WO2013111449A1 - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
WO2013111449A1
WO2013111449A1 PCT/JP2012/080872 JP2012080872W WO2013111449A1 WO 2013111449 A1 WO2013111449 A1 WO 2013111449A1 JP 2012080872 W JP2012080872 W JP 2012080872W WO 2013111449 A1 WO2013111449 A1 WO 2013111449A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
pixel
color
correction
pixels
pixel value
Prior art date
Application number
PCT/JP2012/080872
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
真透 舘
Original Assignee
ソニー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソニー株式会社 filed Critical ソニー株式会社
Priority to KR1020147019527A priority Critical patent/KR101980931B1/ko
Priority to JP2013555143A priority patent/JP5904213B2/ja
Priority to CN201280067385.2A priority patent/CN104067611B/zh
Priority to US14/370,338 priority patent/US9253459B2/en
Priority to CA2861220A priority patent/CA2861220C/en
Publication of WO2013111449A1 publication Critical patent/WO2013111449A1/ja
Priority to US14/982,239 priority patent/US9445022B2/en

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformation in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling the whole image or part thereof
    • G06T3/4015Demosaicing, e.g. colour filter array [CFA], Bayer pattern
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • H04N23/84Camera processing pipelines; Components thereof for processing colour signals
    • H04N23/843Demosaicing, e.g. interpolating colour pixel values
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/10Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof for transforming different wavelengths into image signals
    • H04N25/11Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics
    • H04N25/13Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements
    • H04N25/133Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements including elements passing panchromatic light, e.g. filters passing white light
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/10Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof for transforming different wavelengths into image signals
    • H04N25/11Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics
    • H04N25/13Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements
    • H04N25/135Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements based on four or more different wavelength filter elements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/68Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise applied to defects
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/64Circuits for processing colour signals
    • H04N9/646Circuits for processing colour signals for image enhancement, e.g. vertical detail restoration, cross-colour elimination, contour correction, chrominance trapping filters
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2209/00Details of colour television systems
    • H04N2209/04Picture signal generators
    • H04N2209/041Picture signal generators using solid-state devices
    • H04N2209/042Picture signal generators using solid-state devices having a single pick-up sensor
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N2209/00Details of colour television systems
    • H04N2209/04Picture signal generators
    • H04N2209/041Picture signal generators using solid-state devices
    • H04N2209/042Picture signal generators using solid-state devices having a single pick-up sensor
    • H04N2209/045Picture signal generators using solid-state devices having a single pick-up sensor using mosaic colour filter
    • H04N2209/046Colour interpolation to calculate the missing colour values

Abstract

RGBW配列の画像に対するノイズ低減、欠陥補正処理を実行する装置、方法を提供する。RGB各カラー画素とW(White)画素を有するRGBW配列の画像データのカラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して注目画素の補正画素値を算出する。さらに、カラー画素近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定し、テクスチャ領域でない場合にのみ欠陥補正処理を実行する。

Description

画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
 本開示は、画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。特に、画像を構成するノイズを含む画素や欠陥画素の補正を行う画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。
 デジタルカメラ等の撮像装置において、撮像素子に用いるフィルタは、例えばRGBの各色を配列したベイヤ(Bayer)配列などが多く用いられるが、これらのRGB各色に加え、RGB各波長の全波長領域を含む全波長透過型のW(White)画素を備えたRGBW配列を持つフィルタが提案されている。
 しかし、W(White)画素を有するRGBW配列フィルタを適用して撮影した画像に含まれるノイズ除去(NR:Noise Reduction)処理においては以下のような問題がある。RGB等のカラー(Color)画素はW(White)画素に比べて感度が低く、ノイズが多い上に、ノイズ低減対象画素である注目画素の補正画素値を算出するために利用可能な参照画素、すなわち補正対象画素と同一色の参照画素のサンプル数が少ない。この結果、同色画素を参照したノイズ除去(NR)処理を実行しても充分なノイズ低減効果が得られないという問題である。
 また、光ショットノイズのように光の強度に応じてノイズが変化するようなモデルに対応するためには、自身に乗るノイズのために平滑化強度がばらつき、信号レベルが低下する問題があった。
 また、W(White)配列の欠陥補正においては、カラー画素のサンプリング位置がまばらとなるため、欠陥とテクスチャの区別が難しく、充分な補正効果が得られないという問題点もあった。
 なお、画像のノイズ除去処理に関する従来技術としては、例えば特許文献1(特開2003-224861号公報)、特許文献2(特開2011-76186号公報)などがある。
 特許文献1(特開2003-224861号公報)は、輝度信号(Y)の周波数成分強度に応じて各領域の色差信号(C)の周波数成分を除去することにより、ノイズを除去する構成を開示している。しかし、この手法では、輝度信号(Y)と色差信号(C)に相関がない箇所でもY信号に基づいてC信号のノイズ除去を行うため、色テクスチャ等輝度変化の少ないところで、色差信号が失われてしまう恐れがある。
 特許文献2(特開2011-76186号公報)は、W画素を用いてテクスチャ方向判定を行い、その結果に基づいて欠陥補正を行う手法を開示している。本文献は、W画素に対する欠陥補正手法に言及しているものの、W以外のカラー画素に対する補正方法には言及していない。また、左右、上下の2次元平面の画素を参照した2次元(2D:2Dimention)処理を前提とし、多くの方向判定処理のため、演算コストが大きくなってしまうという問題がある。
特開2003-224861号公報 特開2011-76186号公報
 本開示は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、全波長透過型のW(White)画素を備えたフィルタを介して撮影された画像に含まれるノイズの低減や欠陥補正を行う画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
 本開示の第1の側面は、
 画素値補正を実行する信号処理部を有し、
 前記信号処理部は、
 RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力し、
 カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する画像処理装置にある。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記補間W画素の画素値に1つ以上の飽和画素値が存在するか否かを判定し、前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在しない場合は、前記補間W画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出し、前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在する場合は、前記補間W画素を適用せず、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記参照領域を2次元領域として2次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記参照領域を1次元領域として1次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記画素値補正を、前記注目画素に含まれるノイズを低減するノイズ低減処理(NR)として実行する。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記カラー画素が欠陥画素である可能性があるか否かを判定する欠陥可能性を判定し、欠陥可能性ありと判定したカラー画素の近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定するテクスチャ検出処理を実行し、前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域であると判定した場合は、欠陥補正処理を実行せず、前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域でないと判定した場合は、欠陥補正処理を実行する。
 さらに、本開示の画像処理装置の一実施態様において、前記信号処理部は、前記テクスチャ検出処理において、欠陥可能性ありと判定したカラー画素の最近接W画素と、その外側のW画素の画素値差分を適用して、前記カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定する。
 さらに、本開示の第2の側面は、
 画像処理装置において画素値補正を実行する画像処理方法であり、
 前記画像処理装置の信号処理部が、
 RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力し、
 カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する画像処理方法にある。
 さらに、本開示の第3の側面は、
 画像処理装置において画素値補正を実行させるプログラムであり、
 前記画像処理装置の信号処理部に、
 RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力させ、
 カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出させるプログラムにある。
 なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
 本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
 本開示の一実施例の構成によれば、RGBW配列の画像に対するノイズ低減、欠陥補正処理を実行する装置、方法が実現される。
 具体的には、RGB各カラー画素とW(White)画素を有するRGBW配列の画像データのカラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して注目画素の補正画素値を算出する。さらに、カラー画素近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定し、テクスチャ領域でない場合にのみ欠陥補正処理を実行する。
 これらの処理により、RGBW配列の画像に対するノイズ低減、欠陥補正処理を実行する装置、方法が実現される。
RGBW配列の例について説明する図である。 RGBW配列におけるカラー画素の密度低下について説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減処理の具体例について説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減処理に適用される平滑化関数の具体例について説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減処理の具体例について説明する図である。 平滑化強度を、W画素を利用して求めるメリットについて説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減処理において、W画素が飽和している場合の対策について説明する図である。 ライン単位の1次元(1D)データを利用して補間W画素の設定と補正を実行する場合の処理例を説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減処理の詳細シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 RGBW配列の例について説明する図である。 欠陥補正処理の概要について説明する図である。 一般的な画素欠陥の検出処理例について説明する図である。 一般的な画素欠陥の検出処理例について説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行する画像からのテクスチャ検出処理の一例について説明する図である。 本開示の画像処理装置において実行する欠陥補正処理の処理シーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 本開示の画像処理装置の構成と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置の構成と処理について説明する図である。 本開示の画像処理装置の構成と処理について説明する図である。
 以下、図面を参照しながら本開示の画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
  1.全波長透過型のW(White)画素を含む画素配列について
  2.補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について
  3.欠陥補正対象となるカラー画素の補正処理において、W画素を適用したテクスチャ検出結果に応じて欠陥補正を実行する処理例について
  4.画像処理装置の構成例について
  4-1.画像処理装置の構成例1
  4-2.画像処理装置の構成例2
  4-3.画像処理装置の構成例3
  5.本開示の構成のまとめ
  [1.全波長透過型のW(White)画素を含む画素配列について]
 まず、本開示の画像処理装置におけるノイズ低減処理や欠陥補正処理の対象となる画像を撮影する撮像素子の画素配列である全波長透過型のW(White)画素を含む画素配列の例について説明する。
 前述したように、デジタルカメラ等の撮像装置において、撮像素子に用いるフィルタとしてRGBの各色を配列したいベイヤ(Bayer)配列が広く知られているが、昨今、これらのRGB各色に加え、ほぼRGB各色の全波長領域の光を透過させる全波長透過型のW(White)画素を備えたRGBW配列を持つフィルタが提案されている。
 RGBW配列の具体的としては、例えば図1(a)~(d)に示すRGBW配列がある。なお、図1(e)には参考例として、一般的なRGB配列であるベイヤ(Bayer)配列を示している。
 図1に示すように、様々なW画素を含む配列が提案されているが、W画素を用いることで、従来のベイヤ配列に比べてRGB各色のカラー(Color)画素の密度が低下する。
 画像に含まれるノイズ除去処理としては、ノイズ除去対象画素(注目画素)と同一色の近傍画素の画素を参照画素として選択し、これらの参照画素の画素値を利用してノイズ低減画素の補正画素値を算出する処理が行われることが多い。
 しかし、例えば図1(a)~(d)に示すRGBW配列は、図1(e)に示すベイヤ配列に比較してRGB各画素の密度が低下する。従って、RGB各画素のノイズ低減を目的とした補正処理を行う場合に利用可能な参照画素、すなわち、補正対象画素の色と同一色の近傍の参照可能画素が少なくなる。すなわち単位面積当たりの同一色のカラー画素の数が少ない。この結果、十分な数の参照画素の画素値を利用できずに補正精度が低下してしまうという問題が発生する。
 具体例について、図2を参照して説明する。
 図2は、図1に示す(a),(c)の各RGBW画素配列の7×7画素領域を示した図である。
 例えば、図2(a)において、7×7画素領域の中心画素(B)を注目画素、すなわちノイズ除去対象画素として設定する。この注目画素を中心とした7×7画素領域を、注目画素を中心とした参照領域とする。この参照領域に含まれる注目画素と同一の色の画素を参照画素として選択して、参照画素の画素値を利用して、注目画素の補正画素値、すなわちノイズ低減画素値を算出する処理を実行する。
 しかし、図2(a)に示すように、中心画素であるB画素と同一色のB画素は、7×7画素の参照領域にわずか4画素しか含まれない。
 なお、ノイズ低減処理を行う場合、例えば補正対象画素である注目画素と参照画素との画素値差分に応じた重みを設定し、重み付け加算等を実行して注目画素の補正画素値を算出するといった処理が多く行われる。すなわち、注目画素とその周囲の同一色の参照画素の画素値を平滑化するように注目画素の画素値を変更する補正処理、いわゆる平滑化処理が行われる。しかし、参照画素の数が少ないと、例えば補正対象画素や参照画素中に1つでもエラー画素が含まれる場合などに不自然な補正画素値が算出されてしまう傾向が高くなるという問題がある。
 これは、図2(c)に示す画素配列や、その他のもRGBW配列においても同様である。なお、B画素以外のRG画素についても、RGBW配列では、RGB画素配列に比較して単位面積あたりの同一色画素の数が少なく、補正画素値の算出に適用可能な参照画素数の低下により補正精度が低下するという問題がある。
  [2.補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について]
 次に、本開示の画像処理装置において実行する画像のノイズ低減処理例として、補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について説明する。
 前述したように、例えば図1(a)~(d)や、図2(a),(c)に示すRGBW配列では、図1(e)に示すRGB画素のみから構成されるベイヤ配列に比較して、RGB各カラー画素の画素密度が低下する。
 例えば図2に示す注目画素を中心とする7×7画素からなる参照領域には、補正対象となる中央の注目画素と同一色の画素が少なく、これらの少ない同一色画素を参照した補正処理では、補正精度が低下してしまう。
 本開示の画像処理装置では、補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する。図3以下を参照してこの処理例について説明する。
 図3(1)撮影画像(モザイク画像)は、図2(a)と同様の配列を持つ画像であり、RGBW配列の撮像素子の出力画像を示している。撮像素子の出力画像の各画素はRGBWのいずれかの画素値のみが設定されている。
 なお、このような画像はモザイク画像と呼ばれる。このモザイク画像の各画素位置にRGBすべての画素値を設定する処理はデモザイク処理とよばれ、例えばデジタルカメラでは、デモザイク処理を実行して各画素位置にRGB画素値を設定した画像をメモリに格納し、またディスプレイに表示する。
 図3に示す例は、このデモザイク処理前の図3(1)に示すモザイク画像に対して、各画素のノイズ低減処理を行う場合の例を示している。
 図3に示す例は、補正対象画素、すなわちノイズ低減対象となる画素を中心とする7×7画素の参照領域を設定して補正対象画素の補正画素値を算出する場合の例である。図3に示す例は、7×7画素の参照領域の中心のB画素(B0)を補正対象画素としており、このB画素(B0)の補正画素値を算出する。
 まず、参照領域から補正対象画素と同一色の画素を選択する。図3(1)に示すB1,B2,B3,B4の4つの画素が参照画素として選択される。
 従来のノイズ低減処理、すなわち、補正対象画素である注目画素と参照画素との画素値差分に応じた重み付け加算等を実行して注目画素の補正画素値を算出する、いわゆる平滑化処理を行う場合には、例えば以下のような補正画素値(B0')の算出が実行される。
 B0'=p(B0)|B0-B0|+q(B1)|B0-B1|+r(B2)|B0-B2|+s(B3)|B0-B3|+t(B4)|B0-B4|
      ・・・・・(式a)
 上記(式a)において、p,q,r,s,tは注目画素と参照画素との画素値差分に応じた重み(平滑化重み)であり、例えば図4に示すような曲線を定義する平滑化関数を予め規定し、この平滑化関数に従って設定される。
 このように、ノイズ低減処理を行う場合、例えば補正対象画素である注目画素と参照画素との画素値差分に応じた重み付け加算等を実行して注目画素の補正画素値を算出する、いわゆる平滑化処理が多く行われる。しかし、参照画素の数が少ないと、この注目画素と参照画素との画素値差分に応じた重み付け加算を行った場合、例えば1つでもエラー画素が含まれる場合などには、そのエラー画素の影響が大きくなり、最適な平滑化が行われず不自然な補正画素値が算出されてしまう場合がある。
 本開示の画像処理装置の実行する注目画素に対するノイズ低減処理、すなわち画素値補正処理においては、補正対象となる注目画素(B0)と4つの参照画素(B1~B4)の各画素位置のW画素値を推定する。すなわち、補正対象となる注目画素(B0)と4つの参照画素(B1~B4)の各画素位置に対するW画素補間処理を行う。これらのW画素補間処理は、補間画素位置の周囲のW画素を参照画素とした補間処理によって実行可能である。
 図3に示すRGBW配列では、参照領域として示す7×7画素中の約半分の画素がW画素によって構成され、W画素の画素密度がもっとも高い。例えば注目画素(B0)と4つの参照画素(B1~B4)の5つの各画素位置の周囲には上下および左右に隣接して4つのW画素が存在する。各補間画素位置において、例えばこれらの4つのW画素の画素値平均を算出して補間W画素のW画素値を決定する。あるいはエッジ方向を考慮した補間処理、例えば、画素値の勾配の少ない方向の画素の重みを大きく設定した重み付け加算等によって補間画素値を算出してもよい。
 図3(2)に示す補間画像のように、補正対象となる注目画素(B0)と4つの参照画素(B1~B4)の各画素位置に補間W画素(W0~W5)を設定する。
 補正対象となる注目画素(B0)のノイズ低減後の補正画素値は、これらの補間W画素のW画素値を適用して算出する。
 具体的には、図5に示すように補間されたW画素値を利用して算出される平滑化強度を適用して補正画素値を算出する。
 例えば、以下に示す(式1)に従って、注目画素の補正画素値INR(p)を算出する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
      ・・・・・(式1)
 上記式において、各パラメータは以下の値を示す。
 INR(p):注目画素の補正画素値(=ノイズ低減処理後の補正画素値)
 Ωp:注目画素を中心とした参照領域
 I(q):参照領域(Ωp)内の注目画素と同一色画素の参照画素の画素値
 W(p):注目画素位置の補間W画素値
 W(q):参照領域(Ωp)内の注目画素と同一色画素の参照画素位置の補間W画素値
 φ:平滑化関数
 上記の(式1)に従って参照領域の中心の注目画素の補正画素値を算出する。上記(式1)は、参照画素位置の補間W画素値を用いて平滑化重みを決定して注目画素の補正画素値を算出する式である。
 φ:平滑化関数は、先に図4を参照して説明したと同様の関数であり、注目画素と参照画素との差分に応じた重みを設定する関数である。なお、この処理例では、注目画素位置に対応する補間W画素のW画素値と参照画素位置に対応する補間W画素のW画素値との差分に応じた重みを算出する関数となる。
 このように、例えば7×7画素の参照領域に含まれるB画素の数は少ないがW画素の数は多く、B画素をそのまま参照画素として利用するより、補間W画素を利用して平滑化重みを決定して補正画素値を算出することで、より精度の高いノイズ低減処理が可能となる。
 特に、カラーフィルタの分光特性からW画素とRGBの各カラー画素には強い相関があるため、効果的である。また、W画素は感度が高いためノイズが少なく、エッジやテクスチャに応じた適切な平滑化重みを決定することが可能となる。さらに、W画素にのるノイズとカラー画素にのるノイズには相関がないため、平滑化強度をW画素から算出することで、平滑化強度が直接平滑化を行う画素値に依存せず、信号レベルの変化を抑えられる利点もある。
 なお、図3、図5を参照して説明した処理例は、注目画素をB画素として、B画素の補正画素値を算出する処理例であるが、その他のカラー画素であるRGについても、同様の処理を行う。
 すなわち、補正対象となるRGBカラー画素のいずれかのカラー画素を中心とした参照領域(例えば7×7画素)を設定して、注目画素と参照画素位置にW画素を補間し、上記の(式1)を適用してノイズを低減した補正画素値を算出する。
 なお、参照領域は7×7画素に限らず、その他の様々な大きさの領域の設定が可能である。
 本処理例では、上記の(式1)に従って注目画素のノイズ低減画素値である補正画素値を算出しているが、このノイズ低減(NR)処理において、平滑化強度を、W画素を利用して求めるメリットについて図6を参照して説明する。
 図6には、以下の各処理例を示している。
 (A)平滑化強度をカラー画素から算出した場合のノイズ低減(NR)処理を実行した場合の信号レベルの変化例
 (B平滑化強度を補間W画素から算出した場合のノイズ低減(NR)処理を実行した場合の信号レベルの変化例
 すなわち、図6(A)は、例えば図3に示すB0画素の画素値補正を例として説明すると、先に説明した(式a)、すなわち、補正画素値(B0')を、以下の(式a)に従って算出する処理である。
 B0'=p(B0)|B0-B0|+q(B1)|B0-B1|+r(B2)|B0-B2|+s(B3)|B0-B3|+t(B4)|B0-B4|
 一方、図6(B)は上記(式1)に従って補正画素値を算出する処理に相当する。
 図6(A)に示すように、平滑化強度をカラー画素自身から求める場合、補正対象となる中心画素に正のノイズが乗った場合には強い補正(NR)がかかり信号が大きく減少する。一方、負のノイズが乗った場合には弱い補正(NR)がかかり、信号の増加は少ない。トータルとして、信号レベルは下がってしまう。
 一方、図6(B)に示すように、平滑化強度を補間W画素から求めることで、補正対象となる中心画素に正のノイズが乗った場合も負のノイズが乗った場合にもほぼ同程度の補正(NR)をかけることが可能となり、トータルとして、信号レベルの変化を少なくした補正が可能となる。
 本開示の構成では、RGBに乗るノイズとWに乗るノイズは相関がないことを利用し、補間されたW画素から平滑化強度を算出することで、補正(NR)が強くかかる箇所と弱くかかる箇所を中央画素に乗るノイズレベルによらずランダムとする。これにより、補正(NR)後の信号の平均レベルを中心値に近づけることが可能となる。
 このように、RGB各カラー画素の位置にW画素を補間して、補間W画素値を利用して平滑化重みを設定する構成において、1つ問題となるのは、W画素が飽和している場合である。飽和画素値を持つ画素は、正しい画素値を反映していない可能性が高く、このような飽和画素を参照画素とした補正を行うことは好ましくない。
 以下、図7を参照して、W画素が飽和している場合の対策について説明する。
 補正対象となるRGBカラー画素のいずれかのカラー画素を中心とした参照領域(例えば7×7画素)を設定して、注目画素と参照画素位置にW画素を補間する。
 ここまでの処理は、先に図3~図5を参照して説明した処理と同様である。
 図7に示すように、
 参照領域の中央の補正対象となる注目画素位置に補間画素W0、
 注目画素周囲の7×7画素の参照領域に4つの補間W画素W1~W4、
 これらの補間W画素を設定する。
 次に、これらの補間W画素のいずれかが飽和していないかの飽和判定処理を行う。
 いずれかの補間W画素が最大画素値であれば飽和画素であると判定する。
 補間W画素W0~W4のすべてが飽和画素でない場合には、図7(a)に示すように前述した(式1)に従って補間W画素を適用して算出される平滑化重みを適用して注目画素の補正画素値を算出して補正(NR)処理を実行する。
 一方、補間W画素W0~W4に、1つでも飽和画素が含まれる場合には、図7(b)に示すように、以下の(式2)に従って、補間W画素を適用せず、注目画素、および注目画素と同一色の参照画素との差分に基づく平滑化重みを適用して注目画素の補正画素値を算出して補正(NR)処理を実行する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
      ・・・・・(式2)
 上記式において、各パラメータは以下の値を示す。
 INR(p):注目画素の補正画素値(=ノイズ低減処理後の補正画素値)
 Ωp:注目画素を中心とした参照領域
 I(q):参照領域(Ωp)内の注目画素と同一色画素の参照画素の画素値
 φ:平滑化関数
 このように、
 (a)補間W画素の画素値が飽和していない場合は、補間W画素を適用して算出される平滑化重みを適用して注目画素の補正画素値を算出して補正(NR)処理を実行する。
 (b)補間W画素の画素値が飽和している場合は、補間W画素ではなく本来のカラー画素を適用して算出される平滑化重みを適用して注目画素の補正画素値を算出して補正(NR)処理を実行する。
 このように(a),(b)2つの処理を補間W画素の飽和有無に応じて切り替えて実行する。
 このような処理を行うことで、飽和した補間W画素に基づく補正が回避され、高精度な補正(NR)処理を実行することができる。
 上述したノイズ低減(NR)処理は、参照領域を7×7画素とした2次元(2D)平面を利用した処理であるが、このような2次元平面を利用した処理を行う場合、メモリに少なくとも参照領域分の2次元(2D)画像を保持することが必要となる。
 撮像素子からの画素値は、例えば水平方向(x方向)のライン単位で順次出力される。すなわち信号処理部には、1次元(1D)データとして順次、入力される。
 上述した参照領域を7×7画素とした2次元(2D)平面を利用した処理を行う場合、少なくとも7ライン分のデータを保持することが必要となり、容量の大きなメモリが必要となり、例えばカメラなどのコストアップを招くという問題がある。
 このような大容量メモリの利用を回避するため、ライン単位の1次元(1D)データを利用して上述した補間W画素の設定を行い、ノイズ低減処理としての画素値補正を行う構成としてもよい。さらに、その後、例えば、IIR(Infinit Impulse Response(無限インパルス応答))フィルタを利用して垂直方向画素を参照した補正を行う構成も可能である。なお、IIRフィルタは、時系列に沿って入力される信号に対して、現在の信号とそれよりも過去の信号のみを参照した処理として行われるフィルタ処理であり、参照画素値を全て保持するメモリを省略することができる。
 図8は、ライン単位の1次元(1D)データを利用して上述した補間W画素の設定と補正を実行する場合の処理例を説明する図である。
 図8(1)に示すデータは、撮像素子から出力される水平ラインの画素データに相当する。
 ここで、ノイズ低減処理対象とする注目画素を図に示す中央部のB画素、NR処理画素とする。このNR処理画素の画素値はI(p)である。
 このNR処理画素と、このラインに含まれるB画素の位置に補間W画素を設定する。
 補間W画素の画素値は、各B画素に隣接する2つのW画素の平均値等、隣接W画素の画素値を適用して決定すればよい。
 この補間W画素設定処理の後、前述の(式1)に従った補正画素値の算出を実行する。
 ただし、補間W画素の画素値が飽和している場合は、補間W画素を利用せず、前述の(式2)に従った補正画素値算出を実行する。
 このような処理を行うことで、低コストで大TAP数のノイズ低減処理が実現される。
 本開示の画像処理装置において実行するノイズ低減(NR)処理の処理シーケンスについて、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
 図9に示すフローは、例えばデジタルカメラ等の画像処理装置において、撮像素子から撮影画像信号を入力して信号処理を実行する信号処理部において実行する処理である。例えば図9に示す信号処理シーケンスを記録したプログラムに従ってプログラム実行機能を持つ信号処理部内のCPU等のデータ処理部において処理が実行される。
 信号処理部は、撮像素子から入力するRGBWの各画素信号を1つずつ順次、補正対象として選択して処理を行う。
 まず、ステップS101において、補正対象画素(注目画素)がW(White)画素であるか否かを判定する。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素である場合はステップS107に進む。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素でない場合、すなわちRGBいずれかのカラー画素である場合は、ステップS102に進む。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素である場合はステップS107に進み、従来型の平滑化処理を実行して、補正対象画素(注目画素)であるW画素の補正画素値を算出し、ノイズ低減画素とする。
 RGBW配列において、W画素は、画素密度が大きいため、W画素のみを参照画素として選択してW画素のみからなる参照画素の画素値を利用して平滑化重みを設定して補正画素値を算出しても補正精度が低下する可能性は低い。
 一方、補正対象画素(注目画素)がW(White)画素でない場合、すなわちRGBいずれかのカラー画素である場合は、ステップS102に進む。
 ステップS102では、注目画素を中心とした参照画素領域にある注目画素と同一色の参照画素位置にW画素を設定するW画素補間処理を実行する。
 この処理は、先に図3、図5を参照して説明したW画素補間処理である。
 次に、ステップS103において、補間W画素に飽和画素が1つでも存在するか否かを判定する。
 補間W画素に飽和画素が1つでも存在することが確認された場合には、ステップS105に進む。
 補間W画素に飽和画素が1つも存在しないことを確認した場合にはステップS104に進む。
 補間W画素に飽和画素が1つも存在しないことを確認し、ステップS104に進むと、ステップS104とS106において、先に説明した(式1)に従った補正画素値の算出処理を行う。すなわち、補間W画素の画素値を適用した平滑化重みを利用して、(式1)に従って注目画素の画素値を算出する。この補正画素値をノイズ低減後の注目画素の画素値として設定する。
 一方、補間W画素に飽和画素が1つ以上存在することを確認した場合は、ステップS105とS106において、先に説明した(式2)に従った補正画素値の算出処理を行う。すなわち、補間W画素の画素値を適用せず、注目画素と注目画素と同一色の参照画素の画素値を適用した平滑化重みを算出して、(式2)に従って注目画素の画素値を算出する。この補正画素値をノイズ低減後の注目画素の画素値として設定する。
 ステップS106において、(式1)または(式2)を適用した補正画素値の算出が終了すると、ステップS110に進む。
 ステップS110では、画像の構成画素の全てに対する補正画素値の算出が完了したか否かを判定する。未処理画素がある場合は、ステップS101に戻り、ステップS101以下の処理を未処理画素に対して実行して未処理画素に対する補正画素値算出処理を行う。
 ステップS110において、全ての画素に対する処理が終了したと判定されると処理を終了する。
  [3.欠陥補正対象となるカラー画素の補正処理において、W画素を適用したテクスチャ検出結果に応じて欠陥補正を実行する処理例について]
 次に、本開示の画像処理装置において実行する画像に含まれる欠陥画素の補正処理例として、補正対象となるカラー画素の画素位置近傍のW画素を適用したテクスチャ検出を行いテクスチャ検出結果に応じて補正処理の実行要否を判定して補正を行う処理例について説明する。
 先に、図1、図2を参照して説明したように、W(White)画素を含むRGBW配列は従来のベイヤ(Bayer)配列と比べてカラー画素間距離が遠くなるため、
欠陥補正が困難となる問題がある。
 特に、ハードウェア(HW)コストを削減するため、先に図8を参照して説明したような1次元(1D)の画素データを適用した欠陥補正処理を行う場合には、より画素間距離が長くなるため、その問題が顕著となる。
 なお、1次元(1D)の画素データを適用した欠陥補正処理は、例えば補正対象となる画素(注目画素)と同一色の近傍画素を参照画素として選択して、参照画素の画素値を適用して補正画素の画素値を算出する処理を行う。
 このような場合、同一色の画素が補正対象画素近傍に多数存在すれば、より高精度の補正が可能となるが、補正対象画素近傍に参照可能な同一色の画素が少ない場合は、欠陥補正の精度が低下してしまう。特に、撮影画像に含まれる被写体の模様等のテクスチャが存在する場合、損傷画素がまばらであると、欠陥であるのかテクスチャであるのかの判別が困難となり、高精度の欠陥補正は極めて困難となる。
 例えば、図10に示すように、(a)~(d)に示すRGBW配列において、水平方向に見るとすべての配列でW画素は2画素に1個あるのに対し、すべての配列のRB画素と(c)配列以外のG画素は4画素にひとつの割合でしか存在しない。
 同色画素間の距離が離れる程、テクスチャと欠陥の分離が困難となるため、従来、多く行われていた1D欠陥補正の手法をそのまま適用することはできない。
 以下では、補正対象画素(注目画素)に隣接するW(White)画素を用いた解析処理を実行して、欠陥であるかテクスチャであるかを判別し、欠陥であると判断された場合に欠陥補正を実行する処理例について説明する。
 まず、図11を参照して本開示の欠陥補正処理の概要について説明する。
 近年用いられるセンサでは、画素密度が高くなり、画像撮影処理における実シーンの1つの輝点は光学系の特性により2画素以上に跨って観測される。図11(1)に示すように1つの輝点は、例えば中央カラー画素Gのみならず、隣のW画素に跨って観測される。一方、画素欠陥は光学的特性の影響を受けないため、1画素単体で大きく信号レベルが上下する。
 さらに、図11(2)に示すように、W(White)画素は可視光全域を透過する特性があるため、例えば、輝点の影響で参照領域の中央にある補正対象画素(注目画素)であるカラー画素(G)の信号レベルが上がる場合には隣接するW(White)画素の信号レベルが上昇する。
 しかし、補正対象画素(注目画素)であるカラー画素(G)が欠陥に起因して画素レベルが上がっている場合には、隣のW画素の画素レベルはG画素に比較して比較的低い画素レベルとなる。
 つまり、補正対象画素(注目画素)に隣接するW(White)画素を用いた解析処理を行うことで、欠陥であるか撮影画像に応じたテクスチャであるかを判別することが有効となる。
 次に、図12、図13を参照して一般的な画素欠陥の検出処理例について説明する。
 まず、図12を参照して欠陥検出処理例1について説明する。
 図12に示す欠陥検出処理例は、先に図8を参照して説明したと同様の1次元(1D)の画素ラインデータを利用した欠陥検出処理例である。
 図12の画素ラインの中央の補正対象画素(注目画素)G(x)が欠陥画素であるか否かを判定する。
 この処理において、G(x)と同一色の近傍G画素の画素値を取得する。
 図に示す例では、G(x+8)、G(x+4)、G(x)、G(x-4)、G(x-8)、これらの各G画素の画素値を取得する。
 さらに、これらの5つのG画素の画素値の最大値(max)と、最小値(min)を判定する。
 G(x)が最大値(max)である場合は、G(x)画素が白点欠陥の可能性があると判定し、
 G(x)が最小値(min)である場合は、G(x)画素が黒点欠陥の可能性があると判定する。
 白点欠陥は、正常画素値より高い画素値を出力する欠陥であり、黒点欠陥は、正常画素値より低い画素値を出力する欠陥である。
 次に、図13を参照して欠陥検出処理例2について説明する。
 図13に示す欠陥検出処理例は、
 (a)補正対象画素(注目画素)G(x)の画素値、
 (b)補正対象画素(注目画素)G(x)の周辺の画素から推定される補正対象画素(注目画素)G(x)位置の推定画素値、
 これら(a),(b)の画素値を比較して補正対象画素(注目画素)G(x)が欠陥画素であるか否かを判定する処理である。
 この処理においても、先の処理例1と同様、まず、G(x)と同一色の近傍G画素の画素値を取得する。
 図に示す例では、G(x+8)、G(x+4)、G(x)、G(x-4)、G(x-8)、これらの各G画素の画素値を取得する。
 さらに、G(x)の左側の2つのG画素、G(x-4)、G(x-8)から推定される補正対象画素(注目画素)G(x)位置の推定画素値Gl(x)を以下の式に従って算出する。
 Gl(x)=G(x-4)+{G(x-4)-G(x-8)}
 同様に、G(x)の右側の2つのG画素、G(x+4)、G(x+8)から推定される補正対象画素(注目画素)G(x)位置の推定画素値Gr(x)を以下の式に従って算出する。
 Gr(x)=G(x+4)+{G(x+4)-G(x+8)}
 これらの2つの推定画素値:Gl(x),Gr(x)と、実際の補正対象画素(注目画素)の画素値G(x)を比較する。
 G(x)が、2つの推定画素値:Gl(x),Gr(x)の最大値(max)より大きい場合は、G(x)画素が白点欠陥の可能性があると判定し、
 G(x)が、2つの推定画素値:Gl(x),Gr(x)の最小値(min)より小さい場合は、G(x)画素が黒点欠陥の可能性があると判定する。
 白点欠陥は、正常画素値より高い画素値を出力する欠陥であり、黒点欠陥は、正常画素値より低い画素値を出力する欠陥である。
 画素の欠陥検出は、例えば、図12、図13を参照して説明した処理にしたがって実行される。なお、この他にも様々な欠陥検出処理があり、本開示の構成では、様々な欠陥検出処理を適用可能である。
 次に、本開示の画像処理装置において実行する画像からのテクスチャ検出処理の一例について、図14を参照して説明する。
 図14には、
 (1)テクスチャ検出用画素の設定例
 (2)テクスチャ検出シーケンス
 これらを示している。
 (1)テクスチャ検出用画素の設定例は、先に図8を参照して説明したと同様、1次元(1D)の画素データ、すなわち1ラインの画素データを利用した例である。
 テクスチャの有無を判別する対象である補正対象画素(注目画素)を図14(1)に示すG(x)とする。
 この注目画素G(x)の近傍のW画素の画素値を取得する。
 図14(1)に示す例では、
 W(x-3)、W(x-1)、W(x+1)、W(x+3)、
 これらの4つの近傍W画素の画素値を取得する。
 例えば、図14(1)に示すグラフのように、各座標位置に対応する各画素の信号レベルが取得される。
 図14(2)は、凸テクスチャ、すなわち、注目画素G(x)の信号レベルが周囲より高くなるテクスチャであるか否かを判別する処理である。
 先に図11を参照して説明したように1つの輝点に応じて複数の隣接画素の画素値に影響を及ぼすため、凸テクスチャの場合は隣接Wもレベルが上がると考えてよい。
 従って、まず、注目画素G(x)の隣接W画素の最大値を、以下の(式3)に従って算出する。
 Max(W(x-1),W(x+1))・・・・(式3)
 次に、上記の隣接W画素の外側の2つのW画素の最小値を以下の(式4)に従って算出する。
 Min(W(x-3),W(x+3))・・・・(式4)
 次に、上記(式3)に従って算出される、注目画素G(x)の隣接W画素の最大値と、上記(式4)に従って算出される、注目画素G(x)の外周のW画素の最小値との差分を算出して予め設定したしきい値(Th)と比較する。
 この差分がしきい値(Th)より大きい場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凸テクスチャ)であると判定する。
 この差分がしきい値(Th)より大きくない場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凸テクスチャ)でないと判定する。
 すなわち、
 if(Max(W(x-1),W(x+1))-Min(W(x-3),W(x+3))>Th)・・・・(式5)
 上記(式5)が成立すれば、注目画素G(x)はテクスチャ(凸テクスチャ)であると判定する。
 上記(式5)が成立しない場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凸テクスチャ)でないと判定する。
 図14(2)は、凸テクスチャ、すなわち、注目画素G(x)の信号レベルが周囲より高くなるテクスチャであるか否かを判別する処理であるが、凹テクスチャ、すなわち、注目画素G(x)の信号レベルが周囲より低くなるテクスチャであるか否かを判別する処理も同様に実行される。
 凹テクスチャ判別処理では、まず、注目画素G(x)の隣接W画素の最小値を、以下の(式3)に従って算出する。
 Min(W(x-1),W(x+1))・・・・(式6)
 次に、上記の隣接W画素の外側の2つのW画素の最大値を以下の(式7)に従って算出する。
 Max(W(x-3),W(x+3))・・・・(式7)
 次に、上記(式6)に従って算出される、注目画素G(x)の隣接W画素の最小値と、上記(式7)に従って算出される、注目画素G(x)の外周のW画素の最大値との差分を算出して予め設定したしきい値(Th)と比較する。
 この差分がしきい値(Th)より大きい場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凹テクスチャ)であると判定する。
 この差分がしきい値(Th)より大きくない場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凹テクスチャ)でないと判定する。
 すなわち、
 if(Max(W(x-3),W(x+3))-Min(W(x-1),W(x+1))>Th)・・・・(式8)
 上記(式8)が成立すれば、注目画素G(x)はテクスチャ(凹テクスチャ)であると判定する。
 上記(式8)が成立しない場合は、注目画素G(x)はテクスチャ(凹テクスチャ)でないと判定する。
 このように本開示の画像処理装置は、W画素を適用したテクスチャ判定処理を行う。先に図12、図13を参照して説明した欠陥可能性の判定処理を実行し、さらに、欠陥可能性ありと判定された場合には、図14を参照して説明したテクスチャ判定処理を行い、欠陥可能性ありと判定した画素がテクスチャであると判定された場合は、欠陥でないと判断して欠陥補正としての画素値補正を実行せず、そのままの画素値を有効な画素値として出力する。
 図15を参照して、本開示の画像処理装置において実行する欠陥補正処理の処理シーケンスについて説明する。
 図15に示すフローは、例えばデジタルカメラ等の画像処理装置において、撮像素子から撮影画像信号を入力して信号処理を実行する信号処理部において実行する処理である。例えば図15に示す信号処理シーケンスを記録したプログラムに従ってプログラム実行機能を持つ信号処理部内のCPU等のデータ処理部において処理が実行される。
 信号処理部は、撮像素子から入力するRGBWの各画素信号を1つずつ順次、補正対象として選択して処理を行う。
 まず、ステップS201において、補正対象画素(注目画素)がW(White)画素であるか否かを判定する。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素である場合はステップS207に進む。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素でない場合、すなわちRGBいずれかのカラー画素である場合は、ステップS202に進む。
 補正対象画素(注目画素)がW(White)画素である場合はステップS207に進み、従来型の欠陥補正処理を実行する。ステップS207では、W(White)画素の欠陥可能性を判定し、欠陥画素であると判定した場合は補正対象画素(注目画素)であるW画素の補正画素値を算出し、出力画素とする。なお、RGBW配列において、W画素は、画素密度が大きいため、W画素のみを参照画素として選択してW画素のみからなる参照画素の画素値を利用して補正画素値を算出しても補正精度が低下する可能性は低い。
 一方、補正対象画素(注目画素)がW(White)画素でない場合、すなわちRGBいずれかのカラー画素である場合は、ステップS202に進む。
 ステップS202では、RGBいずれかのカラー画素である注目画素が欠陥画素である可能性を判定する。
 この処理は、例えば先に図12、図13を参照して説明した欠陥検出処理を適用して実行される。
 ステップS203において、RGBいずれかのカラー画素である注目画素が欠陥画素である可能性ありと判定した場合は、ステップS204に進む。
 一方、ステップS203において、RGBいずれかのカラー画素である注目画素が欠陥画素である可能性がないと判定した場合は、注目画素に対する欠陥補正を行うことなくステップS210に進む。
 ステップS203において、RGBいずれかのカラー画素である注目画素が欠陥画素である可能性ありと判定した場合は、ステップS204において、さらに、注目画素テクスチャ領域であるか否かを判定するテクスチャ判定処理を行う。
 このテクスチャ判定処理は、注目画素近傍のW画素を適用して実行する。すなわち、先に図14を参照して説明したテクスチャ判定処理を実行する。
 ステップS205において、注目画素がテクスチャ領域であると判定した場合は、注目画素に対する欠陥補正処理は行わず、ステップS210に進む。
 一方、ステップS205において、注目画素がテクスチャ領域でないと判定した場合は、注目画素が欠陥画素であると判定し、ステップS206において欠陥補正処理を実行する。
 なお、この欠陥補正処理は、例えば以下の処理を行う。
 注目画素が、白点の可能性があり凸テクスチャでなければ、例えば以下の欠陥補正(a),(b)のいずれかの処理を行う。
 (a)注目画素の近傍の同一色の4つの画素の画素値中、高画素値順の2番目の画素値(2nd_max)を注目画素の補正画素値とする。
 (b)先に図13を参照して説明した注目画素の左側の同一色画素の画素値からの第1推定画素値と、右側の同一色画素の画素値からの第2推定画素値の最大値を注目画素の補正画素値とする。
 上記(b)の処理は、例えば注目画素が図13に示すG(x)である場合、以下のようにして補正画素値を設定する。
 G(x)の左側の2つのG画素、G(x-4)、G(x-8)から、以下の式に従って第1推定画素値Gl(x)算出する。
 Gl(x)=G(x-4)+{G(x-4)-G(x-8)}
 さらに、G(x)の右側の2つのG画素、G(x+4)、G(x+8)から、以下の式に従って第2推定画素値Gr(x)算出する。
 Gr(x)=G(x+4)+{G(x+4)-G(x+8)}
 これらの2つの推定画素値:Gl(x),Gr(x)の最大値、すなわち、
 max(Gl(x),Gr(x))、
 上記の式に従って選択されるGl(x),Gr(x)のいずれか最大画素値を補正対象となる注目画素G(x)の補正画素値とする。
 このような処理によって補正画素値を設定する。
 一方、注目画素が、黒点の可能性があり凹テクスチャでなければ、例えば以下の欠陥補正(c),(d)のいずれかの処理を行う。
 (c)注目画素の近傍の同一色の4つの画素の画素値中、低画素値順の2番目の画素値(2nd_min)を注目画素の補正画素値とする。
 (d)先に図13を参照して説明した注目画素の左側の同一色画素の画素値からの第1推定画素値と、右側の同一色画素の画素値からの第2推定画素値の最小値を注目画素の補正画素値とする。
 上記(d)の処理は、例えば注目画素が図13に示すG(x)である場合、以下のようにして補正画素値を設定する。
 G(x)の左側の2つのG画素、G(x-4)、G(x-8)から、以下の式に従って第1推定画素値Gl(x)算出する。
 Gl(x)=G(x-4)+{G(x-4)-G(x-8)}
 さらに、G(x)の右側の2つのG画素、G(x+4)、G(x+8)から、以下の式に従って第2推定画素値Gr(x)算出する。
 Gr(x)=G(x+4)+{G(x+4)-G(x+8)}
 これらの2つの推定画素値:Gl(x),Gr(x)の最小値、すなわち、
 min(Gl(x),Gr(x))、
 上記の式に従って選択されるGl(x),Gr(x)のいずれか最小画素値を補正対象となる注目画素G(x)の補正画素値とする。
 このような処理によって補正画素値を設定する。
 ステップS206の欠陥補正処理はこのような注目画素の補正画素値設定処理として実効する。
 次に、ステップS210では、画像の構成画素の全てに対するステップS201~S207の欠陥補正処理が完了したか否かを判定する。未処理画素がある場合は、ステップS201に戻り、ステップS201以下の処理を未処理画素に対して実行して未処理画素に対する処理を行う。
 ステップS210において、全ての画素に対する処理が終了したと判定されると処理を終了する。
  [4.画像処理装置の構成例について]
 次に、上述したノイズ低減処理および欠陥補正処理を実行する画像処理装置の構成例について説明する。
 図16~図18を参照して、本開示の画像処理装置の複数の構成例について説明する。図16~図18に示す信号処理部は、例えばデジタルカメラにおける信号処理部として構成される。図16~図18は、以下の設定とした信号処理部に相当する。
 (a)図16に示す信号処理部200:1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正と、2次元(2D)領域の参照領域を利用したノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部。
 (b)図17に示す信号処理部300:1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正とノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部。
 (c)図18の信号処理部400:2次元(2D)領域の参照領域を利用した欠陥補正と、ノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部。
 以下、これらの信号処理部の構成と処理について、順次説明する。
 なお、いずれの信号処理部も例えばデジタルカメラ内に構成され、例えばデジタルカメラのメモリに記憶されたプログラムに従ってCPUなどによって構成される制御部から制御信号を入力し、制御信号によって規定されたタイミングやシーケンスに従って、順次、規定の処理を実行する。
  [4-1.画像処理装置の構成例1]
 まず、図16を参照して、第1の画像処理装置の構成例として、1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正と、2次元(2D)領域の参照領域を利用したノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部200を有する画像処理装置の例について説明する。
 図16に示す信号処理部200は、データ変換処理部210と、RGB信号処理部230を有する。
 データ変換処理部210は、図16に示すように、RGBW画素配列を持つ撮像素子(イメージセンサ)150から水平方向ラインの画素順に画素信号を、順次入力する。
 データ変換処理部210は、撮像素子(イメージセンサ)150から入力する水平方向ラインの画素順に補正対象画素を選択して1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正と、2次元(2D)領域の参照領域を利用したノイズ低減(NR)処理を実行する。
 まず、W画素欠陥補正部211とカラー画素欠陥補正部212において、先に説明した項目[3.欠陥補正対象となるカラー画素の補正処理において、W画素を適用したテクスチャ検出結果に応じて欠陥補正を実行する処理例について]において、図10~図15を参照して説明した欠陥補正処理を実行する。
 W画素欠陥補正部211は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素である場合の処理を実行する。カラー画素欠陥補正部212は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素以外のRGB各カラー画素である場合の処理を実行する。
 なお、これらの処理において、カラー画素欠陥補正部212は、前述したようにW画素に基づくテクスチャ検出を行い、注目画素がテクスチャ領域であると判定された場合は、注目画素の画素値補正を行わず、元の画素値を有効な画素値としてそのまま出力する。欠陥画素であるがテクスチャではないと判定した場合は、補正を実行して補正画素値を設定する。
 W画素欠陥補正部211とカラー画素欠陥補正部212において欠陥補正処理が完了した画素データは、ラインメモリ213に格納される。
 次のW画素ノイズ低減(NR)処理部214と、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部215は、ラインメモリ213に格納された画素データを利用して2次元領域の参照領域を設定したノイズ低減処理を実行する。この処理は、先に説明した項目[2.補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について]において、図2~図9を参照して説明した処理である。
 例えば処理対象とする注目画素を中心に設定した7×7画素等の参照領域を設定して前述の項目[2]において説明したノイズ低減処理を行う。
 W画素ノイズ低減(NR)処理部214は、ノイズ低減処理対象画素(注目画素)がW画素である場合の処理を実行する。カラー画素ノイズ低減(NR)処理部215は、ノイズ低減処理対象画素(注目画素)がW画素以外のRGB各カラー画素である場合の処理を実行する。
 なお、これらの処理において、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部215は、先に図3、図5、図7等を参照して説明したように、参照領域における注目画素と参照画素位置に対する補間W画素の設定を行い、補間W画素を適用した平滑化重みを算出して先に説明した(式1)に従って補正画素値を算出する。
 ただし補間W画素が飽和している場合は先に説明した(式2)を適用した補正画素値算出処理を実行する。
 さらに、これら欠陥補正とノイズ低減の各処理の行われた補正画素データは、色相関リモザイク処理部220に入力される。
 色相関リモザイク処理部220は、W画素ノイズ低減(NR)処理部214と、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部215からの出力信号であるRGBW信号を入力し、RGBWのカラー配列からRGB配列231への変換処理を実行する。
 具体的には、例えば、
 W画素位置をG画素に変換(G画素値を推定)する=(GonW)
 G画素位置をR画素に変換(R画素値を推定)する=(RonG)
 G画素位置をB画素に変換(B画素値を推定)する=(BonG)
 R画素位置をR画素に変換(R画素値を補正)する=(RonR)
 B画素位置にB画素に変換(B画素値を補正)する=(BonB)
 これら5つの変換や補正処理を実行する。
 なお、これらのリモザイク処理の態様は一つの例であり、撮像素子に設定されたカラーフィルタの構成によって決定される入力画像信号と、RGB信号処理部230に対して出力する出力画像信号の対応関係に応じてリモザイク処理態様が決定される。
 本実施例における色相関リモザイク処理部220の各構成要素は以下の処理を実行する。
 W位置G補間パラメータ算出部221は、RGBW配列のW画素位置に設定するG画素値の算出に適用する補間パラメータを算出する。
 G位置RB補間パラメータ算出部222は、RGBW配列のG画素位置に設定するR画素値またはB画素値の算出に適用する補間パラメータを算出する。
 R位置R補間パラメータ算出部223は、RGBW配列のR画素位置に設定する補正R画素値の算出に適用する補間パラメータを算出する。
 B位置B補間パラメータ算出部224は、RGBW配列のB画素位置に設定する補正B画素値の算出に適用する補間パラメータを算出する。
 加重加算処理部225は、各補間パラメータ算出部221~224の算出した補間パラメータを入力し、RGB配列(ベイヤ配列)231を構成する各画素のRGB信号値を算出する。
 なお、色相関リモザイク処理部(データ変換部)220の実行するRGBW配列からRGB配列へのデータ変換処理は、基本的に本出願人の先行出願である特開2011-55038号公報に記載された処理を利用可能である。このデータ変換処理の詳細については、特開2011-55038号公報を参照されたい。
 このようにして、加重加算処理部225の生成したRGB配列(ベイヤ配列)231は、RGB信号処理部230に出力される。
 RGB信号処理部230は、一般的なカメラや画像処理装置が持つRGB配列(ベイヤ配列)信号に対する信号処理部と同様である。RGB信号処理部230は、加重平均部225から出力されるRGB配列(ベイヤ配列)231に対する信号処理を実行してカラー画像を生成する。RGB信号処理部230は、具体的には、例えばホワイトバランス調整処理、デモザイク処理、シェーディング処理、RGBカラーマトリクス処理、γ補正処理などを実行してカラー画像を生成する。
  [4-2.画像処理装置の構成例2]
 次に、図17を参照して、第2の画像処理装置の構成例として、1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正とノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部300を有する画像処理装置の例について説明する。
 図17に示す信号処理部300は、データ変換処理部310と、RGB信号処理部330を有する。
 データ変換処理部310は、図17に示すように、RGBW画素配列を持つ撮像素子(イメージセンサ)150から水平方向ラインの画素順に画素信号を、順次入力する。
 データ変換処理部310は、撮像素子(イメージセンサ)150から入力する水平方向ラインの画素順に補正対象画素を選択して1次元(1D)画素データを利用した欠陥補正とノイズ低減(NR)処理を実行する。
 まず、W画素欠陥補正部311とカラー画素欠陥補正部312において、先に説明した項目[3.欠陥補正対象となるカラー画素の補正処理において、W画素を適用したテクスチャ検出結果に応じて欠陥補正を実行する処理例について]において、図10~図15を参照して説明した欠陥補正処理を実行する。
 W画素欠陥補正部311は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素である場合の処理を実行する。カラー画素欠陥補正部312は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素以外のRGB各カラー画素である場合の処理を実行する。
 なお、これらの処理において、カラー画素欠陥補正部312は、前述したようにW画素に基づくテクスチャ検出を行い、注目画素がテクスチャ領域であると判定された場合は、注目画素の画素値補正を行わず、元の画素値を有効な画素値としてそのまま出力する。欠陥画素であるがテクスチャではないと判定した場合は、補正を実行して補正画素値を設定する。
 W画素欠陥補正部311において欠陥補正処理が完了した画素データは、ラインメモリ213に格納される。
 カラー画素欠陥補正部312において欠陥補正処理が完了した画素データは、カラー画素水平ノイズ低減(NR)処理部313に入力される。
 カラー画素水平ノイズ低減(NR)処理部313は、カラー画素欠陥補正部312において欠陥補正処理が完了した画素データを1次元(1D)の画素ラインデータとして順次、入力し、1次元(1D)の画素ラインデータを利用したノイズ低減処理を実行する。この処理は、先に説明した項目[2.補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について]において、図8を参照して説明した処理である。
 図8を参照して説明したようにノイズ低減処理対象となるカラー画素と画素ライン上の同一色の近傍画素位置にW画素を補間して、補間W画素の設定を行い、補間W画素を適用した平滑化重みを算出して先に説明した(式1)に従って補正画素値を算出する。
 ただし補間W画素が飽和している場合は先に説明した(式2)を適用した補正画素値算出処理を実行する。
 水平ラインを適用してノイズ低減された画素データは、カラー画素い垂直ノイズ低減(NR)部314に入力される。
 カラー画素い垂直ノイズ低減(NR)部314は、例えば、IIR(Infinit Impulse Response(無限インパルス応答))フィルタを利用して垂直方向画素を参照した補正を行う。
 カラー画素い垂直ノイズ低減(NR)部314の出力はラインメモリ315に入力される。
 さらに、ラインメモリ315に格納された欠陥補正とノイズ低減の各処理の行われた補正画素データは、色相関リモザイク処理部320に入力される。
 色相関リモザイク処理部320は、W位置G補間パラメータ算出部321、G位置RB補間パラメータ算出部322、R位置R補間パラメータ算出部323、B位置B補間パラメータ算出部324、加重加算処理部325を有する。
 色相関リモザイク処理部320は、先に図16を参照して説明した色相関リモザイク処理部220と同様、RGBWのカラー配列からRGB配列331への変換処理を実行して、生成したRGB配列331をRGB信号処理部330に出力する。
 RGB信号処理部330は、一般的なカメラや画像処理装置が持つRGB配列(ベイヤ配列)信号に対する信号処理部と同様である。RGB信号処理部330は、加重平均部325から出力されるRGB配列(ベイヤ配列)331に対する信号処理を実行してカラー画像を生成する。RGB信号処理部330は、具体的には、例えばホワイトバランス調整処理、デモザイク処理、シェーディング処理、RGBカラーマトリクス処理、γ補正処理などを実行してカラー画像を生成する。
  [4-3.画像処理装置の構成例3]
 次に、図18を参照して、第3の画像処理装置の構成例として、2次元(2D)領域の参照領域を利用した欠陥補正と、ノイズ低減(NR)処理を実行する信号処理部400を有する画像処理装置の例について説明する。
 図18に示す信号処理部400は、データ変換処理部410と、RGB信号処理部430を有する。
 データ変換処理部410は、図18に示すように、RGBW画素配列を持つ撮像素子(イメージセンサ)150から水平方向ラインの画素順に画素信号を、順次入力する。
 データ変換処理部410は、撮像素子(イメージセンサ)150から入力する水平方向ラインの画素を順次ラインメモリ411に格納し、その後、ラインメモリ411に格納された2次元(2D)画像データを利用して、欠陥補正とノイズ低減(NR)処理を実行する。
 まず、ラインメモリ411に格納された画像データは、W画素欠陥補正部411とカラー画素欠陥補正部412において、先に説明した項目[3.欠陥補正対象となるカラー画素の補正処理において、W画素を適用したテクスチャ検出結果に応じて欠陥補正を実行する処理例について]において、図10~図15を参照して説明した欠陥補正処理を実行する。
 W画素欠陥補正部411は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素である場合の処理を実行する。カラー画素欠陥補正部412は、欠陥補正対象画素(注目画素)がW画素以外のRGB各カラー画素である場合の処理を実行する。
 なお、これらの処理において、カラー画素欠陥補正部412は、前述したようにW画素に基づくテクスチャ検出を行い、注目画素がテクスチャ領域であると判定された場合は、注目画素の画素値補正を行わず、元の画素値を有効な画素値としてそのまま出力する。欠陥画素であるがテクスチャではないと判定した場合は、補正を実行して補正画素値を設定する。
 W画素欠陥補正部411と、カラー画素欠陥補正部412において欠陥補正処理が完了した画素データは、それぞれ次のW画素ノイズ低減(NR)処理部414と、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部415に入力される。
 W画素ノイズ低減(NR)処理部414と、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部415は、2次元領域の参照領域を設定したノイズ低減処理を実行する。この処理は、先に説明した項目[2.補正対象となるカラー画素の画素位置にW画素を補間し、補間W画素を適用してカラー画素の補正画素値を算出する処理例について]において、図2~図9を参照して説明した処理である。
 例えば処理対象とする注目画素を中心に設定した7×7画素等の参照領域を設定して前述の項目[2]において説明したノイズ低減処理を行う。
 W画素ノイズ低減(NR)処理部414は、ノイズ低減処理対象画素(注目画素)がW画素である場合の処理を実行する。カラー画素ノイズ低減(NR)処理部415は、ノイズ低減処理対象画素(注目画素)がW画素以外のRGB各カラー画素である場合の処理を実行する。
 なお、これらの処理において、カラー画素ノイズ低減(NR)処理部415は、先に図3、図5、図7等を参照して説明したように、参照領域における注目画素と参照画素位置に対する補間W画素の設定を行い、補間W画素を適用した平滑化重みを算出して先に説明した(式1)に従って補正画素値を算出する。
 ただし補間W画素が飽和している場合は先に説明した(式2)を適用した補正画素値算出処理を実行する。
 さらに、これら欠陥補正とノイズ低減の各処理の行われた補正画素データは、色相関リモザイク処理部420に入力される。
 色相関リモザイク処理部420は、W位置G補間パラメータ算出部421、G位置RB補間パラメータ算出部422、R位置R補間パラメータ算出部423、B位置B補間パラメータ算出部424、加重加算処理部425を有する。
 色相関リモザイク処理部420は、先に図16を参照して説明した色相関リモザイク処理部220と同様、RGBWのカラー配列からRGB配列431への変換処理を実行して、生成したRGB配列431をRGB信号処理部430に出力する。
 RGB信号処理部430は、一般的なカメラや画像処理装置が持つRGB配列(ベイヤ配列)信号に対する信号処理部と同様である。RGB信号処理部430は、加重平均部425から出力されるRGB配列(ベイヤ配列)431に対する信号処理を実行してカラー画像を生成する。RGB信号処理部430は、具体的には、例えばホワイトバランス調整処理、デモザイク処理、シェーディング処理、RGBカラーマトリクス処理、γ補正処理などを実行してカラー画像を生成する。
  [5.本開示の構成のまとめ]
 以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
 なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
 (1)画素値補正を実行する信号処理部を有し、
 前記信号処理部は、
 RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力し、
 カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する画像処理装置。
 (2)前記信号処理部は、前記補間W画素の画素値に1つ以上の飽和画素値が存在するか否かを判定し、前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在しない場合は、前記補間W画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出し、前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在する場合は、前記補間W画素を適用せず、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する前記(1)に記載の画像処理装置。
 (3)前記信号処理部は、前記参照領域を2次元領域として2次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する前記(1)または(2)に記載の画像処理装置。
 (4)前記信号処理部は、前記参照領域を1次元領域として1次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する前記(1)~(3)いずれかに記載の画像処理装置。
 (5)前記信号処理部は、前記画素値補正を、前記注目画素に含まれるノイズを低減するノイズ低減処理(NR)として実行する前記(1)~(4)いずれかに記載の画像処理装置。
 (6)前記信号処理部は、前記カラー画素が欠陥画素である可能性があるか否かを判定する欠陥可能性を判定し、欠陥可能性ありと判定したカラー画素の近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定するテクスチャ検出処理を実行し、前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域であると判定した場合は、欠陥補正処理を実行せず、前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域でないと判定した場合は、欠陥補正処理を実行する前記(1)~(5)いずれかに記載の画像処理装置。
 (7)前記信号処理部は、前記テクスチャ検出処理において、欠陥可能性ありと判定したカラー画素の最近接W画素と、その外側のW画素の画素値差分を適用して、前記カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定する前記(6)に記載の画像処理装置。
 さらに、上記した装置およびシステムにおいて実行する処理の方法や、処理を実行させるプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体も本開示の構成に含まれる。
 また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
 なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
 以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、RGBW配列の画像に対するノイズ低減、欠陥補正処理を実行する装置、方法が実現される。
 具体的には、RGB各カラー画素とW(White)画素を有するRGBW配列の画像データのカラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して注目画素の補正画素値を算出する。さらに、カラー画素近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定し、テクスチャ領域でない場合にのみ欠陥補正処理を実行する。
 これらの処理により、RGBW配列の画像に対するノイズ低減、欠陥補正処理を実行する装置、方法が実現される。
 150 撮像素子
 200 信号処理部
 210 データ変換処理部
 211 W画素欠陥補正部
 212 カラー画素欠陥補正部
 213 ラインメモリ
 214 W画素ノイズ低減(NR)部
 215 カラー画素ノイズ低減(NR)部
 220 色相関リモザイク処理部
 221 W位置G補間パラメータ算出部
 222 G位置RB補間パラメータ算出部
 223 R位置R補間パラメータ算出部
 224 B位置B補間パラメータ算出部
 225 加重加算部
 230 RGB信号処理部
 231 RGB配列
 300 信号処理部
 310 データ変換処理部
 311 W画素欠陥補正部
 312 カラー画素欠陥補正部
 313 カラー画素水平ノイズ低減(NR)部
 314 カラー画素垂直ノイズ低減(NR)部
 315 ラインメモリ
 320 色相関リモザイク処理部
 321 W位置G補間パラメータ算出部
 322 G位置RB補間パラメータ算出部
 323 R位置R補間パラメータ算出部
 324 B位置B補間パラメータ算出部
 325 加重加算部
 330 RGB信号処理部
 331 RGB配列
 400 信号処理部
 410 データ変換処理部
 411 ラインメモリ
 412 W画素欠陥補正部
 413 カラー画素欠陥補正部
 414 W画素ノイズ低減(NR)部
 415 カラー画素ノイズ低減(NR)部
 420 色相関リモザイク処理部
 421 W位置G補間パラメータ算出部
 422 G位置RB補間パラメータ算出部
 423 R位置R補間パラメータ算出部
 424 B位置B補間パラメータ算出部
 425 加重加算部
 430 RGB信号処理部
 431 RGB配列

Claims (9)

  1.  画素値補正を実行する信号処理部を有し、
     前記信号処理部は、
     RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力し、
     カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する画像処理装置。
  2.  前記信号処理部は、
     前記補間W画素の画素値に1つ以上の飽和画素値が存在するか否かを判定し、
     前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在しない場合は、前記補間W画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出し、
     前記補間W画素の画素値に飽和画素値が存在する場合は、前記補間W画素を適用せず、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素の各画素値に基づいて算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する請求項1に記載の画像処理装置。
  3.  前記信号処理部は、
     前記参照領域を2次元領域として2次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  4.  前記信号処理部は、
     前記参照領域を1次元領域として1次元領域の参照領域にある注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間する処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  5.  前記信号処理部は、
     前記画素値補正を、前記注目画素に含まれるノイズを低減するノイズ低減処理(NR)として実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  6.  前記信号処理部は、
     前記カラー画素が欠陥画素である可能性があるか否かを判定する欠陥可能性を判定し、
     欠陥可能性ありと判定したカラー画素の近傍のW画素を適用して、該カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定するテクスチャ検出処理を実行し、
     前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域であると判定した場合は、欠陥補正処理を実行せず、
     前記テクスチャ検出処理において、前記カラー画素がテクスチャ領域でないと判定した場合は、欠陥補正処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  7.  前記信号処理部は、
     前記テクスチャ検出処理において、欠陥可能性ありと判定したカラー画素の最近接W画素と、その外側のW画素の画素値差分を適用して、前記カラー画素がテクスチャ領域であるか否かを判定する請求項6に記載の画像処理装置。
  8.  画像処理装置において画素値補正を実行する画像処理方法であり、
     前記画像処理装置の信号処理部が、
     RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力し、
     カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出する画像処理方法。
  9.  画像処理装置において画素値補正を実行させるプログラムであり、
     前記画像処理装置の信号処理部に、
     RGB各カラー画素とRGB各波長のほぼ全波長光を透過するW(White)画素を有するRGBW配列の画像データを入力させ、
     カラー画素の画素値補正処理において、補正対象となる注目画素と、参照領域内の注目画素と同一色画素の参照画素位置にW画素を補間し、補間W画素の各画素値に基づいて平滑化重みを算出し、算出した平滑化重みを適用した平滑化処理を実行して前記注目画素の補正画素値を算出させるプログラム。
PCT/JP2012/080872 2012-01-24 2012-11-29 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム WO2013111449A1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020147019527A KR101980931B1 (ko) 2012-01-24 2012-11-29 화상 처리 장치 및 화상 처리 방법과 기록 매체
JP2013555143A JP5904213B2 (ja) 2012-01-24 2012-11-29 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
CN201280067385.2A CN104067611B (zh) 2012-01-24 2012-11-29 图像处理设备、图像处理方法及图像处理装置
US14/370,338 US9253459B2 (en) 2012-01-24 2012-11-29 Image processing apparatus and image processing method, and program
CA2861220A CA2861220C (en) 2012-01-24 2012-11-29 Image processing apparatus and image processing method, and program
US14/982,239 US9445022B2 (en) 2012-01-24 2015-12-29 Image processing apparatus and image processing method, and program

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012-011716 2012-01-24
JP2012011716 2012-01-24

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US14/370,338 A-371-Of-International US9253459B2 (en) 2012-01-24 2012-11-29 Image processing apparatus and image processing method, and program
US14/982,239 Continuation US9445022B2 (en) 2012-01-24 2015-12-29 Image processing apparatus and image processing method, and program

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2013111449A1 true WO2013111449A1 (ja) 2013-08-01

Family

ID=48873190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2012/080872 WO2013111449A1 (ja) 2012-01-24 2012-11-29 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Country Status (6)

Country Link
US (2) US9253459B2 (ja)
JP (1) JP5904213B2 (ja)
KR (1) KR101980931B1 (ja)
CN (1) CN104067611B (ja)
CA (1) CA2861220C (ja)
WO (1) WO2013111449A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016031597A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 ソニー株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理システム
CN113574851A (zh) * 2019-03-27 2021-10-29 日立安斯泰莫株式会社 摄像装置以及图像处理方法
CN114466170A (zh) * 2021-08-27 2022-05-10 锐芯微电子股份有限公司 图像处理方法及系统
JP7307770B2 (ja) 2021-07-20 2023-07-12 日本電子株式会社 分析装置および画像処理方法

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2861220C (en) 2012-01-24 2020-02-11 Sony Corporation Image processing apparatus and image processing method, and program
US9699429B2 (en) 2012-03-27 2017-07-04 Sony Corporation Image processing apparatus, imaging device, image processing method, and program for reducing noise or false colors in an image
US9332239B2 (en) * 2012-05-31 2016-05-03 Apple Inc. Systems and methods for RGB image processing
KR102346961B1 (ko) * 2015-03-18 2022-01-04 삼성전자주식회사 이미지 처리 장치 및 이를 포함하는 노이즈 제거 시스템
US9792879B2 (en) * 2015-12-08 2017-10-17 Himax Technologies Limited Display system and driving method
US10151862B2 (en) 2016-04-27 2018-12-11 Visera Technologies Company Limited Color filter array having low density of blue color
WO2018020685A1 (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 オリンパス株式会社 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
CN106507068B (zh) * 2016-11-29 2018-05-04 广东欧珀移动通信有限公司 图像处理方法及装置、控制方法及装置、成像及电子装置
US10210826B2 (en) * 2017-02-22 2019-02-19 Himax Technologies Limited Sub-pixel rendering method for delta RGBW panel and delta RGBW panel with sub-pixel rendering function
CN110072034B (zh) * 2018-01-23 2021-10-08 瑞昱半导体股份有限公司 影像处理方法及影像处理装置
CN110855889B (zh) * 2019-11-21 2021-04-13 重庆金山医疗技术研究院有限公司 图像处理方法、装置、图像处理设备及存储介质
KR20220004436A (ko) 2020-07-03 2022-01-11 삼성전자주식회사 뉴럴 네트워크 프로세서를 구비하는 이미지 프로세싱 장치 및 이의 동작 방법
KR20220010285A (ko) 2020-07-17 2022-01-25 에스케이하이닉스 주식회사 디모자익 동작 회로, 이미지 센싱 장치 및 그 동작방법
CN114255173A (zh) * 2020-09-24 2022-03-29 苏州科瓴精密机械科技有限公司 粗糙度补偿方法、系统、图像处理设备及可读存储介质
CN112702543B (zh) * 2020-12-28 2021-09-17 Oppo广东移动通信有限公司 图像处理方法、图像处理系统、电子设备及可读存储介质

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288395A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Sony Corp 撮像装置
JP2009253616A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Fujifilm Corp 撮像装置
JP2011055038A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1011262A1 (en) * 1998-12-10 2000-06-21 Interuniversitair Micro-Elektronica Centrum Vzw Method and device for determining corrected colour aspects of a pixel in an imaging device
JP3880862B2 (ja) * 2002-01-29 2007-02-14 富士フイルムホールディングス株式会社 撮像装置
KR100581514B1 (ko) * 2004-03-16 2006-05-22 엠텍비젼 주식회사 가중치 값을 이용한 결함 픽셀 보정 장치 및 방법
US7821553B2 (en) * 2005-12-30 2010-10-26 International Business Machines Corporation Pixel array, imaging sensor including the pixel array and digital camera including the imaging sensor
JP4241754B2 (ja) * 2006-04-14 2009-03-18 ソニー株式会社 撮像装置
JP5106870B2 (ja) * 2006-06-14 2012-12-26 株式会社東芝 固体撮像素子
JP5085140B2 (ja) * 2007-01-05 2012-11-28 株式会社東芝 固体撮像装置
JP4930109B2 (ja) * 2007-03-06 2012-05-16 ソニー株式会社 固体撮像装置、撮像装置
JP5222625B2 (ja) * 2007-06-01 2013-06-26 富士フイルム株式会社 撮像装置
JP4604078B2 (ja) 2007-11-22 2010-12-22 アキュートロジック株式会社 欠陥画素補正方法、欠陥画素補正プログラム及び欠陥画素補正装置
JP2011076186A (ja) 2009-09-29 2011-04-14 Kddi Corp 操作支援装置、操作支援方法およびプログラム
JP2012217139A (ja) * 2011-03-30 2012-11-08 Sony Corp 画像理装置および方法、並びにプログラム
JP2013066146A (ja) 2011-08-31 2013-04-11 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
CA2861220C (en) 2012-01-24 2020-02-11 Sony Corporation Image processing apparatus and image processing method, and program
JP2013214272A (ja) 2012-03-08 2013-10-17 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
US9699429B2 (en) 2012-03-27 2017-07-04 Sony Corporation Image processing apparatus, imaging device, image processing method, and program for reducing noise or false colors in an image
JP2013218487A (ja) 2012-04-06 2013-10-24 Sony Corp 画像処理装置、撮像装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP2013219705A (ja) 2012-04-12 2013-10-24 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288395A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Sony Corp 撮像装置
JP2009253616A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Fujifilm Corp 撮像装置
JP2011055038A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Sony Corp 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016031597A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 ソニー株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び、画像処理システム
US10348989B2 (en) 2014-08-27 2019-07-09 Sony Semiconductor Solutions Corporation Image processing device, image processing method, and image processing system
CN113574851A (zh) * 2019-03-27 2021-10-29 日立安斯泰莫株式会社 摄像装置以及图像处理方法
CN113574851B (zh) * 2019-03-27 2023-02-07 日立安斯泰莫株式会社 摄像装置以及图像处理方法
JP7307770B2 (ja) 2021-07-20 2023-07-12 日本電子株式会社 分析装置および画像処理方法
CN114466170A (zh) * 2021-08-27 2022-05-10 锐芯微电子股份有限公司 图像处理方法及系统
CN114466170B (zh) * 2021-08-27 2023-10-31 锐芯微电子股份有限公司 图像处理方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
CA2861220A1 (en) 2013-08-01
KR101980931B1 (ko) 2019-05-21
JP5904213B2 (ja) 2016-04-13
US20160112659A1 (en) 2016-04-21
CN104067611A (zh) 2014-09-24
US9253459B2 (en) 2016-02-02
KR20140116870A (ko) 2014-10-06
US20140347528A1 (en) 2014-11-27
US9445022B2 (en) 2016-09-13
JPWO2013111449A1 (ja) 2015-05-11
CN104067611B (zh) 2016-08-24
CA2861220C (en) 2020-02-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5904213B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
TWI516132B (zh) An image processing apparatus, an image processing method, and a program
JP5454075B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP4700445B2 (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
US9542759B2 (en) Image processing device, method of processing image, and image processing program including false color correction
US8837853B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, information recording medium, and program providing image blur correction
JP5326943B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
US9179113B2 (en) Image processing device, and image processing method, and program
EP2278788B1 (en) Method and apparatus for correcting lens shading
JP5672776B2 (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP6046927B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法
JP2019012998A (ja) Raw画像処理システム及び方法
JP2013066157A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム
JP2010016814A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびコンピューター読み取り可能な媒体
JP6282123B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2011041210A (ja) 信号処理装置、撮像装置及び信号処理方法
JP2013055622A (ja) 画像処理装置、および画像処理方法、情報記録媒体、並びにプログラム
WO2017125162A1 (en) Method and device for demosaicing of color images

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 12866545

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2013555143

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2861220

Country of ref document: CA

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 14370338

Country of ref document: US

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 20147019527

Country of ref document: KR

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 12866545

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1