JP7313234B2 - 男性用吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、男性用吸収性物品に関する。
近年、高齢化の進行に伴い、尿失禁に悩む中高年者が増加している。一般に、女性中高年者の場合、出産に伴う骨盤底筋の障害に伴って、咳やくしゃみをしたときや、重いものを持ったときに尿失禁を起こす腹圧性尿失禁がある。
一方、男性の場合においても、加齢に伴う前立腺肥大症の発症により、尿失禁を起こす場合がある。このような尿失禁をきたした場合、たとえ少量の尿失禁であっても下着で吸収しきれないことも多く、ズボンや下着へのシミになったり、においが生じたりすることから、その対策として、尿吸収パッドのような吸収性物品を装着することが勧められており、多くの男性用の軽失禁製品が提案されている。
例えば、特許文献1には、腹側部と股部とを有し、腹側部から股部にかけて、幅方向の寸法が漸減する略凧型形状を有し、トップシートの身体側の幅方向両端部において、長手方向に沿って、立体ギャザーを有し、二本の立体ギャザーの身体側端部の間に、トップシートから吸収体にかけて、複数のチャネルエンボスを有する、男性用吸収性物品が開示されている。また、特許文献2には、腹側部と股部とを有し、腹側部から股部にかけて、幅方向の寸法が漸減し、長手方向の対角線の長さに対する、幅方向の対角線の長さの比が0.5以上0.9以下であり、長手方向の対角線と幅方向の対角線の交点は長手方向の腹側部端部と股部側端部を1:4以上1:7以下の比に分割するように位置する、略凧型形状を有し、略凧型形状の腹側部端部を含む辺が、外側に凸となるように弧を描き、幅方向両端部から股部に至る辺が、内側に凸となるように弧を描いていることを特徴とする男性用吸収性物品が開示されている。
特開2019-63118号公報 特開2019-42070号公報
一般に吸収性物品が体液を吸収するとき、排尿口と接する場所を中心に吸収され、そこを起点に吸収体内あるいは拡散層を設けている場合には、体液は拡散層内を伝って面方向に広がる。男性用吸収性物品の場合、ほぼ地面に対して垂直の向きになっているため、重力により吸収した部分から真下に向かって体液が拡散する。そのため、体液が吸収体の一部にのみ吸収され、すなわち、吸収体の一部しか利用できていないのが現状である。
また、面方向への拡散はそれほど早くないため、吸収体内での吸収量の分布は、排尿口の近くが高くなる。男性用吸収性物品では一部だけが吸収により盛り上がると、はき心地が悪くなる。
本発明は、以上の課題に鑑み、面方向、とくに幅方向に体液を拡散することで、局所的に体液が吸収されることを防ぐとともに、吸収後の接触冷感が低く、サラッとした良好なドライ触感の男性用吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、トップシートを、液透過性不織布と開孔フィルムとが重ねられた複合シートとし、トップシート上に、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された左右対称の一対の体液拡散流路を設けることで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収体とを備え、長手方向に腹側部と股側部とを有し、前記腹側部から前記股側部にかけて、幅方向の寸法が漸減する、略凧型形状の男性用吸収性物品であって、前記トップシートは、液透過性不織布と、500μm以上900μm以下の開孔径を有する開孔フィルムとが、前記液透過性不織布が前記開孔フィルムよりも肌当接面側になるように重ねられた複合シートであり、前記トップシート上に、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された左右対称の一対の体液拡散流路が、前記股側部の体液排泄領域に少なくとも二対以上、幅方向に離間して並設されており、前記体液拡散流路は、前記男性用吸収性物品の幅方向中央側から幅方向両端部側に向かって、幅方向中央側がより腹側部側であり、幅方向両端部側がより股側部側となる傾斜状に延在しており、かつ、幅方向中央近傍には配されていないことを特徴とする、男性用吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の男性用吸収性物品であって、前記体液拡散流路において、左右の体液拡散流路間の間隔が、前記股側部側における間隔の方が前記腹側部側における間隔よりも狭いことを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の男性用吸収性物品であって、前記体液拡散流路における各々の流路は、延在方向に対して、幅が4mm以上8mm以下であり、長さが20mm以上40mm以下である、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された流路であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の男性用吸収性物品であって、前記体液拡散流路が、前記男性用吸収性物品における腹側部端部から股側部端部までの長手方向全長に対して、股側部側の3分の1の領域には設けられていないことを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載の男性用吸収性物品であって、前記トップシートと前記バックシートの幅方向の最大寸法が、いずれも130mm以上200mm以下であり、長手方向の最大寸法が、いずれも210mm以上290mm以下であることを特徴とするものである。
よって、本発明によれば、面方向、とくに幅方向に体液を拡散することで、局所的に体液が吸収されることを防ぐとともに、吸収後の接触冷感が低く、サラッとした良好なドライ触感の男性用吸収性物品を提供することができる。
本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品をトップシート側から見た平面図である。 図1の男性用吸収性物品のX-Xにおける断面図である。 図1の男性用吸収性物品のX-Xにおける断面図である。 トップシートに凸型に隆起した体液拡散流路を形成することによる効果を説明するために用いる図面である。 トップシートの製造方法について説明するための図である。 型押しロールの拡大図である。 トップシートの製造工程を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付する。
また、本明細書の説明において、男性用吸収性物品1の着用時とは、男性用吸収性物品1の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。男性用吸収性物品1の長手方向とは、男性用吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、男性用吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、非肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
<男性用吸収性物品>
図1は、本発明の実施形態に係る男性用吸収性物品1をトップシート10側から見た平面図であり、図2は、図1の男性用吸収性物品1のX-Xにおける断面図であり、図3は図1の男性用吸収性物品1のX-Xにおける断面図である。
図1から図3に示すように、男性用吸収性物品1は、肌当接面側に配された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向して非肌当接面側に配置された液不透過性のバックシート20と、トップシート10とバックシート20との間に配置された吸収体30と、を有し、長手方向に腹側部2と股側部3とを有し、腹側部2から股側部3にかけて、幅方向の寸法が漸減する、略凧型形状である。なお、男性用吸収性物品1は、高い吸収量で、かつ薄型であり、特に軽失禁製品、尿取りパッド等に適用することができる。
男性用吸収性物品1の、長手方向の最大寸法は180mm以上320mm以下、幅方向の最大寸法は100mm以上220mm以下であることが好ましい。
また、男性用吸収性物品1において、トップシート10とバックシート20の幅方向の最大寸法が、いずれも130mm以上200mm以下であることが好ましく、長手方向の最大寸法が、いずれも210mm以上290mm以下であることが好ましい。トップシート10及びバックシート20の寸法を上記の数値範囲内に調整することにより、軽失禁製品、尿取りパッド等に適した男性用吸収性物品1を得ることができる。
また、男性用吸収性物品1には、着用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、男性用吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート10上に、立体ギャザー用弾性部材を有する一対の立体ギャザー40を備えていてもよい。男性用吸収性物品1の幅方向における立体ギャザー40の外端は、バックシート20に固定され、幅方向内側の一部がトップシート10に固着されている。内端は折り返され、内側に弾性部材を長手方向に沿って設けた自由端とすることで、立体ギャザー40が起立性を有し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。
立体ギャザー用のシート部材としては、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポリエチレンフィルム、又はそれらのシートを組み合わせて接合したシートなどが使用できる。強度及び加工性の点から、立体ギャザー40の坪量は、8g/m以上20g/m以下であることが好ましい。
弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用される。なお、弾性部材の太さは、470dtex以上1240dtex以下であることが好ましい。
<トップシート>
トップシート10は、液透過性不織布11と、開孔フィルム12とが、液透過性不織布11が開孔フィルム12よりも肌当接面側になるように重ねられた複合シートである。液透過性不織布11としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布など公知の親水性不織布等が使用できる。また、肌への刺激を低減させるため、液透過性不織布11には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
強度、加工性及び液戻り量の点から、液透過性不織布11の坪量は、16g/m以上60g/m以下であることが好ましく、18g/m以上40g/m以下であることがより好ましい。
開孔フィルム12は、500μm以上900μm以下の開孔径である開孔を有するフィルムであり、材質は特に限定されないが、ポリエチレンやポリプロピレン等が好ましく、特にポリエチレンが好ましい。また、開孔径は、600μm以上800μm以下であることが好ましい。
また、開孔フィルム12は、体液が吸収体30へと移動するような液透過性、液拡散性を備えていることが好ましく、開孔フィルム12の形状としては特に制限はないが、強度、加工性の点から、開孔フィルム12の坪量は20g/m以上60g/m以下であることが好ましい。また、液透過性の点から、開孔の数は50個/cm以上が好ましい。
(体液拡散流路)
本発明の男性用吸収性物品1においては、トップシート10上に、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された左右対称の一対の体液拡散流路13が、股側部3の体液排泄領域4に少なくとも二対以上、幅方向に離間して並設されている。また、体液拡散流路13は、男性用吸収性物品1の幅方向中央側から幅方向両端部側に向かって、幅方向中央側がより腹側部2側であり、幅方向両端部側がより股側部3側となる傾斜状に延在しており、かつ、幅方向中央近傍には配されていない。
図4(a)に示すように、凸型に成形された体液拡散流路13では、トップシート10と吸収体30の間に隙間ができる。液透過性不織布11を通過した体液は、凸部の内側、すなわち開孔フィルム12に沿ってF1で示したように凸部内に流れこむと同時に、吸収性物品外側に傾斜した体液拡散流路13に沿って凸部内で外側に向かって流れる。体液の吸収体30への吸収と、体液拡散流路13内での移動が並行して起こるため、幅方向に拡散しつつ吸収体30に吸収されていく。
図4(b)に示すような体液拡散流路13を有しない場合には、F2で示したように、トップシート10から直接吸収体30へ吸収されるため、吸収体30内又はトップシート10内部で体液が拡散する。そのため拡散は遅く、主に重力により下方向への拡散が中心となる。
当初、エンボスによる溝を設けることで体液の流路をコントロールする場合と同様に、凸部と凸部の間の谷間が流路となることが考えられたが、むしろ凸部内が流路となった本知見は意外な結果であり、諸所の検討により得られた現象である。液透過性不織布11と開孔フィルム12に凸部を設けた男性用吸収性物品の方が設けない男性用吸収性物品よりも、拡散性が良好である。
機序としては詳しい理由は不明であるが、体液はトップシート10下に細かい空隙が無数にある吸収体30内を進むよりも、凸部内の空隙がある方が進み易いこと、また、凸部内の開孔フィルム12側は親水性が低いうえに、フィルムを開孔したときに生じるテーパー状のリブによりロータス効果により水が流れやすくなる等が原因と考えられる。そのため、本発明の男性用吸収性物品1では開孔フィルム12のテーパー状のリブが吸収体30側に向くように設置することが好ましい。
なお、開孔フィルム12は疎水性であるため、吸収体30又は体液拡散流路13の凸部内に一時的に溜まった体液は、身体側に戻ることはない。そのため、吸収後の接触冷感が低く、サラッとした良好なドライ触感の男性用吸収性物品1を得ることができる。
また、本発明の男性用吸収性物品1の体液拡散流路13における各々の流路は、延在方向に対して、幅W1が4mm以上8mm以下であり、長さL1が20mm以上40mm以下である、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された流路であることが好ましい。さらに、体液拡散流路13において、左右の体液拡散流路間の間隔が、股側部3側における間隔D2の方が腹側部2側における間隔D1よりも狭い方が好ましい。体液拡散流路13の大きさを上記の数値範囲内、又は間隔を上記のように規定することにより、面方向、とくに幅方向に体液が拡散され易くなり、吸収体30の全体に体液が吸収されるようになる。
さらに、本発明の男性用吸収性物品1において、凸型に隆起した体液拡散流路13は、男性用吸収性物品1の長手方向に対し0°以上60°以下の範囲で傾いていることが好ましい。角度を上記の数値範囲内とすることにより、男性用吸収性物品1の中央付近で排尿された体液を、体液拡散流路13を通じて効率的に左右に拡散させながら吸収体30に吸収させることができ、吸収体30に浸み込んだ後は吸収体30の内部を通じて下方に拡散するため、吸収体30の全体を利用して体液を吸収させることができる。なお、各々の流路の形状は図1に示すような直線でもよいが、曲線やジグザグ線であってもよい。
また、体液拡散流路13が、男性用吸収性物品1における腹側部2端部から股側部3端部までの長手方向全長に対して、股側部3側の3分の1の領域には設けられていない、すなわち、股側部3側の3分の1の領域を無加工領域5とする方が好ましい。股間で圧縮する領域である股側部3側の端部にまで体液が伝わると、例えば、脚のはさむ力で体液が漏れる可能性がある。そのため、男性用吸収性物品1の股側部3側はあまり体液を吸収していない状態が望ましいことから、無加工領域5まで拡散のスピードを速めることは避けるべきである。
なお、体液排泄領域4の長手方向の寸法は、140mm以上195mm以下であることが好ましく、無加工領域5の長手方向の寸法は、70mm以上100mm以下であることが好ましい。
<バックシート>
バックシート20は、吸収体30が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されればよく、通気性又は非通気性の液不透過性のプラスチックフィルムが使用できる。
強度及び加工性の点から、バックシート20の坪量は、15g/m以上60g/m以下であることが好ましく、20g/m以上40g/m以下であることがより好ましい。バックシート20に通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシート20にエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
<吸収体>
本発明の男性用吸収性物品1において、吸収体30の長手方向の最大寸法は、170mm以上310mm以下であることが好ましく、200mm以上280mm以下であることがより好ましい。また、吸収体30の幅方向の最大寸法は、90mm以上210mm以下であることが好ましく、120mm以上190mm以下であることがより好ましい。
吸収体30は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(SAP)と、を含有することが好ましい。また、本発明の男性用吸収性物品1における吸収体30は、高い吸収量で、かつ薄型のものであるために、吸収体30の総吸収量が70g以上900g以下であり、厚みが6mm以下であることが好ましい。
吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュー、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。斯かるフラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
吸収体30の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体30の高吸収性ポリマーは、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、90g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、30質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
<男性用吸収性物品の製造方法>
本発明の男性用吸収性物品1を製造するときは、最初に、液透過性不織布11と開孔フィルム12を積層し、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された左右対称の一対の体液拡散流路13を設けて、トップシート10を製造する。
図5は、トップシート10の製造方法について説明するための図である。図6は、型押しロール102の拡大図である。図7は、トップシート10の製造工程を示す図である。以下、図5~図7を参照して説明する。
まず、図7(a)(b)に示すように、サクションロール101に設けられた孔101aに液透過性不織布11が吸引され、液透過性不織布成形区間110(図5参照)における液透過性不織布11の凸部51を形成する。続いて、図7(c)(d)及び(e)に示すように、型押しロール102に進み、型押しロール102にニップされることで、型押しロール102の凸部用押し型102aで開孔フィルム12の凸部52を成形する。
ここで、型押しロール102は、100℃以上130℃以下に加温する。サクションロール101は加温しない。この温度の範囲であれば、凸部用押し型102aにより開孔フィルム12が溶融することはなく、適度に軟化され成形される。また凸部用押し型102aに対する雌型がないため、液透過性不織布11に熱が伝わりにくく、繊維が溶解しフィルム化しないため吸水性能が低下することはない。凸部用押し型102aの高さは5mm以下でないとサクションロール101の孔101aから抜けるときに型が当たり、型押しロール102に傷をつける可能性がある。そのため、液透過性不織布11の凸部51と開孔フィルム12の凸部52を高くするときには2段階で成形することが好ましい。
トップシート10を製造した後は、通常の吸収性物品の製造と同様に、従来公知の方法を採用することができ、例えば、非肌当接面側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10、立体ギャザー40の順に積層し、トップシート10又は立体ギャザー40とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態や実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 男性用吸収性物品
2 腹側部
3 股側部
4 体液排泄領域
5 無加工領域
10 トップシート
11 液透過性不織布
12 開孔フィルム
13 体液拡散流路
20 バックシート
30 吸収体
40 立体ギャザー

Claims (4)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収体とを備え、長手方向に腹側部と股側部とを有し、前記腹側部から前記股側部にかけて、幅方向の寸法が漸減する、略凧型形状の男性用吸収性物品であって、
    前記トップシートは、液透過性不織布と、500μm以上900μm以下の開孔径を有する開孔フィルムとが、前記液透過性不織布が前記開孔フィルムよりも肌当接面側になるように重ねられた複合シートであり、
    前記トップシート上に、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された左右対称の一対の体液拡散流路が、前記股側部の体液排泄領域に少なくとも二対以上、幅方向に離間して並設されており、
    前記体液拡散流路は、前記男性用吸収性物品の幅方向中央側から幅方向両端部側に向かって、幅方向中央側がより腹側部側であり、幅方向両端部側がより股側部側となる傾斜状に延在しており、かつ、幅方向中央近傍には配されておらず、
    前記二対以上の体液拡散流路において、対となっている左右の体液拡散流路の幅方向中央側の端部間の間隔は、前記股側部側における前記間隔の方が前記腹側部側における前記間隔よりも狭いことを特徴とする、男性用吸収性物品。
  2. 前記体液拡散流路における各々の流路は、延在方向に対して、幅が4mm以上8mm以下であり、長さが20mm以上40mm以下である、肌当接面側に凸型に隆起するように成形された流路であることを特徴とする、請求項1に記載の男性用吸収性物品。
  3. 前記体液拡散流路が、前記男性用吸収性物品における腹側部端部から股側部端部までの長手方向全長に対して、股側部側の3分の1の領域には設けられていないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の男性用吸収性物品。
  4. 前記トップシートと前記バックシートの幅方向の最大寸法が、いずれも130mm以上200mm以下であり、長手方向の最大寸法が、いずれも210mm以上290mm以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の男性用吸収性物品。
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