JP7304317B2 - アンモニア濃度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンモニア濃度検出装置に関する。
例えば、車両においては、内燃機関としてのディーゼルエンジン等から排気される排ガスに含まれるNO、NO2等のNOx(窒素酸化物)を浄化するための触媒が、排気管内に配置される。触媒の一つとしての選択式還元触媒(SCR)においては、NOxを還元するために、尿素水等に含まれるアンモニア(NH3)を触媒担体に付着させ、触媒担体においてアンモニアとNOxとを化学反応させて、NOxを窒素(N2)及び水(H2O)に還元することが行われている。
また、排気管内における、選択式還元触媒よりも排ガスの流れの上流側位置には、還元剤としてのアンモニアを、選択式還元触媒へ供給する還元剤供給装置が配置される。また、排気管内における、選択式還元触媒の排ガスの流れの下流側位置には、排ガスにおけるNOx濃度を検出するNOxセンサと、排ガスにおけるアンモニア濃度を検出するアンモニアセンサとが配置される。そして、NOxセンサ及びアンモニアセンサを用いることにより、選択式還元触媒からのアンモニアの流出を抑えつつ、アンモニアによるNOxの浄化率を向上させる工夫がなされている。
また、例えば、特許文献1のマルチガスセンサは、アンモニア濃度を算出するよう構成されたアンモニアセンサ部と、NOx濃度を算出するよう構成されたNOxセンサ部と、NOxセンサ部による補正前NOx濃度を利用してアンモニア濃度を算出するよう構成された算出制御部とを備える。そして、算出制御部は、マルチガスセンサからの出力に用いるアンモニア出力濃度を、排ガスにおけるアンモニア濃度が低い場合と高い場合とにおいて切り換えるよう構成されている。
具体的には、算出制御部は、排ガスにおけるアンモニア濃度が低い場合には、アンモニア出力濃度を、NOxセンサ部のNOx濃度によって補正されたアンモニアセンサ部によるアンモニア濃度とする。一方、算出制御部は、排ガスにおけるアンモニア濃度が高い場合には、アンモニア出力濃度を、NOxセンサ部の補正前NOx濃度を利用して算出されたアンモニア濃度とする。この構成により、排ガスにおけるアンモニア濃度を広い濃度範囲に亘って精度良く検出することができる。
特開2019-203835号公報
排ガスにおけるアンモニア濃度が高い場合には、アンモニアセンサ部におけるアンモニア濃度を示す混成電位が飽和状態に近くなる。そのため、特許文献1のマルチガスセンサは、アンモニア濃度が高い場合には、NOxセンサ部が、アンモニアが酸化分解されて生成されるNOxを検出することにより、アンモニア濃度を間接的に検出する。
ところが、特許文献1のマルチガスセンサにおいては、排ガスにおけるアンモニア濃度が低い場合と高い場合とに切り分けて、アンモニア出力濃度を検出している。そのため、排ガスにおけるアンモニア濃度が低い場合と高い場合との境界付近のアンモニア濃度に連続性がなく、算出されるアンモニア出力濃度が急激に変化する場合が生じる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度を、広い濃度範囲に亘って連続的又は段階的に変化する状態で検出することができるアンモニア濃度検出装置を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、
検出対象ガス(G)におけるアンモニアの濃度に応じたアンモニア電圧(Va)を出力する混成電位式のアンモニア検出部(2)と、
前記検出対象ガスにおける酸素の濃度に応じた酸素電流(Io)を出力する酸素検出部(3)と、
前記酸素電流に基づいて前記アンモニア電圧を補正して、補正アンモニア電圧(Vb)を求める第1補正部(54)と、
前記検出対象ガスにおけるNOxの濃度、及び前記検出対象ガスにおけるアンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度に応じたNOx電流(In)を出力する限界電流式のNOx検出部(4)と、
前記NOx電流に基づいて前記第1補正部による前記補正アンモニア電圧をさらに補正して、アンモニア出力濃度(Na)を求める第2補正部(55)と、を備え、
前記第2補正部は、前記第1補正部による前記補正アンモニア電圧が高いほど、前記NOx電流による補正割合を大きくするよう構成されている、アンモニア濃度検出装置(1)にある。
前記一態様のアンモニア濃度検出装置は、アンモニアの濃度を検出するためにNOxの濃度を利用し、かつアンモニアの濃度が連続的に変化するようNOxの濃度による補正割合を変化させるようにしたものである。具体的には、アンモニア濃度検出装置は、第1補正部による補正アンモニア電圧が高いほど、NOx電流による補正割合を多くして、アンモニア出力濃度を求める第2補正部を備える。
この構成により、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度が高くなるほど、NOx検出部において検出される、アンモニアの酸化分解によって生成されるNOxの濃度に応じたNOx電流を、アンモニア出力濃度により多く反映させることができる。
それ故、前記一態様のアンモニア濃度検出装置によれば、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度を、広い濃度範囲に亘って連続的又は段階的に変化する状態で検出することができる。
なお、「連続的又は段階的に変化する状態」とは、補正アンモニア電圧の特定の境界において、アンモニアの検出の仕方が完全に変わる状態のことをいうのではなく、補正アンモニア電圧の変化を受けて、連続的又は段階的にアンモニアの検出の仕方が変わる状態のことをいう。
また、本発明の一態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
図1は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置の構成を示す説明図である。 図2は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置のセンサ素子を示す、図1のII-II断面図である。 図3は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置のセンサ素子を示す、図1のIII-III断面図である。 図4は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置のセンサ素子を示す、図1のIV-IV断面図である。 図5は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置の電気的構成の一部を示す説明図である。 図6は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置が適用された内燃機関の排気管を示す説明図である。 図7は、実施形態1にかかる、尿素水の噴射量と、選択還元触媒の出口におけるアンモニアの濃度及びNOxの濃度との関係を示すグラフである。 図8は、実施形態1にかかる、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度及び酸素の濃度と、アンモニア検出部によるアンモニア電圧との関係を示すグラフである。 図9は、実施形態1にかかる、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度と、NOx検出部によるNOx電流との関係を示すグラフである。 図10は、実施形態1にかかる、検出対象ガスにおける酸素の濃度が変化したときの、アンモニア電圧と補正アンモニア電圧との関係マップを示すグラフである。 図11は、実施形態1にかかる、補正アンモニア電圧と、アンモニア補正比率及びNOx補正比率との関係マップを示すグラフである。 図12は、実施形態1にかかる、アンモニア電極において生じる混成電位を示すグラフである。 図13は、実施形態1にかかる、検出対象ガスにおけるアンモニアの濃度が変化したときにアンモニア電極において生じる混成電位を示すグラフである。 図14は、実施形態1にかかる、検出対象ガスにおける酸素の濃度が変化したときにアンモニア電極において生じる混成電位を示すグラフである。 図15は、実施形態1にかかる、アンモニア濃度検出装置の制御方法を示すフローチャートである。 図16は、その他の実施形態にかかる、アンモニア濃度検出装置が適用された内燃機関の排気管を示す説明図である。
前述したアンモニア濃度検出装置にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本形態のアンモニア濃度検出装置1は、図1~図4に示すように、アンモニア検出部2、酸素検出部3、第1補正部54、NOx検出部4及び第2補正部55を備える。アンモニア検出部2は、混成電位式のものであり、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度に応じたアンモニア電圧Vaを出力するよう構成されている。酸素検出部3は、限界電流式のものであり、検出対象ガスGにおける酸素の濃度に応じた酸素電流Ioを出力するよう構成されている。
図5に示すように、第1補正部54は、酸素電流Ioに基づいてアンモニア電圧Vaを補正して、補正アンモニア電圧Vbを求めるよう構成されている。NOx検出部4は、限界電流式のものであり、検出対象ガスGにおけるNOxの濃度、及び検出対象ガスGにおけるアンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度に応じたNOx電流Inを出力するよう構成されている。第2補正部55は、NOx電流Inに基づいて第1補正部54による補正アンモニア電圧Vbをさらに補正して、アンモニア出力濃度Naを求めるよう構成されている。また、第2補正部55は、第1補正部54による補正アンモニア電圧Vbが高いほど、NOx電流Inによる補正割合を大きくするよう構成されている。
以下に、本形態のアンモニア濃度検出装置1について詳説する。
(アンモニア濃度検出装置1)
図6に示すように、アンモニア濃度検出装置1は、車両において用いられ、車両の内燃機関(エンジン)7に接続された排気管71を流れる排ガスを検出対象ガスGとして、排ガスにおけるアンモニアの濃度を検出するよう構成されている。本形態の内燃機関7は、軽油の自己着火を利用して燃焼運転を行うディーゼルエンジンである。
アンモニア濃度検出装置1は、排気管71に配置された検出機器(センサ)としての複合センサ10と、複合センサ10を用いた検出回路及び検出回路から信号を受けて演算処理をするセンサコントロールユニット(SCU)5とによって構成されている。複合センサ10は、センサ素子11を用いて構成されており、センサコントロールユニット5は、電子回路、及びコンピュータを用いて構成されている。
本形態のアンモニア濃度検出装置1のセンサは、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度の検出だけでなく、検出対象ガスGにおける酸素の濃度及びNOxの濃度の検出も可能な複合センサ(マルチガスセンサ)10として形成されている。換言すれば、本形態のアンモニア検出部2、酸素検出部3及びNOx検出部4は、複合センサ10を用いて構成されている。複合センサ10を用いることにより、アンモニア、酸素及びNOxの各濃度の検出に同じ環境の検出対象ガスGを用いることができ、アンモニアの濃度の検出精度を高めることができる。
図示は省略するが、アンモニア濃度検出装置1の複合センサ10は、センサ素子11と、センサ素子11を保持して排気管71に取り付けるためのハウジングと、ハウジングの先端側に取り付けられてセンサ素子11を保護する先端側カバーと、ハウジングの基端側に取り付けられてセンサ素子11の電気配線部分を保護する基端側カバーとを備える。
アンモニア濃度検出装置1によるアンモニア出力濃度Na及びNOxの濃度は、内燃機関7の制御装置としてのエンジンコントロールユニット(ECU)6によって、排気管71に配置された、NOxを還元するための選択還元触媒72の状態を制御するために用いられる。より具体的には、アンモニア濃度検出装置1によるアンモニア出力濃度Na及びNOxの濃度は、後述する尿素水噴射装置73から排気管71へ還元剤Kとしてのアンモニアを供給する時期を決定するために使用される。
(選択還元触媒72,尿素水噴射装置73)
図6に示すように、内燃機関7の排気管71には、アンモニアを還元剤KとしてNOxを還元する選択還元触媒(SCR)72と、選択還元触媒72の、排ガスの流れの上流側に位置する尿素水噴射装置(還元剤供給装置)73と、選択還元触媒72の、排ガスの流れの下流側に位置する複合センサ10とが配置されている。選択還元触媒72は、触媒担体に、NOxの還元剤Kとしてのアンモニアが付着されるものである。選択還元触媒72は、NOx(窒素酸化物)をアンモニア(NH3)と化学反応させて窒素(N2)及び水(H2O)に還元するものである。選択還元触媒72の触媒担体におけるアンモニアの付着量は、NOxの還元反応に伴って減少する。
尿素水噴射装置73は、排気管71内に尿素水を噴射したときに発生するアンモニアガスを排気管71内の選択還元触媒72へ供給するよう構成されている。具体的には、選択還元触媒72の触媒担体におけるアンモニアの付着量が少なくなったときには、尿素水噴射装置73から触媒担体へ、新たにアンモニアが補充される。アンモニアガスは、尿素水が加水分解されて生成される。尿素水噴射装置73には、尿素水のタンク731が接続されている。
エンジンコントロールユニット6は、検出対象ガスGに含まれるアンモニアの濃度と検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度との両方が最も低くなるよう、尿素水噴射装置73から選択還元触媒72へ供給する還元剤Kの量を調整することができる。また、エンジンコントロールユニット6は、アンモニアの濃度とNOxの濃度とを監視して選択還元触媒72への還元剤Kの供給量を決定することができ、選択還元触媒72におけるNOxの還元反応を、アンモニアの流出を抑えつつ、より最適に行うことができる。
図6に示すように、本形態のアンモニア濃度検出装置1の複合センサ10は、排気管71内に配置された、NOxを還元する選択還元触媒72の排ガスの流れの下流側の位置に配置されており、選択還元触媒72から流出するアンモニアガスの濃度を検出する。排気管71内における、選択還元触媒72の排ガスの流れの上流側の位置には、排ガスにおけるNOxの濃度を検出するNOxセンサ12が配置されていてもよい。
また、排気管71における、選択還元触媒72の上流側位置には、酸化触媒(DOC)74、フィルタ(DPF)75等が配置されていてもよい。酸化触媒は、NO(一酸化窒素)のNO2(二酸化窒素)への変換(酸化)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)等の低減を行うものである。フィルタは、微粒子を捕集するものである。
(アンモニアの濃度とNOxの濃度)
図7には、尿素水噴射装置73による尿素水の噴射量と、排気管71内の選択還元触媒72の出口(下流側位置)におけるアンモニアの濃度及びNOxの濃度との関係を示す。尿素水の噴射量が多くなると、選択還元触媒72の出口におけるアンモニアの濃度が増加し、尿素水の噴射量が少なくなると、選択還元触媒72の出口におけるNOxの濃度が増加する。
図7に示すように、エンジンコントロールユニット6によるアンモニアの供給制御が行われることにより、選択還元触媒72の出口におけるアンモニア濃度検出装置1の配置位置に存在する検出対象ガスGにおいては、NOxがアンモニアによって適切に還元される状態と、アンモニアの流出量に比べてNOxの流出量が多くなる状態と、NOxの流出量に比べてアンモニアの流出量が多くなる状態とが、時間を変えて生じることになる。換言すると、NOxの流出量が多くなるときにはアンモニアの流出量が少なくなり、アンモニアの流出量が多くなるときにはNOxの流出量が少なくなる。
これにより、アンモニア濃度検出装置1のセンサ素子11に到達する検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度が高くなるときには、検出対象ガスGに含まれるアンモニアの濃度が低くなり、NOx検出部4によるNOxの検出精度が適切に維持される。また、アンモニア濃度検出装置1のセンサ素子11に到達する検出対象ガスGに含まれるアンモニアの濃度が高くなるときには、検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度が低くなる一方、アンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度が高くなり、NOx検出部4によってアンモニアの濃度が適切な検出精度で検出される。
図8には、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度と、アンモニア検出部2によって検出されるアンモニア電圧Vaとの関係を示す。検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高くなると、アンモニア電圧Vaが飽和していく。検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高濃度になると、アンモニア検出部2のみによっては、アンモニアの濃度を正確に検出することが難しくなる。また、検出対象ガスGにおける酸素の濃度が高くなると、実際のアンモニアの濃度が変わらなくてもアンモニア電圧Vaは低く検出されることになる。
図9には、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度と、NOx検出部4によって検出されるNOx電流Inとの関係を示す。検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高くなるに連れて、NOx電流Inが増加していく。検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高濃度になっても、NOx検出部4によれば、アンモニアの濃度をできるだけ正確に検出することが可能になる。
(アンモニア検出部2)
図1及び図5に示すように、アンモニア検出部2は、センサ素子11の一部であるアンモニアセンサ部20、及びセンサコントロールユニット5の一部であるアンモニア制御部51を有する。アンモニアセンサ部20は、第1固体電解質体21と、第1固体電解質体21における外側面211に設けられて検出対象ガスGに晒されるアンモニア電極22と、第1固体電解質体21における内側面212に設けられて基準ガスAに晒される基準電極23とを有する。本形態のアンモニア濃度検出装置1のセンサは、アンモニア、酸素及びNOxの各濃度を検出する機能を有する複合センサ10として構成されている。アンモニアセンサ部20は、複合センサ10の一部として形成されている。
アンモニア制御部51は、酸素の電気化学的還元反応(以下、還元反応という。)による還元電流と、アンモニアの電気化学的酸化反応(以下、酸化反応という。)による酸化電流とが等しくなるときに生じる、アンモニア電極22と基準電極23との間の電位差を、アンモニア電圧Vaである混成電位として検出するよう構成されている。アンモニア制御部51による混成電位は、検出対象ガスGにおける酸素の濃度によって変化するため、この酸素の濃度によって補正して用いる。
(酸素検出部3)
図1及び図5に示すように、酸素検出部3は、センサ素子11の一部である酸素センサ部30、及びセンサコントロールユニット5の一部である酸素制御部52を有する。酸素センサ部30は、第1固体電解質体21に絶縁体25を介して積層された第2固体電解質体31と、第2固体電解質体31における第1表面311に設けられて検出対象ガスGに晒される酸素電極32と、第2固体電解質体31における第2表面312に設けられて基準ガスAに晒される基準電極33とを有する。酸素センサ部30は、複合センサ10の一部として形成されている。
酸素制御部52は、酸素電極32と基準電極33との間に所定の直流電圧を印加する電圧印加部521と、直流電圧が印加されたときに酸素電極32と基準電極33との間に流れる酸素電流Ioを検出する電流検出部522とを有する。酸素電極32と基準電極33との間に所定の直流電圧が印加されるときには、検出対象ガスGにおける酸素が基準ガスダクト24へ排出される。電流検出部522による酸素電流Ioを積算することにより、検出対象ガスGに含まれる酸素量が求められる。
本形態の酸素検出部3は、拡散抵抗体45を通過する検出対象ガスGの流量が制限される状態で、限界電流特性を示す直流電圧を印加したときに電極32,33の間に流れる酸素電流Ioを検出する限界電流式のものである。これ以外にも、酸素検出部3は、検出対象ガスGと基準ガスAとの酸素濃度の差に応じて一対の電極の間に生じる起電力を検出する起電力式のものとし、この起電力に基づいて酸素電流Ioを検出してもよい。
(NOx検出部4)
図1及び図5に示すように、NOx検出部4は、センサ素子11の一部であるNOxセンサ部40、及びセンサコントロールユニット5の一部であるNOx制御部53を有する。NOxセンサ部40は、第2固体電解質体31と、第2固体電解質体31における第1表面311に設けられて検出対象ガスGに晒されるNOx電極42と、第2固体電解質体31における第2表面312に設けられて基準ガスAに晒される基準電極43とを有する。NOxセンサ部40は、複合センサ10の一部として形成されている。NOx電極42は、第2固体電解質体31の第1表面311における、酸素電極32が設けられた位置よりも検出対象ガスGの流れの下流側の位置に配置されている。NOxセンサ部40の基準電極43は、酸素センサ部30の基準電極43と一体化されていてもよい。
NOx制御部53は、NOx電極42と基準電極43との間に所定の直流電圧を印加する電圧印加部531と、直流電圧が印加されたときにNOx電極42と基準電極43との間に流れるNOx電流Inを検出する電流検出部532とを有する。NOx電極42と基準電極43との間に所定の直流電圧が印加されるときには、検出対象ガスGにおけるNOxが分解される。NOx制御部53においては、検出対象ガスGに直接含まれるNOxの濃度、及び検出対象ガスGにおけるアンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度の両方がNOx電流Inとして検出される。
アンモニアが拡散抵抗体45を介してガス室44内に導入されるときには、検出対象ガスGに含まれる酸素、及び拡散抵抗体45の熱を利用して、アンモニアがNOxに酸化される。この酸化反応は、4NH3+5O2→4NO+6H2O、又は4NH3+7O2→4NO2+6H2Oの反応式によって表される。また、アンモニアは、拡散抵抗体45において酸化されなくても、ガス室44内の酸素電極32等においてNOxに酸化される。
(第1補正部54)
図1及び図5に示すように、第1補正部54は、混成電位式のアンモニア検出部2によって検出されるアンモニア電圧Vaが、検出対象ガスGに含まれる酸素の濃度の違いによって受ける影響を補正するものである。補正アンモニア電圧Vbは、酸素電流Ioの大きさに応じて補正されたアンモニア電圧を示す。第1補正部54は、センサコントロールユニット5に構築されている。第1補正部54による補正アンモニア電圧Vbは、酸素検出部3による酸素電流Ioが多くなるほど高く補正される。
図10に示すように、第1補正部54においては、酸素検出部3による酸素電流Io(検出対象ガスGにおける酸素の濃度)をパラメータとして、アンモニア電圧Vaと、酸素電流Ioに応じた補正が行われた補正アンモニア電圧Vbとの関係が求められた関係マップM1が設定されている。関係マップM1は、酸素の濃度が所定の値にあるときのアンモニア電圧Vaと補正アンモニア電圧Vbとの関係として作成されている。第1補正部54は、酸素検出部3による酸素電流Io及びアンモニア検出部2によるアンモニア電圧Vaを関係マップM1に照合して、補正アンモニア電圧Vbを求める。
図10においては、検出対象ガスGにおける酸素の濃度が、5[体積%]、10[体積%]、20[体積%]である場合の関係マップM1を示す。関係マップM1を用いることにより、酸素の濃度に応じた補正アンモニア電圧Vbを容易に求めることができる。関係マップM1は、アンモニア濃度検出装置1の試作・実験時等において求めておくことができる。
(第2補正部55)
図1及び図5に示すように、第2補正部55は、アンモニア濃度検出装置1のセンサ出力であるアンモニア出力濃度Naを、検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度を利用して補正するものである。第2補正部55は、センサコントロールユニット5に構築されている。第2補正部55は、アンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度もNOx検出部4が検出する性質を利用し、検出対象ガスGに含まれるアンモニアの濃度が高くなるほど、アンモニア出力濃度NaにNOx検出部4によるNOx電流Inを反映させる割合を大きくするよう構成されている。
第2補正部55は、アンモニア出力濃度Naを、次の補正関数に基づいて算出するよう構成されている。すなわち、アンモニア出力濃度Na[ppm]は、Na=Aa×Oa+An×On+Dの補正関数に基づいて算出するよう構成されている。ここで、補正アンモニア電圧Vbに基づく補正アンモニア濃度をOa[ppm]、補正アンモニア濃度Oaをアンモニア出力濃度Naに反映する比率を示すアンモニア補正比率をAa[-]、NOx電流Inに基づくNOx濃度をOn[ppm]、NOx濃度Onをアンモニア出力濃度Naに反映する比率を示すNOx補正比率をAn[-]とする。また、D[ppm]は、定数項とし、アンモニア検出部2の特性に応じて適宜定められる。
図11に示すように、アンモニア補正比率Aaは、補正アンモニア電圧Vbが高いほど小さく設定されている。本形態のアンモニア補正比率Aaは、補正アンモニア電圧Vbが0(ゼロ)であるときに、基準となる1とし、補正アンモニア電圧Vbが高くなるに連れて指数関数的に減少し、補正アンモニア電圧Vbが想定される最大値となるときに0(ゼロ)となるように設定されている。なお、アンモニア補正比率Aaは、補正アンモニア電圧Vbが高いほど小さくなる種々の設定としてもよい。
NOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbが高いほど大きく設定されている。本形態のNOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbが0(ゼロ)であるときに、基準となる0(ゼロ)とし、補正アンモニア電圧Vbが高くなるに連れて指数関数的に増加し、補正アンモニア電圧Vbが想定される最大値となるときに1となるように設定されている。なお、NOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbが高いほど大きくなる種々の設定としてもよい。
アンモニア補正比率Aa及びNOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbに応じて連続的に変化する値とする以外にも、補正アンモニア電圧Vbに応じて段階的に変化する値としてもよい。この場合、アンモニア補正比率Aa及びNOx補正比率Anは、3段階以上に変化させることができる。
また、アンモニア出力濃度Naの補正関数においては、内燃機関7における燃焼状態に応じた種々の物質量の影響が考慮されていてもよい。例えば、検出対象ガスGとしての排ガスにおけるNOxの濃度は、内燃機関の空燃比が燃料リーンの状態にあるときに高くなる。そのため、補正関数には、内燃機関の空燃比に応じたパラメータが考慮されていてもよい。
図11に示すように、本形態の第2補正部55は、関係マップMa,Mnを用いてアンモニア補正比率Aa及びNOx補正比率Anを求めるよう構成されている。具体的には、第2補正部55は、設定部56を有しており、設定部56には、補正アンモニア濃度Oaとアンモニア補正比率Aaとの関係を示すアンモニア関係マップMaと、補正アンモニア濃度OaとNOx補正比率Anとの関係を示すNOx関係マップMnとが設定されている。
そして、第2補正部55は、補正アンモニア濃度Oaをアンモニア関係マップMaに照合してアンモニア補正比率Aaを決定するとともに、補正アンモニア濃度OaをNOx関係マップMnに照合してNOx補正比率Anを決定するよう構成されている。アンモニア関係マップMa及びNOx関係マップMnを用いることにより、アンモニア補正比率Aa及びNOx補正比率Anを容易に求めることができる。各関係マップMa,Mnは、アンモニア濃度検出装置1の試作・実験時等において求めておくことができる。
(センサ素子11)
図1及び図6に示すように、センサ素子11は、ハウジングに保持されており、ハウジングに取り付けられた複数のカバーによって覆われている。アンモニアセンサ部20、酸素センサ部30及びNOxセンサ部40は、排気管71内に配置される、センサ素子11の先端側部位に形成されている。センサ素子11の先端側部位は、多孔質の保護層によって覆われている。
図1~図3に示すように、第1固体電解質体21の内側面212と第2固体電解質体31の第2表面312との間には、絶縁体25によって、基準ガスAとしての大気が導入される基準ガスダクト24が形成されている。基準ガスダクト24は、センサ素子11の基端部から形成されており、基準ガスダクト24内には、外部から複合センサ10のカバー内に取り込まれた大気が導入される。アンモニアセンサ部20の基準電極23、酸素センサ部30の基準電極33及びNOxセンサ部40の基準電極43は、基準ガスダクト24内に配置されている。
図1、図2及び図4に示すように、第2固体電解質体31の第1表面311には、絶縁体25によって、検出対象ガスGとしての排ガスが拡散抵抗体45を介して導入されるガス室44が形成されている。拡散抵抗体45は、セラミックスの多孔質材料によって形成されており、ガス室44内に導入される検出対象ガスGの流速を制限するものである。拡散抵抗体45は、絶縁体25に設けられたピンホールによって形成してもよい。
図1~図4に示すように、第1、第2固体電解質体21,31は、板状に形成されており、所定の温度において酸素イオンを伝導させる性質を有するジルコニア材料を用いて構成されている。ジルコニア材料は、ジルコニアを主成分とする種々の材料によって構成することができる。ジルコニア材料には、イットリア(酸化イットリウム)等の希土類金属元素もしくはアルカリ土類金属元素によってジルコニアの一部を置換させた安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアを用いることができる。
第1固体電解質体21の外側面211は、センサ素子11における最も外側の表面を形成する。そして、外側面211に設けられたアンモニア電極22には、検出対象ガスGが接触しやすい状態が形成されている。本形態のアンモニア電極22の表面には、セラミックスの多孔質体等による保護層が設けられていない。そして、アンモニア電極22には、検出対象ガスGが拡散律速されずに接触する。なお、アンモニア電極22の表面には、検出対象ガスGの流速を極力低下させない保護層を設けることも可能である。
アンモニア電極22は、アンモニア及び酸素に対する触媒活性を有する貴金属、及び第1固体電解質体21と焼結する際の共材となるジルコニア材料を含有している。アンモニア電極22を構成する貴金属には、金(Au)、白金(Pt)-金合金、白金-パラジウム合金、パラジウム-金合金等を用いることができる。また、アンモニア電極22は、貴金属及びジルコニア材料の他に、あるいは貴金属に代えて、金属酸化物、ペロブスカイト構造を有する酸化物(ペロブスカイト型酸化物)、複合酸化物等を含有していてもよい。
酸素電極32は、酸素に対する触媒活性を有する貴金属、及び第2固体電解質体31と焼結する際の共材となるジルコニア材料を含有している。酸素電極32を構成する貴金属には、白金、パラジウム、金等を用いることができる。
NOx電極42は、NOx及び酸素に対する触媒活性を有する貴金属、及び第2固体電解質体31と焼結する際の共材となるジルコニア材料を含有している。NOx電極42を構成する貴金属には、白金-ロジウム(Rh)合金等を用いることができる。
各基準電極23,33,43は、酸素に対する触媒活性を有する貴金属、及び第1固体電解質体21又は第2固体電解質体31と焼結する際の共材となるジルコニア材料を含有している。各基準電極23,33,43を構成する貴金属には、白金、パラジウム、金等を用いることができる。
図1及び図2に示すように、第1固体電解質体21及び第2固体電解質体31には、絶縁体25内に埋設された発熱体111が積層されている。絶縁体25は、アルミナ等の絶縁性のセラミックス材料によって構成されている。基準ガスダクト24及びガス室44は、絶縁体25に設けられた空間部によって形成されている。発熱体111は、センサコントロールユニット5における通電制御部57による通電を受けて発熱する発熱部を有する。発熱体111は、導電性を有する金属材料を含有している。発熱体111の発熱部の発熱によって、アンモニア検出部2、酸素検出部3及びNOx検出部4が目標とする温度に加熱される。
(アンモニア検出部2の混成電位)
図1に示すように、アンモニア検出部2によるアンモニア電圧Vaは、アンモニア電極22と基準電極23との間に生じる、混成電位としての電位差(電圧)ΔVによって検出される。図12に示すように、アンモニア検出部2は、アンモニア電極22における、酸素の還元反応による還元電流とアンモニアの酸化反応による酸化電流とが等しくなるときに生じる、アンモニア電極22と基準電極23との間の電位差ΔVを検出する。アンモニア電極22と基準電極23との間に生じる電位差ΔVは、アンモニア及び酸素が含まれる検出対象ガスGによってアンモニア電極22に生じる混成電位を示す。
アンモニア電極22においては、アンモニア電極22に接触する検出対象ガスGに、アンモニアと酸素とが存在する場合に、アンモニアの酸化反応と酸素の還元反応とが同時に進行する。アンモニアの酸化反応は、代表的には、2NH3+3O2-→N2+3H2O+6e-によって表される。酸素の還元反応は、代表的には、O2+4e-→2O2-によって表される。そして、アンモニア電極22における、アンモニアと酸素とによる混成電位は、アンモニア電極22における、アンモニアの酸化反応(速度)と酸素の還元反応(速度)とが等しくなるときの電位として生じる。
図12は、アンモニア電極22において生じる混成電位を説明するための図である。図12においては、横軸に、基準電極23に対するアンモニア電極22の電位(電位差ΔV)をとり、縦軸に、アンモニア電極22と基準電極23との間に流れる電流をとって、混成電位の変化の仕方を示す。また、図12においては、アンモニア電極22においてアンモニアの酸化反応が行われる際の電位と電流の関係を示す第1ラインL1と、アンモニア電極22において酸素の還元反応が行われる際の電位と電流の関係を示す第2ラインL2とを示す。第1ラインL1及び第2ラインL2は、いずれも右肩上がりのラインによって示す。
電位(電位差ΔV)が0(ゼロ)の場合は、アンモニア電極22の電位が基準電極23の電位と同じであることを示す。混成電位は、アンモニアの酸化反応を示す第1ラインL1上のプラス側の電流と、酸素の還元反応を示す第2ラインL2上のマイナス側の電流とが釣り合ったときの電位となる。そして、アンモニア電極22における混成電位は、基準電極23に対してマイナス側の電位として検出される。
なお、前述した図8、図10及び図11においては、説明を簡単にするために、アンモニア電圧をプラス側の電位として示す。アンモニア電圧Vaは、絶対値として扱うことができる。前述した第2補正部55のアンモニア出力濃度Naの補正関数における補正アンモニア濃度Oaは、正の値として示される。
また、図13に示すように、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高くなるときには、アンモニアの酸化反応を示す第1ラインL1の傾きθaが急になる。このとき、第1ラインL1上のプラス側の電流と、第2ラインL2上のマイナス側の電流とが釣り合う電位が、よりマイナス側へシフトする。これにより、アンモニアの濃度が高くなるほど、基準電極23に対するアンモニア電極22の電位がマイナス側に大きくなる。言い換えれば、アンモニアの濃度が高くなるほど、アンモニア電極22と基準電極23との電位差(混成電位)ΔVが大きくなる。そのため、アンモニアの濃度が高くなるほど電位差ΔVが大きくなり、電位差ΔVを検出することにより、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度を検出することが可能になる。
また、図14に示すように、検出対象ガスGにおける酸素の濃度が高くなるときには、酸素の還元反応を示す第2ラインL2の傾きθsが急になる。このとき、第1ラインL1上のプラス側の電流と、第2ラインL2上のマイナス側の電流とが釣り合う電位が、よりマイナス側におけるゼロに近い位置へシフトする。これにより、酸素の濃度が高くなるほど、基準電極23に対するアンモニア電極22のマイナス側の電位が小さくなる。言い換えれば、酸素の濃度が高くなるほど、アンモニア電極22と基準電極23との電位差(混成電位)ΔVが小さくなる。そのため、酸素の濃度が高くなるほど、アンモニア電圧Va(電位差ΔV)を高くする補正を行うことにより、アンモニアの濃度の検出精度を高めることができる。
(制御方法)
次に、アンモニア濃度検出装置1を用いたアンモニアの濃度の検出方法について、図15のフローチャートを参照して説明する。
アンモニア濃度検出装置1は、内燃機関(ディーゼルエンジン)7の排気管71に排気される排ガスに含まれるNOxを浄化する際に、選択還元触媒72から流出するアンモニアの濃度及びNOxの濃度を検出するために用いられる。内燃機関7が始動されるときには、エンジンコントロールユニット6、センサコントロールユニット5も起動され、アンモニア濃度検出装置1による検出が開始される。
まず、アンモニア検出部2によって、検出対象ガスGに含まれるアンモニアの濃度に応じたアンモニア電圧Vaが検出される(図15のステップS101)。また、酸素検出部3によって、検出対象ガスGに含まれる酸素の濃度に応じた酸素電流Ioが検出される(ステップS102)。また、NOx検出部4によって、検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度に応じたNOx電流Inが検出される(ステップS103)。
次いで、第1補正部54においては、検出されたアンモニア電圧Va及び検出された酸素電流Ioが関係マップに代入され、関係マップによって補正アンモニア電圧Vbが求められる(ステップS104)。次いで、第2補正部55においては、補正アンモニア電圧Vbに基づく補正アンモニア濃度Oaがアンモニア関係マップMaに代入され、アンモニア関係マップMaによってアンモニア補正比率Aaが求められる(ステップS105)。また、第2補正部55においては、補正アンモニア電圧Vbに基づく補正アンモニア濃度OaがNOx関係マップMnに代入され、NOx関係マップMnによってNOx補正比率Anが求められる(ステップS106)。
次いで、第2補正部55は、NOx電流Inに基づいてNOx濃度Onを求めるとともに、アンモニア出力濃度Naを、Na=Aa×Oa+An×On+Dの補正関数に基づいて算出する(ステップS107)。こうして、複合センサ10を有するアンモニア濃度検出装置1は、アンモニアの濃度を示すセンサ出力としてアンモニア出力濃度Naを出力し、NOxの濃度を示すセンサ出力としてNOx濃度Onを出力することができる。また、アンモニア濃度検出装置1は、酸素の濃度を示すセンサ出力として、酸素電流Ioに基づく酸素濃度を出力してもよい。その後、内燃機関7が停止されるまで(ステップS108)、ステップS101~S107が繰り返し実行される。
(作用効果)
本形態のアンモニア濃度検出装置1は、アンモニアの濃度を検出するためにNOxの濃度を利用し、かつアンモニアの濃度が連続的に変化するようNOxの濃度による補正割合を変化させるようにしたものである。具体的には、アンモニア濃度検出装置1の第2補正部55は、第1補正部54による補正アンモニア電圧Vbが高いほど、補正アンモニア電圧Vbの利用割合を小さくするとともに、NOx電流Inによる補正割合を大きくして、アンモニア出力濃度Naを求める。
この構成により、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高くなるほど、NOx検出部4において検出される、アンモニアの酸化分解によって生成されるNOxの濃度に応じたNOx電流Inを、アンモニア出力濃度Naにより多く反映させることができる。また、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度が高くなるほど、第1補正部54によって求められる補正アンモニア電圧Vbを、アンモニア出力濃度Naに反映させる割合を小さくすることができる。
そして、アンモニア出力濃度Naに反映される補正アンモニア電圧Vb(補正アンモニア濃度Oa)の割合とNOx電流In(NOx濃度On)の割合とが、補正アンモニア電圧Vbの全範囲においてアンモニア出力濃度Naの補正関数に基づいて求められる。これにより、アンモニア出力濃度Naは、補正アンモニア電圧Vb(補正アンモニア濃度Oa)の全範囲において連続的又は段階的に変化し、補正アンモニア電圧Vb(補正アンモニア濃度Oa)が所定の値になったときに、急激に切り替わることがない。換言すれば、アンモニアの濃度の検出の仕方が急激に変化する境界がなく、より適切にアンモニアの濃度を検出することができる。
それ故、本形態のアンモニア濃度検出装置1によれば、検出対象ガスGにおけるアンモニアの濃度を、広い濃度範囲に亘って連続的又は段階的に変化する状態で検出することができる。
<実施形態2>
本形態は、第2補正部55によるアンモニア出力濃度Naの算出の仕方が、実施形態1と異なる場合について示す。
本形態の第2補正部55は、アンモニア出力濃度Naを、Na=Oa+An×On+Dの補正関数に基づいて算出するよう構成されている。ここで、補正アンモニア電圧Vbに基づく補正アンモニア濃度をOa、NOx電流Inに基づくNOx濃度をOn、NOx濃度Onをアンモニア出力濃度Naに反映する比率を示すNOx補正比率をAnとし、Dは定数項とする。
補正アンモニア濃度Oa、NOx濃度On、NOx補正比率An及び定数項Dは、実施形態1と同様に求められる。また、実施形態1の図11に示したように、NOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbが高いほど大きく設定されている。NOx補正比率Anは、補正アンモニア電圧Vbが0(ゼロ)であるときに、基準となる0(ゼロ)とし、補正アンモニア電圧Vbが高くなるに連れて指数関数的に増加し、補正アンモニア電圧Vbが想定される最大値となるときに1となるように設定されている。
また、本形態の第2補正部55の設定部56においては、補正アンモニア濃度OaとNOx補正比率Anとの関係がNOx関係マップMnとして設定されている。第2補正部55は、NOx濃度OnをNOx関係マップMnに照合してNOx補正比率Anを決定するよう構成されている。
本形態においては、アンモニア出力濃度Naに反映される補正アンモニア電圧Vb(補正アンモニア濃度Oa)の割合は常に同じであり、アンモニア出力濃度Naに反映されるNOx電流Inの割合が、補正アンモニア電圧Vbが高くなるほど大きくなるように変更される。これによっても、実施形態1と同様に、アンモニア出力濃度Naは、補正アンモニア電圧Vbの全範囲において連続的に変化し、補正アンモニア電圧Vbが所定の値になったときに、不連続に切り替わることがない。
本形態のアンモニア濃度検出装置1における、その他の構成、作用効果等については、実施形態1の構成、作用効果等と同様である。また、本形態においても、実施形態1に示した符号と同一の符号が示す構成要素は、実施形態1の構成要素と同様である。
<その他の実施形態>
図16に示すように、アンモニア濃度検出装置1は、選択還元触媒72の、検出対象ガスGとしての排ガスの流れの下流側の位置には、複合センサ10を備える代わりに、別々に構成されたアンモニアセンサ13及びNOxセンサ14を備えていてもよい。アンモニアセンサ13は、排ガスに含まれるアンモニアの濃度を検出する機能を有する。NOxセンサ14は、検出対象ガスGに含まれるNOxの濃度及び酸素の濃度を検出する機能を有する。そして、アンモニア検出部2は、アンモニアセンサ13を用いて構成され、酸素検出部3及びNOx検出部4は、NOxセンサ14を用いて構成される。この場合には、既設のNOxセンサを用いてアンモニア濃度検出装置1を構成できる場合がある。また、この場合にも、実施形態1と同様の作用効果が得られる。また、酸素検出部3は、NOxセンサ14とは別の酸素センサを用いて構成されていてもよい。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。また、本発明は、様々な変形例、均等範囲内の変形例等を含む。さらに、本発明から想定される様々な構成要素の組み合わせ、形態等も本発明の技術思想に含まれる。
1 アンモニア濃度検出装置
2 アンモニア検出部
3 酸素検出部
4 NOx検出部
5 センサコントロールユニット
54 第1補正部
55 第2補正部

Claims (7)

  1. 検出対象ガス(G)におけるアンモニアの濃度に応じたアンモニア電圧(Va)を出力する混成電位式のアンモニア検出部(2)と、
    前記検出対象ガスにおける酸素の濃度に応じた酸素電流(Io)を出力する酸素検出部(3)と、
    前記酸素電流に基づいて前記アンモニア電圧を補正して、補正アンモニア電圧(Vb)を求める第1補正部(54)と、
    前記検出対象ガスにおけるNOxの濃度、及び前記検出対象ガスにおけるアンモニアが酸化分解されて生成されるNOxの濃度に応じたNOx電流(In)を出力する限界電流式のNOx検出部(4)と、
    前記NOx電流に基づいて前記第1補正部による前記補正アンモニア電圧をさらに補正して、アンモニア出力濃度(Na)を求める第2補正部(55)と、を備え、
    前記第2補正部は、前記第1補正部による前記補正アンモニア電圧が高いほど、前記NOx電流による補正割合を大きくするよう構成されている、アンモニア濃度検出装置(1)。
  2. 前記第2補正部は、
    前記補正アンモニア電圧に基づく補正アンモニア濃度をOa、前記補正アンモニア濃度を前記アンモニア出力濃度に反映する比率を示すアンモニア補正比率をAa、前記NOx電流に基づくNOx濃度をOn、前記NOx濃度を前記アンモニア出力濃度に反映する比率を示すNOx補正比率をAnとしたとき、
    前記アンモニア出力濃度Naを、Na=Aa×Oa+An×Onの補正関数に基づいて算出するよう構成されており、
    前記アンモニア補正比率Aaは、前記補正アンモニア電圧が高いほど小さく設定されており、
    前記NOx補正比率Anは、前記補正アンモニア電圧が高いほど大きく設定されている、請求項1に記載のアンモニア濃度検出装置。
  3. 前記第2補正部は、
    前記補正アンモニア電圧に基づく補正アンモニア濃度をOa、前記NOx電流に基づくNOx濃度をOn、前記NOx濃度を前記アンモニア出力濃度に反映する比率を示すNOx補正比率をAnとしたとき、
    前記アンモニア出力濃度Naを、Na=Oa+An×Onの補正関数に基づいて算出するよう構成されており、
    前記NOx補正比率Anは、前記補正アンモニア電圧が高いほど大きく設定されている、請求項1に記載のアンモニア濃度検出装置。
  4. 前記第2補正部は、前記補正アンモニア濃度と前記アンモニア補正比率との関係がアンモニア関係マップ(Ma)として設定されるとともに、前記補正アンモニア濃度と前記NOx補正比率との関係がNOx関係マップ(Mn)として設定された設定部(56)を有しており、
    前記第2補正部は、前記補正アンモニア濃度を前記アンモニア関係マップに照合して前記アンモニア補正比率を決定するとともに、前記補正アンモニア濃度を前記NOx関係マップに照合して前記NOx補正比率を決定するよう構成されている、請求項2に記載のアンモニア濃度検出装置。
  5. 前記第2補正部は、前記補正アンモニア濃度と前記NOx補正比率との関係がNOx関係マップ(Mn)として設定された設定部(56)を有しており、
    前記第2補正部は、前記補正アンモニア濃度を前記NOx関係マップに照合して前記NOx補正比率を決定するよう構成されている、請求項3に記載のアンモニア濃度検出装置。
  6. 前記検出対象ガスは、内燃機関(7)に接続された排気管(71)を流れる排ガスであり、
    前記排気管には、アンモニアを還元剤(K)としてNOxを還元する選択還元触媒(72)と、前記選択還元触媒の、前記排ガスの流れの上流側に位置する尿素水噴射装置(73)と、前記選択還元触媒の、前記排ガスの流れの下流側に位置する複合センサ(10)とが配置されており、
    前記アンモニア検出部、前記酸素検出部及び前記NOx検出部は、前記複合センサを用いて構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のアンモニア濃度検出装置。
  7. 前記検出対象ガスは、内燃機関(7)に接続された排気管(71)を流れる排ガスであり、
    前記排気管には、アンモニアを還元剤(K)としてNOxを還元する選択還元触媒(72)と、前記選択還元触媒の、前記排ガスの流れの上流側に位置する尿素水噴射装置(73)と、前記選択還元触媒の、前記排ガスの流れの下流側に位置するアンモニアセンサ(13)及びNOxセンサ(14)とが配置されており、
    前記アンモニア検出部は、前記アンモニアセンサを用いて構成されており、
    前記酸素検出部及び前記NOx検出部は、前記NOxセンサを用いて構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のアンモニア濃度検出装置。
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