JP7312688B2 - 炭化水素製造装置、炭化水素製造方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents

炭化水素製造装置、炭化水素製造方法、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、炭化水素製造装置、炭化水素製造方法、および、コンピュータプログラムに関する。
従来から、二酸化炭素と水素を反応させて、炭化水素化合物を製造する炭化水素製造装置が知られている。炭化水素製造装置は、一般的に、二酸化炭素を吸着する吸着材を収容する回収器と、回収器において回収された二酸化炭素と水素とを混合して炭化水素化合物を生成する生成部を備える。例えば、特許文献1には、炭化水素化合物の生成反応熱による温度スイングと、炭化水素化合物の原料である水素を用いるパージとによって、吸着材に吸着されている二酸化炭素を回収する技術が開示されている。
特開2019-142806号公報
しかしながら、特許文献1のような先行技術によっても、炭化水素化合物を効率的に製造する技術については、なお、改善の余地があった。例えば、特許文献1に記載の技術では、燃焼炉などの排ガスから二酸化炭素を回収するため、排ガスに含まれる酸素が回収器内に残留する。このため、回収器から排出される回収ガスにおける酸素の濃度が高くなり、パージガスである水素が酸化されやすくなる。生成部において水素が酸化され消費されると、生成部における水素と二酸化炭素の比率を、炭化水素化合物の生成反応にとって最適な水素と二酸化炭素の比率にすることが難しくなるため、炭化水素化合物を効率的に製造することができないおそれがある。また、水素を用いて、回収器内に残留する酸素などの残留ガスをパージすると、回収器内の二酸化炭素の分圧が低下するため、吸着材に吸着されている二酸化炭素も残留ガスとともに回収器の外に排出されるおそれがある。このため、吸着材に吸着されている二酸化炭素の量が少なくなり、回収器における二酸化炭素の回収率が低下する。二酸化炭素の回収率が低下すると、炭化水素化合物を効率的に製造することができない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、炭化水素製造装置において、炭化水素化合物を効率的に製造する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、炭化水素製造装置が提供される。この炭化水素製造装置は、二酸化炭素を吸着可能な吸着材を内部に収容する回収器と、水素と、前記回収器が回収した二酸化炭素とを用いて、炭化水素化合物を生成する炭化水素生成部と、を備え、前記回収器は、排ガス供給源から排ガスが供給される排ガス供給口と、前記排ガス供給口から前記回収器内に前記排ガスが供給されているとき、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを排出する吸着オフガス排出口と、前記排ガス供給口から前記排ガスが前記回収器内に供給されていないとき、前記回収器内に残留する残留ガスを排出する残留ガス排出口と、を有し、前記回収器において、前記排ガス供給口は、前記吸着オフガス排出口とは反対側に配置され、前記残留ガス排出口は、前記吸着オフガス排出口と同じ側に配置される。
この構成によれば、回収器では、吸着オフガス排出口は、排ガス供給口とは反対側に配置され、残留ガス排出口と吸着オフガス排出口とは、同じ側に配置される。排ガスが回収器内を流れると、排ガスに含まれる二酸化炭素は、吸着材に吸着されていくため、排ガスにおける二酸化炭素の濃度は、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。このため、吸着材に吸着されている二酸化炭素の量も、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。残留ガス排出口を用いて回収器内の残留ガスを回収器から排出するとき、残留ガス排出口付近の吸着材に吸着されている二酸化炭素は残留ガスとともに排出されやすいが、残留ガス排出口付近の吸着材の吸着量は、排ガス供給口付近の吸着材の吸着量に比べ少ない。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。また、回収器内に残留している残留ガスは、残留ガス排出口を通って回収器の外に排出されるため、回収器から排出される回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度を低くすることができる。これにより、生成部での、酸化による水素の消費を抑制することができるため、生成部における水素と二酸化炭素の比率を炭化水素化合物の生成反応にとって最適な水素と二酸化炭素の比率にすることができる。したがって、回収ガスにおける残留ガスの濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、炭化水素化合物を効率的に製造することができる。
(2)上記形態の炭化水素製造装置は、さらに、前記残留ガスを前記回収器から排出させるための洗浄ガスを前記回収器に供給する洗浄ガス供給部を備え、前記回収器は、前記排ガス供給口から前記排ガスが供給されていないとき、前記洗浄ガス供給部から前記洗浄ガスが供給される洗浄ガス供給口を有し、前記洗浄ガス供給口は、前記排ガス供給口と同じ側に配置されてもよい。この構成によれば、回収器内に残留している残留ガスは、回収器に供給される洗浄ガスとの置換によって回収器の外に排出されるため、回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度をさらに低くすることができる。また、回収器において、洗浄ガス供給口は、排ガス供給口と同じ側に配置されるため、洗浄ガスの流れによって洗浄ガス供給口付近の吸着材に吸着されている二酸化炭素が吸着材から脱離しても、吸着量が比較的少ない残留ガス排出口付近の吸着材によって再吸着される。これにより、二酸化炭素の回収率をさらに向上することができる。したがって、炭化水素化合物をさらに効率的に製造することができる。
(3)上記形態の炭化水素製造装置は、さらに、前記回収器内を減圧する減圧ポンプと、前記排ガス供給口からの排ガスの供給をするか否かと、前記洗浄ガス供給部および前記減圧ポンプの駆動と、を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記排ガス供給口から前記排ガスを供給していないとき、前記洗浄ガスを前記回収器に供給し、前記洗浄ガスの供給を停止してから、前記回収器内を減圧してもよい。この構成によれば、回収器内の残留ガスを洗浄ガスで置換してから、置換された残留ガスを減圧ポンプによって回収器の外に排出させる。これにより、回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度をさらに低くすることができるため、炭化水素化合物をさらに効率的に製造することができる。
(4)上記形態の炭化水素製造装置において、前記回収器は、前記吸着材を加熱する加熱部を有しており、前記制御部は、さらに、前記加熱部を制御可能であり、前記加熱部によって前記吸着材の加熱を開始した後に、前記洗浄ガスを前記回収器に供給してもよい。この構成によれば、制御部は、高温になると二酸化炭素を脱離しやすくなる吸着材が加熱部によって高温になる前に、洗浄ガス供給部を駆動し、回収器内の残留ガスを排出させる。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素の量をさらに少なくすることができるため、二酸化炭素の回収率をさらに向上することができる。
(5)本発明の別の形態によれば、炭化水素製造方法が提供される。この炭化水素製造方法は、排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着工程と、前記吸着工程の後、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する排出工程と、水素と、前記回収器が回収した二酸化炭素とを用いて、炭化水素化合物を生成する生成工程と、を備える。この構成によれば、排出工程において、回収器内に残留している残留ガスは、残留ガス排出口を通って回収器の外に排出されるため、回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度を低くすることができる。また、吸着工程において、排ガスが回収器内を流れると、排ガス中の二酸化炭素は、吸着材に吸着されていくため、排ガスの二酸化炭素の濃度は、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。このため、吸着材に吸着されている二酸化炭素の量も、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。排出工程において、残留ガス排出口を用いて回収器内の残留ガスを排出するとき、残留ガスとともに排出されやすい二酸化炭素は、残留ガス排出口付近の吸着材に吸着されていた二酸化炭素であり、その吸着量は、排ガス供給口付近の吸着材の吸着量に比べ少ない。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。したがって、回収ガスにおける残留ガスの濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、生成工程において、炭化水素化合物を効率的に製造することができる。
(6)本発明のさらに別の形態によれば、炭化水素化合物の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着機能と、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する排出機能と、水素と、前記回収器が回収した二酸化炭素とを用いて、炭化水素化合物を生成する生成機能と、を前記コンピュータに実行させる。この構成によれば、排出機能によって、回収器内に残留している残留ガスは、残留ガス排出口を通って回収器の外に排出されるため、回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度を低くすることができる。また、吸着機能によって、排ガスが回収器内を流れると、排ガス中の二酸化炭素は、吸着材に吸着されていくため、吸着材に吸着されている二酸化炭素の量は、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。排出機能によって、残留ガス排出口を用いて回収器内の残留ガスを排出するとき、残留ガスとともに排出されやすい二酸化炭素は、残留ガス排出口付近の吸着材に吸着されていた二酸化炭素であり、その吸着量は、排ガス供給口付近の吸着材の吸着量に比べ少ない。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。したがって、回収ガスにおける残留ガスの濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、生成機能によって、炭化水素化合物を効率的に製造することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、炭化水素製造装置の制御方法、この制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム、炭化水素製造装置の製造方法、炭化水素化合物を燃料とする燃料製造装置などの形態で実現することができる。
第1実施形態のメタン製造装置の概略構成を示す説明図である。 第1実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。 二酸化炭素回収処理のフローチャートである。 二酸化炭素回収装置での回収器の切替タイミングの説明図である。 回収ガスの酸素濃度の時間変化を説明する図である。 洗浄オフガスの二酸化炭素濃度の時間変化を説明する図である。 回収器での二酸化炭素の吸着量と気体の流れの関係を説明する図である。 第2実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。 第3実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。 第4実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。 メタン製造装置での水素を供給するタイミングを説明する模式図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のメタン製造装置1の概略構成を示す説明図である。図2は、本実施形態のメタン製造装置1が備える回収器11の模式図である。本実施形態のメタン製造装置1は、回収器11が排出する二酸化炭素(CO2)と水素(H2)との回収ガスを用いて、メタン(CH4)を製造する装置であり、二酸化炭素回収装置5とメタン生成部6を備える。なお、本実施形態は、メタン以外の炭化水素化合物の製造にも適用可能であり、例えば、エタンやプロパンなどの炭素と水素とから構成される化合物やメタノールなどの主に炭素と水素とから構成される炭化水素化合物を製造する炭化水素製造装置にも適用可能である。
二酸化炭素回収装置5は、燃焼炉や内燃機関などから排出される排ガスに含まれる二酸化炭素を回収する。二酸化炭素回収装置5は、複数の回収器11、12、13、14と、排ガス流路20と、吸着オフガス流路25と、パージガス流路30と、回収ガス流路35と、洗浄ガス流路40と、洗浄オフガス流路45と、サージタンク50と、制御部55とを備える。
複数の回収器11、12、13、14は、筒状に形成され、それぞれの内部に吸着材11a、12a、13a、14aが収容されている(図1参照)。吸着材11a、12a、13a、14aは、二酸化炭素吸蔵性能を有する材料、例えば、ゼオライト、活性炭、シリカゲルなどである。回収器11、12、13、14のそれぞれには、排ガス流路20と、吸着オフガス流路25と、パージガス流路30と、回収ガス流路35と、洗浄ガス流路40と、洗浄オフガス流路45のそれぞれが接続されている。
ここで、回収器11、12、13、14の構成の詳細について、図2を用いて説明する。図2には、回収器11、12、13、14のうち、代表例として、回収器11の構成を示しているが、回収器12、13、14の構成も図2と同様である。
回収器11は、吸着材11aと、円筒部11bと、2個の蓋部11c、11dとを備える。吸着材11aは、円筒部11bに収容されている。円筒部11bは、内部に熱媒体流路11eが形成されている。熱媒体流路11eには、吸着材11aの温度を調整可能な熱媒体(図2の点線矢印HM1、HM2参照)が流れる。図2では、熱媒体流路11eには、蓋部11cに近い側の流路入口11fから熱媒体が供給される。熱媒体流路11eを流れる熱媒体は、吸着材11aを加熱し、蓋部11dに近い側の流路出口11gから排出される。これにより、吸着材11aは、吸着している二酸化炭素を容易に脱離することができる。円筒部11bの2つの開口のそれぞれは、2つの蓋部11c、11dによって閉塞されている。これにより、回収器内11hは、密閉された空間となっている。熱媒体流路11eは、特許請求の範囲の「加熱部」に相当する。
蓋部11cは、円筒部11bの一方の開口に配置される。蓋部11cには、排ガス供給口16aと、回収ガス排出口16bと、洗浄ガス供給口16cが形成されている。排ガス供給口16aは、排ガス分流路21を介して排ガス流路20に接続する。回収ガス排出口16bは、回収ガス分流路36を介して回収ガス流路35に接続する。洗浄ガス供給口16cは、洗浄ガス分流路41を介して洗浄ガス流路40に接続する。本実施形態では、蓋部11cにおいて、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、洗浄ガス供給口16c、排ガス供給口16a、回収ガス排出口16bの順に並ぶように配置されている。
蓋部11dは、円筒部11bの他方の開口に配置される。蓋部11dには、吸着オフガス排出口16dと、パージガス供給口16eと、洗浄オフガス排出口16fが形成されている。吸着オフガス排出口16dは、吸着オフガス分流路26を介して吸着オフガス流路25に接続する。パージガス供給口16eは、パージガス分流路31を介してパージガス流路30に接続する。洗浄オフガス排出口16fは、洗浄オフガス分流路46を介して洗浄オフガス流路45に接続する。本実施形態では、蓋部11dにおいて、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、洗浄オフガス排出口16f、吸着オフガス排出口16d、パージガス供給口16eの順に並ぶように配置されている。洗浄オフガス排出口16fは、特許請求の範囲の「残留ガス排出口」に相当する。
ここで、回収器11が有する複数の供給口および排出口が配置される位置に関して、回収器の「同じ側」および「反対側」を定義する。図2に示すように、回収器11について、蓋部11cと蓋部11dとの間の中心線C11を仮定する。中心線C11から見て、2つの供給口または排出口が、蓋部11c側、または、蓋部11d側にある場合、この2つの供給口または排出口は、「同じ側に配置される」とする。また、2つの供給口または排出口が、中心線C11を挟んで、蓋部11c側と蓋部11d側とにある場合、「反対側に配置される」とする。本実施形態では、洗浄ガス供給口16cと、排ガス供給口16aと、回収ガス排出口16bとは、回収器11の同じ側に配置されている。また、洗浄オフガス排出口16fと、吸着オフガス排出口16dと、パージガス供給口16eとは、回収器11の同じ側に配置されており、洗浄ガス供給口16cと、排ガス供給口16aと、回収ガス排出口16bとは、反対側に配置されている。
図1に戻り、排ガス流路20は、燃焼炉や内燃機関などの、二酸化炭素を含む排ガスを排出する外部の排ガス供給装置10に接続しており、排ガス供給装置が排出する排ガスが流れる。排ガス流路20を流れる排ガスは、排ガス分流路21、22、23、24を介して、回収器11、12、13、14のそれぞれに供給される。すなわち、排ガス分流路21、22、23、24のそれぞれは、回収器11、12、13、14のそれぞれが有する排ガス供給口(回収器11の場合、図2に示す排ガス供給口16a)に接続している。排ガス分流路21、22、23、24には、排ガス入口弁21a、22a、23a、24aが配置されている。排ガス入口弁21a、22a、23a、24aのそれぞれは、後述する制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14への排ガスの供給を制御する。
吸着オフガス流路25は、図1に示すように、回収器11、12、13、14のそれぞれに接続されている。吸着オフガス流路25には、排ガス流路20によって回収器11、12、13、14に供給された排ガスのうち吸着材11a、12a、13a、14aに吸着されなかった吸着オフガスが流れる。吸着オフガス流路25は、回収器11、12、13、14を挟んで排ガス分流路21、22、23、24とは反対側において、回収器11、12、13、14のそれぞれの吸着オフガス排出口(回収器11の場合、図2に示す吸着オフガス排出口16d)に接続する吸着オフガス分流路26、27、28、29を有している。吸着オフガス分流路26、27、28、29には、吸着オフガス出口弁26a、27a、28a、29aが配置されている。吸着オフガス出口弁26a、27a、28a、29aのそれぞれは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14からの吸着オフガスの流れを制御する。
パージガス流路30は、回収器11、12、13、14に、パージガスを供給する外部のパージガス供給部に接続している。パージガス流路30は、パージガス供給部が供給するパージガスを、回収器11、12、13、14に供給する。本実施形態では、パージガスとして、二酸化炭素回収装置5の後段に設けられるメタン生成部6でのメタンの生成反応に用いられる水素を用いる。パージガス流路30には、制御部55の指令に応じて、パージガス流路30を流れる水素の流量を調整する流量制御器30aが配置されている。パージガス流路30を流れる水素は、パージガス分流路31、32、33、34を介して、回収器11、12、13、14に供給される。すなわち、パージガス分流路31、32、33、34のそれぞれは、回収器11、12、13、14のそれぞれが有するパージガス供給口(回収器11の場合、図2に示すパージガス供給口16e)に接続している。パージガス分流路31、32、33、34には、パージガス入口弁31a、32a、33a、34aが配置されている。パージガス入口弁31a、32a、33a、34aのそれぞれは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14への水素の流れを制御する。
回収ガス流路35は、図1に示すように、回収器11、12、13、14のそれぞれに接続されている。回収ガス流路35には、パージガス流路30によって回収器11、12、13、14に供給された水素と、吸着材11a、12a、13a、14aから脱離した二酸化炭素とが混合された回収ガスが流れる。回収ガス流路35は、回収器11、12、13、14を挟んで、パージガス分流路31、32、33、34とは反対側において、回収器11、12、13、14のそれぞれの回収ガス排出口(回収器11の場合、図2に示す回収ガス排出口16b)に接続する回収ガス分流路36、37、38、39を有している。回収ガス分流路36、37、38、39には、回収ガス出口弁36a、37a、38a、39aが配置されている。回収ガス出口弁36a、37a、38a、39aのそれぞれは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14から回収された回収ガスの流れを制御する。
洗浄ガス流路40は、回収器11、12、13、14に、残留ガスとしての酸素を回収器11、12、13、14から排出させるための洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給部40aに接続している。洗浄ガス流路40は、洗浄ガス供給部40aが供給する洗浄ガスを、回収器11、12、13、14のそれぞれが有する洗浄ガス供給口(回収器11の場合、図2に示す洗浄ガス供給口16c)を介して回収器11、12、13、14に供給する。本実施形態では、洗浄ガスとしては、不活性ガスである窒素(N2)を用いる。洗浄ガス流路40には、制御部55の指令に応じて、洗浄ガス流路40を流れる窒素の流量を調整する流量制御器40bが配置されている。洗浄ガス分流路41、42、43、44には、洗浄ガス入口弁41a、42a、43a、44aが配置されている。洗浄ガス入口弁41a、42a、43a、44aのそれぞれは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14への窒素の流れを制御する。
洗浄オフガス流路45は、図1に示すように、回収器11、12、13、14のそれぞれに接続されている。洗浄オフガス流路45には、洗浄ガス流路40によって回収器11、12、13、14に供給された洗浄ガスとともに、回収器11、12,13,14に残留している残留ガスが流れる。ここで、回収器11、12、13、14に洗浄ガスを供給したとき、回収器11、12、13、14のそれぞれの洗浄オフガス排出口(回収器11の場合、図2に示す洗浄オフガス排出口16f)から排出されるガスを洗浄オフガスという。洗浄オフガス流路45は、回収器11、12、13、14を挟んで、洗浄ガス分流路41、42、43、44とは反対側において、回収器11、12、13、14のそれぞれに接続する洗浄オフガス分流路46、47、48、49を有している。洗浄オフガス分流路46、47、48、49には、洗浄オフガス出口弁46a、47a、48a、49aが配置されている。洗浄オフガス出口弁46a、47a、48a、49aのそれぞれは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14からの洗浄オフガスの流れを制御する。洗浄オフガスは、特許請求の範囲の「残留ガス」に相当する。
洗浄オフガス流路45には、回収器11、12、13、14のそれぞれから排出される洗浄オフガスを洗浄オフガス流路45から分岐する分岐流路45aが配置されている。分岐流路45aには、洗浄オフガス分流路46、47、48、49を介して回収器11、12、13、14内を減圧可能な減圧ポンプ45bと、切換弁45cが配置されている。減圧ポンプ45bは、制御部55の指令に応じて、回収器11、12、13、14内を減圧する。切換弁45cの作動は、洗浄オフガス流路45の分岐流路45aと分岐した後の洗浄オフガス流路45dに配置されている切換弁45eと連動している。具体的には、切換弁45cが開いているとき切換弁45eは閉じられることで、回収器11、12、13、14内は、減圧ポンプ45bに連通する。
サージタンク50は、回収ガス流路35に配置されている。サージタンク50は、回収ガス流路35を流れる回収ガスを一時的に貯蔵する。サージタンク50に貯蔵された回収ガスは、メタン生成部6に送られる。
制御部55は、ROM、RAM、および、CPUを含んで構成されるコンピュータであり、後述する二酸化炭素回収処理における回収器11、12、13、14の切り替えや、弁の開閉制御など、二酸化炭素回収装置5の全体の制御をおこなう。制御部55の制御内容の詳細は、後述する。
メタン生成部6は、回収ガス流路35の回収器11、12、13、14に接続する側とは反対側の端部に配置されている。メタン生成部6は、サージタンク50が供給する二酸化炭素と水素を含む回収ガスを用いて、メタンを生成する。生成されたメタンは、メタン製造装置1の外部の装置に供給される。
次に、メタン製造装置1における二酸化炭素回収処理について説明する。メタン製造装置1では、4つの回収器11、12、13、14のそれぞれに、順番に排ガスを供給することで、排ガスから二酸化炭素を連続的に回収する。
図3は、二酸化炭素回収装置5における二酸化炭素回収処理のフローチャートである。二酸化炭素回収装置5では、4つの回収器11、12、13、14のそれぞれが、図2に示す二酸化炭素回収処理を繰り返し行う。ここでは、最初に、1つの回収器、例えば、回収器11に着目して、図3に示す二酸化炭素処理のフローを説明する。
吸着工程(ステップS1)では、排ガス流路20を用いて、回収器11に排ガスを供給する。具体的には、制御部55は、排ガス入口弁21aと吸着オフガス出口弁26aを開くとともに、パージガス入口弁31a、回収ガス出口弁36a、洗浄ガス入口弁41a、および、洗浄オフガス出口弁46aを閉じるように、それぞれの弁の開閉を制御する。回収器11に関連するこれらの弁の開閉が制御されたのち、排ガス供給装置10から排出された排ガスは、排ガス分流路21と排ガス供給口16aを介して、回収器11に供給される。窒素をベースとした二酸化炭素と酸素との混合物である排気ガスが回収器内11hを流れると、二酸化炭素は吸着材11aによって吸着される。吸着材11aに吸着されなかった窒素や酸素などの大部分は、吸着オフガスとして吸着オフガス排出口16dと吸着オフガス分流路26を介して吸着オフガス流路25を流れ、大気中に排出される。
吸着工程の次の準備工程(ステップS2)は、吸着材11aに吸着された二酸化炭素を吸着材11aから脱離させるための準備を行う。本実施形態の準備工程では、最初に、予熱工程(ステップS21)として、回収器11の吸着材11aを昇温する。具体的には、制御部55は、排ガス入口弁21aと吸着オフガス出口弁26aを閉じるように、それぞれの弁の開閉を制御する。これにより、回収器11への排ガスの供給が停止する。このとき、パージガス入口弁31a、回収ガス出口弁36a、洗浄ガス入口弁41a、および、洗浄オフガス出口弁46aは、閉じられたままである。回収器11に関連するこれらの弁の開閉が制御されたのち、回収器11の熱媒体流路11eに高温の熱媒体を供給する。これにより、吸着材11aが昇温され、吸着材11aにトラップされている二酸化炭素が吸着材11aから脱離しやすくする。
予熱工程によって吸着材11aの加熱が開始された直後に、第1洗浄工程(ステップS22)として、回収器11に洗浄ガスを供給し、回収器内11hに残留する残留ガスを回収器11から排出する。具体的には、制御部55は、洗浄ガス入口弁41aと洗浄オフガス出口弁46aを開くように、それぞれの弁の開閉を制御する。このとき、排ガス入口弁21a、吸着オフガス出口弁26a、パージガス入口弁31a、および、回収ガス出口弁36aは、閉じられたままである。回収器11に関連するこれらの弁の開閉が制御されたのち、洗浄ガス供給部40aが供給する洗浄ガスは、洗浄ガス分流路41および洗浄ガス供給口16cを介して、回収器11に供給される。このとき、制御部55は、流量制御器40bを制御することによって、洗浄ガスの流量を制御する。これにより、回収器11の酸素を含む残留ガスは、洗浄ガスに置換される。洗浄ガスに置換された残留ガスは、残りの洗浄ガスとともに、洗浄オフガスとして、洗浄オフガス排出口16fおよび洗浄オフガス流路45を介して、回収器11から排出される。回収器11から排出された酸素を含む洗浄オフガスは、切換弁45eが開いた状態の洗浄オフガス流路45dを通って大気に排出される。第1洗浄工程は、特許請求の範囲の「排出工程」に相当する。
第1洗浄工程の後、第2洗浄工程(ステップS23)として、回収器内11hを減圧する。具体的には、制御部55は、洗浄ガス供給部40aによる洗浄ガスの供給を停止するとともに、洗浄ガス入口弁41aを閉じるように、洗浄ガス供給部40aと洗浄ガス入口弁41aを制御する。このとき、洗浄ガス入口弁41a以外の回収器11に関連する弁の開閉状態は、第1洗浄工程での開閉状態のままである。さらに、制御部55は、洗浄オフガス流路45dの切換弁45eを閉じ、分岐流路45aの切換弁45cを開けるとともに減圧ポンプ45bの駆動を開始するように、それぞれの弁の開閉と減圧ポンプ45bを制御する。これにより、減圧ポンプ45bは、回収器内11hを減圧し、回収器11に残留する酸素を含む残留ガスをさらに排出する。第2洗浄工程は、特許請求の範囲の「排出工程」に相当する。
次の脱離工程(ステップS3)では、回収器11に水素を供給することで、吸着材11aにトラップされている二酸化炭素を脱離させる。具体的には、制御部55は、洗浄オフガス出口弁46aを閉じるとともに、パージガス入口弁31aと回収ガス出口弁36aを開くように、それぞれの弁を制御する。これにより、パージガス流路30を流れる水素は、パージガス分流路31とパージガス供給口16eを介して、回収器11に供給される。回収器11に水素が供給されると、回収器内11hの二酸化炭素の分圧が低下するため、吸着材11aに吸着されている二酸化炭素が吸着材11aから脱離する。吸着材11aから脱離した二酸化炭素は、回収器内11hにおいて水素と混合される。回収器内11hの二酸化炭素と水素とが混合された回収ガスは、回収器11から排出され、回収ガス排出口16bと回収ガス分流路36を介して回収ガス流路35を流れる。回収ガス流路35を流れる回収ガスは、サージタンク50に貯蔵される。
次の冷却工程(ステップS4)では、比較的温度が低い熱媒体を回収器11の熱媒体流路に供給し、吸着材11aを冷却する。具体的には、制御部55は、パージガス入口弁31aと回収ガス出口弁36aを閉じるように、それぞれの弁を制御する。これにより、回収器内11hへの水素の供給が停止する。次に、制御部55は、回収器11の熱媒体流路11eに常温の熱媒体を供給する。これにより、吸着材11aの温度は、常温付近まで低下する。
図4は、本実施形態のメタン製造装置1での回収器の切替タイミングの説明図である。本実施形態の二酸化炭素回収処理では、図4に示すように、上述した二酸化炭素回収処理の4つの工程(吸着工程、準備工程、脱離工程、および、冷却工程)が、4つの回収器11、12、13、14のいずれかにおいて実行される。例えば、回収器11において吸着工程が実行されているとき、回収器12において準備工程が実行され、回収器13において脱離工程が実行され、回収器14において冷却工程が実行される。本実施形態の二酸化炭素回収装置5では、このようにして、いずれかの回収器において排ガスの二酸化炭素を吸着すると同時に、他のいずれかの回収器において吸着した二酸化炭素を脱離する。これにより、定常的に、回収ガスを供給することが可能である。
次に、本実施形態のメタン製造装置1の特徴について、メタン製造装置が備える二酸化炭素回収装置の課題に触れつつ、比較例と対比しながら説明する。
燃焼器などの排ガスから二酸化炭素を回収する場合、回収器に残留ガスとして酸素が残留すると、脱離工程において、パージガスとして用いる水素と残留する酸素とが反応し、燃焼するおそれがある。また、メタン製造装置が備えるメタン生成部に、二酸化炭素と水素の他に酸素が混入しているガスが供給されると、メタン生成部において水素が酸化され、水素が消費される場合がある。メタン生成部で水素が酸化によって消費されると、メタン生成部での水素と二酸化炭素との比率が、メタン化反応に最適な水素と二酸化炭素との比率から外れるため、メタン化反応の効率が低下するおそれがある。このため、脱離工程で排出される回収ガスの酸素濃度は低い方が望ましい。
図5は、脱離工程で排出される回収ガスにおける酸素濃度の時間変化を説明する図である。図5には、吸着工程において以下の組成の排ガスから二酸化炭素を回収した場合での、脱離工程での酸素濃度の時間変化を示している。
二酸化炭素:5.0vol%、 窒素:82.9vol%、 酸素:12.0vol%
この排ガスの組成は、メタンを燃料とする空気過剰率(λ)が2.2の燃焼を仮定したものであるが、排ガスの組成は、これに限定されない。図5には、本実施形態での酸素濃度の時間変化を実線L11で示す。また、図5には、第1の比較例のメタン製造装置での二酸化炭素回収処理における脱離工程での酸素濃度の時間変化を2点鎖線L01で示す。第1の比較例のメタン製造装置における二酸化炭素回収処理では、本実施形態の第1洗浄工程および第2洗浄工程を実施していない。
図5に示すように、脱離工程においては、酸素は、脱離工程の初期段階で排出されることがわかる。しかしながら、第1の比較例のメタン製造装置における二酸化炭素回収処理(2点鎖線L01)では、酸素の許容濃度C0を超える酸素濃度の回収ガスが排出される時間帯が脱離工程に存在する。この酸素の許容濃度は、水素と酸素とが燃焼するときの酸素の下限濃度であり、回収ガスにおける酸素濃度がこの許容濃度を超えると、回収ガスが燃焼するおそれがある。
一方、本実施形態の二酸化炭素回収処理(実線L11)では、図5に示すように、回収ガスの酸素濃度が許容濃度C0を超えることはなく、酸素濃度は、許容濃度に比べて大幅に低い値となっている。これにより、本実施形態の二酸化炭素回収処理によって回収される回収ガスが燃焼することはなく、回収ガスにおける酸素の濃度は低くなることがわかる。
また、二酸化炭素回収装置において、吸着工程後に、回収器内に二酸化炭素以外のガスを流通させたり、回収器内を減圧したりすると、回収器内における二酸化炭素の分圧が低下する。二酸化炭素の分圧が下がると、吸着材から二酸化炭素が脱離しやすくなるため、例えば、減圧時には、回収器の外に二酸化炭素が排出されやすくなる。二酸化炭素が排出されると、メタン製造装置でのメタン生成の効率が低下するため、二酸化炭素の排出は抑制されることが望ましい。
図6は、洗浄工程で排出される洗浄オフガスにおける二酸化炭素濃度の時間変化を説明する図である。図6には、吸着工程において図5と同じ組成の排ガスから二酸化炭素を回収した場合での、洗浄工程での二酸化炭素濃度の時間変化を示している。図6には、洗浄工程の最初の時間帯と、吸着工程の最後の時間帯とでの二酸化炭素濃度の時間変化を示しており、時刻t0において洗浄工程での吸着材の加熱を開始している。
図6には、回収器における、排ガス供給口および吸着オフガス排出口と、洗浄ガス供給口および洗浄オフガス排出口との位置関係が異なる場合の二酸化炭素濃度の時間変化が示されている。実線L12は、排ガス供給口と洗浄ガス供給口とが同じ側にあり、吸着オフガス排出口と洗浄オフガス排出口とが、排ガス供給口および洗浄ガス供給口とは反対側に配置されている場合の二酸化炭素濃度の時間変化であって、本実施形態での洗浄工程での時間変化に相当する。2点鎖線L02は、排ガス供給口と洗浄オフガス排出口とが同じ側にあり、吸着オフガス排出口と洗浄ガス供給口とが、排ガス供給口および洗浄オフガス排出口とは反対側に配置されている場合の二酸化炭素濃度の時間変化であって、第2の比較例とする。
第2の比較例(2点鎖線L02)では、洗浄工程の最初の時間帯において、二酸化炭素が比較的多く排出されている。第2の比較例では、排ガス供給口と洗浄オフガス排出口とが同じ側にあるため、洗浄オフガス排出口付近の吸着材に多くの二酸化炭素が吸着されている。このため、洗浄工程において洗浄ガスを供給すると、洗浄オフガス排出口付近の吸着材に吸着している多くの二酸化炭素が早期に洗浄オフガス排出口から排出される。したがって、図6に示すように、比較的多くの二酸化炭素が排出されることとなる。
一方、本実施形態(実線L12)では、洗浄工程の最初の時間帯において排出される洗浄オフガス中の二酸化炭素の濃度は、第2の比較例に比べ低いことがわかる。本実施形態では、排ガス供給口と洗浄ガス供給口とが同じ側にあり、吸着オフガス排出口と洗浄オフガス排出口とが、排ガス供給口および洗浄ガス供給口とは反対側に配置されているため、洗浄オフガス排出口付近の吸着材に吸着されている二酸化炭素の量は比較的少ない。これにより、洗浄工程において洗浄ガスを供給しても、洗浄オフガス排出口から早期に二酸化炭素が排出されることもなく、また、排出される量も少ない。
図7は、回収器での二酸化炭素の吸着量と気体の流れの関係を説明する図である。図7の回収器内11hに示すコンター図は、吸着材11aに吸着されている二酸化炭素の濃度分布を示しており、ドットの密度が大きいほど吸着されている二酸化炭素の量は多いことを示している。すなわち、回収器内11hでは、排ガス供給口16a付近の吸着材11aに比較的多くの二酸化炭素が吸着されていることがわかる。
図7に示すように、吸着工程において排ガスが回収器内11hを流れる方向(図7の点線矢印F1)と、洗浄工程において洗浄ガスが回収器内11hを流れる方向(図7の点線矢印F2)とは、略同じ方向となる。これは、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとが同じ側にあり、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとが、排ガス供給口16aおよび洗浄ガス供給口16cとは反対側に配置されているためである。これにより、洗浄オフガス排出口16f付近の吸着材(図7の点線A1で囲む吸着材11a)に吸着されている二酸化炭素の量は比較的少なくなるため、洗浄ガスを洗浄ガス供給口16cから供給しても、洗浄オフガス排出口16fから排出される二酸化炭素の量は少なくなる。また、洗浄ガスの下流側の吸着材でもある排ガスの下流側の吸着材(図7の点線A2で囲む吸着材11a)は、二酸化炭素の吸着量が比較的少ない。これにより、洗浄ガス供給口16c付近の吸着材(図7の点線A3で囲む吸着材11a)に吸着されている二酸化炭素が洗浄ガスの流れによって脱離しても、洗浄ガスの下流側の吸着材によって再吸着されるため、排出されにくくなる。
以上説明した、第1実施形態のメタン製造装置1によれば、回収器11、12、13、14では、吸着オフガス排出口は、排ガス供給口とは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口と吸着オフガス排出口とは、同じ側に配置される。排ガスが回収器内を流れると、排ガス中の二酸化炭素は、吸着材11a、12a、13a、14aに吸着されていくため、排ガスの二酸化炭素の濃度は、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。このため、吸着材11a、12a、13a、14aに吸着されている二酸化炭素の量も、排ガス供給口から吸着オフガス排出口に向かうにしたがって低くなる。洗浄オフガス排出口を用いて回収器11、12、13、14内の残留ガスを排出するとき、残留ガスとともに排出されやすい二酸化炭素は、洗浄オフガス排出口付近の吸着材11a、12a、13a、14aに吸着されていた二酸化炭素であり、その吸着量は、排ガス供給口付近の吸着材11a、12a、13a、14aの吸着量に比べ少ない。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。また、回収器11、12、13、14内に残留している残留ガスは、洗浄オフガス排出口を通って回収器11、12、13、14の外に排出される。これにより、回収器11、12、13、14から排出される回収ガスにおける酸素の濃度を低くすることができる。これにより、メタン生成部6での、酸化による水素の消費を抑制することができるため、メタン生成部6における水素と二酸化炭素の比率をメタンの生成反応にとって最適な水素と二酸化炭素の比率にすることができる。したがって、回収ガスにおける酸素の濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、メタンを効率的に製造することができる。
また、第1実施形態のメタン製造装置1によれば、回収器11、12、13、14において、洗浄ガス供給口は、排ガス供給口と同じ側に配置されている。これにより、回収器11、12、13、14内に残留している残留ガスとしての酸素は、回収器11、12、13、14内への洗浄ガスの供給によって排出されるため、回収ガスにおける酸素の濃度をさらに低くすることができる。また、回収器11、12、13、14において、洗浄ガス供給口は、排ガス供給口と同じ側に配置されるため、洗浄ガスの流れによって洗浄ガス供給口付近の吸着材に吸着されている二酸化炭素が吸着材11a、12a、13a、14aから脱離しても、吸着量が比較的少ない洗浄オフガス排出口付近の吸着材11a、12a、13a、14aによって再吸着される。これにより、二酸化炭素の回収率をさらに向上することができる。したがって、メタンをさらに効率的に製造することができる。
また、第1実施形態のメタン製造装置1によれば、制御部55は、排ガス供給口から排ガスが供給されていないとき、洗浄ガスを回収器11、12、13、14に供給したのち、洗浄ガスの回収器11、12、13、14への供給を停止してから、回収器11、12、13、14内を減圧するように、洗浄ガス供給部40aと減圧ポンプ45bの駆動を制御する。これにより、回収器11、12、13、14内を洗浄ガスで置換してから、減圧ポンプによって減圧する。したがって、残留ガスと洗浄ガスとの置換によって、残留ガスを効率的に排出できる。また、置換された洗浄ガスも減圧ポンプ45bによって回収器11、12、13、14の外に排出される。この洗浄ガスと減圧との併用によって、回収ガスにおける酸素などの残留ガスの濃度をさらに低くすることができるため、メタンをさらに効率的に製造することができる。
また、第1実施形態のメタン製造装置1によれば、吸着材11a、12a、13a、14aを加熱する熱媒体流路11eを有している。制御部55は、熱媒体流路11eを流れる高温の熱媒体による吸着材11a、12a、13a、14aの加熱の開始直後に、洗浄ガスを回収器11、12、13、14に供給するように洗浄ガス供給部の駆動を制御する。これにより、制御部55は、高温になると二酸化炭素を脱離しやすくなる吸着材11a、12a、13a、14aが、熱媒体流路11eを流れる高温の熱媒体によって高温になる前に、洗浄ガス供給部40aを駆動し、回収器11、12、13、14内の残留ガスを排出させる。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素の量を少なくすることができるため、二酸化炭素の回収率の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態のメタン製造装置が備える回収器61の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器におけるガス供給口およびガス排出口の位置県関係が第1実施形態(図2)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器61は、吸着材11aと、円筒部11bと、2個の蓋部61c、61dとを備える。
蓋部61cは、円筒部11bの一方の開口に配置される。蓋部61cには、排ガス供給口16aと、回収ガス排出口16bと、洗浄ガス供給口16cが形成されている。蓋部61cでは、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、洗浄ガス供給口16c、回収ガス排出口16b、排ガス供給口16aの順に並ぶように配置されている。洗浄ガス供給口16cと、回収ガス排出口16bと、排ガス供給口16aとは、蓋部61cと蓋部61dとの間の中心線C61から見て、回収器61の同じ側である蓋部61c側に配置されている(図8参照)。
蓋部61dは、円筒部11bの他方の開口に配置される。蓋部61dには、吸着オフガス排出口16dと、パージガス供給口16eと、洗浄オフガス排出口16fが形成されている。蓋部61dでは、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、洗浄オフガス排出口16f、パージガス供給口16e、吸着オフガス排出口16dの順に並ぶように配置されている。洗浄オフガス排出口16fと、パージガス供給口16eと、吸着オフガス排出口16dとは、中心線C61から見て、回収器61の同じ側である蓋部62c側に配置されている(図8参照)。すなわち、洗浄オフガス排出口16f、パージガス供給口16e、および、吸着オフガス排出口16dは、洗浄ガス供給口16c、回収ガス排出口16b、および、排ガス供給口16aとは反対側に配置されている。
回収器61では、吸着材11aが収容されている回収器内61hにおいて、吸着工程で排ガスが流れる方向(図8の点線矢印F1)と、洗浄工程で洗浄ガスが流れる方向(図8の点線矢印F2)とは、図8に示すように、略同じ方向となる。これは、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとが同じ側にあり、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとが、排ガス供給口16aおよび洗浄ガス供給口16cとは反対側に配置されているためである。
以上説明した、第2実施形態のメタン製造装置によれば、回収器61では、吸着オフガス排出口16dは、排ガス供給口16aとは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口16fと吸着オフガス排出口16dとは、同じ側に配置される。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。また、回収器内61hに残留している残留ガスは、洗浄オフガス排出口16fを通って回収器61の外に排出されるため、回収器61から排出される回収ガスにおける酸素の濃度を低くすることができる。したがって、回収ガスにおける酸素の濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、メタンを効率的に製造することができる。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態のメタン製造装置が備える回収器71の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器におけるガス供給口およびガス排出口の位置県関係が第1実施形態(図1)および第2実施形態(図8)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器71は、吸着材11aと、円筒部11bと、2個の蓋部61c、71dとを備える。
蓋部71dは、円筒部11bの他方の開口に配置される。蓋部71dには、吸着オフガス排出口16dと、パージガス供給口16eと、洗浄オフガス排出口16fが形成されている。蓋部71dでは、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、吸着オフガス排出口16d、パージガス供給口16e、洗浄オフガス排出口16fの順に並ぶように配置されている。吸着オフガス排出口16dと、パージガス供給口16eと、洗浄オフガス排出口16fとは、蓋部61cと蓋部71dとの間の中心線C71から見て、回収器71の同じ側である蓋部71d側に配置されている。すなわち、吸着オフガス排出口16d、パージガス供給口16e、および、洗浄オフガス排出口16fは、洗浄ガス供給口16c、回収ガス排出口16b、および、排ガス供給口16aとは反対側に配置されている。
回収器71では、吸着材11aが収容されている回収器内71hにおいて、吸着工程で排ガスが流れる方向(図9の点線矢印F1)と、洗浄工程で洗浄ガスが流れる方向(図9の点線矢印F2)とは、図9に示すように、交差するものの、蓋部61cから蓋部71dに向かう方向となっている。これは、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとが同じ側にあり、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとが、排ガス供給口16aおよび洗浄ガス供給口16cとは反対側に配置されているためである。
以上説明した、第3実施形態のメタン製造装置によれば、回収器71では、吸着オフガス排出口16dは、排ガス供給口16aとは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口16fと吸着オフガス排出口16dとは、同じ側に配置される。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。また、回収器内71hに残留している残留ガスは、洗浄オフガス排出口16fを通って回収器71の外に排出されるため、回収器71から排出される回収ガスにおける酸素の濃度を低くすることができる。したがって、回収ガスにおける酸素の濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、メタンを効率的に製造することができる。
<第4実施形態>
図10は、第4実施形態のメタン製造装置が備える回収器の模式図である。本実施形態のメタン製造装置は、回収器において、洗浄ガス供給口が配置される位置が第1実施形態(図1)と異なる。本実施形態のメタン製造装置が備える回収器81は、吸着材11aと、円筒部81bと、2個の蓋部81c、11dとを備える。
円筒部81bには、熱媒体流路11eと、流路入口11fと、流路出口11gが形成されている。円筒部81bには、蓋部81c付近の側壁に、洗浄ガス供給口16cが形成されている。
蓋部81cは、円筒部81bの一方の開口に配置される。蓋部81cには、排ガス供給口16aと、回収ガス排出口16bが形成されている。蓋部81cでは、熱媒体流路11eの流路入口11f側から、排ガス供給口16a、回収ガス排出口16bの順に並ぶように配置されている。円筒部81bに形成されている洗浄ガス供給口16cと、蓋部81cに形成されている回収ガス排出口16bおよび排ガス供給口16aとは、蓋部81cと蓋部11dとの間の中心線C81を挟んで、回収器81の同じ側である蓋部81c側に配置されている。
回収器81では、吸着材11aが収容されている回収器内81hにおいて、吸着工程で排ガスが流れる方向(図10の点線矢印F1)と、洗浄工程で洗浄ガスが流れる方向(図10の点線矢印F2)とは、図10に示すように、交差するものの、蓋部81cから蓋部11dに向かう方向となっている。これは、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとが同じ側にあり、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとが、排ガス供給口16aおよび洗浄ガス供給口16cとは反対側に配置されているためである。
以上説明した、第4実施形態のメタン製造装置によれば、回収器81では、吸着オフガス排出口16dは、排ガス供給口16aとは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口16fと吸着オフガス排出口16dとは、同じ側に配置される。これにより、残留ガスとともに排出される二酸化炭素は、比較的少量となるため、二酸化炭素の回収率を向上することができる。また、回収器内81hに残留している残留ガスは、洗浄オフガス排出口16fを通って回収器81の外に排出されるため、回収器81から排出される回収ガスにおける酸素の濃度を低くすることができる。したがって、回収ガスにおける酸素の濃度を低くしつつ、二酸化炭素の回収率を向上することができるため、メタンを効率的に製造することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上述の実施形態では、「炭化水素製造装置」としてのメタン製造装置は、「炭化水素化合物」としてのメタンを製造するとした。しかしながら、炭化水素製造装置が製造する炭化水素化合物は、メタンだけでなく、例えば、エタンやプロパンなどの炭素と水素とから構成される化合物や、メタノールなどの主に炭素と水素とから構成される化合物を含んでもよい。
[変形例2]
上述の実施形態では、4個の回収器を組み合わせたシステムとした。しかしながら、二酸化炭素回収装置の構成はこれに限定されない。1個の回収器で、図3に示すフローを繰り返し行ってもよい。
[変形例3]
上述の実施形態では、二酸化炭素回収方法は、「排出工程」として、洗浄ガスで回収器内の残留ガスを置換する第1洗浄工程と、減圧によって残留ガスを排出させる第2洗浄工程とを備えるとした。しかしながら、「排出工程」は、第1洗浄工程または第2洗浄工程のいずれかであってもよい。「排出工程」を減圧によって残留ガスを排出させる第2洗浄工程のみとする場合、回収器内の減圧は、吸着材の加熱が開始された直後に行ってもよい。
[変形例4]
上述の実施形態では、第1洗浄工程は、吸着材の加熱が開始された直後に行われるとした。しかしながら、第1洗浄工程を行うタイミングはこれに限定されない。吸着材の加熱前に行ってもよく、第1洗浄工程の後の第2洗浄工程において吸着材の加熱を開始してもよい。
[変形例5]
上述の実施形態では、吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとは、別々に形成されるとした。吸着オフガス排出口16dと洗浄オフガス排出口16fとは、1つの排出口であってもよい。この関係は、排ガス供給口16aと洗浄ガス供給口16cとでも同様である。
[変形例6]
上述の実施形態では、制御部55によって、4個の回収器11、12、13、14のそれぞれにおける二酸化炭素回収方法の工程を切り替えるとした。しかしながら、制御部はなくてもよく、手動によって工程を切り替えてもよい。
[変形例7]
上述の実施形態では、回収器は、「加熱部」として熱媒体が流れる流路を備えるとした。しかしながら、加熱部の構成はこれに限定されない。抵抗加熱などによって吸着材を加熱してもよい。
[変形例8]
第3実施形態では、回収器81に形成される複数のガス供給口およびガス排出口のうち、洗浄ガス供給口16cが、円筒部81bの側壁に形成されるとした。しかしながら、円筒部の側壁に形成されるガス供給口またはガス排出口は、これに限定されない。複数のガス供給口またはガス排出口が側壁に形成されていてもよく、排ガス供給口16aが、吸着オフガス排出口16dとは反対側に配置され、洗浄オフガス排出口16fは、吸着オフガス排出口16dと同じ側に配置されていればよい。
[変形例9]
上述の実施形態では、メタンの原料となる水素は、脱離工程での吸着材11a、12a、13a、14aからの二酸化炭素のパージのときのパージガスとして、回収器11、12、13、14に供給するとした。しかしながら、水素を供給するタイミングは、これに限定されない。
図11は、メタン製造装置での水素を供給するパターンを説明する模式図である。図11に示すように、一般的に、以下の3パターンのうちの少なくとも1つのパターンによって、回収器11、12、13、14の回収ガスと水素とを混合させる。
(1)二酸化炭素回収装置5での脱離工程において、パージガスとして用いるパターン(白抜き矢印H1、第1実施形態)
(2)回収器11、12、13、14の回収ガスを貯蔵するサージタンク50に水素を供給するパターン(白抜き矢印H2)
(3)サージタンク50からメタン生成部6に供給される回収器11、12、13、14の回収ガスに混合し、メタン生成部6に供給するパターン(白抜き矢印H3)
上述したいずれのパターンにおいても、回収器11、12、13、14の回収ガスに酸素が混入している場合、水素との混合によって燃焼するおそれがある。このため、上述の実施形態のように、パージガスとして水素を回収器11、12、13、14に供給する前に、酸素などの残留ガスを排出することが安全性の観点から望ましい。
[変形例10]
上述の実施形態では、脱離工程において、水素によるパージによって二酸化炭素を吸着材11a、12a、13a、14aから脱離させるとした。しかしながら、二酸化炭素を脱離させる方法は、これに限定されない。回収器11、12、13、14内を減圧することによって脱離させてもよいし、パージガスと減圧ポンプ45bとを併用して脱離させてもよい。
[変形例11]
上述の実施形態では、回収ガス流路35にサージタンク50を設けるとした。しかしながら、サージタンクはなくてもよい。サージタンクがある場合、上述したように、回収ガスの水素と二酸化炭素との比率を安定させることができるほか、水素の流量を逐次調整しなくても水素と二酸化炭素との比率をメタン化反応に最適な範囲内とすることができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1…メタン製造装置
5…二酸化炭素回収装置
6…メタン生成部
10…排ガス供給装置
11,12,13,14,61,71,81…回収器
11a,12a,13a,14a…吸着材
11b,81b…円筒部
11c,11d,61c,61d,71c,71d,81c…蓋部
11e…熱媒体流路
11f…流路入口
11g…流路出口
11h,61h,71h,81h…回収器内
16a…排ガス供給口
16b…回収ガス排出口
16c…洗浄ガス供給口
16d…吸着オフガス排出口
16e…パージガス供給口
16f…洗浄オフガス排出口
20…排ガス流路
21,22,23,24…排ガス分流路
21a,22a,23a,24a…排ガス入口弁
25…吸着オフガス流路
26,27,28,29…吸着オフガス分流路
26a,27a,28a,29a…吸着オフガス出口弁
30…パージガス流路
30a…流量制御器
31,32,33,34…パージガス分流路
31a,32a,33a,34a…パージガス入口弁
35…回収ガス流路
36,37,38,39…回収ガス分流路
36a,37a,38a,39a…回収ガス出口弁
40…洗浄ガス流路
40a…洗浄ガス供給部
40b…流量制御器
41,42,43,44…洗浄ガス分流路
41a,42a,43a,44a…洗浄ガス入口弁
45,45d…洗浄オフガス流路
45a…分岐流路
45b…減圧ポンプ
45c,45e…切換弁
46,47,48,49…洗浄オフガス分流路
46a,47a,48a,49a…洗浄オフガス出口弁
50…サージタンク
55…制御部
C0…許容濃度
C11,C81…中心線

Claims (5)

  1. 炭化水素製造装置であって、
    二酸化炭素を吸着可能な吸着材を内部に収容する回収器と、
    前記回収器内に残留する残留ガスを前記回収器から排出させるための洗浄ガスを前記回収器に供給する洗浄ガス供給部と、
    前記回収器内を減圧する減圧ポンプと、
    前記回収器内にパージガスを供給するパージガス供給部と、
    排ガス供給源から前記回収器への排ガスの供給をするか否かと、前記洗浄ガス供給部と、前記減圧ポンプと、前記パージガス供給部と、を制御する制御部と、
    水素と、前記回収器が回収した二酸化炭素とを用いて、炭化水素化合物を生成する炭化水素生成部と、を備え、
    前記回収器は、
    前記排ガスが供給される排ガス供給口と、
    前記排ガス供給口から前記回収器内に前記排ガスが供給されているとき、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを排出する吸着オフガス排出口と、
    前記洗浄ガスが供給される洗浄ガス供給口と、
    前記減圧ポンプに接続し、前記排ガス供給口から前記排ガスが前記回収器内に供給されていないとき、前記回収器内に残留する残留ガスを排出する残留ガス排出口と、
    前記パージガスが供給されるパージガス供給口と、
    前記パージガス供給口から前記パージガスが供給されているとき、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを排出する回収ガス排出口と、を有し、
    前記回収器において、
    前記排ガス供給口は、前記吸着オフガス排出口、前記残留ガス排出口、および、前記パージガス供給口とは反対側に配置され、
    前記洗浄ガス供給口と前記回収ガス排出口は、前記排ガス供給口と同じ側に配置される、
    炭化水素製造装置。
  2. 請求項に記載の炭化水素製造装置であって、
    記制御部は、前記排ガス供給口から前記排ガスを供給していないとき、前記洗浄ガスを前記回収器に供給し、前記洗浄ガスの供給を停止してから、前記回収器内を減圧する、
    炭化水素製造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の炭化水素製造装置であって、
    前記回収器は、前記吸着材を加熱する加熱部を有しており、
    前記制御部は、さらに、前記加熱部を制御可能であり、前記加熱部によって前記吸着材の加熱を開始した後に、前記洗浄ガスを前記回収器に供給する、
    炭化水素製造装置。
  4. 炭化水素製造方法であって、
    排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着工程と、
    前記吸着工程の後、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される洗浄ガス供給口から洗浄ガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程の後、前記洗浄ガスの供給を停止してから、前記残留ガス排出口に接続する減圧ポンプを用いて前記回収器内を減圧する第2洗浄工程と、
    前記第2洗浄工程の後、前記回収器内の減圧を停止してから、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置されるパージガス供給口からパージガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される回収ガス排出口から排出する脱離工程と、
    水素と、前記回収ガスとを用いて、炭化水素化合物を生成する生成工程と、を備える、
    炭化水素製造方法。
  5. 炭化水素化合物の生成をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    排ガス供給口を通って排ガス供給源から供給される排ガスに含まれる二酸化炭素を、前記排ガス供給口を有する回収器が収容する吸着材によって吸着しつつ、前記吸着材に吸着されなかった吸着オフガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と反対側に配置される吸着オフガス排出口から排出する吸着機能と、
    前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される洗浄ガス供給口から洗浄ガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内に残留する残留ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置される残留ガス排出口から排出する第1洗浄機能と、
    前記残留ガス排出口に接続する減圧ポンプを用いて前記回収器内を減圧する第2洗浄機能と、
    前記回収器において、前記排ガス供給口とは反対側に配置されるパージガス供給口からパージガスを前記回収器内に供給し、前記回収器内の二酸化炭素とパージガスとが混合された回収ガスを、前記回収器において、前記排ガス供給口と同じ側に配置される回収ガス排出口から排出する脱離機能と、
    水素と、前記回収ガスとを用いて、炭化水素化合物を生成する生成機能と、を前記コンピュータに実行させる、
    コンピュータプログラム。
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