JP7307770B2 - 分析装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分析装置および画像処理に関する。
走査電子顕微鏡では、電子線を集束させて電子プローブを形成し、電子プローブで試料を走査することによって走査像を得ることができる。電子プローブで試料を走査することによって試料からは、二次電子や、反射電子、特性X線などが放出される。そのため、二次電子検出器、反射電子検出器、およびX線検出器を備えた走査電子顕微鏡では、電子プローブで試料を走査することによって、二次電子像、反射電子像、および元素マップを同時に得ることができる。
二次電子は発生効率が高いため、1画素あたりマイクロ秒オーダーの短時間の測定で十分なSN比の二次電子像が得られる。また、反射電子も二次電子と同様に発生効率が高いため、短時間の測定で十分なSN比の反射電子像が得られる。これに対して、特性X線は発生効率が低いため、十分なSN比の元素マップを得るためには、1画素あたりミリ秒オーダーの長時間の測定が必要となる。
例えば、特許文献1に開示されているように、SN比が低い元素マップに対して、画像処理を行うことでノイズを低減できる。元素マップに対して平均化フィルターやガウシアンフィルターなどの空間フィルターを適用することによって、画素の強度が積算され、統計誤差を小さくできる。これにより、元素マップのノイズを低減できる。
特開2016-038708号公報
上記のような平均化フィルターやガウシアンフィルターでは、カーネルサイズを大きくすると、ノイズを低減する効果を高めることができるが、エッジ(輪郭)がぼけてしまう。
これに対して、バイラテラルフィルターやガイデットフィルターなどのエッジ保存平滑化フィルターを用いることで、エッジを残して画像を平滑化できる。エッジ保存平滑化フィルターでは、注目画素と参照画素の強度に差がある場合にはフィルターの効果を弱め、注目画素と参照画素の強度に差がない場合にはフィルターの効果を強める。これにより、エッジを残しつつ、ノイズを低減できる。
しかしながら、短時間に取得された元素マップでは、エッジによる強度の変化よりも、統計誤差による強度の変化が大きくなることがある。この場合、統計誤差による強度の差をエッジとして演算処理してしまうため、フィルターの効果が弱くなってしまい、鮮明な像が得られない。
本発明に係る分析装置の一態様は、
試料をプローブで走査することによって前記試料から放出された第1信号を検出する第1検出器と、
前記試料を前記プローブで走査することによって前記試料から放出された第2信号を検出する第2検出器と、
前記第1信号を検出して得られた第1走査像、および前記第2信号を検出して得られた、前記第1走査像よりもSN比が高い第2走査像を取得し、前記第2走査像に基づいてフィルターを生成し、前記フィルターを前記第1走査像に適用する画像処理部と、
を含む。
このような分析装置では、SN比が高い第2走査像のエッジ情報をフィルターに反映し、当該フィルターをSN比が低い第1走査像に適用できる。そのため、例えば、カーネルサイズの大きなフィルターを用いても、エッジを残すことができる。したがって、このような分析装置では、鮮明な第1走査像を得ることができる。
本発明に係る画像処理方法の一態様は、
試料をプローブで走査することによって前記試料から放出された第1信号を第1検出器で検出して得られた第1走査像を取得する工程と、
前記試料を前記プローブで走査することによって前記試料から放出された第2信号を第2検出器で検出して得られた、前記第1走査像よりもSN比が高い第2走査像を取得する工程と、
前記第2走査像に基づいてフィルターを生成し、前記フィルターを前記第1走査像に適用する工程と、
を含む。
このような画像処理方法では、SN比が高い第2走査像のエッジ情報をフィルターに反映し、当該フィルターをSN比が低い第1走査像に適用できる。そのため、例えば、カーネルサイズの大きなフィルターを用いても、エッジを残すことができる。したがって、このような画像処理方法では、鮮明な第1走査像を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る分析装置の構成を示す図。 ガウシアンフィルターの一例を示す図。 エッジ保存平滑化フィルターの一例を示す図。 バイラテラルフィルターの一例を示す図。 画像処理の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 走査電子顕微鏡
まず、本発明の一実施形態に係る分析装置100について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る分析装置100の構成を示す図である。
分析装置100は、電子プローブEPで試料Sを走査して走査像を取得する走査電子顕微鏡である。分析装置100では、走査像として、二次電子像、反射電子像、および元素マップを取得できる。
分析装置100は、図1に示すように、電子銃10と、コンデンサーレンズ20と、走査コイル30と、対物レンズ40と、試料ステージ50と、二次電子検出器60と、反射電子検出器62と、X線検出器70と、画像処理部80と、を含む。
電子銃10は、電子線を放出する。電子銃10は、例えば、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線を放出する。
コンデンサーレンズ20および対物レンズ40は、電子銃10から放出された電子線を集束させて電子プローブEPを形成する。コンデンサーレンズ20によって、プローブ径およびプローブ電流を制御することができる。
走査コイル30は、電子プローブEPを二次元的に偏向させる。走査コイル30で電子プローブEPを二次元的に偏向させることによって、電子プローブEPで試料Sを走査できる。
試料ステージ50には、試料Sが載置される。試料ステージ50は、試料Sを保持することができる。試料ステージ50は、試料Sを移動させるための移動機構を有している。
二次電子検出器60は、電子線が試料Sに照射されることによって試料Sから放出された二次電子を検出する。電子プローブEPで試料Sを走査し、試料Sから放出された二次電子を二次電子検出器60で検出することで、二次電子像を得ることができる。二次電子像では、試料Sの形状に依存したコントラストがつく。
反射電子検出器62は、電子線が試料Sに照射されることによって試料Sから放出された反射電子を検出する。電子プローブEPで試料Sを走査し、試料Sから放出された反射電子を反射電子検出器62で検出することで、反射電子像を得ることができる。反射電子像では、原子番号の差に応じたコントラストがつく。
X線検出器70は、電子線が試料Sに照射されることによって特性X線を検出する。X線検出器70は、例えば、エネルギー分散型X線検出器である。なお、X線検出器70は、波長分散型X線検出器であってもよい。電子プローブEPで試料Sを走査し、試料Sから放出された特性X線をX線検出器70で検出することで、元素マップを得ることができる。元素マップは、各元素に固有のX線の強度を測定して、試料S上の各点からのX線放出量の違いを画像化したものである。
画像処理部80は、元素マップおよび反射電子像を取得し、反射電子像に基づいてフィルターを生成し、生成したフィルターを元素マップに適用する。画像処理部80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などの記憶装置と、を含む。記憶装置には、各種処理を行うためのプログラム、およびデータが記憶されている。画像処理部80の機能は、プロセッサでプログラムを実行することにより実現できる。
2. 分析装置の動作
分析装置100では、試料Sを電子プローブEPで走査しながら二次電子検出器60で二次電子を検出し、反射電子検出器62で反射電子を検出し、X線検出器70で特性X線を検出することによって、二次電子像、反射電子像、および元素マップを同時に得ることができる。すなわち、二次電子像、反射電子像、および元素マップは、同じ走査で得ることができる。
例えば、試料Sのある領域に電子線が照射されることによって試料Sから放出された二次電子、反射電子、および特性X線は、それぞれ二次電子検出器60、反射電子検出器62および反射電子検出器62で同時に検出される。そのため、同じ走査で得られた、二次電子像、反射電子像、および元素マップでは、同じ座標の画素は、試料Sの同一箇所を示
している。また、同じ走査で得られた、二次電子像、反射電子像、および元素マップは、同じ画素数であり、同じ座標の画素は、各検出器で同時に検出された信号の強度を表している。
ここで、二次電子および反射電子は、特性X線よりも、発生効率が高い。また、X線検出器70が特性X線を検出するときの検出効率は、二次電子検出器60が二次電子を検出するときの検出効率、および反射電子検出器62が反射電子を検出するときの検出効率に比べて、低い。なお、発生効率は、例えば、二次電子の場合、電子プローブEPとして試料Sに入射する電子の数と、試料の表面から放出される二次電子の数の比である。検出効率は、試料Sから放出された電子やX線のうち、検出されて信号となる割合をいう。
そのため、同じ走査で、二次電子像、反射電子像、および元素マップを得た場合、元素マップは、二次電子像および反射電子像と比べて、SN比が低い。
3. 画像処理方法
3.1. フィルター処理
画像処理部80は、同じ走査で得られた元素マップおよび反射電子像を取得し、反射電子像に基づいてエッジ保存平滑化フィルターを生成し、生成したエッジ保存平滑化フィルターを元素マップに適用する。
元素マップに対してエッジ保存平滑化フィルターを適用した場合、注目画素と参照画素の強度に差がある場合には、フィルターの効果を弱め、注目画素と参照画素の強度に差がない場合には、フィルターの効果を強める。これにより、エッジを残しつつ、ノイズを低減できる。
しかしながら、元素マップでは、エッジによる強度の変化よりも、統計誤差による強度の変化が大きくなってしまうことがある。例えば、測定時間が短い場合、元素マップの1画素あたりのX線の強度(X線の数)nが数個にも満たないことがある。その場合の誤差は、統計誤差であり、統計誤差は√nとなる。例えば、1画素のX線の数が4個の場合、50%(√4/4)の相対誤差となる。つまり、エッジによる強度の変化よりも統計誤差による強度の変化が大きくなってしまう。このような場合には、統計誤差による強度の差がエッジと判断されて、フィルターの効果が弱められてしまう。
そのため、画像処理部80では、SN比の高い反射電子像に基づいてフィルターを生成し、生成したフィルターを元素マップに適用することによって、元素マップを平滑化する。
ここで、反射電子像は、試料Sの組成を反映したコントラストを持つ。そのため、反射電子像は、試料Sの形状を反映したコントラストを持つ二次電子像に比べて、元素の分布を示す元素マップと似た物理的意味を持つ。したがって、反射電子像に基づいてフィルターを生成し、当該フィルターを元素マップに適用することによって、元素マップに反射電子像のエッジ情報を反映させる。
3.2. バイラテラルフィルター
画像処理部80は、エッジ保存平滑化フィルターとして、バイラテラルフィルター(Bilateral Filter)を用いる。バイラテラルフィルターは、エッジを残すことが可能な空間フィルターである。
バイラテラルフィルターは、次式で表される。
Figure 0007307770000001
フィルターを生成するためのガイド画像として反射電子像を用いて元素マップにバイラテラルフィルターを適用する場合、入力画像pは元素マップであり、ガイド画像の強度値Iは反射電子像の強度値である。
ijの最初のexp関数は、ガウシアンフィルターを表している。図2には、5×5のカーネルサイズのガウシアンフィルターの一例を示している。
ijの2つ目のexp関数は、エッジを残すためのエッジ保存フィルターを表している。図3には、5×5のカーネルサイズのエッジ保存フィルターの一例を示している。
図3に示すように、注目画素iを中心として、注目画素iの強度値Iと参照画素jの強度値Iとの差によって、エッジ保存フィルターの各画素の値を決定する。この強度値の差が小さいと値は1に近くなり、強度値の差が大きいと0に近くなる。つまり、エッジを境界に強度値が大きく変わるため、エッジの外側はフィルターの効果が弱まる。
図4は、5×5のバイラテラルフィルターの一例を示す図である。
図4に示すように、ガウシアンフィルターとエッジ保存フィルターの対応する画素の値を乗算することで、バイラテラルフィルターを生成できる。
画像処理部80では、ガイド画像として反射電子像を用いて、フィルターを作成する。これにより、出力画像qは、SN比の高い反射電子像のエッジ情報を保持することができる。
画像処理部80は、カーネルサイズと、強度の平滑化係数σrを設定する。カーネルサイズが大きいほど、フィルターの効果が強くなる。強度の平滑化係数σrは、エッジを判定する係数であり、値が大きいほど強度値の差に鈍感になる。カーネルサイズと、強度の平滑化係数σrは、任意の値に設定可能であり、例えば、ユーザーが入力した値を用いてもよい。
3.3. 画像処理の流れ
図5は、画像処理部80の画像処理の流れを示すフローチャートである。
まず、画像処理部80は、同じ走査で得られた、反射電子像および元素マップを取得する(S10)。
分析装置100では、試料Sを電子プローブEPで走査しながら二次電子検出器60で二次電子を検出し、反射電子検出器62で反射電子を検出し、X線検出器70で特性X線
を検出する。
二次電子検出器60は、二次電子の検出結果に基づく検出信号を、画像処理部80に送る。画像処理部80は、二次電子検出器60からの検出信号に基づいて、二次電子像を生成する。
反射電子検出器62は、反射電子の検出結果に基づく検出信号を、画像処理部80に送る。画像処理部80は、反射電子検出器62からの検出信号に基づいて、反射電子像を生成する。
X線検出器70は、特性X線の検出結果に基づく検出信号を、画像処理部80に送る。画像処理部80は、X線検出器70からの検出信号に基づいて、元素マップを生成する。
これにより、画像処理部80は、同じ走査で得られた、元素マップおよび反射電子像を取得できる。
次に、画像処理部80は、反射電子像に基づいてフィルターを生成し(S20)、生成したフィルターを元素マップに適用する(S30)。
画像処理部80は、入力画像pを元素マップとし、ガイド画像の強度値Iを反射電子像の強度値として、上述したバイラテラルフィルターを表す式を用いて、元素マップを画像処理する。これにより、エッジを残しつつ、ノイズが低減された元素マップを得ることができる。
画像処理部80は、不図示の表示部に、二次電子像、反射電子像、および画像処理された元素マップを表示させる。これにより、ノイズが低減された元素マップを、二次電子像や反射電子像と同時に表示部に表示できる。
4. 効果
分析装置100では、試料Sを電子プローブEPで走査することによって試料Sから放出された特性X線(第1信号の一例)を検出するX線検出器70(第1検出器の一例)と、試料Sを電子プローブEPで走査することによって試料Sから放出された反射電子(第2信号の一例)を検出する反射電子検出器62(第2検出器の一例)と、元素マップ(第1走査像の一例)および元素マップよりもSN比が高い反射電子像(第2走査像の一例)を取得し、反射電子像に基づいてフィルターを生成し、当該フィルターを元素マップに適用する画像処理部80と、を含む。
そのため、分析装置100では、SN比が高い反射電子像のエッジ情報をフィルターに反映し、当該フィルターをSN比が低くエッジが明瞭でない元素マップに適用することができる。したがって、カーネルサイズの大きなフィルターを用いても、エッジを残すことができる。よって、分析装置100では、鮮明な元素マップを得ることができる。
分析装置100では、元素マップと反射電子像は、同じ走査で得られた像である。そのため、容易に、元素マップに適用するフィルターを生成できる。
分析装置100では、反射電子像に基づいて元素マップに適用するフィルターを生成する。反射電子像は、試料Sの組成を反映したコントラストを持つ。そのため、元素の分布を示す元素マップと似た物理的意味を持つ画像に基づいて、元素マップに適用するフィルターを生成できる。
分析装置100における画像取得方法は、試料Sを電子プローブEPで走査することによって試料Sから放出された特性X線をX線検出器70で検出して得られた元素マップを取得する工程と、試料Sを電子プローブEPで走査することによって試料Sから放出された反射電子を反射電子検出器62で検出して得られた、元素マップよりもSN比が高い反射電子像を取得する工程と、反射電子像に基づいてエッジ保存平滑化フィルターを生成し、当該エッジ保存平滑化フィルターを元素マップに適用する工程と、を含む。
そのため、分析装置100における画像取得方法では、SN比が高い反射電子像のエッジ情報をフィルターに反映し、当該フィルターをSN比が低くエッジが明瞭でない元素マップに適用することができる。したがって、カーネルサイズの大きなフィルターを用いても、エッジを残すことができる。よって、分析装置100における画像取得方法では、鮮明な元素マップを得ることができる。
5. 変形例
次に、上述した実施形態に係る分析装置の変形例について説明する。以下では、上述した分析装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
5.1. 第1変形例
上述した実施形態では、エッジ保存平滑化フィルターとして、バイラテラルフィルターを用いた。これに対して、第1変形例では、エッジ保存平滑化フィルターとして、ガイデットフィルター(guided filter)を用いる。
ガイデットフィルターは、次式で表される。
Figure 0007307770000002
ガイド画像として反射電子像を用いて元素マップにガイデットフィルターを適用する場合、入力画像pは元素マップであり、ガイド画像の強度値Iは反射電子像の強度値である
画像処理部80は、フィルターのカーネルサイズωおよび正則化定数εを設定する。カーネルサイズωが大きいほど、フィルターの効果が強くなる。正則化定数εは、バイラテラルフィルターの強度の平滑化係数σrと類似する係数であり、値が大きいほど、ウィンドウ範囲内の強度値のばらつきに鈍感になる。フィルターのカーネルサイズωおよび正則化定数εは、任意の値に設定可能であり、例えば、ユーザーが入力した値を用いてもよい。
このように、画像処理部80は、エッジ保存平滑化フィルターとして、ガイデットフィルターを用いて、画像処理を行うことができる。エッジ保存平滑化フィルターとして、ガイデットフィルターを用いた場合でも、バイラテラルフィルターを用いた場合と同様の作用効果を奏することができる。
5.2. 第2変形例
上述した実施形態では、元素マップにエッジ保存平滑化フィルターを適用する場合、反射電子像のエッジ情報を使用するため、反射電子像に相関した元素マップとなる。このように、エッジ保存平滑化フィルターでは、ガイド画像として用いた走査像の信号種によってフィルター処理された走査像も変わってくる。そのため、例えば、ガイド画像として、信号種の異なる2つの走査像を用いることで、フィルター処理された走査像に、信号種の異なる2つの走査像の複合的な情報を反映できる。
分析装置100では、二次電子(第2信号の一例)を検出する二次電子検出器60(第2検出器の一例)と、反射電子(第3信号の一例)を検出する反射電子検出器62(第3検出器の一例)と、を有している。そのため、分析装置100では、同じ走査で、二次電子像(第2走査像の一例)および反射電子像(第3走査像の一例)を得ることができる。
画像処理部80は、試料Sの凹凸情報を持つ二次電子像と試料Sの組成情報を持つ反射電子像をガイド画像として元素マップをフィルター処理する。これによって、元素マップに凹凸情報と組成情報が反映される。
例えば、バイラテラルフィルターの場合、次式によって、複数の走査像をガイド画像として用いることができる。
Figure 0007307770000003
例えば、第1ガイド画像の強度値I1として二次電子像の強度値を用い、第2ガイド画像の強度値I2として反射電子像の強度値を用いることによって、二次電子像と反射電子像をガイド画像として入力画像をフィルター処理できる。
また、例えば、上述した実施形態で示したバイラテラルフィルターの式および第1変形例で示したガイデットフィルターの式において、ガイド画像の強度値Iを、I=I1×I2とすることによって、複数の走査像をガイド画像として用いることができる。
このように、画像処理部80は、同じ走査で得られた、信号種の異なる2つの走査像に基づいてフィルターを生成する。これにより、フィルター処理された走査像に、信号種の異なる2つの走査像の複合的な情報を反映できる。
5.3. 第3変形例
上述した実施形態では、ガイド画像として反射電子像を用いたが、ガイド画像として用いられる画像は、フィルター処理の対象となる走査像よりもSN比が高い走査像であればよい。例えば、ガイド画像として二次電子像を用いてもよい。これにより、元素マップに二次電子像が持つ凹凸情報が反映される。また、上述した実施形態では、特性X線を検出して得られた元素マップに対してフィルター処理を行う場合について説明したが、フィルター処理される走査像としては、例えば、軟X線を検出して得られた元素マップ、オージェ電子を検出して得られた元素マップなどが挙げられる。
5.4. 第4変形例
上述した実施形態では、分析装置100が走査電子顕微鏡の場合について説明したが、分析装置100は、走査電子顕微鏡に限定されない。例えば、分析装置100は、走査透過電子顕微鏡であってもよい。この場合、ガイド画像として、暗視野像や明視野像を用いることができる。また、フィルター処理される走査像としては、特性X線を検出して得られた元素マップ、イメージEELS(Electron Energy Loss Spectroscopy)などが挙げられる。イメージEELSは、電子エネルギー損失スペクトルの特定のエネルギー範囲のスペクトルを用いて画像化した元素マップである。
また、分析装置100は、試料にX線を照射し、試料ステージで試料を移動させることによってX線で試料を走査し、透過したX線を検出して走査像を取得し、試料から放出された蛍光X線を検出して元素マップを取得できるX線分析装置であってもよい。この場合、プローブはX線であり、ガイド画像として透過したX線を検出して得られた走査像を用い、元素マップに対してフィルター処理を行う。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…電子銃、20…コンデンサーレンズ、30…走査コイル、40…対物レンズ、50…試料ステージ、60…二次電子検出器、62…反射電子検出器、70…X線検出器、80…画像処理部、100…分析装置

Claims (12)

  1. 試料をプローブで走査することによって前記試料から放出された第1信号を検出する第1検出器と、
    前記試料を前記プローブで走査することによって前記試料から放出された第2信号を検出する第2検出器と、
    前記第1信号を検出して得られた第1走査像、および前記第2信号を検出して得られた、前記第1走査像よりもSN比が高い第2走査像を取得し、前記第2走査像に基づいてフィルターを生成し、前記フィルターを前記第1走査像に適用する画像処理部と、
    を含む、分析装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1走査像と前記第2走査像は、同じ走査で得られた像である、分析装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2信号の発生効率は、前記第1信号の発生効率よりも高い、分析装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記第2検出器の検出効率は、前記第1検出器の検出効率よりも高い、分析装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記プローブは、電子線を集束して形成された電子プローブである、分析装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第1走査像は、元素マップである、分析装置。
  7. 請求項6において、
    前記第1信号は、X線であり、
    前記第2信号は、電子である、分析装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、
    前記試料を前記プローブで走査することによって前記試料から放出された第3信号を検出する第3検出器を含み、
    前記画像処理部は、前記第3信号を検出して得られた、前記第1走査像よりもSN比が高い第3走査像を取得し、前記第2走査像および前記第3走査像に基づいて前記フィルターを生成する、分析装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、
    前記フィルターは、エッジ保存平滑化フィルターである、分析装置。
  10. 請求項9において、
    前記画像処理部は、前記第2走査像をガイド画像とするガイデットフィルターを前記第1走査像に適用する、分析装置。
  11. 請求項9において、
    前記フィルターは、バイラテラルフィルターである、分析装置。
  12. 試料をプローブで走査することによって前記試料から放出された第1信号を第1検出器で検出して得られた第1走査像を取得する工程と、
    前記試料を前記プローブで走査することによって前記試料から放出された第2信号を第
    2検出器で検出して得られた、前記第1走査像よりもSN比が高い第2走査像を取得する工程と、
    前記第2走査像に基づいてフィルターを生成し、前記フィルターを前記第1走査像に適用する工程と、
    を含む、画像処理方法。
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