面(124)の両方は、筒形状(144)を有し、前記第1の周方向封止面(116)および前記第2の周方向封止面(124)は同一の径を有し、前記第1の周方向封止面(116)および前記第2の周方向封止面(124)は、前記中間領域(130)よりも大きい径を有し、
    前記凍結乾燥バイアル(112)は口部(120)を有し、前記口部(120)の中における前記バイアルストッパ(110)の第1の位置(122)において、第1の周方向封止面(116)が前記口部(120)の内面(118)に対して密閉封止し、前記口部(120)の中における前記バイアルストッパ(110)の第2の位置(126)において、第2の周方向封止面(124)が口部(120)の内面(118)に対して密閉封止し、前記第1の位置(122)と前記第2の位置(126)との間の中間位置(136)において、前記凍結乾燥バイアル(112)の前記内部(134)が少なくとも1つの通気要素(132)を介して前記凍結乾燥バイアル(112)の外部に通気するよう、前記バイアルストッパ(110)と相互作用するように前記口部(120)の寸法が決められ、
    前記第1の位置(122)、前記中間位置(136)、および前記第2の位置(126)は、前記バイアルストッパ(110)の前記凍結乾燥バイアル(112)に対する位置であり、前記バイアルストッパ(110)が前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の中に押し込まれるとき、前記第1の位置(122)、前記中間位置(136)、および前記第2の位置(126)に、所与の順番で到達する、凍結乾燥バイアルのキット(156)。
  2. 凍結乾燥バイアル(112)を閉じるための閉鎖方法であって、
    a)凍結乾燥バイアルのキット(156)に関する請求項1に記載の、少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキット(156)を提供するステップと、
    b)第1の位置(122)に到達するまで、バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の口部(120)の中に押し込むステップと、
    c)中間位置(136)に到達するまで、前記バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の中に押し込み、それによって前記凍結乾燥バイアル(112)の内部(134)が通気されるステップと、
    d)第2の位置(126)に到達するまで、前記バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の中にさらに押し込むステップと
    を含む、閉鎖方法
  3. 方法ステップb)の後、かつ方法ステップc)の前に、前記凍結乾燥バイアル(112)に含有された少なくとも1種類の成分について光学検査を実行する、請求項2に記載の閉鎖方法
  4. 凍結乾燥方法であって、
    i)凍結乾燥バイアルのキット(156)に関する請求項1に記載の、少なくとも1つの凍結乾燥バイアルのキット(156)を提供するステップと、
    ii)バイアル(112)の中を少なくとも1種類の液体(159)で充填するステップと、
    iii)第1の位置(122)に到達するまで、バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の口部(120)の中に押し込むステップと、
    iv)中間位置(136)に到達するまで、前記バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の中にさらに押し込むステップと、
    v)少なくとも1つの凍結乾燥処理を実行するステップであって、前記バイアルストッパ(110)を前記中間位置(136)に設定し、それによって液体(159)を少なくとも1種類の固体物質に転移させ、少なくとも1種類の気体物質が、通気要素(132)を介して前記凍結乾燥バイアル(112)の内部(134)から通気される、ステップと、
    vi)第2の位置(126)に到達するまで、前記バイアルストッパ(110)を前記凍結乾燥バイアル(112)の前記口部(120)の中にさらに押し込むステップと
    を含む、凍結乾燥方法
  5. 前記バイアルストッパ(110)を前記第1の位置(122)に設定し、光学検査ステップが実施される、請求項4に記載の凍結乾燥方法
  6. 凍結乾燥装置(164)であって、
    A)凍結乾燥バイアルのキット(156)に関する請求項1に記載の、複数の凍結乾燥バイアルのキット(156)と、
    B)少なくとも1種類の液体(159)を前記凍結乾燥バイアルのキット(156)のバイアル(112)の中に充填するための、少なくとも1つの充填デバイスと、
    C)前記凍結乾燥バイアル(112)のバイアルストッパ(110)を、段階的に前記凍結乾燥バイアル(112)の口部(120)の中に押し込み、それによって前記バイアルストッパ(110)を、順次第1の位置(122)、中間位置(136)、および第2の位置(126)に移動させるための、少なくとも1つの押動装置と、
    D)温度適用デバイスと、
    E)圧力適用デバイスと
    を備える、凍結乾燥装置(164)
  7. F)前記凍結乾燥バイアルのキット(156)を光学的に検査するための、少なくとも1つの光学検査デバイス
    をさらに備える、請求項6に記載の凍結乾燥装置(164)
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