JP5203735B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
特に近年は、軽さ、ナチュラル感、動きのあるヘアスタイルを実現するために、繰り返しのヘアカラーやパーマなどにより、髪の傷みはかなり深刻化しているのが現状である。
しかしながら、これらヘアオイル基剤は、毛髪塗布時のたれ落ちや、油性成分による手のべたつきという欠点を有している。
そこで、化粧品等の分野において、使用感触や安定性を向上させるために、油分をゲル化させることが有効な手段として用いられている。
本発明は上記問題点に鑑み行われたものであり、安定したゲル形成能を示し、さらに使用感触の優れた毛髪化粧料を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の毛髪化粧料は、
(a)下記式(1)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体を0.1〜60質量%と、
(b)揮発性炭化水素油または/および揮発性シリコーン油0.1〜99質量%と、
(c)シリコーン誘導体
(d)水0.1〜10質量%とを含み、油分が連続相であることを特徴とする。
(化1)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。)
また、前記毛髪化粧料において、極性油を含有することが好適である。
さらに、前記毛髪化粧料において、ゲル状であることが好適である。
また、本発明にかかる毛髪化粧料は、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体を用いることにより、従来のゲル化剤では粘度が低い、もしくは固まりが生じるなどの理由から達成できなかった安定性の高いゲル状の毛髪化粧料を簡易に形成することができる。それにより、使用時のたれ落ちのない使い易い剤型で製品を提供することができる。さらに、たれ落ちがないことで使用量に無駄が減り、効率よく使用できると考えられる。
また、本発明にかかる毛髪化粧料はその含有油分の分散性が高く、従来品よりもダメージ毛へのなじみの良い優れた使用感触が得られる。なお、髪に塗布した毛髪化粧料を洗い流す際も、シャンプーやリンスなどにより容易に洗浄することができる。
また、本発明にかかる毛髪化粧料は、従来では経時的に白濁するなどして為し得なかった高い透明性の外観を呈するため、見た目にも優れている。
(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体
本発明の毛髪化粧料に含まれるブロック型アルキレンオキシド誘導体は、下記式(I)で示される。
(化1)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子である。)
mはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは5≦m≦55である。l、nは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦l+n≦70、好ましくは2≦l+n≦50である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基またはオキシエチレン基が0であるとなめらかさが落ち、70を超えると洗浄後のべたつき感がでてくる傾向にある。
また、R1及びR2はそれぞれ同種のものを用いても、炭素数1〜4の炭化水素基と水素原子とが混在しても、異種の炭素数1〜4の炭化水素基が混在してもよい。より好ましくは、R1及びR2が同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。R1及びR2が共に水素原子、又は炭化水素と水素原子が混在するものでは、洗い流し後のべたつき感がやや劣る。
なお、上記POE、POP、POBは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
本発明のブロック型アルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシド及び炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
本発明の毛髪化粧料において、揮発性炭化水素油および/または揮発性シリコーン油とは、化粧品、医薬品、医薬部外品等に通常使用され得るもので、且つ上記アルキレンオキシド誘導体及びシリコーン誘導体を溶解、分散することのできる揮発性の油分を示す。
揮発性炭化水素油としては、例えば、イソデカン、イソドデカン、イソテトラデカン、イソヘキサデカン、アイソパー(登録商標)A、同C、同D、同E、同G、同H、同K、同L、同M(エクソン社)、シェルゾール(登録商標)71、(シェル社)、ソルトロール(登録商標)100、同130、同220(フィリップ社)などを挙げることができる。
揮発性シリコーン油としては、例えば、環状シロキサンであるオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等を挙げることができる。
これらは、その種類に係わらず、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の毛髪化粧料における揮発性炭化水素油および/または揮発性シリコーン油の配合量は、全成分に対し0.1〜99質量%、好ましくは10〜95質量%、より好ましくは30〜90質量%である。前記配合量が0.1質量%に満たないと、のびの軽さやべたつき感等の使用性の発揮が不十分であるため好ましくない。
本発明の毛髪化粧料において、シリコーン誘導体は、化粧品、医薬品、医薬部外品等に通常使用され得る不揮発性のシリコーンを示し、その1種または2種以上を組み合わせて適用することができる。
このようなシリコーン誘導体としては、例えば、不揮発性の鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン(ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体)、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料におけるシリコーン誘導体の配合量は、全成分に対し0.1〜50質量%、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは5〜30質量%である。前記成分が0.1質量%に満たないと、塗布後の毛髪のなめらかさや光沢等に劣ることがあり、50質量%を超えて配合するとべたつき感が生じることがある。
また、本発明にかかる毛髪化粧料においては、0.1〜10質量%の水を含有することが好適である。
本発明の毛髪化粧料に含まれる水は特に限定されず、具体的に示すとすれば精製水、イオン交換水、水道水等が挙げられる。
水の配合量は上記アルキレンオキシド誘導体の配合量にもよるが、組成物に対し0.1〜10質量%が好適であり、より好ましくは、0.5〜8質量%である。
水の配合量が10質量%を超えると、水分が分離して系が白濁する、系が硬くなる、もしくは粘度の低下が見られることがあり、実施上好ましくない。
また、本発明の毛髪化粧料において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比は1:0.1〜1:0.3であることが好ましい。水の配合比がブロック型アルキレンオキシド誘導体に対して0.1未満であるとゲルの形成が進まないことがあり、0.3を超えると水分が分離することがある。
本発明の毛髪化粧料にシリコーン誘導体としてポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリグリセリン変性ポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を配合する場合において、さらに極性油を配合することによってシリコーン誘導体との相溶性を向上させることができる。
極性油としては、通常化粧品、医薬部外品等に使用される高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油などが挙げられ、その1種または2種以上の油分組み合わせて用いることができる。
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
なお、上記および本発明中で記す「ゲル状」とは、コーンプレート型レオメーターによる測定温度25℃におけるずり速度1s−1でのみかけの粘度が500mPa・s以上である、チキソトロピー性を有した状態を示す。すなわち、本発明の毛髪化粧料において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体及び水が上記範囲で配合され、組成物の粘度が500mPa・s以上となれば、使用時にたれ落ちのない好適なゲル状態が維持されることになる。系の粘度が500mPa・sに満たないと、組成物が十分なたれ落ち防止効果を発揮せず好ましくない。
以下に具体的な配合可能成分を列挙する。すなわち、本発明に係る毛髪化粧料は、上記成分と下記成分の1種または2種以上を適宜配合して調製され得る。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィンワックス、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
ム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。また、これらの誘導体(POE・POP付加、アルキル基付加、カチオン化、アニオン化、シリル化類)も挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、アスコルビン酸、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、ビタミンE、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
また、本発明の使用形態は、例えば、リンス、コンディショナー、トリートメント、染毛剤、パーマ剤、アウトバス用トリートメント、ヘアパック、ヘアスプレー、ヘアフォーム、スタイリング剤等のいわゆる毛髪処理剤等を広く含むものである。特に、本発明は毛髪への適用後に洗い流さないで使用される毛髪化粧料として好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量%を示す。
評価(1):たれ落ち防止効果
試料のたれ落ち防止効果について専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎:10名中8名以上が、使用中たれ落ちを感じないと認めた。
○:10名中6名以上8名未満が、使用中たれ落ちを感じないと認めた。
△:10名中3名以上6名未満が、使用中たれ落ちを感じないと認めた。
×:10名中3名未満が、使用中たれ落ちを感じないと認めた。
専門パネラー10名により1ヶ月間、1日2回以上の実使用試験を実施し、1ヶ月後
の毛髪損傷改善効果の有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:8名以上が、使用前よりも毛髪損傷改善効果が高いと認めた。
○:6名以上8名未満が、使用前よりも毛髪損傷改善効果が高いと認めた。
△:3名以上6名未満が、使用前よりも毛髪損傷改善効果が高いと認めた。
×:3名未満が、使用前よりも毛髪損傷改善効果が高いと認めた。
専門パネラー10名により実使用試験を実施し、塗布時の毛髪へののびの軽さを評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:8名以上が、塗布時ののびが軽いと認めた。
○:6名以上8名未満が、塗布時ののびが軽いと認めた。
△:3名以上6名未満が、塗布時ののびが軽いと認めた。
×:3名未満が、塗布時ののびが軽いと認めた。
専門パネラー10名により実使用試験を実施し、塗布後(乾燥後)の毛髪のべたつき感のなさを評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:8名以上が、塗布後べたつき感がないと認めた。
○:6名以上8名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
△:3名以上6名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
×:3名未満が、塗布後べたつき感がないと認めた。
専門パネラー10名により実使用試験を実施し、塗布後(乾燥後)の毛髪のなめらかさの有無を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:8名以上が、塗布後なめらかさがあると認めた。
○:6名以上8名未満が、塗布後なめらかさがあると認めた。
△:3名以上6名未満が、塗布後なめらかさがあると認めた。
×:3名未満が、塗布後なめらかさがあると認めた。
10名のパネルの上腕内側部に24時間の閉塞パッチを行ない、その後以下の基準により平均値を算出した。
0:全く異常が認められない。
1:わずかに赤みが認められる。
2:赤みが認められる。
3:赤みと丘疹が認められる。
皮膚刺激試験の評価基準は以下の通りである。
◎:パネル10名の平均値が0以上0.15未満
○:パネル10名の平均値が0.15以上0.2未満
△:パネル10名の平均値が0.2以上0.3未満
×:パネル10名の平均値が0.3以上
下記表1に記載した配合組成よりなる試料について専門パネラー10名による実使用試験を行い、上記評価基準(1)〜(6)に従って各試料の使用感触及び刺激性を評価した。結果を表1に示す。
ポリエーテル変性シリコーン:特開平7−100358号公報実施例1[化4]構造
一方、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例1−3においては、組成物がゲル化されず、たれ落ち防止効果もない他、なめらかな使用感触が十分に得られなかった。また、特定構造のアルキレンオキシド誘導体に代えて、油性ゲル化剤であるポリエーテル変性シリコーンを配合した試験例1−4においては、ゲルは形成されるものの、毛髪化粧料としての使用感触は本発明の配合である試験例1−1、1−2に若干劣るものであった。さらに、乳化剤であるジイソステアリン酸ポリエチレングリコールを用いた試験例1−4では、組成物はゲル化されず、たれ落ち防止効果も認められなかった。
以上の結果から、本発明において、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体の配合により、使用感触に優れたゲル状の毛髪化粧料が得られることが明らかである。
続いて、下記表2に記載した配合組成よりなる試料について専門パネラー10名による実使用試験を行い、上記評価基準(1)〜(6)に従って各試料の使用感触及び刺激性を評価した。結果を表2に示す。
一方、揮発性炭化水素油ではなく不揮発性炭化水素油を配合した試験例2−2においては、たれ落ち防止効果や毛髪損傷改善効果は見られたものの、のびの軽さ、べたつき感のなさ、およびなめらかさ等の使用感触が劣っていた。揮発性油が全く配合されていない試験例2−3においては、組成物がゲル化されず垂れ落ち防止効果が見られないほか、のびの軽さも劣るものであった。
以上の結果から、本発明において、揮発性炭化水素油の配合により、使用感触に優れたゲル状の毛髪化粧料が得られることが明らかである。
さらに、シリコーン誘導体の配合効果について調べるため、下記表3に記載した配合組成よりなる試料について専門パネラー10名による実使用試験を行い、上記評価基準(1)〜(6)に従って各試料の使用感触及び刺激性を評価した。結果を表3に示す。
高重合ジメチルポリシロキサン:XF−49−811(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
ポリエーテル変性シリコーン:X−22−9161(信越化学工業社製)
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体:FZ−2250(東レ・ダウコーニング社製)
一方、シリコーン誘導体が配合されていない試験例3−4は前記試料に比べ、のびの軽さ、べたつき感のなさ、なめらかさに劣っていた。
以上の結果から、本発明にかかる毛髪化粧料において、シリコーン誘導体を配合することにより、使用感触に優れたゲル状の毛髪化粧料が得られることが明らかである。
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 10.0
イソドデカン 残余
メチルフェニルポリシロキサン 10.0
ジメチルポリシロキサン 10.0
ジヒドロキシポリジメチルシロキサン 5.0
イソステアリルアルコール 2.0
コハク酸ジ2−エチルヘキシル 5.0
ミルスチン酸イソプロピル 2.0
プロピレングリコール 1.0
香料 適量
酸化防止剤 適量
精製水 2.0
メチルフェニルポリシロキサン:KF−56(信越化学工業社製)
ジメチルポリシロキサン:KF−96A−6cs(信越化学工業社製)
ジヒドロキシポリジメチルシロキサン:XF49−C2070(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)
(質量%)
POE(35)POB(32)グリコール 15.0
ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール 8.0
メチルフェニルポリシロキサン 15.0
アミノプロピルメチルシリコーン・ジメチルシリコーン共重合体 1.0
シクロペンタデカン 残余
メトキシケイヒ酸オクチル 0.5
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
2−エチルヘキサン酸2−エチルヘキシル 8.0
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 3.5
1,3―ブチレングリコール 1.5
香料 適量
酸化防止剤 適量
精製水 1.0
アミノプロピルメチルシリコーン・ジメチルシリコーン共重合体:特開2006−117606の表1(1)アミノ変性シリコーン1
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体:FZ−2250(東レ・ダウコーニング社製)
(質量%)
POE(52)POB(35)ジメチルエーテル 10.0
ツバキ油 5.0
イソノナン酸イソノニル 10.0
2−エチルヘキサン酸セチル 10.0
イソドデカン 残余
メチルフェニルポリシロキサン 10.0
ジメチルポリシロキサン 10.0
PEG・アモジメチコン共重合体 0.5
シリコーンゴム 0.2
レシチン 0.1
β−カロチン 0.1
香料 適量
酸化防止剤 適量
精製水 2.0
メチルフェニルポリシロキサン:KF−54(信越化学工業社製)
ジメチルポリシロキサン:KF−96−20cs(信越化学工業社製)
PEG・アモジメチコン共重合体:SILSTYLE 104(東レ・ダウコーニング社製)
Claims (2)
- (a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、
(b)揮発性炭化水素油および/または揮発性シリコーン油0.1〜99質量%と、
(c)ポリエーテル変性ポリシロキサンと
(d)水0.1〜10質量%を含み、
油分が連続相であり、極性油を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
(化1)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。) - 請求項1記載の毛髪化粧料において、ゲル状であることを特徴とする毛髪化粧料。
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