JP7306411B2 - ホログラムシートの製造方法およびホログラムシート - Google Patents

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本発明はホログラムのレリーフ構造を転写することによりホログラムを形成したホログラムシートの製造方法及びホログラムシートに関する。
従来、ホログラムのレリーフ構造を熱可塑性樹脂に転写したホログラムシートが知られている。これは、ニッケル等の金属で作製した表面レリーフ型のホログラムを熱可塑性樹脂に熱プレスして作製したものであり、大量に複製できることから広く使用されてきた。さらに、熱可塑性樹脂状のホログラムの凹凸形状を加熱した金型等の熱媒体を用いて部分的に平坦にしてホログラムを消失させることでパターン状のホログラムが得られることも知られている(特許文献1)。
しかし、上記の技術ではパターン状ホログラムの自由度が高くなく、より複雑なデザインを形成可能な技術が求められている。
特開平06-110376号公報
本発明は、複雑なホログラムパターンを形成可能なホログラムシートとすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、支持体と、支持体上に熱可塑性樹脂層及び硬化樹脂層を備えるホログラムシートの製造方法であって、支持体上に熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層を形成する工程と、熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層の少なくとも一部に熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂層に跨るようにホログラムのレリーフ構造を転写する工程と、ホログラムのレリーフ構造が転写された硬化性樹脂層を硬化させて硬化樹脂層とする工程と、ホログラムのレリーフ構造が転写された熱可塑性樹脂層の少なくとも一部のホログラムのレリーフ構造を消失させる工程、を備えることを特徴とするホログラムシートの製造方法とする。
また、前記熱可塑性樹脂または硬化性樹脂に色材が含まれることを特徴とするホログラムシートの製造方法とする。
また、前記熱可塑性樹脂層の少なくとも一部のホログラムのレリーフ構造を消失させる工程の後に、ホログラムのレリーフ構造が消失した熱可塑性樹脂層の少なくとも一部にさらにホログラムのレリーフ構造を転写する工程を備えることを特徴とするホログラムシートの製造方法とする。
また、支持体と、支持体上に熱可塑性樹脂層及び硬化樹脂層を備えるホログラムシートであって、熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層の少なくとも一部に熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂層に跨るようにホログラムのレリーフ構造が形成されてなり、熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は加熱・加圧により消失可能であり、硬化性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は加熱・加圧により消失しないこと、を特徴とするホ
ログラムシートとする。
また、前記熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造と硬化性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は異なる構造であることを特徴とするホログラムシートとする。
また、支持体と、支持体上に熱可塑性樹脂層及び硬化樹脂層を備えるホログラムシートであって、硬化性樹脂層の少なくとも一部にホログラムのレリーフ構造が形成されてなり、熱可塑性樹脂層にはホログラムのレリーフ構造が形成されておらず、硬化性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は加熱・加圧により消失しないこと、を特徴とするホログラムシートとする。
また、前記熱可塑性樹脂または硬化樹脂に色材が含まれることを特徴とするホログラムシートとする。
本発明によれば、複雑なホログラムパターンを形成可能なホログラムシートとすることが可能となる。
一実施形態におけるホログラムシートの製造ラインの概略を示す平面図。 一実施形態におけるホログラム形成シートについて断面構造を示す断面図で熱可塑性樹脂と硬化性樹脂が重なる場合の断面図。 図2を上から見た概略図。 一実施形態におけるホログラム形成シートについて断面構造を示す断面図で、熱可塑性樹脂と硬化性樹脂が重ならない場合の端部を示す断面図。 図4を上から見た概略図。 一実施形態におけるホログラム形成シート(図4)に転写用ホログラムシート(マスターホログラムシート)を熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂層に加熱・加圧した後のホログラムシートの断面図。 図6において、電離放射線を照射後にマスターホログラムシートを剥離した後の熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂層のホログラムシート断面構造を示す断面図。 図7を上から見た概略図。 図7において、ホログラムシート全面を加熱・加圧して熱可塑性層のホログラムを消失させたホログラムシート断面構造を示す断面図。 図9を上から見た概略図。 実施例1において、色材を加えた熱可塑性樹脂層として形成したホログラムシートのパターンを示した概略図。 実施例1において、図11で形成したホログラムシート全面に加熱・加圧プレスを行った後のホログラムシートのパターンを示した概略図。 実施例1において、図11と異なるマスターホログラムシートを介して全面に加熱・加圧した後のホログラムシートを示した概略図。 実施例2において、熱可塑性樹脂層と硬化性樹脂が重ならないようにして形成したホログラムシートのパターンを示した概略図。
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態のホログラムシートの製造方法について説明する。ここで、図面は模式的なものであり、大きさや比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す各実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成する材質、形状、及び構造等が下記のものに
特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明にて使用されるホログラムシートの製造ラインの概略を示す説明図である。すなわち、巻き出しロール1aから巻き出された支持体1上に熱可塑性樹脂3a、或いは硬化性樹脂3bを塗工部2(例えば、印刷・コーティング方式2a、電子写真方式2b、インクジェット方式2c)にてパターニングした後、表面にレリーフ型ホログラム形成シート4(以下マスターホログラムシートと称す)を加熱ロール5a及びニップロール5にて加熱・加圧することにより熱可塑性樹脂3a或いは硬化前の硬化性樹脂3b表面にホログラムが連続的に形成し、ホログラムのレリーフ構造を形成した熱可塑性樹脂層3a’、ホログラムを形成した硬化性樹脂層3b’を得ることができる。その後ホログラムを形成した硬化性樹脂3b’を硬化することでホログラムのレリーフ構造を形成した硬化脂層3b”を得ることができる。
なお、硬化性樹脂が紫外線等の電離放射線硬化型樹脂の場合は、ホログラム形成後に露光機6よりの電離放射線7によって硬化される。なお、塗工部はオフラインでも構わず、熱可塑性樹脂層を塗工後、いったん巻き取って(11)、再度、硬化性樹脂をパターニングしてもよい。なお、これらの工程は、連続ではなく、枚葉の形で分けて操作してもよい。
次に図2以降を参照して詳細に説明する。
ホログラム形成層3は、熱可塑性樹脂層3aと硬化性樹脂層3bから構成されている。熱可塑性樹脂層3aと硬化性樹脂層3bは、硬化性樹脂層3bが部分的に熱可塑性樹脂層3a上にあるように形成、すなわち硬化性樹脂層は熱可塑性樹脂層に重なるように形成しもよいし(図2、図3)、両層がパターニングによって塗分けて形成、すなわち硬化性樹脂層は熱可塑性樹脂層に重ならないように形成しても構わない(図4、図5)。なお、熱可塑性樹脂層3aと硬化性樹脂層3bはパターニングによって塗分ける場合、隙間なく毛抜き合わせで形成してもよいし、隙間を設けてもよい。
得られたホログラム形成層3にマスターホログラムシート4を加熱・加圧することによって(図6)、表面レリーフ構造が転写され、ホログラムを形成した熱可塑性樹脂層3a’、ホログラムを形成した硬化性樹脂層3b’が形成される。また、マスターホログラムシート転写によるホログラムの形成は、部分的であっても、全面であっても、どちらでもよい。さらに、熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層に色材等を加え着色しても構わない。
また、熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層に含まれる色材の種類は変えてもよく、さらに熱可塑性樹脂層は異なる色材を含む複数種類用いてもよい。異なる色材を含む硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層を塗り分けて形成することでカラフルなホログラムシートとすることができる。
硬化性樹脂層にホログラムのレリーフ構造が転写されたら硬化性樹脂を硬化し、ホログラムのレリーフ構造を有する硬化脂層3b”を得る。
ここで硬化性樹脂層の硬化はマスターホログラムシート4を重ねた状態で行っても良いし、マスターホログラムシート4を除去した後に行っても良い。なお、マスターホログラムシート4を重ねた状態で行う方が好ましい。その方がホログラムのレリーフ構造がきれいに転写されるからである。
そして、図7の断面図、図8の平面図に示す様な、表面にホログラムのレリーフ構造を有するシート10が連続的に得られる。なお、図6、7の例は図4の構成にホログラムの
レリーフ構造を転写した例である。図3の構成にホログラムのレリーフ構造を転写した図は省略する。
次に、該ホログラムシート10上に加熱・加圧を行うことにより、図9,10に示すように、熱可塑性樹脂3a’上に形成されたホログラムのレリーフ構造を消失させたホログラムシート20を得る。ここでホログラム形成層3の全面に加熱・加圧を行うようにしてもよい。この場合、硬化脂層3b”を設けた部分はホログラムのレリーフ構造が消失されず、熱可塑性樹脂3a’ を設けた部分のみホログラムのレリーフ構造が消失される。また、ホログラム形成層3の部分的に加熱・加圧を行うようにしてもよい。この場合は、加熱・加圧した部分のうち、熱可塑性樹脂3a’が形成されている部分のみホログラムのレリーフ構造が消失される。
そして、ホログラムのレリーフ構造が消失した熱可塑性樹脂が形成されている領域には、再びホログラム形成シートを用いてホログラムのレリーフ構造を熱可塑性樹脂に転写形成することができる。この時最初にホログラムのレリーフ構造を形成するときに用いたホログラム形成シートとは異なるレリーフ構造を有するホログラム形成シートを用いることができる。また、熱可塑性樹脂のホログラムのレリーフ構造を形成、部分的消失、部分的なホログラムのレリーフ構造の再形成を繰り返しても良い。
以下に3つの異なるレリーフ構造を備えたホログラムシートを作成する例を示す。まず、レリーフ構造の異なる3種のマスターホログラムシートA,B、Cを用い、支持体上に熱可塑性樹脂及び硬化性樹脂を形成し、全面にマスターホログラムシートAを用いてホログラムのレリーフ構造を転写形成する。その後硬化性樹脂を硬化し、全面を加熱・加圧することによりホログラムのレリーフ構造を転写形成された熱可塑性樹脂のレリーフ構造を消失させる。次に熱可塑性樹脂が形成されている領域(レリーフ構造は消失されている)にマスターホログラムシートBを用いてホログラムのレリーフ構造を転写形成する。
そしてマスターホログラムシートBのレリーフ構造が転写された熱可塑性樹脂の一部に加熱・加圧することで再びレリーフ構造を消失させる。この後熱可塑性樹脂のレリーフ構造が消失した部分にマスターホログラムシートCを用いてホログラムのレリーフ構造を転写形成する。
このようにすることで、既存のマスターホログラムシートを用いて、マスターホログラムシートAのレリーフ構造が形成されている硬化樹脂領域、マスターホログラムシートBのレリーフ構造が形成されている熱可塑樹脂領域およびマスターホログラムシートCのレリーフ構造が形成されている熱可塑樹脂領域からなる複雑なパターンのホログラムシートとすることができる。なお、熱可塑性樹脂の領域は加熱・加圧によるレリーフ構造の消失、マスターホログラムを用いたレリーフ構造の転写をさらに繰り返すことでより複雑なパターンにすることも可能である。
なお、異なる色材を含む硬化性樹脂層、熱可塑性樹脂層を用いる場合、色材に合わせてホログラムのレリーフ構造を変えることも可能である。例えば色材としてシアンを含む硬化性樹脂層、色材としてマゼンダを含む熱可塑性樹脂、色材としてイエローを含む熱可塑性樹脂を用いる場合、シアンを含む硬化性樹脂層の領域はマスターホログラムシートAのレリーフ構造を形成し、色材としてマゼンダを含む熱可塑性樹脂の領域はマスターホログラムシートBのレリーフ構造を形成し、色材としてイエローを含む熱可塑性樹脂の領域はマスターホログラムシートBのレリーフ構造を形成することができる。
このように硬化性樹脂層(硬化樹脂層)、熱可塑性樹脂層に含まれる色材に合わせてレリーフ構造を変えることでより複雑なパターンとすることが可能となる。
以上の様に、本発明は、マスターホログラムシートの形状を変更することなく、シート上の任意の位置に所望形状の複雑なパターンを容易に設けることができる様にしたものであり、再現性が良好で生産収率が格段に優れた経済的で高能率なパターン状ホログラム形成シートの製造方法を提供するものである。
本発明に用いる支持体1は取扱いも容易で熱可塑性樹脂、或いは硬化性樹脂の塗工適正があればよく、比較的安価なポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セロファン等の樹脂から成るフィルムや紙基材が使用できる。表面平滑性、透明性、表面耐性、汎用性の点で、 厚さ9μmから200μmのポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂や紙基材が最も適当である。
本発明のホログラムシートの製造方法に用いる熱可塑性樹脂は、機械的強度に優れ、フィルム成形能を有する透明性が良好な熱可塑性樹脂で、マスターホログラムシートよりもの軟化点或いはガラス転移点(Tg)が低い必要があるため、該軟化点或いはTgが70℃以下のものが挙げられる。その例としてアクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂を用いることができる。
色材を加える場合は、カーボンブラック顔料やその他有機顔料、無機顔料を用いることができる。レーザープリンタを用いて熱可塑性樹脂層を形成する場合、熱可塑性樹脂の材料として顔料と樹脂から形成されるトナーを用いることができる。
本発明のホログラムシートの製造方法に用いる硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂、電籬放射線硬化性樹脂を用いることができるが、使い勝手などの点から紫外線硬化樹脂を使用することが好ましい。
紫外線硬化樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などのバインダー樹脂にアクリルモノマー、アクリルオリゴマーのような分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤を添加したものなどが挙げられる。
色材を加える場合は、カ―ボンブラック顔料やその他有機顔料、無機顔料を用いることができる。レーザープリンタを用いて硬化性樹脂層を形成する場合、硬化性樹脂の材料として顔料と樹脂から形成されるトナーを用いることができる。
本発明において、硬化性樹脂には、前記成分以外に、必要に応じて相溶性のある添加物、例えば、可塑剤、安定剤、界面活性剤、レベリング剤、カップリング剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
硬化性樹脂層が熱可塑性樹脂層上に重なる場合で熱可塑性樹脂層に色材が含まれる場合は、熱可塑性樹脂層の色調を活かすため、硬化性樹脂層(硬化樹脂層)は透明であることが好ましく、ヘイズが2%以下に抑えることが好ましい。なお、支持体などの下層に設けられている模様や色調を活かしたい場合は、熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層(硬化樹脂層)は共に透明であることが好ましく、ヘイズが2%以下に抑えることが好ましい。
硬化性樹脂として紫外線硬化樹脂を用いる場合、紫外線照射器(UV-LEDライト等も含む)を照射することで樹脂を硬化させることができる。
ホログラムのレリーフ構造の転写に用いるホログラム形成シートは、光学効果を発現するためのレリーフ構造を備えた転写用シートを用いることができる。このようなものとしては、市販のホログラム形成シートを用いることができ、例えば製品名ホログラムスリーキングフォイル(販売元アコ・ブランズ・ジャパン株式会社)などが挙げられる。
熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層にレリーフ構造を転写する方法としては、熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層のレリーフ構造を転写する面にホログラム形成シートを重ね、ラミネーター等による加熱・加圧やサーマルヘッドを用いた加熱・加圧などによりレリーフ構造を転写することができる。加熱・加圧条件としては、用いている樹脂の性質などにより適宜設定できる。なお、レリーフ構造を転写は加熱のみ又は加圧のみで行ってもいし加熱加圧により行っても良い。
熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層へのレリーフ構造の転写は部分的に転写してもよいし、全面に転写してもよい。レリーフ構造を部分的に転写する方法としては、レリーフ構造を転写したい領域(形状)以外にマスクを設けてマスクがない領域のみにレリーフ構造を転写する方法を用いることができる。マスクとしては紙材やフィルム材などを用いることができる。また、サーマルヘッドの形状でレリーフ構造を転写したい領域(形状)に合わせたものを用いてレリーフ構造を転写する方法を用いてもよい。なお、全面にレリーフ構造を転写する場合は熱可塑性樹脂層、硬化性樹脂層の全面にホログラム形成シートを重ねてラミネーターやサーマルヘッドなどを用いて全面に加熱・加圧をする方法を用いることができる。
さらに、熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造を消失させる方法としては、レーザーによる加熱やラミネーター等による加熱・加圧、サーマルヘッドを用いた加熱・加圧などを用いることができる。ラミネーターの加熱・加圧条件としては、用いている樹脂の性質などにより適宜設定できるが、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などを用いている場合、おおよそ40~130℃、30~100kgf/cmが最適である。なお、レリーフ構造の消失は加熱のみで行っても良いし加熱と加圧を組み合わせて行っても良い。
熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は部分的に消失させてもよいし、全面に消失させてもよい。部分的にレリーフ構造を消失する場合は、レーザーやサーマルヘッドを用いて、レリーフ構造を消失させたい部分に加熱・加圧する方法を用いることができる。なお、全面のレリーフ構造を消失する場合は熱可塑性樹脂層の全面にラミネーターやサーマルヘッドなどを用いて全面に加熱・加圧をする方法を用いることができる。
本発明のホログラムシートは、ホログラム転写後に凹凸を追従するように金属蒸着層、無機蒸着層などを設けてもよい。
このように、本発明では、加熱・加圧によりホログラムのレリーフ構造が消失する熱可塑性樹脂と加熱・加圧によりホログラムのレリーフ構造が消失しない硬化樹脂を用いることで、複雑なホログラムパターンを形成可能なホログラムシートとすることが可能となる。具体的には、熱可塑性樹脂層の部分は繰り返しホログラム構造転写、消去、再転写をすることができるようにすることで複雑なパターン(デザイン)のホログラムを形成することができる。
さらに、加熱してホログラム効果が失われる部分と失われない部分を有する構造であるため、この特徴を真贋判定に用いることもできる。
以下、本発明を実施例について具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[実施例1]
A4サイズにカットしたPETフィルム(ルミラーT60、75μm厚;東レ(株)製
)上にレーザープリンタ(型式DC1450GA:富士ゼロックス(株)製)にて熱可塑性樹脂として乾式粉体トナー(型番CT201614(ブラック)、CT201615(シアン)、CT201616(マゼンダ)、CT201617(イエロー):富士ゼロックス(株)製)を用いて全面にカラー画像を形成した。
さらに、硬化性樹脂としてUV硬化性トナー(ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー:アイメックス(株)製)を用いて部分的に追い刷りしてシートを得た。このシートにマスターホログラムシート(ホログラムスリーキングフォイノレ;販売元アコ・ブランズ・ジャパン(株))を介して加熱ロール(温度120℃)及びニップロールによりし加熱・加圧し、全面にマスターホログラムシートのレリーフ構造を転写した。引き続き、UV光源にて2000mJ/cmで露光することによりUV硬化性トナーを硬化させ、図11に示す様なホログラムシート30を得た。
次にホログラムシート30を、120℃の加熱ロール及びニップロールを用いて加熱・加圧し、熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造を消失させたパターン状ホログラムシート31(図12)を得た。
次にホログラムシート31を最初に用いたマスターホログラムシートとはパターンの異なる表面レリーフ型ホログラムシートを介して加熱ロール(温度120℃)及びニップロールにより押圧加熱して、ホログラムのレリーフ構造を消失した熱可塑性樹脂層領域に新たにレリーフ構造を転写した。そして熱可塑性樹脂層領域(硬化樹脂が重ねられていない領域)と熱可塑性樹脂層上に形成した硬化樹脂領域にホログラムのレリーフ構造が形成されており、レリーフ構造が熱可塑性樹脂層領域と硬化樹脂領域で異なるレリーフ構造を備えたホログラムシート32(図13)を得た。
[実施例2]
PETフィルム(ルミラーT60、75μm厚;東レ(株)製)上にレーザープリンタにて実施例1で使用した乾式粉体トナーとUV硬化性トナーを用いて重ならないようにパターン画像を形成した後、実施例1と同様に操作した。そして、熱可塑性樹脂層領域と硬化樹脂領域にホログラムのレリーフ構造が形成されており、レリーフ構造が熱可塑性樹脂層領域と硬化樹脂領域で異なるレリーフ構造を備えたホログラムシート33(図14)を得た。
1 支持体フィルム
1a 支持体フィルム巻き出し部
2 塗工部
2a 印刷方式
2b 電子写真方式
2c インクジェット方式
3 ホログラム形成層
3a 熱可塑性樹脂層
3b 硬化樹脂層
3a‘ ホログラムを形成した熱可塑性樹脂層
3b‘ ホログラムを形成した硬化樹脂層
3a” 繰り返しホログラムを形成した熱可塑性樹脂層
3b” ホロクラムを形成後、硬化した硬化樹脂層
4 ホログラム形成シート(マスターホログラムシート)
4a ホログラム形成シート巻き出し部
4b ホログラム形成シート巻き取り部
5 ニップロール
5a 加熱ロール
6 光源
7 電離放射線
8 タッチロール
9 剥離ロール
10 ホログラムシート
20 パターン化したホログラムシート
30 パターン化したホログラムシート
31 パターン化した硬化性樹脂層のみにホログラムが形成されたホログラムシート
32 熱可塑性樹脂層と硬化樹脂層で異なるホログラムが形成されたホログラムシート
33 パターン化したホログラムシート

Claims (5)

  1. 支持体と、前記支持体上に軟化点或いはTgが70℃以下の熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層を備えるホログラムシートの製造方法であって、前記支持体上に夫々異なる色材を含む前記熱可塑性樹脂層及び前記硬化性樹脂層を塗分けて形成する工程と、前記工程の次工程としての前記熱可塑性樹脂層及び前記硬化性樹脂層の少なくとも一部に前記熱可塑性樹脂層と前記硬化性樹脂層に跨るようにホログラムのレリーフ構造を転写する工程と、前記工程の次工程としての前記ホログラムの前記レリーフ構造が転写された前記硬化性樹脂層のみを硬化させて硬化樹脂層とする工程と、前記工程の次工程としての前記ホログラムの前記レリーフ構造が転写された前記熱可塑性樹脂層の少なくとも一部の前記ホログラムのレリーフ構造を消失させる工程、を備えることを特徴とするホログラムシートの製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂層の少なくとも一部の前記ホログラムのレリーフ構造を消失させる前記工程の後に、前記ホログラムのレリーフ構造が消失した前記熱可塑性樹脂層の少なくとも一部にさらにホログラムのレリーフ構造を転写する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラムシートの製造方法。
  3. 支持体と、前記支持体上に軟化点或いはTgが70℃以下の熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層が塗分けられ備えるホログラムシートであって、前記熱可塑性樹脂及び前記硬化性樹脂に夫々異なる色材が含まれ、前記熱可塑性樹脂層及び前記硬化性樹脂層の少なくとも一部に前記熱可塑性樹脂層と前記硬化性樹脂層に跨るようにホログラムのレリーフ構造が形成されてなり、前記熱可塑性樹脂層に形成された前記ホログラムの前記レリーフ構造は加熱・加圧により消失可能であり、前記硬化性樹脂層に形成された前記ホログラムの前記レリーフ構造は加熱・加圧により消失しないこと、を特徴とするホログラムシート。
  4. 前記熱可塑性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造と前記硬化性樹脂層に形成されたホログラムのレリーフ構造は異なる構造であることを特徴とする請求項3に記載のホログラムシート。
  5. 支持体と、前記支持体上に軟化点或いはTgが70℃以下の熱可塑性樹脂層及び硬化性樹脂層が塗分けられ備えるホログラムシートであって、前記熱可塑性樹脂または前記硬化性樹脂に色材が含まれ、前記硬化性樹脂層の少なくとも一部にホログラムのレリーフ構造が形成されてなり、前記熱可塑性樹脂層には前記ホログラムの前記レリーフ構造が形成されておらず、前記硬化性樹脂層に形成された前記ホログラムの前記レリーフ構造は加熱・加圧により消失しないこと、を特徴とするホログラムシート。
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