JP7314610B2 - 電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
そのため、感光体の長寿命化と画像流れを両立するために、感光体の保護層に熱可塑性樹脂と無機微粒子を添加する技術が一般に知られている。
一般に、電子写真プロセスでは、画像形成後に、感光体上に残存したトナーをクリーニングブレードでクリーニングするが、感光体とトナーの離型性が悪いと、クリーニング不良を起こし、感光体上にトナー付着を起こすフィルミングという現象を起こし、出力画像にノイズを生じさせる問題が起こる。
この問題を解決するために、従来技術では、感光体にステアリン酸亜鉛を供給して感光体とトナーの離型性を上げることで、フィルミングを軽減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、さらに特性を改善するために感光体表面に、シリコーン構造をもつ表面修飾剤で表面修飾した無機微粒子を分散させることで、初期から耐久条件下で感光体とトナーの離型性を上げ、フィルミングを軽減させる技術を我々は開発してきた。
しかしながら、新たに、感光体上に堆積したステアリン酸亜鉛量の差によって生じる滑剤メモリという問題が発生した。これは、横軸方向に印刷濃度が異なる印刷原稿を複数枚印刷したとき、感光体上に堆積したステアリン酸亜鉛量の差により感光体表面電位の差が生じ、全面ハーフ画像を画出ししたときに、画像に濃淡が生じる現象である。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
前記電子写真感光体に、疎水性有機化合物と、窒化ホウ素と、表面修飾した無機微粒子とを含有した滑剤とを供給する手段を備え、
前記電子写真感光体が、導電性支持体と、前記導電性支持体上に少なくとも保護層と感光層を有し、
当該電子写真感光体の保護層が、少なくとも電荷輸送物質と、熱可塑性樹脂と、表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子を含有し、
前記滑剤が、シリコーンで表面修飾されたアルミナ粒子を含有し、
前記保護層に含有された前記無機微粒子が、アルミナ粒子、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、二酸化ケイ素粒子、又は、硫酸バリウムをコアとし酸化スズのシェルを有する粒子のいずれかであり、
前記保護層に含有された前記無機微粒子に使用された表面修飾剤が、主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子を含有する保護層に、ステアリン酸亜鉛からなる滑剤棒を感光体に接触させてステアリン酸亜鉛を供給する画像形成プロセスの場合、例えば図1の上段に示すように、画像濃度の異なる原稿を複数枚印刷すると、原稿濃度が濃い部分C1は、ステアリン酸亜鉛の付着量が少なくなり、原稿濃度が薄い部分C2はステアリン酸亜鉛の付着量が多くなる。そのため、図2に示すように、現像スリーブの現像剤と感光体表面が擦過するときに、原稿濃度が濃い部分C1は、ステアリン酸亜鉛量が少なく、保護層301に含有された表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子302の影響が大きいため、相対的にマイナス(-)側に帯電し、原稿濃度が薄い部分はステアリン酸亜鉛303の影響が大きくなるため、相対的にプラス(+)側に帯電しやすくなる。この擦過帯電の極性の差により、感光体に電位差が生じ、ハーフ画像を印刷したとき、図1の下段のように滑剤メモリが発生する。
一方、図3に示す本発明のように、ステアリン酸亜鉛303に加えて窒化ホウ素304を供給すると、画像濃度の異なる原稿を複数枚印刷したとき、原稿濃度が薄い部分に窒化ホウ素304が付着するため、現像剤との擦過帯電がマイナス(-)側に帯電しやすくなり、ハーフ画像を印刷したとき、滑剤メモリが発生しにくくなる。
この特徴は、下記各実施形態に共通又は対応する技術的特徴である。
さらに、前記表面修飾剤が、主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有することが好ましい。これにより、主鎖及び側鎖の両方にシリコーン鎖を有する表面修飾剤により表面修飾された無機微粒子が、シリコーン鎖をより多く有することから、保護層中での分散性がより高まり、保護層の耐摩耗性がより向上する。
前記保護層に含有された前記無機微粒子が、少なくとも硫酸バリウムを芯材とし、酸化スズ、アルミナ及び酸化チタンのうちのいずれかでコートされていることが、無機微粒子の粒子径を大きくすることが可能となる点で好ましい。
前記保護層に含有された前記無機微粒子の数平均一次粒径が、50~500nmの範囲内であることが、保護層用塗布液試作時の分散性の点で好ましい。
前記滑剤に含有された疎水性有機化合物が、ステアリン酸亜鉛であることが、潤滑性と加工体への塗布性の点で好ましい。
本発明の電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置ともいう。)は、少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を具備した電子写真画像形成装置であって、前記電子写真感光体に、疎水性有機化合物と、窒化ホウ素と、表面修飾した無機微粒子とを含有した滑剤とを供給する手段(以下、滑剤供給手段ともいう。)を備え、前記電子写真感光体が、導電性支持体と、前記導電性支持体上に少なくとも保護層と感光層を有し、当該電子写真感光体の保護層が、少なくとも電荷輸送物質と、熱可塑性樹脂と、表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子を含有することを特徴とする。
この画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Bkと、給紙搬送手段150と、定着手段170とを有する。画像形成装置100の本体の上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
また、以下に、感光体、滑剤供給手段、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段、クリーニング手段及び滑剤除去手段の順に説明する。
本発明に係る電子写真感光体(以下、感光体ともいう。)は、導電性支持体上に少なくとも保護層と感光層を有する。
具体的には、導電性支持体上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層及び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層がこの順に積層されてなる感光層が形成され、この感光層(電荷輸送層)上に最外層として保護層が形成された層構成を有している。また、導電性支持体と感光層との間に中間層を設けることが好ましい。なお、感光層は、電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する単層構造の層構成を有するものであってもよい。以下、このような構成を有する感光体について詳細に説明する。
導電性支持体は、感光層を支持し、かつ導電性を有する部材である。
導電性支持体の好ましい例としては、金属製のドラム又はシート、ラミネートされた金属箔を有するプラスチックフィルム、蒸着された導電性物質の膜を有するプラスチックフィルム、導電性物質、又は導電性物質とバインダー樹脂とからなる塗料を塗布してなる導電層を有する金属部材やプラスチックフィルム、紙等が挙げられる。
上記金属の好ましい例としては、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレス鋼等が挙げられ、上記導電性物質の好ましい例としては、上記金属、酸化インジウム及び酸化スズ等が挙げられる。
感光層は、後述する露光手段により、所期の画像の静電潜像を感光体の表面に形成するための層である。当該感光層は、単層でもよいし、積層された複数の層で構成されていてもよい。感光層の好ましい例としては、電荷輸送物質と、電荷発生物質とを含有する単層、及び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、電荷発生物質を含有する電荷発生層との積層物等が挙げられる。
保護層は、感光体表面の機械的強度を向上させ、耐傷性や耐摩耗性を向上させるための層である。本発明の画像形成装置においては、保護層が最外層である。
本発明において、感光体の最外層とは、トナーと接触する側の最外部に配置される層を表し、保護層が最外層である。
本発明に係る保護層は、少なくとも電荷輸送物質と、熱可塑性樹脂と、表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子を含有する。
電荷輸送物質としては、特に制限されず、公知のものを用いることができる。その例としては、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体等が挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン誘導体が好ましい。トリアリールアミン誘導体としては、下記化学式(1)で表されるものが好ましい。
本発明に係る保護層に含有される無機微粒子は、保護層の強度向上及び電気特性向上の目的のため保護層に含有され、表面修飾剤(表面処理剤)によって表面修飾(表面処理)されている。
表面修飾剤で表面修飾された無機微粒子は、表面修飾剤由来の化学種(被覆層)及び無機微粒子を含む被覆粒子となると考えられる。なお、表面修飾された無機微粒子は、その表面上の少なくとも一部に表面修飾剤由来の化学種(被覆層)を有していればよい。
コア・シェル構造の複合粒子の好ましい例としては、硫酸バリウムからなる芯材と、酸化スズ、アルミナ、酸化チタ0033ンのうちのいずれかからなる外殻と、を有する複合粒子が挙げられる。なお、芯材の数平均一次粒径と、外殻の厚さとの比率は、使用する芯材及び外殻の種類、ならびにこれらの組み合わせに応じて、適宜設定すればよい。
本発明に係る無機微粒子は表面修飾剤によって表面修飾されている。
表面修飾剤は特に制限されないが、シリコーン構造(シリコーン鎖)を有するシリコーン表面修飾剤、重合性官能基を有する表面修飾剤などが挙げられ、シリコーン鎖を有する表面修飾剤(以下、シリコーン表面修飾剤ともいう。)が好ましい。
主鎖及び側鎖の両方にシリコーン鎖を有することによって、主鎖及び側鎖の両方にシリコーン鎖を有する表面修飾剤により表面修飾された無機微粒子が、シリコーン鎖をより多く有することから、保護層中での分散性がより高まり、保護層の耐摩耗性がより向上する。
反応性官能基としては、カルボン酸基、ヒドロキシ基、-Rd-COOH(Rdは、2価の炭化水素基)、アルキルシリル基、ハロゲン化シリル基、及びアルコキシシリル基等の金属酸化物粒子と結合しうる基が挙げられる。これらの中でもカルボン酸基、ヒドロキシ基又はアルコキシシリル基が好ましい。
ポリ(メタ)アクリレート主鎖の側鎖にシリコーン鎖を有する表面修飾剤の市販品の具体例としては、サイマック(登録商標)US-350(以上、東亞合成株式会社製)、KP-541、KP-574、及びKP-578(以上、信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
また、シリコーン主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有する表面修飾剤(主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有する表面修飾剤)の市販品の具体例としては、KF-9908及びKF-9909(以上、信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
また、主鎖のみにシリコーン鎖を有する表面修飾剤の市販品の具体例としては、KF-9901(信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。
表面修飾剤による表面修飾方法は、特に制限されず、無機微粒子の表面上に表面修飾剤を付着(又は結合)することができる方法であればよい。このような方法としては、一般的に、湿式処理方法と乾式処理方法との二通りに大別されるが、いずれを用いてもよい。
当該方法としては、無機微粒子と、表面修飾剤とを溶剤中で分散させ、得られた分散液を乾燥し溶剤を除去する方法が好ましく、その後さらに加熱処理を行い、表面修飾剤と無機微粒子とを反応させることによって、表面修飾剤を無機微粒子の表面上に付着(又は結合)させる方法がより好ましい。また、表面修飾剤と無機微粒子とを溶剤中で分散した後、得られた分散液を湿式粉砕することにより、無機微粒子を微細化すると同時に表面修飾を進行させてもよい。
上述した表面修飾(シリコーン表面修飾)された無機微粒子は、反応性表面修飾剤でさらに表面修飾されることが好ましい。重合性基は、反応性表面修飾によって、無機微粒子の表面に担持され、その結果、表面修飾された無機微粒子は、さらに重合性基を有することとなる。
そして、保護層中で、当該表面修飾された無機微粒子が重合性基を介して重合性モノマーと重合することになり、膜強度がより高い保護層が形成され、保護層の耐摩耗性がさらに向上する。このとき、シリコーン表面修飾粒子は、保護層中で重合性基由来の基を有する構造として存在することとなる。
S-1: CH2=CHSi(CH3)(OCH3)2
S-2: CH2=CHSi(OCH3)3
S-3: CH2=CHSiCl3
S-4: CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S-5: CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S-6: CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S-7: CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S-8: CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S-9: CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S-10: CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S-11: CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S-12: CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S-13: CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S-14: CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S-15: CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S-16: CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S-17: CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S-18: CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S-19: CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S-20: CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S-21: CH2=C(CH3)Si(OCH3)3
S-22: CH2=C(CH3)Si(OC2H5)3
S-23: CH2=CHSi(OCH3)3
S-24: CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2
S-25: CH2=CHSi(CH3)Cl2
S-26: CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S-27: CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S-28: CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S-29: CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
S-30: CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S-31: CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S-32: CH2=C(CH3)COO(CH2)8Si(OCH3)3
本発明に係る熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。中でも、電気特性及び膜強度の点でポリカーボネート樹脂が好ましい。
保護層形成用の樹脂組成物は、上記成分以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。他の成分の例としては、特に制限されないが、潤滑剤等が挙げられる。潤滑剤は、特に制限されず公知のものを用いることができ、その例としては、重合性シリコーン化合物及び重合性パーフルオロポリエーテル化合物等が挙げられる。
本発明に係る電子写真感光体は、特に制限されず公知の電子写真感光体の製造方法によって製造することができる。
中でも、導電性支持体上に形成された感光層の表面に、保護層形成用の樹脂組成物を含む塗布液を塗布する工程と、塗布された保護層形成用の樹脂組成物を乾燥する又は工程と、を含む方法によって製造することが好ましい。
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、2-ブタノール(sec-ブタノール)、tert-ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられる。分散媒は、単独でも又は2種以上混合しても用いることができる。
本発明に係る滑剤供給手段116Yは、感光体111Yの表面に滑剤を供給する手段である。滑剤供給手段116Yにより、感光体111Y表面上に滑剤の皮膜が形成される。滑剤供給手段116Yは、感光体111Yの回転方向において滑剤除去手段114Yの下流側かつ帯電手段113Yの上流側に配置されている。
前記滑剤供給手段である滑剤ストックを構成する本発明に係る滑剤は、疎水性有機物と、窒化ホウ素と、表面修飾した無機微粒子とを含有する。
前記疎水性有機物としては、脂肪酸金属塩を含有することが潤滑性と感光体への塗布性の点で好ましい。
脂肪酸金属塩としては、例えば、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどを用いることができる。これらの中でも、滑性及び延展性の観点から、ステアリン酸亜鉛を用いることが好ましい。これらは1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
滑剤はさらに窒化ホウ素を含む。窒化ホウ素の数平均粒径は、0.07~500μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.5~40μmの範囲内である。
滑剤は、本発明の効果を妨げない限り、窒化ホウ素以外の無機潤滑剤を含んでもよい。このような無機潤滑剤としては、劈開性を有する物質からなるものを用いることが好ましく、例えば、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、マイカなどが挙げられる。これらの中でも窒化ホウ素を用いることが好ましい。これらは1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記滑剤に含有される表面修飾した無機微粒子は、研磨剤として機能する。
当該無機微粒子としては、表面をシリコーン処理したアルミナ粒子等が挙げられる。
また、前記無機微粒子を表面修飾する表面修飾剤としては、シリコーン等が挙げられる。
前記滑剤ストックは、直方体状であったが、棒状であってもよく、特に形状は限定しないが、棒状にして「滑剤棒」として用いることが好ましい。
帯電手段113Yは、感光体111Y表面に対して帯電ローラーにより帯電を行う手段である。この例の帯電手段113Yは、感光体111Yの表面に接触して配設された帯電ローラーと、帯電ローラーに電圧を印加する電源とからなる。
弾性材料の具体例としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリル-ブタジエンゴム(NBR)及びクロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムや、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びフッ素樹脂などの樹脂、又は発泡スポンジなどの発泡体などを挙げることができる。弾性の大きさは、プロセス油、可塑剤などを弾性材料中に添加することにより調整することができる。
弾性層11bの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
抵抗制御層11cの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
塗工方法としては、浸漬塗工法、ロール塗工法及びスプレー塗工法などが挙げられる。
表面層11dの体積抵抗率は、JIS K 6911に準拠して測定された値である。
帯電バイアス電圧は、例えば-2.5~-1.5kV程度とすることができる。
露光手段115Yは、帯電手段113Yによって一様な電位を与えられた感光体111Y表面に、画像信号(イエローの画像信号)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段である。露光手段115Yは、感光体111Yの軸方向にアレイ状に発光素子が配列されたLEDと結像素子とから構成されるもの、又はレーザー光学系などが用いられる。
現像手段117Yは、感光体111Y表面にトナーを供給し、感光体111Y表面に形成された静電潜像を現像し、トナー画像を形成する手段である。この例の現像手段117Yは、具体的には、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ及び感光体とこの現像スリーブとの間に直流及び/又は交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置により構成される。
転写手段を構成する一次転写ローラー133Yは、感光体111Y上に形成されたトナー画像を無端ベルト状の中間転写体131に転写する手段である。一次転写ローラー133Yは、中間転写体131と当接して配置されている。
クリーニング手段119Yは、感光体111Y表面に残存したトナーを除去する手段である。この例のクリーニング手段119Yは、クリーニングブレードにより構成される。このクリーニングブレードは、図5に示すように、支持部材31と、この支持部材31上に接着層(図示せず)を介して支持されたブレード部材30とにより構成される。ブレード部材30は、その先端が、感光体111Y表面との当接部分における当該感光体111Yの回転方向と反対方向(カウンター方向)に向く状態で配置されている。
滑剤除去手段114Yは、感光体111Y表面に付着した滑剤を除去する手段である。滑剤除去手段114Yは、感光体111Yの回転方向においてクリーニング手段119Yの下流側かつ滑剤供給手段116Yの上流側に配置されている。
式(1): A≧8B
式(2): A≧1.7
測定条件
X線:Alモノクロ線源
加速:12kV、6mA
分解能:50eV
ビーム系:400μm
ステップサイズ:0.1eV
中間転写体131上には、当該中間転写体上に残存したトナーを除去するクリーニング手段135が配置されている。
本発明の画像形成装置において使用されるトナーとしては、特に限定されないが、結着樹脂及び着色剤が含有されるトナー粒子よりなり、当該トナー粒子には、所望により離型剤などの他の成分が含有されていてもよい。
トナーを構成するトナー粒子は、高画質化を企図する観点から、その体積平均粒径が2~8μmの範囲内であることが好ましい。
トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄などの強磁性金属、強磁性金属とアルミニウム及び鉛などの合金、フェライト及びマグネタイトなどの強磁性金属の化合物などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライトが好ましい。
<金属酸化物粒子P1の作製>
金属酸化物粒子P1として、未修飾金属酸化物粒子(未修飾の無機微粒子)であるα-アルミナ(数平均一次粒径300nm、比抵抗1010Ω・cm以上、pH8~9、スミコランダムAA-03:住友化学工業社製)を用いた。
2-ブタノール 10mLに、未修飾金属酸化物粒子であるα-アルミナ(数平均一次粒径300nm、スミコランダムAA-03:住友化学工業社製)5gを加え、USホモジナイサーを用いて室温で60分間分散させた。次いで、反応性表面修飾剤である3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-503:信越化学工業株式会社製)0.15gを加えて、さらに、室温で60分間、USホモジナイザーを用いて分散を行った。分散後、溶剤を室温下で揮発させ、120℃で60分間乾燥させることにより、反応性表面修飾剤(又は、疎水化処理剤ともいう。)(KBM-503)で表面修飾されたα-アルミナ粒子(表面修飾金属酸化物粒子P2)を作製した。
メタノール 10mLに未修飾金属酸化物粒子であるα-アルミナ(数平均一次粒径300nm、スミコランダムAA-03:住友化学工業社製)5gを加え、USホモジナイサーを用いて室温で30分間分散させた。次いで、反応性表面修飾剤である3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-503:信越化学工業株式会社製)0.25g及びトルエン 10mLを加え、室温で60分撹拌した。エバポレーターによって溶剤を除去した後、120℃で60分加熱することにより、反応性表面修飾剤で表面修飾が施された導電性金属酸化物粒子を得た。
上記で得られた導電性金属酸化物粒子 5gを、2-ブタノール 40gに加え、USホモジナイザーを用いて室温で60分間分散させた。次いで、シリコーン主鎖の側鎖にシリコーン鎖を有する表面修飾剤(KF-9908:信越化学工業株式会社製)0.15gを加えて、さらに、室温で60分間、USホモジナイザーを用いて分散を行った。分散後、溶剤を室温下で揮発させ、120℃で60分間乾燥させることにより、反応性表面修飾剤と、主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有する表面修飾剤で表面修飾が施された表面修飾金属酸化物粒子P3を作製した。
前記表面修飾金属酸化物粒子P3の作製において、KBM-503による表面修飾を行わずに、KF-9908による表面修飾のみ行った以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P4を作製した。
(複合粒子1の作製)
図7に示す製造装置を用い、硫酸バリウム(BaSO4)芯材(コア)の表面に酸化スズ(SnO2)の被覆層(シェル)が形成されてなる複合粒子1を作製した。
具体的には、母液槽41中に純水3500cm3を投入し、次に数平均一次粒径が80nmである球状の硫酸バリウム芯材900gを投入して、5パス循環させた。母液槽41から流出するスラリーの流速は、2280cm3/minであった。また、強分散装置13の撹拌速度を16000rpmとした。循環完了後のスラリーを純水で全量9000cm3にメスアップし、そこに1600gのスズ酸ナトリウム、及び2.3cm3の水酸化ナトリウム水溶液(濃度25N)を投入して5パス循環させた。このようにして母液を得た。
この母液を、母液槽41から流出する流速S2が200cm3となるように循環させながら、強分散装置43としてのホモジナイザー「magic LAB(登録商標)」(IKAジャパン株式会社製)に20%硫酸を供給した。供給速度S3を9.2cm3/minとした。ホモジナイザーの容積は20cm3、撹拌速度は16000rpmであった。循環を15分間行い、その間硫酸を連続的にホモジナイザーに供給し、粒子を含むスラリーを得た。
得られたスラリーを、その導電率が600μS/cm以下となるまでリパルプ洗浄した後、ヌッチェ濾過を行い、ケーキを得た。このケーキを大気中、150℃で10時間乾燥させた。次いで、乾燥ケーキを粉砕し、その粉砕粉を1体積%H2/N2雰囲気下で450℃、45分間還元焼成した。このようにして、硫酸バリウムの芯材(コア)の表面に酸化スズの外殻(シェル)が形成されてなる、数平均一次粒径が100nmである複合粒子1を作製した。
ここで、図7に示す製造装置において、符号42及び44は、母液槽41と強分散装置43との間の循環路を形成する循環配管を、符号45及び46は、循環配管42及び44にそれぞれ設けられたポンプを、符号41aは撹拌翼を、符号43aは撹拌部を、符号41b及び43bはシャフトを、符号41c及び43cはモーターを、それぞれ示す。
前記表面修飾金属酸化物粒子P4の作製において、前記α-アルミナ粒子の代わりに、前記で得られた複合粒子1を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P5を作製した。
前記表面修飾金属酸化物粒子P4の作製において、前記α-アルミナ粒子の代わりに、酸化チタン(TiO2、数平均一次粒径100nm)を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P6を作製した。
前記複合粒子1の作製において、数平均一次粒径が80nmである硫酸バリウム芯材の代わりに、数平均一次粒径が240nmである硫酸バリウム芯材を用いた以外は同様にして数平均一次粒径が300nmの複合粒子2を作製した。そして、前記表面修金属酸化物粒子P5の作製において、前記複合粒子1の代わりに、前記複合粒子2を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P7を作製した。
前記複合粒子1の作製において、数平均一次粒径が80nmである硫酸バリウム芯材の代わりに、数平均一次粒径が400nmである硫酸バリウム芯材を用いた以外は同様にして数平均一次粒径が500nmの複合粒子3を作製した。そして、前記表面修金属酸化物粒子P5の作製において、前記複合粒子1の代わりに、前記複合粒子3を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P8を作製した。
前記表面修金属酸化物粒子P5の作製において、KF-9908による表面修飾の代わりに、KF-9901による表面修飾を行った以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P9を作製した。
前記表面修金属酸化物粒子P5の作製において、KF-9908による表面修飾の代わりに、KF-578による表面修飾を行った以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P10を作製した。
前記表面修飾金属酸化物粒子P4の作製において、前記α-アルミナ粒子の代わりに、酸化スズ(SnO2、数平均一次粒径49nm)を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P11を作製した。
前記複合粒子1の作製において、数平均一次粒径が80nmである硫酸バリウム芯材の代わりに、数平均一次粒径が405nmである硫酸バリウム芯材を用いた以外は同様にして数平均一次粒径が501nmの複合粒子4を作製した。そして、前記表面修金属酸化物粒子P5の作製において、前記複合粒子1の代わりに、前記複合粒子4を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P12を作製した。
前記表面修飾金属酸化物粒子P4の作製において、前記α-アルミナ粒子の代わりに、二酸化ケイ素(SiO2、数平均一次粒径100nm)を用いた以外は同様にして表面修飾金属酸化物粒子P13を作製した。
KF-9908:主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有するシリコーン表面修飾剤(信越化学工業社製)
KF-9901:下記式で表される、主鎖にシリコーン鎖を有するシリコーン表面修飾剤(信越化学工業社製)
KF-578:側鎖にシリコーン鎖を有するシリコーン表面修飾剤(信越化学工業社製)
<感光体1の作製>
(導電性支持体の準備)
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、導電性支持体を準備した。
下記成分を下記の分量で混合し、分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行い、中間層形成用塗布液を調製した。当該塗布液を浸漬塗布法によって導電性支持体の表面に塗布し、110℃で20分間乾燥し、膜厚2μmの中間層を導電性支持体上に形成した。なお、ポリアミド樹脂としてX1010(ダイセル・エボニック株式会社製)を使用し、酸化チタン粒子としてSMT-500SAS(テイカ株式会社製、数平均一次粒径:0.035μm)を使用した。
ポリアミド樹脂 10質量部
酸化チタン粒子 11質量部
エタノール 200質量部
下記成分を下記分量で混合し、循環式超音波ホモジナイザー(RUS-600TCVP、株式会社日本精機製作所製)を用いて、19.5kHz、600Wにて循環流量40L/時間で0.5時間にわたって分散することにより、電荷発生層形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を浸漬塗布法によって中間層の表面に塗布し、風乾することにより、膜厚0.3μmの電荷発生層を中間層上に形成した。
なお、電荷発生物質は、Cu-Kα特性X線回折スペクトル測定で8.3°、24.7°、25.1°、及び26.5°に明確なピークを有するチタニルフタロシアニン、及び(2R,3R)-2,3-ブタンジオールの1:1付加体と、未付加のチタニルフタロシアニンとの混晶を使用した。また、ポリビニルブチラール樹脂としてエスレック(登録商標)BL-1(積水化学工業株式会社製)を使用した。また、混合溶媒として、3-メチル-2-ブタノン/シクロヘキサノン=4/1(体積比)を使用した。
電荷発生物質 24質量部
ポリビニルブチラール樹脂 12質量部
混合溶媒 400質量部
下記成分を下記分量で混合した電荷輸送層用の塗布液を、浸漬塗布法によって電荷発生層の表面に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を電荷発生層上に形成した。
電荷輸送物質(下記CTM-A:4,4′-ジメチル-4″-(α-フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 60質量部
ポリカーボネート樹脂(ユーピロン(登録商標)Z300(三菱ガス化学株式会社製、ビスフェノールZ型ポリカーボネート) 100質量部
酸化防止剤(IRGANOX(登録商標)1010(BASFジャパン株式会社製)
4質量部
下記成分を下記分量で混合、分散した保護層用の塗布液を、浸漬塗布法によって電荷輸送層の表面に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、膜厚24μmの保護層を電荷輸送層上に形成し、感光体1を作製した。
金属酸化物粒子P1(α-アルミナ(粒径300nm、比抵抗1010Ω・cm以上、pH8~9、スミコランダムAA-03:住友化学工業社製)) 60質量部
電荷輸送物質(CTM-A) 150質量部
ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300質量部
酸化防止剤(Irganox1010:日本チバガイギー社製)12質量部
THF(テトラヒドロフラン) 2800質量部
シリコーンオイル(KF-54:信越化学社製) 4質量部
酸性分散剤(BYK-P105:BYKケミー社製) 1質量部
前記感光体1の作製において、保護層を以下のとおりに変更した以外は同様にして感光体2を作製した。すなわち、以下では、重合性モノマーM2を光によって硬化した。
下記成分を下記分量で混合した保護層形成用塗布液を、電荷輸送層の表面に、円形スライドホッパー塗布機を用いて塗布した。得られた塗布液の膜に、メタルハライドランプを用いて紫外線(主波長:365nm)を1分間照射して(紫外線照度:16mW/cm2、積算光量:960mJ/cm2)、当該膜を硬化させることにより、膜厚3.0μmの保護層を電荷輸送層上に形成した。これにより、感光体2を作製した。
重合性モノマーM2 120質量部
表面修飾金属酸化物粒子P2(α-アルミナをKBM-503で表面修飾した粒子)
100質量部
重合開始剤(IRGACURE819:BASFジャパン株式会社製)
10質量部
2-ブタノール 400質量部
酸性分散剤(BYK-P105:BYKケミー社製) 1質量部
前記感光体2の作製の前記保護層形成用塗布液において、酸性分散剤(BYK-P105)を添加しないで、かつ、前記表面修飾金属酸化物粒子P2の代わりに、前記表面修飾金属酸化物粒子P3を用いた以外は同様にして感光体3を作製した。
前記感光体1の作製の前記保護層形成用塗布液において、酸性分散剤(BYK-P105)を添加しないで、かつ、前記金属酸化物粒子P1の代わりに、下記表に示す各表面修飾金属酸化物粒子を用いた以外は同様にして感光体4~8及び10~14を作製した。
前記感光体1の作製において、保護層を以下のとおりに変更した以外は同様にして感光体9を作製した。
下記成分を下記分量で混合、分散した電荷輸送層用の塗布液を、浸漬塗布法によって電荷発生層の表面に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、膜厚24μmの保護層を電荷輸送層上に形成し、感光体9を作製した。
表面修飾金属酸化物粒子P5 60質量部
電荷輸送物質(CTM-A) 150質量部
ポリアリレート(M-2040 ユニチカ社製) 300質量部
酸化防止剤(Irganox1010:日本チバガイギー社製)12質量部
THF(テトラヒドロフラン) 2800質量部
シリコーンオイル(KF-54:信越化学社製) 4質量部
ステアリン酸亜鉛90質量部と、窒化ホウ素9質量部と、シリコーン表面修飾した平均粒径0.3μmのアルミナ粒子1質量部を、150℃で撹拌しながら溶融し、150℃で予熱した、幅10mm×深さ9mm×長さ500mmのキャビティを有するアルミニウム製金型のキャビティ内に、溶融液を注入した。注入後、予熱した断熱蓋を金型上部に設置した。次いで、金型を室温の条件下に置き、金型温度が50℃になるまで放冷した。2時間後、固化した成形品を金型から取り出し、当該成形品を滑剤棒1とした。
ステアリン酸亜鉛90質量部を、150℃で撹拌しながら溶融し、150℃で予熱した、幅10mm×深さ9mm×長さ500mmのキャビティを有するアルミニウム製金型のキャビティ内に、溶融液を注入した。注入後、予熱した断熱蓋を金型上部に設置した。次いで、金型を室温の条件下に置き、金型温度が50℃になるまで放冷した。2時間後、固化した成形品を金型から取り出し、当該成形品を滑剤棒2とした。
前記滑剤棒1の製造において、ステアリン酸亜鉛の代わりにステアリン酸カルシウムを用いた以外は同様にして、滑剤棒3を製造した。
評価機は、bizhub C658(コニカミノルタ社製)を改造し、図5に示すように、感光体に滑剤棒を接触させることで滑剤を供給できるように改造したマシンで実験を行った。具体的には、下記表に示す感光体及び滑剤棒の組み合わせで、画像を形成した。
評価機は前記bizhub C658(コニカミノルタ社製)を改造したマシンを用い、30℃、80%RH(NN環境)でBk位置に評価感光体を搭載し、5%の印字チャートにて5000枚プリントの耐久試験を実施した。
耐久試験後、顕微鏡で感光体表面を観察し、20mm×40mmの視野における現像剤由来の付着物の個数を測定した。測定した結果、下記の基準で評価し、R5~R3を品質上問題ないと判断した。
(基準)
R5:付着物1個以下
R4:付着物が5個未満
R3:付着物が5個以上~11個未満
R2:付着物が11個以上30個未満
R1: 付着物が30個以上
高温高湿環境(温度30℃、湿度85%RH)で、印字率5%相当の文字チャートを2000枚連続で印字した後に電源を切り、8時間放置した後に電源を入れ、A3ハーフトーン画像を20枚連続で印字した。像流れは、ハーフトーン画像が放置前のレベルに回復したときの枚数によって評価した。
1枚目以内に回復した場合を「R5」、3枚目以内に回復した場合を「R4」、7枚目以内に回復した場合を「R3」、20枚目以内に回復した場合を「R2」、21枚目以降に回復した場合を「R1」と評価した。なお、7枚目を基準としているのは、通常装置を立ち上げたときに実施される画像安定化での感光体の回転数がA3用紙7枚目印字相当であるため、7枚目以内であれば1枚目の印字から像流れによる画像劣化は発現しないと考えられるからである。R5~R3を品質上問題ないと判断した。
高温高湿環境(温度30℃、湿度85%RH)において、画像部Aと非画像部Bとを有するパターン画像を連続して100枚出力した後、全面ハーフトーン画像を1枚出力した。このハーフトーン画像について、「Macbeth RD920」(マクベス社製)を用いて画像部Aに対応する部分の反射濃度(D1)及び非画像部Bに対応する部分の反射濃度(D0)をそれぞれ測定してその濃度差ΔD(D1-D0)を算出し、これによって画像濃度ムラの発生度合いを評価した。下記の基準で評価し、R5~R3を品質上問題ないと判断した。
(基準)
R5:0.1未満
R4:0.1以上0.2未満
R3:0.2以上0.3未満
R2:0.3以上0.5未満
R1:0.5以上
11a 芯金
11b 弾性層
11c 抵抗制御層
11d 表面層
11e 押圧バネ
20 筐体
21 ブラシローラー
22 滑剤ストック
23 加圧バネ
30 ブレード部材
31 支持部材
41 母液槽
41a 撹拌翼
41b、43b シャフト
41c、43c モーター
42、44 循環配管
43 強分散装置
43a 撹拌部
45、46 ポンプ
100 画像形成装置
110Y、110M、110C、110Bk 画像形成ユニット
111Y、111M、111C、111Bk 感光体
113Y、113M、113C、113Bk 帯電手段
114Y、114M、114C、114Bk 滑剤除去手段
115Y、115M、115C、115Bk 露光手段
116Y、116M、116C、116Bk 滑剤供給手段
117Y、117M、117C、117Bk 現像手段
118Y 均しブレード
119Y、119M、119C、119Bk クリーニング手段
131 中間転写体
133Y、133M、133C、133Bk 一次転写ローラー(転写手段)
135 クリーニング手段
137A、137B、137C、137D ローラー
150 給紙搬送手段
170 定着手段
200 プロセスカートリッジ
201 筐体
203R、203L 支持レール
211 給紙カセット
213A、213B、213C、213D 中間ローラー
215 レジストローラー
217 二次転写ローラー(転写手段)
219 排紙ローラー
221 排紙トレイ
C1 原稿濃度が濃い部分
C2 原稿濃度が薄い部分
301 保護層
302 表面修飾した無機微粒子
303 ステアリン酸亜鉛
304 窒化ホウ素
A 滑剤存在比率Aを測定した部分
B 滑剤存在比率Bを測定した部分
P 転写材
SC 原稿画像読み取り装置
S1 電源
S2 流速
S3 供給速度
Claims (3)
- 少なくとも電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を具備した電子写真画像形成装置であって、
前記電子写真感光体に、疎水性有機化合物と、窒化ホウ素と、表面修飾した無機微粒子とを含有した滑剤とを供給する手段を備え、
前記電子写真感光体が、導電性支持体と、前記導電性支持体上に少なくとも保護層と感光層を有し、
当該電子写真感光体の保護層が、少なくとも電荷輸送物質と、熱可塑性樹脂と、表面修飾剤によって表面修飾した無機微粒子を含有し、
前記滑剤が、シリコーンで表面修飾されたアルミナ粒子を含有し、
前記保護層に含有された前記無機微粒子が、アルミナ粒子、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、二酸化ケイ素粒子、又は、硫酸バリウムをコアとし酸化スズのシェルを有する粒子のいずれかであり、
前記保護層に含有された前記無機微粒子に使用された表面修飾剤が、主鎖及び側鎖にシリコーン鎖を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。 - 前記保護層に含有された前記無機微粒子の数平均一次粒径が、50~500nmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
- 前記滑剤に含有された疎水性有機化合物が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
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