JP7313391B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本技術は二次電池に関する。
特開2007-157427号公報(特許文献1)は多孔質のスペーサを開示する。
特開2007-157427号公報
充放電サイクルを重ねることにより、二次電池(本明細書においては「電池」と略記され得る。)の容量は徐々に低下する。容量低下の一因として、電解液分布の不均一性が挙げられる。
電池は容器を含む。容器は電極体と電解液とを収納している。電解液は電極体に含浸されている。電極体は正極板と負極板とを含む。本明細書においては「正極板および負極板の少なくとも一方」が「電極板」と総称され得る。
電極板は、充放電に伴って膨張と収縮とを反復する。電極板の体積変化により、電極体内の空隙量も変化し得る。例えば充電時、電極体内の空隙が減少することにより、電極体から電解液が押し出され得る。電極体から吐出された電解液は、容器の底面に貯留され得る。本明細書においては、容器の底面に貯留される電解液が「貯留液」とも記される。例えば放電時、電極体内の空隙が増加することにより、貯留液が電極体に吸引され得る。
電極体の輪郭面は、露出面と非露出面とを含む。露出面においては電極板が露出している。非露出面においては電極板が露出していない。例えば、巻回型の電極体において、巻回軸と直交する両端面は、露出面であり得る。巻回軸と交差しない平面および曲面は、非露出面であり得る。
電解液の吐出は、露出面全体から起こり得る。電解液の吸引は、露出面のうち、貯留液と接触している領域から起こり得る。したがって、露出面のうち貯留液と接触していない領域には、電解液が戻り難いと考えられる。電解液の吐出と吸引との不均衡により、電極体内において電解液分布の不均一性が生み出され得る。電解液分布が不均一であることにより、電極反応が不均一となり、容量低下が促進され得ると考えられる。
本技術の目的は、サイクル耐久性を改善することである。
以下、本技術の構成および作用効果が説明される。ただし本明細書の作用メカニズムは推定を含む。作用メカニズムは本技術の範囲を限定しない。
〔1〕二次電池は、容器と電解液と電極体と多孔質部材とを含む。
容器は、電解液と電極体と多孔質部材とを収納している。容器は天面と底面と側面とを含む。底面は天面と対向している。側面は天面と底面とを接続している。
電極体は正極板と負極板とセパレータとを含む。セパレータは正極板と負極板とを分離している。電極体の輪郭面は、第1領域と第2領域とを含む。第1領域においては、正極板および負極板の少なくとも一方が露出している。第2領域においては、正極板および負極板が露出していない。第1領域および第2領域の少なくとも一方は、第3領域を含む。第3領域は、底面に面している。
多孔質部材は、輪郭面に沿って、底面と天面とを結ぶ方向に延びる部分を含む。多孔質部材は、第1領域の少なくとも一部を覆っている。
下記式(A)、(B)および(C):
5.00×10-2<Vp/Ve<2.00×10-1 …(A)
2.00×10-1<Sp1/Se1 …(B)
Sp2/Se2<1.00×10-1 …(C)
の関係が満たされている。
上記式(A)中、Veは電極体の体積を示す。Vpは多孔質部材の体積を示す。
上記式(B)中、Se1は第1領域の面積を示す。Sp1は、多孔質部材と第1領域との接触面積を示す。
上記式(C)中、Se2は第2領域の面積を示す。Sp2は、多孔質部材と第2領域との接触面積を示す。
本技術においては、電極体および電解液に加えて、多孔質部材が容器内に配置される。多孔質部材により、電解液分布の不均一性が軽減され得る。
第1領域は露出面に相当する。第2領域は非露出面に相当する。容器の底面は貯留液を貯留し得る。多孔質部材は、第1領域(露出面)の一部を覆っている。多孔質部材は、電極体の輪郭面に沿って、底面と天面とを結ぶ方向に延びる。容器の底面と天面とを結ぶ方向は、電池の使用時、鉛直方向と平行になり得る。多孔質部材は貯留液と接触し得る。多孔質部材と接触した貯留液は、毛細管現象により鉛直上方に移動し得る。すなわち貯留液の液面から離れた位置にも、電解液が戻り得る。これにより、充放電サイクルに伴う容量低下が軽減されることが期待される。すなわちサイクル耐久性の改善が期待される。
ただし、例えば電極体の体積に対して、多孔質部材の体積が過度に大きい場合、電解液が多孔質部材に滞留し、電極体において電解液が枯渇する可能性がある。その結果、却って容量低下が促進される可能性がある。また、非露出面からは電解液が電極体内に吸引されない。多孔質部材のうち非露出面を覆っている部分の比率が過度に高い場合も、電解液が多孔質部材に滞留し、電極体において電解液が枯渇する可能性がある。上記式(A)~(C)が満たされることにより、電解液が多孔質部材に滞留し難く、かつ電解液が電極体に戻りやすい傾向がある。
〔2〕下記式(D):
2.00<Sp1/Ve …(D)
の関係がさらに満たされていてもよい。
上記式(D)の関係が満たされることにより、サイクル耐久性の改善が期待される。
〔3〕下記式(E):
Sp4/Se3<5.00×10-1 …(E)
の関係がさらに満たされていてもよい。
上記式(E)中、Se3は第3領域の面積を示す。Sp4は、多孔質部材と第3領域との接触面積を示す。
上記式(E)の関係が満たされることにより、サイクル耐久性の改善が期待される。
〔4〕下記式(F):
5.00×10 -1<Sp3/Ve …(F)
の関係がさらに満たされていてもよい。
上記式(F)中、Sp3は多孔質部材と底面との接触面積を示す。
〔5〕多孔質部材は、例えば50%以上の空孔率を有していてもよい。
多孔質部材が50%以上の空孔率を有することにより、電解液の戻りが促進されることが期待される。
図1は、第1電池を示す概略図である。 図2は、第1電極体と第1多孔質部材とを示す概略図である。 図3は、第2電池を示す概略図である。 図4は、第2電極体と第2多孔質部材とを示す概略図である。 図5は、第3電池を示す概略図である。 図6は、第3電極体と第3多孔質部材とを示す概略図である。 図7は、第4電池を示す第1概略図である。 図8は、第4電極体と第4多孔質部材とを示す概略図である。 図9は、第4電池を示す第2概略図である。
以下、本技術の実施形態(本明細書においては「本実施形態」とも記される。)が説明される。ただし以下の説明は、本技術の範囲を限定しない。例えば本明細書中の作用効果に関する記載は、当該作用効果が全て奏される範囲内に、本技術の範囲を限定しない。
<用語の定義等>
本明細書において、「備える、含む(comprise, include)」、「有する(have)」およびこれらの変形〔例えば「から構成される(be composed of)」、「包含する(encompass,involve)」、「含有する(contain)」、「担持する(carry, support)」、「保持する(hold)」等〕の記載は、オープンエンド形式である。オープンエンド形式は必須要素に加えて、追加要素をさらに含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。「からなる(consist of)」との記載はクローズド形式である。「実質的に…からなる(consist essentially of)」との記載はセミクローズド形式である。セミクローズド形式は、本技術の目的を阻害しない範囲で、必須要素に加えて追加要素をさらに含んでいてもよい。例えば、本技術の属する分野において通常想定される要素(例えば不可避不純物等)が、追加要素として含まれていてもよい。
本明細書において、単数形(a, an, the)で表現される要素は、特に断りの無い限り、複数形も含む。例えば「粒子」は「1つの粒子」のみならず、「粒子の集合体(粉体、粉末、粒子群)」も意味し得る。
本明細書において、例えば「50%から90%」および「50~90%」等の数値範囲は、特に断りのない限り、上限値および下限値を含む。すなわち「50%から90%」および「50~90%」は、いずれも「50%以上90%以下」の数値範囲を示す。また、数値範囲内から任意に選択された数値が、新たな上限値および下限値とされてもよい。例えば、数値範囲内の数値と、本明細書中の別の部分、表中、図中等に記載された数値とが任意に組み合わされることにより、新たな数値範囲が設定されてもよい。
本明細書において、全ての数値は用語「約」によって修飾されている。用語「約」は、例えば±5%、±3%、±1%等を意味し得る。全ての数値は、本技術の利用形態によって変化し得る近似値である。全ての数値は有効数字で表示される。全ての測定値等は有効数字の桁数に基づいて、四捨五入により処理され得る。全ての数値は、例えば検出限界等に伴う誤差を含み得る。
本明細書における幾何学的な用語(例えば「平行」、「垂直」、「直交」等)は、厳密な意味に解されるべきではない。例えば「平行」は、厳密な意味での「平行」から多少ずれていてもよい。本明細書における幾何学的な用語は、例えば、設計上、作業上、製造上等の公差、誤差等を含み得る。各図中の寸法関係は、実際の寸法関係と一致しない場合がある。本技術の理解を助けるために、各図中の寸法関係(長さ、幅、厚さ等)が変更されている場合がある。さらに一部の構成が省略されている場合もある。
本明細書における「底面」は、容器の内面のうち、電池の使用時に鉛直方向において最も低い位置となる箇所を含む面を示す。「天面」は、底面と対向する面を示す。天面、底面、側面の各々は、平面であってもよいし、曲面であってもよい。
本明細書においては、底面と天面とを結ぶ方向が「高さ方向」とも記される。高さ方向は各図のZ軸方向に相当する。なお「幅方向」は各図のX軸方向に相当し、「奥行方向」は各図のY軸方向に相当する。
本明細書における「輪郭面」は、輪郭線が三次元に拡張された概念である。輪郭面は、任意の方向から見た対象物の輪郭線の集合である。
本明細書における「体積」は、特に断りのない限り、見かけの体積を示す。見かけの体積は、内部空孔の体積を含む。見かけの体積は、対象物の外形寸法から求められる。
本明細書における「接触面積」は、特に断りのない限り、見かけの接触面積を示す。接触面積を求めるにあたり、接触面は平面であるとみなされる。接触面の凹凸は考慮されない。
本明細書の「空孔率」は次の手順により求まる値を示す。多孔質部材(乾燥状態)の質量が測定される。多孔質部材が電解液に浸漬される。多孔質部材に電解液が十分浸透した後、多孔質部材が電解液から引き上げられる。電解液を保持した多孔質部材の質量が測定される。質量増分から多孔質部材に吸収された電解液の質量が求まる。電解液の質量から電解液の体積が求まる。電解液の体積が多孔質部材の体積で除されることにより、空孔率が求まる。空孔率は百分率で表示される。空孔率は3回以上測定される。3回以上の結果の算術平均が採用される。
<二次電池>
本明細書における「二次電池」は、電解液を含み、かつ充電可能な電池を示す。電解液を含み、かつ充電可能である限り、二次電池は任意の電池系であり得る。二次電池は、例えば、非水系電池(リチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池等)であってもよいし、水系電池(ニッケル水素電池等)であってもよい。
二次電池は、例えば1~200Ahの定格容量を有していてもよい。二次電池は、任意の用途で使用され得る。二次電池は、例えば電動車両等において、主電源または動力アシスト用電源として使用されてもよい。複数個の二次電池が連結されることにより、電池モジュールまたは組電池が形成されてもよい。すなわち、本技術においては、複数個の二次電池を含む電池モジュールまたは組電池も提供され得る。
二次電池は任意の形態を有し得る。二次電池は、例えば、以下に説明される第1電池100、第2電池200、第3電池300、および第4電池400を含み得る。ただし、第1電池100~第4電池400は例示に過ぎない。
<第1電池>
図1は、第1電池を示す概略図である。
第1電池100は、第1容器110と、第1電解液120と、第1電極体130と、第1多孔質部材140とを含む。
《第1容器》
第1容器110は、例えば金属製の缶等であってもよい。第1容器110は、例えば、アルミニウム(Al)合金製であってもよい。第1容器110は、例えば角形(直方体状)であってもよい。第1容器110は、天面110aと底面110bと側面110cとを含む。底面110bは天面110aと対向している。側面110cは天面110aと底面110bとを接続している。例えば、第1容器110は蓋付き容器であってもよい。蓋が天面110aを含んでいてもよい。容器本体が底面110bと側面110cとを含んでいてもよい。第1容器110は密封されていてもよい。例えばレーザ加工により、蓋と容器本体とが接合されていてもよい。蓋には、正極端子111および負極端子112が設けられていてもよい。蓋には、注液孔、ガス排出弁等がさらに設けられていてもよい。第1容器110は、第1電解液120と第1電極体130と第1多孔質部材140とを収納している。
《第1電解液》
第1電解液120の一部は、第1電極体130に含浸されている。第1電解液120の一部は貯留液である。貯留液は底面110bの少なくとも一部と接触している。貯留液は、側面110cの一部と接触していてもよい。例えば第1電池100がリチウムイオン電池である場合、第1電解液は有機溶媒と支持電解質(リチウム塩等)とを含んでいてもよい。
《第1電極体》
第1容器110は、1個の第1電極体130を単独で収納していてもよいし、複数個の第1電極体130を収納していてもよい。すなわち第1電池100は、複数個の第1電極体130を含んでいてもよい。第1電池100は、例えば2~5個の第1電極体130を含んでいてもよい。
図2は、第1電極体と第1多孔質部材とを示す概略図である。
第1電極体130は積層型である。すなわち第1電極体130は、電極板とセパレータとが交互に積層されることにより形成されている。電極板は正極板と負極板とを含む。正極板および負極板の各々は、例えば、板状、シート状等であってもよい。正極板および負極板の各々は、例えば、矩形状の平面形状を有していてもよい。
正極板は正極活物質を含む。負極板は負極活物質を含む。例えば第1電池100がリチウムイオン電池である場合、正極活物質はコバルト酸リチウム等を含んでいてもよいし、負極活物質は黒鉛等を含んでいてもよい。
正極板と正極端子111との接続部(不図示)は、例えば、Z軸方向に導出されていてもよいし、X軸方向に導出されていてもよい。負極板と負極端子112との接続部(不図示)は、例えば、Z軸方向に導出されていてもよいし、X軸方向に導出されていてもよい。
セパレータの少なくとも一部は、正極板と負極板との間に介在している。セパレータは電気絶縁性である。セパレータは正極板と負極板とを分離している。セパレータはシート状であってもよい。セパレータは多孔質である。第1電解液120はセパレータに浸透し得る。
(第1領域、第2領域)
第1電極体130の輪郭面は、第1領域130aと第2領域130bとを含む。第1領域130aは露出面である。第1領域130aにおいては、正極板および負極板の少なくとも一方が露出している。すなわち第1領域130aにおいては、正極板および負極板の少なくとも一方の側面が、セパレータから露出している。側面は少なくとも一部が露出していればよい。例えば、正極板または負極板の側面が、セパレータから露出していてもよい。例えば、正極板または負極板が、袋状のセパレータに包まれていてもよい。例えば、正極板および負極板の両方の側面が、セパレータから露出していてもよい。「電極板の側面」は、電極板の主面と交差する端面を示す。電極板の側面は、傾斜していてもよいし、平坦でなくてもよい。XZ平面において、第1領域130aは、第1電極体130の全周にわたって形成されている。
第2領域130bは非露出面である。第2領域130bにおいては、正極板および負極が露出していない。すなわち第2領域130bにおいては、正極板および負極板の側面が、セパレータから露出していない。第2領域130bは、電極板の積層方向(図2のY軸方向)における第1電極体130の両端面である。
(第3領域)
第1領域130aは第3領域130cを含む。すなわち第1領域130aおよび第2領域130bの少なくとも一方は第3領域130cを含む。第3領域130cは、底面110bに面している。すなわち第3領域130cは、底面110b側からZ軸方向と平行な視線で第1電極体130を見た時に見える領域を示す。第1電池100の使用時、第3領域130cは、貯留液と接触していてもよいし、貯留液の液面よりも低い位置にあってもよい。第3領域130cは、底面110bと接触していてもよい。
《第1多孔質部材》
第1多孔質部材140は第1領域130a(露出面)の少なくとも一部を覆っている。第1多孔質部材140は、実質的に第1領域130aの全部を覆っていてもよい。第1多孔質部材140は、第2領域130b(非露出面)の一部を覆っていてもよい。第1多孔質部材140は、第1電極体130の輪郭面に沿って、高さ方向(Z軸方向)に延びる部分を含む。
第1多孔質部材140は、例えば貯留液と接触していてもよい。第1多孔質部材140は、第1電極体130の輪郭面に沿って、貯留液の液面から離れる方向に延びていてもよい。第1電極体130は、側面110cと接触していてもよい。第1電極体130は、側面110cに沿って、高さ方向に延びていてもよい。
第1多孔質部材140は、例えば底面110bと接触していてもよい。第1多孔質部材140が底面110bと接触していることにより、貯留液が少ない場合にも、第1多孔質部材140が貯留液と接触し得ると考えられる。第1多孔質部材140が貯留液を吸い上げることにより、第1電解液120が第1領域130a(露出面)から第1電極体130内に戻ることが期待される。貯留液の液面から離れた位置にも第1電解液120が戻ることにより、サイクル耐久性の改善が期待される。
第1多孔質部材140は、例えば電気絶縁性を有していてもよい。第1多孔質部材140は、例えば、第1電解液120に対する耐性を有していてもよい。第1電解液120は、例えば第1多孔質部材140に対して高い濡れ性を示してもよい。第1電解液120の濡れ性が高い(接触角が小さい)ことにより、第1電解液120の吸収速度が高くなることが期待される。第1多孔質部材140は、例えば、ポリウレタン、ポリスチレン、およびポリオレフィンからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。ポリオレフィンは、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
第1多孔質部材140は、例えば、不織布、スポンジ、発泡体等を含んでいてもよい。第1多孔質部材140は、例えば50%以上の空孔率を有していてもよい。第1多孔質部材140が50%以上の空孔率を有することにより、第1電解液120の戻りが促進されることが期待される。第1多孔質部材140は、例えば70~90%の空孔率を有していてもよい。
《Vp/Ve》
第1電池100における「Vp/Ve(無次元量)」は、第1電極体130の体積(Ve)に対する、第1多孔質部材140の体積(Vp)の分率である。第1容器110内に複数個の第1電極体130が収納されている場合、全部の第1電極体130の合計体積がVeとみなされる。Vp/Veは、第1電極体130と第1多孔質部材140との間における、第1電解液120の配分等に影響を与えると考えられる。
第1電池100においては、「式(A):5.00×10-2<Vp/Ve<2.00×10-1」の関係が満たされる。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Vp/Veは、例えば、5.10×10-2以上であってもよいし、7.40×10-2以上であってもよいし、1.03×10-1以上であってもよい。Vp/Veは、例えば、1.96×10-1以下であってもよいし、1.26×10-1以下であってもよいし、1.18×10-1以下であってもよい。Vp/Veがこれらの範囲内であることにより、例えばサイクル耐久性の改善が期待される。
《Sp1/Se1》
第1電池100における「Sp1/Se1(無次元量)」は、第1領域130a(露出面)の面積(Se1)に対する、第1多孔質部材140と第1領域130aとの接触面積(Sp1)の分率である。第1容器110内に複数個の第1電極体130が収納されている場合、全部の第1電極体130における第1領域130aの合計面積がSe1とみなされる。Sp1/Se1が大きい程、第1電解液120が第1電極体130内に戻りやすいと考えられる。
第1電池100においては「式(B):2.00×10-1<Sp1/Se1」の関係が満たされる。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Sp1/Se1は、例えば2.31×10-1以上であってもよいし、2.86×10-1以上であってもよいし、3.66×10-1以上であってもよい。Sp1/Se1は、例えば5.78×10-1以下であってもよいし、3.85×10-1以下であってもよい。Sp1/Se1がこれらの範囲内であることにより、例えばサイクル耐久性の改善が期待される。
《Sp2/Se2》
第1電池100における「Sp2/Se2(無次元量)」は、第2領域130b(非露出面)の面積(Se2)に対する、第1多孔質部材140と第2領域130bとの接触面積(Sp2)の分率である。第1容器110内に複数個の第1電極体130が収納されている場合、全部の第1電極体130における第2領域130bの合計面積がSe2とみなされる。Sp2/Se2が大きくなると、帰還経路以外の領域に滞留する電解液が増加すると考えられる。「帰還経路」は、第1電解液120が第1電極体130に戻る経路を示す。
第1電池100においては「式(C):Sp2/Se2<1.00×10-1」の関係が満たされる。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Sp2/Se2は、例えば5.00×10-2以下であってもよいし、0~5.00×10-2であってもよい。Sp2/Se2がこれらの範囲内であることにより、例えばサイクル耐久性の改善が期待される。
《Sp1/Ve》
第1電池100における「Sp1/Ve(次元 L-1)」は、第1電極体130の体積(Ve)に対する、第1多孔質部材140と第1領域130a(露出面)との接触面積(Sp1)の分率である。Sp1/Veが大きくなるほど、第1電解液120の帰還経路が多くなることが期待される。第1電池100においては、例えば「式(D):2.00<Sp1/Ve」の関係が満たされていてもよい。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Sp1/Veは、例えば3.70以上であってもよいし、6.15以上であってもよい。Sp1/Veは、例えば7.41以下であってもよい。Sp1/Veがこれらの範囲内であることにより、例えばサイクル耐久性の改善が期待される。
《Sp4/Se3》
第1電池100における「Sp4/Se3(無次元量)」は、第3領域130cの面積(Se3)に対する、第1多孔質部材140と第3領域130cとの接触面積(Sp4)の分率を示す。第1電池100の使用時、第3領域130cは、鉛直方向において最も低い位置になり得る。第3領域130cの周囲に滞留する第1電解液120は、第1電極体130に戻り難いと考えられる。Sp4/Se3が小さい程、第1電解液120の滞留量が減少することが期待される。第1電池100においては、例えば「式(E):Sp4/Se3<5.00×10-1」の関係が満たされていてもよい。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Sp4/Se3は、例えば3.33×10-1以下であってもよいし、0~1.00×10-1であってもよい。
《Sp3/Ve》
第1電池100における「Sp3/Ve(次元 L-1)」は、第1電極体130の体積(Ve)に対する、第1多孔質部材140と底面110bとの接触面積(Sp3)の分率を示す。接触面積(Sp3)は、第1多孔質部材140と貯留液との実効的な接触面積とも考えられる。第1電池100においては、例えば「式(F):5.00×10-1<Sp3/Ve」の関係が満たされていてもよい。後述の第2電池200、第3電池300および第4電池400においても同様である。Sp3/Veは、例えば、1.03以上であってもよいし、3.70以上であってもよい。Sp3/Veは、例えば、1.07×102以下であってもよいし、4.07×101以下であってもよいし、1.74×101以下であってもよい。
以下、第2電池200、第3電池300および第4電池400については、第1電池100と異なる点を中心に説明される。
<第2電池>
図3は、第2電池を示す概略図である。
第2電池200は、第2容器210と、第2電解液220と、第2電極体230と、第2多孔質部材240とを含む。第2容器210は、前述の第1容器110と同様の構造を有し得る。第2電解液220は、第1電解液120と同様の構成を有し得る。第2電池200は、1個の第2電極体230を単独で含んでいてもよいし、複数個の第2電極体230を含んでいてもよい。
《第2電極体》
図4は、第2電極体と第2多孔質部材とを示す概略図である。
第2電極体230は巻回型である。例えば電極板とセパレータとが積層されることにより、積層体が形成され得る。さらに積層体が渦巻状に巻回されることにより、第2電極体230が形成され得る。第2電極体230は扁平状に成形されていてもよい。
電極板は正極板と負極板とを含む。正極板、負極板、セパレータの各々は、例えば、帯状の平面形状を有していてもよい。セパレータの少なくとも一部は、正極板と負極板との間に介在している。セパレータは正極板と負極板とを分離している。正極板と正極端子211との接続部(不図示)は、例えばZ軸方向に導出され得る。負極板と負極端子212との接続部(不図示)は、例えばZ軸方向に導出され得る。
第2電極体230の巻回軸(一点鎖線)は、高さ方向(Z軸方向)と平行である。第2電極体230の輪郭面は、第1領域230aと第2領域230bとを含む。第1領域230aは露出面である。第1領域230aは巻回軸と直交する両端面である。第2領域230bは非露出面である。XY平面において、第2領域230bは、第2電極体230の全周にわたって形成されている。
第1領域230aは第3領域230cを含む。すなわち第1領域230aおよび第2領域230bの少なくとも一方は第3領域230cを含む。第3領域230cは、底面210bに面している。第3領域230cは、底面210bに接触していてもよい。
《第2多孔質部材》
第2多孔質部材240は第1領域230a(露出面)の一部を覆っている。第2多孔質部材240は、第2電極体230の輪郭面に沿って、高さ方向(Z軸方向)に延びる部分を含む。さらに第2多孔質部材240は、第2電極体230の輪郭面に沿って、幅方向(X軸方向)に延びる部分も含む。第2多孔質部材240は、幅方向に延びる部分において、第1領域230aを覆っている。第2電解液220は、底面210b付近から吸い上げられ、天面210aに対向する第1領域230aから第2電極体230内に戻され得る。
<第3電池>
図5は、第3電池を示す概略図である。
第3電池300は、第3容器310と、第3電解液320と、第3電極体330と、第3多孔質部材340とを含む。第3容器310は、前述の第1容器110と同様の構造を有し得る。第3電解液320は、第1電解液120と同様の構成を有し得る。第3電池300は、1個の第3電極体330を単独で含んでいてもよいし、複数個の第3電極体330を含んでいてもよい。
《第3電極体》
図6は、第3電極体と第3多孔質部材とを示す概略図である。
第3電極体330は巻回型である。正極板と正極端子311との接続部(不図示)は、例えばX軸方向に導出され得る。負極板と負極端子312との接続部(不図示)は、例えばX軸方向に導出され得る。
第3電極体330の巻回軸(一点鎖線)は、幅方向(X軸方向)と平行である。第3電極体330の輪郭面は、第1領域330aと第2領域330bとを含む。第1領域330aは露出面である。第1領域330aは巻回軸と直交する両端面である。第2領域330bは非露出面である。ZY平面において、第2領域330bは、第3電極体330の全周にわたって形成されている。
第2領域330bは第3領域330cを含む。すなわち第1領域330aおよび第2領域330bの少なくとも一方は第3領域330cを含む。第3領域330cは、底面310bに面している。第3領域330cは、底面310bに接触していてもよい。
《第3多孔質部材》
第3多孔質部材340は第1領域330a(露出面)の一部を覆っている。第3多孔質部材340は、第3電極体330の輪郭面に沿って、高さ方向(Z軸方向)に延びる部分を含む。第3電解液320は、底面310b付近から吸い上げられ、側面310cに対向する第1領域330aから第3電極体330内に戻され得る。
<第4電池>
図7は、第4電池を示す第1概略図である。
第4電池400は、第4容器410と、第4電解液(不図示)と、第4電極体430と、第4多孔質部材440とを含む。第4電池400は、1個の第4電極体430を単独で含んでいてもよいし、複数個の第4電極体430を含んでいてもよい。
《第4容器》
第4電池400は、いわゆる「パウチ型(ラミネート型とも称される。)」である。第4容器410はパウチを含む。第4容器410は、実質的にパウチからなっていてもよい。パウチは、例えばAlラミネートフィルム製であってもよい。XY平面において、第4容器410の周縁が熱溶着されることにより、第4容器410が密封され得る。
正極リードタブ413は、例えば、Y軸方向に導出されていてもよい。正極リードタブ413は、正極端子411と正極板とを接続する。負極リードタブ414は、例えば、Y軸方向に導出されていてもよい。負極リードタブ414は、負極端子412と負極板とを接続する。
《第4電極体》
図8は、第4電極体と第4多孔質部材とを示す概略図である。
第4電極体430は積層型である。第4電極体430の輪郭面は、第1領域430aと第2領域430bとを含む。第1領域430aは露出面である。XY平面において、第1領域430aは、第4電極体430の全周にわたって形成されている。第2領域430bは非露出面である。第2領域430bは、電極板の積層方向(図8のZ軸方向)における第4電極体430の両端面である。
第2領域430bは第3領域430cを含む。すなわち第1領域430aおよび第2領域430bの少なくとも一方は第3領域430cを含む。第3領域430cは、底面410bに面している。第3領域430cは、底面410bに接触していてもよい。
《第4多孔質部材》
第4多孔質部材440は第1領域430a(露出面)の一部を覆っている。第4多孔質部材440は、第4電極体430の輪郭面に沿って、高さ方向(Z軸方向)に延びる部分を含む。第4電解液は、底面410b付近から吸い上げられ、側面410cに対向する第1領域430aから第4電極体430内に戻され得る。
図9は、第4電池を示す第2概略図である。
上記式(A)~(C)の関係が満たされる限り、第4多孔質部材440は、例えば、底面410bと第4電極体430(第3領域430c)との間に介在する部分を含んでいてもよい。
以下、本技術の実施例(本明細書においては「本実施例」とも記される。)が説明される。ただし以下の説明は、本技術の範囲を限定しない。
本実施例においては、発泡ポリプロピレン(PP)が所定形状に加工されることにより、第1多孔質部材140~第4多孔質部材440が作製された。発泡PPは、80%の空孔率を有していた。
<第1試験>
《二次電池の製造》
No.1-1~1-3に係る試験電池(リチウムイオン電池)が製造された。No.1-1~1-3に係る試験電池は、第1電池100に従う構造を有していた(図1、図2参照)。第1容器110は、Al合金製の角形缶であった。第1容器110は「W148mm×H91mm×D26.5mm(幅×高さ×奥行)」の外形寸法を有していた。定格容量は50Ahであった。各部の寸法関係は、下記表1に示される。下記表1、2中、例えば「2.44E-04」は「2.44×10-4」を示す。例えば「1.74E+01」は「1.74×101」を示す。
No.1-1に係る試験電池において、第1多孔質部材140は5mmの幅寸法を有していた。
No.1-2に係る試験電池において、第1多孔質部材140は3mmの幅寸法を有していた。すなわち、No.1-1に係る試験電池に比して、第1多孔質部材140の幅寸法が2mm短い。
PPシートが準備された。PPシートは、実質的に0%の空孔率を有していた(以下同じ)。PPシートは電解液を透過しないと考えられる。No.1-3に係る試験電池においては、PPシートにより、第1多孔質部材140と第1領域130aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の50%となるように、第1多孔質部材140と第1領域130aとの間にPPシートが配置された。
No.1-4に係る試験電池は、第1多孔質部材140が使用されずに製造された。
《サイクル耐久性の評価》
25℃の温度環境下において、充放電サイクルが1000サイクル実施された。1サイクルは下記「充電→休止→放電」の一巡を示す。1000サイクル目の放電容量が、1サイクル目の放電容量で除されることにより、容量維持率が求められた。容量維持率は下記表2に示される。容量維持率が高い程、サイクル耐久性が良好であると考えられる。
充電:充電電流=1It、カットオフ電圧=4.2V
休止:60秒
放電:放電電流=1It、カットオフ電圧=2.5V
「1It」は、定格容量を1時間で流し切る電流と定義される。
《結果》
No.1-1に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.1-1に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
No.1-2に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.1-2に係る試験電池においては、上記式(A)の関係が満たされていない。
No.1-3に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.1-3に係る試験電池においては、上記式(B)の関係が満たされていない。
No.1-4に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.1-4に係る試験電池は、第1多孔質部材140を含まない。
<第2試験>
《二次電池の製造》
No.2-1~2-3に係る試験電池(リチウムイオン電池)が製造された。No.2-1~2-3に係る試験電池は、第2電池200に従う構造を有していた(図3、図4参照)。第2容器210は、Al合金製の角形缶であった。第2容器210は「W148mm×H91mm×D26.5mm(幅×高さ×奥行)」の外形寸法を有していた。定格容量は50Ahであった。各部の寸法関係は、下記表1に示される。
No.2-1に係る試験電池において、第2多孔質部材240は5mmの幅寸法を有していた。
No.2-2に係る試験電池において、第2多孔質部材240は3mmの幅寸法を有していた。すなわち、No.2-1に係る試験電池に比して、第2多孔質部材240の幅寸法が2mm短い。
No.2-3に係る試験電池においては、PPシートにより、第2多孔質部材240と第1領域230aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の50%となるように、第2多孔質部材240と第1領域230aとの間に、PPシートが配置された。
《サイクル耐久性の評価》
第1試験と同様にサイクル耐久性が評価された。
《結果》
No.2-1に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.2-1に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
No.2-2に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.2-2に係る試験電池においては、上記式(A)の関係が満たされていない。
No.2-3に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.2-3に係る試験電池においては、上記式(B)の関係が満たされていない。
<第3試験>
《二次電池の製造》
No.3-1~3-3に係る試験電池(リチウムイオン電池)が製造された。No.3-1~3-3に係る試験電池は、第3電池300に従う構造を有していた(図5、図6参照)。第3容器310は、Al合金製の角形缶であった。第3容器310は「W148mm×H91mm×D26.5mm(幅×高さ×奥行)」の外形寸法を有していた。定格容量は37Ahであった。各部の寸法関係は、下記表1に示される。
No.3-1に係る試験電池において、第3多孔質部材340は5mmの幅寸法を有していた。
No.3-2に係る試験電池において、第3多孔質部材340は3mmの幅寸法を有していた。すなわち、No.3-1に係る試験電池に比して、第3多孔質部材340の幅寸法が2mm短い。
No.3-3に係る試験電池においては、PPシートにより、第3多孔質部材340と第1領域330aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の50%になるように、第3多孔質部材340と第1領域330aとの間に、PPシートが配置された。
《サイクル耐久性の評価》
第1試験と同様にサイクル耐久性が評価された。
《結果》
No.3-1に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.3-1に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
No.3-2に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.3-2に係る試験電池においては、上記式(A)の関係が満たされていない。
No.3-3に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.3-3に係る試験電池においては、上記式(B)の関係が満たされていない。
<第4試験>
No.4-1~4-8に係る試験電池(リチウムイオン電池)が製造された。No.4-1~4-5に係る試験電池は、第4電池400に従う構造を有していた(図7、図8参照)。第4容器410はAlラミネートフィルム製のパウチであった。第4容器410は「W90mm×H16mm×D280mm(幅×高さ×奥行)」の外形寸法を有していた。定格容量は50Ahであった。各部の寸法関係は、下記表1に示される。
No.4-1に係る試験電池において、第4多孔質部材440は10mmの幅寸法を有していた。
No.4-2に係る試験電池において、第4多孔質部材440は5mmの幅寸法を有していた。すなわち、No.4-1に係る試験電池に比して、第4多孔質部材440の幅寸法が5mm短い。
No.4-3に係る試験電池においては、PPシートにより、第4多孔質部材440と第1領域430aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の50%となるように、第4多孔質部材440と第1領域430aとの間にPPシートが配置された。
No.4-4に係る試験電池においては、PPシートにより、第4多孔質部材440と第1領域430aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の33.3%となるように、第4多孔質部材440と第1領域430aとの間にPPシートが配置された。
No.4-5に係る試験電池においては、PPシートにより、第4多孔質部材440と第1領域430aとの接触面積(Sp1)が調整された。すなわち実効的な接触面積(Sp1)が本来の接触面積の25%となるように、第4多孔質部材440と第1領域430aとの間にPPシートが配置された。
No.4-6~4-8に係る試験電池においては、第4電極体430(第3領域430c)と底面410bとの間にも、第4多孔質部材440が配置された(図9参照)。第4電極体430と底面410bとの間において、第4多孔質部材440は3mmの高さ寸法(厚さ寸法)を有していた。
No.4-6に係る試験電池においては、第3領域430cの全体が第4多孔質部材440によって覆われた。
No.4-7に係る試験電池においては、第3領域430cのうち、面積分率で33.3%が第4多孔質部材440によって覆われた。
No.4-8に係る試験電池においては、第3領域430cのうち、面積分率で10%が第4多孔質部材440によって覆われた。
《サイクル耐久性の評価》
第1試験と同様にサイクル耐久性が評価された。
《結果》
No.4-1に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.4-1に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
No.4-2に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.4-2に係る試験電池においては、上記式(A)の関係が満たされていない。
No.4-3に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.4-3に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
No.4-4、4-5に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.4-4、4-5に係る試験電池においては、上記式(B)の関係が満たされていない。
No.4-6に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.4-6に係る試験電池においては、上記式(A)、(C)の関係が満たされていない。
No.4-7に係る試験電池は、サイクル耐久性が低い。No.4-7に係る試験電池においては、上記式(C)の関係が満たされていない。
No.4-8に係る試験電池は良好なサイクル耐久性を示した。No.4-8に係る試験電池においては、上記式(A)~(C)の関係が満たされている。
上記式(D)の関係が満たされることにより、サイクル耐久性が改善する傾向がみられる(例えばNo.4-2~4-5参照)。
上記式(E)の関係が満たされることにより、サイクル耐久性が改善する傾向がみられる(例えばNo.4-6~4-8参照)。
上記式(F)の関係が満たされることにより、サイクル耐久性が改善する傾向がみられる(例えばNo.1-1~1-4参照)。
Figure 0007313391000001
Figure 0007313391000002
本実施形態および本実施例は、全ての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的ではない。本技術の範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内における全ての変更を包含する。例えば、本実施形態および本実施例から、任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも当初から予定されている。
100 第1電池、110 第1容器、110a,210a,310a,410a 天面、110b,210b,310b,410b 底面、110c,210c,310c,410c 側面、111,211,311,411 正極端子、112,212,312,412 負極端子、120 第1電解液、130 第1電極体、130a,230a,330a,430a 第1領域、130b,230b,330b,430b 第2領域、130c,230c,330c,430c 第3領域、140 第1多孔質部材、200 第2電池、210 第2容器、220 第2電解液、230 第2電極体、240 第2多孔質部材、300 第3電池、310 第3容器、320 第3電解液、330 第3電極体、340 第3多孔質部材、400 第4電池、410 第4容器、413 正極リードタブ、414 負極リードタブ、430 第4電極体、440 第4多孔質部材。

Claims (4)

  1. 容器と電解液と電極体と多孔質部材とを含み、
    前記容器は、前記電解液と前記電極体と前記多孔質部材とを収納しており、
    前記容器は天面と底面と側面とを含み、
    前記底面は、前記天面と対向しており、
    前記側面は、前記天面と前記底面とを接続しており、
    前記電解液は、有機溶媒と支持電解質とを含み、
    前記電極体は、正極板と負極板とセパレータとを含み、
    前記セパレータは、前記正極板と前記負極板とを分離しており、
    前記電極体の輪郭面は、第1領域と第2領域とを含み、
    前記第1領域においては、前記正極板および前記負極板の少なくとも一方が露出しており、
    前記第2領域においては、前記正極板および前記負極板が露出しておらず、
    前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方は、第3領域を含み、
    前記第3領域は、前記底面に面しており、
    前記多孔質部材は、前記輪郭面に沿って、前記底面と前記天面とを結ぶ方向に延びる部分を含み、
    前記多孔質部材は、前記第1領域の少なくとも一部を覆っており、
    前記多孔質部材は、50%以上の空孔率を有し、
    式(A)、(B)および(C):
    5.00×10-2<Vp/Ve<2.00×10-1 …(A)
    2.00×10-1<Sp1/Se1 …(B)
    Sp2/Se2<1.00×10-1 …(C)
    の関係が満たされており、
    前記式(A)中、Veは前記電極体の体積を示し、Vpは前記多孔質部材の体積を示し、
    前記式(B)中、Se1は前記第1領域の面積を示し、Sp1は、前記多孔質部材と前記第1領域との接触面積を示し、
    前記式(C)中、Se2は前記第2領域の面積を示し、Sp2は、前記多孔質部材と前記第2領域との接触面積を示す、
    二次電池。
  2. 式(D):
    2.00<Sp1/Ve …(D)
    の関係がさらに満たされている、
    請求項1に記載の二次電池。
  3. 式(E):
    Sp4/Se3<5.00×10-1 …(E)
    の関係がさらに満たされており、
    前記式(E)中、Se3は前記第3領域の面積を示し、Sp4は、前記多孔質部材と前記第3領域との接触面積を示す、
    請求項1または請求項2に記載の二次電池。
  4. 式(F):
    5.00×10 -1<Sp3/Ve …(F)
    の関係がさらに満たされており、
    前記式(F)中、Sp3は前記多孔質部材と前記底面との接触面積を示す、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の二次電池。
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