JP7308132B2 - 連結機構 - Google Patents
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Description
前記連結機構は、主に、スライダーと、当該スライダーを摺動可能に収容するジョイントケース等を備え、操作側ケーブルは、操作部材側との反対側の端部において、スライダーにおける摺動方向の一端部と連結され、また、作動側ケーブルは、作動部材側との反対側の端部において、スライダーにおける摺動方向の他端部と連結される。
これにより、操作部材による操作力は、操作側ケーブル、スライダー、作動側ケーブルと順に伝達し、作動部材に加えられる。
具体的には、例えば特許文献1において、スライダー(ジョイントピース)の摺動方向側の側面には、ジョイントケース(ケース)との摺動面側との反対側に開口し、且つ当該摺動方向に延びる延出部と、スライダー内に設けられ当該延出部と連通する係止部とが設けられている。一方、ケーブルの端部(操作部材または作動部材と連結される側の端部と、反対側の端部)の先端には、例えば球状のケーブルエンドが設けられている。
そして、ケーブルの端部は、係止部によってケーブルエンドを係止された状態にて、延出部の内部に挿入され、スライダーと貫通させた状態で連結される。
しかしながら、このような構成においては、ケーブルの端部がスライダーから脱落するのを抑制することができる反面、上記開口を介してケーブルの端部をスライダーの延出部に押込んで組付ける際、上記開口による抗力を受けることになる。そのため、ケーブルの端部に折れ曲がり等が発生しないように慎重にスライダーへの組付けを行うと量産性が低下してしまい、ケーブルの剛性の低下しないようにケーブルの径を大きくすると配索の自由度が損なわれてしまう。
即ち、本発明の連結機構によれば、ケーブルの端部を容易に連結することができ、また、スライダーに連結された後には、当該スライダーからケーブルが抜け落ちるのを防止することができる。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1乃至図5中に示した矢印の方向によって、連結機構1(または、別実施形態における連結機構101)の上下方向、前後方向、及び左右方向を規定して記述する。
ここで上記「上下方向」における「上」とは、インナーケーブル2A・2Bの操作によって底側部材41の底面41a1と摺動するスライダー3の摺動面31aを基準として、摺動面31aを下とした場合の相対的な位置をいうものであり、連結機構1が車体等の取り付け対象物に取り付けられたときの、上下をいうものではない。上記「上下方向」における「下」についても、同様である。
また、以下の説明に関しては便宜上、図1、図2(a)、及び図4(a)に示した矢印Dの方向によって、ジョイントケース4に対するスライダー3(または、別実施形態におけるスライダー103)の摺動方向を規定して記述する。
即ち、連結機構1は、例えば図1に示すように、少なくとも二種類のケーブル2A・2Bを連結し、一方のケーブル2Aに加わった操作力を他方のケーブル2Bに(または、他方のケーブル2Bに加わった作動力を一方のケーブル2Aに)伝達する。
また、ケーブル2Bにおいて、その一方の端部(例えば、本実施形態においては後端部)は、連結機構1側(スライダー3側)に接続され、且つその他方の端部(例えば、本実施形態においては前端部)は、作動部材側の部材(図示せず)に直接的、または間接的に接続されている。
ここで、操作部材は、ケーブル2Aを操作することができればよく、例えば、シフトレバーやハンドル等のような手動操作によって操作されるものの他、電動駆動によってケーブルが引き操作されるものであってもよい。
また、作動部材は、操作部材の操作によって遠隔操作されるものであれば特に限定されないが、例えば、車両のボンネットやトランク、フューエルリッド等の開閉体におけるロック機構や、シートの傾倒状態をロックするシートロック機構などを採用することができる。
ここで、本実施形態においては、後述するように、アウターケーシングに挿通されたインナーケーブルが採用されるが、これに限定されることはなく、インナーケーブル2のみからなるコントロールケーブルを採用してもよい。
先ず、本実施形態における連結機構1の構成について、図1を用いて説明する。
連結機構1は、主に、ケーブルの一例であるインナーケーブル2A・2B、インナーケーブル2A・2Bの端部と各々連結するスライダー3、及びスライダー3を摺動可能に収容する収容空間Sを有するジョイントケース4などを備える。
また、スライダー3は、ジョイントケース4に対して摺動する摺動面31aを有した底面部31(図2(b)を参照)を備え、インナーケーブル2A・2Bのいずれかの引き操作によりジョイントケース4の収容空間S内を摺動する。
インナーケーブル2A・2Bは、アウターケーシング21A・21Bに各々摺動可能に挿通される。また、アウターケーシング21Aの一方の端部(例えば、本実施形態においては前端部)、及びアウターケーシング21Bの一方の端部(例えば、本実施形態においては後端部)は、ともにジョイントケース4に固定されており、インナーケーブル2A・2Bは、アウターケーシング21A・21Bによって、それぞれの両端部間を保護されている。
また、図示はしないが、インナーケーブル2Aの他方の端部(例えば、本実施形態においては後端部)、及びインナーケーブル2Bの他方の端部(例えば、本実施形態においては前端部)にもケーブルエンド(図示せず)が各々設けられており、これらのケーブルエンドを介して、インナーケーブル2Aは操作部材に連結されるとともに、インナーケーブル2Bは作動部材に連結されている。
なお、これらのケーブルエンド22A・22Bの形状の詳細については、後述する。
また、二本のインナーケーブル2Bは、互いに平行に配置される第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2からり、これらの第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2を、端部において互いに連結する長尺の連結エンド2B3を有する。
つまり、連結エンド2B3は、インナーケーブル2Bに設けられるケーブルエンド22Bであって、インナーケーブル2Bをスライダー3に連結させる機能を有するとともに、第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2を、長手方向で互いに連結する機能を有する。
即ち、スライダー3を介してインナーケーブル同士を連結する構成である限りにおいて、例えば、一方のインナーケーブル2Aが2本以上設けられ、且つ他方のインナーケーブル2Bが2本以上設けられた構成としてもよいし、一方のインナーケーブル2Aが2本以上設けられ、且つ他方のインナーケーブル2Bが1本のみ設けられた構成としてもよいし、一方のインナーケーブル2A及び他方のインナーケーブル2Bが、ともに1本のみ設けられた構成としてもよい。
また、インナーケーブル2Bのケーブルエンド22Bは、スライダー3の他方側(例えば、本実施形態においては前側)の側部に設けられる第二連結部34に係止される。これにより、インナーケーブル2Bは、スライダー3と連結される。
このように、スライダー3は、一方のインナーケーブル2Aと、他方のインナーケーブル2Bとを連結する部材である。また、スライダー3は、一方のインナーケーブル2Aと他方のインナーケーブル2Bとを連結することにより、操作部材によって一方のインナーケーブル2Aに加えられた操作力を、他方のインナーケーブル2Bに伝達する。
例えば本実施形態においては、操作部材によってインナーケーブル2Aが後方側に引き操作されると、スライダー3は、インナーケーブル2Aのケーブルエンド22Aと係止されているため、インナーケーブル2Aに引っ張られてジョイントケース4の収容空間S内を後方側に向かって摺動する。
その結果、スライダー3にケーブルエンド22Bが係止されたインナーケーブル2Bも、スライダー3とともに後方側に引っ張られる。
このように、操作部材によって加えられた操作力は、インナーケーブル2A、スライダー3、及びインナーケーブル2Bと順に伝わり、作動部材へと伝達される。
また、スライダー3は、ジョイントケース4の収容空間S内において、摺動方向D(例えば、本実施形態においては前後方向)に摺動可能に構成される。
なお、スライダー3の詳細については後述する。
ジョイントケース4は、底面41a1を有する底側部材41、及び蓋面42a1を有する蓋側部材42を備え、底側部材41に対して蓋側部材42が開閉可能に構成されている。
本実施形態においては、スライダー3が直線的に案内されて摺動するように、スライダー3の幅方向(底面41a1と平行、且つ摺動方向Dと直交する方向)の寸法と同程度の隙間を有して、一対の側壁部41bが平行に設けられており、スライダー3の摺動方向Dに延びる略直方体状の収容空間Sが形成されている。
また、蓋側部材42は、ヒンジ43を介して底側部材41と連結されており、当該底側部材41に対して、ヒンジ43を中心にして開閉可能に構成されている。
これにより、底側部材41の収容空間S内に収容されるスライダー3が、当該収容空間Sから飛び出して脱落するのを、蓋側部材42の蓋面42a1によって防止することができる。
また、底側部材41において、摺動方向Dの他方側(例えば、本実施形態においては前方側)に設けられる端壁部41cには、アウターケーシング21Bの後端部に設けられるケーシングエンド23Bと係合可能な第二固定部41c2が形成されており、当該第二固定部41c2にケーシングエンド23Bが係合されることにより、アウターケーシング21Bの後端部は、底側部材41から離脱することなくジョイントケース4に固定される。
また、ケーシングエンド23Bにおける摺動方向Dの中途部に、他の領域に比べて断面形状が縮径された縮径部23B1を設けるとともに、第二固定部41c2を、当該縮径部23B1の外周と係合可能な凹部形状に形成し、第二固定部41c2に縮径部23B1を係合させることにより、ジョイントケース4からアウターケーシング21Bが離脱するのを防止する構成となっている。
次に、スライダー3の構成について、図2を用いて説明する。
スライダー3は、底側部材41の底面41a1に対して摺動可能な摺動面31a、及び底側部材41の側壁部41bと当接可能な一対の当接面32aを備え、当該摺動面31aの一方側(後側)及び他方側(前側)には、第一連結部33及び第二連結部34が各々設けられている。
例えば図2(a)及び図2(b)に示すように、スライダー3は略直方体形状の全体形状を有して構成されており、ジョイントケース4の収容空間S(図1を参照)内に収容された状態において、底側部材41の底面41a1側に位置する側面は、摺動面31aとして機能し、且つ底側部材41の側壁部41bと対向して幅方向(底面41a1と平行、且つ摺動方向Dと直交する方向であって、例えば本実施形態においては、左右方向)の両側に設けられる一対の側面は、当接面32aとして機能する。
第一連結部33は、例えば図2(a)に示すように、インナーケーブル2Aが挿通可能な第一通路部33a、及び第一通路部33aと連通し、且つケーブルエンド22Aを収容可能な第一ケーブルエンド収容部33bにより構成される。
また、第一通路部33aにおける幅方向(左右方向)の寸法(隙間)は、インナーケーブル2Aの線径と略同等に設定されている。
なお、本実施形態においては、後述する第二ケーブルエンド収容部34bと連通するように、第一ケーブルエンド収容部33bは、前方に延出して形成されているが、これに限定されることはなく、少なくとも、ケーブルエンド22Aを収容可能な長さ方向(本実施形態においては前後方向)の寸法を有する限りにおいて、第二ケーブルエンド収容部34bと独立して設けられていてもよい。
第二連結部34は、スライダー3からインナーケーブル2Bが離脱するのを抑制する離脱抑制部34a、及びケーブルエンド22Bを収容する第二ケーブルエンド収容部34bを有する。
配置空間35は、スライダー3の前側の端面39bを摺動方向Dに貫通する空間であって、例えば本実施形態においては、ジョイントケース4(より具体的には、底側部材41)の底部41a側に設けられる摺動面31aを有した底面部31と、インナーケーブル2Bの延びる方向との垂直方向(本実施形態においては、左右方向)に設けられる当接面32aを有した一対の側壁部32とによって区画されている。
導入口36は、配置空間35の上側に設けられ、各インナーケーブル2B(第一インナーケーブル2B1または第二インナーケーブル2B2)の線径以上の隙間を有して、当該インナーケーブル2Bの軸に対する垂直方向(本実施形態においては、左右方向)に開口するように構成されている。
通路部37は、上述の配置空間35と同様、スライダー3の前側の端面39bを摺動方向Dに貫通する空間であって、当該配置空間35と導入口36とに連通し、且つ各インナーケーブル2Bの線径と略同程度の隙間を有するように設定されており、各インナーケーブル2Bが、導入口36を介して配置空間35へと移動可能に構成されている。
第一規制部38は、配置空間35における底面部31側との反対側、即ち上側に設けられ、例えば本実施形態においては、一対の側壁部32の上端部からスライダー3の幅方向中央部に向かって各々延出し、且つ当該スライダー3の前側の端面39bを形成する一対の天板部51により構成されている。
第二規制部39は、上述した第一規制部38と隣接して設けられ、例えば本実施形態においては、第一規制部38を構成する一対の天板部51の延出端部(即ち、一対の天板部51における側壁部32側との反対側の端部)から底面部31側に向って、スライダー3の幅方向との垂直方向(本実施形態においては、下方向)に延びるように各々設けられた一対の案内部52により構成されている。
また、第二ケーブルエンド収容部34bは、インナーケーブル2Bを構成する第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2の後端部が、配置空間35に貫通して配置された状態において、ケーブルエンド22Bを収容する。
この状態において、上記一対の内側面32bは、収容されたケーブルエンド22Bの長手方向(本実施形態においては、左右方向)の両端面に対して、各々対向して設けられる。
次に、本実施形態における連結機構1の組付け手順について、図1乃至図3を用いて説明する。
なお、以下に説明する組付け手順は、あくまで一例であって、これに限定されるものではない。
ここで、収容空間Sにおいて、スライダー3が挿入される位置については、摺動方向Dにおける何れの箇所であっても構わないが、後にインナーケーブル2A・2Bをスライダー3に連結する作業を行うことから、予め作業スペースを確保しておくために、摺動方向Dの中央部付近とすることが望ましい。
また、本実施形態においては、前方に第二連結部34を向け、且つ後方に第一連結部33を向けた状態によって、スライダー3を収容空間Sに挿入することとしているが、これに限定されることとはなく、連結機構1が用いられる用途に応じて適宜変更が可能であり、前方に第一連結部33を向け、且つ後方に第二連結部34を向けた状態によって、スライダー3を収容空間Sに挿入することとしてもよい。
ここで、本実施形態においては、以下に示すように、一方のインナーケーブル2Aをスライダー3に連結した後に、他方のインナーケーブル2Bをスライダー3に連結することとしているが、これに限定されることはなく、他方のインナーケーブル2Bをスライダー3に連結した後に、一方のインナーケーブル2Aをスライダー3に連結することとしてもよい。
先ず、アウターケーシング21Aの端部(本実施形態においては、前側の端部)に設けられるケーシングエンド23Aから、インナーケーブル2Aを所定長さ分だけ引出す。
次に、ケーシングエンド23Aから引出されたインナーケーブル2Aの端部(本実施形態においては、前側の端部)を、スライダー3の第一連結部33に上方から挿入し、図2(a)に示すように、インナーケーブル2Aを第一通路部33aに挿通させるとともに、ケーブルエンド22Aを第一ケーブルエンド収容部33bに収容させて、当該ケーブルエンド22Aをスライダー3の端面39aと係合させる。これにより、インナーケーブル2Aの端部(前側の端部)は、スライダー3と連結される。
これにより、アウターケーシング21Aの端部は、ジョイントケース4に固定され、スライダー3と一方のインナーケーブル2Aとの連結作業は完了する。
また、インナーケーブル2Aの端部(前側の端部)をスライダー3と連結させた後、一旦後述する手順に従い、インナーケーブル2Bの端部(後側の端部)をスライダー3と連結させ、その後、アウターケーシング21Aのケーシングエンド23A、及びアウターケーシング21Bのケーシングエンド23Bを、まとめてジョイントケース4に固定することとしてもよい。
他方のインナーケーブル2Bとスライダー3との連結作業は、以下の手順に従い行われる。
先ず、アウターケーシング21Bの端部(本実施形態においては、後側の端部)に設けられるケーシングエンド23Bから、インナーケーブル2Bを所定長さ分だけ引出す。
次に、ケーシングエンド23Bから引出されたインナーケーブル2Bの端部(本実施形態においては、後側の端部)を、スライダー3の第二連結部34に上方から挿入し、図2(a)に示すように、インナーケーブル2Bを離脱抑制部34aに挿通させるとともに、ケーブルエンド22B(連結エンド2B3)を第二ケーブルエンド収容部34bに収容させて、当該ケーブルエンド22B(連結エンド2B3)をスライダー3の端面39bと係合させる。これにより、インナーケーブル2Bの端部(後側の端部)は、スライダー3と連結される。
本実施形態においては、上述したように、二本のインナーケーブル2B(第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2)が設けられており、これらのインナーケーブル2Bは、一本毎に順に導入口36から通路部37へと侵入し、当該通路部37によって配置空間35に案内される。
具体的には、先ず二本のインナーケーブル2Bのうち、何れか一方のインナーケーブル2B(本実施形態においては、第一インナーケーブル2B1)を、他方のインナーケーブル(本実施形態においては、第二インナーケーブル2B1)に対してスライダー3側(本実施形態においては、下側)に向けた状態で、当該第一インナーケーブル2B1を、導入口36から通路部37内に侵入させる。
ここで、第一インナーケーブル2B1が配置空間35に到達した状態において、第二インナーケーブル2B2は、未だ通路部37内に侵入しておらず、導入口36の近傍に位置した状態となっている。
これにより、第一インナーケーブル2B1は、通路部37から離間する側(本実施形態においては、通路部37に対して右側)に向かって略円弧状の軌跡を描きながら移動されるとともに、第二インナーケーブル2B2は、導入口36と近接する側に向って略円弧状の軌跡を描きながら移動される。
なお、スライダー3は、例えば樹脂等の弾性機能を有した部材によって形成されており、通路部37を構成する一対の案内部52は、天板部51側の基部を支点として屈曲可能に構成されている。
その結果、第二インナーケーブル2B2は、通路部37の片側(左側)の側面を押圧しつつ、当該通路部37の隙間を広げながら、配置空間35へと移動される。
そして、第一インナーケーブル2B1及び第二インナーケーブル2B2が配置空間35に各々配置されることにより、ケーブルエンド22B(連結エンド2B3)はスライダー3の端面39bと係合し、インナーケーブル2Bの端部(後側の端部)は、スライダー3と連結される。
これにより、アウターケーシング21Bの端部は、ジョイントケース4に固定され、スライダー3と他方のインナーケーブル2Bとの連結作業は完了する。
これにより、底側部材41の収容空間Sは、蓋側部材42による閉塞した状態が堅固に維持されることとなり、例えば、インナーケーブル2A・2Bを介して、不意にスライダー3に外力が加わり、当該スライダー3がジョイントケース4より脱落するのを防止することができる。
そして、ジョイントケース4における蓋側部材42の閉じ作業の完了をもって、連結機構1の組付け作業は終了する。
次に、別実施形態における連結機構101の構成について、図4及び図5を用いて説明する。
別実施形態における連結機構101は、前述した連結機構1と略同等な構成を有する一方、主にスライダー103の他方側(本実施形態においては前側)に設けられる第四連結部134の構成について、前述した連結機構1と相違する。
よって、以下の説明においては、主に前述した連結機構1との相違点について説明し、当該連結機構1と同等な構成についての記載は省略する。
なお、上記のジョイントケース104、摺動面131a、及び第三連結部133は、前述した連結機構1におけるジョイントケース4、摺動面31a、及び第一連結部33と各々同等な構成を有することから、説明の記載は省略する。
第四連結部134は、スライダー103からインナーケーブル102Bが離脱するのを抑制する離脱抑制部134a、及びケーブルエンド122Bを収容する第三ケーブルエンド収容部134bを有する。
なお、上記のインナーケーブル102B、及びケーブルエンド122Bは、前述した連結機構1におけるインナーケーブル2B、及びケーブルエンド22Bと各々同等な構成を有することから、説明の記載は省略する。
なお、上記の配置空間135、導入口136、及び通路部137は、前述した連結機構1における配置空間35、導入口36、及び通路部37と同等な構成を有することから、説明の記載は省略する。
第四規制部138は、配置空間135における底面部131側との反対側、即ち上側に設けられ、例えば別実施形態においては、一対の側壁部132のうち、何れか一方(例えば、別実施形態においては左側)の側壁部132の上端部から、他方側(例えば、別実施形態においては右側)の側壁部132の上端部に向かって延出し、且つスライダー103の前側の端面139bを形成する天板部151により構成されている。
なお、底面部131、側壁部132、及び端部139bは、前述した連結機構1における底面部31、側壁部32、及び端部39bと同等な構成を有することから、説明の記載は省略する。
第五規制部139は、上述した第四規制部138と隣接して設けられ、例えば別実施形態においては、第四規制部138を構成する天板部151の延出端部(即ち、天板部151における側壁部132との対向側の端部)から底面部131側に向って、スライダー103の幅方向との垂直方向(別実施形態においては、下方向)に延びるように設けられた案内部152により構成されている。
なお、第三ケーブルエンド収容部134bの形状については、別実施形態のものに限定されることはなく、例えば、インナーケーブル2Bにおけるケーブルエンド122Bの構成を適宜設計変更して、第二ケーブルエンド収容部34bと同等な構成を有することとしてもよい。
ここで、インナーケーブル102Bを離脱抑制部134aに挿通させる際の手順について、図5を用いて以下に説明するが、その他の作業手順については、前述した連結機構1と同等な手順に従うため、説明の記載は省略する。
ここで、第一インナーケーブル102B1が配置空間135に到達した状態において、第二インナーケーブル102B2は、未だ通路部137内に侵入しておらず、導入口136の近傍に位置した状態となっている。
これにより、第一インナーケーブル102B1は、通路部137から離間する側(左側)に向かって略円弧状の軌跡を描きながら移動されるとともに、第二インナーケーブル102B2は、導入口136と近接する側に向って略円弧状の軌跡を描きながら移動される。
そして、第一ケーブル102B1及び第二ケーブル102B2が配置空間135に各々配置されることにより、ケーブルエンド122Bはスライダー103の端面139b(図4(a)を参照)と係合し、インナーケーブル102Bの端部(後側の端部)は、スライダー103と連結される。
以上のように、本実施形態における連結機構1(または連結機構101)は、ケーブルエンド22B(またはケーブルエンド122B)を端部に有するインナーケーブル2B(またはインナーケーブル102B)と、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の端部と連結する第二連結部34(または第四連結部134)を有するスライダー3(またはスライダー103)と、スライダー3(スライダー103)を摺動可能に収容する収容空間Sを有するジョイントケース4(またはジョイントケース104)とを備える連結機構である。
また、第二連結部34(第四連結部134)は、ケーブルエンド22B(ケーブルエンド122B)を収容する第二ケーブルエンド収容部34b(または第三ケーブルエンド収容部134b)と、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)のスライダー3(スライダー103)からの離脱を抑制する離脱抑制部34a(または離脱抑制部134a)とを有する。
そして、離脱抑制部34a(離脱抑制部134a)は、配置空間35(または配置空間135)と、導入口36(または導入口136)と、通路部37(または通路部137)と、第一規制部38(または第四規制部138)とを有することを特徴とする。
ここで、配置空間35(配置空間135)は、スライダー3(スライダー103)の摺動方向Dに延び、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)がスライダー3(スライダー103)に連結された状態で、ケーブルエンド22B(またはケーブルエンド122B)から延出したインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)が配置される空間である。
また、導入口36(導入口136)は、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の軸と垂直方向に当該インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の線径以上の隙間で開口し、軸と垂直方向に移動させてインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)を通過可能な隙間である。
また、通路部37(通路部137)は、配置空間35(配置空間135)と導入口36(導入口136)とに連通し、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)が導入口36(導入口136)を介して前記配置空間35(配置空間135)へと移動可能な空間である。
さらに、第一規制部38(第四規制部138)は、配置空間35(配置空間135)に配置されたインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)が、通路部37(または通路部137)が延びる方向と平行な方向に移動したときに、インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の移動方向を塞ぐ部位である。
また、配置空間35(配置空間135)にインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の端部が配置された後は、第一規制部38(第四規制部138)によって、当該インナーケーブル2B(インナーケーブル102B)の端部が、ジョイントケース4(ジョイントケース104)の摺動面31a(摺動面131a)側との反対側に移動してスライダー3(スライダー103)から抜け落ちるのを防止することができる。
そして、配置空間35(配置空間135)は、第一インナーケーブル2B1(第一インナーケーブル102B1)及び第二インナーケーブル2B2(第二インナーケーブル102B2)のうちの一方のインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)が、導入口36(導入口136)を介して通路部37(通路部137)を移動し、連結エンド2B3の第二ケーブルエンド収容部34b(第三ケーブルエンド収容部134b)での回転によって、通路部37(通路部137)から離間した位置に到達したときに、第一インナーケーブル2B1(第一インナーケーブル102B1)及び第二インナーケーブル2B2(第二インナーケーブル102B2)のうちの他方のインナーケーブル2B(インナーケーブル102B)が通路部37(通路部137)から配置空間35(配置空間135)に移動可能に構成されたことを特徴とする。
2A、2B、102B インナーケーブル
2B1、102B1 第一インナーケーブル
2B2、102B2 第二インナーケーブル
2B3 連結エンド
3、103 スライダー
4、104 ジョイントケース
21A アウターケーシング
22A、22B、122B ケーブルエンド
22A1 端面
23A1、23B1 縮径部
31、131 底面部
31a、131a 摺動面
32、132 側壁部
32a 当接面
32b 内側面
33 第一連結部
33a 第一通路部
33b 第一ケーブルエンド収容部
34 第二連結部
34a、134a 離脱抑制部
34b、134b 第二ケーブルエンド収容部
35、135 配置空間
36、136 導入部
37、137 通路部
38 第一規制部
39 第二規制部
39a、39b、139b 端面
40 第三規制部
41、141 底側部材
41a、141a 底部
41a1 底面
41b 側壁部
41c 端壁部
41c1 第一固定部
41c2 第二固定部
41d 被係合部
42 蓋側部材
42a 蓋部
42a1 蓋面
42b 係合部
43 ヒンジ
51、151 天板部
52、152 案内部
133 第三連結部
134 第四連結部
138 第四規制部
139 第五規制部
D 摺動方向
S 収容空間
Claims (4)
- ケーブルエンドを端部に有するケーブルと、前記ケーブルの端部と連結する連結部を有するスライダーと、前記スライダーを摺動可能に収容する収容空間を有するジョイントケースとを備える連結機構であって、
前記連結部は、前記ケーブルエンドを収容するケーブルエンド収容部と、前記ケーブルの前記スライダーからの離脱を抑制する離脱抑制部とを有し、
前記離脱抑制部は、
前記スライダーの摺動方向に延び、前記ケーブルが前記スライダーに連結された状態で、前記ケーブルエンドから延出したケーブルが配置される配置空間と、
前記ケーブルの軸と垂直方向に前記ケーブルの線径以上の隙間で開口し、軸と垂直方向に移動させて前記ケーブルを通過可能な導入口と、
前記配置空間と前記導入口とに連通し、前記ケーブルが前記導入口を介して前記配置空間へと移動可能な通路部と、
前記配置空間に配置された前記
ケーブルが、前記通路部が延びる方向と平行な方向に移動したときに、前記ケーブルの移動方向を塞ぐ第一規制部とを有し、
前記ケーブルは、
互いに平行に配置される第一ケーブル及び第二ケーブルと、前記第一ケーブルと前記第二ケーブルとを連結する連結エンドとを有し、
前記配置空間は、第一ケーブル及び第二ケーブルのうちの一方のケーブルが、前記導入口を介して前記通路部を移動し、前記連結エンドのケーブルエンド収容部での回転によって、前記通路部から離間した位置に到達したときに、第一ケーブル及び第二ケーブルのうちの他方のケーブルが前記通路部から前記配置空間に移動可能に構成された、連結機構。 - 前記離脱抑制部は、
前記第一規制部と隣接して設けられ、
前記配置空間に配置された前記ケーブルが、前記通路部へと移動するのを規制する第二規制部を有する、
請求項1に記載の連結機構。 - 前記第一ケーブル及び前記第二ケーブルを連結する前記連結エンドは、
前記第一ケーブルと前記第二ケーブルとを長手方向で連結する長尺のケーブルエンドであり、
前記連結部は、
前記第一ケーブル及び前記第二ケーブルの端部が、貫通した状態で前記配置空間に配置された状態において、
前記ケーブルエンドが回転したときに前記ケーブルエンドの長手方向の両端面と当接して、回転を規制する第三規制部を有する、
請求項1または請求項2に記載の連結機構。 - 前記離脱抑制部は、前記配置空間を区画する、前記ジョイントケースの底部側の底面部と、前記ケーブルの延びる方向との垂直方向に設けられる一対の側壁部とを有し、
前記第一規制部は、前記配置空間の前記底面部側と反対側に設けられる一対の天板部により構成され、
前記導入口は、前記一対の天板部の隙間により構成され、
前記通路部は、前記一対の天板部のそれぞれに前記側壁部の反対側に設けられた一対の案内部の隙間により構成される、
請求項1~請求項3の何れか一項に記載の連結機構。
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