JP7304749B2 - 水中油型化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、水中油型化粧料に関し、さらに詳しくは、白濁化粧水に関する。
古来より、白く、艶のある肌は、多くの女性が求めてやまないものである。
これまで、肌を白く、艶やかにみせる方法としては、屈折率の高い粉体や屈折率の高い油分が配合された化粧料を肌に塗布する方法が一般的に用いられてきた。当該粉体や油分が肌上で光を散乱させるため、肌が白く明るく、艶やかに見えるからである。
しかしながら、このような粉体や油分は、肌上に多く存在すると、肌が不自然に白くみえる白浮きや、過度の光散乱によるテカリを生じるという問題がある。また、一般に屈折率の高い油分は水系への配合が難しいため、化粧水のような低粘度の水中油型化粧料には高配合しにくいという問題もあった。
一方で、近年、化粧水においては、白濁という外観的特徴を好む声が強く聞かれる。これは、白く濁ったミルクのような外観が、肌に対する保湿感やしっとり感、さらには美白効果までを想起させ得るからと考えられている。
白濁化粧水は一般に、界面活性剤と油分を溶解したエタノールを水相に分散させて製造されるが、界面活性剤と油分のバランスの調整が難しく、経時安定性に優れる白濁化粧水を得ることは容易ではなかった。ましてや、高屈折率の油分を多量に配合した白濁化粧水を製造することは非常に困難であった。
特開2009-215283号
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、白浮きやテカリを生じることなく、肌を白く、艶やかにみせる効果に優れる低粘度の水中油型化粧料(さらに好ましくは、白濁化粧料)の提供を課題とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、高屈折率の油分または油分混合物を、ポリオキシエチレンフィトステロール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、及びポリオキシエチレンべへニルエーテルを用いて乳化することにより、塗布後に肌を白く、艶やかにみせる効果に非常に優れ、さらに白濁した外観を有する低粘度水中油型化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] (a)ポリオキシエチレンフィトステロール
(b)ジステアリン酸ポリエチレングリコール
(c)ポリオキシエチレンべへニルエーテル
(d)25℃における屈折率が1.52以上である油相を3~15質量%
(e)水相
を含み、30℃における粘度が500mPa・S以下であることを特徴とする、水中油型化粧料。
[2] 成分(a)~(c)の配合量の総和に対し、成分(a)が30~80質量%、成分(b)が15~50質量%、成分(c)が5~80質量%であることを特徴とする、前記[1]に記載の水中油型化粧料。
[3] 成分(d)の配合量に対する成分(a)~(c)の配合量の総和((a)+(b)+(c)/(d))が、0.05~1の範囲内である、前記[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料。
[4] 成分(d)として、フェニル基を1以上有するシリコーン油及び/またはフェニル基を1以上有するジエステル油を含むことを特徴とする、前記[1]-[3]のいずれかに記載の水中油型化粧料。
[5] 前記シリコーン油が、メチルフェニルシリコーン及びジ安息香酸PGからなる群から選ばれる1種または2種以上である、前記[4]に記載の水中油型化粧料。
本発明により、塗布後に肌を白く、艶やかにみせる効果に非常に優れる低粘度の水中油型化粧料が提供される。
また、本発明により、前記効果を備え、さらに白濁した外観を有する低粘度の水中油型化粧料が提供される。
以下に、本発明に係る好適な実施形態について説明する。
本書では、以降、塗布後に肌を白くみせる効果を“白肌効果”、塗布後に肌を艶やかにみせる効果を“艶効果”と呼ぶ場合がある。いずれも、化粧料を肌に塗布した直後から認められる効果である。また、本書に記載された屈折率は、すべて25℃における値である。
・成分(a)
本発明には、成分(a)として、ポリオキシエチレン鎖が5~30モルであるポリオキシエチレンフィトステロールを好適に用いることができる。
市販品としては、ポリオキシエチレン(5モル)フィトステロール(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BPS-5)、ポリオキシエチレン(10モル)フィトステロール(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BPS-10)、ポリオキシエチレン(20モル)フィトステロール(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BPS-20)、ポリオキシエチレン(30モル)フィトステロール(例えば、日光ケミカルズ株式会社製、Nikkol BPS-30)、ポリオキシエチレン(10モル)コレステロール(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex CS-10)等が挙げられる。
このうち、本発明には、ポリオキシエチレン(10モル)フィトステロールを特に好適に用いることができる。
・成分(b)
本発明には、成分(b)として、ポリオキシエチレン鎖が4~15モルであるジステアリン酸ポリエチレングリコールを好適に用いることができる。
市販品としては、ポリオキシエチレン(4モル)ジステアリン酸(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 200DIS)、ポリオキシエチレン(6モル)ジステアリン酸(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 300DIS)、ポリオキシエチレン(8モル)ジステアリン酸(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 400DIS)、ポリオキシエチレン(12モル)ジステアリン酸(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 600DIS)等が挙げられる。
このうち、本発明には、ポリオキシエチレン(6モル)ジステアリン酸を特に好適に用いることができる。
・成分(c)
本発明には、成分(c)として、ポリオキシエチレン鎖が8~30モルであるポリオキシエチレンべへニルエーテルを好適に用いることができる。
市販品としては、ポリオキシエチレン(5モル)ベヘニルエーテル(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BB-5)、ポリオキシエチレン(10モル)ベヘニルエーテル(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BB-10)、ポリオキシエチレン(20モル)ベヘニルエーテル(例えば、日光ケミカルズ社製、Nikkol BB-20)、ポリオキシエチレン(10モル)ステアリルエーテル(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 610)、ポリオキシエチレン(7モル)セチルエーテル(例えば、日本エマルジョン社製、Emalex 107)等が挙げられる。
このうち、本発明には、ポリオキシエチレン(10モル)ベヘニルエーテルを特に好適に用いることができる。
本発明の水中油型化粧料では、成分(a)~(c)の配合量の総和に対し、成分(a)が30~80質量%、成分(b)が15~50質量%、成分(c)が5~80質量%であることが好ましい。
本発明の水中油型化粧料では、成分(d)油相が、成分(a)~(c)から形成されるゲル相の薄膜で包まれており、それゆえ、乳化安定性に優れるとともに、(d)油相中の油分が角質内に速やかに浸透することができる。すなわち、本発明に係る水中油型化粧料は、屈折率の高い油分を含む塗布膜を肌上に形成させるのではなく、当該油分を角質内に浸透させることにより、非常に優れた白肌効果と艶効果を奏するものである。
成分(a)~(c)の配合比率が上記比率から外れる場合には、安定なゲル相が得られずに通常のαゲル相となる場合が生じて、前記油分の角質内への浸透が十分でなくなる場合がある。
・成分(d)
本発明に係る水中油型化粧料は、成分(d)として、25℃における屈折率が1.52以上、好ましくは1.53以上、さらに好ましくは1.54以上である油相を含む。本発明の白肌効果及び艶効果は、当該高屈折率の油分が角質内に浸透し、角質内で光を散乱させるために生じると考えられる。よって、前記屈折率が1.52未満である場合には、十分な白肌効果及び艶効果が得られない場合がある。また、本発明の効果を奏するのに、成分(d)の屈折率には特に上限はないと考えられる。
油相の屈折率を1.52以上とするには、高屈折率の油分を油相中に高配合する必要がある。
そのような高屈折率油分の例としては、メチルフェニルシリコーン、カプリリルメチコン等のシリコーン油、ジ安息香酸PG(屈折率:1.545)等のジエステル油、高重合水添ポリイソブテン等の炭化水素油等が挙げられる。
前記メチルフェニルシリコーンは、直鎖状のジメチルポリシロキサンのメチル基の一部がフェニル基及び/又はフェニル基とトリメチルシロキシ基に置換されたものであり、フェニル基及び/又はフェニル基とトリメチルシロキシ基のそれぞれの付加モル数に制限はない。また、成分(d)として使用されるメチルフェニルシリコーンは、単一構造のメチルフェニルシリコーンから構成されていても、異なる構造のメチルフェニルシリコーンから構成されていてもよい。
高屈折率のメチルフェニルシリコーンとしては、例えば、トリメチルペンタフェニルポリシロキサンとして日本ユニカー製のFZ-3156(屈折率:1.575)、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンとして信越化学工業社製のKF-56(屈折率:1.498)及びKSG-18A(屈折率:1.495)、ジフェニルジメチコンとして信越化学工業社製のKF-54(屈折率:1.505)、メチルフェニルポリシロキサンとして東レ・ダウコーニング社のメチルフェニルポリシロキサン(500cs)(屈折率:1.535)などが市販されており、これらを好適に使用することができる。
また、市販のカプリリルメチコンとしては、例えば、東レ・ダウコーニング社製のFZ-3196、SS-3408(屈折率:1.413)などが挙げられる。
上記のうち、フェニル基を1以上有するシリコーン油、フェニル基を1以上有するジエステル油が特に好ましく、本発明には、フェニル基を1以上有するシリコーン油、及びフェニル基を1以上有するジエステル油からなる群から選ばれる1種または2種以上の油分を好適に用いることができる。これらのうち、さらに好ましくは、メチルフェニルシリコーンとジ安息香酸PGであり、本発明には、メチルフェニルシリコーンとジ安息香酸PGからなる群から選ばれる1種または2種以上の油分を好適に用いることができる。
フェニル基を1以上有するシリコーン油及びフェニル基を1以上有するジエステル油の成分(d)油相に占める割合は、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であってよい。また、メチルフェニルシリコーン及びジ安息香酸PGの成分(d)油相に占める割合は、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であってよい。
本発明に係る(d)油相は、単一の油分から構成されていてもよく、また、複数種類の油分から構成される混合物であってもよい。
本発明に係る水中油型化粧料には、上記高屈折率油分以外にも、油相としての屈折率が1.52未満にならない範囲内で、化粧料や医薬部外品等に通常用いられる油分や油溶性成分を配合することができる。そのような油分の例としては、上記以外の炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、上記以外の合成エステル油、上記以外のシリコーン油、液体油脂、および一般的な香料等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソパラフィン、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等)、分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)-2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
合成エステル油としては、例えば、オクタン酸オクチル、ノナン酸ノニル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ピバリン酸トリプロピレングリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、ジイソステアリン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート-2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等)、環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
香料としては、動物または植物より得られる天然香料と、化学的合成手段によって製造される合成香料、及びそれらの混合物である調合香料が挙げられ、特に限定されない。香料を配合することで、香りの持続性に優れた化粧料を得ることができる。
具体的な香料の例としては、アセチベノール、アニスアルデヒド、アネトール、アミルアセテート、アミルサリシレート、アリルアミルグリコレート、アリルカプロエート、アルデヒドC6~20、アンブレットライド、アンブレットリド、アンブロキサン、イオノン、イソイースーパー、オイゲノール、オウランチオール、ガラクソリド、カローン、クマリン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、サンダロア、サンタロール、サンデラ、シクラメンアルデヒド、シス-3-ヘキセニルアセテート、シス-3-ヘキセノール、シトラール、シトロネリルアセテート、シトロネロール、シネオール、ジハイドロミルセノール、ジャスモラクトン、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、スチラリルアセテート、セドリルアセテート、セドロール、ダマスコン、ダマセノン、デカラクトン、テルピニルアセテート、テルピネオール、トナリッド、トナリド、トリプラール、ネロール、バクダノール、バニリン、ヒドロキシシトロネラール、フェニルエチルアセテート、フェニルエチルアルコール、ヘキシルサリシレート、ベチベリルアセテート、ヘディオン、ヘリオトロピン、ヘリオナール、ベルトフィックス、ベンジルアセテート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ペンタリッド、ペンタリド、ボルニルアセテート、マイオール、ムスクケトン、メチルアンスラニレート、メチルジヒドロジャスモネート、ヤラヤラ、ライムオキサイド、リナリルアセテート、リナロール、リモネン、リラール、リリアール、ローズオキサイド、ロジノール、アンジェリカオイル、アニスオイル、アルモアゼオイル、バジルオイル、ベイオイル、ベルガモットオイル、カラムスオイル、カンファーオイル、カナンガオイル、カルダモンオイル、カッシアオイル、セダーウッドオイル、セロリオイル、カモミールオイル、シナモンオイル、クローブオイル、コリアンダーオイル、クミンオイル、ディルオイル、エレミオイル、エストラゴンオイル、ユーカリオイル、フェンネルオイル、フェヌグリークオイル、ガルバナムオイル、ゼラニウムオイル、ジンジャーオイル、グレープフルーツオイル、ガヤックウッドオイル、ヒバオイル、ヒノキオイル、ジュニパーベリーオイル、ラバンジンオイル、ラベンダーオイル、レモンオイル、ライムオイル、マンダリンオイル、ジラムオイル、モミザオイル、ペパーミントオイル、スペアミントオイル、ミルオイル、ミルトルオイル、ナツメグオイル、オークモスオイル、オリバナムオイル、オポポナックスオイル、オレンジオイル、パセリオイル、パチュリオイル、ペッパーオイル、ペリラオイル、プチグレンオイル、ネロリオイル、オレンジフラワーオイル、ピメントオイル、オールスパイスオイル、パインオイル、ローズオイル、ローズマリーオイル、クラリセージオイル、セージオイル、サンダルウッドオイル、スチラックスオイル、タジェオイル、タイムオイル、チュベローズオイル、バレリアンオイル、ベチバーオイル、バイオレットリーフオイル、ウィンターグリーンオイル、ワームウッドオイル、イランイランオイル、ユズオイル、カッシーアブソリュート、ジュネアブソリュート、ヒヤシンスアブソリュート、インモルテルアブソリュート、ジャスミンアブソリュート、ジョンキルアブソリュート、ナルシスアブソリュート、ローズアブソリュート、バイオレットリーフアブソリュート、ベンベンゾイン等が挙げられる。
油溶性成分としては、例えば、油溶性紫外線吸収剤等が挙げられる。具体的な化合物のれとしては、例えば、パラアミノ安息香酸(PABA)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤;ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;オクチルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート、2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート、3,4,5-トリメトキシケイ皮酸3-メチル-4-[メチルビス(トリメチルシリキシ)シリル]ブチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール、2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン、5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、オクトクリレン等が挙げられる。
成分(d)の25℃における屈折率は、汎用の屈折計を用いて測定することができ、例えば、アッベ屈折計(NAR-2T、アタゴ株式会社社製、測定波長589nm)等を用いて測定してもよい。
本発明の水中油型化粧料における成分(d)の配合量は、3~15質量%が好ましく、さらに好ましくは5~10質量%である。3質量%より少ないと、十分な白肌効果が得られない場合があり、15質量%より多いと、製剤の経時安定性を損ねる場合がある。
また、本発明の水中油型化粧料では、成分(d)の配合量に対する成分(a)~(c)の配合量の総和(={(a)+(b)+(c)}/(d))が、0.05~1の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1~0.3の範囲内である。0.05より小さいと、十分な白肌効果が得られない場合があり、1より大きいと、製剤の経時安定性を損ねる場合があるからである。
・成分(e)
本発明に係る水中油型化粧料には、(e)水相成分として、通常化粧料、医薬部外品等に使用される水、水溶性アルコール、増粘剤等を配合することができ、さらに所望に応じて、保湿剤、美白剤、水溶性の植物抽出液、金属イオン封鎖剤、水溶性紫外線吸収剤、粉末、有機アミン、ビタミン類、防腐剤、酸化防止剤・酸化防止助剤、pH調整剤等を適宜配合することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料に含まれる水は特に限定されず、例えば、精製水、イオン交換水、水道水等が挙げられる。
水溶性アルコールとしては、例えば、低級アルコール、多価アルコール、多価アルコール重合体、2価のアルコールアルキルエーテル類、2価アルコールアルキルエーテル類、2価アルコールエーテルエステル、グリセリンモノアルキルエーテル、糖アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖及びそれらの誘導体等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール(EtOHと略記する場合がある)、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価アルコール(例えば、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等)、3価アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等)、4価アルコール(例えば、ジグリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等)、5価アルコール(例えば、キシリトール、トリグリセリン等)、6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等)、多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールートリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリンートリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等)、2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等)、2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルトリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等)、2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等)、グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等)、糖アルコール(例えば、マルトトリオ-ス、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコ-ス、フルクト-ス、デンプン分解糖、マルト-ス、デンプン分解糖還元アルコール等)、グリソリッド、テトラハイドロフルフリルアルコール、POE-テトラハイドロフルフリルアルコール、POP-ブチルエーテル、POP・POE-ブチルエーテルトリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POP-グリセリンエーテル、POP-グリセリンエーテルリン酸、POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等)、四炭糖(例えば、D-エリトロ-ス、D-エリトルロ-ス、Dートレオ-ス、エリスリトール等)、五炭糖(例えば、L-アラビノ-ス、D-キシロ-ス、L-リキソ-ス、D-アラビノ-ス、D-リボ-ス、D-リブロ-ス、D-キシルロ-ス、L-キシルロ-ス等)、六炭糖(例えば、D-グルコ-ス、D-タロ-ス、D-ブシコ-ス、D-ガラクト-ス、D-フルクト-ス、L-ガラクト-ス、L-マンノ-ス、D-タガト-ス等)、七炭糖(例えば、アルドヘプト-ス、ヘプロ-ス等)、八炭糖(例えば、オクツロ-ス等)、デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボ-ス、6-デオキシ-L-ガラクト-ス、6-デオキシ-L-マンノ-ス等)、アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等)、ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸-トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン等が挙げられる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド(グルカムE-10)、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド(グルカムP-10)等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラーヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラーヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸)、微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等)、動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等)、セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等)、アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等)、ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等)、アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等)、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラ-ゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、DL-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
美白剤としては、アルブチン、4-メトキシサリチル酸およびその塩、トラネキサム酸、エチルビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L-アスコルビン酸2-グルコシド等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えば2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸及びその塩、フェニレン-ビス-ベンゾイミダゾール-テトラスルホン酸及びその塩等のベンゾイミダゾール系紫外線吸収剤、3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等)、有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等)、無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等)、無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等)、無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等)、無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等)、無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等)、無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等)、無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等)、無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等)、パール顔料(例えば、酸化チタンコ-テッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等)、金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等)、ジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレ-キ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号等の有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等)、天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、テトラキス(2-ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
また、本発明には、(e)水相成分として、PEG/PPG-14ジメチルエーテル等を配合してもよい。
本発明に係る水相の割合は特に制限されることはないが、化粧料としての30℃における粘度が500mPa・S以下となるように、目安として、85~96質量%、好ましくは90~95質量%であってよい。
さらに、本発明の水中油型化粧料には、乳化剤としてではなく、使用感触の制御、薬剤浸透性などの制御、または、皮膚や毛髪の洗浄剤に配合した場合の洗浄性向上などを目的として、水相または油相成分として界面活性剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。そのような界面活性剤の例としては、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤は、カチオン性官能基及びアニオン性官能基を少なくとも1つずつ有し、溶液が酸性のときにはカチオン性、アルカリ性のときにはアニオン性となり、等電点付近では非イオン界面活性剤に近い性質を有している。
両性界面活性剤は、アニオン基の種類により、カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型及びリン酸エステル型に分類される。本発明に好ましくはカルボン酸型、硫酸エステル型及びスルホン酸型である。カルボン酸型はさらにアミノ酸型とベタイン型に分類される。特に好ましくはベタイン型である。
具体的には、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、セチルトリエチルアンモニウムメチルサルフェート等の第4級アンモニウム塩が挙げられる。また、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド等のアミドアミン化合物等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N-アシルグルタミン酸塩、アルキルエーテル酢酸等のカルボン酸塩型、α-オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸型、高級アルコール硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩型、リン酸エステル塩型等に分類される。好ましくは、カルボン酸塩型、スルホン酸型及び硫酸エステル塩型であり、特に好ましくは硫酸エステル塩型である。
具体的には、例えば、脂肪酸石鹸(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等)、アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE-ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE-ラウリル硫酸ナトリウム等)、N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等)、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等)、リン酸エステル塩(POE-オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE-ステアリルエーテルリン酸等)、スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等)、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等)、N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等)、硫酸化油(例えば、ロート油等)、POE-アルキルエーテルカルボン酸、POE-アルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、水溶液中で電離して電荷を有することのない界面活性剤である。疎水基としてはアルキルを用いたタイプ及びジメチルシリコーンを用いたタイプ等が知られている。前者としては具体的には、例えばグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの酸化エチレン誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルの酸化エチレン誘導体、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールヒマシ油誘導体、ポリエチレングリコール硬化ヒマシ油誘導体等が挙げられる。後者としてはポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。好ましくは疎水基としてアルキルを用いたタイプである。
具体的には、親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等)、グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等)、POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等)、POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等)、POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等)、プルロニック型類(例えば、プルロニック等)、POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等)、テトラ POE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等)、POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等)、POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等)、アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等)、POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE-アルキルアミン、POE-脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド-トリオレイルリン酸等が挙げられる。
本開示の水中油型化粧料における前記界面活性剤の配合量は、0.0~0.2質量%であることが好ましく、さらに0.01~0.1質量%であってもよい。
・粘度
本発明に係る水中油型化粧料は、30℃における粘度が500mPa・S以下という、非常に低粘度の化粧料である。さらに、30℃における粘度は250mPa・S以下であってもよく、更には100mPa・S以下であってもよい。
粘度の測定は汎用の方法で行うことができ、例えば、B型粘度計(ビスメトロン粘度計VD型ローターNo.4:芝浦システムズ社製)を用いて30℃にて測定してもよい。
・製品形態
本発明に係る水中油型化粧料は、化粧水、ソフナー、クレンジングローション、美容液として好適に用いることができ、特に好ましくは化粧水である。
・外観
本発明に係る水中油型化粧料は、白濁していることが好ましい。ここで、一般的に白濁した化粧料とは、外観が白濁した化粧料のことであり、マクベス色差計で測定したL値(明度)の値が0~90の範囲内にある化粧料と定義することもできる。本発明の水中油型化粧料の前記L値は、0~90であってよく、本発明では0以上61未満の範囲内が好ましい。さらに好ましくは、0以上21未満である。
・製造方法
本開示の水中油型化粧料は、定法に従って製造することができる。例えば、成分(a)~(d)を70~80℃で加熱溶融し、これを70~80℃に加熱した成分(e)に加えて攪拌混合して乳化し、その後冷却することにより得ることができる。
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は、特に断らない限り質量%を表す。
最初に、本願実施例で用いた評価方法を説明する。
(1)油相の屈折率
油相が単一の油分からなる場合には、当該油分の屈折率を油相の屈折率とした。油相が2種類の油分からなる場合には、各油分の屈折率に当該油分の油相中に占める割合を乗じた値(=[油分Aの屈折率]×[組成物中の油分Aの配合量(質量%)/組成物中の油相の配合量(質量%)])を算出し、当該値の総和を油相の屈折率とした。
(2)白肌効果と(3)艶効果
10名の専門パネルに各化粧料1.5mlを顔面半分に塗布してもらい、塗布直後の(1)白肌効果と(2)艶効果について、下記5段階で評価してもらった。得られたスコアについて平均値を算出し、下記判定方法に従って効果の有無及び強弱を判定した。
<評価基準>
5:非常に強い
4:強い
3:弱い
2:非常に弱い
1:効果はない
<判定方法>
A:平均値が4.0以上
B:平均値が4.0未満2.5以下
C:平均値が2.5未満
本発明では、Aである場合に効果に非常に優れると判断した。
(4)外観
各化粧料について、目視およびマクベス色差計を用いて、製造から1日後の外観を下記基準に従って評価した。
<評価基準>
白濁:均一な系で、且つ、L値が0以上21未満であった
薄い白濁:均一な系で、且つ、L値が21以上60未満であった
透明:均一な系で、且つ、L値が61以上であった
乳化不良:二層に分離していた
(5)粘度
B型粘度計(ビスメトロン粘度計VD型ローターNo.4:芝浦システムズ社製)を用いて30℃における粘度を測定した。
○:500mPa・S以下
×:500mPa・Sより高い
<試験例1>
屈折率の高い油分を高配合して、油相としての屈折率が異なる6種類の水中油型化粧水を製造した。処方を表1に示す。
これらの化粧水に対し、前述した方法に従い、表中の評価項目について解析した。結果を表1に合わせて示す。
Figure 0007304749000001
表1に示されるように、油相の屈折率が1.40と1.45である化粧水では、白肌効果と艶効果がほとんど得られず、外観も薄い白濁であった(比較例1、2)。当該油分をより屈折率の高い油分に代えて油相の屈折率が1.51となった化粧水では、外観が白濁するとともに白肌効果と艶効果が少し向上したが、両効果とも十分とはいえなかった(比較例3)。また、非常に高い屈折率(1.58)の油分を含むが油相全体としての屈折率は1.46である化粧水では、外観は白濁したが、十分な白肌効果と艶効果は得られなかった(比較例4)。
これに対し、油相としての屈折率が1.55と1.58である化粧水では、白濁した外観とともに、非常に優れる白肌効果と艶効果が得られた(実施例1、2)。
なお、表1のいずれの化粧水においても、30℃における粘度は500mPa・S以下であった。
よって、屈折率が1.52以上である油相を成分(a)~(c)で乳化することにより、白肌効果と艶効果に非常に優れ、さらに白濁した外観を有する低粘度水中油型化粧料が製造できることが示された。
<試験例2>
次に、油相の配合量を変えて検討を行った。
表2に記載した処方の水中油型化粧水を定法に従って製造し、前述した方法により、表中の評価項目について解析した。結果を表2に合わせて示す。
Figure 0007304749000002
屈折率が1.52以上である油相を8.02質量%(実施例3)、10.52質量%(実施例4)、13.02質量%(実施例5)配合したすべての化粧水において、非常に優れた白肌効果及び艶効果と、白濁した外観が得られた。また、これらの化粧水の30℃における粘度は、いずれも500mPa・S以下であった。
よって、(d)25℃における屈折率が1.52以上である油相について、当該配合量が3~15質量%という幅広い範囲において、成分(a)~(c)で乳化することにより、白肌効果と艶効果に非常に優れ、さらに白濁した外観を有する低粘度の水中油型化粧料が製造できることが明らかとなった。
さらに、成分(d)の配合量に対する成分(a)~(c)の配合量の総和((a)+(b)+(c)/(d))は、0.05~1の範囲内であることが好ましく、更に0.1~0.3の範囲内が適切であることも示された。
<試験例3>
続いて、(d)25℃における屈折率が1.52以上である油相を、成分(a)~(c)ではなく、他の乳化剤を用いて乳化した場合の効果を解析した。
表3、4に記載した処方の水中油型化粧水を定法に従って製造し、前述した方法により、表中の評価項目について解析した。結果を表3、4に合わせて示す。
Figure 0007304749000003
Figure 0007304749000004
乳化剤としてPEG-10ジメチコン、イソステアリン酸PEG-10グリセリル、及びN-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウムを用いた場合には、(d)油相が少量(0.22質量%)の場合には低粘度で薄く白濁した水中油型乳化物が得られたが、当該乳化物を塗布しても白肌効果は得られなかった(比較例5)。そして、(d)油相の配合量が7.52質量%のものでは乳化物が得られず、白肌効果も得られなかった(比較例6)。
また、乳化剤としてPEG-60水添ヒマシ油及びジイソステアリン酸ポリグリセリル-2を用いた場合には、(d)油相が少量(0.1質量%)の場合には白濁した水中油型乳化物が得られたが、当該乳化物を塗布しても白肌効果は得られなかった(比較例7)。そして、(d)油相の配合量が7.5質量%のものでは乳化物が得られず、白肌効果も得られなかった(比較例8)。
比較例5~8で用いた乳化剤は、水中油型化粧料の作製に一般に用いられているものである。このように、屈折率の高い油分を多く含み高屈折率となった油相は、水相を連続相とする系で乳化することは難しく、そのような油分を大量に保持した水中油型化粧料を得ることは非常に困難であった。また、汎用の乳化剤を用いて少量の高屈折率油相を乳化して水中油型化粧料を作製しても、白肌効果は得られないことが示された。
<試験例4>
さらに、水相成分として美白剤を配合した下記処方の水中油型化粧水を定法に従って製造し、表中の評価項目について解析した。処方及び結果を表5に示す。
Figure 0007304749000005
表5に示されるように、美白剤として4-メトキシサリチル酸カリウム(実施例6、7)、トラネキサム酸(実施例8、9)のいずれを配合した化粧料においても、非常に高い白肌効果と艶効果が得られた。また、これらの化粧料はいずれも低粘度(30℃における粘度は、いずれも500mPa・S以下)で、白濁していた。
よって、美白剤を配合した処方であっても、屈折率が1.52以上である油相を成分(a)~(c)で乳化することにより、白肌効果と艶効果に非常に優れ、さらに白濁した外観を有する低粘度水中油型化粧料が製造できることが明らかとなった。

Claims (2)

  1. (a)POE(10)フィトステリル
    (b)POE(6)ジステアリン酸
    (c)POE(10)ベヘニルエーテル
    (d)25℃における屈折率が1.52以上である油相を3~15質量%
    (e)水相
    を含み、
    成分(d)として、フェニル基を1以上有するシリコーン油及び/またはフェニル基を1以上有するジエステル油を含み、油相に占める割合は60質量%以上であり、
    成分(a)~(c)の配合量の総和に対し、成分(a)が30~80質量%、成分(b)が15~50質量%、成分(c)が5~80質量%であり、
    成分(d)の配合量に対する成分(a)~(c)の配合量の総和((a)+(b)+(c)/(d))が、0.05~1の範囲内であり、
    30℃における粘度が500mPa・S以下であることを特徴とする、
    水中油型化粧料。
  2. 前記シリコーン油が、メチルフェニルシリコーン及びジ安息香酸PGからなる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項に記載の水中油型化粧料。
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