JP6459454B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
前記感光体が、重合性化合物を重合して得られる架橋型硬化樹脂による保護層を有するものであり、
前記滑剤供給手段が、前記感光体の回転方向において前記帯電手段の下流側、かつ、前記クリーニング手段の上流側に配置されると共に、前記滑剤除去手段が、前記感光体の回転方向において前記クリーニング手段の下流側、かつ、前記帯電手段の上流側に配置され、
さらに、画像形成装置内の温度および相対湿度を検知する温湿度検知手段と、当該温湿度検知手段によって検出された温度と相対湿度とから算出される水蒸気量に基づいて、当該水蒸気量が大きくなるに従って前記滑剤除去手段における滑剤を除去する力が大きくなるよう制御する制御手段とを備え、
前記滑剤除去手段による滑剤の除去後の感光体の表面の単位面積当たりの滑剤存在比率が、0.3〜1.0atom%の範囲内とされることを特徴とする。
前記制御手段は、当該ブラシローラの回転速度、および/または、当該ブラシローラの回転方向、および/または、当該ブラシローラの感光体に対する食込み量を調整することにより、滑剤除去手段における滑剤を除去する力の大きさを制御することが好ましい。
本発明の画像形成装置は、感光体と、感光体の表面を帯電させる近接帯電方式の帯電手段と、帯電手段により帯電された感光体を露光する露光手段と、露光手段により露光された感光体にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、感光体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、感光体の表面に滑剤を供給する滑剤供給手段と、感光体の表面に残存したトナーを除去するクリーニング手段と、滑剤を感光体の表面より除去する滑剤除去手段とを備える画像形成装置である。
本発明の画像形成装置において、滑剤除去手段は、感光体の回転方向においてクリーニング手段の下流側かつ帯電手段の上流側に配置されることが好ましい。
そして、本発明の画像形成装置においては、当該画像形成装置内の温度および相対湿度を検知する温湿度検知手段と、当該温湿度検知手段によって検出された温度と相対湿度とから算出される水蒸気量に基づいて、当該水蒸気量が大きくなるに従って滑剤除去手段における滑剤を除去する力が大きくなるよう制御する制御手段とが備えられている。
以下、感光体の回転方向におけるクリーニング手段の下流側かつ帯電手段の上流側に滑剤除去手段が配置された画像形成装置について具体的に説明する。
この画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成ユニット110Y,110M,110C,110Bkと、中間転写体ユニット130と、給紙搬送手段150と、定着手段170とを有する。画像形成装置100の本体の上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
感光体111Yは、ドラム状のものであり、重合性化合物を含む組成物を重合反応により硬化して得られる架橋重合体を含有する架橋型硬化樹脂による保護層を表面層として有するものとすることができる。この例の感光体111Yは、具体的には、導電性支持体上に、中間層を有し、この中間層上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層および電荷輸送物質を含有する電荷輸送層がこの順に積層されてなる感光層が形成され、この感光層(電荷輸送層)上に表面層として保護層が形成された層構成を有している。なお、感光層は、電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する単層構造の層構成を有するものであってもよい。
感光体111Yの保護層は、重合性化合物を含む組成物を重合反応により硬化して得られる架橋重合体よりなる硬化樹脂からなり、当該硬化樹脂中に、金属酸化物微粒子が含有されてなることが好ましく、特に反応性有機基を有する化合物よりなる表面処理剤によって表面処理された金属酸化物微粒子が含有されてなることが好ましい。
保護層を構成する硬化樹脂は、紫外線や電子線などの活性線の照射により、重合性官能基を2個以上有する重合性化合物を重合し、架橋反応による架橋結合を形成して硬化することにより得られる架橋重合体からなる。重合性化合物としては、重合性官能基を2個以上有するものを用い、重合性官能基を1個有するものを併用することもできる。具体的には、重合性化合物としては、例えば、スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、ビニルトルエン系モノマー、酢酸ビニル系モノマー、N−ビニルピロリドン系モノマーなどが挙げられる。
保護層には、反応性有機基を有する化合物よりなる表面処理剤(以下、「反応性有機基含有表面処理剤」ともいう。)によって表面処理された金属酸化物微粒子が含有されていることが好ましい。この金属酸化物微粒子は、原料となる金属酸化物微粒子(以下、「未処理金属酸化物微粒子」ともいう。)が反応性有機基含有表面処理剤によって表面処理されることにより、未処理金属酸化物微粒子表面に反応性有機基が導入されたものである。
また、反応性有機基含有表面処理剤としては、ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤が好ましい。ラジカル重合性反応基としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。このようなラジカル重合性反応基は、本発明に係る重合性化合物とも反応して強固な保護層を形成することができる。ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのラジカル重合性反応基を有するシランカップリング剤が好ましい。
S−2:CH2 =CHSi(OCH3 )3
S−3:CH2 =CHSiCl3
S−4:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−5:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(OCH3 )3
S−6:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(OC2 H5 )(OCH3 )2
S−7:CH2 =CHCOO(CH2 )3 Si(OCH3 )3
S−8:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )Cl2
S−9:CH2 =CHCOO(CH2 )2 SiCl3
S−10:CH2 =CHCOO(CH2 )3 Si(CH3 )Cl2
S−11:CH2 =CHCOO(CH2 )3 SiCl3
S−12:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−13:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(OCH3 )3
S−14:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(CH3 )(OCH3 )2
S−15:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(OCH3 )3
S−16:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 Si(CH3 )Cl2
S−17:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )2 SiCl3
S−18:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(CH3 )Cl2
S−19:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 SiCl3
S−20:CH2 =CHSi(C2 H5 )(OCH3 )2
S−21:CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 )3
S−22:CH2 =C(CH3 )Si(OC2 H5 )3
S−23:CH2 =CHSi(OCH3 )3
S−24:CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 )2
S−25:CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
S−26:CH2 =CHCOOSi(OCH3 )3
S−27:CH2 =CHCOOSi(OC2 H5 )3
S−28:CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 )3
S−29:CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 H5 )3
S−30:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(OC2 H5 )3
S−31:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )2 (OCH3 )
S−32:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OCOCH3 )2
S−33:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(ONHCH3 )2
S−34:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH3 )(OC6 H5 )2
S−35:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(C10H21)(OCH3 )2
S−36:CH2 =CHCOO(CH2 )2 Si(CH2 C6 H5 )(OCH3 )2
重合性化合物を反応させる方法としては、光の照射時間や光の波長などを変化させることによって保護層のユニバーサル硬さを制御することができることから、光で反応させる方法を採用することが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(「イルガキュアー369」:BASFジャパン社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、例えば、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。また、光重合促進効果を有する光重合促進剤を単独で、または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm2 、好ましくは5〜100mJ/cm2 である。
ランプの電力は、好ましくは0.1kW〜5kWであり、特に好ましくは、0.5kW〜3kWである。
具体的には、「フィッシャースコープH100」により試験荷重下でダイヤモンド四角錐のビッカーズ圧子に荷重Fをかけて感光体表面を押し込んだときの、押し込み深さhおよび荷重Fから下記式(1)により求める。
式(1):HU(ユニバーサル硬さ)=F/(26.45×h2 )
帯電手段113Yは、感光体111Y表面に対して近接帯電方式による帯電を行う手段である。
ここで、近接帯電方式とは、感光体の表面近傍の微小な空隙で発生する近接放電を利用した帯電方式を指す。近接帯電方式には、具体的には、接触ローラ帯電方式、非接触ローラ帯電方式、ブラシ帯電方式などが含まれる。
この例の帯電手段113Yは、感光体111Yの表面に接触して配設された帯電ローラと、帯電ローラに電圧を印加する電源とからなる。
帯電ローラは、例えば、導電性支持体上に抵抗調整層が形成されてなるものである。
露光手段115Yは、帯電手段113Yによって一様な電位を与えられた感光体111Y表面に、画像信号(イエローの画像信号)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段である。露光手段115Yは、感光体111Yの軸方向にアレイ状に発光素子が配列されたLEDと結像素子とから構成されるもの、あるいはレーザー光学系などが用いられる。
現像手段117Yは、感光体111Y表面にトナーを供給し、感光体111Y表面に形成された静電潜像を現像し、トナー像を形成する手段である。この例の現像手段117Yは、具体的には、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブおよび感光体とこの現像スリーブとの間に現像電界を形成するための直流および/または交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置により構成される。
滑剤供給手段114Yは、感光体111Yの表面に滑剤を供給する手段であって、この滑剤供給手段114Yにより、感光体111Y表面上に滑剤皮膜が形成される。滑剤供給手段114Yは、感光体111Yの回転方向においてクリーニング手段119Yの上流側、具体的には、感光体111Yの回転方向において、転写手段(この例においては一次転写ローラ133Y)の下流側であって、クリーニング手段119Yの上流側に配置されている。
具体的には、ブラシローラは、感光体111Yの回転方向と同方向または逆回転に、当該感光体111Yに対する周速比が0.3〜1.5となる回転速度で回転駆動される。
ブラシローラの感光体111Yに対する食込み量は、0.5〜1.5mmであることが好ましい。
クリーニング手段119Yは、感光体111Y表面に残存したトナーを除去する手段である。この例のクリーニング手段119Yは、クリーニングブレードにより構成される。このクリーニングブレードは、図2に示すように、支持部材31と、この支持部材31上に接着層(図示せず)を介して支持されたブレード部材30とにより構成される。ブレード部材30は、その先端が、感光体111Y表面との当接部分における当該感光体111Yの回転方向と反対方向(カウンター方向)に向く状態で配置されている。
滑剤除去手段116Yは、感光体111Y表面に付着した滑剤を除去する手段である。滑剤除去手段116Yは、感光体111Yの回転方向においてクリーニング手段1119Yの下流側であって、帯電手段113Yの上流側に配置されている。
滑剤除去手段116Yは、除去部材が感光体111Y表面に接触し、機械的作用によって滑剤を除去する手段であることが好ましい。ここで、機械的作用によって滑剤を除去するとは、感光体の表面を機械的に擦るなどによって滑剤を除去することをいう。除去部材としては、ブラシローラや発泡ローラなどを用いることができ、除去能力および耐久性の観点からブラシローラを用いることが好ましい。この例の滑剤除去手段116Yは、具体的には、感光体111Y表面に当接し、感光体111Yの回転方向とは逆回転で等速に回転駆動されるブラシローラ20よりなる除去部材と、当該ブラシローラ20に付着した滑剤を払い落とすフリッカー21と、駆動機構(図示せず)とにより構成される。
金属製シャフトは、感光体111Yに対して接地状態とされることが好ましい。
ブラシ毛は金属製シャフトに対し垂直方向に起毛させる、直毛タイプが除去能力の観点から好ましい。ブラシ毛に用いる糸は、フィラメント糸であることが望ましく、材料としては、6−ナイロン、12−ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン等の合成樹脂が挙げられ、導電性を高める目的でカーボン、ニッケル等の金属を練り込んだものであってもよい。ブラシ繊維の太さは3〜15デニールであることが好ましく、ブラシ繊維の毛長は2〜5mmであることが好ましい。また、ブラシ繊維の植設密度を4万〜50万本/平方インチ(40k〜500kF/inch2 )の範囲で設定することによって、除去に必要な剛性を確保すると共に、ブラシ毛に疎な部分を作らず滑剤の除去ムラを引き起こさないようにすることができる。ブラシ繊維の電気抵抗率は107 Ω以下であることが好ましく、ブラシ繊維のヤング率は1500〜9800N/mm2 であることが好ましい。
温湿度検知手段120は、画像形成装置100内の温度および相対湿度を検知する温湿度センサーからなる。
この温湿度検知手段120においては、当該画像形成装置100のウォームアップ時に温度および相対湿度を検知する。
また、この画像形成装置100には、温湿度検知手段120によって検出された温度と相対湿度とから算出される水蒸気量に基づいて、滑剤除去手段116Yにおける滑剤を除去する力(以下、「滑剤除去力」ともいう。)を制御する制御手段125が備えられている。
制御手段125は、水蒸気量が大きくなるに従って滑剤除去手段116Yにおける滑剤除去力が大きくなるよう制御するものであり、予め定められた目標値に従って、具体的には温湿度環境に対する滑剤除去力を調整するための項目が規定された制御テーブルに従って、滑剤除去手段116Yにおける滑剤除去力の大きさを制御するものであることが好ましい。
ブラシローラ20の回転速度は、具体的には、感光体111Yとの周速比で例えば0.3〜1.5とされる。
ブラシローラ20の感光体111Yに対する食込み量は、例えば0.5〜1.5mmとされる。
具体的には、感光体から保護層のみ5mm角で切り取り、測定サンプルとする。X線光電子分光装置「K−Alpha」(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用い、選択元素を下記測定条件にて定量分析し、各々の原子ピーク面積から相対感度因子を用いて表面元素濃度を算出する。検出される金属の測定量を代替量として取り扱う。
−測定条件
X線:Alモノクロ線源
加速:12kV、6mA
分解能:50eV
ビーム系:400μm
ステップサイズ:0.1eV
中間転写体ユニット130は、無端ベルト状の中間転写体131と、当該中間転写体131を介して感光体111Y,111M,111C,111Bkと当接して配置された一次転写ローラ133Y,133M,133C,133Bkと、当該中間転写体131のクリーニング手段135とを有する。
転写手段を構成する一次転写ローラ133Y,133M,133C,133Bkは、感光体111Y,111M,111C,111Bk上に形成されたトナー像を中間転写体131に転写する手段である。
例えば、滑剤の供給は、ブラシローラによって固形状の滑剤を塗布する方法によって行うことに限定されず、トナーに対して外部添加された微粉状の滑剤が、現像工程において形成される現像電界の作用により、感光体に供給される方法が採用されてもよい。
このとき、滑剤の数平均一次粒径は、例えば0.5〜20μmであることが好ましい。また、滑剤は、トナーの帯電性に影響を与えないよう、トナーに対して0.01〜0.3質量%の割合で添加されることが好ましい。
トナーに対して外部添加される微粉状の滑剤としては、滑性、劈開性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ステアリン酸亜鉛などを用いることができる。
本発明の画像形成装置において使用されるトナーとしては、特に限定されないが、結着樹脂および着色剤が含有されるトナー粒子よりなり、当該トナー粒子には、所望により離型剤などの他の成分が含有されていてもよい。
トナーを構成するトナー粒子は、高画質化を企図する観点からすれば、その体積平均粒径が2〜8μmであることが好ましい。
トナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄などの強磁性金属、強磁性金属とアルミニウムおよび鉛などの合金、フェライトおよびマグネタイトなどの強磁性金属の化合物などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライトが好ましい。
以下に示すように、導電性支持体上に、中間層と、電荷発生層および電荷輸送層よりなる有機感光層とがこの順に積層され、この有機感光層上に表面層として保護層が形成された層構成の感光体〔1〕を作製した。
直径60mmの円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、表面を細かく粗面にした導電性支持体〔1〕を用意した。
下記組成の分散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター使用)し、中間層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・バインダー樹脂:ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 1部
・金属酸化物粒子:酸化チタン「SMT500SAS」(テイカ社製) 3部
・溶媒:メタノール 10部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
中間層形成用塗布液〔1〕を用いて導電性支持体〔1〕上に、浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
電荷発生物質:下記顔料(CG−1)20部、バインダー樹脂:ポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(電気化学工業社製)10部、溶媒:酢酸t−ブチル700部、溶媒:4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン300部を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層形成用塗布液〔1〕を調製した。この電荷発生層形成塗布液〔1〕を中間層〔1〕上に浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
(1)無定形チタニルフタロシアニンの合成
1,3−ジイミノイソインドリン29.2質量部をo−ジクロロベンゼン200質量部に分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド20.4質量部を加えて窒素雰囲気下に150〜160℃で5時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾過し、クロロホルムで洗浄、2%塩酸水溶液で洗浄、水洗メタノール洗浄して、乾燥後、26.2質量部(収率91%)の粗チタニルフタロシアニンを得た。
次いで、粗チタニルフタロシアニンを5℃以下において濃硫酸250質量部中で1時間攪拌して溶解し、これを20℃の水5000質量部に注いだ。析出した結晶をろ過し、充分に水洗してウエットペースト品225質量部を得た。
このウエットペースト品を冷凍庫にて凍結し、再度解凍した後、ろ過、乾燥して無定形チタニルフタロシアニン24.8質量部(収率86%)を得た。
上記無定形チタニルフタロシアニン10.0質量部と(2R,3R)−2,3−ブタンジオール0.94質量部(0.6当量比)(当量比はチタニルフタロシアニンに対する当量比、以後同じ)をオルトクロロベンゼン(ODB)200質量部中に混合し60〜70℃で6.0時間加熱撹拌した。一夜放置後、該反応液にメタノールを加えて生じた結晶を濾過し、濾過後の結晶をメタノールで洗って(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニンを含有する顔料(CG−1)10.3質量部を得た。顔料(CG−1)のX線回折スペクトルでは、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°に明確なピークがある。マススペクトルにおいて576と648にピークがあり、IRスペクトルでは970cm-1付近のTi=O、630cm-1付近にO−Ti−Oの両吸収が現れる。また熱分析(TG)では390〜410℃に約7%の質量減少があることから、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と非付加体(付加していない)チタニルフタロシアニンの混合物と推定される。
得られた顔料(CG−1)のBET比表面積を流動式比表面積自動測定装置(マイクロメトリックス・フローソープ型:島津製作所)で測定したところ、31.2m2 /gであった。
電荷輸送物質:下記化合物A225部、バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)300部、酸化防止剤:「Irganox1010」(日本チバガイギー社製)6部、溶媒:THF(テトラヒドロフラン)1600部、溶媒:トルエン400部、シリコーンオイル「KF−50」(信越化学社製)1部を混合し、溶解して電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
この電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を電荷発生層〔1〕の上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(1)金属酸化物微粒子の作製
未処理金属酸化物微粒子として下記酸化錫〔1〕を用い、表面処理剤として上記例示化合物(S−15)を用い、以下に示すように表面処理を行い、酸化錫微粒子よりなる金属酸化物微粒子〔1〕を作製した。
数平均一次粒径:20nm、体積抵抗率:1.05×105 (Ω・cm)
重合性化合物:上記例示化合物(M1)100質量部、表面処理済み金属酸化物微粒子〔1〕150質量部、溶媒:sec−ブタノール510質量部、溶媒:THF(テトラヒドロフラン)0.3質量部を遮光下で混合して硬化用組成物を得、これを分散機としてサンドミルを用いて5時間分散した後、重合開始剤:「イルガキュアー379」(BASFジャパン社製)12.5質量部を加え、遮光下で撹拌して溶解させ、保護層形成用塗布液〔1〕を調製した。この保護層形成用塗布液〔1〕を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布装置を用いて塗布して塗膜を形成した。その後、この塗膜を室温で15分間乾燥し、キセノンランプを用いて窒素気流下において、光源と塗膜との間の離間距離を10mmとして、ランプ出力1kWで紫外線を1分間照射して、乾燥膜厚3.0μmの保護層〔1〕を形成し感光体〔1〕を作製した。この感光体〔1〕における保護層のユニバーサル硬さは280N/mm2 であった。
画像形成装置「bizhub C6500」(コニカミノルタ社製)に、所定の現像剤と感光体〔1〕とを搭載し、画像形成ユニットを近接帯電による帯電が行われるよう、接触ローラ帯電方式に改造し、さらにクリーニング手段の下流側であって帯電手段の上流側に下記仕様の滑剤除去手段を設置した。現像剤として、この「bizhub C6500」に対応する市販品に、微粉状の滑剤(ステアリン酸亜鉛、数平均一次粒径4μm)をトナーに対して0.2質量%の割合で外部添加したものを用いた。これを画像形成装置〔A〕とする。
滑剤除去手段には、直毛タイプのブラシローラよりなる除去部材を使用した。フィラメント糸には炭素含有ナイロン繊維「SA−7」(東レ社製)を用い、ブラシ繊維の太さ10デニール、ブラシ繊維の植設密度75kF/inch2 、ブラシ繊維の毛長3.0mmのリボン状生地を外径6mmの金属製シャフト(SUM22)に螺旋状に巻き付け形成した。ブラシローラは金属製シャフトを介して接地させた。
滑剤除去手段のブラシローラは、下記表1に示される制御テーブルに従って、温度および相対湿度から得られる水蒸気量に基づいて、ブラシローラの感光体との当接部における回転方向、感光体に対する周速比および感光体に対する食込み量を設定した。
印字率5%相当の文字チャートを2000枚連続で印字し、続けてハーフトーン画像1枚を印字した後に電源を切り、上記試験環境下に8時間放置した後に電源を入れ、A3ハーフトーン画像を20枚連続で印字した。
像流れは、ハーフトーン画像が放置前に印字したハーフトーン画像のレベルに回復したときの枚数によって評価した。本発明においては、7枚目以内に回復した場合を合格と評価した。なお、7枚目を基準としているのは、通常ユーザーが使用する際に装置電源オンから1枚目の印字が出力されるまでの時間に相当するためであり、7枚目以内であれば実用上の1枚目の印字から像流れによる画像劣化は発現しないと考えられるからである。
印字率5%相当の文字チャートを100,000枚印字した後に、感光体の保護層の膜厚を測定し、保護層の減耗量を算出した。膜厚の測定は渦電流式膜厚測定機「フィッシャースコープMMS PC」(フィッシャーインストルメンツ社製)用いた。本発明においては、保護層の減耗量が1.5μm以内である場合を合格と評価した。
上記(2)感光体の減耗量の評価後の感光体およびクリーニングブレードを用いてクリーニング性を確認した。クリーニング性の測定には画像形成装置「bizhub C6500」ベースの外部駆動機を用い、クリーニングブレードを当接線圧15N/m,実効当接角11°と設定した感光体ユニットを用意し、駆動させた状態で感光体1周分(94mm)にトナー量1g/m2 の全面帯を出力、帯が1周分クリーニングブレードを通過した後のトナー拭き残し発生有無にて判断した。全面で拭き残しが無い場合を「A」(合格)、ブレードチッピング部、および面上で拭き残しが発生した場合を「B」(不合格)と評価した。
実施例1の画像形成装置〔A〕と同じ画像形成装置を用い、試験環境を表2に記載された温度および相対湿度の環境に変更したこと以外は実施例1と同様にして、上記の(1)〜(3)の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、滑剤除去手段を設置しなかったこと以外は同様にして、画像形成装置〔B〕を作製した。これを用いて、温度30℃、相対湿度85%RHの環境下において上記の(1)〜(3)の評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、滑剤除去手段を設置しなかったこと以外は同様にして、画像形成装置〔B〕を作製した。これを用いて、温度10℃、相対湿度15%RHの環境下にて上記の(1)〜(3)の評価を行った。結果を表2に示す。
21 フリッカー
30 ブレード部材
31 支持部材
100 画像形成装置
110Y,110M,110C,110Bk 画像形成ユニット
111Y,111M,111C,111Bk 感光体
113Y,113M,113C,113Bk 帯電手段
114Y,114M,114C,114Bk 滑剤供給手段
115Y,115M,115C,115Bk 露光手段
116Y,116M,116C,116Bk 滑剤除去手段
117Y,117M,117C,117Bk 現像手段
119Y,119M,119C,119Bk クリーニング手段
120 温湿度検知手段
125 制御手段
130 中間転写体ユニット
131 中間転写体
133Y,133M,133C,133Bk 一次転写ローラ(転写手段)
135 クリーニング手段
137A、137B、137C、137D ローラ
150 給紙搬送手段
170 定着手段
200 プロセスカートリッジ
201 筐体
203R、203L 支持レール
211 給紙カセット
213A、213B、213C、213D 中間ローラ
215 レジストローラ
217 二次転写ローラ(転写手段)
219 排紙ローラ
221 排紙トレイ
P 転写材
SC 原稿画像読み取り装置
Claims (4)
- 感光体と、前記感光体の表面を帯電させる近接帯電方式の帯電手段と、前記帯電手段により帯電された感光体を露光する露光手段と、前記露光手段により露光された感光体にトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、前記感光体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、前記感光体の表面に滑剤を供給する滑剤供給手段と、前記感光体の表面に残存したトナーを除去するクリーニング手段と、前記滑剤を前記感光体の表面より除去する滑剤除去手段とを備える画像形成装置であって、
前記感光体が、重合性化合物を重合して得られる架橋型硬化樹脂による保護層を有するものであり、
前記滑剤供給手段が、前記感光体の回転方向において前記帯電手段の下流側、かつ、前記クリーニング手段の上流側に配置されると共に、前記滑剤除去手段が、前記感光体の回転方向において前記クリーニング手段の下流側、かつ、前記帯電手段の上流側に配置され、
さらに、画像形成装置内の温度および相対湿度を検知する温湿度検知手段と、当該温湿度検知手段によって検出された温度と相対湿度とから算出される水蒸気量に基づいて、当該水蒸気量が大きくなるに従って前記滑剤除去手段における滑剤を除去する力が大きくなるよう制御する制御手段とを備え、
前記滑剤除去手段による滑剤の除去後の感光体の表面の単位面積当たりの滑剤存在比率が、0.3〜1.0atom%の範囲内とされることを特徴とする画像形成装置。 - 前記滑剤除去手段は、感光体の表面と接触した状態において機械的作用によって滑剤を除去するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記滑剤除去手段がブラシローラからなり、
前記制御手段は、当該ブラシローラの回転速度、および/または、当該ブラシローラの回転方向、および/または、当該ブラシローラの感光体に対する食込み量を調整することにより、滑剤除去手段における滑剤を除去する力の大きさを制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、予め定められた目標値に従って、滑剤除去手段における滑剤を除去する力の大きさを制御することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
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