JP7306314B2 - 単結晶製造装置のリークチェック方法及び単結晶製造方法 - Google Patents

単結晶製造装置のリークチェック方法及び単結晶製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単結晶製造装置のリークチェック方法及び単結晶製造方法に関する。
CZ(Czochralski)法などに代表される単結晶製造において、単結晶育成工程中のチャンバー内のリークによる結晶品質の異常を防ぐため、初期の準備工程において原料を仕込み、チャンバーをセットした後に、真空ポンプを用いてチャンバー内の連続排気を行うことにより、チャンバー全体での真空度の到達とリーク量の確認を行っていた。また、結晶取出し、種交換、リチャージ作業等の準備工程においては、メインチャンバーとプルチャンバー間のゲートバルブを閉じた状態で、メインチャンバー側を単結晶育成工程中の炉内圧力として、プルチャンバー単体でのリークチェックを実施していた。
具体的な方法としては、真空ポンプでチャンバー内を規定時間連続排気した後の真空度や、チャンバーを密閉状態として規定時間放置した後のリーク量を確認していた。例えば、特許文献1に記載されているように、単結晶引上げ装置のチャンバー内を10-3乃至10-4hPa程度まで真空排気し、その後のリーク量からチャンバー内にリークがないかを確認していた。
特開2005-200248号公報
しかしながら、本発明者が鋭意調査を行ったところ、単結晶製造の準備工程において、駆動部が静止状態であるとリーク量がごく僅かであるため、到達真空度・リークの基準を満足するが、その後の単結晶育成工程で駆動部が動作状態となってからリーク量が増大し、結晶品質異常を招く場合があるという新たな問題点を見出した。上記のような従来のリークチェック方法は、主としてゲートバルブ、ガスバルブ等の頻繁に開閉する部分からのリークの発見を目的としていたため、リークの発生する頻度が低いチャンバー内の駆動部用の磁気シール部、ベローズシール部等の運動用シール部からの微量なリークは発見できなかった。そのため、チャンバー内の駆動部用磁気シール部、ベローズシール部等の運動用シール部からの微量なリークを、実際に単結晶を製造する工程に入る前の準備工程で発見することができるリークチェック方法が必要である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、単結晶製造の準備工程で、単結晶製造装置のチャンバーに設けられた運動用シール部からのリークを発見し、結晶品質の異常を防ぐことができる単結晶製造装置のリークチェック方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、単結晶製造装置のリークチェック方法であって、前記単結晶製造装置は、運動用シール部を備えたチャンバーと、前記運動用シール部を介して駆動される駆動部を有し、前記単結晶製造装置の前記チャンバー内を真空ポンプで排気することにより所定の真空度に到達したことを確認した後、前記チャンバーを密閉状態として、リーク量のチェックを行う場合に、前記駆動部を動作させながら前記リーク量のチェックを行う単結晶製造装置のリークチェック方法を提供する。
このような単結晶製造装置のリークチェック方法によれば、単結晶製造の準備工程で、チャンバー内の運動用シール部からのリークを精度よく発見、評価し、結晶品質の異常を防ぐことができる。
このとき、前記運動用シールは、磁気シール及び/又はベローズシールとすることが好ましい。
磁気シールやベローズシールは、運動用シールとして単結晶製造装置に広く使用されているものであり、本発明のリークチェック方法は、磁気シールやベローズシールのリークを、より精度よく発見、評価することができる。
このとき、前記単結晶製造装置は複数の前記駆動部を有し、全ての前記駆動部を動作させながら、リーク量のチェックを行うことが好ましい。
このようにすれば、短時間でリークを評価でき、早期に単結晶製造の開始を行うか否かを判断することができる。
このとき、前記単結晶製造装置は、CZ法又はFZ法により単結晶を製造するものであることが好ましい。
CZ法又はFZ法により単結晶を製造する単結晶製造装置はチャンバーの内部に多くの駆動部を有し、また、製造する結晶品質へのリークによる影響が大きいため、CZ法又はFZ法により単結晶を製造する単結晶製造装置のリークチェックにおいて、特に好適である。
このとき、前記駆動部の動作方向を、単結晶製造工程中の前記駆動部の動作方向と同じ方向とすることが好ましい。
このようにすれば、単結晶製造の工程と駆動部の動作状態が同様となるため、実際の製造時に発生するリークをより正確に発見、評価でき、結晶品質の異常をより有効に防ぐことができる。
また、上記の単結晶製造装置のリークチェック方法を行った単結晶製造装置を用いて、単結晶を製造する単結晶製造方法を提供することができる。
本発明に係るリークチェックを行うことで、実際に単結晶製造を開始してからのリークによる結晶品質の異常が抑制され、単結晶の歩留まりが向上する。
以上のように、本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法によれば、単結晶製造装置のチャンバーに設けられた運動用シール部を介して駆動される駆動部が動作するときの運動用シール部からのリークという、稀にしか発生しないリーク不良を、単結晶製造の準備工程において、確実に精度高く検出することができる。単結晶を実際に製造する前に、早期に、リーク不良を検出できるため、製造する単結晶の歩留まりや、生産性を向上することが可能となる。
初期チャージ後のチャンバー全体のリークチェック方法を示したフローチャートである。 結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等のプルチャンバーのリークチェック方法を示したフローチャートである。 本発明に用いることができる単結晶製造装置の一例を示した図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、単結晶製造の準備工程で、単結晶製造装置のチャンバーに設けられた運動用シール部からのリークを発見し、結晶品質の異常を防ぐことができる単結晶製造装置のリークチェック方法が求められていた。
本発明者は、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、単結晶製造装置のリークチェック方法であって、前記単結晶製造装置は、運動用シール部を備えたチャンバーと、前記運動用シール部を介して駆動される駆動部を有し、前記単結晶製造装置の前記チャンバー内を真空ポンプで排気することにより所定の真空度に到達したことを確認した後、前記チャンバーを密閉状態として、リーク量のチェックを行う場合に、前記駆動部を動作させながら前記リーク量のチェックを行う単結晶製造装置のリークチェック方法により、単結晶製造の準備工程で、単結晶製造装置のチャンバーに設けられた運動用シール部からのリークを発見し、結晶品質の異常を防ぐことができることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
(単結晶製造装置)
本発明に係るリークチェック方法を適用可能な単結晶製造装置は、運動用シール部を備えたチャンバーと、運動用シール部を介して駆動される駆動部を有し、チャンバー内を真空ポンプで排気することが可能なものであれば、特に限定されない。特に、CZ法又はFZ法により単結晶を製造する装置において、本発明に係るリークチェック方法を適用することが好ましい。CZ法又はFZ法により単結晶を製造する単結晶製造装置は、チャンバーの内部に多くの駆動部を有し、また、製造する結晶品質へのリークによる影響が大きい。そして、一度単結晶の製造を開始してからリーク不良などが発生すると、大量の結晶が不良品として無駄になる。以下の説明では、単結晶製造装置のうち、CZ法により単結晶を製造する装置を例として、本発明に係るリークチェック方法を説明する。
また、チャンバーに備えられた運動用シール部の種類も特に限定されない。一般に運動用シール部とは、回転や往復運動のような運動部分の密封に設けられるシールを指し、磁気シール(磁気流体シールともいう)、ラビリンスシール、ビスコシール、マグネットカップリングシールなどの非接触式シールや、ベローズシール、オイルシール、メカニカルシール、成形パッキン(Vパッキン、Oリング、Xリングなど)、ウィルソンシール、グランドパッキンなどの接触式シールが挙げられる。なかでも、磁気シール(磁気流体シール)やベローズシールは超高真空装置に好適に使用されるものであり、単結晶製造装置において広く使用されている。本発明に係るリークチェック方法は、このような運動用シール部を有する単結晶製造装置に適用すると、リークをより精度よく発見、評価することができ、好ましい。
図3は、本発明に用いることができる単結晶製造装置の一例を示した図であり、CZ法で用いる単結晶製造装置を示している。
単結晶製造装置100は、チャンバー30として、内部に原料融液を収容する石英ルツボ8、該石英ルツボ8を収納する黒鉛ルツボ9、ヒーター10等を内部に収容したメインチャンバー1と、育成した単結晶を収容し、取り出すためのプルチャンバー2を具備することができる。そして、チャンバー30におけるメインチャンバー1とプルチャンバー2は、ゲートバルブ4で仕切ることができる。図3に示す単結晶製造装置100の例では、メインチャンバー1とプルチャンバー2のそれぞれを排気可能な、真空ポンプ20、21を備えている。
黒鉛ルツボ9の下部にルツボ移動部ベローズシール6が接続され、石英ルツボ8及び黒鉛ルツボ9は、ルツボ移動部ベローズシール6を介して結晶成長軸方向に昇降(CL)可能に設置することができる。単結晶製造工程において、結晶化して減少した原料融液の液面下降分を補うように、石英ルツボ8及び黒鉛ルツボ9を上昇させ、原料融液の液面の高さがほぼ一定に保たれるように制御される。また、黒鉛ルツボ9の下部から伸びた回転軸は、ルツボ移動部ベローズシール6と、ルツボ回転部磁気シール5を介してルツボ移動用スライダー14に接続されている。ルツボ移動用スライダー14の上下動とルツボ8、9の上下動は連動する。また、石英ルツボ8及び黒鉛ルツボ9は、ルツボ回転部磁気シール5を介して、結晶成長軸を時計回り(CW)に回転(CR)することができる。
ヒーター10は、電極11の上部に接続され、ヒーター移動部ベローズシール7を介して結晶成長軸方向に昇降(HL)可能に設置することができる。ヒーター10の位置は、単結晶製造工程において、ヒーター10の発熱中心がルツボ8、9内に充填された原料に対して所定の位置になるように、ルツボ8、9の位置に合わせて制御される。ヒーター10は、ヒーター移動用スライダー13に接続されている。ヒーター移動用スライダー13の上下動とヒーター10の上下動は連動する。
シードワイヤー3の先端は種結晶19に固定され、シードワイヤー3をプルチャンバー2の上方から下方に送ることで種結晶19を下降させることができる。単結晶育成時の各工程に応じて種結晶19を上下動(SL)あるいは回転動(SR)させるために、シード移動部磁気シール18を介してシードワイヤー3の昇降を行うことができ、シード回転部磁気シール16を介してシードワイヤー3の逆時計回り(CCW)の回転を行うことができる。また、シードワイヤー3には巻取りドラム17を接続させてシードワイヤー3の長さを調節することができる。
プルチャンバー2にワイヤー振れ止め機構15を設置し、ワイヤー振れ止め機構15をシードワイヤー3挿入位置まで前進させることでシードワイヤー3の振れを抑制することができる。
なお、図3のSL、SR、CL、CR、HL、振れ止めの各矢印の方向は、単結晶製造装置の各駆動部のリークチェック中及び単結晶育成工程での動作方向を示している。
(リークチェック方法)
次に、本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法について、上述のCZ法で用いる単結晶製造装置を例に説明する。リークチェックは、下記の具体例で述べるように、チャンバー全体のリークチェックを行っても良いし、チャンバーが複数の領域を気密に分離できるものであれば、それぞれの領域に分けて行ってもよい。
本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法では、単結晶製造装置のチャンバー内を真空ポンプで排気することにより所定の真空度に到達したことを確認した後、前記チャンバーを密閉状態として、リーク量のチェックを行う。
具体的には、まず、単結晶製造装置のチャンバー内を真空ポンプで排気することにより所定の真空度に到達したことを確認する。このとき、所定の真空度に到達しなかった時は、チャンバーのリーク量が多いと判断できる。真空排気としては、例えば、ホットゾーン(炉内部品)・原料が仕込まれた状態でチャンバー全体のリークを確認するためにメインチャンバー側から大気を操業用のメインポンプにて連続排気し、チャンバー全体のリークチェック終了後、プルチャンバー側のリークを確認するためにゲートバルブを閉とした状態でプルチャンバー側からサブポンプ、又は操業用のメインポンプにて連続排気することもできる。
所定の真空度に到達したことを確認したら、チャンバーを密閉状態とする。このとき、例えば、チャンバーに接続されるすべてのガス供給、排出バルブ等を閉じることで、チャンバーを密閉状態とすることができる。チャンバーを密閉状態のまま所定の時間放置して、例えばチャンバーの圧力上昇が所定値を超える場合には、リーク量が多い(リークチェック不合格)と判定することができる。
このようにして、チャンバーのリーク量のチェックを行うが、本発明に係るリークチェック方法では、チャンバーの駆動部を動作させながらチャンバーのリーク量のチェックを行う。言い換えると、チャンバーの真空排気~密閉状態放置の間に、駆動部を動作させる。このとき、少なくとも一つの駆動部を動作させればよいが、チャンバーが複数の駆動部を備える場合に、すべての駆動部を動作させることが好ましい。このようにすれば、効率的にリーク不良の有無を評価することができる。また、例えば、一部の駆動部のみを動作させる場合としては、交換等のメンテナンス実施を行ったシール部のみのリークチェックを行いたいときなど、目的のシール部を介して駆動される駆動部のみを駆動させればよい。
所定の真空度と、チャンバーを密閉状態としたときのリーク量については、適宜設定することが可能であるが、例えば次のような基準を設定することができる。
(1)チャンバー全体の真空到達度:90分以上真空排気し、チャンバー内の圧力が3Pa以下であること。
(2)チャンバー全体のリーク量:チャンバー内の全ガスバルブ閉状態で15分放置し、リーク量が1Pa以下であること。
(3)プルチャンバーの真空到達度:15分以上真空排気し、プルチャンバー内の圧力が4Pa以下であること。
(4)プルチャンバーのリーク量:プルチャンバー側のガスバルブ閉状態で3分放置し、リーク量が1Pa以下であること。
なお、「リーク量がXPa」という場合、チャンバーを密閉状態としている間に圧力がX(Pa)だけ上昇したことを意味する。この上昇した圧力値X(Pa)とチャンバーの容積から、具体的なリーク量(リークした気体の体積)を計算することも可能である。
本発明に係るリークチェックにおける、各駆動部の動作方法、動作時間の具体例を以下に記す。チャンバー全体を真空到達・密閉状態とするリーク量のチェックでは、少なくとも60分以上、CL=0.1~1mm/minで上昇、HL=0.1~1mmで下降、CR=0.05~5rpm(min-1)でCW回転させ、リーク確認後は元のポジションに調整する。また、プルチャンバーの真空到達・密閉状態とするリーク量のチェックでは、少なくとも15分以上、SL=0.1~1mm/minで上昇、SR=5~20rpm(min-1)でCCW回転させるとともに、ワイヤー振れ止めをワイヤー挿入位置まで前進させる。リーク確認後は元のポジション、振れ止め位置に調整する。
以上で説明したリークチェック方法は、例えば、単結晶製造装置が備える制御部(不図示)により制御を行うことで実施することができる。
このように、本発明に係るリークチェック方法では、リーク量のチェックを行うときに、チャンバーの真空排気~密閉状態放置の間で駆動部を動作させながら行うことで、従来、実際の操業に入るまで発見できなかったリーク不良を、早期に発見、検出することができるようになった。
(初期チャージ後のチャンバー全体のリークチェック方法)
次に、本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法の一実施形態を説明する。図1は、初期チャージ後のチャンバー全体のリークチェック方法を示したフローチャートである。以下では、このフローチャートに沿って本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法を説明する。
ホットゾーン(炉内部品)、原料が仕込まれた状態で、メインチャンバー側から大気を操業用のメインポンプ(真空ポンプ)で、例えば10分連続排気する。その後チャンバー全体に例えばArのような不活性ガスを導入し、例えば5分置換する。
次に、ルツボとヒーターの位置を決める。ヒーターの位置は、例えばヒーターの発熱中心がルツボ内に充填された原料に対して所定の位置になるように、ルツボの位置に合わせて調整される。
次に、ルツボとヒーターを単結晶育成工程と同様の動作状態にする。ルツボは結晶成長軸方向に上下動(CL)あるいは回転動(CR)させ、ヒーターはルツボの位置が移動するのに合わせて上下動(HL)させる。チャンバー全体の真空排気~密閉状態放置の間は、例えば、少なくとも60分以上、CL=0.1~1mm/minで上昇、HL=0.1~1mmで下降、CR=0.05~5rpm(min-1)でCW回転させ、リーク確認後は元のポジションに調整することができる。このように、複数の駆動部を有する単結晶製造装置に対して全ての駆動部を動作させることが好ましく、また、駆動部の動作方向を、単結晶製造工程中の駆動部の動作方向と同じ方向とすることが好ましい。このようにすれば、単結晶製造工程と駆動部の動作状態が同様となるため、精度良くリーク量を測定でき、結晶品質の異常をさらに効果的に抑制することができる。
次に、チャンバー全体のリーク量をチェックするために、メインチャンバー側から大気を操業用のメインポンプ(真空ポンプ)で、例えば90分以上連続排気する。その後、チャンバー全体が所定の真空度に到達したことを確認する。このとき到達させる真空度は例えば3Pa以下とすることができる。なお、到達させる真空度は小さいほど良い。所定の真空度に到達していない場合、リーク量が多いことが明らかであるとして、装置の点検、メンテナンス等を実施する。
所定の真空度に到達したことが確認できたら、次に、チャンバー内の全てのガスバルブを閉状態にして例えば15分放置し、チャンバーを密閉状態として圧力の上昇値(リーク量)のチェックを行う。圧力の上昇値(リーク量)の基準値は、例えば1Pa以下に設定できる。リーク量が基準値を超えていると判断された場合、チャンバー内のゲートバルブ、ガスバルブ、駆動部の運動用シール部、フレキシブルホース、ドア・監視窓のOリーング部といった箇所について、連続排気後の真空チャンバー内にヘリウムガスを注入し、ヘリウムリークデテクタを用いてリーク箇所を発見する。発見したリーク箇所に対して点検、メンテナンスを実施する。
リーク量が基準値を下回っていれば、ルツボとヒーターがリークチェックを行う前の位置となるように調整し、ルツボとヒーターの駆動を停止する。
チャンバー全体のリークチェック終了後、プルチャンバー側のリークを確認する。まず、ゲートバルブを閉状態にする。メインチャンバー内を操業時の炉内圧力となるように調整し、プルチャンバー側からサブポンプ、又は操業用のメインポンプにて連続排気する。
ワイヤーの長さを調整して種結晶の位置を決め、ワイヤー振れ止めを挿入(前進)し、種結晶を上下動(SL)あるいは回転動(SR)させて単結晶育成工程と同様な動作状態にする。プルチャンバーの真空排気~密閉状態放置の間は、例えば少なくとも15分以上、SL=0.1~1mm/minで上昇、SR=5~20rpm(min-1)でCCW回転させるとともに、ワイヤー振れ止めをワイヤー挿入位置まで前進させる。
次に、プルチャンバー側のリークを確認するためにプルチャンバー内をサブポンプ、又は操業用のメインポンプで例えば15分以上連続排気する。その後、プルチャンバーが所定の真空度に到達したことを確認する。このとき到達させる真空度は例えば4Pa以下とすることができる。なお、真空度は小さいほど良い。所定の真空度に到達していない場合、リーク量が多いことが明らかであるとして、装置の点検、メンテナンス等を実施する。
所定の真空度に到達したことが確認できたら、次に、プルチャンバー内のガスバルブを閉状態にして例えば3分放置し、チャンバーを密閉状態としてリーク量のチェックを行う。圧力の上昇値(リーク量)の基準値は、例えば1Pa以下とできる。圧力の上昇値(リーク量)が基準値を超えていると判断された場合、チャンバー全体のリークを確認したときと同様に、プルチャンバー内のガスバルブ、駆動部の運動用シール部等といった箇所について、連続排気後の真空チャンバー内にヘリウムガスを注入し、ヘリウムリークデテクタを用いてリーク箇所を発見する。発見したリーク箇所に対して点検、メンテナンスを実施する。
リーク量が基準値を下回っていれば、種結晶がリークチェックを行う前の位置に、振れ止め機構が前進させる前の元の位置となるように調整し、種結晶及び振れ止め機構の駆動を停止する。
最後に、メインチャンバーとプルチャンバーの炉内圧力を、差圧が0となるように調整し、ゲートバルブを開く。
以上のようにして、初期チャージ後のチャンバー全体の単結晶製造装置のリークチェック方法は終了する。
(結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等のリークチェック方法)
結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等には、プルチャンバーのみリークチェックを行うこととしても良い。図2は、結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等のプルチャンバーのリークチェック方法を示したフローチャートである。
まず、ワイヤー振れ止めを挿入(前進)し、種結晶を上下動(SL)あるいは回転動(SR)させて単結晶育成工程と同様の動作状態にする。プルチャンバーの真空排気~密閉状態放置の間は、例えば少なくとも15分以上、SL=0.1~1mm/minで上昇、SR=5~20rpm(min-1)でCCW回転させるとともに、ワイヤー振れ止めをワイヤー挿入位置まで前進させる。
次に、プルチャンバー内をサブポンプ、又は操業用のメインポンプで例えば3分連続排気し、プルチャンバーに例えばArのような不活性ガスを導入し、例えば1分置換する。3分の真空排気と1分のAr置換を交互にそれぞれ3回繰り返す。
次に、プルチャンバー側のリークを確認するためにプルチャンバー内をサブポンプ、又は操業用のメインポンプで、例えば15分以上連続排気する。その後、プルチャンバーが所定の真空度に到達したことを確認する。このとき到達させる真空度は、例えば4Pa以下とすることができる。なお、到達させる真空度は小さいほど良い。所定の真空度に到達していない場合、点検、メンテナンスを実施する。
所定の真空度に到達したことが確認できたら、次に、プルチャンバー内のガスバルブを閉状態にして例えば3分放置し、チャンバーを密閉状態としてリークチェックを行い、リーク量のチェックを行う。リーク量の基準値は、例えば圧力の上昇値として1Pa以下とすることができる。なお、圧力の上昇値(リーク量)は小さいほど良い。リーク量が基準値を超えていると判断された場合、プルチャンバー内のガスバルブ、駆動部の運動用シール部等といった箇所について、連続排気後の真空チャンバー内にヘリウムガスを注入し、ヘリウムリークデテクタを用いてリーク箇所を発見する。発見したリーク箇所に対して、点検、メンテナンスを実施する。
リーク量が基準値を下回っていれば、種結晶がリークチェックを行う前の位置に、振れ止め機構が前進させる前の元の位置となるように調整し、種結晶及び振れ止め機構の駆動を停止する。以上で結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等のプルチャンバーの単結晶製造装置のリークチェック方法を終了する。
(単結晶製造方法)
単結晶の製造方法は特に限定されないが、例えばCZ法やFZ法のような公知の単結晶製造方法に適用できる。例えば、図3に示したような単結晶製造装置に対して本発明に係る単結晶製造装置のリークチェック方法でリークを確認し、CZ法により単結晶の製造を行うことができる。これにより、リークによる結晶品質の異常が抑制され、単結晶の歩留まりが向上する。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
図1の、初期チャージ後のチャンバー全体のリークチェック方法を示したフローチャートに従い、初期の原料仕込み後の準備工程において、チャンバー全体でのリークチェックをする際、CL、HL、CRを操業条件で駆動させた。チャンバー全体でのチェックが問題なかったことを確認してから、ゲートバルブを閉じ、プルチャンバー側のリークチェックをする際、SL、SR、振れ止めを操業条件で駆動させた。運動用シールとして、磁気シール、ベローズシールを用いた。
(実施例2)
図2の、結晶取り出し、リチャージ、種結晶交換時等のプルチャンバーのリークチェック方法を示したフローチャートに従い、種替え等のプルチャンバーの開放を行う際にプルチャンバーのリークチェックを行い、SL、SR、ワイヤー振れ止めを駆動させた。運動用シールとして、磁気シール、ベローズシールを用いた。
真空度到達やリークの不良は全操業バッチの約2%のバッチで発生し、この真空度到達やリークの不良発生バッチのうち、駆動部の磁気シール部や、ベローズシール部からのリーク不良は約10%であり、このリーク不良は、従来のように駆動部を動作させずにリークチェックを行った場合には発見できなかったものである。このように、従来の方法では発見することができない駆動部の磁気シール部、ベローズシール部からのリーク不良を、実際の単結晶製造工程に入る前の準備工程で発見することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…メインチャンバー、 2…プルチャンバー、
3…シードワイヤー、 4…ゲートバルブ、
5…ルツボ回転部磁気シール、 6…ルツボ移動部ベローズシール、
7…ヒーター移動部ベローズシール、 8…石英ルツボ、 9…黒鉛ルツボ、
10…ヒーター、 11…電極、
13…ヒーター移動用スライダー、 14…ルツボ移動用スライダー、
15…ワイヤー振れ止め機構、 16…シード回転部磁気シール、
17…巻取りドラム、 18…シード移動部磁気シール、 19…種結晶
20、21…真空ポンプ、 30…チャンバー、
100…単結晶製造装置。

Claims (6)

  1. 単結晶育成前の初期の準備工程において行われる、単結晶製造装置のリークチェック方法であって、
    前記単結晶製造装置は、運動用シール部を備えたチャンバーと、前記運動用シール部を介して駆動される駆動部を有し、
    前記単結晶製造装置の前記チャンバー内を真空ポンプで排気することにより所定の真空度に到達したことを確認した後、前記チャンバーを密閉状態として、リーク量のチェックを行う場合に、前記駆動部を動作させながら前記リーク量のチェックを行うことを特徴とする単結晶製造装置のリークチェック方法。
  2. 前記運動用シールは、磁気シール及び/又はベローズシールであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置のリークチェック方法。
  3. 前記単結晶製造装置は複数の前記駆動部を有し、全ての前記駆動部を動作させながら、リーク量のチェックを行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶製造装置のリークチェック方法。
  4. 前記単結晶製造装置は、CZ法又はFZ法により単結晶を製造するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置のリークチェック方法。
  5. 前記駆動部の動作方向を、単結晶製造工程中の前記駆動部の動作方向と同じ方向とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の単結晶製造装置のリークチェック方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の単結晶製造装置のリークチェック方法を行った単結晶製造装置を用いて、単結晶を製造することを特徴とする単結晶製造方法。
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