JP7309048B2 - 基板処理方法、及び基板処理装置 - Google Patents

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Description

本開示は、基板処理方法、及び基板処理装置に関する。
特許文献1に記載の基板処理方法は、純水に浸漬した基板表面を撥水化する前に、基板表面をIPA(2-プロパノール)の蒸気にさらし、基板表面に付着した純水をIPAに置換する。その後、処理槽の内部に貯めた液相の撥水剤に基板を浸漬し、基板表面を撥水化する。次いで、液相の撥水剤から基板を引き上げ、引き上げた基板をIPA蒸気にさらし、基板表面から撥水剤を除去する。最後に、基板表面に向けて不活性ガスを供給し、基板表面を乾燥させる。
日本国特開2019-140401号公報
本開示の一態様は、基板表面のパターン倒壊を抑制しつつ、撥水剤と水の反応によるパーティクルの発生を抑制し、且つ、撥水剤の使用量を低減する、技術を提供する。
本開示の一態様に係る基板処理方法は、下記(A)~(E)を有する。(A)洗浄槽の内部に水を供給し、水層を形成する。(B)前記水層の内部に基板を浸漬させる。(C)前記水層の上に、第1有機溶剤を含む第1液層を形成する。(D)前記第1液層の上に、第2有機溶剤と撥水剤とを含み、且つ水を含まない第2液層を形成する。(E)前記水層に浸漬させた前記基板を、前記第1液層と、前記第2液層と、前記第2液層の上のガスとに、この順番で接触させる。
本開示の一態様によれば、基板表面のパターン倒壊を抑制しつつ、撥水剤と水の反応によるパーティクルの発生を抑制でき、且つ、撥水剤の使用量を低減できる。
図1は、撥水剤であるTMSDMAと、基板表面のシラノール基との反応の一例を示す図である。 図2は、撥水剤であるTMSDMAと、水との反応の一例を示す図である。 図3は、撥水剤であるTMSDMAと、メタノールとの反応の一例を示す図である。 図4は、一実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 図5(A)は図4のS101の一例を、図5(B)は図4のS102の一例を、図5(C)は図4のS103の一例を示す断面図である。 図6(A)は図4のS104の一例を、図6(B)は図4のS105の一例を、図6(C)は図4のS106aの一例を示す断面図である。 図7は、ノズル及び邪魔板の一例を示す断面図である。 図8は、第1有機溶剤の吐出口及び吐出方向の一例を示す平面図である。 図9(A)は図4のS106bの一例を、図9(B)は図4のS107の途中の一例を、図9(C)は図4のS107の完了時の一例を、図9(D)は、図4のS108の一例を示す断面図である。 図10(A)は図4のS106bの変形例を、図10(B)は図4のS107の途中の変形例を、図10(C)は図4のS107の完了時の変形例を、図9(D)は、図4のS108の変形例を示す断面図である。 図11は、変形例に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 図12(A)は図11のS111の一例を、図12(B)は図11のS112の一例を、図12(C)は図11のS113の一例を示す断面図である。 図13は、ノズル及び邪魔板の変形例を示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。本明細書において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向およびY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。
基板の洗浄方法として、洗浄槽の内部に貯めた水に基板を浸漬することが行われている。従来、基板の乾燥時に、基板表面に残る水の表面張力によって、基板表面の凹凸パターンが倒壊してしまうことがあった。
そこで、凹凸パターンの倒壊を抑制すべく、基板表面を撥水化する技術が検討されている。撥水剤として、アルコキシド系シランカップリング剤を用いる場合、アニール処理が行われ、撥水効果が得られる前に、基板表面が乾燥してしまう。
本実施形態では、基板表面を乾燥しなくても効果の得られる撥水剤が用いられ、例えばSi-N結合を有するものが用いられる。Si-N結合を有する撥水剤として、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 0007309048000001
上記一般式(1)において、R、R、R、R、Rは、それぞれ、アルキル基又はアルキル基の水素の少なくとも一部をフッ素に置換した基などの官能基である。
上記一般式(1)の具体例として、
・(トリメチルシリル)ジメチルアミン(N,N-Dimethyltrimethylsilylamine:TMSDMA)
・ノナフルオロヘキシルジメチル(ジメチルアミノ)シラン(NFHDMA)
・ジメチルアミノトリエチルシラン((N,N-Dimethylamino)triethylsilane)
・ブチルジメチル(ジメチルアミノ)シラン(Butyldimethyl(dimethylamino)silane)
・オクチルジメチル(ジメチルアミノ)シラン(n-Octyldimethyl(dimethylamino)silane)
などが挙げられる。
なお、Si-N結合を有する撥水剤として、上記一般式(1)で表されるもの以外のものが用いられてもよい。例えば、ヘキサメチルジシラザン(1,1,1,3,3,3-Hexamethyldisilazane:HMDS)が用いられてもよい。
図1に示すように、TMSDMAは、基板表面Waのシラノール基(Si-OH基)と反応し、基板表面Waを撥水化させる。図1に示す反応は液中でも生じるので、基板表面Waが乾燥する前に、撥水効果が得られる。なお、TMSDMA以外のSi-N結合を有する撥水剤でも、図1に示す反応と同様の反応が生じる。
図2に示すように、TMSDMAは、水とも反応し、有機シラノールを生じさせる。有機シラノールは、重合反応によって、パーティクルを生じさせてしまう。なお、TMSDMA以外のSi-N結合を有する撥水剤でも、図2に示す反応と同様の反応が生じる。
詳しくは後述するが、本実施形態では、図9(A)~図9(C)に示すように、水層F0に浸漬した基板Wを、第1液層F1と、第2液層F2と、第2液層F2の上のガスとにこの順番で接触させることにより、基板Wの撥水化と乾燥とを実施する。具体的には、例えば、洗浄槽10から基板Wを引き上げることにより、基板Wの撥水化と乾燥とを実施する。なお、洗浄槽10から基板Wを引き上げる代わりに、図10(A)~図10(C)に示すように、洗浄槽10の内部にて水層F0の液面を下げてもよい。
水層F0の内部で基板Wは鉛直に保持され、水層F0の厚みは基板Wの直径よりも大きい。層の厚みは、層の深さのことである。第1液層F1は、第1有機溶剤L1を含む。第1液層F1は、水層F0と第2液層F2とを隔てる。第1液層F1の厚みは、基板Wの直径よりも小さい。第2液層F2は、第2有機溶剤L2と撥水剤とを含み、水を含まない。第2液層F2が水を含まないとは、第2液層F2における水の含有量が0体積%以上1体積%以下であることを意味する。第2液層F2の厚みは、基板Wの直径よりも小さい。
本実施形態によれば、基板Wは、第2液層F2の上のガスにさらされる前に、第2液層F2に接触し、第2液層F2に含まれる撥水剤によって撥水化される。それゆえ、基板表面Waの凹凸パターンの倒壊を抑制できる。また、第2液層F2は水を含まないので、水と撥水剤の反応によるパーティクルの発生を抑制できる。更に、特許文献1に記載のように基板Wの直径よりも大きい厚みの撥水剤の層を形成する場合に比べて、撥水剤の使用量を削減できる。更にまた、基板Wの撥水化と乾燥とを、1回の基板Wの引き上げ、又は1回の液抜きによって実施でき、スループットを向上できる。
次に、図4を参照して、基板処理方法について説明する。基板処理方法は、例えば図4に示すS101~S108を有する。S101~S108は、図5等に示す基板処理装置1によって実施され、基板処理装置1の制御部90による制御下で実施される。
制御部90は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Procesing Unit)91と、メモリなどの記憶媒体92とを備える。記憶媒体92には、基板処理装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部90は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、基板処理装置1の動作を制御する。
なお、S101~S108の順番は特に限定されない。例えば、洗浄槽10の側壁11に邪魔板12が設けられない場合、S105は、S104の前に実施されてもよく、S103とまとめて行われてもよい。また、S101~S108の一部は実施されなくてもよい。例えば、S107の完了時に基板Wに未反応の撥水剤がほとんど残らない場合、S108は実施されなくてもよい。
先ず、S101では、図5(A)に示すように、水供給部20が、洗浄槽10の内部にDIW(脱イオン水)などの水を供給し、水層F0を形成する。洗浄槽10の上方では、保持部30が、基板Wを保持する。基板Wは、保持部30によって鉛直に保持される。
次に、S102では、図5(B)に示すように、昇降部51が、保持部30を下降させ、水層F0の内部に基板Wを浸漬させる。水層F0の厚みは基板Wの直径よりも大きく、基板Wの全体が水層F0に浸漬される。
次に、S103では、図5(C)に示すように、排液部55が、洗浄槽10の内部の水を排出し、水層F0の液面を低下させる。排液部55は、開閉弁56と、流量制御器57と、を含む。開閉弁56は、水等の液体の排出と、その停止とを切り換える。流量制御器57は、液体の排出流量を制御する。
水層F0の液面の高さは、液面レベルセンサ58によって検出する。液面レベルセンサ58は、本実施形態では非接触式であるが、接触式であってもよい。水層F0の液面の高さが設定高さまで低下したことを液面レベルセンサ58が検出すると、排液部55が水の排出を停止し、水層F0の液面の低下が停止させられる。水層F0の液面の設定高さは、例えば邪魔板12の高さ等で決められる。S103の完了後も、水層F0の厚みは基板Wの直径よりも大きく、基板Wの全体が水層F0に浸漬される。
次に、S104では、図6(A)に示すように、液供給部60が、水層F0の上に、第1有機溶剤L1を含む第1液層F1を形成する。第1液層F1の密度は、好ましくは、水層F0の密度よりも小さく、且つ後述の第2液層F2の密度よりも大きい。水層F0と第1液層F1と第2液層F2との積層構造を安定的に維持できる。
第1有機溶剤L1は、本実施形態では非水溶性である。第1有機溶剤L1が非水溶性であれば、水層F0から第2液層F2への水の浸入を容易に制限できる。非水溶性とは、例えば100gの水に対する溶解量(100gの水に溶ける限界量)が0g以上10g未満であることを意味する。以下、100gの水に対する溶解量を、単に「溶解量」とも呼ぶ。非水溶性の有機溶剤の具体例として、
・DBE(ジブチルエーテル):溶解量30mg、密度0.764g/cm
・nBA(酢酸ブチル):溶解量1.4g、密度0.882g/cm
・酢酸プロピル:溶解量1.89g、密度0.890g/cm
・酢酸エチル:溶解量8.3g、密度0.897g/cm
・シクロヘキサノン:溶解量8.7g、密度0.950g/cm
などが挙げられる。
液供給部60は、ノズル61と、流量制御器62と、第1開閉弁63と、を含む。ノズル61は、水層F0の液面よりも上方に配置され、第1有機溶剤L1等を吐出する。流量制御器62は、第1有機溶剤L1等の吐出流量を制御する。第1開閉弁63は、第1有機溶剤L1の吐出と、その停止とを切り換える。
流量制御器62は、第1液層F1の形成中、第1有機溶剤L1の流量を一定に制御してもよい。第1液層F1の形成中に第1有機溶剤L1の流量が変動する場合に比べて、水層F0と第1液層F1の積層構造を維持しやすい。
第1液層F1の厚みは、第1有機溶剤L1の総供給量で制御される。総供給量は、流量を時間積分して算出される。第1液層F1の厚みは、第1有機溶剤L1の総供給量を、水層F0の液面の面積で除して算出される。第1液層F1の厚みは、少なくとも基板Wの直径よりも小さい。第1液層F1の厚みは、第1有機溶剤L1の種類に応じて適宜決められる。
第1有機溶剤L1が非水溶性である場合、第1液層F1の厚みは、例えば1.0mm以上5.0mm以下である。第1液層F1の厚みが1.0mm以上であれば、水層F0から第2液層F2への水の浸入を抑制できる。また、第1液層F1の厚みが5.0mm以下であれば、第1有機溶剤L1の無駄な使用を抑制できる。
なお、第1有機溶剤L1は本実施形態では非水溶性であるが、水溶性であってもよい。第1有機溶剤L1が水溶性であっても、第1液層F1の厚みが厚ければ、水層F0から第2液層F2への水の浸入を抑制できる。第1液層F1の厚みは、100gの水に対する第1有機溶剤L1の溶解量に応じて設定される。その溶解量が多いほど、第1液層F1の厚みが厚く設定される。
水溶性は、溶解量に応じて、中水溶性と、高水溶性と、に区分される。中水溶性とは、例えば100gの水に対する溶解量が10g以上30g以下であることを意味する。一方、高水溶性とは、例えば100gの水に対する溶解量が30gを超えることを意味する。高水溶性の場合、100gの水に対する溶解量の上限値は、特に限定されない。
第1有機溶剤L1が中水溶性である場合、第1液層F1の厚みは、例えば3.0mm以上8.0mm以下である。中水溶性の有機溶剤の具体例として、
・PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):溶解量19.8g、密度0.969g/cm
・酢酸メチル:溶解量24.4g、密度0.932g/cm
・2-ブタノン:溶解量27.5g、密度0.805g/cm
などが挙げられる。
第1有機溶剤L1が高水溶性である場合、第1液層F1の厚みは、例えば5.0mm以上8.0mm以下である。高水溶性の有機溶剤の具体例として、
・IPA(2-プロパノール):密度0.786g/cm
・アセトン:密度0.791g/cm
などが挙げられる。
液供給部60は、更に、ノズル移動機構68を含んでもよい。ノズル移動機構68は、ノズル61を昇降させる。ノズル61は、第1有機溶剤L1の吐出前に、できるだけ水層F0の液面に近づけられる。水層F0の上に第1液層F1を静かに重ねることができ、積層構造の乱れを抑制できる。
液供給部60は、更に、距離センサ69を含んでもよい。距離センサ69は、水層F0の液面とノズル61とのギャップを測定する。そのギャップが第1液層F1の厚みよりも大きくなるように、ノズル61の高さが設定される。距離センサ69として、例えば近接センサなどが用いられる。
ところで、図7に示すように、洗浄槽10の側壁11には、邪魔板12が設けられてもよい。邪魔板12は、水層F0の液面付近にて、第1有機溶剤L1の落下を邪魔する。水層F0の液面付近とは、例えば水層F0の液面からの鉛直方向距離Hが0mm以上10mm以下の範囲をいう。本実施形態では第1有機溶剤L1が側壁11を伝って落下するので、側壁11と邪魔板12の上面との境界が水層F0の液面付近にあればよい。第1有機溶剤L1の落下速度を低減でき、水層F0の上に第1液層F1を静かに重ねることができる。邪魔板12は、例えば、側壁11から離れるほど下方に傾斜する。邪魔板12は、第1有機溶剤L1の流れの向きを決める。邪魔板12によって、第1有機溶剤L1の流れは水平方向成分を有するようになる。
なお、側壁11と邪魔板12の上面との境界は、図7では水層F0の液面よりも上方にあるが、図13に示すように水層F0の液面よりも下方にあってもよい。いずれの場合も、第1有機溶剤L1が水層F0の液面から深く潜るのを抑制でき、第1有機溶剤L1が水層F0と混じり合うのを抑制できる。但し、側壁11と邪魔板12の上面との境界が水層F0の液面よりも下方にある場合、上方にある場合に比べて、第1有機溶剤L1を分散させることなく塊状のまま水層F0に供給でき、第1有機溶剤L1が水層F0と混じり合うのをより抑制できる。
なお、側壁11と邪魔板12の上面との境界が水層F0の液面よりも下方にある場合、邪魔板12は、第1有機溶剤L1の流れを横に向ける目的で水平に設けられてもよいし、第1有機溶剤L1の流れを上に向ける目的で側壁11から離れるほど上方に傾斜するように設けられてもよい。但し、側壁11と邪魔板12の上面との境界付近にパーティクル等の発生原因である液だまりが生じないように、邪魔板12は側壁11から離れるほど下方に傾斜するように設けられてもよい。
ノズル61の吐出口61aは、洗浄槽10の側壁11に向けて、斜め下向きに配置されてもよい。吐出口61aが側壁11に向けられるので、側壁11に沿って第1有機溶剤L1を流下できる。また、吐出口61aが斜め下向きに配置されるので、水平に配置される場合に比べて、側壁11との衝突時に第1有機溶剤L1の液跳ねを抑制できる。
図8に示すように、ノズル61の吐出口61aは、複数設けられてもよい。複数の吐出口61aに第1有機溶剤L1を分配すれば、第1有機溶剤L1の流速を小さくでき、水層F0の上に第1液層F1を静かに重ねることができる。吐出口61aの数が多いほど、第1有機溶剤L1の流速が小さくなる。
なお、吐出口61aの数を複数にすることで、第1有機溶剤L1の流速を小さくする代わりに、第1有機溶剤L1の供給時間を短縮し、スループットを向上することも可能である。
複数の吐出口61aは、上方視にて洗浄槽10の側壁11に沿って同じ向きに配置され、例えば反時計回りに第1有機溶剤L1を吐出する。同一方向に第1有機溶剤L1を流すことができ、渦巻き状の整流を形成できる。従って、乱流の発生を抑制でき、水層F0と第1液層F1の積層構造を容易に形成できる。
次に、S105では、図6(B)に示すように、排液部55が、洗浄槽10の内部の水を排出し、水層F0の液面を低下させ、第1液層F1を下降させる。第1液層F1の液面の高さは、液面レベルセンサ58によって検出する。第1液層F1の液面の高さは、例えば邪魔板12の高さ等に基づき予め設定された高さまで低下させられる。S105の完了後も、水層F0の厚みは基板Wの直径よりも大きく、基板Wの全体が水層F0に浸漬される。
次に、S106では、第1液層F1の上に、第2液層F2を形成する。第2液層F2は、第2有機溶剤L2と撥水剤とを含み、且つ水を含まない。第2有機溶剤L2は、本実施形態では水溶性である。基板Wを第2液層F2に接触させれば、基板表面Waの凹凸パターンの凹部に残る水を、水溶性の第2有機溶剤L2で置換できる。一般的に、有機溶剤の表面張力は、水の表面張力よりも小さい。それゆえ、凹部に残る水を第2有機溶剤L2に置換すれば、凹凸パターンの倒壊をより抑制できる。
なお、第1有機溶剤L1は、本実施形態では非水溶性である。それゆえ、基板Wを第1液層F1に接触させても、基板表面Waの凹凸パターンの凹部に残る水を、非水溶性の第1有機溶剤L1には置換困難である。第1有機溶剤L1が非水溶性である場合、第2有機溶剤L2は好ましくは水溶性であり、より好ましくは高水溶性である。
一方、第1有機溶剤L1が水溶性である場合、基板Wを第1液層F1に接触させれば、基板表面Waの凹凸パターンの凹部に残る水を、水溶性の第1有機溶剤L1に置換できる。従って、第1有機溶剤L1が水溶性である場合、第2有機溶剤L2は水溶性であってもよいし非水溶性であってもよいが、好ましくは水溶性であり、より好ましくは高水溶性である。
ところで、第2液層F2は、第2有機溶剤L2と撥水剤とを含む。第2有機溶剤L2として、アルコール類が用いられる場合、アルコール類は水と同様にOH基を有するので、第2有機溶剤L2と撥水剤とが反応する。
例えば、図3に示すように、TMSDMAとメタノールとの反応によって、Si-OCH結合が生じる。Si-OCH結合は、図2に示すSi-OH結合とは異なり、水が存在しない環境では重合反応を生じさせない。
それゆえ、アルコール類は、水と同様にOH基を有する反面、水とは異なりパーティクルを生じさせない。
従って、第2有機溶剤L2として、アルコール類を使用可能である。但し、第2液層F2は、微量の水を含むことがある。その結果、微小なパーティクルが生じてしまうことがある。
近年、基板表面Waの凹凸パターンの微細化が進んでおり、微小なパーティクルでも問題が生じてしまう場合も考えられる。
微小なパーティクルでも問題が生じてしまう場合、第2有機溶剤L2として、OH基を含まないものが用いられる。OH基を含まない第2有機溶剤L2として、例えば、ケトン類、エステル類、又はエーテル類等が用いられる。
第2有機溶剤L2は、上記の通り水溶性であることが好ましい。OH基を含まない水溶性の第2有機溶剤L2として、アセトン、PGMEA、酢酸メチル、又は2-ブタノン等が挙げられる。これらの中でも、アセトンは高水溶性の観点で特に好ましい。
S106は、例えば、S106aと、S106bと、を含む。先ず、S106aでは、図6(C)に示すように、液供給部60が、第1液層F1の上に、第2液層F2の初期層F2Aを形成する。初期層F2Aは、第2有機溶剤L2を含み、撥水剤と水とを含まない。
液供給部60は、ノズル61と流量制御器62の他に、第2開閉弁64を含む。第2開閉弁64は、第2有機溶剤L2の吐出と、その停止とを切り換える。なお、本実施形態のノズル61と流量制御器62とは第1有機溶剤L1と第2有機溶剤L2の両方に共通のものであるが、液体の種類毎にノズルと流量制御器とが設けられてもよい。
ノズル61は、第2有機溶剤L2の吐出前に、ノズル移動機構68によって、できるだけ第1液層F1の液面に近づけられる。第1液層F1の液面とノズル61とのギャップが初期層F2Aの厚みよりも大きくなるように、ノズル61の高さが設定される。第1液層F1の液面とノズル61とのギャップは、例えば距離センサ69によって測定する。ノズル61が第2有機溶剤L2を吐出すると、邪魔板12は第1液層F1の液面付近にて、第2有機溶剤L2の落下を邪魔する。
流量制御器62は、初期層F2Aの形成中、第2有機溶剤L2の流量を一定に制御してもよい。初期層F2Aの形成中に第2有機溶剤L2の流量が変動する場合に比べて、水層F0と第1液層F1と初期層F2Aの積層構造を維持しやすい。
初期層F2Aの厚みは、第2有機溶剤L2の総供給量で制御される。総供給量は、流量を時間積分して算出される。初期層F2Aの厚みは、第2有機溶剤L2の総供給量を、水層F0の液面の面積で除して算出される。初期層F2Aの厚みは、少なくとも基板Wの直径よりも小さい。
初期層F2Aの厚みは、第2有機溶剤L2の種類に応じて適宜決められるが、例えば2mm以上10mm以下である。初期層F2Aの厚みが2mm以上であれば、十分な厚みの第2液層F2が得られ、後に十分な撥水効果が得られる。また、初期層F2Aの厚みが10mm以下であれば、第2有機溶剤L2の無駄な使用を抑制できる。
次に、S106bでは、図9(A)に示すように、乾燥容器15が洗浄槽10の上方に乾燥室DRを形成した状態で、ガス供給部70が撥水剤の蒸気G1を乾燥室DRに供給する。ガス供給部は、撥水剤の蒸気G1に加えて、窒素ガスなどの不活性ガスをも乾燥室DRに供給してもよい。
撥水剤の蒸気G1は、初期層F2Aの液面で凝縮され、初期層F2Aを構成する第2有機溶剤L2に溶解する。その結果、第2液層F2が得られる。第2液層F2は、上記の通り、第2有機溶剤L2と撥水剤とを含み、水を含まない。
ガス供給部70は、ノズル71と、流量制御器72と、第1開閉弁73と、を含む。ノズル71は、撥水剤の蒸気G1等を吐出する。流量制御器72は、撥水剤の蒸気G1等の吐出流量を制御する。第1開閉弁73は、撥水剤の蒸気G1の吐出と、その停止とを切り換える。
第2液層F2の厚みは、第2有機溶剤L2の種類に応じて適宜決められるが、例えば3mm以上15mm以下である。第2液層F2の厚みが3mm以上であれば、第2液層F2と基板Wとの接触時間が長く、十分な撥水効果が得られる。また、第2液層F2の厚みが15mm以下であれば、第2有機溶剤L2及び撥水剤の無駄な使用を抑制できる。
第2液層F2は液供給部60とガス供給部70とによって形成され、第1液層F1は液供給部60によって形成される。従って、本実施形態では、第1液層F1及び第2液層F2を形成する液層形成部80は、液供給部60とガス供給部70とで構成される。
なお、液層形成部80は、液供給部60のみで構成されてもよい。液供給部60は、第2有機溶剤L2の代わりに、第2有機溶剤L2と撥水剤の混合液を、第1液層F1の上に供給すれば、第2液層F2を形成できる。
次に、S107では、図9(B)及び図9(C)に示すように、接触部50(図5(A)参照)が、水層F0に浸漬させた基板Wを、第1液層F1と、第2液層F2と、第2液層F2の上のガスとに、この順番で接触させる。接触部50は例えば昇降部51を含み、昇降部51が保持部30を上昇させ、洗浄槽10から基板Wを引き上げる。
本実施形態によれば、基板Wは、第2液層F2の上のガスにさらされる前に、第2液層F2に接触し、第2液層F2に含まれる撥水剤によって撥水化される。それゆえ、基板表面Waの凹凸パターンの倒壊を抑制できる。また、第2液層F2は水を含まないので、水と撥水剤の反応によるパーティクルの発生を抑制できる。更に、特許文献1に記載のように基板Wの直径よりも大きい厚みの撥水剤の層を形成する場合に比べて、撥水剤の使用量を削減できる。更にまた、基板Wの撥水化と乾燥とを、1回の基板Wの引き上げによって実施でき、スループットを向上できる。なお、詳しくは後述するが、基板Wの撥水化と乾燥とを、1回の液抜きによって実施することも可能である。
次に、S108では、図9(D)に示すように、ガス供給部70が有機溶剤の蒸気G2を乾燥室DRに供給し、乾燥室DRに残る撥水剤の蒸気G1を、有機溶剤の蒸気G2に置換する。ガス供給部70は、有機溶剤の蒸気G2に加えて、窒素ガスなどの不活性ガスをも乾燥室DRに供給してもよい。有機溶剤の蒸気G2は、基板表面Waにて凝縮され、基板表面Waに残る未反応の撥水剤を洗い落とす。余剰の撥水剤を除去できる。
ガス供給部70は、ノズル71と流量制御器72の他に、第2開閉弁74を含む。第2開閉弁74は、有機溶剤の蒸気G2の吐出と、その停止とを切り換える。なお、本実施形態のノズル71と流量制御器72とは撥水剤の蒸気G1と有機溶剤の蒸気G2の両方に共通のものであるが、蒸気の種類毎にノズルと流量制御器とが設けられてもよい。
余剰の撥水剤の除去は、S107と同時に実施することも可能である。S107の前に、ガス供給部70が有機溶剤の蒸気G2を乾燥室DRに供給し、乾燥室DRに残る撥水剤の蒸気G1を、有機溶剤の蒸気G2に置換すれば、S107と同時に余剰の撥水剤を除去できる。余剰の撥水剤の除去後、基板Wの搬出前に、乾燥室DRのガスは不活性ガスで置換されてもよい。
次に、図10を参照して、洗浄槽10から基板Wを引き上げる代わりに、洗浄槽10の内部にて水層F0の液面を下げる技術について説明する。この場合、洗浄槽10が乾燥容器15を兼ねる。洗浄槽10の上部には、蓋16が取り付けられる。
S106bでは、図10(A)に示すように、洗浄槽10の上部に蓋16が取り付けられた状態で、ガス供給部70が撥水剤の蒸気G1を供給する。撥水剤の蒸気G1は、初期層F2Aの液面で凝縮され、初期層F2Aを構成する第2有機溶剤L2に溶解する。その結果、第2液層F2が得られる。
次に、S107では、図10(B)及び図10(C)に示すように、接触部50が、水層F0に浸漬させた基板Wを、第1液層F1と、第2液層F2と、第2液層F2の上のガスとに、この順番で接触させる。接触部50は例えば排液部55を含み、排液部55が水層F0の液面を低下させ、第1液層F1及び第2液層F2を下降させる。排液部55は、水層F0と、第1液層F1と、第2液層F2とをこの順番で排出させる。その結果、洗浄槽10の内部に乾燥室DRが形成される。
次に、S108では、図10(D)に示すように、ガス供給部70が有機溶剤の蒸気G2を乾燥室DRに供給し、乾燥室DRに残る撥水剤の蒸気G1を、有機溶剤の蒸気G2に置換する。有機溶剤の蒸気G2は、基板表面Waにて凝縮され、基板表面Waに残る未反応の撥水剤を洗い落とす。余剰の撥水剤を除去できる。
次に、図11を参照して、第2液層F2の上に第3液層F3を更に形成する技術について説明する。図11に示す基板処理方法は、図12等に示す基板処理装置1によって実施され、基板処理装置1の制御部90による制御下で実施される。図11では、上記S105の後に、S111が行われる。
S111では、図12(A)に示すように、液供給部60が、第1液層F1の上に、第2液層F2を形成する。液供給部60は、第2有機溶剤L2と撥水剤とを含む混合液L2Aを第1液層F1の上に供給し、第2液層F2を形成する。混合液L2Aは、水を含まない。
液供給部60は、ノズル61と流量制御器62の他に、第2開閉弁64を含む。第2開閉弁64は、混合液L2Aの流量を制御する。なお、本実施形態のノズル61と流量制御器62とは第1有機溶剤L1と混合液L2Aの両方に共通のものであるが、液体の種類毎にノズルと流量制御器とが設けられてもよい。
ノズル61は、混合液L2Aの吐出前に、ノズル移動機構68によって、できるだけ第1液層F1の液面に近づけられる。第1液層F1の液面とノズル61とのギャップが第2液層F2の厚みよりも大きくなるように、ノズル61の高さが設定される。第1液層F1の液面とノズル61とのギャップは、例えば距離センサ69によって測定する。ノズル61が混合液L2Aを吐出すると、邪魔板12は第1液層F1の液面付近にて混合液L2Aの落下を邪魔する。
流量制御器62は、第2液層F2の形成中、混合液L2Aの流量を一定に制御してもよい。第2液層F2の形成中に混合液L2Aの流量が変動する場合に比べて、水層F0と第1液層F1と第2液層F2の積層構造を維持しやすい。
第2液層F2の厚みは、混合液L2Aの総供給量で制御される。総供給量は、流量を時間積分して算出される。第2液層F2の厚みは、混合液L2Aの総供給量を、水層F0の液面の面積で除して算出される。第2液層F2の厚みは、少なくとも基板Wの直径よりも小さい。
第2液層F2の厚みは、混合液L2Aの種類に応じて適宜決められるが、例えば3mm以上15mm以下である。第2液層F2の厚みが3mm以上であれば、第2液層F2と基板Wとの接触時間が長く、十分な撥水効果が得られる。また、第2液層F2の厚みが15mm以下であれば、混合液L2A及び撥水剤の無駄な使用を抑制できる。
次に、S112では、図12(B)に示すように、排液部55が、洗浄槽10の内部の水を排出し、水層F0の液面を低下させ、第1液層F1及び第2液層F2を下降させる。第2液層F2の液面の高さは、液面レベルセンサ58によって検出する。第2液層F2の液面の高さは、例えば邪魔板12の高さ等に基づき予め設定された高さまで低下させられる。S112の完了後も、水層F0の厚みは基板Wの直径よりも大きく、基板Wの全体が水層F0に浸漬される。
次に、S113では、図12(C)に示すように、液供給部60が、第2液層F2の上に、第3液層F3を形成する。液供給部60は、第2有機溶剤L2とは異なる第3有機溶剤L3を第2液層F2の上に供給し、第3液層F3を形成する。
第3液層F3は、第3有機溶剤L3のみを有し、水も撥水剤も含まなくてもよい。第3液層F3が水を含まないとは、第3液層F3における水の含有量が0体積%以上1体積%以下であることを意味する。また、第3液層F3が撥水剤を含まないとは、第3液層F3における撥水剤の含有量が0体積%以上1体積%以下であることを意味する。基板Wを第3液層F3に接触させれば、基板表面Waに残る未反応の撥水剤を洗い落すことができ、余剰の撥水剤を除去できる。
第3有機溶剤L3は、第2有機溶剤L2よりも、小さい密度を有してもよい。また、第3有機溶剤L3は、第2有機溶剤L2よりも、高い水溶性を有してもよい。例えば、第2有機溶剤L2は中水溶性であって、第3有機溶剤L3は高水溶性であってもよい。
液供給部60は、ノズル61と流量制御器62の他に、第3開閉弁65を含む。第3開閉弁65は、第3有機溶剤L3の吐出と、その停止とを切り換える。なお、本実施形態のノズル61と流量制御器62とは第1有機溶剤L1と第3有機溶剤L3の両方に共通のものであるが、液体の種類毎にノズルと流量制御器とが設けられてもよい。
ノズル61は、第3有機溶剤L3の吐出前に、ノズル移動機構68によって、できるだけ第2液層F2の液面に近づけられる。第2液層F2の液面とノズル61とのギャップが第3液層F3の厚みよりも大きくなるように、ノズル61の高さが設定される。第2液層F2の液面とノズル61とのギャップは、例えば距離センサ69によって測定する。ノズル61が第3有機溶剤L3を吐出すると、邪魔板12は第2液層F2の液面付近にて、第3有機溶剤L3の落下を邪魔する。
流量制御器62は、第3液層F3の形成中、第3有機溶剤L3の流量を一定に制御してもよい。第3液層F3の形成中に第3有機溶剤L3の流量が変動する場合に比べて、水層F0と第1液層F1と第2液層F2と第3液層F3の積層構造を維持しやすい。
第3液層F3の厚みは、第3有機溶剤L3の総供給量で制御される。総供給量は、流量を時間積分して算出される。第3液層F3の厚みは、第3有機溶剤L3の総供給量を、水層F0の液面の面積で除して算出される。第3液層F3の厚みは、少なくとも基板Wの直径よりも小さい。
第3液層F3の厚みは、第3有機溶剤L3の種類に応じて適宜決められるが、例えば2mm以上8mm以下である。第3液層F3の厚みが2mm以上であれば、第3液層F3と基板Wとの接触時間が長く、余剰の撥水剤が十分に除去される。また、第3液層F3の厚みが8mm以下であれば、第3有機溶剤L3の無駄な使用を抑制できる。
次に、S114では、図示しないが、接触部50が、水層F0に浸漬させた基板Wを、第1液層F1と、第2液層F2と、第3液層F3と、第3液層F3の上のガスとに、この順番で接触させる。接触部50は例えば昇降部51を含み、昇降部51が保持部30を上昇させ、洗浄槽10から基板Wを引き上げる。あるいは、接触部50は排液部55を含み、排液部55が水層F0の液面を低下させ、第1液層F1、第2液層F2及び第3液層F3を下降させる。排液部55は、水層F0と、第1液層F1と、第2液層F2と、第3液層F3とをこの順番で排出させる。
表1に、第1液層F1と、第2液層F2と、第3液層F3と、第3液層F3の上のガスと、洗浄槽10の内部の液体の白濁の有無と、基板表面の凹凸パターンの倒壊率(%)との関係について調べた実験結果を示す。なお、水層F0は、DIWで形成した。
Figure 0007309048000002
表1において、「C10O」はシクロヘキサノンである。白濁の有無は、目視で確認した。白濁の有無は、パーティクルの発生の有無を表す。白濁が有ることはパーティクルの発生が有ることを意味し、白濁が無いことはパーティクルの発生が無いことを意味する。倒壊率は、長辺が12.5mm、短辺が10mmの長方形の基板表面の5か所で合計3500個のピラーの倒壊の有無を調べ、算出した。なお、倒壊率が90%を超える場合には、算出時間が無駄なので、倒壊率100%とした。
例1、3、4、7、9、11及び13では、撥水剤を使用しなかったので、倒壊率は100%であった。例2では、第1液層F1及び第2液層F2を形成しなかったので、TMSDMA蒸気と水層F0との反応によって、白濁が認められた。一方、例5、6、8、10、12、14及び15では、第1液層F1及び第2液層F2を形成したので、白濁が認められず、倒壊率も低かった。
以上、本開示に係る基板処理方法及び基板処理装置の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
本出願は、2020年4月7日に日本国特許庁に出願した特願2020-069015号に基づく優先権を主張するものであり、特願2020-069015号の全内容を本出願に援用する。
10 洗浄槽
L1 第1有機溶剤
L2 第2有機溶剤
F0 水層
F1 第1液層
F2 第2液層
W 基板

Claims (20)

  1. 洗浄槽の内部に水を供給し、水層を形成することと、
    前記水層の内部に基板を浸漬させることと、
    前記水層の上に、第1有機溶剤を含む第1液層を形成することと、
    前記第1液層の上に、第2有機溶剤と撥水剤とを含み、且つ水を含まない第2液層を形成することと、
    前記水層に浸漬させた前記基板を、前記第1液層と、前記第2液層と、前記第2液層の上のガスとに、この順番で接触させることと、を有する、基板処理方法。
  2. 前記第1有機溶剤は、非水溶性であり、
    前記第2有機溶剤は、水溶性である、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第1有機溶剤は、水溶性であり、
    前記第2有機溶剤も、水溶性である、請求項1に記載の基板処理方法。
  4. 前記第1液層の密度は、前記水層の密度よりも小さく、且つ前記第2液層の密度よりも大きい、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  5. 前記第2液層を形成することは、
    前記第2有機溶剤を前記第1液層の上に供給し、前記第2有機溶剤を含み且つ水を含まない初期層を形成することと、
    前記初期層の上に前記撥水剤の蒸気を供給し、前記初期層の液面で前記撥水剤の蒸気を凝縮させることと、を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  6. 前記第2液層を形成することは、
    前記第2有機溶剤と前記撥水剤との混合液を前記第1液層の上に供給することを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  7. 前記水層に浸漬させた前記基板を、前記第1液層と、前記第2液層と、前記ガスとに、この順番で接触させることは、
    前記洗浄槽の内部から前記基板を引き上げることを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  8. 前記水層に浸漬させた前記基板を、前記第1液層と、前記第2液層と、前記ガスとに、この順番で接触させることは、
    前記洗浄槽の内部にて前記水層の液面を下げることを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  9. 前記撥水剤は、Si-N結合を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  10. 前記第2液層の上に、前記第2有機溶剤とは異なる第3有機溶剤を含む第3液層を形成することを更に有し、
    前記水層に浸漬された前記基板は、前記第1液層と、前記第2液層と、前記第3液層と、前記第3液層の上の前記ガスとにこの順番で接触させられる、請求項1~9のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  11. 前記ガスは、前記撥水剤の蒸気を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  12. 前記撥水剤の蒸気を有機溶剤の蒸気に置換し、置換した前記有機溶剤の蒸気を前記基板の表面にて凝縮させ、前記基板の表面に残る未反応の前記撥水剤を洗い落とすことを更に有する、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 前記第1有機溶剤の吐出口は、前記洗浄槽の側壁に向けて、斜め下向きに配置される、請求項1~12のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  14. 前記第1有機溶剤の吐出口は、複数設けられる、請求項1~13のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  15. 複数の前記吐出口は、上方視にて前記洗浄槽の側壁に沿って同じ向きに配置される、請求項14に記載の基板処理方法。
  16. 前記洗浄槽の側壁には、前記水層の液面付近にて、前記第1有機溶剤の落下を邪魔する邪魔板が設けられる、請求項1~15のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  17. 前記第1液層を形成することは、前記第1有機溶剤の流量を流量制御器によって一定に制御することを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  18. 前記第1液層を形成することは、前記第1有機溶剤の総供給量で前記第1液層の厚みを制御することを含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  19. 前記水層の液面の高さを、液面レベルセンサで測定することを有する、請求項1~18のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  20. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽の内部に水を供給し、水層を形成する水供給部と、
    基板を保持する保持部と、
    前記水層の上に、第1有機溶剤を含む第1液層を形成し、前記第1液層の上に、第2有機溶剤と撥水剤とを含み、且つ水を含まない第2液層を形成する液層形成部と、
    前記水層に浸漬させた前記基板を、前記第1液層と、前記第2液層と、前記第2液層の上のガスとに、この順番で接触させる接触部と、を備える基板処理装置。
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