JP7312688B2 - 炭化水素製造装置、炭化水素製造方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents
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Description
図1は、第1実施形態のメタン製造装置1の概略構成を示す説明図である。図2は、本実施形態のメタン製造装置1が備える回収器11の模式図である。本実施形態のメタン製造装置1は、回収器11が排出する二酸化炭素(CO2)と水素(H2)との回収ガスを用いて、メタン(CH4)を製造する装置であり、二酸化炭素回収装置5とメタン生成部6を備える。なお、本実施形態は、メタン以外の炭化水素化合物の製造にも適用可能であり、例えば、エタンやプロパンなどの炭素と水素とから構成される化合物やメタノールなどの主に炭素と水素とから構成される炭化水素化合物を製造する炭化水素製造装置にも適用可能である。
二酸化炭素:5.0vol%、 窒素:82.9vol%、 酸素:12.0vol%
この排ガスの組成は、メタンを燃料とする空気過剰率(λ)が2.2の燃焼を仮定したものであるが、排ガスの組成は、これに限定されない。図5には、本実施形態での酸素濃度の時間変化を実線L11で示す。また、図5には、第1の比較例のメタン製造装置での二酸化炭素回収処理における脱離工程での酸素濃度の時間変化を2点鎖線L01で示す。第1の比較例のメタン製造装置における二酸化炭素回収処理では、本実施形態の第1洗浄工程および第2洗浄工程を実施していない。
図8は、第2実施形態のメタン製造装置が備える回収器61の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器におけるガス供給口およびガス排出口の位置県関係が第1実施形態(図2)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器61は、吸着材11aと、円筒部11bと、2個の蓋部61c、61dとを備える。
図9は、第3実施形態のメタン製造装置が備える回収器71の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器におけるガス供給口およびガス排出口の位置県関係が第1実施形態(図1)および第2実施形態(図8)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器71は、吸着材11aと、円筒部11bと、2個の蓋部61c、71dとを備える。
図10は、第4実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器において、洗浄ガス供給口が配置される位置が第1実施形態(図1)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器81は、吸着材11aと、円筒部81bと、2個の蓋部81c、11dとを備える。
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述の実施形態では、「炭化水素製造装置」としてのメタン製造装置は、「炭化水素化合物」としてのメタンを製造するとした。しかしながら、炭化水素製造装置が製造する炭化水素化合物は、メタンだけでなく、例えば、エタンやプロパンなどの炭素と水素とから構成される化合物や、メタノールなどの主に炭素と水素とから構成される化合物を含んでもよい。
上述の実施形態では、4個の回収器を組み合わせたシステムとした。しかしながら、二酸化炭素回収装置の構成はこれに限定されない。1個の回収器で、図3に示すフローを繰り返し行ってもよい。
上述の実施形態では、二酸化炭素回収方法は、「排出工程」として、洗浄ガスで回収器内の残留ガスを置換する第1洗浄工程と、減圧によって残留ガスを排出させる第2洗浄工程とを備えるとした。しかしながら、「排出工程」は、第1洗浄工程または第2洗浄工程のいずれかであってもよい。「排出工程」を減圧によって残留ガスを排出させる第2洗浄工程のみとする場合、回収器内の減圧は、吸着材の加熱が開始された直後に行ってもよい。
上述の実施形態では、第1洗浄工程は、吸着材の加熱が開始された直後に行われるとした。しかしながら、第1洗浄工程を行うタイミングはこれに限定されない。吸着材の加熱前に行ってもよく、第1洗浄工程の後の第2洗浄工程において吸着材の加熱を開始してもよい。
上述の実施形態では、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとは、別々に形成されるとした。吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとは、1つの排出口であってもよい。この関係は、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとでも同様である。
上述の実施形態では、制御部55によって、4個の回収器11、12、13、14のそれぞれにおける二酸化炭素回収方法の工程を切り替えるとした。しかしながら、制御部はなくてもよく、手動によって工程を切り替えてもよい。
上述の実施形態では、回収器は、「加熱部」として熱媒体が流れる流路を備えるとした。しかしながら、加熱部の構成はこれに限定されない。抵抗加熱などによって吸着材を加熱してもよい。
第3実施形態では、回収器81に形成される複数のガス供給口およびガス排出口のうち、洗浄ガス供給口16cが、円筒部81bの側壁に形成されるとした。しかしながら、円筒部の側壁に形成されるガス供給口またはガス排出口は、これに限定されない。複数のガス供給口またはガス排出口が側壁に形成されていてもよく、排ガス供給口16aが、吸着オフガス排出口16dとは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口16fは、吸着オフガス排出口16dと同じ側に配置されていればよい。
上述の実施形態では、メタンの原料となる水素は、脱離工程での吸着材11a、12a、13a、14aからの二酸化炭素のパージのときのパージガスとして、回収器11、12、13、14に供給するとした。しかしながら、水素を供給するタイミングは、これに限定されない。
(1)二酸化炭素回収装置5での脱離工程において、パージガスとして用いるパターン(白抜き矢印H1、第1実施形態)
(2)回収器11、12、13、14の回収ガスを貯蔵するサージタンク50に水素を供給するパターン(白抜き矢印H2)
(3)サージタンク50からメタン生成部6に供給される回収器11、12、13、14の回収ガスに混合し、メタン生成部6に供給するパターン(白抜き矢印H3)
上述したいずれのパターンにおいても、回収器11、12、13、14の回収ガスに酸素が混入している場合、水素との混合によって燃焼するおそれがある。このため、上述の実施形態のように、パージガスとして水素を回収器11、12、13、14に供給する前に、酸素などの残留ガスを排出することが安全性の観点から望ましい。
上述の実施形態では、脱離工程において、水素によるパージによって二酸化炭素を吸着材11a、12a、13a、14aから脱離させるとした。しかしながら、二酸化炭素を脱離させる方法は、これに限定されない。回収器11、12、13、14内を減圧することによって脱離させてもよいし、パージガスと減圧ポンプ45bとを併用して脱離させてもよい。
上述の実施形態では、回収ガス流路35にサージタンク50を設けるとした。しかしながら、サージタンクはなくてもよい。サージタンクがある場合、上述したように、回収ガスの水素と二酸化炭素との比率を安定させることができるほか、水素の流量を逐次調整しなくても水素と二酸化炭素との比率をメタン化反応に最適な範囲内とすることができる。
5…二酸化炭素回収装置
6…メタン生成部
10…排ガス供給装置
11,12,13,14,61,71,81…回収器
11a,12a,13a,14a…吸着材
11b,81b…円筒部
11c,11d,61c,61d,71c,71d,81c…蓋部
11e…熱媒体流路
11f…流路入口
11g…流路出口
11h,61h,71h,81h…回収器内
16a…排ガス供給口
16b…回収ガス排出口
16c…洗浄ガス供給口
16d…吸着オフガス排出口
16e…パージガス供給口
16f…洗浄オフガス排出口
20…排ガス流路
21,22,23,24…排ガス分流路
21a,22a,23a,24a…排ガス入口弁
25…吸着オフガス流路
26,27,28,29…吸着オフガス分流路
26a,27a,28a,29a…吸着オフガス出口弁
30…パージガス流路
30a…流量制御器
31,32,33,34…パージガス分流路
31a,32a,33a,34a…パージガス入口弁
35…回収ガス流路
36,37,38,39…回収ガス分流路
36a,37a,38a,39a…回収ガス出口弁
40…洗浄ガス流路
40a…洗浄ガス供給部
40b…流量制御器
41,42,43,44…洗浄ガス分流路
41a,42a,43a,44a…洗浄ガス入口弁
45,45d…洗浄オフガス流路
45a…分岐流路
45b…減圧ポンプ
45c,45e…切換弁
46,47,48,49…洗浄オフガス分流路
46a,47a,48a,49a…洗浄オフガス出口弁
50…サージタンク
55…制御部
C0…許容濃度
C11,C81…中心線
Claims (5)
- 炭化水素製造装置であって、
二酸化炭素を吸着可能な吸着材を内部に収容する回収器と、
前記回収器内に残留する残留ガスを前記回収器から排出させるための洗浄ガスを前記回収器に供給する洗浄ガス供給部と、
前記回収器内を減圧する減圧ポンプと、
前記回収器内にパージガスを供給するパージガス供給部と、
排ガス供給源から前記回収器への排ガスの供給をするか否かと、前記洗浄ガス供給部と、前記減圧ポンプと、前記パージガス供給部と、を制御する制御部と、
水素と、前記回収器が回収した二酸化炭素とを用いて、炭化水素化合物を生成する炭化水素生成部と、を備え、
前記回収器は、
前記排ガスが供給される排ガス供給口と、
前記排ガス供給口から前記回収器内に前記排ガスが供給されているとき、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを排出する吸着オフガス排出口と、
前記洗浄ガスが供給される洗浄ガス供給口と、
前記減圧ポンプに接続し、前記排ガス供給口から前記排ガスが前記回収器内に供給されていないとき、前記回収器内に残留する残留ガスを排出する残留ガス排出口と、
前記パージガスが供給されるパージガス供給口と、
前記パージガス供給口から前記パージガスが供給されているとき、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを排出する回収ガス排出口と、を有し、
前記回収器において、
前記排ガス供給口は、前記吸着オフガス排出口、前記残留ガス排出口、および、前記パージガス供給口とは反対側に配置され、
前記洗浄ガス供給口と前記回収ガス排出口は、前記排ガス供給口と同じ側に配置される、
炭化水素製造装置。 - 請求項1に記載の炭化水素製造装置であって、
前記制御部は、前記排ガス供給口から前記排ガスを供給していないとき、前記洗浄ガスを前記回収器に供給し、前記洗浄ガスの供給を停止してから、前記回収器内を減圧する、
炭化水素製造装置。 - 請求項1または請求項2に記載の炭化水素製造装置であって、
前記回収器は、前記吸着材を加熱する加熱部を有しており、
前記制御部は、さらに、前記加熱部を制御可能であり、前記加熱部によって前記吸着材の加熱を開始した後に、前記洗浄ガスを前記回収器に供給する、
炭化水素製造装置。 - 炭化水素製造方法であって、
排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着工程と、
前記吸着工程の後、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される洗浄ガス供給口から洗浄ガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する第1洗浄工程と、
前記第1洗浄工程の後、前記洗浄ガスの供給を停止してから、前記残留ガス排出口に接続する減圧ポンプを用いて前記回収器内を減圧する第2洗浄工程と、
前記第2洗浄工程の後、前記回収器内の減圧を停止してから、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置されるパージガス供給口からパージガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される回収ガス排出口から排出する脱離工程と、
水素と、前記回収ガスとを用いて、炭化水素化合物を生成する生成工程と、を備える、
炭化水素製造方法。 - 炭化水素化合物の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着機能と、
前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される洗浄ガス供給口から洗浄ガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する第1洗浄機能と、
前記残留ガス排出口に接続する減圧ポンプを用いて前記回収器内を減圧する第2洗浄機能と、
前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置されるパージガス供給口からパージガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される回収ガス排出口から排出する脱離機能と、
水素と、前記回収ガスとを用いて、炭化水素化合物を生成する生成機能と、を前記コンピュータに実行させる、
コンピュータプログラム。
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