JP7314574B2 - 自動精算機 - Google Patents
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Description
このような場合、液晶パネルなどを自動精算機本体に接続して固定しようとすると、周囲の壁や柱などの建物の構造物が取付作業の妨げとなって、取付作業性が良好であるとは言い難かった。
本発明は、設置作業性が良好で、設置場所に汎用性を持たせることができる自動精算機を提供することを目的とする。
図1は、実施形態の自動精算機1の全体の構成を説明する斜視図である。
この実施形態の自動精算機1は、精算機本体2およびディスプレイ5を含む表示装置4とから主に構成されている。
このうち、精算機本体2は、箱型で内部を中空とする筺体2aと扉2bとを備える。筺体2aは、前面にメンテナンス開口2cを開口形成している。メンテナンス開口2cの一側辺2dには、ヒンジ部材2e,2eが設けられている。
ヒンジ部材2e,2eは、回動軸を回転中心として扉2bを横開き方向に回動可能としている。メンテナンス開口2cは、扉2bが開放された状態で、内部に収納している機器類55を引出すことができる(図14参照)。
また、筺体2aには、メンテナンス開口2cのヒンジ部材2eが装着されている一側辺2dの反対側の他側辺2g側の上方には、上面部2hの正面視右側縁に沿ってプリンタ装置40が設けられている。
取付アーム3には、先端部に表示装置4が装着されていて、筺体2aの上面部2hの上方に所定の間隔を空けてディスプレイ5を配置している。
表示装置4は、平面状の表示面を有するディスプレイ5と、ディスプレイ5を収納するハウジング6とを有している。本実施形態のディスプレイ5は、LCD(liquid crystal display)により長方形の薄板形状を呈して構成されていて、表示面を露出させてハウジング6に格納されている。なお、ディスプレイ5は、有機EL(organic electro-luminescence: OEL)等、他の表示方式を用いる表示装置であってもよい。
ディスプレイ5の表示面は、精算機本体2側から延設されたケーブル9の信号に応じて各種情報を表示する(図3参照)。
さらに、本実施形態のディスプレイ5は、表示面にタッチパネル機能が設けられている。ユーザは、表示面をタッチすると該当する位置に対応する信号がケーブル9から精算機本体2に送られる。
図2は、自動精算機1が設置される建物100の壁部101の水平断面図である。壁部101には、室内側の壁面101aから奥手側への方向Bに凹んだブース102が形成されている。自動精算機1の精算機本体2の大きさは、ブース102の大きさよりもやや小さく形成されていて、ブース102の内側の空間部に自動精算機1が一台、前方(作業スペース103側)から押込む方向Bで入るように形成されている。
ブース102の前方には、作業スペース103が存在する。作業者は、表示装置4を交換する際、作業スペース103から取付に用いる締結具での組付け作業や、配線の接続作業を行っていた。このため、周囲の壁部101が左右両側に隣接する精算機本体2では、視認性やアクセス性が悪い状態で、交換作業を行わなければならない。
また、取付ねじを取り外すと表示装置4が落下してしまう。このため、二人の作業者によらなければ、表示装置4を精算機本体2に装脱着することは困難であった。
本実施形態の自動精算機1は、筺体2aから上方に向けて突設される取付アーム3と、取付アーム3に装着されて筺体2aの上方に配置される表示装置4と、を備えている。
図3に示すように、取付アーム3の先端には、受金具としての本体側ブラケット7が設けられている。また、ディスプレイ5のハウジング6の裏面側6aには、ほぼ中央に組付金具としての本体側ブラケット7に固定される表示部側ブラケット8が設けられている。
そして、表示部側ブラケット8には、上辺部8bに左,右一対の係止フック8a,8aが設けられている。係止フック8a,8aは、それぞれ下向きにかぎ部8c,8cが突設されている。
本体側ブラケット7には、取付孔3b,3bと対向する位置に挿通孔7c,7cが形成されている。
取付孔3b,3bと共に挿通孔7c,7cに両側から挿通された取付ねじは、本体側ブラケット7を回動自在に軸支する。
たとえば、長孔7eに挿入された取付ビスのスライド移動により、係止孔7bを回動中心としてディスプレイ5の揺動を許容する。そして、所望の固定位置で、取付ビスを締結して固定するようにしてもよい。この際、蝶ネジを用いることにより、工具を必要とせずに組付けることができる。
このため、さらに、ディスプレイ5の設置角度を無段階で可変させることが出来て自由度が向上する。
図4に示すように、取付アーム3側の先端面部7aに形成された係止孔7b,7bに、ディスプレイ5側の係止フック8aを挿入して係止する。
取付アーム3の被係止部としての係止孔7bに係止フック8aを回動可能に係止すると、係止孔7bは、ディスプレイ5の上下方向の回動中心となる。そして、ディスプレイ5は、回動範囲に、ディスプレイ5の上端の係止フック8aを係止孔7bに係止する取付位置(図4参照)と、ディスプレイ5の表示面側を正面に向ける固定位置(図5参照)とを少なくとも有して、これらを含む範囲で回動自在となる。
図4に示す取付位置の状態では、表示装置4が取付アーム3によって下方から支持されているため、作業者は一方の片手で容易にディスプレイ5を水平近くまで持ち上げて、上面部2hから離間させることができる。
この状態で、挿通孔7c,挿通孔7fと挿通孔8j,8jの位置を合わせて図示しない取付ネジ等の締結具で固定してもよい。この場合、作業者は、作業スペース103に居ながら回動により持上げられたディスプレイ5の裏面側の作業を行える。このため、表示装置4の側面とブース102の壁面との間の狭い空間に手を入れて作業する場合に比して、広いスペースを確保できる。したがって、取付作業性が良好である。
そして、他方の片手で、ディスプレイ5の裏面側に設けられた雌コネクタ19(図5参照)にケーブル9の先端に設けられた雄コネクタ9aを容易に接続することができる。
このため、円滑に挿通孔7c,挿通孔7fと挿通孔8j,8jの位置を合わせが行われて、図示しない取付ネジ等の締結具で固定することができ、容易に取付けできる。このように本実施形態の自動精算機1では、設置作業性が良好で、設置場所に汎用性を持たせることができる。
また、図3中仮想線で示すように、挿通孔7fを長孔7eとすれば、本体側ブラケット7に対して表示装置4を回動させることが出来、さらに、表示面の角度の自由度が向上する。
図7は、本実施形態の変形例1の取付構造を示すものである。図6との相違点は、本体側ブラケット17に先端を拡開する受けテーパ部17f,17fが形成されていることである。また、表示部側ブラケット18にテーパ部は設けられていない。
これにより、表示部側ブラケット18は、本体側ブラケット17の受けテーパ部17f,17fの内側面によってガイドされて、所望の位置に介装される。
他の構成および作用効果については、本実施形態の自動精算機1と同一乃至均等であるので説明を省略する。
図8は、本実施形態の変形例2の自動精算機1に用いる表示装置4の取付構造を示すものである。図6に示す自動精算機1との相違点は、本体側ブラケット17の下部縦壁17gに係合突起部材11aが設けられている。係合突起部材11aは、スプリング11bを介して下部縦壁17gの内側面に連結されている。そして、係合突起部材11aは、表示部側ブラケット18の下部に形成された係合孔8hに、先端に設けられているドーム型の凸状部を係合させる。
また、係合突起部材11aには、周囲に円形のフランジ部11cが形成されている。そして、フランジ部11cと本体側ブラケット17の下部縦壁17gとの間に介装されるスプリング11bによって、係合突起部材11aは、立壁部8e方向に付勢されている。
また、係合突起部材11aは、スプリング11bによって付勢されて係合孔8hに係合されている。このため、容易に係合を解除して表示装置4の下縁を所望の位置まで持ち上げることが出来、更にメンテナンス性が良好である。
さらに、表示装置4を引き上げることにより、係止フック8a,8aのかぎ部8c,8cが係止孔7b周縁から外れて容易に取外すことができる。
他の構成および作用効果については、本実施形態の自動精算機1と同一乃至均等であるので説明を省略する。
図9は、本実施形態の変形例3の自動精算機1に用いる表示装置の取付構造を示すものである。図8に示す自動精算機1との相違点は、本体側ブラケット17の下部縦壁17gに山型の凸部12aを有する板バネ部材12が設けられている。板バネ部材12の凸部12aは、下部縦壁17g方向に弾性変形可能に構成されている。また、板バネ部材12の脚部12bは、本体側ブラケット17の下部縦壁17gに固着されている。
また、板バネ部材12は、凸部12aを弾性変形させる。このため、容易に係合を解除して表示装置4を所望の位置まで持ち上げることが出来、更にメンテナンス性が良好である。
他の構成および作用効果については、本実施形態の自動精算機1と同一乃至均等であるので説明を省略する。
図10~図13は、本実施形態の自動精算機1で、筺体2aの下部に設けられるフットガードを説明するものである。フットガード部材30は、下面2k(図14参照)の周囲を囲むことにより、埃や、小動物の侵入を防止するものである。
本実施形態の自動精算機1は、図14(a)に示すように、筺体2aの下面2kに設けられて、筺体2aを支持する脚部20と、脚部20の周囲に設けられて筺体2aの外側下縁に沿って配置されるフットガード部材30とを更に備えている。
精算機本体2が移動を行う際には、プラパート22の位置を上昇させて、キャスタ21を接地させる。これにより、キャスタ21は、下側から筺体2aを支持する。
精算機本体2がブース102の凹部に配置される場合は、プラパート22の位置が下降して、キャスタ21を浮かす。これにより、プラパート22は、下側から筺体2aを支持する。
各板状部材31,32,33は、筺体2aの外周の各辺に対応する。図10に示すように、フットガード部材30の各板状部材31~33の端部間は、ボルトおよび図示しないナットからなる連結部材35によって連結されて、上面視略正方形形状のフレーム枠部材が形成される。
図12および図13に示す背面の板状部材32は、同一の板状部材32である。すなわち、この一枚の板状部材32の表裏を反対にすることにより、ケーブル開口36の位置を右側(図12参照)あるいは左側(図13参照)に位置させることができる。
次に、キャスタ21を転動させて精算機本体2を開放している辺から、奥手方向B(図2参照)に押込むように各板状部材32~33の内側に介装する。板状部材33,33の間隔は、キャスタ21が通過できる大きさに設定されている。そして、プラパート22の位置を下降させて、キャスタ21を浮かして、筺体2aを固定する。
そして、図10に示すように、板状部材31の端部を板状部材33の端部に連結部材35によって連結して設置が終了する。
また、設置場所まで、フットガード部材30は、各板状部材31~33および、ボルトからなる連結部材35に分解して搬送できる。
このため、部材効率が向上し、部品点数を削減することができる。
また、本実施形態の自動精算機1は、図14に示すように、筺体2aの前面に形成されたメンテナンス開口2cと、メンテナンス開口2cの一側辺2dに設けられたヒンジ部材2eを回転中心として回動して、メンテナンス開口2cを開閉可能とする扉2bとを有している。
そして、筺体2aの上面には、明細書を印刷するプリンタ装置40が配設されている。
プリンタ装置40は、カバー部材42内部に収納されたロール紙からなるプリント用紙に印字を行う。印字されたプリント用紙は、カットされて明細書(レシート)として、明細書発行口40aから送出される(図1参照)。明細書発行口40aは、補充開口41の内外を前後方向にスライド可能に設けられた引出部材40bの前壁部44に形成されている。
プリント用紙が無くなると、この引出部材40bが引出される(図14(b)参照)。
通常、引出部材40bは、盗難を防止するため、鍵を用いて引出不能となるように施錠されている。
しかしながら、メンテナンスを行う際、施錠部が2箇所あると、扉2bを開ける鍵と、引出部材40bを開放可能とする鍵とを2つ必要とする為、作業が煩雑であった。
そこで、本実施形態では、図1に示すように一つの施錠部を一つの鍵で施錠および解錠して、筺体2aの内部のメンテナンスの際にロール紙の補充が可能でメンテナンス作業性を向上させることができるとともに、防盗性の良好な自動精算機1を提供する。
補充開口41を開閉する引出部材40bの前面下部には、突片部材43が一体に設けられている。
突片部材43は、引出部材40bをカバー部材42内に収納した状態で、扉2bの内側に位置する(図14(a)参照)。このため、扉2bを閉じた状態では、扉2bおよびカバー部材42の引出部材40bを引出不能に干渉させて開放不能とし、扉2bを開放した状態では扉に引出部材40bを干渉させずに開放可能とする。したがって、プリンタ装置40に施錠部が不要となり、鍵の本数を減少させることができる。
図15および図16の開閉体は、筺体2aの上面部2hに設けられていて、先端部が上下方向に回動自在となるように軸支されたボックスカバー52である。そして、扉2bが閉じた状態で扉2bの内枠材に対向する位置にボックスカバー52から突設された突設片53が係止されるように形成されている。
他の構成および作用効果については、本実施形態の自動精算機1と同一乃至均等であるので説明を省略する。
[変形例5]
図17は、実施形態の変形例5の自動精算機で、扉2bを閉じた状態を示す側面図である。
変形例5では、扉2b側に設けられた係止突起2fがボックスカバー62から突設された係止片63と係合している。
他の構成および作用効果については、本実施形態の自動精算機1と同一乃至均等であるので説明を省略する。
また、扉2bの開閉方向も特に横開きに限らず、ヒンジ部材を下辺部等に設けて、手前に開くように構成してもよく、扉2bの形状、数量および材質が特に限定されるものではない。
2 精算機本体
2a 筺体
3 取付アーム
5 ディスプレイ
7 本体側ブラケット(受金具)
7b 係止孔(被係止部)
8 表示部側ブラケット(組付金具)
8a 係止フック
Claims (8)
- 箱型の筺体と、
前記筺体から上方に向けて突設される取付アームと、
前記取付アームに装着されて前記筺体の上方に配置されるディスプレイを有する表示部と、
前記取付アームの先端に設けられた本体側ブラケットと、
前記表示部の裏面側に設けられて、前記本体側ブラケットに固定位置にて固定される表示部側ブラケットと、を備え、
前記表示部側ブラケットには、かぎ状の係止フックを設け、前記本体側ブラケットの前記取付アームの縦断面略L字状となる先端面部には、隣接する二面に跨るように前記表示部の上下方向の回動中心となる被係止部が開口形成され、
前記表示部は、所定の回動範囲に、前記係止フックを前記被係止部に係止して、前記表示部を前記筺体から離間する上方に水平まで回動可能な取付位置と、前記表示部を前記取付位置よりも下方に回動させた前記固定位置と、を少なくとも有し、
前記本体側ブラケットおよび前記表示部側ブラケットには、前記固定位置で前記本体側ブラケットに前記表示部側ブラケットを固定する締結具を挿通する挿通孔が設けられ、
前記取付位置において前記係止フックを前記被係止部に回動可能に係止した後、当該被係止部を上下方向の回動中心として、前記表示部を前記固定位置まで下方に回動させ、当該固定位置で前記締結具により前記本体側ブラケットと前記表示部側ブラケットとを固定する、ことを特徴とする自動精算機。 - 前記本体側ブラケットの挿通孔は、前記被係止部を円の中心とした周方向に延設される長孔であることを特徴とする請求項1に記載の自動精算機。
- 前記本体側ブラケットおよび前記表示部側ブラケットのうち、少なくとも何れか一方には、他方をガイドするテーパ部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の自動精算機。
- 前記筺体の下面に設けられて、前記筺体を支持する脚部と、
前記脚部の周囲に設けられて前記筺体の外側縁に沿って配置されるフットガード部材と、を更に備え、
前記フットガード部材は、前記筺体の各辺に対応する、分解可能な複数の板状部材を有し、各板状部材の端部間を連結可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項に記載の自動精算機。 - 少なくとも前記筺体の背面側に位置する背面フットガード部材には、ケーブルを挿通する挿通孔を長手方向の左,右端の何れか一方に開口形成したことを特徴とする請求項4に記載の自動精算機。
- 前記筺体の前面に形成された開口と、
前記開口の一側辺に設けられた回動軸を回転中心として回動して、前記開口を開閉可能とする扉と、
前記筺体の上面に配置されるプリンタ装置と、
前記プリンタ装置に用いられるプリント用紙を供給する補充開口と、
前記補充開口を開閉する開閉体と、を更に備え、
前記扉を閉じた状態を、前記扉および前記開閉体を干渉させるロック位置として、前記開閉体を開放不能とし、前記扉を開放した状態を前記扉が干渉しない退避位置として、前記開閉体を開放可能とする盗難防止手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか一項に記載の自動精算機。 - 前記開閉体は、前記筺体の上面に沿って前後方向にスライド移動して開閉を行う引出部材と、前記引出部材の前面に固着されているカバー面材とを有し、
前記盗難防止手段は、前記扉が閉じた状態で前記扉の一部に対向する位置に前記開閉体から突設された突設片であることを特徴とする請求項6に記載の自動精算機。 - 前記開閉体は、前記筺体の上面に回動自在に軸支されたボックスカバーであり、
前記盗難防止手段は、前記扉が閉じた状態で前記扉の一部に対向する位置に前記ボックスカバーから突設された突設片であることを特徴とする請求項6に記載の自動精算機。
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