JP7310560B2 - 表示制御装置及び表示制御プログラム - Google Patents

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Description

この明細書による開示は、ヘッドアップディスプレイによる表示を制御する表示制御装置、及び表示制御プログラムに関する。
特許文献1に開示のヘッドアップディスプレイは、例えば前景中の先行車にマーカ等の案内画像を重畳表示させることが可能である。特許文献1では、ヘッドアップディスプレイの表示領域の一部が、案内画像の重畳表示を禁止した重畳非表示領域とされる。こうした重畳非表示領域には、案内画像を簡略化した簡略画像が表示される。
特開2015-9677号公報
特許文献1では、重畳表示を行わない重畳非表示領域が、一定の領域サイズに固定されている。そのため、案内画像を重畳表示させない場合、重畳非表示領域が狭いことに起因して、重畳非表示領域に表示させる簡略画像が見難くなり得た。一方で、簡略画像を見易くするため、重畳非表示領域を大きく設定してしまうと、案内画像を重畳表示させた場合に、こうした案内画像が見難くなり得た。以上のように、特許文献1では、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域が情報提示に有効に活用されないおそれがあった。
本開示は、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域を情報提示に有効活用することが可能な表示制御装置、及び表示制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを虚像表示領域内に規定し、重畳表示領域及び通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、領域制御部は、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、重畳表示領域に表示される重畳コンテンツの内容に応じて、小さくする通常表示領域の形状及び虚像表示領域における位置の少なくとも一方を変える表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを虚像表示領域内に規定し、重畳表示領域及び通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、領域制御部は、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、コンテンツ制御部は、重畳コンテンツを表示させる場合、重畳コンテンツと同じ情報を示す通常表示領域内の通常コンテンツを強調させる表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを虚像表示領域内に規定し、重畳表示領域及び通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、領域制御部は、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、コンテンツ制御部は、重畳コンテンツを表示させる場合、重畳コンテンツと同じ情報を示す通常表示領域内の通常コンテンツを強調させた後に、重畳コンテンツを表示させる表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを虚像表示領域内に規定し、重畳表示領域及び通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、領域制御部は、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、コンテンツ制御部は、重畳コンテンツを表示させる場合、通常コンテンツの少なくとも一部を通常表示領域から重畳表示領域に移動させた後、通常コンテンツの少なくとも一部を重畳表示領域内で重畳コンテンツに変形させる表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、重畳表示領域に表示される重畳コンテンツの内容に応じて、小さくする通常表示領域の形状及び虚像表示領域における位置の少なくとも一方を変える(S104)、ことを含む処理を実施させる表示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、重畳コンテンツと同じ情報を示す通常表示領域内の通常コンテンツを強調する(S104)、ことを含む処理を実施させる表示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、重畳コンテンツと同じ情報を示す通常表示領域内の通常コンテンツを強調した後に、重畳コンテンツを表示させる(S104)、ことを含む処理を実施させる表示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(11)に、前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、重畳コンテンツが表示される場合、重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、通常表示領域を小さくし、通常コンテンツの少なくとも一部を通常表示領域から重畳表示領域に移動させた後、通常コンテンツの少なくとも一部を重畳表示領域内で重畳コンテンツに変形させる(S104)、ことを含む処理を実施させる表示制御プログラムとされる。
これらの態様によれば、重畳コンテンツを表示させない場合には、通常表示領域の広さを確保し、この通常表示領域内に通常コンテンツを見易く表示させることができる。一方で、重畳コンテンツを表示させる場合には、通常表示領域を小さくする領域制御の実施により、虚像表示領域内で重畳表示領域が拡張される。その結果、重畳コンテンツは、十分な広さを有する重畳表示領域を利用した見易い表示となり得る。したがって、ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域を情報提示に有効活用することが可能になる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
本開示の第一実施形態によるHMIシステムを含む車載システムの全体像を示す図である。 車両に搭載されるヘッドアップディスプレイの一例を示す図である。 HMIシステムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 重畳コンテンツが非表示の場合の通常表示領域と、その通常表示領域に表示される非重畳コンテンツの一例を示す図である。 重畳コンテンツの内容と通常表示領域の形状及び位置の関係とを、一覧にて示す図である。 通常表示領域の形状及び位置のバリエーション例を一覧にて示す図である。 ACCターゲットの表示を開始する場合の表示領域の遷移を示す図である。 区画線コンテンツの表示を開始する場合の表示領域の遷移を示す図である。 経路案内コンテンツの表示開始に伴い、経路案内アイコンが強調表示されることを説明するための図である。 表示制御のメイン処理の詳細を示すフローチャートである。 通常表示領域の情報量を削減するサブ処理の詳細を示すフローチャートである。 図11に示すサブ処理のS11の詳細を示すフローチャートである。 図11に示すサブ処理のS12の詳細を示すフローチャートである。 図11に示すサブ処理のS13の詳細を示すフローチャートである。 図11に示すサブ処理のS14の詳細を示すフローチャートである。 図11に示すサブ処理のS15の詳細を示すフローチャートである。 本開示の第二実施形態によるHMIシステムを含む車載システムの全体像を示す図である。 LCAコンテンツの表示を開始する場合の表示領域の遷移を示す図である。 通常表示領域から重畳表示領域に一部の画像を移動させて、重畳コンテンツとする表示変化の一例を示す図である。 非重畳コンテンツ毎に通常表示領域が規定される変形例1の表示の一例を示す図である。 重畳コンテンツ及び非重畳コンテンツの相互の重なりが許容された変形例2における通常表示領域及び重畳表示領域の考え方を説明するための図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による表示制御装置の機能は、図1及び図2に示すHCU(Human Machine Interface Control Unit)100によって実現されている。HCU100は、車両Aにおいて用いられるHMI(Human Machine Interface)システム10を、ヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」)20等と共に構成している。HMIシステム10には、操作デバイス26及びDSM(Driver Status Monitor)27等がさらに含まれている。HMIシステム10は、車両Aの乗員(例えばドライバ等)によるユーザ操作を受け付ける入力インターフェース機能と、ドライバへ向けて情報を提示する出力インターフェース機能とを備えている。
HMIシステム10は、車両Aに搭載された車載ネットワーク1の通信バス99に通信可能に接続されている。HMIシステム10は、車載ネットワーク1に設けられた複数のノードのうちの一つである。車載ネットワーク1の通信バス99には、周辺監視センサ30、電子ミラー装置45、運転支援(Electronic Control Unit)ECU50及びナビゲーション装置55等がノードとして接続されている。通信バス99に接続されたこれらのノードは、相互に通信可能である。
周辺監視センサ30は、車両Aの周辺環境を監視する自律センサである。周辺監視センサ30は、自車周囲の検出範囲から、歩行者、サイクリスト、人間以外の動物、及び他車両等の移動物体、さらに路上の落下物、ガードレール、縁石、道路標識、道路区画線等の路面標示及び道路脇にある構造物等の静止物体、を検出可能である。周辺監視センサ30は、車両Aの周囲の物体を検出した検出情報を、運転支援ECU50等に提供する。
周辺監視センサ30は、物体検出のための検出構成として、フロントカメラ31を有している。フロントカメラ31は、車両Aの前方範囲を撮影した撮像データ、及び撮像データの解析結果の少なくとも一方を、検出情報として出力する。周辺監視センサ30は、フロントカメラ31と共に、ミリ波レーダ32、ライダ及びソナー等の検出構成を有していてもよい。
ロケータ40は、複数の取得情報を組み合わせる複合測位により、車両Aの高精度な位置情報等を生成する。ロケータ40は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信器41に加えて、慣性センサ、高精度地図データベース(以下、「高精度地図DB」)、及びロケータECU等を含む構成である。ロケータ40は、GNSS受信器41にて受信した測位信号を、慣性センサの計測結果及び車速情報等と組み合わせ、車両Aの自車位置及び進行方向等を逐次測位する。ロケータ40は、測位結果に基づく車両Aの位置情報及び方角情報と、現在位置周辺の高精度地図データとを、ロケータ情報としてHCU100及び運転支援ECU50等に提供する。
電子ミラー装置45は、プロセッサ、RAM、記憶部、入出力インターフェース、及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路と、後側方カメラ46及びサイドディスプレイ47とを備えている。後側方カメラ46は、車両Aの左右それぞれに一つずつ設けられており、車両Aの後側方を撮影する。サイドディスプレイ47は、例えば液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイ等の画像表示器である。サイドディスプレイ47は、例えば車室内において、左右のAピラーの根本近傍に一つずつ設置されている。サイドディスプレイ47は、後側方カメラ46にて撮影された映像を表示することにより、サイドミラーの機能を代替する。
運転支援ECU50は、プロセッサ、RAM、記憶部、入出力インターフェース、及びこれらを接続するバス等を備えた制御回路を主体として含む車載コンピュータである。運転支援ECU50及びHCU100等は、車両制御に関連する演算の大部分を実行する車載システムを構成している。運転支援ECU50は、ドライバの運転支援に関連する機能部として、走行環境認識部51及び支援制御実施部52を制御回路に備える。
走行環境認識部51は、周辺監視センサ30から取得する検出情報及びロケータ40から取得するロケータ情報等に基づき、支援制御実施部52による運転支援制御のため、車両Aの周囲の走行環境を認識する。走行環境認識部51は、走行環境認識のために実施した検出情報の解析結果(以下、「物体認識情報」)を、HCU100に提供可能である。
支援制御実施部52は、走行環境認識部51による走行環境の認識結果を用いて、走行制御ECU等との連携によって車両Aの挙動を制御することで、ドライバの運転操作を支援する。支援制御実施部52は、一例として、ACC(Adaptive Cruise Control)機能、LTA(Lane Trace Control)機能、及びLCA(Lane Change Assist)機能等を実現する。ACC機能は、目標車速で車両Aを定速走行させるか、又は前走車との車間距離を維持しつつ車両Aを前走車に追従走行させる。LTA機能は、ACC機能と連携し、走行中の車線に沿うように車両Aの操舵輪の舵角を制御し、走路内の走行を継続させる。LCA機能は、LTA機能に替わって操舵輪の舵角制御を実施し、車両Aを走行中の車線から隣接車線へと車線変更させる。支援制御実施部52は、LDA(Lane Departure Alert)機能及び歩行者注意喚起機能等をさらに有している。支援制御実施部52は、各機能の作動状態を示すステータス情報、及び作動中の機能が実行中の制御の内容を示した制御情報等を、HCU100に提供可能である。
ナビゲーション装置55は、センタディスプレイ56、ナビゲーション機能部57及びマルチメディア機能部58を有している。センタディスプレイ56は、例えば液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイ等の画像表示器である。センタディスプレイ56は、例えばインスツルメントパネル9の上面中央又はセンタークラスタ等に設置されている。ナビゲーション機能部57及びマルチメディア機能部58は、ナビゲーション装置55の制御回路に構築される機能部である。ナビゲーション機能部57は、HMIシステム10と連携し、ドライバ等によって設定された目的地までの経路案内を実施する。マルチメディア機能部58は、音楽及び動画等のエンターテインメント系のコンテンツを再生する。
ここで、ナビゲーション装置55に替えて、スマートフォン等のユーザ端末が、車載ネットワーク1又はHCU100に接続されていてもよい。ユーザ端末は、所定のアプリケーションの実行により、ナビゲーション装置55と同様に、ナビゲーション機能部57及びマルチメディア機能部58を備える。
次に、HMIシステム10に含まれる操作デバイス26、DSM27、HUD20及びHCU100の各詳細を順に説明する。
操作デバイス26は、ドライバ等によるユーザ操作を受け付ける入力部である。操作デバイス26には、例えば運転支援機能又は自動運転機能等に関連するユーザ操作が入力される。具体的には、ステアリングホイールのスポーク部に設けられたステアスイッチ、ステアリングコラム部8に設けられた操作レバー、及びドライバの発話を検出する音声入力装置等が、操作デバイス26に含まれる。
DSM27は、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニットとを含む構成である。DSM27は、運転席のヘッドレスト部分に近赤外カメラを向けた姿勢にて、例えばステアリングコラム部8の上面又はインスツルメントパネル9の上面等に設置されている。DSM27は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、アイポイントEPの位置及び視線方向等の情報を撮像画像から抽出し、抽出した状態情報をHCU100へ向けて逐次出力する。
HUD20は、HCU100と電気的に接続されており、HCU100によって生成された映像データを逐次取得する。HUD20は、映像データに基づき、例えば運転支援機能又は自動運転機能等、車載機能に関連する種々の情報を、虚像Viを用いてドライバに提示する。
HUD20は、ウィンドシールドWSの下方にて、インスツルメントパネル9内の収容空間に収容されている。HUD20は、虚像Viとして結像される光を、ウィンドシールドWSの投影範囲PAへ向けて投影する。ウィンドシールドWSに投影された光は、投影範囲PAにおいて運転席側へ反射され、ドライバによって知覚される。ドライバは、投影範囲PAを通して見える前景に、虚像Viが重畳された表示を視認する。
HUD20は、プロジェクタ21及び拡大光学系22を備えている。プロジェクタ21は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル及びバックライトを有している。プロジェクタ21は、LCDパネルの表示面を拡大光学系22へ向けた姿勢にて、HUD20の筐体に固定されている。プロジェクタ21は、映像データの各フレーム画像をLCDパネルの表示面に表示し、当該表示面をバックライトによって透過照明することで、虚像Viとして結像される光を拡大光学系22へ向けて射出する。拡大光学系22は、凹面鏡等の光学素子を、少なくとも一つ含む構成である。拡大光学系22は、プロジェクタ21から射出された光を反射によって広げつつ、上方の投影範囲PAに投影する。
HUD20には、画角VAが設定される。画角VAは、HUD20による虚像Viの表示が可能な虚像表示領域である。HUD20にて虚像Viを結像可能な空間中の仮想範囲を結像面ISとすると、画角VAは、ドライバのアイポイントEPと結像面ISの外縁とを結ぶ仮想線に基づき規定される視野角である。画角VAは、アイポイントEPから見て、ドライバが虚像Viを視認できる角度範囲となる。HUD20では、垂直方向における垂直画角(例えば4~5°程度)よりも、水平方向における水平画角(例えば10~12°程度)の方が大きくされている。アイポイントEPから見たとき、結像面ISと重なる前方範囲が画角VA内の範囲となる。
HUD20は、重畳コンテンツCTs(図6参照)及び非重畳コンテンツCTn(図4参照)を、虚像Viとして表示する。HUD20の画角VAのうちで、重畳コンテンツCTsの表示される領域が重畳表示領域VAs(図6参照)である。一方、HUD20の画角VAのうちで、非重畳コンテンツCTnの表示される領域が通常表示領域VAn(図6参照)である。重畳表示領域VAsは、ドライバからの見た目上で通常表示領域VAnよりも上方に位置している。重畳表示領域VAsは、例えば車両前方50~100m程度の範囲の路面と重なるように、ドライバから視認される。一方で、通常表示領域VAnは、前景に対して位置合わせをすることなくコンテンツを表示する表示領域となる。
重畳コンテンツCTsは、拡張現実(Augmented Reality,以下「AR」)表示に用いられるAR表示物である。重畳コンテンツCTsの表示位置は、例えば路面の特定位置、前方車両、歩行者及び道路標識等、前景に存在する特定の重畳対象Tr(図6参照)に関連付けられている。重畳コンテンツCTsは、前景中にある特定の重畳対象Trに重畳表示され、当該重畳対象Trに相対固定されているように、重畳対象Trを追って、ドライバの見た目上で移動可能である。即ち、ドライバのアイポイントEPと、前景中の重畳対象と、重畳コンテンツCTsとの相対的な位置関係は、継続的に維持される。そのため、重畳コンテンツCTsの形状は、重畳対象Trの相対位置及び形状に合わせて、所定の周期で更新され続ける。重畳コンテンツCTsは、非重畳コンテンツCTnよりも水平に近い姿勢で表示され、例えばドライバから見た奥行き方向に延伸した表示形状とされる。
非重畳コンテンツCTnは、前景に重畳表示される表示物のうちで、重畳コンテンツCTsを除いた非AR表示物である。非重畳コンテンツCTnには、重畳対象が設定されない。非重畳コンテンツCTnの表示位置は、投影範囲PA(画角VA)内の特定位置とされる。故に、非重畳コンテンツCTnは、ウィンドシールドWS等の車両構成に相対固定されているように表示される。
HCU100は、HMIシステム10において、メータディスプレイ23及びHUD20等の車載表示デバイスによる表示を統合的に制御する電子制御装置である。HCU100は、電子ミラー装置45及びナビゲーション装置55とも連携し、サイドディスプレイ47及びセンタディスプレイ56等にも、特定の画像を表示させることができる。
HCU100は、処理部11、RAM12、記憶部13、入出力インターフェース14、及びこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを主体として含む構成である。処理部11は、RAM12と結合された演算処理のためのハードウェアである。処理部11は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等の演算コアを少なくとも一つ含む構成である。処理部11は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)及び他の専用機能を備えたIPコア等をさらに含む構成であってよい。RAM12は、映像生成のためのビデオRAMを含む構成であってよい。処理部11は、RAM12へのアクセスにより、本開示の表示制御方法を実現するための種々の処理を実行する。記憶部13は、不揮発性の記憶媒体を含む構成である。記憶部13には、処理部11によって実行される種々のプログラム(表示制御プログラム等)が格納されている。
図1~図3に示すHCU100は、記憶部13に記憶された表示制御プログラムを処理部11によって実行することで、HUD20によるコンテンツの重畳表示を制御する複数の機能部を有する。具体的に、HCU100には、操作情報取得部71、視点位置特定部72、制御情報取得部73、地図データ取得部74、ナビ情報取得部75、表示制御部76、表示指令出力部79等の機能部が構築される。
操作情報取得部71は、ユーザ操作に基づく操作情報を、操作デバイス26から取得し、表示制御部76に逐次提供する。視点位置特定部72は、DSM27から取得する状態情報に基づき、運転席に着座しているドライバのアイポイントEPの位置を特定する。視点位置特定部72は、アイポイントEPの位置を示す三次元の座標(以下、「アイポイント座標」)を生成し、生成したアイポイント座標を、表示制御部76に逐次提供する。
制御情報取得部73は、車両Aの状態を示す情報を、主に通信バス99を通じて取得する。具体的に、制御情報取得部73は、運転支援ECU50より出力される物体認識情報、ステータス情報及び制御情報等を取得する。物体認識情報には、重畳対象Trの相対位置を示す情報が少なくとも含まれている。加えて制御情報取得部73は、例えば走行制御ECU等によって通信バス99に出力される車速情報及びトルク情報を取得する。さらに、制御情報取得部73は、車両Aの姿勢を示す情報として、ハイトセンサの出力に基づくハイト情報を取得する。
地図データ取得部74は、ロケータ40より出力されるロケータ情報を取得する。ロケータ情報には、上述したように、車両Aの周辺範囲の高精度地図データが含まれている。こうした高精度地図データが未整備の道路範囲にて、地図データ取得部74は、経路案内に用いられるナビゲーション用の地図データ(以下、「ナビ地図データ」)を、高精度地図データの代替地図データとして、ナビゲーション装置55より取得する。
ナビ情報取得部75は、ナビゲーション装置55より経路案内情報を取得する。こうした経路案内情報には、案内地点への接近に伴い、ナビゲーション装置55より出力される案内実施要求が含まれている。加えてナビ情報取得部75は、エンターテインメント系のコンテンツの再生状態及び再生内容等を示す情報(以下、「エンタメ情報」)を、ナビゲーション装置55よりさらに取得する。
表示制御部76は、HUD20に逐次出力される映像データを生成することで、HUD20によるドライバへの情報提示を制御する。表示制御部76は、虚像Viとして表示させるコンテンツを選定し、選定したコンテンツの元画像を、HUD20へ向けて出力する映像データの個々のフレーム画像に描画する。表示制御部76は、表示対象となるコンテンツを選定するコンテンツ制御部77と、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnを画角VA内に規定する領域制御部78とを、サブ機能部として有している。
コンテンツ制御部77は、通信バス99を通じて取得される情報提示の要求に基づき、HUD20によって表示させるコンテンツを選定する。具体的に、コンテンツ制御部77は、ユーザ操作の操作情報、運転支援機能に関連する物体認識情報、ステータス情報及び制御情報、経路案内情報、並びにエンタメ情報等に基づき、各情報に関連するコンテンツの優先度を設定する。コンテンツ制御部77は、複数のコンテンツのうちから、設定した優先度の高いコンテンツを、優先的に表示対象に選定する。コンテンツ制御部77は、表示対象とする重畳コンテンツCTs及び非重畳コンテンツCTnを、個別に選定可能である。
例えば、ACCターゲットCTat、区画線コンテンツCTlt、LCAコンテンツCTlc、歩行者コンテンツCTpe及び経路案内コンテンツCTg等が、重畳コンテンツCTsとして選定される(図6参照)。一方、非重畳コンテンツCTnとしては、車速表示、シフトポジションインジケータ、経路案内アイコン、TSR(Traffic-sign recognition)アイコン、及び運転支援機能のステータスインジケータ等が選定される(図4参照)。さらに、マルチメディア機能部58及び車載空調機器等を操作するためのマルチメディアメニューが、非重畳コンテンツCTnとして、通常表示領域VAnに表示される。マルチメディアメニューには、再生中の楽曲名表示、再生する楽曲の選択アイコン、音量調整アイコン、電話操作アイコン、空調操作アイコン、メール表示等が含まれている。マルチメディアメニューは、通常表示領域VAnのうちで、車両情報を示す車速表示及びシフトポジションインジケータの下方に表示される。
領域制御部78は、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnをHUD20の画角VA内に規定し、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnを制御する。領域制御部78は、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnについて、画角VA内における位置、形状、及び重なり具合等を変更する。
ここで、第一実施形態では、重畳表示領域VAsと通常表示領域VAnは、画角VA内において、互いに重ならないように規定される。そして、通常表示領域VAnの外縁は、一つ又は複数の非重畳コンテンツCTnを包含するように規定される。非重畳コンテンツCTnと通常表示領域VAnの外縁との間には、元画像における数画素分の余裕代が確保される。後述するように、複数レイヤーを重ねてフレーム画像を生成する形態であれば、非重畳コンテンツCTnの元画像が描画された透過レイヤーの範囲が、便宜的に通常表示領域VAnとされてもよい。こうした通常表示領域VAnを除く範囲が、重畳表示領域VAsとされる。
領域制御部78は、重畳表示領域VAsに重畳コンテンツCTsが表示される場合、重畳コンテンツCTsが表示されない場合と比べて、通常表示領域VAnの情報量を少なくする。具体的に、領域制御部78は、重畳コンテンツCTsが表示される場合、重畳コンテンツCTsが表示されない場合と比べて、通常表示領域VAnに表示させる非重畳コンテンツCTnの表示様態を簡略化するか、又は通常表示領域VAnを小さくする。表示態様の簡略化には、非重畳コンテンツCTnの輝度を下げること、非重畳コンテンツCTnの表示サイズを小さくすること、単純な形状のアイコンへの変更、文字部及び非文字部を含むコンテンツの文字部のみを非表示とする等が含まれる。通常表示領域VAnの縮小は、非重畳コンテンツCTnのコンテンツ数を少なくすることによって実現される。このように、非重畳コンテンツCTnのコンテンツ数を少なくすることは、通常表示領域VAnの表示態様の簡略化に含まれていてもよい。さらに、表示態様の簡略化によって、通常表示領域VAnの縮小が実現されてもよい。
一例として、領域制御部78は、重畳コンテンツCTsが非表示である場合、画角VA内における重畳表示領域VAs(未使用領域VAx,図4参照)の面積を、通常表示領域VAnの面積よりも狭く規定する。反対に、領域制御部78は、重畳コンテンツCTsが表示される場合、重畳表示領域VAsの面積を、通常表示領域VAnの面積よりも広く規定する。
加えて領域制御部78は、重畳コンテンツCTsが重畳表示領域VAsに表示される場合、重畳コンテンツCTsが表示される前に、通常表示領域VAnを小さくしつつ、未使用領域VAxを拡大させる(図7参照)。また領域制御部78は、重畳コンテンツCTsの表示が終了される場合、重畳コンテンツCTsが非表示とされた後に、未使用領域VAxを小さくしつつ、通常表示領域VAnを拡大させる。
尚、重畳表示領域VAsを最も拡大した場合でも、所定のサイズの通常表示領域VAnが確保される。即ち、通常表示領域VAnを小さくする領域制御には、通常表示領域VAnを無くすような制御は、含まれない。同様に、通常表示領域VAnを最も拡大した場合でも、所定のサイズの未使用領域VAxが確保される。
また、ユーザは、マルチメディアメニューを通常時常に表示せておく設定と、通常時はマルチメディアメニューを簡略表示又は非表示にする設定とを切り替えることができる。マルチメディアメニューの簡略表示では、特定の基本情報又はアイコンのみが表示される。簡略表示の内容及び情報量も、ユーザによって調整可能である。そして、領域制御部78は、ユーザ操作に基づく操作情報が操作情報取得部71にて取得された場合に、ユーザ操作に対するフィードバックとして、通常表示領域VAnを一時的に拡大させて、完全な様態のマルチメディアメニューを表示させる。
表示制御部76は、コンテンツ制御部77にて選定された各コンテンツCTs,CTnを、領域制御部78にて規定された各表示領域VAs,VAnに配置してなる映像データを生成する。表示制御部76は、コンテンツ制御部77にて重畳コンテンツCTs及び非重畳コンテンツCTnの両方の表示が決定された場合、各コンテンツCTs,CTnの元画像の描画処理を、別々に実施する。
具体的に、表示制御部76は、重畳コンテンツCTsの元画像を描画する場合、3Dモデルを構築する。3Dモデルの構築には、重畳対象Trの位置情報及び形状情報等が用いられる。表示制御部76は、制御情報取得部73にて取得される物体認識情報、及び地図データ取得部74にて取得される高精度地図データ等に基づき、重畳対象Trの位置情報及び形状情報等を把握する。表示制御部76は、構築した3Dモデルを、自車位置を基準として仮想空間に配置する。
表示制御部76は、3Dモデルを配置した仮想空間に、仮想のカメラ位置及び仮想の拡大光学系22(又は結像面IS)の位置を設定する。表示制御部76は、視点変換処理により、仮想のカメラ位置から見た3Dモデルの形状を演算する。仮想空間における仮想のカメラ位置は、ドライバのアイポイントEPの位置に対応している。仮想のカメラ位置は、視点位置特定部72にて取得されるアイポイント座標に基づき補正される。さらに、仮想のカメラ位置及び光学系位置は、制御情報取得部73にて取得されるトルク情報及びハイト情報等に基づき、車両Aの姿勢変化を反映した位置にそれぞれ補正される。以上のように、視点変換処理では、主に低周波数帯域(例えば、0.5Hz未満)の車両Aの姿勢変化及びドライバのアイポイントEPの変化について、それぞれの補正が実施される。
表示制御部76は、重畳コンテンツCTsの元画像の描画に併行して、選定した非重畳コンテンツCTnの元画像を描画する。表示制御部76は、併行して描画された重畳コンテンツCTs及び非重畳コンテンツCTnの各元画像をそれぞれ含んだ各レイヤーを重ね合わせる処理により、映像データの各フレーム画像を生成する。表示制御部76は、拡大光学系22での反射に伴う光像の歪みが相殺されるように、予め規定された変形をフレーム画像に付与する。
ここで、表示制御部76は、HCU100に設けられたジャイロセンサから、最新の計測結果を取得可能であってよい。ジャイロセンサは、車両Aに生じる姿勢変化のうちで、高周波数帯域(例えば、0.5~2Hz程度)の姿勢変化を計測する計測部である。ジャイロセンサは、一例として、車両Aのピッチ方向及びロール方向の各角速度を計測し、その計測結果を表示制御部76に逐次出力する。表示制御部76は、フレーム画像の生成処理において、ジャイロセンサの計測情報を参照し、高周波数帯域の姿勢変化を補正するように、重畳コンテンツCTsの元画像の位置を調整することができる。
表示指令出力部79は、ナビゲーション装置55及び電子ミラー装置45へ向けた指令信号の出力により、当該指令信号と予め関連付けられた画像を、センタディスプレイ56又はサイドディスプレイ47に表示させる。表示指令出力部79は、表示制御部76と連携し、センタディスプレイ56又はサイドディスプレイ47に任意の画像を表示させることができる。表示指令出力部79は、通常表示領域VAnの縮小に伴い、この通常表示領域VAnに表示できなくなった非重畳コンテンツCTnと同じ意匠の画像を、センタディスプレイ56又はサイドディスプレイ47に表示させる。一例として、マルチメディアメニューが非表示とされた場合、表示指令出力部79は、ナビゲーション装置55への指令信号の出力により、マルチメディアメニューと実質同一となる意匠の画像を、センタディスプレイ56に表示させる。こうした制御により、通常表示領域VAnから各ディスプレイ56,47の画面上に非重畳コンテンツCTnを移動させたような表示が実現される。尚、非重畳コンテンツCTnの移動先は、メータディスプレイ23であってもよい(図7 中段参照)。
次に、領域制御部78による領域制御の詳細をさらに説明する。領域制御部78は、図5に示すように、重畳表示領域VAsに表示される重畳コンテンツCTsの内容に応じて、小さくする通常表示領域VAnの形状及び画角VA内での位置の少なくとも一方を変える。以下、重畳コンテンツCTsの内容に基づく領域制御の複数の具体例を、図6~図9に基づき、図1及び図3を参照しつつ、説明する。
<ACC表示>
支援制御実施部52のACC機能により自車が先行車に追従走行している場合、表示制御部76は、ACCターゲットCTatを重畳表示領域VAsに表示させる(図6 中段右参照)。ACCターゲットCTatは、追従走行の対象とされた先行車を重畳対象Trとする重畳コンテンツCTsである。一例として、ACCターゲットCTatは、ACC機能の制御情報に基づき、例えば先行車を囲む枠状の画像とされる(図7 下段参照)。
ACCターゲットCTatが重畳表示領域VAsに表示される場合、領域制御部78は、重畳表示領域VAsと通常表示領域VAnとの境界を、画角VAの下方向に移動させる領域制御により、通常表示領域VAnを小さくする(図7 上段及び中段参照)。領域制御部78は、ACCターゲットCTatが表示される前に、通常表示領域VAnを小さくする領域制御を完了し、(図7 中段及び下段参照)、通常表示領域VAnを画角VA内の下領域に設定する(図6 中段右参照)。以上の領域制御により、通常表示領域VAnの情報量が削減され、例えば非重畳コンテンツCTnのうちで、例えばマルチメディアメニューが非表示とされる。表示制御部76は、通常表示領域VAnからの削減情報(例えば、マルチメディアメニュー等)と実質同一の画像(例えば、メニュー画像Pim等)を、センタディスプレイ56又はメータディスプレイ23の画面上に表示させる(図7 中段参照)。
<LDA及びLTA表示>
走行環境認識部51が走路の区画線を認識できており、LDA機能又はLTA機能が有効である場合、表示制御部76は、区画線コンテンツCTltを重畳表示領域VAsに表示させる(図6 下段左参照)。区画線コンテンツCTltは、走行中の自車車線の路面を重畳対象Trとする重畳コンテンツCTsである(図8 下段参照)。一例として、区画線コンテンツCTltは、自車の左右の区画線に沿って細帯状に延伸する形状であり、各区画線の内側の路面に重畳される。
区画線コンテンツCTltが重畳表示領域VAsに表示される場合、領域制御部78は、下領域に設定した通常表示領域VAnの左縁及び右縁を、画角VAの水平方向中央へ向けてさらに移動させる(図8 上段及び中段参照)。領域制御部78は、区画線コンテンツCTltが表示される前に、通常表示領域VAnを小さくする領域制御を完了し、(図8 中段及び下段参照)、通常表示領域VAnを画角VA内の下中央領域に設定する(図6 下段左参照)。以上の領域制御によれば、通常表示領域VAnの情報量は、さらに削減される。一例として、コンテンツ制御部77は、運転支援機能のステータスインジケータを非表示とし、車速表示、シフトポジションインジケータ及び経路案内アイコンの表示を継続させる。
<LCA表示>
支援制御実施部52のLCA機能により車両Aが車線変更を行う場合、表示制御部76は、LCAコンテンツCTlcを重畳表示領域VAsに表示させる(図6 下段右参照)。LCAコンテンツCTlcは、自車車線及び移動先車線の各路面を重畳対象Trとする重畳コンテンツCTsである。一例として、LCAコンテンツCTlcは、自車車線から移動先車線へ向けて延伸する矢印状の画像とされる。
LCAコンテンツCTlcが重畳表示領域VAsに表示される場合、領域制御部78は、画角VA内のうちで自車の予定経路から外れるような位置に、通常表示領域VAnを設定する。一例として、左隣接車線への車線変更が実施される場合、領域制御部78は、通常表示領域VAnを画角VA内の右下領域に設定する(図6 下段右参照)。反対に、右隣接車線への車線変更が実施される場合、領域制御部78は、通常表示領域VAnを画角VA内の左下領域に設定する。領域制御部78は、下中央領域に設定された通常表示領域VAnを、左右いずれかに移動させ、左下領域又は右下領域に位置させる。さらに、領域制御部78は、前方道路がカーブ形状である場合、LCAコンテンツCTlcの要部を避けるように、通常表示領域VAnを下中央領域に設定可能であってもよい。
<歩行者の注意喚起表示>
走行環境認識部51が走路上又は走路近傍に存在する歩行者等を警告対象として認識している場合、表示制御部76は、歩行者コンテンツCTpeを重畳表示領域VAsに表示させる(図6 下段左参照)。歩行者コンテンツCTpeは、歩行者を重畳対象Trとする重畳コンテンツCTsである。歩行者コンテンツCTpeは、外界認識情報に基づき、例えば歩行者の足元部分を強調する形状の画像とされる。
歩行者コンテンツCTpeが重畳表示領域VAsに表示される場合、領域制御部78は、通常表示領域VAnを画角VA内の下中央領域に設定する(図6 下段左参照)。領域制御部78は、通常表示領域VAnの上縁、左縁及び右縁を、画角VAの下縁中央へ向けて移動させる領域制御により、通常表示領域VAnを小さくする。
<経路案内及びPOI表示>
ナビゲーション装置55からの案内実施要求を取得した場合、表示制御部76は、経路案内コンテンツCTg又はPOI(Point Of Interest)コンテンツを、重畳表示領域VAsに表示させる。経路案内コンテンツCTg及びPOIコンテンツは、ナビゲーション装置55にて特定された案内地点を重畳対象Trとする重畳コンテンツCTsである。具体的に、経路案内コンテンツCTgは、交差点及び分岐地点等の路面に重畳表示され、これらの案内地点にて車両Aが進むべき方向を示す(図6 下段中央参照)。また、POIコンテンツは、経由地及び目的地となる物標に重畳表示され、案内地点の位置を示す。
経路案内コンテンツCTg及びPOIコンテンツが重畳表示領域VAsに表示される場合、領域制御部78は、これらコンテンツの要部を避けるように、画角VA内における通常表示領域VAnの位置を設定する。具体的に、領域制御部78は、下中央領域、左下領域及び右下領域のうちで、経路案内コンテンツCTg及びPOIコンテンツと重なり難い位置に、通常表示領域VAnを設定する。一例として、経路案内コンテンツCTgを用いた右折案内を行う場合、領域制御部78は、通常表示領域VAnを画角VA内の左下領域に設定する(図6 下段中央参照)。反対に、左折案内を行う場合、領域制御部78は、通常表示領域VAnを画角VA内の左下領域に設定する。
表示制御部76は、経路案内コンテンツCTgを重畳表示させる場合、この経路案内コンテンツCTgと同じ情報を示す通常表示領域VAn内の非重畳コンテンツCTn、即ち、経路案内アイコンCTigを強調させる。表示制御部76は、経路案内コンテンツCTgを重畳表示させる前であり、且つ、通常表示領域VAnを小さくする領域制御を開始する前に、経路案内アイコンCTigを強調させる(図9 中段及び下段参照)。経路案内アイコンCTigの強調表示は、重畳表示領域VAsに経路案内コンテンツCTgが表示さら後も継続される。
次に、ここまで説明したコンテンツ表示を実現する表示制御方法の詳細を、図10~図16にそれぞれ示す各フローチャートに基づき、図3及び図5等を参照しつつ、以下説明する。図10に示す表示制御のメイン処理は、例えばHMIシステム10が起動されたことに基づき、表示制御部76によって開始される。
図10に示すメイン処理のS101では、初期設定として、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnをそれぞれ画角VA内に規定し、S102に進む。S102では、重畳コンテンツCTsの表示の有無を判定する。S102にて、重畳コンテンツCTsの表示がオン状態、又は重畳コンテンツCTsの表示がオン状態になる直前のいずれでもなく、重畳コンテンツCTsのオフ状態(非表示の状態)が継続すると判定した場合、S105に進む。一方で、S102にて、重畳コンテンツCTsの表示がオン状態である、又は重畳コンテンツCTsの表示がオン状態になる直前である、と判定した場合、S103に進む。
S103では、通常表示領域VAnの情報量が表示可能な上限よりも多いか否か、言い換えれば、通常表示領域VAnに表示する非重畳コンテンツCTnの数が上限を超えているいか否かを判定する。S103にて、情報量が表示可能な上限以下であると判定した場合、S107に進む。一方で、S103にて、情報量が表示可能な上限を超えていると判定した場合、S104に進む。
S104では、通常表示領域VAnの情報量を削減する後述のサブ処理(図11参照)を実施し、S107に進む。S104では、通常表示領域VAnの領域サイズの縮小、通常表示領域VAnの移動、及び非重畳コンテンツCTnの表示様態の簡略化等が実施される。そして、領域サイズを確保された重畳表示領域VAsに、重畳コンテンツCTsが表示される。
一方、重畳コンテンツCTsのオフ状態が継続する場合のS105では、通常表示領域VAnの情報量を増加させる要求があるか否かを判定する。こうした情報量の増加要求には、例えばユーザ操作に基づく操作情報の取得、及び重畳コンテンツCTsの表示終了等が含まれる。S105にて、情報量の増加要求がないと判定した場合、S107に進む。この場合、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnは、共に現状のまま維持される。
対して、S105にて、情報量の増加要求があると判定した場合、S106に進む。S106では、通常表示領域VAnの情報量を増加させる処理を実施し、S107に進む。S106では、通常表示領域VAnの領域サイズの拡大、及び簡略化されていた非重畳コンテンツCTnの通常様態の復元等が実施される。
S107では、HUD20によるコンテンツ表示をオフ状態にするか否かを判定する。例えば車両電源がオフ状態に遷移したことで、HMIシステム10がシャットダウンされる場合、HUD20の表示をオフ状態にすると判定し、一連のメイン処理を終了する。一方で、HUD20による表示が継続されると判定した場合、S102に戻り、コンテンツ表示の制御を継続する。
次に、メイン処理のS104にて実施される情報量の削減処理の詳細を説明する。
図11に示すサブ処理のS11では、通常表示領域VAnの情報量を削減するときの時間変化方法を選択し、S12に進む。具体的に、S11では、各表示領域VAs,VAnに表示される各コンテンツCTs,CTnの内容と、ユーザによる事前の表示設定の内容とに基づき、実施する時間変化を判定する(図12 S21参照)。
一例として、通常表示領域VAnを小さくする領域制御を強調する場合、各領域の変化に起因するドライバの違和感を抑える場合、2フレーム以上で通常表示領域VAnの情報量を削減することを選択する(図12 S22参照)。この場合、表示様態の変化にアニメーション的な表現が用いられてもよい。一方で、例えば表示変化を迅速に実施することが望ましい場合、1フレームで通常表示領域VAnの情報量を削減することを選択する(図12 S23参照)。
S12では、情報量を削減した後の通常表示領域VAnの形状及び位置を選択し、S13に進む。具体的に、S12では、重畳表示領域VAsに表示される重畳コンテンツCTsの内容(図5参照)に基づき、通常表示領域VAnの形状及び位置を判定する(図13 S31参照)。上述したように、例えばACCターゲットCTat(図6参照)が表示対象とされる場合、通常表示領域VAnを下領域の全域に限定する(図13 S32参照)。また、区画線コンテンツCTlt及び歩行者コンテンツCTpeが表示対象とされる場合、通常表示領域VAnを下領域の中央に限定する(図13 S33参照)。さらに、経路案内コンテンツCTg及びLCAコンテンツCTlcが表示対象とされる場合、自車の移動方向に応じて、右下領域又は左下領域に通常表示領域VAnを限定する(図13 S34及びS35参照)。
S13では、情報量を削減した後の通常表示領域VAnに表示させる非重畳コンテンツCTnの数を選択し、S14に進む。具体的に、S13では、コンテンツ数の判定として、現在表示中の非重畳コンテンツCTnの簡略化が可能か否かと、非重畳コンテンツCTnの表示様態を簡略化すれば縮小後の通常表示領域VAnに表示可能であるか否かと、を判定する(図14 S41参照)。簡略化によって各非重畳コンテンツCTnの表示が継続可能である場合、簡略化の実施を選択すると共に、コンテンツ数を変更しないことを選択する(図14 S42参照)。一方で、非重畳コンテンツCTnの簡略化ができない場合、又は簡略化したとしても各非重畳コンテンツCTnの表示を継続できない場合、コンテンツ数を減らすことを選択する(図14 S43参照)。
S14では、情報量を削減した後の通常表示領域VAnに表示させる非重畳コンテンツCTnのコンテンツ意匠を選択し、S15に進む。具体的に、S14では、直前のS13での判定結果を参照し、意匠様態の変更の有無を判定する(図15 S51参照)。直前のS13にて、コンテンツ数を減らすことのみで通常表示領域VAnの情報量削減が可能であると判定した場合、コンテンツ意匠を変更しないことを選択する(図15 S52参照)。一方で、直前のS13にて、通常表示領域VAnの情報量削減のため、コンテンツ意匠の簡略化を行うと判定した場合、簡略化したコンテンツ意匠へ変更することを選択する(図15 S53参照)。
S15では、情報量を削減した後の通常表示領域VAnに表示させる非重畳コンテンツCTnのコンテンツ輝度を選択し、S16に進む。具体的に、S15では、重畳表示領域VAsに表示される重畳コンテンツCTsの内容に基づき、非重畳コンテンツCTnの輝度を低下させるか否かを判定する(図16 S61参照)。例えば、ACCターゲットCTat及び区画線コンテンツCTlt等のステータス表示が実施される場合、コンテンツ輝度を変更しないことを選択する(図16 S62参照)。一方で、LCAコンテンツCTlc、経路案内コンテンツCTg及び歩行者コンテンツCTpe等のイベント表示が実施される場合、コンテンツ輝度を小さくすることを選択する(図16 S63参照)。非重畳コンテンツCTnの輝度を下げることによれば、重畳コンテンツCTsは、相対的に目立ち易くなるため、ドライバの視線は、重畳コンテンツCTsに向き易くなる。そのため、コンテンツ輝度を低下させる表示変化は、通常表示領域VAnの情報量の削減であるとみなしてもよい。
S16では、S11~S15にて選択した表示様態に通常表示領域VAnの非重畳コンテンツCTnを変更する情報量の削減処理を実行し、メイン処理のS107に戻る。
ここまで説明した第一実施形態では、重畳コンテンツCTsを表示させない場合には、通常表示領域VAnの広さを確保し、この通常表示領域VAn内に非重畳コンテンツCTnを見易く表示させることができる。一方で、重畳コンテンツCTsを表示させる場合には、通常表示領域VAnを小さくする領域制御の実施により、画角VA内で重畳表示領域VAsが拡張される。その結果、重畳コンテンツCTsは、十分な広さを有する重畳表示領域VAsを利用した見易い表示となり得る。したがって、HUD20の画角VAを情報提示に有効活用することが可能になる。
加えて第一実施形態では、重畳コンテンツCTsを表示させる場合、非重畳コンテンツCTnの様態を簡略化するコンテンツ制御が実施されることになる。こうした簡略化により、非重畳コンテンツCTnの見易さが確保されれば、画角VA内に重畳表示領域VAsを広く確保することが可能になる。その結果、重畳コンテンツCTsは、十分な広さを有する重畳表示領域VAsを利用した見易い表示となり得る。したがって、HUD20の画角VAを情報提示に有効活用することが可能になる。
換言すると、重畳コンテンツCTsが常に表示されている訳ではないため、画角VAのうちで特に重畳表示領域VAsを活用できない期間が不可避的に存在してしまう。そのため、重畳表示領域VAs及び通常表示領域VAnが固定されていると、重畳表示領域VAsを広く確保した場合、特に重畳表示領域VAsが勿体ない状態となってしまう。反対に、重畳表示領域VAsを狭くしてしまうと、重畳コンテンツCTsの見切れが発生し易くなってしまう。しかし、重畳コンテンツCTsの表示及び非表示に応じて、通常表示領域VAnを拡縮するような領域制御、又は非重畳コンテンツCTnの様態を簡略化するコンテンツ制御を実施すれば、上述のような課題は、解決可能になるのである。
また第一実施形態では、重畳コンテンツCTsが表示される場合、この重畳コンテンツCTsが表示される前に、通常表示領域VAnを小さくする領域制御が実施される。このように、通常表示領域VAnを小さくする表示変化は、重畳コンテンツCTsの表示前に、当該重畳コンテンツCTsの表示開始を予告できる。故に、重畳コンテンツCTsが表示可能になるタイミングに先立って、ドライバは、将来のイベントの発生を知覚できる。 加えて、重畳表示領域VAsの領域サイズが確保された後で、重畳コンテンツCTsが表示されるため、重畳コンテンツCTsは、十分な表示サイズが確保された状態で表示を開始される。その結果、ドライバによる見易さも確保され易くなる。
さらに第一実施形態では、重畳表示領域VAsに表示される重畳コンテンツCTsの内容に応じて、小さくされる通常表示領域VAnの形状及び位置の少なくとも一方が変更される。以上によれば、重畳コンテンツCTsを避けるようにして、通常表示領域VAnを設定することが可能になる。その結果、通常表示領域VAnを過度に小さくすることなく、画角VAの広さを最大限に利用して、多種の重畳コンテンツCTsを表示させておくことができる。したがって、HUD20の画角VAのいっそうの有効活用が可能になる。
加えて第一実施形態では、重畳コンテンツCTsを表示させる場合、この重畳コンテンツCTsと同じ情報を示す非重畳コンテンツCTnが、通常表示領域VAn内にて強調させる。具体的には、経路案内コンテンツCTgが表示される場合、通常表示領域VAnの経路案内アイコンCTigが強調表示される。こうした表示遷移によれば、これから表示を開始される重畳コンテンツCTsと、それまで表示されていた非重畳コンテンツCTnとの繋がりが、ドライバに分かり易く示され得る。その結果、ドライバは、特定の情報を得るための注視対象を、非重畳コンテンツCTnから重畳コンテンツCTsへと円滑に移していくことができる。
また第一実施形態では、通常表示領域VAn内の非重畳コンテンツCTnを強調させた後に、同種の情報を提示する重畳コンテンツCTsの表示が開始される。こうした表示遷移によれば、ドライバの注意は、非重畳コンテンツCTnから同種の意味を持つ重畳コンテンツへと、さらに円滑に遷移し得る。そのため、ドライバによる情報提示の意味理解が、いっそう容易になる。
さらに第一実施形態では、非重畳コンテンツCTnの文字部のみを非表示とすることや、通常表示領域VAnに表示させる非重畳コンテンツCTnのコンテンツ数を減らすことが、表示様態の簡略化として実施される。こうした簡略化によれば、通常表示領域VAnの縮小が容易になる。
尚、第一実施形態では、非重畳コンテンツCTnが「通常コンテンツ」に相当し、画角VAが「虚像表示領域」に相当し、HCU100が「表示制御装置」に相当する。
(第二実施形態)
図17~図19に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態では、HMIシステム10の構成が、第一実施形態とは異なっている。具体的に、第二実施形態のHMIシステム10には、HUD20及びメータディスプレイ23に加えて、センタディスプレイ56及びサイドディスプレイ47等が含まれている。HCU100は、第一実施形態の電子ミラー装置45(図1参照)及びナビゲーション装置55(図1参照)にて実施されていた処理を、これらの制御回路に替わって実施し、サイドディスプレイ47及びセンタディスプレイ56の表示を直接的に制御可能である。
加えて第二実施形態では、重畳コンテンツCTsの非表示及び表示を切り替える方法が、第一実施形態とは異なっている。具体的に、領域制御部78(図3参照)は、図18に示すように、重畳コンテンツCTsが表示される場合、重畳コンテンツCTsが表示された後に、通常表示領域VAnを小さくする領域制御を開始する。表示制御部76(図3参照)は、領域制御に伴う重畳表示領域VAsの上下方向への拡大に合わせて、重畳コンテンツCTs(LCAコンテンツCTlc)も拡大させていく。このとき表示制御部76は、通常表示領域VAnからの削減されたマルチメディアメニューを、メータディスプレイ23又はセンタディスプレイ56に移動させ、メニュー画像Pimとして表示させる。
また表示制御部76は、図19に示すように、重畳コンテンツを表示させる場合に、同種の情報を提示する非重畳コンテンツCTnと重畳コンテンツCTsとを関連付ける遷移アニメーションを表示可能である。一例として、経路案内コンテンツCTgを表示させる場合、通常表示領域VAnにて、経路案内アイコンCTigの一部である矢印画像PiAが複製される。複製された矢印画像PiAは、重畳表示領域VAsの中央へと移動する。矢印画像PiAは、重畳表示領域VAs内にて拡大され、重畳コンテンツCTsである経路案内コンテンツCTgへと変形していく。このとき領域制御部78は、矢印画像PiAの変形と併行して、通常表示領域VAnの情報量を削減する処理を実施する。表示制御部76は、矢印画像PiAを経路案内コンテンツCTgへ変形させるコンテンツ制御と、通常表示領域VAnを小さくする領域制御とを、概ね同じタイミングで完了させる。
ここまで説明した第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、HUD20の画角VAを情報提示に有効活用することが可能になる。
加えて第二実施形態では、重畳コンテンツCTsの表示後に、通常表示領域VAnを小さくする領域制御が開始される。言い換えれば、通常表示領域VAnを小さくする表示変化の開始前に、重畳コンテンツCTsの表示が開始される。こうした順序の設定によれば、特定のトリガに基づいて重畳コンテンツCTsの表示を開始させる場合に、その表示開始タイミングを安定的に早めることが可能になる。その結果、重畳コンテンツCTsによって通知される将来イベントに対し、ドライバの準備時間が長く確保され易くなる。
また第二実施形態では、重畳コンテンツCTsを表示させるとき、非重畳コンテンツCTnの一部が通常表示領域VAnから重畳表示領域VAsへと移動される。そして、重畳表示領域VAsに移動した画像部(矢印画像PiA)が、重畳表示領域VAs内で重畳コンテンツCTsに変形する。このように、非重畳コンテンツCTnを重畳コンテンツCTsへと変形させる遷移アニメーションが表示されれば、ドライバの注意は、表示中の非重畳コンテンツCTnから、これから表示される重畳コンテンツCTsへと円滑に移り得る。したがって、ドライバにとっていっそう分かり易い情報提示が実現される。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
通常表示領域VAnの形状、位置及び数は、適宜変更されてよい。例えば、画角VAの右下領域及び左下領域のそれぞれに、通常表示領域VAnが別々に規定されてもよい。また、横長の楕円形状又は繭型形状の通常表示領域VAnが、画角VA内に規定されてもよい。さらに、通常表示領域VAnは、画角VAの上縁側に規定されてもよい。
上記実施形態では、複数種類の非重畳コンテンツCTnを包含するように、通常表示領域VAnの外縁が規定されていた。しかし、通常表示領域VAnの規定手法は、適宜変更されてよい。一例として、図20に示す上記実施形態の変形例1の重畳コンテンツCTsは、非重畳コンテンツCTnを避けるように描画される。即ち、重畳コンテンツCTsの表示形状は、非重畳コンテンツCTnの表示形状に合わせて変化する。こうした変形例1では、非重畳コンテンツCTn毎に、個別の通常表示領域VAnが規定される。具体的には、非重畳コンテンツCTnの周囲に数画素分の余裕代が確保されるように、各通常表示領域VAnの外縁が設定される。
また別の一例として、図21に示す上記実施形態の変形例2では、重畳コンテンツCTs及び非重畳コンテンツCTnの相互の重なりが許容されている。具体的に、非重畳コンテンツCTnは、重畳コンテンツCTsの手前側に重ねて表示されている。こうした変形例2では、非重畳コンテンツCTnの意匠範囲(画素)そのものが、通常表示領域VAnとなる。以上の変形例1,2においても、非重畳コンテンツCTnのコンテンツ数を減らすことにより、通常表示領域VAnを小さくする領域制御が可能になる。
通常表示領域VAnを縮小及び拡大する領域制御の手法は、適宜変更可能である。一例として、表示制御部76(領域制御部78)は、通常表示領域VAnを縮小又は拡大するとき、横方向及び縦方向のうちの一方のみを、先に変化させる。また別の一例として、表示制御部76は、アスペクト比を維持させたまま、通常表示領域VAnの縮小又は拡大を実施する。
上記実施形態の変形例3の表示制御部76は、重畳コンテンツCTsを表示させる場合に、通常表示領域VAnの領域サイズを維持したまま、非重畳コンテンツCTnの表示様態を簡略化するコンテンツ制御のみを実施する。一方、上記実施形態の変形例4の表示制御部76は、重畳コンテンツCTsを表示させる場合に、非重畳コンテンツCTnの表示様態を簡略化することなく、通常表示領域VAnの領域サイズを小さくする領域制御のみを実施する。
上記実施形態の各コンテンツCTs,CTnは、表示色、表示輝度、基準となる表示形状等の静的な要素、さらに、点滅の有無、点滅の周期、アニメーションの有無、及びアニメーションの動作等の動的な要素を適宜変更されてよい。また、各コンテンツCTs,CTnの静的又は動的な要素は、ドライバの嗜好に応じて変更可能であってよい。例えば、区画線コンテンツCTlt、LCAコンテンツCTlc及び経路案内コンテンツCTg等は、上述の2本線状の表示形態に限定されず、車線中央に重畳される1本線状、又は路面を塗り潰す形状等であってよい。加えて、上述したものとは異なる他のコンテンツが画角VA内に適宜表示されていてもよい。
上記実施形態のHCUは、ドライバから見て重畳対象に重畳コンテンツがずれなく重畳されるように、重畳コンテンツCTsとして結像される虚像光の投影形状及び投影位置を逐次制御していた。HCUは、こうした補正処理に、DSMにて検出されるアイポイントの位置情報と、通信バスに出力される車両の姿勢情報とを用いていた。しかし、HCUは、アイポイントの位置情報及び車両の姿勢情報のいずれか一方のみによって、虚像光の投影形状及び投影位置の補正制御を実施してもよい。またアイポイントの位置情報及び車両の姿勢情報を用いた虚像光の補正制御は、共に実施されなくてもよい。
変形例5のHUDのプロジェクタには、LCDパネル及びバックライトに替えて、EL(Electro Luminescence)パネルが設けられている。さらに、ELパネルに替えて、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管及びLED等の表示器を用いたプロジェクタがHUD20には採用可能である。
変形例6のHUDには、LCD及びバックライトに替えて、レーザモジュール(以下「LSM」)及びスクリーンが設けられている。LSMは、例えばレーザ光源及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナ等を含む構成である。スクリーンは、例えばマイクロミラーアレイ又はマイクロレンズアレイである。こうしたHUDでは、LSMから照射されるレーザ光の走査により、スクリーンに表示像が描画される。HUDは、スクリーンに描画された表示像を、拡大光学素子によってウィンドシールドに投影し、虚像を空中表示させる。
変形例7のHUDには、DLP(Digital Light Processing,登録商標)プロジェクタが設けられている。DLPプロジェクタは、多数のマイクロミラーが設けられたデジタルミラーデバイス(以下、「DMD」)と、DMDに向けて光を投射する投射光源とを有している。DLPプロジェクタは、DMD及び投射光源を連携させた制御により、表示像をスクリーンに描画する。
さらに、変形例8のHUDでは、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)を用いたプロジェクタが採用されている。また変形例9のHUDには、虚像Viを空中表示させる光学系の一つに、ホログラフィック光学素子が採用されている。
上記実施形態の変形例10では、HCUとHUDとが一体的に構成されている。即ち、HUDの制御回路には、HCUの処理機能が実装されている。また変形例11のHCUは、メータECUとして、HMIシステムに設けられている。
上記実施形態の変形例12では、フロントカメラ31の撮像データであって、自車の前景を撮像した撮像データを取得するカメラ画像取得部が、HCU100に設けられている。表示制御部76は、撮像データに基づく前景のリアル画像に、重畳コンテンツCTsの元画像を重ねてなる映像データを生成する。こうした映像データに基づき、HUD20は、リアル画像に重畳コンテンツCTsを重ねた映像を、前景に虚像として表示させる。以上のように、HUD20の画角VAが十分でない場合、AR表示に用いられるコンテンツ等の元画像をリアル画像に重ねた虚像表示が実施されてもよい。
上記実施形態にて、HCUによって提供されていた各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアとしての電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
また、上記の表示制御方法を実現可能なプログラム等を記憶する記憶媒体の形態も、適宜変更されてよい。例えば記憶媒体は、回路基板上に設けられた構成に限定されず、メモリカード等の形態で提供され、スロット部に挿入されて、HCUの制御回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに、記憶媒体は、HCUへのプログラムのコピー基となる光学ディスク及びのハードディスクドライブ等であってもよい。
HMIシステムを搭載する車両は、一般的な自家用の乗用車に限定されず、レンタカー用の車両、有人タクシー用の車両、ライドシェア用の車両、貨物車両及びバス等であってもよい。
HMIシステムを搭載する車両は、右ハンドル車両であってもよく、又は左ハンドル車両であってもよい。さらに、車両が走行する交通環境は、左側通行を前提とした交通環境であってもよく、右側通行を前提とした交通環境であってもよい。本開示によるコンテンツ表示は、それぞれの国及び地域の道路交通法、さらに車両のハンドル位置等に応じて適宜最適化される。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
11 処理部、20 HUD(ヘッドアップディスプレイ)、77 コンテンツ制御部、78 領域制御部、100 HCU(表示制御装置)、A 車両、Tr 重畳対象、VA 画角(虚像表示領域)、VAs 重畳表示領域、VAn 通常表示領域、CTs 重畳コンテンツ、CTn 非重畳コンテンツ(通常コンテンツ)

Claims (13)

  1. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、
    前記重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、前記通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを前記虚像表示領域内に規定し、前記重畳表示領域及び前記通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、
    前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、前記重畳表示領域に表示される前記重畳コンテンツの内容に応じて、小さくする前記通常表示領域の形状及び前記虚像表示領域における位置の少なくとも一方を変える表示制御装置。
  2. 前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調させる請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調させた後に、前記重畳コンテンツを表示させる請求項1に記載の表示制御装置。
  4. 前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記通常表示領域から前記重畳表示領域に移動させた後、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記重畳表示領域内で前記重畳コンテンツに変形させる請求項1に記載の表示制御装置。
  5. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、
    前記重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、前記通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを前記虚像表示領域内に規定し、前記重畳表示領域及び前記通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、
    前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、
    前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調させる表示制御装置。
  6. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、
    前記重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、前記通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを前記虚像表示領域内に規定し、前記重畳表示領域及び前記通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、
    前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、
    前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調させた後に、前記重畳コンテンツを表示させる表示制御装置。
  7. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御装置であって、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)及び重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)を、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)に表示させるコンテンツ制御部(77)と、
    前記重畳コンテンツが表示される重畳表示領域(VAs)と、前記通常コンテンツが表示される通常表示領域(VAn)とを前記虚像表示領域内に規定し、前記重畳表示領域及び前記通常表示領域を制御する領域制御部(78)と、を備え、
    前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、
    前記コンテンツ制御部は、前記重畳コンテンツを表示させる場合、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記通常表示領域から前記重畳表示領域に移動させた後、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記重畳表示領域内で前記重畳コンテンツに変形させる表示制御装置。
  8. 前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示される前に、前記通常表示領域を小さくする請求項1~7のいずれか一項に記載の表示制御装置。
  9. 前記領域制御部は、前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示された後に、前記通常表示領域を小さくする請求項1~7のいずれか一項に記載の表示制御装置。
  10. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(11)に、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、
    前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、前記重畳表示領域に表示される前記重畳コンテンツの内容に応じて、小さくする前記通常表示領域の形状及び前記虚像表示領域における位置の少なくとも一方を変える(S104)、
    ことを含む処理を実施させる表示制御プログラム。
  11. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(11)に、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、
    前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調する(S104)、
    ことを含む処理を実施させる表示制御プログラム。
  12. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(11)に、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、
    前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、前記重畳コンテンツと同じ情報を示す前記通常表示領域内の前記通常コンテンツを強調した後に、前記重畳コンテンツを表示させる(S104)、
    ことを含む処理を実施させる表示制御プログラム。
  13. 車両(A)において用いられ、ヘッドアップディスプレイ(20)による表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(11)に、
    前景中の重畳対象(Tr)に重畳表示される重畳コンテンツ(CTs)が表示される重畳表示領域(VAs)と、重畳対象を設定されない通常コンテンツ(CTn)が表示される通常表示領域(VAn)とを、前記ヘッドアップディスプレイの虚像表示領域(VA)内に規定し(S101)、
    前記重畳コンテンツが表示される場合、前記重畳コンテンツが表示されない場合と比べて、前記通常表示領域を小さくし、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記通常表示領域から前記重畳表示領域に移動させた後、前記通常コンテンツの少なくとも一部を前記重畳表示領域内で前記重畳コンテンツに変形させる(S104)、
    ことを含む処理を実施させる表示制御プログラム。
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